JP2004001650A - 自転車用無段変速装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自転車用無段変速装置Tは、ペダル式クランク軸12により回転駆動される入力軸の回転運動を揺動運動に変換する複数のリンクユニットを有する変速機構と、該揺動運動を出力軸16の回転運動に変換する一方向クラッチとを備える。リンクユニットの駆動リンクは、入力軸と一体に回転する偏心リングに枢支され、無段変速装置Tは、前後方向で自転車Bの前輪WFと後輪WRとの間で、前輪WFおよび後輪WRの回転軸線を含む仮想平面H2または仮想平面H2の下方近傍よりも上方に配置される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車の無段変速装置に関し、詳細には、入力軸の回転運動を揺動運動に変換する複数のリンクユニットと、該揺動運動を出力軸の回転運動に変換する一方向クラッチと、出力軸の回転速度を無段階に変速するための変速操作機構とを備える無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自転車用無段変速装置として、特開昭54−120146号公報に開示されたものが知られている。後輪の車軸近傍に配置されたこの無段変速装置は、ペダルの駆動スプロケットからチェーンを介して被動スプロケットに伝達されるトルクで回転駆動されるクランクシャフトと、クランクシャフトの偏心ピンに枢支されたクランクロッドと、中間軸に設けられたワンウェイクラッチと、一端がワンウェイクラッチの駆動側部材に枢着されて他端がクランクロッドに枢着された送りロッドと、中間軸の回転が伝達される出力軸と、クランクロッドと送りロッドとを連結する連結ピンと、枢軸が一体に設けられた回動片と、一端部で連結ピンに枢着され他端部で枢軸に枢着されたリンクとを備える。そして、回動片を揺動させて枢軸の位置を変更することにより変速比が無段階に変速される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術では、重量物である変速装置が、車体の重心から離れた部位である後輪の車軸近傍に位置するため、自転車の操縦性が良好とはいえず、しかも変速装置の一部は前記車軸よりも下方に位置するため、起伏が著しい箇所を走行するときには、地面と接触する虞がある。また、無段変速装置のクランクシャフトの回転速度を増速するための増速機構でもある駆動スプロケットを大径のものとすると、やはり地面と接触する虞があるうえ、増速機構を車体フレームに対する配置の自由度が小さくなる困難になる。さらに、機種に対応してまたは仕様の変更により、クランクロッドの揺動範囲を変更して、変速比の範囲を変更する場合には、クランクシャフト自体を交換する必要があって、無段変速装置のコストが高くなる難点がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜請求項3記載の発明は、自転車の操縦性を良好にすると共に、地面との接触することが殆どなく、さらにコスト削減が可能な自転車用無段変速装置を提供することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、無段変速装置および駆動側回転体の地面との接触を一層回避することを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、増速機構をコンパクトにして、車体フレームに対する配置の自由度を大きくすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、それぞれが複数の変速リンクから構成されて、ペダル式クランク軸により回転駆動される入力軸の回転運動を揺動運動に変換する複数のリンクユニットを有する変速機構と、前記各リンクユニットに連結されて該リンクユニットの揺動運動を前記出力軸の回転運動に変換する一方向クラッチと、一端部で前記各リンクユニットに枢着された変速操作リンクの他端部を移動させることにより前記出力軸の回転速度を無段階に変速するための変速操作機構と、を備える無段変速装置であって、前記各リンクユニットの前記複数の変速リンクのうちの駆動リンクが、前記入力軸と一体に回転するように結合された偏心リングに枢支され、前記無段変速装置は、前後方向で自転車の前輪と後輪との間で、前記前輪の回転軸線および前記後輪の回転軸線を含む仮想平面または該仮想平面の下方近傍よりも上方に配置された自転車用無段変速装置である。
【0006】
これにより、偏心リングを交換することで、入力軸を交換することなく、駆動リンクの揺動範囲を変更して、変速比の範囲を容易に変更することができる。また、無段変速装置は、前記従来技術に比べて、車体の重心近い位置に配置されると共に、地面から離れた位置に配置される。
この結果、請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、無段変速装置は、前輪と後輪との間で、前輪および後輪のそれぞれの回転軸線を含む仮想平面または該仮想平面の下方近傍よりも上方に配置されることにより、自転車の操縦性が良好になると共に、無段変速装置は、地面と接触することが殆どない。さらに、各リンクユニットの駆動リンクが、入力軸と結合された偏心リングに枢支されることにより、機種に対応してまたは仕様の変更により、駆動リンクの揺動範囲を変更して変速比の範囲を変更する場合にも、偏心リングを交換することで、変速比の範囲を容易に変更することができるうえ、入力軸は共通の部品として使用できるので、無段変速装置のコストを削減することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自転車用無段変速装置において、前記出力軸の端部には、動力伝達用の無端伝動帯が掛けられた駆動側回転体が前記無段変速装置のケースの外側で結合され、前記駆動側回転体および前記無段変速装置は、車体フレームの最下端よりも上方に配置されたものである。
【0008】
これにより、無段変速装置の外側に位置する駆動側回転体および無段変速装置が地面と接触することを、より下方に位置する車体フレームの最下端により防止することができる。
この結果、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、出力軸の端部に無段変速装置のケースの外側で結合された駆動側回転体および無段変速装置は、車体フレームの最下端よりも上方に配置されることにより、無段変速装置および駆動側回転体の地面との接触を、一層回避することができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の自転車用無段変速装置において、前記クランク軸と、前記クランク軸に平行に配置されたアイドル軸と、前記クランク軸および前記アイドル軸に設けられて前記クランク軸の回転速度を増速して前記入力軸に伝達する増速ギヤ列とが、前記無段変速装置のケース内に配置されたものである。
【0010】
これにより、クランク軸の回転速度を増速して入力軸に伝達する増速機構が、無段変速装置のケース内で、クランク軸とアイドル軸とを利用して、それら両軸に設けられた増速ギヤ列から構成される。
この結果、請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、クランク軸およびアイドル軸に設けられてクランク軸の回転速度を増速して入力軸に伝達する増速ギヤ列が、無段変速装置のケース内に配置されたことにより、増速機構をコンパクトにすることができると共に、車体フレームに対する配置の自由度、ひいては車体フレームに対する無段変速装置の配置の自由度が大きくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1〜図15を参照して説明する。
本発明の無段変速装置が装備された自転車の左側面図である図1を参照すると、自転車Bは、ダウンヒル用の自転車であり、起伏が著しい箇所がある林道などに高速コーナやジャンプセクションを設けた未舗装のコースを下ることによりタイムを競う競技に使用される。
【0012】
自転車Bの車体フレームRは、下端部で前輪WFを軸支する左右1対のフロントフォーク5を操舵可能に支持するヘッドパイプ1と、ヘッドパイプ1から後方斜め下方に延びる左右1対のメインフレーム2と、両メインフレーム2の前端部からその下方において後方斜め下方に延びるダウンチューブ3と、各メインフレーム2の中央部から延びてサドル6を支持するサドルフレーム4とを備える。
【0013】
両メインフレーム2の後部に取り付けられたピボット軸7には、後端部で後輪WRを回転可能に支持する車軸9を支持する左右1対のスイングアーム8の前端部が回動可能に支持される。スイングアーム8は、サスペンション10を介してメインフレーム2の中央部に連結されることで、ピボット軸7を中心に上下方向に揺動可能である。また、前後方向で前輪WFと後輪WRとの間で、かつ両メインフレーム2の後部およびダウンチューブ3の後部の間には、それらに支持される無段変速装置Tが配置される。そして、無段変速装置Tは、前輪WFの回転軸線および後輪WRの回転軸線を含む仮想平面H2または該仮想平面H2の下方近傍よりも上方に配置されると共に、車体フレームRの最下端であるダウンチューブ3の最下端3a1よりも上方に配置される。しかも、無段変速装置Tの下端は、車幅方向(左右方向)でその近傍に位置するダウンチューブ3の、最下端3a1を含む下端部3aにより覆われる。なお、前輪WFおよび後輪WRの回転軸線の位置は、運転者が乗車していない状態でのものである。
【0014】
図2を併せて参照すると、無段変速装置Tの下部に配置されて、そのケース11内に収納された主軸12aと、該主軸12aの、ケース11外に突出した左右の端部にそれぞれ結合された1対のクランクアーム12bとを有するクランク軸12は、各クランクアーム12bにそれぞれ回転可能にペダル13が支持されることで、ペダル式クランク軸を構成する。
【0015】
無段変速装置Tの上部に配置されて、ケース11内に収納された出力軸16は、ケース11外に突出した一端部である右端部を有し、ケース11の外側にある該右端部に、駆動側回転体である駆動スプロケット17が結合される。駆動スプロケット17と後輪WRのリヤハブ80に一方向クラッチ82(図10参照)を介して駆動連結された被動側回転体である被動スプロケット18との間には無端伝動帯であるチェーン19が掛け渡される。出力軸16は、ピボット軸7および車軸9の各中心軸線を含む仮想平面H1の近傍に位置するように、車体フレームRに対して配置される。また、駆動スプロケット17は、仮想平面H2または該仮想平面H2の下方近傍よりも上方に配置されると共に、ダウンチューブ3の最下端3a1よりも上方に配置される。ここで、仮想平面H2の下方近傍よりも上方とは、例えば上下方向で、被動スプロケット18の下端の位置より上方ということである。
【0016】
それゆえ、運転者により回転駆動されるクランク軸12のトルクは、無段変速装置Tの出力軸16を経て、駆動スプロケット17と被動スプロケット18とチェーン19とを備える伝動機構を介して出力軸16と駆動連結された駆動輪である後輪WRに伝達されて、後輪WRが回転駆動される。
【0017】
図2,図3を参照して、無段変速装置Tについて説明する。ボルトにより結合される左右1対のケース部分11a,11bから構成されるケース11に、該ケース11に収納された主軸12aの両端部寄りの部分およびアイドル軸14の両端部および出力軸16の左端部と右端部寄りの部分が、両ケース部分11a,11bにそれぞれ保持される左右1対の軸受20a,20b;20c,20d;20e,20fを介して回転可能に支持される。ケース11内で、主軸12aには、一方の軸受である右軸受20b側から、第1駆動ギヤ22および第2被動ギヤ24が順次設けられる。第1駆動ギヤ22は、クランク軸12の正転方向A0(自転車Bを前進させる方向である。以下、クランク軸12が正転方向するときの各種の軸およびスプロケットの正転方向を符号A0で示す。)のトルクのみを第1駆動ギヤ22に伝達する一方向クラッチ28を介して主軸12aに駆動連結され、第2被動ギヤ24は軸受29を介して回転可能に主軸12aに支持される。
【0018】
ケース11内で主軸12aに平行に配置されたアイドル軸14には、第1駆動ギヤ22と噛合する第1被動ギヤ23と、第2被動ギヤ24と噛合する第2駆動ギヤ25とが設けられる。第2被動ギヤ24には、第3駆動ギヤ26が第2被動ギヤ24に隣接して一体に固定されて設けられ、該第3駆動ギヤ26は、両ケース部分11a,11bに両端で軸受30a,30bを介して回転可能に支持される入力軸15にスプライン結合されて該入力軸15と一体に回転する第3被動ギヤ27と噛合する。
【0019】
各駆動ギヤ22,25,26は、それに噛合する被動ギヤ23,24,27よりも大径のギヤとされて、これら相互に噛合する駆動ギヤ22,25,26および被動ギヤ23,24,27により、3つの増速段を持つと共にクランク軸12の回転速度を増速して入力軸15に伝達する増速ギヤ列が構成される。それゆえ、ケース11内に配置されたこの増速ギヤ列からなる増速機構M1を介してクランク軸12により回転駆動される入力軸15は、クランク軸12の回転速度よりも増速された回転速度、この実施例では約11倍に増速された回転速度で回転する。
【0020】
第3駆動ギヤ26および第3被動ギヤ27は、図4に示されるように、非円形ギヤから構成されて、出力軸16の回転速度の脈動を低減するタイミングで噛合し、入力軸15に不等速回転運動を行わせるための不等速回転伝達機構M2を構成する。具体的には、第3被動ギヤ27は、この実施例において無段変速装置Tに設けられる後述するリンクユニットU1〜U4の数と等しい数の山部27aおよび谷部27b、この実施例ではそれぞれ4つの山部27aおよび谷部27bを有するギヤとされ、第3駆動ギヤ26は、第3被動ギヤ27の山部27aおよび谷部27bのそれぞれの数の整数倍、この実施例では4倍の16の山部26aおよび谷部26bを有するギヤとされる。そして、第3駆動ギヤ26の谷部26bと第3被動ギヤ27の山部27aとが噛合するタイミングおよび第3駆動ギヤ26の山部26aと第3被動ギヤ27の谷部27bとが噛合するタイミングは、後述するように、脈動する出力軸16の回転速度が最大となるタイミングおよび最小となるタイミングにそれぞれ合うように設定される。それゆえ、クランク軸12と入力軸15とは、増速機構M1に組み込まれて出力軸16の回転速度の脈動を低減するための不等速回転伝達機構M2を介して駆動連結される。
【0021】
図2,図3を参照すると、入力軸15は、該入力軸15の回転運動を揺動運動に変換する、複数の、この実施例では4つのリンクユニットU1〜U4を有する変速機構M3と、各リンクユニットU1〜U4に連結されて該リンクユニットU1〜U4の揺動運動を出力軸16の正転方向A0での回転運動に変換する一方向クラッチ36とを介して出力軸16に駆動連結される。変速機構M3は、運転者が変速操作部材としての変速レバー(図示されず)を操作することにより動作する変速操作機構M4により操作され、この変速操作機構M4により、クランク軸12の回転速度に対する出力軸16の回転速度の比である変速比が無段階に変更される。
【0022】
さらに図5,図6を併せて参照すると、各リンクユニットU1〜U4は、複数の、この実施例では3つの変速リンクから構成される。具体的には、入力軸15に偏心して枢着された駆動リンク31と、出力軸16に一方向クラッチ36を介して駆動連結された出力リンク33と、第1枢支部を構成する第1枢軸34で駆動リンク31に対して回動可能に支持、すなわち枢着されると共に第2枢支部を構成する第2枢軸35で出力リンク33に対して回動可能に支持、すなわち枢着された伝達リンク32とを備える。
【0023】
駆動リンク31は、円環状の第1結合部31aと、第1結合部31aに連なると共に1対のプレート部31b1を有する二股状の第2結合部31bとから構成され、伝達リンク32は、一端部32aでリベット37により所定の間隔をおいて連結された1対のプレート32cから構成され、出力リンク33は、伝達リンク32の両プレート32cの間に挟まれて配置される第1結合部33aと、第1結合部33aに連なる円環状の第2結合部33bとから構成される。
【0024】
第1結合部31aが、入力軸15とスプライン結合により一体に回転する偏心リング38の外周にすべり軸受39からなる軸受を介して枢支されることにより、駆動リンク31は入力軸15に対して偏心して枢着される。偏心リング38の中心軸線、すなわち駆動リンク31の回動軸線は、入力軸15の回転軸線に対して所定偏心量だけ偏心している。さらに、第1結合部31aには、図5,図6に示されるように、周方向に等間隔に複数の、例えば4つの油溝31cが径方向に延びて形成されて、ケース11内の潤滑油が油溝31cを通じてすべり軸受39に供給される。
【0025】
第2結合部31bの両プレート部31b1に固定されて支持される第1枢軸34に、両プレート部31b1の間に配置されたニードル軸受40からなる軸受を介して、伝達リンク32が回動可能に支持される。ニードル軸受40は、第1枢軸34の外周に嵌合されて両プレート部31b1に挟圧されて固定される内輪40aと、内輪40aの径方向外方に配置されて両プレート32cの一端部32aに形成された孔に嵌合される外輪40bと、内輪40aと外輪40bとの間に配置される多数のニードル40cとから構成される。ニードル40cの軸線方向での移動は、ニードル軸受40の両端側に配置された1対のスラストワッシャ43を介して駆動リンク31の両プレート部31b1により阻止される。また、多数のニードル40cは周方向に隙間なく配置されているので、ニードル40cを保持するためのリテーナは不要である。それゆえ、ニードル軸受40は、リテーナを持たないリテーナレスニードル軸受である。さらに、外輪40bには、周方向に間隔をおいて複数、この実施例では周方向に等間隔に8つの油孔40dが形成される。
【0026】
また、出力リンク33の第1結合部33aが両プレート32cの他端部32bに固定されて支持される第2枢軸35にニードル軸受41からなる軸受を介して回動可能に支持されることで、伝達リンク32は出力リンク33に相対回動可能に支持される。ニードル軸受41は、第2枢軸35の外周に配置されて出力リンク33の第1結合部33aに囲まれて保持される多数のニードル41aから構成される。ここでも、ニードル41aの軸線方向での移動は、ニードル41aの両端側に配置された1対のスラストワッシャ44を介して伝達リンク32の両プレート32cにより阻止され、多数のニードル41aは周方向に隙間なく配置される。それゆえ、ニードル軸受41は、ニードル軸受40と同様に、リテーナレスニードル軸受である。また、第1結合部33aの両側面には、図6に示されるように、周方向に間隔をおいて複数の、例えば3つの油溝33cが径方向に延びて形成されて、ケース11内の潤滑油が油溝33cを通じてニードル軸受41に供給される。
【0027】
出力リンク33は、第2結合部33bにて、出力軸16の回転軸線を揺動軸線として揺動運動する出力リンク33から出力軸16を正転方向A0に回転させるトルクのみを伝達する一方向クラッチ36を介して、出力軸16に駆動連結される。それゆえ、一方向クラッチ36は、各出力リンク33が出力軸16の正転方向A0での角速度ω(図13参照)、すなわち回転速度よりも大きな角速度で正転方向A0に揺動するときにのみ、出力リンク33から出力軸16にトルクを伝達する。ここで、一方向クラッチ36のアウタは、第2結合部33bにより構成され、そのインナは、出力軸16により構成されることで、一方向クラッチ36が、出力リンク33および出力軸16に駆動連結される。
【0028】
そして、図2に示されるように、4つのリンクユニットU1〜U4は、互いに平行な入力軸15および出力軸16に対してそれらの回転軸線方向(車幅方向でもある。)で等間隔に並んで配列される。具体的には、入力軸15には、隣接するリンクユニットU2,U3;U3,U4の、前記回転軸線方向での間隔を保持する部材であるスペーサとしての2つの円環状のカラー46が駆動リンク31の第1結合部31aの側方で嵌合される。カラー46は、隣接するリンクユニットU2,U3および隣接するリンクユニットU3,U4の間に配置される一方で、入力軸15の一端部である右端部寄りの隣接するリンクユニットU1,U2の間隔を保持するために、両リンクユニットU1,U2の間に配置された第3被動ギヤ27が利用される。
【0029】
すなわち、この無段変速装置Tにおいて、クランク軸12の回転軸線方向でもある車幅方向(左右方向と一致する。)での一方側である右側寄りに配置されるアイドル軸14に対応して、増速機構M1を構成する第1被動ギヤ23および第2駆動ギヤ25が装着されるアイドル軸14の車幅方向での長さを極力短くすると共に、主軸12aに装着される第2被動ギヤ24および第3駆動ギヤ26の軽量小型化のために、第3駆動ギヤ26と噛合する第3被動ギヤ27が、入力軸15を回転可能に支持する軸受30bに最も近い特定リンクユニットである右端のリンクユニットU1およびそれに隣接するリンクユニットU2の間で入力軸15に結合される。
【0030】
さらに、図2,図3を参照すると、右端のリンクユニットU1の駆動リンク31が、車幅方向で第1駆動ギヤ22と第3駆動ギヤ26との間に配置され、しかもその往復運動により、主軸12aの径方向で第1駆動ギヤ22および第3駆動ギヤ26と重なり得る位置に配置される。
【0031】
一方、出力軸16には、隣接するリンクユニットU1,U2;U2,U3;U3,U4の間隔を保持する部材であるスペーサとしての3つの円環状のカラーが、出力リンク33の第2結合部33bの側方で嵌合される。
【0032】
そして、図7に示されるように、4つのリンクユニットU1〜U4の駆動リンク31は、異なる位相で入力軸15に枢着されており、この実施例では、全ての駆動リンク31の回動軸線が入力軸15の周方向に90°の等角度で分布するように入力軸15に枢着される。なお、図7には、後述する変速操作リンク54が最小変速比位置を占めているときの第3枢軸53、支持軸59、第4枢軸61および第2中間リンク62が示されている。
【0033】
なお、図2に示されるように、各リンクユニットU1〜U4において、偏心リング38およびすべり軸受39の軸線方向での両端部側は、入力軸15にスプライン結合される1対の円板状の被覆プレート49により覆われる。そして、被覆プレート49は、カラー46,48および第3被動ギヤ27により、入力軸15上での軸線方向の移動が阻止される。
【0034】
図2,図3,図8を参照すると、変速操作機構M4は、第1枢軸34寄りの位置で(図3には、後述する中心軸52が二点鎖線で示されている。)、両ケース部分11a,11bに軸受50を介して回動可能に支持される支持部材51と、第1枢軸34で各リンクユニットU1〜U4に枢着されると共に第3枢支部を構成する第3枢軸53で支持部材51に枢着される変速操作リンク54と、前記変速レバー(図示されず)に接続される操作ワイヤ55の端部が係止されたドラム56と一体に回動する操作軸57と、操作軸57に後述する突部58e3を介して駆動連結される支持軸59と、支持軸59と一体に回動する第1中間リンク60と、第3枢軸53で支持部材51に枢着されると共に第4枢支部を構成する第4枢軸61で第1中間リンク60に枢着される第2中間リンク62とを備える。ここで、第1中間リンク60および第2中間リンク62はリンク機構を構成する。
【0035】
図2,図3,図5,図6を参照すると、変速操作リンク列を構成する4つの変速操作リンク54は、それぞれ、その一端部である円環状の先端部54aにて、ニードル軸受40の外周において伝達リンク32の両プレート32cの間で挟まれて配置されたニードル軸受63からなる軸受を介して回動可能に支持されることにより、各リンクユニットU1〜U4の第1枢軸34で、駆動リンク31および伝達リンク32に対して枢着される。ニードル軸受63は、外輪40bの外周に配置されて先端部54aにより囲まれて保持される多数のニードル63aから構成される。それゆえ、駆動リンク31の両プレート部31b1の、車幅方向での間には、第1枢軸34に対して径方向に積層されて同軸に設けられた二段のニードル軸受40,63が配置される。また、ニードル63aの軸線方向での移動は、ニードル63aの両端側に配置された1対のスラストワッシャ64を介して伝達リンク32の両プレート32cにより阻止され、多数のニードル40cは周方向に隙間なく配置される。それゆえ、ニードル軸受63は、ニードル軸受40と同様に、リテーナレスニードル軸受である。
【0036】
図5,図6に示されるように、先端部54aの両側面には、それぞれ、周方向に間隔をおいて複数、この実施例では周方向に等間隔に4つの油溝54cが設けられる。そして、ケース11内に充填された潤滑油が、油溝54cを通ってニードル軸受63に供給され、さらに外輪40bの油孔40dを通ってニードル軸受40に供給される。なお、図3に示されるように、右ケース部分11bには、ブリーザ管65およびケース11内の潤滑油を排出するためのドレンボルト66が設けられる。
【0037】
図2,図3,図8を参照すると、支持部材51は、U字形状に屈曲されて形成された板材からなる支持リンク51aと、支持リンク51aの両端部に嵌合されて車幅方向での間隔を保持するための部材であるスペーサとしての連結軸51bとを備える。支持リンク51aは、車幅方向で対面する互いに平行な1対の側部51a1と、両側部51a1に連なる連結部51a2とから構成される。各側部51a1には各ケース部分11a,11bに保持された軸受50に支持された中心軸52が固着されることで、支持部材51は、全てのリンクユニットU1〜U4を車幅方向で挟むように配置された1対の中心軸52と共にケース11に回動自在に支持される。それゆえ、支持部材51は、中心軸52を中心に揺動可能である。さらに、支持リンク51aの一方の側部である右側の側部51a1には、右ケース部分11bの内面に突出して形成された第1,第2ストッパ67,68(図3参照)にそれぞれ当接する1対の当接面51a3,51a4がそれぞれ形成される。第1,第2ストッパ67,68は、変速操作リンク54の最小変速比位置および最大変速比位置をそれぞれ規定する。
【0038】
図8を参照すると、支持部材51の両側部51a1には、その連結部51a2付近に両側部51a1に渡って第3枢軸53が固定されて一体に支持される。その先端部54aにて4つのリンクユニットU1〜U4にそれぞれ枢着される4つの変速操作リンク54は、その他端部である円環状の基端部54bにて、多数のニードル69aを有する軸受69からなる軸受を介して第3枢軸53で枢着されることにより、支持部材51に枢着される。基端部54bの両側面には、それぞれ、周方向に間隔をおいて複数、この実施例では周方向に等間隔に4つの油溝54cが設けられる。そして、ケース11内に充填された潤滑油が、油溝54cを通ってニードル軸受69に供給される。
【0039】
また、それら変速操作リンク54は、第3枢軸53に軸線方向(車幅方向)に等間隔に配列され、そのためにカラー70および第2中間リンク62が使用される。すなわち、中央で互いに隣接する変速操作リンク54(これら変速操作リンク54はリンクユニットU2,U3に枢着される。)の間にはスペーサとしてのカラー70が配置される。そして、両端部の変速操作リンク54(この変速操作リンク54はリンクユニットU1,U4にそれぞれ枢着される。)とそれに隣接する変速操作リンク54との間には、二股に分岐した第2中間リンク62の両先端部62aがそれぞれすべり軸受71からなる軸受を介して第3枢軸53に枢着される。それゆえ、支持部材51の両側部51a1の間に配置される両先端部62aが、カラー70と同様の機能を有するスペーサとして利用される。
【0040】
図8,図9を参照すると、左ケース部分11aに軸受72を介して回動可能に支持される支持軸59は、各リンクユニットU1〜U4の駆動リンク31に作用する入力軸15からの駆動力の分力(図14参照)が、第1枢軸34、変速操作リンク54、支持部材51、第3枢軸53、第2中間リンク62、第1中間リンク60および支持軸59を通じてドラム56を回動させることを阻止するための2つの一方向クラッチの機能を持つ二方向クラッチ58を介して右ケース部分11bに保持される。
【0041】
二方向クラッチ58は、右ケース部分11bに固定されたアウタレース58aと、支持軸59と一体に回転する部材から構成されて、この実施例では支持軸59の一部から構成されるインナレース58bと、両レース58a,58bの径方向での間の収容空間に配置された偶数、この実施例では8つのローラ58cと、1対のローラ58cの周方向での間で前記収容空間に配置された圧縮スプリングからなるクラッチスプリング58dと、クラッチスプリング58dとは反対側で2つのローラ58cの周方向での間に配置されたリテーナ58eとから構成される。
【0042】
操作軸57に一体形成されたリテーナ58eは、操作軸57がシフトアップをするための回動方向A2(以下、アップ方向A2という。)およびシフトダウンをするための回動方向A3(以下、ダウン方向A3という)へ回動したときにローラ58cと当接する。具体的には、リテーナ58eは、操作軸57の直径方向で対向してインナレース58bに形成された凹部58b1からなる係合部と係合可能な突部58e3からなる係合部を有する1対の第1保持部58e1と、周方向で両第1保持部58e1の間に位置する第2保持部58e2とを有する。
【0043】
凹部58b1と突部58e3との間には、リテーナ58eとインナレース58bとの相対回動を可能とするための間隙58fが形成される。そして、凹部58b1と突部58e3とが係合するまでのこの相対回動により、第1,第2保持部58e1,58e2が、クラッチスプリング58dの弾発力に抗してローラ58cを押圧して、ローラ58cが、アウタレース58aとインナレース58bとの間に食い込むこと(すなわちロックすること)がない状態、すなわちロック解除状態になる。
【0044】
また、インナレース58bの外周には、クラッチスプリング58dを介して互いに対向する1対のローラ58cのうち、アップ方向A2側のローラ58c1が、アップ方向A2への支持軸59の回動を許容する一方で、ダウン方向A3への支持軸59の回動を阻止し、ダウン方向A3側のローラ58c2が、ダウン方向A3への支持軸59の回動を許容する一方で、アップ方向A2への支持軸59の回動を阻止するように、前記収容空間の径方向での幅を周方向で異ならせるカム面58b2が形成される。
【0045】
それゆえ、前記変速レバーに加えられた操作力が操作ワイヤ55を介してドラム56をアップ方向A2に回動させると、図9に二点鎖線で示されるように、第1,第2保持部58e1,58e2がアップ方向A2に相対回動してローラ58c2に当接して該ローラ58c2をロック解除状態にした後、突部58e3と凹部58b1とが係合することで第1保持部58e1が、インナレース58bに係合して、支持軸59と一緒にアップ方向A2に回動する。逆に、操作力が操作ワイヤ55を介してドラム56をダウン方向A3に回動させると、第1,第2保持部58e1,58e2がダウン方向A3に相対回動してローラ58c1に当接して該ローラ58c1をロック解除状態にした後、突部58e3と凹部58b1とが係合することで第1保持部58e1が、インナレース58bに係合して、支持軸59と一緒にダウン方向A3に回動する。
【0046】
ところで、図12を参照すると、クランク軸12の回転中、出力リンク33および一方向クラッチ36を介して出力軸16にトルクを伝達して、出力軸16を回転駆動しているリンクユニットU1〜U4についてみると、該リンクユニットU1〜U4の駆動リンク31を往復運動させる入力軸15からの駆動力は、その一方の分力が第1枢軸34から伝達リンク32を介して出力リンク33に作用する一方、その他方の分力Fが第1枢軸34から変速操作リンク54に作用する。分力Fは、入力軸15の回転軸線方向から見たとき、入力軸15の回転により往復運動する第1枢軸34の運動経路のほぼ中央に位置する中心軸52を中心としたモーメントを発生させる。(ここで、中心軸52、第1〜第3枢軸34,35,53および入力軸15は互いに平行に配置されている。)このモーメントは、第1枢軸34の位置に応じて、中心軸52を境に反転するモーメント、すなわち第3枢軸を時計方向に揺動させようとするモーメントmと、第3枢軸を反時計方向に揺動させようとするモーメントmである。そして、このモーメントは、第2中間リンク62および第1中間リンク60を介して支持軸59を、アップ方向A2またはダウン方向A3に回動させようとするトルクTa(図3参照)を発生する。このトルクTaは、図14に示されるように、出力軸16を回転駆動しているリンクユニットU1〜U4の駆動リンク31に作用する駆動力の変化に対応する大きさおよび向きを有しいる。なお、図14において、符号U1〜U4は出力軸16を回転駆動しているリンクユニットを示し、符号T0は、トルクTaの大きさ目安を示すための値を示している。このとき、操作ワイヤ55を通じて操作力がリテーナ58eに作用していなければ、トルクTaがアップ方向A2およびダウン方向A3のいずれの方向に支持軸59を回動させようとしても、ローラ58cがロック状態になって、支持軸59は回動しない。また、シフトアップ(シフトダウン。以下、括弧内には、シフトダウンに対応する説明を記す。)をさせる操作力がリテーナ58eに作用しているときに、トルクTaが支持軸59をアップ方向A2(ダウン方向A3)に回動させるように作用すると、トルクTaがアシスト力となって、操作力が軽減される一方、トルクTaが支持軸59をダウン方向A3(アップ方向A2)に回動させるように作用するときには、ローラ58cがロック状態になって、支持軸59がダウン方向A3(アップ方向A2)に回動することが阻止される。
【0047】
それゆえ、操作軸57、二方向クラッチ58、支持軸59、第1中間リンク60、第4枢軸61および第2中間リンク62は、前記操作レバーによる操作力を第3枢軸53に伝達する伝達機構M5を構成する。
【0048】
図10,図11を参照して、リヤハブ80および被動スプロケット18に関連して説明する。車軸9に軸受81を介して回転可能に支持されるリヤハブ80の一端部である右端部には、その径方向外方に一方向クラッチ82を介して被動スプロケット18が設けられる。そして、一方向クラッチ82の一端部である右端部は、被動スプロケット18と車軸9との間に設けられたカバー83により覆われる。
【0049】
後輪WRを正転方向A0に回転駆動するトルクをチェーン19から後輪WRに伝達する一方向クラッチ82は、チェーン19に駆動連結された被動スプロケット18により構成されるアウタレース82aと、リヤハブ80にネジ結合されて後輪WRと一体に回転するインナレース82bと、両レース82a,82bの径方向での間の収容空間Sに周方向に間隔をおいて配置された複数の、この実施例では10個のローラ82cと、周方向で隣接するローラ82cの周方向での間隔を保持するリテーナ82dと、アウタレース82aとリテーナ82dとの間に配置された圧縮スプリングからなるクラッチスプリング82eとから構成される。
【0050】
リテーナ82dは、車幅方向に離隔した円環状の大径リング82d1および小径リング82d2と、両リング82d1,82d2に連結されて車幅方向に延びて周方向で隣接するローラ82cの間に位置する複数、この実施例では10個の保持部82d3と、直径方向で対向する位置にある1対の保持部82d31に一体形成されて被動スプロケット18に形成された長孔18aを右方に貫通して突出する突起82d4からなる位置決め部とを有する。突起82d4がカバー83に形成された凹部83aからなる係合部と係合することで、カバー83とリテーナ82dとは一体に回転可能である。
【0051】
ここで、各ローラ82cは、アウタレース82aの内周面に形成されたカム面82a1とインナレース82bとの間に食い込んで(すなわちロックして)、アウタレース82aとインナレース82bとを一体に回転させる状態(すなわち、ロック状態。図11に二点鎖線で示される。)と、カム面82a1とインナレース82bとの間に食い込むことがなく、アウタレース82aとインナレース82bとを独立に回転可能に維持する状態(すなわち、ロック状態解除状態。)とをとり得る。また、長孔18aは、アウタレース82aがリテーナ82に対して後述する所定角度θ3だけ相対回転できるように、突起82d4との間に周方向の隙間を形成する形状を有する。
【0052】
クラッチスプリング82eは、直径方向で対向する位置にある1対の保持部82d3とアウタレース82aとの間に配置されて、該1対の保持部82d32を、その弾発力によりアウタレース82aに当接するように正転方向A0に付勢している。具体的には、1対の保持部82d32に径方向で対向する位置でアウタレース82aの内周面に1対の凹部82fが形成され、保持部82d32の外周面には凹部82f内にそれぞれ進入する突出部nが形成される。そして、クラッチスプリング82eは、凹部82f内に配置されて、正転方向A0とは反対側の端部でアウタレース82aに当接し、正転方向A0側の端部で突出部nと当接し、その弾発力により突出部nを正転方向A0に付勢してアウタレース82aに当接させている。
【0053】
アウタレース82aと保持部82d32との間で弾発力を作用させるクラッチスプリング82eにより、アウタレース82aとリテーナ82dとは、アウタレース82aの正転方向A0への回転時を除いて、突出部nが正転方向A0側でアウタレース82aに当接すると共に、ローラ82cがロック解除状態になる第1回転位置を占める(図11に実線で示される。)。
【0054】
一方向クラッチ82の開口部を覆って、収容空間S内の潤滑剤の漏出を防止すると共に、該収容空間Sへの水や塵埃等の異物の侵入を防止するカバー83は、カバー83の内側で、車軸9に嵌合されて固定された軸筒84に固定されることで車軸9に対して固定された線材からなる円環状のフリクションスプリング85の弾発力により径方向外方に付勢された状態で、摺動可能に接触している。また、一方向クラッチ82において、カバー83の外周とアウタレース82aとの間は、シール86により、カバー83の内周と軸筒84との間は、シール87により、カバー83とは反対側でインナレース82bとアウタレース82aとの間は、シール88により、それぞれ密封される。
【0055】
フリクションスプリング85のセット荷重は、正転方向A0への回転開始直後のアウタレース82aによりクラッチスプリング82eに弾性変形を生じさせてリテーナ82dに対するアウタレース82aの正転方向A0への所定角度θ3の回転を許容する大きさであって、しかも、ローラ82cがロック状態になって一方向クラッチ82が接続状態になったとき、カバー83が、リテーナ82d、アウタレース82a(被動スプロケット18)およびインナレース82bと共に一体に回転することができるような大きさに設定される。
【0056】
このカバー83とフリクションスプリング85との間の摩擦力により、アウタレース82aが正転方向A0への回転を開始した直後に、ローラ82cがロック解除状態にあって遮断状態にある一方向クラッチ82が接続状態に移行するとき、車軸9とリテーナ82dとの間では相対回転が生じないので、クラッチスプリング82eが、その弾発力に抗して正転する被動スプロケット18(アウタレース82a)により圧縮されて、アウタレース82aとリテーナ82dとが、アウタレース82aがリテーナ82dに対して所定角度θ3だけ回転した第2回転位置を占めて、ローラ82cがロック状態になるようにリテーナ82dが保持される。。そして、一方向クラッチ82が接続状態になったとき、リテーナ82dとアウタレース82a(被動スプロケット18)とは、前記第2回転位置を維持して、カバー83およびインナレース82bと共に一体に回転する。それゆえ、フリクションスプリング85とカバー83とは、被動スプロケット18の正転方向A0への回転開始直後に、リテーナ82dに対するアウタレース82aの正転方向への所定角度θ3の回転を許容するようにリテーナ82dを保持する保持手段を構成する。
【0057】
このような一方向クラッチ82により、被動スプロケット18が正転方向A0に回転するとき、ローラ82cがロック状態になって、被動スプロケット18とリヤハブ80とが一体に回転する。また、自転車Bの走行中に運転者がペダル13を漕ぐことを止めたとき、もしくは運転者が降車した状態で、自転車Bを前進させるときは、クラッチスプリング82eの弾発力により、チェーン19の弛み分だけ被動スプロケット18が正転方向A0とは逆方向に回転させられ、ローラ82cがロック解除状態になって、一方向クラッチ82が遮断状態になり、被動スプロケット18が停止した状態で、後輪WRのみ、すなわちリヤハブ80のみが正転方向A0に回転する。さらに、例えば運転者が降車した状態で、自転車Bを後進させるときは、クラッチスプリング85の弾発力によりローラ82cは図11に示されるロック解除状態にあって、一方向クラッチ82が遮断状態になるため、被動スプロケット18が停止した状態で、後輪WR、すなわちリヤハブ80のみが逆転方向に回転する。
【0058】
つぎに、この無段変速装置Tの動作について説明する。図3に示されるように、無段変速装置Tが最小変速比にある状態で自転車Bが走行しているとき、支持部材51が第1ストッパ67に当接した状態で第3枢軸53の位置が固定されている。このとき、入力軸15が1回転する間に、図12(A)で示されるように、入力軸15からの駆動力により、入力軸15の1回転あたり各駆動リンク31は図示される両位置P1,P2の間で往復運動し、各リンクユニットU1〜U4は、順次、揺動角度範囲θ1で出力リンク33を揺動させる。そして、各リンクユニットU1〜U4が一方向クラッチ36を介して出力軸16に駆動連結されていることから、4つのリンクユニットU1〜U4を有する無段変速装置Tにおいて、入力軸15の1回転の間に、出力軸16は、図13(A)に示されるように、4つのリンクユニットU1〜U4のうち、正転方向A0での最大角速度(回転速度)で出力軸16を回転駆動するリンクユニットU1〜U4により順次回転駆動される。
【0059】
このとき、出力軸16の回転速度が最大となるタイミングでは、第3駆動ギヤ26および第3被動ギヤ27からなる非円形ギヤを使用した不等速回転伝達機構M2により入力軸15の回転速度が最小となり、例えばリンクユニットU1が出力軸16を駆動している状態から、リンクユニットU1に対して90°の位相を有するリンクユニットU2が出力軸16を駆動する状態に移行するタイミング、すなわち出力軸16の回転速度が最小となるタイミングでは、不等速回転伝達機構M2により、入力軸15の回転速度が最大となって、出力軸16の回転速度の変動幅が減少して、その脈動が低減される。なお、図13において、符号U1〜U4は出力軸16を回転駆動しているリンクユニットを示し、符号ω0は、出力軸16の角速度ωの大きさ目安を示すための値を示している。
【0060】
この最小変速比での運転状態から、シフトアップするために運転者が前記変速レバーを操作すると、操作力が操作ワイヤ55、ドラム56および操作軸57を介して二方向クラッチ58(図9参照)のリテーナ58eをアップ方向A2に回動させる。このとき、図14(A)に示されるように、各リンクユニットU1〜U4に対する入力軸15からの駆動力により出力軸16が加速される方向の該駆動力の分力Fに基づいて発生するトルクTa(図14においてプラス側のトルク)が、アシスト力として変速操作リンク54、第2中間リンク62および第1中間リンク60を介して支持軸59に作用する。そして、支持軸59の回動により、第3枢軸53および変速操作リンク54の基端部54bが、支持部材51を支持する中心軸52を中心とする円弧状の変速軌道上を、図15に示される最大変速比での位置に向けて移動して、より大きな変速比で後輪WRが回転駆動される。
【0061】
図12(B)を参照すると、変速操作リンク54および第3枢軸53が最大変速比にある状態(図15参照)で、入力軸15が1回転する間に、入力軸15の1回転あたり各駆動リンク31は図示される両位置P3,P4の間で往復運動し、各リンクユニットU1〜U4は、最小変速比での揺動角度範囲θ1よりも大きい揺動角度範囲θ2で出力リンク33を揺動させる。そして、4つのリンクユニットU1〜U4により、入力軸15の1回転の間に、出力軸16は、図13(B)に示されるように、正転方向A0での最大角速度(回転速度)で出力軸16を回転駆動するリンクユニットU1〜U4により順次回転駆動される。このときも、前述の最小変速比のときと同様に、不等速回転伝達機構M2により、出力軸16の回転速度の変動幅が減少して、その脈動が低減される。
【0062】
この最大変速比での運転状態から、シフトダウンするために運転者が前記操作レバーを操作することにより、操作力が操作ワイヤ55、ドラム56および操作軸57を介して二方向クラッチ58(図9参照)のリテーナ58eをダウン方向A3に回動させる。このとき、図14(B)に示されるように、各リンクユニットU1〜U4に対する入力軸15からの駆動力により出力軸16が減速される方向の該駆動力の分力Fに基づいて発生するトルクTa(図14においてマイナス側のトルク)が、アシスト力として支持軸59に作用する。そして、支持軸59の回動により、第3枢軸53および基端部54bが、最大変速比での位置からから最小変速比での位置に向けて前記変速軌道上を移動して、より小さい変速比で後輪WRが回転駆動される。
【0063】
このようにして、変速操作機構M4による変速操作により、中心軸52を中心に揺動可能である第3枢軸53が、最小変速比での位置と最大変速比での位置との間の任意の位置を無段階に占めることができるので、クランク軸12の回転速度が無段階に変速されて後輪WRに伝達される。
【0064】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
無段変速装置Tは、前輪WFと後輪WRとの間で、前輪WFおよび後輪WRのそれぞれの回転軸線を含む仮想平面H2または該仮想平面H2の下方近傍よりも上方に配置されることにより、前記従来技術に比べて、車体の重心近い位置に配置されると共に、地面から離れた位置に配置されるので、自転車Bの操縦性が良好になると共に、無段変速装置Tは、地面と接触することが殆どない。さらに、各リンクユニットU1〜U4の駆動リンク31が、入力軸15と結合された偏心リング38に枢支されることにより、機種に対応してまたは仕様の変更により、駆動リンク31の揺動範囲を変更して変速比の範囲を変更する場合にも、偏心リング38を交換することで、駆動リンク31の揺動範囲を変更して、変速比の範囲を容易に変更することができるうえ、入力軸15は共通の部品として使用できるので、無段変速装置Tのコストを削減することができる。
【0065】
出力軸16の端部に無段変速装置Tのケース11の外側で結合された駆動スプロケット17および無段変速装置Tは、ダウンチューブ3の最下端3a1よりも上方に配置されることにより、無段変速装置Tの外側に位置する駆動スプロケット17および無段変速装置Tが地面と接触することを、より下方に位置するダウンチューブ3の最下端3a1により防止することができるので、無段変速装置Tおよび駆動スプロケット17の地面との接触を、一層回避することができる。
【0066】
クランク軸12およびアイドル軸14に設けられてクランク軸12の回転速度を増速して入力軸15に伝達する前記増速ギヤ列が、無段変速装置Tのケース11内に配置されたことにより、クランク軸12の回転速度を増速して入力軸15に伝達する増速機構M1が、無段変速装置Tのケース11内で、クランク軸12とアイドル軸14とを利用して設けられた前記増速ギヤ列から構成されるので、増速機構M1をコンパクトにすることができると共に、車体フレームRに対する配置の自由度、ひいては車体フレームRに対する無段変速装置Tの配置の自由度が大きくなる。
【0067】
また、入力軸15と出力軸16とが複数のリンクから構成されるリンクユニットU1〜U4を介して駆動連結されるので、クランク軸12、ひいては車体フレームRに対する出力軸16の配置の自由度が大きくなる。そのため、後輪WRが上下方向に揺動可能なスイングアーム8により支持される場合にも、車体フレームRに対してピボット軸7を含む仮想平面H1の近傍に出力軸16を配置することができる。
【0068】
クランク軸12と入力軸15との間に設けられた増速機構M1が不等速回転伝達機構M2を含むことにより、出力軸16の回転速度の脈動が低減されて、快適な走行性を得ることができる。しかも、脈動を低減するために、増速機構M1を利用しているので、無段変速装置Tの重量増が防止され、脈動低減のために入力軸15がその回転軸線方向で長くなることがなく、該回転軸線方向での無段変速装置Tの大型化が防止される。
【0069】
不等速回転伝達機構M2が、1対の非円形ギヤからなる駆動ギヤ26および被動ギヤ27を有する増速ギヤ列からなることにより、簡単な構成で出力軸16の回転速度の脈動が低減される。また、被動ギヤ27は、入力軸15を回転可能に支持する軸受30bに最も近いリンクユニットU1と該リンクユニットU1に隣接するリンクユニットU2との間で入力軸15に結合されて、それらリンクユニットU1,U2の前記回転軸線方向での間隔を保持することにより、被動ギヤ27が、リンクユニットU1,U2を入力軸15に配列するためのスペーサを兼ねるので、スペーサを削減できて、無段変速装置Tの重量増が防止され、しかも増速機構M1の最終ギヤが1つの被動ギヤ27であるにも拘わらず被動ギヤ27に加わる荷重による入力軸15の撓みが小さくなるので、各リンクユニットU1〜U4の動作が円滑になると共に、入力軸15の剛性を高めるために入力軸15が大径化することが回避されて無段変速装置Tの重量増が防止される。
【0070】
入力軸15において、その回転軸線方向に並んで配列された複数のリンクユニットU1〜U4の第1,第2枢軸34,35には、リテーナを持たないニードル軸受40,41,63が設けられ、駆動リンク31、伝達リンク32、出力リンク33および変速操作リンク54のうちの2つのリンクがニードル軸受40,41,63により相対回動可能に支持されたことにより、ニードル軸受40,41,63により支持されたそれらリンク31,32,33,54の回動が円滑になるので、変速動作が円滑になり、しかもニードル軸受40,41,63が設けられた第1,第2枢軸34,35では、リテーナがない分、ニードル40c,41a,63aの軸線方向、すなわち入力軸15の回転軸線方向(車幅方向)での幅を小さくすることができるので、複数のリンクユニットU1〜U4が前記回転軸線方向で占める幅も小さくなり、無段変速装置Tを小型化できる。
【0071】
第1枢軸34では、リテーナを持たない2つのニードル軸受40,63が径方向に積層されて同軸に設けられ、駆動リンク31、伝達リンク32および変速操作リンク54が相互に回動可能に支持されることにより、1つの枢支部に、2つの軸受が設けられて、3つのリンクが支持されるにも拘わらず、第1枢軸34では、2つのニードル軸受40,63がリテーナを持たないこと、および両軸受40,63が径方向に積層されることで、駆動リンク31、伝達リンク32および変速操作リンク54が支持される第1枢軸34での、前記回転軸線方向での幅を小さくすることができる。
【0072】
ニードル軸受40,41,63を構成するニードル40c,41a,63aの軸線方向での移動が、ニードル軸受40,41,63が設けられた第1,第2枢軸34,35に支持された駆動リンク31または伝達リンク32を利用して阻止されるので、部品点数を増加させることなく、確実にニードル40c,41a,63aの抜け出しを防止することができる。
【0073】
変速操作のための操作力を第3枢軸53に伝達する伝達機構M5により、変速操作リンク54を介して伝達されるリンクユニットU1〜U4を駆動する駆動力の分力Fに基づいて発生するトルクTaが操作力のアシスト力とされるので、クランク軸12により入力軸15が回転駆動されて、その駆動力により駆動される駆動リンク31の往復運動を利用することにより、運転者がペダル13を漕いでクランク軸12を回転させているときの変速操作の操作力が軽減されて、軽快な変速操作が可能になる。
【0074】
しかも、伝達機構M5には、変速機構M3側から作用する力による支持軸59の回動を阻止し、前記操作レバーから作用する操作力による支持軸59の回動を許容する二方向クラッチ58が設けられるので、自転車Bの停止時はもちろん、走行中であっても確実に変速操作ができる。
【0075】
入力軸15に枢着される駆動リンク31のうちの一つである、右端のリンクユニットU1の駆動リンク31が、車幅方向で、増速機構M1の1対の増速段をそれぞれ構成するギヤである第1駆動ギヤ22と第3駆動ギヤ26との間に配置され、しかも第1駆動ギヤ22および第3駆動ギヤ26とクランク軸12の主軸12aの径方向で重なり得る位置に配置されることにより、車幅方向で無段変速装置Tを小型化でき、さらにクランク軸12と入力軸15との軸間距離を小さくすることができて、この点でも無段変速装置Tの小型化に寄与できる。
【0076】
出力軸16の回転速度を無段階に変速するための操作力は、支持部材51に設けられて変速操作リンク54が枢着される枢軸53に、該枢軸53に枢着された前記リンク機構の第2中間リンク62を介して伝達されることにより、変速操作リンク54を枢着するための枢軸53を利用して、枢軸53を揺動させる操作力が枢軸53に直接加えられて、中心軸52を中心に支持部材51と共に枢軸53を揺動させるので、支持部材51自体には操作力を受ける部分を形成する必要がない分、支持部材51を小型軽量化でき、ひいては無段変速装置Tを小型軽量化できる。しかも、前記リンク機構を構成する第1,第2中間リンク60,62の長さを適宜設定することにより、変速比が広い範囲に渡って変更される場合にも、支持部材51の大型化および重量増を招来することがないうえに、枢軸53の揺動範囲を容易に大きく設定でき、しかも揺動速度を大きくすることができて、変速比を迅速に変更することができる。
【0077】
第3枢軸53に支持される全ての変速操作リンク54を車幅方向に等間隔に配列するために、カラー70のほかに第3枢軸53に支持される第2中間リンク62を利用して隣接する変速操作リンク54の間隔を保持していることにより、スペーサとしてのカラーの個数を削減できると共に、第3枢軸53を支持する支持部材51および入力軸15の車幅方向での幅を減少させて、支持部材51および入力軸15ひいては無段変速装置Tを車幅方向で小型化できる。
【0078】
一方向クラッチ82が、アウタレース82aの正転方向A0への回転時を除いてローラ82cがロック解除状態になるようにアウタレース82aとリテーナ82dとの間で弾発力を作用させるクラッチスプリング82eと、正転方向A0への回転開始直後のアウタレース82aによりクラッチスプリング82eに弾性変形を生じさせてリテーナ82dに対するアウタレース82aの正転方向A0への所定角度θ3の回転を許容し、ローラ82cがロック状態になるようにリテーナ82dを保持する前記保持手段とを備えることにより、チェーン19により駆動されるアウタレース82aの停止時から正転方向A0への所定角度θ3の回転直後に一方向クラッチ82が接続状態になり、インナレース82b、さらにはリテーナ82dがアウタレース82aと共に正転方向A0に回転する。また、運転者が降車した状態で自転車Bを後進させたとき、後輪WRは逆転方向へ回転するが、クラッチスプリング82eの弾発力によりローラ82cはロック解除状態にされているため、一方向クラッチ82は遮断状態になるので、後輪WRの回転がアウタレース82aに伝達されて、無段変速装置Tさらにはクランク軸12に伝達されることがなく、無段変速装置Tが保護される。
【0079】
後輪WRの逆転方向への回転を無段変速装置Tおよびクランク軸12に伝達することがなく、しかも後輪WRの正転方向A0の回転により直ちに一方向クラッチ82が接続状態になるようにするためのリテーナ82dの保持手段が、一方向クラッチ82の開口を覆うカバー83とフリクションスプリング85とを用いて、両者の間の摩擦力を利用することにより、簡単な構造で構成することができる。
【0080】
一方向クラッチ82のアウタレース82aの内周面に形成された凹部82fに、リテーナ82dの突出部nおよびクラッチスプリング82eが収容されるので、クラッチスプリング82eを設けたことによる一方向クラッチ82の大型化が回避される。
【0081】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、不等速回転伝達機構M2は非円形ギヤから構成されたが、不等速回転伝達機構M2は、偏心ギヤ等の他の不等速回転を生じさせる部材で構成されてもよい。増速機構M1は、3を除く複数の増速段または1つの増速段を有するものであってもよい。さらに、自転車は、ダウンヒル用以外の自転車であってもよく、また3輪車であってもよい。また、前記伝動機構を構成する無端伝動帯および駆動側・被動側回転体は、それぞれベルトおよびプーリであってもよい。
【0082】
支持リンク51aは、前記実施例では1対の側部51a1および連結部51a2を構成する単一の部材から構成されたが、1対の側部および連結部を別個の3つの部材として、それら部材を結合することにより構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、本発明の無段変速装置が装備された自転車の左側面図である。
【図2】図1の無段変速装置の変速機構を構成するリンクユニット毎の展開断面図であり、例えば図3のIIA−IIA線で示されるように、各リンクユニットについての回転軸の回転軸線および枢軸の中心軸線を通る断面での断面図、および一部分、図3のIIB−IIB線での断面図である。
【図3】最小変速比の状態にあるときの図1の無段変速装置について、右ケース部分を外し、各種の軸を断面としたときの右側面図である。
【図4】図1の無段変速装置の不等速回転伝達機構を構成するギヤの正面図である。
【図5】図6のV−V線での断面図である。
【図6】図1の無段変速装置の変速機構を構成するリンクユニットの右側面図である。
【図7】図1の無段変速装置の変速機構を構成する4つのリンクユニットの入力軸への枢着の形態を説明する模式図である。
【図8】図3のVIIIA−VIIIA線およびVIIIB−VIIIB線での断面図である。
【図9】図8のIX−IX線での断面図である。
【図10】図1の自転車のリヤハブおよび被動スプロケットについて、図11のX−X線での断面図である。
【図11】図10のXI−XI線での断面図である。
【図12】図1の無段変速装置の出力リンクの揺動角度範囲を説明する模式図であり、(A)は最小変速比でのものであり、(B)は最大変速比でのものである。
【図13】図1の無段変速装置の出力軸の角速度を説明する図であり、(A)は最小変速比でのものであり、(B)は最大変速比でのものである。
【図14】図1の無段変速装置の入力軸の1回転における駆動力の分力に基づいて発生するトルクを説明する図であり、(A)は最小変速比でのものであり、(B)は最大変速比でのものである。
【図15】図3と同様の右側面図であり、無段変速装置が最小変速比の状態にあるときものである。
【符号の説明】
1…ヘッドパイプ、2…メインフレーム、3…ダウンチューブ、4…サドルフレーム、5…フロントフォーク、6…サドル、7…ピボット軸、8…スイングアーム、9…車軸、10…サスペンション、11…ケース、12…クランク軸、13…ペダル、14…アイドル軸、15…入力軸、16…出力軸、17…駆動スプロケット、18…被動スプロケット、19…チェーン、20a〜20f…軸受、22〜27…ギヤ、28…一方向クラッチ、29,30a,30b…軸受、31…駆動リンク、32…伝達リンク、33…出力リンク、34,35…枢軸、36…一方向クラッチ、37…リベット、38…偏心リング、39〜41…軸受、43,44…スラストワッシャ、46〜48…カラー、49…被覆プレート、50…軸受、51…支持部材、52…中心軸、53…枢軸、54…変速操作リンク、55…操作ワイヤ、56…ドラム、57…操作軸、58…二方向クラッチ、59…支持軸、60…中間リンク、61…枢軸、62…中間リンク、63…軸受、64…ラストワッシャ、65…ブリーザ管、66…ドレンボルト、67,68…ストッパ、69…軸受、70…カラー、71,72…軸受、80…リヤハブ、81…軸受、82…一方向クラッチ、83…カバー、84…軸筒、85…フリクションスプリング、86,87,88…シール、B…自転車、R…車体フレーム、WF…前輪、WR…後輪、T…無段変速装置、H1,H2…仮想平面、M1…増速機構、M2…不等速回転伝達機構、M3…変速機構、M4…変速操作機構、M5…伝達機構、U1〜U4…リンクユニット、A2,A3…回動方向、P1〜P4…位置、F…分力、Ta…トルク、n…突出部、ω…角速度。
Claims (3)
- それぞれが複数の変速リンクから構成されて、ペダル式クランク軸により回転駆動される入力軸の回転運動を揺動運動に変換する複数のリンクユニットを有する変速機構と、
前記各リンクユニットに連結されて該リンクユニットの揺動運動を前記出力軸の回転運動に変換する一方向クラッチと、
一端部で前記各リンクユニットに枢着された変速操作リンクの他端部を移動させることにより前記出力軸の回転速度を無段階に変速するための変速操作機構と、
を備える無段変速装置であって、
前記各リンクユニットの前記複数の変速リンクのうちの駆動リンクが、前記入力軸と一体に回転するように結合された偏心リングに枢支され、前記無段変速装置は、前後方向で自転車の前輪と後輪との間で、前記前輪の回転軸線および前記後輪の回転軸線を含む仮想平面または該仮想平面の下方近傍よりも上方に配置されたことを特徴とする自転車用無段変速装置。 - 前記出力軸の端部には、動力伝達用の無端伝動帯が掛けられた駆動側回転体が前記無段変速装置のケースの外側で結合され、前記駆動側回転体および前記無段変速装置は、車体フレームの最下端よりも上方に配置されたことを特徴とする請求項1記載の自転車用無段変速装置。
- 前記クランク軸と、前記クランク軸に平行に配置されたアイドル軸と、前記クランク軸および前記アイドル軸に設けられて前記クランク軸の回転速度を増速して前記入力軸に伝達する増速ギヤ列とが、前記無段変速装置のケース内に配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の自転車用無段変速装置。
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