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JP2003533181A - ムチン−1誘導抗原および免疫療法におけるその使用 - Google Patents

ムチン−1誘導抗原および免疫療法におけるその使用

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JP2003533181A
JP2003533181A JP2001557899A JP2001557899A JP2003533181A JP 2003533181 A JP2003533181 A JP 2003533181A JP 2001557899 A JP2001557899 A JP 2001557899A JP 2001557899 A JP2001557899 A JP 2001557899A JP 2003533181 A JP2003533181 A JP 2003533181A
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JP
Japan
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peptide
polypeptide
seq
mucin
polymer
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Pending
Application number
JP2001557899A
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English (en)
Inventor
イアン・エフ・シー・マッケンジー
ジョフ・エー・ピーターズ
バッソ・アポストロポロス
Original Assignee
ジ・オースティン・リサーチ・インスティテュート
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AUPQ5369A external-priority patent/AUPQ536900A0/en
Priority claimed from US09/593,870 external-priority patent/US6548643B1/en
Application filed by ジ・オースティン・リサーチ・インスティテュート filed Critical ジ・オースティン・リサーチ・インスティテュート
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Abstract

(57)【要約】 免疫応答を誘導することができるペプチドまたはポリペプチドであって、ここで当該ペプチドまたはポリペプチドは、ムチンの非VNTR、非リーダー領域のエピトープのアミノ酸配列に実質的に対応するアミノ酸配列を含む、ペプチドまたはポリペプチド、または、当該ペプチドまたはポリペプチドと適切なキャリアータンパクとを含む融合タンパクを提供する。また、これらと、任意に、アジュバントおよび/または薬学的に許容できるキャリアーとを組み合わせて、患者に投与することを含む、ムチンに対する細胞介在性免疫応答を誘導する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、癌腫の免疫療法のような、疾患の免疫療法に関する。
【0002】
【従来の技術】
癌は、現代社会における主要な死因であり深刻な外傷である。癌は一つのグル
ープに限定されない;若い、老いた、男性の、女性の、そしてあらゆる種族の人
が癌を患い得るが、おそらくは小児期の白血病を除いて子供の癌は比較的稀であ
る。西側社会では、結腸癌および肺癌が主な疾患である。女性では、乳癌が最も
一般的な癌の形態である。
【0003】 多くの癌が、ヒトのムチンの過剰産生を伴う。ムチンは、多くの上皮細胞およ
び腫瘍により産生される、高度にグリコシル化されたタンパク(約100Kdよ
り高い)である(1)。癌細胞に見出されるムチンは、正常上皮細胞に見出され
るものとは異なり、一部のムチンは、その炭水化物被覆が欠如し、タンパクのコ
アを露わにしたままとする(2)。公知のヒトムチンにはMUC1からMUC1
2と呼ばれる12形態が存在する(例えば、3、4、26、27参照)。MUC
1は最も広範に存在する。種々のムチンの全てが、非常に類似した特性を有し、
すなわち、それらは膜貫通糖タンパクであり、全てが種々の数の繰り返しアミノ
酸配列を有し、高い含量のセリン、トレオニンおよびプロリンを有する。異常グ
リコシル化ムチン(非グリコシル化またはグリコシル化欠如)の過剰産生は、乳
、卵巣、膵臓、結腸、肺、前立腺の腫瘍および他の分泌組織の腫瘍の特徴である
。ヒトムチンMUC1からMUC7の各タンパクコアのcDNA配列がクローン
化され、特徴決定されて、特定のアミノ酸モチーフの種々の数の繰り返しからな
る高度に反復性の中心部分を含むことが見出された(VNTR'sとして知られ
ている)。
【0004】 腫瘍除去に関する手術は、患者にとっては外傷性であり、しばしば外観を損じ
、高価でもある。外科的処理の代わりにまたはそれと組み合わせて実施される、
腫瘍治療のための確立された化学療法および照射処理は、しばしば患者を衰弱さ
せ、深刻な副作用を伴う。従って、腫瘍の予防/治療のための治療的化合物およ
び方法が緊急的に必要とされている。
【0005】 ムチンに関する従来の技術は、主に、癌に対し可能性のある治療または予防と
してのVNTRの使用に関する。あるケースでは、in vitroで細胞傷害性T細胞
を誘導するためにMUC1のリーダー配列を用いるという報告がされている(7
1)。しかしながら、このペプチドLLLLTVLTV(配列番号:1)に関する研究は
、in vitroで行われたものであり、in vivoでこのペプチドが如何に挙動するか
を必ずしも示唆するものではない。さらに、このエピトープは、必ずしもMUC
1の優性のT細胞エピトープではなく、かかる優勢の欠如は、LLLLTVLTV(配列
番号:1)ではない他のエピトープに対する細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を
生じうる。
【0006】 本発明に至る研究で、本発明者らは、驚くべきことに、HMFG(全MUC1
)のマンナン接合体を免疫化に用いた場合に、MUC1の非-VNTR、非リー
ダー領域が選択的に抗原性であり得ることを見出した。これは、MUC1の非-
VNTR領域に対する細胞傷害性T細胞が、全MUC1で免疫されたマウスにお
いて立証された最初のケースである。これは、非-VNTRペプチドが主要組織
適合遺伝子複合体(MHC)クラス1に高い親和性を有しうることを意味する。
これは、VNTRペプチドがMHCクラス1に低い親和性を示すという観点から
驚くべきことである。本発明者等の研究は、in vivoで行われた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するための手段】
従って、第一の態様では、本発明は、免疫応答を引き出すことができるペプチ
ドまたはポリペプチドを提供し、ここで前記ペプチドまたはポリペプチドは、ム
チンの非-VNTR、非リーダー領域のエピトープに実質的に対応するアミノ酸
配列を含む。
【0008】 また、上記および下記に用いられる用語“ポリペプチド”は、全長のムチンタ
ンパクを含まないと理解すべきである。
【0009】 好ましくは、ペプチドまたはポリペプチドは、完全に、ムチンの非-VNTR
、非リーダー領域から誘導されるアミノ酸配列からなる(そしてこれはあるエピ
トープを含む)。しかしながら、このペプチドまたはポリペプチドは、ムチンの
他の領域(VNTRおよび/またはリーダー領域を含む)から誘導されたさらな
るアミノ酸配列を含むことができる。このペプチドまたはポリペプチドは、VN
TRおよび/またはリーダー領域のエピトープも含むことができる。さらに、こ
のペプチドまたはポリペプチドは、他の天然または人工的ソースから誘導された
さらなるアミノ酸配列を含んでもよい(例えば、このペプチドまたはポリペプチ
ドは、異種のリーダーおよび/またはシグナル配列を含むことができ、もしくは
あらゆる腫瘍形態またはMUC1を発現する他のソースの抗原に由来するエピト
ープに実質的に対応するアミノ酸配列を含むことができる)。特定の腫瘍抗原の
例は、結腸および他の癌の癌胎児抗原(CEA)、またはMUC1を発現するあ
らゆる腫瘍から抽出された抗原である。
【0010】 好ましくは、このペプチドまたはポリペプチドにより引き出される免疫応答は
、細胞介在性免疫応答であり、特に異常グリコシル化ムチンを発現する細胞に対
する細胞傷害性T細胞の活性化を含むものである(例えば、乳、卵巣、膵臓、結
腸、肺および前立腺腫瘍性細胞の特徴)。
【0011】 アミノ酸配列に関してここで用いられている用語“実質的に対応”とは、特定
のアミノ酸配列の生物学的活性を実質的に変更しないような、特定のアミノ酸配
列における小さい変化を含むと考える。例えば、ムチンの非-VNTR、非リー
ダー領域のエピトープのアミノ酸配列に関して、用語“実質的に対応”とは、エ
ピトープ活性が実質的に変更されない、すなわちエピトープバリアントが依然と
して実質的に等価の免疫応答を引き出すことができるような、配列の変異を含む
(この変異は、天然に生じるバリアント配列またはそれ以外に見出すこともでき
る)。かかる変異は、保存的アミノ酸置換を含むことができる。考えられる保存
的アミノ酸置換は: G、A、V、I、L、M;D、E;N、Q;S、T;K、R、H;F、Y、W、H;およびP、Nα-ア
ルキルアミノ酸である。
【0012】 本発明にかかるペプチドまたはポリペプチドは、天然ソースから誘導、標準的
な技術により合成、または組み換えにより産生されうる。ペプチド合成は、約1
00アミノ酸までを含むポリペプチドについて用いられる。一般的に、約20以
上のアミノ酸を含むポリペプチドについては、好ましい産生手段は、宿主細胞に
おける組み換え発現である。原核および真核宿主細胞における組み換えタンパク
の発現方法は、十分に確立されており、例えばSambrookら(7)を参照。
【0013】 このペプチドまたはポリペプチドは、融合タンパクの一部であってもよい。原
核および真核宿主細胞における融合タンパクの発現方法は、十分に確立されてお
り、例えばSambrookら(7)を参照のこと。融合タンパクは、このペプチドまた
はポリペプチドを、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、β-ガラクトシダー
ゼ、またはあらゆる他のタンパクまたはその部分、特に結合もしくは結果的な融
合タンパクを精製するための他の親和的特徴を利用した親和的精製を可能にする
ものから選択されたキャリアータンパクに融合することを含んでもよい。この融
合タンパクは、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチドの、キャリアータン
パクのC末端またはN末端への融合を含んでもよい。融合タンパクの正確な性質
は、融合タンパクが産生されるベクターシステムに依存する。細菌性発現ベクタ
ーの例は、問題のペプチド、ポリペプチドまたはタンパクとグルタチオン-S-ト
ランスフェラーゼからなる融合タンパクを産生するために用いることができるp
GEXである。キャリアータンパクは、発現後に、本発明のペプチドまたはポリ
ペプチドから切断されてもされなくてもよい。この融合タンパクは、弱い過ヨウ
素酸酸化で処理されてもよい。
【0014】 上述したように、ペプチドまたはポリペプチド、またはペプチドまたはポリペ
プチドを含む融合タンパクの発現は、宿主細胞、例えば原核(例えばE.coliまた
はB.subtilis)または真核(バキュロウイルス、CHO細胞、COS細胞または
酵母)宿主細胞発現系を用いて達成することができる。これらの系の一部、例え
ばバキュロウイルスまたは酵母では、ペプチド、ポリペプチドまたは融合タンパ
クのグリコシレーションは、公知のグリコシレーションモチーフを導入すること
により達成することができる。
【0015】 同様に、ペプチドまたはポリペプチドは、当該技術分野で確立されたあらゆる
方法(例えば、グルタルアルデヒド処理)を用いて、適当なキャリアータンパク
(例えば、キーホールリンペットヘモシアニン)に単に結合されてもよい。
【0016】 好ましくは、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチドは、ヒトムチン1か
ら誘導されたアミノ酸配列を含む。さらに好ましくは、ペプチドまたはポリペプ
チドは、ヒト乳脂肪球皮膜抗原(HMFG)から誘導されたアミノ酸配列を含む
。さらに好ましくは、このペプチドまたはポリペプチドは、ヒトMUC1の非リ
ーダー、非-VNTR領域の細胞外領域または細胞内領域から誘導されたアミノ
酸配列(例えば、NCBIデータベースNo.M61170のヒトMUC1のアミノ酸22か
ら131またはアミノ酸402から473(図1も参照))を含むが、ヒトMU
C1の非リーダー、非-VNTR領域の膜貫通領域のアミノ酸配列も適切であろ
う。さらに好ましくは、このペプチドまたはポリペプチドは、以下のアミノ酸配
列またはその免疫原性フラグメントの一つに実質的に対応するアミノ酸配列を含
む。 TGSGHASSTPGGEKETSATQRSSVP(配列番号:2) RSSVPSSTEKNAVSMTSSVL(配列番号:3) SGHASSTPGGEKETSATQRSSVPSSTEKNAVSMTSSVLSSHSPGSGSSTTQGQDVTLAPATEPASGSAATW
(配列番号:4) SAPDNRPAL(配列番号:6) NSSLEDPSTDYYQELQRDISE(配列番号:7) TQFNQYKTEAASRVNL(配列番号:8) AVCQCRRKNYGQLDIFPARDTYH(配列番号:9) YVPPSSTDRSPYEKVSAGNG(配列番号:10)
【0017】 第二の態様では、本発明は、第一の態様のペプチドまたはポリペプチドと、炭
水化物ポリマーとの接合物を含む化合物を提供する。
【0018】 好ましくは、炭水化物ポリマーは、グルコース、ガラクトース、マンノース、
キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラムノ
ース、6-o-メチル1-D-ガラクトース、2-o-アセチル-β-D-キシロース、
N-アセチル-グルコサミン、イズロナート(iduronate)、グルロナート(gulurona
te)、マヌロナート(mannuronate)、メチルガラクツロナート、α-D-ガラクトピ
ラノース6-スルファート、フルクトースおよびαアベクオース(abequose)、こ
れらの配座異性体および配置異性体、または二つ以上の異なるモノマー単位から
形成された炭水化物からなる群から選択される炭水化物のポリマーである。ポリ
マーにおける繰り返しモノマー単位の数は重要ではないが、一般的に炭水化物ポ
リマーは、少なくとも20のモノマー単位を含み、好ましくは、100のモノマ
ー単位を越え、さらに好ましくは1000のモノマー単位を越え、そしてさらに
好ましくは10000のモノマー単位を越える。炭水化物ポリマーは、種々の分
子量の多糖鎖の混合物であってもよい。より好ましくは、炭水化物ポリマーは、
マンノースのポリマーであるか、マンノース単位を含む炭水化物ポリマーである
。最も好ましくは、炭水化物ポリマーは酸化マンノースのポリマーである。
【0019】 第一の態様にかかるペプチドまたはポリペプチドは、多糖と単糖の反応および
誘導化(derivatization)の炭水化物化学の分野で周知の標準的な技術に従って、
炭水化物ポリマーに接合されてもよい。炭水化物を、過ヨウ素酸ナトリウムのよ
うな通常の酸化試薬を用いて酸化してポリアルデヒドを生じてもよく、次いでこ
のポリアルデヒドをペプチドまたはポリペプチドと直接的に反応させて、ペプチ
ド鎖のアミノ官能基(例えば、リシンのεアミノ基)をアルデヒド基と反応させ
、さらに還元してシッフ塩基を形成してもよい。多糖鎖を、臭化シアンで最初に
活性化してもよく、次いでこの活性化多糖をジアミンと反応させ、次いでペプチ
ドまたはポリペプチドに接合させて、後で任意に酸化されてもよい接合体を形成
してもよい。炭水化物と多糖を、炭水化物と多糖を架橋させるために二官能性試
薬を用いて誘導してもよい。一般に用いられる架橋剤は、1,1-ビス(ジアゾア
セチル)-2-フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイ
ミドエステル、例えば4-アジドサリチル酸とのエステル、3,3'-ジチオビス(
スクシンイミジル-プロピオナート)のようなジスクシンイミジルエステルを含む
ホモ二官能性イミドエステル、およびビス-N-マレイミド-1,8-オクタンのよ
うな二官能性マレイミドを含む。メチル-3-[(p-アジドフェニル)ジチオ]プロ
ピオイミダートのような誘導剤は、光の存在下で架橋形成可能な光活性可能中間
体を生じる。酸化された炭水化物を、抗原のヒドラジン誘導体と反応させて接合
物を得てもよい。あるいは、炭水化物を、カルボニルジイミダゾールのような試
薬と反応させた後に、抗原と反応させてもよく、これは酸化後に所望の接合体を
与える。
【0020】 ペプチドまたはポリペプチドを炭水化物に結合させることは、炭水化物のいず
れかまたは全ての官能基を反応性の基に変換し、その後に炭水化物の反応性の基
をポリペプチドの反応性の基と反応させることを含む。炭水化物ポリマーは、ヒ
ドロキシド基、ある場合には、カルボキシル基(例えばイドルイオナート(idrui
onate))、エステル基(例えばメチルガラクツロナート)などを十分に有してい
る。これらの基は、標準的な化学的方法に従って活性化されてもよい。例えば、
ヒドロキシル基を、ハロゲン化水素、例えば、ヨウ化水素、臭化水素および塩化
水素と反応させて、反応性のハロゲン化多糖を生じてもよい。ヒドロキシル基を
、三ハロゲン化リン、活性金属(例えば、ナトリウムエトキシド、アルミニウム
イソプロポキシドおよびカリウムtert-ブトキシド)で活性化してもよく、また
、エステル化(トシルクロリドまたは酢酸のような基を用いて)して反応基を形
成してもよく、次いでこれをポリペプチドの反応基と反応させて一以上の結合を
形成することができる。ヒドロキシル基とは別に、炭水化物上の他の官能基を、
標準的な技術に従って、反応基を得るべく活性化してもよい。
【0021】 炭水化物ポリマーを、天然ソースから精製してもよく、また、標準的な技術に
従って合成してもよい。炭水化物は、多くの供給元から商業的に入手可能である
【0022】 好ましくは、ペプチドまたはポリペプチドがヒトまたは他の動物において細胞
介在性免疫応答を引き出すことが可能なあらゆる量で、炭水化物ポリマーが、ペ
プチドまたはポリペプチドに接合される。かかる量は、例えば、ペプチドまたは
ポリペプチドのmg当たり約0.1−10mgの範囲内とすることができる。
【0023】 上記融合タンパクおよび上記の適切なキャリアータンパクに結合したペプチド
またはポリペプチドを、炭水化物ポリマー(特に酸化マンノース)に結合させて
もよい。同様に、好ましくは、融合タンパクがヒトまたは他の動物において細胞
介在性免疫応答を引き出すことができる量で、炭水化物ポリマーを融合タンパク
に接合させる。この場合、しかしながら、量は、例えば融合タンパクのmg当た
り約1−10mg、より好ましくは融合タンパクのmg当たり約5−8mgの範
囲内とすることができる。
【0024】 第三の態様では、本発明は、疾患、特にムチンまたはそのサブユニットを発現
する腫瘍細胞により特徴付けられるヒトの疾患に対するワクチンであって、本発
明の第一の態様のペプチドまたはポリペプチド、または本発明の第一の態様のペ
プチドまたはポリペプチドを含む融合タンパク、そして任意にアジュバントおよ
び/または薬学的に許容できるキャリアーを含むワクチンを提供する。
【0025】 第四の態様では、本発明は、疾患、特にムチンまたはそのサブユニットを発現
する腫瘍細胞により特徴付けられるヒトの疾患に対するワクチンであって、本発
明の第二の態様の接合化合物、および任意にアジュバントおよび/または薬学的
に許容できるキャリアーを含むワクチンを提供する。
【0026】 第三または第四の態様のワクチンに使用するための適切なアジュバントは、Qu
il A. QS-21 Iscoms, リポソーム、ミョウバン、塩、油、エマルションなどのよ
うな、当該技術分野で周知のあらゆるものを含む。
【0027】 第三または第四の態様のワクチンは、癌細胞増殖を含む種々の疾患状態、特に
分泌組織の腫瘍、例えば乳、結腸、肺、膵臓、前立腺などの腫瘍の増殖から保護
するために、ヒト患者に投与することができる。患者を、分泌組織の腫瘍形成か
ら保護するために、前記ワクチンで免疫してもよい。あるいは、腫瘍患者は、腫
瘍処置の治療的養生法の一部としてワクチンを用いて免疫することができる。例
えば、女性を乳癌から保護するために、女性を思春期前または後にワクチンで免
疫することができ、最初の免疫化後、一以上の注射、好ましくは数ヶ月から数年
の間隔を開けて、一以上のブースター注射をしてもよい。免疫化の経路は、通常
のヒトワクチン投与と変わらない。従って、第三または第四の態様のワクチンは
、皮下、筋肉内、経口、静脈内などで投与することができる。
【0028】 患者に投与される本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリ
アータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合物の量は、
決定的または制限的ではない。しかしながら、本発明にかかるペプチドまたはポ
リペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、
または接合化合物の有効量は、免疫応答を刺激するものである。これに関して、
有効量は、患者の免疫状態に従って(すなわち、患者が免疫抑制されているかま
たは免疫刺激されているかに依存)、そのワクチンが疾患状態を予防または処置
するのにあるいは腫瘍形成を妨げるのに使用できるかどうか、あるいは、そのワ
クチンが存在する腫瘍の処理に使用できるかどうかという主治医または獣医の診
断に従って、変化しうる。例として、患者は、本発明にかかるペプチドまたはポ
リペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、
または接合化合物の1μgから10000μg、さらに好ましくは50μgから
5000μg、さらに好ましくは100μgから1000μg、そしてさらに好
ましくは100μgから500μgを投与されてもよい。アジュバントは、一般
的には必要でない。しかしながら、アジュバントは、免疫化に使用することがで
きる。
【0029】 本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結
合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合物を、サイトカインまたは他
の免疫調節因子(例えば、一以上のGM-CSF、G-CSF、M-CSF、TN
Fαまたはβ、インターフェロンαまたはγ、IL1からIL13のいずれか、
または他のサイトカインのいずれか)と共に患者に投与することができる。免疫
調節因子は、任意に多成分投与形態の一部として、本発明にかかるペプチドまた
はポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパ
ク、または接合化合物と同時または異なる時に投与されてもよい。
【0030】 第五の態様では、本発明は、ムチンに対する細胞介在性免疫応答を誘導する方
法であって、患者に、有効量の、第一の態様のペプチドまたはポリペプチド(適
切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、または第一の態様のペプチドま
たはポリペプチドを含む融合タンパクを、任意にアジュバントおよび/または薬
学的に許容できるキャリアーと組み合わせて投与することを含む方法を提供する
【0031】 第六の態様では、本発明は、ムチンに対する細胞介在性免疫応答を誘導する方
法であって、患者に、有効量の、第二の態様に係る接合化合物を、任意にアジュ
バントおよび/または薬学的に許容できるキャリアーと組み合わせて投与するこ
とを含む方法を提供する。
【0032】 本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結
合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合物の、ヒトおよび動物患者へ
の投与は、ムチンを発現する細胞に対して細胞傷害性の活性化Tリンパ球の強化
された細胞応答を引き起こしうる。本発明の潜在的な利点は、本発明にかかるペ
プチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、
融合タンパク、または接合化合物が、ムチンを発現する腫瘍細胞を殺す細胞傷害
性T細胞に対して細胞性免疫応答を引き起こすので、ヒトおよび動物が、腫瘍増
殖の前に癌から保護され得るということから得られる。本発明は、分泌組織の腫
瘍、例えば腺癌、特に乳、卵巣、膵臓、結腸、肺、前立腺などの腫瘍に対する免
疫に適用可能である。
【0033】 また、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパ
クに結合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合物は、ガンの根絶また
は低減のための総合的な治療の一部として、癌患者の治療のための治療剤として
、またはその成分として用いることもできる。かくして、本発明にかかるペプチ
ドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合
タンパク、または接合化合物は、腫瘍を除去する手術の前または後に、癌患者に
投与されてもよい。好ましくは、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(
適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、または接合化
合物は、腫瘍摘出後の化学療法の一部として投与される。係る状況では、本発明
にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結合されて
もよい)、融合タンパク、または接合化合物は、腫瘍処置に使用される細胞毒性
化合物の投与に関する標準的な化学療法にふさわしい量で投与される。
【0034】 本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適切なキャリアータンパクに結
合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合物は、ヒトまたは動物への投
与で実質的に無害であるという利点を備え、その結果として、よく寛容されると
思われる。
【0035】 第五の態様では、本発明は、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(適
切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、または接合化合
物の、腺癌、特に乳癌の治療における使用に関する。
【0036】 さらなる態様では、本発明は、本発明にかかるペプチドまたはポリペプチド(
適切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、融合タンパク、または接合化
合物の、in vivo導入のために樹状細胞をパルスし、ワクチンとしての用いるた
めの使用に関する。
【0037】 さらなる態様では、本発明は、第一の態様のペプチドまたはポリペプチド(適
切なキャリアータンパクに結合されてもよい)、または第一の態様のペプチドま
たはポリペプチドを含む融合タンパクをコードするヌクレオチド配列を含む単離
された核酸分子を提供する。
【0038】 この核酸分子は、トランスファーまたは発現ベクターに取り込まれても、DN
Aワクチンに用いられてもよい。かかる核酸分子は、例えば、Sambrookら(7)
に記載されているクローニングまたは合成による標準的な技術に従って産生され
てもよい。
【0039】 さらに別の態様では、本発明は、接合体がヒトまたは他の動物において細胞介
在性免疫応答を誘導することができるような、上述のような炭水化物ポリマーと
MUC1との接合体を含む化合物を提供するものである。好ましくは、MUC1
はヒトMUC1(例えばHMFG)であり、炭水化物ポリマーはマンノース、特
に酸化マンノースのポリマーであるか、または酸化マンナンである。この炭水化
物ポリマーは、例えば、MUC1のmg当たり約1−10mg、好ましくはMU
C1のmg当たり約5−8mg、さらに好ましくはMUC1のmg当たり約7m
gの範囲内の量でMUC1に接合されてもよい。この接合化合物は、ワクチンに
用いられても、または上記と同様の治療剤として用いられてもよい。
【0040】 本明細書を通して、用語“含む”またはその変形は、記載された成分、全体ま
たは工程、または成分、全体または工程の群を含むことを意味するが、他の成分
、全体または工程、または成分、全体または工程の群のいずれも排除しないと解
される。
【0041】 本願明細書中に含まれる刊行物、作用、物質、装置、物品などのあらゆる議論
は、単に、本発明の内容を提示するためのものである。これらのいずれかまたは
全てが、先行技術の一部を形成する、あるいは本願の優先日以前のオーストラリ
アにおける本発明に関連する技術分野の一般的な技術常識である、と考えるべき
ではない。
【0042】 本発明を、以下の非限定的な実施例と添付の図面を参照しながら記載する。
【0043】 略号: 以下の略号を実施例で用いる。 ELISA:酵素免疫検定法 DTH:遅延型過敏症 FP:融合タンパク GST:グルタチオン-S-トランスフェラーゼ HMFG:ヒト乳脂肪球 Kd:キロダルトン KLH:キーホールリンペットヘモシアニン PAGE:ポリアクリルアミドゲル電気泳動 PBS:リン酸緩衝生理食塩水 SDS:ドデシル硫酸ナトリウム Tc:細胞傷害性Tリンパ球
【0044】
【発明の実施の形態および実施例】
実施例1 1.導入 乳癌治療の免疫療法アプローチは、モノクローナル抗体の使用と、細胞傷害性
リンパ球(CTL)の生成を含むものであった(29−34)。標的抗原の同定
、組み換えタンパクおよびサイトカインの利用可能性は、免疫療法にはずみを付
けた。かくして、乳および他の組織のMUC1発現性癌腫に対して有効な細胞傷
害性T細胞反応を生じる新たな手段が存在する(35)。MUC1は、CTLの
生成に特に魅力的なターゲットである:これは、抗体の産生に関してマウスで免
疫原性であり、最近では、本発明者らはCD8+ CTLを記載し、MHCクラス
I H-2およびHLA-A*0201結合ペプチドをVNTRにマップした(36
−39)。さらに、癌細胞では、ムチンの量に100倍の増加があり(40)、
クラスI分子により結合される顕著な量のMUC1ペプチドが存在する。VNT
Rペプチドに注目する理由は、明らかである:これは、腫瘍細胞全体またはムチ
ン抽出物(HMFG)を抗体産生のためにマウスを免疫すべく使用した場合に、
MUC1の最も免疫原性の領域だからである(40)。
【0045】 この点および非HLA制限CTLもVNTRに向けられるという知見により、
CTL誘導に関するMUC1の殆ど全ての関心が、VNTRペプチドに集中した
(37、41、42)。対照的に、本実施例は、ヒトの乳から得られた天然ムチ
ン(HMFG)でマウスを免疫すること、またはここに記載したペプチドで免疫
することにより同定された、MUC1の細胞外および細胞内部分の非VNTRエ
ピトープに対するCTLの誘導に関する。
【0046】 2.物質と方法 マウスと腫瘍細胞 BALB/c(H-2d)、C57BL/6(H-2)、ヒトMUC1トラン
スジェニックマウス(B.Acres(Transgene, Strasbourg, France)から入手)、ト
ランスジェニックHLA-A*0201/Kbマウス(H-2b)(The Scripps Cli
nic and Research Foundation, La Jolla, CA.から入手)、およびダブルトラン
スジェニックマウス(A2KbMUC1)をThe Austin Research Institute(ARI
)にて飼育した。MUC1トランスジェニックマウス(DBA/2にもどし交配
)のヒトMUC1は、ヒトMUC1プロモーターの制御下にある;MUC1は、
肺細気管支、膵臓のβ島、腎臓細管および胃に発現される(43)。HLA-A* 0201/Kbマウスは、HLA-A*0201のα1およびα2ドメインからな
るトランスジーンを発現し、α3は、H-2Kbの膜貫通および細胞質ドメインを
含む(44)。ダブルトランスジェニックマウスを、HLA-A*0201および
MUC1に対する抗体を用いたフローサイトメトリーにより、HLA-A*020
1/KbおよびヒトMUC1トランスジーンの発現に関してスクリーニングした
。RMA-MUC1は、MUC1でトランスフェクトした(C57BL/6(H
b))リンパ腫細胞系統である(45)。Tm211は、B.Acres(Transgene,
Strasbourg, France)から入手したMUC1トランスフェクトしたP815肥満
細胞腫(DBA/2起源;H-2d)である。全てのマウス細胞系統を、100I
U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、および10%
の胎児性ウシ血清(これら全てCommonwealth Serum Laboratories (CSL), Melbo
urneから入手)を含むダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)に、そして、ヒ
ト細胞系統を、同じ添加剤を含むRPMIに、7%の湿度のCO2インキュベー
ターで37℃で維持した。BALB/c、C57BL/6およびダブルトランス
ジェニックA2KbMUC1マウスを、0、10、17日目に、5μgのマンナ
ン-HMFGまたはHMFGを腹腔内に3回の注射して免疫し、一方、HLA-A* 0201/Kbマウスを1回注射した。
【0047】 2.2 合成ペプチド ペプチド(表1)をARIで合成した;このペプチドの純度(>95%)を、
質量分析により測定した。
【0048】 2.3 マンナンに対するHMFGの接合 HMFGを、ヒト乳から単離し(49)、マンナンに結合させた。リン酸バッ
ファー(0.1M、pH6.0)中のマンナン(1ml、14mg/ml)を過
ヨウ素酸ナトリウム(100μl、0.1M)で処理し、4℃で30分間インキ
ュベートした(48)。エタンジオール(10μl)を4゜で30分間添加して
反応を止め、この混合物を、重炭酸塩バッファー(0.2M、pH9.0)に平
衡化したPD10カラム(Pharmacia Biotech, Sweden)に通して、酸化マンナ
ン画分を1mgのHMFGと室温で一晩混合し、マンナン-HMFGを生じた。
【0049】 2.4 T細胞エピトープ予測 利用可能ないくつかのCTLエピトープ予測アルゴリズムが存在し、この研究
では、インターネット上で利用可能なKenneth Parker博士により開発されたプロ
グラム(bimas.dcrt.nih.gov/molbio/hla_bind/)を用いて、潜在的なT細胞エ
ピトープを同定した。このプログラムは、報告されたデータベースと比較するこ
とにより、インプット配列から1−9の各部位のアミノ酸に与えられたスコアに
基づいている(49、50)。9マーに対するより高い数値から、T細胞エピト
ープであるという高い可能性が予測される。例えば、オバルブミンに対するT細
胞エピトープ(Kb、SIINFEKL、配列番号:11)およびパピローマウ
イルス-16 E7タンパク(Db、RAHYNIVTF;配列番号:12)は、
それぞれ17および6のスコアを与える。
【0050】 2.5 細胞傷害性T細胞および細胞傷害性T細胞前駆体(CTLp)頻度アッ
セイ(frequency assay) CTLアッセイを、記載されているように実施した(37、39、48)。簡
単に説明すると、最終的な免疫化から7から10日後に、脾臓細胞を回収し、洗
浄し、増殖培地に再懸濁して、96ウェルミクロタイタープレートに連続的に希
釈した。標準的な3hr51Cr放出アッセイを、ターゲットとして1x104
ペプチドパルス化または未処理のP815またはRMA細胞を用いて、種々のエ
フェクター:ターゲット比で行った。ペプチドパルス化P815またはRMAタ
ーゲット細胞を、9マーのペプチド(25μg/ml)で一晩インキュベートす
ることにより調製した(37)。A2KbMUC1ダブルトランスジェニックエ
フェクターを用いたCTLアッセイでは、MCF7(MUC1+HLA-A*02
01+)およびBT20(MUC1+HLA-A*0201-)乳癌細胞系統または
ME272(MUC1-HLA-A*0201+)メラノーマ細胞系統を、ターゲッ
トとして用いた。これらのヒト腫瘍細胞系統の全てが、細胞介在性溶解を受けや
すい(39、51、52)。CTLp頻度を、少なくとも6のエフェクター細胞
数について、最少で32の反復から調べた(1x103−1.28x105)。U
字形ミクロタイタートレイで、10%胎児性ウシ血清、5μMの種々のMUC1
ペプチド(表1)またはHMFG、および10U/mlのrhIL-2を添加し
たDMEM中で、5x105マイトマイシンC処理BALB/c(H-2d)、C
57BL/6(H-2b)またはHLA-A*0201/Kb脾臓細胞を用いて、細
胞を培養した。数日後に、100μlの培養培地を、104 51Cr-ラベル化T
m211(H-2d)、RMA-MUC1(H-2b)腫瘍またはEBV形質転換ヒ
トB細胞(HLA-A*0201)またはMCF7をターゲットとして含む100
μlのターゲット細胞懸濁液で置換することにより、各ミクロ培養物を細胞傷害
性についてアッセイした。特異性コントロールとして、非MUC1発現P815
(H-2d)またはRMA(H-2b)細胞を用いた。各ウェルにおいて、51Cr放
出が、刺激因子のみで培養した104エフェクターから、またはペプチドのみま
たはrhIL2のみで刺激した刺激細胞からの、平均アイソトープ放出の3標準
偏差高い場合に、細胞傷害性活性が存在すると考えられた。直線的関係(0.9
87≦r2≦1)が、線形スケールで表したレスポンダー細胞の数と、対数尺で
表したネガティブウェルの頻度との間に存在した。CTLp頻度は、37%のネ
ガティブウェルを生じるのに必要なレスポンダー細胞の投与量の逆数として調べ
られた(53−55)。CTLp頻度アッセイを3回行ったところ、個々の頻度
は平均値から20%も異ならなかった。しかしながら、免疫されたマウスにおけ
るCTLp頻度は、腫瘍保護と直接的に関連することに注意すべきである(28
)。
【0051】 2.6 阻害ELISA 抗体阻害ELISAを行って、マンナンとの接合の前後におけるHMFGの活
性を比較した。ポリビニルクロリドプレートを、4℃で一晩または37℃で1時
間、重炭酸バッファー(0.2M、pH9.0)中の10μg/mlのHMFG
の70μlで被覆し、非特異的結合を、2%のウシ血清アルブミン(BSA)を
用いてブロックした。種々の濃度のHMFGまたはマンナン-HMFGを抗MU
C1抗体(VA2(57)、1/200上清)を用いて3時間インキュベートし
、100μlをHMFGで被覆したPVCミクロタイターウェルプレートに加え
た。0.05%のTween 20を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した後
、50μlのホースラディッシュペルオキシダーゼに接合させたヒツジ抗マウス
イムノグロブリン(Amersham, UK)を加え、RTでさらに1時間インキュベート
した。PBS/Tween20で洗浄した後に、プレートを発色物質2,2''-アジノ-ジ
(3-エチルベンズチアゾリン)スルホナート(ABTS)(Amersham, UK)で発色
させ、405nmにおける吸収を記録した。
【0052】 2.7 ラジオイムノアッセイ マンナンがHMFGに共有結合していることを確かめるべく、サンドウィッチ
ラジオイムノアッセイを行った。ミクロタイタープレートを、重炭酸バッファー
中の抗MUC1抗体(BC2(58))の連続希釈物を用いて一晩被覆し、非特
異的結合を上述したようにブロックした。HMFGまたはマンナン-HMFGを
ウェルに添加し、RTで1時間インキュベートし、0.05%のTween20を含む
PBSで強く洗浄した。次いで、50μlのラジオラベル化コンカナバリンA(
マンナンに特異的に結合するが、HMFGには結合しない)を添加し、このプレ
ートをさらに1時間インキュベートし、PBS/Tween 20で洗浄した。Microsci
nt-O(120μl)をウェルに添加し、プレートをβ-シンチレーションカウン
ターで計測した。
【0053】 3.結果 3.1 マンナン-HMFGの調製および特徴決定 マンナンに接合した後のHMFGの活性を、阻害ELISAにより測定した;
HMFGの50%阻害濃度は、22μg/mlであったが、一方、マンナン-H
MFGに対しては20μg/mlであった(図1a)。すなわち、HMFGはマ
ンナンへの接合後も全ての反応性を維持した。マンナン-HMFG複合体の完全
性は、読み取りのために、プレートに結合した抗MUC1抗体および125Iラベ
ル化Con-Aを用いたサンドウィッチラジオイムノアッセイにより証明された
(図1b)。非接合HMFGは125I-Con-Aに結合しないが、マンナン-HM
FGは結合し、マンナンがHMFGに結合されていることを示している。
【0054】 3.2 BALB/cマウスにおけるマンナン-HMFGに対するCTL応答 マンナン-HMFGで免疫されたBALB/cマウスの脾臓細胞を、種々のペ
プチド(VNTRおよび非VNTR領域の両方に由来、表1)を用いてin vitro
で刺激し、天然のMUC1を発現するターゲット細胞上で試験してCTLpを調
べた(表2)。マンナン-HMFGを用いた免疫化が、MUC1の全体、すなわ
ち、VNTRおよび非VNTR領域の両方に由来するエピトープと反応するCT
Lを誘導することは明らかであった。 この反応は、 a)HMFG。全MUC1(HMFG)タンパクを刺激ペプチドのソースとして
用いた場合に、1/9700のCTLp頻度が得られた。明らかに、HMFGは
BALB/cマウスにおけるCTL産生に関して免疫原性であり、クラスI分子
により提示されるペプチドを生じるように処理されうる。 b)VNTR。VNTRペプチドCp13−32およびp1−30を用いて刺激
した場合に、1/7000(Cp13−32)および1/13200(p1−3
0)のCTLp頻度が得られ、これはすなわち、HMFGを用いて免疫すること
により、抗VNTR CTLが産生され、マンナン接合VNTRペプチドを用い
て免疫することによって以前に見出された結果と類似している(47)。これは
、グリコシル化されている天然ムチンで免疫することにより得られたCTLに関
する最初の記載である。 c)細胞外領域。in vitro刺激が、アミノ酸31−55、51−70、33−1
03、344−364を含むペプチドを用いた場合には、CTLは1/1950
0(31−55);1/10000(51−70);1/20150(33−1
03)および1/36800(344−364)の頻度で検出できた。かくして
、CTLは細胞外領域の非VNTR領域に対して産生されうる;これは係るCT
Lに関する最初の記載である。 d)細胞内領域。アミノ酸408−423、471−493、507−526を
含む三つの異なる非重複細胞内ペプチドを、上記アプローチを用いて調べた。1
/30000(408−423)、1/12500(471−493)および1
/22500(507−526)のCTLp頻度を得た。アミノ酸471−49
3は、細胞溶解性細胞を再刺激するのに最も効果的であった。
【0055】 CTLがMUC1配列に特異的であること、そして、NK細胞またはその他の
細胞による非特異的殺傷によるものではないことを示すために、P815ターゲ
ット細胞を、パルス化抗原として非MUC1ペプチド、T4N1と共に用いたと
ころ、CTLpは検出されないか、あるいは頻度が≦1/200000であり、
ネガティブであると考えられた(示さず)。異なる領域の、3つが等価の免疫原
性であった(測定にCTLp頻度を使用):細胞外(51−70)=VNTR(
Cp13−32)=細胞内(471−493)、これらの全てが、〜1/100
00という高い頻度を示した。
【0056】 対照的に、非接合HMFGを用いてBALB/cマウスを免疫化し、かつ、V
NTRペプチドCp13−32を用いて刺激すると、CTLp頻度は1/805
00であった。この頻度は、MUC1 VNTRの5つの繰り返しを含む組み換
え細菌融合タンパクに接合されたマンナンを用いて得られた1/95000のC
TLp頻度に似ており(47)、かくして、HMFGのマンナンに対する接合は
、マウスに強いCTLp頻度を生じるのに必要である。
【0057】 3.3 C57BL/6マウスにおけるマンナン-HMFGに対するCTL応答 C57BL/6をマンナン-HMFGを用いて免疫し、BALB/cマウスに
関して用いたものと同じ抗原でin vitroで刺激した(表2)。全HMFGに関し
て1/13500、そしてVNTR領域ペプチドp1−30に関して1/125
00のCTLp頻度があった(表2)。非VNTR細胞外ペプチドについては、
CTLは、1/24500の頻度で一つの細胞外ペプチド(344−364)に
対してのみ検出された。CTLは細胞内ペプチドのいずれに対しても検出されな
かった。また、CTLの特異性を、刺激に関して非MUC1ペプチド、T4N1
を用い、かつ、ターゲットとして非MUC1トランスフェクト親RMA細胞系統
を用いて確認した。かくして、C57BL/6マウスは、VNTRと非VNTR
ペプチドの両方に反応することができるが、BALB/cマウスが反応した一部
のペプチドには反応しなかった。
【0058】 3.4 トランスジェニックHLA-A*0201/Kbマウスにおけるマンナン-
HMFGに対する細胞性免疫応答 トランスジェニックHLA-A*0201/Kbマウスを、マンナン-HMFGで
1回免疫し(上述したようなx3ではない)、HMFG、VNTRペプチド(p
1−30)または細胞外ペプチドの一つ(31−55)のいずれかを用いてin v
itroで刺激した。CTLpをヒトEBV HLA-A*0201+細胞で測定し(以
下参照)、頻度は1/39000(HMFG)および1/33000(VNTR
p1−30)であり、これはマンナン-VNTRペプチドを用いた免疫化(1/
48000)と都合よく匹敵するものであり、すなわち、全HMFGはVNTR
と同じくらい免疫原性である(表2)。さらに、細胞外ペプチド(31−55)
を用いた場合には、CTLp頻度は1/40000であり、すなわち、VNTR
に観察されるものと同じであった。かくして、HLA-A*0201は、細胞外お
よびVNTRペプチドを示すことができる。標的細胞が、HLA-A*0201を
発現するが、H-2bクラスI分子を発現しない(免疫されたマウスによって発現
される)EBVトランスフォームB細胞である場合、検出されたCTLは、MU
C1ペプチドを示すHLA-A*0201に制限されることに注意すべきである。
【0059】 3.5 A2KbMUC1ダブルトランスジェニックマウスにおけるマンナン-H
MFGに対する細胞性免疫応答 MUC1 CTLがMUC1陽性乳癌細胞を溶解する能力を確かめるために、
マンナンHMFGを3回注射したA2KbMUC1ダブルトランスジェニックマ
ウスを、HMFG、VNTRペプチド(p1−30)、細胞外ペプチド(31−
55、344−364)、または細胞内ペプチド(408−423、471−4
93、507−526)のいずれかを用いてin vitroで刺激した(表2)。全H
MFGでは1/2000、VNTR領域ペプチドp1−30では1/8000の
CTLp頻度があった。CTLを、それぞれ1/2000および1/11000
の頻度で、細胞外ペプチド31−55および344−364に対して検出した。
細胞内ペプチドでは、CTLは、1/20000の頻度でペプチド408−42
3に対してのみ検出された。
【0060】 免疫したマウスの脾臓を、直接的CTLアッセイに用いて、抗MUC1 CT
Lの特異性を確かめた。図2に記載されているように、MUC1 CTLは、E
:T比が12:1で、55%のMUC1+ MCF7(HLA-A*0201)乳
癌細胞を溶解し、コールドのK562ターゲットの存在下でインキュベートした
場合に17%まで低減した。MUC1 CTLは、MUC1+BT20(HLA-
A1)乳癌細胞系統を用いた場合に、全く溶解が検出されないように制限された
HLAであった。このMUC1 CTLは、MUC1-veメラノーマ細胞系統ME
272を溶解しなかった。
【0061】 かくして、マンナン-HMFGを用いたA2KbMUC1マウスの免疫化は、天
然のMUC1を発現する腫瘍細胞を溶解することができる、特定のクラスI制限
化CTLを生じ、さらに、抗MUC1 CTLは、細胞外に発現されたヒトMU
C1の存在下でマウスにおいて生成されうる。
【0062】 3.6 T細胞エピトープ予測およびマッピング CTLp生成に関与するT細胞エピトープを正確にマップするために、多数の
重複する9マーのペプチドを合成し、CTLアッセイに用いる必要がある。確か
に、CTLエピトープ予測プログラムは、推定される免疫原性ペプチドを選択す
るために用いられ、かつ、これらはその抗原性を調べるために合成された。
【0063】 推定されたH-2d制限ペプチド(細胞内領域MUC1) いくつかのペプチド(NYGQLDIFP (Kd) 配列番号:13;YGQLDIFPA (Dd)配列
番号:14;KNYGQLDIF (Ld)配列番号:15)は、471−493に含まれ(C
TLp頻度=1/12500)、それぞれ6、6および10と予測された(表3
)。この予測された9マーがクラスI分子により提示されるかどうかを確かめる
ために、細胞傷害性T細胞アッセイを、エフェクターとしてマンナン-HMFG
免疫マウスの脾臓細胞を用い、P815ターゲット細胞を合成ペプチドを用いて
パルスした。これらは、NYGQLDIFP (Kd) (配列番号:13);YGQLDIFPA (Dd)
(配列番号:14);KNYGQLDIF (Ld)(配列番号:15)であった。このパルス
化細胞は、BALB/cマウスのマンナン-HMFG誘導CTLにより溶解され
なかった(図3a)。すなわち、CTLエピトープは、アルゴリズムで正確に予
測されなかった。VNTR領域のCTLエピトープとして以前に同定された(3
8)MUC1 VNTRペプチドSAPDTRPAP (Dd)(配列番号:16)およびAPDTR
PAPG (Ld)(配列番号:17)をポジティブコントロールとして用い、50:1
のE:T比で62%および50%の溶解率を得た。ネガティブコントロールとし
て用いたリステリオリシンKdペプチド(GYKDGNEYI;配列番号:18)およびH
IV Dペプチド(RKSIRIQRGPGRAFVTIGKGKGKGY;配列番号:19)は、溶解を
与えなかった(図3a)。
【0064】 予測されるH-2d制限ペプチド(細胞外領域MUC1) 細胞外領域の多数の9マーペプチドは、CTLエピトープであると予測され[
(AVSMTSSVL (Kd)、配列番号:20;TTQGQDVTL (Kd)、配列番号:21;NAVSMTSSV
(Kd)、配列番号:22;TSATQRSSV (Kd)、配列番号:23;SSTTQGQDV (Kd)、配列
番号:24;SVPSSTEKN (Dd)、配列番号:25;EPASGSAAT (Ld)、配列番号:26
;SPGSGSSTT (Ld)、配列番号:27;VPSSTEKNA (Ld)、配列番号:28;TPGGEKET
S (Ld)、配列番号:29;TSATQRSSV (Ld)、配列番号:30;SSTTQGQDV (Ld)、配
列番号:24]、ペプチド33−103(CTLp頻度=1/20150)に含
まれ、これらはそれぞれ、58、40、29、10、10、2.9、39、39
、36、30、10および10のスコアであった。これらのペプチドのサブセッ
トは、51−70ペプチド(CTLp頻度=1/10000)にも含まれていた
(表3)。これらの内の四つを作製し(AVSMTSSVL (Kd)、配列番号:20、NAVSM
TSSV (Kd)、配列番号:22、VPSSTEKNA (Ld)、配列番号:28;SVPSSTEKN (Dd)、
配列番号:25)、試験した。これら四つのペプチドの内の3つは確かに示され
たが、一つは示されなかった。合成ペプチドAVSMTSSVL (Kd)、配列番号:20、N
AVSMTSSV (Kd)、配列番号:22、VPSSTEKNA (Ld)、配列番号:28は、それぞれ
50:1のE:T比で、77%、80%および78%でP815ターゲット細胞
を感作したが、SVPSSTEKN(最も低い予測値)は不活性であった(図3b)。そ
れゆえ、AVSMTSSVL、配列番号:20;VPSSTEKNA、配列番号:28、およびNAVSMT
SSV、配列番号:22は、ペプチド33−103および51−70におけるCTL
エピトープである。
【0065】 予測されるH-2b制限ペプチド C57BL/6マウスには少数の同定されたペプチドエピトープが存在するが
、低いスコアではあるが、ペプチドに多数の潜在的なCTLエピトープが存在す
る(表3)。9マーのCRRKNYGQL(Db、Kb)、配列番号:32は471−493(C
TLp検出せず)に含まれ、10および1.4のスコアを有していた。それは弱
くRMAターゲットを感作し、マンナン-HMFG CTLにより溶解し、50:
1のE:Tで20%溶解、100:1のE:Tで42%溶解した(図3c)。M
UC1 VNTRペプチドAPGSTAPPA(Db)、配列番号:33およびSAPDTRPAP(
b)、配列番号:16をポジティブな特異性コントロールとして用い、ここで7
0%および80%の溶解を得たが、オバルブミンKb9マーSIINFEKL、配列番号:
11およびアデノウイルスDb9マーについては全く溶解が検出されなかった(
ネガティブな特異性コントロールとして使用)。9マーペプチドSTEKNAVSM (Db)
、配列番号:34;AVSMTSSVL (Db)、配列番号:20およびAVSMTSSVL(Kb)、配列番
号:20は、ペプチド33−103および51−70に含まれ、15、10およ
び1.2のスコアを有していた。これら三つのペプチドの全てが、弱くRMAタ
ーゲットを感作し、溶解した(50:1で〜20%、100:1のE:Tで〜4
0%の溶解)(図3d)。C57BL/6マウスのペプチド31−55および5
1−70に反応性のCTLはなかった。
【0066】 全MUC1分子から推測される二つのハイスコアCTLエピトープ、細胞内領
域(YYQELQRDI(Kd),配列番号:35 スコア2880)および細胞外領域N末端
からVNTR(SAPDNRPAL(Db),配列番号:36 スコア4723)は、2880
および4723のスコアを有し、RMAおよびP815ターゲット細胞を感作し
、50:1のE:Tで50%溶解した(図3e)。それゆえ、いくつかのT細胞
エピトープは、MUC1分子の非VNTR領域に存在し、9マーペプチドが標的
細胞によりマンナン-HMFG免疫により生成したCTLに提示され得る。
【0067】 4.論考 本発明者等による以前の免疫研究は、マンナンに結合したVNTRの5つの繰
り返しを含むMUC1融合タンパク(MFP)を用い、これは、IFN-γ、I
L-12、非常に僅かなIgG2a抗体の産生および腫瘍増殖からの保護により特
徴付けられるMUC1に対する強い細胞応答を生じた(36、48)。また、ヒ
トにおける免疫応答は、MFPを用いたフェーズI臨床試験ではMUC1抗原の
治療的使用に見込みを示し、15人中4人の患者が増殖反応を生じ、25人中1
3人が高レベルのMUC1特異的血清抗体を示し、10人中2人がMUC1に対
するCTLを生じた(59)。しかしながら、in vitroでのペプチド結合研究お
よびin vivoでのトランスジェニックHLA-A*0201マウスを用いた研究は
、VNTR配列はHLA-A*0201およびHLA-A*1101により提示され
るだけであることを示し(39、60)、かくして、研究はMUC1 VNTR
に集中した。それは、少なくとも抗体に関して、マウスにおけるその優先的免疫
原性と、VNTRを免疫応答に関係させるヒトからの証拠のためである。MUC
1の別のタンパク配列は、その細胞免疫に関して調べられたことはなかった。過
去において、本発明者らは、MUC1で免疫したマウスにおいて非VNTR領域
に対するモノクローナル抗体を求めたが、結果を得られず、また、国際的な研究
でも何も見つからなかった。可能性のあるT細胞エピトープに関してMUC1配
列の全体をスキャンすることにより、以前に試験してない多くのペプチドが推定
された。本発明者らは、それゆえ、マンナン接合HMFGを用いてマウスを免疫
して、その提示に関する自然な抗原処理に依存するものの全ての可能性のあるM
UC1エピトープを提供し、MUC1の非VNTR領域に対する細胞性免疫応答
が生じうることを示した。これは、VNTRに対して生成されたものと同じくら
い効果的であり、さらにHLA-A*0201およびA2KbMUC1トランスジ
ェニックマウスの両方が免疫化され、ヒトも免疫化されうることを示唆している
【0068】 細胞性反応を、マンナン-HMFG免疫化BALB/c、C57BL/6、H
LA-A*0201/KbおよびダブルトランスジェニックA2KbMUC1マウス
の、MUC1の細胞外領域、VNTR、および細胞内ペプチドにも検出すること
ができた。免疫したBALB/cマウスは、C57BL/6マウスよりも非VN
TR CTLエピトープに対してより反応しうるCTLを生じた。これでは、3
44−364ペプチドおよびSAPDNRPAL(配列番号:36)がCTLにより認識
された(表2、図3e)。
【0069】 再刺激に用いられた種々のペプチドの内、いくつかの可能性のある候補の9マ
ーのエピトープを、ペプチドモチーフサーチプログラムを用いて推定することが
できた(表3)。BALB/cマウスでは、471−493ペプチドに関する前
駆体頻度は1/12500であったが、推定されたエピトープペプチドNYGQLDIF
P(配列番号:13)、YGQLDIFPA(配列番号:14)およびKNYGQLDIF(配列番
号:15)は、マンナン-HMFG CTLによる溶解に関してP815ターゲ
ットを感作し得なかった(図3a)。それゆえ、刺激CTLエピトープはアルゴ
リズムにより正確に同定されず、また、これらの合成ペプチドはターゲット細胞
により適切に処理および提示されない。対照的に、33−103および51−7
0配列に存在するいくつかの9マー(AVSMTSSVL 配列番号:20;NAVSMTSSV 配
列番号:22およびVPSSTEKNA 配列番号:28)は、溶解アッセイで機能的CT
Lエピトープであると同定された(図3b)。
【0070】 C57BL/6マウスでは、51−70および471−493配列のCRRKNYGQ
L(配列番号:32)、STEKNAVSM(配列番号:34)およびAVSMTSSVL(配列番
号:20)ペプチドが溶解に関してRMA細胞を感作したが、CTLpはより大
きなペプチドを用いた再刺激により同定されなかった。係る観察は、MUC1+
細胞により処理および提示されない係る3つの9マーから得ることができた。
【0071】 マウスKd、Dd、Ld、Kb、Db、KkおよびヒトHLA-A1、HLA-A*
201、HLA-A3およびHLA-A24エピトープに関するT細胞エピトープ
アルゴリズムを用いた全MUC1配列のさらなる解析は、マウスまたはヒトの細
胞による提示に関していくつかの候補の9マーを示す。これらの9マーペプチド
のうち、SAPDNRPAL(Db)、(配列番号:36)およびYYQELRDI(Kd)(配列番号:
35)を合成したところ、両方ともマンナン-HMFG CTLによる溶解に関し
てP815またはRMA細胞を刺激することに非常に効率的であった(図3e)
。この研究およびその他の研究から、CTLエピトープの推定が常に正確という
わけではないことが明らかである。VNTR領域に関する推定されかつ実験的に
調べられたT細胞エピトープの比較は、より低いスコアが必ずしも提示または抗
原性の欠如を予測するわけではないことを示している(表4)。例えば、SAPDTR
PAP(配列番号:16)ペプチドは、TAP欠如RMA-S細胞とインキュベートし
た場合にクラスI安定化により、また、ペプチドパルス化RMA細胞の溶解によ
りKb-制限エピトープであることが確認されたが(図3c)、推定されたスコア
は僅かに0.004である(38)。同様に、Kk、LdおよびDdは、正確に推
定されなかった(38)。エピトープマッピング(39)により独立に同定され
たHLA-A*0201 T細胞エピトープ、STAPPAHGV(配列番号:37)は、低
いスコアを有するものの予測された。予測アルゴリズムは、抗原提示の可能性に
対するガイドとして機能するものの、in vivo応答は、抗原処理、免疫優性、T
細胞レパートリー、グリコシル化および他の未知のファクターによって決定され
る[61、62]。
【0072】 精製された形態のMUC1タンパク全体は、細胞性免疫を生成すべくマウスを
免疫するために用いられたことなはいが、いくつかの他の免疫方法が用いられて
きた。MUC1タンパク全体は、ワクシニア構成物[46、63]に、DNA免
疫の構成物として[64]、トランスフェクトされた樹状細胞[65]およびト
ランスフェクトされたEBV-B細胞[66]に保持されていた。これらの研究
では、CTLの特異性は確かめられなかった。しかしながら、グリコシル化MU
C1(HMFG)を用いることの重要性は、強調されるべきである。マウスおよ
びヒトにおける別の研究は、MUC1トランスジェニックマウス[67]とヒト
[59、68、69]の両方に抗体産生を導いた非グリコシル化ペプチドを用い
た;これらの研究では、B細胞および時にT細胞寛容が克服されたが、しかし抗
体に関してであって、非グリコシル化ペプチドは新たな抗原を提示し、その反応
は驚くべきことではないと考えられた。しかしながら、ここに記載されている研
究では、マンナンに結合した天然のグリコシル化ムチン(HMFG)は、A2Kb MUC1トランスジェニックマウスを含むマウスのいくつかの株にCTLを首
尾よく誘導した。マンナン-HMFGは、BALB/cまたはC57Bl/6マ
ウスと比較してA2KbMUC1マウス(1/2000)により高いCTLp頻
度を与え、これは、異なる株のマウスまたはより高い親和性のHLA-A*020
1CTLエピトープの存在によるものである。BALB/cマウスでは、HMG
Fは1/80500のCTLp頻度を与えた。これは、非グリコシル化形態のM
UC1 VNTR[47]を用いて免疫したマウスにおけるCTLp頻度に匹敵
した。すなわち、グリコシル化および非グリコシル化形態のVNTRの両方が、
酸化マンナンと共に提示された場合に、同等に免疫原性であった。明らかに、炭
水化物被覆は、下のペプチドを覆い隠してしまうことはなかった。かくして、マ
ンナン-HMFGは、MUC1におけるVNTR、細胞外領域および細胞内領域
のペプチドに対してCTLを産生することによって、A2KbMUC1トランス
ジェニックマウスの寛容を破壊することができる。これらの結果は、MUC1が
治療において有益なターゲットであるという概念を補強する。
【0073】 ヒトにおけるマンナン-HMFGの使用は、MUC1が膵臓、腎臓のような一
部の正常な細胞に存在するという一部の議論を保証する。よって、免疫応答がこ
れらの組織に生成されて、自己免疫を生じる可能性がある。かくして、マンナン
に接合したMUC1 VNTRを用いた我々の臨床試験では、自己免疫は全く検
出されなかったが、拡大研究を慎重に行い、モニタリングが必要である[59]
。ドナーから直接的に得られたHMFGは、使用にあまり好ましくなさそうであ
り、組み換え物質がより適切であろう。しかしながら、組み換え物質を用いるに
、HMFGの高レベルのグリコシレーションを心がけるべきである。おそらく、
真核生物系ベクターが必要であろう。第三に、我々は最近、VNTRペプチドが
、存在する天然ヒト抗体との交差反応により、抗体に対する免疫応答を逸脱させ
得ることを示した[70]。かかる逸脱は、MUC1全体を用いた場合に生じう
る。
【0074】 実施例2 非VNTRペプチドを、グルタルアルデヒドを用いてキーホールリンペットヘ
モシアニン(KLH)に結合させ、次いで、以下のように酸化マンナンと反応さ
せた。 2mgのペプチド471から507を、1.75mlのリン酸バッファーに溶
かし、0.25mlのKLH(2mg/ml)と混合し、0.25%のグルタル
アルデヒドを用いて処理し、暗室で、室温で一晩混合した。この混合物をリン酸
バッファーに一晩透析した。透析した混合物を、欧州特許出願第94303817.4号に
記載されているように調製した1mlの酸化マンナンと混合し、一晩放置した。
【0075】 BALB/cマウス(6−8週)を、0、10および17日目に5マイクログ
ラムのマンナン-ペプチドKLHで腹腔内に免疫し、スプレノサイト(splenocyte
)におけるCTL活性を記載に従って測定した。マンナンに結合した非VNTR
ペプチドは、ポジティブコントロール(マンナンに結合したVNTRペプチド)
と比較して、CTLアッセイにおいて陽性の反応を示した(図4および5)。
【0076】 実施例3 非リーダー、非VNTRペプチドおよびポリペプチドも、DNAワクチンの調
製のために用いられる。これは、DNAクローニングおよび核酸接種における確
立された手法を用いて行うことができる。例えば、3'および5'末端に必要な制
限酵素部位を有する、一以上の非リーダー、非VNTRペプチドおよびポリペプ
チドをコードする核酸配列を、自動化DNA合成装置で合成し、pcDNA3ま
たはpSV3のような適切なベクターにクローン化することができる[72]。
このクローンを、制限酵素切断またはタンパク発現により核酸配列の取り込みに
ついてスクリーニングすることができる。このDNAは、ヒトおよび他の動物の
種々の部位に免疫のために注射することができる。
【0077】 「参考文献」
【0078】 当業者であれば、広く記載された本発明の精神または範囲から離れることなく
、特定の実施態様に記載された本発明に対して、多数の変更および/または修正
が可能であることを理解できるであろう。それゆえ、本発明の実施態様は、あら
ゆる点で、例示的であって、限定的でないと考えられる。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3a】
【表3b】
【0082】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトMUC1タンパクのアミノ酸配列を示す(NCBIデータベース
No.M61170)。
【図2】 HMFGとマンナンのアッセイ。(a)HMFG(m)とマンナ
ン-HMFG(l)の競合剤調製によるHMFGに対する抗MUC1抗体の結合
阻害。(b)抗MUC1抗体に対するマンナン-HMFG(l)およびHMFG
(m)の結合およびラジオイムノアッセイにより検出されたConA。
【図3】 A2KbMUC1ダブルトランスジェニックマウスをマンナン-H
MFGで免疫化し、脾臓細胞をCTLアッセイに用いた。エフェクター細胞の細
胞傷害活性を、次の成分と共に(n)、またはコールドのK562なし(l);
BT20なし(p)またはME272なし(m)で、51Cr-ラベル化MCF7
で測定した。
【図4】 C57BL/6およびBALB/cマウスを、マンナン-HMF
Gを用いて免疫化し、脾臓細胞をCTLアッセイで用いた。細胞内ペプチド47
1−493の種々の9マーのペプチドでパルスしたP815(a)またはRMA
(c)細胞の溶解;細胞外ペプチド33−103および51−70の種々の9マ
ーペプチドでパルスしたP815(b)またはRMA(d)細胞の溶解、および
(e)YYQELQRDI(配列番号:35)でパルスしたP815細胞およびSAPDNRPAL
(配列番号:36)でパルスしたRMA-MUC1細胞の溶解。ペプチドパルシ
ングおよび抗原特異的細胞溶解のコントロールとして公知のペプチド抗原を用い
た。それぞれのパネルに示し、テキストに記載した。
【図5】 Balb/cマウスをマンナン-507-KLHで免疫し、脾臓細胞をC
LTアッセイに用いた。種々のエフェクター:ターゲット比で、Cp13-32
または507ペプチドを用いてパルスしていないまたはパルスした51Cr-ラベ
ル化P815標的細胞の溶解率%を測定した。
【図6】 Balb/cマウスをマンナン-471-KLHで免疫し、脾臓細胞をC
LTアッセイに用いた。種々のエフェクター:ターゲット比で、Cp13-32
または471ペプチドを用いてパルスしていないまたはパルスした51Cr-ラベ
ル化P815標的細胞の溶解率%を測定した。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/04 C07K 14/705 C07K 14/435 19/00 14/705 C12N 15/00 ZNAA 19/00 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジョフ・エー・ピーターズ オーストラリア・ヴィクトリア・3088・グ リーンズボロー・ジャンバンナ・ストリー ト・10 (72)発明者 バッソ・アポストロポロス オーストラリア・ヴィクトリア・3021・セ イント・アルバンズ・コブハム・ストリー ト・14 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA36 BA80 CA02 CA07 DA03 GA11 HA17 4C084 AA02 AA07 BA19 NA14 ZB26 4C085 AA03 BB01 BB11 CC23 4C086 AA01 AA04 EA16 MA01 MA04 NA14 ZB09 ZB26 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 BA50 BA53 CA40 CA50 DA86 EA20 EA50 FA20 FA74

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免疫応答を誘導することができるペプチドまたはポリペプチ
    ドであって、ここで当該ペプチドまたはポリペプチドは、ムチンの非VNTR、
    非リーダー領域のエピトープのアミノ酸配列に実質的に対応するアミノ酸配列を
    含む、ペプチドまたはポリペプチド。
  2. 【請求項2】 ムチンの非VNTR、非リーダー領域から誘導されるアミノ
    酸配列からなる、請求項1記載のペプチドまたはポリペプチド。
  3. 【請求項3】 前記エピトープが、ムチンの非VNTR、非リーダー領域の
    細胞外領域に由来する、請求項1記載のペプチドまたはポリペプチド。
  4. 【請求項4】 前記エピトープが、ムチンの非VNTR、非リーダー領域の
    細胞内領域に由来する、請求項1記載のペプチドまたはポリペプチド。
  5. 【請求項5】 前記エピトープが、ムチンの非VNTR、非リーダー領域の
    膜貫通領域に由来する、請求項1記載のペプチドまたはポリペプチド。
  6. 【請求項6】 前記ムチンがムチン1(MUC1)である、請求項1ないし
    5のいずれか一項に記載のペプチドまたはポリペプチド。
  7. 【請求項7】 前記ムチン1がヒトムチン1である、請求項6記載のペプチ
    ドまたはポリペプチド。
  8. 【請求項8】 前記ヒトムチン1がヒト乳脂肪球皮膜抗原(HMFG)であ
    る、請求項7記載のペプチドまたはポリペプチド。
  9. 【請求項9】 前記エピトープが、AVSMTSSVL(配列番号:20)、NAVSMTS
    SV(配列番号:22)、VPSSTEKNA(配列番号:28)およびSAPDNRPAL(配列番
    号:36)から選択されたアミノ酸配列を有する、請求項3記載のペプチドまた
    はポリペプチド。
  10. 【請求項10】 前記エピトープが、アミノ酸配列:YYQELQRDI(配列番号
    :35)を有する、請求項4記載のペプチドまたはポリペプチド。
  11. 【請求項11】 以下のアミノ酸配列: TGSGHASSTPGGEKETSATQRSSVP(配列番号:2) RSSVPSSTEKNAVSMTSSVL(配列番号:3) SGHASSTPGGEKETSATQRSSVPSSTEKNAVSMTSSVLSSHSPGSGSSTTQGQDVTLAPATEPASGSAATW
    (配列番号:4) SAPDNRPAL(配列番号:6) NSSLEDPSTDYYQELQRDISE(配列番号:7) TQFNQYKTEAASRVNL(配列番号:8) AVCQCRRKNYGQLDIFPARDTYH(配列番号:9)および YVPPSSTDRSPYEKVSAGNG(配列番号:10) またはその免疫原性フラグメントの一つに実質的に対応するアミノ酸配列を含む
    、請求項1または2に記載のペプチドまたはポリペプチド。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか一項に記載のペプチドまた
    はポリペプチドと適切なキャリアータンパクを含む融合タンパク。
  13. 【請求項13】 炭水化物ポリマーに接合されている、請求項12記載の融
    合タンパク。
  14. 【請求項14】 炭水化物ポリマーが、グルコース、ガラクトース、マンノ
    ース、キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミン、
    ラムノース、6-o-メチル1-D-ガラクトース、2-o-アセチル-β-D-キシロ
    ース、N-アセチル-グルコサミン、イズロナート、グルロナート、マヌロナート
    、メチルガラクツロナート、α-D-ガラクトピラノース6-スルファート、フル
    クトース、αアベクオース、およびこれらの配座異性体および配置異性体からな
    る群から選択された炭水化物モノマー単位のポリマーであるか、あるいは二つ以
    上の異なるタイプの前記炭水化物モノマー単位からなる炭水化物のポリマーであ
    る、請求項13記載の融合タンパク。
  15. 【請求項15】 前記炭水化物ポリマーが、少なくとも20のモノマー単位
    を含む、請求項14記載の融合タンパク。
  16. 【請求項16】 前記炭水化物ポリマーが、1000より多いモノマー単位
    を含む、請求項15記載の融合タンパク。
  17. 【請求項17】 前記炭水化物ポリマーが、10000より多いモノマー単
    位を含む、請求項16記載の融合タンパク。
  18. 【請求項18】 炭水化物ポリマーが、マンノースのポリマーであるか、マ
    ンノースを含む炭水化物ポリマーである、請求項13ないし17のいずれか一項
    に記載の融合タンパク。
  19. 【請求項19】 炭水化物ポリマーが、酸化マンノースのポリマーであるか
    、または酸化マンナンである、請求項13ないし17のいずれか一項に記載の融
    合タンパク。
  20. 【請求項20】 適切なキャリアータンパクに結合した、請求項1ないし1
    1のいずれか一項に記載のペプチドまたはポリペプチド。
  21. 【請求項21】 前記ペプチドまたはポリペプチドおよび/または前記キャ
    リアータンパクが、炭水化物ポリマーに接合されている、請求項20記載のペプ
    チドまたはポリペプチド。
  22. 【請求項22】 前記炭水化物ポリマーが、グルコース、ガラクトース、マ
    ンノース、キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミ
    ン、ラムノース、6-o-メチル1-D-ガラクトース、2-o-アセチル-β-D-キ
    シロース、N-アセチル-グルコサミン、イズロナート、グルロナート、マヌロナ
    ート、メチルガラクツロナート、α-D-ガラクトピラノース6-スルファート、
    フルクトース、αアベクオース、およびこれらの配座異性体および配置異性体か
    らなる群から選択される炭水化物モノマー単位のポリマーであるか、あるいは二
    つ以上の異なるタイプの前記炭水化物モノマー単位からなる炭水化物のポリマー
    である、請求項21記載のペプチドまたはポリペプチド。
  23. 【請求項23】 前記炭水化物ポリマーが、少なくとも20のモノマー単位
    を含む、請求項22記載のペプチドまたはポリペプチド。
  24. 【請求項24】 前記炭水化物ポリマーが、1000より多いモノマー単位
    を含む、請求項23記載のペプチドまたはポリペプチド。
  25. 【請求項25】 前記炭水化物ポリマーが、10000より多いモノマー単
    位を含む、請求項24記載のペプチドまたはポリペプチド。
  26. 【請求項26】 炭水化物ポリマーが、マンノースのポリマーであるか、マ
    ンノースを含む炭水化物ポリマーである、請求項21ないし25のいずれか一項
    に記載のペプチドまたはポリペプチド。
  27. 【請求項27】 炭水化物ポリマーが、酸化マンノースのポリマーであるか
    、または酸化マンナンである、請求項21ないし25のいずれか一項に記載のペ
    プチドまたはポリペプチド。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし11のいずれか一項に記載のペプチドまた
    はポリペプチドと炭水化物ポリマーとの接合体を含む化合物。
  29. 【請求項29】 ムチン1と炭水化物ポリマーとの接合体を含む化合物であ
    って、前記接合体がヒトまたは他の動物において細胞介在性免疫応答を誘導する
    ことができるような化合物。
  30. 【請求項30】 前記ムチン1がヒトムチン1である、請求項29記載の化
    合物。
  31. 【請求項31】 前記ヒトムチン1がヒト乳脂肪球皮膜抗原(HMFG)で
    ある、請求項30記載の化合物。
  32. 【請求項32】 前記炭水化物ポリマーが、グルコース、ガラクトース、マ
    ンノース、キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミ
    ン、ラムノース、6-o-メチル1-D-ガラクトース、2-o-アセチル-β-D-キ
    シロース、N-アセチル-グルコサミン、イズロナート、グルロナート、マヌロナ
    ート、メチルガラクツロナート、α-D-ガラクトピラノース6-スルファート、
    フルクトース、αアベクオース、およびこれらの配座異性体および配置異性体か
    らなる群から選択される炭水化物モノマー単位のポリマーであるか、あるいは二
    つ以上の異なるタイプの前記炭水化物モノマー単位からなる炭水化物のポリマー
    である、請求項28ないし31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. 【請求項33】 前記炭水化物ポリマーが、少なくとも20のモノマー単位
    を含む、請求項32記載の化合物。
  34. 【請求項34】 前記炭水化物ポリマーが、1000より多いモノマー単位
    を含む、請求項33記載の化合物。
  35. 【請求項35】 前記炭水化物ポリマーが、10000より多いモノマー単
    位を含む、請求項34記載の化合物。
  36. 【請求項36】 炭水化物ポリマーが、マンノースのポリマーであるか、マ
    ンノースを含む炭水化物ポリマーである、請求項28ないし35のいずれか一項
    に記載の化合物。
  37. 【請求項37】 炭水化物ポリマーが、酸化マンノースのポリマーであるか
    、または酸化マンナンである、請求項28ないし35のいずれか一項に記載の化
    合物。
  38. 【請求項38】 請求項1ないし11または20ないし27のいずれか一項
    に記載のペプチドまたはポリペプチド、または請求項12ないし19のいずれか
    一項に記載の融合タンパクと、任意に、アジュバントおよび/または薬学的に許
    容できるキャリアーとを含むワクチンまたは治療剤。
  39. 【請求項39】 請求項28ないし37のいずれか一項に記載の接合化合物
    と、任意に、アジュバントおよび/または薬学的に許容できるキャリアーとを含
    むワクチンまたは治療剤。
  40. 【請求項40】 請求項1ないし11または20ないし27のいずれか一項
    に記載のペプチドまたはポリペプチド、または請求項12ないし19のいずれか
    一項に記載の融合タンパクの有効量を、任意に、アジュバントおよび/または薬
    学的に許容できるキャリアーと組み合わせて、患者に投与することを含む、ムチ
    ンに対する細胞介在性免疫応答を誘導する方法。
  41. 【請求項41】 請求項28ないし37のいずれか一項に記載の接合化合物
    の有効量を、任意に、アジュバントおよび/または薬学的に許容できるキャリア
    ーと組み合わせて、患者に投与することを含む、ムチンに対する細胞介在性免疫
    応答を誘導する方法。
  42. 【請求項42】 患者の癌腫を予防または治療する方法であって、前記患者
    に、請求項38または39記載のワクチンまたは治療剤を投与することを含む方
    法。
  43. 【請求項43】 前記癌腫が腺癌である、請求項42記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記腺癌が乳癌である、請求項43記載の方法。
  45. 【請求項45】 請求項1ないし11または20ないし27のいずれか一項
    に記載のペプチドまたはポリペプチド、請求項12ないし19のいずれか一項に
    記載の融合タンパク、または請求項28ないし37のいずれか一項に記載の接合
    化合物の、in vivo導入のために樹状細胞をパルスし、ワクチンとして用いるた
    めの使用。
  46. 【請求項46】 請求項1ないし11のいずれか一項に記載のペプチドまた
    はポリペプチドもしくは請求項12ないし19のいずれか一項に記載の融合タン
    パクをコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
  47. 【請求項47】 請求項46記載の核酸分子を含むDNAワクチン。
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