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JP2003530479A - ポリアミドの特性を改善する方法 - Google Patents

ポリアミドの特性を改善する方法

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JP2003530479A
JP2003530479A JP2001575675A JP2001575675A JP2003530479A JP 2003530479 A JP2003530479 A JP 2003530479A JP 2001575675 A JP2001575675 A JP 2001575675A JP 2001575675 A JP2001575675 A JP 2001575675A JP 2003530479 A JP2003530479 A JP 2003530479A
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JP
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polyamide
thiocyanate
contacting
salt
dyeing
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Application number
JP2001575675A
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レイ ベアード ベネット
マルコーム ルイス デイビッド
チュニラル パテル カメルシュクマー
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EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
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Publication date
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    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
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    • D06M13/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
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Abstract

(57)【要約】 ポリアミドをチオシアナートと接触させることによって、白色度保持率、劣化、および可染性など、ポリアミドの特性を改善する方法。その方法により製造されたポリアミドは、改善された、染色色の深さ、染色色の均一性、色相、光染色末端の除去、劣化からの染色部位の保護、紫外線劣化からの保護、黄変または酸化の低減、および/または可染性の減少に対する耐性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、ナイロンなどのポリアミドを処理して、ポリアミドの特性を改善す
る方法に関する。本発明は、改善された、染色された色の深み、染色された色の
均一性、色相、光染色末端の除去、劣化からの染色部位の保護、紫外線(UV)
劣化に対する保護、低減された黄変または酸化、および/または可染性の減少に
対する耐性などの、向上した特性を有するポリアミドにもまた関する。
【0002】 (2.関連技術の説明) ポリアミドはしばしば、長期間にわたる貯蔵において、またはヒートセットも
しくは成形などのポリアミドに適用される特定の予備処理において見られる反応
性環境および/または酸化環境により影響を受ける、末端の第一級アミンを含有
する。
【0003】 ヒートセットは、ポリアミドを含有する基材に適用される場合が多い。ヒート
セットは、制限温度で制限時間の間、熱暴露することを含む。ヒートセットは、
例えば、スパンデックス繊維を含有するポリアミド織物または衣料品を加工する
のに有用である。ヒートセットは、織物または衣料品に寸法安定性および耐しわ
性を与えるために行われる。
【0004】 ヒートセット法では、可染性、染色した色の均一性、色の深み、および/また
は色相が損なわれると共に、ナイロンにいくらかの酸化および黄変を生じる結果
となることが多い。ポリアミド成分の黄変は、天然状態または未染色状態で顕著
である。黄変は、白色でなければならない織物において好ましくなく、それによ
って、白色織物のバックグランド上の染色織物プリントで求められる所望の色対
比が低くなる。
【0005】 ナイロン織物に白色度保持を付与する現行の方法は、CIBA GEIGY社
(スイス、バーゼル)から市販のIRGANOX(登録商標)タイプまたはCL
ARIANT社(スイス、バーゼル)から市販のNylostab Seed(
登録商標)の安定剤を添加することを含む。ナイロンに対する公知の白色度保持
および熱安定剤は、リンオキシ酸タイプおよびそれらの塩、ならびに、米国特許
第3,839,392号および同第3,907,746号に開示された種類の物
質を含む。
【0006】 ナイロンポリマーに添加される安定剤はしばしば、オートクレーブ重合プロセ
スに添加する場合に、ポリマーを過度に発泡させる。さらに、安定剤の添加量が
多いと、バッチごとに、低品質なポリマーが生成し、不十分な均一性が生じる場
合が多い。また、水性処理段階中の、特に染色中のナイロンヤーンおよび織物か
らの安定剤添加物の損失が、安定剤の添加を望ましくないものとする。
【0007】 したがって、可染性特性および白色度保持を維持し、かつ現行の方法の不利点
を回避するか、または低減する、ポリアミドおよびそれから構築された織物など
の製品を提供する必要がある。
【0008】 (発明の概要) これらの必要性に従って、ポリアミド1,000kg当たりアミン末端基Xg
当量を有するポリアミドの特性を改善する方法であって、染色前にまたはアミン
末端基の少なくとも一部を染色に利用できなくするような任意の処理の前に、ポ
リアミドまたはポリアミドを形成するのに有用な塩をチオシアナートと接触させ
ることを含み、その結果、接触後のポリアミドまたはその塩から形成したポリア
ミドが、約0.001<Y/X<約1.5であるように、アミン末端基を保護す
るチオシアナート基Yg当量を含有する方法が提供される。
【0009】 本発明は、ほぼ化学量論量までのチオシアナート基によって保護された末端ア
ミン染色部位を含有する、向上した特性を有するポリアミドもまた提供する。
【0010】 本発明はさらに、ポリアミド塩溶液およびチオシアナートを含有する組成物を
提供する。
【0011】 さらに本発明の目的に従って、アミン末端基を有するポリアミドをチオシアナ
ートと接触させることを含む、ポリアミドの特性を改善する方法であって、接触
後のポリアミドが、アミン末端基を基準にして、ほぼ化学量論量までのチオシア
ナート基を含有する方法を提供する。
【0012】 本発明は、染色前またはヒートセット前に、ポリアミドの染色部位を保護する
のに有効量のチオシアナートとポリアミドとを接触させることを含む、ポリアミ
ドの可染性特性を改善する方法もまた提供する。
【0013】 本発明はさらに、ポリアミド塩をチオシアナートと接触させる段階と、その塩
を重合して、ポリアミドを形成する段階とを含む、ポリアミドの可染性特性を改
善する方法を提供する。
【0014】 本発明はまた、ポリアミド繊維、ヤーン、フィルム、トウ、織物、成形物品、
または衣料品の特性を改善する方法であって、任意の染色処理前に、またはアミ
ン末端基を染色に利用できなくするような他の処理前に、その繊維、ヤーン、フ
ィルム、トウ、織物、成形物品、カーペット、衣料品、または他の物品をチオシ
アナートと接触させることを含む方法もまた提供する。
【0015】 本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかとなるだろう
【0016】 以下に記載の添付の図面に関する以下の詳細な説明から、本発明をさらに十分
に理解することができる。
【0017】 (好ましい実施形態の説明) 本発明は、ポリアミドポリマーまたはポリアミド塩を処理することによって、
ナイロンなどのポリアミドの、可染性などの特性を改善する方法に関する。塩と
いう用語は、ポリアミドを形成するのに使用されるアミンおよび酸の生成物とし
て、当技術分野では理解される。塩の例には、ナイロン66の形成に使用される
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との混合物から調製した、アジピン酸ヘキ
サメチレンジアンモニウムがある。
【0018】 本発明により処理したポリアミドは、長期間にわたる貯蔵、酸化環境への暴露
、紫外線暴露、熱暴露、成形、および/または染色を含むプロセスにさらされる
場合に、未処理のポリアミドと比較して、優れた特性を示す。処理したポリアミ
ドを用いて加工した織物もまた、例えば従来の酸性染料または繊維反応性染料で
染色した場合に、向上した可染性を示す。
【0019】 本発明の方法では、ナイロンなどのポリアミドを、遊離チオシアナート(SC
)陰イオンを提供することが可能な試薬と接触させる。有用なチオシアナー
ト接触メカニズムは水性媒体を介したものであるが、チオシアナートをポリアミ
ドと接触させる適切な手段を使用することが可能である。ポリアミドまたはポリ
アミドを形成する塩をチオシアナートと接触させる他の手段は、チオシアナート
またはチオシアナートを形成する試薬のポリアミドへの気相輸送、ポリアミドお
よびチオシアナートの溶融ブレンド、水以外の他の溶媒系、例えば非水溶媒の単
独での、または水と混合しての使用を含む。チオシアナートに対する溶媒であり
、ナイロンを吸収するかまたは膨潤する、任意の溶媒を使用することが可能であ
る。その例には、超臨界COおよびアルコールが含まれる。
【0020】 この方法の実施形態では、チオシアン酸陰イオンの水溶液とポリアミドとを接
触させたときに、処理段階が始まる。ポリアミドを溶液から除去すると同時に、
処理が終了する。処理の継続時間を利用して、特性を向上させることができる。
例えば、処理の継続時間は、約0.1秒から約120分、好ましくは約30分か
ら約65分の期間に延ばすことができる。
【0021】 向上した可染性を提供するために、任意の所望の温度、圧力、およびpHで、
その処理を行うことができる。処理段階は、温度約20℃から約120℃、好ま
しくは70℃から110℃で行うことができる。適切な圧力装置は、100℃を
超える温度での水溶液に備えるべきである。その水溶液はpH約3.5から約6
.0を有することが好ましい。
【0022】 ポリアミドまたはポリアミドを形成するのに有用な塩は、ポリアミド1,00
0kg当たりアミン末端基Xg当量を含有し、その結果、チオシアナートと接触
した後のポリアミドまたは塩から形成したポリアミドは、好ましくは約0.00
1<Y/X<約1.5、さらに好ましくは約0.01<X/Y<約1.3、最も
好ましくは0.1<X/Y<1.1の範囲となるように、アミン末端基を保護す
るチオシアナートをYg当量含有する。これらの範囲は、使用するSCNの量を
最小限にすると同時に、アミン末端基の最適な保護を提供するために見出されて
いる。接触媒体中の任意の濃度のチオシアナートを使用して、例えばポリアミド
のアミン末端基を保護することによって、特性を改善することが可能である。例
えば、水性接触媒体は、チオシアナート約0.5から約25g/Lのチオシアナ
ート濃度を有することができる。
【0023】 使用する接触手段にかかわらず、ポリアミドに提供されるチオシアナートの量
は、ポリアミドに対して、約0.0001から約10重量%、例えば0.001
重量%から約0.5重量%、例えば約0.01重量%から約0.1重量%の範囲
であることが可能である。しかしながら、これらのパーセンテージは、ポリアミ
ドのアミン末端基含有量、および用いる処理の種類に依存する。重要なことは、
最終的なポリアミドが、保護されるアミン染色部位の少なくとも一部を有するこ
とである。例えば、Yは少なくとも0.001Xである。
【0024】 染色前にまたは例えば、アミン末端基のすべてもしくは少なくとも一部を消費
または染色に利用できなくする英国特許第892,379号のトリアジン処理な
どの処理前に、チオシアナートとの接触を行うことが好ましい。これは、SCN
処理の目的が、後に染色できるように、アミン末端基を保護することであるため
である。したがって、本発明の利点を認識するためには、染色前に、またはアミ
ン末端基と反応して、それを消費または染色に利用できなくするような他の処理
前に、この接触を行うべきである。
【0025】 所望のポリアミドを本発明に従って処理することができる。有利なことに、処
理したポリアミドは、例えばバルクポリマーフレークもしくは顆粒、フィルム、
繊維、ステープルファイバー、成形物品、連続フィラメントトウ、連続フィラメ
ントヤーン、織物(例えば、帆およびパラシュートに用いられる工業用布を含む
)、カーペット、衣料品、またはポリアミドを少なくとも一部含有する他の物品
の任意の形状であることが可能である。その処理は、図1に示すプロセスの任意
の段階で行うことができる。例えば、滑剤仕上げと共に、または滑剤仕上げとし
て、チオシアナートを繊維に適用して、従来の多くの仕上げによって生じる低減
した白色度の悪影響を軽減するか、またはポリマー、繊維、もしくは織物の貯蔵
に対する環境の悪影響を軽減することができる。例えば、織物および衣料品に対
するその処理は、図1に示すすべてのプロセスが完了した後に、例えば織物形成
および/または衣料品製造中に行うことができる。
【0026】 上述のように、ポリアミドは、遊離の末端アミン基を有することが好ましい。
ポリアミドは、所望の量のかかる基を有することが可能である。例えば、繊維形
成ポリアミドに関しては、その量は、ポリマー1,000kg当たり約20から
約120g当量であることが可能である。接着剤またはフィルムに使用されるポ
リアミドに関しては、その量は、約1,000までであることが可能である。末
端のアミン末端基は、チオシアナート処理によって保護される染色部位である。
本発明によってもまた保護することが可能な他の潜在的な染色部位には、ナイロ
ンポリマー鎖に沿った末端カルボキシル基およびイミド基が含まれる。
【0027】 そのポリアミドは単独で使用するか、あるいはスパンデックス、ポリエステル
などの他の合成ポリマー繊維および綿、絹、羊毛等の天然繊維、または他の通常
の仲間繊維ないしナイロンと所望の量で混合することができる。
【0028】 本発明で使用するのに適切なポリアミドには、ポリマー鎖の不可欠な部分とし
ての繰り返しアミド基(−CO−NH−)を有する合成溶融紡糸可能なポリアミ
ド材料が含まれる。ポリアミドという用語は、ポリアミドホモポリマー、コポリ
マー、およびそれらの混合物を意味する。
【0029】 本発明に従って使用することができる適切なポリアミドには、ポリ(ヘキサメ
チレンアジパミド)(つまり、ナイロン6,6)ホモポリマー、ポリ(e−カプ
ロアミド)(つまり、ナイロン6)ホモポリマー、ポリドデカノラクタム(つま
り、ナイロン12)ホモポリマー、ポリ(テトラメチレンアジパミド(つまり、
ナイロン4,6)ホモポリマー、ポリ(ヘキサメチレンセバカミド)(つまり、
ナイロン6,10)ホモポリマー、n−ドデカン二酸とヘキサメチレンジアミン
とのポリアミド(つまり、ナイロン6,12)ホモポリマー、ドデカメチレンジ
アミンとn−ドデカン二酸とのポリアミド(つまり、ナイロン12,12)ホモ
ポリマー、それらのコポリマー、およびそれらの混合物が含まれる。
【0030】 実例となるポリアミドには、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、もし
くはセバシン酸などのジカルボン酸成分と、ヘキサメチレンジアミン、2−メチ
ルペンタメチレンジアミン、もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サンとから生成されたコポリマーが含まれる。
【0031】 当技術分野で公知のバッチもしくは連続重合法を用いて、ポリアミドを製造す
ることができる。図1に示すように、ポリアミドを製造する適切な方法は、塩貯
蔵容器10中にポリアミド塩混合物/溶液を貯蔵することである。その塩混合物
/溶液を、貯蔵容器10から、連続重合器またはバッチオートクレーブなどの重
合器12に供給する。重合器12内で、ポリアミド塩混合物/溶液を、当技術分
野で公知のように、実質的に酸素を含有しない不活性雰囲気中で加圧下にて加熱
する。そのポリアミド塩混合物/溶液を重合し、溶融ポリマーとする。重合器1
2が連続重合器である場合には、溶融ポリマーを連続重合器12から供給し、少
なくとも紡糸機20の少なくとも紡糸口金18に、トランスファーライン16を
介してブースターポンプ14などによって、輸送する。
【0032】 代替方法としては、重合器12が連続重合器である場合、または重合器12が
バッチオートクレーブである場合には、例えばストランドの形状で、溶融ポリマ
ーを重合器12から押出し成形することができる。押出し成形したポリマースト
ランドは、冷却ステーション26にて、例えば水浴中などで急冷して、固体ポリ
マーストランドを形成し、ポリマーをフレークに切断、注型または粒状化するペ
レタイザー28に供給する。この「フレーク」を意味するために使用される他の
用語には、ペレット、顆粒および粒子が含まれる。フレークは、本発明で使用す
るのに適切な任意の形および大きさでありうる。
【0033】 フレークは、保持容器またはコンディショナー30に供給される。その中にフ
レークが貯蔵されるか、またはその中でコンディショニング、例えば加熱、水の
添加もしくは除去、および/または固相重合が行われる。溶融押出機36に供給
するように適合された、重量もしくは容量計量フレーク供給機34に、ライン3
2を通して、フレークを輸送することができる。そのフレークを溶融押出機36
中で溶融し、溶融ポリマーを溶融押出機36の出口からトランスファーライン3
8に押出す。押出した溶融ポリマーを、少なくとも紡糸機20の少なくとも紡糸
口金18に、トランスファーライン16を介して、ブースターポンプ40などに
よって輸送する。
【0034】 通常、溶融押出機36およびトランスファーライン38における溶融ポリマー
の滞留時間は、約3から約15分、好ましくは約3から約10分である。
【0035】 その方法により製造することができる製品には、フレーク、スパン物品(例え
ば、フィラメント)、ブロー成形物品(例えば、ボトル)、押出し成形物品(例
えば、フィルム)、および射出成形形状物品が含まれる。
【0036】 図1を再度参照すると、好ましくは、その物品は、ポリアミドを少なくとも1
本のフィラメント46に紡糸することによって形成される。定量ポンプ41を用
いて、トランスファーライン16または38に連結されたマニホルド42から、
スピンフィルターパック44を介し、次いで紡糸口金18を介して、溶融ポリマ
ーを紡出することが可能であり、それぞれが、紡糸口金18による複数の細孔を
有し、それによって、細孔を通して溶融ポリマーを複数のフィラメント46に紡
糸する。
【0037】 各紡糸口金18からのフィラメント46を、通常、フィラメント46の縦方向
を横切る空気流(矢印48により図1に示す)によって急冷する。次いで、集束
装置50によって、フィラメント46をヤーンに集束し、巻取り装置54によっ
て、例えばチューブ56上に巻取り、パッケージ58とすることができる。得ら
れたフィラメント46は、当技術分野で公知の様々な用途でヤーン52および織
物にすることができる。
【0038】 チオシアナートの任意の所望の源も使用することができる。例えば、適切なチ
オシアナートの源には、アルカリ金属チオシアン酸塩、チオシアン酸アンモニウ
ム、アルカリ土類、他の金属のチオシアン酸塩、またはイオン性有機チオシアナ
ートのいずれかが含まれる。有用な有機チオシアナートには、チオシアン酸メチ
ルおよびチオシアン酸ブチルが含まれる。特に有用なアルカリ金属チオシアン酸
塩には、リチウム、ナトリウム、およびカリウムを含まれる。特に有用なアルカ
リ土類金属には、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、およびストロンチウ
ムが含まれる。他の有用な金属チオシアン酸塩には、亜鉛、スズ、および銅が含
まれる。チオシアナートの特に有用な源には、チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸カリウムおよびチオシアン酸アンモニウムが含まれる。
【0039】 当業者には理解されるように、チオシアナートの取り扱いには適切な注意を払
うべきである。というのは、チオシアナートは、例えば過剰な加熱でシアン化水
素、硫化水素などの望ましくない危険な副生成物に分解する可能性があるためで
ある。
【0040】 処理段階中、ポリアミドには、チオシアナートが浸透する。処理段階後、織物
などのポリアミドを水ですすぎ洗いし、ポリアミドに結合していない余分なチオ
シアナートを除去することが好ましい。第二鉄イオンを用いて、すすぎ洗い水が
チオシアナートに陰性であるのを確かめるまで、ポリアミドを繰り返しすすぎ洗
いして、余分なチオシアナートを除去する。米国特許第3,577,392号に
記載されたプロセスにより生じているように、ポリマーにおける末端のアミン末
端基の濃度を基準にして、化学量論量よりも実質的に多い量の余分な残留チオシ
アナートは、ポリマーの白色度および染料取り込みに対して悪影響を有する可能
性があることから、過剰なチオシアナートは除去することが好ましい。
【0041】 ナイロン織物仕上げおよび染色の技術分野で公知の方法に従って、POLYC
LEAR NPH(登録商標)(Henkel社)などを用いて、ポリアミドを
還元的に精錬することも可能である。精錬は、洗剤またはハイドロサルファイト
などの還元精錬化学物質を使用して織物を清浄化にする清浄法である。精錬を用
いて、ポリアミドから潜在的な汚染物を除去することによって、より良い白色度
および可染性が付与される。ポリアミドを清浄化にするために、チオシアナート
処理前に、ポリアミドを予め精錬してもよい。処理段階後に、ポリアミドを精錬
することもまた可能である。
【0042】 精錬の任意の濃度、時間、および温度を使用して、例えば向上した可染性を提
供することができる。例えば、POLYCLEAR NPH(登録商標)約5g
/Lを含有する水溶液中で温度約85℃にて、織物を約30分間精錬することが
できる。精錬段階は、任意のヒートセット段階前または後を含む、プロセス中の
任意の時点で行うことが可能である。
【0043】 ポリアミドまたは塩を、任意にヒートセットすることが可能である。ヒートセ
ットは、カールを防止するために、かつ寸法安定性および耐しわ性を製品に付与
するために、ポリウレタンエラストマーの形状であるスパンデックスを含有する
製品などのナイロン製品で従来から行われている。ヒートセットは一般に、アミ
ン末端基などの染色部位に対して悪影響を有する。例えば、ポリアミド織物のヒ
ートセットは、可染性の損失または可染性の好ましくない変化を伴う、アミン末
端の損失において役割を果たす。ポリアミドに対する本発明のチオシアナート処
理は、アミン末端の損失、およびヒートセットした織物でのアミン末端の損失か
ら一般に生じる可染性の変化に対する対策を提供する。一般に、ヒートセット法
は、ポリマーのうちの少なくとも1つの軟化点を超えるが、ポリマーの任意の融
点または分解点未満での急速な暴露(5分未満、例えば2分未満)であり、それ
を緩和させる。特にナイロンを含有するスパンデックスの場合、通常のヒートセ
ット条件は、約170℃から約210℃で約20秒から約80秒、好ましくは約
190℃で約45秒である。
【0044】 ポリアミドまたは塩から形成されたポリアミドは、一般にヒートセットした後
に染色されることが多いが、必ずしもそうではない。たとえ、染色しない場合で
も、本発明の方法は、未染色ポリアミドの黄変を低減するのに有利である。ポリ
アミドを染色するために、任意の種類の染料を使用することができる。染料の適
用は、従来の酸性染料、分散(非イオン)染料、または繊維反応性染料のプロセ
スであることが可能である。ポリアミドポリマーのアミン末端と反応する、ポリ
アミドに使用される公知の染料は、イオン結合(酸性染料)または共有結合(反
応性染料)することが可能である。
【0045】 有用な酸性染料の例には、アシッドブルー45、NYLOSANバイオレット
F−BL、INTRACIDローダミンB、SUPRANOL ネイビーR、N
YLONターコイズGLM、NYLANTHRENE イエローFLW、および
ERIONYLレッドBが含まれる。有用な繊維反応性染料の例には、イエロー
MFFR、ブライトブルーMFFR、スカーレットMFFN、ネイビーMFFB
、ダークレッドMFFN、およびグレイMFFNなどのSTANALAN染料が
含まれる。
【0046】 当技術分野で公知の任意の染色法を用いることができる。染色法は一般に、ポ
リアミド重量に対して約0.5から10重量%の染料を含有し、染料の化学的性
質に応じて約3から8に調節したpHを有するように調製した浴中にポリアミド
を入れることを含む。染色は一般に、100℃にて合計約90分間続けられる。
【0047】 パッド染色は、編織布およびナイロン織物に広く適用されている従来の染色法
である。パッド染色法では、染料溶液をパッド(「パッダ」または「マングル」
としても知られる)により適用する。パッドには連続的に染色溶液が供給され、
通常、ニップロール装置中に2つのパッドがある。織物または衣料品を、ニップ
を介して供給する。ニップの動作によって、パッドから織物または衣料品へ染料
溶液が搾り出され、その結果、衣料品が染料溶液で浸漬され、余分な溶液が除去
される。本発明に従って、チオシアナートで処理したポリアミドは、かかるパデ
ィング法によって適用された染料を有することができる。
【0048】 染色は、レベリング染料、ミリング染料、金属錯体染料を含む、当技術分野で
使用される任意の酸性染料を用いて、および繊維反応性染料を用いてポリアミド
において行われる。当業者であれば、どのようなpHおよび温度条件下で、これ
らの酸性染料または繊維反応性染料をポリアミドに適用すべきかを容易に決定す
ることが可能であり、例えばレベリング染料は中性または弱い酸性pHで適用す
ることが可能であり、ミリング染料はpH5.2から6.2で適用することが可
能である。レベリング剤および隔離剤と共に、酢酸および酢酸アンモニウムを含
む特定の染料補助化学物質は、ポリアミドを染色するのに使用できる公知の酸性
染色液成分である。一組の通常の染色条件は、 浴比としても知られる染液/ナイロンポリアミド比約30:1、 ナイロンポリアミドがその温度で加えられる、初期温度約40℃、 酸性染料を加える前に約40℃で約10から約20分間、 染液およびナイロンポリアミドを約100℃に上げる約45分間、 染液およびナイロンポリアミドを約100℃に維持する期間約45分から1時
間である。
【0049】 かかる標準条件は、American Association of Te
xtile Chemists and Colorists,Researc
h Triangle Park,North Carolinaによって、T
extile Chemist and Coloristから再版された、出
版物DYEING PRIMER、染色の基本についての一連の短い論文(Co
pyright 1981)に開示されており、その全体を参照により本明細書
に援用する。
【0050】 チオシアナート処理したポリアミドまたは本発明の塩からのポリアミドは、ヒ
ートセット温度に暴露した後に、未処理ポリアミドの少なくとも約50%の保持
可染性を有することができる。織物をヒートセットするのに工業的に用いられる
最も高い温度で処理した後の処理ポリアミドと比較して、未処理ポリアミドは、
その可染性の10%ほどの少ない可染性を保持する。
【0051】 本発明は、織物を処理し染色する以前の方法よりも、高い資本生産性、低い製
造コスト、および高い加工柔軟性を可能にする(先に述べたように、塩から最終
生成物まで、任意の形状のポリマーも処理することができるため)。この方法は
、向上した可染性特性を提供し、ポリアミドの黄変の原因となる酸化を低減する
。本発明の方法では、染料とチオシアナートとを染浴中で共に混合する必要がな
い。実際に、ポリマーポリアミドのアミン末端基をチオシアナートで保護するた
めに、染色前に、好ましくはヒートセット前に、ポリアミドをチオシアナートと
接触させることが重要である。アミン染色部位は、熱、酸化、紫外線劣化、環境
汚染物および染色部位の可染性を低減する他の要因から保護される。チオシアナ
ートでポリアミドを処理することによって、貯蔵安定性、可染性、外観の均一性
および白色度保持率が向上する。
【0052】 処理したポリアミドは、向上した可染性および白色度保持率を有する:という
のは、チオシアナートは、例えば熱処理または紫外線暴露による劣化からアミン
末端基および/または他の染色部位を保護すると考えられるからである。染色部
位に隣接する共有結合および/またはイオン結合によって、チオシアナートはポ
リアミド中に組み込まれると考えられる。チオシアナート処理したポリアミドは
、熱暴露前の白色度レベルの約50%から約95%の保持白色度レベルを有する
ことが好ましい。
【0053】 ここで、以下の非制限的な実施例によって、本発明を説明する。
【0054】 (実施例) 以下の試験方法を、以下の実施例に用いた。MACBETH Laborat
ories color eye反射分光光度計を用いて、白色度W、および黄
色度Yを個々に測定した。最初に、それらのCIE色座標:L、a、bを決定し
、次いで、当技術分野で公知の手法によってWおよびYを算出することによる。
この測定および計算の詳細は、Color Technology in th
e Textile Industry,2nd Edition,publi
shed by Committee RA 36,AATCC(1997);
この巻を参照:Special Scales for White Colo
rs by Harold and Hunter,pp140−146および
その引用文献に記載されており、その全内容を参照により本明細書に援用する。
【0055】 ポリマーのアミン末端基を滴定によって測定する。特に、ナイロンポリマー、
ヤーンまたは織物を、メタノールとフェノールとの溶液(フェノール:メタノー
ル8:2)(50ml)に溶解する。採取した試料のサイズは、このナイロン試
料で推定されるアミン末端基数に応じて、1から2gである。その溶液を濾過し
て、不溶性の艶消剤または二酸化チタンを除去する。この上澄み液を十分な量の
水と混合して、溶液100mlを調製する。過塩素酸水溶液を用いて、この溶液
を滴定し、一次標準アルカリに対して標準化する。当技術分野で公知のように、
電位差測定または酸性指示薬を用いて測定される酸終点を記録する。消費した過
塩素酸の容積は、採取したナイロン試料の重量を介してアミン末端基濃度に関連
する。アミン末端基濃度は、ナイロン10g当たりのアミン基のg当量として
表される。
【0056】 (実施例1) 34本の円形断面フィラメント(フィラメント1本につき1.18デニール)
と共に、40デニールのDupont665型ナイロン66ヤーンから製造され
、Dupont社製LYCRA(登録商標)スパンデックス40デニールモノフ
ィラメント20%を含有する縦編(トリコット)生機布をそれぞれ、1/2平方
ヤードの等しい2つの試料に切断した。酢酸でpH4に調節した5g/Lチオシ
アン酸カリウム(KSCN)水溶液で、MATHIS JFO4ポート染色機に
おいて沸点(100℃)で60分間、生機布の第1試料を処理した。チオシアナ
ート処理浴を下げて、織物試料をオーバーフローによって水ですすぎ洗いした。
試料を自然乾燥させた。
【0057】 1/2平方ヤードの対照の織物、生機布の第2試料を、空気乾燥させた第1試
料と縫い合わせ、接合した試料中のヤーンの縦方向ランを綿密に適合させた。接
合した試料を、KRANTZ四窓ヒートセットオーブンの移動ベルトの金属ピン
に固定し、196℃で45秒間ヒートセットした。その後、MACBETH L
aboratories eye反射色彩計を用いて、両方の試料の白色度W、
および黄色度を個々に測定した。
【0058】 標準法を用いて、染色平衡状態で、接合した試料を競争的に染色した。最初に
、接合したサンプルを、アンモニアおよびMERPOL HCS(非イオン界面
活性剤)を含有する水溶液浴中で精錬した。次に、接合した試料をすすぎ洗いし
、織物に対して染料のアシッドブルー45を2重量%含有するよう調製し、pH
5.8に調節した浴中にその試料を入れた。100℃で合計90分間、染色を続
けた。競争的に染色した接合試料をすすぎ洗いして、乾燥させて、MACBET
H Laboratories eye反射色彩計で、各試料のK/Sおよび色
の深みを公知の方法により再度測定した。K/S値は公知のKubelka−M
unkの吸収−散乱係数であり、[(1−R)/2R](Rは、染色した試料
からの最大吸収波長で反射した光の分率である)に等しい。色の深さは、代替方
法として公知の手法で、有彩色の測定(つまり、単一波長での)または見掛けの
測定(つまり、可視波長全体での平均)として計算し、いずれの場合にも対照測
定を色の深さ100%に設定する。
【0059】 ヒートセットした織物の白色度を測定した結果を表1に示す。本発明の織物、
チオシアン酸カリウム水溶液で処理した試料は、W値に基づいて対照と比較する
と、優れた保持白色度を有することがデータから示されている。Wの値が高いの
は、織物が白いことを示す。逆にいえば、本発明の織物は、ヒートセットの間に
対照よりも黄変が少なかった。黄色度の比較は、bまたはY値に基づく。Y値が
低いと、黄ばみが少ない。
【0060】
【表1】
【0061】 ヒートセットし、染色した織物の色の深さの結果を表2に示す。対照と比較し
て、本発明の織物の目視等級は顕著であった。耐染料性ヤーン(光染色末端)は
、チオシアン酸カリウム処理した織物では視認できなかったが、対照の織物は、
織物の幅にわたって数多くの好ましくない光染色末端、幅60インチ当たりに約
10個を示した。100を掛けた、アシッドブルー45に対する吸収ピークでの
K/S値の比が、有彩色のの色の深さである。表2のデータから、有彩色または
見掛けの色の深さの比較に基づいて、本発明の織物は、対照の織物よりも約80
%暗く染色されていることが示されている
【0062】
【表2】
【0063】 (実施例2) この実施例では、200デニールのフィラメント34本(フィラメント1本に
つき5.9デニール)のナイロン66ヤーン(Dupont T185)から製
造した白色の旗用織布を代替として、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナト
リウム、チオシアン酸リチウム、またはチオシアン酸アンモニウムで処理し、6
通りの異なる温度それぞれで熱処理にかけた。最初に、織物をジッガー内で予め
精錬して、MERPOLHCS(1g/L)および炭酸ナトリウム(1g/L)
を含有する水溶液浴を用いて、82℃で45分間サイズ剤を除去した。
【0064】 各チオシアナート処理実験において、予め精錬した織物の複数の試料を採取し
、各試料を12インチ×12インチ(929cm)の寸法とした。MATHI
S LABOMAT染色機において、濃度5g/Lでチオシアン酸カリウムを含
有し、かつ酢酸でpH4.0に調節された水溶液浴中で、12×12平方インチ
の試料片6個を100℃にて60分間処理した。その浴比は40:1であった。
処理した試料を水でよくすすぎ洗いした。予め精錬した織物から切断したその他
の6個の12×12平方インチ試料片は、チオシアナートで処理していないまま
であり、各温度で対照としての役割を果たした。
【0065】 チオシアナートで処理した後、POLYCLEAR NPH5g/Lを用いて
処理した試料および対照を80℃で30分間還元的に精錬した。処理した試料す
べてと対照とをよくすすぎ洗いし、自然乾燥させた。チオシアナート処理した織
物試料6個および未処理の対照6個を、6通りの異なる温度:177℃、182
℃、188℃、193℃、199℃および204℃で、BENZ制御温度オーブ
ン内でそれぞれ45秒間熱にさらした。
【0066】 熱処理した後に、織物試料の白色度保持率を測定した。実施例1の方法に従っ
てCEI色座標:L、a、bを最初に決定することによって、各温度において処
理した試料およびそれぞれの対照の白色度W、および黄色度Yを個々に測定した
【0067】 チオシアン酸カリウムを用いた、旗用織布の処理実験、実施例2の結果を表3
に示す。チオシアン酸アンモニウムを用いた、同じ織布の処理実験の結果を表4
に示し、チオシアン酸ナトリウム処理の結果を表5に示し、チオシアン酸リチウ
ム処理の結果を表6に示す。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
【0072】 表3〜6に示される結果から、織物の保持白色度に対する、4種の異なるカチ
オンと共にチオシアナート陰イオンの源を用いたチオシアナート処理の効果が、
熱暴露の範囲全体で実証されている。CIE色座標(b)は、織物の黄変を示し
ており、得られた白色度値(W)は白色度の測定値である。熱処理後の優れた白
色度保持率が、様々な陽イオンと共にチオシアン酸陰イオンで処理したナイロン
織物に付与されることが、これらの測定値から明らかである。
【0073】 値が高いほど織物が白いことを示すW値に基づいて、本発明の織物は、対照と
比較して優れた保持白色度を有することがデータによって示されている。逆に言
えば、本発明の織物は、対照よりもヒートセット中の黄変が少なかった。
【0074】 チオシアン酸カリウム(KSCN)処理についての表3の選択されたデータを
、図2および図3に図示する。図2には、CIE色座標bが6通りの温度に対し
てプロットされている。KSCN処理した織物のb値は、最も低い2通りの温度
ではほとんど変化せず、暴露の最も高い温度で、最も低い温度値の2倍よりわず
かに低い値まで増大する。対照的に、図2は、対照織物のb値が約6の値および
暴露の最も低い温度で測定した値の0.5倍へ着実に増大することを示している
【0075】 図3には、得られた白色度値Wが、6通りの温度に対してプロットされている
。KSCN処理した織物のW値は、最も低い2通りの温度ではほとんど変化せず
、暴露の最も高い温度では、最も低い温度でのW値の約10%のみ減少する。対
照的に、図2によって、対照織布のW値は、暴露の最も低い温度で測定した値の
わずか1/3という最も高い暴露温度での値に着実に減少したことを示している
【0076】 (実施例3) この実施例では、ナイロン66ポリマーチップ(各チップは、長さ約6mm、
直径約4mmのほぼ直円柱である)を、実施例2で用いた条件と同様の条件下に
て、チオシアン酸カリウム水溶液で処理した。最初に、MATHIS LABO
MAT染色機において、チオシアン酸カリウムを10g/Lの濃度で含有し、酢
酸でpH4.0に調節された水溶液浴中で、110℃にて120分間、ポリマー
チップを処理した。処理したポリマーチップを水でよくすすぎ洗いした。等量の
ポリマーチップを対照として取っておいた。その対照のチップは、チオシアン酸
カリウムで処理しないままであった。チオシアナート処理後、POLYCLEA
R NPH10g/Lを用いて、ポリマーチップを100℃で45分間精錬した
。処理したポリマー試料をよくすすぎ洗いし、自然乾燥させた。
【0077】 スクリュー溶融押出機のホッパー内にポリマーチップを入れ、乾燥窒素でガス
シールし、マルチフィラメントヤーン−紡糸機に供給した。溶融ナイロンポリマ
ーを、フィルターパックおよび円形の穴17個を有する紡糸口金を通して押出し
て、複数のフィラメントを形成し、そのフィラメントを空気で急冷し、ヤーンに
集束し、繊維仕上げで油を塗布した。このヤーンを延伸ロールアセンブリーに送
り、2.5倍延伸し、3000メートル/分で巻取り、ヤーンパッケージとした
。さらに試験するために、作製したヤーンパッケージ(50デニールおよびフィ
ラメント17本)を、靴下に類似の筒状構造に編み上げた。同じチップの1つま
たは複数の対照試料を使用して、チオシアナート処理したチップと同じ方法でマ
ルチフィラメントヤーンを作製し、筒を編んだ。
【0078】 処理した、および未処理ナイロンポリマーヤーンの筒、それぞれ4つの試料を
、実施例1のヒートセットオーブン内で、4通りの温度:188℃、193℃、
199℃および204℃のそれぞれで熱処理するために確保しておいた。上記の
ように作製し、筒に編み上げた、処理ポリマーおよび対照から作製したヤーンを
、実施例1と同じ手順を用いて染色した。染色した試料およびその対照のK/S
値に基づいて、実施例1と同様に可染性を測定した。生機ヤーンで編んだ筒は、
チオシアナート処理したポリマーおよび未処理ポリマーの参照(保持可染性10
0%)としての役割を果たした。熱暴露した場合の可染性の減少を、元の可染性
(熱処理せず測定した生機ヤーン筒のK/S)のパーセンテージとして測定した
【0079】 タイプAと呼ばれる、この実施例で使用する第1ナイロン66ポリマーチップ
タイプは、滴定による公知の手法で測定された、ポリマー1000kg当たりア
ミン末端78g当量のアミン末端基濃度を有した。そのアミン末端基は、ナイロ
ンで用いられる通常の酸性染料の染色部位である。その可染性の結果を表7に示
し、保持可染性は、図4によって図示する。図4において、保持可染性は、生機
試料のK/S値(分母)および熱処理後のK/S値(分子)の、パーセントで表
される比である。
【0080】
【表7】
【0081】 図4において、円形のデータポイントは対照を表す。KSCN処理した試料は
、四角形のデータポイントとして示す。対照に対して、ナイロン含有織物をヒー
トセットするために用いた温度の有用な範囲にわたって、熱暴露した後に、チオ
シアナート処理したポリマーの可染性が保持されている。この事実は、フィラメ
ントを紡糸する前に行われるポリマーへのチオシアナート処理を考慮すると顕著
である。
【0082】 タイプBと呼ばれる、この実施例で使用する第2ナイロン66ポリマーチップ
タイプは、滴定による公知の手法で測定された、ポリマー1000kg当たりア
ミン末端62g当量のアミン末端基濃度を有した。その可染性の結果を表8に示
し、保持可染性は、図5によって図示する。図5において、保持可染性は、生機
試料のK/S値(分母)および熱処理後のK/S値(分子)の、パーセントで表
される比である。
【0083】
【表8】
【0084】 図5では、円形データポイントおよび白色三角形のデータポイントはそれぞれ
対照Iおよび対照IIを表す。KSCN処理した試料は、四角形のデータポイン
トとして示す。対照に対して、ナイロン含有織物をヒートセットするのに用いた
温度の有用な範囲にわたって、熱暴露した後に、チオシアナート処理したポリマ
ーの可染性が保持されている。この事実は、フィラメントを紡糸する前に行われ
るポリマーへのチオシアナート処理を考慮すると顕著である。
【0085】 タイプCと呼ばれる、この実施例で使用する第3ナイロン66ポリマーチップ
タイプは、滴定による公知の手法で測定された、ポリマー1000kg当たりア
ミン末端78g当量のアミン末端基濃度を有した。その可染性の結果を保持可染
性と共に表9に示す。保持可染性は、生機試料のK/S値(分母)および熱処理
後のK/S値(分子)の、パーセントで表される比である。
【0086】
【表9】
【0087】 タイプDと呼ばれる、この実施例で使用する第4ナイロン66ポリマーチップ
タイプは、滴定による公知の手法で測定された、ポリマー1000kg当たりア
ミン末端58g当量のアミン末端基濃度を有した。その可染性の結果を保持可染
性と共に表10に示す。保持可染性は、生機試料のK/S値(分母)および熱処
理後のK/S値(分子)の、パーセントで表される比である。
【0088】
【表10】
【0089】 表9および表10のデータから、熱暴露後のポリアミドからのアミン末端基の
減少は、本発明のチオシアナート処理によって低減されることが再度実証されて
いる。ポリアミドポリマー中の出発アミン末端基濃度にかかわらず、チオシアナ
ート処理したポリアミドポリマーの保持された色の深さは、対照の未処理ポリマ
ーよりも優れている。
【0090】 (実施例4) 200デニール(フィラメント34本)のナイロン6(ポリカプロアミド)ヤ
ーンを織物に織り上げた。チオシアナート処理するために、その織物を等しい面
積の試料に分け、同様の試料を対照として残しておいた。MATHIS LAB
OMATにおいて、Merpol HCS1g/Lと共に炭酸ナトリウム1g/
Lの水溶液を用いて、試料すべてを88℃で30分間予め精錬した(予備精錬浴
4L中、試料300g)。試料すべてをすすぎ洗いし、自然乾燥させた。
【0091】 POLYCLEAR NPH5g/Lを用いて、対照の予備精錬した試料を8
8℃で30分間還元的に精錬した。これらの対照試料をすすぎ洗いし、自然乾燥
させた。
【0092】 予備精錬した試験試料を、チオシアン酸カリウム(KSCN)5g/Lの水溶
液を用いて、100℃およびpH4.0(酢酸で調節した)で60分間処理した
。そのKSCN試料をすすぎ洗いし、POLYCLEAR NPH5g/Lを用
いて、88℃で30分間還元的に精錬した。処理した試料をすすぎ洗いし、自然
乾燥させた。前と同様に、BENZオーブン内で、すべての試料を異なる温度(
177°C、182°C、188°C、193°C、199°C、204°C)
で45秒間熱暴露した。実施例1の方法を用いて、これらの対照試料のCIE色
座標L、a、およびb、および前と同様に得られる値、白色度W、黄色度Yを測
定した。
【0093】
【表11】
【0094】 表11のデータは、チオシアナート処理によって、ヒートセット条件下にて、
ナイロン6が白色度の減少から保護されることを示している。表9において縦の
列の頭にあるWを参照すると、本発明では、最も高い温度204℃で白色度が減
少するが、その白色度は、それでもなお最も低い温度177℃での値の87%で
あった。対照的に、対照は、最も高い温度204℃で白色度が減少するが、その
白色度は、最も低い温度177℃での値の80%であった。
【0095】 ここで、本発明と対照との黄色度(表11において縦の列の頭にあるY)の比
較は、顕著である。対照は、本発明に対して最も低い温度177℃で1.5倍を
超えて黄変していた。最も高い熱暴露温度204℃では、本発明は、177℃の
出発点の2.5倍を超えて黄変していた。対照は、177℃での本発明に対して
、204℃にて3.9倍を超えて黄変していた。
【0096】 (実施例5) フィラメント13本を有し、30デニールのDuPont LYCRA(登録
商標)スパンデックスモノフィラメントを20重量%含有するナイロン66の4
0デニールヤーンを織物の形状にし、織物の重量を基準にして0.20重量%か
ら10重量%のKSCN濃度範囲にわたるチオシアン酸カリウム(KSCN)水
溶液にさらした。L、a、b、W、Y、K/S、見掛けの色の濃さ、および有彩
色の色の濃さを測定するために、未処理の試料を取っておいた。実施例1と同様
に、見掛けの色の濃さ100%を定義するために対照の測定を行った。前の実施
例2と同様に、試料を予め精錬、チオシアナート処理した試料をそれぞれ、pH
4.0でKSCN溶液に60℃で60分間暴露した。処理した試料および対照を
すべて、193℃で45分間ヒートセットした。実施例1の染色条件を用いて前
と同様に、試料を染色した。
【0097】
【表12】
【0098】 表12は、先に記載のように見掛けの色の濃さおよび有彩色の色の濃さと共に
測定した、ヒートセットおよび染色後のK/S値を示す。図6には、有彩色の濃
さについてのデータをまとめる。ここで、有彩色の濃さは実施例1と同様に計算
した。これらのデータは、チオシアナート処理した織物が、対照の未処理織物に
対して、熱処理後に向上した色の深さで染色されることを示している。チオシア
ナート処理によって、スパンデックスフィラメントを一部含有するポリアミドな
ど、ポリアミドを含有する熱処理したナイロンで観察される、色の深さの減少を
防ぐ手段が提供される。
【0099】 (実施例6) フィラメント13本を有し、30デニールのDuPont LYCRA(登録
商標)スパンデックスモノフィラメントを20重量%含有するナイロン66の4
0デニールヤーンをメリヤス生地の形状にし、チオシアン酸カリウム(KSCN
)5g/Lの水溶液にpH4.0で60℃にて60分間接触させた。対照として
未処理の試料を取っておいた。KSCN処理した対照試料および未処理の対照試
料を199℃で45秒間ヒートセットした。炭酸ナトリウム1g/Lと、MER
POL HCSを0.5g1Lとを含有する水溶液浴中、71℃で30分間、試
料すべてを予め精錬した。
【0100】 KSCN処理した試料および未処理の対照試料それぞれから、染色試験のため
に、等しい面積の12個の織物試料を採取した。KSCN処理試料6個の第1セ
ットを、DYSTAR AG社により製造された6種類の異なる繊維反応性ST
ANALAN(登録商標)染料で染色し、対照試料6個のセットを同じ方法で染
色した。6個を超えるKSCN処理試料を、6種類の異なる酸性染料で染色し、
それに従って、最後の6個の未処理試料を酸性染色した。
【0101】 4%STANALAN染料(6種類の異なる染料を用いた)と0.5%SAN
DOGEN NHとを含有する水溶液染浴からpH4.0で(リン酸一ナトリウ
ムおよび酢酸を用いて調節した)、KSCN処理試料6個の第1セットを100
℃にて60分間染色した。対照試料6個のセットをKSCN処理試料と同様に染
色した。炭酸ナトリウム1g/Lの水溶液浴を用いて65℃で20分間染色した
後、試料すべてを精錬した。2%ERIONAL PAを用いて、pH4.0お
よび77℃で20分間、水性後処理をすべての試料に行った。実施例1の手法で
、すべての試料のK/Sを決定し、各試料の有彩色および見掛けの色の濃さを、
未処理対照試料をそれに応じて100%として計算した。表13にデータを記録
する。
【0102】 表13のデータは、繊維反応性染料を用いたどの場合にも、未処理試料に対し
て、チオシアナート処理し、かつヒートセットした織物では、染色の色の深さが
少なくとも20%向上することを示している。
【0103】
【表13】
【0104】 KSCN処理した試料6個の第2セットおよびそれらの未処理の対照試料6個
を、酸性染料を含有する水溶液染浴から100℃で60分間染色した。使用した
6種類の異なる酸性染料のそれぞれについては、炭酸ナトリウム1g/L、0.
75%SANDOGEN NHおよびCIBATEX AD−N4g/Lを用い
て水溶液染浴を調製し、27℃およびpH約7.0に設定した。次に、KSCN
処理した試料をその染浴に加え、5分間コンディショニングした。その後、酸性
染料を表5に示す濃度で浴に加えた。染浴の温度を1.7℃/分の上昇速度で1
00℃まで上げ、60分間維持した。次いで、その染浴を71℃まで冷却し、染
浴の最終のpHを記録した。その染浴を排出し、染色された試料を水ですすぎ洗
いし、4%ERIONAL PA水溶液を用いてpH4.5および77℃で20
分間固着させ、再度水ですすぎ洗いし、乾燥させた。対照試料6個のセットを、
染料の同じセットでKSCN処理試料として染色した。実施例1の手法で、すべ
ての試料のK/Sを決定し、各試料の有彩色および見掛けの色の濃さを、未処理
対照試料をそれに応じて100%として計算した。表14にデータを記録する。
【0105】 表14のデータは、繊維反応性染料を用いたどの場合にも、未処理試料に対し
て、チオシアナート処理し、かつヒートセットした織物では、染色の色の深さが
向上することを示している。通常、向上した色の深さは、対照に対して7%から
15%である。
【0106】
【表14】
【0107】 (実施例7) この実施例では、ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸それぞれ1当量の
塩を溶解した濃度51.5重量%の水溶液を加熱することによって、ナイロン6
6ポリマーを製造した。追加のヘキサメチレンジアミンを添加して、25RV(
RVは、相対粘度測定のギ酸方法を意味し;ASTM法D789−86によって
提供される)、等量のカルボキシル末端基およびアミン末端基を有するポリマー
を得た。その結果として、重合のこれらの条件により、滴定による公知の手法で
測定されるポリマー1000kg当たりアミン末端基100g当量を有するナイ
ロン66ポリマーが得られる。
【0108】 以下の方法で4つのポリマー試料を調製した。120℃から200℃に加熱し
、その温度を40分間維持することによって(自己圧力は約1379キロパスカ
ルであり、ガス抜きされない)、塩溶液の第1試料60.0gを重合して、対照
として取っておいた。温度を240℃に上げ、それを60分間維持した後、ガス
抜きが設けられた圧力容器を圧力1724キロパスカルに維持した。温度をさら
に275℃に上げ、圧力が局所的な気圧レベルまで放出される間中、それをさら
に60分間維持した。次いで、容器を60分にわたり275℃から25℃に冷却
した。ポリマーを単離し、粉砕し(細かく砕き)、篩にかけて、範囲1.41m
mから2.00mmの粒径を有する均一な試料を少なくとも10g得た。
【0109】 黄色度指数の測定のために、ポリマーの5.0g試料2つを採取した。一方の
5.0g試料は対照としての役割を果たし、他方の5.0g試料は、周囲空気流
に温度120℃で60分間暴露した。熱暴露した試料および対照試料の黄色度指
数を測定した。
【0110】 上述の重合実験を、ナイロン66塩溶液の第2、第3および第4の60.0g
試料を用いて繰り返し行った。第2試料60.0gは、チオシアン酸カリウム(
KSCN)0.0518g、最終ポリマーのアミン末端当量の0.20に等しい
量を含有した。重合サイクルを開始する前に、ナイロン塩溶液にKSCNを完全
に溶解した。第3試料60.0gは、チオシアン酸カリウム0.2590g、最
終ポリマーのアミン末端当量に等しい量を含有した。第4試料60.0gは、チ
オシアン酸カリウム0.5180g、最終ポリマーのアミン末端当量の2倍に等
しい量を含有した。
【0111】 黄色度指数の測定値は、各測定前に白色度標準に対して較正したHUNTER
LAB ULTRASCAN色彩計で測定した。報告した黄色度値は、機器標準
に対する物理的深さ5mm、試料ホルダー白色パネルバックグラウンドを用いた
、粉砕したポリマー3つのプレゼンテーションの平均である。色の測定値の標準
偏差は、0.01から0.19の範囲であった。その結果を図7にまとめる。四
角形のデータポイントは、4組のポリマー実験それぞれでの熱暴露した試料に関
するものである。菱形のデータポイントは、4組のポリマー実験それぞれの熱暴
露していない試料である、対照試料に関するものである。
【0112】 図7は、ポリマーの黄変を防ぐKSCN処理の利点がポリマーへの熱暴露に関
連することを示している。この利点は、アミン末端基の量(化学量論量)におよ
そ等しいチオシアナートレベルで顕著に達成される。例えば化学量論量の1.5
倍を超えるチオシアナートをさらに添加することによって、黄変に対する効果が
減少する。このデータはまた、ポリマーが好ましくない黄色の色相を生じないよ
うにするために、重合前にナイロン塩にKSCNを添加することの有用性を支持
している。
【0113】 (実施例8) 68本の円形断面フィラメント(フィラメント1本につき1.03デニール)
と共に、70デニールのDupont6209型ナイロン66テクスチャードヤ
ーンから製造されたメリヤス生機生地を、チオシアン酸カリウム(KSCN)水
溶液でパッド処理し、次いで120℃で60分間ヒートセットした。この低温、
長時間のヒートセットは、先に記載された高温、短時間処理をシミュレートする
。KSCNをパッド適用する前に、すべての対照および処理試料を非イオン界面
活性剤で精錬した。等しい寸法の織物試料13個を、繊維重量に対して、2.0
重量%までのKSCNの様々な重量%を提供するよう調製されたKSCN水溶液
浴で処理した。同様の寸法の対照織物を水にのみ接触させた。15個の織物すべ
てを、オーブン内で120℃にて60分間処理した。その後、15個の織物試料
すべての黄色度Y、CIE色座標bを、先の実施例に記載したように個々に測定
した。繊維重量に関する被着されたKSCNパッドの百分率に対する黄色度Yの
データを図8に示し、CIEb座標データを図9に示す。
【0114】 これら2つの図は、さらに多くのKSCNを適用した場合に値が減少するポイ
ントがあることを示している。この実施例では、約1%よりも高いKSCN濃度
で処理した織物は、未処理織物に対して、好ましくない黄色の色相が増大するこ
とがわかった。繊維に対して約0.1重量%までの初期KSCNの暴露の場合に
は、ポリマーのアミン末端基が保護されると考えられる。これらの末端基、実際
には、制限試薬がチオシアナートと完全に結びつくと、熱によるナイロン織物の
黄変の減少はこれ以上向上させることはできない。
【0115】 (実施例9) 30デニールのフィラメント10本のDupontT335型ナイロン66ヤ
ーンから製造した白色のパラシュート用織布を、ソーダ灰1g/Lおよび陰イオ
ン界面活性剤1g/Lを用いて、180°Fにて20分間水性で精錬し、すすぎ
洗いし、次いで水に溶解したKSCN5g/Lのチオシアン酸カリウム溶液で処
理した。次に、その織布をすすぎ洗いし、自然乾燥させた。次いで、1%ローダ
ミンB染料(アシッドレッド52)を用いて、リン酸一ナトリウムおよび酢酸で
調節したpH4.5で、織布を210°Fにて15分間染色し、続いて160°
Fで60分間染色した。次に、織布を200°Fにてテンターで乾燥させた。
【0116】 次いで、米国ミル規格試験法MilC44378に従って、紫外線に暴露する
前および後に、織布の引張り強さを試験した。紫外線暴露および引張り強さ試験
を、TEXTEST LABS(アラバマ州、バレイ)によって行った。この織
布の強度保持率は、たて糸(または織り上げ方向)では90%の保持率で、横糸
(または織り上げ方向を横断する方向)では92%の保持率で優れていた。
【0117】 図10は、その結果を示し、それを未処理の対照織布と比較する。図10に示
すように、本発明に従って製造した織布は対照よりも9から15%強い強度を保
持し、少なくとも75%の強度保持率のミル規格を容易に超えた。
【0118】 (比較例A) この比較例では、染浴中に染料と同時に存在するチオシアン酸カリウムの効果
を示す。本発明の実施例2の同じ200デニールヤーンの旗用織物を3種の異な
る染料で染色した。その試料織物は、実施例2の織物と同一であり、面積929
cm、または重量約10gであった。AHIBA Laboratory染色
装置において、各ケースで浴比40:1で99℃にて1時間、その織物を染色し
た。最初に、織物の複製試料を、対照として平衡条件下にてアシッドブルー45
で染色した。織物試料の第2セットを、同じ染料を用いて、染浴中、濃度5g/
LのKSCNで染色した。これらの染色の結果を表15に報告する。
【0119】 次に、200デニールヤーンの旗用織物のもう1つの複製試料を、対照として
、4%繊維反応性STANALANスカーレットMFFN染料で染色した。織物
試料の第2セットを同じ染料を用いて、染浴中、濃度5g/LのKSCNで染色
した。これらの染色の結果を表15に報告する。
【0120】 最後に、各ケースにおいて浴比40:1でアシッドブルー122を用いて、9
9℃で1時間、一連の染色を200デニールヤーン旗用織物で行った。対照では
、KSCNを染浴に添加しなかった。5種類の実験の個々のセットでは、増加量
のKSCNが2%(40:1の浴比で染浴中0.5g/Lに等しい)で始まる染
浴中に存在した。これらの染色の結果を表15に報告する。
【0121】 表15のこれらのデータは、染浴中のKSCNの存在がナイロン織物による染
料取り込みを抑制することを示している。対照と比較して、いずれのケースでも
、ナイロン織物は、色の深みおよび色の濃さが劣っている。織物は、染浴中、濃
度5g/LのKSCNで染料によってわずかに着色されただけであった。結果と
して、染料と同時に染浴中にチオシアナートが存在することは、ナイロンの良好
な染色に悪影響を及ぼす。
【0122】
【表15】
【0123】 説明のために、本発明を詳細に説明したが、以下の特許請求の範囲により定義
される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって多数の変
形および変更を加えることは可能であることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で有用なポリアミドフィラメントを製造するのに使用することができる
システムの概略図である。
【図2】 本発明のチオシアン酸カリウム処理した試料および対照についての、CIE色
座標b対ヒートセット温度を示すグラフである。
【図3】 本発明のチオシアン酸カリウム処理した試料および対照についての、導き出さ
れた白色度値W対ヒートセット温度を示すグラフである。
【図4】 本発明のチオシアン酸カリウム処理した試料および対照についての、保持可染
性対ヒートセット温度を示すグラフである。
【図5】 本発明のチオシアン酸カリウム処理したポリアミド、対照I、および対照II
についての、保持可染性対ヒートセット温度を示すグラフである。
【図6】 本発明に従って、ヒートセットおよび染色を行った後にチオシアナート処理し
た織物についての、有彩色の濃さを示すグラフである。
【図7】 本発明のチオシアン酸カリウム処理したポリアミドについての、黄色度Y対チ
オシアナート濃度を示すグラフである。
【図8】 黄変Y対本発明に従って適用したチオシアン酸カリウムパッドを示すグラフで
ある。
【図9】 CIEb座標データ対本発明に従って適用したチオシアン酸カリウムパッドを
示すグラフである。
【図10】 本発明に従って処理した染色ナイロン織物および対照のUV暴露後の向上した
強度保持率を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビッド マルコーム ルイス イギリス エルエス21 2エーエル ヨー クシャー オトレイ セント リチャーズ ロード 13 (72)発明者 カメルシュクマー チュニラル パテル アメリカ合衆国 19702 デラウェア州 ニューアーク メーガン コート 201 Fターム(参考) 4J001 DA01 DB01 EA06 EA08 EB08 EB09 EC07 EC08 EC09 FA03 FB03 FC03 GD06 GE01 JA10 JC04 4L033 AA08 AB01 AB03 AB04 AB05 AC15 BA23 BA44

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド1,000kg当たりアミン末端基Xg当量を有
    するポリアミドの特性を改善する方法であって、染色前またはアミン末端基の少
    なくとも一部を続く染色に利用できなくするような他の処理の前に、ポリアミド
    またはポリアミドを形成するのに有用な塩を、チオシアナートまたはチオシアナ
    ートを形成することが可能な試薬と接触させることを含み、その結果、接触後の
    ポリアミドまたは前記塩から形成されたポリアミドが、約0.001<Y/X<
    約1.5であるように、前記アミン末端基を保護するチオシアナート基Yg当量
    を含有することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 0.001<Y/X<1.1であるような、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記接触が、フレーク、顆粒、成形物品、フィルム、繊維、
    ステープルファイバー、連続フィラメントトウ、連続フィラメントヤーン、織物
    、衣料品、カーペットまたは他の物品の形状であるポリアミドを接触させること
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリアミドまたは前記塩が、1種または複数種のナイロ
    ンまたはナイロン塩を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記チオシアナートが、チオシアン酸カリウム、チオシアン
    酸ナトリウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸亜鉛、チオシアン酸銅、お
    よびチオシアン酸アンモニウムからなる群から選択されることを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記接触後に、前記ポリアミドまたは前記塩から形成された
    ポリアミドを精錬するかまたはすすぎ洗いして、前記ポリアミドまたは塩に組み
    込まれていない過剰のチオシアナートを除去することをさらに含むことを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリアミドまたは前記塩から形成されたポリアミドが、
    接触後に熱に暴露することによって安定化されることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記接触後に、前記ポリアミドまたは前記塩から形成された
    ポリアミドを染色することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法
  9. 【請求項9】 前記接触が、ポリアミドに仕上げとして前記チオシアナート
    を被着することを含み、前記ポリアミドがポリアミドを含有するフィラメントで
    あることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記接触が、パディングすることによってポリアミドに前
    記チオシアナートを被着することを含み、前記ポリアミドが、ポリアミドを含有
    する織物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ポリアミド塩を前記チオシアナートと接触させること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の方法により製造したポリアミド。
  13. 【請求項13】 改善された特性を有するポリアミドであって、チオシアナ
    ート基により保護される末端アミン染色部位を含有することを特徴とするポリア
    ミド。
  14. 【請求項14】 ポリアミド塩溶液およびチオシアナートを含有する組成物
  15. 【請求項15】 ポリアミドの特性を改善する方法であって、アミン末端基
    を有するポリアミドをチオシアナートと接触させることを含み、その結果、接触
    後の前記ポリアミドが、前記アミン基を基準にしてほぼ化学量論量までのチオシ
    アナート基を含有することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 ポリアミドの可染性特性を改善する方法であって、ヒート
    セットまたは染色前に、ポリアミドを、前記ポリアミドの染色部位を保護するの
    に有効量のチオシアナートと接触させることを含むことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 ポリアミドの特性を改善する方法であって、ポリアミド塩
    をチオシアナートと接触させることと、その塩を重合させて、ポリアミドを形成
    することとを含むことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 ポリアミド繊維、ヤーン、フィルム、トウ、織物、成形物
    品、もしくは衣料品の特性を改善する方法であって、任意の染色前またはアミン
    末端基を続く染色に利用できなくするような他の処理の前に、前記繊維、ヤーン
    、フィルム、トウ、織物、成形物品、カーペット、衣料品もしくは他の物品をチ
    オシアナートと接触させることを含むことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項18により製造される、ポリアミド繊維、ヤーン、
    フィルム、トウ、織物、成形物品、カーペット、衣料品または他の物品。
  20. 【請求項20】 前記チオシアナートが、有機チオシアナートであることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
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