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JP2003524618A - プレニル蛋白トランスフェラーゼ阻害剤 - Google Patents

プレニル蛋白トランスフェラーゼ阻害剤

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Publication number
JP2003524618A
JP2003524618A JP2000602746A JP2000602746A JP2003524618A JP 2003524618 A JP2003524618 A JP 2003524618A JP 2000602746 A JP2000602746 A JP 2000602746A JP 2000602746 A JP2000602746 A JP 2000602746A JP 2003524618 A JP2003524618 A JP 2003524618A
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JP
Japan
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alkyl
aryl
heterocycle
substituted
unsubstituted
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Withdrawn
Application number
JP2000602746A
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English (en)
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ハートマン,ジヨージ・デイー
ラマ,ウイリアム・シー,ジユニア
シスコ,ジヨン・テイー
スミス,アンソニー・エム
タツカー,トーマス・ジエイ
バーグマン,ジエフリー・エム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
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Withdrawn legal-status Critical Current

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    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/64Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with substituted hydrocarbon radicals attached to ring carbon atoms, e.g. histidine
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ファルネシル蛋白トランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニル蛋白トランスフェラーゼ型Iを包含するプレニル蛋白トランスフェラーゼを阻害するピペラジン含有化合物を含んで成る。そのような治療化合物は、癌の治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、プレニルタンパク質トランスフェラーゼの阻害と癌の治療に有用な
ある化合物に関する。特に、本発明は、ゲラニルゲラニルタンパク質トランスフ
ェラーゼI型(GGTアーゼ−I)のインビボでの阻害剤として有効であり、H
−Rasタンパク質およびK4B−Rasタンパク質の両方の細胞におけるプロ
セシングを阻害するプレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤に関する。
【0002】 プレニルタンパク質トランスフェラーゼによるタンパク質のプレニル化は、あ
る種の翻訳後修飾を表している(グロムセット(Glomset),J.A.、
ゲルブ(Gelb),M.H.、およびファーンズワース(Farnswort
h),C.C.(1990).Trends Biochem.Sci.15,
139−142;マルチーズ(Maltese),W.A.(1990).FA
SEB J.4,3319−3328)。典型的には、この修飾は、これらのタ
ンパク質の膜局在化および機能に必要なものである。プレニル化タンパク質は、
C末端配列がCAAX(CはCys;Aは脂肪族アミノ酸;Xは他のアミノ酸)
、XXCC、またはXCXCを含むことが共通の特徴である。C末端CAAX配
列を有するタンパク質について3つの翻訳後プロセシング段階がこれまで確認さ
れている。すなわち、炭素数15(ファルネシル)または炭素数20(ゲラニル
ゲラニル)のいずれかのイソプレノイドのCys残基への付加、最後の3個のア
ミノ酸のタンパク分解開裂、および新しくできたC末端カルボン酸のメチル化で
ある(コックス(Cox),A.D.およびデル(Der),C.J.(199
2a).Critical Rev.Oncogenesis 3:365−4
00;ニューマン(Newman),C.M.H.およびマギー(Magee)
,A.I.(1993).Biochim.Biophys.Acta 115
5:79−96)。一部のタンパク質では第4の修飾が起ることもある。すなわ
ち、N末端の1または2個のCys残基のファルネシル化Cysへのパルミトイ
ル化である。一部の哺乳動物細胞の末端がXCXCのタンパク質がカルボキシメ
チル化されるが、XXCCモチーフを末端に有するタンパク質のプレニル化の後
でカルボキシメチル化が起るのかどうかははっきりしていない(クラーク(Cl
arke),S.(1992).Annu.Rev.Biochem.61,3
55−386)。すべてのプレニル化タンパク質について、イソプレノイドの付
加は、第1段階であり、後に続く段階のために必要である(コックス(Cox)
,A.D.およびデル(Der),C.J.(1992a).Critical
Rev.Oncogenesis 3:365−400;コックス(Cox)
,A.D.およびデル(Der),C.J.(1992b)Current O
pinion Cell Biol.4:1008−1016)。
【0003】 タンパク質のプレニル化を触媒する3種類の酵素が述べられている。すなわち
、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ(FPTアーゼ)、ゲラニルゲラ
ニルタンパク質トランスフェラーゼI型(GGPTアーゼ−I)、およびゲラニ
ルゲラニルタンパク質トランスフェラーゼII型(GGPTアーゼ−II、Ra
b GGPTアーゼとも呼ばれる)である。これらの酵素は酵母と哺乳動物細胞
の両方で発見されている(クラーク(Clarke),1992;シェーファー
(Schafer),W.R.およびライン(Rine),J.(1992)A
nnu.Rev.Genet.30:209−237)。これらの酵素のそれぞ
れは、イソプレノイド供与体としてファルネシル二リン酸またはゲラニルゲラニ
ル二リン酸を選択的に使用し、タンパク質基質を選択的に認識する。FPTアー
ゼは、Ser、Met、Cys、Gin、またはAlaで終結するCaaX含有
タンパク質をファルネシル化する。FPTアーゼの場合、CaaXテトラペプチ
ドは、タンパク質基質と酵素との相互作用に必要な最小領域を含む。これらの3
種類の酵素の酵素学的特性決定から、他には阻害的作用がほとんどなく、1種類
を選択的に阻害することが可能であることが示された(モーレス(Moores
),S.L.、シェーバー(Schaber),M.D.、モサー(Mosse
r),S.D.、ランズ(Rands),E.、オハラ(O’Hara),M.
B.、ガースキー(Garsky),V.M.、マーシャル(Marshall
),M.S.、ポンプリアノ(Pompliano),D.L.、およびギブス
(Gibbs),J.B.,J.Biol.Chem.,266:17438(
1991)、米国特許第5,470,832号)。
【0004】 種々のタンパク質の機能のために、プレニル化反応がに必要であることが遺伝
学的に示されている。(クラーク(Clarke),1992;コックス(Co
x)およびデル(Der),1992a;ギブス(Gibbs),J.B.(1
991).Cell 65:1−4;ニューマン(Newman)およびマギー
(Magee),1993;シェーファー(Schafer)およびライン(R
ine),1992)。この必要性は、タンパク質のプレニル化がもはや起らな
くなるCaaXのCys受容体の突然変異により、たびたび示されている。この
場合得られたタンパク質は、中心的な生物学的活性を失っている。これらの研究
は、プレニル化タンパク質によって調節される生理学的応答をプレニル化阻害剤
によって変化させることができることを示す遺伝学的な「原理証明」となる。
【0005】 Rasタンパク質は、細胞表面の成長因子受容体を細胞増殖を開始する核の信
号と連結するシグナル伝達経路の一部である。Rasの作用の生物学的および生
化学的な研究により、RasはG調節タンパク質のように機能することが示され
ている。Rasは、不活性状態ではGDPと結合している。成長因子受容体の活
性化によって、Rasは、GDPをGTPに変換するようになり、立体配座の変
化が起る。GTPが結合した形態のRasは、Ras自身のGTPアーゼ活性に
よってこの信号が終了され、これによってタンパク質が不活性のGDP結合形態
に戻るまで増殖刺激信号を伝播する(D.R.ローイ(Lowy)およびD.M
.ウィルムセン(Willumsen),Ann.Rev.Biochem.6
2:851−891(1993))。Rasの活性化は、MAPキナーゼ経路お
よびRho/Rac経路を含む複数の細胞内シグナル伝達経路の活性化を導く(
ジョンソン(Joneson)ら,Science 271:810−812)
【0006】 突然変異ras遺伝子は、直腸結腸癌、膵臓外分泌腺癌、および骨髄性白血病
などのヒトの多くの癌で発見されている。これらの遺伝子のタンパク質産物は、
GTPアーゼ活性と増殖刺激信号の構成的伝達とにおいて欠陥がある。
【0007】 Rasタンパク質は、翻訳後修飾を受けることが知られている数種類のタンパ
ク質の1つである。ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼは、ファルネシ
ルピロリン酸を利用して、RasのCAAXボックスのCysチオール基にファ
ルネシル基を共有結合させることによって修飾を行う(ライス(Reiss)ら
,Cell,62:81−88(1990);シェーバー(Schaber)ら
,J.Biol.Chem.,265:14701−14704(1990);
シェーファー(Schafer)ら,Science,249:1133−11
39(1990);マン(Manne)ら,Proc.Natl.Acad.S
ci USA,87:7541−7545(1990))。
【0008】 正常機能および腫瘍形成機能のどちらの場合でも、Rasは原形質膜に局在化
する必要がある。Rasの膜局在化には最低3回の翻訳後修飾が関与し、3回す
べての修飾はRasのC末端で起る。RasのC末端は、「CAAX」ボックス
または「Cys−Aaa−Aaa−Xaa」ボックスと呼ばれる配列モチー
フを含む(Cysはシステインであり、Aaaは脂肪族アミノ酸であり、Xaa
は任意のアミノ酸である)(ウィルムセン(Willumsen)ら,Natu
re 310:583−586(1984))。この特定の配列に依存して、こ
のモチーフは、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ酵素またはゲラニル
ゲラニルタンパク質トランスフェラーゼ酵素のシグナル配列として機能し、これ
らの酵素はそれぞれC15またはC20イソプレノイドを有するCAAXモチー
フのシステイン残基のアルキル化を触媒する(S.クラーク(Clarke),
Ann.Rev.Biochem.61:355−386(1992);W.R
.シェーファー(Schafer)およびJ.ライン(Rine),Ann.R
ev.Genetics 30:209−237(1992))。ファルネシル
タンパク質トランスフェラーゼの直接阻害はより特異的であり、イソプレン生合
成の一般的な阻害剤を必要な用量で使用したときに生じる副作用よりも、副作用
が少ないものと思われる。
【0009】 他のファルネシル化タンパク質としては、RhoBなどのRas関連GTP結
合タンパク質、菌類交配因子、核ラミン、およびトランスデューシンのγサブユ
ニットが挙げられる。ジェームズ(James)ら(J.Biol.Chem.
269,14182(1994))は、ファルネシル化されるペルオキシソーム
同伴タンパク質Pxfを同定した。ジェームズらは、前述のもの以外に構造およ
び機能が未知のファルネシル化タンパク質が存在していることも示唆している。
【0010】 ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ(FPTアーゼ)の阻害剤は、2
つの大きな種類に分けられることが報告されている。第1の種類はファルネシル
二リン酸(FPP)の類似体であり、第2の種類はこの酵素のタンパク質基質(
例えばRas)に関連するものである。これまで発見されているペプチド由来の
阻害剤は、一般にタンパク質プレニル化のシグナルであるCAAXモチーフと関
連するシステイン含有分子である(シェーバー(Schaber)ら,前出の文
献;ライス(Reiss)ら,前出の文献;ライス(Reiss)ら,PNAS
,88:732−736(1991))。このような阻害剤はファルネシルタン
パク質トランスフェラーゼ酵素の代替基質として機能しながらタンパク質のプレ
ニル化を阻害したり、あるいは純粋に競合的阻害剤となるものと考えられる(米
国特許第5,141,851号,テキサス大学(University of
Texas);N.E.コール(Kohl)ら,Science,260:19
34−1937(1993);グラハム(Graham)ら,J.Med.Ch
em.,37,725(1994))。
【0011】 哺乳動物細胞は、4種類のRasタンパク質(H−Ras、N−Ras、K4
A−Ras、およびK4B−Ras)を発現し、特にK4B−Rasがヒトの癌
において最も多い突然変異型Rasである。これらのタンパク質をコードする遺
伝子は、それぞれH−ras、N−ras、K4A−ras、およびK4B−r
asと略記される。H−rasはハーヴィ(Harvey)−rasの略記であ
る。K4A−rasとK4B−rasは、それぞれ4Aエクソンおよび4Bエク
ソンを含むrasのカーステン(Kirsten)スプライスバリアントの略記
である。ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの阻害によって、軟寒天中
のH−ras形質転換細胞の増殖を妨害し、形質転換したこれらの細胞の表現型
を他に変化させることが示されている。ファルネシルタンパク質トランスフェラ
ーゼのある種の阻害剤はH−Rasオンコプロテインの細胞内プロセシングを選
択的に阻害することも示されている(N.E.コール(Kohl)ら,Scie
nce,260:1934−1937(1993)、およびG.L.ジェームズ
(James)ら,Science,260:1937−1942(1993)
)。最近、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤が、ヌードマウス
におけるH−ras−依存性腫瘍の増殖を阻害することが示され(N.E.コー
ル(Kohl)ら,Proc.Natl.Acad.Sci U.S.A.,9
1:9141−9145(1994))、さらにH−rasトランスジェニック
マウスにおいて乳癌および唾液腺癌を退縮させることが示された(N.E.コー
ル(Kohl)ら,Nature Medicine,1:792−797(1
995))。
【0012】 ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼのインビボにおける間接的な阻害
は、ロバスタチン(メルク(Merck & Co.),ローウェー(Rahw
ay),NJ)およびコンパクチン(ハンコック(Hancock)ら,前出の
文献;ケーシー(Casey)ら,前述の文献;シェーファー(Schafer
)ら,Science 245:379(1989))を用いることによって示
されている。これらの薬物は、ファルネシルピロリン酸などのポリイソプレノイ
ドを産生するための律速酵素であるHMG−CoAレダクターゼを阻害する。H
MG−CoAレダクターゼの阻害によってファルネシルピロリン酸生合成が抑制
されると、培養細胞におけるRasの膜局在化が阻止される。
【0013】 K−RasBのC末端のリシンリッチ領域と末端CVIM配列によって、ある
種の選択的FPTアーゼ阻害剤によるそのタンパク質の細胞プロセシングの阻害
に対する抵抗性が得られることが報告された(ジェームズ(James)ら,J
.Biol.Chem.270,6221(1995))。これらのFPTアー
ゼ阻害剤は、H−Rasタンパク質のプロセシングの阻害に効果的であった。ジ
ェームズ(James)らは、GGTアーゼ−IによるK4B−Rasタンパク
質のプレニル化によって、選択的FPTアーゼ阻害剤に対する抵抗性が得られる
ことを示唆した。
【0014】 GGTアーゼ−Iの選択的阻害剤は以前に開示されている(例えば、1995
年11月28日公開の米国特許第5,470,832号を参照されたい)。他の
化合物がGGTアーゼ−Iの選択的阻害剤として開示されている(例えば、PC
T公開番号WO96/21456号を参照されたい)。FPTアーゼの選択的阻
害剤とGGTアーゼ−Iの選択的阻害剤の組み合わせは、癌の治療に有用である
と開示されている(PCT公開番号WO97/34664号)。
【0015】 いくつかの科学者グループは、非選択的FPTアーゼ/GGTアーゼ−I阻害
剤である化合物を最近開示している(ナガス(Nagasu)ら,Cancer
Research,55:5310−5314(1995);PCT出願WO
95/25086号)。
【0016】 本発明の目的は、ゲラニルゲラニルタンパク質トランスフェラーゼI型(GG
Tアーゼ−I)(CAAX GGTアーゼとしても知られる)の阻害剤としてイ
ンビボで有効なプレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤を提供することで
ある。
【0017】 H−Rasタンパク質とK4B−Rasタンパク質の両方の細胞プロセシング
を阻害する化合物を提供することも、本発明の目的である。
【0018】 突然変異K4B−Rasタンパク質を特徴とする癌細胞の増殖に対する阻害剤
としてインビボで有効な化合物を提供することも、本発明の目的である。 このような阻害性化合物を含む組成物が、本発明における癌の治療に使用される
【0019】 (発明の要約) 本発明は、プレニルタンパク質トランスフェラーゼを阻害するピペラジン含有
化合物を含む。本発明は、これらのプレニルトランスフェラーゼ阻害剤を含む化
学療法組成物、ならびにそれらの製造方法もさらに含む。
【0020】 本発明の化合物は、式A:
【0021】
【化23】 で表される。
【0022】 (発明の詳細な記載) 本発明化合物は、プレニル蛋白トランスフェラーゼの阻害および腫瘍遺伝子タ
ンパクRasのプレニル化に有効である。本発明の第一の実施形態においては、
プレニル蛋白トランスフェラーゼ阻害剤が下記式Aによって表される化合物ある
いはその化合物の医薬的に許容される塩である:
【0023】
【化24】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル
、C〜Cアルキニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(O)N
10−、(10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、N
、R10C(O)−、N、−N(R10またはR11OC(O)NR 10 −、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、非置換もしくは置換アリール、複素環、C〜C10シクロ
アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、R11 S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−N(R10
よびR11OC(O)NR10−から選択されるもの、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、
11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、
10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N
(R10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、
〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、
10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10
C(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N
−N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、 同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になっ
てC〜Cシクロアルキルを形成し; RおよびRは独立に、H、非置換もしくは置換C1−8アルキル、非置換
もしくは置換C2−8アルケニル、非置換もしくは置換C2−8アルキニル、非
置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、
【0024】
【化25】 から選択され、上記において置換されている基は、 1)非置換であるかあるいは1個以上の a)C1−4アルキル、 b)(CHOR、 c)(CHNR、 d)ハロゲン、 e)CN、 f)アリールまたはヘテロアリール、 g)パーフルオロ−C1−4アルキル、 h)SR6a、S(O)R6a、SO6a、 で置換されたアリールまたは複素環、 2)C3−6シクロアルキル、 3)OR、 4)SR6a、S(O)R6aまたはSO6a
【0025】
【化26】 15)N、 16)F、または 17)パーフルオロ−C1−4−アルキル、 で置換されており;あるいは RおよびRが、同一C原子に結合して一体となって−(CH−を形
成し、炭素原子の1つがO、S(O)、−NC(O)−および−N(COR )−から選択される部分によって置き換わっていても良く; Rは、HおよびCHから選択され; R、RおよびRのいずれか2つが同一炭素原子に結合していても良く; R、RおよびR7aは独立に、H、 非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)アリールまたは複素環、 c)ハロゲン、 d)HO、 e)
【0026】
【化27】 f)−SO11または g)N(R10 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、アリール、
アロイル、ヘテロアロイル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニルか
ら選択され; RとRが一体となって環を形成していても良く; RとR7aが一体となって環を形成していても良く; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)アリールまたは複素環、 c)ハロゲン、 d)HO、 e)
【0027】
【化28】 f)−SO11または g)N(R10 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、アリールか
ら選択され; Rは独立に、 a)水素、 b)非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、非置換もしく
は置換C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキ
ニル、パーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O) −、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R10 N−C(
NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(R10また
はR11OC(O)NR10−、および c)非置換であるかあるいはアリール、シアノフェニル、複素環、C〜C シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、パーフルオ
ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)−、R10C(O
)NH−、(R10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、
10C(O)−、N、−N(R10またはR10OC(O)NH−で置
換されているC〜Cアルキル、 から選択され; Rは、 a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、パーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(
O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N 、−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)非置換であるかあるいはパーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O
)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−で置換されているC〜Cアル
キル から選択され; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
、−C(O)NR10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S
(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−またはS(O)から選
択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−、S(O) または結合から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Gは、HまたはOから選択され、但し、Aが結合である場合はGがH
ないことを条件とし; Vは、 a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであって、但し、AがS(O)である場合は
、Vが水素でなく、Aが結合、nが0、およびAがS(O)である場合は
、Vが水素でないことを条件とし; Wは、複素環であり; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであり、該置換C〜Cシクロアルキ
ルが1個以上のC〜Cアルキル部分で置換され、 a)C〜Cアルコキシ、 b)NR、 c)C〜Cシクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、 h)パーフルオロアルキル、 I)アリール、または i)C〜Cアルケニル、 から選択される1個または2個の部分で置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; qは、1または2であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
し; sは、0または1であり; tは、0または1であり; uは、4または5であり; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
ないことを条件とする]。
【0028】 本発明の好ましい実施形態においては、プレニル蛋白トランスフェラーゼ阻害
剤が、下記式Aによって表される化合物または該化合物の医薬的に許容される塩
である:
【0029】
【化29】 [式中、 R1aは独立に、水素またはC〜Cアルキルから選択され; R1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、非置換もしくは置換アリール、複素環、シクロアルキル、ア
ルケニル、R10O−および−N(R10から選択されるもの、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になって
〜Cシクロアルキルを形成し; RおよびRは独立に、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0030】
【化30】 または、非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0031】
【化31】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; R、R、RおよびRのいずれか2つが同一炭素原子に結合していても
良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキル、 から選択され; Rは独立に、 a)水素、 b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; Rは、 a)水素、 b)C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cパーフルオロ
アルキル、F、Cl、R10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)非置換であるかあるいはC〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R 10 O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、CN、(R10 N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10またはR11
C(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され
; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−、S(O) または結合から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Gは、HまたはOであり、但し、Aが結合である場合は、GがHでない
ことを条件とし; Vは、 a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2
−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエニ
ルから選択される複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
わっているC〜C20アルキル、および e)C−C20アルケニル、 から選択され、但し、AがS(O)である場合は、Vが水素でなく、A
結合、nが0、AがS(O)である場合は、Vが水素でないことを条件とし
; Wは、ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、
2−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニルもしくはイソキノリニルから
選択される複素環であり; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが1個以上のC1−4アルキル部分で置換され、1個もしくは2個の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
し; sは、0または1であり; tは、0または1であり; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
ないことを条件とする]。
【0032】 本発明の好ましい実施形態は、下記式Bによって表される化合物または該化合
物の医薬的に許容される塩である:
【0033】
【化32】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になって
〜Cシクロアルキルを形成し; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0034】
【化33】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0035】
【化34】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されているC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素
環から選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されているC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され
; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され
; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−またはS(O
から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Vは、 a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2
−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエニ
ルから選択される複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであって、但し、AがS(O)である場合は
、Vが水素でなく、Aが結合、nが0、AがS(O)である場合は、Vが
水素でないことを条件とする、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
し; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
ないことを条件とする]。
【0036】 本発明の他の好ましい実施形態は、下記式Cで表される化合物または該化合物
の医薬的に許容される塩である:
【0037】
【化35】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になって
〜Cシクロアルキルを形成し; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0038】
【化36】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0039】
【化37】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され
; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−またはS(O
から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Vは、 a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2
−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエニ
ルから選択される複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであり、但し、AがS(O)である場合は、
Vが水素でなく、Aが結合、nが0、AがS(O)である場合は、Vが水
素でないことを条件とする、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、2、3または4であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
し; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
ないことを条件とする]。
【0040】 本発明の他の実施形態は、下記式Dで表される化合物または該化合物の医薬的
に許容される塩である:
【0041】
【化38】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0042】
【化39】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0043】
【化40】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー、−C(O)NR 10 −、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
され; Aは、結合および−O−から選択され; Vは、 a)ピリジニルおよびキノリニルから選択される複素環、および b)アリール、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である]。
【0044】 本発明の他の実施形態は、下記式Eで表される化合物または該化合物の医薬的
に許容される塩である:
【0045】
【化41】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0046】
【化42】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0047】
【化43】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー、−C(O)NR 10 −、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
され; Aは、結合および−O−から選択され; Vは、 a)ピリジニルおよびキノリニルから選択される複素環、および b)アリール、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、2、3または4であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である]。
【0048】 本発明の他の実施形態は、下記式Fで表される化合物または該化合物の医薬的
に許容される塩である:
【0049】
【化44】 [式中、 R1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0050】
【化45】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0051】
【化46】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
され; Aは、結合および−O−から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; pは、1、2または3であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である]。
【0052】 本発明の他の実施形態は、下記式Gで表される化合物または該化合物の医薬的
に許容される塩である:
【0053】
【化47】 [式中、 R1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、
【0054】
【化48】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5)
【0055】
【化49】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
され; Aは、結合および−O−から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; pは、2または3であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である]。
【0056】 本発明の化合物の特定の例は、下記の化合物あるいは該化合物の医薬的に許容
される塩または光学異性体である: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキシルエステ
ル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−3−オン{4−[2−(1,3,3−トリメチルシクロヘキサン)−1−エ
チル]}; 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)−4−(3
,3−ジメチルシクロヘキシルオキシカルボニル)−(シス)−2,6−ジメチ
ルピペラジン; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル
アセチル)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトアミド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル
]シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(2−tert−ブチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(3−メチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]−4−(
2,2−ジシクロヘキシル)アセチルピペラジン; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2,2−ジメチル−3−イソブテニルシクロプロパン)カルボキサミ
ド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル)プロピオンアミド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボキサミド; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペ
ラジン−4−(1−メチル−1−シクロプロピルメチル)オキシカルボニル; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペ
ラジン−4−シクロヘキシルオキシカルボニル; トランス−1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメ
チル]1−4−[t−ブチルオキシカルボニル)アミノメチル−4−シクロヘキ
サンカルボニル]; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]−4
−(2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボニル)ピペラジン; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(−)メントキシアセチル)
ピペラジン−4−イル」メチルイミダゾール; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(+)メントキシアセチル)
ピペラジン−4−イル」メチルイミダゾール; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(トランス−4−ペンチルシクロヘ
キサノイル−)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール; (R/S)2[4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−
1−ピペラジン)]−2−[1−(4−シアノベンジル)−2−メチル−5−イ
マダゾル]アセトニトリル。
【0057】 本発明の化合物の特定の例は、下記の化合物あるいは該化合物の医薬的に許容
される塩または光学異性体である:
【0058】
【化50】 (R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]
ピペラジン−4−カルボン酸−(2R,6R−ジメチル)シクロヘキシルメチル
エステル;
【0059】
【化51】 (R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]
ピペラジン−4−カルボン酸−(2R,6S−ジメチル)シクロヘキシルメチル
エステル;
【0060】
【化52】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキシルエステル
【0061】
【化53】 1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチルピペラジン−4−(
2,2−ジメチル−3−イソブテニルシクロプロパン)カルボキサミド;
【0062】
【化54】 (±)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピ
ペラジン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエステル。
【0063】 本発明の化合物は、ファルネシル蛋白トランスフェラーゼ(FPTアーゼ)の
阻害剤として説明されている以前に開示されたピペラジノン含有化合物およびピ
ペラジン含有化合物(PCT出願番号WO96/30343号−1996年10
月3日;米国特許第5,856,326号−1999年1月5日;PCT出願番
号WO96/31501号−1996年10月10日;PCT出願番号WO97
/36593号−1997年10月9日;PCT出願番号WO97/36592
号−1997年10月9日)とは、特に本発明の化合物がファルネシル蛋白トラ
ンスフェラーゼとゲラニルゲラニル蛋白トランスフェラーゼI型(GGTアーゼ
−I)の二重阻害剤であるという点において異なる。
【0064】 本発明の1実施形態では、本発明の化合物は、化合物のGGTアーゼ−Iに対
する阻害活性が、FPTアーゼに対する阻害活性よりも高いというさらなる特徴
を有する。好ましくは、本発明のこの実施形態の化合物は、IC50が1μM未
満でインビトロにおけるFPTアーゼを阻害し(実施例17)、IC50が50
nM未満でインビトロにおけるGGTアーゼ−Iを阻害する(実施例18)。ま
た好ましくは、本発明のこの実施形態の化合物は、EC50が約1μM未満でR
ap1タンパク質の細胞プロセシングを阻害する(実施例23、プロトコルC)
。より好ましくは、本発明のこの実施形態の化合物は、EC50が約50nM未
満でRap1タンパク質の細胞プロセシングを阻害する(実施例23、プロトコ
ルC)。またより好ましくは、本発明のこの実施形態の化合物のFPTアーゼの
インビトロでの阻害に関するIC50と、本発明の化合物のGGTアーゼI型の
インビトロでの阻害に関するIC50との比が25を超える。またより好ましく
は、本発明のこの実施形態の化合物のhDJタンパク質の細胞プロセシングに関
するEC50(実施例22)と、本発明の化合物のRap1タンパク質の細胞プ
ロセシングの阻害に関するEC50の比が約1以下である。
【0065】 本発明の化合物の第2の実施形態では、本発明の化合物は、化合物のFPTア
ーゼに対する阻害活性が、GGTアーゼ−Iに対する阻害活性よりも高いことを
さらなる特徴とする。好ましくは、本発明のこの第2の実施形態の化合物は、I
50が100nM未満でインビトロにおけるFPTアーゼを阻害し(実施例1
7)、IC50が5μM未満でインビトロにおけるGGTアーゼ−Iを阻害する
(実施例18)。好ましくは、本発明のこの第2の実施形態の化合物は、EC が約250nM未満でhDJタンパク質の細胞プロセシングを阻害する(実施
例22)。また好ましくは、本発明のこの第2の実施形態の化合物は、EC50 が約10μM未満でRap1タンパク質の細胞プロセシングを阻害する(実施例
23、プロトコルC)。より好ましくは、本発明のこの第2の実施形態の化合物
は、EC50が約1μM未満でRap1タンパク質の細胞プロセシングを阻害す
る(実施例23、プロトコルC)。またより好ましくは、本発明のこの実施形態
の化合物のGGTアーゼI型のインビトロでの阻害に関するIC50と、本発明
の化合物のFPTアーゼのインビトロでの阻害に関するIC50の比が1を超え
25未満である。またより好ましくは、本発明のこの第2の実施形態の化合物の
hDJタンパク質の細胞プロセシングの阻害に関するEC50(実施例22)と
、本発明の化合物のRap1タンパク質の細胞プロセシングの阻害に関するEC 50 の比が約1〜約100の間である。
【0066】 本発明の化合物は、不斉中心を有する場合があり、ラセミ体、ラセミ混合物、
ならびに個々のジアステレオマーとして生成される場合があり、光学異性体を含
めたすべての考えうる異性体は本発明に含まれる。任意の変数(例えば、アリー
ル、複素環、R、Rなど)が任意の成分で2回以上出現する場合、各出現時
の定義はその出現ごとに独立である。また、置換基または変数の組み合わせは、
このような組み合わせで安定な化合物得られる場合のみ許容される。
【0067】 本明細書で使用される場合、「アルキル」は、指定数の炭素原子を有する分岐
鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図しており、「アル
コキシ」は、指示される数の炭素原子が酸素架橋によって結合したアルキル基を
表す。本明細書で使用される場合「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、ク
ロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
【0068】 本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、指定数の炭素原子を有す
る単環式飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図している。このようなシクロア
ルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。
【0069】 本明細書で使用される場合、「アリール」は、各環が7員を上限とし少なくと
も1つの環が芳香族である任意の安定な単環式または二環式炭素環を意味するこ
とを意図している。このようなアリール要素の例としては、フェニル、ナフチル
、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アントリ
ル、またはアセナフチルが挙げられる。
【0070】 本明細書で使用される複素環または複素環式という用語は、飽和または不飽和
のいずれかであり、炭素原子と、N、O、およびSからなる群より選択される1
〜4個のヘテロ原子とで構成される安定な5〜7員の単環式複素環または安定な
8〜11員の二環式複素環を表し、上記複素環の任意のものがベンゼン環と縮合
している任意の二環式基も含まれる。本明細書で使用される複素環または複素環
式という用語は、ヘテロアリール部分を含む。複素環式環は、安定な構造が形成
される任意のヘテロ原子または炭素原子と結合してもよい。このような複素環式
要素の例としては、限定するものではないが、アゼピニル、ベンゾイミダゾリル
、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラ
ニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル
、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニ
ル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリ
ル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インド
リル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニ
ル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オ
キサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、2−オキソピペラジニ
ル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピペラジ
ニル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピ
リミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリ
ニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリ
ニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾ
リニル、チエノフリル、チエノチエニル、およびチエニルが挙げられる。
【0071】 本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環が芳
香族であり、1〜4個の炭素原子がN、O、およびSからなる群より選択される
ヘテロ原子で置き換えられた、各環で7員を上限とする任意の安定な単環式また
は二環式炭素環を意味することを意図している。このような複素環式要素の例と
しては、限定するものではないが、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソキサゾリル
、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベ
ンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、シンノリ
ニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピ
ラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、イミダゾリル、インド
リニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イ
ソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピ
ラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル
、キノキサリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チ
アゾリル、チエノフリル、チエノチエニル、およびチエニルが挙げられる。
【0072】 RおよびRの定義において本明細書で使用される場合、用語「置換基」は
、置換C1−8アルキル、置換C2−8アルケニル、置換C2−8アルキニル、
置換アリール、または複素環を意味することを意図しており、これらから置換基
およびRが選択される。
【0073】 R、R6a、R、およびR7aの定義において本明細書で使用される場合
、置換C1−8アルキル、置換C3−6シクロアルキル、置換アロイル、置換ア
リール、置換ヘテロアロイル、置換アリールスルホニル、置換ヘテロアリールス
ルホニル、および置換複素環は、化合物の残りが結合する部分以外に1〜3個の
置換基を含有する部分を含む。好ましくは、そのような置換基は、F、Cl、B
r、CF、NH、N(C〜Cアルキル)、NO、CN、(C〜C アルキル)O−、−OH、(C〜Cアルキル)S(O)−、(C〜C アルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C〜Cアルキル)
C(O)−、(C〜Cアルキル)OC(O)−、N、(C〜Cアルキ
ル)OC(O)NH−、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イ
ソオキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル、イソチアゾリル、およびC 〜C20アルキルを含む群から選択されるが、これらに限定されるわけではない
【0074】 RおよびRが一体になって−(CH−を形成する場合、および同一
炭素上の2個のP1cが該炭素と一体になってC〜Cシクロアルキルを形成
する場合に、環状部分が形成される。そのような環状部分は、
【0075】
【化55】 を包含するが、それらに限定されない。
【0076】 さらに、RおよびRに関して、そのような環状部分がヘテロ原子を有して
いても良い。そのようなヘテロ原子を有する環状部分の例は、
【0077】
【化56】 を包含するが、それらに限定されない。
【0078】 R、R、およびR7aの定義において、RとRあるいはRとR7a が結合して環を形成する場合に形成される部分は、
【0079】
【化57】 に示されるが、これらに限定されるものではない。
【0080】 置換基(R、R、Rなど)から環構造内部に引かれる線は、示される結
合が、環の置換可能な炭素原子の任意のものと結合することができることを示し
ている。
【0081】 好ましくは、R1aおよびR1bは独立に、水素、−N(R10、R10 C(O)NR10−または非置換または置換C〜Cアルキルから選択され、
ここで置換C〜Cアルキルの置換基は、非置換または置換フェニル、−N(
10、R10O−、およびR10C(O)NR10−から選択される。
【0082】 好ましくは、Rは、水素、
【0083】
【化58】 および非置換であるかあるいは置換されたC1−8アルキル、C2−8アルケニ
ルおよびC2−8アルキニルから選択される基、から選択され;前記において、
置換された基は、1個以上の 1)アリールまたは複素環、 2)OR、および 3)SR6a、SO6a で置換されている。
【0084】 好ましくは、Rは水素およびメチルから選択される。
【0085】 好ましくは、Rは水素である。
【0086】 好ましくは、RおよびRは、水素、非置換または置換C〜Cアルキル
、非置換または置換アリール、および非置換または置換C〜Cシクロアルキ
ルから選択される。
【0087】 好ましくは、R6aは非置換または置換C〜Cである。
【0088】 好ましくは、Rは水素またはメチルである。
【0089】 好ましくは、R10は、H、C〜Cアルキル、およびベンジルから選択さ
れる。
【0090】 好ましくは、AおよびAは独立に、結合、−C(O)NR10−、−NR 10 C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)N(R10)−、および
−N(R10)S(O)−から選択される。最も好ましくは、AとAは結
合である。
【0091】 好ましくは、Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、および−C(O
)O−から選択される。
【0092】 好ましくは、GはHである。
【0093】 好ましくは、Vは、水素、複素環、およびアリールから選択される。より好ま
しくは、Vはフェニルである。
【0094】 好ましくは、Wは、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、インドリル、キ
ノリニル、またはイソキノリニルから選択される。より好ましくは、Wはイミダ
ゾリル、およびピリジルである。
【0095】 好ましくは、Zは、1個、2個または3個のC〜Cアルキル部分で置換さ
れ、1個または2個の、 a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分で置換されていても良い置換C〜Cシクロアルキルから
選択される。より好ましくは、Zは、1個または2個の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分で置換されていても良いメチルシクロヘキシル、ジメチルシ
クロヘキシルおよびトリメチルシクロヘキシルから選択される。
【0096】 好ましくは、nおよびrは独立に0、1、または2である。
【0097】 好ましくはpは1、2、または3である。
【0098】 好ましくはsは0である。
【0099】 好ましくはtは1である。
【0100】 好ましくはvは0、1、または2である。
【0101】 好ましくは、該部分、
【0102】
【化59】 は、
【0103】
【化60】 から選択される。
【0104】 好ましくは、A(CR1a (CR1a 部分は、結合でない
【0105】 分子の特定の位置の任意の置換基または変数(例えば、R1a、R、nなど
)の定義は、その分子の別の場所の置換基または変数の定義とは独立しているこ
とを意図している。従って、−N(R10は、−NHH、−NHCH、−
NHCなどを表す。化学的に安定であり、当技術分野で公知の技術ならび
に後述の方法によって入手が容易な出発容物質から容易に合成可能である化合物
が得られるように、当業者であれば本発明の化合物における置換基および置換パ
ターンを選択できることが理解される。
【0106】 本発明の化合物の医薬的に許容される塩は、非毒性の無機酸または有機酸など
から生成する本発明の化合物の従来の非毒性塩を含む。例えば、このような従来
の非毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸
などの無機酸から誘導される塩、ならびに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリ
コール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸
、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、
安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ−安息香酸、フマル酸
、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホンサン、シュウ酸、
イセチオン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸から調製される塩が挙げられる。
【0107】 本発明の化合物の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性
部分を含有する本発明の化合物から合成することができる。一般に、これらの塩
は、イオン交換クロマトグラフィーによるか、あるいはの塩を形成する無機酸ま
たは有機酸の化学量論量または過剰量と遊離塩基とを好適な溶媒または種々の溶
媒の組み合わせで反応させるかのいずれかによって調製される。
【0108】 本発明の化合物を生成するために使用される反応は、エステル加水分解、保護
基の開裂などの文献により公知であるか実験手順によって例示される他の標準的
操作以外に、スキーム1〜23に示される反応を使用することによって調製され
る。スキームに示される置換基R、R、およびRは、置換基R、R、お
よびRを表すが、環と結合するそれらの位置は単に例示的なものであって、限
定を意味するものではない。スキームに示される置換基Z’は、前述の定義の置
換基Z、あるいはその保護された前躯体を表している。
【0109】 これらの反応は、本発明の化合物を得るために順番に使用することができるし
、あるいはこれらの反応を、スキームに示されるアルキル化反応によって後に結
合させるフラグメントを合成するために使用することもできる。
【0110】 スキーム1〜23の概要: 必要な中間体は、市販されている場合もあるし、あるいは大部分は文献の手順
に従って調製可能である。例えばスキーム1では、ピペラジンで置換された2−
シクロアルキルアルカノイルの合成の概略が示されている。市販されているかあ
るいは当業者に公知の手順によって得られるBoc−保護アミノ酸Iは、塩化メ
チレン、クロロホルム、ジクロロエタン、またはジメチルホルムアミドなどの溶
媒中で、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)またはEDC−HCl(1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)などの
種々の脱水剤を使用することによって、N−ベンジルアミノ酸エステルとカップ
リングさせることができる。次に、クロロホルムまたは酢酸エチル中の塩酸、ま
たは塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸などの酸を使用して生成物IIの脱保護
を行い、弱塩基性条件下で環化させて、ジケトピペラジンIIIを得る。還流エ
ーテル中で水素化アルミニウムリチウムと反応させてIIIを還元してピペラジ
ンIVを生成し、これをBoc誘導体Vとして保護した。このN−ベンジル基は
、パー(Parr)装置に10%パラジウム担持炭素を使用して60psi水素
で24〜48時間反応させるなどの標準条件下で開裂させることができる。生成
物VIを好適な置換カルボン酸と反応させてピペラジンVIIを生成することが
でき、最終的に前述のように酸の脱保護を行うと中間体VIIIが得られる(ス
キーム2)。中間体VIII自身は、IXなどの種々のアルデヒドと反応させて
還元的にアルキル化することができる。これらのアルデヒドは、O.P.ゴエル
(Goel),U.クロールズ(Krolls),M.シュティア(Stier
)およびS.ケステン(Kesten)、Organic Syntheses
,1988,67,69−75に記載されるような標準的手順によって、好適な
アミノ酸から調製することができる(スキーム3)。還元的アルキル化は、ジク
ロロエタン、メタノール、またはジメチルホルムアミドなどの溶媒中、トリアセ
トキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの種々
の還元剤を使用してpH5〜7において実施することができる。その生成物Xは
、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸を使用して脱保護して最終化合物XIを得
ることができる。この最終生成物XIは、特にトリフルオロ酢酸塩、塩酸塩、ま
たは酢酸塩などの塩の形態で単離される。生成物のジアミンXIは、さらに選択
的に保護してXIIを得ることができ、続いてこれを第2のアルデヒドで還元的
にアルキル化することによってXIIIを得ることができる。文献の手順によっ
て、保護基を除去して、ジヒドロイミダゾールXVなどの環化生成物に転化させ
ることができる。
【0111】 スキーム4に示されるように、1−トリチル−4−イミダゾリル−カルボキシ
アルデヒドまたは1−トリチル−4−イミダゾリルアセトアルデヒドなどの他の
アルデヒドを使用して、ピペラジン中間体VIIIを還元的にアルキル化して、
XVIなどの生成物を得ることができる。トリチル保護基をXVIから除去して
XVIIを得ることができるし、あるいはXVIを最初ハロゲン化アルキルで処
理した後に脱保護してアルキル化イミダゾールXVIIIを得ることができる。
あるいは、中間体VIIIは、標準的技術によってアシル化またはスルホニル化
することができる。
【0112】 スキーム5に示されるように、側鎖α炭素のヒドロキシ部分を式XVIIIの
化合物のアミドカルボニルに導入することができる。適宜置換された1級アルコ
ールXIXについて、スヴェルン(Swern)酸化、ニトリル付加、および加
水分解によって1炭素同族体化を行い、置換ヒドロキシ酢酸XXを得る。トリフ
ルオロメチルケタールを生成し、前出の保護ピペラジンVIと反応させ、脱保護
することによって中間体XXIを得る。中間体XXIは、その非置換窒素位置に
おいて種々の反応を進行させることができる。例えば、XXIを適宜置換された
ハロゲン化イミダゾリルメチルで処理すると、本発明の化合物XXIIが得られ
る。
【0113】 スキーム6は、ピペラジン窒素におけるシクロアルキルアルコキシカルボニル
部分の組み込みを示している。従って、好適に置換されたアルコールXXIII
をニトロフェニルクロロホルメートと反応させて、中間体XXIVを得、これを
好適に置換されたピペラジンと反応させて本発明の化合物XXVを得る。スキー
ム7に示すように、類似の反応順序は代替的に、ピペラジン窒素上の対応するア
ミノカルボニル置換基を与える。
【0114】 スキーム8は、第一段階で使用されるアルコールが好適に置換されたシクロヘ
キサノールである、化合物XXXIに類似した化合物の製造を示す。該スキーム
は、好ましいベンジルイミダゾリル部分に代わる、置換基Wのインドール部分の
組み込みも示す。
【0115】 スキーム9は、水素ではないR9bが本発明の化合物に導入される場合の本発
明の化合物の合成を示している。このように、容易に入手可能な4−置換イミダ
ゾールXXVIを選択的にヨウ素化して5−ヨードイミダゾールXXVIIを得
ることができる。次にそのイミダゾールを保護して、適宜置換されたベンジル部
分とカップリングさせることによって、中間体XXVIIIが得られる。前述の
ように、エチル結合を介して中間体XXIのピペラジン窒素とイミダゾリル窒素
と結合させることによって本発明の化合物XXIXが得られる。
【0116】 A(CR1a (CR1a リンカーが酸素である本発明の化
合物は、スキーム10に示される方法などの当技術分野で公知の方法によって合
成することができる。適宜置換されたフェノールXXXを、メチルN−(シアノ
)メタンイミデートと反応させて4−フェノキシイミダゾールXXXIを得るこ
とができる。イミダゾリル窒素のうちの1つを選択的に保護した後、中間体XX
XIIは、スキーム9のベンジルイミダゾールに関して前述したアルキル化反応
を進行させることができる。
【0117】 スキーム11のXXXIIIなどの保護されたヒドロキシ基も有するアルデヒ
ドでピペラジンVIIIを選択的にアルキル化する場合、その保護基は後に除去
して脱保護したヒドロキシ基を得ることができる。Boc保護アミノアルコール
XXXIVは次に、XXXVなどの2−アジリジニルメチルピペラジンの合成に
使用することができる。
【0118】 スキーム12に示すように、5−置換ピペラジン−2−オンを製造することが
できる。Boc−保護アミノアルデヒドXXXVI(図示されるように、Iから
製造される)の還元アミノ化は、化合物XXXVIIを生成する。次に、これを
Schotten−Baumann条件下にブロモアセチルブロミドと反応させ
、ジメチルホルムアミドのような極性非プロトン溶媒中で水素化ナトリウムのよ
うな塩基を使用して閉環して、XXXVIIIを得る。塩化メチレン中のトリフ
ルオロ酢酸、あるいはメタノールまたは酢酸エチル中の塩化水素ガスのような酸
性条件下に、カルバメート保護基を除去し、次に、得られたピペラジンを前記の
ような最終生成物にすることができる。
【0119】 スキーム13に示すように、異性3−置換ピペラジン−2−オンを製造するこ
とができる。アリールカルボキサミドIXLおよび2−アミノグリシナールジエ
チルアセタール(XL)から生成されるイミンを、ジクロロエタン中のナトリウ
ムトリアセトキシボロハイドライドを包含する種々の条件下で還元して、アミン
XLIを得ることができる。好適に置換されたアミノ酸Iを、標準条件下にアミ
ンXLIにカップリングして、得られたアミドXLIIをテトラヒドロフラン中
の水性酸で処理して環化して、飽和XLIIIを得ることができる。標準条件下
の接触水素添加によって、必要とされる中間体XLIVを得、前記のように処理
して最終生成物を得る。
【0120】 反応スキーム14は、置換基RとRが一体となって−(CH−が形
成される場合の本発明の化合物の合成の説明的な実施例を示している。例えば、
スキーム1および2に概説される手順に実質的に従って、1−アミノシクロヘキ
サン−1−カルボン酸XLVをスピロピペラジンXLVIに転化させることがで
きる。ピペラジン中間体XLVIは前述のように脱保護して、スキーム3〜8に
記載されるように最終生成物を得ることができる。イミダゾリルアルキル置換基
を得るために使用される試薬は、当技術分野で公知の他の試薬で容易に置き換え
ることができ、ピペラジン上に他のN−置換基を導入するために容易に利用可能
であることは理解できるであろう。
【0121】 スキーム15は、Boc保護ピペラジノンを得るための、置換されていてもよ
いホモセリンラクトンXLVIIの使用を示している。前記のスキームに示され
るように、中間体XLVIIIを脱保護し、還元的にアルキル化またはアシル化
することができる。代替的に、中間体XLVIIIのヒドロキシル部分をメシル
化し、エタンチオールのナトリウム塩のような好適な求核物質で置換して、中間
体ILを得ることもできる。中間体XLVIIIを酸化して、中間体L上のカル
ボン酸を得ることもでき、これを使用してエステルまたはアミド部分を形成する
ことができる。
【0122】 天然アミノ酸にはない側鎖を有する一般式LIのアミノ酸は、容易に調製され
るイミンLIIから出発してスキーム16に示される反応によって調製すること
ができる。
【0123】 スキーム17〜20は、変数Wがピリジル部分として存在する本発明の化合物
の合成に有用な適宜置換されたアルデヒドの合成を示している。変数Wに他の複
素環部分を有するアルカノールの調製に使用される同様な合成計画は、当技術分
野において公知である。例えばスキーム21は、対応するキノリンアルデヒドの
調製を示している。
【0124】 スキーム22は、VがフェニルでありWがイミダゾールである本発明の好まし
い実施形態の調製に有用な主要中間体の合成の一般的方法を示している。スキー
ム23に示すように、このベンジルイミダゾール中間体にピペラジン部分を容易
に導入することができる。
【0125】
【化61】
【0126】
【化62】
【0127】
【化63】
【0128】
【化64】
【0129】
【化65】
【0130】
【化66】
【0131】
【化67】
【0132】
【化68】
【0133】
【化69】
【0134】
【化70】
【0135】
【化71】
【0136】
【化72】
【0137】
【化73】
【0138】
【化74】
【0139】
【化75】
【0140】
【化76】
【0141】
【化77】
【0142】
【化78】
【0143】
【化79】
【0144】
【化80】
【0145】
【化81】
【0146】
【化82】
【0147】
【化83】
【0148】 本発明の化合物は、哺乳動物用、特にヒト用の医薬として有用である。これら
の化合物は、癌の治療に使用するために患者に投与することができる。本発明の
化合物を使用して治療が可能な癌の種類の例としては、限定するものではないが
、直腸結腸癌、膵臓外分泌腺癌、骨髄性白血病、および神経腫瘍が挙げられる。
このような腫瘍は、ras遺伝子自体の突然変異、Ras活性を調節可能なタン
パク質の突然変異(すなわち、ニューロフィブロミン(NF−1)、neu、s
rc、abl、lck、fyn)、またはその他の機構によって生じる。
【0149】 本発明の化合物は、プレニル蛋白トランスフェラーゼと、癌遺伝子タンパク質
Rasのプレニル化とを阻害する。本発明の化合物は腫瘍血管形成を阻害し、そ
れによって腫瘍の増殖に影響を与える(J.ラック(Rak)ら,Cancer
Research,55:4575−4580(1995))。本発明の化合
物のこのような抗血管形成特性は、網膜血管新生と関連するある形態の視覚欠損
の治療にも有用となりうる。
【0150】 本発明の化合物は、他の遺伝子の発癌性突然変異の結果としてRas蛋白が異
常に活性化される(すなわち、発癌性形態にRas遺伝子自体は発癌性形態に変
異することによる活性化はおこらない)良性と悪性の両方の他の増殖性疾患の抑
制にも有用であり、前記阻害は、有効量の本発明の化合物をそのような治療の必
要な哺乳動物に投与することによって行われる。例えば、NF−1成分は、良性
の増殖性疾患である。
【0151】 本発明の化合物は、ある種のウイルス感染の治療、特にデルタ型肝炎および関
連ウイルスの治療にも有用となりうる(J.S.グレン(Glenn)ら,Sc
ience,256:1331−1333(1992))。
【0152】 本発明の化合物は、新たな脈管内膜形成を阻害することにより、経皮的冠動脈
形成術後の再狭窄の予防にも有用である(C.インドルフィ(Indolfi)
ら,Nature medicine,1:541−545(1995))。
【0153】 本発明の化合物は、多嚢胞性腎疾患の治療および予防にも有用となりうる(D
.L.シェフナー(Schaffner)ら,American Journa
l of Pathology,142:1051−1060(1993)、な
らびにB.コーリー(Cowley),Jr.ら,FASEB Journal
,2:A3160(1988))。
【0154】 本発明の化合物は、真菌感染の治療にも有用となりうる。
【0155】 本発明の化合物は、血管平滑筋細胞の増殖阻害剤としても有用となる可能性が
あり、従って動脈硬化および糖尿病性血管病の予防および治療に有用となりうる
【0156】 本発明の化合物は、標準的な医薬上の実務に従って単独、あるいは医薬的に許
容される担体、賦形剤または希釈剤と組み合わせて医薬組成物として哺乳動物、
好ましくはヒトに投与することができる。本発明の化合物は、経口的に投与可能
であり、あるいは静脈投与、筋肉投与、腹腔内投与、皮下投与、直腸投与および
局所投与など非経口的に投与することも可能である。
【0157】 有効成分を含有する医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ剤、水系
もしくは油系の懸濁液、分散性粉体もしくは粒剤、乳濁液、硬もしくは軟カプセ
ル剤、またはシロップもしくはエリキシル剤などの経口用に適した剤形とするこ
とができる。経口投与用組成物は、医薬組成物の製造に関する技術分野で公知の
任意の方法に従って製造することができ、このような組成物は、医薬的に見た目
および風味が良い製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤
から成る群から選択される1種類以上の物質を含有することができる。錠剤は、
錠剤製造に好適な無毒性で医薬的に許容される賦形剤との混合によって有効成分
を含有する。これらの賦形剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈
剤;微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチもしく
はアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロ
リドンもしくはアラビアゴムなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸もしくはタルクなどの潤滑剤などを挙げることができる。錠剤はコーティ
ングしなくてもよいし、あるいは公知の方法によってコーティングを施して、薬
剤の不快な味を隠蔽したり、消化管での崩壊および吸収を遅延させ、それによっ
て比較的長期間にわたって作用を持続させることもできる。例えば、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性味
覚隠蔽材料、あるいはエチルセルロース、酢酸酪酸セルロースなどの時間遅延材
料を用いることができる。
【0158】 経口投与用製剤は、有効成分を例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもし
くはカオリンなどの不活性固体希釈剤と混和した硬ゼラチンカプセルとして提供
することができるし、あるいは有効成分をポリエチレングリコールなどの水溶性
担体、またはラッカセイ油、流動パラフィン、またはオリーブ油などの油系ビヒ
クルと混和した軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
【0159】 水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤と混和した形で活性材料を含
む。このような賦形剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、
ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴムなどの懸濁剤が挙
げられ;分散剤または湿潤剤としては、レシチンなどの天然ホスファチド、ある
いはポリオキシエチレンステアレートなどのアルキレンオキシドと脂肪酸との縮
合生成物、またはヘプタデカエチレンオキシセタノールなどのエチレンオキシド
と長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、またはポリオキシエチレンソルビトー
ルモノオレエートなどのエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導
される部分エステルとの縮合生成物、またはポリエチレンソルビタンモノオレエ
ートなどのエチレンオキサイドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導され
る部分エステルとの縮合生成物を挙げることができる。水性懸濁液は、p−ヒド
ロキシ安息香酸のエチルエステルまたはn−プロピルエステルなどの1種類以上
の保存剤、1種類以上の着色剤、1種類以上の香味剤、ショ糖、サッカリンもし
くはアスパルテームなどの1種類以上の甘味剤を含有してもよい。
【0160】 油性懸濁液は、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油などの植物
油または流動パラフィンなどの鉱油中に有効成分を懸濁させることで製剤するこ
とができる。油性懸濁液は、蜜蝋、固形パラフィンもしくはセチルアルコールな
どの増粘剤を含有していもよい。前述のような甘味剤や香味剤を加えて、風味の
良い経口製剤を得ることができる。これらの組成物は、ブチル化ヒドロキシアニ
ソールまたはα−トコフェロールなどの酸化防止剤を加えることで保存可能であ
る。
【0161】 水を加えることで水系懸濁液を調製する上で好適な分散性粉体および粒剤では
、有効成分を、分散剤もしくは湿展剤、懸濁剤および1種類以上の保存剤と混合
する。好適な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤の例としては、前述したものが
ある。甘味剤、香味剤および着色剤などのさらなる賦形剤が存在してもよい。こ
れらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えることで保存すること
ができる。
【0162】 本発明の医薬組成物は、水中油型乳濁液の形態にすることもできる。油相は、
オリーブ油やラッカセイ油などの植物油または流動パラフィンなどの鉱油、ある
いはそれらの混合物とすることができる。好適な乳化剤としては、大豆レシチン
などの天然ホスファチド、ならびにソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘ
キシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、ならびにポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレエートなどのエチレンオキサイドと前記部分エ
ステルとの縮合生成物を挙げることができる。乳濁液はさらに、甘味剤、香味剤
、保存剤および酸化防止剤を含有してもよい。
【0163】 シロップ剤およびエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソ
ルビトールまたはショ糖などの甘味剤を加えて製剤することができる。このよう
な製剤は、粘滑剤、保存剤、香味剤および着色剤ならびに酸化防止剤を含有して
もよい。
【0164】 本発明の医薬組成物は、無菌の注射用水性液剤の形態とすることができる。使
用することができる許容される賦形剤および溶媒としては特に、水、リンガー液
および等張性塩化ナトリウム溶液がある。
【0165】 無菌注射製剤は、有効成分を油相に溶解させた無菌注射用水中油型マイクロエ
マルションであってもよい。例えば、有効成分を最初に大豆油およびレシチンの
混合物に溶解することができる。次に、その油溶液を水とグリセリンの混合液に
入れ、処理を施して、マイクロエマルションを形成する。
【0166】 注射液またはマイクロエマルションは、局所大量注射によって患者の血流中に
送り込むことができる。あるいは、本発明の化合物の血液循環濃度を一定に維持
するような形で、液剤もしくはマイクロエマルションを投与するのが好都合な場
合がある。そのような一定濃度を維持するため、連続静脈投与装置を利用するこ
とができる。そのような装置の例としては、デルテック(Deltec)CAD
D−PLUS(商標)5400型静脈ポンプが挙げられる。
【0167】 本発明の医薬組成物は、筋肉投与および皮下投与用の無菌の注射用水性懸濁液
または油性懸濁液の形態とすることができる。この懸濁液は、上記の好適な分散
剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の方法に従って製剤することができ
る。無菌の注射用製剤は、例えば1,3−ブタンジオール溶液のような、無毒性
で非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中での無菌の注射用溶液もしくは懸
濁液とすることもできる。さらに、溶媒または懸濁ビヒクルとして、無菌の固定
油が従来方法で使用される。このためには、合成モノグリセリドまたはジグリセ
リドなどの任意の混合固定油も使用可能である。さらに、オレイン酸などの脂肪
酸を注射剤の調製に使用することができる。
【0168】 式Aの化合物は、薬剤の直腸投与用の坐剤の形で投与することもできる。これ
らの組成物は、常温では固体であるが直腸温では液体となるため直腸で融解して
薬剤を放出する好適な無刺激性賦形剤と、該薬剤とを混和することで製剤するこ
とができる。このような材料としては、カカオ脂、グリセリン化ゼラチン、硬化
植物油、ならびに種々の分子量のポリエチレングリコール類とポリエチレングリ
コールの脂肪酸エステルとの混合物が挙げられる。
【0169】 局所用には、式Aの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、液剤または懸
濁液などが使用される(この投与法に関して、局所投与には含嗽液およびうがい
剤が含まれる)。
【0170】 本発明の化合物は、好適な経鼻ビヒクルおよび投与機器の局所使用を介して経
鼻製剤で投与することができるか、あるいは当業者には公知の経皮膏薬の形を用
いた経皮経路を介して投与することができる。経皮経路系の形で投与する場合に
は当然のことながら、薬剤投与は、投与計画を通じて断続的ではなく連続的とな
る。
【0171】 本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を
含む製品、ならびに、所定量での所定の成分の組み合わせによって直接的または
間接的に得られる任意の製品を包含する。
【0172】 本発明による化合物をヒト患者に投与する場合、1日用量は処方医が決定する
のが普通であり、その用量は通常、個々の患者の年齢、体重、性別および応答や
、患者の症状の重度に応じて変動する。
【0173】 一つの投与例においては、好適な量の化合物を、癌治療を受ける哺乳動物に投
与する。投与は、1日当たり約0.1mg/kg体重〜約60mg/kg体重、
好ましくは1日当たり0.5mg/kg体重〜約40mg/kg体重の量で行わ
れる。
【0174】 本発明の化合物は、治療の対象となる状態に対して特に有用であるとして選択
される他の公知の治療薬と同時投与することもできる。例えば本発明の化合物は
、治療の対象となる状態に対して特に有用であるとして選択される他の公知の癌
治療剤と同時投与することもできる。そのような治療薬の組み合わせの例として
は、本発明のファルネシル蛋白トランスフェラーゼ阻害剤と抗新生物薬の組み合
わせが挙げられる。そのような抗新生物薬とファルネシル蛋白トランスフェラー
ゼ阻害剤の組み合わせは、放射線療法および外科手術のような他の癌および/ま
たは腫瘍の治療方法と組み合わせて用いることができることも明らかである。
【0175】 一般に、抗新生物薬の例としては、微小管安定化剤(例えば、パクリタクセル
(paclitaxel)(タキソール(Taxol)(登録商標)とも呼ばれ
る)、ドセタキセル(docetaxel)(タキソテル(Taxotere)
(登録商標)とも呼ばれる)、エポチロン(epothilone)A、エポチ
ロンB、デソキシエポチロンA、デソキシエポチロンBまたはそれらの誘導体)
;微小管破壊剤;アルキル化剤、代謝拮抗剤;エピドフィロトキシン(epid
ophyllotoxin);抗新生物酵素;トポイソメラーゼ阻害剤;プロカ
ルバジン;ミトキサントロン;白金配位錯体;生理応答調節剤および成長阻害剤
;ホルモン性/抗ホルモン性治療薬および造血成長因子が挙げられる。
【0176】 抗新生物薬の種類としては、例えばアントラサイクリン系薬剤、ビンカ系薬剤
、マイトマイシン類、ブレオマイシン類、細胞毒性ヌクレオシド類、タキサン類
、エポチロン類、ディスコダーモライド(discodermolide)、プ
レリジン系薬剤、ジイネン類(diynene)およびポドフィロトキシン類な
どが挙げられる。これらの種類の中で特に有用なものとしては例えば、ドキソル
ビシン、カルミノマイシン、ダウノルビシン、アミノプテリン、メトトレキセー
ト、メトプテリン、ジクロロメトトレキセート、マイトマイシンC、ポルフィロ
マイシン、5−フルオロウラシル、6−メルカプトプリン、ゲムシタビン、シト
シンアラビノシド、ポドフィロトキシンまたはエトポシド、リン酸エトポシドも
しくはテニポシドなどのポドフィロトキシン誘導体、メルファラン、ビンブラス
チン、ビンクリスチン、ロイロシジン(leurosidine)、ビンデシン
、ロイロシン、パクリタクセル(paclitaxel)などがある。他の有用
な抗新生物薬としては、エストラムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、シ
クロフォスファミド、ブレオマイシン、タモキシフェン、イホスファミド、メル
ファラン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキサート(
idatrexate)、トリメトレキサート、ダカルバジン、L−アスパラギ
ナーゼ、カンプトテシン、CPT−11、トポテカン(topotecan)、
アラ−C(ara−C)、ビカルタミド(bicalutamide)、フルタ
ミド(flutamide)、ロイプロリド、ピリドベンゾインドール誘導体、
インターフェロン類およびインターロイキン類などが挙げられる。
【0177】 好ましい種類の抗新生物薬はタキサン類であり、好ましい抗新生物薬はパクリ
タクセルである。
【0178】 外部照射光からまたは微小な放射能源の埋め込みによって加えられるX線また
はγ線などの放射線療法も、本発明のファルネシル蛋白トランスフェラーゼ阻害
剤単独と併用して、癌治療を行うことができる。
【0179】 さらに、本発明の化合物は、1997年10月23日公開のWO97/386
97号(この記載内容を本明細書に引用する)に記載のように、放射線増感剤と
して有用なものとなり得る。
【0180】 本発明の化合物は、細胞表面の成長因子受容体を核信号に連結して細胞増殖を
開始するシグナル経路の一部についての他の阻害剤と組み合わせても有用なもの
ともなり得る。従って、本発明の化合物を、Raf拮抗薬活性を有する化合物と
組み合わせて使用することができる。本発明の化合物は、ゲラニルゲラニル蛋白
トランスフェラーゼI型の選択的阻害剤である化合物、ファルネシル蛋白トラン
スフェラーゼの選択的阻害剤である化合物、および/またはゲラニルゲラニル蛋
白トランスフェラーゼI型およびファルネシル蛋白トランスフェラーゼの二重阻
害剤である化合物と同時投与することもできる。このような選択的阻害剤または
二重阻害剤は、ファルネシル蛋白トランスフェラーゼのCAAX含有タンパク質
基剤の結合と拮抗する阻害剤でもよいし、あるいはプレニルピロリン酸の拮抗阻
害剤であってもよい。
【0181】 特に、米国特許出願08/254,228号および08/435,047号の
ような特許および刊行物に開示の化合物は、本発明の組成物のファルネシルピロ
リン酸拮抗阻害剤成分として有用なものとなり得る。これらの特許および刊行物
の記載内容を本明細書に引用する。
【0182】 2種類以上のタンパク質基質拮抗阻害剤と1種類のプレニルピロリン酸拮抗阻
害剤とを、同時もしくは順次またはいずれかの順序で投与する段階を有する本発
明の方法を実施するにおいて、そのような投与は、経口投与、あるいは静脈投与
、筋肉投与、腹腔内投与、皮下投与、直腸投与、および局所投与などの非経口投
与で行うことができる。このような投与は経口投与とすることが好ましい。この
ような投与は経口投与で同時投与とすることがより好ましい。タンパク質基質拮
抗阻害剤とプレニルピロリン酸拮抗阻害剤とを順次投与する場合、それぞれの投
与は、同一の方法または異なる方法で行うことができる。
【0183】 本発明の化合物は、1998年4月6日出願の米国特許出願09/05548
7号(この記載内容を本明細書に引用する)に記載のような癌治療用のインテグ
リン拮抗薬との併用に有用なものとなり得る。
【0184】 本明細書で使用される場合、インテグリン拮抗薬という用語は、血管形成の調
節または腫瘍細胞の増殖および侵襲性に関与するインテグリンに対する生理的リ
ガンドの結合を選択的に拮抗、阻害または妨害する化合物を指す。詳細にはこの
用語は、αvβ3インテグリンに対する生理的リガンドの結合を選択的に拮抗、
阻害または妨害する化合物;αvβ5インテグリンに対する生理的リガンドの結
合に選択的に拮抗、阻害または妨害する化合物;αvβ3インテグリンとαvβ
5インテグリンの両方に対する生理的リガンドの結合を拮抗、阻害または妨害す
る化合物;あるいは毛細管内皮細胞で発現される特定のインテグリンの活性を拮
抗、阻害または妨害する化合物を指す。この用語は、αvβ6、αvβ8、α1
β1、α2β1、α5β1、α6β1、およびα6β4インテグリンの拮抗薬も
指す。この用語は、αvβ3、αvβ5、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2
β1、α5β1、α6β1、およびα6β4インテグリンのいずれかの組み合わ
せの拮抗薬も指す。本発明の化合物はまた、脈管形成を阻害することで腫瘍細胞
の成長および侵襲性を阻害する他の薬剤との併用でも有用となる可能性もあり、
このような薬剤としてはアンギオスタチンおよびエンドスタチンなどが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0185】 同様に、本発明の化合物は、NF−1、再狭窄、多嚢胞性腎疾患、デルタ型肝
炎ウィルスおよび関連ウィルスの感染、ならびに真菌感染の治療および予防にお
いて有効な薬剤と組み合わせると有用なものとなり得る。
【0186】 固定用量として製剤する場合、このような併用製剤では、本発明の組み合わせ
を後述の用量範囲内で用い、他の医薬活性剤をその承認された用量範囲内で用い
る。複数薬剤併用製剤が不適切である場合には、別法として、本発明の組み合わ
せを、公知の医薬的に許容される薬剤とともに順次使用することができる。
【0187】 実施例 実施例は、本発明についての理解をさらに深めるためのものである。特定の使
用材料、化学種および条件は、本発明をさらに詳細に説明するためのものであっ
て、本発明の妥当な範囲を制限するものでない。
【0188】 実施例1 1−(4−シアノベンジル)−5−クロロメチルイミダゾールHCl塩の調製 段階1:4−シアノベンジルアミンの調製 方法1(塩酸塩):72リットル容器に190プルーフエタノール(14.4
L)を加え、さらに臭化4−シアノベンジル(2.98kg)とHMTA(2.
18kg)を周囲温度で加えた。この混合物を約72〜75℃まで約60分間加
熱した。加熱によって溶液の粘度が上昇し、撹拌を容易にするためにさらにエタ
ノール(1.0L)を加えた。このバッチを約72〜75℃で約30分間熟成さ
せた。
【0189】 約60分間かけてこの混合物を約20℃まで冷却し、次に約4時間かけてこの
スラリーにHClガス(2.20kg)をパージすると、この間に温度が約65
℃まで上昇した。混合物を約70〜72℃まで加熱し、約1時間熟成させた。得
られたスラリーを約30℃まで冷却し、約30分間かけて酢酸エチル(22.3
L)を加えた。得られたスラリーを約40分間で約−5℃まで冷却し、約−3〜
約−5℃で約30分間維持した。混合物をろ過し、得られた結晶質固体を冷酢酸
エチル(3×3L)で洗浄した。得られた固体をN気流下で約1時間乾燥させ
た後、水(5.5L)の入った50リットル容器に入れた。内部温度を約30℃
より低温に維持しながら、50%のNaOH(4.0kg)でpHを約10〜1
0.5に調整した。約25℃において、塩化メチレン(2.8L)を加え、約1
5分間撹拌を続けた。層を分離させ、下部の有機層を除去した。水層を塩化メチ
レン(2×2.2L)で抽出した。これらの有機層を合わせたもの炭酸カリウム
(650g)で乾燥させた。ろ過によって炭酸塩を除去し、約25℃でろ液を減
圧濃縮して、黄色油状物質の遊離塩基を得た。
【0190】 エタノール(1.8L)を使用してこの油状物質を50リットル容器に移した
。約25℃で酢酸エチル(4.1L)を加えた。得られた溶液を約15℃に冷却
し、バッチ温度を約40℃より低温に維持しながらHClガス(600g)を約
3時間かけて加えた。約20〜25℃において、得られたスラリーに酢酸エチル
(5.8L)を加え、続いて約1時間かけて約−5℃まで冷却した。スラリーを
約−5℃で約1時間熟成させた後、ろ過を行って固形分を単離した。得られたケ
ーキをEtOAc/EtOH(9:1v/v)の冷却した混合物(1×3.8L
)で洗浄した後、さらにケーキを冷EtOAc(2×3.8L)で洗浄した。得
られた固形分を約25℃で減圧乾燥して、上記表題化合物を得た。
【0191】
【化84】
【0192】 方法2(リン酸塩):22Lフラスコ内で加熱および冷却を行って約48〜5
3℃に維持しながら、臭化シアノベンジルと3.5LのEtOHからなるスラリ
ーに撹拌しながら、HMTAと2.5LのEtOHからなるスラリーを約30分
間〜約60分間かけて徐々に加えた(わずかな発熱)。次に1.0LのEtOH
を使用してHMTAを完全に反応混合物に移した。反応混合物を約68〜73℃
に加熱し、約68〜73℃で約90分間維持した。反応混合物は、撹拌を止める
と急速に沈殿する粒子上沈殿物を含むスラリーであった。
【0193】 この混合物を約50℃〜約55℃の温度まで冷却した。この混合物にプロピオ
ン酸を加え、混合物を加熱して約50℃〜約55℃の温度で維持した。約65℃
より低温に反応混合物を維持しながら、約5分間〜約10分間かけてリン酸を少
しずつ加えると、沈殿を含有する混合物が形成された。次にこの混合物を約30
分間かけて約65℃〜約70℃までゆっくりと加熱し、約65℃〜約70℃で約
30分間維持した。次に混合物を約1時間かけて約20〜25℃までゆっくりと
冷却し、約20〜25℃で約1時間熟成させた。
【0194】 次に反応スラリーをろ過した。得られたろ過ケーキを1回当り2.5LのEt
OHで4回洗浄した。次にろ過ケーキを1回当り300mLの水で5回洗浄した
。最後にろ過ケーキをMeCN(各1.0L)で2回洗浄し、上記化合物を得た
【0195】 段階2:1−(4−シアノベンジル)−2−メルカプト−5−ヒドロキシメチ
ルイミダゾールの調製 7%の水を含有するアセトニトリル(50mL)を250mL丸底フラスコに
加えた。次に、段階1で記載したアミンリン酸塩(12.49g)をこのフラス
コに加えた。続いて、チオシアン酸カリウム(6.04g)とジヒドロキシアセ
トン(5.61g)を加えた。最後にプロピオン酸(10.0mL)を加えた。
アセトニトリル/水(93:7)(25mL)をでフラスコの側面を洗い落した
。次にこの混合物を60℃に加熱して約30分間維持し、続いて1%チオイミダ
ゾールを種晶として加えた。次にこの混合物を60℃で約1.5〜約2時間熟成
させた。次に、混合物を70℃に加熱し、2時間熟成させた。次に混合物の温度
を室温まで冷却し、終夜熟成させた。減圧ろ過によってチオイミダゾール生成物
を得た。このろ過ケーキを、ろ液がほぼ無色となるまでアセトニトリル(各回2
5mL)で4回洗浄した。次にろ過ケーキを水(各回約25〜50)で3回洗浄
し、減圧乾燥して、上記化合物を得た。
【0196】 段階3:1−(4−シアノベンジル)−5−ヒドロキシメチルイミダゾールの
調製 冷却/加熱ジャケットとガラス製撹拌装置(Lab−Max)を取付けた1L
フラスコに、25℃の水(200mL)を入れた。段階2に記載のチオイミダゾ
ール(90.27g)を加え、続いて酢酸(120mL)と水(50mL)を加
えると、淡ピンク色のスラリーとなった。反応混合物を10分間かけて40℃ま
で加熱した。温度を35〜45℃に維持しながら、自動ポンプを使用して過酸化
水素(90.0g)を2時間かけてゆっくりと加えた。温度を25℃まで下げて
、溶液を1時間熟成させた。
【0197】 溶液を20℃まで冷却し、25℃より低温になるように維持しながら20%の
NaSO水溶液(25mL)をゆっくりと加えて反応を停止させた。得られ
た溶液を、焼結ガラス漏斗内にSolkaFlok(1.9g)の層の上にDA
RCO G−60(9.0g)層を形成したものでろ過した。この層を25mL
の10%酢酸水溶液で洗浄した。
【0198】 ろ液を合わせたものを15℃に冷却し、温度が25℃より低温になるように維
持しながら、pHが9.3となるまで25%アンモニア水溶液を30分間かけて
加えた。得られた黄色スラリーを23℃(室温)で終夜熟成させた。減圧ろ過に
よって固形分を単離した。得られたケーキ(未乾燥時体積は100mL)を2×
250mLの5%アンモニア(25%)水溶液で洗浄し、さらに100mLの酢
酸エチルで洗浄した。この未乾燥ケーキを減圧/N気流下で乾燥し、上記表題
化合物を得た。
【0199】
【化85】
【0200】 段階4:1−(4−シアノベンジル)−5−クロロメチルイミダゾールHCl
塩の調製 方法1:上記段階3に記載の1−(4−シアノベンジル)−5−ヒドロキシメ
チルイミダゾール(1.0kg)を22℃のDMF(4.8L)と混合してスラ
リーを形成し、次に−5℃に冷却した。塩化チオニル(390mL)を60分間
かけて滴下し、この間温度は最大で9℃まで上昇した。溶液はほぼ均一となり、
その後生成物が溶液から沈殿し始めた。このスラリーを26℃まで加温し、1時
間熟成させた。
【0201】 次にこのスラリーを5℃まで冷却し、2−プロパノール(120mL)を滴下
し、続いて酢酸エチル(4.8L)を加えた。得られたスラリーを5℃で1時間
熟成させた後で、固形分を単離し、冷酢酸エチル(3×1L)で洗浄した。生成
物を40℃で終夜減圧乾燥して上記表題化合物を得た。
【0202】
【化86】
【0203】 方法2:乾燥アセトニトリル(3.2L、15L/kgヒドロキシメチルイミ
ダゾール)の氷冷溶液に、99%の塩化オキサリル(101mL、1.15mo
l、1.15当量)を加え、次に乾燥DMF(178mL、2.30mol、2
.30当量)を加えると、この時気体が激しい発生が観察された。DMFの添加
後に約5〜10分間撹拌した後、上記段階3に記載の固体ヒドロキシメチルイミ
ダゾール(213g、1.00mol)をゆっくりと加えた。添加後に、内部温
度は約23℃〜約25℃の温度まで上昇させ、約1〜3時間撹拌した。得られた
混合物をろ過した後、乾燥アセトニトリルで洗浄した(400mLで置換洗浄、
550mLでスラリー洗浄、さらに400mLで置換洗浄)。外因性のHOに
よる塩化物の加水分解を防止するために、ろ過および洗浄中はこの固形分をN 雰囲気下に維持した。これによって、結晶の形態のクロロメチルイミダゾール塩
酸塩を得た。
【0204】
【化87】
【0205】 方法3:乾燥DMF(178mL、2.30mol、2.30当量)を含有す
る乾燥アセトニトリル(2.56L、12L/kgヒドロキシメチルイミダゾー
ル)の氷冷溶液に、塩化オキサリル(101mL、1.15mol、1.15当
量)を加えた。試薬容器内のこの不均一混合物を、前述の段階3で記載したヒド
ロキシメチルイミダゾール(213g、1.00mol)と乾燥アセトニトリル
(1.7L、8L/kgヒドロキシメチルイミダゾール)の混合物に加えた。さ
らに乾燥アセトニトリル(1.1〜2.3L、5〜11L/kgヒドロキシメチ
ルイミダゾール)を試薬容器内に残留する固体のビルスマイヤー(Vilsme
ier)試薬に加えた。こうしてほぼ均一になって溶液をT≦+6℃で反応容
器に移した。反応容器温度を約23℃〜約25℃の温度まで加熱し、約1〜3時
間撹拌した。次に混合物を0℃まで冷却し、1時間熟成させた。得られた固形物
をろ過し、乾燥氷冷アセトニトリルで洗浄した(400mLで置換洗浄、550
mLでスラリー洗浄、さらに400mLで置換洗浄)。外因性のHOによる塩
化物の加水分解を防止するために、ろ過および洗浄中はこの固形分をN雰囲気
下に維持した。これによって、結晶の形態のクロロメチルイミダゾール塩酸塩を
得た。
【0206】 実施例2 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチル]ピペラ
ジン 段階1:1−(4’−シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチルピペラ
ジン−4−カルボン酸ベンジルエステル 実施例1に記載されるように調製した1−(4’−シアノベンジル)−5−ク
ロロメチルイミダゾール(7.45mmol)とジイソプロピルエチルアミン(
22.4mmol)とを含有するアセトニトリル溶液に、1−ピペラジンカルボ
ン酸1−ベンジル(10.4mmol)を加えた。この溶液を80℃で4.0時
間撹拌した。生成物をシリカカラムで精製した後に単離した。
【0207】
【化88】
【0208】 段階2:1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチル
]ピペラジン 段階1の生成物(6.17mmol)無水エタノールに溶解した後、10%P
d/C触媒を加え、大気圧の水素を加えた。ろ過助剤を使用してろ過して触媒を
除去し、減圧下で溶媒を除去して生成物を単離した。
【0209】
【化89】
【0210】 実施例3 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル 段階1: 2,6−ジメチルシクロヘキサンメチル−(4−ニトロフェニル)
カーボネート 4−ニトロフェニルクロロホルメート(7.96mmol)のTHF:アセト
ニトリル(7:1、10mL)溶液を、2,6−ジメチルシクロヘキサンメタノ
ール(7.24mmol)のTHF:アセトニトリル(7:1、20mL)溶液
に25℃で加え、次に、0.25時間攪拌した。次に、ピリジン(7.96mm
ol)を4分間で滴下した。25℃で2時間にわたって攪拌し、次に、反応を酢
酸エチルで希釈し、水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥し、次に、蒸発させた。
【0211】
【化90】
【0212】 段階2: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエ
ステル 段階1からの生成物(1.06mmol)、および実施例2、段階2に記載の
ように調製した1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチ
ル]ピペラジン(0.76mmol)をDMFに溶解させ、次に、ジイソプロピ
ルエチルアミン(2.12mmol)を加えた。生成物を分取HPLCによって
単離し、キラルカラム(CHIRALPAK−AD)でさらに精製した。 両方の鏡像異性体のHI−RES FAB−MS:
【0213】
【化91】
【0214】 実施例4 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキシルエステ
ル 段階1: (3,3,5,5−テトラメチル)−1−シクロヘキシル−(4’
−ニトロフェニル)カーボネート 3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノール(6.40mmol)、4
−ニトロフェニルクロロホルメート(7.04mmol)およびピリジン(7.
04mmol)で出発して、前記の実施例3、段階1において記載したように表
題化合物を調製した。
【0215】
【化92】
【0216】 段階2: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキ
シルエステル 実施例2、段階2において記載したように調製した1−[1−(4’−シアノ
ベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン(0.35mmol)、お
よび段階1からの生成物(0.42mmol)をジクロロメタンおよびジイソプ
ロピルエチルアミン(0.84mmol)に溶解させ、25℃で18時間攪拌し
た。分取HPLC、次に凍結乾燥によって、生成物を単離した。
【0217】
【化93】
【0218】 実施例5 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエステル 段階1: (3,3−ジメチル)シクロヘキサン−(4−ニトロフェニル)カ
ーボネート 3,3−ジメチルシクロヘキサノール(1.07mmol)、4−ニトロフェ
ニルクロロホルメート(1.18mmol)およびピリジン(1.18mmol
)で出発して、実施例5、段階1の化合物を前記の実施例3、段階1に記載した
ように調製した。
【0219】
【化94】
【0220】 段階2: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエステル 実施例2、段階2において記載したように調製した1−[1−(4’−シアノ
ベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン(0.32mmol)、お
よび実施例4、段階1からの生成物(0.32mmol)をジクロロメタンおよ
びジイソプロピルエチルアミン(0.84mmol)に溶解させ、25℃で18
時間攪拌した。分取HPLC、次に凍結乾燥によって、生成物を単離した。
【0221】
【化95】
【0222】 実施例6 (R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−3−オン−{4−[2−(1,3,3−トリメチルシクロヘキサ
ン)−1−エチル]}、1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−
イルメチル]ピペラジン−3−オン−{4−[2−(1(S),3,3−トリメ
チルシクロヘキサン)−1−エチル]}および1−[1−(4’−シアノベンジ
ル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン−3−オン−{4−[2−(1(
R),3,3−トリメチルシクロヘキサン)−1−エチル]} 段階1: 2−(1,3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル)酢酸 3,5,5−トリメチル−シクロヘキサ−2−エン−1−オール(28.5m
mol)およびN,N−ジメチルアセトアミドジアセタール(34mmol)を
、窒素雰囲気中でDean−Stark装置を使用して、留出物が採集されなく
なるまで200℃に加熱した。粗シクロヘキセンジメチルアミドをシリカカラム
で精製し、次に、10%Pd/C触媒で水素化して、シクロヘキシルジメチルア
ミドを得た。次に、そのシクロヘキシルジメチルアミドを10N HCl中で3
0時間還流することによって加水分解した。次に、反応を水で希釈し、ジクロロ
メタンで洗浄した。有機層を希炭酸水素ナトリウムで洗浄し、次に、水性層を希
HClで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸
発させた。
【0223】
【化96】
【0224】 段階2: 2−(1,3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル)アセトアミ
ド 段階1からの生成物(6.19mmol)をトルエンおよび塩化チオニル(1
8.6mmol)中で0.25時間還流し、濃縮乾固し、次に、さらに0.25
時間にわたって再度処理した。次に、得られた2−(1,3,3−トリメチル−
1−シクロヘキシル)アセチルクロリドを、ジオキサンに溶解させ、0℃におい
てアンモニア飽和ジオキサン溶液に加え、0.5時間攪拌した。ジオキサンを減
圧下に除去し、水および酢酸エチルで分配した。有機層を除去し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧下に除去した。
【0225】
【化97】
【0226】 段階3: 1−アミノ−2−(1,3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル
)エタン 段階2からの生成物(5.0mmol)をTHF溶液として、RED−Al(
20mmol)の還流THF溶液に0.1時間で加え、還流を2.5時間継続し
た。次に、反応を0℃に冷却し、酒石酸ナトリウムカリウムの飽和溶液で停止し
、次に、これを25℃で18時間攪拌した。反応を酢酸エチルで希釈し、水およ
び飽和塩化ナトリウムで連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた
【0227】
【化98】
【0228】 段階4: N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−N’−[2−(1,
3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル)エチル]ジアミノエタン Org. Prep. Proc.,Int.,25(4),457−461
,1993に記載のように、段階3からの生成物(4.14mmol)をN−b
ocグリシンアルデヒド(12.42mmol)と反応させた。従って、1−ア
ミノ−2−(1,3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル)エタン、N−bo
cグリシンアルデヒドおよび酢酸ナトリウム(8.28mmol)を30mLの
MeOHに溶解させた。酢酸(4.14mmol)、次に10%Pd/Cを加え
、その混合物をH雰囲気下に置き、一晩攪拌した。次に、その混合物を濾過し
、メタノールを真空除去し、残渣を塩化メチレンに溶解させた。有機溶液をKH
SOで洗浄し、乾燥し、真空濃縮した。次に、残渣を20mLの希クエン酸で
希釈し、一晩攪拌し、その混合物をEtOAcで洗浄した。水性層をNHOH
で塩基性にし、塩化メチレンで抽出した。濃縮して表題化合物を得た。
【0229】
【化99】
【0230】 段階5: 1−[2−(1,3,3−トリメチル−1−シクロヘキシル)エチ
ル]ピペラジン−1−オン 酢酸エチル中の段階4からの生成物(0.61mmol)に、炭酸ナトリウム
の5%溶液、次に、2−ブロモアセチルブロミド(1.22mmol)を0℃で
加えた。この混合物を0.75時間攪拌し、次に、水性層を除去し、追加の酢酸
エチルで洗浄した。有機層を合わし、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、蒸発させた。次に、得られたアシル化生成物をDMFに溶解させ
、固体炭酸セシウム(1.46mmol)で処理し、80℃で18時間加熱した
。反応を水と酢酸エチルの間に分配し、次に、有機層をKHSO、NaHCO 、NaClで連続して洗浄し、次に、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。次
に、残渣をジオキサン中の4N HClで2.0時間処理した。
【0231】
【化100】
【0232】 段階6: (R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−
イルメチル]ピペラジン−3−オン{4−[2−(1,3,3−トリメチルシク
ロヘキサン)−1−エチル]}、1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾ
ル−5−イルメチル]ピペラジン−3−オン{4−[2−(1(S),3,3−
トリメチルシクロヘキサン)−1−エチル]}および1−[1−(4’−シアノ
ベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン−3−オン−{4−[2−
(1(R),3,3−トリメチルシクロヘキサン)−1−エチル]} 段階5からの生成物(0.38mmol)および1−(4’−シアノベンジル
)−5−クロロメチルイミダゾール(実施例1に記載のように調製)(0.36
mmol)を、アセトニトリルおよびジイソプロピルエチルアミン(1.8mm
ol)に溶解し、80℃で18時間加熱した。反応を分取HPLCによって精製
して、鏡像異性体混合物を得た。純粋異性体をキラルカラム(Chiralpa
k AD、250x4.6mm、溶媒A=0.1%DIEA/ヘキサン、溶媒B
=95%エタノール。イソクラチック(isocratic)溶離:A/B 6
5/35)で分離し、凍結乾燥によって単離した。 各異性体のHI−RES FAB MS:計算値:448.3071;実測値:
448.3072。
【0233】 実施例7 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)−4−(3
,3−ジメチルシクロヘキシルオキシカルボニル)−(シス)−2,6−ジメチ
ルピペラジン 段階1: (シス)2,6−ジメチル−4−tert−ブチルオキシカルボニ
ルピペラジン (シス)2,6−ジメチルピペラジン(10gm、0.0876mol)およ
びジクロロメタン(200mL)を丸底フラスコに入れた。その溶液を氷/水浴
で5℃に冷却し、ジクロロメタン(25mL)中のジ−tert−ブチルジカー
ボネート(17.21gm、0.0788mol)を滴下した。滴下した後に、
反応を室温に昇温し、水(50mL)で希釈し、追加の水(2x50mL)で洗
浄した。次に、塩化メチレン層をクエン酸の10%溶液(200mL)で洗浄し
、クエン酸層を追加の塩化メチレン(50mL)で洗浄した。次に、クエン酸層
を過剰の濃水酸化アンモニウムで塩基性にし、その塩基性混合物をクロロホルム
(2x150mL)で抽出した。合わせた抽出物を水(2x25mL)、ブライ
ン(2x50mL)で洗浄し、乾燥した(MgSO)。溶媒を真空除去して、
(シス)2,6−ジメチル−4−tert−ブチルオキシカルボニルピペラジン
を得た。
【0234】
【化101】 該生成物をさらに精製せずに使用した。
【0235】 段階2: 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)
−4−(tert−ブチルオキシカルボニル)−(シス)2,6−ジメチルピペ
ラジン 1−(4−シアノベンジル)−5−ホルミルイミダゾール(50mg、0.2
mmol)を、チタン(IV)イソプロポキシド(87.3uL、0.3mmo
l)およびテトラヒドロフラン(0.5mL)と一緒に、丸底フラスコに入れた
。反応を1時間攪拌した。ナトリウムシアノボロハイドライド(14.0mg、
0.2mmol)を加え、反応を室温で18時間攪拌した。反応をメタノール/
水(3mL/1mL)で希釈し、その混合物をAcrodisc 0.45um
フィルターで濾過した。次に、濾液を高圧液体クロマトグラフィーカラムに通し
た。所望の画分を採集し、濃縮し、凍結乾燥して、1−(1−(4−シアノベン
ジル)イミダゾル−5−イルメチル)−4−((シス)2,6−ジメチル−te
rt−ブチルオキシカルボニル)ピペラジンジトリフルオロ酢酸塩を得た。
【0236】
【化102】
【0237】 段階3: 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)
−(シス)2,6−ジメチルピペラジン 段階2に記載のように調製した1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル
−5−イルメチル)−4−(tert−ブチルオキシカルボニル)−(シス)2
,6−ジメチルピペラジン(320mg、0.8mmol)を、1.0N ジオ
キサン/HCl(2.0mL)と一緒に丸底フラスコに入れた。2.5時間後、
HPLCが、Boc基の除去が終了したことを示した。溶媒を除去して、1−(
1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)−(シス)2,6−
ジメチルピペラジントリヒドロクロリド塩を得た。該生成物をさらに精製せずに
使用した。
【0238】 段階4: 1−3,3−ジメチルシクロヘキサン−1’−4−ニトロフェニル
カーボネート 3,3−ジメチルシクロヘキサノール(250mg、2.0mmol)を、4
−ニトロフェニルクロロホルメート(393mg、2.2mmol)およびテト
ラヒドロフラン/アセトニトリル(7:1、2.0mL)と一緒に、丸底フラス
コに入れた。ピリジン(158μL、2.2mmol)を加え、反応を18時間
攪拌した。反応を酢酸エチル(100mL)で希釈し、この混合物を水/ブライ
ン(1:5、50mL)で洗浄した。次に、酢酸エチル層をブラインで洗浄し、
乾燥した(MgSO)。溶媒を除去して、1−3,3−ジメチルシクロヘキサ
ン−1’−4−ニトロフェニルカーボネートを得た。
【0239】
【化103】 該生成物をさらに精製せずに使用した。
【0240】 段階5: 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)
−4−(3,3−ジメチルシクロヘキシルオキシカルボニル)−(シス)−2,
6−ジメチルピペラジン 段階4に記載したように調製した1−3,3−ジメチルシクロヘキサン−1’
−4−ニトロフェニルカーボネート(300mg、1.0mmol)を、段階3
に記載したように調製した1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−
イルメチル)−(シス)2,6−ジメチルピペラジン(260mg、0.6mm
ol)およびジクロロメタン(10mL)と一緒に、丸底フラスコに入れた。ジ
イソプロピルエチルアミン(1.05mL、6.0mmol)をこの反応に加え
た。反応を48時間攪拌した。1mLの水を加え、溶媒を真空除去した。次に、
残渣を4.5mLのメタノールに溶解し、分取HPLCカラムで精製して、白色
固形物を得た。
【0241】
【化104】
【0242】 実施例8 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル
アセチル)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール 4mLの無水DMF中の、493mg(1.75mmol)の1−(4−シア
ノベンジル)−5−(1H−ピペラジン−4−イル)メチルイミダゾール(実施
例2、段階2に記載のように調製)、448mg(2.63mmol)の3,3
−ジメチルシクロヘキシル酢酸、261mg(1.93mmol)のHOBT、
および336μL(1.93mmol)のDIEAの溶液を、370mg(1.
93mmol)のEDCで処理し、得られた溶液をアルゴン雰囲気中で室温で1
8時間攪拌した。反応を、その容量の3倍の水で希釈し、その混合物を2x30
mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を無水MgSOで乾燥し、濾過
し、真空濃縮して、透明油状物を得た。その油状物を逆相分取LCで精製し、濃
縮し、凍結乾燥して、純粋なラセミ化合物を、毛羽立った白色非晶質粉末として
得た。高分解能質量スペクトル:M+理論値=434.2914、実測値=43
4.2940。ラセミ化合物の70mgのサンプルをキラル分取LC(CHIR
ALPAK−AD)によってさらに精製して、先に溶離する鏡像異性体をガラス
状物質として得た。そのガラス状物質をアセトニトリルとトリフルオロ酢酸の混
合物に溶解させ、再濃縮した。濃縮物をジオキサンから凍結乾燥して、先に溶離
する鏡像異性体のビストリフルオロアセテート塩を非晶質白色粉末として得た。
400Mhz H NMR(CDCl):0.81(m,2H),0.91
(d,6H),1.04(m,1H),1.40(m,2H),1.75(m,
2H),1.84(m,1H),1.95(m,1H),2.18(m,3H)
,2.43(brs,4H),3.04(dd,2H),3.41(s,2H)
,3.62(br q,1H),5.59(s,1H),7.28(d,2H)
,7.49(s,1H),7.74(d,2H),8.86(s,1H)。ラセ
ミ化合物のさらなるキラルLC溶離によって、後に溶離する鏡像異性体をガラス
状物質として得た。この物質を先に溶離する鏡像異性体と同様の方法で処理して
、後に溶離する鏡像異性体のビストリフルオロアセテート塩を非晶質白色粉末と
して得た。
【0243】
【化105】
【0244】 実施例9 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)アセトアミド 段階1: S−ヘキサヒドロマンデル酸tert−ブチルジメチルシリルエー
テル S−(+)−ヘキサヒドロマンデル酸(6.32mmol)のDMF溶液に、
tert−ブチルジメチルシリルクロリド(7.58mmol)、次にイミダゾ
ール(15.8mmol)を加えた。これを25℃で18時間攪拌し、次に、反
応を酢酸エチル/ヘキサン(1:2)の混合物10mLおよび追加ヘキサン30
mLで希釈した。有機層を、水、次に希炭酸水素ナトリウムで洗浄した。塩基性
水性層を希HClで酸性にし、生成物をジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、蒸発させて、表題化合物を得た。
【0245】
【化106】
【0246】 段階2: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)アセトアミド 実施例2、段階2に記載したように調製した1−[1−(4’−シアノベンジ
ル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン(0.26mmol)、HOBt
(0.3mmol)、EDC(0.325mmol)およびN−メチルモルホリ
ン(0.75mmol)を、DMFに溶解し、25℃で18時間攪拌した。反応
をC18分取HPLCカラムで精製し、表題化合物を凍結乾燥によって単離した
【0247】
【化107】
【0248】 実施例10 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル)プロピオンアミド 段階1: 2−シクロヘキシルアセトアルデヒド J. Org. Chem. 1978, 43, 2480−2482に記
載されているSwern酸化条件によって、市販の2−シクロヘキシルエタノー
ル(23.4mmol)(5)を、2−シクロヘキシルアセトアルデヒドに酸化
した。従って、30mLの塩化メチレン中の塩化オキサリル(32.8mmol
)の溶液を−78℃に冷却し、DMSO(46.8mmol)をゆっくり加えた
。その溶液を10分間攪拌し、次に、塩化メチレン中の2−シクロヘキシルエタ
ノール(23.4mmol)の溶液を加えた。−78℃で30分間攪拌した後、
トリエチルアミンを反応に加えた。その反応混合物を室温に昇温し、次に、塩化
メチレンで希釈した。有機溶液を水、KHSO水溶液、炭酸水素ナトリウム水
溶液、ブラインで洗浄し、次に、MgSOで乾燥した。濾過し、濃縮して、表
題化合物を得た。
【0249】
【化108】
【0250】 段階2: 2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルプロピオン酸 段階1に記載したように調製した2−シクロヘキシルアセトアルデヒド(2.
45g、19.4mmol)を、J. Chem. Soc., Chem.
Comm. 1973, 55−56に記載のように処理して、2−ヒドロキシ
−3−シクロヘキシルプロピオン酸を得た。従って、純粋なシアン化トリメチル
シリル(19.4mmol)および沃化亜鉛(約30mg)の混合物に、2−シ
クロヘキシルアセトアルデヒド(19.4mmol)を加えた。その混合物を室
温で15分間攪拌し、次に、真空濃縮して、油状物を得た。15mLの濃HCl
を生成物に加え、その混合物を5時間還流した。室温に冷却した後、その混合物
を塩化メチレンで抽出した。次に、有機層を乾燥し、濃縮して、表題化合物を油
状物として得た。
【0251】
【化109】
【0252】 段階3: [2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4−オキソ−1,3−ジ
オキソラン−5−イル]メチルシクロヘキサン 段階2に記載したように調製した2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルプロピ
オン酸(2.24g、13.0mmol)を、J. Org. Chem. 1
995, 60, 7641−7645に記載のように処理して、[2,2−ビ
ス(トリフルオロメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソラン−5−イル]メ
チルシクロヘキサンを得た。従って、DMSO(5mL)中のヘキサフルオロア
セトン(27.3mmol)の溶液を、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルプ
ロピオン酸に加え、その混合物をドライアイス冷却器において2時間攪拌した。
次に、その混合物を100mLの1:1の塩化メチレン/水で希釈し、水性層を
塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機層を乾燥し、濃縮して、表題化合物
を得た。
【0253】
【化110】
【0254】 段階4: ピペラジン−1−(2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル)プロピ
オンアミド 段階3に記載したように調製した[2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4
−オキソ−1,3−ジオキソラン−5−イル]メチルシクロヘキサン中間体(0
.713g、2.23mmol)のエーテル溶液に、ベンジル1−ピペラジンカ
ルボキシレート(2.23mmol)を加え、25℃で0.5時間攪拌した。そ
の反応溶液を、シリカカラムに直接に装填し、次に、精製した生成物を無水エタ
ノールに溶解し、水素雰囲気中で1.0時間にわたって10%Pd/C触媒で処
理した。触媒を濾過によって除去し、生成物を回転蒸発にかけて単離した。
【0255】
【化111】
【0256】 段階5: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−(2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル)プロピオンアミド 段階4で調製した化合物(0.687g、2.86mmol)のアセトニトリ
ル溶液に、1−(4’−シアノベンジル)−5−クロロメチルイミダゾール(0
.383g、1.43mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(4.29
mmol)を加えた。この溶液を80℃で2.0時間攪拌した。生成物を分取H
PLCによって精製して単離した。
【0257】
【化112】
【0258】 実施例11 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボキサミド 段階1: ピペラジン−1−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボ
キサミド ベンジル1−ピペラジンカルボキシレート(3.12mmol)を、HOBt
(3.33mmol)、EDC(3.54mmol)およびNMM(6.24m
mol)の存在下に、25℃で18時間にわたって、DMF中の市販の1−ヒド
ロキシシクロヘキサンカルボン酸(2.08mmol)と反応させた。水性ワー
クアップおよびシリカカラムでの精製後に、この物質を無水エタノールに溶解さ
せ、水素雰囲気中で1.5時間にわたって10%Pd/Cで処理した。触媒を濾
過によって除去し、回転蒸発にかけて、表題化合物を単離した。
【0259】
【化113】
【0260】 段階2: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル
]ピペラジン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボキサミド 段階1に記載したように調製したピペラジン−1−(2−ヒドロキシ−2−シ
クロヘキシル)カルボキサミド(0.81mmol)を、J. Org. Ch
em., 55, 2552−2554に記載のように、1−(4’−シアノベ
ンジル)−5−カルボキシアルデヒドイミダゾール(0.81mmol)で処理
し、分取HPLC精製にかけて、表題化合物を得た。従って、ピペラジン−1−
(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボキサミド、1−(4’−シアノ
ベンジル)−5−カルボキシアルデヒドイミダゾールおよびTi(OiPr) (1mmol)を、攪拌を助ける少量のTHFと一緒に、丸底フラスコに入れた
。その混合物を25℃で4時間攪拌し、0.5mLのEtOHを加え、その混合
物を一晩攪拌した。次に、水およびEtOAcを加え、重い(heavy)白色
沈殿物を形成した。その混合物を濾過し、有機層を分離し、乾燥し、濃縮した。
粗反応生成物を分取LC精製にかけて、表題化合物を得た。
【0261】
【化114】
【0262】 実施例12A アルコールからのカルバメートの調製 前もって計量した14個のねじ蓋付き試験管のそれぞれに、約1.25当量の
14種類のアルコールのうちの1種類を入れた。種々のアルコールの重量を求め
た後、適切な量のp−ニトロフェニルクロロホルメート(1.27当量)を、新
しく作ったテトラヒドロフラン:アセトニトリル(7:1)溶液として各試験管
に入れた。これを10分間攪拌し、次に、ピリジン(1.37当量)を各試験管
に加え、次に、1.5時間攪拌した。各試験管を、各1.5mLの酢酸エチルお
よび水で希釈した。水性層を除去し、有機層を回転速度蒸発にかけて、ペレット
とした。14個の試験管のそれぞれに、1.0mLの酢酸エチル:DCM:メタ
ノール(1:1:0.1)、および実施例2に記載のように調製した0.1mm
olの1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペ
ラジンのDMF保存溶液、および0.2mmolのDIEAを加え、18時間攪
拌した。各試験管に、1.0mLの酢酸エチルを加え、次に、各試験管を5x1
mLの1.0N NaOHで洗浄した。次に、有機層を回転速度蒸発にかけてペ
レットとした。得られたペレットを2.0mLのDMSOに溶解し、LCおよび
HI−RES質量スペクトル分析にかけた。各反応のAUCを、同様にライブラ
リーラン(library run)において調製された既知の濃度の独立に調
製された標準と比較することによって、反応の終了を推定した。
【0263】 この手順を使用して、下記の化合物を調製した:
【0264】
【化115】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−カルボン酸−[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル]
シクロヘキシルエステル。 Hi−Res MS: 計算値:464.3017;実測値:464.3020
【0265】
【化116】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル。 Hi−Res MS: 計算値:464.3017;実測値:464.3019
【0266】
【化117】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−カルボン酸−(2−tert−ブチル)シクロヘキシルエステル。 Hi−Res MS: 計算値:466.3172;実測値:466.3176
【0267】
【化118】 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペラ
ジン−4−(1−メチル−1−シクロプロピルメチル)オキシカルボニル。 Hi−Res MS: 計算値:394.2237;実測値:394.2247
【0268】
【化119】 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペラ
ジン−4−シクロヘキシルオキシカルボニル。 Hi−Res MS: 計算値:408.2394;実測値:408.237。
【0269】
【化120】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−カルボン酸−(3−メチル)シクロヘキシルエステル。 Hi−Res MS: 計算値:422.2537;実測値:422.2550
【0270】 実施例12B 酸からのアミドの調製 あらかじめ風袋を測定したねじ付きのふたの付いた12本の試験管のそれぞれ
に、約0.12mmolの酸の1種類を加えた。この重量差を測定した後、2,
3−ジメチル−2−フルオロ−ピリジニウムトシレートのDCM溶液(酸に対し
て1.2当量、218mg/mL)を各試験管に加え、次にトリエチルアミンの
DCM溶液(酸に対して1.2当量、250μL/DCMmL)を加えた。これ
らの溶液を15分間撹拌した後、実施例1に記載のように調製した1−(4’−
シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチルピペラジン(DMF中0.1m
mol)溶液とDIEA(0.2mmol)のDCM(0.5mL)溶液の全体
積0.615mLを各試験管に加えて、次に5時間撹拌した。各試験管を2×1
mLの1%トリフルオロ酢酸で洗浄した。そのDCM層を取り出して、新しい風
袋を測定した試験管に移し、ペレットになるまでロータリーエバポレーターで溶
媒を蒸発させた。得られたペレットを2.0mLのDMSOに溶解し、LCとH
I−RES質量分析にかけた。反応の完全性は、独立に調製した既知濃度の標準
溶液(ライブラリ試験でも調製した)に対して各反応のAUCを比較することに
よって評価した。
【0271】 この手順を使用して、下記の化合物を調製した:
【0272】
【化121】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]4−(2,
2−ジシクロヘキシル)アセチルピペラジン。 Hi−Res MS: 計算値:488.3396;実測値:488.3384
【0273】
【化122】 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジン
−4−(2,2−ジメチル−3−イソブテニルシクロプロパン)カルボキサミド
。 Hi−Res MS: 計算値:432.2779;実測値:432.2758
【0274】
【化123】 トランス−1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチ
ル]−4−[t−ブチルオキシカルボニル)アミノメチル−4−シクロヘキサン
カルボニル。 Hi−Res MS: 計算値:521.3235;実測値:521.3234
【0275】
【化124】 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]−4−
(2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボニル)ピペラジン。 Hi−Res MS: 計算値:378.2288;実測値:378.23。
【0276】
【化125】 Hi−Res MS: 計算値:511.2810;実測値:511.2816
【0277】 実施例12C イソシアネートおよびクロロホルメートからのウレアおよびカルバメートの調
製 前もって計量した7個のねじ蓋付き試験管のそれぞれに、約0.1mmolの
1種類のイソシアネートまたはクロロホルメートを入れた。次に、実施例2に記
載のように調製した1当量の1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−
5−イルメチル]ピペラジンのDMF保存溶液を各試験管に加え、次に、0.5
mLの酢酸エチル、2当量のDIEAおよび0.3mLのDCMを加えた。各溶
液を18時間攪拌し、次に、各1.0mLの酢酸エチルおよび水で希釈し、渦攪
拌し、次に遠心分離にかけた。水性層を除去し、有機層を回転速度蒸発にかけて
ペレットとした。得られたペレットを2.0mLのDMSOに溶解し、LCおよ
びHi−Res質量スペクトル分析にかけた。各反応のAUCを、同様にライブ
ラリーラン(library run)において調製された既知の濃度の独立に
調製された標準と比較することによって、反応の終了を推定した。
【0278】 この手順を使用して、下記の化合物を調製した:
【0279】
【化126】 Hi−Res MS: 計算値:441.2397;実測値:441.2397
【0280】 実施例13 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(−)メントキシアセチル)
ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール 1mLの無水DMF中の、実施例2に記載のように調製した150mg(0.
54mmol)の1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメ
チル]ピペラジン、116mg(0.54mmol)の(−)−2−メントキシ
酢酸、81mg(0.60mmol)のHOBT、および105μL(0.60
mmol)のDIEAの溶液を、115mg(0.60mmol)のEDCで処
理し、得られた溶液をアルゴン雰囲気中、室温で、18時間攪拌した。反応を真
空濃縮して、油状物を得た。粗油状物を逆相分取LCによって精製し、凍結乾燥
して、表題化合物のビストリフルオロアセテート塩を非晶質白色粉末として得た
【0281】
【化127】
【0282】 実施例14 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(+)メントキシアセチル)
ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール 1mLの無水DMF中の、実施例2に記載のように調製した150mg(0.
54mmol)の1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメ
チル]ピペラジン、116mg(0.54mmol)の(+)−2−メントキシ
酢酸、81mg(0.60mmol)のHOBT、および105μL(0.60
mmol)のDIEAの溶液を、115mg(0.60mmol)のEDCで処
理し、得られた溶液をアルゴン雰囲気中、室温で、18時間攪拌した。反応を真
空濃縮して、油状物を得た。粗油状物を逆相分取LCによって精製し、凍結乾燥
して、表題化合物のビストリフルオロアセテート塩を非晶質白色粉末として得た
【0283】
【化128】
【0284】 実施例15 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(トランス−4−ペンチルシクロヘ
キサノイル−)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール トランス−4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸(0.4mmol)および
実施例2、段階2に記載のように調製した1−(4−シアノベンジル)−5−(
1H−ピペラジン−4−イル)メチルイミダゾール(0.36mmol)を、D
MF(1mL)に溶解し、次に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミドヒドロクロリド(0.44mmol)、1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾールハイドレート(0.44mmol)およびトリエチルアミン(1
.44mmol)を加えた。反応を室温で一晩攪拌し、ガラスシリンジフィルタ
ーに通し、分取HPLCによって精製した。生成物のジクロロメタン溶液を過剰
のエーテルHCLに暴露して、生成物をビス−ヒドロクロリドに変換した。真空
濃縮して、表題化合物を白色粉末(68mg)として得た。
【0285】
【化129】
【0286】 実施例16 (R/S)2[4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−
1−ピペラジン)]−2−[1−(4−シアノベンジル−2−メチル−5−イマ
ダゾル]アセトニトリル 段階1: 4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−1−
[(4−ニトロフェニル)カーボネート]ピペラジン (3,3−ジメチル)シクロヘキサン−(4−ニトロフェニル)カーボネート
(2.0gm、6.8mmol)を、ベンジル−1−ピペラジンカルボキシレー
ト(1.5gm、6.8mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(7.1mL
、41.0mmol)およびジクロロメタン(25mL)と一緒に、丸底フラス
コに入れた。反応を室温で18時間攪拌した。溶媒を高真空下に除去して、油状
物を得た。油状物を酢酸エチルに溶解し、希NHOH(4x50mL)、水(
3x50mL)、ブライン(1x50mL)で洗浄し、乾燥した(MgSO
。酢酸エチルを真空下に除去して、2.50gmの4−(3,3−ジメチルシク
ロヘキシル)オキシカルボニル−1−[(4−ニトロフェニル)カーボネート]
ピペラジンを得た。
【0287】
【化130】
【0288】 段階2: 1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニルピペラ
ジン 3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−1−[(4−ニトロフ
ェニル)カーボネート]ピペラジン(2.5gm、6.7mmol)を、エタノ
ール(175mL)、水(25mL)、木炭上パラジウム(0.5gm、10%
)および酢酸(0.5mL)と一緒に、パーフラスコに入れた。水素を適用し(
55psi)、2.0時間にわたって反応を進めた。水素ガスを除去し、反応を
濾過した。溶媒を除去して、1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカ
ルボニルピペラジンを油状物(1.51gm)として得た。該化合物をそのまま
使用した。
【0289】
【化131】
【0290】 段階3: (R/S)2[4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカ
ルボニル−1−ピペラジン)]−2−[1−(4−シアノベンジル)−2−メチ
ル−5−イマダゾル]アセトニトリル 1−(4−シアノベンジル)−2−メチル−5−ホルミルイミダゾール(11
5.0mg、0.51mmol)を、1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)
オキシカルボニルピペラジン(153.0mg、0.51mmol)、KCN(
33.0mg、0.51mmol)、酢酸(50μL、0.87mmol)およ
びメタノール(1.5mL)と一緒に、丸底フラスコに入れた。室温で1.0時
間後、炭酸ナトリウム(42.0mg、0.51mmol)を加え、反応を80
℃で2.0時間加熱した。反応を冷却し、トリフルオロ酢酸(0.25mL)を
加えた。発泡が止んだ後、メタノールを使用して容量を3.0mLとし、混合物
を分取HPLCカラムで精製した。凍結乾燥した後、135.0mgの(R/S
)2[4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−1−ピペラ
ジン)]−2−[1−(4−シアノベンジル)−2−メチル−5−イマダゾル]
アセトニトリルを単離した。
【0291】
【化132】
【0292】 実施例17 rasファルネシルトランスフェラーゼのインビトロでの阻害 トランスフェラーゼアッセイ。特に明記しない限りは、イソプレニル蛋白トラ
ンスフェラーゼ活性アッセイは30℃で行われる。典型的な反応液は(最終体積
50μLで)、[H]−ファルネシル二リン酸塩、Ras蛋白、50mMのH
EPES(pH7.5)、5mMのMgCl、5mMのジチオトレイトール、
10μMのZnCl、0.1%のポリエチレングリコール(PEG)(分子量
15000〜20000)、およびイソプレニル蛋白トランスフェラーゼを含有
する。このアッセイで使用されるFPTアーゼは、オマー(Omer),C.A
.,クラル(Kral),A.M.、ディール(Diehl),R.E.、プレ
ンダガスト(Prendergast),G.C.、パワーズ(Powers)
,S.、アレン(Allen),C.M.、ギブス(Gibbs),J.B.、
およびコール(Kohl),N.E.(1993)Biochemistry
32:5167−5176)に記載の組換え発現によって得られる。酵素非存在
下でアッセイ混合物の熱的予備平衡化を行った後、イソプレニル蛋白トランスフ
ェラーゼを加えることで反応を開始し、所定の時間間隔で(通常15分間)、1
MのHClのエタノール溶液(1mL)を加えることで反応を停止させる。反応
停止した反応液を15分間静置する(沈殿過程を完了させるため)。100%エ
タノール2mLを加えた後、反応液をワットマン(Whatman)GF/Cフ
ィルターで減圧ろ過する。フィルターを100%エタノール2mLずつで4回洗
浄し、シンチレーション液(10mL)と混合し、ベックマン(Beckman
)LS3801シンチレーションカウンターでカウンティングする。
【0293】 阻害試験の場合、阻害剤を100%ジメチルスルホキシドの濃厚溶液として調
製し、20倍に希釈して酵素アッセイ混合物とする以外は、上記の方法に従って
行われる。組成物または阻害剤のIC50測定における基質濃度は、FTアーゼ
、650nMのRas−CVLS(配列番号1)、100nMのファルネシル二
リン酸である。
【0294】 前出の実施例3〜15の本発明の化合物について、上記アッセイによってヒト
FPTアーゼに対する阻害活性を試験すると、IC50≦5μMであることが認
められた。
【0295】 実施例18 インビトロGGTアーゼ阻害アッセイの変法 ゲラニルゲラニル蛋白トランスフェラーゼ阻害アッセイの変法は室温で行われ
る。典型的な反応液は(最終容量50mLで)、[H]ゲラニルゲラニル二リ
ン酸、ビオチン化Rasペプチド、50mMのHEPES(pH7.5)、調節
用アニオン(例えば、10mMのグリセロリン酸塩または5mMのATP)、5
mMのMgCl、10μMのZnCl、0.1%のPEG(分子量1500
0〜20000)、2mMのジチオトレイトール、およびゲラニルゲラニル蛋白
トランスフェラーゼI型(GGTアーゼ)を含有する。アッセイで用いるGGT
アーゼ−I型酵素は、米国特許5,470,832号(この記載内容を本明細書
に引用する)に記載の方法に従って得られる。RasペプチドはK4B−Ras
蛋白由来のものであり、ビオチニル−GKKKKKKSKTKCVIM(1文字
アミノ酸表記)(配列番号2)の配列を有する。反応は、GGTアーゼを加える
ことで開始し、50mMのEDTAと0.5%BSAを含有する、3mg/mL
のストレプトアビジンSPAビーズ(シンチレーション・プロクシミティ・アッ
セイ・ビーズ(Scintillation Proximity Assay
beads)、アマシャム(Amersham))の0.2Mリン酸ナトリウ
ム(pH4)懸濁液200μLを加えることで、所定時間で(典型的には15分
間)停止させる。反応を停止させた反応液を2時間静置してから、パッカード・
トップカウント(Packard TopCount)シンチレーションカウン
タで分析を行う。
【0296】 阻害試験の場合には、阻害剤を100%ジメチルスルホキシド中の濃厚溶液と
して調製してから、25倍に希釈して酵素アッセイ混合物とする以外は、上記の
方法に従ってアッセイを行われる。IC50値は、K濃度に近いRasペプチ
ドを用いて求められる。阻害剤IC50測定のための酵素および基質濃度は、7
5pMのGGTアーゼ−I、1.6μMのRasペプチド、100nMのゲラニ
ルゲラニル二リン酸である。
【0297】 前出の実施例3〜16に記載の本発明の化合物について、上記アッセイによっ
てヒトGGTアーゼI型に対する阻害活性を試験すると、IC50≦5μMであ
ることが認められた。
【0298】 実施例19 細胞に基づくインビトロrasファルネシル化アッセイ 本アッセイで使用する細胞系は、ウィルスHa−rasp21を発現したRa
t1細胞またはNIH3T3のいずれかに由来のv−ras系である。アッセイ
は、ほぼDeClue, J.E. et al., Cancer Rese
arch 51: 712−717 (1991)に記載の方法に従って行う。
集密度50〜75%で10cmシャーレに入っている細胞を、被験化合物(溶媒
、メタノールもしくはジメチルスルホキシドの最終濃度は0.1%である)で処
理する。37℃で4時間後、10%通常DMEM、2%ウシ胎児血清および40
0μCi[35S]メチオニン(1000Ci/mmol)を補給したメチオニ
ンを含まないDMEM(3mL)で、細胞を標識する。さらに20時間後、細胞
溶解緩衝液(1%NP40/20mM HEPES、pH7.5/5mM Mg
Cl/1mM DTT/10mg/mLアプロチネン(aprotinen)
/2mg/mLロイペプチン/2mg/mLアンチパイン/0.5mM PMS
F)1mLに細胞を溶解させ、溶解物を、100000×gで45分間遠心する
ことで透明とする。酸沈殿可能カウントが同数を含有する溶解物のアリコートを
、IP緩衝液(DTTを含まない細胞溶解緩衝液)1mLに入れ、ras特異的
モノクローナル抗体Y13−259(Furth, M.E. ら、J.Vir
ol., 43: 294−304 (1982))で免疫沈殿させる。4℃で
2時間の抗体インキュベーション後、ウサギ抗ラットIgGでコーティングした
タンパクA−セファロースの25%懸濁液200μLを45分間で加える。免疫
沈殿物をIP緩衝液(20nM HEPES、pH7.5/1mM EDTA/
1%TritonX−100.0.5%デオキシコレート/0.1%SDS/0
.1M NaCl)で4回洗浄し、SDS−PAGEサンプル緩衝液中で煮沸し
、13%アクリルアミドゲルに負荷する。染料先端が底に到達した時点で、ゲル
を固定し、エンライトニング(Enlightening)に浸漬し、乾燥し、
オートラジオグラフにかける。ファルネシル化rasタンパクおよび非ファルネ
シル化rasタンパクに相当する帯域の強度を比較して、タンパクへのファルネ
シル転写阻害パーセントを求める。
【0299】 実施例20 細胞に基づくインビトロでの成長阻害アッセイ FPTアーゼ阻害の生物学的結果を求めるため、v−ras、v−rafまた
はv−mos癌遺伝子のいずれかで形質転換されたRat1細胞の足場非依存性
成長に対する本発明の化合物の効果を調べる。v−Rafおよびv−Mosによ
って形質転換された細胞の分析を行うことで、Ras誘発細胞形質転換に対する
本発明の化合物の特異性を評価することができる。
【0300】 v−ras、v−rafまたはv−mosのいずれかによって形質転換された
Rat1細胞を、底部アガロース層(0.6%)上の培地A(10%ウシ胎仔血
清を補給したダルベッコ改変イーグル培地)における0.3%アガロース上層に
、プレート(直径35mm)当たり細胞1×10個の密度で接種する。いずれ
の層も0.1%メタノールまたは適切な濃度の化合物(アッセイで使用される最
終濃度の1000倍でメタノールに溶かしたもの)を含有する。細胞には1週間
に2回、0.1%メタノールまたは本発明の化合物濃縮液を含む培地A0.5m
Lを供給する。培地を接種してから16日後に顕微鏡写真を撮り、比較を行う。
【0301】 実施例21 SEAPレポータープラスミドpDSE100の構築 SEAPをコードする配列を有する制限断片をプラスミドpCMV−RE−A
KIに連結することで、SEAPレポータープラスミドpDSE100を構築し
た。SEAP遺伝子は、プラスミドpSEAP2−Basic(クロンテック(
Clontech),パロアルト(Palo Alto),CA)に由来するも
のである。プラスミドpCMV−RE−AKIはデボラ・ジョーンズ(Debo
rah Jones)(メルク(Merck))が構築したものであり、サイト
メガロウイルスの直前(immediate early)プロモーター由来の
「CAT−TATA」配列の上流でクローニングされた「二分子(dyad)対
称応答要素」の5連続コピーを有する。このプラスミドは、ウシ成長ホルモンポ
リA配列も有する。
【0302】 プラスミドpDSE100は、以下のように構築した。SEAPコード配列を
コードする制限断片を、制限酵素EcoR1およびHpaIを用いて、プラスミ
ドpSEAP2−Basicから切り取った。線状DNA断片の末端を、大腸菌
DNAポリメラーゼIのクレノウ(Klenow)断片で埋めた。消化物につい
てアガロースゲル中での電気泳動を行い、1694塩基対断片を切り取ることで
、SEAP遺伝子を有する「平滑末端」DNAを単離した。ベクタープラスミド
pCMV−RE−AKIを制限酵素Bgl−IIで線状とし、クレノウDNAポ
リメラーゼIで末端を埋めた。SEAPのDNA断片をpCMV−RE−AKI
ベクターに平滑末端連結し、連結生成物をDH5−α大腸菌細胞(Gibco−
BRL)に形質転換した。形質転換体について、適当な挿入物のスクリーニング
を行い、制限断片配置のマッピングを行った。クローニング接合点で、適切に配
置された組換え構築物の配列決定を行って、正確な配列を確認した。得られたプ
ラスミドには、DSEおよびCAT−TATAプロモーター要素の下流ならびに
BGHポリA配列の上流にSEAPコード配列がある。
【0303】 SEAPレポータープラスミドpDSE101の別途構築 SEAPレポータープラスミドpDSE101は、SEAPコード配列を含む
制限断片をプラスミドpCMV−RE−AKIに連結することでも構築される。
SEAP遺伝子は、プラスミドpGEM7zf(−)/SEAPに由来する。
【0304】 プラスミドpDSE101を以下のように構築した。SEAP遺伝子コード配
列の一部を含む制限断片を、制限酵素ApaIおよびKpnIを用いて、プラス
ミドpGEM7zf(−)/SEAPから切り取った。直鎖DNA断片の末端に
、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウ断片を組み込んだ。切断SEAP遺伝
子を含む「平滑末端」DNAを、アガロースゲルでの消化物の電気泳動および1
910塩基対断片の切り取りによって単離した。Bgl−IIで切断し、大腸菌
クレノウ断片DNAポリメラーゼで満たしておいたプラスミドpCMV−RE−
AKIに、この1910塩基対断片を連結した。組換えプラスミドを挿入方向に
ついてスクリーニングし、連結接合点から配列決定した。プラスミドpCMV−
RE−AKIは、DHFRマーカーおよびネオマイシンマーカーを有するEco
RI断片を除去することで、プラスミドpCMVIE−AKI−DHFR(ファ
ング(Whang),Y.、シルバークラング(Silberklang),M
.、モーガン(Morgan),A.、マンシ(Munshi),S.、レニー
(Lenny),A.B.、エリス(Ellis),R.W.、およびキーフ(
Kieff),E.(1987)J.Virol.,61,1796−1807
)から得られる。fosプロモーター血清応答要素のコピー5個を既報の方法(
ジョーンズ(Jones),R.E.、デフェオジョーンズ(Defeo−Jo
nes),D.、マッカボイ(McAvoy),E.M.、ブオコロ(Vuoc
olo),G.A.、ウェグルジン(Wegrzyn),R.J.、ハスケル(
Haskell),K.M.、およびオリフ(Oliff),A.(1991)
Oncogene,6,745−751)に従って挿入して、プラスミドpCM
V−RE−AKIを形成した。
【0305】 プラスミドpGEM7zf(−)/SEAPを以下のように構築した。以下の
オリゴを用いて、ヒト胎盤cDNAライブラリー(クロンテック(Clonte
ch))からの2つの断片で、SEAP遺伝子のPCRを行った。
【0306】
【化133】 N−末端オリゴ(配列番号4および配列番号5)を用いて、末端にEcoRI
制限部位とHpaI制限部位を有する1560bpのN−末端PCR産物を得た
。アンチセンスN−末端オリゴ(配列番号4)は、HpaI部位とともにSEA
P遺伝子内に内部翻訳終止コドンを導入する。C−末端オリゴ(配列番号5およ
び配列番号6)を用いて、HpaI制限部位およびHindIII制限部位を含
む412bpのC−末端PCR産物を増幅した。センス鎖C−末端オリゴ(配列
番号5)は、内部終止コドンとHpaI部位を導入する。次に、N−末端アンプ
リコンをEcoRIとHpaIで消化させ、C−末端アンプリコンをHpaIと
HindIIIで消化させた。消化物のアガロースゲルでの電気泳動および15
60塩基対および412塩基対断片の単離によって、SEAP遺伝子の各末端を
含むこれら2個の断片を単離した。次に、EcoRIおよびHindIIIで制
限消化し、アガロースゲル上で単離しておいたベクターpGEM7zf(−)(
プロメガ(Promega))に、これら2個の断片を同時連結した。得られた
クローンpGEM7zf(−)/SEAPは、アミノ酸類からのSEAP遺伝子
についてのコード配列を含む。
【0307】 構成的にSEAPを発現するプラスミドpCMV−SEAPの構築 切断SEAP遺伝子をコードする配列をサイトメガロウィルス(CMV)IE
−1プロモーターの下流に配置することで、構成的にSEAPタンパク質を発現
する発現プラスミドを形成した。この発現プラスミドにはさらに、SEAP遺伝
子に対するCMVイントロンA領域5’ならびにSEAP遺伝子に対するウシ成
長ホルモン遺伝子3’の3’未翻訳領域も含まれる。
【0308】 CMV最初期プロモーターを含むプラスミドpCMVIE−AKI−DHFR
(ファング(Whang)ら,1987)を、EcoRIで切断して2個の断片
を得た。アガロース電気泳動によってベクター断片を単離し、再連結した。得ら
れたプラスミドをpCMV−AKIと呼ぶ。次に、サイトメガロウィルスイント
ロンAヌクレオチド配列を、pCMV−AKI中のCMV IE1プロモーター
の下流に挿入した。イントロンA配列をゲノムクローンバンクから単離し、pB
R322にサブクローニングすることで、プラスミドp16T−286を得た。
部位指向的突然変異誘発を用いてイントロンA配列をヌクレオチド1856(チ
ャップマン(Chapman),B.S.、タイヤー(Thayer),R.M
.、ビンセント(Vincent),K.A.、およびハイウッド(Haigw
ood),N.L.,Nuc.Acids Res.,19,3979−398
6によるヌクレオチドの番号付け)で突然変異させて、SacI制限部位を除去
した。突然変異イントロンA配列について、以下のオリゴを用いて、プラスミド
p16T−287からPCRを行った。
【0309】
【化134】
【0310】 これら2個のオリゴによって、センスオリゴによって組み込まれたSacI部
位と、アンチセンスオリゴによって組み込まれたBgl−II断片と、を有する
991塩基対断片が得られる。PCR断片をSacIおよびBgl−IIによっ
てトリミングし、アガロースゲル上で単離する。ベクターpCMV−AKIをS
acIおよびBgl−IIで切断し、アガロースゲル電気泳動によって単離する
。2個のゲル単離断片を、それらの個々のSacI部位およびBgl−II部位
に連結することで、プラスミドpCMV−AKI−InAを得る。
【0311】 切断SEAP遺伝子をコードするDNA配列を、ベクターのBgl−II部位
でpCMV−AKI−InAプラスミドに挿入する。EcoRIおよびHind
IIIを用いて、SEAP遺伝子をプラスミドpGEM7zf(−)/SEAP
(前述)から切り取る。得られた断片を、クレノウDNAポリメラーゼと、アガ
ロースゲル電気泳動によってベクター断片から単離された1970塩基対断片と
で満たす。Bgl−IIで消化し、クレノウDNAポリメラーゼで末端を満たす
ことで、pCMV−AKI−InAベクターを形成する。SEAP断片をpCM
V−AKI−InAベクターに平滑末端連結することで、最終構築物を得る。形
質転換体について適切な挿入物のスクリーニングを行い、制限断片の方向につい
てのマッピングを行った。適切に配向した組換え構築物についてクローニング接
合点を横切って配列決定することで、正確な配列を確認した。こうして得たpC
MV−SEAPという名称のプラスミドには、サイトメガロウィルス最初期プロ
モーターIE−1およびイントロンA配列の下流およびウシ成長ホルモンポリA
配列の上流に修飾SEAP配列がある。このプラスミドは、哺乳動物細胞にトラ
ンスフェクションされた時に、構成的にSEAPを発現する。
【0312】 ミリスチル化ウィルス−H−ras発現プラスミドのクローニング ウィルス−H−rasを有するDNA断片は、以下のオリゴを用いて、「H−
1」(エリス(Ellis)R.ら,J.Virol.36,408,1980
)または「HB−11」(1997年8月27日にブダペスト条約下にATCC
で寄託されたもので、名称ATCC209,218)からPCRを行うことがで
きる。
【0313】
【化135】
【0314】 ミリスチル化部位を含むv−src遺伝子の最初のアミノ酸15個をコードす
る配列を、センス鎖オリゴに組み込む。そのセンス鎖オリゴはまた、ATG開始
部位に対して5’で直接「コザック(Kozak)」翻訳開始配列を至適化する
。ウィルス−rasC末端でのプレニル化を防止するため、C末端アンチセンス
オリゴにおいてC残基に代えてG残基とすることで、システイン186をセリン
に突然変異させることが考えられる。PCRプライマーオリゴは、5’末端でX
hoI部位を、3’末端でXbaI部位を導入する。そのXhoI−XbaI断
片は、XhoIおよびXbaIで切断した哺乳動物発現プラスミドpCI(プロ
メガ)に連結することができる。これによって、pCIベクターのCMVプロモ
ーターから、組換えmyr−ウィルス−H−ras遺伝子を構成的に転写したプ
ラスミドが得られる。
【0315】 ウィルス−H−ras−CVLL発現プラスミドのクローニング アミノ酸CVLLをコードするC末端配列を有するウィルス−H−rasクロ
ーンは、以下のオリゴを用いたPCRによって、「H−1」(エリス(Elli
s)R.らJ.Virol.36,408,1980)または「HB−11」(
1997年8月27日にブダペスト条約下にATCCで寄託されたもので、名称
ATCC209,218)からクローニングすることができる。
【0316】
【化136】
【0317】 センス鎖オリゴは、「コザック」配列を至適化し、XhoI部位を加える。ア
ンチセンス鎖は、セリン189をロイシンに突然変異させ、XbaI部位を加え
る。PCR断片は、XhoIおよびXbaIによってトリミングし、XhoI−
XbaI切断ベクターpCI(プロメガ)に連結することができる。これによっ
て、pCIベクターのCMVプロモーターから、突然変異ウィルス−H−ras
−CVLL遺伝子を構成的に転写したプラスミドが得られる。
【0318】 c−H−ras−Leu61発現プラスミドのクローニング 以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ヒト大脳皮質cDNAライブ
ラリ(クロンテック)から、ヒトc−H−ras遺伝子のPCRを行うことがで
きる。
【0319】
【化137】
【0320】 これらのプライマーは、至適化「コザック」翻訳開始配列、N末端のEcoR
I部位およびC末端のSalI部位に寄与するプライマーを用いて、c−H−r
asをコードするDNA断片を増幅する。EcoRIおよびSalIによってP
CR産物の末端をトリミングした後、EcoRI−SalI切断突然変異誘発ベ
クターpAlter−1(プロメガ)にc−H−ras断片を連結することがで
きる。グルタミン−61のロイシンへの突然変異を、メーカーのプロトコルおよ
び以下のオリゴヌクレオチドを用いて行うことができる:
【0321】
【化138】
【0322】 正確なヌクレオチド置換の選択および配列決定を行った後、EcoRIおよび
SalIを用いて、突然変異c−H−ras−Leu61をpAlter−1ベ
クターから切り取り、EcoRIおよびSalIで消化しておいたベクターpC
I(プロメガ)に直接連結することができる。新たな組換えプラスミドは、pC
IベクターのCMVプロモーターからc−H−ras−Leu61を構成的に転
写するものである。
【0323】 c−N−ras−Val−12発現プラスミドのクローニング 以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ヒト大脳皮質cDNAライブ
ラリ(クロンテック)から、ヒトc−N−ras遺伝子のPCRを行うことがで
きる。
【0324】
【化139】
【0325】 これらのプライマーは、至適化「コザック」翻訳開始配列、N末端のEcoR
I部位およびC末端のSalI部位に寄与するプライマーを用いて、c−N−r
asをコードするDNA断片を増幅するものである。EcoRIおよびSalI
によってPCR産物の末端をトリミングした後、EcoRI−SalI切断突然
変異誘発ベクターpAlter−1(プロメガ)にc−N−ras断片を連結す
ることができる。グリシン−12のバリンへの突然変異を、メーカーのプロトコ
ルおよび以下のオリゴヌクレオチドを用いて行うことができる:
【0326】
【化140】
【0327】 正確なヌクレオチド置換の選択および配列決定を行った後、EcoRIおよび
SalIを用いて、突然変異c−N−ras−Val−12をpAlter−1
ベクターから切り取り、EcoRIおよびSalIで消化しておいたベクターp
CI(プロメガ)に直接連結することができる。この新たな組換えプラスミドは
、pCIベクターのCMVプロモーターからc−N−ras−Val−12を構
成的に転写する。
【0328】 c−K−ras−Val−12発現プラスミドのクローニング 以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ヒト大脳皮質cDNAライブ
ラリ(Clontech)から、ヒトc−K−ras遺伝子のPCRを行うこと
ができる。
【0329】
【化141】
【0330】 これらのプライマーは、至適化「コザック」翻訳開始配列、N末端のKpnI
部位およびC末端のSalI部位に寄与するプライマーを用いて、c−K−ra
sをコードするDNA断片を増幅する。KpnIおよびSalIによってPCR
産物の末端をトリミングした後、KpnI−SalI切断突然変異誘発ベクター
pAlter−1(プロメガ)にc−K−ras断片を連結することができる。
システイン−12のバリンへの突然変異を、メーカーのプロトコルおよび以下の
オリゴヌクレオチドを用いて行うことができる:
【0331】
【化142】
【0332】 正確なヌクレオチド置換の選択および配列決定を行った後、KpnIおよびS
alIを用いて、突然変異c−K−ras−Val−12をpAlter−1ベ
クターから切り取り、KpnIおよびSalIで消化しておいたベクターpCI
(プロメガ)に直接連結することができる。この新たな組換えプラスミドは、p
CIベクターのCMVプロモーターからc−K−ras−Val−12を構成的
に転写するものである。
【0333】 SEAPアッセイ ヒトC33A細胞(ヒト上皮癌−ATTC収集物)を、10cm組織培養平板
で、DMEM+10%ウシ胎仔血清+1XPen/Strep+1Xグルタミン
+1X NEAAに接種する。5%CO雰囲気下37℃で細胞を成長させて、
集密度を50〜80%とする。
【0334】 CaPO法(サンブルック(Sambrook)ら,1989)によって、
一時的トランスフェクションを行う。そうして、H−ras、N−ras、K−
ras、Myr−rasまたはH−ras−CVLLについての発現プラスミド
を、DSE−SEAPレポーター構築物と同時沈殿させる。10cm平板の場合
、2X HBS緩衝液600μLを渦攪拌しながら、それにCaCl−DNA
溶液600μLを滴下して、沈殿液1.2mLを得る(以下の処方参照)。これ
を室温で20〜30分間静置する。沈殿を形成させながら、C33A細胞での培
地をDMEM(フェノールレッドのないもの;ギブコ(Gibco)カタログ番
号#31053−028)+0.5%活性炭ストリッピングウシ血清+1X(P
en/Strep、グルタミンおよび可欠アミノ酸)に代える。CaPO−D
NA沈殿物を細胞に滴下し、平板を緩やかに揺らして分散させる。5%CO
囲気下、37℃でDNA取り込みを5〜6時間進行させる。
【0335】 DNAインキュベーション期間後、細胞をPBSで洗浄し、0.05%トリプ
シン1mLでトリプシン処理する。トリプシン処理細胞1mLを、フェノールレ
ッドを含まないDMEM+0.2%活性炭ストリッピングウシ血清+1X(Pe
n/Strep、グルタミンおよびNEAA)10mLで希釈する。培地で希釈
した薬剤を容量100μLで加えてある96ウェル微量定量プレート(100μ
L/ウェル)でトランスフェクション細胞を平板培養する。ウェル当たりの最終
容量は200μLとし、1/2対数間隔の範囲で、各薬剤濃度を3連で繰り返す
【0336】 細胞と薬剤のインキュベーションを、CO雰囲気下、37℃で36時間行う
。インキュベーション期間終了後、細胞について、顕微鏡で細胞損傷の徴候を調
べる。次に、分泌されたアルカリホスファターゼを含む培地100μLを各ウェ
ルから取り、マイクロチューブアレイに移し入れ、65℃で1時間熱処理するこ
とで、内因性アルカリホスファターゼを失活させる(ただし、熱安定性分泌ホス
ファターゼは失活しない)。
【0337】 ルミネセンス試薬CSPD(登録商標)(トロピックス(Tropix)、ベ
ッドフォード(Bedford)、マサチューセッツ州)を用いるルミネセンス
アッセイによって、熱処理培地について、アルカリホスファターゼのアッセイを
行う。培地50μLをCSPDカクテル200μLと混合し、室温で60分間イ
ンキュベートする。ML2200マイクロプレート光度計(ダイナテック(Dy
natech))を用いて、ルミネセンスをモニタリングする。ルミネセンスは
、一時的に発現されるタンパク質によって刺激されたfosレポーター構築物の
活性化レベルを反映するものである。
【0338】 10cm平板の細胞についてのDNA−CaPO沈殿物 Ras発現プラスミド(1μg/μL) 10μL DSE−SEAPプラスミド(1μg/μL) 2μL 剪断ウシ胸腺DNA(1μg/μL) 8μL 2MCaCl 74μL dHO 506μL 2X HBS緩衝液 280mMのNaCl 10mMのKCl 1.5mMのNaHPO・2HO 12mMのブドウ糖 50mMのHEPES 最終pH=7.05 ルミネセンス緩衝液(26mL) アッセイ緩衝液 20mL エメラルド(Emerald)試薬(商標)(トロピックス) 2.5mL 100mMホモアルギニン 2.5mL CSPD試薬(登録商標)(トロピックス) 1.0mL アッセイ緩衝液 0.05MのNaHCOを0.05MのNaCOを加えて、pH9.5
とする。MgClを1mMとする。
【0339】 実施例22 ここで使用されるプロセシングアッセイは、デクルー(DeClue)らの報
告[Cancer Research 51,712−717,1991]に記
載のアッセイの変法である。
【0340】 K4B−Rasプロセシング阻害アッセイ PSN−1(ヒト膵臓癌)細胞またはウイルス−K4B−ras形質転換Ra
t1細胞を用いて、タンパク質プロセシングの分析を行う。100mmシャーレ
中の半集密細胞に、所望の濃度の被験化合物、ロバスタチンまたは溶媒のみを含
む培地(2%ウシ胎仔血清を補給したメチオニンを含まないRPMI、またはそ
れぞれ200mMのグルタミン(ギブコ)、2%ウシ胎仔血清0.035mLを
補給したシステインを含まない/メチオニンを含まないDMEM)3.5mLを
入れる。イソプレノイド生合成経路での律速段階を阻害することで細胞における
Rasプロセシングを遮断する化合物であるロバスタチン(5〜10μM)で処
理した細胞を陽性対照として用いる。被験化合物は1000倍濃縮DMSO溶液
として調製して、最終溶媒濃度0.1%となるようにする。37℃で2時間イン
キュベーションした後、204μCi/mL[35S]Pro−Mix(アマー
シャム(Amersham)、細胞標識用)を加える。
【0341】 標識アミノ酸混合物を導入した後、細胞をさらに(典型的には6〜24時間)
37℃でインキュベートする。培地を除去し、細胞を冷PBSで1回洗浄する。
細胞を冷PBS1mL中に掻き取り、遠心によって回収し(室温で10,000
×gにて10秒間)、細胞溶解緩衝液(1%のノニデット(Nonidet)P
−40、20mMのHEPES(pH7.5)、150mMのNaCl、1mM
のEDTA、0.5%のデオキシコレート、0.1%SDS、1mMのDTT、
10μg/mLのAEBSF、10μg/mLのアプロチニン、2μg/mLの
ロイペプチン、および2μg/mLのアンチパイン)1mL中で渦撹拌すること
で溶解させる。溶解物を4℃にて15,000×gで10分間遠心し、上清を保
存する。
【0342】 Ki4B−Rasの免疫沈殿には、等量のタンパク質を含む溶解物上清のサン
プルを使用する。タンパク質濃度は、標準としてウシ血清アルブミンを用いるブ
ラッドフォード法によって求める。適切な容量の溶解物にDTTを含まない溶解
緩衝液を加えて1mLとし、8μgのpanRasモノクローナル抗体Y13−
259を加える。タンパク質/抗体混合物を、氷上にて4℃で24時間インキュ
ベートする。4℃で45分間回転させることで、ラットIgGに対するウサギ抗
血清(カペル(Cappel))でコーティングしたパンソルビン(panso
rbin)(カルバイオケム(Calbiochem))上に免疫複合体を回収
する。得られたペレットを、DTTおよびプロテアーゼ阻害剤を含まない溶解緩
衝液1mLで3回洗浄し、溶出緩衝液(10mMのTris(pH7.4)、1
%SDS)100μLに再懸濁させる。95℃で5分間加熱することでビーズか
らRasを溶出させ、その後ビーズを簡単な遠心(室温にて15,000×gで
30秒間)によってペレット化する。
【0343】 キルステン(Kirsten)−ras特異的モノクローナル抗体c−K−r
asAb−1(カルバイオケム)2μgを含む希釈緩衝液(0.1%のTrit
onX−100、5mMのEDTA、50mMのNaCl、10mMのTris
(pH7.4))1mLに上清を加える。この第2のタンパク質/抗体混合物を
氷上にて4℃で1〜2時間インキュベートする。4℃で45分間回転させること
で、ラットIgGに対するウサギ抗血清(カペル)でコーティングしたパンソル
ビン(カルバイオケム)上に免疫複合体を回収する。ペレットを、DTTおよび
プロテアーゼ阻害剤を含まない溶解緩衝液1mLで3回洗浄し、レムリ(Lae
mmli)サンプル緩衝液に再懸濁させる。95℃で5分間加熱することでビー
ズからRasを溶出させ、その後ビーズを簡単な遠心によってペレット化する。
上清について、12%アクリルアミドゲル(ビスアクリルアミド:アクリルアミ
ド、1:100)上でのSDS−PAGEを行い、蛍光写真撮影によってRas
を視覚化する。
【0344】 hDJプロセシング阻害アッセイ PSN−1細胞を24ウェルアッセイプレートに接種する。各被験化合物につ
いて、1/2対数段階で最低7種類の濃度で細胞を処理する。最終溶媒(DMS
O)濃度は0.1%である。ビヒクルのみの対照も各アッセイプレートに含める
。細胞は37℃/5%COで24時間処理する。
【0345】 次に、成長培地を吸引し、サンプルをPBSで洗浄する。細胞を、5%の2−
メルカプトエタノールを含むSDS−PAGEサンプル緩衝液で溶解させ、95
℃で5分間加熱する。氷上で10分間冷却した後、ヌクレアーゼ混合物を加えて
、サンプルの粘度を低下させる。
【0346】 プレートをさらに10分間氷上でインキュベートする。サンプルを予め成形し
ておいた8%アクリルアミドゲル上に乗せ、15mA/ゲルで3〜4時間電気泳
動を行う。次にサンプルを、ウェスタンブロッティングによってゲルからPVD
F膜に移す。
【0347】 2%の脱脂粉乳を含む緩衝液中で膜を1時間以上遮断する。次に、膜をhDJ
−2に対するモノクローナル抗体(ネオマーカーズ(Neomarkers)カ
タログ番号MS−225)で処理し、洗浄し、アルカリホスファターゼ接合二次
抗体で処理する。次に、膜を蛍光検出試薬で処理し、蛍光画像装置でスキャニン
グする。
【0348】 各サンプルについて、hDJの未プレニル種(移動が相対的に遅い種)に相当
する総シグナルのパーセントが密度計測によって計算される。用量−応答曲線お
よびEC50値は、シグマプロット(SigmaPlot)ソフトウェアでの4
パラメータ曲線適合を用いて得られる。
【0349】 実施例23 Rap1プロセシング阻害アッセイ プロトコルA: 実施例22に記載の方法に従って、細胞を標識し、インキュベートし、溶解さ
せる。Rap1の免疫沈殿には、等量のタンパクを含む溶解物上清のサンプルを
使用する。タンパク濃度は、標準としてウシ血清アルブミンを用いるブラッドフ
ォード法によって求める。適切な容量の溶解物をDTTを含まない溶解緩衝液で
1mLとし、Rap1抗体のRap1/Krev1(121)(サンタ・クルー
ズ・バイオテック(Santa Cruz Biotech))2μgを加える
。タンパク質/抗体混合物を、氷上にて4℃で1時間インキュベートする。4℃
で45分間回転させることで、パンソルビン(カルバイオケム)上に免疫複合体
を回収する。ペレットを、DTTおよびプロテアーゼ阻害剤を含まない溶解緩衝
液1mLで3回洗浄し、溶出緩衝液(10mMのTris pH7.4、1%S
DS)100μLに再懸濁させる。95℃で5分間加熱することでビーズからR
ap1を溶出させ、その後ビーズを簡単な遠心(室温にて15,000×gで3
0秒間)によってペレット化する。
【0350】 Rap1抗体のRap1/Krev1(121)(サンタ・クルーズ・バイオ
テック)2μgを含む希釈緩衝液(0.1%のTritonX−100、5mM
のEDTA、50mMのNaCl、10mMのTris(pH7.4))1mL
に上清を加える。この第2のタンパク質/抗体混合物を氷上にて4℃で1〜2時
間インキュベートする。4℃で45分間回転させることで、パンソルビン(カル
バイオケム)上に免疫複合体を回収する。ペレットを、DTTおよびプロテアー
ゼ阻害剤を含まない溶解緩衝液1mLで3回洗浄し、レムリサンプル緩衝液に再
懸濁させる。95℃で5分間加熱することでビーズからRap1を溶出させ、そ
の後ビーズを簡単な遠心によってペレット化する。上清について、12%アクリ
ルアミドゲル(ビスアクリルアミド:アクリルアミド、1:100)上でのSD
S−PAGEを行い、蛍光写真撮影によってRap1を可視化する。
【0351】 プロトコルB: PSN−1細胞を10cmプレートで各3〜4日ごとに継代培養して、ほぼ集
密なプレートに1:20および1:40に分ける。アッセイを行う前日に、5×
10個の細胞を15cmプレートで平板培養して、各アッセイで同段階の集密
度が確保されるようにする。これら細胞についての培地は、15%ウシ胎仔血清
および1×Pen/Strep抗生物質混合物を加えたRPM1 1640(ギ
ブコ)である。
【0352】 アッセイ当日、トリプシン処理によって細胞を15cmプレートから回収し、
培地で細胞400,000個/mLまで希釈する。これら希釈細胞0.5mLを
、24ウェルプレートの各ウェルに加え、ウェル当たりの最終細胞数を200,
000個とする。次に、細胞を37℃で終夜成長させる。
【0353】 アッセイ対象の化合物を1/2対数希釈でDMSOで希釈する。アッセイ対象
の最終濃度範囲は、一般に0.1〜100μMである。各化合物当たり4種類の
濃度が典型的である。化合物を希釈して、各濃度が最終濃度の1000倍となる
ようにする(すなわち、10μMデータ点の場合、10mMの化合物原液が必要
である)。
【0354】 各1000倍化合物原液2μLを培地1mLで希釈して、2倍化合物原液を得
る。培地対照溶液(培地1mLに対してDMSO 2μL)を用いる。2倍化合
物原液0.5mLを細胞に加える。
【0355】 24時間後、培地をアッセイプレートから吸引する。各ウェルをPBS1mL
で洗浄し、PBSを吸引する。5%2−メルカプトエタノールを含むSDS−P
AGEサンプル緩衝液(ノベックス(Novex))180μLを各ウェルに加
える。アッセイプレート用アダプターを含む加熱ブロックを用いて、プレートを
100℃で5分間加熱する。プレートを氷上に置く。10分後、ウェル当たりR
Nアーゼ/DNアーゼ混合物20μLを加える。この混合物は1mg/mLのD
NaseI(ワージントン・エンザイムズ(Worthington Enzy
mes))、0.25mg/mLのRnアーゼA(ワージントン・エンザイムズ
)、0.5MのTris−HCl(pH8.0)および50mMのMgCl
ある。プレートを氷上に10分間放置する。サンプルをゲル上に配置するかある
いは使用時まで−70℃で保管する。
【0356】 各アッセイプレート(通常、3種類の化合物(それぞれ4点滴定で)と対照)
には、15ウェルの14%ノベックス(Novex)ゲルが必要である。各サン
プル25μLをゲル上に配置する。ゲルを約3.5時間にわたり15mAで移動
させる。ゲルが十分に離れて移動して、21kd(Rap1)と29kd(Ra
b6)との間で十分な分離が得られるようにすることが重要である。
【0357】 次に、ゲルをノベックスプレカットPVDF膜に30V(定電圧)で1.5時
間移動させる。移動後直ちに、ウェスタン(Western)遮断緩衝液(2%
脱脂粉乳を含むウェスタン洗浄緩衝液(PBS+0.1%Tween−20))
20mL中で終夜遮断する。週末にかけて遮断する場合は、0.02%アジ化ナ
トリウムを加える。膜をゆっくり揺らしながら4℃で遮断する。
【0358】 遮断液を廃棄し、抗Rap1抗体(サンタ・クルーズ・バイオケミカル(Sa
nta Cruz Biochemical)SC1482)を1:1000で
(ウェスタン遮断緩衝液で希釈)含み、抗Rab6抗体(サンタ・クルーズ・バ
イオケミカルSC310)を1:5000で(ウェスタン遮断緩衝液で希釈)含
む新鮮な遮断液20mLを加える。軽く揺らしながら、膜を室温で1時間インキ
ュベートする。遮断液を廃棄し、膜をウェスタン洗浄緩衝液によって各洗浄15
分間にて3回洗浄する。2種類のアルカリホスファターゼ接合抗体(アルカリホ
スファターゼ接合抗ヤギIgGおよびアルカリホスファターゼ接合抗ウサギIg
G[サンタ・クルーズ・バイオケミカル])のそれぞれを1:1000で(ウェ
スタン遮断緩衝液で希釈)含む遮断液20mLを加える。膜を1時間インキュベ
ートし、前述のように3回洗浄する。
【0359】 ゲル当たり約2mLのアマシャムECF検出試薬をオーバーヘッド透明シート
(ECF)に乗せ、検出試薬上に、PVDF膜を下方を向くように配置する。こ
れを1分間インキュベートし、次に膜を新しい透明シート上に乗せる。
【0360】 現像した透明シートを蛍光画像装置でスキャニングして、検出可能なRap1
aウェスタンシグナルを生じる化合物もしくは組成物の最低濃度からRap1a
最小阻害濃度を求める。使用されるRap1a抗体は、未プレニル化/未プロセ
シングRap1aのみを識別するものであることから、検出可能なRap1aウ
ェスタンシグナルが存在することがRap1aプレニル化の阻害を示す。
【0361】 プロトコルC: このプロトコルによってRaplaプロセシングの阻害に関するEC50が求
められる。プロトコルBを以下のように修正してこのアッセイが行われる。サン
プル20μmを、15mA/ゲルで2.5〜3時間かけて予備成形した10〜2
0%グラジエントアクリルアミドミニゲル(ノベックス(Novex Inc.
))を移動させる。プレニル化および未プレニル化形態のRaplaは、ポリク
ローナル抗体(Rapl/Krev−1 Ab#121;サンタ・クルーズ・リ
サーチ・プロダクツ(Santa Cruz Research Produc
ts)#sc−65)でブロッティングを行い、続いてアルカリホスファターゼ
接合抗ウサギIgG抗体でブロッティングを行うことによって検出される。Ra
pla全量に対する未プレニル化Raplaのパーセンテージは、イマジカント
(Imagequant)ソフトウェア(モレキュラー・ダイナミクス(Mol
ecular Dynamics))を使用してピークを積分することによって
求められる。プレニル化タンパク質の方が見かけの分子量が大きいことから、未
プレニル化Raplaはプレニル化タンパク質と区別される。用量−応答曲線お
よびEC50値は、シグマプロットソフトウェアでの4パラメータ曲線適合を用
いて得られる。
【0362】 実施例24 インビボ腫瘍成長阻害アッセイ(ヌードマウス) 癌細胞成長の阻害剤としてのインビボでの効力は、当分野で公知のいくつかの
方法によって確認することができる。そのようなインビボ効力試験の例は、N.
E.コール(Kohl)ら(Nature Medicine,1:792−7
97(1995))およびN.E.コール(Kohl)ら(Proc.Nat.
Acad.Sci.,U.S.A.,91:9141−9145(1994))
の文献に記載されている。
【0363】 癌遺伝子で突然変異させたヒトHa−rasまたはKi−rasで形質転換さ
せた齧歯動物線維芽細胞(DMEM塩1mL中、細胞10個/匹)を、第0日
に、8〜12週齢雌ヌードマウス(ハーラン(Harlan))の左脇腹に皮下
注射する。各癌遺伝子群のマウスを無作為に、ビヒクル投与群、化合物投与群ま
たは併用投与群に割り付ける。動物には、第1日から開始して実験期間中毎日、
皮下投与を行う。別法として、連続注入ポンプによって、ファルネシル蛋白トラ
ンスフェラーゼ阻害剤を投与することができる。化合物、化合物組合せ剤または
ビヒクルを、総容量0.1mLで投与する。全てのビヒクル投与動物が直径0.
5〜1.0cmの病変を示した時点(通常は細胞を注射してから11〜15日後
)で、腫瘍を切除し、秤量する。各細胞系についての各投与群における腫瘍の平
均重量を計算する。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 27/02 A61P 27/02 31/12 31/12 171 171 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 403/06 C07D 403/06 C12N 9/99 C12N 9/99 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ラマ,ウイリアム・シー,ジユニア アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 シスコ,ジヨン・テイー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 スミス,アンソニー・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 タツカー,トーマス・ジエイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 バーグマン,ジエフリー・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB03 CC34 DD25 EE01 4C086 AA01 AA03 BC38 GA12 MA04 MA52 MA66 NA14 ZA33 ZA36 ZA75 ZA81 ZB26 ZB33

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式Aの化合物または該化合物の医薬的に許容される塩: 【化1】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル
    、C〜Cアルキニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(O)N
    10−、(R10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、
    NO、R10C(O)−、N、−N(R10またはR11OC(O)N
    10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、非置換もしくは置換アリール、複素環、C〜C10シクロ
    アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、R11 S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−N(R10
    よびR11OC(O)NR10−から選択されるもの、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、
    11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、
    10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N
    (R10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、
    〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、
    10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10
    C(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N
    −N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、 同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になってC〜Cシクロアルキルを
    形成し; RおよびRは独立に、H、非置換もしくは置換C1−8アルキル、非置換
    もしくは置換C2−8アルケニル、非置換もしくは置換C2−8アルキニル、非
    置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、 【化2】 から選択され、上記において置換されている基は、1個以上の 1)非置換であるかあるいは a)C1−4アルキル、 b)(CHOR、 c)(CHNR、 d)ハロゲン、 e)CN、 f)アリールまたはヘテロアリール、 g)パーフルオロ−C1−4アルキル、 h)SR6a、S(O)R6a、SO6a、 で置換されたアリールまたは複素環、 2)C3−6シクロアルキル、 3)OR、 4)SR6a、S(O)R6aまたはSO6a、 【化3】 15)N、 16)F、または 17)パーフルオロ−C1−4−アルキル、 で置換されており;あるいは RおよびRが、同一C原子に結合し、一体になって−(CH−を形
    成し、炭素原子の1つがO、S(O)、−NC(O)−および−N(COR )−から選択される部分によって置き換わっていても良く; Rは、HおよびCHから選択され; R、RおよびRのいずれか2つが同一炭素原子に結合していても良く; R、RおよびR7aは独立に、H、 非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)アリールまたは複素環、 c)ハロゲン、 d)HO、 【化4】 f)−SO11または g)N(R10 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、アリール、
    アロイル、ヘテロアロイル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニルか
    ら選択され; RとRが一体となって環を形成していても良く; RとR7aが一体となって環を形成していても良く; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)アリールまたは複素環、 c)ハロゲン、 d)HO、 【化5】 f)−SO11または g)N(R10 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、アリールか
    ら選択され; Rは独立に、 a)水素、 b)非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換複素環、非置換もしく
    は置換C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキ
    ニル、パーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O) −、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R10 N−C(
    NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(R10また
    はR11OC(O)NR10−、および c)非置換であるかあるいはアリール、シアノフェニル、複素環、C〜C シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、パーフルオ
    ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)−、R10C(O
    )NH−、(R10NC(O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、
    10C(O)−、N、−N(R10またはR10OC(O)NH−で置
    換されているC〜Cアルキル、 から選択され; Rは、 a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、パーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(
    O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N 、−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)非置換であるかあるいはパーフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O
    )−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−N(
    10またはR11OC(O)NR10−で置換されているC〜Cアル
    キル から選択され; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
    択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
    、−C(O)NR10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S
    (O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−またはS(O)から選
    択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−、S(O) または結合から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Gは、HまたはOから選択され、但し、Aが結合である場合はGがH
    ないことを条件とし; Vは、 a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
    わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであって、但し、AがS(O)である場合は
    、Vが水素でなく、Aが結合、nが0、およびAがS(O)である場合は
    、Vが水素でないことを条件とし; Wは、複素環であり; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであり、該置換C〜Cシクロアルキ
    ルが1個以上のC〜Cアルキル部分で置換され、 a)C〜Cアルコキシ、 b)NR、 c)C〜Cシクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、 h)パーフルオロアルキル、 i)アリール、または j)C〜Cアルケニル、 から選択される1個または2個の部分で置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; qは、1または2であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
    し; sは、0または1であり; tは、0または1であり; uは、4または5であり; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
    ないことを条件とする]。
  2. 【請求項2】 下記式Bで示される請求項1に記載の化合物または該化合物
    の医薬的に許容される塩: 【化6】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
    はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
    、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
    10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
    (O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
    N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になって
    〜Cシクロアルキルを形成し; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、 【化7】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 【化8】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されているC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素
    環から選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されているC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され
    ; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
    −N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
    択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
    、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され
    ; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−またはS(O
    から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Vは、 a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2
    −オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエニ
    ルから選択される複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
    わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであって、但し、AがS(O)である場合は
    、Vが水素でなく、Aが結合、nが0、AがS(O)である場合は、Vが
    水素でないことを条件とする、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
    キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
    の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
    し; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
    ないことを条件とする。]
  3. 【請求項3】 下記式Cで示される請求項1に記載の化合物または該化合物
    の医薬的に許容される塩: 【化9】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
    はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
    、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
    10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
    (O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
    N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択されるかあるいは、同一炭素上の2個のR1cが該炭素と一体になって
    〜Cシクロアルキルを形成し; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、 【化10】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5) 【化11】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
    ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
    −N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
    択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは独立に、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー
    、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され
    ; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−、−C(O)O−またはS(O
    から選択され; Aは、結合、−O−および−NR10−から選択され; Vは、 a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2
    −オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエニ
    ルから選択される複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置き換
    わっているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニルであり、但し、AがS(O)である場合は、
    Vが水素でなく、Aが結合、nが0、AがS(O)である場合は、Vが水
    素でないことを条件とする、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
    キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
    の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、2、3または4であり; rは、0〜5であり、但し、Vが水素であるとき、rが0であることを条件と
    し; vは、0、1、2または3であり、但し、Aが結合である場合は、vが0で
    ないことを条件とする。]
  4. 【請求項4】 下記式Dで示される請求項2に記載の化合物または該化合物
    の医薬的に許容される塩: 【化12】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
    はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
    、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
    10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
    (O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
    N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、 【化13】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5) 【化14】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
    ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
    −N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
    択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー、−C(O)NR 10 −、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
    され; Aは、結合および−O−から選択され; Vは、 a)ピリジニルおよびキノリニルから選択される複素環、および b)アリール、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
    キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
    の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、0、1、2、3または4であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である。]
  5. 【請求項5】 下記式Eで示される請求項3に記載の化合物または該化合物
    の医薬的に許容される塩: 【化15】 [式中、 R1aおよびR1bは独立に、 a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10また
    はC〜Cアルケニル、 c)非置換であるかあるいはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル
    、R10O−または−N(R10で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R1cは独立に、 a)水素、 b)R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC(O)−、R 10 N−C(NR10)−、CN、NO、R10C(O)−、N、−N(
    10またはR11OC(O)NR10−、 c)非置換もしくは置換C〜Cアルキルであって、該置換C〜Cアル
    キル上の置換基が、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10NC
    (O)−、R10 N−C(NR10)−、CN、R10C(O)−、N、−
    N(R10およびR11OC(O)−NR10−から選択されるもの、 から選択され; Rは、HおよびCHから選択され; Rは、H、 【化16】 または非分岐もしくは分岐の、非置換であるかあるいは1個以上の 1)アリール、 2)複素環、 3)OR、 4)SR6a、SO6aまたは 5) 【化17】 で置換されたC1−5アルキルから選択され; RおよびRは、同一炭素原子に結合していても良く; RおよびRは独立に、H、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、複素環か
    ら選択され; R6aは、非置換であるかあるいは a)C1−4アルコキシ、 b)ハロゲン、もしくは c)アリールまたは複素環、 で置換されたC1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルから選択され; Rは独立に、 a)水素; b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C 〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、
    −N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル、 から選択され; R9aは、水素またはメチルであり; R10は独立に、水素、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選
    択され; R11は独立に、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; Aは、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)ー、−C(O)NR 10 −、O、−N(R10)−またはS(O)から選択され; Aは、−C(O)−、−C(O)NR10−または−C(O)O−から選択
    され; Aは、結合および−O−から選択され; Vは、 a)ピリジニルおよびキノリニルから選択される複素環、および b)アリール、 から選択され; Zは、置換C〜Cシクロアルキルであって、該置換C〜Cシクロアル
    キルが、1個以上のC1−4アルキル部分によって置換され、1個もしくは2個
    の a)C1−4アルコキシ、 b)NR、 c)C3−6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル、 から選択される部分によって置換されていても良く; mは、0、1または2であり; nは、0、1、2、3または4であり; pは、2、3または4であり; rは、0〜5であり、 vは、0、1、2または3である]。
  6. 【請求項6】 下記から選択される化合物: 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキシルエステ
    ル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−3−オン{4−[2−(1,3,3−トリメチルシクロヘキサン)−1−エ
    チル]}; 1−(1−(4−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル)−4−(3
    ,3−ジメチルシクロヘキシルオキシカルボニル)−(シス)−2,6−ジメチ
    ルピペラジン; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル
    アセチル)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトアミド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル
    ]シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(2,6−ジメチル)シクロヘキシルメチルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(2−tert−ブチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−カルボン酸−(3−メチル)シクロヘキシルエステル; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]−4−(
    2,2−ジシクロヘキシル)アセチルピペラジン; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−(2,2−ジメチル−3−イソブテニルシクロプロパン)カルボキサミ
    ド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−(2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル)プロピオンアミド; 1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]ピペラジ
    ン−4−(2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシル)カルボキサミド; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペ
    ラジン−4−(1−メチル−1−シクロプロピルメチル)オキシカルボニル; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]ピペ
    ラジン−4−シクロヘキシルオキシカルボニル; トランス−1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメ
    チル]1−4−[t−ブチルオキシカルボニル)アミノメチル−4−シクロヘキ
    サンカルボニル]; 1−[1−(4−シアノフェニル)メチルイミダゾル−5−イルメチル]−4
    −(2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボニル)ピペラジン; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(−)メントキシアセチル)
    ピペラジン−4−イル」メチルイミダゾール; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(2−(+)メントキシアセチル)
    ピペラジン−4−イル」メチルイミダゾール; 1−(4−シアノベンジル)−5−[1−(トランス−4−ペンチルシクロヘ
    キサノイル−)ピペラジン−4−イルメチル]イミダゾール; (R/S)2[4−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)オキシカルボニル−
    1−ピペラジン)]−2−[1−(4−シアノベンジル)−2−メチル−5−イ
    マダゾル]アセトニトリル。
  7. 【請求項7】 式: 【化18】 で示される(R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イ
    ルメチル]ピペラジン−4−カルボン酸−(2R,6R−ジメチル)シクロヘキ
    シルメチルエステルである請求項6に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に
    許容される塩または光学異性体。
  8. 【請求項8】 式: 【化19】 で示される(R,S)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イ
    ルメチル]ピペラジン−4−カルボン酸−(2R,6S−ジメチル)シクロヘキ
    シルメチルエステルである請求項6に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に
    許容される塩または光学異性体。
  9. 【請求項9】 式: 【化20】 で示される1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]
    ピペラジン−4−カルボン酸−(3,3,5,5−テトラメチル)シクロヘキシ
    ルエステルである請求項9に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に許容され
    る塩または光学異性体。
  10. 【請求項10】 式: 【化21】 で示される1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメチル]
    ピペラジン−4−(2,2−ジメチル−3−イソブテニルシクロプロパン)カル
    ボキサミドである請求項6に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に許容され
    る塩または光学異性体。
  11. 【請求項11】 式: 【化22】 で示される(±)1−[1−(4’−シアノベンジル)イミダゾル−5−イルメ
    チル]ピペラジン−4−カルボン酸−(3,3−ジメチル)シクロヘキシルエス
    テルである請求項6に記載の化合物あるいは該化合物の医薬的に許容される塩ま
    たは光学異性体。
  12. 【請求項12】 医薬用担体を含み、その中に治療上有効量の請求項1に記
    載の化合物を分散させた医薬組成物。
  13. 【請求項13】 医薬用担体を含み、その中に治療上有効量の請求項6に記
    載の化合物を分散させた医薬組成物。
  14. 【請求項14】 ファルネシル蛋白トランスフェラーゼおよびゲラニルゲラ
    ニル蛋白トランスフェラーゼI型を阻害する方法であって、阻害を必要とする哺
    乳動物に治療上有効量の請求項12に記載の化合物を投与することを含む方法。
  15. 【請求項15】 ファルネシル蛋白トランスフェラーゼおよびゲラニルゲラ
    ニル蛋白トランスフェラーゼI型を阻害する方法であって、阻害を必要とする哺
    乳動物に治療上有効量の請求項13に記載の化合物を投与することを含む方法。
  16. 【請求項16】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の化合物を投与することを含む癌の治療方法。
  17. 【請求項17】 前記癌が突然変異K4B−Ras蛋白を特徴とする請求項
    16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項13に記載
    の組成物を投与することを含む癌の治療方法。
  19. 【請求項19】 前記癌が突然変異K4B−Ras蛋白を特徴とする請求項
    18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の組成物を投与することを含むニューロフィブロミン良性増殖性疾患の治療方法
  21. 【請求項21】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の組成物を投与することを含む網膜の血管新生に関連する失明の治療方法。
  22. 【請求項22】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の組成物を投与することを含むデルタ型肝炎および関連ウイルスによる感染症の
    治療方法。
  23. 【請求項23】 予防が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の組成物を投与することを含む再狭窄の予防方法。
  24. 【請求項24】 治療が必要な哺乳動物に治療上有効量の請求項12に記載
    の組成物を投与することを含む多嚢胞性腎疾患の治療方法。
  25. 【請求項25】 請求項1に記載の組成物と医薬的に許容される担体とを組
    み合わせることによって製造された医薬組成物。
  26. 【請求項26】 請求項1に記載の組成物と医薬的に許容される担体とを組
    み合わせることを含む医薬組成物の製造方法。
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