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JP2003518009A - シート状部材 - Google Patents

シート状部材

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Publication number
JP2003518009A
JP2003518009A JP2001507446A JP2001507446A JP2003518009A JP 2003518009 A JP2003518009 A JP 2003518009A JP 2001507446 A JP2001507446 A JP 2001507446A JP 2001507446 A JP2001507446 A JP 2001507446A JP 2003518009 A JP2003518009 A JP 2003518009A
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JP
Japan
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sheet
gel
layer sheet
skin
preformed
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Withdrawn
Application number
JP2001507446A
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English (en)
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スタンリー ダークシング,ロバート
ジェーン エリー,ポーリン
ルイーズ ジョンソン,テレサ
ジュード ルブランク,マイケル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Priority claimed from PCT/US2000/009682 external-priority patent/WO2001001952A1/en
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2003518009A publication Critical patent/JP2003518009A/ja
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための、予備成形単層シート状部材(10、110、210、310、410、510、610、710、810)に関する。このシート状部材は、化粧品的又は治療的な用途のためのパッチ又はマスクである。このシート状部材は、少なくとも1つの表面(14、114、214、314、414、514、614、714、814;16、116、216、316、416、516、616、716、816)の上に非平面的形態を有しており、目立ちにくい。本発明には、そのようなシート状部材の製造方法も包含される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な予備成形単層シート状部材に関する。更に詳しくは、本発明
は、皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための少なくとも1種のポリマー性
ゲル形成剤を含む、パッチ又はマスクの形状の予備成形単層シート状部材に関す
る。前記シート状部材は、少なくとも1種の有用薬剤を局所的に送給するのに適
しており、強度や柔軟性などのような機械的性質が改善されている。更に、本発
明によるシート状部材は、目立ちにくく、適用した時に標的表面の凹凸にぴった
りと密着する。
【0002】
【発明の背景】
皮膚、毛髪又は爪を化粧品的に処置したり、又は火傷や創傷の治癒を促進させ
るため、クリーム及びローションなどの代わりに、ポリマー性ゲル形成剤を含む
パッチ又はマスク部材を使用することに利点があることは、当業者の間で認識さ
れている。種々の化粧品パッチや各種部材が、ビタミン、抗ニキビ剤、モイスチ
ャライザーなどの皮膚ケア活性成分を送給するために有用として市販され又は記
述されている。薬剤の経皮的投与のための有用な手段として、医療分野において
、パッチや各種部材もまた文献に記載されまた市販されている。しかしながら、
これらのパッチや各種部材の多くは、その物理的な製品形状に欠点を有していて
、消費者や装着者にとっては使用時の特性が好ましくないものと受け取られてい
る。例えば、あるパッチ又は部材は、湿りすぎ又は粘着がありすぎるかもしれず
、ゲル形成剤含有パッチ又は各種部材が固体ゲル構造を形成しないので、その結
果、パッチ又は各種部材は取り扱いにくく、皮膚に適用しにくい。また別のもの
では、接着力が強すぎてきつく、着けたり外したりするには不快であり、また多
くのパッチは、有用薬剤を効果的には放出及び浸透させていない。
【0003】 あるパッチや各種部材は、皮膚の上のその場で形成することが必要であり、そ
のため適用するのに面倒である。例えば、米国特許A第4,291,025号は
、5〜12%の寒天、20〜75%のジエチレングリコール、残りが水で全体を
100%としたものを含む熱可逆性寒天ゲル局所包帯、及びそのような包帯の製
造方法に関するものである。この組成物には更に、ゲル強化剤及び特定の目的を
有する成分(例えば、ビタミン、抗生物質)を含んでいてもよい。米国特許A第
4,291,025号の発明の1つの態様によれば、固形で、高い強度を有し、
曲げることが可能な寒天ゲルが調製され、それを細かなペレット又は細片に細分
している。また別な態様によれば、寒天ゲルを加熱によってゾルに変化させ、こ
のゾルを標的皮膚に適用し、その場で冷却して取外し可能なゲル形状に形成させ
ている。
【0004】 更に、パッチ又はシート状部材のあるものでは、乾きすぎたり柔軟性にかけた
りするために、それを適用するべき表面の凹凸にぴったりとは適合しない。例え
ば、欧州特許A第161681号には、多糖類及び多価アルコールの水溶液を含
むゲルプレートが開示されている。このゲルプレートに用いる多糖類として好ま
しいのは、カラゲナンとガラクトマンナンとのブレンド物又は、カラゲナン単独
である。この組成物には任意成分として、医薬品成分、例えば皮膚刺激剤、抗炎
症剤、鎮痛剤及び抗生物質などが含まれる。このゲルプレートは透明あるいは目
立たないものであり、清涼感を与え、接着性が良好で、また、充分な弾性、伸縮
性、それに強度を有するものとして記載されている。
【0005】 柔軟性と強度はゲル化部材の更に重要な特性である。国際特許出願第97/1
7944号には、可溶性アルギネート(0.1〜5%)、寒天(0.01〜0.
5%)、ペクチン(0.01〜0.5%)、キサンタンゴム(0.05〜1%)
と水からなる残余とを含む多糖類の平衡混合物からなるゲル物質で調製された化
粧品配合物が開示されている。このゲル物質に任意に、水溶性あるいは水分散性
活性成分が加えられていてもよい。このゲル物質を加工して構造化ゲルを形成さ
せてもよく、これは、取扱い易くまた皮膚の表面によく順応すると開示されてい
る。
【0006】 国際特許出願第90/14110号には、水不溶性アルギネートと懸濁剤(例
えば、キサンタンゴム単独又はキサンタンゴムとイナゴマメゴムとの組合せ)を
含む、所望のサイズ、形状及び厚みを有する自立性(self-supporting)のスラブ
、パッド又はウェハーの形状をとることが可能な、医薬品製剤が開示されている
。ゲランゴムもまた、更に有用な懸濁剤として開示されている。この製剤におけ
る懸濁剤は、ゲル形成性剤として働いていてもよい。この製剤には場合によって
、抗炎症剤、又は防腐剤、ヨウ素が含まれる。スラブ又はウェハーの形状の製剤
は、柔軟性があり、プラスチックのバッキングの上に塗布され、露出した形ある
いはガーゼでカバーされた状態のゲルを有する総合外科用包帯の形状にされてい
てもよい。
【0007】 米国特許A第4,318,746号は、熱湯の中で分散、溶解あるいは水和し
、また冷却すると硬質のゲルを形成するかあるいは形成することが可能となるよ
うな第1のポリマーを少なくとも0.5%、熱湯には不溶であり、冷却すると溶
解あるいは水和し、また第1のポリマーと相溶性のある第2のポリマーを少なく
とも2%、並びに水を含有するゲルに関するものである。その明細書には、この
ゲルはしっかりしていて、粘着性と接着性を有し、例えば電極や薬物の局所投与
などに有用であると記載されている。この明細書の概括するところでは、このゲ
ルの特長の1つは、60〜65℃より低い温度でも比較的硬く、接着性を有して
いる点であるとしている。
【0008】 日本特許A第63−200760には、ゲル化マトリックスと支持シート(又
はバッキング)を含む2層パッチが開示されている。そこでの記述は、ゲル化マ
トリックスの皮膚に合わせる表面が平坦であることが好ましいと教示している。
あるいは、皮膚に合わせる表面には、メッシュ状の溝配置(図3)、ロゴのよう
なものの刻字(図2)、実質的に平行な溝配列(図5)、あるいは突起物の配置
(図7)などを含んでいてもよい。このゲル化マトリックスには、タンパク質(
ゼラチン、カゼイン、卵白又はセレシン(serecin))又は水溶性のポリマーが
含まれ、これに無機フィラー、保湿剤、それに可能ならば結合剤及び/又は架橋
剤が添加される。この2層パッチは所望の形状の金型への流し込みにより製作さ
れる。
【0009】 国際特許出願第98/17287号は、瘢痕の近傍に負の電荷を発生させるこ
とによってケロイド及び過形成性瘢痕を治療するための、中空の柔軟性シリコー
ンクッションに関するものである。このクッションは、テクスチャ加工されたシ
リコーンシートから製造されており、ここで「テクスチャ加工された(textured
)」という用語は、形状及び外観において規則的であっても不規則的であっても
よく、例えば、角、刻み目又はそれに関連した繊維構造的な特徴(textural fea
ture)を有する不規則な表面であると定義される。テクスチャ加工することで、
電荷が不均一に分布することになると教示されている。シリコーンシートをテク
スチャ加工する方法については何の開示もない。
【0010】 米国特許A第4,289,125号には、少なくとも皮膚に対向する表面がテ
クスチャ加工された、火傷用包帯として使用するためのポリマーシートが開示さ
れている。創傷の残片及び創傷部位への接着のための溜め場を設けることが推奨
されると教示されている。片方の表面あるいは両側の表面にテクスチャ加工表面
を有する火傷用包帯が開示されている。図1Dには、単層の部材が開示されてい
て、この場合には両側の表面がテクスチャ加工されている。織物状にテクスチャ
加工されたシートは骨格として作用して、ポリマーを運び、ついでそれが硬化さ
れる。次いでこの骨格をなしている織物状シートが溶媒リーチングによって除去
されると、一体型の単層自立性ポリマーシートが残される。図5F〜5Iには「
テクスチャ加工された」表面を1つだけ有する積層部材が開示されている。これ
は、滑らかな表面のポリマー膜を含み、その表面に織物状のテクスチャ加工を付
与する材料が部分的に包埋されている。包埋される材料は、ガーゼ又はメッシュ
、又は上記の織物状シート(骨格シートのリーチング処理の有無は問わない)で
被覆されているもの又は被覆されていないものであることができる。図6Dには
1つの「テクスチャ加工された」表面を有する非積層化タイプの実施態様が示さ
れている。織物材料が適当な表面上に拡げられ、ポリマーの膜層を運ぶ骨格とし
て働き、これは織物材料中のポリマーコーティングを有する連続層を形成する(
図6C参照)。この織物材料は、その後リーチングにかけられてもよい。
【0011】 国際特許出願第94/02674号は、合成繊維に積層された紙層を含む二重
テクスチャ加工治療用パッドに関するものであり、不織布層が、同一の厚みを同
時には有することが無い少なくとも2つの隣接した輪郭領域を含む繰り返しパタ
ーンを有するか、あるいは規則的又は不規則的に配置した割れ目を有するもので
ある。二重テクスチャ加工は、同一のパッドによる穏やかなクレンジング、強力
なクレンジングのいずれも可能とする。
【0012】 国際特許出願第98/50085号は、例えば、創傷包帯又は使い捨て紙おむ
つ用のターゲット・ストリップ(target strip)とする物品に関するものである
。この物品は基材と、テクスチャ加工で艶消し仕上げの低接着性バックサイズコ
ーティングとを含む。この明細書では、創傷包帯上の艶消し仕上げ表面は「機械
的操作」によって達成され、皮膚に適用する時に包帯を見えにくくすると教示さ
れている。
【0013】 米国特許A第5,026,446号は、使い捨て紙おむつ用の物理的に擦り目
をつけたターゲット・ストリップに関するものである。この物理的な擦り目は、
ターゲット・ストリップに対する粘着性閉止用タブ(closure tab)の接着性を
改良するものである。
【0014】 化粧品及び医療分野での上記のパッチ又はシートは、望ましい物理的性質及び
使用時の特性を得るための優れた点を備えてはいるが、これらの文献類には、強
度、堅牢性及び柔軟性の望ましい機械的特性並びに、取扱の容易さ、目立ちにく
さ、適用時に標的表面の凹凸に対する適合性の所望の使用特性を有する単層で自
立性がある予備成形シート状部材を開示していない。
【0015】 驚くべきことには、予備成形をした単層のシート状部材が、自立性であり、充
分に柔軟性があって適用時に標的表面の凹凸へ適合する、強度の高い構造物とし
て処方され得ることが見出された。本明細書における第1の局面によるシート状
部材は、非平面的形態を有しており、適用される標的表面に合わせてその形態を
選択することで、取扱い及び適用が容易となる。例えば、シート状部材の周辺部
のまわりの厚みある山部分は、取扱い易くさせ堅牢性も高め、それに対して薄い
部分は、凹凸のより多い部位の標的表面によりよく合う。追加的にあるいは代替
的に、使用時に、使用者からみて皮膚、毛髪、爪に対して反対側にあたるシート
状部材の表面にテクスチャ加工された面は、このシート状部材をより目立たない
ものにする。望ましい物理的特性は、強度及び柔軟性の関係に合わせてゲル化シ
ート状部材の化学的組成及びレオロジー的性質を選択することによって得られ、
また、望ましい使用時の性質は、少なくとも2つの隣接した輪郭領域が同一の平
均厚みを同時にはとらないような適切な非平面的形態を選択するか、及び/又は
、単数又は複数の適切なテクスチャ加工表面を選択することによって達成される
【0016】 本発明の予備成形単層シート状部材は、低レベルのシネレシス(syneresis、
離液性)を示すものが好ましく、このことは、シート状部材が触れた時に湿った
感じを与え、清涼感を与えることとなる。表面の液体は、標的表面に対するシー
ト状部材の接着性を高めることができ、その結果、ゲル化形状に追加の接着剤を
重ねる必要も、接着剤をコートした基材を使用する必要もなくなる。
【0017】 本発明の単層シート状部材は、基材としてしばしば使用されているような閉塞
性又は非閉塞性のバッキング材料によって支持したり強化したりする必要がない
。しかしながら、基材をもし使用するならば、その基材は単層シート状部材と組
合わせてもよく、それによって一層の支持や強化が得られることになろう。更に
、活性成分の蒸発を防いだり、その周辺部に接着剤をコーティングして皮膚にシ
ート状部材を接着させる手段として働かせたりする目的で、基材を使用してもよ
い。基材は、シート状部材の一面に含浸、接着あるいは積層させることができる
【0018】 欧州特許B第507,160号は、皮膚に適用するための外用製剤に関するも
ので、支持体の上に薬剤保持層を有し、その薬剤保持層には、リドカイン及び接
着性ゲルベース(0.5〜50%の水溶性高分子量物質、20〜70%の水及び
1〜70%の水分保持剤を含む)が含まれている。適切な支持体は、不織布のよ
うな柔軟性材料であると記述されている。
【0019】 支持や強化をより得るために基材を用いるならば、それはゲルと適合性のある
ものでなければならない。ゲルが基材から層状に剥離してくるようならば、基材
はそのゲルとは適合性がない。ゲル組成物が望ましい柔軟性と強度を有していた
としても、そのようなゲルを、そのゲルの性質と適合するような基材とマッチン
グさせるのにはいくつかの困難が残るであろう。柔軟性がある基材と柔軟性があ
るゲルを組合せたとしても、必ずしも柔軟性があるパッチやマスクシート状部材
が得られるとは限らない。層状剥離の問題はさておいて、多くの柔軟性がある基
材は多孔性を有しているために、湿潤性のあるゲルが基材の中に浸透していき、
その繊維の内部で強力なゲルネットワークを形成する。そのようなネットワーク
があると、得られたシート状部材の柔軟性が低下すると考えられる。更に、基材
が存在することで皮膚、毛髪あるいは爪の上で、パッチやマスク状部材の外観の
目立たなさが損なわれることもあり得る。この現象は基材の選択及びその特性に
依存することが多い。 本明細書におけるシート状部材は、好ましくは、化粧品及び治療用途のための
パッチ又はマスクである。
【0020】
【発明の概要】
本発明は、その第1の局面として、皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するた
めの予備成形単層シート状部材に関するものであり、このシート状部材は、空間
的に離れた第1及び第2表面を区画する周辺部を有しており、また、このシート
状部材は、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成
剤を含んでおり、そして、このシート状部材は、第1及び第2表面の内少なくと
も一方に非平面的形態を有している。
【0021】 本発明の第2の局面によれば、皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための
予備成形単層シート状部材が供せられ、このシート状部材は、空間的に離れた第
1及び第2表面を区画する周辺部を有しており、また、このシート状部材は、少
なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含んでお
り、そして、このシート状部材は、第1及び第2表面の内少なくとも1つで非平
面的形態を有していて、この非平面的形態は、同一の平均厚みを同時にはとらな
いような少なくとも2つの隣接した輪郭領域を含んでいる。
【0022】 本発明の第3の局面によれば、皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための
予備成形単層シート状部材が供せられ、このシート状部材は、少なくとも1種の
有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含んでおり、このシート
状部材は、空間的に離れた第1及び第2表面を区画する周辺部を有しており、第
1表面は使用時に皮膚、毛髪又は爪に隣接し、第2表面は非平面的形態を有して
おり、この非平面的形態は、10μmより大きいRaで定義されるテクスチャ(
tezture)を有するテクスチャ表面(tezturing surface)の反転像(negative i
mage)に相当するテクスチャ加工表面(textured surface)を有している。 テクスチャ加工表面を有する本発明のシート状部材は、目には見えないが、触
ればわかるようにテクスチャ加工されていることが好ましい。
【0023】 本発明のシート状部材は、皮膚、毛髪又は爪に、局所的に適用するのに適切で
ある。このシート状部材は、使用時の特性、例えば、目立ちにくさ、快適性、ぴ
ったり感、柔軟性、外観、強度、取扱易さ、局所的に適用した時の密着性などの
点で優れている。更に本明細書に記載されるシート状部材は、機械的性質にも優
れ、柔軟性を有し弾力性のある、強度の高い構造を有している。本発明における
好ましいシート状部材は、低レベルのシネレシスを示し、局所的に適用した時に
水和性、湿潤化利益のよりよい使用特性をももたらす。
【0024】 本発明の第4の局面によれば、本発明の第1又は第2の局面による予備成形単
層シート状部材の製造方法が供せられ、この方法には、少なくとも1種の有用薬
剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤を含むゲル形成性混合
物を金型に供給する供給工程であって、該金型が一方又はそれぞれが非平面的形
態の反転像である少なくとも1つの表面を有し、該非平面的形態が同一の平均厚
みを同時にはとらないような少なくとも2つの隣接した輪郭領域、又は、該非平
面的形態は、10μmより大きいRaにより規定されるテクスチャを有するテク
スチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面のいずれか、又はその両方を有し
ている、該供給工程と、その後、前記ゲル形成性混合物をゲル化させるゲル化工
程と、が含まれる。好ましい実施態様においては、この金型は、シート状部材の
対向する第1及び第2表面の上にテクスチャ加工表面を刻字するために、10μ
mより大きいRaで定義されるテクスチャを有する対向側のテクスチャ表面を有
している。より好ましくは、この金型は、更に、シート状部材の少なくとも1つ
の表面、好ましくはこのシート状部材を使用するときに皮膚、毛髪又は爪に対し
て反対側にあたる第2表面の上に、同一の平均厚みを同時にはとらないような輪
郭領域を少なくとも2つ含むような非平面的形態を備えるよう設計されているこ
とが好ましい。
【0025】 第5の局面においては、本発明は、第1又は第3の局面による予備成形単層シ
ート状部材の製造方法を提供するものであって、この製造方法には、以下の工程
が含まれているが、その工程とは、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1
種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤を含有するゲル形成混合物を金型内に供給
する工程であって、該金型の第1金型表面が第1表面の反転像である形態を有す
る、該供給工程と、第2テクスチャ表面をゲル形成性混合物の第2表面に接触さ
せる接触工程と、ゲル形成性混合物をゲル化させるゲル化工程と、シート状部材
からテクスチャ表面を取り外す取外工程とである。
【0026】 第6の局面においては、本発明は、少なくとも1種の有用薬剤を皮膚、毛髪又
は爪に送給する方法を提供するものであって、この方法に含まれるのは、皮膚、
毛髪又は爪に、本発明の第1、第2又は第3の局面によるシート状部材を接触さ
せることを含み、このシート状部材には、少なくとも1種の化粧品として有用な
薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤が含まれている。
【0027】
【発明の詳細な記述】
本発明の予備成形単層シート状部材には、少なくとも1種の有用薬剤及び少な
くとも1種のポリマー性ゲル形成剤、それに以下に記載するような各種の任意成
分が含まれる。特段の記載がない限り、総てのレベルと比率は、シート状部材の
全成分の重量によるものとする。シート状部材の付属物として基材を用いる場合
には、シート状部材の成分の全量の計算には、基材の重量は含めない。
【0028】 本明細書で使用する時、「予備成形した(pre-formed)」という用語は、その
ように記述されたシート状部材が予め定められた厚み、形状、大きさを有する製
品の形状に製造されていて、このシート状部材を各種の形態の包装から取りだし
、標的表面に指を使用して置くか覆いかけてもよいが、製品の形のものを標的部
位の上で延ばしたり、擦り込んだり、塗ったりする必要がないことを意味してい
る。本明細書で言うシート状部材は、密封された保護用包装材の中に包装されて
いることが好ましい。
【0029】 本明細書で使用する時、「シート状部材(sheet-like device)」という用語
は、そのように記述されたシート状部材が化粧品用又は医療用途のパッチ又はマ
スクであることを意味し、パッチは、連続のシートとなっていて、その形状は処
置すべき皮膚、毛髪又は爪の特定の部分に合わせて予め定められてあり、また、
マスクは、目、鼻あるいは口のための開口部を有する顔面を覆う非連続のシート
である。
【0030】 本明細書で使用する時、「単層の(unilamellar)」という用語は、そのよう
に記述されたシート状部材が、自立している単一の層であることを意味している
。 本明細書で使用する時、「非平面的形態(non-planar topography)」という
用語は、同一の平均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つの隣接した輪
郭領域を意味している。代替的あるいは付加的に、「非平面的形態」という用語
は、10μmより大きいRaで定義されるテクスチャを有するテクスチャ表面の
反転像であるテクスチャ加工表面を意味する。本明細書で使用する時、「Ra」
という用語は、最適平面からの、表面を基準にした平均偏差を意味しており、更
に詳しくは後記の「評価方法」の項で説明する。
【0031】 「同一の平均厚みを同時にはとらないような隣接した輪郭領域(adjacent del
ineated regions simultaneously not having the same mean thickness)」と
いう用語は、視覚的に区別されるシート状部材の隣接領域を指しているのであっ
て、例えば本明細書で述べているテクスチャ加工によって生じるような特定な点
での細かな厚みの変動は平均してしまっても、それらの平均的な厚みが異なって
いるのである。
【0032】 本明細書で使用する時、「水溶性の(water-soluble)」という用語は、室温
又は加温下で水性溶液に溶解し、そこで連続相を形成するゲル化可能ポリマー性
ゲル形成剤の能力を意味している。 本明細書で使用する時、「シネレシス(syneresis)」という用語は、放置に
よって液の滲出を伴いながらゲルが収縮する過程を意味する。理論にとらわれる
ことなく言えば、ゲル組成物が、組成物中の他の成分を束縛あるいは取り込んだ
3次元マトリックスを形成すると考えられる。シネレシスは、最初の均一系が凝
集性のゲル相と液体に自然に分離することに関すると考えられている。浸出液は
、その組成が元のゲルの組成に依存した溶液である。本発明の好ましいシート状
部材が標的部位に適用される時、そのシート状部材はその体積を幾分か失い、そ
の結果ゲルマトリックスの内部に束縛されていた水や有用薬剤のような成分が標
的部位に放出され、浸透していく。
【0033】 本明細書で使用する時、「多糖類(polysaccharide)」という用語は、天然で
得られるか合成的に製造される単糖単位の直鎖状、分枝状又は架橋状ポリマーを
意味しており、多糖類は低乾燥濃度で水中に分散させると膨潤し、その水相をゲ
ル化させる。 本明細書で使用する時、「破壊時の圧縮パーセント」という用語は、ゲルの柔
軟性の目安である。その測定法については、更に詳しく後記の「評価方法」の項
で説明する。
【0034】 本明細書で使用する時、「破壊力」という用語は、ゲルの強度の目安である。
その測定法については、更に詳しく後記の「評価方法」の項で説明する。 本明細書で使用する時、「周期性」という用語は、繰り返し単位のパターンを
意味していて、そのパターンにおける繰り返し単位の始点と終点との間の距離の
目安である。
【0035】 本発明のシート状部材の非平面的形態は、周期性を有していてもあるいは、有
していなくてもよい。周期性のあるパターンとしては、正弦曲線状、鋸歯状又は
円錐状が好ましい。その周期として好ましいのは、約0.1mm〜約10mmで
あり、更に好ましくは約0.5mm〜約5mmである。シート状部材の第1及び
第2表面がテクスチャ加工されている場合には、その両面におけるパターンが同
一であっても異なっていてもよく、またそれぞれのパターンが周期性を有してい
ても有していなくてもよい。また両方ともに周期性のパターンなら、その周期が
同一であっても異なっていてもよい。周期が同一な実施態様においては、両方の
表面に周期性を持ってつけられたパターンは、位置が合っていてもよく、その際
に片側の表面の凸部が反対側の表面の凸部あるいは凹部に直接対応していてもよ
いし、互い違いになっていてもよい。互い違いになっているパターンの方がシー
ト状部材が視覚的に目立ちにくいことが判っているので、パターンが互い違いに
なっている方が好ましい。
【0036】 図面においては、同様の部分には、同様の参照符号が付けられている。 図1a、図1b及び図1cは、包括的に符号10で示した、本発明による予備
成形単層シート状部材の第1の実施態様を示す。図1bの断面斜視図は図1aの
1b−1bの線で切断した部分である。シート状部材10は、空間的に離れた第
1及び第2表面14、16を区画する周辺部12を有している。シート状部材1
0は、第2表面16の上に非平面的形態を有している。この非平面的形態には、
周辺部12に隣接したリム18の形状をした厚みのある輪郭領域及び、周辺部1
2の中間にある山部20の形状をした厚みのある輪郭領域、並びに、他より薄く
なっている輪郭領域22が含まれる。
【0037】 使用にあたっては、実質的に平面となっている第1表面14を使用者の皮膚、
毛髪又は爪にくっつける。当然のことながら、第1及び第2表面14、16の両
方に非平面的形態を設けることも可能である(図示せず)。同様にして、非平面
的形態を第1表面14だけに設けることもまた可能である(図示せず)。このシ
ート状部材10は、例えば、使用者の目の下や口のまわりの皮膚の部分に有用薬
剤を送給するために適切である。
【0038】 図1a、図1b及び図1cのシート状部材10の大きさは、その意図する用途
及び製品の特性に応じて、どのようであってもよい。このシート状部材は、大ま
かには三日月形で、全体の寸法は、この三日月形を囲む仮想の長方形として定義
すれば約60mm×約27mmである。この実質的に三日月の形のものは、仮想
の長方形(図示せず)の第1の長手方向側に近接した第1及び第2湾曲先端を有
している。仮想の長方形の第1の長手方向側線と仮想の長方形を横切る中線との
交点から、22.5度、45度、90度、135度、157.5度の角度におけ
るシート状部材10の寸法は、それぞれ、13mm、17mm、20mm、23
mm及び21mmである。
【0039】 図2は、包括的に符号110で示した、本発明の第1又は第2の局面による予
備成形単層シート状部材の第2の実施態様を示す。シート状部材110は、空間
的に離れた第1及び第2表面114、116を区画する周辺部112を有してお
り、シート状部材110は、非平面的形態を有していて、この非平面的形態は、
第2表面116の上に周辺部112に隣接したリム118の形状をした厚みのあ
る輪郭領域及び、他より薄くなった輪郭領域122を有しているが、この厚みの
ある輪郭領域118及び他より薄くなった輪郭領域122は、同一の平均厚みを
同時にはとらないようになっている。リム118は、取扱中に、シート状部材1
10が裂けることを防ぎ、他より薄い領域122は、使用する際に湾曲の大きな
部位で使用者の皮膚にフィットし易くしている。少なくとも、この他より薄い領
域122には、更に、第2表面116の上に非平面的形態を有していることが好
ましく、その非平面的形態は、テクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表
面を含み、このテクスチャ表面は、10μmより大きいRaにより定義されるテ
クスチャを有している(図示せず)。
【0040】 図3は、包括的に符号210で示した、本発明の第1又は第2の局面によるシ
ート状部材の第3の実施態様を示す。シート状部材210は、空間的に離れた第
1及び第2表面214、216を区画する周辺部212を有しており、シート状
部材210は、非平面的形態を有していて、この非平面的形態は、周辺部212
の中間の位置に山部220の形状をした厚みのある輪郭領域及び、周辺部212
に近接して他より薄くなった輪郭領域222を含んでいる。山部220は、取扱
の際により大きな強度と弾性を付与し、他より薄い領域222は、使用に際して
湾曲の大きな目標表面に対して、フィットし易くしている。
【0041】 図4は、包括的に符号310で示した、本発明の第1、第2又は第3の局面に
よる予備成形単層シート状部材の第4の実施態様を部分断面斜視図で示す。シー
ト状部材310は、空間的に離れた第1及び第2表面314、316を有してお
り、シート状部材310は、非平面的形態を有していて、この非平面的形態は、
周辺部(図示せず)の中間の位置に、空間的に離れた山部320の形状をした複
数の厚みのある輪郭領域と、複数の他より薄くなった輪郭領域322とを含んで
いる。図示したように、このシート状部材は、代替的に、山部を横切ってテクス
チャ加工されていると考えられなくもないが、山部の長手方向には、テクスチャ
加工は行われていない。しかしながら、ここで示した非平面的形態には、更に、
10μmより大きいRaで定義されるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転
像であるテクスチャ加工表面を含んでいてもよい。
【0042】 図5は、包括的に符号410で示した、本発明の第1又は第3の局面による予
備成形単層シート状部材の第2の実施態様を部分断面斜視図で示す。シート状部
材410は、空間的に離れた第1及び第2表面414、416を有しており、第
1表面414は、使用時に皮膚、毛髪又は爪に隣接し、第2表面416は、非平
面的形態を有していて、この非平面的形態は、10μmより大きいRaで定義さ
れるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を有
している。第1表面414及び/又は第2表面416が更に、同一の平均厚みを
同時にはとらないような少なくとも2つの輪郭領域を含むような非平面的形態を
備えていてもよいと考えられる(図示せず)。また、第1表面414は適宜、非
平面的形態を有していて、この非平面的形態が10μmより大きいRaで定義さ
れるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を有
していてもよいと考えられる(図示せず)。
【0043】 図6、図7a及び図7bは、包括的に符号510で示した、本発明の第1又は
第2の局面による予備成形単層シート状部材の第5の実施態様を示す。図7bの
断面図は図7aを7b−7bの線で切断した部分である。シート状部材510は
、空間的に離れた第1及び第2表面514、516を区画する不規則な形状の周
辺部512を有している。シート状部材510は、非平面的形態を有しており、
この非平面的形態には、2つの隣接した他より薄い輪郭領域522及び厚みのあ
る輪郭領域524が含まれていて、両輪郭領域は、同一の平均厚みを同時にはと
らない。この実施態様では、非平面的形態は、第2表面516上に存在している
。他より薄い領域522は、使用に際して湾曲の大きな部位、すなわち鼻の部分
に対して、フィットし易くなっている。
【0044】 図8及び9は、包括的に符号610で示した、本発明の第1又は第2の局面に
よる予備成形単層シート状部材の第6の実施態様を示す。このシート状部材61
0は、マスクであって、使用者の顔面を実質的に覆うような形状及び形状になっ
ていて、空間的に離れた第1及び第2表面614、616を有しているが、この
シート状部材610は、第2表面616の上に非平面的形態を有しており、この
非平面的形態には、2つの隣接した他より薄い輪郭領域622及び厚みのある輪
郭領域624が含まれていて、両輪郭領域は、同一の平均厚みを同時にはとらな
い。シート状部材610は、また、使用者の目、鼻及び口に適合するような形状
及び寸法にした開口部626を有している。他より薄い領域622は、周辺部6
12の周りで空間を隔てながら、切欠き部分628に隣接している。使用に際し
ては、図8に示したように、隣接する他より薄い領域622を接触させて、予備
成形単層シート状部材610をマスクの形状にし、使用者の顔面を実質的に覆い
、少なくとも1種の有用薬剤を顔面の皮膚に送給する。
【0045】 図10及び11は、包括的に符号710で示した、本発明の第1又は第2の局
面による予備成形単層シート状部材の第7の実施態様を示す。このシート状部材
710は、マスクであって、使用者の顔面を実質的に覆うような形状及び寸法に
なっている。外側にあるスリット730は、周辺部712に隣接して設けられて
いる。このシート状部材では、第2表面716の上に非平面的形態を有し、この
非平面的形態には、少なくとも2つの隣接した他より薄い輪郭領域722及び厚
みのある輪郭領域724が含まれていて、両輪郭領域は、同一の平均厚みを同時
にはとらない。他より薄い領域722は、使用時には使用者の目及び鼻/口の部
分に当接するので、使用者に不快感を与えない。シート状部材710には、更に
、スリット732及び開口部726があり、それぞれ使用者の目、鼻及び口に適
合するような形状及び寸法になっている。使用に際しては、外側にあるスリット
730を互いに重ね合わせ、それによりマスクの形状の予備成形単層シート状部
材710が実質的に使用者の顔面を覆うようにする。
【0046】 図12は、包括的に符号810で示した、本発明の第1、第2及び第3の局面
によるシート状部材の第8の実施態様を示す。シート状部材810は、空間的に
離れた第1及び第2表面814、816を区画する周辺部812を有しており、
このシート状部材810は、非平面的形態を有していて、この非平面的形態は、
第2表面816上の周辺部812に近接したリム818の形状をした厚みのある
輪郭領域818及び他より薄くなった輪郭領域822を含んでいて、両輪郭領域
は、同一の平均厚みを同時にはとらない。更に、このシート状部材は、第1及び
第2表面814,816の両方に、10μmより大きいRaで定義されるテクス
チャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を有している。
【0047】 代替的あるいは付加的に、パッチ部材又はマスク部材10、110、210、
310、410、510、610、710、810の非平面的形態には、記号(
Symbol)が含まれていてもよい(図示せず)。この記号は例えば、商標、ロゴ及
び/又は一連の英数字などの形をとることができる。
【0048】 好ましくは、テクスチャ加工表面、あるいは同一の平均厚みを同時にはとらな
いような少なくとも2つ輪郭領域のいずれか、あるいはその両方である非平面的
形態は、シート状部材の第2表面(使用時に、使用者の皮膚、毛髪又は爪の反対
側)にあることが好ましい。更に好ましいのは、テクスチャ加工表面であると共
に、同一の平均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つ輪郭領域である非
平面的形態が、シート状部材の第2表面(使用時に、使用者の皮膚、毛髪又は爪
の反対側)にあるのみ加えて、テクスチャ加工表面である非平面的形態がシート
状部材の第1表面にもある場合である。
【0049】ポリマー性ゲル形成剤 本明細書に記載された予備成形単層シート状部材の必須の成分として、シート
状部材は少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含有している。一般的に、本
発明の予備成形単層シート状部材は、全重量に対して70%より少ない、好まし
くは50%より少ない、より好ましくは30%より少ない、特に好ましくは10
%より少ないポリマー性ゲル形成剤を含む。
【0050】 この少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤は天然のものでも、合成されたも
のでもよい。この少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤は自己ゲル化性であっ
てもよいし、又は単に他の物質と組合せてゲルを形成するものであってもよい。
或いは、この少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤は物理的又は化学的に架橋
されるものであってもよい。
【0051】 ポリマー性ゲル形成剤は自己ゲル化性であっても、又は単に他の物質、例えば
糖、アルコール又は1価もしくは多価塩類などと組合せることでゲルを形成する
ものであってもよい。1価又は多価塩類は更に、ゲル強化剤としても作用し、本
明細書に記載された予備成形単層シート状部材の強度増加に寄与してもよい。適
切なカチオンは例えば、カリウムイオン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオ
ン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、カルシウムイオン及びマグネシウムイオ
ン又はそれらの混合物のような、1価又は多価カチオンから選択され得る。前記
のカチオンと組合わせるのに適切なアニオンは、塩素アニオン、クエン酸アニオ
ン、硫酸アニオン、炭酸アニオン、ホウ酸アニオン及びリン酸アニオン又はそれ
らの混合物から選択され得る。
【0052】 物理的架橋結合とは、化学的共有結合ではなく、例えば、シート状部材中に高
い結晶性を持つ領域があるとか、高いガラス転移温度を持つ領域があるとかいっ
た物理的な性質の架橋を有するポリマーをいう。化学的架橋結合とは、化学結合
によって架橋されたポリマーをいう。ポリマーが照射線技術によって化学的に架
橋されていることが好ましく、そのような方法には熱照射、電子線照射、紫外線
照射、ガンマ線照射、マイクロ波照射などがある。化学的架橋が系中に形成され
る場合に加えて、多官能性架橋剤及び/又はフリーラジカル開始剤が、照射の際
に架橋反応を開始するためにプレミックス中に存在していてもよい。そのような
成分は5重量%までの量で好ましく存在することができる。
【0053】 このポリマー性ゲル形成剤は水可溶性又は非水溶性である。この少なくとも1
種のポリマー性ゲル形成剤は水可溶性ゲル形成剤であることが好ましい。或いは
、このポリマー性ゲル形成剤は、非水溶性ポリマー性ゲル形成剤を含んでいても
よく、それにはシリコーン系ポリマー性ゲル形成剤/シリコーン(オルガノポリ
シロキサン樹脂)又はブロックコポリマーの熱可塑性エラストマーが含まれる。
【0054】非水溶性ポリマー性ゲル形成剤 シリコーンはR3SiO1/2のシロキサン単位及びSiO4/2を含む、可溶性ヒ
ドロキシル官能基含有オルガノポリシロキサン樹脂として記述され得、ここでR
は、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素及びハロゲン化炭化水素ラジカルか
ら選択された1価のラジカルである。R3SiO1/2及びSiO4/2という命名法
において、1/2及び4/2は、示された分子での半結合(half bond)の数であ
る。例えば、R3SiO1/2では、酸素上に1つの1/2結合があり、その結合の
残り半分は他の原子に結合している。この基は次式のように表すこともできる。
【化1】 同様にして、SiO4/2は、示された分子中に4つの1/2結合があり、それ
ぞれの結合の残りの半分は、ある他の原子と結合している。この基は次式のよう
に表すことができる。
【化2】
【0055】 本明細書で使用する時、「可溶性樹脂(soluble resin)」という用語は、ゲ
ル化可能オルガノポリシロキサンが、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン
などのような炭化水素液体又は環状もしくは直鎖状のポリジオルガノシロキサン
のようなシリコーン流体に、実質的に完全に溶解させることができることを意味
する。樹脂はシリコーン流体に可溶性であることが好ましい。
【0056】 シリコーン樹脂を表す式の中で、Rは、好ましくは炭素原子を20個未満、最
も好ましくは炭素原子1〜10個を有する、炭化水素及びハロゲン化炭化水素ラ
ジカルから選択された1価のラジカルを表す。適切なRラジカルの例に含まれる
のは、アルキルラジカル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オク
チル、ウンデシル、オクタデシルなど)、環状脂肪族ラジカル(例えば、シクロ
ヘキシル)、アリールラジカル(例えば、フェニル、トリル、キシリル、ベンジ
ル、α−メチルスチリル、2−フェニルエチルなど)、アルケニルラジカル(例
えば、ビニル)及び、塩素化炭化水素ラジカル(例えば、3−クロロプロピル、
ジクロロフェニルなど)である。
【0057】 シリコーン樹脂のシリコーン流体中での溶解性を上げるためには、シリコーン
流体の主な有機ラジカルに合わせて、シリコーン樹脂の主な有機ラジカルを選択
することが望ましい。好ましくはシリコーン樹脂の化学式中、少なくとも1/3
、より好ましくは全部のRが、メチルラジカルである。R3SiO1/2シロキサン
単位の好ましい例に含まれるのは、Me3SiO1/2並びにPhMe2SiO1/2
びPh2MeSiO1/2であり、ここでMeはメチルを表し、Phはフェニルを表
している。
【0058】 R3SiO1/2シロキサン単位のSiO4/2単位に対する比率は、モル比にして
それぞれ0.5から1.2であることが好ましい。更に好ましくは、全R3Si
1/2シロキサン単位のSiO4/2単位に対するモル比は、0.6と0.8との間
である。
【0059】 シリコーン樹脂は公知の方法で製造することが可能である。好ましくは、シリ
カヒドロゾルキャッピング法によって製造されるが、これは米国特許A第2,6
76,182号(ダウト(Daubt)ら)に記載され、米国特許A第3,627,
851号(ブラディ(Brady))、米国特許A第3,772,247号(フラニ
ガン(Flannigan))で変法が提案されている。このそれぞれの特許は、本発明
の予備成形単層シート状部材において有用な可溶性オルガノポリシロキサンの製
造方法を教示するものとして、参考として引用し本明細書に組み入れる。得られ
る樹脂はそれ以上の変性をすることなく使用することも可能であるが、トリアル
キルシリル基でキャップしてシラノール含量を下げることもできる。この反応は
公知の方法、例えば樹脂をトリメチルクロロシラン又はヘキサメチルジシラザン
のような化合物と反応させることによって実施できる。
【0060】 シリコーン流体として好ましいのは、ヒドロキシル末端化ジオルガノポリシロ
キサンポリマーである。このシリコーン流体での繰返し単位は、R2SiO2/2
ロキシ単位であり、ここでRはそれぞれ独立して、上記のシリコーン樹脂の際に
定義したのと同じ炭化水素ラジカル及びハロゲン化炭化水素ラジカルから選択さ
れる。一般的にはこのシリコーン流体は単一のポリマー又はコポリマーで構成で
きるが、そのようなポリマーの2種以上の混合物であることもできる。このシリ
コーン流体は25℃では、液状又はゴム状であることもできる。このシリコーン
流体の鎖の中の有機ラジカルの、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは
少なくとも85%がメチルラジカルであることが好ましく、これはシリコーン流
体の中で如何なる分布状態であることもできる更に、このシリコーン流体には、
約10モル%までのシロキサン分岐部位が含まれていてもよい。
【0061】 シリコーン樹脂は、予備成形単層シート状部材の約40〜70重量部の量で用
いられるのが好ましく、シリコーン流体は約30〜約60重量部の量で用いられ
、ただしここでは、シリコーン樹脂と流体の合計が100部としている。通常は
シリコーン樹脂を約50〜60重量部、それに対応してシリコーン流体を約40
〜50重量部用いることが好ましいが、ここでは重量部の合計を100とする。
予備成形単層シート状部材を製造するためには、シリコーン樹脂とシリコーン流
体は、ブレンドされても、共縮合されてもよい。シリコーン樹脂とシリコーン流
体を共縮合する方法は当業者にはよく知られている。
【0062】 シリコーン樹脂の1つの好ましい種類は、トリメチルシリル末端ブロック化ポ
リシリケート樹脂と、シラノール末端ブロック化ポリオルガノシロキサン流体例
えばポリジメチルシロキサン流体との混合物からなるものであるが、前者の例を
あげれば、ベンゼン可溶性樹脂コポリマーからなるシリコーン樹脂であって、そ
れはケイ素結合ヒドロキシルラジカルを有し、式R1 3SiO1/2のトリオルガノ
シロキシ単位と式SiO4/2の四官能性シロキシ単位により、コポリマー中に存
在する四官能性シロキシ単位毎に約0.6から0.9のトリオルガノシロキシ単
位の比率で本質的になるものであって、ここでR1は、炭素原子が1〜6個の炭
化水素ラジカルから独立して選択された1価の有機ラジカルである。そのような
樹脂あるいは類似の樹脂を教示するものとして、米国特許A第2,736,72
1号(デクスター(Dexter)ら)及び米国特許A第2,814,601号(キュ
リー(Currie)ら)を参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0063】 また別の適切な種類は米国特許A第2,857,356号(グッドウィン(Go
odwin)、Jr.)(参考として引用し本明細書に組み入れる)に記載されたもの
、又はグッドウィンのものと類似の樹脂である。米国特許A第2,857,35
6号に開示されているのは、(i)トリアルキル加水分解性シランとアルキルシ
リケートの共加水分解生成物であって、ここで共加水分解生成物は複数のケイ素
結合ヒドロキシル基を有しているものと、(ii)ケイ素結合ヒドロキシル基を含
む直鎖状で高粘度のオルガノポリシロキサン流体とを含む成分の混合物からなる
シリコーンである。
【0064】 シリコーン樹脂(i)とシリコーン流体(ii)は任意に、カナダ特許A第71
1,756号(ペイル(Pail))(参考として引用し本明細書に組み入れる)に
記載されているような工程によって、共縮合させてもよい。このような縮合反応
では、シリコーン樹脂(i)とシリコーン流体(ii)を触媒量のシラノール縮合
触媒の存在下に混合し、ついでこのシリコーン樹脂(i)とシリコーン流体(ii
)を、例えば還流条件下で1〜20時間加熱することによって縮合させる。シラ
ノール縮合触媒の例は、1級、2級及び3級アミン、これらのアミンのカルボン
酸、並びに4級アンモニウム塩である。
【0065】 また別の種類としては、米国特許A第4,591,622号及び同第4,58
4,355号(ブリザード(Blizzard)ら)、米国特許A第4,585,836
号(ホーマン(Homan)ら)、及び米国特許A第4,655,767号(ウッダ
ード(Woodard)ら)などに記載された組成物がある(これらの特許は参考とし
て引用し本明細書に組み入れる)。一般的に言えば、これらは(i)シリコーン
樹脂及び(ii)シリコーン流体のブレンド物からなるものであり、これらを化学
的に処理してブレンド物中のケイ素結合ヒドロキシル基含量を下げている。前述
したように、化学的処理に先立って、これらは場合によって縮合させてもよい。
【0066】 シリコーンポリマー性ゲル形成剤は、シリコーンゴムと混同されてはならない
。シリコーンゴムはこのような用途には役立たない。シリコーンポリマー性ゲル
形成剤は通常はフィラーを添加しないか又は、少量(5%未満)のフィラーを含
む。これとは対照的に、シリコーンゴムでは通常約15〜35%のフィラーを含
んでいる。シリコーンポリマー性ゲル形成剤には、通常フィラーは大量には必要
とされない。その理由は、大量に加えると、シリコーンポリマー性ゲル形成剤が
付着及び接着性を失い、動的粘度が増大する原因となり、そのシリコーンポリマ
ー性ゲル形成剤のコーティングを塗布するのが困難となることが多いからである
【0067】 適切なシリコーンポリマー性ゲル形成剤の別の種類としては、フランス国特許
A第2735024号及び欧州特許A第0764441号に記載されたものがあ
る(これらは参考として引用し本明細書に組み入れる)。
【0068】 他の代替物として、非水溶性ポリマー性ゲル形成剤は、ABAブロックコポリ
マー、例えばスチレン−オレフィン−スチレンブロックコポリマー又はエチレン
−プロピレンブロックコポリマーのようなブロックコポリマー型熱可塑性エラス
トマーであってもよい。より好ましくはこのようなポリマーには、水素化グレー
ドのスチロール/エチレン−ブチレン/スチロール(SEBS)、スチレン/イ
ソプレン/スチレン(SIS)、及びスチロール/エチレン−プロピレン/スチ
ロール(SEPS)が含まれる。
【0069】水溶性ポリマー性ゲル形成剤 本発明に使用される水溶性ポリマー性ゲル形成剤は、合成又は天然ポリマー及
びそれらの混合物から選択される。一般的に言って、本発明の予備成形シート状
部材は、50重量%未満、より好ましくは30重量%未満、特に好ましくは20
重量%未満の水溶性ポリマー性ゲル形成剤を含む。
【0070】 合成ポリマー: 本明細書において使用するのに適した合成ポリマーには、非
イオン性水溶性ポリマー;アクリル酸ベースのポリマーもしくはその誘導体;又
はセルロース誘導体;並びに、それらの混合物が含まれる。本明細書において使
用するのに適した合成ポリマーはその電荷又は構成モノマーによって分類するこ
とができる。しかしながら、本明細書における分類は便宜上のものであって、分
類の間で重なりが生じうることは理解されたい。
【0071】 非イオン性水溶性ポリマー: 本明細書において使用するのに適した非イオン
性水溶性ポリマーには、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリ−2−エチル−2−オキサゾ
リン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルエーテル、ポ
リビニルエーテルとポリビニルピロリドンとのコポリマー及びその誘導体、メチ
ルビニルエーテル及び無水マレイン酸、エチレンと無水マレイン酸とのコポリマ
ー、並びにそれらの混合物が含まれる。非架橋ポリマーには、ビニルアルコール
、ビニルエーテル及びそれらのコポリマー、カルボキシビニルモノマー、ビニル
エステルモノマー、カルボキシビニルモノマーのエステル、ビニルアミドモノマ
ー、ヒドロキシビニルモノマー、アミン又は4級基を含むカチオン性ビニルモノ
マー、N−ビニルラクタムモノマー、及びアクリルアミドスルホン化ポリマーの
ようなスルホン化ポリマー、並びに、それらの混合物から誘導された繰り返し単
位が含まれる。或いは、非架橋のポリマーは、ポリビニルエーテルのホモポリマ
ー又はコポリマー、あるいはマレイン酸エステルの半エステルから誘導されるコ
ポリマーであってもよい。同様にして、その他の併用可能なポリマーモノマー単
位を、例えば、ポリビニルアルコール及びポリアクリル酸、あるいは、エチレン
及び酢酸ビニルのようなコポリマーとして使用してもよい。
【0072】 アクリル酸ベースのポリマー及びその誘導体: 適切なアクリル酸ベースのポ
リマー及びその誘導体には、アクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、メ
トキシジエトキシエチルメタクリレート、及びヒドロキシジエトキシエチルメタ
クリレートのポリマー;アンモニウムポリアクリレート及びナトリウムポリアク
リレートのようなポリアクリル酸の塩;2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸のポリマー又はその塩(AMPS);アクリルアミド及びN,N’
−メチレンビスアクリルアミドのコポリマー;並びに、ポリアクリルアミド、又
はそれらの混合物が含まれる。更に本明細書において使用するのに適切なポリマ
ーには、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)ベースのコポリ
マーが含まれ、これは、「HEMA」と、米国特許A第5,804,107号の
第14列第36〜67行及び第15列第1〜34行に記載されたコモノマーの1
種又は複数とのコポリマーである(これらは参考として引用し本明細書に組み入
れる)。
【0073】 セルロース誘導体: 本明細書において使用するのに適したセルロース誘導体
の例には、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテートプロ
ピオネートカルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、メチル
セルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキ
シエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、及びそれ
らの混合物が含まれる。アルキル基置換セルロースもまた本明細書で有用である
。これらのポリマーでは、セルロースポリマーのヒドロキシ基は、ヒドロキシア
ルキル化セルロースを作るためにヒドロキシアルキル化され(好ましくは、ヒド
ロキシエチル化もしくはヒドロキシプロピル化)され、更にエーテル結合を介し
てC10〜C30の直鎖あるいは側鎖アルキル基で修飾される。一般的に、これらの
ポリマーは、C10〜C30の直鎖又は分枝鎖アルコールのヒドロキシアルキルセル
ロースとのエーテルである。ここで有用なアルキル基の例としては、ステアリル
、イソステアリル、ラウリル、ミリスチル、セチル、イソセチル、ココイル(す
なわちココヤシ油のアルコールに由来するアルキル基)、パルミチル、オレイル
、リノレイル、リノレニル、リシノレイル、ベヘニル、及びこれらの混合物から
成る群から選択されるものが挙げられる。アルキルヒドロキシアルキルセルロー
スエーテルのうちで好ましいのは、CTFAの呼称がセチルヒドロキシエチルセ
ルロースの物質であり、これは、セチルアルコールとヒドロキシエチルセルロー
スとのエーテルである。この物質はアクアロン・コーポレーション(Aqualon Co
rporation)から商品名ナトロゾール(登録商標)CS Plusとして販売さ
れている。
【0074】 天然ポリマー: 本明細書において使用するのに適した天然ポリマーには、ゼ
ラチン、多糖類、及びそれらの混合物が含まれる。本明細書において使用される
多糖類は、紅藻多糖類;グルコマンナン;ガラクトマンナン;発酵多糖類、又は
その誘導体;褐海藻多糖類;海洋無脊椎動物抽出物;デンプン又はその誘導体;
天然果実抽出物;植物繊維誘導体;ケルプ;天然植物滲出物;樹脂ゴム;及びそ
れらの混合物から好ましくは選択される。本明細書のシート状部材が、水溶性ポ
リマー性ゲル形成剤として1種又は複数の多糖類を含む場合、シート状部材は全
乾燥重量として10%未満、好ましくは5%未満、更に好ましくは3%未満の多
糖類又はその混合物を含む。
【0075】 ゼラチン: 本明細書におけるシート状部材にゼラチンが使用される場合、高
分子量のゼラチンは、低分子量のものと組合せて、その溶解性を調節する。分子
量が低く20,000以下のものはゲル化能に劣る。
【0076】 褐海藻多糖類: 褐海藻多糖類として分類される多糖類は各種のフェボフィシ
アエ(Phaebophyceae)から抽出により単離される。本明細書において使用され
る適切な褐海藻多糖類には、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、
アルギン酸カルシウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン
酸プロピレングリコール、及びそれらの混合物が含まれる。
【0077】 紅藻多糖類: 紅藻多糖類として分類される多糖は、紅藻(Rhodophyceae)綱
に属する海洋植物種から単離される。紅藻多糖類は水性ゲルに機械的強度をもた
らす。本発明での使用に適切な紅藻多糖類には、寒天、これは当業界において(
CTFA)商品名称で寒天(agar agar)フレークとして知られており、各種の
テングサ(Gelidium)種植物又はその近縁の紅藻類から、「アガーアガー100
」又は「アガーアガー150」(ティー・アイ・シー・ガムズ(TIC Gums)社、
米国、メリーランド州、ベルキャンプ)又は「アガーアガーK−100」(グミ
ックス・インターナショナル社(Gumix International Inc)、米国、ニュージ
ャージー州、フォートリー)として市販;アガロース、これは市販品としては、
「シー・プラーク(Sea Plaque)(登録商標)」(エフ・エム・シー(FMC)社
、米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィア)及び「アガロース Type
1−b」(シグマ−アルドリッチ社(Sigma - Aldrich Co. Ltd)、英国、プー
ル)として市販;カラゲナン、これはラムダ−、イオタ−及びカッパ−体を含み
、各種のスギノリ科又はソリエリアセアエ(Solieriaceae)科から水抽出で得ら
れるもので、当業界において(CTFA)商品名ではツノマタとして知られてお
り、「ゲルカリン(Gelcarin)(登録商標)LA」、「シーケム(Seakem)(登
録商標)3/LCM」又は「ビスカリン(Viscarin)(登録商標)XLV」(い
ずれもエフ・エム・シー社、米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィア)とし
て市販;並びに、フルセララン、これはガム・テクノロジー社(Gum Technology
Corporation)(米国、アリゾナ州、ツーソン)及びコンチネンタル・コロイド
社(Continental Colloids Inc.)、米国、イリノイ州、シカゴ)から入手可能
)、又はそれらの混合物が含まれる。好ましくは、本明細書において使用する紅
藻多糖類は、寒天、アガロース、カッパ−カラゲナン及びフルセララン又はそれ
らの混合物から選択される。
【0078】 グルコマンナン: グルコマンナンはグルコースとマンノース残基の基本的に
は直鎖状の骨格を有する多糖類である。グルコマンナンでは直鎖状の骨格に短い
側鎖がついていて、アセチル基が糖単位のC−6位にランダムに存在している。
通常このアセチル基は、6〜20糖単位あたりに1つの割合で見出される。本明
細書で使用するのに適切なグルコマンナン又はその誘導体は、マンノースのグル
コースに対する比が約0.2〜約3のものである。本明細書で使用するのに好適
なグルコマンナンには、コンニャク(konjac)マンナン、これは、コンニャク植
物(Amorphophallus konjac plant)(エレファントヤム)の塊根をすりつぶし
て得られる粉体の一般名であって、商品名「ヌトリコール(Nutricol)(登録商
標)コンニャク粉」としてエフ・エム・シー社(米国、ペンシルバニア州、フィ
ラデルフィア)から販売;及び、脱アセチル化コンニャクマンナン;又は、それ
らの混合物が含まれる。
【0079】 ガラクトマンナン: ガラクトマンナンは植物の貯蔵多糖類で、マメ科の多く
の種子の内乳細胞中に存在する。「ガラクトマンナン」という総称には、ガラク
トース及びマンノース残基で形成された総ての多糖類が含まれる。ガラクトマン
ナンは、(1,4)−結合のβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖状の骨格を含
む。これらの環には側鎖として、a−(1,6)−グルコシド結合によって単離
ガラクトピラノース残基がついている。ガラクトマンナンには更に少量の他の糖
残基が含まれていることもある。本明細書で使用するのに適切なガラクトマンナ
ンは、コロハゴム;アルファルファ;クローバー;イナゴマメゴム、これは当業
界では(CTFA)名称でカロブ・ビーン・ゴム(carob bean gum、イナゴマメ
ゴム)と呼ばれていて、「シーガル(Seagul)L」としてエフ・エム・シー社(
米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィア)から販売されている;タラゴム、
これはスターライト・プロダクツ(Starlight Products)社(仏国、ルーアン)
又はブンゲ・フーズ(Bunge Foods)社(米国、ジョージア州、アトランタ)か
ら入手可能;グアーゴム、これはサイアモプシス・テトラゴノロブス(Cyamopsi
s tetragonolobus)の摩砕内乳から得られるもので、「ブルトナイト(Burtonit
e)V7E」(ティー・アイ・シー・ガムズ社、米国、メリーランド州、ベルキ
ャンプ)、「ジャガー(Jaguar)C」(ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社
、米国、ジョージア州、マリエッタ)、「スーパーコール(Supercol)」(アク
アロン(Aqualon)社、米国、デラウェア州、ウィルミントン)として入手可能
;並びに、カッシアゴム、スターライト・プロダクツ社(仏国、ルーアン)から
入手可能、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、本明細書で使用するガ
ラクトマンナンは、1〜5個のマンノシル単位毎に平均して1個を(1,6)−
結合−a−D−ガラクトピラノシル単位に置換したものが好ましく、またグアー
ゴム、イナゴマメゴム、カッシアゴム、又はそれらの混合物から選択される。
【0080】 発酵多糖類又はその誘導体: 発酵多糖類とは、炭素及び窒素源、緩衝剤及び
微量元素を含む培地中で微生物発酵により商業的に生産されている多糖類である
。本明細書で使用するのに適切な発酵多糖類又はその誘導体には、ゲランゴム(
gellan gum)、これは当業界では(CTFA)商品名称ではゴムゲラン(gum ge
llan)として知られているもので、シュードモナス・エロデア(Pseudomonas el
odea)による炭水化物の純粋培養発酵により産生される高分子量のヘテロ多糖類
ゴムであり、ケルコ(Kelco)社(米国、カリフォルニア州、サンディエゴ)か
ら「ケルコゲル(Kelcogel)」として市販されているもの;キサンタンゴム、こ
れは当業界では(CTFA)商品名称ではキサンタンとして知られているもので
、キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)による炭水化物
の純粋培養発酵により産生される高分子量のヘテロ多糖類ゴムであり、カルゴン
(Calgon)社(米国、ペンシルバニア州、ピッツバーグ)から「ケルトロール(
Keltrol) CG 1000/BT/F/GM/RD/SF/T/TF」として
、又は、ケルコ社(米国、カリフォルニア州、サンディエゴ)から「ケルザン(
Kelzan)」として市販されているもの;ナットウゴム:プルラン;ラムサンゴム
(rhamsan gum);カードラン;スクシノグリカン;ウェランゴム(welan gum)
;デキストラン、これはファルマシア・ファイン・ケミカルズ(Pharmacia Fine
Chemicals)社(米国、ニュージャージー州、ピスカタウェイ)から「セファデ
クス(Sephadex)G−25」と市販されているもの、及びその誘導体;並びに、
スクレロチウムゴム、これはアルバン・ムラー・インターナショナル(Alban Mu
ller International)社(仏国、モントレイル)から「アミゲル(Amigel)」と
して市販されているもの、又はその混合物が含まれる。好ましい発酵多糖類又は
その誘導体は、ゲランゴム、キサンタンゴム又はそれらの混合物から選択される
。より好ましい発酵多糖類又はその誘導体は、キサンタンゴムである。
【0081】 海洋無脊椎動物抽出物: 海洋無脊椎動物、特に無脊椎動物の外骨格から誘導
される多糖類は主として、N−アセチル−D−グルコサミン残基からなっている
。本明細書で使用するのに適切なそのような多糖類の例をあげれば、キトサン、
これは例えばアジノモト(Ajinomoto)社(米国、ニュージャージー州、チーク
ネック)からの「マリン・デュー(Marine Dew)」から入手可能;ヒドロキシプ
ロピルキトサン、これは例えば一丸ファルコス(株)(Ichimaru Pharcos)社(
日本国、岐阜県、ヤマガタグン)からの「エッチピーシーエッチ・リキッド(HP
CH Liquid)」及びその誘導体として入手可能;又はそれらの混合物がある。
【0082】 デンプン又はその誘導体: デンプンは、2つのグルコースポリマー、アミロ
ース及びアミロペクチンが種々の割合で含まれる多糖類である。本明細書で使用
するのに適切なものとしては、デンプン;アミロペクチン;デキストリン、これ
はナショナル・スターチ(National Starch)社(米国、ニュージャージー州、
ブリッジウォーター)から「ナデックス(Nadex)360」として市販されてい
る、及び誘導体;又はそれらの混合物である。
【0083】 天然果実抽出物: 本明細書で使用するのに適切な天然果実抽出物の例をあげ
れば、ペクチン;及びアラビアン(arabian);又はそれらの混合物である。 植物繊維誘導体: 本明細書で使用するのに適切な植物繊維誘導体はセルロー
スである。 天然植物滲出物: 天然植物抽出物から得られ、本明細書で使用するのに適切
な多糖類には、カラヤゴム、トラガカントゴム、アラビアゴム、タマリンドゴム
、及びガッチゴム、又はそれらの混合物が含まれる。
【0084】 樹脂ゴム: 本明細書で使用するのに適切な樹脂ゴムの例をあげれば、セラッ
クゴム、これはラックカイガラムシ(ルチファー・ラッカ(Laccifer lacca)、
タカルディア・ラッカ(Tachardia lacca)の樹脂状分泌物から得られるもの;
ダマールゴム;コーパルゴム及びロジンゴム;又はそれらの混合物がある。
【0085】 好ましくは、本明細書の予備成形単層シート状部材は水溶性ポリマー性ゲル形
成剤の混合物を含む。この混合物は、1種又は複数の非イオン性水溶性ポリマー
;1種又は複数のアクリル酸ベースのポリマー又はその誘導体;1種又は複数の
多糖類;及びそれらの混合物から選択される。例えば、本明細書における水溶性
ポリマー性ゲル形成剤混合物で好ましいのは、多糖類及び非イオン性水溶性ポリ
マーを含んでいてもよく、或いは2種類の多糖類を含んでいてもよい。より好ま
しくは、この水溶性ポリマー性ゲル形成剤は、多糖類混合物であって、ここで、
この多糖類混合物に含まれるのは、(1)少なくとも1種の紅藻多糖類;褐海藻
多糖類;又はそれらの混合物;及び(2)少なくとも1種の発酵多糖類;ガラク
トマンナン;グルコマンナン;天然植物滲出物;又は天然果実抽出物;及びそれ
らの誘導体、又はそれらの混合物である。更に好ましくは、本発明のシート状部
材の水溶性ポリマー性ゲル形成剤は、(1)少なくとも1種の紅藻多糖類;及び
(2)少なくとも1種の発酵多糖類;グルコマンナン;又はガラクトマンナン;
及びそれらの誘導体又は混合物を含む多糖類混合物である。
【0086】 好ましい実施態様においては、本発明の水溶性ポリマー性ゲル形成剤は多糖類
混合物であって、これには紅藻多糖類及びグルコマンナン又はガラクトマンナン
が含まれる。理論にとらわれることなく言えば、このような多糖類混合物中では
、グルコマンナン又はガラクトマンナンを加えることで紅藻多糖類の性能を補い
、本発明の予備成形単層シート状部材の機械的強度を上げるのに寄与していると
考えられる。更に、機械的物性を改良し、好ましくは、予備成形単層シート状部
材からのシネレシスのレベルを下げるという観点から、好ましくはこの多糖類混
合物中での紅藻多糖類とグルコマンナン又はガラクトマンナンとの比率が約20
:1から約1:5、更に好ましくは約5:1から約1:2までである。
【0087】 ポリマー性ゲル形成剤が天然産のものである場合、そのようなゲルは総てなに
がしかのシネレシス(すでに本明細書で定義すみ)を示す。シネレシスは標的部
位に有用薬剤を送給するための1つの手段を提供する。凝集したゲル相の表面に
滲出する液層は容易に拡散することが可能であり、それによりシート状部材の装
着時間を短くすることができる。本発明の予備成形単層シート状部材は好ましく
は低レベルのシネレシスを示し、本発明のシート状部材は触れると湿るようなの
が好ましい。シネレシスが強すぎると、非効率的で、魅力のない製品になってし
まう。
【0088】 本特許の発明者たちはまた次のことを見出した。すなわち、強度及び柔軟性に
関して所望の機械的性質を有する多糖類ゲルを得るためには、その強度のために
選択した多糖類ポリマー性ゲル形成剤を可塑化効果を付与する薬剤と組合せる場
合に、多糖類ポリマー性ゲル形成剤の全量を、機械的強度及び柔軟性を損なうこ
となく、できるだけ低く保つ必要がある。低い全多糖類レベルは、開放ゲル構造
をもたらし、元々のゲル中のその他の成分がゲルネットワークの内部に強固に拘
束されなくなり、自由に拡散できると考えられる。
【0089】 本発明の予備成形単層シート状部材は、低レベルのシネレシスを示し、触れる
と湿るようなのが好ましい。前述したように、ゲルを含むシート状部材は常にな
にがしかのシネレシスを示しているが、シネレシスが強すぎると、非効率的で、
魅力のない製品になってしまう。
【0090】水分 少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤が水溶性であるような本発明の好まし
い実施態様では、本発明の予備成形単層シート状部材には水分が含まれる。水分
があるとすれば、本発明の予備成形単層シート状部材の全水分含量は、重量でシ
ート状部材の約20%〜約99.5%、好ましくは約30%〜約95%、より好
ましくは約40%〜約85%である。
【0091】基材 本発明の予備成形単層シート状部材には自立性があり、基材と通常呼ばれてい
る閉塞性又は非閉塞性のバッキング材によって支持し又は強化する必要がない。
しかしながら、基材がもし存在するならば単層シート状部材と組合せることも可
能で、それによりさらなる支持もしくは強化を加えることができる。この基材は
非閉塞性のものが好ましい。更に、本発明によるシート状部材が大きな表面積を
有する場合には、基材が特に有用である。基材を支持もしくは強化を加えるため
に使おうとするなら、その基材は本発明のシート状部材との間に充分な適合性を
有していて、それから剥離するようなことがあってはならない。
【0092】 基材としては広い範囲の材料を使用することが可能である。次のような特性を
有しているのが望ましい:(i)使用時の充分な湿潤強度、(ii)充分な柔軟性
、(iii)充分な嵩高さ及び多孔性、(iv)ゲル混合物が基材に拡散・浸透する
ような充分な親水性、(v)剥離を防ぐための混合物に対する充分な適合性、(
vi)充分な透明性又は半透明性、それに(vii)適切なサイズ。
【0093】 或いは、この基材をテクスチャ表面として使用することも可能である。基材を
テクスチャ表面として使用した場合には、その基材は好ましくはシート状部材か
ら容易に剥離するであろう。 上記の基準の1つ又は複数を満たし、本明細書で有用で適切な基材には、織布
又は不織布材料;成形フィルムのようなポリマーシート材料;及び紙基材が含ま
れる。
【0094】有用薬剤 本発明の必須成分として、本明細書における予備成形単層シート状部材には少
なくとも1種の有用薬剤が安全で効果的な量で含まれる。本明細書で使用する時
、「有用薬剤」という用語は、適用した領域に対して化粧品効果として及び/又
は治療効果を及ぼすような活性成分を意味する。有用薬剤についてのこの定義に
あてはまるものは、以下にあげる分類と共に、例えばビタミン類や保湿剤がある
【0095】 本明細書で使用する時「安全で効果的な量」という用語が意味するのは、有用
薬剤の量が、処置すべき状況を改良したり、皮膚、毛髪又は爪に所望の効果を与
えたりするのに充分なくらい多い量であるが、重篤な副作用が出ず、健全な医薬
品としての判断の範囲内で合理的な利益対危険比を有しているに充分なくらい少
ない量であるということである。有用薬剤の安全で効果的な量がどれくらいかは
、薬剤の種類、薬剤が皮膚を通して、あるいは毛髪及び/又は爪の内部又は表面
で浸透する能力、使用者の年齢、使用者の健康状態、使用者の皮膚、毛髪又は爪
の状態、その他の要因によって変化する。
【0096】 この有用薬剤には、それらの薬剤学的に許容される塩も含まれる。「薬剤学的
に許容される塩」が意味していることは、ヒトの組織に接触させて使用するのに
適した一般的に使用される塩であって、過度の毒性、刺激性、不適合性、不安定
性、刺激性、アレルギー反応性などが無いものならば、何でもよい。
【0097】 一般的には、本発明の予備成形単層シート状部材には、シート状部材の重量に
対して、少なくとも1種の有用薬剤又はそれらの混合物が、約0.01%〜約6
0%、好ましくは約0.05%〜約30%、最も好ましくは約0.1%〜約20
%で含まれる。
【0098】 本明細書において使用される有用薬剤は、その化粧品的なもしくは治療的な効
果、又は想定される作用機序によって分類することができる。しかしながら理解
しておくべきことは、本明細書において用いられる有用薬剤は、場合によっては
、2種以上の化粧品的もしくは治療的効果、又は2種以上の作用機序で作用する
ことができるということである。したがって、ここで行う分類は便宜上のもので
あって、特定の用途あるいは列記した用途類に対してだけに有用薬剤を限定する
ことを意図するものではない。以下に述べる有用薬剤は、本発明の予備成形単層
シート状部材において使用できる。
【0099】 抗ニキビ活性成分: 抗ニキビ活性成分は尋常性座瘡、すなわち毛嚢脂腺の慢
性疾患の治療及び予防に効果を発揮する。症状には毛包脂腺器の炎症が含まれ、
その結果、丘疹、膿疱、膿疱、面皰、重篤な瘢痕などの病変を招く。通常膿疱内
容物には、細菌のコリネバクテリウム・アクネス(Corynebacterium acnes)及
びスタフィロコッカス・エピデルミス(Staphylococcus epidermis)が見出され
る。有効な抗ニキビ活性成分の例をあげれば、国際特許出願第98/18444
号(参考として引用し本明細書に組み入れる)に記載された角質溶解剤がある。
更なる有用な活性成分には、レチノイド例えばレチノイン酸(例えば、cis及び
/又はtrans)及びその誘導体(例えば、エステル);レチノール及びそのエス
テル(例えば、プロピオン酸レチニル、酢酸レチニル);アビエチン酸、アダパ
レン(adapalene)、タザロテン(tazarotene)、アラントイン、アロエ抽出物
、アルビエチン酸(arbietic acid)及びその塩、「アセビオール(ASEBIOL)」
(ラボラトリーズ・セロバイオロジークス(Laboratories Serobiologiques)社
、ニュージャージー州、サマービル)、アザライン酸(azaleic acid)、メギ抽
出物、クマコケモモ抽出物、ヒオウギ、ベンゾキノリノン、過酸化ベンゾイル、
ベルベリン、「ビオダーミン(BIODERMINE)」(セデルマ(Sederma)社、ニュ
ーヨーク、ブルックリン)、ビオフラボノイド類、ビサボロール、s−カルボキ
シメチルシステイン、ヤクヨウニンジン抽出物、カシンオイル(cassin oil)、
チョウジ抽出物、シトラール、シトロネラール、クリマゾール、「コンプレテッ
ク(COMPLETECH)MBAC−OS」(リポ(Lipo)社、ニュージャージー州、パ
ターソン)、「クレモーゲン(CREMOGEN)M82」(ドラゴコ(Dragoco)社、
ニュージャージー州、トトワ)、キュウリ抽出物、デヒドロ酢酸及びその塩、デ
ヒドロエピアンドロステロン及び硫酸塩誘導体、ジクロロフェニルイミダゾール
ジオキソラン、d,l−バリン及びそのエステル、DMDMヒダントイン、エリ
スロマイシン、エスシノール(escinol)、エチルヘキシルモノグリセリルエー
テル、エチル2−ヒドロキシウンデカノエート、ファルネソール、酢酸ファルネ
シル、ゲラニオール、ゲラニルゲラニオール、グラブリジン(glabridin)、グ
ルコン酸、グルコノラクトン、グリセリルモノカプレート、グリコール酸、グレ
ープフルーツ種子抽出物、グーグーリピッド(gugu lipid)、「ヘデラゲニン(
HEDERAGENIN)」(マルゼン社、ニュージャージー州、モリスタウン)、ヘスペ
リチン、ヒノキトール(hinokitol)、ホップ抽出物、水素化ロジン、10−ヒ
ドロキシデカン酸、イヒチオール、インターロイキン1α拮抗薬、「カピラリン
(KAPILARINE)」(グリーンテック(Greentech)社、仏国、サンボーズール)
、ケトコナゾール、乳酸、レモングラス油、「ロコカルコン(LOCHOCHALCONE)
LR15」(マルゼン社、ニュージャージー州、モリスタウン)、リノール酸、
「リパサイド(LIPACIDE)C8CO」(セピック社、仏国、パリ)、ロバスタチ
ン、4−メトキシサリチル酸、メトロニダゾール、ミノサイクリン、ムクロッシ
(mukurossi)、ニーム種子油、ニコチン酸アミド、ニコチン酸及びそのエステ
ル、ナイシン、パンテノール、1−ペンタデカノール、ペオニア抽出物、ハッカ
抽出物、フェラデンドロン(phelladendron)抽出物、2−フェニル−ベンゾチ
オフェン誘導体、フロレチン、「フロロジン(PHLOROGINE)」(セクマ(Secma
)社、仏国、ポントルー)、ホスファチジルコリン、タンパク分解酵素、クエル
セチン、紅木紫檀抽出物、ローズマリー抽出物、ルチン、ヤクヨウサルビア抽出
物、サリシン、サリチル酸、セリン、タツナミソウ抽出物、サイバーヘグナー(
siber hegner)抽出物、シベリアユキノシタ抽出物、シリコール(silicol)、
ラウリル硫酸ナトリウム、スルホアセトアミドナトリウム、「ソフォーラ・エク
ストラクト(SOPHORA EXTRACT)」(マルゼン社、ニュージャージー州、モリス
タウン)、ソルビン酸、硫黄、サンダー・バチ(sunder vati)抽出物、ティー
ツリー油、テトラヒドロアビエチン酸、トレオニン、ジャコウソウ抽出物、チオ
キソロン(tioxolone)、トコフェロール及びそのエステル、トレハローゼ6−
ウンデシレノエート、3−トリデセン−2−オル、トリクロサン、トロポロン、
「ユニトリエノール(UNITRIENOL)T27」(ユニケム(Unichem)社、イリノ
イ州、シカゴ)、ビタミンD3及びその類縁体、シロジャコウソウ油、ヤナギ樹
皮(willow bark)抽出物、ウォゴニン(wogonin)、イランイラン、グリセリン
酸亜鉛、リノール酸亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛ピリチオン(zinc pyrithione)、硫
酸亜鉛、双極イオン性界面活性剤(例えば、セチルジメチルベタイン)並びに、
それらの混合物が含まれる。
【0100】 皮膚軟化剤: 本明細書において有用な皮膚軟化剤の例には、鉱油、ワセリン
、C7〜C40分岐鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエス
テル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カル
ボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カル
ボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエス
テル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボ
ン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレン
グリコールジエステル、糖類のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエス
テル、例えばセファコットネート(スクロースポリコットンシーデート)、ポリ
ジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン、ポリアルクアリールシロキ
サン、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン、植物油、水素化植物油、
ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジC8〜C30アルキルエ
ーテル、及びそれらの混合物が含まれる。これらの薬剤については国際特許出願
第98/18444号(参考として引用し本明細書に組み入れる)に更に詳しく
記載されている。
【0101】 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS): 本明細書において用いるのに適切なN
SAIDS及びそれらのエステルの例は、国際特許出願第98/18444号(
参考として引用し本明細書に組み入れる)に記載されている。更に非ステロイド
性抗炎症薬の非限定的な例には、フルフェナム酸;パンテノール及びそのエーテ
ル誘導体及びエステル誘導体、例えば、パンテノールエチルエーテル、パンテニ
ルトリアセテート;パントテン酸及び塩及びそのエステル誘導体、特にパントテ
ン酸カルシウム;アロエベラ、ビサボロール、アラントイン及びカンゾウ科(グ
リチルリザ・グラブラ(Glycyrrhiza glabra)属/種)が含まれ、これには、グ
リチルレチン酸、グリチルリチン酸及びそれらの誘導体、例えば、グリチルリチ
ン酸アンモニウムのような塩及び、グリチルレチン酸ステアリルのようなエステ
ルが含まれる。
【0102】 局所麻酔剤: 本明細書において用いるのに適切な局所麻酔剤の例としては、
ベンゾカイン及びブピバカインがある。他の適切な例については国際特許出願第
98/18444号に記載されている(参考として引用し本明細書に組み入れる
)。
【0103】 人工日焼け剤及び日焼け加速剤: 人工日焼け剤は、皮膚にメラニンを増加さ
せたり見かけ上皮膚にメラニンが増加したような状況を作ったりして、自然な日
焼けを促進させることができる。人工日焼け剤及び日焼け加速剤の例を非限定的
にあげてみると、グルコースチロシネート及びアセチルチロシン、ブラジリン、
カフェイン、コーヒー抽出物、DNA断片、イソブチルメチルキサンチン、メチ
ルキサンチン、「フォトタン(PHOTOTAN)」(ラボラトリーズ・セロバイオロジ
ークス(Laboratoires Serobiologiques)社、ニュージャージー州、サマービル
)、プロスタグランジン、茶抽出物、テオフィリン、「ユニペルタン(UNIPERTA
N)P2002」及び「ユニペルタンP27」(ユニケム(Unichem)社、イリノ
イ州、シカゴ);及びそれらの混合物などがある。本明細書において適切な他の
人工日焼け剤の例については国際特許出願第98/18444号に記載されてい
る(参考として引用し本明細書に組み入れる)。 防腐剤: 本明細書において用いるのに適切な防腐剤の例としては、アルコー
ル、ベンゾエート、ソルビン酸、及びそれらの混合物がある。
【0104】 抗菌及び抗真菌活性物質: 抗菌及び抗真菌活性物質は細菌及び真菌の増殖や
成長を抑えるのに有効であることができる。抗菌及び抗真菌活性物質の非限定的
な例には、ケトコナゾール、シクロピロックス、過酸化ベンゾイル、テトラサイ
クリン、アゼライン酸及びその誘導体、酢酸エチル、アラントラクトン、イソア
ラントラクトン、アルカンナ抽出物(アラニニン(alaninin))、アニス、アル
ニカ抽出物(酢酸ヘレナリン及び11,13−ジヒドロヘレナリン)、メンマ抽
出物(フロロ(phloro)、ルシノール(lucinol)含有抽出物)、メギ抽出物(
塩化バーベリン)、ベイスイート(bay sweet)抽出物、メギ皮抽出物(ミリシ
トリン)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸及びその塩、
ベンゾイン、ベンジルアルコール、サントリソウ、ブレティラ塊茎、アカネグサ
、ボワドローズ油、ゴボウ、ブチルパラベン、カデ油、「CAE」(アジノモト
社、ニュージャージー州、ティーネック)、カヤプト油、カンジュー(cangzhu
)、キャラウェー油、カスカリラ皮(エッセンシャルオイル(ESSENTIAL OIL)
の名称で販売されている)、ニオイヒバ油、カモミレ、チャパラル、クロロフェ
ネシン、クロルキシレノール、桂皮油、シトロネラ油、チョウジ油、デヒドロ酢
酸及びその塩、イノンド種子油、「ダウイシル(DOWICIL)200」(ダウ・ケ
ミカル(Dow Chemical)社、ミシガン州、ミドランド)、エキナシア(echinace
a)、エレノール(elenolic)酸、イカリソウ、エチルパラベン、FO−TI、
ガルバヌム、ガーデンワレモコウ(garden burnet)、「ゲルモール(GERMALL)
115」及び「ゲルモールII」(アイ・エス・ピー・サットン・ラボズ(ISP-
Sutton Labs)社、ニュージャージー州、ウェイン)、ドイツカモミレ(german
chamomile)油、ジャイアント・タデ(giant knotweed)、「グリダント(GLYDA
NT)」及び「グリダントPLUS」(ロンザ(Lonza)社、ニュージャージー州
、フェアローン)、グレープフルーツ種子油、ジイセチオン酸ヘキサミジン、ヒ
ノキチオール、蜂蜜、スイカズラ花、ホップ、永久花、ヨードプロピニルブチル
カルバミド(ロンザ社(ニュージャージー州、フェアローン)より入手可能)、
イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、「ジェーエム・アクチケア(JM A
CTICARE)」(マイクロバイアル・システムズ・インターナショナル(Microbial
Systems International)社、英国、ノッチンガム)、ジュニパーベリー(juni
per berries)、「カトン(KATHON)CG」(ローム・アンド・ハース(Rohm an
d Haas)社、米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィア)、ラブダナム、ラベ
ンダー、セイヨウヤマハッカ油、レモングラス、メチルパラベン、ハッカ、梅、
カラシ、ミルラ、ニーム種子油、オルトフェニルフェノール、「オリーブ・リー
フ・エクストラクト(OLIVE LEAF EXTRACT)」(バイオボタニカ(Bio Botanica
)社、ニューヨーク、ハウページ)、パセリ、パチュリ油、シャクヤク、「フェ
ノニップ(PHENONIP)」(ニパ・ラボズ(Nipa Labs)社、デラウェア州、ウィ
ルミントン)、フィトスフィンゴシン、松葉油、「プランサーバティブ(PLANSE
RVATIVE)」(カムポ・リサーチ(Campo Research)社、シンガポール国、ラッ
フルズキー)、プロピルパラベン、スベリヒユ、キライラ(quillaira)、ダイ
オウ、テンジクアオイ油、ローズマリー、ヤクヨウサルビア、サリチル酸、サッ
サフラス、セイバリー、スーチョアン・ラバージ(sichuan lovage)、メタ亜硫
酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、「ソフォリアンス(SOPHOLIANCE)」(
ソリアンス(Soliance)社、仏国、コンピエーニュ)、ソルビン酸及びその塩、
スフィンゴシン、ステビア、エゴノキ、タンニン酸、茶、茶木油(カヤプト油)
、ジャコウソウ、トリクロサン、トリクロカルバン、トロポロン、テレピン、ウ
ンベリフェロン(抗真菌剤)、及びユッカ、又はそれらの混合物が含まれる。本
明細書において有用な他の抗菌及び抗真菌活性物質の例については国際特許出願
第98/18444号に記載されている(参考として引用し本明細書に組み入れ
る)。
【0105】 皮膚平滑化剤: 皮膚平滑化剤は、皮膚の炎症の防止及び治療において有効で
あることができる。皮膚平滑化剤は、本発明の皮膚の外観効果を促進するもので
あって、例えば、このような薬剤によって皮膚がより均質になり、皮膚のトーン
やカラーを整える。皮膚平滑化剤の非限定的な例には、アブシンチウム、アラビ
アゴム、エスシン(aescin)、セイヨウイソノキ抽出物、アラントイン、アロエ
、「エーピーティー(APT)」(センターケム(Centerchem)社、コネチカット
州、スタンフォード)、アルニカ、レンゲソウ、レンゲソウ根抽出物、アズレン
、「ベイカリン(BAICALIN)SR15」(バーネット・プロダクツ・ディスト(
Barnet Products Dist)社、ニュージャージー州、エングルウッド)、バイカル
・タツナミソウ(baikal skullcap)、ベイジュ(baizhu)、カナダバルサム、
ミツバチ花粉(bee pollen)、「バイオフィテックス(BIOPHYTEX)」(ラボラ
トリーズ・セロバイオロジークス社、ニュージャージー州、サマービル)、ビサ
ボロール、ブラック・コホッシュ、ブラック・コホッシュ抽出物、ブルー・コホ
ッシュ、ブルー・コホッシュ抽出物、ヒヨドリバナ、ルリチシャ、ルリチシャ油
、ルリチシャ種子油、ブロメライン、キンセンカ、キンセンカ抽出物、「カナデ
ィアン・ウィロウバーク・エクストラクト(baikal skullcap)」(フィトケム
(Fytokem)社)、キャンデリラワックス、カンジュー(cangzhu)、カノラ植物
ステロール、トウガラシ、カルボキシペプチダーゼ、セロリ種子、セロリ茎抽出
物、「ケンタウリウム(CENTAURIUM)」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルック
リン)、シマセンブリ抽出物、カマズレン、カモミレ、カモミレ抽出物、チャパ
ラル、イタリアニンジンボク、イタリアニンジンボク抽出物、ハコベ、チコリ根
、チコリ根抽出物、チラタ、チシャオ(chishao)、コロイド状オートミール、
コンフリー、コンフリー抽出物、「クロミスト・シーエム・グルカン(CROMIST
CM GLUCAN)」(クローダ(Croda)社、ニュージャージー州、パーシパニー)、
ダルトシド(darutoside)、デフリアン・アンゼリカ(dehurian angelica)、
「デビルズクロウ(DEVIL'S CLAW)」(エムエムピー(MPM)社、ニュージャー
ジー州、プレーンフィールド)、2価金属(例えば、マグネシウム、ストロンチ
ウム、マンガン)、シバムギ、ミズキ、「イーシェーブ(EASHAVE)」(ペンタ
ファーム(Pentapharm)社、スイス国、バーゼル)、エレウテロ(eleuthero)
、「エルヒビン(ELHIBIN)」(ペンタファーム社、スイス国、バーゼル)、「
エンテライン2」(セクマ社、仏国、ポントルー)、マオウ、イカリソウ、エス
クロシド、マツヨイグサ、コゴメグサ、「エクストラクト(EXTRACT)LE−1
00」(シノ・ライオン(Sino Lion)社、ニューヨーク、ワールドトレードセ
ンター)、ファンフェン(fangfeng)、ナツシロギク、フィシン、レンギョウ実
、ガノダーマ(ganoderma)、ガオベン(gaoben)、「ガツライン(GATULINE)
A」(ガッテフォセ(Gattefosse)社、仏国、サンプリースト)、リンドウ、ゲ
ルマニウム(germanium)抽出物、銀杏ビルボア(gingko bilboa)、銀杏、ニン
ジン抽出物、ヒドラスチス、ヤギ抽出物、ゴツ・コラ(gotu kola)、グレープ
フルーツ抽出物、グアヤクウッド油、グッガル(guggal)抽出物、ヘレナリンエ
ステル、ヘンナ、スイカズラ花、ヤセイニガハッカ抽出物、セイヨウトチノキ、
トクサ、フズハン(huzhang)、オトギリソウ、イヒチオール、永久花、トコン
、ジュズダマ、ナツメ、コーラノキ抽出物、「ラナクリス(LANACHRYS)28」
(ラナ・テック(Lana Tech)社、仏国、パリ)、レモン油、リアンキアオ(lia
nqiao)、カンゾウ根、リグスチカム(ligusticum)、イボタノキ、ラベージ根
、ヘチマ、メース(mace)、モクレン花、マンジスタ(manjistha)抽出物、マ
ルガスティジン(margaspidin)、マルガスティジン(margaspidin)、マトリシ
ン(matricin)、「ミクロアト(MICROAT)IRC」(ナーチャー(Nurture)社
、モンタナ州、ミズーラ)、ハッカ、ヤドリギ、「モデュレーン(MODULENE)」
(セポルガ(Seporga)社、仏国、ソフィアアンチポリス)、ヤエナリ実抽出物
、ジャコウ、オートムギ抽出物、オレンジ、パンテノール、パパイン、シャクヤ
ク皮、シャクヤク根、「フィトプレノリン(PHYTOPLENOLIN)」(バイオボタニ
カ社、ニューヨーク、ハウページ)、「プレレーゲン(PREREGEN)」(ペンタフ
ァーム社、スイス国、バーゼル)、スベリヒユ、「クエンチ(QUENCH)T」(セ
ンターケム社、コネチカット州、スタムフォード)、キラヤ、ランタナ、ジオウ
、ダイオウ、ローズマリー、ロスマリン酸(rosmarinic acid)、ローヤルゼリ
ー、ヘンルーダ、ルチン、ビャクダン、サンキ(sanqi)、サルサパリラ、ノコ
ギリパルメット、「センシリン(SENSILINE)」(シラブ(Silab)社、仏国、ブ
ライブ)、「シーベスベッキア(SIEGESBECKIA)」(セデルマ社、ニューヨーク
、ブルックリン)、グリチルレチン酸ステアリル、「スティムテックス(STIMUT
EX)」(ペンタファーム社、スイス国、バーゼル)、エゴノキ、レンタカンバ油
、セイヨウクルマバソウ、タゲテス(tagetes)、茶抽出物、ジャコウソウ抽出
物、ティエンチ(tienchi)ニンジン、トコフェロール、酢酸トコフェロール、
トリクロサン、ウコン、ウリメイ(urimei)、ウルソル酸、ストローブマツ皮、
ウィッチヘーゼル、ジニイ(xinyi)、セイヨウノコギリソウ、酵母菌抽出物、
ユッカ、及びそれらの混合物が含まれる。
【0106】 日焼け止め剤: 本明細書において用いるのに適切な日焼け止め剤の例は国際
特許出願第98/18444号に記載されている(参考として引用し本明細書に
組み入れる)。本明細書において用いるのに適切な日焼け止め剤の他の適切な例
には、p−メトキシケイ皮酸ジエタノールアミン、ジオキシベンゾン、PABA
エチルジヒドロキシプロピル、アミノ安息香酸グリセリル、ロウサム(lawsome
)及びジヒドロキシアセトン、アントラニル酸メンチル、アントラニル酸メチル
、PABAオクチルジメチル、レッド・ペトロリアム(red petroleum)、スリ
ソベンゾン、サリチル酸トリエタノールアミン、及びそれらの混合物が含まれる
【0107】 皮膚バリア修復助剤: 皮膚バリア修復活性成分とは、スキンケア用の活性成
分であって、表皮のもつ自然の湿分防護機能を修復し補充することを助けるもの
である。皮膚バリア修復助剤の非限定的な例には、アブラナステロール、カフェ
イン、カンペステロール、カノラ由来ステロール、「セラマックス(CERAMAX)
」(クエスト(Quest)社、英国、アシュフォード)、「セラミド(CERAMIDE)
HO3TM」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン)、「セラミドII」
及び「セラミドIII」(クエスト社、英国、アシュフォード)、「セラミドI
IIB」(コスモファーム(Cosmoferm)社、オランダ、デルフトより入手可能
)、「セラミドIS3773」(ラボラトリーズ・セロバイオロジークス社、ニ
ュージャージー州、サマービル)、「セラミノール(CERAMINOL)」(イノコス
ム(Inocosm)社、仏国、シャトネー・マラブリ)、「セラゾール(CERASOL)」
及び「セファリップ(CEPHALIP)」(ペンタファーム社、スイス国、バーゼル)
、コレステロール、コレステロールヒドロキシステアレート、コレステロールイ
ソステアレート、7−デヒドロコレステロール、「デルマタイン(DERMATEIN)
BRC」及び「デルマタインGSL」(ホルメル(Hormel)社、ミネソタ州、オ
ースチン)、「エルデュー(ELDEW)CL301」(アジノモト社、ニュージャ
ージー州、ティーネック)、「エルデューPS203」(アジノモト社、ニュー
ジャージー州、ティーネック)、「フィトロブロシド(FITROBROSIDE)」(ペン
タファーム社、スイス国、バーゼル)、「ゲネロール(GENEROL)122」(ヘ
ンケル(Henkel)社、ニュージャージー州、ホーボーケン)、グルセリルセリン
アミド、乳酸、「ラクトミド(LACTOMIDE)」(ペンタファーム社、スイス国、
バーゼル)、ラノリン、ラノリンアルコール、ラノステロール、ラウリン酸 n
−ラウリルグルカミド、リポ酸、n−アセチルシステイン、セリン、n−アセチ
ル−L−セリン、n−メチル−L−セリン、「ネット・ステロール・アイエスオ
ー(NET STEROL-ISO)」(バーネット・プロダクツ(Barnet Products)社、ニ
ュージャージー州、エングルウッド)、ニコチン酸アミド、ニコチン酸及びその
エステル、ニコチニルアルコール、パルミチン酸、パンテノール、パンテチン、
ホスホジエステラーゼインヒビター、「フィト(PHYTO)/CER」(インテル
ゲン(Intergen)社、ニューヨーク、パーチェサー)、「フィトグリコリピッド
・ミレ・エクストラクト(PHYTOGLYCOLIPID MILLET EXTRACT)」(バーネット・
プロダクツ・ディストリビューター(Barnet Products Distributor)社、ニュ
ージャージー州、エングルウッド)、「フィトスフィンゴシン(PHYTOSPHINGOSI
NE)」(ギスト・ブロカデス(Gist Brocades)社、ペンシルバニア州、キング
オブプロシア)、「センドフィラグリン(PSENDOFILAGGRIN)」(ブルックス・
インダストリーズ(Brooks Industries)社、ニュージャージー州、サウス・プ
レーンフィールド)、「クエスタミド(QUESTAMIDE)H」(クエスト社、英国、
アシュフォード)、セリン、スティグマステロール、シトステロール、スティグ
マスタノール、ダイズ由来ステロール、スフィンゴシン、s−ラクトイルグルタ
チオン、ステアリン酸、「スーパー・ステロール・エステルズ(SUPER STEROL E
STERS)」(クローダ社、ニュージャージー州、パーシパニー)、チオクト酸、
「THSCセラミド・オイル(THSC CERAMIDE OIL)」(カムポ・リサーチ(Cam
po Research)社、シンガポール国、ラッフルズキー)、トリメチルグリシン、
ニコチン酸トコフェリル、ビタミンD3及びその同族体又は誘導体、「ワイ2(
Y2)」(オーシャン・ファーマシューティカル(Ocean Pharmaceutical)社)又
はそれらの混合物が含まれる。
【0108】 しわ防止剤及び皮膚衰退防止剤: しわ防止剤及び皮膚衰退防止剤は表皮層及
び/又は真皮層を補充し若返らせるために有効であることができる。これらの活
性成分は、一般的に、皮膚のマトリックス成分(例えば、コラーゲン及びグリコ
サミノグリカン)を落屑及び/又は再生させる自然なプロセスを促進又は維持す
ることによって、好ましいスキンケア効果を与える。しわ防止剤及び皮膚衰退防
止剤の非限定的な例には、ニコチン酸及びそのエステル、ニコチニルアルコール
、エストロゲン及びエストロゲン様化合物、又はそれらの混合物が含まれる。本
明細書において有用な他のしわ防止剤及び皮膚衰退防止剤の例については国際特
許出願第98/18444号に記載されている(参考として引用し本明細書に組
み入れる)。
【0109】 皮膚修復活性物質: 皮膚修復活性物質は表皮層及び/又は真皮層を修復させ
るのに有効であることができる。皮膚修復活性物質の非限定的な例には、アクテ
イン(actein)27−デオキシアクテインシミシフゴシド(deoxyactein cimici
fugoside)(シミゴシド(cimigoside))、アダパレン、タザロテン(tazarote
ne)、アデメチオニン(ademethionine)、アデノシン、アレトリス(aletris)
抽出物、アロエ由来レクチン、3−アミノプロピル二水素リン酸塩、「アマドリ
ン(AMADORINE)」(バーネット・プロダクツ社、ニュージャージー州、エング
ルウッド)、アニス抽出物、「アオシン(AOSINE)」(セクマ社、仏国、ポント
ルー)、アルギニンアミノベンゾエート、「エーエスシー(ASC)III」(イ
ー・メルック(E. Merck)社、独国、ダルムシュタート)、アスコルビン酸及び
その誘導体、パルミチン酸アスコルビル、エイシアティック・アシッド(asiati
c acid)、エイシアチコシド(asiaticosides)、「アルラモール(ARLAMOL)G
EO」(アイシーアイ(ICI)社、デラウェア州、ウィルミントン)、アザライ
ン酸(azaleic acid)、安息香酸誘導体、ブラジルナット抽出物、ベツリン酸、
「バイオチャニン(BIOCHANIN)A」「バイオペプチド(BIOPEPTIDE)CL」及
び「バイオペプチドEL」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン)、ビオ
チン、ブラックベリー皮抽出物、ブラックベリー・リリー抽出物、ブラック・コ
ホッシュ抽出物、ブルー・コホッシュ抽出物、ブタノイルベツリン酸、カテコー
ルアミン、カルコン、イタリアニンジンボク抽出物、シス−レチノン酸、クエン
酸エステル、クローバー抽出物、補酵素Q10(ユビキノン)、クメステロール
、「シーピーシー・ペプチド(CPC PEPTIDE)」(バーネット・プロダクツ社、
ニュージャージー州、エングルウッド)、ダイドザイン(daidzein)、ダン・グ
イ(dang gui)抽出物、ダルトシド、デブロモラルウリンテロール、1−デカノ
イル−グリセロ−ホスホン酸、デヒドロコレステロール、デヒドロジクレオソー
ル、デヒドロジオイゲノール、デヒドロエピアンドロステロン、「デルモレクチ
ン(DERMOLECTINE)」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン)、デヒドロ
アスコルビン酸及びその誘導体、デヒドロエピアンドロステロン硫酸塩、ジアネ
トール、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ジオスゲニン、アスコルビルリン酸二
ナトリウム、ドデカンジオン酸、「エーデルライン(EDERLINE)」(セポルガ(
Seporga)社、仏国、ソフィアアンチポリス)、「エレセリル(ELESERYL)SH
」(ラボラトリーズ・セロバイオロジークス社、ニュージャージー州、サマービ
ル)、「エンドヌクレイン(ENDONUCLEINE)」(ラボラトリーズ・セロバイオロ
ジークス社、ニュージャージー州、サマービル)、イクオール(equol)、エル
ゴステロール、エリオジクチオール、エストロゲン及びその誘導体、エトシン(
ethocyn)、エリスロビン酸(eythrobic acid)、ファルネソール、酢酸ファル
ネシル、ウイキョウ抽出物、「フィブラスチル(FIBRASTIL)」(セデルマ社、
ニューヨーク、ブルックリン)、「フィブロスティムリンズ・エス・アンド・ピ
ー(FIBROSTIMULINES S AND P)」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン
)、「ファーモーゲン(FIRMOGEN)IS8445」(ラボラトリーズ・セロバイ
オロジークス社、ニュージャージー州、サマービル)、フラボノイド類(特に、
非置換フラバノンのようなフラバノン類、及び非置換カルコン、モノヒドロキシ
及びジヒドロキシカルコンのようなカルコン類)、ホルモノネチン(formononet
in)、レンギョウ実抽出物、没食子酸エステル、γアミノ酪酸、「ガチュリン(
GATULINE)RC」(ガトルフォセ(Gattefosse)社、仏国、サンプリースト)、
ゲニステイン、ゲニステイネ(genisteine)、ゲニスチン酸、ゲンチジルアルコ
ール、銀杏ビルボア(bilboa)抽出物、ニンジン抽出物、ギンセノシド(ginsen
oside)、RO、R6〜1、R6〜2、R6〜3、RC、RD、RE、RF、RF〜2、RG〜 1 、RG〜2、グルコピラノシル−1−アスコルベート、グルタチオン及びそのエ
ステル、グリシテイン(glycitein)、エプチロキシ4−サリチル酸、ヘスペリ
チン、ヘキサヒドロクルクミン、hmg−補酵素Aレダクターゼインヒビター、
ホップ抽出物、11−ヒドロキシウンデカン酸、10−ヒドロキシデカン酸、2
5−ヒドロキシコレステロール、「イソファボン(ISOFAVONE)SG10」(バ
ーネット・プロダクツ社、ニュージャージー州、エングルウッド)、カイネチン
、1−2−オキソチアゾリジン−4−カルボン酸エステル、ラクターゼデヒドロ
ゲナーゼインヒビター、1−ラウリル、−リソ−ホスファチジルコリン(1-laur
yl,-lyso-phosphatidyl choline)、レクチン、「リコカルコン(LICHOCHALCONE
)LR15」(マルゼン社、ニュージャージー州、モリスタウン)、カンゾウ抽
出物、リポ酸、ルミステロール、ルテオリン、アスコルビルリン酸マグネシウム
、メラトニン、メリビオース、メタロプロテイナーゼインヒビター、メソプレン
、メソプレン酸、4−メトキシサリチル酸、メバロン酸、「エムピーシー・コン
プレックス(MPC COMPLEX)」(シーエルアール(CLR)社、独国、ベルリン)N
−アセチルシステイン、N−メチルセリン、N−メチルタウリン、N,N’−ビ
ス(ラクチル)システアミン、ナリンゲニン、ネオチゴゲニン(neotigogenin)
、5−オクタノイルサリチル酸、O−デスメチルアンゴイエンシン(O- desmeth
ylangoiensin)、オレアノール酸、パンテチン、フェニルアラニン、ホトアネト
ン(photoanethone)、フィチン酸及びその塩、ピペリジン、胎盤抽出物、プラ
テンサイン(pratensein)、プレグネノロン、酢酸プレグネノロン、コハク酸プ
レグネノロン、プレマリン、キライック・アシド(quillaic acid)、ラロキシ
フェン(raloxifene)、「リペア・ファクタ(REPAIR FACTOR)1」(セデルマ
社、ニューヨーク、ブルックリン)、「リペア・ファクタSPC」(セデルマ社
、ニューヨーク、ブルックリン)、レチナール、レチノエート(C2〜C20アル
コールエステル)、レチノール、酢酸レチニル、グルクロン酸レチニル、リノー
ル酸レチニル、パルミチン酸レチニル、プロピオン酸レチニル、「レビタリン(
REVITALIN)BT」(ペンタファーム社、スイス国、バーゼル)、s−カルボキ
シメチルシステイン、サリチル酸、「セアナミン(SEANAMINE)FP」(ラボラ
トリーズ・セロバイオロジークス社、ニュージャージー州、サマービル)、アス
コルビルリン酸ナトリウム、ダイズ抽出物、脾臓抽出物、タキステロール、タウ
リン、タザロテン(tazarotene)、サイミュレン(thymulen)、胸腺抽出物、甲
状腺ホルモン、チゴゲニン(tigogenin)、レチノイン酸トコフェリル、トキシ
フォリン(toxifolin)、トランス−レチノイン酸、トラウマチン酸、クエン酸
トリコリン、トリホシド(trifoside)、ウラシル誘導体、ウルソル酸、ビタミ
ンD3及びその同族体、ビタミンK、ニンジンボク抽出物、ヤム抽出物、ヤモゲ
ニン(yamogenin)、及びゼアチン、又はそれらの混合物が含まれる。
【0110】 脂質: 適切な脂質の例には、リシノール酸セチル、ヒドロキシステアリン酸
コレステロール、イソステアリン酸コレステロール、「クレメロール(CREMEROL
)」(アメルコール(Amerchol)社、ニュージャージー州、エジソン)、「エル
デュー(ELDEW)C1301」(アジノモト社、ニュージャージー州、ティーネ
ック)、ラノリン、「モジュラン(MODULAN)」(アメルコール社、ニュージャ
ージー州、エジソン)、「オーラン(OHLAN)」(アメルコール社、ニュージャ
ージー州、エジソン)、ワセリン、フィタントリオール、及び「スーパー・ステ
ロール・エステルズ(SUPER STEROL ESTERS)」(クローダ社、ニュージャージ
ー州、パーシパニー)、及びそれらの混合物が含まれる。
【0111】 皮膚美白剤: 皮膚美白剤は、皮膚内部のメラニン量を実際に減少させるか、
他のメカニズムを利用してそのような効果をもたらすことができる。本明細書で
使用するのに適切な皮膚美白剤については、欧州特許A第758,882号及び
欧州特許A第748,307号に記載されている(いずれの特許も、参考として
引用し本明細書に組み入れる)。皮膚美白剤の更なる例には、アダパレン、アロ
エ抽出物、アミノチロシン、乳酸アンモニウム、アネトール誘導体、リンゴ抽出
物、アルブチン、アスコルビン酸及びその誘導体、パルミチン酸アスコルビル、
アゼライン酸、竹抽出物、クマコケモモ抽出物、ブレティラ塊茎、ミシマサイコ
・ファルカツム(bupleurum falcatum extract)抽出物、ワレモコウ抽出物、「
バーネット・パウダー(BURNET POWDER)」(バーネット・プロダクツ社、ニュ
ージャージー州、エングルウッド)、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒド
ロキシトルエン、チュワンシュン(chuanxiong)、ダン−グイ(dang-gui)、デ
オキシアルブチン、1,3−ジフェニルプロパン誘導体、2,5−ジヒドロキシ
安息香酸及びその誘導体、2−(4−アセトキシフェニル)−1,3−ジタン(
dithane)、2−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジタン、エラグ酸、エ
スキノール(escinol)、エストラゴール誘導体、エスクロシド、エスクレチン
、「フェードアウト(FADEOUT)」(ペンタファーム社、スイス国、バーゼル)
、ファンフェン(fangfeng)、ウイキョウ抽出物、没食子酸及びその誘導体、ガ
ノダーマ(ganoderma)抽出物、ガオベン(gaoben)、「ガツライン・ホワイト
ニング(GATULINE WHITENING)」(ガッテフォセ(Gattefosse)社、仏国、サン
プリースト)、ゲニスチン酸及びその誘導体、ゲンチジルアルコール、グラブリ
ジン(glabridin)及びその誘導体、グルコピラノシル−1−アスコルベート、
グルコン酸、グルコサミン、グリコール酸、グリチルリジン酸、緑茶抽出物、4
−ヒドロキシ−5−メチル−3[2h]−フラノン、ヒドロキノン、4−ヒドロキ
シアニソール及びその誘導体、4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、ヒドロキシカプ
リン酸、アスコルビン酸イノシトール、コウジ酸、乳酸、レモン抽出物、カンゾ
ウ抽出物、「リコリス(licorice)P−TH」(バーネット・プロダクツ社、ニ
ュージャージー州、エングルウッド)、リノレイン酸、アスコルビルリン酸マグ
ネシウム、「メルフェード(MELFADE)」(ペンタファーム社、スイス国、バー
ゼル)、「メラホワイト(MELAWHITE)」(ペンタファーム社、スイス国、バー
ゼル)、クワ抽出物、クワ根抽出物、ニコチン酸アミド、ニコチン酸及びそのエ
ステル、ニコチニルアルコール、サリチル酸5−オクタノイル、パセリ抽出物、
フェリナス・リンテウス(phellinus linteus)抽出物、胎盤抽出物、ピロガロ
ール誘導体、レチノイン酸、レチノール、レチニルエステル(酢酸、プロピオン
酸、パルミチン酸、リノール酸)、2,4−レゾルシノール誘導体、3,5−レ
ゾルシノール誘導体、バラ実抽出物、ルシノール(rucinol)、サリチル酸、ソ
ンギ(song-yi)抽出物、「ソフォーラ・パウダー(SOPHORA POWDER)」(バー
ネット・プロダクツ社、ニュージャージー州、エングルウッド)、4−チオレゾ
レイン(4-thioresorein)、3,4,5−トリヒドロキシベンジル誘導体、トラ
ネキサム酸、「チロスラット(TYROSLAT)10、11」(フィトケム社)、ビタ
ミンD3及びその同族体、酵母菌抽出物、又はそれらの混合物が含まれる。
【0112】 皮脂腺分泌インヒビター: 皮脂腺分泌インヒビターは皮脂腺による皮脂の分
泌を抑制することができる。適切な皮脂腺分泌インヒビターの例には、アルミニ
ウムヒドロキシクロリド、「アセビオール(ASEBIOL)」(ラボラトリーズ・セ
ロバイオロジークス社、ニュージャージー州、サマービル)、「バイオダーミン
(BIODERMINE)」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン)、クリムバゾー
ル(climbazole)、「コンプルテック(COMPLETECH)MBAC−0S」(リポ(
Lipo)社、ニュージャージー州、パターソン)、コルチコステロイド、キュウリ
抽出物、デヒドロ酢酸及びその塩、ジクロロフェニルイミダゾルジオキソラン、
ケトコナゾール、「リコカルコン(LICHOCHALCONE)LR15」(マルゼン社か
ら入手可能)、ニコチン酸アミド、ニコチン酸及びそのエステル、ニコチニルア
ルコール、フロレチン、「フロロジン(PHLOROGINE)」(セクマ社、仏国、ポン
トルー)、ピリドキシン及びその誘導体、s−カルボキシメチルシステイン、「
セピコントロール(SEPICONTROL)AS」、スピロノラクトン、チオキソロン(t
ioxolone)、トコフェロール、「ユニトリエノール(UNITRIENOL)T
27」(ユニケム(Unichem)社、イリノイ州、シカゴ)、及び「ジンシドン(Z
INCIDONE)」(ユーシーアイビー(UCIB)社、ニュージャージー州、クリフトン
)、又はそれらの混合物が含まれる。
【0113】 皮脂腺分泌刺激剤: 皮脂腺分泌刺激剤は皮脂腺による皮脂の分泌を増加させ
ることができる。皮脂腺分泌刺激剤の非限定的な例には、ブリオノル酸(bryono
lic acid)、「コンプルテック(COMPLETECH)MBAC−DS」(リポ社、ニュ
ージャージー州、パターソン)、デヒドロエピアンドロステロン(DHEAとも
呼ばれる)、オリザノール、及びそれらの混合物が含まれる。
【0114】 皮膚感覚剤: 本明細書において使用するのに適切な皮膚感覚剤の非限定的な
例には、清涼感を与える薬剤、例えば、樟脳、チモール、1−メントール及びそ
の誘導体、ユーカリ油、カルボキサミド;メンタンエーテル及びメンタンエステ
ル;更に、温暖感を与える薬剤、例えばカイエンヌチンキ、カイエンヌ抽出物、
カイエンヌ粉末、ノナン酸バニリルアミド、ニコチン酸誘導体(ニコチン酸ベン
ジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸フェニルなど)、カプサイシン、ナスター
チウム・オフィシナーレ(nasturtium officinale)抽出物、サントキシラム・
ピペリツム(Zanthoxylum piperitum)抽出物、及びショウガ抽出物、及びそれ
らの混合物が含まれる。
【0115】 プロテアーゼインヒビター: プロテアーゼインヒビターは、タンパク質分解
すなわち、タンパク質を切断してより小さいペプチド断片及びアミノ酸にするプ
ロセスを阻害する化合物である。プロテアーゼインヒビターの適切な例には、「
エーイー・コンプレックス(A E COMPLEX)」(バーネット・プロダクツ社、ニ
ュージャージー州、エングルウッド)、「エーエルイー(ALE)」(ラボラトア
ール・セポルジア(Laboratoires Seporgia)社、仏国、ソフィアアンチポリス
)、アリシン、「エイオセイヌ(AOSAINE)」(セクマ・ビオテクノロジース・
マリーン(Secma Biotechnologies Marine)社、仏国、ポントルー)、「アプロ
チニン(APROTININ)」(ペンタファームAG社、スイス国、バーゼル)、ビン
ロウジュ抽出物、「ブルー・アルガエ・エクストラクト(BLUE ALGAE EXTRACT)
」(コラボラティブ・ラボズ・Inc.(Collaborative Labs Inc)社、ニュー
ヨーク、イーストセタウケット)、「ケンタウリウム(CENTAURIUM)」(セデル
マ社、ニューヨーク、ブルックリン)、「シーエムエスティー(CMST)」(バイ
オエチカ(Bioetica Inc)社、メイン州、ポートランド)、「ダーモプロテクチ
ン(DERMOPROTECTINE)」(セデルマ社、ニューヨーク、ブルックリン)、「デ
ィサコシド(DISACOSIDE)HF60」(バーネット・プロダクツ社、ニュージャ
ージー州、エングルウッド)、「エルヒビン(ELHIBIN)」(ペンタファームA
G(Pentapharm AG)社、スイス国、バーゼル)、「フルイド・アウト・コロイ
ド(FLUID OUT COLLOID)」(ヴィジテック(Vegetech)社、カリフォルニア州
、グレンダール)、「ヒポタウリン(HYPOTAURINE)」(相互薬工(株)、東京
、千代田区)、「イン・サイト・ヒーサー(IN CYTE HEATHER)」(コラボラテ
ィブ・ラボズ・Inc社、ニューヨーク、イーストセタウケット)、「ミクロメ
ロール(MICROMEROL)」(コラボラティブ・ラボズ・Inc.社、ニューヨーク
、イーストセタウケット)、「ペファブロック(PEFABLOC)SP」(ペンタファ
ームAG社、スイス国、バーゼル)、「セピコントロール(SEPICONTROL)AS
」(セピック社、仏国、パリ)、「シゲスベキア(SIEGESBECKIA)」(セデルマ
社、ニューヨーク、ブルックリン)、「ソフォリン(SOPHORINE)」及び「チオ
テイン(THIOTAINE)」(バーネット・プロダクツ社、ニュージャージー州、エ
ングルウッド)、及びそれらの混合物が含まれる。
【0116】 皮膚引締め剤: 皮膚引締め剤の例をには、「バイオケア(BIOCARE)SA」
(アメルコール(Amerchol)社、ニュージャージー州、エジソン)、卵アルブミ
ン、「フレキサン(FLEXAN)130」(ナショナル・スターチ社、ニュージャー
ジー州、ブリッジウォーター)、「ガツライン・リフティング(GATULINE LIFTI
NG)」(ガッテフォセ(Gattefosse)社、仏国、サンプリースト)、「ペンタケ
ア(PENTACARE)HP」(ペンタファームAG社、スイス国、バーゼル)、「ヴ
ィジセリル(VEGESERYL)」(ラボラトリーズ・セロバイオロークス(Laborator
ies Serobioloques)社、及びそれらの混合物が含まれる。
【0117】 かゆみ止め成分: かゆみ止め成分の例には、「スティム−テックス(STIMU-
TEX)」(ペンタファームAG社、スイス国、バーゼル)、「タカナール(TAKAN
AL)」(イケダ・ディストリビューター(Ikeda-Distributor)社、日本国、東
京)、「イヒチオール(ICHTHYOL)」(インターナショナル・ソーシング・ディ
ストリビューター(International Sourcing-Distributor)社、ニュージャージ
ー州、アッパー・サドル・リバー)、「オキシジェネーティッド・グリセリル・
トリエステルズ(OXYGENATED GLYCERYL TRIESTERS)」(ラボラトアール・セポ
ルジア社、仏国、ソフィアアンチポリス)、及びそれらの混合物が含まれる。
【0118】 毛髪成長抑制剤: 毛髪の成長を抑制するために適切な薬剤の例には、17−
βエストラジオール、アダマンチルグアニジン、アダマンチルアミヂン、アデニ
ルスクシネートシンターゼインヒビター、抗血管形成ステロイド、アスパルテー
トトランスカルバミラーゼインヒビター、吉草酸βメタゾン、ビサボロール、銅
イオン、ウコン抽出物、シクロオキシゲナーゼインヒビター、システルン(cyst
erne)代謝経路インヒビター、デヒドロ酢酸、デヒドロエピアンドロステロン、
ディオピロス・リーク(diopyros leak)抽出物、表皮成長因子、エピガロカテ
キン、必須脂肪酸、マツヨイグサ油、γグルタミルトランスペプチダーゼインヒ
ビター、ショウガ油、グルコース代謝インヒビター、グルタミン代謝インヒビタ
ー、グルタチオン、緑茶抽出物、ヘパリン、「カピラン(KAPILANNE)」(イン
ターナショナル・ソーシング・ディストリビューター社、ニュージャージー州、
アッパー・サドル・リバー)、L−5−ジアミノペンタン酸、L−アスパラギン
シンターゼインヒビター、リノール酸、リポオキシゲナーゼインヒビター、ロン
ガ(longa)抽出物、ミモシンアミン二塩酸塩、ミモシン、酸化窒素シンターゼ
インヒビター、非ステロイド性抗炎症剤、オルニチンデカルボキシラーゼインヒ
ビター、オルニチンアミノトランスフェラーゼインヒビター、パンテノール、ホ
ルヘツル(phorhetur)、ホスホジエステラーゼインヒビター、プレイオン(ple
ione)抽出物、プロテインキナーゼCインヒビター、5−αレダクターゼインヒ
ビター、スルフヒドラール反応性化合物、チオキソロン(tioxolone)、形質転
換成長因子β1、尿素、亜鉛イオン、及びそれらの混合物が含まれる。
【0119】 5−αレダクターゼインヒビター: 5−αレダクターゼインヒビターの例に
は、「クローブ(CLOVE)55」(バーネット・プロダクツ・ディストリビュー
ター(Barnet Products Distributor)社、ニュージャージー州、エングルウッ
ド)、エチニルエストラジオール、ゲニステイン、ゲニスチン、リコカルコン(
Licochalcone)LR−15、ノコギリパルメット抽出物、「ソフォーラ・エクス
トラクト(SOPHORA EXTRACT)」(マルゼン社、ニュージャージー州、モリスタ
ウン)、及び「ジンシドン(ZINCIDONE)」(ユーシーアイビー社、ニュージャ
ージー州、クリフトン)、又はそれらの混合物が含まれる。
【0120】 落屑酵素エンハンサー: これらの薬剤は内因性落屑酵素の活性を高める。落
屑酵素エンハンサーの非限定的な例には、N−メチルセリン、セリン、トリメチ
ルグリシン、及びそれらの混合物が含まれる。 抗グリコシル化剤: 抗グリコシル化剤は、糖によって誘起されるコラーゲン
の架橋を防止する。抗グリコシル化剤の適切な例としては、「アマドリン(AMAD
ORINE)」(バーネット・プロダクツ・ディストリビューター(Barnet Products
Distributor)社、ニュージャージー州、エングルウッド)がある。
【0121】 本明細書で有効な有用薬剤の好適な例には、アスコルビン酸及びその誘導体、
サリチル酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸トコフェリル、過酸化ベンゾイル、
3−ヒドロキシ安息香酸、フラボノイド(例えば、フラボン、カルコン)、ファ
ルネソール、フィタントリオール、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香
酸、アセチルサリチル酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸
、2−ヒドロキシヘキサン酸、シス−レチノイン酸、トランス−レチノイン酸、
レチノール、レチニルエステル(例えば、プロピオン酸レチニル)、フィチン酸
、N−アセチル−L−システイン、リポ酸、トコフェロール及びそのエステル(
例えば、酢酸トコフェロール)、アゼライン酸、アラキドン酸、テトラサイクリ
ン、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、ヒドロコルチゾン、アセ
トミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノー
ル、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキ
シジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルボアニリド、オクトピロ
ックス(octopirox)、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケ
トコナゾール、硫酸ネオマイシン、テオフィリン、及びそれらの混合物からなる
群より選択されたものが含まれる。
【0122】 皮膚、毛髪又は爪の処理をする化粧法として、化粧品有用薬剤は、しわ防止及
び皮膚衰退防止活性物質、抗ニキビ活性物質、人工日焼け剤及び日焼け加速剤、
皮膚軟化剤、保湿剤、皮膚修復活性物質、皮膚バリア修復助剤、皮膚美白剤、皮
膚感覚剤、皮膚平滑化剤、脂質、皮脂腺分泌インヒビター、皮脂腺分泌刺激剤、
日焼け止め剤、プロテアーゼインヒビター、皮膚引締め剤、かゆみ止め成分、落
屑酵素エンハンサー、又はそれらの混合物から好ましく選択される。
【0123】保湿剤 予備成形単層シート状部材には少なくとも1種の保湿剤を含んでいることが好
ましい。保湿剤は、予備成形単層シート状部材を標的表面に適用する時に、可塑
化効果を達成するため及び加湿特性を高めるために加えられることができる。ヘ
キシレングリコールのようなある種の保湿剤は、本発明の予備成形単層シート状
部材の抗菌性の性能及び特性に寄与することもできる。更に、理論にとらわれる
ことなく言えば、本発明の予備成形単層シート状部材の中に保湿剤を加えること
で、シート状部材の安定性が増し、その結果極端な温度条件下でも分解しにくく
なると考えられる。一般的に、本発明の予備成形単層シート状部材には、重量に
して約1.0%〜約45%、好ましくは約5%〜約40%、より好ましくは約1
0%〜約30%の保湿剤が含まれる。
【0124】 本発明に使用するのに適切な保湿剤については、国際特許出願第98/220
85号、国際特許出願第98/18444号、及び国際特許出願第97/013
26号に記載されている(これら総てを参考として引用し本明細書に組み入れる
)。適切な保湿剤には、アミノ酸及びその誘導体、例えばプロリンアスパルテー
ト及びアルギニンアスパルテート、1,3−ブチレングリコール、プロピレング
リコール及び水及びコジウム・トメントサム(codium tomentosum)抽出物、コ
ラーゲンアミノ酸又はペプチド、クレアチニン、ジグリセロール、ビオサッカラ
イドゴム−1、グルカミン塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グリセリンの
ポリエチレングリコールエーテル(例えば、グリセレス(glycereth)20)、
グリセリン、グリセロールモノプロポキシレート、グリコーゲン、ヘキシレング
リコール、蜂蜜及びその抽出物又は誘導体、デンプン加水分解物の水素化物、水
素化ムコ多糖、イノシトール、ケラチンアミノ酸、「ラレックス(LAREX)A−
200」(ラレックス(LAREX)社から入手可能)、グリコサミノグリカン、メ
トキシPEG10、メチルグルセス(methyl gluceth)−10及び20(いずれ
もアメルコール(Amerchol)社(ニュージャージー州、エジソン)から入手可能
)、メチルグルコース、3−メチル−1,3−ブタンジオール、N−アセチルグ
ルコサミン塩、パンテノール、ポリエチレングリコール及びその誘導体(例えば
、PEG15ブタンジオール、PEG4、PEG5ペンタエリスリトール、PE
G6、PEG8、PEG9)、ペンタエリスリトール、1,2−ペンタンジオー
ル、PPG−1グリセリルエーテル、PPG−9、2−ピロリドン−5−カルボ
ン酸及びその塩(例えばグリセリルPCA)、異性化糖、「シーケア(SEACARE
)」(セクマ社から入手可能)、セリシン、絹アミノ酸、アセチルヒアルロン酸
ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリアスパラギン酸ナトリウム、ポリグ
ルタミン酸ナトリウム、ソルベス(sorbeth)20,ソルベス6、糖及び糖アル
コール及びそれらの誘導体例えば、グルコース、マンノース及びポリグリセロー
ルソルビトール、トレハロース、トリグリセロール、トリメチロールプロパン、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩、及び酵母菌抽出物、又はそれらの
混合物が含まれる。
【0125】 好ましくは、本明細書で用いる保湿剤は、グリセリン、ブチレングリコール、
ヘキシレングリコール、パンテノール及びポリエチレングリコール、並びにその
誘導体、又はそれらの混合物から選択される。
【0126】乳化剤/界面活性剤 本発明の予備成形単層シート状部材はまた、1種又は複数の界面活性剤及び/
又は乳化剤を任意に含むことができる。乳化剤及び/又は界面活性剤は一般に、
連続相の中で不連続相が分散又は懸濁することを助ける作用をする。本製品が皮
膚、毛髪又は爪のクレンジングを目的としているならば、界面活性剤は効果的で
ある。便宜上、乳化剤に使用されようと、あるいは皮膚、毛髪又は爪のクレンジ
ング用のようなその他の界面活性目的に使用されようと関係なく、「界面活性剤
」という用語を界面活性を有する化合物に使用する。公知あるいは従来から使用
されている界面活性剤を組成物中で使用することが可能であるが、ただし、その
選択された薬剤が組成物中の必須成分と化学的にも物理的にも併存可能であって
所望の性質を与えるものでなければならない。適切な界面活性剤としては、シリ
コーン物質、非シリコーン物質、及びそれらの混合物がある。
【0127】 本発明の組成物は、単独の界面活性剤又は界面活性剤の混合物を約0.01%
〜約15%の量で含んでいることが好ましい。実際の界面活性剤又は界面活性剤
混合物は、組成物のpH及び存在する他の成分に応じて選択され得る。界面活性
剤としては非イオン性ものが好ましい。
【0128】 本明細書で使用するのに適切な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオ
キシドと脂肪酸の縮合物(すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル)が
ある。これらのものは、一般式RCO(X)nOHで表され、ここでRはC10〜30
アルキル基、Xは−OCH2CH2−(すなわち、エチレングリコール又はエチレ
ンオキシドからのもの)又は−OCH2CHCH3−(すなわち、プロピレングリ
コール又はプロピレンオキシドからのもの)であり、そしてnは約6〜約200
の整数である。その他の非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシドと
2モルの脂肪酸との縮合物(すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドジエステル
)がある。これらのものは、一般式RCO(X)nOOCRで表され、ここでRは
10〜30アルキル基、Xは−OCH2CH2−又は−OCH2CHCH3−であり、
そしてnは約6〜約100の整数である。その他の非イオン性界面活性剤として
は、脂肪族アルコールとアルキレンオキシドの縮合物(すなわち、脂肪族アルコ
ールのアルキレンオキシドエーテル)がある。これらのものは一般式R(X)n
R’で表され、ここでRはC10〜30の脂肪族基、Xは−OCH2CH2−又は−O
CH2CHCH3−であり、そしてnは約6〜約100の整数であり、R’はH又
はC10〜30の脂肪族基である。これらの例には、PEG40水素化ヒマシ油及び
PEG60水素化ヒマシ油、これらはそれぞれ商品名「クレモフォル(Cremopho
r)RH40」及び「クレモフォルRH60」としてビーエーエスエフ(BASF)
社(米国、ニュージャージー州、パーシパニー)から入手可能;イソセテス(is
oceteth)−20、商品名「アルラソルブ(Arlasolve)200」としてアイシー
アイ社(米国、マサチューセッツ州、ウィルミントン)から入手可能;及びオレ
ス(oleth)−20、商品名「ヴォルポ(Volpo)N20」としてクローダ・ケミ
カルズ・Ltd.(Croda Chemicals Ltd)社(英国、ノースハンバーサイド、
グール)から入手可能のものが含まれる。更に他の非イオン性界面活性剤として
は、アルキレンオキシドと脂肪酸及び脂肪族アルコールの両方との縮合物[すな
わち、ここでは、ポリアルキレンオキシド部分はその一端を脂肪酸でエステル化
され、他端を脂肪族アルコールでエーテル化(すなわちエーテル結合を介して結
合)されている]である。これらの物質は一般式RCO(X)nOR’で表され、
ここでR及びR’はC10〜30のアルキル基、Xは−OCH2CH2−又は−OCH 2 CHCH3−であり、そしてnは約6〜約100の整数である。この例には、セ
テス(ceteth)−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス(ceteareth)
−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス(steareth)−6、ス
テアレス−10、ステアレス−12、PEG−6ステアレート、PEG−10ス
テアレート、PEG−100ステアレート、PEG−12ステアレート、PEG
−20グリセリルステアレート、PEG−80グリセリルタロウエート、PEG
−10グリセリルステアレート、PEG−30グリセリルココエート、PEG−
80グリセリルココエート、PEG−200グリセリルタロウエート、PEG−
8ジラウレート、PEG−10ジステアレート、及びそれらの混合物が含まれる
【0129】 本明細書において有用な他の非イオン性界面活性剤には、アルキルグルコシド
及びアルキルポリグルコシドがあるが、それらは国際特許出願第98/1844
4号に詳しく記載されている(参考として引用し本明細書に組み入れる)。更に
他の有用な非イオン性界面活性剤にはポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が
あるが、これらについては国際特許出願第98/04241号に更に詳しく記載
されている。
【0130】 本明細書で使用するのに適切な他の非イオン性界面活性剤には、糖のエステル
及びポリエステル、アルコキシル化糖のエステル及びポリエステル、C1〜C30
脂肪族アルコールのC1〜C30脂肪酸エステル、C1〜C30脂肪族アルコールのC 1 〜C30脂肪酸エステルのアルコキシル化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコールの
アルコキシル化エーテル、C1〜C30脂肪酸エステルのポリグリセリルエステル
、ポリオールのC1〜C30エステル、ポリオールのC1〜C30エーテル、アルキル
ホスフェート、ポリオキシアルキレン脂肪族エーテルホスフェート、脂肪酸アミ
ド、アシルラクチレート、及びそれらの混合物が含まれる。これらの非シリコー
ン含有界面活性剤の例には、ポリソルベート(polysorbate)20、ポリエチレ
ングリコール5ダイズステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PP
G−2メチルグルコースエーテルジステアレート、ポリソルベート80;ポリソ
ルベート60、これは「トウィーン(tween)60」の商品名でアイシーアイ社
(米国、マサチューセッツ州、ウィルミントン)から入手可能;グリセリルステ
アレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4−ラウリルエーテ
ルナトリウムステアレート、ポリグリセリル4−イソステアレート、ヘキシルラ
ウレート、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、及びそれらの
混合物が含まれる。
【0131】 非イオン性界面活性剤の内でも好ましいものは、セテアレス−12、スクロー
スココエート、ステアレス−100、ポリソルベート60、PEG−60水素化
ヒマシ油、イソセテス−20、オレス−20、PEG−100ステアレート及び
それらの混合物である。
【0132】 本明細書において使用するのに適切な他の乳化剤としては、脂肪族アルコール
のポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンエーテルがある。これらのものの
一般式はR(CH2CHCH3O)x−(CH2CH2O)y−Hで表わされ、ここでRは
OC10〜C30アルキル基又はC10〜C30アルキル基であり、xは平均して1〜2
0、yは平均して1〜30である。これらの例には、PPG−6−デシルテトラ
デセス−30、商品名「ペン(Pen)4630」として日光ケミカルズ(株)(N
ikko Chemicals Co. Ltd.、日本国、東京)から入手可能;PPG−6−デシル
テトラデセス−20、商品名「ペン(Pen)4620」として日光ケミカルズ(
株)、日本国、東京)から入手可能;PPG−5−セテス−20、商品名「プロ
セチル(Procetyl)AWS」としてクローダ・ケミカルズ社(Croda Chemicals
Ltd、英国、ノースハンバーサイド、グール)から入手可能であるものが含まれ
る。
【0133】 本明細書において有用な他の乳化剤としては、ソルビタン又はソルビトール脂
肪酸エステル及びスクロース脂肪酸エステルの混合物をベースにした脂肪酸エス
テルブレンド物がある。これについては、国際特許出願第98/22085号に
更に詳しく記載されている(参考として引用し本明細書に組み入れる)。
【0134】 本明細書において有用な親水性界面活性剤として、代替え又は付加的に使用し
うるものには、当業者には公知の各種のカチオン性、アニオン性、双極イオン性
及び両性界面活性剤がある。それらについては、例えば次の文献類を参照された
い。すなわち、マッカチオン(McCutcheon)著『洗剤及び乳化剤(Detergents a
nd Emulsifiers)』(北米版、1986、発行:アルアード・パブリッシング・
コーポレーション(Allured Publishing Corporation));米国特許A第5,0
11,681号(チオッティ(Ciotti)ら、1991年4月30日発行);米国
特許A第4,421,769号(ディクソン(Dixon)ら、1983年12月2
0日発行);米国特許A第3,755,560号(ディッカート(Dickert)ら
、1973年、8月28日発行)。以上の4件については、その全内容を参考と
して引用し本明細書に組み入れる。
【0135】 広い範囲のカチオン性界面活性剤が本明細書では有用である。本明細書におい
て使用するのに適切なカチオン性界面活性剤は、国際特許出願第98/1844
4号に開示されている(参考として引用し本明細書に組み入れる)。
【0136】 広い範囲のアニオン性界面活性剤もまた本明細書では有用である。これについ
ては例えば、米国特許A第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1
975年12月30日発行)を参照されたい(参考として引用し本明細書に組み
入れる)。アニオン性界面活性剤を例示すれば、アルコイルイセチオネート(例
えば、C12〜C30)、アルキル及びアルキルエーテル硫酸塩及びそれらの塩、ア
ルキル及びアルキルエーテルリン酸及びそれらの塩、アルキルメチルタウレート
(例えば、C12〜C30)、及び脂肪酸の石けん類(例えば、アルカリ金属塩、例
えば、ナトリウム又はカリウム塩)などがある。
【0137】 両性及び双極イオン性界面活性剤もまた本明細書では有用である。本発明の組
成物中で使用可能な両性及び双極イオン性界面活性剤の例としては、脂肪族第2
級又は第3級アミン誘導体として広く知られているものがあり、ここでは脂肪族
ラジカルは直鎖状でも分岐状でもよく、脂肪族置換基の1つは約8〜約22の炭
素原子(好ましくはC8〜C18)を有し、1つはアニオン性の水可溶化基、例え
ばカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、ホスホネートなど
の基を有している。例としては、アルキルイミノアセテート、及びイミノジアル
カノエート類及びアミノアルカノエート類、イミダゾリニウム及びアンモニウム
誘導体である。他の適切な両性及び双性界面活性剤は、ベタイン、スルタイン類
、ヒドロキシスルタイン、アルキルサルコシン酸(例えば、C12〜C30)及びア
ルカノイルサルコシネートである。
【0138】 本発明の予備成形単層シート状部材は任意に、シリコーン含有乳化剤又は界面
活性剤を含んでいてもよい。本明細書では広い範囲のシリコーン乳化剤が有用で
ある。これらのシリコーン乳化剤は典型的には、有機的に変性したオルガノポリ
シロキサンであって、当業熟練者にはシリコーン界面活性剤としてもよく知られ
ているものである。有用なシリコーン乳化剤に含まれるものとしてジメチコンコ
ポリオールがある。これらはポリジメチルシロキサンであって、変性によって、
ポリエーテル側鎖、例えばポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖
、それらの混合物、及びエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方に由来
する部分を有するポリエーテル鎖が含まれている。他の例としては、アルキル変
性ジメチコンコポリオールがあり、それはC2〜C30のペンダント側鎖を有する
化合物である。ジメチコンコポリオールで更に他の有用なものとしては、各種の
カチオン性、アニオン性、両性、双極イオン性ペンダント部分を有するものがあ
る。
【0139】その他の任意成分 本発明のシート状部材には広い範囲でその他の任意成分を含ませることができ
る。これらの添加成分は薬剤学的に受容されるものでなければならない。CTF
A化粧品成分ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)第2版(1
992)には化粧品業界で一般に使用され、本発明の組成物において使用するに
も適切な、広い範囲の化粧品及び医薬品成分が記載されている(参考として引用
し本明細書に組み入れる)。成分の機能性分類の非限定的な例が、この参考文献
の第537ページに記載されている。これら及びその他の機能性分類に含まれる
例をあげれば次のようなものがある。すなわち、剥脱剤(abrasives)、吸収剤
、抗生物質、固化防止剤、ふけ防止剤、発汗防止剤、抗酸化剤、生物学的添加物
、漂白促進剤、光沢剤、ビルダー、緩衝剤、キレート化剤、化学添加成分、着色
剤、化粧品、クレンザー、変性剤、歯科処置剤、デオドラント、落屑促進剤、脱
毛剤、収斂薬、染料、染料転移剤、酵素、外用鎮痛剤、香料、被膜形成剤、芳香
成分、虫よけ剤、カビ除去剤、不透明化剤、酸化性染料、酸化剤、有害生物除去
剤、pH調節剤、pH緩衝剤、医薬品成分、可塑剤、保存剤、ラジカルスカベン
ジャー、皮膚・毛髪・爪漂白剤、皮膚・毛髪・爪コンディショナー、皮膚・毛髪
・爪浸透促進剤、安定剤、表面コンディショナー、還元剤、温度抑制剤、及び温
暖感付与剤などである。
【0140】 その他の本明細書で有用なものには審美性成分があって、例えば着色剤、精油
、皮膚・毛髪・爪の治癒剤などがある。本明細書におけるその他の任意成分とし
ては顔料がある。本発明の組成物において使用するのに適切な顔料は有機物及び
/又は無機物であることができる。顔料という用語にはまた、色や光沢を低く抑
える例えば艶消し仕上げ剤や、光拡散剤なども含まれる。適切な顔料の例をあげ
れば、酸化鉄、アシグルタメート酸化鉄、二酸化チタン、ウルトラマリンブルー
、D&C染料、カルミン及びそれらの混合物などである。一般的には組成物のタ
イプに応じて、顔料を混合して用いられる。 本明細書における予備成形単層シート状部材のpHは、好ましくは約3〜約9
、より好ましくは約4〜約8である。
【0141】 本発明の予備成形単層シート状部材は、パッチ又はマスクであって、所望の目
標部位に整合するような寸法及び形状を有している。したがって、本発明による
シート状部材は、その表面積が約0.25cm2〜約1,000cm2の範囲の大
きさをもつ。このシート状部材の少なくとも1つの表面寸法、好ましくはシート
状部材の2つの表面寸法は、シート状部材の奥行きよりは大きく、シート状部材
の表面寸法の奥行きに対する比率は、約2:1から約100:1、より好ましく
は約5:1から約50:1である。
【0142】 本明細書で使用する時、「表面寸法」という用語は、x軸あるいはy軸方向の
寸法を意味しており、これに対して奥行きはz軸方向に測定する。実際のサイズ
と形状は目的の用途及び製品の特性によって定まる。本明細書の予備成形シート
状部材は、局所的に適用するのに適切であり、その対象は、爪又は爪の甘皮、毛
髪又は頭皮、ヒトの顔面又はその一部、脚、手、腕、足、あるいは胴体である。
本明細書のシート状部材は、例えば、正方形、円形、長方形、楕円形、又はこれ
らを構成要素とするその他の形状で、例えば「半円」、「ドーナツ状」などのよ
うに表現される形状でもよい。顔面にあてるような形状としたシート状部材は、
その表面積が約0.25cm2〜約500cm2の範囲、好ましくは約1cm2
約400cm2の範囲である。本発明の第3の局面によるパッチ又はマスク状部
材は、その厚みが約0.5mm〜約20mm、好ましくは約1mm〜約5mmで
ある。本発明の第2の局面によるパッチ又はマスク状部材は、その厚みが厚みの
ある輪郭領域では約0.5mm〜約20mm、好ましくは約0.5mm〜約3m
mであり、他より薄くなった輪郭領域では、約0.5mm〜約17.5mm、好
ましくは約0.5mm〜約2.5mmである。
【0143】 本発明の予備成形シート状部材は、手覆い、足覆い、あるいは胴包みの形で作
り使用しても構わない。典型的には、この手覆いは手又はその一部のためのグラ
ブを構成し、足覆いは足又はその一部のためのソックスを構成していてよい。本
明細書で使用する時、「グラブ」という用語の意味するところには「ミトン」も
含まれる。好ましくはこの手覆いでは、グラブ本体は、中央部分、中央部分にと
りつけた1〜4本の指の収まり場所、中央部分にとりつけた親指の収まり場所、
手の平の部分、そして手の甲の部分で構成される。好ましくは、この足覆いはソ
ックス本体で構成され、筒状の足の部分に一端が開放され、他端が閉じられてい
る。本発明のシート状部材はまた、胴包みの形状に作り使用してもよい。この胴
くるみは、長手方向に軸を有する体の部分のまわりを円状にくるむ。その両端を
互いに止め合わせてもよいし、またその長さを縮めて一部だけを巻くようにして
もよい。いずれの場合も、体の一部の形状にぴったりと沿うようにするべきであ
る。典型的にはそのような体の一部には、使用者の背中、上腕、下腕、上脚、下
脚、首部及び胴部が含まれる。
【0144】 シート状部材を取りつけてから、約3時間、好ましくは約1時間、より好まし
くは15分以内、目的の部位に置く。次いでこの予備成形単層シート状部材は、
全部まとめて取り外すことができる。
【0145】 本発明のシート状部材は、それに含まれる単一又は複数の有用薬剤に応じて、
次に示すような用途の少なくとも1つを持っている。すなわち、皮膚、毛髪又は
爪に水分を与える、細かい線やしわを伸ばす;美容の面からニキビを治療する;
皮膚を引き締め、強くする;柔らかくする;剥脱させる;皮膚のトーン及び/又
はテクスチャを改良及び/又は平坦化する;皮膚、毛髪又は爪に光沢を与える;
日焼けさせる;毛穴が目立つのを防ぐ;分泌物を吸収又は調節する;皮膚、毛髪
又は爪、筋肉の痛みから防護し平滑化させる;腫れ及び/又は隈を減少させる;
傷の治癒を刺激する;皮膚、毛髪又は爪に温暖感、爽快感、清涼感を与える;炎
症を除く;肌色を明るくする;鬱血を緩和する;発汗を抑える;皮膚の条件を整
える;クッション作用を与える;清浄にする;香りをつける;細菌や微生物の成
長を抑える;治癒させる;害虫をよせつけない;不要な毛髪、よごれ、メーキャ
ップを取り除く;シート状部材を適用した標的部位に対して着色又は脱色を行う
。本明細書の予備成形単層シート状部材は好ましくは、化粧料的に、皮膚、毛髪
又は爪に水分を与える;細かい線やしわを伸ばす;皮膚のトーン及び/又はテク
スチャを改良及び/又は平坦化することに用いられる。
【0146】製造方法 少なくとも1種の有用薬剤と、少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形
成剤とをゲル化工程で処理することで、自立性の予備成形単層シート状部材を形
成させる。ゲル化工程の状況は、用いるポリマー性ゲル形成剤の性質によって異
なる。例えば、ゲル化工程では、ポリマー溶液を架橋させるために金属イオンを
添加することもあるし、また、自立性のゲルを得るために紫外線を照射すること
もある。
【0147】 多くの場合、このゲル化工程は、冷却することで達成される。これには、少な
くとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤を
、その他の任意成分総てと共に(すなわち、ゲル形成性混合物)をゲル形成混合
物のゲル化点より高い第1の温度にまで加熱して、ゲル形成性混合物を溶解させ
;このゲル形成性混合物を適当形状の金型に入れ;ゲル形成性混合物のゲル化点
又はそれ未満の第1の温度よりは低い第2の温度で、ゲル形成性混合物をゲル化
させて、単層自立性のシート状部材を得ることを伴う。これに代わる実施態様と
しては、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性
ゲル形成剤とその他の任意成分とを、適切な形状の金型の中に一旦入れて、加熱
する。
【0148】 自立性のシート状部材を形成させるにあたって、各成分を同時に加えてもよい
し、あるいは適当な順で次々と加えていってもよい。成分の添加の順は、それら
の性能及び特性による。少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化
可能ポリマー性ゲル形成剤は、その他の成分を加える前に、充分に溶解して液状
にしておくのが好ましい。「充分に溶解する」という用語は、ゲル形成性混合物
が実質的あるいは完全に透明な外観を示すことを意味している。総ての成分を加
えるまでは、このゲル形成性混合物の温度はゲル化点より高く保つ。別の実施態
様では、最終成分を添加する前にゲル形成性混合物の温度を下げ始める方が都合
のよいこともある。
【0149】 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形
成剤は、有効な時間のあいだ高い温度に保っておく。この「有効な」時間の長さ
とは、少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤を完全に(又は実質的
に)液中に溶解させるのに充分な時間である。
【0150】 好ましい実施態様において、この自立性シート状部材は、射出成形によって製
造することができる。この方法で製造したシート状部材は、表面の仕上がりが滑
らかなために強度が高くなり、引き裂き抵抗が大きくなると考えられている。自
立性シート状部材を製造する射出成形プロセスは、ゲル形成性混合物を射出工程
の前にゲル形成性混合物のゲル化点よりも高い第1の温度に維持しておいてから
、このゲル形成性混合物を適当な形状の金型に射出する工程と、適当な形状の金
型の中でゲル形成性混合物をゲル形成性混合物のゲル化点よりも低い第2の温度
にまで冷却して、単層自立性シート状部材を形成する工程とを含む。
【0151】 これとは別の射出成形プロセスでは、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくと
も1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤と(もしあれば)その他の任意成分と
を、順番はどのようでもよいが順に加えていくか、又は全部を一時に加える。射
出成形するために、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能
ポリマー性ゲル形成剤を、射出成形プロセスに加えて慣用方法のいずれかにより
、ダイに容易に供給することが可能な程度に充分に液状にさせておく。射出成形
用バレルのボアに、このゲル形成性混合物を供給するのを助けるために、離型剤
を使用してもよい。
【0152】 ゲル形成性混合物を適切な形状の金型に供給するのには、他の各種の公知技術
のいずれかを用いてもよく、それには、重力供給システム、空気式又は機械式射
出システムなどが含まれる。混合物の流動性及び加工温度が低い点から、射出成
形が最も好ましい方法である。採用可能な成形圧力範囲は、非常に広い。一般的
には、成形圧力は約105Pa(1気圧)から約5×106Pa(50気圧)の間
であるが、使用する成形技術によって、より高い又はより低い圧力を用いてもよ
い。本発明の優れているところは、本発明のシート状部材が低い圧力で成形する
ことが可能な点にある。
【0153】 自立性シート状部材を製造するために、冷却によりゲル化を行わせる場合、当
然のことながら、成形温度をゲル形成性混合物のゲル化点又はそれよりも低くし
なければならない。この適切な成形温度は、混合物を金型に供給する前、途中、
後に達成できる。シート状部材を成形し、ゲル化点より低い温度に冷却してから
、シート状部材を金型から取りだす。このシート状部材には、自立性があるので
、金型からの取り出しの間に、特別な扱いをする必要はない。
【0154】 本発明の第1又は第2又は第4の局面によるシート状部材では、シート状部材
の第1及び第2の表面の内の少なくとも1つ、好ましくは第2の表面上にシート
状部材が非平面的形態を有しており、この非平面的形態は、同一の平均厚みを同
時にはとらないような少なくとも2つ輪郭領域を有しているが、この金型は、第
1及び第2金型表面の内の少なくとも1つを有していて、この第1及び第2金型
表面の内の少なくとも1つは、シート状部材そのものの第1及び第2表面の内の
少なくとも1つの反転像であり、そしてこの第1及び第2金型表面の内の少なく
とも1つは非平面的形態の反転像である。この非平面的形態は、形状を自由に選
択でき、添付の図面の図1〜4、6〜7、8〜9、及び10〜12に示されたも
のも含まれるが、これらに限定されるものではない。もし、この非平面的形態が
周期性を有しているなら、第1及び第2金型表面の内の少なくとも1つは周期性
を有しており、これはシート状部材そのものの第1及び第2表面の内の少なくと
も1つに、周期性の反転像を付与する。
【0155】 本発明の第1及び第3の局面によれば、そのシート状部材は、第1及び第2表
面の内の少なくとも1つ、好ましくは第2表面を有しており、非平面的形態を有
していて、この非平面的形態には、10μmより大きいRaで定義されるテクス
チャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面が含まれている
。もし、この非平面的形態が周期性を有しているなら、テクスチャ表面は周期性
を有し、これはシート状部材そのものの第1及び第2表面の内の少なくとも1つ
に、周期性の反転像を付与する。その製造方法には、次のような工程が含まれる
。すなわち、少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマ
ー性ゲル形成剤と(もしあれば)任意成分とを含むゲル形成性混合物を調製し、
前記の混合物をその混合物のゲル化点より高い第1の温度にまで加熱して、ゲル
形成性混合物を溶解させ;このゲル形成性混合物をシート状部材そのものの第1
及び第2表面の内の少なくとも1つの反転像である、第1及び第2金型表面の少
なくとも1つを有する適当な形状の金型に入れるが、その際、第1又は第2金型
表面の少なくとも1つの上に反転像が10μmより大きいRaで定義されるテク
スチャを有するテクスチャ表面をあらかじめ設けておき;ゲル形成性混合物のゲ
ル化点又はそれよりも低い第1の温度よりは低い第2の温度において、混合物を
ゲル化させ;シート状部材から単独又はそれぞれのテクスチャ表面を取りだす。
取りだし工程は、ゲル化工程の間もしくは終了後に実施する。このテクスチャ表
面は、以下に記載する基材から選択されるが、ただし、基材の外面の反転像が1
0μmより大きいRaを有している必要がある。成形フィルムは、テクスチャ表
面としては好ましい。
【0156】 これに代わる実施態様においては、混合物を金型の中に一旦入れて加熱する。
更に別の実施態様においては、第1及び第2金型表面の内の少なくとも一方をテ
クスチャ加工して、エッチング法その他当業公知の方法を用いてテクスチャ表面
を形成させる。
【0157】 シート状部材の第1及び第2表面の両方において非平面的形態が周期性を有し
ている場合、金型表面又はテクスチャ表面のいずれかが周期性を有する結果とし
て、両表面上の周期性によって得られるパターンは、位置が揃っていても、互い
違いになっていてもよい。パターンは、互い違いになっている方が好ましい。
【0158】 本方法には、また、本発明の第1、第2及び第3又は第4の局面による予備成
形単層シート状部材の製造方法も含まれる。この方法では、少なくとも1種の有
用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形成剤と(もしあれば)
任意成分とを含むゲル形成性混合物を調製し;この混合物をその混合物のゲル化
点より高い第1の温度にまで加熱して、ゲル形成性混合物を溶解させ;この混合
物をシート状部材そのものの第1及び第2表面の内の少なくとも1つの反転像で
ある、第1及び第2金型表面の少なくとも1つを有する適当な形状の金型に入れ
るが、この第1及び第2のシート状部材表面の内少なくとも1つの形態は、同一
の平均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つ輪郭領域を有するよう規定
され、その際に、この第1及び第2金型表面の少なくとも1つの上に反転像が1
0μmより大きいRaで定義されるテクスチャを有するテクスチャ表面をあらか
じめ設けておき;ゲル形成性混合物のゲル化点又はそれよいも低い第1の温度よ
り低い第2の温度において、混合物をゲル化させ;シート状部材から単独又はそ
れぞれのテクスチャ表面を取りだす。
【0159】 これに代わる実施態様においては、混合物を金型の中に一旦いれて加熱する。
更に別の実施態様においては、第1及び第2金型表面の内の少なくとも一方をテ
クスチャ加工して、エッチング法その他当業公知の方法を用いてテクスチャ表面
を形成させる
【0160】評価方法 ゲルの圧縮破壊試験 本発明の予備成形単層シート状部材の機械的性質は、ゲルの圧縮破壊試験によ
って測定する。対象となるパラメーターは、ゲル強度(成形したゲル円筒を破壊
するのに必要な圧縮力から測定)及びゲル柔軟性(破壊点におけるゲル圧縮の程
度から測定)である。この試験法の詳細は以下に述べる。
【0161】 圧縮破壊試験はステーブル・マイクロ・システムズ(Stable Micro Systems、
SMS)テクスチャ・アナライザー(TA)のTA−XT2i型で行った。この装
置はステーブル・マイクロ・システムズ社(Stable Micro Systems Ltd、英国、
サリー、ゴダルミン)から購入できる。このシステムは、ウィンドウズ(登録商
標)98で動作するSMSのテクスチャ・エクスパート・エクシード(Texture
Expert Exceed)ソフトウェア(バージョン、2.03)を介して制御される。
直径100mmのアルミ製圧縮プレート(P−100プローブ)を50kgのロ
ードセルに取りつける。これをTAプローブキャリアの内部に設置するが、その
拡張アームの鉛直移動は、コンピュータで制御されている。
【0162】 試験片を作るには、対象となるゲル処方物を以下に記す方法で調製する。正確
な円筒状の固体形状のゲルの円盤(直径26mm、厚み12mm)を、それに相
当する形状の金型の中で作製する。試料の入った金型は、気密封止され貯蔵時の
蒸発を防ぐ。こうして作ったゲル円盤を、室温で一夜貯蔵する。各ゲル円盤は、
試験の直前に金型から取り出され、欠陥がないか目視により確認する。欠陥(例
えば、閉じ込められた気泡)のあるゲル円盤は、これらの欠陥が測定される機械
的性質に影響を与える可能性があるので、廃棄する。次いで、欠陥のないゲル円
盤をP−100圧縮プレートの下の中央部分に置く。
【0163】 テクスチャ・エクスパート・エクシード・ソフトウェアを、力/圧縮モードで
セットアップする。圧縮プレートは、開始位置の12.0mmの高さにセットす
る。圧縮プレートの降下速度を0.8mm/秒に、全降下距離を10.8mmに
設定する(すなわち、ゲル円盤を元の高さの90%圧縮したところで試験を停止
する)。力と圧縮プレートの位置についてのデータは、200pps(点/秒)
の速度で自動的に集積される。このソフトウェアでは、力が最大になった所での
圧縮プレートの位置がマークされるよう、予めセットされている。この最大力が
破壊強度、すなわち、ゲル円盤を破壊するのに必要な力である。このプレートが
最初の高さからゲルの破壊が生じた位置まで移動した距離は、ゲルの変形の大き
さを表している。破壊点での最大力を試料間(典型的には5試料)で平均し、ニ
ュートンの単位で報告する。
【0164】 ゲルの破壊点での一軸変形(圧縮)はその元の成形高さの百分率で表す、すな
わち、
【数1】
【0165】 ストロークの終端である10.8mmになるまで(すなわち、90%の圧縮)
破壊が起きなかった場合には、このゲルはこの試験条件下では「非破壊」である
と分類する。
【0166】表面粗さ 表面の形態については、キャドアイズ(CADEYES)表面解析システム(
メダール(Medar)社、米国)を用い、モアレ干渉計法(moire interferometry
technique)によって測定した。この装置の設計値は、x軸の解像度が30.7
μm、y軸の解像度が35.8μm、z軸の解像度が1.6μmである。本発明
の第1又は第3の局面によるシート状部材を代表するテクスチャ加工表面は、本
発明の第1又は第3の局面による予備成形単層シート状部材の製造に有用なテク
スチャ表面の、反転シリコーンキャスト(negative silicone cast)を製造する
ことにより作成した。このシリコーンキャスト材料はシルフロ・シリコーン・イ
ンプレッション・マテリアル(Silflo Silicone Impression Material)で、フ
レキソ・ディベロップメント(Flexico Developments)社(英国)から入手でき
る。実際の予備成形単層シート状部材に代えてシリコーンキャストを用いたのは
、光学的な表面解析には、シリコーンキャスト材料の光学特性の方が適している
からである。
【0167】 シリコーンキャストは以下のようにして作製した。 1.直径が2.54cm(1インチ)のシリコーンペーストの円に1滴の触媒
を加え、約1分間完全に混合した。 2.スパチュラを用いて、このシリコーン混合物をテクスチャ表面に適用し、
室温/常温で約7分間放置して硬化させた。 3.硬化終了後、シリコーンキャストをテクスチャ表面から外し、分析を行っ
た。
【0168】 本発明の第1又は第3の局面のシート状部材のテクスチャ加工表面を代表する
シリコーンキャストの表面粗さを表すために報告されるデータには、最適平面か
らの表面を基準にした平均偏差、Raが含まれているが、ここでRaは、
【数2】 で表され、ここで、ある点におけるzの値は、ある点での計算上の最適高さから
その点での実測の高さを引いた絶対値である;その点での計算上の最適高さは、
その点での測定表面に対する最適平面の高さである。表面粗さを記述するために
報告されるデータにはRaも含まれるが、これは、最適平面からの、表面基準の
根平均2乗偏差であり、またRqは10ポイント粗さである。
【0169】 Rqは最適平面からの、表面基準の根平均2乗偏差であって、
【数3】 である。
【0170】 Rzは、x軸方向で総てのスキャンラインで平均した10ポイント粗さであっ
て、 Rz=((S1+S3+S5+S7+S9)−(S2+S4+S6+S8+S10))/5 ここで、S1、S3、S5、S7、S9は、スキャンラインに沿って最適平面から最
も高い5つのピークであり、S2、S4、S6、S8、S10はスキャンラインに沿っ
て最適平面から最も低い5つの谷である。ここで述べる最適平面とは、キャドア
イズ(CADEYES)表面解析システムが自動的に計算してくれるものであり
、iは分析した特定の点を示す指標で、nは分析した点の総数であるが、例えば
1cm2の面積では、nは90,987となる。
【0171】 これらの試料の表面形態は、モアレ干渉計法を用いて得たが、適切に設計され
た(x軸及びy軸の分解能が40μm以下、z軸の分解能が2μm以下)表面分
析法(例えば、針式プロフィロメトリー(stylus profilometry)、レーザー式
プロフィロメトリー(laser profilometry)、フリンジプロジェクション法(fr
inge projection))などを使用して、表面の形態を測定し、データを得ること
もできる。これに代わるRa及びRqの測定法は、ライン基準法で、ISO 4
287(1997)に記載されているが、そこではRaは、計測したプロファイ
ルの数学平均偏差と定義され、Rqは、計測したプロファイルの根平均2乗偏差
と定義されている。
【0172】表面光沢 テクスチャ表面を、0.83%アガロース、0.3%「ケルゴム(Kelgum)」
(登録商標)(キサンタンゴム及びイナゴマメゴムの1:1混合物、ケルコ社、
米国、カリフォルニア州、サンディエゴ)、20%グリセリン、10%ニコチン
酸アミド、1%パンテノール、5%ブチレングリコール、0.15%「ナイパギ
ン(Nipagin)A」(エチルパラベン、ナイパ・ラボラトリーズ社(Nipa Labora
tories, Inc)、米国、デラウェア州、ウィルミントン)、0.1%「ハンペン
(Hampene)Na2」(EDTA二ナトリウム、ハンプシャー・ケミカル(Hampsh
ire Chemical)社、米国、マサチューセッツ州、レキシントン)、62.62%
脱イオン水を含むゲル形成性混合物上に置いた。テクスチャ表面は、ゲル構造が
できたら、一時に外した。ザ・レネタ・カンパニー(The Leneta Company)から
入手したレネタ・カード(Leneta Card)の不透明(黒)の方眼の上で、本発明
の第1又は第3の局面による予備成形単層シート状部材のテクスチャ加工表面に
ついて、光沢測定(すなわち、表面反射)を行った。表面反射率(%)の測定に
は、BYK−ガードナー・マイクロ・トリグロス・メーター(BYK-Gardner Micr
o Tri-Gloss meter)(ビーワイケー・ガードナー(BYK Gardner)社、メリーラ
ンド州、スライバースプリング)を用い、20度(20゜)、60度(60゜)
及び85度(85゜)で読みとった。
【0173】ゲル透明度 ゲル透明度は、本発明によるシート状部材を通して印刷した文字がどれだけ読
みとれるかを調べることにより測定した。この印刷文字は英語のアルファベット
(大文字)を透明なフィルム(ユニバーサル・オフィス・サプライズ(Universa
l Office Supplies))上に印刷したが、フォントはマイクロソフト・ワード(M
icrosoft Word)のエリアル体(Arial)であり、レーザージェット・4・プラス
(LaserJet 4 Plus)プリンター(ヒューレット・パッカード(Hewlett Packard
)社)で黒インキカートリッジを用いた。透明フィルムにはフォントサイズで4
ポイントから28ポイントまでのものを印字した。この印刷透明フィルムを白紙
の上に置いて背景の均一化をした上で、総ての試料について通常の室内光条件下
で調べた。
【0174】 調査対象のゲル試料は、成形により厚み7mmのゲル円盤を作成した。このゲ
ル円盤をフォントサイズが4の透明フィルム上に置き、ゲル円盤を通して印字し
たアルファベットが読めるかどうかを調べた。文字がゲル円盤を通して読めない
場合には、円盤を次の大きさのフォントに移動させて、この調子で調査を繰り返
した。このプロセスをゲルを通して読めるようなフォントサイズになるまで繰り
返した。ゲル試料を通して読みとれる最小のフォントサイズを、そのゲルの「透
明閾値」とみなした。本発明のシート状部材を作るために用いるゲルの「透明閾
値」は、フォントサイズ10であることが好ましく、更に好ましいのはフォント
サイズ7、特に好ましいのはフォントサイズ4である。
【0175】実施例 本発明を以下の実施例により説明する。 実施例1〜3
【0176】
【表1】 1ケルゴム(登録商標)はキサンタンゴム及びイナゴマメゴムの1:1混合物で
あって、ケルコ社(米国、カリフォルニア州、サンディエゴ)から供給される。
2この紙は「キムワイプス(Kimwipes)EX−L」でキンバリー−クラーク・C
orp.(Kimberley-Clark Corp、米国、ジョージア州、ロスウェル)のもの。
【0177】 多糖類ゴム類は水と混合し均一な分散混合物(これは、多糖類を非水系溶媒例
えば多価アルコールに予備分散することで容易に可能となる)とし、更に総ての
成分を添加した。この混合物を撹拌しながら加熱して混合物のゲル化点(約90
℃)よりも高い第1の温度まで上げ、多糖類ゴムを完全に水和させた。この液状
ゲルを続いて適当な形状の金型に注いだ(実施例3)。実施例1及び2のシート
状部材は、適当な形状の金型の中に射出成形した。射出成形が好ましい。この方
法では、ゲルが切れることによって生じる欠陥が出ないので、シート状部材の堅
牢性が改良される。また射出成形では、シート状部材を3次元構造に簡単に成形
できる。次いで液状ゲルを、混合物のゲル化点又はそれよりも低い第1の温度よ
りも低い第2の温度まで冷却し(環境温度)、ゲル構造を作らせる。それからシ
ート状部材を金型から取り外す。実施例1〜3のシート状部材は、それぞれ、添
付の図面の図1〜3に示されている。このようにして得られたシート状部材は、
貯蔵中にシート状部材が乾燥するのを最小限に抑えるために、水蒸気透過性が低
い材料の中に包装する。ここでのシート状部材のために適切な包装は、小袋(sa
chet)又はシール付きトレイである。シート状部材を小袋に入れた場合には、使
用するまでは保護しておくのが好ましい。この保護には、シート状部材が簡単に
取り出せる、プラスチックフィルムのような基材又はリリースライナーで行うこ
とができる。
【0178】 基材を使用する場合(実施例1)、これをゲルを投入する前に適当な形状の金
型の中に設置するか、あるいは冷却の段階に液状ゲルの表面に置く。 組成物によっては、金属イオン(例えば、Ca2+、K+)を処方物に加え、シ
ート状部材のゲル強度を増大させる(実施例1及び2)。この場合、金属イオン
は水溶液の形で添加し、注入段階の直前に液状ゲルに混ぜ込む。
【0179】 上記の方法は、添加する成分の性質によっては必要により変更することが可能
である。例えば、非水系の成分が存在する場合には、モールディング又はキャス
ティングの直前に液状ゲルの均一化を行って、非水性成分の分散を確実なものと
する。同様にして、熱に敏感な成分を用いる場合には、ゴムの水和の工程が終了
したら処方物を適当な温度(成分によって異なる)にまで冷却する必要があり、
その段階で熱に敏感な成分を添加する。 液状ゲルは例えば真空を使って脱ガスをして、液の中に分散している気泡を除
去してもよい。この脱ガスの工程は、もし実施するなら、最後の液状ゲルを注入
する直前に実施する。 上で見たように、ここで作った予備成形シート状部材は、優れた強度と柔軟性
を有している。
【0180】 実施例4 予備成形シート状部材のための処方物を調製したが、それはシリコーンゲル形
成剤と有用薬剤としてのアスコルビン酸及びその誘導体とを50/50(重量/
重量)の割合で含むものであった。0.025部の無水アンモニアの存在下に以
下の成分を115〜120℃で縮合させて処方物を調製した。シロキサン樹脂コ
ポリマーの70重量%キシレン溶液を67部(このシロキサンコポリマーは実質
的には(CH3)3SiO1/2単位とSiO4/2単位がモル比で約0.75:1、固
形分基準で約2.7重量%のヒドロキシルを含んでいる(FTIR法、ASTM
E−168))、25℃での粘度が約13,500cP(mP.s)のヒドロキシル
末端ポリジメチルシロキサンを31部、キシレン2部の割合であった。縮合反応
に続いて、混合物を140℃で1時間加熱して、過剰のアンモニアを総て除去し
た。
【0181】 このシリコーンの塊を等量のアスコルビン酸及びその誘導体(超微粉、ホフマ
ン・ラロシュ(Hoffman-LaRoche)社)と、エッピンバッハ(Eppinbach)高剪断
ミキサーを組み込んだリー(Lee)ステンレススチール製ティルトケトルを使用
して、17分間混合した。
【0182】 このシリコーン溶液を適当な形状の金型に移し、一夜風乾させて溶媒を蒸発さ
せた。得られたシート状部材は、金型から取りだし、包装した。このシリコーン
を含有する予備成形シート状部材は、アスコルビン酸及びその誘導体を有用薬剤
として皮膚、毛髪又は爪に送給するのに適切なものであった。
【0183】 実施例5 医薬品グレードのアクリル系感圧粘着剤(ドレイズスケールでのスコア0〜1
)の50部(乾燥重量)を酢酸エチルとトルエンに溶解させ、アスコルビン酸及
びその誘導体のアスコルビン酸ナトリウム(いずれも乾燥粉末、その比は1:2
2(重量/重量))50部と混合し、化粧品として有効な粘着剤マトリックスを
調製した。これを適当な形状の金型に移し、次いで121.2℃で硬化させた。
この予備成形シート状部材は、少なくとも1種の有用薬剤を皮膚、毛髪又は爪に
送給するのに適したものであることが判った。
【0184】 実施例6
【表2】
【0185】 多糖類ゴムを水と混合し均一な分散体としてから、他の成分総てを加えた。均
一な分散体を作るためには、非水溶媒例えば多価アルコール中で多糖類を予備分
散させておくと容易に可能となる。この混合物を撹拌しながら約90℃に加熱し
て、多糖類ゴムを完全に水和させる。この液状ゲルは、例えば真空を使って脱気
をして、液体の中に分散している気泡を除去してもよい。次いでこの液状ゲルを
適当な形状の金型の中に流し込み、室温に冷却してゲル構造を作らせる。それか
らシート状部材を金型から取りだす。別の方法で、液状ゲルをシート状にキャス
ティングし、そのゲルシートから適当な形状のシート状部材を切り出してもよい
。実施例6でのシート状部材は、添付した図面の図4に示されている。このシー
ト状部材は、貯蔵中にシート状部材が乾燥するのを最小限に抑えるために、水蒸
気透過性が低い材料の中に包装する。
【0186】 次いで、このシート状部材の試験片について、各種のテクスチャ表面を使って
、表面粗さ(表1)及び表面反射(表2)を調べた。このテクスチャ表面は、液
状ゲルのゲル化の前又はゲル化中に、シート状部材に接触させればよい。
【0187】
【表3】 1このハイドロフォーム化フィルムは、ミクロ及びマクロの両方の開口部を有し
、米国特許A第4,609,518号(カロ(Curro)ら、1986年9月2日
発行)に記載されているものである。好ましくは、このマクロ開口部は、涙滴型
をしていて、1cm2あたり24個のマクロ開口部を有するパターンに12%の
開口面積を持っているが、ここで、それぞれのマクロ開口の基部は、1.54m
2、先端は、0.3mm2の直径であるが、ミクロ開口部は、100メッシュパ
ターンのスクリーン上に形成されている。2 トレデガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Products)社、米国23
225バージニア州リッチモンド、ボルダーズ・パークウェイ1100。
【0188】 テクスチャ表面は、総て、基材に関連して先に述べたように、成形フィルムで
ある。 本明細書で規定する総ての適切なテクスチャ表面の反転像は、先に述べた方法
で測定して、10μmより大きい、好ましくは20μmより大きいRaを有する
ことになろう。本発明のシート状部材のためのテクスチャ表面の反転像における
好ましい範囲は、先に述べた方法で測定して、Raが10μmより大きく、31
6μm未満である。本明細書で規定する適切なテクスチャ表面の反転像は、7μ
mより大きい、好ましくは30μmより大きい及び/又は最も好ましくは375
μm未満のRqを有することになろう。適切なテクスチャ表面の反転像は、15
μmより大きい、好ましくは75μmより大きい、より好ましくは90μmより
大きい、及び/又は最も好ましくは800μm未満のRzを有することになろう
【0189】
【表4】 1このハイドロフォーム化フィルムは、ミクロ及びマクロの両方の開口部を有し
、米国特許A第4,609,518号(カロら、1986年9月2日発行)に記
載されているものである。好ましくは、このマクロ開口部は、涙滴型をしていて
、1cm2あたり24個のマクロ開口部を有するパターンに12%の開口面積を
持っているが、ここで、それぞれのマクロ開口の基部は、1.54mm2、先端
は、0.3mm2の直径であるが、ミクロ開口部は、100メッシュパターンの
スクリーン上に形成されている。2 トレデガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Products)社、米国23
225バージニア州リッチモンド、ボルダーズ・パークウェイ1100。
【0190】 本明細書で規定されたテクスチャ加工表面は、総て、好ましい光沢レベル、す
なわち20度、60度、85度の読取り角度方向のそれぞれで、40以下、58
以下、65以下を示すであろう。本発明のシート状部材での好ましい光沢の範囲
は、20度、60度、85度の読取り角度方向のそれぞれで、0〜10,0〜3
0、0〜25である。最も好ましい光沢の範囲は、20度、60度、85度の読
取り角度方向のそれぞれで、0〜5、0〜25、0〜20である。
【0191】 実施例7
【表5】
【0192】 多糖類ゴムを水と混合し均一な分散体としてから、他の成分総てを加えた。均
一な分散体を作るためには、非水溶媒例えば多価アルコール中で多糖類を予備分
散させておくと容易に可能となる。このゲル形成混合物を撹拌しながら約90℃
に加熱して、多糖類ゴムを完全に水和させる。脱気(例えば真空を使って)をし
てから、この液状のゲル形成混合物を適当な形状の金型(例えば、添付の図面の
図6及び7に示したようなパッチシート状部材を製造するための金型)に移す。 このシート状部材のゲル透明性について、前に記した方法により調べたところ
、「透明閾値」は、フォントサイズ4であった。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第1の実施
態様の平面図である。
【図1b】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第1の実施
態様の断面斜視図である。
【図1c】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第1の実施
態様の斜視図である。
【図2】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第2の実施態
様の断面図である。
【図3】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第3の実施態
様の断面図である。
【図4】 本発明の第1、第2又は第3の局面によるシート状部材の第4の
実施態様の部分断面斜視図である。
【図5】 本発明の第1又は第3の局面によるシート状部材の第2の実施態
様の部分断面斜視である。
【図6】 本発明の第1又は第2の局面による予備成形単層シート状部材の
第5の実施態様の概略図で、使用者の顔面上での使用状態を示す図である。
【図7a】 図6のシート状部材の平面図である。
【図7b】 図6のシート状部材の断面図である。
【図8】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第6の実施態
様の概略図で、使用者の顔面上での使用状態を示す図である。
【図9】 図8の予備成形単層シート状部材の平面図である。
【図10】 本発明の第1又は第2の局面によるシート状部材の第7の実施
態様の概略図で、使用者の顔面上での使用状態を示す図である。
【図11】 図10の予備成形単層シート状部材の平面図である。
【図12】 本発明の第3の局面によるシート状部材において、第1及び第
2の表面がテクスチャ加工されているシート状部材の第8の実施態様の断面図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ダークシング,ロバート スタンリー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ワイアンドット、ドライブ 7188 (72)発明者 エリー,ポーリン ジェーン イギリス国、バークス、アールジー42、3 エックスディ、ブラックネル、ウォーフィ ールド、ノーザンバーランド、クロース 38 (72)発明者 ジョンソン,テレサ ルイーズ アメリカ合衆国インディアナ州、ベイツヴ ィル、アーバー、レイク、ドライブ 26034 (72)発明者 ルブランク,マイケル ジュード アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ラヴィーン、ストリート 2216 Fターム(参考) 4C083 AB342 AC122 AC152 AC442 AC482 AC532 AC642 AC852 AD011 AD152 AD162 AD212 AD222 AD262 AD352 CC07 CC28 CC33 DD12 EE12 EE28 FF06

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための予備成形単層
    シート状部材(10、110、210、310、410、510、610、71
    0、810)であって、 空間的に離れた第1及び第2表面(14、114、214、314、414、
    514、614、714、814;16、116、216、316、416、5
    16、616、716、816)を区画する周辺部(12、112、212、5
    12、612、712、812)を有し、 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含み
    、 前記第1及び第2表面の少なくとも一方に非平面的形態を有している、予備成
    形単層シート状部材。
  2. 【請求項2】 皮膚、毛髪又は爪に有用薬剤を送給するための予備成形単層
    シート状部材(10、110、210、310、410、510、610、71
    0、810)であって、 空間的に離れた第1及び第2表面(14、114、214、314、514、
    614、714、814;16、116、216、316、516、616、7
    16、816)を区画する周辺部(12、112、212、512、612、7
    12、812)を有し、 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含み
    、 前記第1及び第2表面の少なくとも一方に非平面的形態を有し、該非平面的形
    態は同一の平均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つの隣接した輪郭領
    域(22、122、222、322、522、622、722、822;18、
    118、818;20、220、320;524、624、724)を有してい
    る、予備成形単層シート状部材。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2つの輪郭領域の内の1つが周辺部(12、
    112、822)に隣接したリム(18、118、818)を有している、請求
    項2に記載された予備成形単層シート状部材。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2つの輪郭領域の内の一方が、前記周辺部(
    12、212)の中間に少なくとも1つの山部(20、220、320)を有し
    ている、請求項2又は3に記載された予備成形単層シート状部材。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2つの輪郭領域の内の一方に記号が刻字され
    ている、請求項2乃至4の内のいずれか1項に記載された予備成形単層シート状
    部材。
  6. 【請求項6】 前記第2表面は、皮膚、毛髪または爪に対して反対側に位置
    し、該第2表面(16、116、216、316、516、616、716、8
    16)が非平面的形態を有し、該非平面的形態は、10μmより大きいRaによ
    り規定されるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工
    表面を含む、請求項2乃至5の内のいずれか1項に記載の予備成形単層シート状
    部材。
  7. 【請求項7】 前記第1表面が皮膚、毛髪または爪に隣接して位置し、該第
    1表面(14、114、214、314、514、614、714、814)が
    非平面的形態を有し、該非平面的形態は、10μmより大きいRaにより規定さ
    れるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を含
    む、請求項6に記載の予備成形単層シート状部材。
  8. 【請求項8】 先行する請求項の内のいずれか1項に記載された予備成形単
    層シート状部材を製造する方法であって、 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形
    成剤を含むゲル形成性混合物を金型内に供給する供給工程であって、該金型が一
    方又はそれぞれが非平面的形態の反転像である少なくとも1つの表面を有し、該
    非平面的形態が同一の平均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つの隣接
    した輪郭領域、又は、該非平面的形態は、10μmより大きいRaにより規定さ
    れるテクスチャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面のい
    ずれか、又はその両方を有している、該供給工程と、 その後、前記ゲル形成性混合物をゲル化させるゲル化工程と、 を含む方法。
  9. 【請求項9】 前記供給工程は、射出成形である、請求項12に記載された
    方法。
  10. 【請求項10】 前記非平面的形態は、前記第2表面(16、116、21
    6、316、516、616、716、816)の上にあると共に、同一の平均
    厚みを同時にはとらないような少なくとも2つの輪郭領域(22、122、22
    2、322、522、622、722、822;18、118、818;20、
    220、320;524、624、724、824)と、該少なくとも2つの輪
    郭領域の少なくとも一方にあるテクスチャ加工表面とを有している、請求項12
    又は13に記載された方法。
  11. 【請求項11】 該シート状部材は、さらに、前記第1表面(14、114
    、214、314、514、614、714、814)の上に非平面的形態を有
    し、該非平面的形態は、10μmより大きいRaにより規定されるテクスチャを
    有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を含む、請求項12乃
    至14の内のいずれか1項に記載された方法。
  12. 【請求項12】 有用薬剤を皮膚、毛髪又は爪に送給するための予備成形単
    層シート状部材(410、810)であって、 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤を含み
    、 空間的に離れた第1及び第2表面(414、814;416、816)を区画
    する周辺部を有し、前記第1表面(414、814)は使用時には皮膚、毛髪又
    は爪に隣接して位置し、前記第2表面(416、816)は非平面的形態を有し
    、該非平面的形態は、10μmより大きいRaにより規定されるテクスチャを有
    するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面を含む、予備成形単層シ
    ート状部材(410、810)。
  13. 【請求項13】 基材と組み合わされている請求項1乃至7または請求項1
    2の内のいずれか1項に記載の予備成形単層シート状部材。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも1種のポリマー性ゲル形成剤が、水溶性の
    ポリマー性ゲル形成剤である、請求項1乃至7、請求項12及び請求項13の内
    のいずれか1項に記載された予備成形単層シート状部材。
  15. 【請求項15】 前記第2表面(316、416、816)は、光沢読取り
    角度が20度での光沢読みが、40未満、好ましくは10未満、最も好ましくは
    5未満である、請求項1乃至7または請求項12乃至14の内のいずれか1項に
    記載された予備成形単層シート状部材。
  16. 【請求項16】 前記第2表面は、光沢読取り角度が60度での光沢読みが
    、58未満、好ましくは30未満、最も好ましくは25未満である、請求項15
    に記載された予備成形単層シート状部材。
  17. 【請求項17】 前記第2表面は、光沢読取り角度が85度での光沢読みが
    、65未満、好ましくは25未満、最も好ましくは20未満である、請求項15
    又は請求項16に記載された予備成形単層シート状部材。
  18. 【請求項18】 前記第1及び第2表面の内の少なくとも一方が、同一の平
    均厚みを同時にはとらないような少なくとも2つの隣接した輪郭流域を有してい
    る請求項12乃至17の内のいずれか1項に記載の予備成形単層シート状部材。
  19. 【請求項19】 該シート状部材の透明閾値は、フォントサイズ10以下、
    好ましくはフォントサイズ7以下、最も好ましくはフォントサイズ4以下である
    、請求項1乃至7または請求項12乃至18の内のいずれか1項に記載された予
    備成形単層シート状部材。
  20. 【請求項20】 パッチの形状をしている、請求項1乃至7または請求項1
    2乃至18の内のいずれか1項に記載された予備成形単層シート状部材。
  21. 【請求項21】 密封した保護用包装材の中に包装されている、請求項1乃
    至7または請求項12乃至20の内のいずれか1項に記載の予備成形単層シート
    状部材。
  22. 【請求項22】 請求項1及び請求項12乃至21の内のいずれか1項に記
    載された予備成形単層シート状部材を製造する方法であって、 少なくとも1種の有用薬剤及び少なくとも1種のゲル化可能ポリマー性ゲル形
    成剤を含むゲル形成性混合物を金型内に供給する工程であって、該金型の第1金
    型表面が、前記第1表面(814)の反転像である形態を有する、該供給工程と
    、 前記ゲル形成性混合物の前記第2表面(816)にテクスチャ表面を接触させ
    る接触工程と、 前記ゲル形成性混合物をゲル化させるゲル化工程と、 該シート状部材からテクスチャ表面を取り外す取外工程と、を含む方法。
  23. 【請求項23】 前記第1金型表面の前記形態は、同一の平均厚みを同時に
    はとらないような少なくとも2つの輪郭領域(822;824)で画成される前
    記第1表面の反転像、及び/又は、10μmより大きいRaで規定されるテクス
    チャを有するテクスチャ表面の反転像であるテクスチャ加工表面である、請求項
    22に記載された方法。
  24. 【請求項24】 さらに、保護用包装材に該シート状部材を封止する封止工
    程を含む、請求項8乃至11または請求項22または23の内のいずれか1項に
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも1種の化粧品有用薬剤を皮膚、毛髪または爪に
    送給する方法であって、少なくとも1種の化粧品有用薬剤及び少なくとも1種の
    ポリマー性ゲル形成剤を含む、請求項1乃至7及び請求項12乃至21の内のい
    ずれか1項に記載のシート状部材を前記皮膚、毛髪または爪に接触させる工程を
    含む、方法。
  26. 【請求項26】 爪または爪の甘皮、毛髪または頭皮、ヒトの顔面またはそ
    の一部、脚、腕、手、足、あるいは胴体に適合するような大きさ及び形状を有す
    るマスクまたはパッチの形状を有する、請求項1乃至7または請求項12乃至2
    1の内のいずれか1項に記載の予備成形単層シート状部材。
  27. 【請求項27】 手覆い、足覆い、及び胴包みの形からなる群より選択され
    た形状を有する、請求項1乃至7または請求項12乃至21の内のいずれか1項
    に記載の予備成形単層シート状部材。
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