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JP2003515601A - ブリオスタチンアナログ、合成方法および使用 - Google Patents

ブリオスタチンアナログ、合成方法および使用

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JP2003515601A
JP2003515601A JP2001541898A JP2001541898A JP2003515601A JP 2003515601 A JP2003515601 A JP 2003515601A JP 2001541898 A JP2001541898 A JP 2001541898A JP 2001541898 A JP2001541898 A JP 2001541898A JP 2003515601 A JP2003515601 A JP 2003515601A
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mmol
carbon atoms
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independently
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JP2001541898A
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ブライズ リッパ,
チェオル−ミン パーク,
ケビン ダブリュー. ヒンクル,
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ボード オブ トラスティーズ オブ ザ レランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ブリオスタチンファミリーの化合物、ならびにこの化合物を調製および利用する方法に関する。、本発明は、過剰増殖細胞障害(特に哺乳動物の癌)を、このような処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を、第2の薬剤(好ましくは、式Iの化合物の機構に対して明確な機構によって作用する第2抗癌剤)単独または組合せて投与することによって、処置する方法に関する。本発明は、免疫関連疾患を有するか、または免疫抑制治療を受容する哺乳動物を、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与することによって治療する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (関連出願の相互参照) 本出願は、本明細書中で参考として援用される、同時係属中の米国仮特許出願
第60/168,181号(1999年11月30日出願)の一部継続出願であ
る。
【0002】 (政府の利益) 本発明は、NIH譲渡番号CA31845の支援で達成された。従って、米国
政府は、本発明の特定の権利を有する。
【0003】 (発明の分野) 本発明は、ブリオスタチンファミリーの化合物、ならびにこの化合物を調製お
よび利用する方法に関する。
【0004】 (導入) 癌は、先進国において主な死亡の原因であり、米国に、毎年500,000人
以上の死亡者数が存在する。癌は、一般に、正常の細胞が、過剰に増殖する改変
細胞に癌化して、異常な組織または細胞集団の形成に導く。多くの癌において、
細胞増殖により、身体の他の部分へ悪性組織が散布(転移)することによって達
成され、新しい癌の成長を引き起こす。癌は、正常な生理学的なプロセスを有意
に阻害し、最終的に患者の死亡に導く。癌は、多数の異なる組織および細胞型に
対して観測され、肺癌、乳癌、および結晶直腸癌が、全ケースのほぼ半分を占め
る。
【0005】 現在、約1/3の癌患者が、外科的技術または放射線技術によって治療され得
る。しかし、これらのアプローチは、身体の他の領域にまだ転移していない癌病
巣に関して最も有効である。化学療法技術によって、現在、別の癌患者の約17
%を治療する。化学療法プロトコールおよび非化学療法プロトコールの組合せは
、十分な回復のための見通しをさらに増強させ得る。不治の癌状態でさえ、治療
処置は、緩和を達成し、そして少なくとも患者の寿命を長くするために有用であ
り得る。
【0006】 複数の抗癌化合物が、過去数十年にわたって開発されてきた(例えば、Kat
zung,1998;Wilsonら、1991;Hardmanら、1996
)。これらの化合物は、種々の機能によって作用する、多くの異なるクラスを含
む一方で、1つの一般的なアプローチは、細胞の分化を妨害することによって癌
細胞の増殖を遮断することであった。例えば、アントラサイクリン(例えば、ド
キソルビシンおよびダウノルビシン)は、DNAを介在することが見出されてお
り、DNAおよびRNAの合成を阻害し、そしてトポイソメラーゼIIと相互作
用することで鎖の分断を生じさせる。タキサン(例えば、TaxolTMおよびT
axotereTM)は、微小管アッセイにおいて、チューブリン重合を促進する
ことによって有糸分裂させる。シス−プラチン(Cis−platin)は、D
NA内に鎖間を形成し、そして細胞周期の全ての段階において細胞を殺すのに有
効である。別の例としては、シクロホスホアミドおよび関連するアルキル化剤は
、DNAのような細胞成分と共有結合するジ−(2−クロロエチル)−アミノ基
を含む。
【0007】 ブリオスタチン(式A)は、マリンブリオゾマ(marine bryozo
a)から本来単離された、天然に存在する大環状化合物のファミリーである。現
在、約20個の公知の天然のブリオスタチンが存在し、これは、A、BおよびC
と命名された6員環を共有し、C7(ORA)およびC20(RB)の置換基が天
然のものと主に異なる(Pettit,1996)。
【0008】
【化16】 ブリオスタチンは、ヒト癌細胞株の幅広い範囲に対して強力な活性を提供し、そ
してマウス異種移植片腫瘍モデルにおいて、インビボにおける重要な生命延長を
提供する(Pettitら、1982;Hornungら、1992;Schu
chterら、1991;Mohammadら、1998)。インビボで有効で
ある用量は、極度に低く、1μg/kg程度低い濃度に対して活性を示した(S
chuchterら、1991)。さらなる治療応答の中で、ブリオスタチンは
、骨髄前駆体細胞の正常の増殖を促進することが見出され(Scheid、19
94;Kraft、1996)、T細胞、腫瘍壊死因子、インターロイキンおよ
びインターフェロンの産生を生じる免疫系応答を刺激する(Kraft、199
6;Lind、1993)。ブリオスタチンはまた、慢性リンパ性白血病細胞の
毛様細胞型への形質転換を誘導し(Alkatib、1993)、癌細胞中でp
53の発現を増加させるが、bcl−2の発現を減少させるか(Maki、19
95;Mohammad、1995)、または少なくとも細胞をアポトーシスへ
予め素因化させ、そして多剤耐性(MDR)を取り消す(Spitaler、1
998)。
【0009】 分子レベルにおいて、ブリオスタチンは、植物から誘導したホルボールエステ
ルおよび内因性ジアシルグリセロールを、ナノモルからピコモルの薬物濃度でタ
ンパク質キナーゼC(PKC)に結合するのを阻害し(DeVries、199
8)、そして匹敵するキナーゼ活性を刺激する(Kraft、1986;Ber
kow、1985;Ramsdell、1986)。ホルボールエステルのよう
ではなく、このブリオスタチンは、腫瘍プロモーターとして作用しない。従って
、このブリオスタチンは、構築された抗癌剤の作用型と異なりかつ相補的な作用
型を介して操作され、ヒトの臨床的試行により、シスプラチンまたはタキソール
と組合せたブリオスタチン治療を現在評価している。
【0010】 種々の研究により、ブリオスタチンと良好な親和性を実証した。ここで、PK
C結合アッセイによって測定する場合、RAは、ヒドロキシル、アセチル、ピバ
ロイル、またはn−ブタノエートであり、RBは、H、アセチル、n−ブタノエ
ートまたは2,4−不飽和オクタノエートであった(Wenderら、1988
)。C13とC30との2重結合を、結合親和性の有意な欠失なしで、水素付加
するか、またはエポキシ化し得る。一方、C21−C34の水素付加またはC2
6ヒドロキシルのアセチル化は、結合親和性を有意に減少させ得る。C26の立
体構造の転化は、活性の適度な損失(約30倍)に導き、そしてメチル基が、メ
チル基に隣接する結合の回転を制限し、かつ高い結合親和性に寄与し得るという
提示は、ブリオスタチンに関して観測された。C19のヒドロキシルの除去(C
20 RB基の省略を伴う)は、約100倍〜約200倍の結合の減少を生じる
。同様に、C26のヒドロキシルを置換することによって、またはC26のメチ
ルまたは水素置換基をtert−ブチルもしくは同様なブチル置換基で置換する
ことによって、C26のヒドロキシ部分の隣接性を付与することにより、毒性を
減少させることが提案されている(Blumbergら、1997)。
【0011】 ブリオスタチンは、公知であったが、天然に豊富でないこと、単離することが
困難であること、および全合成を利用が厳しく制限されることにより、活性のモ
ードを解明し、そしてそれらの臨床学的開発を前進させる試みが妨げられてきた
。最近、ブリオスタチンの合成アナログが報告さており、ここで、C4〜C14
スペーサードメインは、高度に効果的なエステル化−マクロトランスアセタール
化を使用して、単純なスペーサーセグメントで置換された(Wenderら、1
998a、1998b)。報告されたアナログは、ブリオスタチンのNMRスペ
クトルと比較し、そしてPKC結合親和性を変化させることによって決定される
場合、C1−、C19−、C26−酸素認識ドメインの配向性を有する。ヒト腫
瘍細胞株中でインビトロ阻害に関して試験した1つのアナログは、有意な活性を
有することが報告されている。しかし、ブリオスタチン活性の分子ベースをさら
に解明し、そして改良されかつより容易に入手可能な臨床学的候補物を、特に、
抗癌適用のために開発するために、ブリオスタチン構造に基づいて、新規、単純
、そしてより容易に入手可能な合成試薬を提供することが所望されたままである
【0012】 (発明の要旨) 本発明の1局面は、単純化されたブリオスタチンアナログおよびその薬学的に
受容可能な塩、すなわち、以下の式I:
【0013】
【化17】 によって表される化合物に関し、ここで: R20は、H、OHまたはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’、CONRcdまたはR’であ
り; RcおよびRdは、独立して、H、アルキル、アルケニルもしくはアルキニル
、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、1、2または3である)であり
; R26は、H、OHまたはR’であり; 各R’は、独立して、以下の基:アルキル、アルケニルもしくはアルキニル、ま
たはアリール、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立
して選択され;そして Lは、好ましくは、6〜14個の炭素原子の連続鎖を含む、直鎖または分枝鎖
の直線部分、環式部分、または多環式部分であり、天然に存在するブリオスタチ
ンの、C1とC17原子との間の相対距離およびC1C2とC16C17との結
合の方向性を実質的に維持する。
【0014】 この実施形態において、認識ドメインの好ましい局面において、特にR21が=
C(H)CO2R’である場合、R26は、Hまたはメチルである。R26がHであ
る化合物が、特に好ましい。任意のRd、ReおよびR’のうち、炭素原子の好ま
しい上限は、約20、より好ましくは、約10である(他の特に記載されない限
り、本発明の実施態様を参照して、好ましいR20置換基は、約9〜20個の炭素
原子を有する)。本発明の実施態様のスペーサードメインの好ましい局面におい
て、Lは、天然のブリオスタチン構造のC17に対応する炭素原子と一緒になっ
て、トランスオレフィンを形成する、末端炭原子を含む。
【0015】 本発明の別の局面は、以下の式II−V:
【0016】
【化18】 によって表される、単純化されたブリオスタチンアナログおよびその薬学的に受
容可能な塩に関し:ここで、 R3は、H、OH、または保護基であり; R6は、H、Hまたは=Oであり; R8は、以下の基:H、OH、R’、−(CH2nO(O)CR’、または(
CH2nCO2−ハロアルキル(ここで、nは、0、1、2、3、4または5で
ある)から選択され; R9は、HまたはOHであり; R20、R21、R26およびR’は、式Iに関して上記で定義される通りであり、 pは、1、2、3または4であり;そして Xは、C、O、SまたはN−Reであり、ここで、Reは、COH、CO2R’
またはSO2R’である。
【0017】 好ましい局面において、本発明は、以下の式IIa:
【0018】
【化19】 のC26デス−メチルアナログおよび薬学的組成物、ならびにそれと共に処置す
る方法に関する。
【0019】 本発明のなお別の局面は、式VI:
【0020】
【化20】 に例示されるような、天然のブリオスタチンのC26デス−メチルホモログおよ
び薬学的組成物、ならびにそれと共に処置する方法に関し、ここで、RAおよび
Bは、C26デス−メチルブリオスタチン1、式VIaの化合物:
【0021】
【化21】 の様な天然に存在するブリオスタチン置換基に対応する。
【0022】 以下の式1998aのアナログ(ここで、R3は、HまたはOHである)およ
び以下の式1998bのアナログ:
【0023】
【化22】 は、本発明の範囲から除外される。
【0024】 別の局面において、本発明は、治療有効量の式Iの化合物を含む薬学的組成物
または少なくとも薬学的に受容可能な賦形剤と混合した、その薬学的に受容可能
な塩に関する。
【0025】 さらに別の局面において、本発明は、過剰増殖細胞障害(特に哺乳動物の癌)
を、このような処置を必要とする哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物もしくは
その薬学的に受容可能な塩を、第2の薬剤(好ましくは、式Iの化合物の機構に
対して明確な機構によって作用する第2抗癌剤)単独または組合せて投与するこ
とによって、処置する方法に関する。
【0026】 なお別の局面において、本発明は、免疫関連疾患を有するか、または免疫抑制
治療を受容する哺乳動物を、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に受容
可能な塩を投与することによって治療する方法に関する。
【0027】 本発明の別の局面において、ブリオスタチンアナログを合成する方法を提供し
、この方法は、保護されたリンカーシントンを用いて、保護された認識ドメイン
をエステル化およびマクロトランスアセチル化して、続いて脱保護する工程を包
含する。C26 OBnで保護された前駆体(prodursor)を還元して
、対応するC26デス−メチルブリオスタチンを得ることが、特に好ましい。本
発明の関連する局面は、上記のプロセスによって作製される新規な生成物に関す
る。
【0028】 本発明はまた、本発明に従う1以上の化合物を含む、薬学的組成物を含む。
【0029】 別の局面において、本発明は、癌細胞の成長または増殖を阻害する方法を含む
。この方法において、癌細胞は、本発明に従って、有効量でブリオスタチンアナ
ログ化合物と接触させて、細胞の成長または増殖を阻害する。幅広い局面におい
て、本発明は、哺乳動物被験体、特にヒトの癌を処置する方法を含む。この方法
において、本発明に従ってブリオスタチンアナログ化合物は、患者の癌の成長を
阻害するために有効量で被験体に投与される。
【0030】 本発明のこれらの目的および他の目的は、以下の詳細の説明を照らし合わせて
より良く理解される。
【0031】 (発明の詳細な説明) (定義) 本明細書中で使用される場合、以下の用語および語句は、それらが使用される
文脈が他に示す程度までを除いて、概して、以下に記載される意味を有すること
が意図される。
【0032】 本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」、「アルケニル」および「ア
ルキニル」とは、それらの標準的な意味に従って、飽和および不飽和の一価の部
分をいい、これらとしては、必要に応じて鎖または環にそれぞれ1つ以上の介在
ヘテロ原子(例えば、酸素、イオウ、および窒素)を含む、直鎖部分、分岐鎖部
分および環式部分が挙げられる。例示的アルキル基としては、メチル、エチル、
イソプロピル、シクロプロピル、2−ブチル、シクロペンチルなどが挙げられる
。例示的アルケニル基としては、2−ペンテニル、2,4−ペンタジエニル、2
−オクテニル、2,4,6−オクタトリエニル、CH3−CH2−CH2−CH=
CH−CH=CH−、シクロペンタジエニルなどが挙げられる。例示的なアルキ
ニル基としては、CH3C≡CCH2−、4−ペンチン−1−イルなどが挙げられ
る。例示的環式部分としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、フラニル、ピ
ラニル、テトラヒドロフラニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキサニル
、ピロリジル、ピペリジル、モルホリノ、ならびにフラニル、イミダジル(im
idazyl)、ピラニル、ピリジルの還元体などが挙げられる。
【0033】 「低級アルキル」、「低級アルケニル」、および「低級アルキニル」とは、1
〜4個の炭素原子を含む、アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基をい
う。
【0034】 用語「アリール」は、環(単数または複数)中にヘテロ原子を含まない、炭素
原子の芳香環構造または縮合環構造を示す。例は、フェニル、ナフチル、アント
ラニル、およびフェナントリルである。好ましい例は、フェニルおよびナフチル
である。
【0035】 用語「ヘテロアリール」は、本明細書中で、環において、または縮合環構造中
の1つ以上の環において1つ以上の非炭素原子(例えば、酸素、窒素、およびイ
オウ)を有する、炭素原子の芳香環構造または縮合環構造を示すために使用され
る。例は、フラニル、ピラニル、チエニル、イミダジル、ピロリル、ピリジル、
ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、キノリル、イソキノリル
、キノキサリル、およびキナゾリニルである。好ましい例は、フラニル、イミダ
ジル、ピラニル、ピロリル、およびピリジルである。
【0036】 「アラルキル」および「ヘテロアラルキル」とは、介在アルキル基(例えば、
1つ以上のメチレン基を含む)により主構造に連結される、アリール部分および
ヘテロアリール部分をそれぞれいう。
【0037】 「アルコキシ」、「アルケノキシ」、および「アルキノキシ」とは、介在酸素
原子により主構造に連結される、アルキル部分、アルケニル部分またはアルキニ
ル部分をそれぞれいう。
【0038】 本明細書中で利用される、アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、
アリール部分、ヘテロアリール部分、アラルキル部分およびヘテロアラルキル部
分は、無置換であり得るか、または1つ以上の同じかもしくは異なる置換基で置
換され得ることが理解され、これらの置換基は、代表的には、−X、−R’、=
O、−OR’、−SR’、=S、−NR’R’、-NR’R’R’、=NR’
、−CX3、−CN、−OCN、−SCN、−NCO、−NCS、−NO、−N
2、=N2、−N3、−S(O)2、−S(O)2OH、−S(O)2R’、−
C(O)R’、−C(O)X、−C(S)R’、−C(S)X、−C(O)OR
’、−C(O)O、−C(S)OR’、−C(O)SR’、−C(S)SR’
、−C(O)NR’R’、−C(S)NR’R’および−C(NR)NR’R’
から選択され、ここで各Xは、独立してハロゲン(F、Cl、Br、またはI、
好ましくはFまたはCl)であり、そして各R’は、独立して水素、アルキル、
アルケニル、またはアルキニルである。1つの実施形態において、R’は、低級
アルキル、低級アルケニル、または低級アルキニルである。NR’R’はまた、
2つのR’基が、窒素原子と共に環を形成する部分を含む。
【0039】 種々の置換基についての実質的なサイズ限界は、当業者に明らかであるが、約
40個までの炭素原子、より好ましくは約20個までの炭素原子、および最も好
ましくは約10個までの炭素原子を含む、アルキル部分、アルケニル部分、アル
キニル部分、アリール部分、ヘテロアリール部分、アラルキル部分およびヘテロ
アラルキル部分が一般的に好ましい(例えば、好ましいR20置換基が約7〜20
個の炭素原子を有する、本発明の実施形態に関して、他に具体的に示される場合
を除く)。
【0040】 1つ以上の置換基を含む上記の基のいずれかについて、当然のことながら、こ
のような基が、立体的に実行不能であるか、かつ/または合成的に実行不能であ
るどんな置換も置換パターンも含まないことが理解される。さらに、本発明の化
合物は、これらの化合物の置換から生じる全ての立体化学的異性体およびその混
合物を含む。
【0041】 他に具体的に与えられるかまたは文脈から明らかである場合を除いて、本発明
の用語「化合物」は、その「薬学的に受容可能な塩」を含むと解釈されるべきで
ある(この表現は、簡潔のために特定の例においては削除された)。
【0042】 用語「薬学的に受容可能な塩」とは、本発明の化合物の生物学的有効性および
特性を保持し、かつ生物学的かまたは他に不都合でない塩をいう。いくつかの場
合において、本発明の化合物は、当該分野で周知の種々の有機対イオンおよび無
機対イオンから誘導される、酸塩および/または塩基塩を形成し得、これらの対
イオンとしては、例のみとして、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシ
ウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどが挙げられ;そしてこの
分子が塩基性官能基を含む場合、有機酸もしくは無機酸の塩(例えば、塩酸塩、
臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など
)を形成し得る。
【0043】 「哺乳動物」は、その従来の意味を有することを意図される。例としては、ヒ
ト、マウス、ラット、モルモット、ウマ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシなどが挙げ
られる。
【0044】 用語「処置(treatment)」または「処置すること(treatin
g)」は、哺乳動物における疾患の任意の処置を意味し、以下を含む: ・疾患を予防すること、すなわち、疾患の臨床的症状が発生しないようにする
こと; ・疾患を阻害すること、すなわち、臨床的症状の発生を阻止すること;および
/または ・疾患を軽減すること、すなわち、臨床的症状の後退をもたらすこと。
【0045】 用語「有効量」は、疾患状態が処置されるための処置を提供するために十分な
投薬量を意味する。これは、患者、疾患およびもたらされる処置に依存して変化
する。
【0046】 (化合物) 本発明は、ブリオスタチン(bryostatin)の新規なアナログを提供
し、このアナログは、簡便に高収率で合成され得、そして有用な生物学的活性を
有する。本発明の化合物は、「認識ドメイン」(またはファーマコフォア(ph
armacophoric)領域)および比較的親油性の「スペーサードメイン
」(またはリンカー領域)と本明細書中でいわれる2つの主要な領域を有すると
して広範に記載され得る。この認識領域は、ネイティブのブリオスタチンマクロ
環(macrocycle)の、C17からC26を経てC1にわたる構造(C
19〜C23の原子により部分的に形成されるC環、およびC1とC25との間
のラクトン結合を含む)に類似の構造的特徴を含む。他方、スペーサードメイン
は、ネイティブのブリオスタチンマクロ環のC1からC17に対応する原子を連
結して、式Ia(ここで置換基は式Iに関して規定されるとおりである)におい
て矢印および距離「d」で図示されるように、C1原子とC17原子との間の相
対距離およびC1C2結合およびC16C17結合の指向性を実質的に維持する
【0047】
【化23】 活性コンホメーションに認識ドメインを維持するその機能に加えて、スペーサー
ドメイン(式Iaにおいて「L」と示され、そしてリンカー領域といわれる場合
もある)は、公知の合成技術に従って容易に誘導体化され得る部分を提供して、
生物学的活性を保持したまま、(例えば、副作用プロモーターファイルを調節す
ることにより)改善されたインビボでの安定性および薬理学的特性を有するアナ
ログを生成する。
【0048】 本発明において、ブリオスタチンファミリーのリンカー領域が、活性を減少さ
せることなく有意に変化され得ることが見出された。従って、広範な種々のリン
カーが、有意な抗癌活性およびPKC結合活性を保持したまま使用され得る。好
ましくは、本発明の化合物は、リンカー部分Lを含み、このリンカー部分は、6
〜14個の鎖原子の連続鎖を含む、直鎖リンカー部分、環式リンカー部分または
多環式リンカー部分であり、このリンカー部分の1つの実施形態は、C25から
C1を経てC17への最も短い経路を規定する。従って、Lは、C17からC1
を経てC25へ連結する原子の直鎖単独からなり得、またあるいは、C17から
C1を経てC25を連結することを補助する1つ以上の環構造を含み得る。好ま
しくは、このリンカー領域は、ラクトン基(−C(=O)O−)、またはラクタ
ム基(−C(=O)NH−)を含み、これは、天然に存在するブリオスタチンに
存在するC1ラクトン部分に対する類似性により、認識領域のC25に連結され
る。さらに、リンカーのC3ヒドロキシルと認識領域のC19ヒドロキシル基と
の間(および必要に応じてネイティブB環の酸素と)の分子内水素結合の形成を
可能にするために、リンカーが、天然に存在するブリオスタチンに見出されるC
3ヒドロキシに類似のヒドロキシル基を含むことが好ましい。1つの好ましい実
施形態において、リンカーは、エステル(または環化された場合ラクトン)結合
を介して認識領域のC25に連結するために、-CH(OH)CH2C(=O)O
-で終結する。
【0049】 R26がHである、本発明の1つの実施形態において、本発明の化合物は、本発
明の化合物が、C26に1級アルコール部分を含む、すなわち、本発明のアナロ
グが、天然に存在するブリオスタチンに通常は存在するC27メチルに対応する
メチル基を欠失しているということにおいて、公知のブリオスタチンおよびブリ
オスタチンアナログと異なる。驚くべきことに、C27メチル部分がC26アル
コールの回転を制限し、PKC結合親和性に寄与していると以前には考えられた
が、この構造的改変が有意にPKC結合を増大させ得、そしてまた癌細胞に対す
る有効性を増加させることが見出された。R26の他の改変は、ネイティブのブリ
オスタチンのC26des−メチルホモログと同様に、これらの特徴をさらに調
節するために提供される。
【0050】 別の局面において、本発明は、R20が、ネイティブブリオスタチン(例えば、
8炭素原子部分を有するBryostatin3)におけるC20の対応する置
換基より長い(例えば、9〜20個以上の炭素原子を有する)、ブリオスタチン
およびブリオスタチンアナログを提供する。
【0051】 本発明の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩において使用される特定
の好ましいスペーサードメインは、以下の式II〜Vで図示される:
【0052】
【化24】 ここで、 R3は、H、OHまたは保護基であり; R6は、H,Hまたは=Oであり; R8は、以下の群:H、OH、R’、−(CH2nO(O)CR’または(C
2nCO2−ハロアルキル(ここで、nは、0、1、2、3、4または5であ
る)から選択され; R9は、HまたはOHであり; R20、R21、R26およびR’は、式Iに関して上記で定義されるとおりであり
; pは、1、2、3または4であり;そして Xは、C、O、SまたはN−Reであり、ここでReは、窒素の非共有電子対の
電子を安定化する基(例えば、COH、CO2R’またはSO2R’)である。
【0053】 本発明から除外されるものは、式1998a(ここでR3は、HまたはOHで
ある)のアナログおよび式1998bのアナログである。
【0054】
【化25】 (命名法) 参照の簡便さのために、式I〜Vの化合物を、式Aに関して上記した、天然に
存在するブリオスタチンマクロ環に対応するように、本明細書中で名付けそして
番号を付す。例えば、ネイティブブリオスタチン1のC26des−メチル「ホ
モログ」(本発明の化合物)は、式VIaで図示される構造を有する。
【0055】
【化26】 比較として、R26が水素である、本発明のアナログ(例えば、式IIaおよび式
IVaのアナログ):
【0056】
【化27】 はまた、「C26 des−メチル」といわれ、L(式I)もしくは対応するス
ペーサードメイン(式II〜V)に対応する構造、または認識ドメインさえもネ
イティブブリオスタチンより少ない炭素原子を含み、その結果「C26」位がよ
り小さい数に帰属されることにもかかわらず、これらのアナログは、ネイティブ
の構造に関して命名された。
【0057】 (合成反応パラメーター) 用語「溶媒」、「不活性有機溶媒」または「不活性溶媒」は、それらと関連し
て記載される反応の条件下で不活性な溶媒を意味する[例えば、ベンゼン、トル
エン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムア
ミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(すなわち、ジクロロメタン
)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む]。反対のことが特定
されない限り、本発明の反応において使用される溶媒は、不活性有機溶媒である
【0058】 用語「保護基」または「ブロック基」とは、これらの化合物(その中間体を含
む)の1つ以上のヒドロキシル基、チオール基、アミノ基またはカルボキシ基の
ような官能基に結合した場合に、反応がこれらの基で起きるのを防止する任意の
基をいい、そしてこの保護基は、従来の化学的工程または酵素的工程により除去
され得、ヒドロキシル基、チオール基、アミノ基またはカルボキシ基を再確立す
る。特定の除去可能な使用されるブロック基は、重要ではなく、そして好ましい
除去可能なヒドロキシルブロック基としては、従来の置換基(例えば、アリル、
ベンジル、アセチル、クロロアセチル、チオベンジル、ベンジリジン、フェナシ
ル、t−ブチル−ジフェニルシリル、およびヒドロキシ官能基上に化学的に導入
され得、後に、化学的方法または酵素的方法のいずれかにより温和で生成物の性
質に適合性の条件で選択的に除去され得る任意の他の基が挙げられる。
【0059】 用語「q.s.」は、示された機能を達成するために十分な量を添加すること
(例えば、溶液を所望の容積(すなわち、100%)にすること)を意味する。
【0060】 反対のことが特定されない限り、本明細書中に記載される反応は、大気圧にて
約5℃〜100℃(好ましくは10℃〜50℃;最も好ましくは「室温」または
「周囲温度」(例えば、25℃))の温度範囲内で起きる。さらに、他に特定さ
れない限り、反応時間および反応条件は、およそ、例えば、およそ大気圧で、約
5℃〜約100℃の温度範囲(好ましくは約10℃〜約50℃;最も好ましくは
約25℃)内で、約0.5〜約10時間(好ましくは約1時間)の期間にわたっ
て起きることが意図される。実施例に与えられるパラメーターは、特定であり、
およそではないことが意図される。
【0061】 本明細書中に記載される化合物および中間体の単離および精製は、所望の場合
、任意の適切な分離または精製手順(例えば、蒸留、濾過、抽出、結晶化、カラ
ムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、または厚層(thick−l
ayer)クロマトグラフィー、またはこれらの手順の組合せ)によりなされ得
る。適切な分離および単離手順の具体例示は、一般的記載および実施例を参照す
ることによりなされ得る。しかし、他の等価な分離または単離手順もまた、当然
使用され得る。
【0062】 (式Iの化合物の合成) 本発明の化合物は、当該分野で利用可能な任意の方法(化学的方法および生物
学的方法(例えば、組換え方法およびインビトロ酵素触媒方法)により生成され
得る。1つの実施形態において本発明は、集約的合成を提供し、ここで、認識ド
メインおよびスペーサードメインに主に対応するサブユニットが別々に調製され
、ついでエステル化−マクロアセタール交換反応により連結される(Wende
rら、1998a、1998b、1998c)。式I〜VIの化合物のさらなる
合成は、以下に反応スキームを参照して記載される。
【0063】 反応スキーム1は、本発明の化合物の認識ドメインのための前駆体の合成を図
示する。
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】 反応スキーム2は、本発明のC26 des−メチル化合物のための認識ドメ
インのさらなる合成を図示する。
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】 反応スキーム3は、本発明のC26メチルアナログの多くに対する、保護され
たアルコール前駆体の合成を図示する。
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】 反応スキーム4は、式IIの化合物を調製するためのリンカーシントンの合成
を図示する。
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】 反応スキーム5Aは、R9がOHである式IIIの化合物を調製するためのリ
ンカーシントンの合成を図示する。
【0072】
【化36】
【0073】
【化37】 反応スキーム5Bは、R8および/またはR9がHである式IIIの化合物を調
製するためのリンカーシントンの合成を図示する。
【0074】
【化38】 反応スキーム5Cは、R8において種々の可能な置換基を有し、R6が=Oであ
る式IIIの化合物を調製するためのリンカーシントンの合成を図示する。
【0075】
【化39】 反応スキーム6は、式IVの化合物を調製するためのリンカーシントンの合成
を図示する。
【0076】
【化40】 反応スキーム7Aは、式IIの化合物の合成を図示する。
【0077】
【化41】 反応スキーム7Bは、式IIIの化合物の合成を図示する。
【0078】
【化42】 反応スキーム8は、式IVの化合物の合成を図示し、特にR26がメチルである
場合、式IVのC26 des−メチルアナログは、同様の合成により得られる
【0079】
【化43】 反応スキーム9は、式Vの化合物の合成を図示する。
【0080】
【化44】 反応スキーム10および11は、実施例4B、4Cおよび4Dにおいて考察さ
れるように、C20位においてさらに誘導体化される、本発明の化合物の合成を
図示する。
【0081】
【化45】
【0082】
【化46】 出発物質。好都合なことに、本発明の化合物は、市販の出発物質から調製され
得るか、または通常用いられる合成方法論を使用して当業者によって容易に調製
され得る。
【0083】 反応スキーム1は、本明細書中で111と指定されるシントンを形成するため
の方法を図示し、この111は、本発明の化合物における認識ドメインを提供す
るために有用である(例えば、実施例1に詳述されるように)。6−(Tert
−ブチルジメチルシリルヒドロキシ)−5−ジメチルヘキサン−2,4−ジオン
(101,実施例1B)は、THF中で2当量のLDA(リチウムジイソプロピ
ルアミン)と攪拌され、続いて0.9当量の3R−p−メトキシベンジル−4R
−ベンジルヒドロキシペンタン−1−アール(102,実施例1A)が添加され
、適切な精製後にジアステレオマーアルドール混合物103を与える。次いで、
室温で攪拌しながら、103に触媒量のp−メチルフェニルスルホン酸(p−T
sOH)を添加し、続いて塩基でクエンチして、C23でのαおよびβ−異性体
(104aおよび104b)の混合物として、ピラノン縮合生成物104を生成
する。このβ−異性体(104a)は、α−異性体から分離され、そしてCeC
3・7H2Oの存在下でNaBH4と反応され、続いて水性ブラインでクエンチ
されて、アリルアルコール(示さず)を形成し、これは次いで、緩衝液として炭
酸水素ナトリウムを含む2:1のCH2Cl2:MeOH中のm−クロロ過安息香
酸でエポキシ化され得て、C19−メトキシル化C20,C21syn−ジオー
ル105を得る。塩化ベンゾイルでのC21エカトリアルアルコールの選択的ベ
ンゾイル化は、C21モノベンゾエート(示さず)を与え、続いて、室温でのD
ess−Martinペリオジナン(periodinane)(1,1,1−
トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3(1H
)−オン)でのC20ヒドロキシルの酸化によって、対応する20−ケト−21
−ベンゾエート生成物106を得る。SmI2(2当量)での106の処理は、
C21で選択的に脱酸素したケトン107を与える。次に、ケトン107は、T
HF中、−78℃でLDAおよびOHCCO2CH3と反応されて、アルドール混
合物108を与える。精製後、108はトリエチルアミンを含むCH2Cl2中で
メタンスルホニルクロリドと反応され、続いてアルドール縮合および水の除去を
もたらすためにTHF中でDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デカ−7−エン)と反応されて、E−立体配置のα,β−不飽和メチルエステル
(エノン109)を与える。CeCl3・7H2Oの存在下でのエノン109のN
aBH4での処理は、独占的にC20アキシアルアルコール110を生成する。
次いで、この生成物は、例えばオクタン酸とC20でエステル化されて、所望の
シントン111を与え得る。
【0084】 異なる置換基を有する認識領域のシントンを生成するために、上記の手順を開
発または改変し得る方法が理解される。例えば、R21がZ−配置を有するC35
エステル基を含む化合物は、中間体109(実施例1C)の形成の間に生成され
、そしてクロマトグラフィーによって単離され得る。同様に、他のエステル基は
、上記の108を形成するために使用されるOHCCO2CH3反応物を、OHC
CO2R’(ここで、R’はメチル以外である)の形態の適切に置換された化合
物で置換することによって、C35に導入され得る。
【0085】 さらに、以下に詳述されるように、アキシアルアルコール110と反応される
オクタン酸(実施例1Cの最終工程のような)を種々のカルボン酸のいずれかで
置換することによってC20に置換基R20を生成するために、他の置換基(他の
飽和、不飽和のアリールおよびカルボン酸を含む)はシントン111に導入され
得る。本発明の化合物(R20は変化されている)の合成において、実施例4にお
いて記載された手順を用いて認識領域のシントンをリンカーシントンと縮合する
前に、置換基(例えば、所望のC20エステル置換基)は、認識領域のシントン
に導入され得る。実施例4Aにおいて、シントン111におけるC20オクタノ
エート置換基は、ジメチルアセタールを形成するためにトリメチルオルトホルメ
ート(orthorformate)を使用して塩基不安定なアルデヒド基を最
初に保護することによって、アセチル基に置換され得る。次いで、C20オクタ
ン酸エステルは、メタノール中のK2CO3のような塩基性溶液を使用して切断さ
れて遊離C20アルコールを与え得、続いて無水酢酸または塩化アセチルのよう
な酢酸の活性化形態と反応され、C20アセテート生成物を得る。次いで、この
生成物は、ベンゾキノン化合物DDQ(p−メトキシベンジル基を除去し、そし
てジメチルアセタールを切断するため)を使用してC15アルデヒド、C19酸
素、およびC25酸素を脱保護され得、続いて水性THF(C19での脱メチル
)を使用して対応するC19アルコールを与える。次いで、この生成物は適切に
置換されたリンカーシントンと縮合されて、所望のブリオスタチンアナログ(例
えば、実施例4Aに詳述されるようなアナログ702.1)を生成し得る。
【0086】 本発明のC26−デスメチル(desmethyl)ブリオスタチンアナログ
(R26がHである式Iの化合物)のほとんどについての保護アルコール前駆体は
、反応スキーム2に図示されるようにして作製され得る。ジ(ベンジルエーテル
)111は、Pearlman触媒で水素化されて、対応するC25、C26ジ
オール201を生成し得る。このジオールの鉛テトラアセテートでの処理は、対
応するC25アルデヒド(示さず)を与え、C26およびC27を遊離させる。
このアルデヒドのCp2Ti(Cl)CH2Al(CH32(Tebbe試薬)と
の反応は、C25,C26オレフィン202を与える。あるいは、過ヨウ素酸ナ
トリウムは、鉛テトラアセテートの代わりに使用され得る。
【0087】 HF/ピリジンでのオレフィン202の処理は、シリル保護基の除去に有効で
あり、続いてDess−Martinペリオジナン(前出)での処理は、C17
アルコールをアルデヒド基に酸化し、アルデヒド203を与える。203のC2
5、C26オレフィンは、t−ブタノール中K3Fe(CN)6、K2CO3および
2OsO2(OH)4の存在下でキラルなジヒドロキシル化試薬(DHQD)2
QNとの反応によってC25、C26ジオール204に転換され得る。生成物2
04は、25−ヒドロキシジアステレオマーの2:1(β:α)混合物として得
られる。このα−ジアステレオマーは、この合成の後で除去され得る。トリエチ
ルシリルクロリドでの204の処理は、保護ジオール205を与え、これは式V
の化合物の合成において利用され得る。
【0088】 ブリオスタチン骨格のC15およびC16に対応する骨格原子の205への付
加は、4段階で達成され得る。第1に、C17アルデヒドは、アリルジエチルボ
ランでアリル化される。この反応は、飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチされ、
所望のC17アリル付加物を与える。次いで、このC17水酸基は、トリエチル
アミンおよび4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で無水酢酸でア
シル化されて、ホモアリルC17アセテートのジアステレオマー混合物を与え得
る。この反応混合物は、N−メチルモルホリンN−オキシドおよび四酸化オスミ
ウムを使用して酸化され、続いて炭酸水素ナトリウムで中和され得る。抽出後、
残渣は鉛テトラアセテートと反応され、続いてDBUの付加によってアセテート
基の除去を生じ、エナール206を与える。
【0089】 206のC25水酸基は、以下のような大環状分子の閉合のための調製におい
てアンマスキングされ得る。最初に、エナール206は水性フッ化水素酸で処理
されて粗製ジオール中間体を与え、ここでC19メトキシ基は遊離ヒドロキシル
へと転換される。次に、このジオール生成物は、イミダゾールの存在下でter
t−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCI)と反応されて、C25ジアス
テレオマーの2:1(β:α)混合物としてC25水酸基およびC26OTBS
を含むアルコール207を生成する。ジアステレオマーを分離するためにシリカ
ゲルクロマトグラフィーが使用されて、50〜60%の収量でβジアステレオマ
ーが得られ得る。
【0090】 本発明のC26−メチルブリオスタチンアナログ(R26がHである式I)のほ
とんどについての保護アルコール前駆体は、205および206についての調製
と類似の方法を介して、反応スキーム3に図示されるようにして作製され得る。
式IIIの脱保護およびアシル化は、例えば、Wenderら,(1998a)
に記載の手順に従って達成され得る。
【0091】 式IIの化合物(ここで、Xはへテロ原子である)についてのリンカーシント
ンは、例えば、反応スキーム4に関連して図示され、そして後で実施例2Aおよ
び2Bに記載されるように、調製され得る。これらの化合物は2つの環を含み、
これはブリオスタチンのAおよびB環と類似であるが、C7、C8、C9、およ
びC13に天然に存在する置換基を欠く。C14に代えてヘテロ原子(例えば、
酸素、硫黄または窒素原子(この孤立電子対は安定化されている))の存在は、
最終生成物の活性について悪影響を与えないが、これは後の合成工程におけるア
セチル基転移のために必要である。402は、C3に連結した水酸基のための保
護基前駆体を提供し、一方、406は、C3でのヒドロキシルを提供しないとい
う点で、式406および408の化合物は異なる。
【0092】 式III(ここで、Xはヘテロ原子である)の化合物のためのリンカーシント
ン(これは、B環様の構造を含むがA環を欠く)は、例えば、反応スキーム5A
〜5Cに関して図示されるように調製される。実施例2Cおよび2Dは、シント
ン504および508を調製する方法を記載する。両方の実施例において、R8
はC9に連結したtert−ブチル基である。しかし、505の調製を参照する
と、このt−BuLi反応物は、508の対応するリンカーシントンを生成する
ために、R’Liで置換され得る(ここで、R8はR’である)。504は、化
合物(ここで、R9は、水素ではなく、C9に連結したヒドロキシルである)の
合成のためのTMS保護基をさらに含む。また、両方のシントンは、化合物(こ
こでR3は、C3に連結した水酸基である)のためのTBS保護基を含む。実施
例2Eは、シントン507(これは、C9で非置換である)を作製するための対
応する方法を記載する。実施例2Gは、リンカーシントン(ここで、C5はエス
テルカルボニルとして提供される)を調製する方法を記載する。さらに、この実
施例において、シントンはR6置換基を含み、これは好ましくは、1〜20個の
炭素原子、ならびに必要に応じて(1)1つ以上の酸素原子および(2)必要に
応じて1つ以上の窒素原子を含む飽和または不飽和の置換基である。実施例2G
におけるシントン514において、R8は−C(CH32CH2OC(=O)C1327である。しかし、他のR6置換基は、化学分野の当業者に明らかなように、
この手順の適切な改変によって導入され得る。
【0093】 完全な非環式リンカーシントン606(ここで、A環様構造もB環様構造も存
在しない)の合成は、反応スキーム6を参照して、および実施例2Fにおいて記
載される。
【0094】 反応スキーム7Aについて図示され、そしてさらに実施例3Aにおいて記載さ
れるように、207、303または304のようなアルコールは、406または
408のような酸と2段階プロセスで反応して、所望の大環状構造を形成する。
この酸(408)の混合無水物へのインサイチュの転換後、このアルコール(2
07)は、エステル701を形成するために添加される。次いで、メントンケタ
ールの切断、TBSエーテルのC3およびC26での切断、ならびにC15アル
デヒド基と、このメントン(ここで、Xは酸素である)の放出によって生成され
たリンカージオールとの間でのケタールの形成を触媒するための70% HF/
ピリジンフッ化水素酸の添加によって、408のケタール部分は、701のC1
5に結合され(マクロトランスアセチル化(macrotranacetyli
zation)といわれるプロセスにおいて)、式IIの所望のアナログ(ここ
で、Xはヘテロ原子であり、そしてR26はH(アルコール207から出発する)
、またはメチル(303または304から出発する)である)、すなわち式70
2の化合物を与える。この最終反応はまた、熱力学的に好ましい配置に、C15
の立体中心を設定するのに有効である。式IIIの化合物(ここで、Xはへテロ
原子である)の類似の合成(C1とC25との間に最初にエーテル結合を形成す
る)は、反応スキーム7B(ここで、式703は、式504、507、508ま
たは513のいずれかに対応する)について図示され、そしてさらに実施例3C
において記載される。
【0095】 反応スキーム8について図示され、そして実施例3Bにおいてさらに記載され
るように、式IVの化合物(例えば、式807)は、実施例2Fkらのファルマ
コフォア性(pharmacophoric)シントン801およびリンカーシ
ントン606から作製され得る。
【0096】 反応スキーム9は、シントン111および活性化ジカルボン酸(無水コハク酸
)からの、式Vの化合物の合成を図示し(例えば、実施例3Dにおいてさらに記
載するように)、式903を与える。
【0097】 実施例3B、3Cおよび3Dにおいて生成されるブリオスタチンアナログは全
てC27メチル基を含むが、類似のC26デスメチルアナログは、適切なC26
デスメチルシントン(例えば、実施例1Cに記載されるC26デスメチルシント
ン207)を使用して容易に合成され得る。天然に存在するブリオスタチン骨格
(例えば、天然に存在するリンカー領域を含む)を有するが、C27メチル基を
欠く本発明の化合物はまた、Kageyamaら(1990)およびEvans
ら(1998)によって公開された合成プロトコル(これらは、本明細書中に参
考として援用される)を適用することによって、調製され得る。手短に言うと、
公開された方法は、C27メチル基が除外されたシントンを利用することによっ
て改変され、所望のC26デスメチルアナログを与える。
【0098】 反応スキーム10について図示されるように、C20へプタン酸エステル43
の合成は、実施例4Bに記載され、トリエチルアミン、DMAP、およびYam
aguchi試薬の存在下で、へプテン酸を無水酢酸の代わりに使用することを
除いて、実施例4Aにおいて使用した反応スキームと同様のスキームを使用した
。 Yamaguchi試薬を、工程fで再び利用して式6のCOOH基を活性
化し、続いて工程gにおいてTBS基の除去、工程hにおけるメントンの加水分
解およびアセチル基転移、ならびに工程iにおける水素化分解によるベンジル基
の除去の際の二重結合の飽和を行う。C20ミリスチン酸エステルアナログ48
(14炭素原子鎖)の合成は、反応スキーム11について図示され、そして実施
例4Cにおいて記載される。反応スキーム11および実施例4Dは、化合物20
7を作製するための実施例1Cにおける手順を適切に適応することによって、C
20にアリールエステル基(ベンゾエート)を含むブリオスタチンアナログの合
成を記載する。出発物質を所望の生成物の生成に必要なものに置換することによ
って、これらの手順を他のC20エステルを導入するために改変し得る方法が理
解される。特に、C26デス−メチルアナログは、適切なC26デス−メチルシ
ントン(例えば、上記に示される207)を使用して作製され得る。
【0099】 本発明のラクタムアナログは、当業者に理解されるように、Mitsonob
u条件下でC25水酸基(例えば、式207のもの)をアミンに転換し、アルデ
ヒド(および反応スキーム10および11における対応する化合物のC19水酸
基)の最初の保護後に、続いて大環状分子の形成およびこのラクトンアナログに
ついて使用したのと類似の条件下で脱保護によって、得られる。
【0100】 本発明のC26デス−メチルブリオスタチンホモログは、公開されたブリオス
タチン合成において用いた出発物質の代わりに相同なデス−メチル出発物質を用
いることによって得られ得る(例えば、Masamune 1988a,198
8b,Evansら、1998,Kageyamaら、1990)。例えば、ブ
リオスタチン7の全合成において、セリンは、MasamuneのC17−C2
6サザンブリオスタチン合成においてスレオニンの代わりに使用されて、対応す
るC26デス−メチルスルホンを与える。他の合成方法論は、このようなC26
デス−メチルブリオスタチンホモログを提供する目的を考慮すると、当業者に明
らかである。
【0101】 (好ましいプロセスおよび最終工程) C19,C26ヒドロキシル保護されたC26デス−メチルブリオスタチン認
識ドメイン前駆体および必要に応じて保護されたリンカーシントンは、エステル
化、マクロトランスアセチル化、および脱保護されて、対応するC26デス−メ
チルブリオスタチンアナログを与える。
【0102】 保護基(特に、OBn)によって置換されたC26ヒドロキシルを有するブリ
オスタチンアナログ前駆体は、還元されて対応する式Iの化合物を与える。
【0103】 セリンは、MasamuneのC17−C26サザンブリオスタチン合成にお
いてスレオニンに代えて使用され、対応するC26デス−メチルスルホンを与え
、これは次いでC26デスメチルブリオスタチンホモログの合成において使用さ
れる。
【0104】 式I〜VIの化合物は、薬学的に受容可能な酸と接触され、対応する酸付加塩
を形成する。
【0105】 式I〜VIの薬学的に受容可能な酸付加塩は、塩基と接触されて、対応する式
I〜VIの化合物を形成する。
【0106】 (好ましい化合物) 以下の置換基、化合物および化合物の基は、現在好ましい。
【0107】 式I〜Vの化合物(特に式II〜Vの化合物)において、R26がHであること
が好ましい。R26がHであり、そしてXが酸素である式IIの化合物が最も好ま
しい。R26がHである化合物のうち、R20が02CR’である化合物、特に、R
’がアルキル(好ましくはおよそC7〜C20アルキル)、アルケニル(好まし
くは、およそC7〜C20アルケニル、例えばCH3−CH2−CH2−CH=CH−
CH=CH−)またはアリール(好ましくは、フェニルまたはナフチル)である
化合物がさらに好ましい。R26がHである別のグループの好ましい化合物は、R 21 がCRab(特に、RaまたはRbのうちの1つがHであり、他方がCO2R’
であるもの、および好ましくは、R’がC1〜C10アルキルであるもの、最も好
ましくはメチルのような低級アルキルであるもの)である化合物である。
【0108】 式I〜V(特に、II〜V)の化合物は、R20がO2CR’であり、そしてR
’がアルキル(好ましくは、およそC7〜C20アルキル)、アルケニル(好まし
くは、およそC7〜C20アルケニル、例えば、CH3−CH2−CH2−CH=CH
−CH=CH−)またはアリール(好ましくは、フェニルまたはナフチル)であ
る場合に好ましい。R20がO2CR’であり、そしてR21が=CRab(特に、
aまたはRbのうちの1つがHであり、そして他方がCO2R’であるもの、お
よび好ましくはR’がC1〜C10アルキルであるもの、最も好ましくはメチルの
ような低級アルキルであるもの)の化合物が特に好ましい。
【0109】 式I〜V(特に、II〜V)の化合物は、R21が=CRab(特に、Raまた
はRbのうちの1つがHであり、そして他方がCO2R’であるもの、および好ま
しくはR’がC1〜C10アルキルであるもの、最も好ましくはメチルのような低
級アルキルであるもの)の場合に好ましい。
【0110】 式Iに従う化合物のうち、Lが約6〜約14個の炭素原子を有する基であるも
のが好ましい。
【0111】 式IIまたはIIIに従う化合物のうち、Xが酸素であるものが好ましい。
【0112】 式II〜IVに従う化合物のうち、R3がOHであるものが好ましく、そして
特に式IIおよびIIIにおいてXが酸素であるものが好ましい。
【0113】 式IIに従う化合物のうち、R20がO2CR’、ここでR’がアルキル(好ま
しくはおよそC7〜C20アルキル)、アルケニル(好ましくは、およそC7〜C20 アルケニル、例えばCH3−CH2−CH2−CH=CH−CH=CH−)または
アリール(好ましくはフェニルまたはナフチル)であるものが好ましい。これら
のうち、R21が=CRab(特に、RaまたはRbのうちの1つがHであり、そし
て他方がCO2R’であるもの、および好ましくはR’がC1〜C10アルキルであ
るもの、最も好ましくはメチルのような低級アルキルであるもの)である化合物
がさらに好ましい。
【0114】 式IIIに従う化合物のうち、R9がHであるものが好ましい。R8が−(CH 2nO(O)CR’であるもの、特にR’がアルキル、必要に応じて=Oである
6であるものがさらに好ましい。
【0115】 上記の特徴の種々の組み合わせの化合物がさらに好ましい。反応スキームおよ
び実施例において強調されている単一異性体もまた、好ましい。
【0116】 現在、Xが酸素であり、R3がOHであり、R20が−O−CO−C715であり
、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR26がHである、式IIの化合物が
最も好ましい。
【0117】 (有用性、試験および投与) (一般的有用性) 本発明の化合物は、ブリオスタチン様治療剤として、ならびに薬学的組成物お
よびそれを使用する処置の方法において、有用である。他の本発明の化合物は、
このような薬剤の合成における、有用な前駆体である。重要なことには、多くの
場合において、本発明の化合物は、大規模で容易に合成され得、従って、天然の
供給源からのブリオスタチンの単離に固有の低収率および環境問題と比較した場
合に、市販の目的で容易に利用可能にされ得る。
【0118】 1つの局面において、本発明の化合物は、哺乳動物被験体における抗癌剤とし
ての用途を見出す。例えば、本発明の化合物が有用であり得る代表的な癌状態お
よび細胞型としては、黒色腫、骨髄腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、AI
DS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、結腸直腸癌、腎臓癌、前立腺癌、頭部
、首、胃、食道、肛門、または頸部の癌、卵巣癌、乳癌、腹膜癌、および非小細
胞肺癌が挙げられる。これらの化合物は、他の抗癌化合物の機構とは異なる機構
によって作用するようであり、従って他の抗癌薬物および治療と組み合わせて、
相乗的に使用され、複数機構のアプローチを介して、癌を処置し得る。本発明の
化合物は、多くのヒト癌型に対して、以前のブリオスタチンに匹敵するか、また
はそれより優れた効力を示す。
【0119】 別の局面において、本発明の化合物は、哺乳動物被験体の免疫系を強化するた
めに使用され得、ここで、本発明の化合物は、免疫系の1つ以上の成分を増加す
るに有効な量で被験体に投与される。例えば、免疫系の強化は、T細胞、抗原産
生細胞、腫瘍壊死因子、インターロイキン、インターフェロンなどの増加したレ
ベルによって明らかであり得る。効果的な投薬量は、抗癌使用のためのものに匹
敵し得、そして当該分野において公知であるもののような種々の免疫応答アッセ
イプロトコルの補助によって、最適化され得る(例えば、Kraft,1996
;Lind,1993;米国特許第5,358,711号を参照のこと、全て本
明細書中に参考として援用される)。この化合物は、例えば、抗癌治療を受けよ
うとしている患者に対して予防的に、および例えば、微生物感染、を罹患してい
る被験体、火傷の被害者、糖尿病、貧血、放射線治療、または抗癌化学療法を受
けている被験体に対して治療的に投与され得る。本発明の化合物の免疫刺激活性
は、抗癌化合物のうちで独特であり、そして抗癌適用に対して二重の利点を提供
する。第1に、免疫刺激活性は、本発明の化合物が、類似の抗癌活性を有するが
免疫刺激活性を欠く化合物に関して可能であるより大きな用量で、かつより長い
期間にわたって使用されることを可能にする。第2に、本発明の化合物は、組み
合わせ治療において使用される場合に、他の薬物または処置レジメンの免疫応答
効果を補い得る。本発明のさらなる特徴は、以下の例示的な実施例からさらに理
解され得る。これらの実施例は、本発明の範囲をいかなる様式においても限定す
ることを意図されない。
【0120】 (試験) 本発明の種々の局面を実施する際に、本発明による化合物は、インビボでの活
性を予測する任意のアッセイプロトコルを使用して、目的の生物学的活性につい
て試験され得る。例えば、インビボでの抗癌活性を一般的に予測する、種々の好
都合なアッセイプロトコルが利用可能である。
【0121】 1つのアプローチにおいて、本発明の化合物の抗癌活性は、実施例5に詳述さ
れるプロテインキナーゼCアッセイを使用して、評価され得る。このアッセイに
おいて、Ki値が、アナログに関して、PKCアイソエンザイムの混合物への結
合に関する放射線標識したホルボール12,13−ジブチレートとの競合に基づ
いて、決定される。PKC酵素は、ブリオスタチンの活性に関与し得る種々の細
胞応答に関連する。
【0122】 実施例6は、PKCδのC1Bドメインへの結合に関して、本発明の化合物の
結合親和性を評価するために使用され得る、別のプロテインキナーゼCアッセイ
を記載する。全てのPKCアイソザイムがブリオスタチンまたは腫瘍促進ホルボ
ールエステルの投与の直後にアップレギュレートされ、それに延長されたダウン
レギュレーション期間が続くが、PKCδは、ブリオスタチン1によるダウンレ
ギュレーションに対して保護されているようである。PKCδの過剰発現は、腫
瘍細胞増殖を阻害し、そして細胞アポトーシスを誘導するが、PKCδの細胞の
除去は、腫瘍の促進を引き起こし得る。従って、このアッセイは、潜在的な抗癌
活性を評価するための有用な結合データを提供する。
【0123】 本発明の化合物の抗癌活性を評価するための別の有用な方法は、Nation
al Cancer Institute(例えば、Boyd,1989)によ
って実施される、複数ヒト癌細胞株スクリーニングアッセイを包含する。このス
クリーニングパネル(これは、約60の異なるヒト癌細胞株を含む)は、広範な
種々の腫瘍型(例えば、白血病、非小細胞肺癌、結腸癌、中枢神経系(CNS)
の癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌および乳癌)に対するインビボ抗腫瘍
活性の有用な指標である(Greverら、1992,Monksら、1991
)。抗腫瘍活性は、ED50(またはGI50)に換算して表現され得、ここで、E
50とは、細胞の増殖を50%低下させるために効果的な化合物のモル濃度であ
る。より低いED50値を有する化合物は、より高いED50値を有する化合物より
大きな抗癌活性を有する傾向がある。実施例7は、本発明の化合物が細胞増殖を
阻害する能力を測定する、P388マウスリンパ球白血病細胞アッセイを記載す
る。
【0124】 上記インビトロアッセイにおける化合物の潜在的な活性の確認の際に、さらな
る評価が、代表的に、実験室動物においてインビボで行われる(例えば、B16
黒色腫を罹患するマウスにおける肺小結節転移の減少の測定)(例えば、Sch
uchterら、1991)。薬物組み合わせ治療の効力は、例えば、マウスに
おいてヒトB−CLL異種移植片モデルを使用して、評価され得る(例えば、M
ohammadら、1996)。最終的に、本発明の化合物の安全性および効力
は、ヒト臨床治験において評価される。
【0125】 本発明の支持において実施される実験は、実施例において要約されるように、
本発明の化合物が、いくつかの抗癌アッセイにおいて、高い効力を示すことを実
証する。
【0126】 (投与) 本発明は、癌細胞の増殖(growth)(もしくは増殖(prolifer
ation))を阻害する方法、または他の薬物の効果を増強する方法を包含す
る。この方法において、癌細胞が、この細胞の増殖を阻害するに有効な量の本発
明によるブリオスタチンアナログ化合物に接触される。より広い局面において、
本発明は、哺乳動物被験体(特に、ヒト)において癌を処置する方法を包含する
。この方法において、本発明によるブリオスタチンアナログ化合物が、被験体に
、その患者における癌の増殖を阻害するに有効な量で投与される。同様に、本発
明の免疫調節方法において、本発明の化合物は、その必要のある被験体に、アポ
トーシスに罹患しやすくされた免疫系の強化のための治療的に有効な量で、投与
される。
【0127】 本発明の組成物および方法は、特に、ヒトおよび獣医学的治療の領域において
、有用性を有する。一般に、投与される投薬量は、標的部位へのピコモル濃度か
らマイクロモル濃度の治療組成物の送達に効果的である。代表的に、標的部位に
おけるナノモル濃度からマイクロモル濃度は、多くの用途に対して十分であるは
ずである。適切な投薬量および濃度は、投与される特定の化合物(単数または複
数)、意図される送達の部位、および投与経路のような因子に依存し、これらの
全ては、当該分野において周知の方法によって、実験的に誘導され得る。
【0128】 適切な薬学的形態での本発明の化合物の投与は、任意の適切な投与形態によっ
て実施され得る。従って、投与は、例えば、静脈内、局所的、皮下、経眼、経皮
、筋肉内、経口、関節内(intra−joint)、非経口、腹膜、鼻腔内、
または吸入によってであり得る。処方物は、固体、半固体、凍結乾燥した粉末、
または液体の投薬形態の形態をとり得、例えば、錠剤、丸剤、カプセル、散剤、
徐放性処方物、液剤、懸濁剤、乳濁剤、坐剤、保持浣腸(retention
enemas)、クリーム、軟膏、ローション、エアロゾルなどである。1つの
実施形態において、処方物は、正確な用量の投与に適した単位投薬量形態を有す
る。
【0129】 本発明の薬学的組成物は、代表的に、従来の薬学的キャリアまたは賦形剤を含
み、そしてさらに、他の医学的薬剤、キャリア、アジュバント、抗酸化剤などを
含み得る。1つの実施形態において、この組成物は、約1重量%〜約75重量%
の1つ以上の本発明の化合物を含有し得、その残りは、適切な薬学的賦形剤から
なる。経口投与に関しては、このような賦形剤としては、例えば、薬学的等級の
マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリン
ナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マ
グネシウムが挙げられる。適切な賦形剤は、当該分野において周知の方法によっ
て、特定の組成および投与経路に対して、あつらえられ得る(例えば、Genn
aro,1990)。投与の処方および方法に関するさらなる指針は、以前に公
知のブリオスタチンに関する特許文献(例えば、Pettitらに対する米国特
許第4,560,774号および同第4,611,066号、これらは、本明細
書中に参考として援用される)に見出され得る。
【0130】 通常、経口投与に関しては、組成物は、丸剤、錠剤またはカプセルの形態をと
る。従って、この組成物は、活性薬物とともに、希釈剤(例えば、ラクトース、
スクロース、リン酸ジカルシウム(dicalcium phosphate)
、および/または他の材料)、界面活性剤(例えば、デンプンまたはその誘導体
);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムなど);ならびに結合剤(例え
ば、デンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、セルロースお
よび/またはその誘導体)を含有する。
【0131】 本発明の化合物はまた、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)キャリア
(例えば、PEG 1000[96%]およびPEG 4000[4%])に入
れられた約0.5%〜約50%の本発明の化合物を含有する、坐剤に処方され得
る。
【0132】 液体組成物は、化合物(例えば、最終容量の約0.5%〜約20%)および任
意の薬学的アジュバントをキャリア(例えば、生理食塩水、水性ブドウ糖、グリ
セロール、エタノールなど)に溶解または分散して、溶液または懸濁液を形成す
ることによって、調製され得る。有用なビヒクルはまた、PCT公開番号WO9
7/23208(これは、本明細書中に参考として援用される)において議論さ
れるように、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸モノステアレート(例えば、
TWEENTM80)、およびポリエトキシ化ヒマシ油(例えば、BASF(Wy
andotte,MD)から入手可能なCremophor ELTM)を含み、
これらは、静脈内投薬のために従来の生理食塩水溶液に希釈され得る。このよう
な液体組成物は、静脈内投与のために有用である。このような処方物の1つは、
PEG 400、脱水エタノール、およびTWEENTM−80の60/30/1
0 v/v/vの混合物である、PET希釈物である。液体組成物はまた、保持
浣腸として処方され得る。
【0133】 本発明の化合物はまた、当該分野において公知のリポソーム調製方法を使用し
て、リポソームとして処方され得る。好ましくは、リポソームは、小さな単層小
胞としてか、またはより大きな小胞としてかのいずれかで、処方される。
【0134】 所望である場合には、投与される組成物はまた、少量の非毒性の補助物質(例
えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤(例えば、酢酸ナトリウム、ソルビタン
モノラウレート、トリエタノールアミンオレエートなど)、および抗酸化剤)を
含有し得る。
【0135】 局所投与に関しては、組成物は、任意の適切な形式(例えば、ローションまた
は経皮パッチ)で投与される。吸入による送達に関しては、組成物は、乾燥粉末
(例えば、吸入用治療剤)としてか、または噴霧器を介して液体の形態で、送達
され得る。
【0136】 このような投薬形態を調製するための方法は、公知であるか、または当業者に
明らかである;例えば、Gennaro(1990)を参照のこと。投与される
組成物は、いずれの場合においても、ある量の1つ以上の本発明の化合物を、処
置される状態の緩衝のために薬学的に有効な量で含有する。
【0137】 本発明の化合物はまた、選択された部位への薬物の数日間または数週間にわた
っての長期間の送達のために、制御放出形態で導入され得る。この場合には、本
発明の化合物は、デバイスからの遅延放出または制御放出のための移植デバイス
またはマトリックスに組み込まれる。
【0138】 化合物は、生分解性材料(例えば、生分解性の成形物品またはスポンジ)に組
み込まれ得る。例示的な生分解性材料としては、コラーゲン、ポリ乳酸−ポリグ
リコール酸などのマトリックスが挙げられる。ブリオスタチン化合物をマトリッ
クスの形態で調製する際に、この化合物は、マトリックス前駆体と混合され得、
次いでこれが、共有結合または非共有結合によって架橋して、所望のマトリック
スを形成する。あるいは、この化合物は、予め形成されたマトリックス中に拡散
され得る。ポリマー送達システムとして使用するための適切な材料の例は、例え
ば、Aprahamian,1986;Emmanuel,1987;Frie
ndenstein,1982;およびUchida,1987に記載されてい
る。
【0139】 一般に、本発明の化合物は、治療的に有効な量で、すなわち、処置を実施する
ために十分な投薬量で投与され、この量は、処置される個体および状態に依存し
て変動し得る。代表的に、治療的に有効な毎日の用量は、一日あたり0.1μg
/体重のkg〜100mg/体重のkgの薬物である。本発明の化合物の高い治
療的活性を考慮して、約1μg/体重のkgおよび約1mg/体重のkgの毎日
の投薬量が、十分であり得るが、この範囲より多いかまたは少ない投薬量もまた
、使用され得る。
【0140】 本発明の化合物が、患者に適切であるとみなされる他の任意の抗癌レジメンと
組み合わせて(すなわち、同じ処方物においてかまたは同じかもしくは異なる経
路で投与される別の処方物において一緒に)投与され得ることが、理解される。
例えば、本発明の化合物は、他の抗癌薬物(例えば、ビンクリスチン、シスプラ
チン、ara−C、タキサン、エダトレキサート、L−ブチオニンスルホキシド
、チアゾフリン(tiazofurin)、硝酸ガリウム、ドキソルビシン、エ
トポシド、ポドフィロトキシン、シクロホスファミド、カムプトテシン、ドラス
タチン(dolastatin)、およびアウリスタチン−PE(aurist
atin−PE)など)との組み合わせで使用され得、そして放射線治療と組み
合わせてもまた使用され得る。好ましい実施形態において、組み合わせ治療は、
以下:ara−C、タキソール、シスプラチンおよびビンクリスチンから選択さ
れる薬剤の同時投与を伴う。
【0141】 (実施例) (一般的技術) 他に示されない限り、材料を、市販の供給源から入手し、そ
してさらに精製することなく使用した。テトラヒドロフラン(THF)およびジ
エチルエーテル(Et2O)を、ベンゾフェノンケチルナトリウムから窒素雰囲
気下で蒸留した。ベンゼン、ジクロロメタン(CH2Cl2)、アセトニトリル(
CH3CN)、トリエチルアミン(Et3N)およびピリジンを、水素化カルシウ
ムから窒素雰囲気下で蒸留した。クロロホルム(CHCl3)、四塩化炭素(C
Cl4)および重水素化NMR溶媒を、1/16”ビーズの4Å分子ふるいで乾
燥した。
【0142】 水分感受性の材料が関与する全ての操作を、オーブンおよび/または火炎乾燥
したガラス器具において、無水窒素の雰囲気下で実施した。吸湿性の溶媒および
液体試薬を、乾燥したGastightTMシリンジを使用してかまたは針をカニ
ューレ挿入して、移動した。溶解酸素の厳密な排除が必要とされた場合には、連
続的な凍結、ポンピング、解凍のサイクル、または不活性気体のパージによって
、溶媒を脱気した。
【0143】 核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、Varian UNITY INOVA
−500,XL−400またはGemini−300磁気共鳴分光計のいずれか
で記録した。1Hの化学シフトを、残余の溶媒シグナル(CHCl3=δ 7.2
7、ベンゼン=δ 7.15、アセトン=δ 2.04)を内部標準として使用
して、テトラメチルシラン(TMS)からの低磁場への百万分の1(δ)で与え
る。プロトン(1H)NMR情報を、以下の形式で表にする:プロトンの数、多
重度(s、一重線;d、二重線;t三重線;q、四重線;sept、七重線;m
、多重線)、ヘルツでの結合定数(J)、そして混合物が存在する場合には、可
能な場合には、主要な異性体または少量の異性体としての帰属。接頭語のapp
は、真のシグナル多重度が分解されなかった場合に時々適用され、そしてbrは
、問題のシグナルが幅広であったことを示す。プロトンデカップル13C NMR
スペクトルを、他に示されない限り、残余のCHCl3(δ 77.25)に対
するppm(δ)で報告する。
【0144】 赤外分光測定を、Perkin−Elmer 1600シリーズFTIRで、
塩板間の薄膜として調製したサンプルを使用して、記録した。高分解能質量分析
(HRMS)を、University of California,San
FranciscoのNIH regional mass spectro
metry facilityで、記録した。高速原子衝撃(FAB)高分解能
質量分析を、University of California,River
sideで記録した。燃焼分析を、Desert Analytics,Tuc
son,AZ,85719で実施し、そして旋光を、Jasco DIP−10
00デジタル偏向計で測定した。
【0145】 フラッシュクロマトグラフィーを、E.Merckシリカゲル60(240−
400メッシュ)を使用して、Stillら(1978)のプロトコルに従って
、実施した。薄層クロマトグラフィーを、E.Merck(シリカゲル60 P
F254,0.25mm)から購入した予めコーティングされたプレートを使用
して実施し、これを、p−アニスアルデヒドまたはCe(IV)の染色のいずれ
かを使用して、可視化した。
【0146】 結合研究および細胞阻害研究のために、ブリオスタチンおよびブリオスタチン
アナログの希釈を、プラスチックではなくガラスで実施して、プラスチックへの
吸収に関する問題を回避した。
【0147】 (実施例1−例示的な手順) (1A.ジオールアルデヒド102の保護)
【0148】
【化47】 臭化ベンジル(7.0mL、57.7mmol)および新たに調製したAg2
O(11.0g、48.1mmol)を、rt(室温)で、R−(+)−メチル
ラクテート(5.0g、48.1mmol)のEt2O(150mL)溶液に連
続的に添加した。得られた懸濁液を還流し、そして2時間撹拌した。この反応物
を室温まで冷却し、CeliteTMのパッドを通して濾過し、そして減圧下で濃
縮した。シリカゲルのクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)にか
けて、7.5g(80%)のベンジルエーテルA1を無色の油状物として得た。
A1:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.66;IR 2988,29
52,2874,1750,1497,1454,1372,1275,120
7,1143,1066,1025,739,698cm-11H NMR (
300MHz,CDCl3) δ 1.44(3H,d,J=6.8Hz,C2
7),3.75(3H,s,CH3O),4.07(1H,q,J=6.8Hz
,C26),4.45(1H,d,J=11.7Hz,CH2Ph),4.69
(1H,d,J=11.7Hz,CH2Ph),7.28−7.37(5H,m
,Ph);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ 18.6,51.8
,71.9,73.9,127.7,127.8,128.3,137.4,1
73.6;HRMS(C11143)(M+)計算値:194.0943。実測値
:194.0942。
【0149】
【化48】 Et2O(150mL)中のメチルエーテルA1(6.3g、32.3mmo
l)の溶液に、カニューレ針を介して、DIBAL−H(ヘキサン中1.0M、
38.75mL)を−78℃で滴下した。−78℃で5分後、この反応物をH2
Oでクエンチし、そして室温まで穏やかに加温した。得られた濁った乳濁液をC
eliteTMおよびサンドのパッドを通して濾過し、そしてEt2OおよびEt
OAcで徹底的にリンスした。有機相をNaHCO3で洗浄し(2×)、MgS
4で乾燥し、そして減圧下で濃縮して、粗アルデヒドA2(示さず)を明るい
黄色の液体として得た。
【0150】 CH2Cl2(120mL)中のSnCl4(CH2Cl2中1.0M、32.3
mmol)の溶液に、−78℃でアルデヒドA2のCH2Cl2溶液をゆっくりと
添加した。この混合物をさらに10分間撹拌し、その後アリルトリメチルシラン
(5.65mL、35.53mmol)をシリンジで添加した。その後白色の懸
濁液を−78℃で10分保ち、H2Oの添加によってクエンチし、そして室温ま
で加温した。水層をEt2Oで抽出し、そして合わせた有機層をMgSO4で乾燥
し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィー(10%EtO
Ac/ヘキサン)によって、4.87g(76%)の所望のジアステレオマーA
3および30mg(5%)の推定混合物を得た。 A3:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.44;IR(フィルム) 3
454,3066,3030,2976,2871,1641,1497,15
54,1375,1071,1028,992,914,737,698cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ 1.20(3H,d,J=6.
2Hz,C27),2.22(1H,m,C24),2.35(1H,m,C2
4),2.56(1H,br s,OH),3.45(1H,m,C25),4
.25(1H,m,C26),4.44(1H,d,J=11.5Hz,CH2
Ph),4.66(1H,d,J=11.5Hz,CH2Ph),5.10(2
H,m,CH2=CH),5.87(1H,m,CH2=CH),7.28−7.
35(5H,m,Ph);13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ 15
.3,37.4,70.9,74.1,77.3,117.03,127.6,
127.7,128.3,134.7,138.2;HRMS(C13182
(M+)計算値:206.1307。実測値:206.1313。
【0151】
【化49】 120mLの無水THF中のカリウムtert−ブトキシド(4.0g、35
.7mmol)の懸濁液に、0℃で、15分かけて、アルコールA3の溶液(3
0mLのTHF中)を添加した。完了すると、この混合物を室温で45分間撹拌
し、次いで、60℃でさらに30分間加温した。p−メトキシベンジルクロリド
(3.56mL、26mmol)を添加し、そしてこの混合物を60℃で4時間
撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、そして飽和NH4Clでクエンチした
。水層をEt2Oで3回抽出し、そして合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、そ
して減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(5%EtO
Ac/ヘキサン)で精製して、6.80g(88%)の異なって保護されたジオ
ールA4を無色の油状物として得た。 A4:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.59;IR(フィルム) 3
065,2935,2868,1641,1613,1586,1514,14
64,1380,1302,1248,1094,1037,913,821,
737cm-11H NMR (300MHz,CDCl3) δ 1.17(3
H,d,J=6.3Hz,C27),2.27(1H,m,C24),2.40
(1H,m,C24),3.44(1H,ddd,J=7.7,4.7,4.6
Hz,C25),3.62(1H,dq,J=7.7,6.3Hz,C26),
3.78(3H,s,CH3O),4.51(1H,d,J=11.9Hz,C
2Ph),4.52(2H,s,CH2Ph),4.60(1H,d,J=11
.9Hz,CH2Ph),5.04(2H,m,CH2=CH),5.84(1H
,m,CH=CH2),6.83(2H,d,J=8.7Hz,Ar),7.2
3−7.33(7H,m,Ar);13C−NMR(75MHz,CDCl3
δ 15.0,34.4,55.1,71.2,72.1,75.7,80.9
,113.6,116.6,127.4,127.6,127.6,128.3
,129.4,130.9,135.6,138.9,159.2;HRMS(
21263)(M+)計算値:326.1882。実測値:326.1876;
Anal.(C21263)計算値:C,77.27;H,8.03。実測値
:C,77.22;H,8.16;[α]D 20=−8.9°(c 1.43,C
2Cl2)。
【0152】 (式102) A4(3.0g、9.2mmol)を90mLのCH2Cl2/22.5mLの
MeOHに溶解し、そして−78℃まで冷却した。オゾンをこの溶液にバブリン
グし、この溶液を、TLC(薄層クロマトグラフィー)によって出発物質の消失
について注意深くモニタリングした。A4の消費が完了した直後に、この系をN 2 で20分パージし、そして固体チオウレア(840mg、11.04mmol
)で処理した。この反応物を、5時間かけて室温までゆっくりと加温し、そして
室温で6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そして粗混合物をフラッシュク
ロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、2.40g(8
0%)のアルデヒド102を無色の油状物として得た。 102:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.31;IR(フィルム)
2868,2729,1723,1612,1513,1458,1384,1
303,1249,1174,1094,822,742cm-11H NMR
(300MHz,CDCl3) δ 1.17(3H,d,J=6.4Hz,C
27),2.57(1H,ddd,J=16.6,7.8,2.4Hz,C24
),2.67(1H,ddd,J=16.6,4.4,1.6Hz,C24),
3.71(1H,dq,J=6.4,4.5Hz,C26),3.78(3H,
s,CH3O),4.05(1H,ddd,J=7.8,4.5,4.4Hz,
C25),4.45(1H,d,J=11.8Hz,CH2Ph),4.50(
2H,s,CH2Ph),4.58(1H,d,J=11.8Hz,CH2Ph)
,6.84(2H,d,J=8.7Hz,Ar),7.20−7.35(7H,
m,Ar),9.70(1H,dd,J=2.4,1.6Hz,CHO);13
NMR(75MHz,CDCl3) δ 14.2,44.1,55.1,7
0.9,72.0,74.5,75.1,113.8,127.7,127.7
,128.4,129.5,130.2,138.4,159.4,201.4
;HRMS(C20244)(M+)計算値:328.1675。実測値:328
.1664;Anal.(C20244)計算値:C,73.13;H,7.3
7。実測値:C,72.81;H,7.40;[α]D 20=−9.1°(c 1
.06,CH2Cl2)。
【0153】 (1B. ジケトン101)
【0154】
【化50】 200mLのCF3CO2H中のメチルイソプロピルケトン(53.4mL、0
.5mol)およびパラホルムアルデヒド(19.5g、0.65mol)の混
合物を、60℃で18時間撹拌した。この反応混合物をKOHトラップを付けて
ロータリーエバポレーター(加温した水浴)で濃縮し、そして冷却した(5℃)
EtOAcと飽和水性NaHCO3の混合物に注ぎ入れた。層を分離し、そして
有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シ
ョートパスの蒸留により、3,3−ジメチル−4−ヒドロキシブタノンのトリフ
ルオロエステル(2mmHgでbp=53〜55℃、72.4g)を収率68%
で得た。この物質を400mLのMeOHに溶解し、そして190mLの2N
NaOHで、0℃で処理した。0℃で1時間後、この反応混合物を減圧下で濃縮
し、そして残渣をEtOAcと飽和水性NH4Clとの間で分配した。有機層を
ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮して、40.1g(約10
0%)の3,3−ジメチル−4−ヒドロキシブタノン(A5)を無色の液体とし
て得た。粗生成物A5を200mLの無水DMFにとり、そしてt−ブチルジメ
チルシリルクロリド(57.3g、0.38mol)およびイミダゾール(25
.9g、0.38mol)で、0℃で処理した。室温で2時間撹拌した後、この
溶液をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し
、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を減圧下で蒸留して、シ
リルエーテルケトンA6(1.5mmHgにおいてbp=65℃、55.76g
、81%)を無色の油状物として得た。 A6:Rf(25%EtOAc/ヘキサン)=0.90;IR(フィルム) 2
957,2931,2858,1713,1473,1362,1257,11
36,1097,838,777cm-11H NMR (300 MHz,C
DCl3) δ 0.03(6H,s),0.87(9H,s),1.09(6
H,s),2.17(3H,s),3.57(2H,s);13C NMR (7
5MHz,CDCl3) δ 5.7,18.1,21.4,25.7,26.
1,49.6,70.2,213.4;HRMS(C12262Si)(M+−C
3)計算値:215.1467。実測値:215.1469。
【0155】
【化51】 THF(200mL)中のジイソプロピルアミン(12.6mL、96mmo
l)の撹拌溶液に、n−ブチルリチウム(38.4mL、ヘキサン中2.5M、
96mmol)を0℃で滴下した。この混合物を0℃で30分間撹拌し、−78
℃まで冷却し、そしてTHF(50mL)中のケトンA6(20.0g、87m
mol)の溶液で、10分間ゆっくりと処理した。−78℃で40分間撹拌した
後、アセトアルデヒド(5.34mL、96mmol)を添加し、そしてこの混
合物を−78℃で2時間維持し、そして−40℃で1.5時間維持した。この反
応を飽和NH4Cl溶液(20mL)でクエンチし、そして室温まで穏やかに加
温した。この混合物をエーテルで抽出し、そして合わせた有機層をブラインで洗
浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮して、ほぼ純粋なアルドールA
7(19g、80%)を淡黄色の油状物として得た。分析サンプルをシリカゲル
のクロマトグラフィーに従って得た。 A7:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.33;IR(フィルム) 2
958,2930,2858,1699,1472,1392,1363,12
58,1101,838,777cm-11H NMR(300MHz,CDC
3) δ 4.16(1H,m),3.55(2H,s),3.36(1H,
s),2.74(1H,dd,J=18.0,2.4Hz),2.68(1H,
dd,J=18.0,9.0Hz),1.16(3H,d,J=6.3Hz),
1.08(3H,s),1.07(3H,s),0.85(9H,s),0.0
1(6H,s);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ −5.7,1
8.1,21.3,22.3,25.8,46.2,49.7,63.9,70
.2,216.8;Anal.(C14303Si)計算値:C,61.26;
H,11.02。実測値:C,61.01;H,11.28。
【0156】 (式101) CH2Cl2(150mL)中のオキサリルクロリド(5.3mL、60.4m
mol)の溶液に、ジメチルスルホキシド(8.56mL、120.8mmol
)を−78℃で滴下した。20分後、CH2Cl2(150mL)中の粗アルコー
ルA7(15.0g、54.9mmol)の溶液を10分間かけて添加し、そし
てこの混合物を−78℃で1時間撹拌した。Et3N(38mL、275mmo
l)を添加し、そしてこの混合物を20分間撹拌し、0℃にし、飽和水性NH4
Clでクエンチし、そしてEtOAcで希釈した。層を分離し、そして水層をE
tOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾
燥し、そして減圧下で濃縮したシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(5
→10%EtOAc/ヘキサン)によってエノール性βジケトン101(12.
0g、81%)を黄色の油状物として得た。 101:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.68;IR(フィルム)
2957,2930,1606,1472,1362,1257,1102,8
38,777cm-11H NMR(300MHz,CDCl3) δ 0.01
(6H,s),0.85(9H,s),1.10(6H,s),2.05(3H
,s),3.53(2H,s),5.62(1H,s);13C NMR (75
MHz,CDCl3) δ −5.5,18.3,22.1,25.5,25.
9,44.9,70.0,98.0,192.6,198.5;Anal.(C 14283Si)計算値:C,61.72;H,10.36。実測値:C,61
.08;H,10.43。
【0157】 (1C.オクタン酸ジベンジルエーテル111) (式104aおよび104b) 25mLのTHF中のジイソプロピルアミン(3.21mL、23mmol)
の溶液に、−60℃で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、13.83
mL、22.13mmol)を滴下した。この無色の溶液を0℃まで加温し、そ
して30分間撹拌した。ジケトン101(実施例1B)(2.98g、10.9
mmol)のTHF溶液(35mL)を、カニューレで連続的に添加し、そして
この混合物を0℃で1時間撹拌した。この反応物を−78℃まで冷却し、そして
35mLのTHF中のアルデヒド102(実施例1A)(3.0g、9.15m
mol)の溶液で処理した。−78℃で30分後、この混合物を飽和NH4Cl
でクエンチして、室温にした。水層をEt2Oで抽出し、合わせた有機層をMg
SO4で乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。この粗残渣をシリカゲルのカ
ラムに迅速に通し(20%EtOAc/ヘキサン)、5.40g(98%)のア
ルドールジアステレオマー混合物103を約1:1のジアステレオマーの混合物
として得た。
【0158】 単離した103(2.50g、4.2mmol)の一部を60mLの無水トル
エンに溶解し、そして4Åモレキュラーシーブ(1.55g)およびp−トルエ
ンスルホン酸(60mg)で処理した。この反応物を室温で4.5時間撹拌し、
2mLのピリジンでクエンチし、そして濃縮した。残渣をEt2Oにとり、飽和
NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして溶媒を減圧下で濃縮した。フ
ラッシュクロマトグラフィー(20→25%EtOAc/ヘキサン)によって、
ピロン化合物104a(1.0g)および104b(1.2g)を無色の油状物
として、全収率90%で得た。 104b:Rf(30%EtOAc/ヘキサン)=0.59;1H NMR(30
0MHz,CDCl3) δ 0.05(6H,s,TBS),0.85(9H
,s,TBS),1.05(3H,s,C18Me),1.06(3H,s,C
18Me),1.20(3H,d,J=5.8Hz,C27),1.98(2H
,m,C24),2.12(1H,dd,J=16.7,3.6Hz,C24)
,2.28(1H,dd,J=16.7,13.7Hz,C22),3.44(
2H,s,C17),3.54(1H,m,C25),3.72(1H,m,C
26),3.81(3H,s,CH3O),4.23(1H,m,C23),4
.40(1H,d,J=11.2Hz,CH2Ph),4.47(1H,d,J
=11.8Hz,CH2Ph),4.52(1H,d,J=11.2Hz,CH2 Ph),4.63(1H,d,J=11.8Hz,CH2Ph),5.39(1
H,s,C20),6.85(2H,d,J=8.7Hz,Ar),7.17−
7.35(7H,m,Ar);13CNMR(75MHz,CDCl3) δ −
5.5,14.7,18.2,22.4,25.9,34.5,40.9,42
.4,55.4,69.6,71.2,72.0,74.3,76.2,103
.5,114.1,127.9,128.0,128.7,128.8,129
.9,130.4,138.8,159.7,182.2,193.7;HRM
S(C34506Si)(M+)計算値:582.3377。実測値:582.3
370。 104a:Rf(30%EtOAc/ヘキサン)=0.52;IR 2955,
2857,1667,1599,1514,1397,1336,1301,1
249,1174,1102,838cm-11HNMR(300MHz,CD
Cl3) δ 0.05(6H,s,TBS),0.87(9H,s,TBS)
,1.10(3H,s,C18Me),1.14(3H,s,C18Me),1
.21(3H,d,J=6.3Hz,C27),1.71(1H,m,C24)
,2.10(1H,m,C24),2.42(2H,m,C22),3.48(
1H,d,J=9.3Hz,C17),3.58(1H,d,J=9.3Hz,
C17),3.76(1H,m,C26),3.82(3H,s,CH3O),
3.83(1H,m,C25),4.43(1H,d,J=10.7Hz,CH 2 Ph),4.56(1H,br m,C23),4.57(1H,d,J=1
1.8Hz,CH2Ph),4.63(1H,d,J=10.7Hz,CH2Ph
),4.65(1H,d,J=11.8Hz,CH2Ph),5.47(1H,
s,C20),6.87(2H,d,J=8.6Hz,Ar),7.20(2H
,d,J=8.6Hz,Ar),7.32−7.38(5H,m,Ar);13
−NMR(75MHz,CDCl3) δ −5.6,14.4,18.1,2
2.3,22.5,25.7,35.2,41.5,42.3,55.2,69
.4,71.1,72.8,74.8,75.9,76.4,103.2,11
3.8,127.5,128.3,129.3,130.3,138.5,15
9.2,181.1,193.4;HRMS(C34506Si)(M+)計算値
:582.3377。実測値:582.3369;Anal.(C34506
i)計算値:C,70.06;H,8.65。実測値:C,69.95;H,8
.77;[α]D 20=+43.9°(c 0.70,CH2Cl2)。
【0159】 (式105) 40mLのMeOH中のピロン104a(680mg,2.4mmol)およ
びSeCl3・7H2O(2.18mg、0.59mmol)の溶液に、固体のN
aBH4(89mg、2.3mmol)を−20℃で一度に添加し、次いで、5
0mLのブラインでクエンチした。この反応混合物を−20℃で1時間撹拌し、
次いで、50mLのブラインでクエンチした。この混合物を室温にし、Celi
teTMのパッドを通して濾過し、そしてEtOAcで4回抽出した。合わせた有
機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、粗アリルアルコールを得た。こ
の中程度に安定な油状物をさらに精製することなく次に使用した。
【0160】 粗アリルアルコールを45mLのCH2Cl2/MeOH(2:1)に溶解し、
そして固体NaHCO3(243mg、2.9mmol)で処理した。精製した
m−CPBA(377mg、2.20mmol)を一度に添加し、そしてこの反
応混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物をEt3N(15mL)でクエン
チし、20分間撹拌し、200mLのEt2Oで希釈し、CeliteTMのパッ
ドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフ
ィー(40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、650mg(104aから7
1%)のsynジオール105を無色の油状物として得た。 105:Rf(30%EtOAc/ヘキサン)=0.29;IR(フィルム)
3372,1613,1514,1465,1390,1302,1249,1
180,1150,1072,935,837,779,736,698,67
3cm-11HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0.09(6H,s,
TBS),0.91(9H,s,TBS),1.03(3H,s,C18Me)
,1.07(3H,s,C18Me),1.18(3H,d,J=6.3Hz,
C27),1.50−1.68(2H,m,C24/C22),1.80(1H
,m,C22),2.57(1H,app d,J=11.2Hz,C24),
3.28(3H,s,CH3O),3.39,(1H,d,J=10.1Hz,
C17),3.62(1H,d,J=11.2Hz,C17),3.79(3H
,s,CH3O),3.71−3.94(5H,m,CH2Ph,C23/C25
/C26),4.40(1H,d,J=10.7Hz,CH2Ph),4.56
(1H,d,J=11.8Hz,CH2Ph),4.62(1H,d,J=11
.5Hz,CH2Ph),5.40(1H,d,J=2.5Hz,OH),6.
84(2H,d,J=8.7Hz,PMB),7.18(2H,d,J=8.7
Hz,PMB),7.37−7.26(5H,m,Bn)。
【0161】 (式106) 22mLのCH2Cl2中のジオール105(0.81g、1.28mmol)
および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、0.55g、4.48mmol
)の溶液を、−10℃まで冷却し、そしてベンゾイルクロリド(193μL、1
.66mmol)をシリンジで滴下した。得られた混合物を−10℃で30分間
撹拌し、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAc(150mL)で希釈した
。有機層をH2Oおよびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして減圧下
で濃縮して、C21モノベンゾエートおよび4−ジメチルアミノピリジンの粗混
合物を、無色のペーストとして得た。
【0162】 粗C21モノベンゾエートを45mLのCH2Cl2にとり、そして固体の1,
1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンジオドキソール(b
enziodoxol)−3(1H)−オン(Dess−Martinペルヨー
ジナンまたはDMP、1.78g、4.20mmol)で室温で処理した。この
溶液を室温で10時間撹拌し、その後、DMPの第2の部分(1.50g、1.
18mmol)を添加した。不透明な白色の混合物をさらに1.5時間撹拌し、
そして30mLの飽和NaHCO3/Na223でクエンチした。有機相が透明
になるまで(約25分)、二相系を激しく撹拌した。これらの相を分離し、そし
て水層をCH2Cl2で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、減
圧下で濃縮して無色の半固体を得た。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ
ー(25%EtOAc/ヘキサン)によって、106(0.85g、105から
90%)を無色の油状物として得た。 106:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.43;IR(フィルム)
2954,2933,1754,1723,1610,1513,1451,1
267,1251cm-11HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0.0
1(6H,s,TBS),0.88(9H,s,TBS),1.12(3H,s
,C18Me),1.14(3H,s,C18Me),1.19(3H,d,J
=6.3Hz,C27),1.64−1.73(1H,m,C24),1.82
−1.90(1H,m,C24),2.13(1H,app q,J=12.4
Hz,C22),2.40(1H,ddd,J=12.4,6.5,1.6Hz
,C22),3.54(3H,s,C19OCH3),3.65(1H,d,J
=9.2Hz,C17),3.69(1H,d,J=9.2Hz,C17)3.
72−3.81(2H,m),3.81(3H,s,ArOCH3),3.89
(1H,m),4.49(1H,d,J=10.7Hz,CH2Ar),4.5
7(1H,d,J=13.0Hz,CH2Ar),4.61(1H,d,J=1
3.0Hz,CH2Ar),4.62(1H,d,J=10.7Hz,CH2Ar
),5.80(1H,dd,J=12.9,6.3Hz,C21),6.87(
2H,d,J=8.3Hz,Ar),7.26−7.36(7H,m,Ar),
7.45(2H,m,Ar),7.58(1H,app t,J=7.2Hz,
Ar),8.09(2H,d,J=7.2Hz,Ar);13C−NMR(75M
Hz,CDCl3) δ −5.3,14.7,18.5,20.4,20.6
,26.1,35.5,40.4,45.1,53.8,55.5,65.4,
67.2,71.4,73.0,73.3,75.1,103.8,114.1
,127.9,128.6,128.7,129.7,129.9,130.2
,131.0,133.6,138.9,159.6,165.9,198.6
;HRMS(C42589Si)(M+−MeOH)計算値:702.3588.
実測値:702.3563;Anal.(C42589Si)計算値:C,68
.63;H,7.96.実測値:C,68.28;H,8.11;[α]D 20
+22.4°(c 1.53,CH2Cl2)。
【0163】 (式107) 20mLのTHF/MeOH(3:1)中のベンゾエート106(0.85g
、1.16mmol)の溶液を、オリーブ色が残るまで、SmI2(THF中0
.1M、25.5mL、2.55mmol)と共に−78℃で粉砕した。この反
応混合物を4mLの飽和NaHCO3でクエンチし、室温まで加温し、そしてE
tOAc(150mL)で希釈した。有機層をNaHCO3、H2Oおよびブライ
ンで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。シリカゲルのフラ
ッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)によって、ケトン1
07(675mg、95%)を明るい黄色の油状物として得た。 107:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.39;IR(フィルム)
2954,2930,1723,1612,1514,1464,1250,1
088cm-11HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0.01(6H,
s,TBS),0.87(9H,s,TBS),0.95(3H,s,C18M
e),1.05(3H,s,C18Me),1.19(3H,d,J=6.3H
z,C27),1.64(1H,m,C24),1.85−1.96(3H,m
,C21+C24),2.29(1H,5本線 m,C22),2.65(1H
,m,C22),3.23(3H,s,C19OCH3),3.31(1H,d
,J=9.9Hz,C17),3.71(1H,d,J=9.9Hz,C17)
,3.78(3H,s,ArOCH3),3.79(1H,m),3.98(1
H,m),4.17(1H,m),4.43(1H,d,J=11.0Hz,C
2Ar),4.58(2H,s,CH2Ar),4.60(1H,d,J=11
.0Hz,CH2Ar),6.84(2H,d,J=8.7Hz,PMB),7
.19(2H,d,J=8.7Hz,PMB),7.28−7.35(5H,m
,Bn);13CNMR(75MHz,CDCl3) δ −5.5,−5.4,
14.5,18.6,19.8,20.2,26.0,29.7,36.5,3
8.2,46.2,52.4,55.4,68.6,70.6,71.3,72
.3,74.7,103.6,114.1,127.9,128.7,129.
6,131.0,138.9,159.5,207.5;HRMS(C3554 7 Si)(M+−MeOH)計算値:582.3377。実測値:582.337
2;Anal.(C35547Si)計算値:C,68.37;H,8.85。
実測値:C,68.04;H,8.84;[α]D 20=+21.9°(c 0.
72,CH2Cl2)。
【0164】
【化52】 109.1(式109、ここで、R21は=CH−CO2Meである) THF(1.61mL)中のジイソプロピルアミン(150μL、1.15m
mol)の溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、440μL、1.10
mmol)を0℃で滴下した。0℃で5分後、1.18mLのアリコート(LD
A中0.5M、0.90mmol)をシリンジで除去し、そしてTHF(20m
L)中のケトン107(483mg、0.79mmol)の溶液に、−78℃で
添加した。この溶液を10分間撹拌し、OHCCO2Meのストック溶液(Et
2O中0.5M、4.0mL、2.0mmol)で処理し、−78℃で20分間
維持し、そして3mLの飽和NH4Clでクエンチした。この反応混合物を室温
にし、そして200mLのEtOAcで希釈した。有機層をH2Oで2回および
ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。粗残渣をシ
リカゲルのクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)にかけて、残余
の107(142mg)およびアルドール108をジアステレオマーの混合物と
して得た(352mg、回収した107に基づいて99%)。
【0165】 単離した108混合物およびEt3N(418μL、3.0mmol)を無水
CH2Cl2(15mL)に溶解し、そして−10℃まで冷却した。メタンスルホ
ニルクロリド(116μL、1.5mmol)をシリンジで添加し、そしてこの
溶液を−10℃で30分間撹拌した。5mLの飽和NaHCO3を添加し、この
反応混合物を室温まで加温し、そして100mLのEtOAcで希釈した。有機
層をH2Oおよびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮
した。残渣をTHF(30mL)に直ちに溶解し、そして1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU、75μL、0.50mmol)
を室温で滴下して処理した。得られた明るい黄色の溶液を室温で20分間撹拌し
、飽和NH4Clで処理し、そして150mLのEtOAcで希釈した。有機層
をH2Oおよびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮し
て、有機残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン
)にかけて、環外メタクリレート(エノン)109.1(267mg、108か
ら78%)を黄色の油状物として得た。 109.1:Rf(30%EtOAc/ヘキサン)=0.63;IR(フィルム
) 2954,2930,1724,1707,1612,1514,1464
,1250,1088cm-11HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0
.05(6H,s,TBS),0.81(9H,s,TBS),0.91(3H
,s,C18Me),1.00(3H,s,C18Me),1.19(3H,d
,J=6.4Hz,C27),1.74(1H,m,C24),1.94(1H
,m,C24),2.71(1H,ddd,J=17.6,12.4,3.1H
z,C22),3.19(3H,s,C19OCH3),3.26(1H,d,
J=10.0Hz,C17),3.49(1H,d,J=17.6Hz,C22
),3.68(1H,d,J=10.0Hz,C17),3.74(3H,s)
,3.77(3H,s),3.80(1H,m),3.97(1H,m),4.
19(1H,m),4.40(1H,d,J=10.9Hz,CH2Ar),4
.53−4.63(3H,m,CH2Ar),6.64(1H,d,J=1.9
Hz,C34),6.82(2H,d,J=8.7Hz,PMB),7.14(
2H,d,J=8.7Hz,PMB),7.27−7.36(5H,m,Bn)
13C NMR(75MHz,CDCl3) δ −5.9,−5.8,14.
1,18.3,19.3,19.8,25.7,35.2,36.0,46.6
,51.6,52.1,55.1,68.2,69.5,71.0,71.7,
74.2,76.0,104.0,113.8,122.4,127.6,12
8.4,129.1,130.6,138.6,147.3,159.2,16
6.4,196.2;HRMS(C38569Si)(M+−MeOH)計算値:
652.3433。実測値:652.3435;Anal.(C38569Si
)計算値:C,66.64;H,8.24。実測値:C,66.87;H,8.
13;[α]D 20=−55.8°(c 0.78,CH2Cl2)。
【0166】
【化53】 111.1(式111、ここで、R20は、−O−CO−C715であり、そして
21は、=CH−CO2Meである)。
【0167】 メタノール(23mL)中のエノン109.1(502mg、0.734mm
ol)およびCeCl3・7H2O(137mg、0.367mmol)の溶液に
、−30℃で、固体のNaBH4(56mg、1.47mmol)を一度に添加
した。迅速な気体の発生は3分後にとまった。−30℃でさらに30分後、この
反応混合物を直接シリカゲルカラムに注ぎ入れ、そして生成物を迅速に25%E
tOAc/ヘキサンで迅速に溶離して、対応するアキシャルのアルコール110
.0(478mg)を無色の油状物として得た。
【0168】 オクタン酸(232m、1.61mmol)およびEt3N(292μL、2
.20mmol)を20mLのトルエンに溶解し、そして2,4,6−トリクロ
ロベンゾイルクロリド(230μL、1.47mmol)を室温で滴下して処理
した。室温で1時間後、新たに調製した110.0のトルエン溶液(7mL)を
シリンジで徐々に添加し、そして撹拌を40分間続けた。この反応混合物を10
mlの飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで希釈し、そして飽和NH4
lおよびブラインで連続的に洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、そして溶
媒を減圧下で除去し、そして残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(25%E
tOAc/ヘキサン)にかけて、オクタノエート111.1を無色の油状物とし
て得た(551mg、109.1から93%)。 111.1:Rf(25%Et2O/ヘキサン)=0.33;IR(フィルム)
2928,2857,1747,1722,1667,1614,1514,1
463,1250,1155,1081,836.2cm-11H NMR(3
00MHz,CDCl3) δ −0.01(6H,s,TBS),0.88(
12H,br s,TBS+オクタノエートMe),0.99(3H,s,C1
8Me),1.03(3H,s,C18Me),1.19(3H,d,J=6.
3Hz,C27),1.20−1.35(8H,m),1.60−1.80(3
H,m),1.89(1H,m,C24),2.31−2.40(3H,m),
3.26(3H,s,C19OCH3),3.44(1H,dd,J=15.6
,1.8Hz,C22),3.56(1H,d,J=9.3Hz,C17),3
.60(1H,d,J=9.3Hz,C17),3.68(3H,s),3.7
8(1H,m),3.79(3H,s),3.93(1H,dd,J=8.4,
4.8Hz),4.13(1H,m),4.38(1H,d,J=10.8Hz
,CH2Ar),4.57(1H,d,J=10.8Hz,CH2Ar),4.6
0(2H,s,CH2Ar),5.57(1H,s,C20),5.89(1H
,s,C34),6.83(2H,d,J=8.4Hz,PMB),7.16(
2H,d,J=8.4Hz,PMB),7.28−7.38(5H,m,Bn)
13C NMR(75MHz,CDCl3) δ −5.4,14.1,14.
2,14.4,18.4,20.7,22.7,24.8,26.0,28.9
,26.0,28.9,31.7,33.2,34.6,36.4,47.1,
51.2,55.3,67.6,68.1,71.2,72.2,74.7,7
6.5,103.1,114.0,117.0,127.8,128.6,12
9.5,129.9,130.9,139.0,153.1,159.5,16
6.7,172.2;HRMS(C467210Si)(M+−MeOH)計算値
:780.4632。実測値:780.4610;[α]D 20=−5.1°(c
1.80,CH2Cl2)。
【0169】 (実施例2 代表的なリンカー) (2A.ケタール酸4.6) (式402) 無水CH2Cl2(23mL)中のHaradaら(1993)の方法によって
調製した1,3,5−ペンタントリオール4.1(3.33g、13mmol)
の1,3−メタノンアセタールの撹拌溶液に、1,1,1−トリアセトキシ−1
,1−ジヒドロ−1,2−ベンジオドキソール(benziodoxol)−3
(1H)−オン(Dess−Martinペルヨージネート、6.60g、15
.6mmol)を一度に添加した。この混合物を室温で30分間撹拌し、シリカ
ゲルのカラムに注ぎ入れ、そして生成物を15%EtOAc/ヘキサンで溶離し
て、3.013g(90%)の純粋なアルデヒド402を無色の油状物として得
た。 402:Rf(20%EtOAc/ヘキサン)=0.50;IR(フィルム)
2952,2869,1728,1456,1383,1308,1265cm -11H NMR(300MHz,CDCl3) δ 9.80(1H,dd,J
=1.8,2.5Hz),4.36(1H,dddd,J=2.9,4.3,7
.4,8.2Hz),4.13(1H,ddd,J=2.7,11.7,11.
9Hz),3.83(1H,ddd,J=1.3,5.2,11.7Hz),2
.72(1H,ddd,J=1.9,3.1,13.5Hz),2.56(1H
,ddd,J=2.5,8.2,16.1Hz),2.44(1H,ddd,J
=1.8,4.3,16.1Hz),2.39(1H,dsept,J=1.6
,7.1Hz),1.54−1.76(3H,m),1.29−1.53(4H
,m),1.17(1H,ddd,J=1.9,4.1,12.4Hz),0.
90(3H,d,J=6.3Hz),0.87(3H,d,J=7.0Hz),
0.85(3H,d,J=7.0Hz),0.72(1H,t,J=13.2H
z);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ 201.4,100.9
,63.8,58.7,51.1,49.9,37.2,34.8,31.1,
28.9,24.2,23.7,22.2,21.7,18.8;HRMS(C 15263)計算値:254.1882。実測値:254.1877;[α]D 20 −11.2°(c 1.28,CHCl3)。
【0170】 (式403aおよび403b) 無水CH2Cl2(40mL)中のアルデヒド402(3.013g、11.8
6mmol)の撹拌溶液に、CH2Cl2(16mL)中の(+)−Eu(hfc
3(1.42g、1.19mmol)の溶液を室温で添加した。得られた透明
な黄色の溶液を5分間撹拌し、その後、1−メトキシ−3−(トリメチルシリル
オキシ)−1,3−ブタジエン(3.47mL、3.07g、17.8mmol
)をシリンジで導入した。この黄色の溶液を室温で20時間撹拌し、0.5mL
のCF3CO2Hで処理し、そしてさらに15分間撹拌した。この溶液を飽和Na
HCO3でクエンチし、EtOAc(200mL)で希釈し、H2Oおよびブライ
ンで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。フラッシュクロマ
トグラフィー(20→25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、antiピロ
ン403b(2.53g、66%)およびsinピロン403(1.30g、3
4%)を無色の固体として得た。 403b:mp=113−114℃(ヘキサン);Rf(15%EtOAc/ヘ
キサン)=0.25;1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 7.31
(1H,d,J=6.0Hz),5.40(1H,d,J=6.0Hz),4.
67(1H,dddd,J=3.0,5.8,9.6,11.8Hz),4.0
3−4.15(2H,m),3.81(1H,ddd,J=1.2,5.2,1
1.6Hz),2.70(1H,ddd,J=1.9,2.8,13.5Hz)
,2.42−2.56(2H,m),2.38(1H,dsept,J=1.6
,6.9Hz),1.91(1H,ddd,J=2.3,9.6,14.3Hz
),1.28−1.75(8H,m),1.18(1H,ddd,J=1.9,
3.9,12.5Hz),0.88(3H,d,J=6.6Hz),0.87(
3H,d,J=7.1Hz),0.83(3H,d,J=6.9Hz),0.7
0(1H,t,J=12.6Hz);13C NMR(75MHz,CDCl3
δ 192.7,162.9,107.3,100.7,75.7,63.3
,58.9,51.1,42.5,41.7,37.3,34.8,31.7,
29.0,24.2,23.6,22.2,21.9,18.9;LRMS(E
I):322(68),307(22),265(33),237(67),1
53(24),191(94),139(52),112(20),97(10
0),83(31),81(47),71(24),69(35);HRMS(
19304)計算値:322.2144。実測値:322.2142;Ana
l.(C19304):計算値:C,70.77;H,9.38。実測値:C,
70.91;H,9.58;[α]D 20+42.5°(c 1.59,CH2Cl 2 )。 403a:Rf(15%EtOAc/ヘキサン)=0.15;IR 2952,
2869,1682,1597,1456,1405,1269cm-11
NMR(300MHz,CDCl3) δ 7.33(1H,d,J=6.0H
z),5.40(1H,dd,J=0.9,6.0Hz),4.61(1H,d
ddd,J=2.8,11.6,12.0Hz),4.09(1H,ddd,J
=2.8,11.6,12.0Hz),4.00(1H,dddd,J=1.0
,4.2,8.3,15.5Hz),3.81(1H,ddd,J=1.4,5
.4,11.6Hz),2.67(1H,ddd,J=1.9,3.2,13.
5Hz),2.63(1H,dd,J=13.3,16.8Hz),2.47(
1H,ddd,J=0.9,4.0,16.8Hz),2.39(1H,dse
pt,J=1.6,6.9Hz),2.02(1H,ddd,J=5.6,8.
3,14.0Hz),1.79(1H,ddd,J=4.2,6.9,14.0
Hz),1.20−1.75(7H,m),1.17(1H,ddd,J=1.
9,3.8,12.6Hz),0.89(3H,d,J=6.7Hz),0.8
7(3H,d,J=6.9Hz),0.86(3H,d,J=6.9Hz),0
.70(1H,t,J=13.5Hz);13C NMR(75MHz,CDCl 3 ) δ 192.6,163.3,107.1,100.7,76.4,63
.9,58.8,51.1,41.6,40.9,37.3,34.7,31.
4,29.3,24.2,23.7,22.2,21.8,18.8;LRMS
(EI):322(61),307(18),265(27),237(56)
,151(21),139(33),112(17),97(100),83(
26),81(34),71(17),69(60);HRMS(C19304
)計算値:322.2144。実測値:322.2146;[α]D 20-57.8
°(c 1.5,CH2Cl2)。
【0171】 (式404) 無水MeOH(40mL)中のピロン403a(1.30g、4.04mmo
l)の撹拌溶液に、CeCl3・7H2O(904mg、2.43mmol)を室
温で添加した。10分間撹拌した後、この混合物を−40℃まで冷却し、そして
NaBH4(306mg、8.09mmol)を滴下した。この混合物をさらに
15分間撹拌し、その後、ブラインおよびH2Oの1:1の混合物でクエンチし
た。水層をEtOAcで4回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3およ
びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮して透明な油状物を得た
。フラッシュクロマトグラフィー(1%Et3Nを含む30%EtOAc/ヘキ
サン)で精製して、不安定なアリルアルコール404(1.08g、82%)を
単一のジアステレオマーとして得た。 404:IR(フィルム) 3386,2951,2869,1643,145
6,1380,1307,1268,1231cm-11H NMR(300M
Hz,CDCl3) δ 6.35(1H,br d,J=5.4Hz),4.
75(1H,ddd,J=1.9,1.9,6.1Hz),4.36−4.46
(1H,m),4.08−4.17(1H,m),4.08(1H,ddd,J
=2.7,12.4,12.4Hz),3.98(1H,dddd,J=2.7
,5.2,7.9,10.9Hz),3.81(1H,ddd,J=1.5,5
.2,11.5Hz),2.69(1H,brd,J=13.5Hz),2.3
9(1H,dsept,J=1.7,6.9Hz),2.18(1H,dddd
,J=1.7,1.9,6.4,13.0Hz),1.90(1H,ddd,J
=6.6,7.7,14.0Hz),1.33−1.74(9H,m),1.1
7(1H,ddd,J=1.9,4.4,12.3Hz),0.90(3H,d
,J=6.2Hz),0.88(6H,d,J=6.9Hz),0.69(1H
,t,J=12.7Hz);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ 1
45.3,105.5,100.6,71.4,64.3,63.0,58.9
,51.2,41.5,37.7,37.4,34.9,31.3,29.2,
24.2,23.7,22.2,21.8,18.8;[α]D 20+2.0°(
c 0.59,CHCl3)。
【0172】 (式405) 66mLのエチルビニルエーテル中のアリルアルコール(1.08g、3.3
2mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸水銀(II)(142mg、0.33
mmol)を−10℃で一度に添加した。得られた無色の溶液を5℃で20時間
撹拌し、Et2Oで希釈し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、Na2
4で乾燥し、そして減圧下で濃縮して、無色透明の油状物を得た。迅速にフラ
ッシュクロマトグラフィー(1%Et3Nを含む10%EtOAc/ヘキサン)
にかけて、865mg(74%)の対応するアリルビニルエーテルを、208m
g(19%)の回収した404と共に得た。このビニルエーテルをすぐに100
mLのn−ノナンに溶解し、そして3.5時間145℃で加熱した。この溶液を
70〜80℃に冷却し、そして溶媒をショートパス蒸留によって減圧下で除去し
た。残った残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン
)によって精製して、クライゼン生成物405(612mg、71%)を無色の
油状物として得た。 405:Rf(30%EtOAc/ヘキサン)=0.75;IR(フィルム)
2950,2869,1728,1646,1456,1373,1307,1
267cm-11H NMR(300MHz,CDCl3) δ 9.78(1H
,t,J=2.4Hz),5.89(1H,dddd,J=2.0,2.0,4
.7,10.0Hz),5.64(1H,dddd,J=1.3,1.3,2.
5,10.0Hz),4.57−4.66(1H,m),4.08(1H,dd
d,J=2.7,12.1,12.1Hz),3.90−4.01(1H,m)
,3.66−3.82(2H,m),2.69(1H,ddd,J=1.9,3
.0,13.4Hz),2.55(2H,dd,J=2.4,6.2Hz),2
.40(1H,dsept,J=1.6,6.9Hz),1.12−2.14(
12H,m),0.89(3H,d,J=6.6Hz),0.88(6H,d,
J=7.1Hz),0.68(1H,t,J=12.9Hz);13C NMR(
75MHz,CDCl3) δ 201.7,128.5,126.3,100
.5,70.6,70.5,64.4,59.1,51.2,48.5,42.
5,37.4,34.9,31.5,30.7,29.1,24.3,23.7
,22.2,21.9,18.9;MS(EI)350(51),335(45
),322(14),293(65),279(15),265(52),25
5(15),139(17),135(29),97(28),83(43),
81(100),79(17),69(27),67(24);HRMS(C21344)計算値:350.2457。実測値:350.2466;[α]D 27
°(CH2Cl2)。
【0173】 (式406) 無水THF(1mL)中のトリメチルシリルジエチルホスホノアセテート(7
2μl、76.7mg、0.286mmol)の撹拌混合物に、n−ブチルリチ
ウム(ヘキサン中2.5M、1.9μL、0.272mmol)を−78℃で滴
下した。−78℃で20分間撹拌し、室温で15分間撹拌した後、この混合物を
−78℃まで冷却し、そしてアルデヒド405(45mg、0.129mmol
)のTHF溶液(1mL)で処理した。この混合物を2時間かけて室温まで加温
し、そして撹拌を1時間続けた。この混合物を50mLのEtOAcで希釈し、
0.1NのNaHSO4水溶液(10mL)で酸性化した。相を分離し、そして
水相をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、M
gSO4で乾燥し、そして濃縮して無色の油状物を得た。シリカゲルのショート
パッドを通して迅速に濾過(20%アセトン/ベンゼン)して、粗生成物を得、
これを2mLのメタノールに溶解した。活性炭担持パラジウム(10%、約5m
g)を添加し、そしてこの混合物を室温で18時間、水素ガスのバルーン圧力下
で撹拌した。CeliteTMを通して濾過し、そしてシリカゲルのフラッシュ
クロマトグラフィー(1%酢酸を含む40%EtOAc/ヘキサン)にかけて、
21.8mg(0.055mmol、43%)のケタールカルボン酸406を無
色透明の油状物として得た。 Rf(40%EtOAc/ヘキサン+1%AcOH)=0.44;IR(フィル
ム) 3500−2500,2938,2868,1711,1456,137
7,1307,1268,1158,1113cm-11H NMR(300M
Hz,CDCl3) δ 4.08(ddd,1H,J=2.6,12.4,1
2.4Hz),3.98(dddd,1H,J=2.4,6.6,6.6,10
.7Hz),3.81(ddd,1H,J=1.2,5.2,11.5Hz),
3.38−3.47(m,1H),3.21−3.31(m,1H),2.70
(brd,1H,J=12.5Hz),2.29−2.47(m,3H),1.
62−1.86(m,5H),1.34−1.62(m,11H),1.07−
1.30(m,3H),0.78−0.98(m,1H),0.88(d,6H
,J=7.2Hz),0.88(d,3H,J=7.0Hz),0.67(t,
1H,J=12.9Hz);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ 1
79.1,100.5,74.2,64.6,59.2,51.2,42.9,
37.3,35.4,34.9,33.7,31.50,31.46,31.3
,29.0,24.2,23.7,23.6,22.2,21.8,20.9,
18.8;HRMS(C23405)計算値:396.2876。実測値:39
6.2870;[α]28 D−10.5°(c 1.66,CHCl3)。
【0174】 (2B.ケタール酸408) (式407) 酢酸エチル(5mL)中のアルデヒド405(実施例2A、274mg、0.
778mmol)の溶液に、Pd/C(10mg)を添加し、そして大気を水素
に置換し、これを30分間適用した。この混合物を濾過し、そして濃縮して対応
する粗製の飽和アルデヒドを得、これを次の工程に直接使用した。
【0175】 Ipc2B(アリル)のストック溶液を、まず(−)−Ipc2BOMe(70
0mg、2.22mmol)をエーテル(4.15mL)に0℃で溶解し、そし
て1Mのアリルマグネシウムブロミド(1.78mL、1.78mmol)を添
加することによって調製した。この混合物を室温まで加温し、そして30分間撹
拌した。分液フラスコで、このアルデヒドをエーテル(4mL)に溶解し、そし
てIpc2B(アリル)(0.3M、3.9mL、1.17mmol)のストッ
ク溶液で−78℃で処理した。−78℃で2時間撹拌した後、この混合物を過酸
化水素(30%、2mL)および水酸化ナトリウム(15%または、2mL)で
処理し、そして室温まで加温した。さらに2時間後、この混合物を酢酸エチルと
ブラインとの間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫
酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して、対応する粗製のホモアリルアルコール
を得。これを次の工程で直接使用した。
【0176】 塩化メチレン(5mL)中の粗ホモアリルアルコールの溶液に、TBSOTf
(534μL、2.33mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(676
μL、3.89mmol)を添加し、そして30分間撹拌した。この混合物をシ
リカゲルに直接充填し、そして精製して、対応するアルケン(237mg、3工
程で60%)を得た。
【0177】 tert−ブタノール(1mL)中のアルケン(10mg、0.0197mm
ol)の溶液に、室温でH2O(pH7に緩衝化、1mL)中のKMnO4(0.
6mg、0.0039mmol)およびNaIO4(17mg、0.0788m
mol)の溶液を添加した。30分後、この反応混合物をチオ硫酸ナトリウムで
クエンチした。この混合物を酢酸エチルとブラインとの間で分配した。水層を酢
酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し
た。カラムクロマトグラフィーにかけて、TBSエーテル407を得た(6.3
mg、71%)。 407:Rf=0.20(25%酢酸エチル/ヘキサン);[α]25 D=22.6
°(c 0.58,CH2Cl2);IR(ニート)=2933,1712,14
57,1255,1114cm-11H NMR(400MHz,CDCl3
δ 4.32(m,1H),4.08(m,1H),3.93(m,1H),3
.81(m,1H),3.44(m,2H),2.69(d,J=13.2Hz
,1H),2.62(dd,J=15.2,5.2Hz,1H),2.48(d
d,J=15.2,5.2Hz,1H),2.40(quint,J=6.8H
z,1H),1.85−1.15(m,20H),0.88(brs,18H)
,0.12(s,3H),0.11(s,3H);13C NMR(100MHz
,CDCl3) δ 173.48,100.44,73.88,73.52,
66.15,64.26,59.14,51.24,43.89,43.25,
42.48,37.43,43.97,32.13,31.89,30.93,
29.23,25.74,24.31,23.77,23.52,22.25,
21.89,19.15,17.92,−4.77;HRMS:(C29546
Si)計算値=526.3689;実測値(M)=526.3687。
【0178】 (式408) THF(0.5mL)中のTBSエーテル407(9.3mg、0.0117
mmol)の溶液に、ピリジン(127μL)およびHF・ピリジン(51μL
、1.77mmol)を室温で添加し、そして18時間撹拌した。この混合物を
酢酸エチルと水(pH4)との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合
わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、そして得られた
粗ヒドロキシ酸をさらに精製することなく次の工程に使用した。
【0179】 塩化メチレン(1.5mL)中の粗ヒドロキシ酸の溶液に、室温で、TESC
l(26μL、0.0708mmol)およびTEA(19μL、0.142m
mol)を添加し、そしてこの混合物を4時間撹拌した。この混合物を水(pH
4、1mL)で処理し、そしてさらに10分間撹拌した。水層を酢酸エチルで抽
出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濃縮した。粗生
成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製して、TES酸408(7mg、
2工程で75%)を得た。408:Rf=0.30(33%酢酸エチル/ヘキサ
ン);[α]25 D=34.0°(c 0.42,CH2Cl2);IR(フィルム
)=2951,1711,1457,1378,1114,1005,976c
-11H NMR(400MHz,CDCl3) δ 4.33(m,1H),
4.09(m,1H),3.95(m,1H),3.81(m,1H),3.4
5(m,1H),2.70(d,J=14Hz,1H),2.64(dd,J=
15.6,5.2Hz,1H),2.51(dd,J=15.6,5.2Hz,
1H),2.40(m,1H),1.86−1.15(m,21H),0.98
(t,J=8.0Hz,9H),0.89(m,9H),0.66(q,J=8
.0Hz,6H);13C NMR(100MHz,CDCl3) δ 173.
06,100.45,73.94,73.70,66.33,64.28,59
.12,51.21,43.90,43.23,42.48,37.40,34
.96,32.12,31.86,31.00,29.20,24.33,23
.77,23.52,22.23,21.89,19.00,6.79,4.7
3;HRMS(C29546Si)計算値=526.3689;実測値(M)=
526.3717。
【0180】 (2C.9−ヒドロキシ−9−t−ブチルL3リンカーシントン504) (式501) エーテル(10mL)中のアルデヒド402(実施例2A(前出)、803m
g、3.16mmol)の溶液に、4−ペンテニルマグネシウムブロミド(エー
テル中0.8M、4.74mL、3.79mmol)の溶液を−78℃で添加し
、そしてこの混合物を30分間撹拌した。この反応を飽和NH4Cl水溶液(1
0mL)でクエンチし、そして室温まで加温した。次いで、この混合物EtOA
c(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、そして減
圧下で濃縮した。得られた残渣をCH2Cl2(15mL)に溶解し、そしてDe
ss−Martinペルヨージナン(2.02g、4.74mmol)を室温で
添加した。3時間後、飽和Na2SO3水溶液(10mL)および飽和NaHCO 3 水溶液(10mL)を添加した。この混合物をCHCl3(3×10mL)で抽
出し、飽和NaHCO3(10mL)水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そし
て減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(90%EtOAc/ヘ
キサン)で精製して、ケトン501(730mg、71.6%)を無色の油状物
として得た。 501:IR(フィルム) 2957,2362,1716,1637cm-1 1 HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0.62−0.92(11H,m
),1.12−1.70(9H,m)2.03(2H,dd,J=14.77,
7.63Hz),2.24−2.71(6H,m),3.79(1H,ddd,
J=11.53,5.22,1.37Hz),4.10(1H,td,J=11
.88,2.81Hz),4.22−4.31(1H,m),4.94−5.0
3(2H,m),5.68(1H,m);13C NMR(75MHz,CDCl 3 ) δ ,18.82,21.70,22.13,22.37,23.62,
24.18,28.59,31.34,32.95,34.76,37.32,
43.73,49.33,51.09,58.81,65.39,100.73
,115.21,138.04,209.56;HRMS(EI)(C2034 3 )計算値:322.2508。実測値:322.2497。[α]D 25=5.5
2°(c 4.79,CH2Cl2)。
【0181】 (502.1(式502、ここでR8はt−ブチルである)) エーテル(0.6mL)中のケトン501(35mg、0.109mmol)
の溶液に、t−BuLi(ペンタン中1.6M、75μL、0.12mmol)
を−78℃で滴下した。この混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、飽和NH 4 Cl水溶液(2mL)でクエンチした。この混合物を室温まで加温し、次いで
、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、
Na2SO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(10%E
tOAc/ヘキサン)にかけて、主生成物のジアステレオマーA31a(17.
5mg、42%)を少量のジアステレオマーA31b(7.4mg、18%)と
共に無色の油状物として得た(構造は示さず)。 A31a:IR(フィルム):2956,1639,1456cm-11H N
MR(400MHz,CDCl3) δ 0.73(1H,t,J=12.88
Hz),0.89−0.94(18H,m),1,17−1.76(14H,m
),2.00−2.09(2H,m),2.38−2.42(1H,m),2.
73(1H,d,J=13.73Hz),3.47(1H,s),3.79(1
H,dd,J=11.60,5.06Hz),4.12(1H,td,J=11
.97,2.44Hz),4.25−4.29(1H,m),4.91(1H,
d,J=10.17Hz),4.98(1H,d,J=17.63Hz),5.
77−5.84(1H,m);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ
19.07,22.20,22.25,23.15,23.45,24.66,
25.43,25.52,28.98,31.80,34.36,34.51,
34.60,36.84,37.54,39.29,39.63,51.30,
58.92,67.73,79.0,101.26,114.31,139.0
3;HRMS(EI)(C24443)計算値:380.3290。実測値:3
80.3281。[α]D 25=5.89°(c 0.85,CDCl3)。
【0182】 THF(5mL)中の主生成物のジアステレオマーA31a(332mg、0
.872mmol)の溶液に、KHMDS(トルエン中0.5M、5.24mL
、2.62mmol)を氷浴中で添加した。TMSCl(284mg、2.62
mmol)を添加し、この混合物を30分間撹拌した。この混合物を飽和NH4
CL水溶液(5mL)でクエンチし、そしてEtOAc(3×5mL)で抽出し
た。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そし
て減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)によっ
て、502.1(395mg、100%)を白色の固体として得た。 502.1:m.p.=60.0℃;IR(フィルム) 2953,1642,
1455cm-11HNMR(300MHz,CDCl3) δ 0.132(6
H,s),0.134(3H,s),0.67−1.71(33H,m),1.
95−1.99(2H,m),2.36−2.46(1H,m),2.71(1
H,appd,J=14.3Hz),3.74−3.79(1H,m),3.8
8−3.94(1H,m),4.07(1H,td,J=11.75,2.96
Hz),4.95(1H,d,J=10.41Hz),5.00(1H,d,J
=17.33Hz),5.74−5.85(1H,m);13C NMR(75M
Hz,CDCl3) δ 2.9,5.3,18.9,21.7,22.2,2
3.8,24.3,25.3,26.2,29.1,34.2,34.8,35
.0,37.6,39.2,40.0,51.3,59.3,65.6,82.
9,100.7,114.6,138.7;HRMS(EI)(C27523
i)計算値:452.3686。実測値:452.3670;[α]D 26=−1
1.33°(c 1.56,CDCl3)。
【0183】 (503.1(式503、ここでR8は、t−ブチルである)) CH2Cl2(8mL)中の502.1(98mg、0.216mmol)の溶
液に、青色が消えなくなるまで−78°でO3をバブリングした。次いで、窒素
ガスをこの系にパージし、続いて(EtO)3P(54mg、0.324mmo
l)を添加した。この混合物を3時間撹拌し、次いで室温までゆっくりと加温し
た。飽和Na2SO3水溶液(10mL)を添加し、そしてこの混合物をCHCl 3 (3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、次いでブライン(10mL
)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。クロマトグラフィ
ー(0.5%EtOAc/ヘキサン)によって、503.1(63mg、64.
1%)を無色の油状物として得た。 503.1:IR(フィルム) 2941,1715,1454cm-11HN
MR(400MHz,CDCl3) δ 0.134(9H,s),0.73(
1H,t,J=13.13Hz),0.9−1.81(32H,m),2.34
−2.42(3H,m),2.72(1H,d,J=12.29Hz),3.7
7(1H,dd,J=11.59,4.58Hz),3.92−3.96(1H
,m),4.08(1H,td,J=12.28,2.01Hz),9.77(
1H,s);13C NMR(100MHz,CDCl3) δ 3.39,18
.98,19.29,22.60,24.23,24.71,26.75,2 9.76,34.41,35.15,37.77,38.01,39.66,4
2.95,45.26,51.67,59.64,65.90,83.08,1
00.99,202.26;HRMS(EI)(C26504Si)計算値:4
54.3478。実測値:452.3475;[α]D 27=−6.33°(c
2.9,CH2Cl2)。
【0184】
【化54】 (504.1(式504、ここで、R8がt−ブチルである)) (−)−Ipc2BOMe(108.8mg、0.34mmol)(不活性雰
囲気下での重量)に、ジエチルエーテル(340μL)を加えた。フラスコを、
−78℃に冷却し、そしてアリルマグネシウムブロマイド(1.0M、310μ
L、0.31mmol)を加えた。沈殿する(precipitous)混合物
を15分間−78℃で撹拌し、次いで、室温にゆっくりと暖め、1時間撹拌した
。ジエチルエーテル(340mL)を加えて、次いで、ジエチルエーテル(16
0μL)中のアルデヒド503.1(40.1mg、0.109mmol)の予
備冷却溶液を滴下した。この懸濁液を、1時間撹拌し、温度を室温にゆっくり上
昇させ、そして3N NaOH(240μL)、30%過酸化水素(100μL
)およびジエチルエーテル(400μL)を加えた。二相混合物を1時間加熱環
流し、次いで、水(9mL)でクエンチし、酢酸エチル(4×10mL)で抽出
した。合わせた有機物をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
し、そして溶媒を減圧で除去した。シリカゲル上のクロマトグロフィー(12.
5%EtOAc/ヘキサン)によって、黄色油状物として粗製のホモアリルアル
コールを得た。塩化メチレン(500μL)中のこの油状物に、イミダゾール(
19mg、0.276mmol)およびTBSCl(21mg、0.138mm
ol)を加えた。この反応物をシールし、14時間撹拌した。次いで、反応物を
重炭酸ナトリウムの飽和溶液(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×5mL
)で抽出した。合わせた有機物をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥し、濾過し、そして溶媒を減圧で除去した。シリカゲル上のクロマトグロ
フィー(5%EtOAc/ヘキサン)によって、黄色油状物として粗製のシリル
エーテルA34を得た(構造は示さない)。A34:IR(フィルム)2956
、1644、1462cm−1;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ
0.05(6H、s)、0.05(9H、s)、0.7−1.70(42H、m
)、2.21(2H、d、J=6.48Hz)、2.38−2.44(2H、m
)、2.72(2H、d、J=13.36Hz)、3.71(1H、t、J=5
.43Hz)、3.77(1H、dd、J=11.53、3.59Hz)、3.
88−3.93(1H、m)、4.07(1H、td、J=11 91、3.0
6Hz)、5.02(1H、s)、5.06(1H、d、J=3.66Hz)、
5.77−5.88(1H、m);13C NMR(100MHz、CDCl3)
δ−4.06、3.39、19.38、21.48、22.23、22.72、
24.25、24.78、26.27、26.69、29.52、34.58、
35.25、38.06、38.38、38.50、39.68、42.02、
43.11、59.68、51.72、65.98、72.08、83.20、
100.98、117.06、135.66;[α]D=−4.18°(c 1
.0、CDCl3)。
【0185】 t−ブタノール(2.3mL)、水(1.4mL)およびpH7リン酸緩衝液
(465μL)中のシリルエーテルA34に、NaIO4(79mg、0.36
8mmol)、続いてKMnO4(2.9mg、0.0184mmol)を加え
た。紫色の溶液を3時間撹拌し、次いで、水(3mL)を加えた。次いで、この
混合物を酢酸エーテル(4×5mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(5
mL)で抽出し、濾過した。溶媒を減圧で除去し、シリカゲル上のクロマトグロ
フィー(12.5%EtOAc、0.1%酢酸/ヘキサン)によって、酸504
.1ならびにβ−C3ジアステレオマーアルコール504.1を得た:IR(フ
ィルム):3433、2956、1712、1461cm-11H NMR(4
00 MHz、CDCl3)δ0.08(3H、s)、0.09(3H、s)、
0.13(6H、s)、0.70−1.70(48H、m)、2.35−2.5
5(3H、m)、2.72(1H、d、J=12.74Hz)、3.78(1H
、dd、J=11.34、3.97Hz,)、3.90−3.92(1H、m)
、4.75(1H、dd、J=12.45、11.97Hz)、4.15(1H
、t、J=4.89Hz);13C NMR(100MHz、CDCl3)δ−4
.53、−4.10、3.39、18.32、19.39、21.29、22.
29、22.66、24.23、24.75、26.12、26,72、29.
64、34.49、35.19、38.04、38.38、38.81、39.
71、42.11、43.08、51.67、59,65、65.93、69.
51、83.10、101.01、176.69;[α]D 28=−8.19°(
c 2.70、CDCl3)。
【0186】 (2D、9−t−ブチル L4リンカーシントン508)
【0187】
【化55】 (508.1(式508(ここで、R8がt−ブチルである)) (−)−Ipc2BOMe(108.8mg、0.34mmol)(不活性雰
囲気下での重量)に、ジエチルエーテル(340μL)を加えた。フラスコを、
−78℃に冷却し、そしてアリルマグネシウムブロマイド(1.0M、310μ
L、0.31mmol)を加えた。沈殿する混合物を15分間−78℃で撹拌し
、次いで、室温にゆっくりと暖め、1時間撹拌した。ジエチルエーテル(340
mL)を加えて、次いで、ジエチルエーテル(160μL)中のWenderら
(1998c)における化合物10について記載されるように調製されたアルデ
ヒド506(0.109mmol)の予備冷却溶液を滴下した。この懸濁液を、
1時間撹拌し、温度を室温にゆっくり上昇させ、そして3N NaOH(240
μL)、30%過酸化水素(100μL)およびジエチルエーテル(400μL
)を加えた。二相混合物を1時間加熱環流し、次いで、水(9mL)でクエンチ
し、酢酸エチル(4×10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(10
mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧で除去した。シリ
カゲル上のクロマトグロフィー(12.5%EtOAc/ヘキサン)によって、
黄色油状物として粗製のホモアリルアルコールを得た。塩化メチレン(500μ
L)中のこの油状物に、イミダゾール(19mg、0.276mmol)および
TBSCl(21mg、0.138mmol)を加えた。この反応物をシールし
、14時間撹拌した。次いで、反応物を重炭酸ナトリウムの飽和溶液(2mL)
でクエンチし、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機物をブライ
ン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして溶媒を減圧で
除去した。シリカゲル上のクロマトグロフィー(5%EtOAc/ヘキサン)に
よって、黄色油状物として粗製のシリルエーテルを得た。t−ブタノール(2.
3mL)、水(1.4mL)およびpH7リン酸緩衝液(465μL)中のこの
油状物に、NaIO4(79mg、0.368mmol)、続いてKMnO4(2
.9mg、0.0184mmol)を加えた。紫色の溶液を3時間撹拌し、次い
で、水(3mL)を加えた。次いで、この混合物を酢酸エーテル(4×5mL)
で抽出し、合わせた有機物をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥し、そして濾過した。溶媒を減圧で除去し、シリカゲル上のクロマトグロフィ
ー(12.5%EtOAc、0.1%酢酸/ヘキサン)によって、酸508.1
(34mg、56%)を無色の油状物として得た。508.1:Rf(15%酢
酸エチル/ヘキサン)=0.17;IR(フィルム)2700−3300、29
54、2869、1713、1107、837、776cm-11H NMR(
300MHz、CDCl3)δ0.08(6H、s)、0.69(1H、t、J
=13.1Hz)、0.76−0.90(27H、m)、1.17−1.25(
3H、m)、1.39−1.61(6H、m)、1.70−1.82(3H、m
)、2.40(1H、dsept、J=7.2、.9Hz)、2.58(1H、
dd、J=13.1、5.6Hz)、2.68(1H、br d、J=12.6
Hz)、2.91(1H、t、J=4.8Hz)、3.41(1H、dd、J=
5.9、2.3Hz)、3.63−3.77(2H、m)、3.82(1H、d
d、J=11.7、4.2Hz)、4.066(1H、td、J=12.0、2
.7Hz)、4.23−4.29(1H、m)、9.20−9.40(1H、b
r s);13C NMR(100MHz、C66)δ−5.1、−4.8、17
.8、18.9、21.9、22.1、23.7、24.3、25.6、26.
0、29.1、31.8、34.9、35.7、37.3、38.7、41.8
、51.3、59.2、66.6、66.9、67.2、84.5、174.7
;HRMS(FAB)計算値C30586Si:542.4002、実測値:5
42.4005;[α]D22=−5.88°(c 1.67、CH2Cl2)。
【0188】 (2E.リンカーシントン507) (−)−Ipc2BOMe(108.8mg、0.34mmol)(不活性雰
囲気下での重量)に、ジエチルエーテル(340μL)を加えた。フラスコを、
−78℃に冷却し、そしてアリルマグネシウムブロマイド(1.0M、310μ
L、0.31mmol)を加えた。沈殿する混合物を15分間−78℃で撹拌し
、次いで、室温にゆっくりと暖め、1時間撹拌した。ジエチルエーテル(340
mL)を加えて、次いで、ジエチルエーテル(160μL)中のWenderら
(1998c)における化合物9について記載されるように調製されたアルデヒ
ド506(0.109mmol)(構造は示さない)の予備冷却溶液を滴下した
。この懸濁液を、1時間撹拌し、温度を室温にゆっくり上昇させ、そして3N
NaOH(240μL)、30%過酸化水素(100μL)およびジエチルエー
テル(400μL)を加えた。二相混合物を1時間加熱環流し、次いで、水(9
mL)でクエンチし、酢酸エチル(4×10mL)で抽出した。合わせた有機物
をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧
で除去した。シリカゲル上のクロマトグロフィー(12.5%EtOAc/ヘキ
サン)によって、黄色油状物として粗製のホモアリルアルコールA40(構造は
示さない)を得た。Rf(35%酢酸エチル/ヘキサン)=0.65;IR(フ
ィルム)3455、2950、2868、1456、1373、1308、12
65、1110、997cm-11H NMR(300MHz、CDCl3)δ0
.68(1H、t、J=13.5Hz)、0.83−0.92(10H、m)、
1.39−1.52(5H、m)、1.57−1.72(3H、m)、1.71
(1H、d、J=4.9Hz)、2.24(1H、t、J=4.9Hz)、2.
35−2.42(2H、m)、2.70(3H、br d、J=12.4Hz)
、3.46−3.60(3H、m)、3.62−3.70(1H、m)、3.7
7−3.95(3H、m)、4.11(1H、dd、J=11.9、2.7Hz
)、5.07(2H、dd、J=9.5、1.9Hz)、5.70−5.91(
1H、m);13C NMR(100MHz、CDCl3)δ13.9、16.4
、17.5、21.1、22.0、23.1、29.1、30.7、31.1、
31.8、33.7、37.3、46.1、51.1、56.9、64.7、6
5.0、66.8、113.3、129.3;[α]D20=2.5°(c 0
.8、CDCl3)。
【0189】 塩化メチレン(500μL)中のA40に、イミダゾール(19mg、0,2
76mmol)およびTBSCl(21mg、0.138mmol)を加えた。
反応物をシールし、14時間攪拌した。反応物を、重炭酸ナトリウムの飽和溶液
(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機
物をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして溶
媒を減圧で除去した。シリカゲル上のクロマトグロフィー(5%EtOAc/ヘ
キサン)によって、黄色油状物として粗製のシリルエーテルA41を得た(構造
は示さない)。Rf(35%酢酸エチル/ヘキサン)=0.65;IR(フィル
ム):2953、2864、1641、1472、1372、1255、110
8、830cm-11H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.05(3H
、s)、0.05(3H、s)、0.67(1H、t、J=13.5 Hz)、
0.81−0.96(18H、m)、1.11−1.20(1H、m)、1.3
5−1.47(4H、m)、1.52−1.71(5H、m)、2.22(1H
、br s)、2.35−2.42(2H、m)、2.70(3H、br d、
J=12.2Hz)、3.38−3.54(4H、m)、3.78−3.97(
3H、m)、4.10(1H、dd、J=11.9、2.8Hz)、5.05(
2H、dd、J=9.4、1.8Hz)、5.69−5.91(1H、m);13 C NMR(100MHz、CDCl3)δ−9.5、−9.1、13.3、1
4.1、17.1、17.5、18.9、19.5、21.1、24.1、27
.0、30.2、31.8、32.0、32.6、37.5、46.4、54.
4、59.5、61.9、62.8、64.1、95.6、112.0、130
.0;[α]D 20=16.2°(c 1.0、CH2Cl2)。
【0190】 t−ブタノール(2.3mL)、水(1.4mL)およびpH7リン酸緩衝液
(465μL)中のシリルエーテルA41に、NaIO4(79mg、0.36
8mmol)、続いてKMnO4(2.9mg、0.0184mmol)を加え
た。紫色の溶液を3時間撹拌し、次いで、水(3mL)を加えた。次いで、この
混合物を酢酸エーテル(4×5mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(5
mL)で抽出し、濾過した。溶媒を減圧で除去し、シリカゲル上のクロマトグロ
フィー(12.5%EtOAc、0.1%酢酸/ヘキサン)によって、酸504
7を得た:IR(フィルム):2700−3300、2952、2866、17
38、1471、1373、1307、1146、1103、837、cm−1
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.06(3H、s)、0.07
(3H、s)、0.67(1H、app t、J=13.1Hz)、0.81−
0.89(19H、m)、1.14−1.20(1H、m)、1.35−1.4
7(5H、m)、1.50−1.82(4H、m)、2.34−2.41(1H
、m)、2.45−2.53(2H、m)、2.69(3H、br d、J=1
3.7Hz)、3.44−3.51(4H、m)、3.80(1H、dd、J=
11.5、3.9Hz)、3.87−3.95(1H、m)、4.02−4.0
9(1H、m)、4.22−4.29(1H、m);13C NMR(100MH
z、CDCl3)δ−9.6、13.1、14.1、17.1、17.5、18
.9、19.5、20.9、24.2、26.9、30.1、32.0、32.
3、32.6、37.7、46.4、54.3、59.6、61.9、62.1
、95.7、171.5;HRMS(FAB)計算値C26506Si:486
.3379、実測値:486.3377;[α]D 20=9.4°(c 1.3、
CH2Cl2)。
【0191】 (2F.エーテルジエステルリンカーシントン606) 以下の手順(「一般的単離手順」と呼ばれる)を使用して以下の種々の反応生
成物を精製した。反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウムの滴下によってクエ
ンチし、そして得られた混合物を溶媒とブラインまたは水との間で分配させる。
水層を1〜3部分の酢酸エチルで抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、そして減圧で濃縮した。
【0192】 (式602) THF(10mL)中の3−(p−メトキシベンジルオキシ)プロピルアリル
エーテル601(10.0g、4.3mmol)の溶液に、9−BBN(THF
中0.5Mの溶液の20.6mL、10.3mmol)を加え、そしてこの混合
物を2時間室温で攪拌した。過酸化水素(30%、10mL)および水酸化ナト
リウム(15%、10.3mL)を加え、そしてこの混合物を3時間攪拌した。
一般的な単離手順によって粗製の生成物を得、これをさらにシリカゲルクロマト
グラフィーによって精製して、予期される精製アルコールA51(870mg、
75%)(構造は示さない)を得た。Rf=0.25(ヘキサン中50%酢酸エ
チル);IR(ニート)=3423、2934、2864、1612、1513
、1248、1098cm-11H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.
25(d、J=8.7Hz、2H)、6.87(d、J=8.7Hz、2H)、
4.43(s、2H)、3.80(s、3H)、3.75(q、J=5.7Hz
、2H)、3.60(t、J=5.7Hz、2H)、3.52(m、4H)、2
.46(br t、1H)、1.84(m、4H);13C NMR(75MHz
、CDCl3)δ129.36、113.83、72.63、70.34、68
.33、66.89、62.20、55.23、31.88、29.96。
【0193】 −78℃の塩化メチレン(5mL)中のDMSO(1.38mL、19.5m
mol)の溶液に、塩化オキサリル(850:L、9.74mmol)を滴下し
た。5分後、塩化メチレン(2mL)中の先の工程由来のアルコールA51(8
70mg、6.49mmol)を加え、そしてこの混合物をさらに20分間攪拌
した。TEA(トリエチルアミン、4.31mL、32.5mmol)を加えた
。10分後、この混合物を室温に温めた。標準単離手順によって、予期されるア
ルデヒド602(760mg、89%)を得た。Rf=0.40(ヘキサン中3
3%酢酸エチル);IR(ニート)=2863、1724、1612、1513
、1248、1098cm-11H NMR(300MHz、CDCl3)δ9.
75(s、1H)、7.25(d、J=9.0Hz、2H)、6.87(d、J
=9.0Hz、2H)、4.42(s、2H)、3.80(s、3H)、3.7
4(t、J=6.0Hz、2H)、3.51(m、4H)、2.62(m、2H
)、1.84(quint、J=6.3Hz、2H);13C NMR(75MH
z、CDCl3)δ201.49、159.26、130.65、129.31
、113.78、72.57、68.08、66.69、64.40、55.1
9、43.75、29.86。
【0194】 (式603) エーテル(4mL)中の(−)−Ipc2BOMe(1.91g、6.04m
mol)を、アリルマグネシウムブロマイド(4.83mL、4.83mmol
)で、室温で処理した。30分後、この混合物を−78℃に冷却した。エーテル
1.5ml)中のアルデヒド602(370mg、2,76mmol)を加え、
そして2時間−78℃で攪拌した。15%NaOH(1.5mL)および30%
過酸化水素を加え、そしてこの混合物を室温に温めた。2時間後、この混合物を
酢酸エチルで希釈しそしてブラインで洗浄した。カラムクロマトグラフィーによ
って、予期されたアルコールA53(383mg、80%)(構造は示さない)
を得た。塩化メチレン(4mL)中のアルコールA53(150mg、0.85
2mmol)を、TBSCl(168mg、1.11mmol)およびイミダゾ
ール(116mg、1.7mmol)で室温で処理した。一晩後、反応物を標準
的な手順によってワークアップした。カラムクロマトグラフィーによって、予期
されるTBSアルケンエーテル603(195mg、79%)を得た。603:
f=0.50(ヘキサン中10%酢酸エチル);[α]25D=13.6°(c
1.08、CH2Cl2);IR(ニート)=2952、2856、1717、
1613、1513、1471、1362、1248、1110cm-11
NMR(400MHz、CDCl3)δ7.26(d、J=8.4Hz、2H)
、6.88(d、J=8.4Hz、2H)、5.81(m、1H)、5.04(
m、2H)、4.43(s、2H)、3.86(s、3H)、3.49(m、7
H)、2.23(m、2H)、1.87(m、2H)、1.69(m、2H)、
0.89(s、9H)、0.06(s、3H)、0.05(s、3H);13
NMR(100MHz、CDCl3)δ159.09、134.96、130.
60、116.93、113.71、72.59、68.91、67.80、6
7.48、67.18、55.23、42.28、36.62、30.16、2
5.85、18.08、−4.39、−4.76。
【0195】 (式605) tert−ブタノール−水(ph7)(1:1、4mL)中のアルケンエーテ
ル603(195mg、0.672mmol)を、水(0.5mL)中のKMn
4(11mg、0.0672mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(546
mg、2.56mmol)で処理した。30分後、反応物をチオ硫酸ナトリウム
でクエンチした。この混合物を酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して粗製の酸604を得た。塩化メチ
レン(3mL)中の粗製の酸をSEMCl(2−(トリメチルシリル)エトキシ
メチルクロライド、301:L、1.7mmol)およびTEA(4.52:L
。3.4mmol)を室温で処理し、そして2時間攪拌した。反応物を標準的な
手順でワークアップして予期されるSEMエステル605を得た。
【0196】 湿った塩化メチレン(3mL)中のSEMエステル605をDDQ(291m
g、1.28mmol)で処理した。一時間後、この混合物をシリカゲルクロマ
トグラフィーによって直接精製してアルコール生成物606(86mg、3工程
について29%)を得た。606:Rf=0.25(ヘキサン中25%酢酸エチ
ル);[α]25D=0.4°(c 0.82、CH2Cl2);IR(ニート)=
3458、2955、1741、1472、1378、1250、1116cm -11H NMR(400MHz、CDCl3)δ5.25(q、J=2.8Hz
、2H)、4.25(quint、J=6.4Hz、2H)、3.71(m、4
H)、3.52(m、4H)、2.50(d、J=6.0Hz、2H)、2.4
4(br、1H)、1.79(m、4H)、0.94(t、J=8.4Hz、2
H)、0.85(s、9H)、0.05(s、3H)、0.03(s、3H)、
0.00(s、9H);13C NMR(100MHz、CDCl3)δ171.
04、88.97、69.88、67.88、67.25、66.45、61.
81、42.84、37.12、32.02、25.71、17.97、17.
91、−1.48、−4.81、−4.86。
【0197】 (2G.C5エステル−オープンリンカーシントン513)
【0198】
【化56】 DMF(12mL)中の実施例2A由来のメントンアルデヒド402(400
mg、1.56mmol)に、プレニルブロマイド(396mg、1.56mm
ol)続いてインジウム粉末(359mg、3.13mmol)を室温で加えた
。30分後、反応物をEtOAc(20mL)および飽和水性塩化アンモニウム
(15mL)で希釈した。この層を分離し、そして水層をEtOAc(3×10
、L)で再抽出した。合わせた有機物をブライン(15mL)で洗浄しそして硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧で除去し、そしてクロマトグラフィー(7
.5%EtOAc/ペンタン)によって509a(105mg、21%)および
509b(321mg、63%)を得た。
【0199】 望ましくない異性体509aは、以下の手順によってリサイクルされ得る。塩
化メチレン(3mL)中の509a(320mg、0.98mmol)に、De
ss−Martin Periodinane(707mg、1.67mmol
)を加え、そして一時間室温で攪拌した。反応物を塩化メチレン(3mL)、飽
和重炭酸ナトリウム(3mL)およびチオ硫酸ナトリウム(3mL)で希釈し、
1時間攪拌した。この層を分離し、そして水層をEtOAc(4×5mL)で再
抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除
去した。粗製のケトンをMeOH(17.3mL)中に溶解し、そしてCeCl
3・7H2O(1.83g、4.94mmol)を加え、5分間攪拌した。溶液
を−50℃に冷却し、そしてNaBH4(74.5mg、19.6mmol)を
加えた。反応物を30分間攪拌し、次いでEtOAc(30mL)、水(18m
L)およびブライン(30mL)を含む分離漏斗に注いだ。層を分離しそいて水
層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウム
で乾燥し、そして溶媒を減圧で乾燥した。クロマトグラフィー(7.5%〜20
%EtOAc/ペンタン)によって509b(177mg、53%)および50
9a(56mg、18%)を得た。509a:Rf(7.5%EtOAc/ペン
タン)=0.186;IR(フィルム):3496.8、2953.9、286
9.6、1458.0、1374.4、1308.3、1266.5、1157
.8、1130.7、1102.0、977.6、912.2cm-11H−N
MR(300MHz、CDCl3)δ0.68(1H、t、J=12.9Hz)
、0.85−0.89(9H、m)、0.98(3H、s)、0.99(3H、
s)、1.14−1.76(10H、m)、2.38(1H、sept、J=6
.9Hz)、2.73(1H、br.d、J=13.5Hz)、3.59(1H
、br.d、J=9.9Hz)、3.78(1H、dd、J=11.7、5.4
Hz)、4.02(1H、d、J=11.4)、4.11(1H、d、J=13
.2)、5.00−5.09(2H、m)、5.81(1H、dd、J=17.
6、11.0Hz);13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ18.8、2
1.7、22.0、22.4、23.1、23.8、24.3、29.1、31
.9、34.9、37.4、38.5、41.2、51.2、59.1、64.
5、73.5、100.4、113.2、145.4;HRMS計算値C20363:324.2664;実測値:324.2664;[α]24.0d:+1
9.36°(c 8.16、CH2Cl2)。509b:Rf(7.5%EtOA
c/ペンタン)=0.37;IR(フィルム):3520.4、2953.6、
2870.2、1455.8、1375.6、1309.4、1266.0、1
130.3、1090.0、973.3、914.4cm-11H−NMR(3
00MHz、CDCl3)δ0.73(1H、t、J=13Hz)、0.83−
0.92(9H、m)、1.00(3H、s)、1.01(3H、s)、1.1
8−1.77(10H、m)、2.39(1H、sept、J=7Hz)、2.
73(1H、br.d、J=13.5Hz)、3.53(1H、d、J=9.9
Hz)、3.57(1H、s)、3.79(1H、dd、J=11.7、4.8
Hz)、4.00−4.15(2H、m)、4.96−5.02(2H、m)、
5.87(1H、dd、J=17.1、11.1Hz);13C−NMR(75M
Hz、CDCl3)δ18.9、21.9、22.2、22.3、23.3、2
3.8、24.2、28.9、31.8、34.6、37.3、38.0、41
.1、50.9、58.8、70.3、78.9、101.0、111.9、1
45.7;HRMS計算値C20363:324.2664;実測値:324.
2665;[α]25.1 d:−1.94°(c 9.75、CH2Cl2)。
【0200】 (式510) −78℃で、MeOH(3.3mL)および塩化メチレン(13mL)中の5
09b(282mg、0.87mmol)の溶液に、5分間または青色が持続す
るまで、オゾンをバブリングした。次いで、NaBH4(138mg、3.65
mmol)を加え、そして1時間−78℃で、そして2時間0°で攪拌した。飽
和塩化アンモニウム(15mL)および水(5mL)を反応物に注ぎ、そして層
を分離した。水層を塩化メチレン(4×5mL)で抽出した。合わせた有機物を
硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧で除去し、粗製のジオール510を
得た:Rf(20%EtOAc/ペンタン)=0.195;IR(フィルム):
3452.3、2954.1、2871.3、1455.5、1383.4、1
308.9、1266.9、1131.4、1047.2、972.6cm-1 1 H−NMR(300MHz、CDCl3)δ0.74(1H、t、J=13Hz
)、0.85−0.89(12H、m)、0.92(3H、d、J=6.6Hz
)、1.12−1.25(2H、m)、1.39−1.78(7H、m)、2.
39(1H、sept、J=6.9Hz)、2.73(1H、br.d、J=1
3.5Hz)、3.48(3H、m)、3.70−3.73(1H、m)、3.
80(1H、dd、J=11.4、5.1Hz)、4.08−4.15(3H、
m);13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ18.8、19.0、22.
2、22.3、22.5、23.7、24.2、29.0、31.8、34.5
、37.3、37.6、38.0、50.9、58.8、70.6、72.0、
80.5、101.0;HRMS計算値C19364:328.2614;実測
値:328.2619;[α]26.0 d:−0.78°(c 5.48、CH2Cl 2 )。
【0201】 (式511) 粗製のジオール510をピリミジン(310μl、391mmol)および無
水クロロ酢酸(299mg、1.3mmol)を−78℃で加え、2時間攪拌し
た。飽和水性重炭酸ナトリウム(10mL)を加え、そして層を分離した。水層
を塩化メチレン(3×5mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで
乾燥し、そして溶媒を減圧下で乾燥した。クロマトグラフィー(10%−20%
−30%EtOAc/ペンタン)によって、残りの開始物質A61(89.9m
g、31%)およびクロロ酢酸エステル(152.5mg、44%)が得られた
。511:Rf(20%EtOAc/ペンタン)=0.56;IR(フィルム)
:3515.2、2954.4、2871.9、1738.5、1455.8、
1371.6、1308.7、1132.8、972.7cm-11H−NMR
(300MHz、CDCl3)δ0.75(1H、t、J=13.2Hz)、0
.87(3H、d、J=2.7Hz)、0.89(3H、d、J=3Hz)、0
.92−0.93(10H、m)、1.19−1.26(2H、m)、1.39
−1.79(7H、m)、2.40(1H、quin、J=6.9Hz)、2.
74(1H、br.d、J=13.2Hz)、3.65−3.66(2H、m)
、3.81(1H、dd、J=11.6、4.7Hz)、4.00−4.17(
4H、m)、4.07(2H、s);13C−NMR(75MHz、CDCl3
δ18.9、19.3、21.4、22.2、22.3、23.8、24.2、
29.0、31.8、34.5、37.3、37.4、38.2、40.9、5
0.9、58.8、70.5、71.6、76.1、101.0、167.3;
HRMS計算値C2137ClO5:404.2330;実測値:404.232
9;[α]24.3d:+4.95°(c 3.43、CH2Cl2)。
【0202】 (式512) トルエン(6mL)中のTheisenら(1998)に記載されるように調
製された酸28(構造は示さない)(水素(3R,1’R)−1−(1’−ナフ
チル)エチル 3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ペンタンジ
オエート、309mg、0.744mmol)に、トリエチルアミン(263μ
L、1.98mmol)続いてYamaguchi試薬(124μL、0.79
mmol)を加え、そして2時間室温で攪拌した。次いで、DMAP(303m
g、2.50mmol)を加え、続いて511(190mg、0.469mmo
l)を加え、この混合物を45分間攪拌した。次いで、反応物をEtOAc(5
mL)で希釈し、そして飽和水性重炭酸ナトリウム(10mL)を加えた。層を
分離し、そして水層をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機物を
飽和水性塩化アンモニウム(10mL)で洗浄し、層を分離し、そして水層をE
tOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し
、そして減圧で除去した。クロマトグラフィー(5%−10%EtOAc/ペン
タン)によって512(311.9mg、83%)を得た:Rf(10%EtO
Ac/ペンタン)=0.46;IR(フィルム):2953.8、2868.2
、1738.1、1471.9、1373.6、1307.9、1258.5、
1160.3、1108.7、1069.3、977.5、837.0、777
.9cm-11H−NMR(500MHz、CDCl3)δ0.04(3H、s)
、0.12(3H、s)、0.61(1H、t、J=13.2Hz)、0.79
(9H、s)、0.82−0.92(9H、m)、0.94(3H、s)、0.
95(3H、s)、1.12−1.15(1H、m)、1.35−1.47(1
H、m)、1.56−1.65(4H、m)、1.69(3H、d、J=6.5
Hz)、1.72−1.79(1H、m)、2.37(1H、quin、J=6
.9Hz)、2.56−2.63(4H、m)、2.68(1H、dd、J=1
5.3、5.3Hz)、3.64−3.68(1H、m)、3.76(1H、d
d、J=11.8、4.8Hz)、3.86(1H、d、J=11Hz)、3.
97(1H、td、J=12.6、1.8Hz)、4.01(1H、d、J=1
1Hz)、4.05(2H、s)、4.51(1H、quin、J=6Hz)、
4.98(1H、dd、J=9.5、1.0Hz)、6.64(1H、q、J=
6.5Hz)、7.42−7.53(3H、m)、7.57(1H、d、J=7
.0Hz)、7.78(1H、d、J=8.0Hz)、7.85(1H、d、J
=8.5Hz)、8.06(1H、d、J=8.5Hz));13C−NMR(1
25MHz、CDCl3)δ−5.1、−4.8、14.2、17.8、19.
0、20.3、21.4、21.7、21.8、22.3、23.7、24.3
、25.6、28.8、31.0、34.9、37.2、37.3、38.1、
40.7、41.8、42.1、51.1、58.9、65.6、65.7、6
9.7、70.9、73.0、100.5、123.1、123.2、125.
3、125.6、126.2、128.4、128.8、130.1、133.
8、137.3、167.1、170.1、170.4;HRMS計算値C44 67 ClO9Si(+1Na):825.4149;実測値:825.4141;
[α]25.5 d:−2.17°(c 8.42、CH2Cl2)。
【0203】 (式513) 室温でEtOAc(4.4mL)中の512(156mg、0.194mmo
l)に、Pd(OH)2/C(75mg)を加えた。黒いスラリーを攪拌し、そ
してフラスコを排気し、水素で再充填した(5回)。1atmの水素下で5.5
時間後に、反応物を直接、ペンタンを予備パックしたシリカカラムに注ぎ、溶出
(20%EtOAc+1%AcOH/ペンタン)して、119mgのリンカーシ
ントン513を95%の収率で得た。513:Rf(20%EtOAc+1%A
cOH/ペンタン)=0.27;IR(フィルム):2800.0−3422.
4、2954.1、2866.6、1738.3、1714.1、1473.1
、1375.8、1308.0、1258.4、1159.6、1107.3、
977.0、837.3、778.8cm-11H−NMR(300MHz、C
DCl3)δ0.08(3H、s)、0.09(3H、s)、0.66(1H、
t、J=13.0Hz)、0.85−0.92(19H、m)、0.95(3H
、s)、0.97(3H、s)、1.06−1.25(1H、m)、1.33−
1.50(4H、m)、1.58−1.81(4H、m)、2.37(1H、d
sept、J=6.6、1.2Hz)、2.53(1H、dd、J=15.3、
6.9Hz)、2.58−2.60(3H、m)、2.66(1H、dd、J=
15.0、4.8Hz)、3.64−3.68(1H、m)、3.79(1H、
dd、J=11.7、4.2Hz)、3.86(1H、d、J=11.1Hz)
、3.98−4.03(1H、m)、4.00(1H、d、J=11.1Hz)
、4.06(2H、s)、4.49(1H、quin、J=5.9Hz)、4.
98(1H、dd、J=9.6、1.8Hz));13C−NMR(75MHz、
CDCl3)δ−5.1、−4.8、17.9、19.0、20.3、21.4
、21.7、22.3、23.7、24.3、25.7、28.8、31.1、
34.9、37.3、37.4、38.2、40.7、41.9、42.0、5
1.1、58.9、65.7、65.7、70.9、73.3、100.6、1
67.2、170.2、176.4;HRMS計算値C3257ClO9Si(+
1Na):671.3348;実測値:671.3358;[α]27.4 d:−2
0.46°(c 7.46、CH2Cl2)。
【0204】 (実施例3−例示的なブリオスタチン(Bryostatin)アナログ) (3A.式II−C26 Des−メチルブロスタチンアナログ(702))
【0205】
【化57】 (201.1(式201(R20が−O−CO−C715であり、そしてR21
=CH−CO2Meである)) 室温でEtOAc(12.3mL)中のジベンジルエーテル111.1(実施
例1C、503mg、0.169mmol)に、Pd(OH)2/C(82mg
)を加える。黒いスラリーを激しく攪拌し、そしてフラスコを排気し、4回水素
で再充填した(1atm)。一時間後、反応物を直接、シリカカラムに注ぎ、溶
出(50%EtOAc/ペンタン〜100%EtOAc)して、201.1(2
04.2mg、65%)を無色油状物として得た。
【0206】 201.1:Rf(50%EtOAc/ペンタン)=0.36;IR(フィル
ム)=3424、2955、2930、2857、1748、1722、115
6、1081、837、776cm-11H NMR(300MHz、CDCl3 )δ0.00(6H、s)、0.84−0.93(12H、m)、0.96(3
H、s)、0.98(3H、s)、1.20(3H、d、J=6.0Hz)、1
.15−1.38(10H、m)、1.62(1H、t、J=7.1Hz)、1
.71(1H、t、J=5.7Hz)、2.25−2.45(2H、m)、2.
54(1H、s)、2.89(1H、d、J=4.2Hz)、3.34−3.4
8(1H、m)、3.36(3H、s)、3.52(2H、dd、J=15.9
、9.6Hz)、3.58−3.76(3H、m)、3.67(3H、s)、4
.14−4.26(1H、m)、5.55(1H、s)、5.89(1H、s)
13CNMR(75MHz、CDCl3)δ−5.5、14.0、18.4、
19.4、20.7、22.5、24.6、25.9、28.8、29.0、3
1.6、32.4、34.4、39.0、46.6、51.1、51.3、67
.5、68.4、70.9、71.9、72.3、103.1、116.9、1
52.4、166.5、171.8;[α]23.9 D=−2.24δ(c=6.5
3、CH2Cl2)。
【0207】
【化58】 (202.1(式202、ここで、R20が−O−CO−C715であり、そし
てR21が=CH−CO2Meである)) 窒素下0°で、ベンゼン(1.2mL)中のジオール201.1(26.8m
g、0.045mmol)に、トリエチルアミンン(30μL、0.227mm
ol)、続いて四酢酸鉛(50mg、0.113mmol)を加えた。得られた
懸濁液を、0℃で20分間攪拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム(5mL)の
水性溶液でクエンチし、そして酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた
有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をデカンテーションし、次いで溶媒を減
圧で除去して、粗製のアルデヒド(構造は示さない)を得、これをすぐに次の工
程に使用した。
【0208】 0℃で窒素下でTHF(1.4mL)中の粗製のアルデヒド(34mg、0.
061mmol)に、トルエン中の0.5MのTebbe試薬溶液(122μL
、0.061mmol)を滴下した。赤みがかった黒のスラリーを0℃で15分
間攪拌し、次いで重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(5mL)でクエンチした。二
相混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶液をデカンテーションし、次いで溶媒を減圧で除去した。クロ
マトグラフィー(5%EtOAc/ペンタン)によってオレフィン202.1(
19mg、56%−2工程)を無色油状物として得た。
【0209】 202.1:Rf(10%EtOAc/ペンタン)=0.62;IR(フィル
ム)=2955、2930、2857、1747、1722、1667、115
5、1082、837、775cm-11H NMR(300MHz、CDCl3 )δ0.01(6H、s)、0.80−0.90(12H、m)、0.96(3
H、s)、1.00(3H、s)、1.20−1.38(10H、m)、1.5
6−1.72(1H、m)、2.24−2.46(4H、m)、3.43(1H
、d、J=15.9Hz)、3.30(3H、s)、3.54(2H、dd、J
=18.9、9.3Hz)、3.68(3H、s)、3.87−3.91(1H
、m)、5.09−5.16(2H、m)、5.53(1H、s)、5.80−
5.98(1H、m)、5.88(1H、s);13C NMR(75MHz、C
DCl3)δ−5.4、14.0、18.4、20.5、20.6、22.6、
24.7、25.9、28.9、29.0、31.6、32.1、34.5、4
0.0、47.0、51.1、67.3、71.0、72.1、103.0、1
16.6、117.7、133.8、153.1、166.6、171.9;[
α]22.0 D=−7.91°(c=1.91、CH2Cl2)。
【0210】
【化59】 (203.1(式203、ここで、R20が−O−CO−C715であり、そし
てR21が=CH−CO2Meである)) プロピレンバイアル中のTHF(1.53mL)中のシリルエーテル202.
1(101.7mg、0.1833mmol)およびピリジン(267μL、3
.67mmol)の溶液に、70%HF/ピリジン錯体(104.8μL、3.
67mmol)を室温で加えた。この溶液を18時間攪拌し、次いで、重炭酸ナ
トリウム(5mL)の飽和水溶液でクエンチした。2相混合物を酢酸エチル(4
×5mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をデカ
ンテーションして、溶媒を減圧で除去して対応する脱シリル化アルコール(構造
は示さない)を淡黄色油状物として得、これをすぐに次の工程に使用した。
【0211】 粗製のアルコールをCH2Cl2(2mL)に溶解し、そして1,1,1−トリ
アセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンジヨードキソール(benzio
doxol)−3(H)−オン(Dess−Martin periodina
ne、117mg、0.275mmol)で、室温で処理した。この混合物を4
5分間攪拌し、そして飽和水性NaHCO3/Na223(2mL)でクエンチ
した。2相系を、有機層が透明になるまで(90分)激しく攪拌した。次いで、
層を分離し、そして水相をCH2Cl2(4×5mL)で抽出した。合わせた有機
層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をデカンテーションして、次いで、溶媒を減
圧で除去した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(7.5%EtOAc/ヘキ
サン)によってアルデヒド203.1(43.7mg、54%−2工程)を無色
油状物として得た。
【0212】 203.1:Rf(15%EtOAc/ペンタン)=0.58;IR(フィル
ム)=2930、2857、1750、1723、1668、1160、104
8cm-11H NMR(300MHz、CDCl3)δ0.86(3H、t、J
=6.3Hz、オクタノエート Me)、1.00(3H、s、C18 Me)
、1.16(3H、s、C18 Me)、1.18−1.31(10H、m)、
1.46−1.60(2H、m)、2.18(2H、t、J=7.4Hz)、2
.43(2H、t、J=6.6Hz)、3.39(3H、s)、3.66(1H
、d、J=18.9Hz)、3.69(3H、s)、3.74−3.84(1H
、m)、5.13−5.20(2H、m)、5.85−6.00(1H、m)、
5.96(1H、s)、9.71(1H、s);13C NMR(75MHz、C
DCl3)δ14.1、16.3、19.1、22.6、24.3、28.9、
30.4、31.6、38.9、40.0、51.2、51.4、54.0、7
1.5、71.9、102.2、118.2、119.8、133.4、150
.3、166.4、171.7、202.4;[α]23.6 D=−6.07°(c
=2.23、CH2Cl2)。
【0213】
【化60】 (204.1(式204、ここで、R20が−O−CO−C715であり、そし
てR21が=CH−CO2Meである)) ジヒドロキシル化ストック溶液を、(DHQD)2AQN(3.6mg、0.
00425mmol)、K3Fe(CN)6(425mg、1.275mmol)
、K2CO3(175mg、1.275mmol)およびK2OsO2(OH)4
0.65mg、0.00175mmol)をt−BuOH(2.1mL)および
水(2.1mL)中に溶解させることによって生成した。得られた溶液を室温で
3時間攪拌した。504μLのこのストック溶液を、0℃で窒素下で、t−Bu
OH(200μL)および水(200μL)中に予備溶解させたオレフィン20
3.1(7.4mg、0.017mmol)に加えた。得られた溶液を0〜5℃
で2日間攪拌した。次いで、水(2mL)を加え、次いで、2相混合物をEtO
Ac(4×5mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶
液をデカンテーションして、次いで、溶媒を減圧で除去した。クロマトグラフィ
ー(90%EtOAc/ペンタンから100%EtOAc)によってジオール2
04.1(5.6mg、70%)を、ジアステレオマーの約2.2:1(β:α
)混合物として無色油状物として得た。
【0214】 204.1:Rf(90%EtOAc/ペンタン)=0.36;IR(フィル
ム)=3418、2932、2860、1750、1722、1668、115
9、1081、1052cm-11H NMR(400MHz、CDCl3)δ0
.86(3H、t、J=6.8Hz)、1.01(3H、s、major)、1
.02(3H、s、minor)、1.15(3H、s、minor)、1.1
7(3H、s、major)、1.20−1.36(10H、m)、1.47−
1.61(1H、m)、1.70−1.85(1H、m)、2.10−2.32
(3H、m)、2.55(1H、br.s、major)、3.09(1H、b
r.s、minor)、3.42−3.80(4H、m)、3.45(3H、s
、minor)、3.46(3H、s、major)、3.69(3H、s)、
3.98−4.20(2H、m)、5.20(1H、s、major)、5.2
5(1H、s、minor)、5.96(1H、s)、9.68(1H、s、m
inor)9.68(1H、s、major);13C NMR(100MHz、
CDCl3)δ14.0、16.5、16.7、19.0、19.1、22.5
、24.3、28.9、31.3、31.3、31.6、33.9、38.8、
38.9、51.3、51.3、51.5、51.6、53.9、66.7、6
7.2、68.2、68.7、70.3、71.0、71.4、71.7、10
2.2、102.6、119.6、119.7、150.0、166.3、17
1.7、183.9、201.8、202.2。
【0215】
【化61】 (205.1(式205、ここで、R20が−O−CO−C715であり、そし
てR21が=CH−CO2Meである)) 塩化メチレン(2.45mL)中のジオール204.1(28.5mg、0.
0603mmol)に、ピリジン(14.3μL、1.75mmol)続いてT
ESCl(176mL、1.05mmol)を室温で加えた。得られた透明な溶
液を室温で15時間攪拌した。次いで、トリエチルアミン(250μL)を加え
、そして溶液を直接、シリカカラムに充填し、そして溶出(5%EtOAc+5
%トリエチルアミン/ペンタン)して、ビスシリルエーテル205.1(42.
2mg、100%)を、ジアステレオマーの約2.2:1(β:α)混合物とし
て無色油状物として得た。
【0216】 205.1:Rf(5%EtOAc+5%トリエチルアミン/ペンタン)=0
.58;IR(フィルム)=2955、2877、1754、1724、166
8、1462、1231、1159、1107、1007、743cm-11
NMR(400MHz、CDCl3)δ0.44−0.65(12H、m)、
0.86(3H、t、J=6.8Hz)、0.88−0.98(18H、m)、
0.98(3H、s、major)、1.00(3H、s、minor)、1.
14(3H、s、major)、1.15(3H、s、minor)、1.18
−1.32(10H、m)、1.58−1.71(1H、m)、1.82−2.
00(1H、m)、2.09−2.21(3H、m)、3.30−3.71(3
H、m)、3.41(3H、s、minor)、3.43(3H、s、majo
r)、3.68(3H、s、minor)、3.69(3H、s、major)
、3.90−4.10(2H、m)、5.19(1H、s、minor)、5.
22(1H、s、major)、5.94(1H、s、minor)、6.00
(1H、s、major)、9.69(1H、s、major)、9.70(1
H、s、minor);13C NMR(100MHz、CDCl3)δ4.3、
4.3、4.9、5.2、6.2、6.7、6.8、6.9、14.0、16.
4、16.5、18.9、19.0、22.5、24.3、28.9、29.7
、31.4、31.6、31.8、33.9、41.2、41.5、51.1、
51.2、51.4、51.7、53.9、67.3、67.5、68.0、6
9.3、69.8、70.3、71.1、71.3、102.1、102.3、
119.4、119.5、150.2、150.3、151.0、166.2、
166.2、171.7、202.5、202.6。
【0217】
【化62】 (206.1(式206、ここで、R20が−O−CO−C715であり、そし
てR21が=CH−CO2Meである)) Et2O(2.14mL)中のジエチルメトキシボラン(361μL、2.7
5mmol)の溶液に、アリルマグネシウムブロマイド(Et2O中1.0M、
2.50mmol、2.50mL)を0℃で滴下した。白色の沈殿性の混合物を
0℃で60分間攪拌し、次いで5分間静置した。41.6μLのアリコート(0
.5M アリルジエチルボラン、0.021mmol)のこの溶液を、−10℃
で0.5mL Et2O中のアルデヒド205.1(7.3mg、0.01mm
ol)に滴下した。30分間攪拌した後に、反応物を水性飽和NH4Cl(5m
L)でクエンチした。この2相混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出した。
合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をデカンテーションして、次い
で、溶媒を減圧で除去して、無色油状物を得、これを直接次の工程に使用した。
【0218】 粗製の残留物をCH2Cl2(1mL)中に溶解させ、そして連続的にトリエチ
ルアミン(17.4μL、0.125mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(15.3mg、0.0125mmol)およびAc2O(6μL、0.06m
mol)で室温で処理した。この溶液を17時間攪拌し、次いで、ピペットで直
接シリカゲルのショートカラムに移し、そして生成物を7.5%EtOAc/ヘ
キサンで溶出して、ホモアリルアセテートのジアステレオマー混合物(7.9m
g、97%−2工程)を無色油状物として得た。
【0219】 単離されたホモアリルアセテートの一部(5、g、0.0064mmol)を
THF(253μL)およびH2O(25.3μL)中に溶解させ、そしてN−
メチルモルホリンNオキサイド(1.6mg、0.014mmol)続いてOs
4(H2O中、4重量%−0.0025mmol)で、室温で処理した。均一な
溶液を3時間攪拌し、次いで、水性飽和重炭酸ナトリウム(4mL)および水(
1mL)を加えた。2相混合物をEtOAc(5×5mL)で抽出した。合わせ
た有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をデカンテーションして、次いで、溶
媒を減圧で除去して、無色油状物を得、これを直接次の工程に使用した。
【0220】 得られた残留物をすぐにベンゼン(0.4mL)中に溶解させ、そして室温で
Et3N(2.6μL、0.025mmol)で処理した。固体Pb(OAc)
4(4.2mg、0.0096mmol)を一部分ですぐに加え、そして得られ
た黄色の沈殿する混合物を30分間激しく攪拌した。1,8−ジアザビシクロ[
5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU、12μL、0.08mmol)を導
入し、そして反応混合物をさらに30分間攪拌した。この混合物を直接シリカカ
ラムに加え、そして溶出(10%EtOAC/石油エーテル)して不飽和アルデ
ヒド206.1(3.4mg、73%−2工程)を、ジアステレオマーの約2.
2:1(β:α)混合物として無色油状物として得た。
【0221】 206.1: Rf(10%EtOAc/石油エーテル)=0.42;IR(
フィルム)=2955、2877、1748、1723、1692、1461、
1229、1154、1105、1008、743cm-11H NMR(40
0MHz、CDCl3)δ0.55−0.68(12H、m)、0.87(3H
、t、J=6.8Hz)、0.92−1.02(18H、m)、1.15(3H
、s)、1.18(3H、s)、1.20−1.34(10H、m)、1.48
−1.60(2H、m)、1.85−2.03(1H、m)、2.04−2.2
3(2H、m)、2.27−2.39(1H、m)、3.45−3.68(2H
、m)、3.38(3H、s、minor)、3.40(3H、s、major
)、3.69(3H、s、minor)、3.70(3H、s、major)、
3.95−4.05(1H、m)、4.06−4.17(1H、m)、5.45
(1H、s、minor)、5.47(1H、s、major)、5.89(1
H、s)、5.93(1H、dd、J=16.1/7.8Hz、major)、
5.93(1H、dd、J=16.1/7.8 Hz、minor)、7.33
(1H、d、J=16.1Hz、major)、7.36(1H、d、J=16
.1Hz、minor)、9.53(1H、d、J=7.8Hz、major)
、9.54(1H、d、J=7.8Hz、minor);13C NMR(100
MHz、CDCl3)δ4.3、4.4、4.9、5.4、6.7、6.8、6
.9、7.0、14.0、21.7、21.8、22.5、23.6、23.8
、24.5、28.9、28.9、31.6、32.5、32.8、34.4、
41.2、41.6、47.3、51.2、51.4、51.5、67.3、6
7.6、68.9、69.2、69.8、70.3、71.0、71.1、10
2.4、102.6、117.6、117.7、126.7、151.6、16
6.2、167.2、171.7、194.6。
【0222】
【化63】 (207.1b(R20は−O−CO−C715であり、そしてR21は=CH−
CO2Meである、式207)) エナール206.1(22mg、0.03mmol)をアセトリトリル(2m
L)および水(205μL)に室温で溶解した。48%水性HF(388μL、
12.1mmol)を滴下し、そして得られた透明な溶液を室温で75分間攪拌
し、次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(15ml)および水(3mL)でク
エンチした。この混合物を、酢酸エチル(5×10mL)で抽出した。合わせた
有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、その溶液をデカントし、次いで溶媒を減圧下
で濃縮して、粗ジオールを得、これを、次の工程ですぐに使用した。
【0223】 0.75mMのシリル化溶液を、窒素下、室温で、イミダゾール(62mg、
0.91mmol)およびTBSCl(45.6mg、0.3mmol)の、塩
化メチレン(3.9ml)への添加によって、生成させた。塩化メチレン(3.
9mL)およびDMF(0.4mL)に溶解した粗ジオールに、上記のストック
溶液を(1mL)を添加し、そして室温で2時間攪拌した。次いで、この溶液を
、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)でクエンチし、塩化メチレン(4×
10mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(10mL)でさらに洗浄
し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液を、デカントし、次いで溶媒
を、減圧下で除去した。クロマトグラフィー(40%EtOAc/ペンタン)に
より、シリル化CD25β異性体207.1b(10.4mg、57.4%)を
、シリル化C25α異性体207.1a(4.6mg、25.4%)とともに、
無色の油状物として得る。
【0224】 207.1b:Rf(40%EtOAc/ペンタン)=0.38;IR(フィ
ルム)=3421,2930,2857,1723,1691,1257,11
56,1110,837,779cm-11H NMR(400MHz,CDC
3) δ 0.10(6H,s),0.87(3H,t,J=6.8Hz),
0.92(9H,s),1.14(3H,s),1.15(3H,s),1.1
8−1.32(10H,m),1.49(1H,t,J=7.2Hz),1.6
6−1.74(1H,m),1.84−2.00(1H,m),1.98−2.
15(3H,m),3.49(1H,dd,J=10.0,6.0Hz),3.
66−3.76(1H,m),3.70(3H,s),3.82−4.00(2
H,m),4.07(1H,t,J=6.6Hz),4.20(1H,t,J=
10.8Hz),5.13(1H,s),5.96(1H,dd,J=16.0
/7.7Hz),6.03(1H,s),7.35(1H,d,J=16.0H
z),9.57(1H,d,J=7.7Hz);13C NMR(100MHz,
CDCl3) δ −5.3,14.0,18.4,20.0,22.5,23
.1,24.4,25.9,28.9,28.9,31.1,31.6,34.
5,39.0,45.7,51.3,67.1,67.2,67.9,72.6
,99.7,120.7,127.6,150.1,166.1,171.7,
194.5;[α]26.6 D=−27.24°(c=1.04,CH2Cl2)。
【0225】
【化64】 (701.1(R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Me
であり、そしてR26がHである式701) トルエン(0.9mL)中の酸408(実施例2B、11.2mg、0.02
mmol)の溶液に、2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド(3.2μl
、0.02mmol)を室温で添加し、そしてこの混合物を、45分間攪拌した
。トルエン(1.4mL)中のアルコール207.1b(10.2mg、0.0
17mmol)およびDMAP(10.4mg、0.085mmol)を添加し
、そして30分間攪拌した。この混合物を直接シリカゲルカラムに充填し、溶出
して(7.5%EtOAc/ペンタン)、エステル701.1(15.2mg、
79%)を得た。
【0226】 701.1:Rf(15%酢酸エチル/ペンタン)=0.29;IR(フィル
ム)=3492,2930,2859,1725,1691,1155,111
2,837,777cm-11H NMR(400MHz,CDCl3) δ 0
.04(3H,s),0.05(3H,s),0.07(6H,s),0.68
(1H,t,J=13.2Hz),0.60−0.92(30H,m),1.1
0−1.30(18H,m),1.34−1.84(18H,m),1.85−
2.14(3H,m),2.34−2.52(3H,m),2.68(1H,d
,J=12.3Hz),3.13(1H,s),3.34−3.46(2H,m
),3.60−3.70(3H,m),3.68(3H,s),3.76−3.
86(2H,m),3.86−3.96(1H,m),4.06(1H,dt,
J=11.9,2.1Hz),4.24−4.34(1H,m),5.11(1
H,s),5.20−5.32(1H,m),5.96(1H,dd,J=16
.1,7.8Hz),6.00(1H,s),7.42(1H,d,J=16.
1Hz),9.58(1H,d,J=7.8Hz);13C NMR(100MH
z,CDCl3) δ −5.3,−5.3,−4.7,−4.6,14.0,
18.0,18.3,19.2,20.1,21.9,22.3,22.5,2
2.9,23.6,23.7,23.8,24.3,24.5,25.8,28
.9,28.9,29.2,30.9,31.0,31.6,31.8,31.
9,32.0,34.5,35.0,37.4,37.4,43.5,43.8
,44.7,45.6,51.2,51.3,59.2,64.4,64.9,
65.7,66.3,71.1,72.7,73.4,73.8,99.5,1
00.4,120.5,127.5,150.5,166.4,166.5,1
71.7,172.1,194.6;[α]24.4 D=−27.42°(c=0.
87,CH2Cl2)。
【0227】
【化65】 (702.1(R3がOHであり、R20が−O−CO−C715であり、R21
=CH−CO2Meであり、そしてR26がHである、式701) プラスティックフラスコにおいて、THF(3.7mL)中のsecoアルデ
ヒド701.1(15mg、0.013mmol)に室温で、70%HF/ピリ
ジンを滴下した。得られた黄色の溶液を2時間攪拌し、そして重炭酸ナトリウム
の飽和水溶液(12.5mL)および水(7.5mL)でクエンチした。2相混
合物を酢酸エチル(5×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、この溶液をデカントし、そして溶媒を減圧下で除去した。クロマト
グラフィー(70% EtOAc/ペンタン)により、702.1(7mg、7
3%)(Xが酸素である式IIの対応する化合物)を無定形の個体として得る。
【0228】 702.1:Rf(80% EtOAc/ペンタン)=0.29;IR(フィ
ルム)=3454,3332,2932,2858,1723,1663,11
38,976cm-11H NMR(400MHz,CDCl3) δ 0.86
(3H,t,J=6.7Hz),1.01(3H,s),1.17(3H,s)
,1.18−1.38(12H,m),1.40−1.66(7H,m),1.
72−1.88(3H,m),1.94−2.14(3H,m),2.29(1
H,dt,J=7.5/1.7Hz),2.52(1H,d,J=7.2Hz)
,3.45(1H,t,J=11.2Hz),3.53(1H,t,J=10.
6Hz),3.61−3.72(4H,m),3.68(3H,s),3.88
(3H,t,J=12.4Hz),4.02−4.09(2H,m),4.10
−4.19(1H,m),4.48(1H,d,J=11.6Hz),5.02
(1H,d,J=7.6Hz),5.10(1H,s),5.13(1H,s)
,5.34−5.39(1H,m),5.40(1H,dd,J=15.0/7
.6Hz),5.97(1H,d,J=15Hz),5.99(1H,s);13 C NMR(100MHz,CDCl3) δ 14.1,19.3,22.5
,23.0,24.4,24.7,28.9,29.0,31.0,31.3,
31.4,31.6,32.4,34.6,35.9,39.9,42.5,4
2.9,45.1,51.1,64.5,65.8,66.3,68.6,71
.6,74.1,75.8,76.0,78.7,98.9,102.4,11
9.9,125.7,142.6,151.7,167.0,172.1,17
2.6;[α]24.0 D=−20.02°(c=0.70,CH2Cl2)。
【0229】 (3B.式IV−エーテルジエステルリンカーを含むブリオスタチンアナログ
(807))
【0230】
【化66】 (801.1および802.1(R20が−O−CO−C715であり、そして
21が=CH−CO2Meである、式801および802) 2−メチル2−ブテンのtert−ブタノール−THF溶液(1:1、3mL
)中のエナール801.1(Wender(1998a)らの化合物13につい
て記載されるように調製した)(22mg、0.030mmol)を、水(0.
5mL)中の塩化ナトリウム(14mg、0.152mmol)および一塩基性
リン酸ナトリウム(21mg、0.152mmol)で処理した。1時間後、こ
の混合物を、酢酸エチルで希釈した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。カラ
ムクロマトグラフィーにより、酸802.1を得た:Rf=(ヘキサン中の25
%酢酸エチル);[α]25 D=−5.97°(c 0.40、CH2Cl2);I
R(ニート)=2932,1716,1644,1514,1456,1374
cm-11H NMR(500MHz,CDCl3) δ 7.59(d,J=1
6.0Hz,1H),7.38(m,5H),7.18(d,J=8.5Hz,
2H),6.85(d,J=8.5Hz,2H),5.88(s,1H),5.
24(d,J=16.0Hz,1H),5.51(s,1H),5.66(d,
J=11.0Hz,1H),5.60(d,J=11.0Hz,2H),5.3
9(d,J=11.0Hz,1H),4.13(br,1H),3.97(m,
1H),3.85(m,1H),3.81(s,3H),3.70(s,3H)
,3.49(d,J=14.5Hz,1H),3.26(s,3H),2.41
(t,J=14.5Hz,1H),2.26(m,2H),2.00(m,1H
),1.76(m,1H),1.29〜1.16(m,21H),0.88(t
,J=7.0Hz,3H);13C NMR(125MHz,CDCl3) δ
172.28,172.05,166.29,159.69,159.10,1
52.00,138.62,130.51,129.17,128.35,12
7.61,127.52,117.07,114.72,113.75,102
.40,76.19,74.30,71.68,71.11,70.80,68
.65,55.23,51.16,48.83,46.87,36.08,35
.35,34.13,32.97,31.62,28.89,24.53,23
.32,22.50,22.25,14.25,14.07。
【0231】
【化67】 (803.1(R20が−O−CO−C715であり、そしてR21が=CH−C
2Meである式803)) トルエン(3mL)中の酸802.1(22mg、0.030mmol)をY
amaguchi試薬(6:L,0.0395mmol)およびTEA(16:L
,0.122mmol)で処理した。30分後、トルエン(1mL)中の実施例
2Fからのアルコール606(17mg、0.0395mmol)およびDMA
P(11mg、0.0912mmol)を添加し、そして1時間攪拌した。この
混合物を、シリカゲルカラムによって直接精製し、エステル803.1(27m
g、収率77%)を得た:Rf=(ヘキサン中の25%酢酸エチル);[α]25 D =−21.4°(c 0.82,CH2Cl2);IR(ニート)=2930,2
858,1720,1652,1612,1514,1464,1383,12
50,1110cm-11H NMR(500MHz,CDCl3) δ 7.4
6(d,J=16.0Hz,1H),7.36(m,5H),7.18(d,J
=8.5Hz,2H),6.85(d,J=8.5Hz,2H),5.87(s
,1H),5.67(d,J=16.0Hz,1H),5.50(s,1H),
5.29(q,J=6.0Hz,2H),4.63(m,3H),4.39(d
,J=11.0Hz,1H),4.29(t,J=11.0Hz,1H),4.
20(m,2H),4.12(t,J=11.0Hz,1H),3.96(m,
1H),3.86〜3.66(m,7H),3.47(m,5H),3.25(
s,3H),2.53(d,J=6.5Hz,2H),2.39(br,1H)
,2.24(m,2H),1.99〜0.85(m,26H),0.09(s,
3H),0.07(s,3H),0.04(s,9H);13C NMR(125
MHz,CDCl3) δ 172.04,171.07,167.24,16
6.30,159.10,157.02,152.11,138.68,130
.56,129.18,128.35,128.17,127.61,117.
04,115.34,113.74,102.42,88.96,76.35,
74.48,71.74,71.13,70.90,68.59,67.86,
67.34,67.02,66.59,66.61,61.52,55.22,
51.12,46.70,42.93,37.24,36.17,34.12,
31.64,29.18,28.99,28.88,25.75,24.53,
23.45,22.54,22.38,18.00,17.95,14.36,
14.06,−1.46,−4.80。
【0232】
【化68】 (805.1(R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Me
である式805)) 水分を含む(wet)塩化メチレン(2mL)中のエステル803.1(27
mg、0.0233mmol)をDDQ(11mg、0.0466mmol)で
処理し、そして1時間攪拌した。この混合物を、シリカゲルで直接精製して、式
804の期待されるアルコールシリルエーテル生成物を得た。アセトニトリル−
水(10:1、1.5mL)中のこのシリルエーテルを水性HF(100:L、
48%)で処理した。4時間後、この混合物を、水性重炭酸ナトリウムで中和し
た。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した
。粗ヒドロキシ酸生成物805.1を次の工程のために使用した。
【0233】
【化69】 (807.1(R20が−O−CO−C715aであり、R21が=CH−CO2
eである、式807)) DCC(13mg、0.0623mmol)、DMAP・HCl(10mg、
0.0623mmol)およびDMAP(11mg、0.089mmol)の溶
液に、塩化メチレン(3mL)中のヒドロキシ酸805.1(7mg、0.00
89mmol)を、シリンジポンプで、10時間に渡って、添加した。得られた
混合物を、シリカゲルカラムに直接充填し、そして精製して、式806のC26
−O−ベンジルエーテルラクトン(ここで、R20が−O−CO−C715であり
、そしてR21が=CH−CO2Meである)(806.1)(3.5mg、50
%)を得た。806.1:Rf=(ヘキサン中の25%酢酸エチル);[α]25 D =4.74°(c 0.47,CH2Cl2);IR(ニート)=3746,33
23,2926,2851,1739,1718,1624,1436,115
9cm-11H NMR(500MHz,CDCl3) δ 7.39(br s
,5H),6.84(d,J=16.0Hz,1H),6.03(s,1H),
5.80(d,J=16.0Hz,1H),5.41(br d,J=12.5
Hz,1H),5.20(s,1H),5.15(s,1H),4.64(q,
J=12.0Hz,2H),4.47(q,J=5.5,11.5Hz,1H)
,4.31(m,3H),3.99(t,J=11.0Hz,1H),3.80
〜3.43(m,8H),2.52(m,2H),2.37〜1.07(m,2
2H),0.89(t,J=6.5Hz,3H)。
【0234】 塩化メチレン(0.5mL)中のベンジルエーテル806.1(1mg)の溶
液に、ボロントリクロライド(過剰)を−78°Cで添加し、そしてこの混合物
を、1時間かけて、−20℃に加温した。この反応混合物を、水性重炭酸ナトリ
ウムでクエンチした。標準的な単離手順によって、ブリオスタチンアナログ80
7.1を得た。Rf=(ヘキサン中の25%酢酸エチル);[α]25 D=4.17
°(c=0.30,CH2Cl2);IR(ニート)=3480,2927,28
56,2361,1718,1281,1161,1105cm-11H NM
R(500MHz,PhH) δ 6.82(d,J=16.5Hz,1H),
6.03(s,1H),5.80(d,J=16.5Hz,1H),5.24(
s,1H),5.17(br s,2H),4.36(m,3H),4.01(
t,J=2.5Hz,1H),3.84(q,J=6.5Hz,1H),3.6
8(m,7H),3.46(t,J=9.0Hz,1H),2.57(m,2H
),2.33(m,2H),2.18(m,1H),2.11〜1.23(m,
23H),0.90(t,J=10.0Hz,3H);13C NMR(125M
Hz,PhH) δ 174.37,172.11,171.38,152.7
6,151.21,121.46,120.31,119.94,99.21,
86.71,73.84,73.67,71.96,70.03,68.76,
68.38,65.14,51.13,45.48,41.06,35.99,
34.58,32.91,31.63,31.14,29.00,28.86,
28.65,24.68,23.18,22.55,21.13,19.64,
14.05。
【0235】 (3C.式III−選択されたC7置換基を含むブリオスタチンアナログ(7
05))
【0236】
【化70】 (704.1(RがOHであり、R’がOBnであり、R3がTBSOであり
l、R5が=Oであり、R7がt−Bu−O2CMeClであり、R8がHであり、
20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR 26 がMeである、式704) アセトニトリル(2.8mL)および水(0.3mL)中のWenderら(
1998a)に化合物14について記載されるように調製した、メチルヘミアセ
タール(30mg、0.05mmol)に、48%水性HF(480μL)を添
加し、そして室温で2時間攪拌した。次いで、この反応系を、順炭酸ナトリウム
の飽和溶液(5mL)でクエンチし、そしてEtOAc(5mL×4)で抽出し
た。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去して
、期待されるヘミアセタール(R20が−O−CO−C715であり、そしてR21
が=CH−CO2Meである式303に従う化合物)を得た。
【0237】 トルエン(2.6mL)中の、実施例2Gからの粗酸513(47mg,0.
075mmol)に、トリエチルアミン(27μL、0.2mmol)およびト
リクロロベンゾイルクロリド(12.5μL、0.08mmol)を添加し、そ
してこの混合物を、90分間攪拌した。得られた溶液に、トルエン(4mL)中
の粗ヘミアセタールおよびDMAP(30.4mg、0.25mmol)を含む
溶液を添加する。得られた沈澱性混合物を2時間攪拌し、次いで、シリカカラム
に直接添加し、そして溶出して(15% EtOAc/ペンタン〜25% Et
OAc/ペンタン)、secoアルデヒド704.1(41.7mg、70%)
を得た:Rf(15% EtOAc/ペンタン)=0.14;IR(フィルム)
:3497.9,2953.6,2867.5,1738.2,1688.9,
1469.9,1378.0,1258.1,1158.4,1109.2,9
82.5,835.5,779.2,734.9cm-11H−NMR(500
MHz,CDCl3) δ 0.05(3H,s),0.08(3H,s),0
.66(1H,t,J=13.0Hz),0.79−0.88(21H,m),
0.91−0.96(1H,m),0.95(3H,s),0.97(3H,s
),1.15(3H,s),1.17−1.29(15H,m),1.36−1
.50(6H,m),1.59−1.78(5H,m),1.87−2.13(
5H,m),2.38(1H,dquin,J=6.8,1.3Hz),2.5
1−2.64(5H,m),3.31(1H,s),3.60−3.68(2H
,m),3.68(3H,s),3.76−3.80(1H,m),3.78(
1H,d,J=11.0Hz),3.83−3.93(1H,m),3.99−
4.07(1H,m),4.00(1H,d,J=11.0Hz),4.07(
2H,d,J=3.0Hz),4.43−4.48(1H,m),4.56(1
H,d,J=12.0Hz),4.63(1H,d,J=12.0Hz),4.
96(1H,dd,J=9.5,2.0Hz),5.12(1H,s),5.4
1−5.44(1H,m),5.95(1H,dd,J=16.0,8.0Hz
),6.00(1H,d,J=2.0Hz),7.27−7.35(5H,m)
,7.38(1H,d,J=16.0Hz),9.49(1H,d,J=8.0
Hz);13C−NMR(125MHz,CDCl3) δ −5.1,−4.8
,14.0,15.0,17.9,19.0,19.8,20.2,21.6,
21.7,22.4,22.5,22.8,23.7,24.3,24.4,2
5.7,28.8,28.8,28.9,30.9,31.1,31.6,34
.5,34.9,35.4,37.2,37.5,38.1,40.7,41.
6,42.0,45.7,51.1,51.2,58.9,65.6,65.7
,66.1,70.8,71.1,71.4,72.5,73.1,74.8,
99.5,100.5,120.7,127.5,127.6,127.8,1
28.4,138.2,150.3,166.2,166.3,167.3,1
70.5,171.7,171.8,194.6;C65103ClO17Si(+
1Na)についてのHRMS計算値:1241.6532;実測値:1241.
6551;[α]27.0 d:−31.67°(c 4.17,CH2Cl2)。
【0238】
【化71】 (705.1(RがOHであり、R’がOBnであり、R3がOHであり、R5 が=Oであり、R8がt−Bu−O2MeClであり、R9がHであり、R20が−
O−CO−C715、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR26がMeである
式705)) THF(9.5mL)中の704.1(38mg、0.031mmol)に、
新たに乾燥した4Angstromモレキュラーシーブビーズ(57ビーズ)お
よび70%HF/ピリジン(2.3mL)を添加し、得られた溶液を、プラステ
ィックフラスコ中で45分間攪拌した。この反応系を、重炭酸ナトリウムの飽和
溶液(95mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL)で希釈した。この層を
分離し、そして水層をEtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層
を、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。シリカクロマト
グラフィー(40%〜100% EtOAc/ペンタン)により、705.1(
13.4mg、45%)および推定ジオール705.1a(3−ヒドロキシTB
S保護基を有さない)(9.0mg、30%)を得た。
【0239】 THF(0.5mL)中の推定ジオール705.1a(4.8mg,4.95
μmol)に、新たに乾燥した4Aモレキュラーシーブビーズ(3ビーズ)およ
び70%HF/ピリジン(0.1mL)を添加し、そして得られた溶液をプラス
ティックフラスコ中で40分間攪拌した。この反応系を、重炭酸ナトリウムの飽
和溶液(5mL)に注ぎ、そしてEtOAc(30mL)で希釈した。層を分離
し、そして水層をEtOAc(4mL×4)で抽出した。合わせた有機物を硫酸
ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。クロマトグラフィー(3
0%〜100%EtOAc/ペンタン)により、705.1(R3がOHであり
、R5が=Oであり、R8がt−Bu−クロロアセテートであり、R9がHであり
、R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Meであり、そして
26がMeである式IIIの化合物)。(1.1mg、上記収率=52%に対し
て7%を有効に添加した)。705.1:Rf(30%EtOAc/ペンタン)
=0.23;IR(フィルム):3391.9,2929.4,2856.8,
1731.9,1664.5,1434.2,1375.1,1249.6,1
160.5,1133.2,1098.3,982.1,735.8cm-11
H−NMR(500MHz,CDCl3) δ 0.87(3H,t,J=7.
0Hz),0.93(3H,s),0.96(3H,s),1.03(3H,s
),1.18(3H,d,J=6.0Hz),1.20(3H,s),1.22
−1.30(10H,m),1.51(1H,br.d,J=12.5Hz),
1.69−1.81(3H,m),2.00−2.08(4H,m),2.29
−2.34(3H,m),2.41(1H,dd,J=12.5,4.0Hz)
,2.63(1H,dd,J=14.3,2.5Hz),2.82(1H,dd
,J=12.5,4.5Hz),3.58(1H,d,J=11.0Hz),3
.61−3.64(1H,m),3.67−3.74(2H,m),3.68(
3H,s),3.80(1H,d,J=11.0Hz),3.82(1H,t,
J=12.0Hz),3.95−3.99(1H,m),3.97(1H,d,
J=11.0Hz),4.05−4.10(1H,m),4.08(2H,s)
,4.34(1H,s),4.39−4.44(1H,m),4.53(1H,
d,J=12.0Hz),4.65(1H,d,J=12.0Hz),5.12
(1H,s),5.19(1H,dd,J=12.0,3.0Hz),5.41
(1H,dd,J=16.0,7.3Hz),5.50(1H,ddd,J=1
2.3,4.0,3.0Hz),5.98(1H,d,J=2.0Hz),6.
08(1H,d,J=16.0Hz),7.29−7.38(5H,m);13
−NMR(125MHz,CDCl3) δ 14.0,15.3,19.4,
20.0,21.4,22.5,23.9,24.7,28.8,29.0,3
1.2,31.6,32.6,34.5,34.6,37.1,38.5,40
.8,42.2,43.2,45.0,51.1,65.0,65.8,66.
5,71.0,71.1,71.1,73.2,74.0,75.0,75.5
,98.7,101.2,119.7,126.9,127.7,127.8,
128.4,138.2,142.7,151.4,166.8,167.2,
170.1,170.1,172.1;C4971ClO16(+1Na)について
のHRMS計算値:973.4350;実測値:973.4328;[α]25.0 d :−3.04°(c 1.34,CH2Cl2)。
【0240】
【化72】 (705.2(RがOHであり、R’がOBnであり、R3がOHであり、R5 が=Oであり、R8がt−Bu−OHであり、R9がHであり、R20が−O−CO
−C715であり、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR26がMeである式
705) THF(0.66mL)中の705.1(7.4mg、7.785μmol)
に、チオウレア(66mg、0.84mmol)を添加し、そして得られたスラ
リーを、室温で3日間攪拌した。次いで、反応系をシリカカラムに直接添加し、
そして溶出して(50%〜58%〜70% EtOAc/ペンタン)、705.
2(R3がOHであり、R5が=Oであり、R8がt−Bu−OHであり、R9がH
であり、R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Meであり、
そしてR26がMeである式IIIの化合物)。(6.3mg、92%)。705
.2:Rf(50%EtOAc/ペンタン)=0.18;IR(フィルム):3
423.1,2926.7,2856.8,1726.4,1659.2,13
76.1,1253.2,1159.3,1098.3,980.8,799.
1,729.7cm-11H−NMR(300MHz,CDCl3) δ 0.7
7(3H,s),0.86(3H,t,J=10.8Hz),0.96(3H,
s),1.03(3H,s),1.18(3H,d,J=8.1Hz),1.2
0(3H,s),1.22−1.34(10H,m),1.68−1.82(3
H,m),2.01−2.12(3H,m),2.18−2.33(3H,m)
,2.45(1H,dd,J=12.6,4.5Hz),2.62−2.67(
2H,m),2.85(1H,dd,J=12.6,3.6Hz),3.09−
3.21(2H,m),3.60−3.88(5H,m),3.68(3H,s
),3.93−4.00(1H,m),4.09(1H,dd,J=11.1,
4.5Hz),4.35(1H,s),4.35−4.60(1H,m),4.
52(1H,d,J=12.0Hz),4.65(1H,d,J=12.0Hz
),5.06(1H,d,J=9.6Hz),5.12(1H,s),5.18
(1H,d,J=7.2Hz),5.42(1H,dd,J=15.9,7.2
Hz),5.44−5.51(1H,m),5.98(1H,s),6.08(
1H,d,J=15.9Hz),7.35−7.39(5H,m);13C−NM
R(125MHz,CDCl3) δ 14.1,15.3,18.4,19.
4,22.4,22.5,23.9,24.7,28.9,29.0,29.7
,31.2,31.6,32.7,34.5,34.7,36.8,39.7,
42.3,43.2,45.0,51.1,65.0,65.9,66.5,6
9.0,71.1,71.2,74.0,75.0,77.2,98.7,10
1.3,119.7,126.9,127.7,127.9,128.4,13
8.2,142.8,151.5,166.9,170.1,171.8,17
2.1; C476915(+1Na)についてのHRMS計算値:897.45
95;実測値:897.4612;[α]25.0 d:−9.50°(c 0.47
、CH2Cl2)。
【0241】
【化73】 (式705.3) トルエン(2.14mL)中のミリスチン酸(10mg、0.044mmol
)に、室温、窒素下で、トリエチルアミン(23.3μL、0.175mmol
)、次いで、2,4,6−トリクロロベンゾイルクロライド(6.8μL、0.
044mmol)を添加する。得られた溶液を45分間攪拌した。この溶液のア
リコート(63μL、0.0013mmol)を、トルエン(500μL)中の
705.2(1mg、0.00114mmol)およびDMAP(0.7mg、
0.0059mmol)の溶液を添加した。この薄い黄色の曇った溶液を、室温
で30分間攪拌し、次いでシリカゲルカラムに直接添加し、そして溶出した(3
0% EtOAC/ペンタン)。次いで、この溶出した物質を、再度クロマトグ
ラフィーにかける(30% EtOAc/ペンタン)。得られた物質を、次いで
、EtOAc(500μL)に溶解し、そしてPearlman触媒(2mg)
を添加した。得られた懸濁液を脱気し、そして水素(5回)で再充填し、その間
、反応系を激しく攪拌した。30分後、この反応系を、シリカカラムに直接添加
し、そして溶出(EtOAc)する。これにより、C7ミリステートアナログ7
05.3(360μg、32%−2工程)(R3がOHであり、R5が=Oであり
、R8がt−Bu−ミリステートであり、R9がHであり、R20が−O−CO−C 715であり、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR26がMeである式II
Iの化合物)を得た。Rf(40%EtOAc/ペンタン)=0.19.IR(
フィルム)3256.8,2915.8,2845.2,1746.4,172
2.9,1158.4,1029.0,864.4,793.8cm-11H−
NMR(500MHz,CDCl3) δ 0.86−0.94(12H,m)
,1.05(3H,s),1.14−1.38(38H,m),1.59−1.
63(2H,m),1.63−1.88(3H,m),2.03−2.07(3
H,m),2.31−2.42(4H,m),2.47(1H,dd,J=12
.8,3.8Hz),2.72−2.74(2H,m),2.86(1H,dd
,J=12.5,5.0Hz),3.70(3H,s),3.62−3.75(
3H,m),3.78−3.87(3H,m),3.99−4.04(1H,m
),4.09−4.14(1H,m),4.37−4.50(2H,m),5.
15(1H,s),5.16(1H,d,J=7.4Hz),5.21(1H,
d,J=12.0Hz),5.33−5.34(1H,m),5.43(1H,
dd,J=15.6,7.4Hz),6.01(1H,s),6.07(1H,
d,J=15.6Hz).13C−NMR(500MHz,CDCl3) δ 1
4.1,19.9,20.5,21.1,22.7,23.2,23.9,24
.7,24.7,24.9,26.7,29.1,29.3,29.4,29.
4,29.7,30.2,31.1,31.6,31.9,33.5,33.7
,34.3,34.5,35.8,37.2,38.4,42.3,43.3,
45.0,51.1,65.0,65.9,66.6,69.4,70.0,7
3.3,73.5,74.0,75.9,77.2,98.7,101.2,1
19.8,126.9,128.8,142.7,151.3,166.8,1
70.4,170.9,172.4.C549016NaのHRMS(FAB)計
算値:1017.6133,実測値:1017.6127.[α]21.1 D=−7
.14°(c 0.035,CH2Cl2)。
【0242】 (3D.式V−ジエステルリンカーを含むブリオスタチンアナログ(903.
1))
【0243】
【化74】 (901.1(R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Me
である式901)) ポリプロピレンバイアルにおいて、12mL THF中の実施例1Cからのシ
リルエーテル111(1.17g,1.44mmol)およびピリジン(2.0
7mL、25.65mmol)の溶液に、HF/ピリジン錯体(0.83mL、
28.83mmol)を室温で添加した。この溶液を24時間攪拌し、そしてE
tOAcで希釈した。有機層を飽和CuSO4およびブラインで希釈し、Na2
4で乾燥し、減圧下で濃縮して、対応するアルコール(示さず)を、薄黄色油
状物として得た。塩化メチレン(0.7mL)中のアルコール(24.6mg、
0.036mmol)に、DMAP(24.5mg、0.201mmol)、次
いで、無水コハク酸(8.6mg、0.086mmol)を室温で添加した。こ
の溶液を、42℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却した。カラムクロマトグラ
フィー(40%EtOAc+1%AcOH/ヘキサン)により、粗901.1(
28.6mg、0.0353mmol)を得た。
【0244】
【化75】 (902.1(R20が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Me
である式902)) 塩化メチレン(0.8mL)および水(9.5μL)中の粗901.1(28
.6mg)に、DDQ(10.4mg、0.046mmol)を室温で添加した
。2時間の攪拌後、反応系を、塩化アンモニウムの飽和水溶液でクエンチし、そ
してEtOAc(3×5mL)で抽出した。次いで、合わせた有機物を、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。クロマトグラフィー(40
%EtOAc+1%AcOH/ヘキサン)により、seco酸902.1(21
.9mg、0.032mmol、2工程で91%)を得た。
【0245】
【化76】 アセトニトリル(0.4mL)および水(42μL)中の902.1(5mg
、7.38μmol)に、室温で48%水性HFを滴下した(24μL、0.7
38mmol)。この反応系を、4分間攪拌し、次いで重炭酸ナトリウムの飽和
水性溶液(5mL)でクエンチした。層を分離し、次いで水層をEtOAc(6
×5mL)で抽出した。合わせた有機物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶
媒を減圧下で除去した。得られた透明な油状物(示さず)を次いで次の工程で直
ちに使用した。
【0246】 塩化メチレン(1.4mL)中のDMAP(9mg、0.074mmol)お
よびDMAP・HCl(8.2mg、0.052mmol)に、DCC(10.
6mg、0.052mmol)を室温で添加した。次いで、塩化メチレン(2.
2mL)中の先の工程からの透明な油状物を、3時間かけて添加した。得られた
混合物を、室温で4時間攪拌し、次いで重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(5mL
)でクエンチした。層を分離し、次いで水層をEtOAc(3×5mL)で抽出
した。次いで、合わせた有機物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧
下で除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)
により、対応する粗大環状分子(示さず)を、無色の油状物として得た。
【0247】 先の工程からの粗大環状分子を、酢酸エチル(2.6mL)に溶解し、そして
Pd(OH)2/C(2.4mg、炭素上の20重量%)を添加した。得られた
懸濁液を脱気し、そして1Atmの水素気体(×5)で再充填し、そして水素雰
囲気下で3時間激しく攪拌した。粗混合物を、シリカゲルカラム上に直接ピペッ
ティングし、そして生成物を溶出して(50%EtOAc/ヘキサン)、ブリオ
スタチンアナログ903.1(0.3mg、7%−3工程)(pが2であり、R 20 が−O−CO−C715であり、R21が=CH−CO2Meであり、そしてR26 がMeである式Vの化合物)を白色個体として得た。
【0248】 (実施例4) (選択されたC20エステル置換基を含むブリオスタチンアナログ) この実施例は、C20に選択されたエステル置換基を含むブリオスタチン化合
物およびアナログを調製するための方法を例示する。
【0249】 (4A.アセチルC20エステル(702.2))
【0250】
【化77】 Wenderら(1998a)における化合物13について記述されたように
調製されたエナール13(180mg、0.03mmol)の0.5mLのMe
OHの溶液に、室温でp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS、2mg
、触媒性)およびトリメチルオルトホルメート(5滴)を添加した。反応の進行
を、薄層クロマトグラフィー(TLC)によって追跡した。30分後反応を1.
0mL Et3Nでクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、期待される粗ジメチ
ルアセタール生成物(示さず)を得た。この生成物を、直ちに、MeOH(0.
5mL)およびK2CO3(3mg、触媒性)に溶解した。反応の進行を、TLC
でモニターした。30分後反応をクエンチした。溶液を飽和NaHCO3でクエ
ンチし、EtOAc(10mL)で希釈し、H2Oで洗浄し、MgSO4で乾燥し
、そして減圧下で濃縮して、粗C20遊離ヒドロキシル生成物(示さず)を得た
。粗精製物を、直ちに、塩化メチレン(0.5mL)および無水酢酸(0.3m
L、過剰)に溶解し、そしてDMAP(5mg、触媒性)を室温で添加した。反
応の進行をTLCでモニターした。30分後反応をクエンチした。溶液を飽和N
aHCO3でクエンチし、EtOAc(10mL)で希釈し、H2Oで洗浄し、M
gSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上のクロ
マトグラフィー(20%EtOAc−ヘキサンを溶出液として使用する)により
精製し、14mg(4工程で82%)のジメチルアセタール37を得た。Rf(
20%酢酸エチル/ヘキサン)=0.17;Rf(25%EtOAc/ヘキサン
)=0.44;IR 2927,2859,1744,1719,1687,1
514,1249,1156,1103,1079,1037cm-11H N
MR(300MHz,CDCl3) δ 0.85(6H,m)1.16−1.
30(10H,m),1.14(3H,s),1.18(3H,s),1.75
(1H,m),1.98−2.17(3H,m),2.32(1H,m),3.
27(3H,s),3.52(1H,d,J=16.5Hz),3.68(3H
,s),3.79(3H,s),3.87(1H,m),3.95(1H,m)
,4.09(1H,m),4.47(2H,ABq,J=11.4Hz),5.
41(1H,s),5.88(1H,s),5.91(1H,dd,J=16.
2,7.7Hz),6.83(2H,d,J=8.7Hz),7.16(2H,
d,J=8.7Hz),7.27−7.35(6H,m),9.44(1H,d
,J=7.7Hz,C15);13C NMR(75MHz,CDCl3) δ
14.1,21.7,22.6,24.0,24.6,28.9,29.0,3
1.7,32.6,34.5,36.2,47.5,51.3,51.5,55
.4,69.2,71.3,71.8,74.4,76.3,102.7,11
4.1,118.2,127.1,127.7,127.9,128.7,12
9.5,130.7,138.9,151.6,159.6,166.6,16
7.3,172.1,195.0;[α]D 20=−0.7°(c 1.7,CH2 Cl2)。
【0251】
【化78】 (303.1(R20が−O−CO−Meであり、R21が=CH−CO2Meで
ある式303)) 0.6mLの1%水性CH2Cl2中のジメチルアセタール37(14mg、0
.02mmol)に、固体状の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−
ベンゾキノン(DDQ、10mg、0.03mmol)を室温で添加した。この
混合物を2時間攪拌し、シリカゲルのカラム上に直接ピペッティングし、そして
生成物を35%EtOAc/ヘキサンで溶出して、中間体アルコール303.1
(10mg、91%)を、無色油状物として得た:Rf(35%EtOAc/ヘ
キサン)=0.22;IR 3528,2930,2858,1745,172
0,1686,1458,1437,1380cm-11H NMR(300M
Hz,CDCl3) δ 0.86(3H,t,J=6.9Hz),1.13(
3H,s),1.17(3H,s),1.25(10H,m),1.52(2H
,m),1.71(2H,m),2.12(2H,m),2.35(1H,t,
J=14.1Hz),2.60(1H,d,J=3.6Hz),3.41(3H
,s,C19 OCH3),3.45(1H,m),3.68(3H,s),3
.82(1H,s),4.24(1H,m),4.55(2H,ABq,J=1
1.4Hz),5.47(1H,s),5.86(1H,s),5.91(1H
,dd,J=15.9,7.5Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz
),7.34(5H,s),9.52(1H,d,J=7.5Hz);13C−N
MR(75MHz,CDCl3) δ 13.6,15.3,21.6,22.
4,23.5,24.7,28.6,28.8,31.5,32.8,34.1
,39.5,47.4,51.1,51.2,68.3,70.9,71.0,
71.1,78.8,102.4,117.4,126.8,127.9,12
8.0,128.5,138.1,151.8,166.4,167.3,17
1.4,194.5;[α]D 20=−21.0°(c 1.0,CH2Cl2)。
【0252】
【化79】 (304.1(R20が−O−CO−Meであり、R21が=CH−CO2Meで
ある式304)) アルコール303.1(10mg、0.02mmol)を、1.1mL CH 3 CN/H2O(9:1)に溶解し、そして48%水性HF(200μL、300
mol%過剰)で室温で処理した。得られた混合物を、1時間攪拌し、飽和Na
HCO3でクエンチし、そして10mL EtOAcで希釈した。水層を分離し
、そしてEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し
、そして減圧下で濃縮して、粗ヘミケタールエナール304.1を無色油状物と
して得た。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(35%EtO
Ac−ヘキサンを溶出液として使用する)によって精製し、8mg(89%)の
ヘミケタールエナール304.1を得た。Rf(35%EtOAc/ヘキサン)
=0.15;IR 3528,2930,2858,1745,1720,16
86,1458,1437,1380cm-11H NMR(300MHz,C
DCl3) δ 0.86(3H,t,J=6.9Hz,オクタノエートMe)
,1.13(3H,s,C18 Me),1.17(3H,s,C18 Me)
,1.25(10H,m),1.52(2H,m),1.71(2H,m),2
.12(2H,m),2.35(1H,t,J=14.1Hz),2.60(1
H,d,J=3.6Hz),3.41(3H,s,C19 OCH3),3.4
5(1H,m),3.68(3H,s,メチルエステル),3.82(1H,s
),4.24(1H,m),4.44(1H,d,J=11.1Hz,CH2
h),4.69(1H,d,J=11.4Hz,CH2Ph),5.47(1H
,s,C20),5.86(1H,s,C34),5.91(1H,dd,J=
15.9,7.5Hz,C16),7.29(1H,d,J=15.9Hz,C
17),7.34(5H,s,Ph),9.52(1H,d,J=7.5Hz,
C15);13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ 13.8,15.4
,21.7,22.3,23.6,24.3,28.7,28.8,31.4,
32.7,34.2,39.5,47.3,51.1,51.2,68.3,7
0.8,71.0,71.1,78.1,102.3,117.4,126.8
,128.0,128.1,128.6,138.1,151.8,166.4
,167.1,171.7,194.7;[α]D 20=−19.0°(c 1.
4,CH2Cl2)。
【0253】
【化80】 (701.1(RがOHであり、R’がOBnであり、R3がTBSOであり
、R20が−O−CO−Me、であり、R21が=CH−CO2Meであり、R26
Meであり、そしてXが酸素である式701.1) カルボン酸407(実施例2B、15mg、0.03mmol)およびEt3
N(16.5μL、0.12mmol)を、300μLトルエンに溶解し、2,
4,6−トリクロロベンゾイルクロリド(4.8μL、0.03mmol)を室
温で滴下することによって処理した。室温で1時間後、新たに調製した304.
1および4−ジメチルアミノピリジン(14mg、0.12mmol)を、徐々
に添加し、そして40分間攪拌した。粗混合物を、シリカゲルのカラム上に直接
ピペティングし、そして生成物を20%EtOAc/ヘキサンで溶出して、エス
テル701.1を無色の油状物(15mg、63%)として得た。Rf(35%
EtOAc/ヘキサン)=0.71;IR 3487,2927,2856,1
723,1689,1455,1379,1228,1156,1113,10
84,1032,981cm-11H NMR(300MHz,C66) δ
0.80(1H,t,J=12.7Hz),0.93(3H,t,J=7.0H
z),0.97(3H,d,J=6.6Hz),1.10−1.36(24H,
m),1.36−1.85(21H,m),1.91−2.13(6H,m),
2.39(1H,t,J=12.8Hz),2.79(1H,d,J=13.2
Hz),2.93(1H,m),3.05(1H,m),3.29(3H,s)
,3.33(1H,s),3.37−3.48(2H,m),3.80(1H,
dd,J=11.4,5.1Hz),3.95−4.05(2H,m),4.1
5(1H,td,J=10.8,0.9Hz),4.23(1H,d,J=13
.5Hz),4.40(1H,d,J=12.0Hz),4.47(1H,d,
J=12.0Hz),5.57(1H,s),5.64(1H,dd,J=10
.6,4.6Hz),6.05(1H,dd,J=16.1,7.6Hz),6
.39(1H,s),7.10−7.35(5H,m),7.45(1H,d,
J=16.1Hz),9.60(1H,d,J=7.6Hz);13C−NMR(
75MHz,C66) δ 14.1,15.1,19.3,20.1,21.
3,22.3,22.4,22.7,23.8,24.0,24.6,24.6
,29.0,29.0,29.3,31.3,31.6,31.8,34.2,
34.5,35.2,35.7,36.2,37.6,43.5,45.7,5
1.6,59.1,64.9,66.7,71.1,72.0,72.9,74
.1,75.3,77.1,100.2,100.6,121.2,127.2
,127.3,127.9,128.6,138.9,151.2,164.5
,166.3,171.5,175.1,193.4;[α]20 D −19°(
c 1.5,CH2Cl2)。
【0254】
【化81】 THF(0.5ml)中のエステル701.1(13mg、0.02mmol
)にピリジン(360μL、0.45mmol)を添加し、次いで70%HF/
ピリジン(144μL、500mol%過剰)を添加し、20時間撹拌した。次
いで炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を用いて反応をクエンチした。二相混合液を
酢酸エチルにより抽出(×4)し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した
。溶媒を真空中で除去して、粗C3ヒドロキシエステル701.2を得た。粗混
合物をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、生成物を35%EtOAc/
ヘキサンを用いて溶出して、無色の油としてエステル701.2(9mg、82
%)を得た。Rf(40% EtOAc/ヘキサン)=0.19;IR 352
2,2927,2857,1724,1664,1230,1158,1136
,1107,979cm-11H NMR(400MHz,C66)δ0.84
(3H,t,J=5.4Hz),0.88−0.96(5H,m),1.00(
3H,d,J=4.8Hz),1.02−1.55(27H,m),1.63−
1.81(2H,m),1.82−1.94(2H,m),2.03(1H,b
r t,J=5.2Hz),2.19−2.27(1H,m),2.34(1H
,dt,J=9,1.5Hz),2.94−3.01(2H,m),3.22(
1H,s),3.58(1H,br d,J=3.6Hz),3.68−3.7
4(1H,m),3.84−3.88(1H,m),3.94(1H,dd,J
=8.6,3.1Hz),4.23(1H,dd,J=10.4,1.7Hz)
,4.31(1H,br t,J=8.1Hz),5.36−5.41(1H,
m),5.50(1H,s),5.61(1H,d,J=5.4Hz),6.0
0 (1H,dd,J=12.0,5.4Hz),6.36(1H,s),6.
53(1H,d,J=12.0Hz);13C NMR(100MHz,C66
δ14.2,19.4,19.8,22.4,22.9,24.0,24.5,
25.0,29.1,29.2,30.2,31.8,31.9,32.0,3
3.1,34.6,34.9,35.4,36.5,43.6,45.6,50
.7,66.1,66.7,69.6,73.2,74.7,75.8,76.
3,77.5,98.7,102.6,120.5,140.1,151.2,
151.5,166.5,171.5,174.2[α]20 D−13.5°(c
0.9,CDCl3
【0255】
【化82】 2.0mlCH2Cl2中のC3ヒドロキシエステル701.2(8mg、0.
01mmol)の溶液に4Åモレキュラーシーブを添加し、そして混合液を20
分間静置した。45〜50ビーズのAmberlyst−15スルホン酸樹脂を
添加し、そして混合液を室温において2時間撹拌した。粗混合液をシリカゲルの
カラムに直接ピペットを用いて移し、そして生成物を35%EtOAc/ヘキサ
ンを用いて溶出して、無色の油として予想された大環状生成物(示さず)(5m
g、83%)を得た。Rf(35% EtOAc/ヘキサン)=0.21;IR
3522,2927,2857,1724,1664,1230,1158,1
136,1107,979cm-11HNMR(400MHz,C66)δ0.
84(3H,t,J=5.4Hz),0.88−0.96(5H,m),1.0
0(3H,d,J=4.8Hz),1.02−1.55(27H,m),1.6
3−1.81(2H,m),1.82−1.94(2H,m),2.03(1H
,br t,J=5.2Hz),2.19−2.27(1H,m),2.34(
1H,dt,J=9,1.5Hz),2.94−3.01(2H,m),3.2
2(1H,s),3.58(1H,br d,J=3.6Hz),3.68−3
.74(1H,m),3.84−3.88(1H,m),3.94(1H,dd
,J=8.6,3.1Hz),4.23(1H,dd,J=10.4,1.7H
z),4.31(1H,br t,J=8.1Hz),5.36−5.41(1
H,m),5.50 (1H,s),5.61(1H,d,J=5.4Hz),
6.00(1H,dd,J=12.0,5.4Hz),6.36(1H,s),
6.53(1H,d,J=12.0Hz);13CNMR(100MHz,C66 )δ14.2,19.4,19.8,22.4,22.9,24.0,24.5
,25.0,29.1,29.2,30.2,31.8,31.9,32.0,
33.1,34.6,34.9,35.4,36.5,43.6,45.6,5
0.7,66.1,66.7,69.6,73.2,74.7,75.8,76
.3,77.5,98.7,102.6,120.5,140.1,151.2
,151.5,166.5,171.5,174.2。
【0256】 上記工程由来の大環状生成物を0.5mlEtOAcに溶解し、そして2.2
mgのPb(OH)2(炭素担持20%)を添加した。得られた懸濁液を水素ガ
スのバルーン圧下で35分間激しく撹拌した。粗混合液をシリカゲルのカラムに
直接ピペットで移し、そして生成物を60%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出
して、白色の半固形物としてアセテートアナログ702.2(4mg、93%)
(式IIの化合物、ここで、R3がOHであり、R20が−O−CO−Meであり
、R21が=CH−CO2Meであり、R26がMeでありそしてXが酸素である)
を得た。Rf(50% EtOAc/ヘキサン)=0.16;IR3522,2
927,2857,1724,1664,1230 IR(ニート)=3455
,3319,2929,2856,1735,1380,1230,1138,
976cm-11H NMR(500MHz,CDCl3)δ0.37(3H,b
r.s),.77−.92(14H,m),1.06(3H,d,J=6.4H
z),1.07(1H,t,J=11.0Hz),1.10−1.28(5H,
m),1.27(3H,s),1.50(3H,s),1.57−1.78(4
H,m),2.03(2H,t,J=7.4Hz),2.17(1H,dd,J
=9.9,0.5Hz),2.37(1H,m),2.40(1H,m),2.
85(1H,t,J=11.2Hz),2.96(1H,t,J=10.8Hz
),3.15(3H,s),3.68−3.75(3H,m),3.91(1H
,dd,J=11.2,4.0Hz),4.12(1H,t,J=9.7Hz)
,4.35(1H,dd,J=13.9,2.3Hz),4.48(1H,td
,J=11.0,2.8Hz),4.70(1H,d,J=12.1Hz),5
.44(1H,五重線,J=4.8Hz),5.54(1H,d,J=7.3H
z),5.69(1H,s),5.76(1H,s),5.85(1H,dd,
J=16.1,7.5Hz),6.40(1H,d,J=1.8Hz),6.5
0(1H,d,J=15.9Hz);13C NMR(125MHz,CDCl3
)δ14.3,19.6,12.0,22.9,23.2,24.9,25.0
,29.2,29.2,31.4,31.5,31.9,32.9,34.7,
36.3,39.9,42.6,43.2,45.4,50.5,65.2,6
6.2,67.0,70.4,74.2,74.7,75.3,75.9,78
.5,99.7,103.1,120.5,142.5,152.5,171.
6,172.5;[α]25 D=−9.0°(c=0.36,CDCl3)。
【0257】 (4B.ヘプタノエートC20エステル(702.3))
【0258】
【化83】 化合物13についてWenderら(1998a)が記載したように調製した
0.5mlのMeOH中の式305(ここでR20は、C715である)(224
mg、0.04mmol)のエナールの溶液に、室温でPPTS(2mg、触媒
)およびトリメチルオルトホルメート(一滴)を添加した。反応の進行をTLC
によりモニターした。30分後、反応を1.0mlEt3Nを用いてクエンチし
た。溶媒を減圧下で除去して、式306の対応する粗ジメチルアセタール生成物
を得た。この生成物を直ちにMeOH(2.0ml)およびK2CO3(3mg、
触媒)に溶解した。反応の進行をTLCによりモニターした。30分後、反応を
クエンチした。溶液を飽和NaHCO3を用いてクエンチし、EtOAc(10
ml)を用いて希釈し、H2Oを用いて洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧
下で濃縮して、式307の対応する粗C20遊離ヒドロキシル生成物を得た。
【0259】 ヘプタン酸(6mg、0.05mmol)およびEt3N(21μL、0.1
6mmol)を600μLトルエンに溶解し、そして2,4,6−トリクロロベ
ンゾイルクロライド(7.0μL、0.05mmol)の室温下での滴下により
処理した。室温で1時間後、新たに調製した式307のC20遊離ヒドロキシル
生成物および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、20mg、0.17mm
ol)のトルエン溶液を徐々に添加し、そして撹拌を40分間続けた。30分後
、反応をクエンチした。溶液を飽和NaHCO3を用いてクエンチし、EtOA
c(10ml)を用いて希釈し、H2Oで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減
圧下で濃縮した。粗生成物を20%EtOAc−ヘキサンを溶出液として用いる
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、21mg(84%)の対応
するジメチルアセタール(式308.1のC20ヘプテノエート生成物)を得た
。Rf(20% EtOAc/ヘキサン)=0.22;IR 2927,2859
,1744,1719,1687,1514,1249,cm-1 1H NMR
(300MHz,CDCl3)δ0.85 (6H,m)1.16−1.30(
10H,m),1.14(3H,s),1.18(3H,s),1.75(1H
,m),1.98−2.17(3H,m),2.32(1H,m),3.27(
3H,s),3.52(1H,d,J=16.5Hz),3.68(3H,s)
,3.79(3H,s),3.87 (1H,m),3.95(1H,m),4
.09(1H,m),4.42(2H,ABq,J=11.0Hz),4.59
(1H,d,J=11.0Hz),4.65(1H,d,J=11.8Hz),
4.98(1H,s),5.02(1H,d,J=15.2Hz),5.41(
1H,s),5.88(1H,s),5.91(1H,dd,J=16.2,7
.7Hz),6.83(2H,d,J=8.7Hz),7.16(2H,d,J
=8.7Hz),7.27−7.35(6H,m),9.44(1H,d,J=
7.7Hz); 13C NMR(75MHz,CDCl3)δ14.1,21.
7,22.6,24.0,24.6,28.9,29.0,31.7,32.6
,34.5,36.2,47.5,51.3,51.5,55.4,69.2,
71.3,71.8,74.4,76.3,102.7,114.1,118.
2,127.1,127.7,127.9,128.7,129.5,130.
7,138.9,151.6,159.6,166.6,167.3,172.
1,195.0。
【0260】 1%CH2Cl2水溶液0.5mL中の308.1(17mg、0.02mmo
l)の溶液に、固体2,3−ジクロロ−5,6ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
(DDQ、8mg、0.03mmol)を室温で添加した。混合液を2時間撹拌
し、シリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、そして生成物を35%EtOA
c/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油として対応する中間体アルコール(1
1mg、85%)を得た。Rf(50% EtOAc/ヘキサン)=0.55;
IR 3528,2930,2858,1745,1720,1686 cm -11H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.86(3H,t,J=6.
9Hz),1.13(3H,s),1.17(3H,s),1.25(10H,
m),1.52(2H,m),1.71(2H,m),2.12(2H,m),
2.35(1H,t,J=14.1Hz),2.60(1H,d,J=3.6H
z),3.41(3H,s),3.45(1H,m),3.68(3H,s),
3.82(1H,s),4.24(1H,m),4.54(2H,ABq,J=
11.2 Hz),5.47(1H,s),4.98(1H,s),5.02(
1H,d,J=15.2Hz),5.86(1H,s),5.91 (1H,d
d,J=15.9,7.5Hz),7.29(1H,d,J=15.9 Hz)
,7.34(5H,s),9.52(1H,d,J=7.5 Hz);13C−N
MR(75 MHz,CDCl3)δ13.8,15.4,21.7,22.4
,23.6,24.4,28.8,28.8,31.5,32.8,34.4,
39.5,47.4,51.1,51.2,68.3,70.8,71.1,7
1.2,78.3,102.5,117.3,127.0,127.9,128
.0,128.5,138.1,151.7,166.5,167.4,171
.8,194.6。
【0261】 中間体アルコール(11mg、0.02mmol)を1.0mLCH3CN/
2O(9:1)に溶解し、そして48%HF水溶液(200μL、300mo
l%過剰)を用いて室温で処理した。得られた混合液を1時間撹拌し、飽和Na
HCO3を用いてクエンチし、そして10mLのEtOAcを用いて希釈した。
水層を分離し、そしてEtOAcを用いて抽出した(×2)。合わせた有機相を
Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、無色の油として式303aの対
応する粗ヘミケタールエナールを得た。粗生成物を50%EtOAc−ヘキサン
を溶出液として用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、
8mg(80%)のC20ヘプテノエートヘミケタールエナールを得た。Rf
35% EtOAc/ヘキサン)=0.05;IR 3528,2930,28
58,1745,1720,1686,1458,1437,1380 cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.86(3H,t,J=6.
9Hz),1.13(3H,s),1.17(3H,s),1.25(10H,
m),1.52(2H,m),1.71(2H,m),2.12(2H,m),
2.35(1H,t,J=14.1Hz),2.60(1H,d,J=3.6H
z),3.41(3H,s),3.45(1H,m),3.68(3H,s),
3.82(1H,s),4.24(1H,m),4.52(2H,ABq,J=
11.4Hz),4.98(1H,s),5.02(1H,d,J=15.2H
z),5.47(1H,s),5.86(1H,s),5.91(1H,dd,
J=15.9,7.5Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz),7.
34(5H,s),9.52(1H,d,J=7.5Hz); 13C−NMR(
75MHz,CDCl3)δ13.9,15.4,21.7,22.4,23.
6,24.4,28.8,28.8,31.4,32.7,34.2,39.5
,47.4,51.1,51.2,68.3,70.9,71.1,71.1,
78.5,102.4,117.4,126.8,128.0,128.0,1
28.6,138.1,151.8,166.4,167.1,171.8,1
94.7。
【0262】 カルボン酸407(21mg、0.04mmol)およびEt3N(19μL
、0.12mmol)を400μLトルエンに溶解し、そして2,4,6−トリ
クロロベンゾイルクロライド(6.0μL、0.04mmol)の室温下での滴
下により処理した。室温で1時間後、新たに調製したC20ヘプテノエートヘミ
ケタールエナール(16mg、0.03mmol)および4−ジメチルアミノピ
リジン(17mg、0.13mmol)のトルエン溶液を徐々に添加し、そして
撹拌を40分間続けた。粗混合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、
そして生成物を20%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油として
予想されたエステル(式701の化合物、ここで、RがOHであり、R'がOB
nであり、R3がTBSOであり、R20がヘプテノエートであり、R21が=CH
−CO2Meであり、そしてR26がメチルである)(24mg、80%)を得た
。IR 3487,2927,2856,1723,1689,1455,13
79 cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.80(1H,
t,J=12.7Hz),0.93(3H,t,J=7.0Hz),0.97(
3H,d,J=6.6Hz),1.10−1.36(24H,m),1.36−
1.85(21H,m),1.91− 2.13(6H,m),2.39(1H
,t,J=12.8Hz),2.79(1H,d,J=13.2Hz),2.9
3(1H,m),3.05(1H,m),3.29(3H,s),3.33(1
H,s),3.37−3.48(2H,m),3.80(1H,dd,J =1
1.4,5.1Hz),3.95−4.05(2H,m),4.15(1H,t
d,J=10.8,0.9Hz),4.23(1H,d,J=13.5Hz),
4.50(2H,ABq,J=12.0Hz),4.98(1H,s),5.0
0(1H,d,J=15.2Hz),5.57(1H,s),5.64(1H,
dd,J=10.6,4.6Hz),6.05(1H,dd,J=16.1,7
.6Hz),6.39(1H,s),7.10−7.35(5H,m),7.4
5(1H,d,J=16.1Hz),9.60(1H,d,J=7.6Hz); 13 C−NMR(75MHz,CDCl3)δ14.1,15.1,19.3,2
0.1,21.3,22.3,22.4,22.7,23.8,24.0,24
.6,24.6,29.0,29.0,29.3,31.3,31.6,31.
8,34.2,34.5,35.2,35.7,36.2,37.6,43.5
,45.7,51.6,59.1,64.9,66.7,71.1,72.0,
72.9,74.1,75.3,77.1,100.2,100.6,121.
2,127.2,127.3,127.9,128.6,138.9,151.
2,164.5,166.3,171.5,175.1,193.4;[α]20 D −19°(c1.5,CH2Cl2)。
【0263】 THF(0.5ml)中の、上記工程で調製されたエステル(21mg、0.
03mmmol)にピリジン(360μL、0.45mmol)を添加し、つづ
いて70%HF/ピリジン(144μL、500mol%過剰)を添加し、そし
て20時間撹拌した。次いで反応を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を用いてクエ
ンチした。2相混合液を酢酸エチルを用いて抽出(×4)し、そして合わせた有
機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を真空下で除去して、対応する粗C3ヒ
ドロキシエステルを得た。粗混合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し
、そして生成物を30%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油とし
て予想されたエステル(R3がOHである)(13mg、68%)を得た。Rf
(30% EtOAc/ヘキサン)=0.23;IR 3522,2927,2
857,1724,1664,1230,1158,1136,1107,97
9cm-11H NMR(400MHz,CDCl3)δ0.84(3H,t,J
=5.4Hz),0.88−0.96(5H,m),1.00(3H,d,J=
4.8Hz),1.02−1.55(27H,m),1.63−1.81(2H
,m),1.82−1.94(2H,m),2.03(1H,br t,J=5
.2Hz),2.19−2.27(1H,m),2.34(1H,dt,J=9
,1.5Hz),2.94−3.01(2H,m),3.22(1H,s),3
.58(1H,br d,J=3.6Hz),3.68−3.74(1H,m)
,3.84−3.88(1H,m),3.94(1H,dd,J=8.6,3.
1Hz),4.23(1H,dd,J=10.4,1.7Hz),4.31(1
H,br t,J=8.1Hz),4.97(1H,s),5.02(1H,d
,J=15.2Hz),5.36−5.41(1H,m),5.50(1H,s
),5.61(1H,d,J=5.4Hz),6.00(1H,dd,J=12
.0,5.4Hz),6.36(1H,s),6.53(1H,d,J=12.
0Hz); 13C NMR(100MHz,CDCl3)δ14.2,19.4
,19.8,22.4,22.9,24.0,24.5,25.0,29.1,
29.2,30.2,31.8,31.9,32.0,33.1,34.6,3
4.9,35.4,36.5,43.6,45.6,50.7,66.1,66
.7,69.6,73.2,74.7,75.8,76.3,77.5,98.
7,102.6,120.5,140.1,151.2,151.5,166.
5,171.5,174.2;[α]20 D −13.5°(c0.9,CDCl3 )。
【0264】 1.0mlCH2Cl2中の上記工程のC3ヒドロキシエステルの溶液(12m
g、0.01mmol)に4Åモレキュラーシーブを添加し、そして混合液を2
0分間静置させた。45〜50ビーズのAmberlyst−15スルホン酸樹
脂を添加し、そして混合液を室温において2時間撹拌した。粗混合液をシリカゲ
ルのカラムに直接ピペットを用いて移し、そして生成物を35%EtOAc/ヘ
キサンを用いて溶出して、無色の油として対応するヘキサノエート大環状物(7
mg、70%)を得た。Rf(35% EtOAc/ヘキサン)=0.21;I
R 3522,2927,2857,1724,1664,1230,1158
,1136,1107,979 cm-11H NMR(400MHz,CD
Cl3)δ0.84(3H,t,J=5.4Hz),0.88−0.96(5H
,m),1.00(3H,d,J=4.8Hz),1.02−1.55(27H
,m),1.63−1.81(2H,m),1.82−1.94(2H,m),
2.03(1H,br t,J=5.2Hz),2.19−2.27(1H,m
),2.34(1H,dt,J=9,1.5Hz),2.94−3.01(2H
,m),3.22(1H,s),3.58(1H,br d,J=3.6Hz)
,3.68−3.74(1H,m),3.84−3.88(1H,m),3.9
4(1H,dd,J=8.6,3.1Hz),4.23(1H,dd,J=10
.4,1.7Hz),4.31(1H,br t,J=8.1Hz),4.99
(1H,s),5.03(1H,d,J=15.2Hz),5.36−5.41
(1H,m),5.50(1H,s),5.61(1H,d,J=5.4Hz)
,6.00(1H,dd,J=12.0,5.4Hz),6.36(1H,s)
,6.53(1H,d,J=12.0Hz); 13C NMR(100MHz,
CDCl3)δ14.2,19.4,19.8,22.4,22.9,24.0
,24.5,25.0,29.1,29.2,30.2,31.8,31.9,
32.0,33.1,34.6,34.9,35.4,36.5,43.6,4
5.6,50.7,66.1,66.7,69.6,73.2,74.7,75
.8,76.3,77.5,98.7,102.6,120.5,140.1,
151.2,151.5,166.5,171.5,174.2。
【0265】 上記工程の粗大環状生成物(2mg、0.01mmol)を0.5mLEtO
Acに溶解し、そして2.2mgのPb(OH)2(炭素担持20%)を添加し
た。得られた懸濁液を水素ガスのバルーン圧下で35分間激しく撹拌した。粗混
合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、そして生成物を60%EtO
Ac/ヘキサンを用いて溶出して、白色の半固形物としてヘプタノエートアナロ
グ(702.3)(1mg、63%)(式IIの化合物、ここで、R3がOHで
あり、R20が−O−CO−C613であり、R21が=CH−CO2Meであり、R 26 がメチルであり、そしてXが酸素である)を得た。Rf(50%EtOAc
/ヘキサン)=0.21;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.37
(3H,br.s),.79−.92(14H,m),1.06(3H,d,J
=6.4Hz),1.07(1H,t,J=11.0Hz),1.10−1.2
5(5H,m),1.27(3H,s),1.50(3H,s),1.57−1
.78(4H,m),2.03(2H,t,J=7.4Hz),2.17(1H
,dd,J=9.9/0.5Hz),2.37(1H,m),2.40(1H,
m),2.85(1H,t,J=11.2Hz),2.96(1H,t,J=1
0.8Hz),3.15(3H,s),3.68− 3.72(3H,m),3
.91(1H,dd,J=11.2,4.0Hz),4.13(1H,t,J=
9.7Hz),4.35(1H,dd,J=13.9,2.2Hz),4.48
(1H,td,J=11.0/ 2.8Hz),4.70(1H,d,J=12
.1Hz),5.44(1H,quint.,J=4.8Hz),5.54(1
H,d,J=7.3Hz),5.69(1H,s),5.76(1H,s),5
.85(1H,dd,J=16.1,7.5Hz),6.40(1H,d,J=
1.8Hz),6.50(1H,d,J=15.9Hz);13C NMR(12
5MHz,CDCl3)δ14.2,19.4,19.8,22.4,22.9
,24.0,24.5,25.0,29.1,29.2,30.2,31.8,
31.9,32.0,33.1,34.6,34.9,35.4,36.5,4
3.6,45.6,50.7,66.1,66.7,69.6,73.2,74
.7,75.8,76.3,77.5,98.7,102.6,120.5,1
40.1,151.2,151.5,166.5,171.5,174.2。
【0266】 (4C.ミリスチン酸C20エステル(702.4)) 化合物13についてWenderら(1998a)が記載したように調製した
0.5mLのMeOH中の式305(ここでR20は、C715である)(180
mg、0.03mmol)のエナールの溶液に、室温でPPTS(2mg、触媒
)およびトリメチルオルトホルメート(5滴)を添加した。反応の進行をTLC
によりモニターした。30分後、反応を1.0mlEt3Nを用いてクエンチし
た。溶媒を減圧下で除去して、式306に従う対応する粗ジメチルアセタール生
成物を得た。このジメチルアセタールを直ちにMeOH(0.5ml)およびK 2 CO3(3mg、触媒)に溶解した。反応の進行をTLCによりモニターした。
30分後、反応をクエンチした。溶液を飽和NaHCO3を用いてクエンチし、
EtOAc(10ml)を用いて希釈し、H2Oを用いて洗浄し、MgSO4で乾
燥し、そして減圧下で濃縮して、式307の粗C20遊離ヒドロキシル生成物を
得た。この生成物を、実施例4Bにおけるヘプタン酸の反応と同じ様式において
ミリスチン酸と反応させた。30分後、反応をクエンチした。溶液を飽和NaH
CO3を用いてクエンチし、EtOAc(10ml)を用いて希釈し、H2Oを用
いて洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。粗生成物を35%
EtOAc−ヘキサンを溶出液として用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、式308の所望するジメチルアセタールミリスチン酸14m
g(3工程について70%)を得た。Rf(20%酢酸エチル/ヘキサン)=0
.5; Rf(35% EtOAc/ヘキサン)=0.50;IR 2927,
2859,1744,1719,1687,1514,1249,1156,1
103,1079,1037cm-1 1H NMR(300MHz,CDCl3
)δ0.85(6H,m)1.16−1.30(10H,m),1.14(3H
,s),1.18(3H,s),1.75(1H,m),1.95−2.17(
3H,m),2.32(1H,m),3.37(3H,s),3.52(1H,
d,J=16.5Hz),3.68(3H,s),3.79(3H,s),3.
87(1H,m),3.95(1H,m),4.09(1H,m),4.55(
2H,ABq,J=11.0Hz),5.41(1H,s),5.86(1H,
s),5.91(1H,dd,J=16.2,7.6Hz),6.83(2H,
d,J=8.7Hz),7.16(2H,d,J=8.7Hz),7.30−7
.35(6H,m),9.43(1H,d,J=7.6Hz); 13C NMR
(75MHz,CDCl3)δ14.1,21.7,22.6,24.0,24
.6,28.9,29.0,31.7,32.6,34.5,36.2,47.
5,51.3,51.5,55.4,69.2,71.3,71.8,74.4
,76.3,102.7,114.1,118.2,127.1,127.7,
127.9,128.7,129.5,130.7,138.9,151.6,
159.6,166.6,167.3,172.1,195.0。
【0267】 1%CH2Cl2水溶液0.6mL中のジメチルアセタールミリスチン酸(11
mg、0.01mmol)の溶液に、固体2,3−ジクロロ−5,6ジシアノ−
1,4−ベンゾキノン(DDQ、4mg、0.02mmol)を室温で添加した
。混合液を2時間撹拌し、シリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、そして生
成物を35%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油として対応する
中間体アルコール(8mg、89%)を得た:Rf(35% EtOAc/ヘキ
サン)=0.22; IR 3528,2930,2858,1745,172
0,1686,1458,1437,1380 cm-11H NMR(30
0MHz,CDCl3)δ0.86(3H,t,J=6.9Hz),1.13(
3H,s),1.17(3H),1.25(10H,m),1.52(2H,m
),1.71(2H,m),2.12(2H,m),2.35(1H,t,J=
14.1Hz),2.60(1H,d,J=3.6Hz),3.41(3H,s
),3.45(1H,m),3.68(3H,s),3.82(1H,s),4
.24(1H,m),4.59(2H,ABq,J=11.4Hz),5.47
(1H,s,C20),5.86(1H,s),5.91(1H,dd,J=1
5.9,7.5Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz),7.34(
5H,m),9.52(1H,d,J=7.5Hz);13C−NMR(75MH
z,CDCl3)δ13.86,15.44,21.70,22.38,23.
61,24.39,28.75,28.81,31.45,32.75,34.
22,39.50,47.35,51.13,51.23,68.32,70.
89,71.06,71.12,78.51,102.36,117.43,1
26.83,127.97,127.98,128.57,138.11,15
1.80,166.42,167.11,171.76,194.73; [
α]D 20=−21.0°(c1.0,CH2Cl2)。
【0268】 中間体アルコール(7mg、0.02mmol)を1.1mLCH3CN/H2 O(9:1)に溶解し、そして48%HF水溶液(200μL、300mol%
過剰)を用いて室温で処理した。得られた混合液を1時間撹拌し、飽和NaHC
3を用いてクエンチし、10mLのEtOAcを用いて希釈した。水相を分離
し、そしてEtOAcを用いて抽出した(×2)。合わせた有機相をNa2SO4 で乾燥し、そして真空中で濃縮して、無色の油として粗ヘミケタールエナール(
反応スキーム11における44であり、これは、以下の本実施例に関する化合物
番号を提供する)を得た。粗生成物を35%EtOAc−ヘキサンを溶出液とし
て用いるシリカゲルカラムのクロマトグラフィーを用いて精製し、6mg(86
%)のエナール44を得た。Rf(35% EtOAc/ヘキサン)=0.15
;IR 3528,2930,2858,1745,1720,1686,14
58,1437,1380cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ
0.87(3H,t,J=6.9Hz),1.13(3H,s),1.15(3
H,s),1.28(10H,m),1.52(2H,m),1.71(2H,
m),2.12(2H,m),2.35(1H,t,J=14.1Hz),2.
60(1H,d,J=3.6Hz),3.41(3H,s),3.45(1H,
m),3.68(3H,s),3.82(1H,s),4.24(1H,m),
4.56(2H,ABq,J=11.0Hz),5.47(1H,s),5.8
6(1H,s),5.91(1H,dd,J=15.9,7.4Hz),7.2
8(1H,d,J=15.9Hz),7.35(5H,s),9.52(1H,
d,J=7.4Hz);13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ13.9,
14.1,19.4,20.0,22.7,23.0,24.4,24.6,2
9.1,29.1,29.4,29.4,29.6,29.7,31.2,31
.4,31.9,32.4,34.6,36.0,40.0,42.6,42.
9,45.0,51.1,64.5,66.3,68.7,70.4,73.7
,74.1,75.8,76.1,77.2,78.7,94.0,98.9,
102.4,119.7,125.7,142.8,151.8,167.0,
172.1,172.5,194.7。
【0269】 カルボン酸6(6mg、0.01mmol)およびEt3N(6μL、0.0
4mmol)を300μLトルエンに溶解し、そして2,4,6−トリクロロベ
ンゾイルクロライド(2.0μL、0.01mmol)の室温下での滴下により
処理した。室温で1時間後、新たに調製したエナール44および4−ジメチルア
ミノピリジン(5mg、0.04mmol)のトルエン溶液を徐々に添加し、そ
して撹拌を40分間続けた。粗混合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移
し、そして生成物を20%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油と
してエステル−エナール46を得た。Rf(35% EtOAc/ヘキサン)=
0.71;IR 3487,2927,2856,1723,1689,145
5,1379,1228,1156,1113,1084,1032,981
cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.80(1H,t,J
=12.7Hz),0.93(3H,t,J=7.0Hz),0.98(3H,
d,J=6.6Hz),1.10−1.41(24H,m),1.42−1.8
5(21H,m),1.92− 2.13(6H,m),2.39(1H,t,
J=12.7Hz),2.81(1H,d,J=13.2Hz),2.93(1
H,m),3.05(1H,m),3.29(3H,s),3.33(1H,s
),3.37−3.48(2H,m),3.80(1H,dd,J =11.4
,5.1Hz),3.95−4.05(2H,m),4.15(1H,td,J
=10.8,0.9Hz),4.23(1H,d,J=13.5Hz),4.4
6(2H,ABq,J=11.0Hz),5.57(1H,s),5.64(1
H,dd,J=10.6,4.6Hz),6.05(1H,dd,J=15.9
,7.5Hz),6.39(1H,s),7.10−7.35(5H,m),7
.45(1H,d,J=15.9Hz),9.60(1H,d,J=7.5Hz
);13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ−9.6,−9.4,9.2,
10.3,13.2,14.1,15.1,19.3,20.1,21.3,2
2.3,22.4,22.7,23.8,24.0,24.6,24.6,29
.0,29.0,29.3,31.3,31.6,31.8,34.2,34.
5,35.2,35.7,36.2,37.6,43.5,45.7,51.6
,59.1,64.9,66.7,71.1,72.0,72.9,74.1,
75.3,77.1,100.2,100.6,121.2,127.2,12
7.3,127.9,128.6,138.9,151.2,164.5,16
6.3,171.5,175.1,193.2;[α]20 D −19°(c1.
5,CH2Cl2)。
【0270】 THF(0.5ml)中の、エステル−エナール46(8.0mg、0.00
1mmmol)に70%HF/ピリジン(0.3mL、0.3mmol)を添加
し、そして2時間撹拌した。次いで反応を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を用い
てクエンチした。2相混合液を酢酸エチルを用いて抽出(×4)し、そして合わ
せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を真空下で除去して粗大環状物を
得た。粗混合液をシリカゲルのクロマトグラフに供し、そして生成物を50%E
tOAc/ヘキサンを用いて溶出して、透明の油として対応する大環状物(5.
0mg(83%)を得た:Rf(40% EtOAc/ヘキサン)=0.19;
IR 3522,2927,2857,1724,1664,1230,115
8,1136,1107,979cm-11H NMR(300MHz,CDC
3)δ0.84(3H,t,J=5.4Hz),0.88−0.96(5H,
m),1.00(3H,d,J=4.8Hz),1.02−1.55(27H,
m),1.63−1.81(2H,m),1.82−1.94(2H,m),2
.03(1H,br t,J=5.2Hz),2.19−2.27(1H,m)
,2.34(1H,dt,J=9,1.5Hz),2.94−3.01(2H,
m),3.22(1H,s),3.58(1H,br d,J=3.6Hz),
3.68−3.74(1H,m),3.84−3.88(1H,m),3.94
(1H,dd,J=8.6,3.1Hz),4.23(1H,dd,J=10.
4,1.7Hz),4.31(1H,br t,J=8.1Hz),4.56(
2H,ABq,J=11.0Hz),5.36−5.41(1H,m),5.5
0(1H,s),5.61(1H,d,J=5.4Hz),6.00(1H,d
d,J=12.0,5.4Hz),6.36(1H,s),6.53(1H,d
,J=12.0Hz);13C NMR(100MHz,CDCl3)δ14.1
,19.4,20.0,22.7,23.0,24.4,24.6,29.1,
29.1,29.4,29.4,29.6,29.7,31.2,31.4,3
1.9,32.4,34.6,36.0,40.0,42.6,42.9,45
.0,51.1,64.5,66.3,68.7,70.4,73.7,74.
1,75.8,76.1,77.2,78.7,94.0,98.9,102.
4,119.7,125.7,142.8,151.8,167.0,172.
1,172.5。
【0271】 酢酸エチル(1.0ml)中の、上記工程にある粗大環状物の5.0mg(0
.0005mmol)にパールマン触媒(Pearlman’s cataly
st)を触媒量添加した。フラスコを真空にして、そして、1atmの水素雰囲
気に再び満たし(×4)、水素下で30分間撹拌し、そして次いで、シリカゲル
のカラムに直接ピペットで移し、そして生成物を60%酢酸エチル/ヘキサンを
用いて溶出した。この工程は、4.8mg(99%)のアナログ48(702.
4)(式IIの化合物、ここで、R3がOHであり、R20が−O−CO−C132 7 であり、R21が=CH−CO2Meであり、R26がメチルであり、そしてXが酸
素である)を非結晶固体として得た。Rf(50% EtOAc/ヘキサン)=
0.16;IR 3522,2927,2857,1724,1664,123
0 IR(ニート)=3455,3319,2929,2856,1735,1
380,1230,1138,976cm-11H NMR(300MHz,C
DCl3)δ0.37(3H,bs),0.79−0.92(14H,m),1
.06(3H,d,J=6.4Hz),1.07(1H,t,J=11.0Hz
),1.10− 1.25(5H,m),1.27(3H,s),1.50(3
H,s),1.57−1.78(4H,m),2.03(2H,t,J=7.4
Hz),2.17(1H,dd,J=9.9/ 0.5Hz),2.37(1H
,m),2.40(1H,m),2.85(1H,t,J=11.2Hz),2
.96(1H,t,J=10.8Hz),3.15(3H,s),3.68−
3.72(3H,m),3.91(1H,dd,J=11.2, 4.0Hz)
,4.13(1H,t,J=9.7Hz),4.35(1H,dd,J=13.
9/ 2.2Hz),4.48(1H,td,J=11.0, 2.8Hz),
4.70(1H,d,J=12.1Hz),5.44(1H,五重線,J=4.
8Hz),5.54(1H,d,J=7.3Hz),5.69(1H,s),5
.76(1H,s),5.85(1H,dd,J=16.1,7.5Hz),6
.40(1H,d,J=1.8Hz),6.50(1H,d,J=15.9Hz
);13C NMR(125MHz,CDCl3)δ14.1,19.4,20.
0,22.7,23.0,24.4,24.6,29.1,29.1,29.4
,29.4,29.6,29.7,31.2,31.4,31.9,32.4,
34.6,36.0,40.0,42.6,42.9,45.0,51.1,6
4.5,66.3,68.7,70.4,73.7,74.1,75.8,76
.1,77.2,78.7,94.0,98.9,102.4,119.7,1
25.7,142.8,151.8,167.0,172.1,172.5。
【0272】 (4D.ベンゾエートC20エステル(702.5)) 安息香酸をオクタン酸に置換して、対応する保護されたベンゾエート生成物を
形成させることを除いて、実施例1Cでの化合物111についての手順にしたが
って、エナール45を調製した。
【0273】 カルボン酸6(6mg、0.01mmol)およびEt3N(6μL、0.0
4mmol)を300μLトルエンに溶解し、そして2,4,6−トリクロロベ
ンゾイルクロライド(2μL、0.01mmol)の室温下での滴下により処理
した。室温で1時間後、新たに調製したエナール45および4−ジメチルアミノ
ピリジン(5mg、0.01mmol)のトルエン溶液を徐々に添加し、そして
撹拌を40分間続けた。粗混合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、
そして生成物を20%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油として
予期されたエステル生成物(8mg、89%)を得た。Rf(35% EtOA
c/ヘキサン)=0.71;IR 3460,2927,2856,1723
cm-11H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.08 3H,s),0
.08(3H,s),0.81(12H,m),0.82−0.96(3H,m
),1.06−1.32(15H,m),1.59−1.81(4H,m),2
.20(1H,t,J=9.3Hz),3.33−3.44(2H,m),3.
67−3.84(1H,m),4.00−4.15(4H,m),4.31−4
.39(1H,m),4.55(2H,ABq,J=8.5Hz),5.41(
1H,s),5.75(1H,dd,J=15.5,3.4Hz),6.01(
1H,s),6.39(1H,s),7.28−7.47(9H,m),7.8
4(1H,d,J=6.9Hz),9.17(1H,d,J=7.3Hz);13 C−NMR(75MHz,CDCl3)δ−9.6,−9.4,9.2,10.
3,13.2,14.2,18.5,22.0,23.5,28.4,28.7
,30.7,31.5,33.5,39.1,41.5,41.9,44.0,
50.1,63.7,65.3,67.8,69.6,70.3,73.8,7
4.8,75.1,76.2,77.7,98.1,101.3,118.8,
124.7,126.7,127.4,127.5,128.9,132.2,
137.3,141.8,150.8,163.6,165.9,170.2。
【0274】 THF(0.5ml)中の、上記工程のエステル(13mg、0.02mmm
ol)にピリジン(360μL、0.45mmol)を添加し、つづいて70%
HF/ピリジン(144μL、500mol%過剰)を添加し、そして20時間
撹拌した。次いで反応を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を用いてクエンチした。
2相混合液を酢酸エチルを用いて抽出(×4)し、そして合わせた有機相を硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を真空下で除去して対応する粗C3ヒドロキシエス
テルを得た。粗混合液をシリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、そして生成
物を35%EtOAc/ヘキサンを用いて溶出して、無色の油として精製された
C3ヒドロキシエステル(9mg、82%)を得た。Rf(40% EtOAc
/ヘキサン)=0.19;IR 3522,2927,2857,1724cm -11H NMR(300MHz,CDCl3)0.81−0.91(3H,m)
,1.08(3H,s),1.20−1.59(9H,m),1.31(6H,
s),1.92−2.18(4H,m),2.45(2H,bs),3.40−
3.58(2H,m),3.67(3H,s),3.69−3.78(2H,m
),3.88−3.98(2H,m)4.03−4.24(3H,m),4.4
5(1H,d,J=9.2Hz),4.65(2H,ABq,J=8.5Hz)
,5.17(1H,d,J=9.7Hz),5.22(1H,s),5.40(
1H,s),5.44(1H,dd,J=15.5,7.3Hz),6.06(
1H,s),6.08(1H,d,J=15.5Hz),7.27−7.59(
9H,m),8.05(1H,d,J=6.9Hz); 13C NMR(100
MHz,CDCl3)δ14.2,18.5,22.0,23.5,28.4,
28.7,30.7,31.5,33.5,39.1,41.5,41.9,4
4.0,50.1,63.7,65.3,67.8,69.6,70.3,73
.8,74.8,75.1,76.2,77.7,98.1,101.3,11
8.8,124.7,126.7,127.4,127.5,128.9,13
2.2,137.3,141.8,150.8,163.6,165.9,17
0.2;[α]20 D −11.5°(c0.9,CDCl3)。
【0275】 酢酸エチル(1.0ml)中の、上記工程の粗C3ヒドロキシエステルの4.
0mg(0.001mmol)にパールマン触媒の触媒量を添加した。フラスコ
を真空にして、そして1atmの水素雰囲気に再び満たし(×4)、水素下で3
0分間撹拌し、そして次いで、シリカゲルのカラムに直接ピペットで移し、そし
て生成物を60%酢酸エチル/ヘキサンを用いて溶出した。HPLC(ヘキサン
:塩化メチレン:i−プロパノール、16:3:1)により非結晶固形物として
2.2mg(63%)のアナログ49(702.5)(式IIの化合物、ここで
、R3がOHであり、R20が−O−CO−Phであり、R21が=CH−CO2Me
であり、R26がメチルであり、そしてXが酸素である)を分離した。Rf(50
% EtOAc/ヘキサン)=0.16;IR 3522,2927,2857
,1724,1664,1230 IR(ニート)=3455,3319,29
29,2856,1735,1380,1230,1138,976 cm-1 1 H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.81−0.92(3H,m),
1.08(3H,s),1.20−1.59(9H,m),1.32(6H,s
),1.90−2.18(4H,m),2.52−2.56(2H,m),3.
40−3.55(2H,m),3.67(3H,s),3.73−3.79(2
H,m),3.82−3.95(2H,m)4.02−4.22(2H,m),
4.51(1H,d,J=9.1Hz),5.11(1H,d,J=8.9Hz
),5.26(1H,s),5.40(1H,s),5.42(1H,dd,J
=15.5,3.4Hz),6.04(1H,d,J=15.5Hz),6.0
7(1H,s),7.34−7.57(4H,m),8.04(1H,d,J=
7.3Hz);13C NMR(125MHz,CDCl3)δ13.1,18.
4,18.9,21.7,23.5,28.7,30.6,31.4,35.0
,39.1,41.6,50.1,63.6,67.7,69.2,72.6,
76.1,77.7,93.0,99.2,113.0,124.7,127.
2,127.5,128.9,132.2,146.3,148.1,149.
9,150.6,171.4,173.2;[α]25 D=−7.0°(c=0.
36,CDCl3)。
【0276】 (実施例5) (プロテインキナーゼC(アイソザイム混合物)アッセイプロトコル) 以下の手順を、Tnamakaら(1986)により記載される以前の手順の
改変に従って使用した。フィルター(Whatman GF−B,21mm直径
)を脱イオン水(97mL)および10%ポリエチレンアミン(3mL)を含む
溶液中に1時間浸漬する。TRIS(1M,pH7.4,10mL)および水(
490mL)を含む濾過緩衝溶液を調製し、そして氷上で冷却した。アッセイ緩
衝溶液を、TRIS(1M、pH7.4、1mL)、KCl(1M、2mL)、
CaCl2(0.1M、30μL)、ウシ血清アルブミン(40mg)を添加す
ることにより調製し、脱イオン水で20mLに希釈し、そして氷上で貯蔵した。
ホスファチジルセリンベシクルを、ガラス試験管にホスファチジルセリン(クロ
ロホルム中10mg/mL,0.4mL)を添加し、続いて窒素流下クロロホル
ムを除去(5分)することにより調製する。この粘稠性液体に、この調製したア
ッセイ緩衝液の一部(4mL)を添加し、次いで得られた混合物をプラスチック
管に洗浄を伴って移した。次いでこの管を、超音波処理の間に30秒間の休止を
伴って、30秒間4回超音波処理(Branson Sonifier 250
、パワー=6、40%衝撃係数)した。得られた溶液を、氷上で貯蔵する。PC
Kを、Mochly−RosenおよびKoshland(1986)の方法に
より、ラット脳から精製したPKC(25μL)に冷アッセイ緩衝液(10mL
)を添加することにより調製し、次いで氷上で貯蔵する。化合物のストック溶液
を、連続様式で、ガラス中で無水エタノールで希釈する。各プラスチックアッセ
イインキュベーション管に、調製したホスファチジルセリンベシクル(60μL
)、調製したPKC溶液(200μL)およびアナログ(0〜20μL)+エタ
ノール(20〜0μL)を含ませ、全量20μLにする。最後に、トリチル化ホ
ルボール12,13−ジブチレート(PDBU)(30nM,20μL)を各管
に添加する。7〜10アナログ濃度を使用して、各々3重にアッセイを行なう。
ホルボールミリステートアセテート(PMA)(1mM,5μL)およびEtO
H(15μL)をアナログ/EtOHの組み合わせに置換することにより、非特
異的な結合を、1〜3本の管において測定する。この試験管を37℃にて90分
間インキュベートし、次いで5分間氷上に置いた。次いで、各試験管を予浸した
フィルターディスクを通して、別々に濾過する。各試験管を20mMの冷TRI
S緩衝液(500μL)でリンスし、そしてそのリンス液(rinseate)
を濾過液に添加する。そのフィルターを続いて20mMの冷TRIS緩衝液(5
mM)の液滴でリンスする。次いで、このフィルターを別々のシンチレーション
バイアル中に置き、そしてUniversol(登録商標)シンチレーション液
を添加する(3mL)。このフィルターを直ちにシンチレーション計数器(Be
ckman LS 6000SC)で計数する。1分あたりの計数を各濃度の3
つの試行の間で平均化する。次いで、このデータをKaleidagraph(
登録商標)(Abekbeck Software)のマッキントッシュ版を用
いて最小二乗フィットアルゴリズムをしようしてプロットし、そしてIC50(P
KCへ結合する特定のPDBUの半分を置換するためにアナログの濃度として定
義される)を算出する。次いで、IC50は、以下の式:Ki=IC50/(1+[
PDBu]/PDBuのKd)からアナログについてのKiの決定を可能にする。 3 [H]−PDBuのKdを、同一の条件下で、1.55nMであると決定した。
【0277】 (実施例6) (PKCδ−C1Bアッセイプロトコル) PKCδ−C1Bアッセイの全ての局面は、以下の特徴を除いて、実施例5か
らのPKCアイソザイム混合アッセイと同一である:PKCδ−C1Bアッセイ
系では、アッセイ緩衝液をCaCl2なしで作製する。Wenderら(199
5)およびIrieら(1998)の方法によって調製したPKCδ−C1B(
200μg,34.14nmol)を脱イオン水(160μL)に溶解し、そし
てZnCl2(5mM,40μL)を添加する。得られた溶液を、4℃にて10
分間静置する。この溶液のアリコート(10μL)を脱イオン水で2mLに希釈
する。アリコート(290μL)をアッセイ緩衝液で20mLにさらに希釈し、
そして使用のために用意する。インキュベーション時間を、90分から30分に
短縮する。最後に、アッセイの濾過部分の間に、試験管を濾過緩衝液(1.5m
L)で洗浄しない。
【0278】 上記のように試験した場合、C26デスメチルアナログ702.1(実施例3
A)は、対応するC26メチル含有アナログ(式1998a ここでR3はOH
)よりも有意に高い活性を有した。同様に、異なるC20エステル基を有するい
くつかのアナログ間では、より長いR20置換基(48)またはアリール置換基
(49)の存在はまた、より高い活性を与える。この結果を、表1において以下
に示す(試験した全ての化合物において、R3はOHであり、そしてR21は=C
H−CO2Meであった)。
【0279】
【表1】 (実施例7) (P388マウスリンパ性白血病細胞アッセイ) P388細胞株由来の細胞(CellGate,Inc.,Sunnyval
e,CA)を、ウシ胎児血清(10%)、L−グルタミン、ペニシリン、ストレ
プトマイシンを含有するRPMI1640細胞培地中で増殖させ、そして週に2
回分割する。全ての化合物を初めにDMSOで希釈する。後の段階希釈を、リン
酸緩衝液(HYQ DPBS改変リン酸緩衝化生理食塩水)を用いて行なう。全
ての希釈をガラスバイアル中で行ない、そして最終DMSO濃度を、常に0.5
容量%未満にする。最終的な2倍希釈を、各ウェルが50μLを含むように、細
胞培地を使用して96ウェルプレート中で行なう。全ての化合物を、12種類の
濃度にわたって4重にアッセイする。細胞濃度を、血球計を使用して測定し、そ
して最終的な細胞濃度を、細胞培地で1×104細胞/mLに調整する。次いで
、得られた細胞の溶液(50μL)を、各ウェルに添加し、そしてそのプレート
を、37℃、5%CO2、加湿したインキュベーター(Sanyo CO2インキ
ュベーター)中で5日間インキュベートした。次いで、MTT溶液(3−[4,
5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロ
ミド,10μL)を各ウェルに添加し、そしてこのプレートを同じ条件下で2時
間再インキュベートする。次いで、各ウェルに酸性化したイソプロパノール(0
.05N HClを含むi−PrOH溶液の150μL)を添加し、そして徹底
的に混合する。次いで、このプレートを595nmでスキャンし、そして吸光度
を読み取る(Wallac Victor 1420 Multiabel C
ounter)。次いで、Prismソフトウェアパッケージ(GraphPa
d)を使用して、得られたデータを分析してED50値を決定する。
【0280】 上記のように試験した場合に、C26デスメチルアナログ702.1(実施例
3A)は、対応するC26メチル含有アナログよりも有意に高い活性を有した。
同様に、異なるC20エステル基を有するいくつかのアナログの間では、より長
いR20置換基(448)またはアリール置換基(49)の存在も、より高い活
性を与える。これらの結果を、表2において以下に示す(全ての化合物において
、R3はOHであり、そしてR21は=CH−CO2Meであった)。
【0281】
【表2】 (実施例8) (ヒト癌細胞株における増殖のインビトロ阻害) 抗癌データを、種々の癌状態に関連する、異なるNCIヒト癌細胞株のスペク
トルに対して試験した、C26デスメチルブリオスタチン(bryostati
n)アナログ702.1(実施例3A)について、インビトロで得た。結果を表
3に示す。ブリオスタチン−1を用いて得たデータは、比較に関する。増殖阻害
(GI50)値を、最大阻害の半分におけるモル濃度の対数として表す。理解さ
れるように、C26デスメチル化合物は、平均して、試験した全ての細胞群につ
いてブリオスタチン−1と少なくとも同程度に強力であった。さらに、C26デ
スメチル化合物は、以下のいくつかの細胞株について、ブリオスタチン−1より
も2オーダーの大きさも、より活性であった:K−562およびMOLT−4(
白血病)、NCI−H460(NSC肺)、HCC−2998(結腸)、TK−
10(腎臓)およびMDA−MB−435(胸部)。これらの結果は、有意であ
り、そしてC26に結合されたC27メチル基が活性に必要であると以前に考え
られてきたので、驚くべきことであった。
【0282】
【表3】 (参考として援用される文書) Alkatib,A.,Exp.Hematol.21:61−65(199
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300−310章。
【0283】 本明細書中で引用される全ての参考文献は、本明細書により参考として援用さ
れる。本発明は、特定の実施形態および実施例に関して記載されてきたが、種々
の変化および改変が、本発明の精神から逸脱することなく為され得ることは理解
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 309/10 C07D 309/10 311/96 311/96 319/08 319/08 327/06 327/06 493/18 493/18 493/22 493/22 497/18 497/18 497/22 497/22 (72)発明者 リッパ, ブライズ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94304, パロ アルト, ウェルチ ロード 900, スイート 350 (72)発明者 パーク, チェオル−ミン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94304, パロ アルト, ウェルチ ロード 900, スイート 350 (72)発明者 ヒンクル, ケビン ダブリュー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94304, パロ アルト, ウェルチ ロード 900, スイート 350 Fターム(参考) 4C022 HA04 4C062 AA06 AA08 AA18 AA20 KK01 4C071 AA03 BB01 BB02 BB03 CC13 CC14 CC15 CC21 DD31 EE05 EE06 EE07 EE14 EE23 FF17 GG01 GG03 GG06 HH05 HH09 KK11 LL01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CA03 CA05 MA01 MA04 NA14 ZB08 ZB26

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式I: 【化1】 によって表される構造を有する化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって
    、ここで: R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、
    1、2または3である)であり; R26は、H、OHまたはR’であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    ;そして Lは、6〜14個の炭素原子の連続鎖を含む、直鎖または分枝鎖の直線部分、
    環式部分、または多環式部分、相対的に親油性部分であり、天然に存在するブリ
    オスタチンの、C1とC17原子との相対距離およびC1C2とC16C17と
    の結合の方向性を実質的に維持し;そして Zは、−O−、または−N(H)−であり; R26がメチルである、式Iの化合物を除く、 化合物。
  2. 【請求項2】 Zが、酸素である、請求項1に記載の化合物または塩。
  3. 【請求項3】 R26が、水素である、請求項1または2に記載の化合物また
    は塩。
  4. 【請求項4】 R20が、O2CR’である、請求項1または2に記載の化合
    物または塩。
  5. 【請求項5】 R26が、水素である、請求項4に記載の化合物または塩。
  6. 【請求項6】 前記R20置換基のR’が、以下:約7〜20個の炭素原子を
    有するアルキル、約7〜20個の炭素原子を有するアルケニル、フェニルおよび
    ナフチルから選択される、請求項4に記載の化合物または塩。
  7. 【請求項7】 R21が、=C(H)CO2R’である、請求項1または2に
    記載の化合物または塩。
  8. 【請求項8】 R26が、水素である、請求項7に記載の化合物または塩。
  9. 【請求項9】 前記R21置換基のR’が、C1〜C10アルキルである、請求
    項8に記載の化合物または塩。
  10. 【請求項10】 R20が、O2CR’である、請求項7に記載の化合物また
    は塩。
  11. 【請求項11】 請求項1の化合物または塩ならびに薬学的に受容可能な賦
    形剤を含む、薬学的組成物。
  12. 【請求項12】 以下の式II−V: 【化2】 のいずれかによって表される構造を有する、化合物またはその薬学的に受容可能
    な塩であって、ここで: R3は、HまたはOHであり; R6は、H、Hまたは=Oであり; R8は、以下の基:H、OH、R’、−(CH2nO(O)CR’または(C
    2nCO2−ハロアルキル(ここで、nは、0、1、2、3、4または5であ
    る)から選択され; R9は、HまたはOHであり; R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2qCO2R’(ここで、qは、
    1、2または3である)であり; R26は、H、OHまたはR’であり; pは、1、2、3または4であり;そして Xは、C、O、SまたはN−Reであり、ここで、Reは、COH、CO2R’
    またはSO2R’であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    ; R3が、HまたはOHであり、そしてR20が、−O−C(O)−CH3または−
    O−C(O)−(CH26−CH3である、以下の式1998aの化合物および
    8が、Hまたはt−Buである、式1998bの化合物: 【化3】 を除く、 化合物。
  13. 【請求項13】 R26が、水素である、請求項12に記載の化合物または塩
  14. 【請求項14】 式IIまたは式IIIから選択され、ここで、Xが、酸素
    である、請求項12または13に記載の化合物または塩。
  15. 【請求項15】 R20が、O2CR’である、請求項12または13に記載
    の化合物または塩。
  16. 【請求項16】 R21が、=C(H)CO2R’である、請求項12または
    13に記載の化合物または塩。
  17. 【請求項17】 式II−IVから選択され、R3が、OHである、請求項
    12または13に記載の化合物または塩。
  18. 【請求項18】 R20が、O2CR’である、請求項14に記載の化合物。
  19. 【請求項19】 前記R20置換基のR’が、以下:約7〜20個の炭素原子
    を有するアルキル、約7〜20個の炭素原子を有するアルケニル、フェニルおよ
    びナフチルから選択される、請求項18に記載の化合物または塩。
  20. 【請求項20】 R21が、=C(H)CO2R’である、請求項18に記載
    の化合物または塩。
  21. 【請求項21】 R8が、−(CH2nO(O)CR’である、請求項14
    に記載の化合物または塩。
  22. 【請求項22】 以下の式IIa: 【化4】 によって表される請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩
  23. 【請求項23】 請求項12または22に記載の化合物または塩および薬学
    的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。
  24. 【請求項24】 以下の式VI: 【化5】 によって表される構造を有する、C26デス−メチルブリオスタチンホモログ、
    またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで、RAおよびRBは、天然に存
    在するブリオスタチン置換基に対応し、以下: 【化6】 を含み、RCおよびRDは、天然に存在するブリオスタチン置換基に対応し、以下
    : 【化7】 を含む、 C26デス−メチルブリオスタチンホモログ。
  25. 【請求項25】 以下の式VIa: 【化8】 によって表される構造を有する、請求項24に記載のC26デス−メチルブリオ
    スタチンホモログ、またはその薬学的に受容可能な塩。
  26. 【請求項26】 ブリオスタチン治療に応答する障害を処置する方法であっ
    て、請求項1、12または24のいずれか1項に記載の有効量の化合物または薬
    学的受容可能な塩を、それを必要とする哺乳動物に投与する工程を包含する、方
    法。
  27. 【請求項27】 請求項1、12または24に記載のブリオスタチンアナロ
    グまたはホモログを合成する方法であって、ここで、エステルまたはエステル部
    分を介して保護されたC26炭素原子を有する前駆体を脱保護して、以下の反応
    スキーム: 【化9】 に例示されるように、請求項1、12または24の対応するC26ヒドロキシル
    化合物を得る、方法。
  28. 【請求項28】 請求項26に記載の処置方法であって、該方法は、ブリオ
    スタチンの機構と異なる機構を介して、治療活性を有する第2薬剤を同時投与す
    る工程をさらに包含する、方法。
  29. 【請求項29】 過剰増殖細胞障害または免疫関連障害を処置する方法であ
    って、該方法は、請求項1、12または24のいずれか1項に記載の有効量の化
    合物または薬学的に受容可能な塩をそれを必要とする哺乳動物に投与する工程を
    包含する、方法。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の処置方法であって、該方法は、免疫抑
    制機構を介して治療活性を有する第2薬剤を同時投与する工程をさらに包含する
    、方法。
  31. 【請求項31】 以下の式: 【化10】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  32. 【請求項32】 以下の式: 【化11】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで: R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、
    1、2または3である)であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    る、 化合物。
  33. 【請求項33】 以下の式207: 【化12】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで: R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、
    1、2または3である)であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    る、 化合物。
  34. 【請求項34】 以下の式: 【化13】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで: R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、
    1、2または3である)であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    る、 化合物。
  35. 【請求項35】 以下の式501: 【化14】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで: Xは、C、O、SまたはN−Reであって、ここで、Reは、COH、CO2
    ’またはSO2R’であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、ア
    ルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール、
    ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択される
    、 化合物。
  36. 【請求項36】 以下の式: 【化15】 によって表される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで: R1は、以下の基:OH、OTBSまたはOBnから選択され; R3は、HまたはOHであり; R6は、Hまたは=Oであり; R8は、以下の基:H、OH、R’、−(CH2nO(O)CR’または(C
    2nCO2−ハロアルキル(ここで、nは、0、1、2、3、4または5であ
    る)から選択され; R9は、HまたはOHであり; R20は、H、OH、またはO2CR’であり; R21は、=CRabであるか、またはR21は、独立部分RcおよびRdを示し、
    ここで: RaおよびRbは、独立して、H、CO2R’またはR’であり; RcおよびRdは、独立して、H、1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または(CH2nCO2R’(ここで、nは、
    1、2または3である)であり; Xは、C、O、SまたはN−Reであり、ここで、Reは、COH、CO2R’
    またはSO2R’であり; 各R’は、独立して、以下の基:1〜20個の炭素原子を含む、アルキル、
    アルケニルもしくはアルキニル、または2〜20個の炭素原子を含む、アリール
    、ヘテロアリール、アラルキルもしくはヘテロアラルキルから独立して選択され
    る、 化合物。
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