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JP2003344613A - 面光源用光拡散性フィルムおよび面光源 - Google Patents

面光源用光拡散性フィルムおよび面光源

Info

Publication number
JP2003344613A
JP2003344613A JP2002157376A JP2002157376A JP2003344613A JP 2003344613 A JP2003344613 A JP 2003344613A JP 2002157376 A JP2002157376 A JP 2002157376A JP 2002157376 A JP2002157376 A JP 2002157376A JP 2003344613 A JP2003344613 A JP 2003344613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light source
guide plate
film
diffusing film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002157376A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Takahashi
宏光 高橋
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002157376A priority Critical patent/JP2003344613A/ja
Publication of JP2003344613A publication Critical patent/JP2003344613A/ja
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  • Liquid Crystal (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】輝度特性に優れた面光源およびこれに用いる面
光源用光拡散性フィルムを提供する。 【解決手段】少なくとも、略長方形の導光板と、点状も
しくは線状の発光源と、該発光源から出射された光束を
該導光板の一つの入光辺もしくは互いに対辺の関係にあ
る二つの入光辺から導入する手段と、該導光板の背面側
に配置された反射板と、該導光板の表面側に配置された
光拡散性フィルムからなる面光源であって、該光拡散性
フィルムは内部に最大径と最小径が異なる異形粒子を含
有しており、かつ各異形粒子の最大径方向を平均した方
向である配向主軸がフィルム面内方向にあり、導光板表
面に於いて該光拡散性フィルムの配向主軸を入光辺に対
して垂直方向になるように配置したことを特徴とする面
光源。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等の
平面表示装置に用いる面光源用光拡散性フィルムおよび
面光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン、テレビあるいは携帯電
話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイ
が数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイ
は、それ自体は発光体でないために、裏側から面光源を
使用して光を照射することにより表示が可能となってい
る。また、面光源は、単に光を照射するだけでなく、画
面全体を均一に照射せねばならないという要求に応える
ため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源
の構造がとられている。なかでも、薄型・小型化が望ま
れるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプ
レイ用途には、サイドライト型、すなわち画面に対し側
面から光を照射するタイプの面光源が適用されている。
一般的に、この種のサイドライト型面光源には、光を均
一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全
体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この
導光板には、側面から入射した光を垂直方向に出射する
ようにパターンが刻まれており、そのパターンによる不
均一な光の分布を有する。従って、この種の液晶ディス
プレイにおいて、面内均一性を高めて高品質の画像を得
るため、導光板上に光拡散性フィルムを設置して、光を
均一にすることが必要となる。
【0003】また、さらに輝度を向上させる目的で、断
面が三角形状のプリズム列が多数ストライプ状に並べら
れたプリズムシートを、光拡散性フィルム上に重ねて使
用する。使用するプリズムシートの枚数は用途に依存
し、例えば水平方向の視野角を広く確保したい場合はプ
リズム列が水平方向になるように一枚だけの設置、ま
た、真正面だけの輝度が必要なノートパソコン用途など
の場合では、プリズム列が互いに垂直に交わるように2
枚使用する。つまり、プリズムシートまで重ねた際の面
光源の輝度が非常に重要となってくる。
【0004】ここで、面光源を構成する部材の性能が輝
度に密接に関わってくる。特に、光拡散性フィルムとプ
リズムシートとの組み合わせにより輝度が著しく変化す
る。これら部材フィルムの相性を合わせ、光の利用効率
を高め、正面方向への指向化が重要である。
【0005】光拡散性フィルムとしては、現在様々な形
状のものが提案されている。
【0006】最近、液晶ディスプレイ部材分野におい
て、さらなる高性能化、高効率化、薄型化、軽量化など
が要求されている中で、これらの実現に向け、例えば表
面加工による多機能化、フィルムの重ね合わせ・接着等
が検討されており、表面が平滑で内部に拡散成分を含有
した内部拡散型の光拡散性フィルム(内部光拡散性フィ
ルムということがある)が考案されている。例えば、2
種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練して形成された海島
構造を含有する光拡散性フィルム等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この内部光拡散性フィ
ルムは、表面は平滑でありながら、均一で拡散性に優れ
るという特徴を持つ光拡散性フィルムである。この特徴
を活かしつつ、面光源ユニットとしての更なる高輝度化
が望まれる。
【0008】しかしながら、光拡散性フィルムによって
均一化するほど、正面方向への指向性が低下するのは当
然であり高輝度化には繋がらない。拡散性を確保しつつ
面光源ユニット全体として高輝度化することが必要とな
る。
【0009】そこで、本発明者らは、上記課題について
鋭意検討した結果、拡散性に優れた光拡散性フィルムを
用いながら、高輝度化が達成できる面光源を見出すこと
ができ、本発明に到達した。
【0010】本発明の目的は、高輝度化が実現できる面
光源を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の面光源用光拡散性フィルムは、主として次の構
成を有する。すなわち、内部に最大径と最小径が異なる
異形粒子を含有しており、かつ各異形粒子の最大径方向
を平均した方向である配向主軸がフィルム面内方向にあ
ることを特徴とする面光源用光拡散性フィルムである。
【0012】また、本発明の面光源は、主として次の構
成を有する。すなわち、少なくとも、略長方形の導光板
と、点状もしくは線状の発光源と、該発光源から出射さ
れた光束を該導光板の一つの入光辺もしくは互いに対辺
の関係にある二つの入光辺から導入する手段と、該導光
板の背面側に配置された反射板と、該導光板の表面側に
配置された光拡散性フィルムからなる面光源であって、
光拡散性フィルムとして上記面光源用光拡散性フィルム
を用い、導光板表面に於いて該光拡散性フィルムの配向
主軸を入光辺に対して垂直方向になるように配置したこ
とを特徴とする面光源である。
【0013】本発明の面光源用光拡散性フィルムは、次
の好ましい態様を有している。 (a)少なくとも、最大径と最小径が異なる異形粒子と、
該異形粒子とは屈折率の異なる熱可塑性樹脂からなるこ
と、 (b)光拡散性フィルムの内部に含有される異形粒子が気
泡であること、 (c)光拡散性フィルムの内部に含有される異形粒子が熱
可塑性樹脂から構成されること、 (d)光拡散性フィルムの内部に含有される異形粒子が無
機粒子であること。
【0014】また、本発明の面光源用光拡散性フィルム
は、次の好ましい態様を有している。 (e)光拡散性フィルムの上部に三角形状断面を有するプ
リズム列が多数ストライプ状に配列されたプリズムシー
トが少なくとも1枚配置されていること。 (f)光拡散性フィルムの、導光板に接する面とは反対側
表面に、プリズムシートのプリズム列が入光辺に対して
垂直になるように一枚配置し、更にその上側に、プリズ
ム列が入光辺に対して平行になるように二枚目を配置す
ること。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の面光源は、少なくとも、
略長方形の導光板と、点状もしくは線状の発光源と、該
発光源から出射された光束を該導光板の一つの入光辺も
しくは互いに対辺の関係にある二つの入光辺から導入す
る手段と、該導光板の背面側に配置された反射板と、該
導光板の表面側に配置された光拡散性フィルムからなる
ものである。
【0016】導光板は、導入される発光源の形状や導入
方法によりその形状も異なるが、概ね長方形である。ど
の場合も、内部を光束が伝搬するため透明性の高い材料
で作製されることが好ましい。また、成形加工性もよい
樹脂が好ましく、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
導光板の一辺方向のみからの光束導入の場合は、断面
形状は楔形や長方形が用いられ、互いに対辺の関係にあ
る二辺から導入する場合には、断面が長方形の導光板が
用いられる。導光板から光線を取り出すために、裏側表
面に加工が施される。例えば、拡散性塗料などをスクリ
ーン印刷等の方法でドット状に印刷する。
【0017】また、発光源としては、点状もしくは線状
光源が好ましい。LEDや蛍光管等が好ましく使用され
る。用途により、光源を一辺方向または対辺関係にある
二辺から導入する場合がある。
【0018】また、反射板は、導光板の光線出射面とは
反対側への光漏れを抑制し、光利用効率を高める為に利
用する。本発明において、反射板には白色顔料等を含ん
だポリエステルフィルム等が好ましく使用される。
【0019】本発明の面光源用光拡散性フィルムは、内
部に最大径と最小径が異なる異形粒子を含有している。
異形粒子は、その断面が楕円または多角形であることが
好ましい。例えば、棒状、回転楕円体状、板状、円盤状
などが好ましい例として挙げられる。
【0020】異形粒子としては、気泡、アクリル樹脂、
有機シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、ホ
ルムアルデヒド縮合物、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂、ガラス、シ
リカ、硫酸バリウム、酸化チタン、硫酸マグネシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機微粒子など
が好ましく用いられる。
【0021】これら異形粒子を分散させる媒体の材質と
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂な
どの樹脂や、無機物などが挙げられるが、中では熱可塑
性樹脂が好ましく用いられる。好ましく用いられる熱可
塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプレピレン、ポリメチルペンテ
ン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテ
ル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ
塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステルおよびこ
れらを主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の
混合物等が挙げられる。好ましくは、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレートまた
はこれらを主たる成分とする共重合体や混合物等のポリ
エステル系樹脂が用いられる。
【0022】光拡散性を効率よく発現させるためには、
異形粒子とこれを分散させる媒体の材質、好ましくは熱
可塑硬化性樹脂との間の屈折率が異なることが好まし
い。異なることにより、その界面での反射、屈折を繰り
返し、優れた光拡散性を容易に発現できる。
【0023】また、本発明の面光源用光拡散性フィルム
は、各異形粒子の最大径方向を平均した方向である配向
主軸がフィルム面内方向にあり、導光板表面に於いて該
光拡散性フィルムの配向主軸を入光辺に対して垂直方向
になるように配置する。本発明の面光源用光拡散性フィ
ルムは、フィルム面内において、配向主軸方向とそれに
垂直な方向での光拡散性が異なる。つまり、偏った異方
拡散性を示すフィルムである。本発明の面光源は、光出
斜面に対して導光板の側面から光源により光を導入する
方式であり、光拡散性フィルムと組み合わせない場合の
導光板のみの配光特性は、非常に偏った分布を示す。こ
の偏った分布をもつ導光板に対して、本発明の面光源に
おける光拡散性フィルムの配置を採用することにより、
拡散性は維持しながら効率よく光線を正面方向に指向さ
せることが可能となり、一層の高輝度化が実現できる。
【0024】異形粒子の最大径と最小径の比は、少なく
とも、最大径/最小径>1であることが好ましい。最大
径と最小径の比をかかる好ましい範囲とすることで大き
な異方拡散性を示すことができる。また、異形粒子をフ
ィルム面に垂直な方向(光出射方向)から観察した際の
形状も最大径、最小径を有する異方形状を有することが
好ましく、この場合も、最大径/最小径>1であること
が好ましい。
【0025】次に、本発明の面光源用光拡散性フィルム
の製造方法の一例を、異形粒子として気泡を用いる場合
を取り上げて説明する。
【0026】非相溶のポリマー同士をブレンドすること
により気泡をフィルム内部に生成させる。具体的には、
熱可塑性樹脂Aの海と熱可塑性樹脂Bの島からなる海島
構造を有する押出シートを延伸することによって気泡が
生成する。これは、一軸または二軸延伸した結果、熱可
塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの界面が剥離し、島成分の
周囲にボイドが生成する。ここで、縦方向および横方向
の延伸倍率を制御することにより、容易に異方形状を有
するボイド(気泡)を形成することができるのである。
例えば、一軸延伸の場合、延伸した分だけボイドが延伸
方向に延びて棒状となり、二軸延伸の場合、縦横の延伸
倍率に差を持たせることで棒状となる。どちらの場合
も、気泡の最大径方向はフィルム面内において、延伸方
向に揃う。
【0027】また、気泡を利用する場合、フィルムの熱
固定での熱処理温度を適切な条件に合わせることが必要
である。すなわち、延伸により生成したボイドを消滅さ
せない温度条件での固定が必要となる。
【0028】熱可塑性樹脂Aおよび熱可塑性樹脂Bは、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプレピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィ
ン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルア
ミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ
(メタ)アクリル酸エステルおよびこれらを主たる成分
とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等が挙げら
れるが、上記の条件を満たすものであれば、結晶性ある
いは非晶性を問わず、特に制限なく用いることができ
る。例えば、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの好まし
い組み合わせの例としては、熱可塑性樹脂Aとして、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナ
フタレート等、およびこれらを主たる成分とする共重合
体、またはこれら樹脂の混合物等のポリエステル系樹脂
を用い、また、熱可塑性樹脂Bとして、ポリエチレン、
ポリプレピレン、ポリメチルペンテン等およびこれらを
主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物
等のポリオレフィン系樹脂を用いた組み合わせなどを挙
げることができる。
【0029】異形粒子として、熱可塑性樹脂を用いる場
合、気泡生成の場合と同様に非相溶のポリマー同士をブ
レンドすることにより生成する海島構造を利用すること
ができる。
【0030】ここで、海島構造が熱可塑性樹脂Aの海成
分と熱可塑性樹脂Bの島成分からなるとする。熱可塑性
樹脂AおよびBは上記気泡生成の場合と同じものが利用
できる。海成分を構成する熱可塑性樹脂Aは、単体の樹
脂、または2種類以上の樹脂の混合物でもよいが、どち
らの場合も実質的に非光拡散性であることが好ましい。
一方、島成分を構成する熱可塑性樹脂Bは、すべての島
成分が同一の単体樹脂でもよいし、異なる単体樹脂から
なる島成分がいくつか存在してもよく、また、混合物で
あってもよい。島成分が混合物の場合、内部が均一に相
溶し、実質的に非光拡散性であることが好ましい。
【0031】光拡散性フィルムの拡散性を向上させるた
めに、海成分と島成分の樹脂の屈折率は異なることが好
ましい。異屈折率とすることにより、界面での光屈折が
起こり入射光線が散乱される。熱可塑性樹脂Aと熱可塑
性樹脂Bの屈折率差の絶対値は0.01以上0.4以下
が好ましく、0.05以上0.4以下がさらに好まし
く、0.1以上0.4以下が最も好ましい。また、熱可
塑性樹脂Aおよび熱可塑性樹脂Bの屈折率は、ともに
1.3〜1.7の範囲で、上記条件を満たすものから選
択することができる。
【0032】次に、分散した島成分を棒状に加工する方
法について述べる。
【0033】2種類以上の非相溶な熱可塑性樹脂を押出
機内で溶融混練し、海島構造を作製する。続いて、口金
から溶融樹脂を冷却したキャストドラム上に押し出して
シート状に加工する。この際、溶融した状態の樹脂をキ
ャストドラムの回転のスピードを制御することにより分
散樹脂の形状を変えることが可能となる。すなわち、キ
ャストドラムを高速で回転させるほど、分散樹脂の形状
が球状から棒状へと変化していく。また、棒状分散樹脂
の長手方向は回転方向へ揃う。
【0034】また、棒状加工のポイントとして、さらに
熱可塑性樹脂の粘度比が挙げられる。つまり、海島構造
の海(熱可塑性樹脂A)と島(熱可塑性樹脂B)の粘度
について、少なくとも熱可塑性樹脂Aの粘度が熱可塑性
樹脂Bの粘度より大きいほど、棒状形状に加工しやす
い。粘度の高い海成分が溶融状態で延伸されるに従い、
島成分が引っ張られるわけである。
【0035】また、この押出シートは延伸することが好
ましい。この場合、光拡散性フィルムの少なくとも片側
表面に、結晶性高分子化合物からなる延伸フィルムが積
層されることが好ましい。ここでいう結晶性高分子化合
物は、融点を示す高分子化合物であり、ポリエステル系
樹脂やポリオレフィン系樹脂等を使用することができ
る。
【0036】光拡散性フィルムに積層される結晶性高分
子化合物からなる延伸フィルムは、一軸または二軸延伸
されていることが好ましく、二軸延伸されていることが
さらに好ましい。延伸されたフィルムを積層することに
より、得られる積層フィルムの曲げ強度と引っ張り強度
が向上する。また、延伸フィルムの積層により、表面の
平均粗さが小さく、表面が平滑な光拡散性フィルムとす
ることが可能である。
【0037】特に、上記の延伸フィルムは、二軸延伸さ
れたポリエステル系樹脂からなるフィルムが好ましく、
中でも透明性、経済性などの観点から、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートか
らなるフィルムが好ましい。また、延伸フィルムは、実
質的に非拡散性であることが好ましい。実質的に非拡散
性とは、使用する膜厚において、ヘイズが10%以下で
あることを示す。
【0038】また、本発明で用いられる光拡散性フィル
ムを構成する熱可塑性樹脂は、表層結晶性高分子化合物
の融点Tにおいて流動性を有することを特徴とする。こ
こでいう流動性を有するとは、熱可塑性樹脂が結晶性高
分子化合物の場合、温度Tは好適には熱可塑性樹脂の融
点より高いことを示しており、また熱可塑性樹脂が非晶
性高分子化合物の場合、温度Tは好適には熱可塑性樹脂
の熱変形温度より高いことを示している。ここで熱変形
温度とは、ASTM D648に準拠し、例えば1.8
2MPaの荷重で測定される温度のことをいう。
【0039】共押出により結晶性高分子化合物からなる
延伸フィルムを内部拡散フィルムと積層後、これを一軸
または二軸延伸し、さらに結晶性高分子化合物の融点T
より低く、熱可塑性樹脂Aが流動性を有する温度で熱処
理することが好ましい。一軸または二軸延伸した結果、
熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの界面が剥離し、島成
分の周囲に扁平形状のボイド(空隙)が生成する。ここ
で形成される扁平ボイドは、その形状ゆえに光の反射効
率が高く透過率が低い。高透過性の拡散フィルムを得る
ために、延伸後に上記熱処理を行ない、扁平ボイドを消
滅させることが必要となる。
【0040】また、ここで表面に積層する結晶性高分子
化合物と、熱可塑性樹脂AとのSP値の差は1MPa以
下とすることが好ましい。SP値の差をこのような好ま
しい範囲とすることで表層の結晶性高分子化合物と熱可
塑性樹脂Aを強固に接着することができ、積層後に表層
が容易に剥離してしまうことはない。
【0041】また、異形粒子として無機粒子を用いる場
合は、熱可塑性樹脂と異方形状を有する無機粒子を溶融
混練し、その後は上記非相溶ポリマーブレンドと同様の
方法により形成できる。この場合も、延伸方向に無機粒
子の最大径方法がフィルム面内で配向する。
【0042】また、本発明では、光拡散性フィルムの上
部に断面が三角形状のプリズム列が多数ストライプ状に
配列されたプリズムシートが少なくとも1枚配置されて
いることが好ましい。プリズムシートと組み合わせるこ
とにより、さらに高輝度化することができる。
【0043】さらに好ましいプリズムシートの配置方法
としては、導光板に接する面とは反対側表面に、プリズ
ム列が入光辺に対して垂直になるように一枚配置し、更
にその上側に、プリズム列が入光辺に対して平行になる
ように二枚目を配置することが挙げられる。この配置方
法を採用することにより、光線の利用効率を高めること
が可能となり結果として面光源の輝度を一層高くするこ
とができる。
【0044】また、本発明に用いられる光拡散性フィル
ムの全膜厚は、薄膜用途や作業性等を考慮すると、10
〜500μmが好ましく、20〜300μmがさらに好
ましい。また、結晶性高分子化合物からなる延伸フィル
ムを積層した場合は、表層側の樹脂層が占める割合は、
通常は1〜50μmの範囲で選択され、好ましくは1〜
30μmである。
【0045】また、本発明の光拡散性フィルムには、本
発明の効果が失われない範囲内で各種の添加剤を加える
ことができる。添加剤を添加する層は、光拡散層、表層
側の熱可塑性樹脂からなる樹脂層、またはその他の層で
あってもよい。添加配合する添加剤の例としては、例え
ば、顔料、染料、蛍光増白剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐
光剤、耐候剤、帯電防止剤、離型剤、相溶化剤などを挙
げることができる。また、本発明の光拡散性フィルムの
表面に、帯電防止層やハードコート層などを形成するこ
とも可能である。
【0046】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて説明す
るが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではな
い。
【0047】(実施例1)主押出し機に、PET−G
(DN003:イーストマン社製)90重量%、ポリメ
チルペンテン(TPX DX820:三井化学(株)
製)10重量%を混合したチップを供給し、また別に副
押出し機に、PETを供給して、所定の方法により両側
表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印
可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層
シートを作製した。このようにして得られた3層積層シ
ートを84℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンタ
ーで85℃の予熱ゾーンを通して90℃で幅方向に2倍
延伸し、その後90℃で20秒さらに220℃で30秒
間熱処理し、全膜厚100μmの光拡散性フィルムを得
た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0048】得られたフィルムの内層は、分散したポリ
メチルペンテンの周囲に楕円状のボイドが形成されてい
た。このボイドは4倍に延伸した長手方向に配向してい
た。
【0049】13.3インチの直管一灯サイドライト型
面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)
が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定し
た。
【0050】導光板のみの正面輝度が445cd/m2
であるのに対し、698cd/m2の高輝度が得られ
た。
【0051】さらに、光拡散性フィルム上にプリズムシ
ートをプリズム列が入光辺に垂直に一枚、その上に重ね
てプリズム列が入光辺に平行にもう一枚載せて、正面輝
度を測定した。光拡散性フィルムのみが698cd/m
2であるのに対し、1683cd/m2であった。
【0052】(比較例1)実施例1において、延伸倍率
を長手方向に3.3倍、幅方向に3.3倍にした以外は
同様にして光拡散性フィルムを作製した。
【0053】得られたフィルムの内層は、分散したポリ
メチルペンテンの周囲に円盤状のボイドが形成されてい
た。
【0054】1.3インチの直管一灯サイドライト型面
光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)
が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定し
た。導光板のみの正面輝度が445cd/m2であるの
に対し、652cd/m2の輝度が得られた。
【0055】(比較例2)実施例1において、光拡散性
フィルム上へのプリズムシートの置き方を、プリズム列
が入光辺に平行に一枚、その上にプリズム列が入光辺に
垂直になるようにもう一枚載せた配置方法に変更した以
外は、同様にして輝度測定を行った。正面輝度は164
0cd/m2であり、実施例1より低下した。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、輝度特性に優れた面光
源が得られる。本発明の面光源は、内部に最大径と最小
径が異なる異形粒子を含有し、かつ各異形粒子の最大径
方向を平均した方向である配向主軸がフィルム面内方向
にある光拡散性フィルムをその配向主軸が、入光辺に対
して垂直方向になるように導光板上に配置したことによ
り、高輝度でかつ均一な面光源を提供することが可能と
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F21Y 103:00 F21Y 103:00 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA20 2H091 FA21Z FA23Z FA31Z FA42Z FA45Z FB02 FB11 FB12 FB13 FC01 FC08 FC09 FC22 FD06 FD11 KA01 KA10 LA16 LA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に最大径と最小径が異なる異形粒子
    を含有しており、かつ各異形粒子の最大径方向を平均し
    た方向である配向主軸がフィルム面内方向にあることを
    特徴とする面光源用光拡散性フィルム。
  2. 【請求項2】 少なくとも、最大径と最小径が異なる異
    形粒子と、該異形粒子とは屈折率の異なる熱可塑性樹脂
    からなることを特徴とする請求項1記載の面光源用光拡
    散性フィルム。
  3. 【請求項3】 内部に含有される異形粒子が気泡である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の面光源用光拡
    散性フィルム。
  4. 【請求項4】 内部に含有される異形粒子が熱可塑性樹
    脂から構成されることを特徴とする請求項1または2記
    載の面光源用光拡散性フィルム。
  5. 【請求項5】 内部に含有される異形粒子が無機粒子で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の面光源用
    光拡散性フィルム。
  6. 【請求項6】 少なくとも、略長方形の導光板と、点状
    もしくは線状の発光源と、該発光源から出射された光束
    を該導光板の一つの入光辺もしくは互いに対辺の関係に
    ある二つの入光辺から導入する手段と、該導光板の背面
    側に配置された反射板と、該導光板の表面側に配置され
    た光拡散性フィルムからなる面光源であって、光拡散性
    フィルムとして請求項1〜5のいずれかに記載の面光源
    用光拡散性フィルムを用い、導光板表面に於いて該光拡
    散性フィルムの配向主軸を入光辺に対して垂直方向にな
    るように配置したことを特徴とする面光源。
  7. 【請求項7】 光拡散性フィルムの上部に三角形状断面
    を有するプリズム列が多数ストライプ状に配列されたプ
    リズムシートが少なくとも1枚配置されていることを特
    徴とする請求項6記載の面光源。
  8. 【請求項8】 光拡散性フィルムの、導光板に接する面
    とは反対側表面に、プリズムシートのプリズム列が入光
    辺に対して垂直になるように一枚配置し、更にその上側
    に、プリズム列が入光辺に対して平行になるように二枚
    目を配置することを特徴とする請求項7記載の面光源。
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