JP2003343706A - オイルポンプの制御装置 - Google Patents
オイルポンプの制御装置Info
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- driving force
- force source
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/40—Engine management systems
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 駆動力源を始動させる場合に、第2のオイル
ポンプの出力を、動力伝達装置の伝動力に対応させるこ
とのできるオイルポンプの制御装置を提供する。 【解決手段】 駆動力源により駆動される第1のオイル
ポンプと、駆動力源とは別の回転装置により駆動される
第2のオイルポンプと、これらのオイルポンプから吐出
されるオイルの油圧により動作し、かつ、駆動力源と車
輪との間で伝達される動力を制御する動力伝達装置とを
有するオイルポンプの制御装置において、停止している
駆動力源を始動する場合に、車両を発進させる要求の有
無を判断する発進判断手段(ステップS1ないしステッ
プS3)と、車両を発進させる要求があり、かつ、第2
のオイルポンプを停止している場合に、その第2のオイ
ルポンプを駆動するオイルポンプ出力制御手段(ステッ
プS4)とを備えている。
ポンプの出力を、動力伝達装置の伝動力に対応させるこ
とのできるオイルポンプの制御装置を提供する。 【解決手段】 駆動力源により駆動される第1のオイル
ポンプと、駆動力源とは別の回転装置により駆動される
第2のオイルポンプと、これらのオイルポンプから吐出
されるオイルの油圧により動作し、かつ、駆動力源と車
輪との間で伝達される動力を制御する動力伝達装置とを
有するオイルポンプの制御装置において、停止している
駆動力源を始動する場合に、車両を発進させる要求の有
無を判断する発進判断手段(ステップS1ないしステッ
プS3)と、車両を発進させる要求があり、かつ、第2
のオイルポンプを停止している場合に、その第2のオイ
ルポンプを駆動するオイルポンプ出力制御手段(ステッ
プS4)とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駆動力源以外の
回転装置により駆動されるオイルポンプを備えたオイル
ポンプの制御装置に関するものである。
回転装置により駆動されるオイルポンプを備えたオイル
ポンプの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の駆動力源の出力側には動力伝達装
置が設けられており、この動力伝達装置の動力伝達状態
を、油圧により制御するものがある。また、動力伝達装
置を制御する油圧の元圧をオイルポンプで発生させ、そ
のオイルポンプを駆動力源により駆動する形式の車両が
知られている。一方、近年は、排気ガスを低減させるこ
と、および騒音を抑制することを目的として、イグニッ
ションキーの操作以外の条件に基づいて、駆動力源を停
止させる技術が提案されている。このような車両におい
ては、駆動力源の停止にともないオイルポンプも停止す
るため、駆動力源を始動させて車両が発進する際に、動
力伝達装置で目標とする油圧を得ることができないとい
う問題がある。
置が設けられており、この動力伝達装置の動力伝達状態
を、油圧により制御するものがある。また、動力伝達装
置を制御する油圧の元圧をオイルポンプで発生させ、そ
のオイルポンプを駆動力源により駆動する形式の車両が
知られている。一方、近年は、排気ガスを低減させるこ
と、および騒音を抑制することを目的として、イグニッ
ションキーの操作以外の条件に基づいて、駆動力源を停
止させる技術が提案されている。このような車両におい
ては、駆動力源の停止にともないオイルポンプも停止す
るため、駆動力源を始動させて車両が発進する際に、動
力伝達装置で目標とする油圧を得ることができないとい
う問題がある。
【0003】そこで、駆動力源により駆動される第1の
オイルポンプの他に、駆動力源とは別の回転装置により
駆動される第2のオイルポンプを設けて、駆動力源の停
止中は回転装置により第2のオイルポンプを駆動してお
き、第2のオイルポンプから吐出されるオイルにより、
動力伝達装置の油圧の低下を抑制する技術が提案されて
おり、その一例が、特開平8−14076号公報に記載
されている。
オイルポンプの他に、駆動力源とは別の回転装置により
駆動される第2のオイルポンプを設けて、駆動力源の停
止中は回転装置により第2のオイルポンプを駆動してお
き、第2のオイルポンプから吐出されるオイルにより、
動力伝達装置の油圧の低下を抑制する技術が提案されて
おり、その一例が、特開平8−14076号公報に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報においては、エンジンが停止している場合に、電動モ
ータにより第2のオイルポンプを駆動させる点の記載は
あるが、停止しているエンジンを始動させる場合に、第
2のオイルポンプをどのように制御するかについては認
識がなく、この点で改良の余地が残されていた。
報においては、エンジンが停止している場合に、電動モ
ータにより第2のオイルポンプを駆動させる点の記載は
あるが、停止しているエンジンを始動させる場合に、第
2のオイルポンプをどのように制御するかについては認
識がなく、この点で改良の余地が残されていた。
【0005】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、停止している駆動力源を始動させる場合
に、第2のオイルポンプの出力を、車両の発進要求に対
応させることのできるオイルポンプの制御装置を提供す
ることを目的としている。
たものであり、停止している駆動力源を始動させる場合
に、第2のオイルポンプの出力を、車両の発進要求に対
応させることのできるオイルポンプの制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力源によ
り駆動される第1のオイルポンプと、前記駆動力源とは
別の回転装置により駆動される第2のオイルポンプと、
これらのオイルポンプから吐出されるオイルの油圧によ
り動作し、かつ、駆動力源と車輪との間で伝達される動
力を制御する動力伝達装置とを有するオイルポンプの制
御装置において、停止している駆動力源を始動する場合
に、車両を発進させる要求の有無を判断する発進判断手
段と、前記車両を発進させる要求があり、かつ、前記第
2のオイルポンプが停止している場合は、その第2のオ
イルポンプを駆動するオイルポンプ出力制御手段とを備
えていることを特徴とするものである。
的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力源によ
り駆動される第1のオイルポンプと、前記駆動力源とは
別の回転装置により駆動される第2のオイルポンプと、
これらのオイルポンプから吐出されるオイルの油圧によ
り動作し、かつ、駆動力源と車輪との間で伝達される動
力を制御する動力伝達装置とを有するオイルポンプの制
御装置において、停止している駆動力源を始動する場合
に、車両を発進させる要求の有無を判断する発進判断手
段と、前記車両を発進させる要求があり、かつ、前記第
2のオイルポンプが停止している場合は、その第2のオ
イルポンプを駆動するオイルポンプ出力制御手段とを備
えていることを特徴とするものである。
【0007】従来の技術では、駆動力源を停止中には第
2のオイルポンプを駆動させ、駆動力源を始動した場合
において、動力伝達装置に作用する油圧が、車両の発進
に適合する油圧となるように制御している。これに対し
て、請求項1の発明によれば、駆動力源を停止中に、消
費電力抑制、耐久性確保など、何らかの理由で第2のオ
イルポンプを停止している場合でも、停止している駆動
力源を始動する場合に、車両の発進要求がある場合は、
第2のオイルポンプを速やかに駆動する。したがって、
動力伝達装置に作用する油圧が、車両の発進に適合する
油圧となる。
2のオイルポンプを駆動させ、駆動力源を始動した場合
において、動力伝達装置に作用する油圧が、車両の発進
に適合する油圧となるように制御している。これに対し
て、請求項1の発明によれば、駆動力源を停止中に、消
費電力抑制、耐久性確保など、何らかの理由で第2のオ
イルポンプを停止している場合でも、停止している駆動
力源を始動する場合に、車両の発進要求がある場合は、
第2のオイルポンプを速やかに駆動する。したがって、
動力伝達装置に作用する油圧が、車両の発進に適合する
油圧となる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記車両が発進する場合に、前記駆動力源の始動を
所定時間遅らす機能、または始動する駆動力源の出力の
増加を抑制する機能を有する駆動力源制御手段を、更に
備えていることを特徴とするものである。
て、前記車両が発進する場合に、前記駆動力源の始動を
所定時間遅らす機能、または始動する駆動力源の出力の
増加を抑制する機能を有する駆動力源制御手段を、更に
備えていることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、車両が発進する場合は、動
力伝達装置に作用する油圧が充分に高められてから、駆
動力源の出力が高められる。
と同様の作用が生じる他に、車両が発進する場合は、動
力伝達装置に作用する油圧が充分に高められてから、駆
動力源の出力が高められる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動力源の始動に失敗した後、その駆動力源を
再始動させる駆動力源制御手段を更に備えており、前記
オイルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動後
に、所定条件に基づいて前記第2のオイルポンプを停止
させる機能と、前記駆動力源の再始動時には、停止して
いる第2のオイルポンプを再度駆動させる機能とを、更
に備えていることを特徴とするものである。
て、前記駆動力源の始動に失敗した後、その駆動力源を
再始動させる駆動力源制御手段を更に備えており、前記
オイルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動後
に、所定条件に基づいて前記第2のオイルポンプを停止
させる機能と、前記駆動力源の再始動時には、停止して
いる第2のオイルポンプを再度駆動させる機能とを、更
に備えていることを特徴とするものである。
【0011】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、駆動力源の始動に失敗した
後に駆動力源を再始動する場合は、停止している第2の
オイルポンプが再駆動される。したがって、駆動力源の
再始動時に、動力伝達装置に作用する油圧が不足するこ
とを抑制できる。
と同様の作用が生じる他に、駆動力源の始動に失敗した
後に駆動力源を再始動する場合は、停止している第2の
オイルポンプが再駆動される。したがって、駆動力源の
再始動時に、動力伝達装置に作用する油圧が不足するこ
とを抑制できる。
【0012】請求項4の発明は、請求項2の構成に加え
て、前記駆動力源制御手段は、前記駆動力源が始動され
る前に停止していた時間、または、オイルの粘度による
前記動力伝達装置の作動応答性、または、前記回転装置
の駆動状態のうち、少なくとも一つの条件に基づいて、
前記駆動力源の出力を制御する機能を、更に備えている
ことを特徴とするものである。
て、前記駆動力源制御手段は、前記駆動力源が始動され
る前に停止していた時間、または、オイルの粘度による
前記動力伝達装置の作動応答性、または、前記回転装置
の駆動状態のうち、少なくとも一つの条件に基づいて、
前記駆動力源の出力を制御する機能を、更に備えている
ことを特徴とするものである。
【0013】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
と同様の作用が生じる他に、駆動力源が始動される前に
停止していた時間、または、オイルの粘度による動力伝
達装置の動作応答性、または、回転装置の駆動状態のう
ち、少なくとも一つの条件に基づいて、駆動力源の出力
が制御される。
と同様の作用が生じる他に、駆動力源が始動される前に
停止していた時間、または、オイルの粘度による動力伝
達装置の動作応答性、または、回転装置の駆動状態のう
ち、少なくとも一つの条件に基づいて、駆動力源の出力
が制御される。
【0014】請求項5の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動力源を始動させる前から前記第2のオイル
ポンプを低出力で駆動させる待機駆動手段と、前記駆動
力源の始動に失敗した後、その駆動力源を再始動させる
駆動力源制御手段とを更に備えており、前記オイルポン
プ出力制御手段は、前記駆動力源の始動時には前記第2
のオイルポンプを高出力で駆動させてから停止する機能
と、前記駆動力源を再始動する場合に、前記第2のオイ
ルポンプを高出力で再駆動させる機能とを、更に備えて
いることを特徴とするものである。
て、前記駆動力源を始動させる前から前記第2のオイル
ポンプを低出力で駆動させる待機駆動手段と、前記駆動
力源の始動に失敗した後、その駆動力源を再始動させる
駆動力源制御手段とを更に備えており、前記オイルポン
プ出力制御手段は、前記駆動力源の始動時には前記第2
のオイルポンプを高出力で駆動させてから停止する機能
と、前記駆動力源を再始動する場合に、前記第2のオイ
ルポンプを高出力で再駆動させる機能とを、更に備えて
いることを特徴とするものである。
【0015】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、駆動力源の始動に失敗し、
かつ、駆動力源を再始動する場合は、第2のオイルポン
プの出力が、駆動力源の始動を失敗する前の第2のオイ
ルポンプの出力よりも高く設定される。
と同様の作用が生じる他に、駆動力源の始動に失敗し、
かつ、駆動力源を再始動する場合は、第2のオイルポン
プの出力が、駆動力源の始動を失敗する前の第2のオイ
ルポンプの出力よりも高く設定される。
【0016】請求項6の発明は、請求項1の構成に加え
て、車両の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源
を始動させる駆動力源制御手段を更に有し、前記オイル
ポンプ出力制御手段は、前記車両の発進要求がある場合
に前記駆動力源を始動させ、かつ、所定条件に基づい
て、前記第2のオイルポンプを停止させる第1の停止時
期を設定する機能と、前記車両の発進要求以外の条件に
基づいて前記駆動力源を始動させ、かつ、前記第2のオ
イルポンプを停止させる第2の停止時期を、前記第1の
停止時期よりも遅らせる機能とを、更に備えていること
を特徴とするものである。
て、車両の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源
を始動させる駆動力源制御手段を更に有し、前記オイル
ポンプ出力制御手段は、前記車両の発進要求がある場合
に前記駆動力源を始動させ、かつ、所定条件に基づい
て、前記第2のオイルポンプを停止させる第1の停止時
期を設定する機能と、前記車両の発進要求以外の条件に
基づいて前記駆動力源を始動させ、かつ、前記第2のオ
イルポンプを停止させる第2の停止時期を、前記第1の
停止時期よりも遅らせる機能とを、更に備えていること
を特徴とするものである。
【0017】請求項6の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、車両の発進要求以外の条件
に基づいて駆動力源が始動される場合は、その後に車両
の発進要求が生じる可能性があるため、その車両の発進
時に動力伝達装置に作用するべき油圧が、第2のオイル
ポンプの駆動により確保される。
と同様の作用が生じる他に、車両の発進要求以外の条件
に基づいて駆動力源が始動される場合は、その後に車両
の発進要求が生じる可能性があるため、その車両の発進
時に動力伝達装置に作用するべき油圧が、第2のオイル
ポンプの駆動により確保される。
【0018】請求項7の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動力源を始動させる前から前記第2のオイル
ポンプを低出力で駆動させる待機駆動手段が更に設けら
れており、前記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両
の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源を始動さ
せる場合に、前記第2のオイルポンプを低出力のまま駆
動させる機能と、前記車両の発進要求以外の条件に基づ
いて前記駆動力源を始動させた後に、前記車両の発進要
求が発生した場合に、前記第2のオイルポンプを高出力
で駆動させる機能とを、更に備えていることを特徴とす
るものである。
て、前記駆動力源を始動させる前から前記第2のオイル
ポンプを低出力で駆動させる待機駆動手段が更に設けら
れており、前記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両
の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源を始動さ
せる場合に、前記第2のオイルポンプを低出力のまま駆
動させる機能と、前記車両の発進要求以外の条件に基づ
いて前記駆動力源を始動させた後に、前記車両の発進要
求が発生した場合に、前記第2のオイルポンプを高出力
で駆動させる機能とを、更に備えていることを特徴とす
るものである。
【0019】請求項7の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、動力伝達装置の伝動力を増
加する要求がない場合における第2のオイルポンプの出
力よりも、その後、動力伝達装置の伝動力を増加する要
求が発生した場合における第2のオイルポンプの出力の
方が高く設定される。
と同様の作用が生じる他に、動力伝達装置の伝動力を増
加する要求がない場合における第2のオイルポンプの出
力よりも、その後、動力伝達装置の伝動力を増加する要
求が発生した場合における第2のオイルポンプの出力の
方が高く設定される。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を具体
的に説明する。図2は、この発明を適用した車両Ve、
具体的にはFF車(フロントエンジンフロントドライ
ブ;エンジン前置き前輪駆動車)のパワートレーンを示
すスケルトン図である。図2において、1は車両Veの
駆動力源(原動機)としてのエンジンであり、このエン
ジン1としては、内燃機関、具体的にはガソリンエンジ
ン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用いら
れる。そして、エンジン1のクランクシャフト2が車両
Veの幅方向に配置されている。なお、以下の説明は、
エンジン1としてガソリンエンジンを用いた場合に対応
している。
的に説明する。図2は、この発明を適用した車両Ve、
具体的にはFF車(フロントエンジンフロントドライ
ブ;エンジン前置き前輪駆動車)のパワートレーンを示
すスケルトン図である。図2において、1は車両Veの
駆動力源(原動機)としてのエンジンであり、このエン
ジン1としては、内燃機関、具体的にはガソリンエンジ
ン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用いら
れる。そして、エンジン1のクランクシャフト2が車両
Veの幅方向に配置されている。なお、以下の説明は、
エンジン1としてガソリンエンジンを用いた場合に対応
している。
【0021】また前記エンジン1の出力側には、トラン
スアクスル3が設けられている。このトランスアクスル
3は内部中空のケーシング4を有し、ケーシング4の内
部には、トルクコンバータ5と前後進切り換え機構6と
ベルト式無段変速機(CVT)7と最終減速機8とが設
けられている。まず、トルクコンバータ5の構成につい
て説明する。ケーシング4の内部には、クランクシャフ
ト2と同一の軸線(図示せず)を中心として回転可能な
インプットシャフト9が設けられており、インプットシ
ャフト9におけるエンジン1側の端部にはタービンラン
ナ10が取り付けられている。
スアクスル3が設けられている。このトランスアクスル
3は内部中空のケーシング4を有し、ケーシング4の内
部には、トルクコンバータ5と前後進切り換え機構6と
ベルト式無段変速機(CVT)7と最終減速機8とが設
けられている。まず、トルクコンバータ5の構成につい
て説明する。ケーシング4の内部には、クランクシャフ
ト2と同一の軸線(図示せず)を中心として回転可能な
インプットシャフト9が設けられており、インプットシ
ャフト9におけるエンジン1側の端部にはタービンラン
ナ10が取り付けられている。
【0022】一方、クランクシャフト2の後端にはドラ
イブプレート11を介してフロントカバー12が連結さ
れており、フロントカバー12にはポンプインペラ13
が接続されている。このタービンランナ10とポンプイ
ンペラ13とは対向して配置され、タービンランナ10
およびポンプインペラ13の内側にはステータ14が設
けられている。また、インプットシャフト9におけるフ
ロントカバー12側の端部には、ダンパ機構16を介し
てロックアップクラッチ15が設けられている。上記の
ように構成されたフロントカバー12およびポンプイン
ペラ13などにより形成されたケーシング(図示せず)
内に、作動流体としてのオイルが供給されている。
イブプレート11を介してフロントカバー12が連結さ
れており、フロントカバー12にはポンプインペラ13
が接続されている。このタービンランナ10とポンプイ
ンペラ13とは対向して配置され、タービンランナ10
およびポンプインペラ13の内側にはステータ14が設
けられている。また、インプットシャフト9におけるフ
ロントカバー12側の端部には、ダンパ機構16を介し
てロックアップクラッチ15が設けられている。上記の
ように構成されたフロントカバー12およびポンプイン
ペラ13などにより形成されたケーシング(図示せず)
内に、作動流体としてのオイルが供給されている。
【0023】上記構成により、エンジン1の動力(トル
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー12に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ15が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ13の動力が、流体の
運動エネルギによりタービンランナ10に伝達され、つ
いでインプットシャフト9に伝達される。なお、ポンプ
インペラ13からタービンランナ10に伝達されるトル
クを、ステータ14により増幅することもできる。一
方、ロックアップクラッチ15が係合されている場合
は、フロントカバー12の動力が、ロックアップクラッ
チ15の摩擦力によりインプットシャフト9に伝達され
る。
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー12に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ15が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ13の動力が、流体の
運動エネルギによりタービンランナ10に伝達され、つ
いでインプットシャフト9に伝達される。なお、ポンプ
インペラ13からタービンランナ10に伝達されるトル
クを、ステータ14により増幅することもできる。一
方、ロックアップクラッチ15が係合されている場合
は、フロントカバー12の動力が、ロックアップクラッ
チ15の摩擦力によりインプットシャフト9に伝達され
る。
【0024】前記ケーシング4の内部におけるトルクコ
ンバータ5と前後進切り換え機構6との間には、第1の
オイルポンプ17が設けられている。この第1のオイル
ポンプ17のロータ(図示せず)と、ポンプインペラ1
3とが円筒形状のハブ19により接続されている。ま
た、第1のオイルポンプ17のボデー(図示せず)はケ
ーシング4側に固定されている。この構成により、エン
ジン1の動力がポンプインペラ13を介してロータに伝
達され、第1のオイルポンプ17を駆動することができ
る。このように、第1のオイルポンプ17は、いわゆる
機械式のオイルポンプであるといえる。
ンバータ5と前後進切り換え機構6との間には、第1の
オイルポンプ17が設けられている。この第1のオイル
ポンプ17のロータ(図示せず)と、ポンプインペラ1
3とが円筒形状のハブ19により接続されている。ま
た、第1のオイルポンプ17のボデー(図示せず)はケ
ーシング4側に固定されている。この構成により、エン
ジン1の動力がポンプインペラ13を介してロータに伝
達され、第1のオイルポンプ17を駆動することができ
る。このように、第1のオイルポンプ17は、いわゆる
機械式のオイルポンプであるといえる。
【0025】前記前後進切り換え機構6は、インプット
シャフト9とベルト式無段変速機7との間の動力伝達経
路に設けられている。前後進切り換え機構6はダブルピ
ニオン形式の遊星歯車機構32を有している。この遊星
歯車機構32は、インプットシャフト9のベルト式無段
変速機7側の端部に設けられたサンギヤ33と、このサ
ンギヤ33の外周側に、サンギヤ33と同心状に配置さ
れたリングギヤ34と、サンギヤ33に噛み合わされた
ピニオンギヤ35と、このピニオンギヤ35およびリン
グギヤ34に噛み合わされたピニオンギヤ36と、ピニ
オンギヤ35およびピニオンギヤ36を、サンギヤ33
の周囲を一体的に公転可能な状態で保持したキャリヤ3
7とを有している。そして、このキャリヤ37とプライ
マリシャフト21とが連結されている。また、キャリヤ
37とインプットシャフト9との間の動力伝達経路を接
続または遮断するクラッチCRが設けられている。さら
に、ケーシング4側には、リングギヤ34の回転および
固定を制御するブレーキBRが設けられている。
シャフト9とベルト式無段変速機7との間の動力伝達経
路に設けられている。前後進切り換え機構6はダブルピ
ニオン形式の遊星歯車機構32を有している。この遊星
歯車機構32は、インプットシャフト9のベルト式無段
変速機7側の端部に設けられたサンギヤ33と、このサ
ンギヤ33の外周側に、サンギヤ33と同心状に配置さ
れたリングギヤ34と、サンギヤ33に噛み合わされた
ピニオンギヤ35と、このピニオンギヤ35およびリン
グギヤ34に噛み合わされたピニオンギヤ36と、ピニ
オンギヤ35およびピニオンギヤ36を、サンギヤ33
の周囲を一体的に公転可能な状態で保持したキャリヤ3
7とを有している。そして、このキャリヤ37とプライ
マリシャフト21とが連結されている。また、キャリヤ
37とインプットシャフト9との間の動力伝達経路を接
続または遮断するクラッチCRが設けられている。さら
に、ケーシング4側には、リングギヤ34の回転および
固定を制御するブレーキBRが設けられている。
【0026】前記ベルト式無段変速機7は、インプット
シャフト9と同心状に配置された駆動側シャフトとして
のプライマリシャフト21と、プライマリシャフト21
と相互に平行に配置された従動側シャフトとしてのカウ
ンタシャフト22とを有している。
シャフト9と同心状に配置された駆動側シャフトとして
のプライマリシャフト21と、プライマリシャフト21
と相互に平行に配置された従動側シャフトとしてのカウ
ンタシャフト22とを有している。
【0027】前記プライマリシャフト21にはプライマ
リプーリ23が設けられており、カウンタシャフト22
側にはセカンダリプーリ24が設けられている。プライ
マリプーリ23は、プライマリシャフト21に固定され
た固定シーブ25と、プライマリシャフト21の軸線方
向に移動できるように構成された可動シーブ26とを有
している。そして、固定シーブ25と可動シーブ26と
の対向面には、相互の組合せによりV字形状の溝M1を
構成する方向に傾斜した保持面54,55が形成されて
いる。
リプーリ23が設けられており、カウンタシャフト22
側にはセカンダリプーリ24が設けられている。プライ
マリプーリ23は、プライマリシャフト21に固定され
た固定シーブ25と、プライマリシャフト21の軸線方
向に移動できるように構成された可動シーブ26とを有
している。そして、固定シーブ25と可動シーブ26と
の対向面には、相互の組合せによりV字形状の溝M1を
構成する方向に傾斜した保持面54,55が形成されて
いる。
【0028】また、この可動シーブ26をプライマリシ
ャフト21の軸線方向に動作させることにより、可動シ
ーブ26と固定シーブ25とを接近・離隔させる油圧ア
クチュエータ27が設けられている。この油圧アクチュ
エータ27は、油圧室(図示せず)と、油圧室の油圧に
応じてプライマリシャフト21の軸線方向に動作し、か
つ、可動シーブ26に接続されたピストン(図示せず)
とを備えている。
ャフト21の軸線方向に動作させることにより、可動シ
ーブ26と固定シーブ25とを接近・離隔させる油圧ア
クチュエータ27が設けられている。この油圧アクチュ
エータ27は、油圧室(図示せず)と、油圧室の油圧に
応じてプライマリシャフト21の軸線方向に動作し、か
つ、可動シーブ26に接続されたピストン(図示せず)
とを備えている。
【0029】一方、セカンダリプーリ24は、カウンタ
シャフト22に固定された固定シーブ28と、カウンタ
シャフト22の軸線方向に移動できるように構成された
可動シーブ29とを有している。そして、固定シーブ2
8と可動シーブ29との対向面には、相互の組合せによ
りV字形状の溝M2を構成する方向に傾斜した保持面5
6,57が形成されている。
シャフト22に固定された固定シーブ28と、カウンタ
シャフト22の軸線方向に移動できるように構成された
可動シーブ29とを有している。そして、固定シーブ2
8と可動シーブ29との対向面には、相互の組合せによ
りV字形状の溝M2を構成する方向に傾斜した保持面5
6,57が形成されている。
【0030】また、この可動シーブ29をカウンタシャ
フト22の軸線方向に動作させることにより、可動シー
ブ29と固定シーブ28とを接近・離隔させる油圧アク
チュエータ30が設けられている。この油圧アクチュエ
ータ30は、油圧室(図示せず)と、油圧室の油圧によ
りカウンタシャフト22の軸線方向に動作し、かつ、可
動シーブ29に接続されたピストン(図示せず)とを備
えている。上記構成のプライマリプーリ23の溝M1お
よびセカンダリプーリ24溝M2に対して、ベルト31
が巻き掛けられている。
フト22の軸線方向に動作させることにより、可動シー
ブ29と固定シーブ28とを接近・離隔させる油圧アク
チュエータ30が設けられている。この油圧アクチュエ
ータ30は、油圧室(図示せず)と、油圧室の油圧によ
りカウンタシャフト22の軸線方向に動作し、かつ、可
動シーブ29に接続されたピストン(図示せず)とを備
えている。上記構成のプライマリプーリ23の溝M1お
よびセカンダリプーリ24溝M2に対して、ベルト31
が巻き掛けられている。
【0031】前記ベルト式無段変速機7と最終減速機8
との間の動力伝達経路には、カウンタシャフト22と相
互に平行なインターミディエイトシャフト39が設けら
れている。インターミディエイトシャフト39にはカウ
ンタドリブンギヤ40とファイナルドライブギヤ41と
が形成されている。前記カウンタシャフト22にはカウ
ンタドライブギヤ42が形成され、カウンタドライブギ
ヤ42とカウンタドリブンギヤ40とが噛み合わされて
いる。
との間の動力伝達経路には、カウンタシャフト22と相
互に平行なインターミディエイトシャフト39が設けら
れている。インターミディエイトシャフト39にはカウ
ンタドリブンギヤ40とファイナルドライブギヤ41と
が形成されている。前記カウンタシャフト22にはカウ
ンタドライブギヤ42が形成され、カウンタドライブギ
ヤ42とカウンタドリブンギヤ40とが噛み合わされて
いる。
【0032】一方、前記最終減速機8はリングギヤ43
を有し、ファイナルドライブギヤ41とリングギヤ43
とが噛み合わされている。また、リングギヤ43はデフ
ケース(図示せず)の外周に形成され、このデフケース
の内部には複数のピニオンギヤ(図示せず)が取り付け
られている。このピニオンギヤには2つのサイドギヤ
(図示せず)が噛み合わされている。2つのサイドギヤ
には別個にフロントドライブシャフト44が接続され、
各フロントドライブシャフト44には、車輪(前輪)4
5が接続されている。
を有し、ファイナルドライブギヤ41とリングギヤ43
とが噛み合わされている。また、リングギヤ43はデフ
ケース(図示せず)の外周に形成され、このデフケース
の内部には複数のピニオンギヤ(図示せず)が取り付け
られている。このピニオンギヤには2つのサイドギヤ
(図示せず)が噛み合わされている。2つのサイドギヤ
には別個にフロントドライブシャフト44が接続され、
各フロントドライブシャフト44には、車輪(前輪)4
5が接続されている。
【0033】図3は、図2に示す車両Veの制御系統を
示すブロック図である。まず、前後進切り換え機構6、
およびロックアップクラッチ12、およびベルト式無段
変速機7を制御する油圧制御装置64は、第1のオイル
ポンプ17から吐出されるオイルが流れ込む油圧回路
(図示せず)と、マニュアルバルブ(図示せず)と各種
の電磁弁(図示せず)とを有している。この油圧制御装
置64により、油圧アクチュエータ27,30の油圧室
の油圧、クラッチCRの油圧室の油圧、ブレーキBRの
油圧室の油圧、ロックアップクラッチ15に作用する油
圧などが制御される。
示すブロック図である。まず、前後進切り換え機構6、
およびロックアップクラッチ12、およびベルト式無段
変速機7を制御する油圧制御装置64は、第1のオイル
ポンプ17から吐出されるオイルが流れ込む油圧回路
(図示せず)と、マニュアルバルブ(図示せず)と各種
の電磁弁(図示せず)とを有している。この油圧制御装
置64により、油圧アクチュエータ27,30の油圧室
の油圧、クラッチCRの油圧室の油圧、ブレーキBRの
油圧室の油圧、ロックアップクラッチ15に作用する油
圧などが制御される。
【0034】そして、油圧制御装置64と電子制御装置
(ECU)104とが相互に信号通信可能に接続されて
いる。この電子制御装置104は、車両Veの全体を制
御するコントローラであり、演算処理装置(CPUまた
はMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)なら
びに入出力インターフェースを主体とするマイクロコン
ピュータにより構成されている。
(ECU)104とが相互に信号通信可能に接続されて
いる。この電子制御装置104は、車両Veの全体を制
御するコントローラであり、演算処理装置(CPUまた
はMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)なら
びに入出力インターフェースを主体とするマイクロコン
ピュータにより構成されている。
【0035】この電子制御装置104に対しては、イグ
ニッションスイッチ105Aの信号、エンジン回転数セ
ンサ105の信号、アクセル開度センサ106の信号、
スロットル開度センサ107の信号、ブレーキスイッチ
108の信号、シフト装置114の操作状態を検出する
シフトポジションセンサ109の信号、プライマリプー
リ23の回転数を検出する入力回転数センサ110の信
号、セカンダリプーリ24の回転数を検出する出力回転
数センサ111の信号、インプットシャフト9の回転数
を検出するタービン回転数センサ63の信号、ケーシン
グ4の内部および油圧制御装置64の油圧回路を流れる
オイルの温度を検知する油温センサ80の信号、エンジ
ン1の冷却水温を検知する冷却水温センサ83の信号、
蓄電装置62の蓄電状態を検知する蓄電状態検知センサ
63Aの信号、電動モータ81の温度を検知するモータ
温度検知センサ82の信号、エコラン用メインスイッチ
84の信号などが入力される。
ニッションスイッチ105Aの信号、エンジン回転数セ
ンサ105の信号、アクセル開度センサ106の信号、
スロットル開度センサ107の信号、ブレーキスイッチ
108の信号、シフト装置114の操作状態を検出する
シフトポジションセンサ109の信号、プライマリプー
リ23の回転数を検出する入力回転数センサ110の信
号、セカンダリプーリ24の回転数を検出する出力回転
数センサ111の信号、インプットシャフト9の回転数
を検出するタービン回転数センサ63の信号、ケーシン
グ4の内部および油圧制御装置64の油圧回路を流れる
オイルの温度を検知する油温センサ80の信号、エンジ
ン1の冷却水温を検知する冷却水温センサ83の信号、
蓄電装置62の蓄電状態を検知する蓄電状態検知センサ
63Aの信号、電動モータ81の温度を検知するモータ
温度検知センサ82の信号、エコラン用メインスイッチ
84の信号などが入力される。
【0036】前記蓄電装置62は発電機85により発電
された電力を蓄電するものであり、この発電機85は、
エンジン1の動力により駆動される。また、電動モータ
81は、前記第1のオイルポンプ17とは別の第2のオ
イルポンプ120を駆動するものであり、この第2のオ
イルポンプ120から吐出されたオイルも、前記油圧制
御装置64の油路に供給される。電動モータ81によ
り、第2のオイルポンプ120のオイル吐出圧およびオ
イル吐出量が制御される。このように、第2のオイルポ
ンプ120は、いわゆる電動式のオイルポンプである。
された電力を蓄電するものであり、この発電機85は、
エンジン1の動力により駆動される。また、電動モータ
81は、前記第1のオイルポンプ17とは別の第2のオ
イルポンプ120を駆動するものであり、この第2のオ
イルポンプ120から吐出されたオイルも、前記油圧制
御装置64の油路に供給される。電動モータ81によ
り、第2のオイルポンプ120のオイル吐出圧およびオ
イル吐出量が制御される。このように、第2のオイルポ
ンプ120は、いわゆる電動式のオイルポンプである。
【0037】また、シフトポジションセンサ109の信
号に基づいて、車両Veの乗員(ユーザー)が、駆動ポ
ジションまたは非駆動ポジションのいずれを選択してい
るかが検知される。駆動ポジションとしては、例えばD
(ドライブ)ポジション、R(リバース)ポジションが
挙げられる。また、非駆動ポジションとしては、例え
ば、N(ニュートラル)ポジション、P(パーキング)
ポジションが挙げられる。さらに、駆動ポジションのう
ち、Dポジションが前進ポジションであり、Rポジショ
ンが後進ポジションである。
号に基づいて、車両Veの乗員(ユーザー)が、駆動ポ
ジションまたは非駆動ポジションのいずれを選択してい
るかが検知される。駆動ポジションとしては、例えばD
(ドライブ)ポジション、R(リバース)ポジションが
挙げられる。また、非駆動ポジションとしては、例え
ば、N(ニュートラル)ポジション、P(パーキング)
ポジションが挙げられる。さらに、駆動ポジションのう
ち、Dポジションが前進ポジションであり、Rポジショ
ンが後進ポジションである。
【0038】ここで、エンジン1の運転中に、駆動ポジ
ションが選択された場合は、エンジン1のトルクが車輪
45に伝達されて駆動力が発生する。これに対して、非
駆動ポジションが選択された場合は、エンジン1のトル
クは車輪45には伝達されない。なお、各「ポジショ
ン」を、「レンジ」と呼ぶこともできる。また、入力回
転数センサ110の信号、出力回転数センサ111の信
号に基づいて、ベルト式無段変速機7の変速比を演算す
ることができ、出力回転数センサ111の信号に基づい
て車速を演算することができる。
ションが選択された場合は、エンジン1のトルクが車輪
45に伝達されて駆動力が発生する。これに対して、非
駆動ポジションが選択された場合は、エンジン1のトル
クは車輪45には伝達されない。なお、各「ポジショ
ン」を、「レンジ」と呼ぶこともできる。また、入力回
転数センサ110の信号、出力回転数センサ111の信
号に基づいて、ベルト式無段変速機7の変速比を演算す
ることができ、出力回転数センサ111の信号に基づい
て車速を演算することができる。
【0039】また電子制御装置104に対しては、エン
ジン1の電子スロットルバルブ115、燃料噴射制御装
置112、点火時期制御装置113、スタータモータ1
16が信号通信可能に接続されている。電子スロットル
バルブ115は、アクセルペダルの操作に基づいてその
開度を制御することができるほか、電子スロットルバル
ブ115は、アクセルペダルの操作以外の条件に基づい
て、その開度を電気的に制御することができる機能を有
している。
ジン1の電子スロットルバルブ115、燃料噴射制御装
置112、点火時期制御装置113、スタータモータ1
16が信号通信可能に接続されている。電子スロットル
バルブ115は、アクセルペダルの操作に基づいてその
開度を制御することができるほか、電子スロットルバル
ブ115は、アクセルペダルの操作以外の条件に基づい
て、その開度を電気的に制御することができる機能を有
している。
【0040】そして、電子制御装置104に入力される
各種の信号や、電子制御装置104に記憶されているデ
ータに基づいて、電子制御装置104から、燃料噴射制
御装置112、点火時期制御装置113、油圧制御装置
64、電子スロットルバルブ115、スタータモータ1
16、電動モータ81などに対して制御信号が出力され
る。
各種の信号や、電子制御装置104に記憶されているデ
ータに基づいて、電子制御装置104から、燃料噴射制
御装置112、点火時期制御装置113、油圧制御装置
64、電子スロットルバルブ115、スタータモータ1
16、電動モータ81などに対して制御信号が出力され
る。
【0041】そして、電子制御装置104には、各種の
信号に基づいて、エンジン1および前後進切り換え機構
6およびロックアップクラッチ15およびベルト式無段
変速機7を制御するために、各種のデータが予め記憶さ
れている。例えば、エンジン1の始動・停止は、基本的
には、イグニッションスイッチ105Aの信号に基づい
て制御される。前記イグニッションスイッチ105Aに
おいては、イグニッションキー150の操作位置、例え
ば、ロック、アクセサリ、オン、スタートを検知するこ
とができる。
信号に基づいて、エンジン1および前後進切り換え機構
6およびロックアップクラッチ15およびベルト式無段
変速機7を制御するために、各種のデータが予め記憶さ
れている。例えば、エンジン1の始動・停止は、基本的
には、イグニッションスイッチ105Aの信号に基づい
て制御される。前記イグニッションスイッチ105Aに
おいては、イグニッションキー150の操作位置、例え
ば、ロック、アクセサリ、オン、スタートを検知するこ
とができる。
【0042】具体的には、エコラン用メインスイッチ8
4がオフされている場合において、イグニッションスイ
ッチ105Aによりオンが検知され、その後にスタート
が検知された場合は、スタータモータ116が駆動され
て、エンジン1がクランキングされるとともに、燃料噴
射制御および点火制御がおこなわれて、エンジン回転数
が自律回転可能な回転数となる。エンジン回転数が所定
回転数になった時点で、スタータモータ116は停止さ
れる。
4がオフされている場合において、イグニッションスイ
ッチ105Aによりオンが検知され、その後にスタート
が検知された場合は、スタータモータ116が駆動され
て、エンジン1がクランキングされるとともに、燃料噴
射制御および点火制御がおこなわれて、エンジン回転数
が自律回転可能な回転数となる。エンジン回転数が所定
回転数になった時点で、スタータモータ116は停止さ
れる。
【0043】また、イグニッションキー150がスター
ト位置に操作された後、イグニッションキー150に対
する操作力が解除された場合は、イグニッションキー1
50がオン位置に自動的に復帰する。なお、エンジン1
が運転されている場合に、イグニッションキー150が
オンからアクセサリに戻された場合は、燃料噴射制御お
よび点火制御が停止され、エンジン1が停止する。
ト位置に操作された後、イグニッションキー150に対
する操作力が解除された場合は、イグニッションキー1
50がオン位置に自動的に復帰する。なお、エンジン1
が運転されている場合に、イグニッションキー150が
オンからアクセサリに戻された場合は、燃料噴射制御お
よび点火制御が停止され、エンジン1が停止する。
【0044】一方、アクセル開度および車速などのよう
な走行状態に基づいて、ベルト式無段変速機7の変速比
を制御することにより、エンジン1の最適な運転状態を
選択するためのデータが、電子制御装置104に記憶さ
れている。また、電子制御装置104には、アクセル開
度および車速をパラメータとするロックアップクラッチ
制御マップが記憶されており、このロックアップクラッ
チ制御マップに基づいてロックアップクラッチ15が、
係合・解放・スリップの各状態に制御される。
な走行状態に基づいて、ベルト式無段変速機7の変速比
を制御することにより、エンジン1の最適な運転状態を
選択するためのデータが、電子制御装置104に記憶さ
れている。また、電子制御装置104には、アクセル開
度および車速をパラメータとするロックアップクラッチ
制御マップが記憶されており、このロックアップクラッ
チ制御マップに基づいてロックアップクラッチ15が、
係合・解放・スリップの各状態に制御される。
【0045】さらに、シフトポジションセンサ109の
信号に基づいて前後進切り換え機構6が制御される。ま
ず、駆動ポジションのうち、前進ポジションが選択され
た場合は、マニュアルバルブ304が動作して油路が切
り換えられてクラッチCRが係合され、かつ、ブレーキ
BRが解放されて、インプットシャフト9とプライマリ
シャフト21とが直結状態になる。この状態において
は、エンジン1のトルクが、トルクコンバータ5を経由
してインプットシャフト9に伝達されると、インプット
シャフト9およびキャリヤ37ならびにプライマリシャ
フト21が一体回転する。プライマリシャフト21のト
ルクは、プライマリプーリ23およびベルト31ならび
にセカンダリプーリ24を介してカウンタシャフト22
に伝達されるとともに、このトルクはインターミディエ
イトシャフト39を介して最終減速機8に伝達された
後、さらにこのトルクが車輪45に伝達されて、車両V
eを前進させるための駆動力が発生する。
信号に基づいて前後進切り換え機構6が制御される。ま
ず、駆動ポジションのうち、前進ポジションが選択され
た場合は、マニュアルバルブ304が動作して油路が切
り換えられてクラッチCRが係合され、かつ、ブレーキ
BRが解放されて、インプットシャフト9とプライマリ
シャフト21とが直結状態になる。この状態において
は、エンジン1のトルクが、トルクコンバータ5を経由
してインプットシャフト9に伝達されると、インプット
シャフト9およびキャリヤ37ならびにプライマリシャ
フト21が一体回転する。プライマリシャフト21のト
ルクは、プライマリプーリ23およびベルト31ならび
にセカンダリプーリ24を介してカウンタシャフト22
に伝達されるとともに、このトルクはインターミディエ
イトシャフト39を介して最終減速機8に伝達された
後、さらにこのトルクが車輪45に伝達されて、車両V
eを前進させるための駆動力が発生する。
【0046】これに対して、駆動ポジションのうち、後
進ポジションが選択された場合は、マニュアルバルブ3
04の動作により油路が切り換えられ、かつ、クラッチ
CRに供給されているオイルがドレーンされ、かつ、ブ
レーキBRが係合されて、リングギヤ34が固定され
る。すると、インプットシャフト9の回転にともなって
ピニオンギヤ35,36が共に自転しつつ公転し、キャ
リヤ37がインプットシャフト9の回転方向とは逆の方
向に回転する。その結果、プライマリシャフト21およ
びカウンタシャフト22ならびにインターミディエイト
シャフト39が前進ポジションの場合とは逆方向に回転
し、車両Veを後退させるための駆動力が発生する。こ
のように、駆動ポジションが選択された場合は、インプ
ットシャフト9とカウンタシャフト22との間で動力の
伝達をおこなうことが可能な状態となる。
進ポジションが選択された場合は、マニュアルバルブ3
04の動作により油路が切り換えられ、かつ、クラッチ
CRに供給されているオイルがドレーンされ、かつ、ブ
レーキBRが係合されて、リングギヤ34が固定され
る。すると、インプットシャフト9の回転にともなって
ピニオンギヤ35,36が共に自転しつつ公転し、キャ
リヤ37がインプットシャフト9の回転方向とは逆の方
向に回転する。その結果、プライマリシャフト21およ
びカウンタシャフト22ならびにインターミディエイト
シャフト39が前進ポジションの場合とは逆方向に回転
し、車両Veを後退させるための駆動力が発生する。こ
のように、駆動ポジションが選択された場合は、インプ
ットシャフト9とカウンタシャフト22との間で動力の
伝達をおこなうことが可能な状態となる。
【0047】なお、非駆動ポジション、すなわち、Nポ
ジションまたはPポジションが選択された場合は、クラ
ッチCRおよびブレーキBRが完全に解放されて、イン
プットシャフト9とカウンタシャフト22との間で動力
の伝達をおこなうことが不可能な状態となる。
ジションまたはPポジションが選択された場合は、クラ
ッチCRおよびブレーキBRが完全に解放されて、イン
プットシャフト9とカウンタシャフト22との間で動力
の伝達をおこなうことが不可能な状態となる。
【0048】また、車速およびアクセル開度などの条件
から判断される車両Veの加速要求、および電子制御装
置104に記憶されているデータ(例えば、エンジン回
転数およびスロットル開度をパラメータとする最適燃費
曲線)などに基づいて、エンジン1の運転状態が最適状
態になるように、ベルト式無段変速機7の変速比が制御
される。具体的には、油圧アクチュエータ27の油圧室
の油圧を制御することにより、プライマリプーリ23の
溝M1の幅が調整される。その結果、プライマリプーリ
23におけるベルト31の巻き掛け半径が変化し、ベル
ト式無段変速機7の入力回転数と出力回転数との比、す
なわち変速比が無段階(連続的)に制御される。
から判断される車両Veの加速要求、および電子制御装
置104に記憶されているデータ(例えば、エンジン回
転数およびスロットル開度をパラメータとする最適燃費
曲線)などに基づいて、エンジン1の運転状態が最適状
態になるように、ベルト式無段変速機7の変速比が制御
される。具体的には、油圧アクチュエータ27の油圧室
の油圧を制御することにより、プライマリプーリ23の
溝M1の幅が調整される。その結果、プライマリプーリ
23におけるベルト31の巻き掛け半径が変化し、ベル
ト式無段変速機7の入力回転数と出力回転数との比、す
なわち変速比が無段階(連続的)に制御される。
【0049】さらに、油圧アクチュエータ30の油圧室
の油圧を制御することにより、セカンダリプーリ24の
溝M2の幅が変化する。つまり、ベルト31に対するセ
カンダリプーリ24の挟圧力が制御される。この挟圧力
によりベルト31の張力が制御され、プライマリプーリ
23とセカンダリプーリ24との間で伝達されるトルク
の容量が制御される。
の油圧を制御することにより、セカンダリプーリ24の
溝M2の幅が変化する。つまり、ベルト31に対するセ
カンダリプーリ24の挟圧力が制御される。この挟圧力
によりベルト31の張力が制御され、プライマリプーリ
23とセカンダリプーリ24との間で伝達されるトルク
の容量が制御される。
【0050】ところで、この実施例においては、イグニ
ッションスイッチ105Aの信号以外の条件に基づい
て、エンジン1の停止・始動を制御することができる。
このような制御は、エコラン制御またはアイドルストッ
プと呼ばれている。具体的には、エンジン1が運転さ
れ、かつ、エコラン用メインスイッチ84がオンされて
いる場合に、「停止条件」が成立した場合はエンジン1
が停止される。また、停止条件が成立してエンジン1が
停止している場合に、停止条件が解消された場合は、エ
ンジン1を始動させる制御がおこなわれる。停止条件が
解消されてエンジン1を始動する場合の具体的な制御
は、イグニッションスイッチ105Aの信号に基づい
て、エンジン1を始動させる場合の具体的な制御と同じ
である。
ッションスイッチ105Aの信号以外の条件に基づい
て、エンジン1の停止・始動を制御することができる。
このような制御は、エコラン制御またはアイドルストッ
プと呼ばれている。具体的には、エンジン1が運転さ
れ、かつ、エコラン用メインスイッチ84がオンされて
いる場合に、「停止条件」が成立した場合はエンジン1
が停止される。また、停止条件が成立してエンジン1が
停止している場合に、停止条件が解消された場合は、エ
ンジン1を始動させる制御がおこなわれる。停止条件が
解消されてエンジン1を始動する場合の具体的な制御
は、イグニッションスイッチ105Aの信号に基づい
て、エンジン1を始動させる場合の具体的な制御と同じ
である。
【0051】このようなエコラン制御によりエンジン1
が停止している間は、第1のオイルポンプ17も停止す
るため、エンジン1の始動および発進時において、油圧
アクチュエータ27,30の油圧室、クラッチCRの油
圧室、ブレーキBRの油圧室における目標油圧に対し
て、第1のオイルポンプ17の吐出オイルだけで、実際
の油圧を調圧するのでは、調圧に長時間を要する可能性
がある。そこで、エコラン制御に際しては、第2のオイ
ルポンプ120を駆動して、油圧不足を解消する。
が停止している間は、第1のオイルポンプ17も停止す
るため、エンジン1の始動および発進時において、油圧
アクチュエータ27,30の油圧室、クラッチCRの油
圧室、ブレーキBRの油圧室における目標油圧に対し
て、第1のオイルポンプ17の吐出オイルだけで、実際
の油圧を調圧するのでは、調圧に長時間を要する可能性
がある。そこで、エコラン制御に際しては、第2のオイ
ルポンプ120を駆動して、油圧不足を解消する。
【0052】以下、エコラン制御にともなう第2のオイ
ルポンプ120の制御の概略を、図1のフローチャート
に基づいて説明する。図1のフローチャートは、請求項
1ないし11に対応している。まず、エンジン1が運転
され、かつ、エコラン用メインスイッチ84がオンされ
ている場合に、「停止条件」が成立するとエンジン1が
停止される(ステップS1)。例えば、アクセル開度が
所定開度以下であること、ブレーキスイッチ108がオ
ンされていること、所定車速以下であること、蓄電装置
62の充電量が所定値以上であること、などの事項が全
て検知された場合に、「停止条件」が成立する。なお、
停止条件は、駆動ポジションまたは非駆動ポジションの
いずれが選択されている場合でも、成立する。
ルポンプ120の制御の概略を、図1のフローチャート
に基づいて説明する。図1のフローチャートは、請求項
1ないし11に対応している。まず、エンジン1が運転
され、かつ、エコラン用メインスイッチ84がオンされ
ている場合に、「停止条件」が成立するとエンジン1が
停止される(ステップS1)。例えば、アクセル開度が
所定開度以下であること、ブレーキスイッチ108がオ
ンされていること、所定車速以下であること、蓄電装置
62の充電量が所定値以上であること、などの事項が全
て検知された場合に、「停止条件」が成立する。なお、
停止条件は、駆動ポジションまたは非駆動ポジションの
いずれが選択されている場合でも、成立する。
【0053】このステップS1についで、「停止条件が
解消されて、エンジン1を始動する条件が成立したか否
か」が判断される(ステップS2)。このステップS2
で否定的に判断されて、この制御ルーチンを終了する。
これに対して、前記事項のうちの少なくとも1つが解消
された場合は、ステップS2で肯定的に判断される。ス
テップS2で肯定的に判断された場合は、「発進条件」
が成立しているか否かが判断される(ステップS3)。
解消されて、エンジン1を始動する条件が成立したか否
か」が判断される(ステップS2)。このステップS2
で否定的に判断されて、この制御ルーチンを終了する。
これに対して、前記事項のうちの少なくとも1つが解消
された場合は、ステップS2で肯定的に判断される。ス
テップS2で肯定的に判断された場合は、「発進条件」
が成立しているか否かが判断される(ステップS3)。
【0054】この「発進条件」は、「ユーザーの発進意
図」、または「車両Veの発進が予測される場合」など
を判断する基準であり、この発進条件については後述す
る。このステップS3で肯定的に判断された場合は、第
2のオイルポンプ120の制御として「発進用制御」を
選択し、かつ、エンジン1を始動させる制御を実行し
(ステップS4)、リターンする。これに対して、蓄電
装置62の充電量が所定値未満となってエンジン1を始
動する必要が生じた場合は、ステップS3で否定的に判
断され、ステップS5に進む。このステップS5では、
第2のオイルポンプ120の制御として、「発進用制
御」とは異なる「他の制御」を選択し、かつ、エンジン
1を実際に始動する制御をおこない、図1の制御ルーチ
ンを終了する。なおステップS2で肯定的に判断された
場合は、エンジン1の始動に際して、エンジン1の始動
制御を実行する回数がカウントされる。
図」、または「車両Veの発進が予測される場合」など
を判断する基準であり、この発進条件については後述す
る。このステップS3で肯定的に判断された場合は、第
2のオイルポンプ120の制御として「発進用制御」を
選択し、かつ、エンジン1を始動させる制御を実行し
(ステップS4)、リターンする。これに対して、蓄電
装置62の充電量が所定値未満となってエンジン1を始
動する必要が生じた場合は、ステップS3で否定的に判
断され、ステップS5に進む。このステップS5では、
第2のオイルポンプ120の制御として、「発進用制
御」とは異なる「他の制御」を選択し、かつ、エンジン
1を実際に始動する制御をおこない、図1の制御ルーチ
ンを終了する。なおステップS2で肯定的に判断された
場合は、エンジン1の始動に際して、エンジン1の始動
制御を実行する回数がカウントされる。
【0055】以下、図1のフローチャートに対応する具
体的な制御例を、タイムチャートを用いて順次説明す
る。
体的な制御例を、タイムチャートを用いて順次説明す
る。
【0056】(第1の具体例)この第1の具体例は、請
求項1,2,3に対応するものであり、図4のタイムチ
ャートに基づいて説明する。この具体例は、駆動ポジシ
ョンまたは非駆動ポジションのいずれが選択されている
場合にも適用可能である。なお、図4、およびその他の
図で説明する各タイムチャートは、いずれも、第2のオ
イルポンプ120を駆動する電動モータ81に印加する
電圧と、時間との対応関係を示している。
求項1,2,3に対応するものであり、図4のタイムチ
ャートに基づいて説明する。この具体例は、駆動ポジシ
ョンまたは非駆動ポジションのいずれが選択されている
場合にも適用可能である。なお、図4、およびその他の
図で説明する各タイムチャートは、いずれも、第2のオ
イルポンプ120を駆動する電動モータ81に印加する
電圧と、時間との対応関係を示している。
【0057】この図4のタイムチャートにおいては、時
刻t1で停止条件が解消しており、時刻t1以前におい
ては、第2のオイルポンプ120の駆動電圧は「零」に
制御されている。そして、時刻t1で停止条件が解消さ
れて、図1のステップS2で肯定的に判断される。つい
で、図1のステップS3では「発進条件」が成立したか
否かが判断される。例えば、ステップS1の時点で、N
ポジションまたはPポジションが選択されている場合
は、NポジションまたはPポジションからDポジション
に変更され、アクセル開度が所定開度以上に増加した
か、またはブレーキスイッチ108がオフされたことが
検知された場合は、「発進条件が成立した」と判断され
て、ステップS4に進む。
刻t1で停止条件が解消しており、時刻t1以前におい
ては、第2のオイルポンプ120の駆動電圧は「零」に
制御されている。そして、時刻t1で停止条件が解消さ
れて、図1のステップS2で肯定的に判断される。つい
で、図1のステップS3では「発進条件」が成立したか
否かが判断される。例えば、ステップS1の時点で、N
ポジションまたはPポジションが選択されている場合
は、NポジションまたはPポジションからDポジション
に変更され、アクセル開度が所定開度以上に増加した
か、またはブレーキスイッチ108がオフされたことが
検知された場合は、「発進条件が成立した」と判断され
て、ステップS4に進む。
【0058】これに対して、ステップS1でDポジショ
ンが選択されている場合は、アクセル開度が所定開度以
上に増加したこと、ブレーキスイッチ108がオフされ
たこと、のうち少なくとも1つが検知された場合は、
「発進条件が成立した」と判断されて、ステップS4に
進む。
ンが選択されている場合は、アクセル開度が所定開度以
上に増加したこと、ブレーキスイッチ108がオフされ
たこと、のうち少なくとも1つが検知された場合は、
「発進条件が成立した」と判断されて、ステップS4に
進む。
【0059】このステップS4では、時刻t1以後、第
2のオイルポンプ120を駆動する電圧が、所定電圧に
高められて、第2のオイルポンプ120が駆動される。
さらに、時刻t3で第2のオイルポンプ120の駆動電
圧が零に制御される。ここで、時刻t3の意味として
は、つぎのようなものが挙げられる。例えば、時刻t1
から所定時間が経過して時刻t3となったこと、または
エンジン回転数が所定回転数となった時刻が時刻t3で
あることなどである。これに対して、前記ステップS3
で否定的に判断された場合は、ステップS5に進む。こ
のステップS5では、第2のオイルポンプ120は駆動
されない。すなわち、エンジン1を始動させる場合で
も、発進条件が成立しない限り、第2のオイルポンプ1
20は駆動されない。
2のオイルポンプ120を駆動する電圧が、所定電圧に
高められて、第2のオイルポンプ120が駆動される。
さらに、時刻t3で第2のオイルポンプ120の駆動電
圧が零に制御される。ここで、時刻t3の意味として
は、つぎのようなものが挙げられる。例えば、時刻t1
から所定時間が経過して時刻t3となったこと、または
エンジン回転数が所定回転数となった時刻が時刻t3で
あることなどである。これに対して、前記ステップS3
で否定的に判断された場合は、ステップS5に進む。こ
のステップS5では、第2のオイルポンプ120は駆動
されない。すなわち、エンジン1を始動させる場合で
も、発進条件が成立しない限り、第2のオイルポンプ1
20は駆動されない。
【0060】このように、第1の具体例によれば、前記
停止条件が解消され、かつ、発進条件が成立した場合
に、第2のオイルポンプ120が駆動される。つまり、
車両Veの発進時において、クラッチCRの油圧室、ま
たはブレーキBRの油圧室、または油圧アクチュエータ
27,30の油圧室の油圧を目標油圧に高める際に、第
1のオイルポンプ17のオイルによる油圧不足を、第2
のオイルポンプ120から吐出されるオイルで補うこと
ができ、各油圧室の実際の油圧を、目標油圧に可及的に
近づけることができる。このため、ベルト31の滑り、
各油圧室における油圧の急上昇などを抑制できる。した
がって、車両Veの発進時において、駆動力の急激な変
化に基づくショックが低減されて乗り心地を向上できる
とともに、ベルト式無段変速機7の摩耗・損傷・変形な
どを未然に防止できる。
停止条件が解消され、かつ、発進条件が成立した場合
に、第2のオイルポンプ120が駆動される。つまり、
車両Veの発進時において、クラッチCRの油圧室、ま
たはブレーキBRの油圧室、または油圧アクチュエータ
27,30の油圧室の油圧を目標油圧に高める際に、第
1のオイルポンプ17のオイルによる油圧不足を、第2
のオイルポンプ120から吐出されるオイルで補うこと
ができ、各油圧室の実際の油圧を、目標油圧に可及的に
近づけることができる。このため、ベルト31の滑り、
各油圧室における油圧の急上昇などを抑制できる。した
がって、車両Veの発進時において、駆動力の急激な変
化に基づくショックが低減されて乗り心地を向上できる
とともに、ベルト式無段変速機7の摩耗・損傷・変形な
どを未然に防止できる。
【0061】さらに、ステップS2において、蓄電装置
62の充電量が所定値未満となって、エンジン1の停止
条件が解消されたような場合でも、発進条件が成立しな
い限り第2のオイルポンプ120は駆動されない。した
がって、電動モータ81に供給する電力の無駄を少なく
することができ、経済的に有利であるとともに、第2の
オイルポンプ120の耐久性および耐熱性を向上するこ
とができる。
62の充電量が所定値未満となって、エンジン1の停止
条件が解消されたような場合でも、発進条件が成立しな
い限り第2のオイルポンプ120は駆動されない。した
がって、電動モータ81に供給する電力の無駄を少なく
することができ、経済的に有利であるとともに、第2の
オイルポンプ120の耐久性および耐熱性を向上するこ
とができる。
【0062】(第2の具体例)この第2の具体例は、請
求項1、請求項4に対応するものである。この第2の具
体例を、図5のタイムチャートに基づいて説明する。こ
の第2の具体例は、停止条件が解消されてエンジン1を
始動させる制御をおこなったものの、エンジン1を始動
できなかった場合(始動失敗)に相当する。ここで、
「エンジン1を始動できない」とは、例えば、「エンジ
ン1を始動させる制御を開始してから、所定時間内に、
エンジン回転数が所定回転数以上にならない場合」を意
味している。
求項1、請求項4に対応するものである。この第2の具
体例を、図5のタイムチャートに基づいて説明する。こ
の第2の具体例は、停止条件が解消されてエンジン1を
始動させる制御をおこなったものの、エンジン1を始動
できなかった場合(始動失敗)に相当する。ここで、
「エンジン1を始動できない」とは、例えば、「エンジ
ン1を始動させる制御を開始してから、所定時間内に、
エンジン回転数が所定回転数以上にならない場合」を意
味している。
【0063】まず、図5に示すように、時刻t1で停止
条件が解消され、この時刻t1以前において、第2のオ
イルポンプ120が駆動されている。そして、時刻t1
で停止条件が解消されるとともに、エンジン1を始動さ
せる制御がおこなわれ、その後、時刻t2で第2のオイ
ルポンプ120が停止している。
条件が解消され、この時刻t1以前において、第2のオ
イルポンプ120が駆動されている。そして、時刻t1
で停止条件が解消されるとともに、エンジン1を始動さ
せる制御がおこなわれ、その後、時刻t2で第2のオイ
ルポンプ120が停止している。
【0064】しかしながら、時刻t3において、エンジ
ン1を始動できなかったことが検知されると、エンジン
1を始動させる制御を再度実行する指令が発生して、図
1のステップS2で肯定的に判断される。ついで、前述
と同様にしてステップS3で肯定的に判断された場合
は、ステップS4に進み、第2のオイルポンプ120が
再度駆動される。その後、時刻t5で第2のオイルポン
プ120が停止される。この第2の具体例においても、
時刻t2または時刻t5で第2のオイルポンプ120を
停止する基準は、第1の具体例で述べた基準と同じでよ
い。また、時刻t3でエンジン1の再始動を実行する制
御、または、時刻t3と時刻t5の間の時刻t4におい
て、エンジン1の再始動を実行する制御のいずれを選択
してもよい。
ン1を始動できなかったことが検知されると、エンジン
1を始動させる制御を再度実行する指令が発生して、図
1のステップS2で肯定的に判断される。ついで、前述
と同様にしてステップS3で肯定的に判断された場合
は、ステップS4に進み、第2のオイルポンプ120が
再度駆動される。その後、時刻t5で第2のオイルポン
プ120が停止される。この第2の具体例においても、
時刻t2または時刻t5で第2のオイルポンプ120を
停止する基準は、第1の具体例で述べた基準と同じでよ
い。また、時刻t3でエンジン1の再始動を実行する制
御、または、時刻t3と時刻t5の間の時刻t4におい
て、エンジン1の再始動を実行する制御のいずれを選択
してもよい。
【0065】この図5のタイムチャートも、駆動ポジシ
ョンが選択され、かつ、エンジン1が停止している場
合、または、非駆動ポジションが選択され、かつ、エン
ジン1が停止している場合のいずれにも適用可能であ
る。各場合において、ステップS3の判断基準は、第1
の具体例で説明したステップS3の判断基準と同じであ
る。そして、第3の具体例においても、第1の具体例ま
たは第2の具体例と同様の効果を得ることができる。
ョンが選択され、かつ、エンジン1が停止している場
合、または、非駆動ポジションが選択され、かつ、エン
ジン1が停止している場合のいずれにも適用可能であ
る。各場合において、ステップS3の判断基準は、第1
の具体例で説明したステップS3の判断基準と同じであ
る。そして、第3の具体例においても、第1の具体例ま
たは第2の具体例と同様の効果を得ることができる。
【0066】(第3の具体例)この第3の具体例は、請
求項1、請求項6に対応するものであり、図6のタイム
チャートに基づいて説明する。この図6においては、時
刻t1以前でエンジン1が停止しており、第2のオイル
ポンプ120を駆動する電圧が所定電圧に制御されてい
る。ついで、時刻t1で停止条件が解消されると、エン
ジン1を始動させる制御がおこなわれるとともに、第2
のオイルポンプ120を駆動する電圧が、時刻t1以前
の電圧よりも高く設定される。そして、時刻t1から所
定時間が経過した時刻t2において、第2のオイルポン
プ120を駆動する電圧が零に制御されている。
求項1、請求項6に対応するものであり、図6のタイム
チャートに基づいて説明する。この図6においては、時
刻t1以前でエンジン1が停止しており、第2のオイル
ポンプ120を駆動する電圧が所定電圧に制御されてい
る。ついで、時刻t1で停止条件が解消されると、エン
ジン1を始動させる制御がおこなわれるとともに、第2
のオイルポンプ120を駆動する電圧が、時刻t1以前
の電圧よりも高く設定される。そして、時刻t1から所
定時間が経過した時刻t2において、第2のオイルポン
プ120を駆動する電圧が零に制御されている。
【0067】一方、時刻t3において、エンジン1の始
動に失敗したことが検知されると、エンジン1を始動さ
せる制御を再度実行し、図1のステップS2で肯定的に
判断される。ついで、ステップS3で肯定的に判断され
た場合は、ステップS4で第2のオイルポンプ120が
駆動される。ここで、第2のオイルポンプ120を駆動
する電圧は、時刻t1よりも前の電圧よりも高く設定さ
れる。そして、時刻t5で第2のオイルポンプ120の
駆動電圧が零に制御される。なお、ステップS3で否定
的に判断された場合は、第2のオイルポンプ120は駆
動されない(ステップS5)。
動に失敗したことが検知されると、エンジン1を始動さ
せる制御を再度実行し、図1のステップS2で肯定的に
判断される。ついで、ステップS3で肯定的に判断され
た場合は、ステップS4で第2のオイルポンプ120が
駆動される。ここで、第2のオイルポンプ120を駆動
する電圧は、時刻t1よりも前の電圧よりも高く設定さ
れる。そして、時刻t5で第2のオイルポンプ120の
駆動電圧が零に制御される。なお、ステップS3で否定
的に判断された場合は、第2のオイルポンプ120は駆
動されない(ステップS5)。
【0068】この第3の具体例においても、第1および
2の具体例と同様の制御内容部分については、第1およ
び2の具体例と同様の効果を得ることができる。また、
第3の具体例においては、時刻t1よりも前における第
2のオイルポンプ120の駆動電圧よりも、時刻t3な
いし時刻t5における第2のオイルポンプ120の駆動
電圧の方が高く設定されている。したがって、各油圧室
における油圧の上昇を、一層確実におこなうことができ
る。
2の具体例と同様の制御内容部分については、第1およ
び2の具体例と同様の効果を得ることができる。また、
第3の具体例においては、時刻t1よりも前における第
2のオイルポンプ120の駆動電圧よりも、時刻t3な
いし時刻t5における第2のオイルポンプ120の駆動
電圧の方が高く設定されている。したがって、各油圧室
における油圧の上昇を、一層確実におこなうことができ
る。
【0069】ところで、第1の具体例ないし第3の具体
例において、エンジン停止条件が解消されると同時にエ
ンジン1の再始動をおこなう制御(以下、「通常制御」
と略記する)、または、エンジン停止条件が解消された
時刻から、所定時間(ディレイ時間)が経過してから、
エンジン1の再始動をおこなう制御(以下、「ディレイ
制御」と略記する)のいずれを選択してもよい。すなわ
ち、図4のタイムチャートにおいては、エンジン1を始
動させる制御を時刻t1またはt2のいずれで実行して
もよい。また、図5のタイムチャートにおいては、エン
ジン1を始動させる制御を時刻t3またはt4のいずれ
で実行してもよい。さらに、図6のタイムチャートにお
いては、エンジン1を始動させる制御を時刻t3または
t4のいずれで実行してもよい。
例において、エンジン停止条件が解消されると同時にエ
ンジン1の再始動をおこなう制御(以下、「通常制御」
と略記する)、または、エンジン停止条件が解消された
時刻から、所定時間(ディレイ時間)が経過してから、
エンジン1の再始動をおこなう制御(以下、「ディレイ
制御」と略記する)のいずれを選択してもよい。すなわ
ち、図4のタイムチャートにおいては、エンジン1を始
動させる制御を時刻t1またはt2のいずれで実行して
もよい。また、図5のタイムチャートにおいては、エン
ジン1を始動させる制御を時刻t3またはt4のいずれ
で実行してもよい。さらに、図6のタイムチャートにお
いては、エンジン1を始動させる制御を時刻t3または
t4のいずれで実行してもよい。
【0070】また、第1ないし第3の具体例において
は、ステップS4で実際にエンジン1を始動する場合
に、「エンジン出力の増加を抑制する制御」を実行する
ことができる。例えば、エンジン出力の増加を抑制する
制御の一例として、イグニッションスイッチ105Aの
信号に基づいてエンジン1を始動する場合のエンジン出
力の増加程度よりも、エコラン制御でエンジン1を始動
する場合のエンジン出力の方を、低く設定することがで
きる。
は、ステップS4で実際にエンジン1を始動する場合
に、「エンジン出力の増加を抑制する制御」を実行する
ことができる。例えば、エンジン出力の増加を抑制する
制御の一例として、イグニッションスイッチ105Aの
信号に基づいてエンジン1を始動する場合のエンジン出
力の増加程度よりも、エコラン制御でエンジン1を始動
する場合のエンジン出力の方を、低く設定することがで
きる。
【0071】上記のような、ディレイ時間の具体値、ま
たはエンジン出力の抑制程度は、油圧制御装置64のラ
イン油圧、油圧アクチュエータ27,30またはクラッ
チCRの油圧室の油圧、油温センサ80の信号、モータ
温度検知センサ82の信号、エンジン1が停止していた
継続時間などの条件のうち、少なくとも1つに基づいて
設定することができる。ここで、前記停止条件が解消さ
れて、エンジン1を始動する条件が成立した場合に、エ
ンジン1を実際に始動する場合の制御をフロャートで示
せば、図7のとおりとなる。この図7は、請求項3、請
求項5に対応する。すなわち、前記停止条件が解消され
てエンジン1を始動させるにあたり、ステップS11に
おいて、ディレイ制御または出力増加を抑制する制御の
うち、少なくとも一方の制御を選択し、図7の制御ルー
チンを終了する。
たはエンジン出力の抑制程度は、油圧制御装置64のラ
イン油圧、油圧アクチュエータ27,30またはクラッ
チCRの油圧室の油圧、油温センサ80の信号、モータ
温度検知センサ82の信号、エンジン1が停止していた
継続時間などの条件のうち、少なくとも1つに基づいて
設定することができる。ここで、前記停止条件が解消さ
れて、エンジン1を始動する条件が成立した場合に、エ
ンジン1を実際に始動する場合の制御をフロャートで示
せば、図7のとおりとなる。この図7は、請求項3、請
求項5に対応する。すなわち、前記停止条件が解消され
てエンジン1を始動させるにあたり、ステップS11に
おいて、ディレイ制御または出力増加を抑制する制御の
うち、少なくとも一方の制御を選択し、図7の制御ルー
チンを終了する。
【0072】(第4の具体例)この第4の具体例は、請
求項1、請求項7に対応するものであり、図8のタイム
チャートに基づいて説明する。この第4の具体例は、非
駆動ポジションが選択され、かつ、エンジン1が停止し
ている場合に対応する。また、エンジン1の停止中も、
第2のオイルポンプ120が駆動されている。まず、時
刻t1において、ステップS2で肯定的に判断されてス
テップS3に進み、ステップS3で否定的に判断された
場合は、時刻t1から所定時間T1を隔てた時刻t4
を、第2のオイルポンプ120を停止させる時刻として
選択する(ステップS5)。したがって、例えば、時刻
t2でNポジションからDポジションに変更された場合
は、車両Veの発進時点で、各油圧室の油圧を充分な高
さに維持できる。
求項1、請求項7に対応するものであり、図8のタイム
チャートに基づいて説明する。この第4の具体例は、非
駆動ポジションが選択され、かつ、エンジン1が停止し
ている場合に対応する。また、エンジン1の停止中も、
第2のオイルポンプ120が駆動されている。まず、時
刻t1において、ステップS2で肯定的に判断されてス
テップS3に進み、ステップS3で否定的に判断された
場合は、時刻t1から所定時間T1を隔てた時刻t4
を、第2のオイルポンプ120を停止させる時刻として
選択する(ステップS5)。したがって、例えば、時刻
t2でNポジションからDポジションに変更された場合
は、車両Veの発進時点で、各油圧室の油圧を充分な高
さに維持できる。
【0073】これに対して、時刻t1の時点でステップ
S3の判断をおこない、このステップS3で肯定的に判
断された場合は、時刻t4よりも前の時刻t3で第2の
オイルポンプ120の駆動が停止される(ステップS
4)。すなわち、所定時間T1よりも短い所定時間T2
で、第2のオイルポンプ120が停止される。このよう
に、ステップS2で肯定的に判断され、かつ、ステップ
S3で否定的に判断された場合は、その後に車両Veが
発進する可能性があるが、第4の具体例によれば、所定
時間T1が所定時間T2よりも長く設定されているた
め、発進操作がおこなわれるまで、第2のオイルポンプ
120の吐出オイル量が確保される。したがって、駆動
力の急激な変化に基づくショックが低減されて乗り心地
を向上できるとともに、ベルト式無段変速機7の摩耗・
損傷・変形などを未然に防止できる。
S3の判断をおこない、このステップS3で肯定的に判
断された場合は、時刻t4よりも前の時刻t3で第2の
オイルポンプ120の駆動が停止される(ステップS
4)。すなわち、所定時間T1よりも短い所定時間T2
で、第2のオイルポンプ120が停止される。このよう
に、ステップS2で肯定的に判断され、かつ、ステップ
S3で否定的に判断された場合は、その後に車両Veが
発進する可能性があるが、第4の具体例によれば、所定
時間T1が所定時間T2よりも長く設定されているた
め、発進操作がおこなわれるまで、第2のオイルポンプ
120の吐出オイル量が確保される。したがって、駆動
力の急激な変化に基づくショックが低減されて乗り心地
を向上できるとともに、ベルト式無段変速機7の摩耗・
損傷・変形などを未然に防止できる。
【0074】(第5の具体例)この第5の具体例は、請
求項1、請求項8に対応するものであり、図9のタイム
チャートに基づいて説明する。この第5の具体例は、非
駆動ポジションが選択され、かつ、エンジン1が停止し
ている場合に相当する。なお、エンジン1の停止中も、
第2のオイルポンプ120が駆動されている。まず、時
刻t1において、ステップS2で肯定的に判断されてス
テップS3に進み、ステップS3で否定的に判断された
場合は、第2のオイルポンプ120を駆動する電圧は、
時刻t1よりも前の電圧と、時刻t1以後の電圧とが同
じに制御される(ステップS5)。
求項1、請求項8に対応するものであり、図9のタイム
チャートに基づいて説明する。この第5の具体例は、非
駆動ポジションが選択され、かつ、エンジン1が停止し
ている場合に相当する。なお、エンジン1の停止中も、
第2のオイルポンプ120が駆動されている。まず、時
刻t1において、ステップS2で肯定的に判断されてス
テップS3に進み、ステップS3で否定的に判断された
場合は、第2のオイルポンプ120を駆動する電圧は、
時刻t1よりも前の電圧と、時刻t1以後の電圧とが同
じに制御される(ステップS5)。
【0075】その後、時刻t2になり、ステップS3で
肯定的に判断された場合は、第2のオイルポンプ120
の電圧を、時刻t2よりも前の電圧よりも高く制御する
とともに(ステップS4)、時刻t3で第2のオイルポ
ンプ120が停止される。このように、エンジン1の停
止条件が解消された場合でも、発進条件が成立しない限
り、第2のオイルポンプ120の駆動電圧は高められな
い。このため、発進操作がおこなわれる際に、第2のオ
イルポンプ120の駆動電圧を高めて、第2のオイルポ
ンプ120の吐出オイル量を確保できる。したがって、
駆動力の急激な変化に基づくショックが低減されて乗り
心地を向上できるとともに、ベルト式無段変速機7の摩
耗・損傷・変形などを未然に防止できる。
肯定的に判断された場合は、第2のオイルポンプ120
の電圧を、時刻t2よりも前の電圧よりも高く制御する
とともに(ステップS4)、時刻t3で第2のオイルポ
ンプ120が停止される。このように、エンジン1の停
止条件が解消された場合でも、発進条件が成立しない限
り、第2のオイルポンプ120の駆動電圧は高められな
い。このため、発進操作がおこなわれる際に、第2のオ
イルポンプ120の駆動電圧を高めて、第2のオイルポ
ンプ120の吐出オイル量を確保できる。したがって、
駆動力の急激な変化に基づくショックが低減されて乗り
心地を向上できるとともに、ベルト式無段変速機7の摩
耗・損傷・変形などを未然に防止できる。
【0076】なお、上記の各具体例に対応するステップ
S4の「発進用制御」において、第2のオイルポンプ1
20を駆動する電圧は、一定でなくてもよい。なお、駆
動ポジションが選択され、かつ、停止条件が成立してエ
ンジン1が停止している場合に適用可能な具体例におい
ては、発進条件は「アクセル開度センサ106の信号、
ブレーキスイッチ108の信号に基づいて判断される。
また、各具体例において、タイムチャートの説明で述べ
た時刻は、同じ時刻であっても別のタイムチャートであ
れば、時刻同士には対応関係はない。
S4の「発進用制御」において、第2のオイルポンプ1
20を駆動する電圧は、一定でなくてもよい。なお、駆
動ポジションが選択され、かつ、停止条件が成立してエ
ンジン1が停止している場合に適用可能な具体例におい
ては、発進条件は「アクセル開度センサ106の信号、
ブレーキスイッチ108の信号に基づいて判断される。
また、各具体例において、タイムチャートの説明で述べ
た時刻は、同じ時刻であっても別のタイムチャートであ
れば、時刻同士には対応関係はない。
【0077】ここで、図1に示された機能的手段と、こ
の発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1
ないしステップS3が、この発明の発進判断手段に相当
し、ステップS4およびステップS5が、この発明のオ
イルポンプ出力制御手段に相当し、ステップS1がこの
発明の待機駆動手段に相当し、ステップS4およびステ
ップS5が、この発明の駆動力源制御手段に相当する。
また、図7に示された機能的手段と、この発明の構成と
の対応関係を説明すれば、ステップS11が、この発明
の駆動力源制御手段に相当する。
の発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1
ないしステップS3が、この発明の発進判断手段に相当
し、ステップS4およびステップS5が、この発明のオ
イルポンプ出力制御手段に相当し、ステップS1がこの
発明の待機駆動手段に相当し、ステップS4およびステ
ップS5が、この発明の駆動力源制御手段に相当する。
また、図7に示された機能的手段と、この発明の構成と
の対応関係を説明すれば、ステップS11が、この発明
の駆動力源制御手段に相当する。
【0078】なお、この実施例は、動力伝達装置とし
て、無段変速機に代えて有段変速機を用いた車両にも適
用可能である。有段変速機としては、クラッチ・ブレー
キなどの摩擦係合装置と、遊星歯車機構とを有する公知
のものが挙げられる。この有段変速機においては、摩擦
係合装置の係合圧が、第1のオイルポンプおよび第2の
オイルポンプのオイルにより制御される。
て、無段変速機に代えて有段変速機を用いた車両にも適
用可能である。有段変速機としては、クラッチ・ブレー
キなどの摩擦係合装置と、遊星歯車機構とを有する公知
のものが挙げられる。この有段変速機においては、摩擦
係合装置の係合圧が、第1のオイルポンプおよび第2の
オイルポンプのオイルにより制御される。
【0079】また、この実施例の構成と発明の構成との
対応関係を説明すれば、エンジン1がこの発明の駆動力
源に相当し、電動モータ81がこの発明の回転装置に相
当し、前後進切り換え機構6およびベルト式無段変速機
7および有段変速機が、この発明の動力伝達装置に相当
し、アクセル開度センサ106の信号、ブレーキスイッ
チ108の信号、シフトポジションセンサ109の信号
に基づいて、車両Veが発進するか否かが判断され、電
動モータ81を駆動する駆動電圧が、この発明の「第2
のオイルポンプの出力」に相当し、駆動ポジションが選
択されている場合が、この発明の「動力伝達装置で動力
を伝達する必要がある場合」に相当し、非駆動ポジショ
ンが選択されている場合が、この発明の「動力伝達装置
で動力を伝達する必要がない場合」に相当し、オイルの
温度により、「オイルの粘度による動力伝達装置の作動
応答性」が判断され、電動モータ81の温度が、この発
明の「回転装置の駆動状態」に相当し、ディレイ制御お
よび出力抑制制御が、この発明の「駆動力源の出力の増
加を抑制する制御」に相当する。
対応関係を説明すれば、エンジン1がこの発明の駆動力
源に相当し、電動モータ81がこの発明の回転装置に相
当し、前後進切り換え機構6およびベルト式無段変速機
7および有段変速機が、この発明の動力伝達装置に相当
し、アクセル開度センサ106の信号、ブレーキスイッ
チ108の信号、シフトポジションセンサ109の信号
に基づいて、車両Veが発進するか否かが判断され、電
動モータ81を駆動する駆動電圧が、この発明の「第2
のオイルポンプの出力」に相当し、駆動ポジションが選
択されている場合が、この発明の「動力伝達装置で動力
を伝達する必要がある場合」に相当し、非駆動ポジショ
ンが選択されている場合が、この発明の「動力伝達装置
で動力を伝達する必要がない場合」に相当し、オイルの
温度により、「オイルの粘度による動力伝達装置の作動
応答性」が判断され、電動モータ81の温度が、この発
明の「回転装置の駆動状態」に相当し、ディレイ制御お
よび出力抑制制御が、この発明の「駆動力源の出力の増
加を抑制する制御」に相当する。
【0080】ここで、この実施例に示された特徴的な構
成を列挙すれば、以下のとおりである。第1の構成は、
駆動力源により駆動される第1のオイルポンプと、前記
駆動力源とは別の回転装置により駆動される第2のオイ
ルポンプと、これらのオイルポンプから吐出されるオイ
ルの油圧により動作し、かつ、駆動力源と車輪との間で
伝達される動力を制御する動力伝達装置とを有し、前記
駆動力源を始動させ、かつ、前記第2のオイルポンプの
出力を制御するオイルポンプの制御装置において、停止
している駆動力源を始動する場合に、車両の発進の有無
を判断する発進判断手段と、この発進判断手段の判断結
果に基づいて、前記駆動力源の始動時における前記第2
のオイルポンプの出力を異ならせるオイルポンプ出力制
御手段とを備えていることを特徴とする。
成を列挙すれば、以下のとおりである。第1の構成は、
駆動力源により駆動される第1のオイルポンプと、前記
駆動力源とは別の回転装置により駆動される第2のオイ
ルポンプと、これらのオイルポンプから吐出されるオイ
ルの油圧により動作し、かつ、駆動力源と車輪との間で
伝達される動力を制御する動力伝達装置とを有し、前記
駆動力源を始動させ、かつ、前記第2のオイルポンプの
出力を制御するオイルポンプの制御装置において、停止
している駆動力源を始動する場合に、車両の発進の有無
を判断する発進判断手段と、この発進判断手段の判断結
果に基づいて、前記駆動力源の始動時における前記第2
のオイルポンプの出力を異ならせるオイルポンプ出力制
御手段とを備えていることを特徴とする。
【0081】また、第2の構成は、前記第1の構成に加
えて、前記駆動力源の始動は、前記第2のオイルポンプ
の出力が所定値未満の状態でおこなわれる。
えて、前記駆動力源の始動は、前記第2のオイルポンプ
の出力が所定値未満の状態でおこなわれる。
【0082】また、第3の構成は、第1の構成におい
て、前記駆動力源の始動は、前記第2のオイルポンプの
出力が所定値以上の状態でおこなわれる。
て、前記駆動力源の始動は、前記第2のオイルポンプの
出力が所定値以上の状態でおこなわれる。
【0083】さらに、第4の構成は、第1ないし第3の
いずれかの構成に加えて、前記駆動力源は、前記動力伝
達装置で動力を伝達する必要がある状態で停止してい
る。
いずれかの構成に加えて、前記駆動力源は、前記動力伝
達装置で動力を伝達する必要がある状態で停止してい
る。
【0084】また第5の構成は、第1ないし第3のいず
れかの構成に加えて、前記駆動力源は、前記動力伝達装
置で動力を伝達する必要がない状態で停止している。
れかの構成に加えて、前記駆動力源は、前記動力伝達装
置で動力を伝達する必要がない状態で停止している。
【0085】第6の構成は、第1ないし第4のいずれか
の構成において、前記車両が発進する場合は、始動する
駆動力源の出力の増加を抑制する駆動力源制御手段を、
更に備えている。
の構成において、前記車両が発進する場合は、始動する
駆動力源の出力の増加を抑制する駆動力源制御手段を、
更に備えている。
【0086】第7の構成は、第6の構成に加えて、前記
駆動力源制御手段は、前記駆動力源が始動される前に停
止していた時間、または、オイルの粘度による前記動力
伝達装置の作動応答性、または、前記回転装置の駆動状
態のうち、少なくとも一つの条件に基づいて、前記駆動
力源の出力を制御する機能を、更に備えている。
駆動力源制御手段は、前記駆動力源が始動される前に停
止していた時間、または、オイルの粘度による前記動力
伝達装置の作動応答性、または、前記回転装置の駆動状
態のうち、少なくとも一つの条件に基づいて、前記駆動
力源の出力を制御する機能を、更に備えている。
【0087】第8の構成は、第1ないし7のいずれかの
構成に加えて、前記駆動力源の始動は、前回の始動に失
敗した後の再始動である。
構成に加えて、前記駆動力源の始動は、前回の始動に失
敗した後の再始動である。
【0088】第9の構成は、第3の構成に加えて、前記
駆動力源を始動させる前から前記第2のオイルポンプを
駆動させる待機駆動手段が更に設けられており、前記オ
イルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動に失敗
し、その後に駆動力源を再始動する場合における前記第
2のオイルポンプの出力を、前記待機駆動手段で制御さ
れる第2のオイルポンプの出力よりも、高く設定する機
能を、更に備えている。
駆動力源を始動させる前から前記第2のオイルポンプを
駆動させる待機駆動手段が更に設けられており、前記オ
イルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動に失敗
し、その後に駆動力源を再始動する場合における前記第
2のオイルポンプの出力を、前記待機駆動手段で制御さ
れる第2のオイルポンプの出力よりも、高く設定する機
能を、更に備えている。
【0089】第10の構成は、第1の構成に加えて、前
記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両が発進しない
場合における前記第2のオイルポンプの出力低下程度よ
りも、前記車両が発進する場合における前記第2のオイ
ルポンプの出力低下程度の方を、少なく設定する機能
を、更に備えている。
記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両が発進しない
場合における前記第2のオイルポンプの出力低下程度よ
りも、前記車両が発進する場合における前記第2のオイ
ルポンプの出力低下程度の方を、少なく設定する機能
を、更に備えている。
【0090】第11の構成は、第1の構成に加えて、前
記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両が発進しない
場合における前記第2のオイルポンプの出力よりも、そ
の後に、車両が発進する場合における前記第2のオイル
ポンプの出力の方を高く設定する機能を、更に備えてい
る。
記オイルポンプ出力制御手段は、前記車両が発進しない
場合における前記第2のオイルポンプの出力よりも、そ
の後に、車両が発進する場合における前記第2のオイル
ポンプの出力の方を高く設定する機能を、更に備えてい
る。
【0091】さらに、各請求項、課題を解決するための
手段、発明の実施の形態に記載されている「発進判断手
段」を、「伝動力判断器」または「伝動力判断用コント
ローラ」と読み替え、「オイルポンプ出力制御手段」
を、「オイルポンプ出力制御器」または「オイルポンプ
出力制御用コントローラ」と読み替え、「駆動力源制御
手段」を、「駆動力源制御器」または「駆動力源制御用
コントローラ」と読み替えることもできる。この実施の
形態で述べた「電子制御装置104」が各「器」または
各「コントローラ」に相当する。さらに、各請求項に記
載されている「発進判断手段」を、「伝動力判断ステッ
プ」と読み替え、「オイルポンプ出力制御手段」を、
「オイルポンプ出力制御ステップ」と読み替え、「駆動
力源制御手段」を、「駆動力源制御ステップ」と読み替
え、「オイルポンプ制御装置」を「オイルポンプ制御方
法」と読み替えることもできる。
手段、発明の実施の形態に記載されている「発進判断手
段」を、「伝動力判断器」または「伝動力判断用コント
ローラ」と読み替え、「オイルポンプ出力制御手段」
を、「オイルポンプ出力制御器」または「オイルポンプ
出力制御用コントローラ」と読み替え、「駆動力源制御
手段」を、「駆動力源制御器」または「駆動力源制御用
コントローラ」と読み替えることもできる。この実施の
形態で述べた「電子制御装置104」が各「器」または
各「コントローラ」に相当する。さらに、各請求項に記
載されている「発進判断手段」を、「伝動力判断ステッ
プ」と読み替え、「オイルポンプ出力制御手段」を、
「オイルポンプ出力制御ステップ」と読み替え、「駆動
力源制御手段」を、「駆動力源制御ステップ」と読み替
え、「オイルポンプ制御装置」を「オイルポンプ制御方
法」と読み替えることもできる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、停止している駆動力源を始動し、かつ、車両が発
進する場合に、動力伝達装置に作用する油圧が油圧が急
激に変化することを抑制できる。動力伝達装置の摩耗や
損傷を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、発
進時の応答性、乗り心地を向上することができる。
れば、停止している駆動力源を始動し、かつ、車両が発
進する場合に、動力伝達装置に作用する油圧が油圧が急
激に変化することを抑制できる。動力伝達装置の摩耗や
損傷を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、発
進時の応答性、乗り心地を向上することができる。
【0093】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、車両が発進する場合は、
動力伝達装置に作用する油圧を上昇させて、そのトルク
容量が高められてから、駆動力源の出力が高められる。
したがって、動力伝達装置の摩耗や損傷を回避でき、そ
の耐久性を向上できるとともに、発進時の応答性、乗り
心地を向上することができる。
と同様の効果を得られる他に、車両が発進する場合は、
動力伝達装置に作用する油圧を上昇させて、そのトルク
容量が高められてから、駆動力源の出力が高められる。
したがって、動力伝達装置の摩耗や損傷を回避でき、そ
の耐久性を向上できるとともに、発進時の応答性、乗り
心地を向上することができる。
【0094】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、駆動力源の始動に失敗し
た後に駆動力源を再始動する場合は、第2のオイルポン
プが停止していても再駆動される。したがって、駆動力
源の再始動時に、動力伝達装置に作用する油圧が不足す
ることを抑制でき、動力伝達装置の摩耗や損傷を回避で
き、その耐久性を向上できるとともに、発進時の応答
性、乗り心地を向上することができる。
と同様の効果を得られる他に、駆動力源の始動に失敗し
た後に駆動力源を再始動する場合は、第2のオイルポン
プが停止していても再駆動される。したがって、駆動力
源の再始動時に、動力伝達装置に作用する油圧が不足す
ることを抑制でき、動力伝達装置の摩耗や損傷を回避で
き、その耐久性を向上できるとともに、発進時の応答
性、乗り心地を向上することができる。
【0095】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
と同様の効果を得られる他に、駆動力源が始動される前
に停止していた時間、または、オイルの粘度による動力
伝達装置の動作応答性、または、回転装置の駆動状態の
うち、少なくとも一つの条件に基づいて、駆動力源の出
力を制御できる。
と同様の効果を得られる他に、駆動力源が始動される前
に停止していた時間、または、オイルの粘度による動力
伝達装置の動作応答性、または、回転装置の駆動状態の
うち、少なくとも一つの条件に基づいて、駆動力源の出
力を制御できる。
【0096】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、駆動力源の始動に失敗
し、かつ、駆動力源を再始動する場合は、第2のオイル
ポンプが停止していても、再度駆動する。したがって、
駆動力源の再始動後における動力伝達装置の摩耗や損傷
を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、発進時
の応答性、乗り心地を向上することができる。
と同様の効果を得られる他に、駆動力源の始動に失敗
し、かつ、駆動力源を再始動する場合は、第2のオイル
ポンプが停止していても、再度駆動する。したがって、
駆動力源の再始動後における動力伝達装置の摩耗や損傷
を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、発進時
の応答性、乗り心地を向上することができる。
【0097】請求項6の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、車両の発進要求以外の条
件に基づいて駆動力源が始動され、その後に車両の発進
要求が生じた場合に、動力伝達装置に作用するべき油圧
の不足を抑制できる。したがって、動力伝達装置の摩耗
や損傷を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、
発進時の応答性、乗り心地を向上することができる。
と同様の効果を得られる他に、車両の発進要求以外の条
件に基づいて駆動力源が始動され、その後に車両の発進
要求が生じた場合に、動力伝達装置に作用するべき油圧
の不足を抑制できる。したがって、動力伝達装置の摩耗
や損傷を回避でき、その耐久性を向上できるとともに、
発進時の応答性、乗り心地を向上することができる。
【0098】請求項7の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、動力伝達装置の伝動力を
増加する要求がない場合における第2のオイルポンプの
出力よりも、その後、動力伝達装置の伝動力を増加する
要求が発生した場合における第2のオイルポンプの出力
の方を高く設定できる。したがって、動力伝達装置の摩
耗や損傷を回避でき、その耐久性を向上できるととも
に、発進時の応答性、乗り心地を向上することができ
る。
と同様の効果を得られる他に、動力伝達装置の伝動力を
増加する要求がない場合における第2のオイルポンプの
出力よりも、その後、動力伝達装置の伝動力を増加する
要求が発生した場合における第2のオイルポンプの出力
の方を高く設定できる。したがって、動力伝達装置の摩
耗や損傷を回避でき、その耐久性を向上できるととも
に、発進時の応答性、乗り心地を向上することができ
る。
【図1】 この発明の一制御例を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図2】 この発明を適用できるパワートレーンの一例
を示すスケルトン図である。
を示すスケルトン図である。
【図3】 図2に示された車両の制御回路を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図4】 図1の制御例に対応するタイムチャートの一
例である。
例である。
【図5】 図1の制御例に対応するタイムチャートの一
例である。
例である。
【図6】 図1の制御例に対応するタイムチャートの一
例である。
例である。
【図7】 この発明の制御例のサブルーチンを示す図で
ある。
ある。
【図8】 図1の制御例に対応するタイムチャートの一
例である。
例である。
【図9】 図1の制御例に対応するタイムチャートの一
例である。
例である。
【符号の説明】
1…エンジン、 6…前後進切り換え機構、 7…ベル
ト式無段変速機、 17…第1のオイルポンプ、 45
…車輪、 81…電動モータ、 104…電子制御装
置、 120…第2のオイルポンプ、 Ve…車両。
ト式無段変速機、 17…第1のオイルポンプ、 45
…車輪、 81…電動モータ、 104…電子制御装
置、 120…第2のオイルポンプ、 Ve…車両。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
F02D 29/02 321 F02D 29/02 321A
F02N 11/08 F02N 11/08 V
15/00 15/00 E
// F16H 59:18 F16H 59:18
59:54 59:54
Fターム(参考) 3D041 AA17 AA21 AA30 AA68 AB01
AC09 AC15 AC20 AD02 AD04
AD10 AD12 AD14 AD31 AD41
AE04 AE07 AE09 AE31
3G093 AA05 AA06 AA14 BA15 BA21
BA22 CA02 DA01 DA05 DA06
DA08 DA12 DA13 DB11 DB15
DB19 EA05 EA09 EA13 EB09
EC01 FB01 FB04
3J552 MA07 MA12 MA26 NA01 NB01
PA26 PA59 QA30A QB07
VD02Z VD11Z
Claims (7)
- 【請求項1】 駆動力源により駆動される第1のオイル
ポンプと、前記駆動力源とは別の回転装置により駆動さ
れる第2のオイルポンプと、これらのオイルポンプから
吐出されるオイルの油圧により動作し、かつ、駆動力源
と車輪との間で伝達される動力を制御する動力伝達装置
とを有するオイルポンプの制御装置において、 停止している駆動力源を始動する場合に、車両を発進さ
せる要求の有無を判断する発進判断手段と、 前記車両を発進させる要求があり、かつ、前記第2のオ
イルポンプが停止している場合は、その第2のオイルポ
ンプを駆動するオイルポンプ出力制御手段とを備えてい
ることを特徴とするオイルポンプの制御装置。 - 【請求項2】 前記車両が発進する場合に、前記駆動力
源の始動を所定時間遅らす機能、または始動する駆動力
源の出力の増加を抑制する機能を有する駆動力源制御手
段を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載
のオイルポンプの制御装置。 - 【請求項3】 前記駆動力源の始動に失敗した後、その
駆動力源を再始動させる駆動力源制御手段を更に備えて
おり、 前記オイルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動
後に、所定条件に基づいて前記第2のオイルポンプを停
止させる機能と、前記駆動力源の再始動時には、停止し
ている第2のオイルポンプを再度駆動させる機能とを、
更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のオイ
ルポンプの制御装置。 - 【請求項4】 前記駆動力源制御手段は、前記駆動力源
が始動される前に停止していた時間、または、オイルの
粘度による前記動力伝達装置の作動応答性、または、前
記回転装置の駆動状態のうち、少なくとも一つの条件に
基づいて、前記駆動力源の出力を制御する機能を、更に
備えていることを特徴とする請求項2に記載のオイルポ
ンプの制御装置。 - 【請求項5】 前記駆動力源を始動させる前から前記第
2のオイルポンプを低出力で駆動させる待機駆動手段
と、 前記駆動力源の始動に失敗した後、その駆動力源を再始
動させる駆動力源制御手段とを更に備えており、 前記オイルポンプ出力制御手段は、前記駆動力源の始動
時には前記第2のオイルポンプを高出力で駆動させてか
ら停止する機能と、前記駆動力源を再始動する場合に、
前記第2のオイルポンプを高出力で再駆動させる機能と
を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の
オイルポンプの制御装置。 - 【請求項6】 車両の発進要求以外の条件に基づいて前
記駆動力源を始動させる駆動力源制御手段を更に有し、 前記オイルポンプ出力制御手段は、 前記車両の発進要求がある場合に前記駆動力源を始動さ
せ、かつ、所定条件に基づいて、前記第2のオイルポン
プを停止させる第1の停止時期を設定する機能と、 前記車両の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源
を始動させ、かつ、前記第2のオイルポンプを停止させ
る第2の停止時期を、前記第1の停止時期よりも遅らせ
る機能とを、更に備えていることを特徴とする請求項1
に記載のオイルポンプの制御装置。 - 【請求項7】 前記駆動力源を始動させる前から前記第
2のオイルポンプを低出力のまま駆動させる待機駆動手
段が更に設けられており、 前記オイルポンプ出力制御手段は、 前記車両の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源
を始動させる場合に、前記第2のオイルポンプを低出力
で駆動させる機能と、 前記車両の発進要求以外の条件に基づいて前記駆動力源
を始動させた後に、前記車両の発進要求が発生した場合
に、前記第2のオイルポンプを高出力で駆動させる機能
とを、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載
のオイルポンプの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002149759A JP2003343706A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | オイルポンプの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002149759A JP2003343706A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | オイルポンプの制御装置 |
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ID=29767824
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2003343706A (ja) |
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