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JP2003340202A - 気泡の流れ加速装置とこれを有する泡沫分離装置 - Google Patents

気泡の流れ加速装置とこれを有する泡沫分離装置

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JP2003340202A
JP2003340202A JP2002148077A JP2002148077A JP2003340202A JP 2003340202 A JP2003340202 A JP 2003340202A JP 2002148077 A JP2002148077 A JP 2002148077A JP 2002148077 A JP2002148077 A JP 2002148077A JP 2003340202 A JP2003340202 A JP 2003340202A
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bubble
flow
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bubbles
discharge
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Kazunobu Sato
和順 佐藤
Yoriyuki Sato
順幸 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】泡沫分離装置や液体への気体溶解装置などに用
いられる気泡発生装置から生成された気泡が液中を流れ
る速度を加速させて気泡の果たす作用の高効率化を図
る。 【解決手段】この装置は、気泡発生装置1の気泡放出部1
4から放出された気泡の流れる経路を規制する筒体2を備
える。筒体は、内壁に気泡放出流を誘導する誘導板3が
突設されている。誘導板は、気泡放出部から放出された
気泡放出流が衝突する位置に設けられる。誘導板は、気
泡放出流が衝突したときに、その流れの方向を、気泡放
出流の流れ力が気泡の浮上力に付加される方向に変換す
る。気泡は、気泡自体の浮力のみによるのではなく放出
流の流れエネルギを利用する分、筒体内で加速されて移
動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泡沫分離装置や液
体への気体溶解装置などに用いられる気泡発生装置から
生成された気泡が、液中浮上するのを促進させる装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術】工場廃水などの汚濁水や魚介類の飼育水の
水質を浄化するための泡沫分離装置、または魚介類への
酸素供給装置やアルカリ性排水の炭酸ガス中和装置とい
った気液混合もしくは気体溶解装置では、空気、その他
所定の気体による気泡を発生させる装置が被処理液中に
配設される。
【0003】エアリフト型の泡沫分離装置の一例を、図
8の概略図に示す。図中符号Aは処理槽、Bは処理槽内
に配設した泡沫分離装置である。泡沫分離装置Bの略中
心部には、泡発生装置Cが組み込まれている。気泡発生
装置Cは、周囲を内筒Dと外筒Eとによって取囲まれて
いる。処理槽内の浄化すべき被処理水Fは、泡沫分離装
置Bの底部から内筒内に流入される。気泡発生装置Cに
よって生成された気泡は、内筒内を自然浮上する間に、
表面に処理水中の汚濁物質あるいは不純物を付着する。
内筒は、気泡の浮上経路を規制する。汚濁物質等が付着
された気泡は、内筒Dと外筒Eの上方に設けた泡沫水
(汚濁水)の排出口Hから外部に排出される。汚濁物質
等が除去された処理水は、内筒の上端から外筒内に流れ
込み、外筒Eに設けた流出口Gから処理槽内に戻され
る。被処理水Fは、泡沫分離装置内を循環する間に浄化
される。
【0004】気泡発生装置は、一般的には、ブロワによ
って吹込まれた気体を散気管より放出して気泡を発生さ
せる構造を採る。また、例えば特公昭62−34436
号開示の装置では、正圧で気体を送り込むのではなく、
負圧を利用して気体を液中に吸引する。この装置は、中
空軸の先端に回転翼を取付けるとともに空気放出口を形
成してある。液中でこの中空軸と回転翼を高速回転させ
ると、回転翼の背面付近に生じた負圧によって中空軸基
端から空気が吸引され、空気放出口から放出された空気
を回転翼によって剪断するなどして微細な気泡を生成す
る。正圧によって散気管から気泡を放出する場合に比べ
て、微細な気泡が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの気
泡発生装置から放出される気泡は、その浮上速度がいず
れも自然浮上力に依存する。このため、微細気泡の場合
には、浮上に、比較的、時間がかかり、いきおい泡沫分
離装置における循環水量が少なくなって時間当たりの処
理量も少なくなる。
【0006】一方、散気管を利用する場合、気泡が大き
くなりがちで、その分、浮上速度が早まって循環水量が
多くなるものの、泡沫分離装置における気泡表面への不
純物の付着効率が悪くなり、浄化能力が低下する。
【0007】回転翼を利用して微細気泡を生成する場
合、処理能力を高めるには、微細気泡の発生量を多くす
れば良いが、中空軸や回転翼並びに回転駆動源などを大
型化しなければならなくなる。散気管を利用する場合、
時間当たりの浄化能力を向上させるには、同様に気泡の
発生量を多くすれば良いが、ブロワなどに容量の大きな
ものを使用しなければならなくなって、装置が同様に大
型化する。
【0008】液中に酸素などを供給する気体溶解装置に
あっても、同様な気泡発生装置が用いられるが、上記し
た泡沫分離装置と同様に処理効率上の問題点がある。
【0009】本発明の目的は、気泡発生装置から放出さ
れる気泡の浮上速度を促進させて、気泡が果たす作用の
高効率化を図る、気泡の流れ加速装置を提供することに
ある。また、本発明の目的は、気泡の流れを加速させて
泡沫浄化処理能力を向上させる泡沫処理装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を達成するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するために次の構成を備える。すなわち、本発明
に係る気泡の流れ加速装置は、気泡発生装置の気泡放出
部から放出された気泡の流れる経路を規制する筒体を備
える。この筒体は、内壁に、気泡発生装置の気泡放出部
から放出された気泡放出流を誘導する誘導板が突出形成
されている。誘導板は、気泡発生装置によって発生した
気泡放出流が衝突する位置に設けられる。そして、誘導
板は、気泡放出流が衝突したときに、その流れの方向
を、気泡放出流の流れ力が気泡の浮上力に付加される方
向に変換する。気泡は、筒体内で加速されて移動する。
【0011】本発明で用いられる気泡発生装置には、負
圧を利用した吸引型の装置あるいは外部から気体を強制
的に送り込む正圧型の装置だけでなく、両者を併用する
タイプのものも含まれる。吸引型の気泡発生装置にあっ
ては、中空軸の先端部に回転翼と気体放出口とを設けた
もののほか、回転翼によって形成される負圧域に、回転
翼の回転軸とは異なる吸引管を引き込で気体が供給され
るものであっても良い。
【0012】また、気泡発生装置の配置形態には、種々
のものが考えられる。例えば、液中に上下方向に、ある
いは横方向に設けてあっても良い。上下方向の場合、筒
体は縦筒型になる。この場合、気泡発生装置の気泡放出
部から横方向に放出された気泡放出流は、筒体内の誘導
板に受け止められて流れの方向を変換して上昇流とな
る。横方向に配置された場合、筒体は、気泡発生装置の
気泡放出部を取囲む横筒部と、これと連通する縦部筒と
を有する。誘導板は、横筒部内にあって、気泡放出部か
ら発生する気泡放出流を受止めて流れの方向を縦筒部に
向かう横方向流れとする。
【0013】誘導板は、気泡放出部から放出された気泡
を含む液流(放出流)が衝突し、その流れ力を上昇力に
変換して気泡を板面に添って上昇方向に導くものであれ
ば、形状、数、取付け角度など、別段、制限されるもの
ではない。気泡放出部の外周を連続的に囲む態様、例え
ばスパイラル状あるいは筒状に取囲む態様のものであっ
ても良い。誘導板は、気泡放出流が衝突する位置にあ
り、衝突した気泡を板面に沿って浮上させる。
【0014】誘導板は、気泡の放出流が板面に衝突する
位置から例えば筒体内の上方に向けて垂直にあるいは長
さ方向に傾斜して延びる。傾斜した誘導板は、気泡を旋
回するようにして上昇させる。垂直に延びる誘導板は、
板面の幅方向に角度を付けて取付けても良い。筒体内周
面の全長に亘って設ける必要はなく、部分的、少なくと
も気泡放出部を取囲む位置に部分的に設けるものであっ
ても良い。誘導板は、筒体内壁に1枚以上設けられ、上
下方向に多段に取付けることもできる。また、その板面
を、下端部が幅広で、上端部に行くにつれ幅狭に形成す
るようにしても良い。更に、誘導板は、長さ方向あるい
は幅方向の傾斜角度を可変にすることもできる。
【0015】筒体は、気泡発生装置から発生する気泡が
流れる経路を規制する。したがって、一般的には、気泡
発生装置を少なくとも部分的に取囲むように配置され
る。下部に駆動源を上部に気泡放出部を位置させるよう
にして液中に配設して成る気泡発生装置の場合、気泡発
生装置を取囲むことなく、気泡発生装置の気泡放出部と
近接した上方位置に起立するようにして配設しても良
い。また、筒体は、円筒に限定されるものではなく、断
面多角形状の角筒体または円錐台あるいは角錐台形状で
あっても良い。また、その全体を同径でなく、下部空間
を、誘導板を備える大径に、上部空間の全体もしくは一
部を下部空間よりも小径などの小断面積に形成しても良
い。
【0016】気泡は、空気によって生成されるものに限
られず、気体溶解装置などでは、用途に応じて種々の気
体を選択可能である。
【0017】また、本発明に係る泡沫分離装置は、次の
構成を備える。液中に負圧域を形成しこの負圧域に気体
を吸引して気泡を発生させる気泡発生装置の外周に、気
泡の浮上経路を規制する筒体を設ける。この内筒の内壁
に、気泡発生装置の気泡放出部から放出された気泡放出
流が衝突したときに、気泡放出流を板面に添った上昇流
に変換する誘導板を突出形成する。そして、筒体内に流
入された被処理水を上記気泡が誘導板によって誘導され
て浮上する間に泡沫処理する。また、泡沫水を上記排出
部から排出する一方、筒体内の処理水を排出部よりも下
方に設けた流出部より流出させる。
【0018】
【実施の最良の形態】以下、本発明を図示した実施例に
基づいて詳説する。図1は、本発明の一実施例に係る泡
沫分離装置の概略断面図、図2は当該装置下部に位置す
る内筒下半部の横断面図である。
【0019】図中符号1は、泡沫分離装置の中心部に組
み込まれた気泡発生装置、2はこの気泡発生装置1の外
周を取囲む内筒である。気泡発生装置1は、回転翼11
を持つ上記した負圧式のもので、内筒内を上下方向に延
びる中空軸12の先端(図中下端)に4枚の回転翼(図
2参照)11が等間隔で取付けられている。中空軸12
の基端(図中上端)はモータ13の駆動軸と連結されて
いる。回転翼11の根元部間の中空軸先端部周面には、
複数の空気放出口14が形成されている。
【0020】内筒2は、大径の下半部21と、小径部2
22を持つ上半部22とから構成される。下半部21に
は、内壁に4枚の誘導板3が90度間隔で突設されてい
る。誘導板3は、気泡発生装置1の空気放出口14より
も下方位置から下半部21の上端付近に達する長さを有
し、その板面幅は空気放出口14からの放出流が衝突可
能な位置まで下半部中心に向けて延びている。誘導板3
の内端は、弧状に湾曲している。
【0021】また、誘導板3は、上部が中空軸12及び
回転翼11の回転方向と同じ方向に傾くように長さ方向
に傾斜して取付けられている。図1にあっては、中空軸
等が図中時計方向に回転するものとして、誘導板3は内
筒中心から見て図中右方向に傾いている。これにより、
気泡発生装置1から生成される気泡は、中空軸12の回
転に伴う遠心力によって放出流となって誘導板3の図中
上面に衝突する。
【0022】下半部21と連通する内筒2の上半部22
は、円錐台形状の中間部221とその上方に一体的に連
設された上記小径部222とから成る。中間部221の
周面は、裾広がり(上すぼまり)に形成されている。内
筒2の上半部22の外周には、所要の間隙を置いて外筒
4が配設されている。外筒4の上端部は、内筒上半部2
2の上端部とほぼ面一の位置にあり、泡沫分離装置の上
部空間5を介して内筒2と連通状態にある。
【0023】なお、図中符号6は内筒2の底部、すなわ
ち泡沫分離装置の底部に設けた原水(被処理水)の流入
口、7は泡沫分離装置の上部に設けた泡沫水の排出口、
8は外筒4の下部に設けた処理水の流出口である。
【0024】本泡沫処理装置の使用状態を説明する。気
泡発生装置1のモータ13を駆動させると、中空軸12
と回転翼11とが時計方向に回転する。回転翼11の高
速回転に伴い、回転翼背面付近に負圧域が形成される。
負圧域と対面する空気放出口14は、中空軸12を介し
て外部から空気を吸引し、内筒内部空間に放出する。放
出された空気は、回転翼11に剪断されるなどして微細
な気泡となる。微細な気泡は、中空軸12と回転翼11
の回転による時計方向への放物線を描く放出流に乗っ
て、下半部内壁に向けて飛ばされる(図2参照)。
【0025】浄化処理される被処理水は、従来と同様に
泡沫装置の底部から内筒の下半部内に流入される。微細
気泡を含む上記放出流は、中空軸12の回転方向と同じ
方向に傾斜した4枚の誘導板3のいずれかの誘導板3の
下部板面に衝突する。微細気泡の大部分は、図3に示す
ように、誘導板3に対して水平方向に(図中一点鎖線)
に衝突するのではなく、その浮力によって若干上向きの
放物線を描くようにして(図中実線)衝突する。このた
め、放出流の横方向への流れの大部分は、誘導板3の板
面に沿った上昇流に変換される。特に誘導板が傾斜して
いるので、上昇流はスムースな上昇流となる。
【0026】したがって、誘導板3に衝突した微細気泡
は、この上昇流にのって誘導板3の板面に添って上昇す
る。誘導板3の板面が内筒2の内周面に添って斜め上方
に傾斜しているので、微細気泡は、内筒2の内周面に添
って旋回するようにして上昇する。この上昇速度は、気
泡自体の浮力のみによる浮上力に比べて、放出流の流れ
力による上昇流を利用する分、速くなる。したがって、
微細気泡でありながら、装置上部に達する時間が早くな
り、また循環水量も増加するので、泡沫処理が効率良く
行われる。
【0027】また、処理槽の液面よりも上方に突出する
内筒の内部にある処理水の水位は処理槽内の液面よりも
上位に位置するが、上記した上昇流によって処理槽液面
と内筒処理水の水位との差は、より大きなものとなる。
【0028】誘導板3の上下方向の傾斜角度は、中空軸
12の回転力や内筒2の内部容積あるいは被処理水の水
質などを考慮して、上記上昇流が生成される適切な角度
に設定される。この傾斜角度は、内筒2への誘導板3の
取付け構造によって調整自在にすることもできる。
【0029】傾斜した誘導板3に沿って下半部内を上昇
した微細気泡は、内筒2の中間部221に至ると、中間
部221の上すぼまりの内周面に引き継がれ、この内周
面に沿って小径部222へと導かれる。小径部222
は、被処理水の流れがこの部分において速まるような径
に予め設定しておくのが望ましい。
【0030】こうした中間部221と小径部222との
組み合わせ構造によっても、微細気泡の浮上速度の向上
を期待できる。場合によっては、内筒2に誘導板3を持
つ下半部21を設けることなく、上記した特異な断面形
状の中間部221と小径部222によって気泡発生装置
1を取り囲む筒体を構成することも可能である。この場
合、気泡発生装置1と中間部221は、気泡発生装置1
から生じる放出流が衝突する位置に中間部221の上す
ぼまり形状の周面部を配置する必要がある。気泡発生装
置1の気泡放出部は、中間部221の底面よりもやや下
方に配置し、短い下半部を設けるようにしても良い。
【0031】微細気泡は、内筒2の下半部21と上半部
(中間部及び小径部)22を通過する間に、被処理水中
に含まれる汚濁物質等を表面に付着する。汚濁物質等を
付着した気泡は、泡沫分離装置の上部に設けた排出口7
から外部に排出される。一方、泡沫処理されて浄化され
た被処理水は、内筒2の上端から溢れて外筒4内に流れ
込み、流出口8から被処理水中に戻される。
【0032】本発明に係る気泡の流れ加速装置を組み込
んだ泡沫分離装置にあって、内筒内への被処理水の流入
は、内筒下方からに限定されるものではなく、内筒の側
面ややや上方から行うタイプのものであっても良い。ま
た、外筒における処理水の流出口は、外筒下部に限定さ
れるものではなく、外筒中間部ややや上部寄りの位置に
設けられたものであっても良い。
【0033】図4と図5は、本発明の他の実施例を示す
もので、この実施例では、誘導板33は、上部が幅狭で
下部が幅広の形状に形成されている。放出流の衝突する
誘導板下部を幅広に形成することで、誘導板が放出流を
受け易くなる。誘導板33による気泡の上昇作用は、上
記した実施例と同様である。
【0034】また、気泡発生装置の気泡放出部が回転す
る構造の場合、図示しないが、誘導板は内筒の内周面に
上下方向に垂直に延びるものであって良い。回転する気
泡放出部からの気泡を含む放出流は、前記した実施例の
ように内筒の内部空間に回転するようにして放たれ、垂
直に起立する誘導板の板面に衝突して上昇流を生み出す
ことができる。
【0035】本発明に係る泡沫分離装置は、図6に示す
ように外筒を用いない場合をも含む。筒体42内を上昇
しながら泡沫処理された処理水は、分岐管48を介して
循環槽49に供給される。循環槽49は、底部において
処理槽40と連通している。筒体内に設けられた気泡発
生装置41の気泡放出部411の周囲には、円錐台状の
筒体から成る誘導板43が配設されている。誘導板43
は、内周面に気泡放出部411からの放出流が衝突して
上昇流を形成させる。
【0036】筒体内の処理水の水位と処理槽内の被処理
水の水位との差(ヘッド差)hは、前記した実施例と同
様に、筒体内での上昇流の作用により、従来のものに比
べて大きなものとなる。
【0037】本発明に係る気泡の流れ加速装置は、図7
に見られるように、気泡発生装置51が処理水槽内に横
方向に設置された場合にも同様にして実施できる。この
場合、筒体52は、気泡発生装置51の気泡放出部51
1を取囲む横筒部521と、これと連通する縦部筒52
2とを有する。被処理水は、横筒部521の開放端から
筒体内に浸入する。誘導板53は、横筒部内にあって、
気泡放出部511から発生する気泡放出流が衝突可能な
位置にその板面を気泡放出部511と対向させてあり、
気泡放出流の流れの方向を縦筒部522に向かう横方向
流れとする。
【0038】横筒部内で誘導板53によって生成された
気泡を含む横方向流れは、そのまま縦筒部内に至って上
昇流となる。この上昇流は、気泡放出部511から単に
放出された気泡が横筒部内から縦筒部内を通って上昇す
るものに比べ、誘導板53によって放出流の一部のエネ
ルギが横方向流れに加えられる分、速くなる。本実施例
で用いられる気泡発生装置51は、空気を負圧を利用し
て吸引するものであると、正圧によって送り込まれるも
のであるとを問わない。
【0039】散気管のように、ブロワやガスによる正圧
によって気泡放出部に空気を送り込む場合、放出流は内
筒の中心から内周面に向けて放射状に放たれる。したが
って、こうした構造の気泡発生装置にあっては、前記し
た長さ方向に傾斜する誘導板を用いることができるのは
勿論のこととして、垂直に起立する誘導板であっても、
板面幅方向に角度を付けて取付けることにより、放出流
が誘導板の板面に適切に受け止められ、放出流を上方に
誘導することができる。
【0040】なお、魚介類の飼育水を浄化する泡沫分離
装置などでは、図1の外筒あるいは図6の循環槽に殺菌
手段、例えば紫外線照射ユニットを組み込み、外筒を通
過する間に処理水を殺菌して処理槽内に還流させるよう
にしても良い。これにより、魚介類が雑菌や病原菌に犯
されるのを防止でき、あるいはその健康状態を復元でき
る。
【0041】気液混合タイプの気体溶解装置にあって
も、本発明に係る気泡の流れ加速装置を同様にして適用
できる。用いられる気体は、空気に限定されず、窒素、
炭酸ガス、オゾンなど種々の公知の気体溶解装置に用い
られる気体が採用可能である。この種の気体溶解装置で
は、単位時間当たりの気泡の通過量が増えることによ
り、気液混合処理が効率良く行われることになる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る気泡の流れ加速装置によれ
ば次の効果を奏する。気泡発生装置からの気泡の流れ経
路を規制する筒体内周面に、気泡発生装置からの気泡放
出流が衝突して上昇流を生み出す誘導板を突設したの
で、簡単な構造でありながら、気泡の浮上速度を増すこ
とができるとともに筒体上部からの液流の溢出量を増加
させることができ、処理能力を向上させることができ
る。気泡発生装置の駆動源や構造全体を大型化すること
なく、しかもランニングコストを上昇させることなしに
上記した処理能力を向上させることができる。また、上
記上昇流の作用によって、ポンプを用いることなく筒体
内の液位を上位に保つことができる。
【0043】本発明に係る泡沫分離装置によれば、次の
効果を奏する。気泡の浮上能力が向上し、循環水量を増
加できるので、泡沫浄化処理能力を向上させる泡沫処理
装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る泡沫処理装置の概略構
成図。
【図2】図1の内筒下半部の横断面図。
【図3】気泡放出部からの放出流が誘導板と衝突する状
態を示す説明図。
【図4】本発明の他の実施例に係る誘導板の例を示す内
筒下半部の縦断面図。
【図5】図4の横断面図。
【図6】本発明の他の実施例に係る泡沫処理装置の概略
構成図。
【図7】本発明の他の実施例に係る気泡の流れ加速装置
の概略構成図。
【図8】従来の泡沫処理装置を示す概略図。
【符号の説明】
1,41,51 気泡発生装置 11 回転翼 12 中空軸 13 モータ 14 空気放出口 2 内筒 21 内筒下半部 22 内筒上半部 221 中間部 222 小径部 3,33,43,53 誘導板 4 外筒 6 流入口 7 排出口 8 流出口 42,52 筒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 順幸 東京都練馬区豊玉北2−11−14 ジョイハ イム202 Fターム(参考) 2B104 EB05 EF09 4D011 AA03 AB06 AC01 AC06 4D037 AA09 AA11 AB02 BA03 BA04 BA18 BB07 CA12 4G035 AA01 AB05 AC15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液中に配設された気泡発生装置によって生
    じた気泡が、当該液中を浮上するのを加速させる装置で
    あって、 気泡発生装置の気泡放出部から放出された気泡の流れる
    経路を規制する筒体を備え、 この筒体は、内壁に、上記気泡放出部からの気泡放出流
    を誘導する誘導板が突出形成され、 この誘導板は、気泡放出流が衝突する位置に設けられ、
    気泡放出流が衝突したときに、その流れの方向を、気泡
    放出流の流れ力が気泡の浮上力に付加される方向に変換
    し、 気泡が筒体内で加速されて移動する、 ことを特徴とする、気泡の流れ加速装置。
  2. 【請求項2】前記気泡発生装置は、液中に上下方向に設
    けられ、 前記筒体は、縦筒型に形成され、 前記誘導板は、気泡発生装置の気泡放出部から横方向に
    放出された気泡放出流を受け止めて流れの方向を変換し
    て上昇流とする、 請求項1記載の気泡の流れ加速装置。
  3. 【請求項3】前記気泡発生装置は、液中に横方向に設け
    られ、 前記筒体は、気泡発生装置の気泡放出部を取囲む横筒部
    と、これと連通する縦部筒とを有し、 前記誘導板は、横筒部内にあって、気泡放出部から放出
    される気泡放出流を受止めて前記流れの方向を縦筒部に
    向かう横方向流れとする、 請求項1記載の気泡の流れ加速装置。
  4. 【請求項4】前記誘導板は、板面が長さ方向に傾斜して
    おり、 気泡発生装置の気泡放出部から放出された気泡が、誘導
    板に添って旋回するようにして流れる、 請求項1記載の気泡の流れ加速装置。
  5. 【請求項5】前記誘導板は、筒体内壁に1枚以上、取付
    けられている、 請求項1から4のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  6. 【請求項6】前記誘導板は、気泡放出流の衝突部近傍が
    幅広で、下流に行くにつれ幅狭に形成されている、 請求項1から5のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  7. 【請求項7】前記誘導板の傾斜角度が可変である、 請求項4記載の気泡の流れ加速装置。
  8. 【請求項8】前記誘導板は、周方向に連続する筒状を成
    している、 請求項1から3のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の筒体は、下部空間に前記誘
    導板を備え、上部空間に下部空間よりも小断面積の部分
    を備える、 請求項2記載の気泡の流れ加速装置。
  10. 【請求項10】前記気泡は、空気もしくは空気以外の気
    体によって生成される気泡である、 請求項1から3のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  11. 【請求項11】前記気泡発生装置は、液中に負圧域を形
    成し、この負圧域に気体を吸引して気泡を発生させる、
    装置である、 請求項1から10のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  12. 【請求項12】前記気泡発生装置は、外部から気体を強
    制的に送り込んで気泡を発生させる、装置である、 請求項1から10のいずれかに記載の気泡の流れ加速装
    置。
  13. 【請求項13】液中に負圧域を形成しこの負圧域に気体
    を吸引して気泡を発生させる気泡発生装置の外周に、気
    泡の浮上経路を規制する筒体を設け、 この内筒の内壁に、気泡発生装置の気泡放出部から放出
    された気泡が衝突したときに、気泡放出流を板面に添っ
    た上昇流に変換する誘導板を突出形成し、 筒体内に流入された被処理水を上記気泡が誘導板によっ
    て誘導されて浮上する間に泡沫処理し、 泡沫水を上記排出部から排出する一方、筒体内の処理水
    を排出部よりも下方に設けた流出部より流出させる、 ことを特徴とする泡沫分離装置。
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