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JP2003327566A - 軸不斉を有する光学活性な4級アンモニウム塩を相間移動触媒として用いるβ−ヒドロキシアミノ酸誘導体の製造方法 - Google Patents

軸不斉を有する光学活性な4級アンモニウム塩を相間移動触媒として用いるβ−ヒドロキシアミノ酸誘導体の製造方法

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JP2003327566A
JP2003327566A JP2003056980A JP2003056980A JP2003327566A JP 2003327566 A JP2003327566 A JP 2003327566A JP 2003056980 A JP2003056980 A JP 2003056980A JP 2003056980 A JP2003056980 A JP 2003056980A JP 2003327566 A JP2003327566 A JP 2003327566A
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JP
Japan
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group
substituted
halogen atom
optionally substituted
alkyl group
Prior art date
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Application number
JP2003056980A
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JP4217085B2 (ja
JP2003327566A5 (ja
Inventor
Keiji Maruoka
啓二 丸岡
Takashi Oi
貴史 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagase and Co Ltd
Original Assignee
Nagase and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nagase and Co Ltd filed Critical Nagase and Co Ltd
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Publication of JP2003327566A publication Critical patent/JP2003327566A/ja
Publication of JP2003327566A5 publication Critical patent/JP2003327566A5/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キラルビルディングブロックとして重要なβ
−ヒドロキシアミノ酸またはその誘導体を、ジアステレ
オ選択的に、かつ高いエナンチオ選択性かつ高収率で製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 β−ヒドロキシアミノ酸誘導体を製造す
るための方法が開示されている。本発明によれば、所定
構造を有するアミノ酸誘導体とアルデヒドとを、以下の
式(III)で表される光学活性なN−スピロ4級アン
モニウム塩: 【化1】 の存在下にてアルドール反応させ、得られたエリスロ−
β−ヒドロキシアミノ酸エステルのシッフ塩基を加水分
解することにより、ジアステレオ選択性と高いエナンチ
オ選択性でβ−ヒドロキシアミノ酸誘導体を製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β−ヒドロキシア
ミノ酸誘導体の製造方法に関し、より詳細には、軸不斉
を有する光学活性な4級アンモニウム塩を相間移動触媒
として用いる、グリシン誘導体とアルデヒドとのアルド
ール反応による、β−ヒドロキシアミノ酸誘導体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】β−ヒドロキシアミノ酸は、種々の生理
活性物質の構成成分として有用である。β−ヒドロキシ
アミノ酸の例として、従来より、バンコマイシン、エキ
ノカルディンD(echinocardin D)、シ
クロスポリン、カタノシン、ポリオキシンD、およびエ
ムペドペプチンが知られている。また、(2S,3S)
−3−ヒドロキシロイシンは、天然のペプチド型抗生物
質の鍵構成要素として知られている。
【0003】このようなβ−ヒドロキシアミノ酸または
その誘導体を得るための、種々の試みが行われている。
代表的な試みとしては、β−ヒドロキシアミノ酸または
その誘導体を立体選択的に合成する手法が知られてい
る。
【0004】β−ヒドロキシアミノ酸またはその誘導体
の立体選択的な合成方法には、一般に、酵素法と化学法
とが挙げられる。
【0005】酵素法の例として、組換えD−およびL−
トレオニンアルドラーゼに基づくβ−ヒドロキシアミノ
酸およびその誘導体の合成方法が開示されている(非特
許文献1参照)。この方法によれば、β−ヒドロキシア
ミノ酸エステルは、Escherichia coli
L−トレオニンアルドラーゼおよびXanthomo
nus oryzae D−トレオニンアルドラーゼを
コードする遺伝子をクローン化し、そしてプライマーダ
イレクティドポリメラーゼ連鎖反応(primer−d
irected polymerase chain
reaction)によってE.coli中に大量発現
させることにより製造される。
【0006】しかし、このような酵素法で得られるβ−
ヒドロキシアミノ酸エステルの立体配置は、使用する酵
素の種類に応じて決定される特有のものである。その結
果、このような酵素法を用いたとしても、所望の立体配
置を有するβ−ヒドロキシアミノ酸をその目的に応じて
自由に製造し分けることはできないという問題がある。
また、このような方法に使用される酵素は安定性に欠
け、必ずしも工業的用途に応用することは容易ではな
い。
【0007】他方、化学法としては、いくつかの方法が
挙げられるが、これらの方法では、化学量論量のキラル
補助基が必要となり、工業用用途としては未だ不充分で
ある(例えば、非特許文献2および3を参照)。また、
別の化学法として、光学活性なリガンドを有する金錯体
を触媒量で使用するプロセス(非特許文献4)および光
学活性なリガンドを有するパラジウム錯体を触媒量で使
用するプロセス(非特許文献5)が開発されているが、
アルドールドナーが悪臭のあるα−イソシアノカルボニ
ル化合物に限定されている点で不充分である。またさら
に、ルイス酸を触媒量で使用するプロセスが開示されて
いる(非特許文献6)が、この方法においても得られる
β−ヒドロキシアミノ酸またはその誘導体に、高いエナ
ンチオ選択性が得られないという点で不充分である。
【0008】
【特許文献1】特開2001−48866号公報
【非特許文献1】キムラ(Kimura)ら、ジャーナ
ル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ
(J.Am.Chem.Soc.)、1997年,11
9巻,11734〜11742頁
【非特許文献2】エバンス(Evans)ら、ジャーナ
ル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ
(J.Am.Chem.Soc.)、1986年,10
8巻,6757頁
【非特許文献3】ゼーバッハ(Seebach)ら、ヘ
ルベティカ・ヒミカ・アクタ(Helv.Chim.A
cta)、1987年,70巻,237頁
【非特許文献4】イト(Ito)ら、ジャーナル・オブ
・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.A
m.Chem.Soc.)、1986年,108巻,6
405頁
【非特許文献5】ロングミア(Longmire)ら、
オルガノメタリクス(Organometallic
s)、1998年,17巻,4374頁
【非特許文献6】柴崎(Shibasaki)ら、アン
ゲヴァンテ・ヒェミー・インターナショナル・エディシ
ョン・イン・イングリッシュ(Angew.Chem.
Int.Ed.in Engl.)、1997年,36
巻,1871頁
【非特許文献7】丸岡(Maruoka)ら、オーガニ
ック・レターズ(Org.Lett.)、2000年,
41巻,8339頁
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題の
解決を課題とするものであり、その目的とするところ
は、キラルビルディングブロックとして重要なβ−ヒド
ロキシアミノ酸またはその誘導体を、高いジアステレオ
選択性と高いエナンチオ選択性かつ高収率で製造する方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の式
(I)で表されるβ−ヒドロキシアミノ酸エステル:
【0011】
【化8】
【0012】(ここで、Rは、水素原子;C〜C
の分岐または環を形成していてもよいアルキル基;C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルケニル
基;C 〜Cの分岐または環を形成していてもよいア
ルキニル基;1つまたは複数の、C〜Cの分岐して
いてもよいアルキル基、C〜Cの分岐していてもよ
いアルコキシ基、C〜Cの分岐していてもよいアル
ケニル基、C〜Cの分岐していてもよいアルキニル
基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C
〜C10のアリール基;および1つまたは複数の、C
〜Cの分岐していてもよいアルキル基、C〜C
分岐していてもよいアルキニル基、またはハロゲン原子
で置換されていてもよい、C〜Cのヘテロアリール
基;からなる群より選択される基であり、Rは、C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルキル基
であり、そしてRは、水素原子;C〜Cの分岐ま
たは環を形成していてもよいアルキル基;C〜C
分岐または環を形成していてもよいアルケニル基;C
〜Cの分岐していてもよいアルキル基、ハロゲン原
子、水酸基、またはニトロ基で置換されていてもよいC
〜C10のアリール基;C〜Cの分岐していても
よいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基またはニトロ基
で置換されていてもよいC〜Cのヘテロアリール
基;およびC〜C 12のアラルキル基からなる群より
選択される基である)をジアステレオ選択的且つエナン
チオ選択的に製造するための方法であって、以下の式
(II)で表されるアミノ酸誘導体:
【0013】
【化9】
【0014】(ここで、RおよびRは、それぞれ独
立して、水素原子;および1つまたは複数の、C〜C
の分岐していてもよいアルキル基、C〜Cの分岐
していてもよいアルコキシ基、C〜Cの分岐してい
てもよいアルケニル基、C〜Cのアルキニル基、ま
たはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;
からなる群より選択される基であり、ただし、Rおよ
びRがともに水素原子である場合を除き、そしてR
およびRは、それぞれ上記に定義された基と同様であ
る)を、有機溶媒および水を含有する二相系溶媒中に
て、以下の式(III)で表される光学活性なN−スピ
ロ4級アンモニウム塩:
【0015】
【化10】
【0016】(ここで、RおよびRは、それぞれ独
立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよ
く、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C
のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハ
ロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアル
ケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニ
ル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C
アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC
〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されて
いてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されてい
てもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換さ
れていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲ
ン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハ
ロゲン原子で置換されていてもよいC 〜Cアルキル
基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C
ルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよ
いアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC
〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール
基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されて
いてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換
されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;N−(C
アルキル)カルボニル基;カルバモイル基;N−
(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ
(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C
〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよ
い)からなる群より選択される基であり、Arおよび
Arは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル
基、C〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルケニ
ル基、C〜Cのアルキニル基、C〜Cのアルキ
ル基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置
換されていてもよいアリール基、C〜Cのアルキル
基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換
されていてもよいアリール基で置換されたアリール基、
〜Cのアルキル基かC〜Cのアルコキシ基か
ハロゲン原子かで置換されていてもよいヘテロアリール
基で置換されたアリール基、C〜Cのアルキル基か
〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換され
ていてもよいヘテロアリール基、C〜C のアルキル
基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換
されていてもよいアリール基で置換されたヘテロアリー
ル基、C〜Cのアルキル基かC 〜Cのアルコキ
シ基かハロゲン原子かで置換されていてもよいヘテロア
リール基で置換されたヘテロアリール基、あるいはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいアリール基;およびC
〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ま
たはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリー
ル基;からなる群より選択される基であり、Xは、ハ
ロゲン化物アニオン、SCN、およびHSO から
なる群より選択されるアニオンであり、YおよびZは、
それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;C〜C
のアルキル基;およびC〜Cのアルコキシ基;から
なる群より選択される基であり、あるいはYおよびZは
一緒になって単結合を形成していてもよい)の存在下、
式(IV)で表されるアルデヒド:
【0017】
【化11】
【0018】(ここで、Rは、水素原子;C〜C
の分岐または環を形成していてもよいアルキル基;C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルケニル
基;C 〜Cの分岐していてもよいアルキル基、ハロ
ゲン原子、水酸基、またはニトロ基で置換されていても
よいC〜C10のアリール基;C〜Cの分岐して
いてもよいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、または
ニトロ基で置換されていてもよいC〜Cのヘテロア
リール基;およびC〜C12のアラルキル基;からな
る群より選択される基である)と反応させて、β−ヒド
ロキシアミノ酸エステルのシッフ塩基を得る工程;なら
びに該シッフ塩基を加水分解する工程;を包含する、方
法を提供する。
【0019】好ましい実施態様では、上記式(III)
で表される化合物のArおよびArは互いのα位で
結合した2,2’−ビナフチル基であり、該化合物は式
(III’):
【0020】
【化12】
【0021】で表される。
【0022】さらに好ましい実施態様では、上記式(I
II’)で表される化合物のRおよびRはともに
3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基である。
【0023】さらに好ましい実施態様では、上記式(I
II’)で表される化合物のRおよびRはともに、
水素原子、フェニル基、β−ナフチル基、3,4,5−
トリフルオロフェニル基、3,5−ジ(3,5−ジt−
ブチルフェニル)フェニル基、3,5−ジt−ブチルフ
ェニル基、3,5−ジフェニルフェニル基、および3,
5−ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル)フェニル基からなる群より選択される基である。
【0024】好ましい実施態様では、上記式(III)
で表される化合物のArおよびArは互いのオルト
位で結合した(置換)ビフェニル基であり、該化合物は
式(III”):
【0025】
【化13】
【0026】(ここで、R1’は、水素原子;C〜C
のアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜C
のアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲ
ン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコ
キシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いア
リール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜C
のアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されてい
ても良いヘテロアリール基であり、そしてR2’は、水
素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコ
キシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアル
キニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C
〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換さ
れていても良いアリール基;C〜Cのアルキル基、
〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換
されていても良いアリール基で置換されたアリール基;
〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、
またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリ
ール基で置換されたアリール基;C〜Cのアルキル
基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で
置換されていても良いヘテロアリール基;C〜C
アルキル基、C〜C のアルコキシ基、ハロゲン原子
で置換されていても良いアリール基で置換されたヘテロ
アリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C
のアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されて
いても良いヘテロアリール基で置換されたヘテロアリー
ル基である)で表される。
【0027】本発明はまた、以下の式:
【0028】
【化14】
【0029】(Arは、3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)フェニルであり、Xはハロゲン原子である)で表
される化合物を提供する。好適な実施態様では、上記X
は、臭素原子である。
【0030】好適な実施態様では、上記化合物は、立体
配置が(R,R)または(S,S)である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本明細書中に用いられる用
語を定義する。
【0032】用語「分岐または環を形成していてもよい
〜Cのアルキル基」は、任意の炭素数1〜6を有
する、直鎖、分岐鎖および環状アルキル基を包含してい
い、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペ
ンチル、ヘキシルおよびシクロへキシルが挙げられる。
【0033】用語「分岐または環を形成していてもよい
〜Cのアルケニル基」は、任意の炭素数2〜6を
有する、直鎖、分岐鎖および環状アルケニル基を包含し
ていい、例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニ
ル、ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチ
ル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2
−メチル−2−プロペニル、シクロブテニル、ペンテニ
ル、シクロペンテニル、ヘキセニルおよびシクロヘキセ
ニルが挙げられる。
【0034】用語「分岐または環構造を含んでいてもよ
いC〜Cのアルキニル基」は、任意の炭素数2〜6
を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキニル基を包含
していい、例えば、エチニル、プロピニル、シクロプロ
ピルエチニル、ブチニル、1−メチル−2−プロピニ
ル、ペンチニル、シクロブチルエチニル、およびヘキシ
ニルが挙げられる。
【0035】本発明における「アラルキル基」の例とし
ては、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルが
挙げられる。
【0036】本発明におけるヘテロアラルキル基の例と
しては、ピリジルメチル、インドリルメチル、フリルメ
チル、チエニルメチルおよびピロリルメチルが挙げられ
る。
【0037】本発明における「アリール基」の例として
は、フェニル、およびナフチルが挙げられる。また、本
発明における「ハロゲン原子で置換されていてもよいC
〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール
基で置換されたアリール基」の例としては、3,5−ジ
フェニルフェニルおよび3,5−ジ(3,5−ジt−ブ
チルフェニル)フェニル、3,5−ビス(3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル)フェニルが挙げられ
る。
【0038】本発明における「ヘテロアリール基」の例
としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、フリ
ル、インドリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリ
ル、およびテトラゾリルが挙げられる。
【0039】本発明における「ハロゲン原子」の例とし
ては、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素が挙げられる。
【0040】以下、本発明について詳述する。
【0041】本発明の方法によって、エナンチオ選択的
に製造され得るβ−ヒドロキシアミノ酸誘導体は、以下
の式(I):
【0042】
【化15】
【0043】(ここで、Rは、水素原子;C〜C
の分岐または環を形成していてもよいアルキル基;C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルケニル
基;C 〜Cの分岐または環を形成していてもよいア
ルキニル基;1つまたは複数の、C〜Cの分岐して
いてもよいアルキル基、C〜Cの分岐していてもよ
いアルコキシ基、C〜Cの分岐していてもよいアル
ケニル基、C〜Cの分岐していてもよいアルキニル
基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C
〜C10のアリール基;および1つまたは複数の、C
〜Cの分岐していてもよいアルキル基、C〜C
分岐していてもよいアルキニル基、またはハロゲン原子
で置換されていてもよい、C〜Cのヘテロアリール
基;からなる群より選択される基であり、Rは、C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルキル基
であり、そしてRは、水素原子;C〜Cの分岐ま
たは環を形成していてもよいアルキル基;C〜C
分岐または環を形成していてもよいアルケニル基;C
〜Cの分岐していてもよいアルキル基、ハロゲン原
子、水酸基、またはニトロ基で置換されていてもよいC
〜C10のアリール基;C〜Cの分岐していても
よいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基またはニトロ基
で置換されていてもよいC〜Cのヘテロアリール
基;およびC〜C 12のアラルキル基からなる群より
選択される基である)で表されるβ−ヒドロキシアミノ
酸エステルである。
【0044】上記構造を有するβ−ヒドロキシアミノ酸
エステルを製造するにあたり、本発明においては、ま
ず、アミノ酸誘導体とアルデヒドとを、有機溶媒と水と
を含有する二相系溶媒中において光学活性なN−スピロ
4級アンモニウム塩の存在下、アルドール反応させて、
β−ヒドロキシアミノ酸エステルのシッフ塩基を生成さ
せる。
【0045】本発明に用いられるアミノ酸誘導体は、以
下の式(II):
【0046】
【化16】
【0047】(ここで、RおよびRは、それぞれ独
立して、水素原子;および1つまたは複数の、C〜C
の分岐していてもよいアルキル基、C〜Cの分岐
していてもよいアルコキシ基、C〜Cの分岐してい
てもよいアルケニル基、C〜Cのアルキニル基、ま
たはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;
からなる群より選択される基であり、ただし、Rおよ
びRがともに水素原子である場合を除き、そしてR
およびRは、それぞれ上記に定義された基と同様であ
る)で表される化合物である。
【0048】式(II)で表されるアミノ酸誘導体の例
としては、tert−ブチルグリシネート−ベンゾフェ
ノンのシッフ塩基、ベンズアルデヒドのシッフ塩基、お
よびp−クロロベンズアルデヒドのシッフ塩基が挙げら
れるが、特にこれらに限定されない。入手あるいは合成
が容易である点から、tert−ブチルグリシネート−
ベンゾフェノンのシッフ塩基が好ましい。
【0049】本発明に用いられるアミノ酸誘導体は、市
販のグリシンt−ブチルエステル塩酸塩とベンゾフェノ
ンイミンとを酸触媒の存在下、ジクロロメタン中で反応
させることにより、当業者に容易に製造され得る。
【0050】本発明に用いられる二相系溶媒は有機溶媒
と水とを含有する。本発明において使用され得る有機溶
媒は、上記アミノ酸誘導体と後述するアルデヒドとのア
ルドール反応に影響を及ぼさないものであれば、その種
類は特に限定されない。このような有機溶媒の例として
は、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、塩化
メチレン、メチルt−ブチルエーテルが挙げられる。他
方、水には無機塩基を含有していることが好ましい。こ
のような無機塩基の例としては、水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水
酸化ルビジウム、および水酸化セシウムが挙げられる。
水中への上記無機塩基の含有量は特に限定されず、当業
者によって適切に選択され得る。また、有機溶媒と水と
の混合比もまた限定されず、当業者によって適切に選択
され得る。
【0051】本発明の方法に用いられる光学活性なN−
スピロ4級アンモニウム塩は、相間移動触媒としての機
能を果たす。
【0052】本発明に用いられる光学活性なN−スピロ
4級アンモニウム塩は、以下の式(III):
【0053】
【化17】
【0054】(ここで、RおよびRは、それぞれ独
立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよ
く、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C
のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハ
ロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアル
ケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニ
ル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C
アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC
〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されて
いてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されてい
てもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換さ
れていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲ
ン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハ
ロゲン原子で置換されていてもよいC 〜Cアルキル
基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C
ルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよ
いアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC
〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール
基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されて
いてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換
されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;N−(C
アルキル)カルボニル基;カルバモイル基;N−
(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ
(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C
〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよ
い)からなる群より選択される基であり、Arおよび
Arは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル
基、C〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルケニ
ル基、C〜Cのアルキニル基、C〜Cのアルキ
ル基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置
換されていてもよいアリール基、C〜Cのアルキル
基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換
されていてもよいアリール基で置換されたアリール基、
〜Cのアルキル基かC〜Cのアルコキシ基か
ハロゲン原子かで置換されていてもよいヘテロアリール
基で置換されたアリール基、C〜Cのアルキル基か
〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換され
ていてもよいヘテロアリール基、C〜C のアルキル
基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置換
されていてもよいアリール基で置換されたヘテロアリー
ル基、C〜Cのアルキル基かC 〜Cのアルコキ
シ基かハロゲン原子かで置換されていてもよいヘテロア
リール基で置換されたヘテロアリール基、あるいはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいアリール基;およびC
〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ま
たはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリー
ル基;からなる群より選択される基であり、Xは、ハ
ロゲン化物アニオン、SCN、およびHSO から
なる群より選択されるアニオンであり、YおよびZは、
それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;C〜C
のアルキル基;およびC〜Cのアルコキシ基;から
なる群より選択される基であり、あるいはYおよびZは
一緒になって単結合を形成していてもよい)で表される
化合物である。
【0055】本発明においては、上記式(III)で表
されるN−スピロ4級アンモニウム塩のうち、Ar
よびArが互いのα位で結合した2,2’−ビナフチ
ル基である化合物、すなわち、以下の式(III’):
【0056】
【化18】
【0057】で表されるN−スピロ4級アンモニウム塩
が好ましい。また、式(III’)で表されるN−スピ
ロ4級アンモニウム塩のより具体的な例としては:
【0058】
【化19】
【0059】(ここで、(β−Np)はβ−ナフチル基
を表す)
【0060】
【化20】
【0061】(ここで、phはフェニル基を表す)
【0062】
【化21】
【0063】(式中Arは、3,5−ジ−t−ブチルフ
ェニル基または3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル基を表す)が挙げられる。これらは(S,S)体
または(R,R)体であることができる。
【0064】あるいは、本発明においては、上記式(I
II)で表されるN−スピロ4級アンモニウム塩のう
ち、ArおよびArが互いのオルト位で結合した
(置換)ビフェニル基である、以下の式(III”):
【0065】
【化22】
【0066】(ここで、R1’は、水素原子;C〜C
のアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜C
のアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲ
ン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコ
キシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いア
リール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜C
のアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されてい
ても良いヘテロアリール基であり、そしてR2’は、水
素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコ
キシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアル
キニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C
〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換さ
れていても良いアリール基;C〜Cのアルキル基、
〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換
されていても良いアリール基で置換されたアリール基;
〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、
またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリ
ール基で置換されたアリール基;C〜Cのアルキル
基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で
置換されていても良いヘテロアリール基;C〜C
アルキル基、C〜C のアルコキシ基、ハロゲン原子
で置換されていても良いアリール基で置換されたヘテロ
アリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C
のアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されて
いても良いヘテロアリール基で置換されたヘテロアリー
ル基である)で表されるN−スピロ4級アンモニウム塩
が好ましい。また、式(III”)で表されるN−スピ
ロ4級アンモニウム塩のより具体的な例としては:
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】が挙げられる。
【0070】このような式(III’)で表される化合
物および式(III”)で表される化合物を包含する上
記式(III)の化合物は当業者に公知であり、例え
ば、特許文献1に記載の方法によって、当業者によって
容易に製造され得る。
【0071】上記式(III)で表されるN−スピロ4
級アンモニウム塩の使用量は、上記式(II)で表され
るアミノ酸誘導体の1モルに対し、好ましくは0.1モ
ル%〜5モル%、より好ましくは1モル%〜2モル%で
ある。ここで、当該アミノ酸誘導体1モルに対するN−
スピロ4級アンモニウム塩の使用量が0.1モル%を下
回ると、アミノ酸誘導体と後述するアルデヒドとの間の
アルドール反応が効率良く進行しない恐れがある。他
方、当該アミノ酸誘導体1モルに対するN−スピロ4級
アンモニウム塩の使用量が5モル%を上回っても、アミ
ノ酸誘導体と後述するアルデヒドとの間のアルドール反
応はそれ以上効率的に進行せず、むしろ生産性に劣る恐
れがある。
【0072】本発明に用いられるアルデヒドは、以下の
式(IV):
【0073】
【化25】
【0074】(ここで、Rは、水素原子;C〜C
の分岐または環を形成していてもよいアルキル基;C
〜Cの分岐または環を形成していてもよいアルケニル
基;C 〜Cの分岐していてもよいアルキル基、ハロ
ゲン原子、水酸基、またはニトロ基で置換されていても
よいC〜C10のアリール基;C〜Cの分岐して
いてもよいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、または
ニトロ基で置換されていてもよいC〜Cのヘテロア
リール基;およびC〜C12のアラルキル基;からな
る群より選択される基である)で表される化合物であ
る。
【0075】このようなアルデヒドの例としては、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタナール、2
−メチルプロパナール、ペンタナール、3−メチルブタ
ナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、
ノナナール、4−ペンテナール、トリイソプロピルシリ
ルオキシエタナール、3−フェニルプロパナール、およ
びシクロヘキシルカルボアルデヒドが挙げられる。特
に、アセトアルデヒド、3−フェニルプロパナール、ヘ
プタナール、4−ペンテナール、トリイソプロピルシリ
ルオキシエタナール、およびシクロヘキサンカルボアル
デヒドが好ましい。
【0076】上記式(IV)で表されるアルデヒドの使
用量は、上記式(II)で表されるアミノ酸誘導体の1
モルに対し、好ましくは1モル〜5モル、より好ましく
は1モル〜2モルである。
【0077】本発明においては、例えば、上記式(II
I)で表される光学活性なN−スピロ4級アンモニウム
塩を含有する二相系溶媒内に、式(II)で表されるア
ミノ酸誘導体を添加し、その後、上記式(IV)で表さ
れるアルデヒドを添加することにより、アルドール反応
が起こる。
【0078】上記アルドール反応は、例えば、すべての
物質を添加後、好ましくは0.5時間〜5時間、より好
ましくは1時間〜3時間、攪拌下にて行われる。このと
き設定される温度は使用する有機溶媒の性質によって異
なるため、特に限定されない。なお、反応条件は、使用
するアミノ酸誘導体、相間移動触媒、および/またはア
ルデヒドの種類によって異なるため、特にこれらに限定
されない。
【0079】上記アルドール反応により、溶媒内にβ−
ヒドロキシアミノ酸エステルのシッフ塩基が生成され
る。その後、こうして得られたシッフ塩基は、当業者が
通常用いる方法によって加水分解される。
【0080】このようにして、効率良くβ−ヒドロキシ
アミノ酸エステルが製造される。なお、本発明において
は、使用する上記式(III)で表されるN−スピロ4
級アンモニウム塩が(S,S)体または(R,R)体で
ある場合、よりエナンチオ選択的な合成が可能となりう
80%ee以上、より好ましくは80%ee〜99%e
e、さらにより好ましくは90%ee〜99%eeの光
学純度のβ−ヒドロキシアミノ酸エステルを製造するこ
とができる。
【0081】本発明の方法によって製造されたβ−ヒド
ロキシアミノ酸エステルは、その高い光学純度によっ
て、医薬品等の中間物質として有効に用いられる。
【0082】
【実施例】以下、本発明を具体的に記述するために実施
例を記載する。しかし、これによって本発明は特に限定
されない。
【0083】<実施例1>
【0084】
【化26】
【0085】tert−ブチルグリシネート−ベンゾフ
ェノンのシッフ塩基(2)(0.3mmol、88.6
mg)および特許文献1に記載の方法に基づいて製造さ
れた以下の化合物((S,S)−1):
【0086】
【化27】
【0087】(2mol%、6.5mg)のトルエン
(3.0mL)溶液に、0.5%水酸化ナトリウム水溶
液を、アルゴン雰囲気下0℃にて添加し、そして3−フ
ェニルプロパナール(2当量;0.6mmol、79.
0μL)を滴下した。この混合物を0℃で2時間攪拌
し、水およびエーテルで処理した。エーテル層を分離
し、そして飽和NHClおよびブラインで洗浄した。
有機層をMgSOを用いて乾燥させ、その後濃縮し
た。粗反応生成物をテトラヒドロフラン(THF;8.
0mL)に溶解させ、1.0NのHCl水溶液を0℃で
添加し、そして溶液を1時間攪拌した。
【0088】減圧下にてTHFを除去した後、残存する
水層をエーテルで3回洗浄し、NaHCOで中和し
た。次いで、得られた水層をジクロロメタンで3回抽出
し、合わせた抽出液をMgSOで乾燥させ、そして濃
縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液
として、メタノール:ジクロロメタン=1:15(容量
比)を用いる)により残渣を精製し、対応するβ−ヒド
ロキシアミノ酸エステル(3)を得た(56.5mg、
0.21mmol、収率80%)。
【0089】なお、得られたβ−ヒドロキシアミノ酸エ
ステル(3)中のエリスロ異性体(アンチ体)の光学純
度を分析するために、以下の手法を用いた。
【0090】β−ヒドロキシアミノ酸エステル(3)
(56.5mg、0.21mmol)のジクロロメタン
(2mL)溶液に、ベンゾイルクロライド(0.23m
mol、27.0μL)およびトリエチルアミン(0.
23mmol、32.2μL)を0℃にて添加した。5
分間の攪拌の後、この混合物を水中に注ぎ、ジクロロメ
タンで2回抽出した。抽出液をMgSOで乾燥させそ
して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液として、ジクロロメタン:ジエチルエーテ
ル:ヘキサン=1:2:3(容量比)を用いる)で精製
して、アミノ酸エステルのN−ベンゾエート(4)を定
量的収率で得た(76.5mg、0.21mmol)。
得られたN−ベンゾエート(4)のエリスロ異性体(ア
ンチ体)のエナンチオ選択性に伴う光学純度を、キラル
カラム(Chiralcel OD、ヘキサン:2−プ
ロパノール=12:1(容量比)、流速0.5mL/
分、滞留時間18.55分および32.70分)を用い
るHPLC分析により測定した。得られた値は90%e
eであった。
【0091】他方、上記で得られたβ−ヒドロキシアミ
ノ酸エステル(3)について、H−NMR分析を行っ
たところ、エリスロ体(アンチ体)とスレオ体(シン
体)との比は73:27であることが見出された。この
H−NMR分析により得られたより詳細な結果を以下
の表1および2に示す。また、本実施例で得られた結果
を以下の表9にまとめて示す。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】<実施例2>
【0095】
【化28】
【0096】3−フェニルプロパナールの代わりに、ア
セトアルデヒド(2当量、0.6mmol)を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして、β−ヒドロキシアミノ
酸エステル(5)を収率52%で得た。
【0097】さらに、得られたβ−ヒドロキシアミノ酸
エステル(5)を、実施例1と同様にしてベンゾイルク
ロライドおよびトリエチルアミンとを用いてベンゾエー
ト化を行って、アミノ酸エステルのN−ベンゾエートを
得、そしてこのN−ベンゾエートのエリスロ異性体(ア
ンチ体)のエナンチオ選択性に伴う光学純度を、キラル
カラムを用いるHPLC分析により測定した。得られた
値は92%eeであった。
【0098】他方、上記で得られたβ−ヒドロキシアミ
ノ酸エステル(5)について、H−NMR分析を行っ
たところ、エリスロ体(アンチ体)とスレオ体(シン
体)との比は70:30であることが見出された。この
H−NMR分析により得られたより詳細な結果を以下
の表3および4に示す。また、本実施例で得られた結果
を以下の表9にまとめて示す。
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】<実施例3>
【0102】
【化29】
【0103】3−フェニルプロパナールの代わりに、ヘ
プタナール(2当量、0.6mmol)を用いたこと以
外は実施例1と同様にして、β−ヒドロキシアミノ酸エ
ステル(7)を収率68%で得た。
【0104】さらに、得られたβ−ヒドロキシアミノ酸
エステル(7)を、実施例1と同様にしてベンゾイルク
ロライドおよびトリエチルアミンとを用いてベンゾエー
ト化を行って、アミノ酸エステルのN−ベンゾエートを
得、そしてこのN−ベンゾエートのエリスロ異性体(ア
ンチ体)のエナンチオ選択性に伴う光学純度を、キラル
カラムを用いるHPLC分析により測定した。得られた
値は91%eeであった。
【0105】他方、上記で得られたβ−ヒドロキシアミ
ノ酸エステル(7)について、H−NMR分析を行っ
たところ、エリスロ体(アンチ体)とスレオ体(シン
体)との比は68:32であることが見出された。この
H−NMR分析により得られたより詳細な結果を以下
の表5および6に示す。また、本実施例で得られた結果
を以下の表9にまとめて示す。
【0106】
【表5】
【0107】
【表6】
【0108】<実施例4>
【0109】
【化30】
【0110】3−フェニルプロパナールの代わりに、シ
クロヘキサンカルボアルデヒド(2当量、0.6mmo
l)を用い、かつ有機溶媒をトルエンの代わりにジブチ
ルエーテル(3.0ml)を用いたこと以外は実施例1
と同様にして、β−ヒドロキシアミノ酸エステル(8)
を収率80%で得た。
【0111】さらに、得られたβ−ヒドロキシアミノ酸
エステル(8)を、実施例1と同様にしてベンゾイルク
ロライドおよびトリエチルアミンとを用いてベンゾエー
ト化を行って、アミノ酸エステルのN−ベンゾエートを
得、そしてこのN−ベンゾエートのエリスロ異性体(ア
ンチ体)のエナンチオ選択性に伴う光学純度を、キラル
カラムを用いるHPLC分析により測定した。得られた
値は93%eeであった。
【0112】他方、上記で得られたβ−ヒドロキシアミ
ノ酸エステル(8)について、H−NMR分析を行っ
たところ、エリスロ体(アンチ体)とスレオ体(シン
体)との比は55:45であることが見出された。この
H−NMR分析により得られたより詳細な結果を以下
の表7および8に示す。また、本実施例で得られた結果
を以下の表9にまとめて示す。
【0113】
【表7】
【0114】
【表8】
【0115】
【表9】
【0116】表9に示すように、実施例1〜4のいずれ
においても、β−ヒドロキシアミノ酸エステルが高収率
で製造されることがわかる。また、これらの実施例で使
用された相間移動触媒である(S,S)−1の化合物と
これらのアルデヒドとを使用することにより、光学純度
が極めて高いエリスロ体(アンチ体)β−ヒドロキシア
ミノ酸エステルが得られることがわかる。
【0117】<実施例5〜9>相関移動触媒として、非
特許文献7に従って合成した以下の式で表される化合物
(R,R)−1:
【0118】
【化31】
【0119】を用い、そしてRCHOで表されるアルデ
ヒド化合物として、Rがそれぞれ以下の表10に記載さ
れている化合物を用いたこと以外は、上記実施例1〜4
と同様に反応および処理を行い、以下の式で表される反
応生成物であるそれぞれのβ−ヒドロキシアミノ酸t−
ブチルエステルを得た。アンチ/シン生成比およびアン
チ体の光学純度を、以下の表11にまとめて示す。な
お、実施例9においては、反応溶媒としてジブチルエー
テルを用いた。
【0120】
【表10】
【0121】表10に示すように、実施例5〜9のいず
れにおいても、β−ヒドロキシアミノ酸エステルが比較
的高収率で製造されることがわかる。また、これらの実
施例で使用された相間移動触媒である化合物(R,R)
−1とこれらのアルデヒドとを使用することにより、光
学純度が極めて高いアンチ体β−ヒドロキシアミノ酸エ
ステルが得られることがわかる。
【0122】<実施例10> 相関移動触媒(20)の
合成
【0123】
【化32】
【0124】(ここでArは、3,5−ビストリフルオ
ロメチルフェニルを表す。以下同じ)
【0125】300mLの反応容器に、化合物(11)
(9.2g,30mmol)、化合物(12)(18.
2g,70mmol)、PPh (866mg,3.3
mmol)、およびKPO・nHO(25g,9
0mmol)を秤りとり、ジメチルホルムアミド(DM
F;100mL,0.3M)を加えた後、減圧下脱気し
て反応容器内をアルゴン雰囲気にした。続いてPd(O
COCH (336mg,1.5mmol)を加
え、再び容器内をアルゴン雰囲気とした後、混合液を1
00℃まで昇温し、一昼夜加熱撹拌した。TLCで反応
の終結を確認した後、反応溶液を室温まで冷却し、反応
溶液中に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。これを
エーテルで2回抽出し、集めた有機層を飽和食塩水で洗
った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。エバポレ
ーターで溶媒を除去後、カラムクロマトグラフィー(溶
出液:ヘキサンのみ)で精製して、化合物(13)を7
6%の単離収率で得た。
【0126】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz,CDCl)δ8.02
(4H,s,Ar−H),7.92(2H,s,Ar−
H),7.74(2H,d,J=1.6 Hz,Ar−
H),7.69(1H,t,J=1.6 Hz,Ar−
H),0.40(9H,s,SiCH)。
【0127】
【化33】
【0128】200mLの反応容器に、上記化合物(1
3)(1.7g,30mmol)のCHCl(10
mL)溶液を加え、酢酸(60mL,0.5M)を加え
た後、N−クロロスクシンイミド(NCS;8.0g,
60mmol)、およびNaI(8.9g,60mmo
l)を順次加えた。これを攪拌しながら100℃で9時
間加熱後、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を反応溶液の色
が薄い黄色になるまで加え、エーテルで2回抽出し、集
めた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて中
和した。再びエーテルで抽出した有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後溶媒を除去し、
ヘキサンから再結晶することにより、化合物(14)を
77%の収率で得た。
【0129】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz,CDCl)δ8.01
(6H,d,J=1.6Hz,Ar−H),7.94
(2H,s,Ar−H),7.70(1H,t,J=
1.6 Hz,Ar−H)。
【0130】
【化34】
【0131】よく乾燥した100mLの枝付き反応容器
に、上記化合物(14)(14.6g,23mmol)
のTHF(30mL)溶液を加え、−78℃に冷却後i
−PrMgBr(0.83MのTHF溶液,33mL,
27.6mmol)を加え、0℃に昇温し0.5時間攪
拌した。別のよく乾燥した200mLの三つ口反応容器
にB(OCH(4.0mL,35mmol)とT
HF(45mL)を加え、−78℃に冷却し、よく攪拌
しながら、−78℃に冷却した化合物(14)とi−P
rMgBrのTHF溶液をカニュラを用いて移し入れ
た。その後徐々に反応溶液温度を昇温し、室温で一晩攪
拌後、1NのHClを加え、更に6時間激しく攪拌し
た。反応溶液を酢酸エチルで2回抽出し、集めた有機層
を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(溶出
液:酢酸エチル/ヘキサン =1/2)で精製すること
により化合物(15)を82%の収率で得た(mono
mer/trimer=1:0.3)。
【0132】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz, CDCl)δ8.46
(0.6H,d,J =2.0Hz,Ar−H,tri
mer),8.09(1.2H,s,Ar−H,tri
mer),8.07(4H,s,Ar−H,monom
er), 8.04(2H,d, J=2.0Hz,Ar−
H,monomer), 7.97(0.9H,s, tr
imer),7.93(2H,s,Ar−H,mono
mer),7.86(1H,t,J=2.0Hz,Ar
−H,monomer),4.83(2H,s,O
H)。
【0133】
【化35】
【0134】20mLの反応容器に、上記化合物(1
5)(541mg,1mmol)、化合物(16)(こ
れは、市販の(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールか
ら合成した)(263mg,0.45mmol)、PP
(13mg,0.05mmol)、およびKPO
・nHO(387mg,1.3mmol)を秤りと
り、ジオキサン(5mL,0.2M)を加えた後、減圧
下脱気し、反応容器内をアルゴン雰囲気にした。続いて
Pd(OCOCH(5mg,0.02mmol)
を加え、再び容器内をアルゴン雰囲気とした後、混合液
温度を80℃まで昇温し、一昼夜かけて加熱撹拌した。
TLCで反応の終結を確認後、反応溶液を室温まで冷却
し、反応溶液中に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え
た。これをエーテルで2回抽出し、集めた有機層を飽和
食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。
エバポレーターで溶媒を除去後、カラムクロマトグラフ
ィー(溶出液:ヘキサンのみ)で精製することにより、
化合物(17)を94%の単離収率で得た。
【0135】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz, CDCl)δ8.12
(8H,s,Ar−H), 7.98−7.94(8
H,m,Ar−H),7.80−7.78(6H,m,
Ar−H),7.50(2H,dd,J=7.6,7.
6Hz,Ar−H),7.33(2H,dd,J=7.
6,7.6Hz,Ar−H),7.19(2H,dd,
J=8.4Hz,Ar−H),2.07(6H,s,C
)。
【0136】
【化36】
【0137】20mLの反応容器に、上記化合物(1
7)(654mg,0.51mmol)、N−ブロモス
クシンイミド(NBS;236mg,1.3mmo
l)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N;8mg,0.05mmol)、およびベンゼン(5
mL)を加え、還流温度まで加熱し、アルゴン雰囲気下
で1時間反応させた。反応が完結していることを確認
後、反応溶液を飽和亜硫酸水溶液中に加え、0.5時間
攪拌し、反応混合溶液をエーテルで2回抽出した。集め
た有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥後溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(溶
出液:エーテル/ヘキサン=1/10)を用いて精製す
ることにより、化合物(18)を単離収率91%で得
た。
【0138】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz, CDCl)δ8.17
(8H,s,Ar−H),8.06(2H,s,Ar−
H),8.00(6H,br,Ar−H),7.94
(4H,s,Ar−H),7.88(2H,s,Ar−
H),7.60(2H,dd,J=6.8,8.4H
z,Ar−H),7.38(2H,dd,J=6.8,
8.4Hz,Ar−H),7.26−7.23(2H,
m,Ar−H),4.34(4H,dd,J=10.
4,19.2Hz,Ar−CH)。
【0139】
【化37】
【0140】20mLの反応容器に、化合物(19)
(これは、市販の(R)−1,1’−ビ−2−ナフトー
ルから合成した)(131mg,0.44mmol)、
炭酸カリウム(92mg,0.66mmol)、および
アセトニトリル(5mL,0.1M)を加え、室温で
0.5時間攪拌させた。その後、上記化合物(18)
(672mg,0.47mmol)を加え、溶媒が還流
する温度まで昇温し、攪拌しながら4時間加熱した。T
LCで化合物(19)の消失を確認後、蒸留水を加えC
Clで2回抽出した後、集めた有機層を無水硫酸
ナトリウム上で乾燥した。溶媒を除去後カラムクロマト
グラフィで精製することにより、目的の相関移動触媒で
あるの化合物(R,R)−20を単離収率78%で得
た。
【0141】NMRスペクトルは以下のとおりであっ
た。 HNMR(400MHz, CDCl)δ8.92
(2H,br,Ar−H), 8.52(2H,br,
Ar−H),8.46(2H,s,Ar−H),8.1
6(2H,d,J=8.4Hz,Ar−H),8.10
(4H,br,Ar−H),7.90(4H,br,A
r−H),7.80(4H,d,J=8.4Hz,Ar
−H),7.67(2H,dd,J=6.8,7.6H
z,Ar−H),7.54(2H,br,Ar−H),
7.49(2H,t,J=7.6Hz,Ar−H),
7.40(2H,dd,J=6.8,8.4Hz,Ar
−H),7.31−7.16(8H,m,Ar−H),
7.06(2H,d,J=8.4Hz,Ar−H),
6.59(2H,d,J=8.4Hz,Ar−H),
4.91(2H,d,J=13.2Hz,Ar−C
),4.72(2H,d,J=13.2Hz,Ar
−CH),4.57(2H,d,J=13.2Hz,
Ar−CH),4.63(2H,d,J=13.2H
z,Ar−CH)。
【0142】<実施例11>実施例1において使用した
相間移動触媒の代わりに、実施例10において得た化合
物(R,R)−20を使用したこと以外は、実施例1と
同様にして、以下の式:
【0143】
【化38】
【0144】で示されるβ−ヒドロキシアミノ酸化合物
(アンチ体)を12:1の生成比で得た。ここで得たア
ンチ体化合物の光学純度を、実施例1と同様に測定した
ところ、96%eeであることがわかった。結果を以下
の表11にまとめて示す。
【0145】<実施例12〜14>RCHOで表される
アルデヒド化合物のRを以下の表11のRに代えたこと
以外は、上記実施例11と同様に反応および処理を行
い、以下の式で表される反応生成物であるそれぞれのβ
−ヒドロキシアミノ酸t−ブチルエステルを得た。アン
チ/シン生成比およびアンチ体化合物の光学純度を、以
下の表11にまとめて示す。
【0146】
【表11】
【0147】表11に示されるように、実施例11〜1
4のいずれにおいても、β−ヒドロキシアミノ酸エステ
ルが高収率で製造されることがわかる。また、これらの
実施例で使用された相間移動触媒である化合物(R,
R)−20とこれらのアルデヒドとを使用することによ
り、光学純度が極めて高いアンチ体β−ヒドロキシアミ
ノ酸エステルを得られることがわかる。
【0148】
【発明の効果】本発明によれば、高いエナンチオ選択性
かつ高収率でβ−ヒドロキシアミノ酸誘導体を製造する
ことができる。特に、本発明においては、相間移動触媒
として上記式(III)で表されるN−スピロ4級アン
モニウム塩のうち、(S,S)体または(R,R)体で
あるものを使用する場合は、特にエナンチオ選択的に、
高光学純度のβ−ヒドロキシアミノ酸エステルを製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 229/30 C07C 229/30 229/36 229/36 C07D 487/10 C07D 487/10 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 大井 貴史 京都府京都市左京区北白川追分町 京都大 学大学院理学研究科化学専攻有機合成化学 研究室内 Fターム(参考) 4C050 AA04 AA07 BB09 CC10 EE01 FF01 GG01 HH01 4H006 AA02 AC41 AC52 AC81 BA51 BA65 BB11 BB23 BB31 BB61 BE01 BE10 BJ20 BJ50 BN10 BT12 BU32 BU34 BU36 NB00 4H039 CA60 CF30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I)で表されるβ−ヒドロキ
    シアミノ酸エステル: 【化1】 ここで、Rは、水素原子;C〜Cの分岐または環
    を形成していてもよいアルキル基;C〜Cの分岐ま
    たは環を形成していてもよいアルケニル基;C〜C
    の分岐または環を形成していてもよいアルキニル基;1
    つまたは複数の、C〜Cの分岐していてもよいアル
    キル基、C〜Cの分岐していてもよいアルコキシ
    基、C〜Cの分岐していてもよいアルケニル基、C
    〜Cの分岐していてもよいアルキニル基、またはハ
    ロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C10のア
    リール基;および1つまたは複数の、C〜Cの分岐
    していてもよいアルキル基、C〜Cの分岐していて
    もよいアルキニル基、またはハロゲン原子で置換されて
    いてもよい、C〜Cのヘテロアリール基;からなる
    群より選択される基であり、Rは、C〜Cの分岐
    または環を形成していてもよいアルキル基であり、そし
    てRは、水素原子;C〜Cの分岐または環を形成
    していてもよいアルキル基;C〜Cの分岐または環
    を形成していてもよいアルケニル基;C〜Cの分岐
    していてもよいアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ま
    たはニトロ基で置換されていてもよいC〜C10のア
    リール基;C〜Cの分岐していてもよいアルキル
    基、ハロゲン原子、水酸基またはニトロ基で置換されて
    いてもよいC〜Cのヘテロアリール基;およびC
    〜C のアラルキル基からなる群より選択される基で
    ある、 をジアステレオ選択的且つエナンチオ選択的に製造する
    ための方法であって、以下の式(II)で表されるアミ
    ノ酸誘導体: 【化2】 ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原
    子;および1つまたは複数の、C〜Cの分岐してい
    てもよいアルキル基、C〜Cの分岐していてもよい
    アルコキシ基、C〜Cの分岐していてもよいアルケ
    ニル基、C〜C のアルキニル基、またはハロゲン原
    子で置換されていてもよいアリール基;からなる群より
    選択される基であり、ただし、RおよびRがともに
    水素原子である場合を除き、そしてRおよびRは、
    それぞれ上記に定義された基と同様である、 を、有機溶媒および水を含有する二相系溶媒中にて、以
    下の式(III)で表される光学活性なN−スピロ4級
    アンモニウム塩: 【化3】 ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原
    子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子
    で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分
    岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換
    されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐ま
    たは環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換され
    ていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原
    子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロ
    ゲン原子で置換されていてもよいC 〜Cアルコキシ
    基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラル
    キル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C
    アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC
    〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換され
    ていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換
    されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子
    で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、また
    はハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ハ
    ロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキ
    ル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたア
    リール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC
    アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい
    〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換さ
    れていてもよいヘテロアリール基;(C〜Cアルコ
    キシ)カルボニル基;N−(C〜Cアルキル)カル
    ボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキ
    ル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキ
    ル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基
    は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群よ
    り選択される基であり、ArおよびArは、それぞ
    れ独立して、C〜Cのアルキル基、C〜Cのア
    ルコキシ基、C〜Cのアルケニル基、C〜C
    アルキニル基、C〜Cのアルキル基かC 〜C
    アルコキシ基かハロゲン原子かで置換されていてもよい
    アリール基、C〜Cのアルキル基かC〜Cのア
    ルコキシ基かハロゲン原子かで置換されていてもよいア
    リール基で置換されたアリール基、C〜Cのアルキ
    ル基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子かで置
    換されていてもよいヘテロアリール基で置換されたアリ
    ール基、C〜Cのアルキル基かC〜Cのアルコ
    キシ基かハロゲン原子かで置換されていてもよいヘテロ
    アリール基、C〜Cのアルキル基かC〜Cのア
    ルコキシ基かハロゲン原子かで置換されていてもよいア
    リール基で置換されたヘテロアリール基、C〜C
    アルキル基かC〜Cのアルコキシ基かハロゲン原子
    かで置換されていてもよいヘテロアリール基で置換され
    たヘテロアリール基、あるいはハロゲン原子で置換され
    ていてもよいアリール基;およびC〜Cのアルキル
    基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で
    置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群よ
    り選択される基であり、Xは、ハロゲン化物アニオ
    ン、SCN、およびHSO からなる群より選択さ
    れるアニオンであり、YおよびZは、それぞれ独立して
    水素原子;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基;お
    よびC〜Cのアルコキシ基;からなる群より選択さ
    れる基であり、あるいはYおよびZは一緒になって単結
    合を形成していてもよい、 の存在下、式(IV)で表されるアルデヒド: 【化4】 ここで、Rは、水素原子;C〜Cの分岐または環
    を形成していてもよいアルキル基;C〜Cの分岐ま
    たは環を形成していてもよいアルケニル基;C〜C
    の分岐していてもよいアルキル基、ハロゲン原子、水酸
    基、またはニトロ基で置換されていてもよいC〜C
    10のアリール基;C〜Cの分岐していてもよいア
    ルキル基、ハロゲン原子、水酸基、またはニトロ基で置
    換されていてもよいC〜Cのヘテロアリール基;お
    よびC〜C12のアラルキル基;からなる群より選択
    される基である、 と反応させて、β−ヒドロキシアミノ酸エステルのシッ
    フ塩基を得る工程;ならびに該シッフ塩基を加水分解す
    る工程;を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記式(III)で表される化合物のA
    およびArが互いのα位で結合した2,2’−ビ
    ナフチル基であり、該化合物が式(III’): 【化5】 で表される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記式(III’)で表される化合物の
    およびRがともに3,5−ジ(トリフルオロメチ
    ル)フェニル基である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記式(III’)に表される化合物の
    およびRがともに、水素原子、フェニル基、β−
    ナフチル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、
    3,5−ジ(3,5−ジt−ブチルフェニル)フェニル
    基、3,5−ジt−ブチルフェニル基、3,5−ジフェ
    ニルフェニル基、および3,5−ビス(3,5−ビス
    (トリフルオロメチル)フェニル)フェニル基からなる
    群より選択される基である、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記式(III)で表される化合物のA
    およびArが互いのオルト位で結合した(置換)
    ビフェニル基であり、該化合物が式(III”): 【化6】 ここで、R1’は、水素原子;C〜Cのアルキル
    基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニ
    ル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C
    〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、また
    はハロゲン原子で置換されていても良いアリール基;あ
    るいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキ
    シ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテ
    ロアリール基であり、そしてR2’は、水素原子;C
    〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C
    〜Cのアルケニル基;C〜Cアルキニル基;ハロ
    ゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアル
    コキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良い
    アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのア
    ルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良
    いアリール基で置換されたアリール基;C〜Cのア
    ルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン
    原子で置換されていても良いヘテロアリール基で置換さ
    れたアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜C
    のアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていて
    も良いヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C
    〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されてい
    ても良いアリール基で置換されたヘテロアリール基;あ
    るいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキ
    シ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテ
    ロアリール基で置換されたヘテロアリール基である、 で表される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 以下の式: 【化7】 (Arは、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
    ルであり、Xはハロゲン原子である)で表される化合
    物。
  7. 【請求項7】 前記Xが臭素原子である、請求項6に記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 立体配置が(R,R)または(S,S)
    である、請求項6または7に記載の化合物。
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