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JP2003322997A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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Publication number
JP2003322997A
JP2003322997A JP2002128020A JP2002128020A JP2003322997A JP 2003322997 A JP2003322997 A JP 2003322997A JP 2002128020 A JP2002128020 A JP 2002128020A JP 2002128020 A JP2002128020 A JP 2002128020A JP 2003322997 A JP2003322997 A JP 2003322997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
weight
parts
particles
colored particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002128020A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Iga
隆志 伊賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP2002128020A priority Critical patent/JP2003322997A/ja
Priority to US10/425,888 priority patent/US7118841B2/en
Publication of JP2003322997A publication Critical patent/JP2003322997A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性や保存性がよく、特に異なる環境下で
長期間に亘って耐久印刷を行っても、転写性が良く、印
字濃度の低下やカブリの発生がない静電荷像現像用トナ
ーを提供すること。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及び酸価
が2以下のロジンエステルを含有する着色粒子と外添剤
とからなる静電荷像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法等によって形成される静電潜像を現像するための
静電荷像現像用トナーに関する。特に定着性や保存性が
よく、長期間に亘って耐久印刷を行っても、転写性が良
く、印字濃度の低下やカブリの発生がない静電荷像現像
用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電記録装置等の画像形
成装置において、感光体上に形成される静電潜像は、先
ず、トナーにより現像される。次いで、形成されたトナ
ー像は、必要に応じて紙等の転写材上に転写された後、
加熱、加圧または溶剤蒸気など種々の方式により定着さ
れる。このような画像形成装置で最も大量のエネルギー
を要する工程は、定着工程であり、この定着にはエネル
ギー効率のよい熱圧力定着方式が広く用いられている。
【0003】近年、画像形成装置におけるランニングコ
ストの削減や高速化への要求が高くなっている。これら
の要求に応えるために、トナーに対しても高機能を有す
るものが求められており、前記定着方式で使用されるト
ナーとして、低温定着性を有するトナーが提案されてい
る。特公平8−30909号公報には、特定の分子量ピ
ーク値を有する酸価が13以下の樹脂と酸価が30以上
の樹脂との混合物に着色剤が分散された静電荷像現像用
トナーが、特開平7−1995221号公報には、芯物
質にロジンエステルを含有し、ポリウレア樹脂やポリウ
レタン樹脂を外殻とする電子写真用トナー組成物が開示
されている。これらのトナーは、高速で画像を形成した
場合、定着温度を低くすることができないという問題が
ある。
【0004】特開平10−307419号公報には、軟
化点が70〜120℃であるロジンエステルを含有する
電子写真用トナーが、特開平11−72951号公報に
は、ロジンエステルを含有する熱溶融性芯材の表面に、
非晶質ポリエステルまたはハイブリッド樹脂からなる外
殻が被覆されている熱圧力定着用トナーが記載されてい
る。しかしながら、本発明者が検討した結果、上記のト
ナーを用いると、高速で画像を形成した場合、定着温度
を低くすることはできるが、異なる環境下で長期間に亘
って耐久印刷をすると、印字濃度が低下したり、カブリ
が発生したりすることが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定着
性や保存性がよく、特に異なる環境下で長期間に亘って
耐久印刷を行っても、転写性が良く、印字濃度の低下や
カブリの発生がない静電荷像現像用トナーを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この目的を
達成すべく鋭意研究を行った結果、トナーに特定範囲の
酸価を有するロジン誘導体を含有させることにより、上
記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。かくして、本発明によれ
ば、酸価が2以下のロジン誘導体を含有する静電荷像現
像用トナーが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、着色粒子と外添剤と
からなる。着色粒子は、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤
及び酸価が2以下のロジンエステルを含有しており、必
要に応じて、離型剤、磁性材料等を含有していてもよ
い。
【0008】結着樹脂の具体例としては、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、環化イソプレンゴム等の従来か
らトナーに広く用いられている樹脂を挙げることができ
る。
【0009】着色剤としては、カーボンブラック、チタ
ンブラック、磁性粉、オイルブラック、チタンホワイト
の他、あらゆる顔料および/または染料を用いることが
できる。黒色のカーボンブラックは、一次粒径が20〜
40nmであるものが好適に用いられる。粒径がこの範
囲にあることにより、カーボンブラックをトナー中に均
一に分散でき、カブリも少なくなるので好ましい。こう
した着色剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、通
常、1〜10重量部である。
【0010】帯電制御剤としては、従来からトナーに使
用されている帯電制御剤を用いることができる。例え
ば、ボントロンN−01(オリエント化学工業社製)、
ニグロシンベースEX(オリエント化学工業社製)、ス
ピロンブラックTRH(保土ケ谷化学工業社製)、T−
77(保土ケ谷化学工業社製)、ボントロンS−34
(オリエント化学工業社製)、ボントロンE−81(オ
リエント化学工業社製)、ボントロンE−84(オリエ
ント化学工業社製)、COPY CHARGE NX
(クラリアント社製)、COPY CHARGE NE
G (クラリアント社製)等の帯電制御剤が挙げられ、
また、特開昭63−60458号公報、特開平3−17
5456号公報、特開平3−243954号公報、特開
平11−15192号公報などの記載に準じた4級アン
モニウム(塩)基含有共重合体や、特開平1−2174
64号公報、特開平3−15858号公報などの記載に
準じたスルホン酸(塩)基含有共重合体を合成して、帯
電制御剤(以下、「帯電制御樹脂」という。)として用
いることもできる。
【0011】これらの中でも、帯電制御樹脂を使用する
ことが好ましい。帯電制御樹脂は、結着樹脂との相溶性
が高く、無色であり高速でのカラー連続印刷においても
帯電性が安定したトナーを得ることができるので好まし
い。帯電制御樹脂のガラス転移温度は、通常、40〜8
0℃、好ましくは45〜75℃、さらに好ましくは45
〜70℃である。ガラス転移温度がこの範囲にあること
により、トナーの保存性と定着性をバランスよく向上さ
せることができる。帯電制御剤の量は、結着樹脂100
重量部に対して、通常、0.01〜20重量部、好まし
くは0.1〜10重量部である。
【0012】本発明において、ロジンエステルとは、ガ
ムロジン、ウッドロジンもしくはトール油ロジンの原料
ロジン、または前記原料ロジンを不均化、水素添加処
理、部分的にフマル化やマレイン化若しくは重合したロ
ジンを、アルコールによりエステル化したものをいう。
また、エステル化に使用するアルコールは、ペンタエリ
スリトール、グリセリン、ジエチレングリコール等の多
価アルコールが好ましい。
【0013】ロジンエステルの酸価は2以下であるが、
1以下であるとより好ましい。この酸価の小さいロジン
エステルとして、ロジンの多価アルコールエステルとエ
ポキシ化合物とを反応させて得られたものが好ましい。
エポキシ化合物としては、例えば、YD−128(東都
化成社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;YD
F−170(東都化成社製)等のビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂;YDPN−638(東都化成社製)等のフ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂;PP−101(東
都化成社製)、エポトートPG−202(東都化成社
製)、エピオールEH(日本油脂社製)、エピオールL
−41(日本油脂社製)、エピオールSK(日本油脂社
製)等のアルコールグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂;等が挙げられる。これらの中でも、残存する酸との
反応性が高いことやロジンエステルの軟化点への影響が
少ないことからアルコールグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂が好ましい。
【0014】ロジンエステルは、その軟化点が、通常、
60〜120℃、好ましくは70〜110℃である。軟
化点がこの範囲にあると、定着性と保存性を兼備するこ
とができるので好ましい。ロジンエステルの量は、結着
樹脂100重量部に対して、通常、5〜50重量部、好
ましくは10〜40重量部である。このロジンエステル
は、着色粒子が後述するコアシェル型着色粒子であれ
ば、コア層に含有することが好ましい。
【0015】離型剤としては、例えば、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレ
ンなどのポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カ
ルナウバ、ライス、木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワ
ックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラ
クタムなどの石油系ワックスおよびその変性ワックス;
フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス;
ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリ
スリトールテトラパルミテート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサミリステートなどの多官能エステル化合物;な
どが挙げられる。これらは1種あるいは2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0016】これらのうち、合成ワックス、末端変性ポ
リオレフィンワックス類、石油系ワックス、多官能エス
テル化合物などが好ましい。多官能エステル化合物のな
かでも示差走査熱量計により測定されるDSC曲線にお
いて、昇温時の吸熱ピーク温度が30〜200℃、好ま
しくは40〜160℃、更に好ましくは50〜120℃
の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、同吸熱
ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタエリス
リトールエステルなどの多官能エステル化合物が、トナ
ーとしての定着−剥離性バランスの面で特に好ましい。
昇温時の吸熱ピーク温度が30〜200℃の範囲にある
ペンタエリスリトールエステルや同吸熱ピーク温度が5
0〜80℃の範囲にあるジペンタエリスリトールエステ
ルなどの多官能エステル化合物の中でも、分子量が10
00以上であり、スチレン100重量部に対し、25℃
で5重量部以上溶解し、酸価が10mg/KOH以下の
ものは定着温度低下に顕著な効果を示すので更に好まし
い。吸熱ピーク温度は、ASTM D3418−82に
よって測定された値である。上記離型剤の量は、結着樹
脂100重量部に対して、通常、0.5〜50重量部、
好ましくは1〜20重量部である。
【0017】また、磁性材料としては、例えば、マグネ
タイト、γ−酸化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライト
等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属ある
いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、
マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビ
スマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、
チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合
金およびその混合物等が挙げられる。
【0018】着色粒子は、粒子の内部(コア層)と外部
(シェル層)に異なる二つの重合体を組み合わせて得ら
れる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」とも
いう。)の粒子とすることができる。コアシェル型粒子
では、内部(コア層)の低軟化点物質をそれより高い軟
化点を有する物質で内包化することにより、定着温度の
低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることがで
きるので好ましい。コアシェル型粒子のコア層とシェル
層との重量比率は特に限定されないが、通常、80/2
0〜99.9/0.1で使用される。シェル層の割合を
上記割合にすることにより、トナーの保存性と低温での
定着性を兼備することができる。
【0019】コアシェル型粒子のシェル層の平均厚み
は、通常、0.001〜1.0μm、好ましくは0.0
03〜0.5μm、より好ましくは0.005〜0.2
μmであると考えられる。厚みが大きくなると定着性が
低下し、小さくなると保存性が低下する恐れがある。な
お、コアシェル型のトナー粒子を形成するコア粒子はす
べての表面がシェル層で覆われている必要はなく、コア
粒子の表面の一部がシェル層で覆われていればよい。
【0020】本発明に用いる着色粒子は、体積平均粒径
(dv)が2〜20μmであり、好ましくは3〜12μ
m、更に好ましくは4〜10μmである。粒径が小さい
と流動性が低下して、転写性が低下したり、カスレが発
生したりし、また印字濃度が低下する。逆に大きいとカ
ブリやトナー飛散が発生し、画像の解像度が低下する。
体積平均粒径(dv)と個数平均粒径(dp)の比であ
る粒径分布(dv/dp)が1.0〜1.3であり、
1.0〜1.2であると更に好ましい。粒径分布が大き
いとカスレが発生したり、転写性、印字濃度及び解像度
の低下が起こったりする。上記の体積平均粒径及び粒径
分布は、例えば、分級することによって上記範囲とする
ことができる。着色粒子の体積平均粒径及び粒径分布
は、例えば、マルチサイザー(ベックマン・コールター
社製)などを用いて測定することができる。
【0021】本発明に用いる着色粒子は、粒子の絶対最
大長を直径とした円の面積(Sc)を粒子の実質投影面
積(Sr)で割って得られる平均球形度(Sc/Sr)
が1〜1.3であり、1.0〜1.2であるとより好ま
しく、1.0〜1.15であると更に好ましい。平均球
形度が1.3より大きくなると、転写性が低下すること
がある。この平均球形度は、例えば、転相乳化法、溶解
懸濁法及び重合法等を用いることにより上記範囲とする
ことができる。ここで、平均球形度は、着色粒子の電子
顕微鏡写真を撮影し、その写真を画像処理解析装置ルー
ゼックスIID(ニレコ社製)により、フレーム面積に
対する粒子の面積率を最大2%、トータル処理粒子数を
100個の条件で測定し、得られた100個の着色粒子
の球形度を平均した値である。
【0022】本発明に使用することのできる着色粒子
は、その製法によって特に限定されず、例えば、粉砕
法、転相乳化法及び重合法によって得ることができる。
また、重合法によって得られた着色粒子は更に会合させ
ることもできる。これらの中でも、重合法により得られ
た着色粒子が、実質的に球状となり、ロジンエステルを
粒子中に均一に分散できるので、転写性や定着性が良好
となり、高解像度の画質や印刷の高速化に対応できるト
ナーが得られるので好ましい。
【0023】以下、重合法による着色粒子の製造方法に
ついて説明する。分散安定剤を含有する水分散媒体中
に、結着樹脂成分となる重合性単量体、着色剤、帯電制
御剤及びロジンエステルとを含有する重合性単量体組成
物を分散させ、重合開始剤を添加した後、所定温度に昇
温して重合し、洗浄・脱水を行った後に乾燥することに
よって着色粒子が得られる。
【0024】結着樹脂を得るための重合性単量体とし
て、モノビニル単量体、架橋性単量体、マクロモノマー
等を挙げることができる。この重合性単量体が重合さ
れ、結着樹脂成分となる。モノビニル単量体としては、
具体的にはスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イ
ソボニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸の誘導
体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のモノオレフィ
ン単量体;等が挙げられる。モノビニル単量体は、単独
で用いても、複数の単量体を組み合わせて用いても良
い。これらモノビニル単量体のうち、芳香族ビニル単量
体単独、芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸の誘
導体との併用などが好適に用いられる。
【0025】モノビニル単量体と共に、架橋性単量体及
び重合体を用いるとホットオフセットが有効に改善され
る。これらの架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。使用量は、モノビニル単量体100重量部当た
り、通常、10重量部以下、好ましくは、0.1〜2重
量部である。また、モノビニル単量体と共に、マクロモ
ノマーを用いると、保存性と低温での定着性とのバラン
スが良好になるので好ましい。また、前記モノビニル単
量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度より
も、高いガラス転移温度を有する重合体を与えるものが
好ましく、親水性のもの、特にメタクリル酸エステルま
たはアクリル酸エステルを単独でまたは共重合して得ら
れるものが好ましい。使用量は、モノビニル単量体10
0重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好適
には0.03〜5重量部、さらに好適には0.05〜1
重量部である。マクロモノマーの使用量が上記範囲にあ
ると、定着性を維持したままで、保存性が向上するので
好ましい。
【0026】分散安定剤としては、例えば、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸カ
ルシウムなどのリン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チタ
ン等の金属酸化物;などの金属化合物や、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄等の金属水
酸化物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼ
ラチン等水溶性高分子;アニオン性界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることがで
き、これらは、単独で用いても、2種類以上を組み合わ
せても良い。これらのうち、金属化合物、特に難水溶性
の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、重
合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、また分散安
定剤の洗浄後の残存性が少なく、画像を鮮明に再現でき
るので好ましい。
【0027】難水溶性金属水酸化物のコロイドは、その
粒径分布において、小粒径側から起算した個数累計が5
0%である粒径Dp50が0.5μm以下で、90%で
ある粒径Dp90が1μm以下であることが好ましい。
コロイドの粒径が大きくなると重合の安定性が崩れ、ま
たトナーの保存性が低下する。
【0028】分散安定剤は、重合性単量体100重量部
に対して、通常、0.1〜20重量部の割合で使用す
る。この割合が上記範囲にあることで、充分な重合安定
性が得られ、重合凝集物の生成が抑制され、所望の粒径
のトナーを得ることができるので好ましい。
【0029】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ
ヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、
ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
t−ブチルパーオキシイソフタレート、1,1,3,3
−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸
化物類などを例示することができる。また、これら重合
開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙
げることができる。
【0030】こうした中でも特に、使用される重合性単
量体に可溶な油溶性の重合開始剤を選択することが好ま
しく、必要に応じて水溶性の重合開始剤をこれと併用す
ることもできる。上記重合開始剤は、重合性単量体10
0重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量
部用いる。
【0031】また、重合に際して、分子量調整剤を使用
することが好ましい。分子量調整剤としては、例えば、
t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ン、n−オクチルメルカプタン、2,2,4,6,6−
ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン
類;四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素
類;などを挙げることができる。これらの分子量調整剤
は、重合開始前、あるいは重合途中に添加することがで
きる。分子量調整剤は、重合性単量体100重量部に対
して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1
〜5重量部の割合で用いられる。
【0032】上述した、好ましい着色粒子であるコアシ
ェル型着色粒子を製造する方法としては、スプレイドラ
イ法、界面反応法、in situ重合法、相分離法な
どの方法が挙げられる。具体的には、粉砕法、重合法、
会合法又は転相乳化法により得られた着色粒子をコア粒
子として、それに、シェル層を被覆することによりコア
シェル型着色粒子が得られる。この製造方法の中でも、
in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から
好ましい。
【0033】in situ重合法によるコアシェル型
着色粒子の製造方法を以下に説明する。コア粒子が分散
している水系分散媒体中に、シェルを形成するための重
合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添
加し、重合することでコアシェル型着色粒子を得ること
ができる。シェルを形成する具体的な方法としては、コ
ア粒子を得るために行った重合反応の反応系にシェル用
重合性単量体を添加して継続的に重合する方法、または
別の反応系で得たコア粒子を仕込み、これにシェル用重
合性単量体を添加して段階的に重合する方法などを挙げ
ることができる。
【0034】シェル用重合性単量体としては、スチレ
ン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどのガ
ラス転移温度が80℃を超える重合体を形成する単量体
をそれぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて使用
することができる。
【0035】シェル用重合性単量体を添加する際に、水
溶性の重合開始剤を添加することがコアシェル型着色粒
子を得やすくなるので好ましい。シェル用重合性単量体
の添加の際に水溶性重合開始剤を添加すると、シェル用
重合性単量体が移行したコア粒子の外表面近傍に水溶性
重合開始剤が進入し、コア粒子表面に重合体(シェル)
を形成しやすくなると考えられる。
【0036】水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾ
ビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロ
ピオンアミド)、2,2’−アゾビス−(2−メチル−
N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)プロ
ピオンアミド)等のアゾ系開始剤などを挙げることがで
きる。水溶性重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体
100重量部に対して、通常、0.1〜50重量部、好
ましくは1〜30重量部である。
【0037】外添剤としては、無機粒子や有機樹脂粒子
が挙げられる。外添剤として添加するこれらの粒子は、
トナー粒子よりも平均粒径が小さい。例えば、無機粒子
としては、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ス
トロンチウムなどが挙げられ、有機樹脂粒子としては、
メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル
重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体
粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、コ
アがスチレン重合体で、シェルがメタクリル酸エステル
重合体で形成されたコアシェル型粒子などが挙げられ
る。これらのうち、二酸化ケイ素粒子や酸化チタン粒子
が好適であり、この表面を疎水化処理した粒子が好まし
く、疎水化処理された二酸化ケイ素粒子が特に好まし
い。外添剤の量は、特に限定されないが、トナー100
重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。
【0038】本発明のトナーは、上記した着色粒子と外
添剤とを、ヘンシェルミキサーなどの混合機に入れて撹
拌することによって、着色粒子の表面に外添剤を付着ま
たは一部埋め込ませて製造することができる。
【0039】本発明のトナーは、誘電体損測定器による
体積固有抵抗値(log(Ω・cm))が、通常、10
〜13、好ましくは10.5〜12.5のものである。
体積固有抵抗値が小さいと、カブリが発生することがあ
り、逆に大きいと、トナー飛散、カブリ、フィルミング
またはクリーニング不良が発生することがある。
【0040】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて、本発
明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。なお、部および%
は、特に断りのない限り重量基準である。本実施例で
は、以下の方法で評価した。
【0041】1.着色粒子特性 (1)体積平均粒径と粒径分布 着色粒子の体積平均粒径(dv)及び粒径分布即ち体積
平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)
は、マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)に
より測定した。このマルチサイザーによる測定は、アパ
ーチャー径:100μm、媒体:イソトンII、濃度1
0%、測定粒子個数:100000個の条件で行った。
【0042】2.トナー特性 (1)体積固有抵抗値 トナーの体積固有抵抗値は、トナー約3gを直径5cm
の錠剤成型器に入れ、約100kgの荷重を1分間かけ
て試験片を作製し、それを誘電体損測定器(安藤電気社
製、機種名「TRS−10型」)を用い、温度30℃、
周波数1kHzの条件下で測定した。
【0043】(2)流動性 目開きが各々150μm、75μmおよび45μmの3
種の篩を、この順に上から重ね、一番上の篩上に、測定
するトナーを約4g精秤して乗せる。次いで、この重ね
た3種の篩を、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商
品名「パウダーテスター」)を用いて、振動強度目盛4
の条件で、15秒間振動した後、各篩上に残った現像剤
の重量を測定する。各測定値を以下の式、および
に入れて、流動性の値を算出する。1サンプルにつき3
回測定し、その平均値を求めた。算出式: a=〔(目開き150μmの篩上に残ったトナー重量
(g))/精秤したトナー量(g)〕×100 b=〔(目開き75μmの篩上に残ったトナー重量
(g))/精秤したトナー量(g)〕×100×0.6 c=〔(目開き45μmの篩上に残ったトナー重量
(g))/精秤したトナー量(g)〕×100×0.2 流動性(%)=100−(a+b+c)
【0044】(3)保存性 トナー試料を密閉可能な容器に入れて、密閉した後、該
容器を温度が55℃の恒温水槽の中に沈め、24時間経
過した後に取り出して、42メッシュの篩上に容器内の
トナーの凝集構造を破壊しないように移す。上述した粉
体測定機(で振動の強度を4.5に設定して、30秒間
振動した後、篩い上に残ったトナーの重量を測定し、凝
集したトナーの重量とした。この凝集したトナーの重量
と試料の重量とから、トナーの保存性(重量%)を算出
した。この数値が小さい方が、保存性が高い。
【0045】3.画質評価 (1)定着温度 市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(16枚機)
を、定着ロール部の温度を変化できるように改造して、
定着ロールの温度を変化させて、5℃刻みで、それぞれ
の温度でのトナーの定着率を測定し、温度と定着率の関
係を求める定着試験を行った。定着率は、変化させた定
着ロールの温度を安定化させるため5分以上放置し、そ
の後改造プリンターで印字用紙にベタ印字を行い、印字
した用紙のベタ領域について、テープ剥離操作前後の印
字濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の
画像濃度をID前、テープ剥離後の画像濃度をID後と
して、定着率は、次式から算出した。 定着率(%)=(ID後/ID前)×100 ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分に前
述した粘着テープを貼り、一定圧力で押圧して付着さ
せ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを
剥離する一連の操作である。この定着試験において、定
着率80%に該当する定着ロール温度を、トナーの定着
温度とした。
【0046】(2)環境安定性 前述の改造プリンターを用いて、温度35℃、湿度80
%のH/H環境および温度10℃、湿度20%のL/L
環境の各環境下で、初期から5%濃度で連続印字を行
い、1,000枚ごとに黒ベタで印字を行い、マクベス
式反射濃度計で印字した用紙を測定した印字濃度が1.
3以上で、かつ、白色度計(日本電色製)で測定した感
光体上の非画像部のカブリが15%以下の画質を維持で
きる連続印字枚数を調べ、画質の環境安定性を評価し
た。最終印字枚数は10,000枚である。表中、1
0,000以上としているものは、10,000枚で
も、印字濃度が1.3以上で、かつカブリが15%以下
であることを示す。 (3)耐久性 前述の改造プリンターも用いて、温度23℃、湿度50
%のN/N環境下で、上記した環境安定性と同様にし
て、画質の耐久性を評価した。最終印字枚数は20,0
00枚である。表中、20,000以上としているもの
は、20,000枚でも、印字濃度が1.3以上で、か
つカブリが15%以下であることを示す。
【0047】(合成例1)酸価が4.8で、軟化点が1
01℃の水添ロジングリセリンエステル(荒川化学工業
社製、商品名「KE−100」)100部に、アルコー
ルグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(東都化成社製、
商品名「エポトートPP−101」)2.2部を添加
し、窒素雰囲気下、250℃で2時間反応させ、酸価が
0.3、軟化点が104℃のロジンエステルAを合成し
た。
【0048】(合成例2)合成例1において、酸価が
4.8で、軟化点が101℃の水添ロジングリセリンエ
ステル(荒川化学工業社製、商品名「KE−100」)
の代わりに、酸価が4.6で、軟化点が98℃の水添ロ
ジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学工業社
製、商品名「KE−311」)を使用した以外は合成例
1と同様にして、酸価が0.5、軟化点が100℃のロ
ジンエステルBを合成した。
【0049】(実施例1)スチレン80.5部、n−ブ
チルアクリレート19.5部、ジビニルベンゼン0.5
部及びポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜
合成化学工業社製、商品名「AA6」)0.3部からな
るコア用重合性単量体、カーボンブラック(三菱化学社
製、商品名「#25B」)7部、帯電制御樹脂(藤倉化
成社製、商品名「FCA−626−NS」;重量平均分
子量24,000、ガラス転移温度60℃)1部、ジペ
ンタエリスリトールヘキサミリステート10部、t−ド
デシルメルカプタン1.2部、および合成例1で得られ
たロジンAを室温下、ビーズミルで分散させ、コア用重
合性単量体組成物を得た。
【0050】他方、イオン交換水250部に塩化マグネ
シウム10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水5
0部に水酸化ナトリウム6.2部を溶解した水溶液を攪
拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイドの
分散液を調製した。生成した上記コロイドの粒径分布を
SALD粒径分布測定器(島津製作所社製)で測定した
ところ、小粒径側から起算した個数累計が50%である
粒径Dp50が0.35μmで、同90%であるDp9
0が0.62μmであった。一方、メチルメタクリレー
ト2部と水65部を超音波乳化機にて微分散化処理し
て、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。シェル用
重合性単量体の液滴は、Dp90が1.6μmであっ
た。
【0051】上記により得られた水酸化マグネシウムコ
ロイド分散液に、コア用重合性単量体組成物を投入し、
液滴が安定するまで攪拌し、そこにt−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名
「パーブチルO」)5部を添加した後、次いで、15,
000rpmで回転するエバラマイルダー(荏原製作所
社製、商品名「MDN303V」)を総滞留時間3秒で
通過させ、通過させた分散液を、元の撹拌槽内に噴出速
度0.5m/sで戻し循環させ単量体組成物の液滴を形
成した。なお、インナーノズル先端が撹拌槽中の分散液
面下50mmに位置するように調整し、循環回数10回
で液滴を形成した。エバラマイルダーの周囲には冷却用
ジャケットが取り付けてあり、約15℃の冷却水を流通
させた。
【0052】上記コア用単量体組成物が分散されて液滴
が形成された水酸化マグネシウムコロイド分散液に四ホ
ウ酸ナトリウム十水和物を1部添加し、攪拌翼を装着し
た反応器に入れ、85℃で重合反応を開始させ、重合転
化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単
量体の水分散液に水溶性開始剤(和光純薬社製、商品名
「VA−086」=2,2’−アゾビス(2−メチル−
N(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド))
0.3部を溶解し、それを反応器に添加した。4時間重
合を継続した後、反応を停止し、コアシェル型着色粒子
の水分散液を得た。上記により得た着色粒子の水分散液
を攪拌しながら、硫酸を添加しpHを4以下にして酸洗
浄を行い、濾過により水を分離した。さらに洗浄と脱水
を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、乾燥
機にて45℃で2昼夜乾燥を行い、体積平均粒径(d
v)が9.8μm、粒径分布(dv/dp)が1.1
4、平均球形度が1.12のコアシェル型着色粒子を得
た。
【0053】得られたコアシェル型着色粒子100部
に、外添剤としてシリカ(日本アエロジル社製、商品名
「R104」)1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用
いて10分間、回転数1400rpmで混合し、トナー
を得た。得られたトナーの特性及び画質評価の結果を表
1に示す。
【0054】(実施例2)実施例1において、ロジンエ
ステルAを合成例2で得たロジンエステルBに変更した
以外は、実施例1と同様にして着色粒子及びトナーを得
た。得られた着色粒子及びトナーの特性、画質評価の結
果を表1に示す。
【0055】(比較例1)実施例1において、ロジンエ
ステルAの代わりに、ロジンエステルCとして酸価が
4.8で、軟化点が101℃の水添ロジングリセリンエ
ステル(荒川化学工業社製、商品名「KE−100」)
に変更した以外は、実施例1と同様にして着色粒子及び
トナーを得た。得られた着色粒子及びトナーの特性、画
質評価の結果を表1に示す。
【0056】(比較例2)実施例1において、ロジンエ
ステルAの代わりに、酸価が0で、軟化点が101℃の
水添石油樹脂(荒川化学工業社製、商品名「アルコンP
−100」)に変更した以外は、実施例1と同様にして
着色粒子及びトナーを得た。得られた着色粒子及びトナ
ーの特性、画質評価の結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1のトナーの評価結果から、以下のこと
がわかる。本発明で規定する範囲より酸価が大きいロジ
ンエステルを使用した比較例1のトナーは、流動性や保
存性が悪く、更にH/H環境で環境安定性が悪く、耐久
性も悪い。水添石油樹脂を使用した比較例2のトナー
は、定着温度が高い。これに対して、本発明の実施例1
〜2のトナーは、定着温度と保存性のバランスに優れ、
流動性も良く、異なる環境下でも画質の低下がなく、耐
久性も高いことが分かる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、定着性や保存性がよ
く、特に異なる環境下で長期間に亘って耐久印刷を行っ
ても、転写性が良く、印字濃度の低下やカブリの発生が
ない静電荷像現像用トナーが提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が2以下のロジンエステルを含有す
    る着色粒子と外添剤とからなる静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 ロジンエステルが、ロジンの多価アルコ
    ールエステルと、エポキシ化合物とを反応させて得られ
    るものである請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 着色粒子が、コアシェル型着色粒子であ
    る請求項1または2記載の静電荷像現像用トナー。
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