JP2003313727A - ストレッチ性に優れた導電性ポリエステル繊維 - Google Patents
ストレッチ性に優れた導電性ポリエステル繊維Info
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Abstract
含有せしめた導電ポリマーとPTTとを複合紡糸し、導
電性カーボンブラック含有量、PTTの繊維横断面積占
有率、繊維の伸長回復率を適正なものとすることによ
り、優れた除電性能とストレッチ性を兼ね備え、製糸性
の安定な導電性ポリエステル繊維を得ることができる。 【解決手段】 90モル%以上がトリメチレンテレフタ
レート繰り返し単位から構成されるポリトリメチレンテ
レフタレートであるポリエステル成分Aと導電性カーボ
ンブラックを15〜40重量%含有する熱可塑性ポリマ
ーである導電成分Bからなり、ポリエステル成分Aが繊
維横断面積の70〜95%を形成する伸長回復率が50
%以上であるストレッチ性に優れた導電性ポリエステル
繊維。
Description
ポリエステル繊維に関するものであり、さらに詳しく
は、ポリトリメチレンテレフタレートと導電性カーボン
ブラックを含有する熱可塑性ポリマーからなる優れたス
トレッチ性と除電性能を併せ持つ導電性ポリエステル繊
維に関するものである。
導電性繊維については、種々の提案がなされており、例
えば導電性を有さない繊維の表面に金属メッキして導電
性を付与せんとしたものや、導電性カーボンブラックを
樹脂やゴム類に分散させた後、これを繊維表面にコート
することによって導電性被覆層を形成せしめたもの等が
ある。しかし、これらは製造工程が複雑化して技術的に
困難な方法によって得られたものであったり、導電性繊
維を実用に供するための準備段階、例えば製織編のため
の精錬工程での薬品処理や実際の使用における摩耗や繰
り返し洗濯といった外的な作用によって導電性が容易に
低下し、実用の域を脱してしまうという問題があった。
他の導電性繊維として、スチール繊維の様な金属繊維が
除電性能の優れたものとして知られているが、金属繊維
はコストが高く、しかも一般の有機素材とはなじみ難
く、紡績性不良となったり、製織・染色仕上げ工程での
トラブルの原因となったり、着用時の洗濯による断線・
脱落が生じやすく、さらには通電性に基づく感電・スパ
ークの問題、布帛の溶融トラブルなどの原因となってい
た。また、別のタイプの導電性繊維として、導電性カー
ボンブラックを含有する熱可塑性ポリマーをポリエチレ
ンテレフタレートであるポリエステル成分に均一分散あ
るいは複合させてを繊維化する方法が提案されている
が、これらの方法で得られた導電性繊維では、繊維の伸
長回復性が低く、ストレッチ性と除電性能を両立するこ
とができないといった問題や、染色性が不十分で鮮明に
染色することが困難であるといった問題があり、近年、
一般衣料用素材となりつつあるストレッチ織編物や、天
然繊維織編物などに、これら従来の導電繊維を用いた場
合、該導電繊維にストレッチ性がないために異質感を感
じたり、染色性が不十分であるために布帛品位を損ねる
といった懸念があった。
は、ポリトリメチレンテレフタレートに炭素数8〜20
のアルキル基で構成されたアルカリ金属化合物を含有し
た摩擦帯電圧1000〜2000Vの制電ポリエステル
繊維が提案されているが、この制電性ポリエステル繊維
では、繊維の比抵抗値が108〜1011Ω・cmレベル
であり、十分な除電性能を有しているとは言えないもの
であった。
解決し、ストレッチ織編物や天然繊維織編物などに当該
導電性繊維を0.01〜10重量%の少量構成とした場
合でも、布帛品位や質感を損なうことなく優れたストレ
ッチ性と除電性能と発揮する導電性ポリエステル繊維を
提供することにある。
の本発明は、90モル%以上がトリメチレンテレフタレ
ート繰り返し単位から構成されるポリトリメチレンテレ
フタレートであるポリエステル成分Aと、導電性カーボ
ンブラックを15〜40重量%含有する熱可塑性ポリマ
ーである導電成分Bからなり、ポリエステル成分Aが繊
維横断面積の70〜95%を形成するとともに伸長回復
率が50%以上であるストレッチ性に優れた導電性ポリ
エステル繊維である。
0モル%以上がトリメチレンテレフタレートであるポリ
トリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略す)で
あり、導電性繊維横断面積の70〜95%、好ましくは
80%以上を形成するものである。PTTは、結晶構造
においてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシ
ュ−ゴーシュの構造(分子鎖が90度に屈曲)であるこ
と、さらにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキン
グ、並列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティ
ーが高いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容
易に伸長・回復するという特有の伸長回復性を有してお
り、優れたストレッチ性を発揮するものである。
る導電性カーボンブラックの量は15〜40重量%、好
ましくは20〜35重量%である。導電性カーボンブラ
ックの含有量が15重量%より少ない場合には十分な除
電性能は発揮されない。一方、40重量%を超える場合
では、ポリマー流動性が著しく低下して製糸性が極端に
悪化するので好ましくない。
ンブラックは10-3〜102Ω・cmの固有電気抵抗を
有するものが良い。周知の如く、カーボンブラックは完
全に粒子分散をしている場合は一般に導電性が不良であ
って、ストラクチャーと呼ばれる連鎖構造をとると導電
性が向上して導電性カーボンブラックと言われるものに
なる。従って、導電性カーボンブラックによって、ポリ
マーを導電化するにあたっては、このストラクチャーを
破壊しないでカーボンブラックを分散させることが肝要
となる。そして、導電性カーボンブラック含有複合体の
電気伝導メカニズムとしては、カーボンブラック連鎖の
接触によるものとトンネル効果によるものが考えられる
が、前者の方が主と考えられる。従って、カーボンブラ
ックの連鎖が長く高密度ポリマー中に存在する方が接触
確率大となり、高導電性となる。本発明者らの検討結果
では、導電性カーボンブラック含有量15重量%未満で
は効果がないが、20重量%になると急激に導電性が向
上する。
性ポリマーは、特に限定するものではないが、PTTで
あるポリエステル成分Aとの複合安定性あるいは均一分
散性、および製糸性を考慮した場合、ポリエステル系熱
可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマ
ーを用いることが好ましい。
50%以上、好ましくは60%以上である。伸長回復率
が50%を下回ると、織編物に当該導電性繊維を使用し
た際にストレッチ性が十分発揮されない。
Aと導電成分Bが、繊維横断面積比率(A:B)が7
0:30〜95:5で複合され、導電成分Bが繊維表面
に露出した複合繊維であることが好ましい。導電成分が
露出した複合繊維とすることで繊維表面の電気抵抗値を
低減し、織編物に当該導電性ポリエステル繊維を0.0
1〜10重量%の少量構成とした場合でも十分な除電性
能が得られるものである。より好ましくは、ポリエステ
ル成分Aと導電成分Bの繊維横断面積比率(A:B)は
85:15〜95:5である。
デシテックス以上であることが好ましい。単糸繊度を
4.0デシテックス以上とすることで、PTT織編物に
導電性繊維を0.01〜10重量%の少量構成とした場
合でも十分な除電性能が得られるものである。
のポリエステル系繊維の製造方法をそのまま用いること
ができ、特に限定するものではなく、紡糸した未延伸糸
を一旦巻き取った後に加熱延伸する方法を採用しても良
く、紡糸した未延伸糸を一旦巻き取ることなく、加熱延
伸する直接紡糸延伸法を採用しても良い。
る。実施例中における固有粘度、繊維断面抵抗値、繊維
表面抵抗値および伸長回復率は以下の通りである。な
お、除電性能は、繊維断面抵抗値、繊維表面抵抗値の一
方または双方が9.0×1010Ω/cm・f未満である
ものを合格とした。
0.8g溶かし、25℃にてオストワルド粘度計を用い
て相対粘度ηrを次式により算出した値(IV)であ
る。
q0) IV=0.0242ηr+0.2634 但し、η:ポリマー溶液の粘度、η0:OCPの粘度、
t:溶液の落下時間(秒)、q:溶液の密度(g/cm
3)t0:OCPの落下時間(秒)、q0:OCPの密度
(g/cm3)。
(ドータイト)を塗布して繊維端部を固定した後、該端
部を電極として印可電圧1kVにおける電気抵抗を測定
して算出した。
電性繊維を10cm長さに切断し、導電塗料が該切断面
に付着しないように、繊維端部の側面に導電塗料(ドー
タイト)を塗布して繊維端部を固定し、印可電圧1kV
における電気抵抗を測定して算出した。
に取り付け、伸長率20%まで引っ張り速度20cm/
minで伸長した後、再び同じ速度で収縮させて応力−
歪曲線を描く。収縮中、応力がゼロになった時の伸度を
残留伸度(X)とし、下式の通り伸長回復率を算出し
た。伸長回復率が50%以上のものを合格とした。
00(%) 5.製糸安定性 通常の複合紡糸機にて、1,000kgの未延伸糸を巻
き取った後に、通常の延伸機にてボビンに0.5kgの
延伸糸を巻き取り、1,000kgの未延伸糸に対する
製品収率で以下の通り判定し、○および△を合格とし
た。
%含有したナイロン6を芯成分とし、二酸化チタンを
0.30重量%含有した固有粘度1.47であるPTT
をポリエステル成分Aとし、成分Aが鞘成分として繊維
横断面積の70%を形成する芯鞘複合繊維を紡糸し、つ
いで延伸熱処理を行い、25デシテックス5フィラメン
トの導電性繊維を得た。得られた繊維の横断面模式図を
図1に示す。得られた繊維は、繊維断面抵抗値:3.0
×108Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:8.8×10
10Ω/cm・f、伸長回復率:52%となり、除電性能
およびストレッチ性は問題なく、製品収率:86%であ
り製糸安定性も実際操業上問題のないものであった。
%含有したナイロン6を用い、二酸化チタンを0.30
重量%含有した固有粘度1.47であるPTTをポリエ
ステル成分Aとし、成分Aが繊維横断面積の80%を形
成するように導電ポリマーBを分散した芯成分として紡
糸を行った後に紡糸し、ついで延伸熱処理を行い、25
デシテックス5フィラメントの導電性繊維を得た。得ら
れた繊維の横断面模式図を図2に示す。得られた繊維
は、繊維断面抵抗値:4.5×10 8Ω/cm・f、繊
維表面抵抗値:7.8×1010Ω/cm・f、伸長回復
率:61%となり、除電性能は問題なく、ストレッチ性
の優れた導電繊維が得られた。また、製品収率:82%
であり製糸安定性も実際操業上問題のないものであっ
た。
%含有したナイロン6を芯成分とし、ポリエステル成分
Aが鞘成分として繊維横断面積の95%を形成する芯鞘
複合繊維としたこと以外、実施例1と同様に導電性繊維
を得た。得られた繊維は、繊維断面抵抗値:1.9×1
07Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:5.4×109Ω/
cm・f、伸長回復率:69%となり、高い除電性能と
優れたストレッチ性を兼ね備えた導電繊維が得られた。
また、製品収率:97%であり製糸安定性も良好な結果
となった。
%含有したナイロン6を用い、ポリエステル成分Aが繊
維横断面積の90%を形成し、導電成分Bが繊維表面に
一部露出した偏芯芯鞘複合繊維としたこと以外、実施例
1と同様に導電性繊維を得た。得られた繊維の横断面模
式図を図3に示す。得られた繊維は、繊維断面抵抗値:
2.0×107Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:1.8
×107Ω/cm・f、伸長回復率:65%となり、優
れた除電性能とストレッチ性を兼ね備えた導電繊維が得
られた。また、製品収率:91%であり実際操業上問題
のない製糸安定性であった。
%含有したナイロン6を用いたこと以外、実施例1と同
様に導電性繊維を得た。得られた繊維は、伸長回復率:
53%でありストレッチ性には問題なく、また製品収
率:95%と製糸安定性は良好であったものの、繊維断
面抵抗値:1.1×1011Ω/cm・f、繊維表面抵抗
値:8.2×1011Ω/cm・fとなり除電性能が低
く、目的とする導電繊維とは言えないものとなった。
%含有したナイロン6を用い、ポリエステル成分Aが鞘
成分として繊維横断面積の60%を形成する芯鞘複合繊
維としたこと以外、実施例1と同様に導電性繊維を得
た。得られた繊維は、繊維断面抵抗値:1.9×107
Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:8.9×109Ω/c
m・fとなり除電性能には問題ないものの、伸長回復率
が43%となりストレッチ性が不足し、また製品収率:
76%と製糸性安定性も劣る結果となった。
%含有したナイロン6を用いたこと以外、実施例3と同
様に導電性繊維を得た。得られた繊維は、繊維断面抵抗
値:2.0×107Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:
5.7×109Ω/cm・f、伸長回復率:55%とな
り除電性能やソフト性には問題ないものであったが、製
品収率:62%と製糸性安定性が劣る結果となった。こ
の原因は、導電成分Bのカーボンブラック含有量が過多
であったために、紡糸工程におけるポリマー流動性が著
しく低下し、連続紡糸を行った際に紡糸機ポリマー配管
内壁が閉塞し、導電成分Bの吐出が不安定となったこと
によるものと推定される。
5であるポリエチレンテレフタレートをポリエステル成
分Aに用いたこと以外、実施例3と同様に導電性繊維を
得た。得られた繊維は、繊維断面抵抗値:1.8×10
7Ω/cm・f、繊維表面抵抗値:5.5×109Ω/c
m・f、また製品収率は95%であり、除電性能および
製糸安定性には問題ないものの、伸長回復率:32%と
なりストレッチ性が不足したものとなった。
性カーボンブラックを熱可塑性ポリマーに含有せしめた
導電成分とPTTとを複合紡糸し、導電性カーボンブラ
ック含有量、PTTの繊維横断面積占有率、繊維の伸長
回復率を適正なものとすることにより、ストレッチ織編
物や天然繊維織編物などに0.01〜10重量%の少量
構成とした場合でも布帛品位や質感を損ねることなく、
十分な導電性能とストレッチ性を発揮し、且つ優れた除
電性能とストレッチ性を兼ね備え、製糸性の安定な導電
性ポリエステル繊維を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 90モル%以上がトリメチレンテレフタ
レート繰り返し単位から構成されるポリトリメチレンテ
レフタレートであるポリエステル成分Aと、導電性カー
ボンブラックを15〜40重量%含有する熱可塑性ポリ
マーである導電成分Bからなり、ポリエステル成分Aが
繊維横断面積の70〜95%を形成するとともに伸長回
復率が50%以上であるストレッチ性に優れた導電性ポ
リエステル繊維。 - 【請求項2】 導電成分Bが繊維表面に露出した複合繊
維であることを特徴とする請求項1記載のストレッチ性
に優れた導電性ポリエステル繊維。 - 【請求項3】 単糸繊度が4.0デシテックス以上であ
ることを特徴とする請求項1または2記載のストレッチ
性に優れた導電性ポリエステル繊維。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007037174A1 (ja) * | 2005-09-28 | 2007-04-05 | Toray Industries, Inc. | ポリエステル繊維およびそれを用いた繊維製品 |
JP2007191843A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-08-02 | Toray Ind Inc | ポリエステル繊維およびそれを用いた繊維製品 |
JP2010209481A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Suminoe Textile Co Ltd | 伸縮性導電繊維及びその製造方法 |
JP2021036084A (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 株式会社クラレ | 導電性複合繊維および繊維構造体 |
-
2002
- 2002-04-19 JP JP2002117805A patent/JP2003313727A/ja active Pending
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KR101310688B1 (ko) | 2005-09-28 | 2013-09-25 | 도레이 카부시키가이샤 | 폴리에스테르 섬유 및 그것을 사용한 섬유 제품 |
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