JP2003313492A - 熱硬化型塗料、その塗装方法およびその塗装物 - Google Patents
熱硬化型塗料、その塗装方法およびその塗装物Info
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- JP2003313492A JP2003313492A JP2002361660A JP2002361660A JP2003313492A JP 2003313492 A JP2003313492 A JP 2003313492A JP 2002361660 A JP2002361660 A JP 2002361660A JP 2002361660 A JP2002361660 A JP 2002361660A JP 2003313492 A JP2003313492 A JP 2003313492A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】防錆力および美観の両方を備え、厚い塗膜を形
成できる塗装物の塗装方法および熱硬化型塗料を提供す
る。 【解決手段】塗装物の金属材料1に対して、化学的処理
や機械的前処理を実施し塗装を行うのに適した表面状態
にしてから、アルキド樹脂30〜45重量%、メラミン樹脂
5〜20重量%、エポキシ樹脂、リン酸アルミニウム又は
/およびリン酸亜鉛、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウ
ムを含有し、硫酸バリウムと炭酸カルシウムの配合比を
4:1〜1:1とする熱硬化型塗料で10〜160μm
の厚さの熱硬化型塗膜2を形成し、110〜160℃で
10〜60分加熱硬化させて塗装物を塗装する。
成できる塗装物の塗装方法および熱硬化型塗料を提供す
る。 【解決手段】塗装物の金属材料1に対して、化学的処理
や機械的前処理を実施し塗装を行うのに適した表面状態
にしてから、アルキド樹脂30〜45重量%、メラミン樹脂
5〜20重量%、エポキシ樹脂、リン酸アルミニウム又は
/およびリン酸亜鉛、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウ
ムを含有し、硫酸バリウムと炭酸カルシウムの配合比を
4:1〜1:1とする熱硬化型塗料で10〜160μm
の厚さの熱硬化型塗膜2を形成し、110〜160℃で
10〜60分加熱硬化させて塗装物を塗装する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化型塗料、そ
の塗装方法およびその塗装物に関する。
の塗装方法およびその塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の塗装物の金属部分の塗装方法は、
特許文献1に記載されているように前処理実施後にエポ
キシ樹脂系、エポキシ樹脂およびメラミン樹脂等から構
成される防錆力のある下塗り塗料で塗膜を形成した。塗
膜形成後、熱硬化型である場合は120℃以上で加熱硬
化を行っていた。その後、必要に応じて下塗り塗装と相
性のいい同系の中塗り塗料で塗膜を形成し、熱硬化型で
ある場合は120℃以上で加熱硬化を行っていた。さら
に、美観が得られる熱硬化型メラミン樹脂系エナメル上
塗り塗料で塗膜を形成し、120℃以上で加熱硬化を行
っていた。
特許文献1に記載されているように前処理実施後にエポ
キシ樹脂系、エポキシ樹脂およびメラミン樹脂等から構
成される防錆力のある下塗り塗料で塗膜を形成した。塗
膜形成後、熱硬化型である場合は120℃以上で加熱硬
化を行っていた。その後、必要に応じて下塗り塗装と相
性のいい同系の中塗り塗料で塗膜を形成し、熱硬化型で
ある場合は120℃以上で加熱硬化を行っていた。さら
に、美観が得られる熱硬化型メラミン樹脂系エナメル上
塗り塗料で塗膜を形成し、120℃以上で加熱硬化を行
っていた。
【0003】
【特許文献1】特開平11−241048号公報
【発明が解決しようとする課題】塗装物の金属部分の塗
装は、防錆に重点をおいた下塗り塗料、美観に重点をお
いた上塗り塗料と防錆のためと美観のために別々の塗料
を用意しなければならなかった。さらに、場合によって
は防錆性も有しながら上塗りの美観を持たせるための下
地としての中塗り塗料も塗装しなければならなかった。
下塗り塗料の塗装、中塗り塗料の塗装、上塗り塗料の塗
装と塗装するごとに長期的な塗膜耐久性が得るため熱硬
化を実施しなければならなかった。また、一回の塗装で
80μm以上の塗装を実施すると、硬化中に溶剤分が沸
騰してわき(ピンホール)が発生する塗膜欠陥が生じ、
だれを生じる可能性が大きくなる。本発明は、防錆力お
よび美観の両方を備え、厚い塗膜を形成できる塗装物の
塗装方法および熱硬化型塗料を提供することを目的とす
る。
装は、防錆に重点をおいた下塗り塗料、美観に重点をお
いた上塗り塗料と防錆のためと美観のために別々の塗料
を用意しなければならなかった。さらに、場合によって
は防錆性も有しながら上塗りの美観を持たせるための下
地としての中塗り塗料も塗装しなければならなかった。
下塗り塗料の塗装、中塗り塗料の塗装、上塗り塗料の塗
装と塗装するごとに長期的な塗膜耐久性が得るため熱硬
化を実施しなければならなかった。また、一回の塗装で
80μm以上の塗装を実施すると、硬化中に溶剤分が沸
騰してわき(ピンホール)が発生する塗膜欠陥が生じ、
だれを生じる可能性が大きくなる。本発明は、防錆力お
よび美観の両方を備え、厚い塗膜を形成できる塗装物の
塗装方法および熱硬化型塗料を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の本発明はアルキド樹脂30〜45重量%、メ
ラミン樹脂5〜20重量%、エポキシ樹脂および防錆顔料
0.2〜1.5重量%を含有する熱硬化型塗料である。防錆顔
料を0.2〜1.5重量%含有することにより防錆力をもつ塗
膜を形成することができる。また、請求項3の本発明は
硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムも含有する熱硬化型
塗料である。硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムにより
厚い塗膜を形成することができる。
に、請求項1の本発明はアルキド樹脂30〜45重量%、メ
ラミン樹脂5〜20重量%、エポキシ樹脂および防錆顔料
0.2〜1.5重量%を含有する熱硬化型塗料である。防錆顔
料を0.2〜1.5重量%含有することにより防錆力をもつ塗
膜を形成することができる。また、請求項3の本発明は
硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムも含有する熱硬化型
塗料である。硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムにより
厚い塗膜を形成することができる。
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について説
明する。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1における金
属材料の塗装系を示す断面図である。酸洗鋼板やSPC
C材といった金属材料1に対して、塗装に適した表面状
態にするため、リン酸亜鉛被膜といった化学的処理やサ
ンドブラスト処理といった機械的前処理を実施し、塗装
を行うのに適した表面状態にしてから熱硬化型塗料
(A)の熱硬化型塗膜2を10〜160μmの厚さで形
成し、110〜160℃で10〜60分加熱硬化させ
る。熱硬化型塗料(A)は、アルキド樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、リン酸アルミニウム又は/およびリ
ン酸亜鉛、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムより構成
された熱硬化型塗料である。熱硬化型塗料(A)の成分
は表1に示す。
明する。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1における金
属材料の塗装系を示す断面図である。酸洗鋼板やSPC
C材といった金属材料1に対して、塗装に適した表面状
態にするため、リン酸亜鉛被膜といった化学的処理やサ
ンドブラスト処理といった機械的前処理を実施し、塗装
を行うのに適した表面状態にしてから熱硬化型塗料
(A)の熱硬化型塗膜2を10〜160μmの厚さで形
成し、110〜160℃で10〜60分加熱硬化させ
る。熱硬化型塗料(A)は、アルキド樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、リン酸アルミニウム又は/およびリ
ン酸亜鉛、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムより構成
された熱硬化型塗料である。熱硬化型塗料(A)の成分
は表1に示す。
【0005】
【表1】
熱硬化型塗料(A)は、防錆顔料であるリン酸アルミニ
ウム又は/およびリン酸亜鉛を添加することにより、美
観、耐久性能を損なわずに防錆性能を向上させることが
できる。また、熱硬化型塗料(A)は、硫酸バリウムと
炭酸カルシウムを配合比4:1〜1:1(重量比)にす
ることにより、一回の塗装で50μm以上の厚さの塗膜
を安定した品質を得ることができる。その中でもほぼ
2:1のとき最も安定した品質を得ることができる。
尚、有機溶剤シンナーで塗料粘度を35〜55秒に調整
し、スプレー塗装を実施することでさらにだれを生じに
くくなり、厚い膜厚を形成することができ、わき(ピン
ホール)等の塗装欠陥を生じずに塗装が実施できる。熱
硬化型塗料は、必要な種々の機能を有するために、基本
材料の選定と配合のバランスが重要である。10μmと
いう薄い膜厚から160μmという厚い膜厚に対して、
熱硬化条件を一定の110〜160℃で10〜60分と
しても安定した品質が得られるのは、樹脂の配合バラン
スに起因したものである。特に、アルキド樹脂とメラミ
ン樹脂の配合比率が重要なポイントとなり、アルキド樹
脂が45重量%より多すぎると可とう性(耐衝撃性)に悪
影響を与え、アルキド樹脂が30重量%より少なすぎると
軟化し、耐食性能に影響を及ぼす。特に、アルキド樹脂
が35〜40重量%、メラミン樹脂が10〜16重量%のときに
最も安定した品質を得られる。
ウム又は/およびリン酸亜鉛を添加することにより、美
観、耐久性能を損なわずに防錆性能を向上させることが
できる。また、熱硬化型塗料(A)は、硫酸バリウムと
炭酸カルシウムを配合比4:1〜1:1(重量比)にす
ることにより、一回の塗装で50μm以上の厚さの塗膜
を安定した品質を得ることができる。その中でもほぼ
2:1のとき最も安定した品質を得ることができる。
尚、有機溶剤シンナーで塗料粘度を35〜55秒に調整
し、スプレー塗装を実施することでさらにだれを生じに
くくなり、厚い膜厚を形成することができ、わき(ピン
ホール)等の塗装欠陥を生じずに塗装が実施できる。熱
硬化型塗料は、必要な種々の機能を有するために、基本
材料の選定と配合のバランスが重要である。10μmと
いう薄い膜厚から160μmという厚い膜厚に対して、
熱硬化条件を一定の110〜160℃で10〜60分と
しても安定した品質が得られるのは、樹脂の配合バラン
スに起因したものである。特に、アルキド樹脂とメラミ
ン樹脂の配合比率が重要なポイントとなり、アルキド樹
脂が45重量%より多すぎると可とう性(耐衝撃性)に悪
影響を与え、アルキド樹脂が30重量%より少なすぎると
軟化し、耐食性能に影響を及ぼす。特に、アルキド樹脂
が35〜40重量%、メラミン樹脂が10〜16重量%のときに
最も安定した品質を得られる。
【0006】上記の熱硬化型塗料(A)について、以下
のような試験を行った。 1.初期物性試験 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2.耐久性試験 2−1塩水噴霧試験:JIS Z2371 塩水噴霧試
験1000時間実施後の外観および2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−2耐湿試験:JIS K5400耐湿試験(結露発
生50℃、98%RH)1000時間実施後の外観及び
2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−3亜硫酸ガス試験:20ppm、40℃、90%R
H、1000時間実施後の外観及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−4塩素ガス試験:1ppm、40℃、90%RH、
1000時間実施後の外観及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−5耐候試験:JIS K5400促進耐候性(サン
シャインカーボンアーク灯式)500時間実施後の外観
及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 これらの試験結果を表2に示す。
のような試験を行った。 1.初期物性試験 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2.耐久性試験 2−1塩水噴霧試験:JIS Z2371 塩水噴霧試
験1000時間実施後の外観および2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−2耐湿試験:JIS K5400耐湿試験(結露発
生50℃、98%RH)1000時間実施後の外観及び
2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−3亜硫酸ガス試験:20ppm、40℃、90%R
H、1000時間実施後の外観及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−4塩素ガス試験:1ppm、40℃、90%RH、
1000時間実施後の外観及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 2−5耐候試験:JIS K5400促進耐候性(サン
シャインカーボンアーク灯式)500時間実施後の外観
及び2次物性 (a)外観 (1)硬度:JIS K5400 鉛筆引っかき試験 (2)付着力:ASTM3359(碁盤目又はクロスカ
ット+粘着テープ)50μm以下(B法)、50〜12
5μm(B法)、125μm以上(A法) (3)耐衝撃性:JIS K5400耐衝撃試験(デュ
ポン式)60μm以下、60〜100μm、100μm
以上 これらの試験結果を表2に示す。
【0007】
【表2】
表2から熱硬化型塗料(A)で、防錆力および美観の両
方の機能を有する高品質な塗膜が得られることがわか
る。また、付着力、平滑性、厚膜機能といった中塗り機
能も有するので、一回の塗装で下塗り兼中塗り兼上塗り
の塗装が可能である。これらのことから、アクリル変性
アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、エポキシ樹脂、着
色顔料、添加剤及び希釈剤より構成された水性塗料で上
塗り塗装を行うので、防錆力および美観の両方を備え、
耐久性に優れ、安定した品質の塗膜が得られる。 (実施形態2)図2、3は、本発明の実施形態2におけ
る金属材料の塗装系を示す断面図である。酸洗鋼板やS
PCC材といった金属材料1に対して、塗装に適した表
面状態にするため、リン酸亜鉛被膜といった化学的処理
やサンドブラスト処理といった機械的前処理を実施し、
塗装を行うのに適した表面状態にしてから熱硬化型塗料
(A)の熱硬化型塗膜2を10〜150μmの厚さで形
成する。さらに、高防食性能を得るために、熱硬化型塗
膜2を形成した後に、常温乾燥型のウレタン樹脂塗装、
ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等の常温乾燥
型の塗料で5〜100μmの常温乾燥型塗膜3を形成す
る。または、熱硬化型塗料(A)で10〜150μmの
熱硬化型塗膜2を形成した後に、レタン樹脂塗料や付着
向上バインダー塗料等の常温乾燥型の塗料で3〜150
μmの付着向上バインダー塗膜4を形成し、付着向上バ
インダー塗膜4を形成させた後に常温乾燥型のウレタン
樹脂塗装、ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等
の常温乾燥型の塗料で5〜100μmの常温乾燥型塗膜
5を形成する。レタン樹脂塗料、付着向上バインダー塗
料、ハイソリッドラッカー、アクリルラッカーの成分を
表3〜表6に示す。
方の機能を有する高品質な塗膜が得られることがわか
る。また、付着力、平滑性、厚膜機能といった中塗り機
能も有するので、一回の塗装で下塗り兼中塗り兼上塗り
の塗装が可能である。これらのことから、アクリル変性
アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、エポキシ樹脂、着
色顔料、添加剤及び希釈剤より構成された水性塗料で上
塗り塗装を行うので、防錆力および美観の両方を備え、
耐久性に優れ、安定した品質の塗膜が得られる。 (実施形態2)図2、3は、本発明の実施形態2におけ
る金属材料の塗装系を示す断面図である。酸洗鋼板やS
PCC材といった金属材料1に対して、塗装に適した表
面状態にするため、リン酸亜鉛被膜といった化学的処理
やサンドブラスト処理といった機械的前処理を実施し、
塗装を行うのに適した表面状態にしてから熱硬化型塗料
(A)の熱硬化型塗膜2を10〜150μmの厚さで形
成する。さらに、高防食性能を得るために、熱硬化型塗
膜2を形成した後に、常温乾燥型のウレタン樹脂塗装、
ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等の常温乾燥
型の塗料で5〜100μmの常温乾燥型塗膜3を形成す
る。または、熱硬化型塗料(A)で10〜150μmの
熱硬化型塗膜2を形成した後に、レタン樹脂塗料や付着
向上バインダー塗料等の常温乾燥型の塗料で3〜150
μmの付着向上バインダー塗膜4を形成し、付着向上バ
インダー塗膜4を形成させた後に常温乾燥型のウレタン
樹脂塗装、ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等
の常温乾燥型の塗料で5〜100μmの常温乾燥型塗膜
5を形成する。レタン樹脂塗料、付着向上バインダー塗
料、ハイソリッドラッカー、アクリルラッカーの成分を
表3〜表6に示す。
【0008】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
熱硬化型塗料(A)で塗装後、常温乾燥型のウレタン樹
脂塗装、ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等の
一般的な塗装を施したものについて、熱硬化型塗料
(A)と同じ試験を行った。これらの試験結果を表7に
示す。
脂塗装、ハイソリッドラッカーやアクリルラッカー等の
一般的な塗装を施したものについて、熱硬化型塗料
(A)と同じ試験を行った。これらの試験結果を表7に
示す。
【0009】
【表7】
表7から熱硬化型塗料(A)は、熱硬化型塗料(A)の
エポキシ樹脂の作用により優れた付着力を有する。また
熱硬化型塗料(A)は、優れた防食性能を持っているの
で、常温乾燥型のウレタン樹脂、ハイソリッドラッカー
およびアクリルラッカーの下塗り塗装として適用するこ
とができ、美観を重視した上塗り塗料の性能も持ってい
るので、塗装表面の凹凸が少なく美観的にきれいな仕上
がり面を得ることができる。尚、熱硬化型塗料(A)の
塗装は配電盤・制御盤に収納される金属材料である鋼板
やSPCC材部品に対して適用することができるし、車
両を構成する鋼板、SPCC材、アルミ材及びステンレ
ス材にも適用できる。
エポキシ樹脂の作用により優れた付着力を有する。また
熱硬化型塗料(A)は、優れた防食性能を持っているの
で、常温乾燥型のウレタン樹脂、ハイソリッドラッカー
およびアクリルラッカーの下塗り塗装として適用するこ
とができ、美観を重視した上塗り塗料の性能も持ってい
るので、塗装表面の凹凸が少なく美観的にきれいな仕上
がり面を得ることができる。尚、熱硬化型塗料(A)の
塗装は配電盤・制御盤に収納される金属材料である鋼板
やSPCC材部品に対して適用することができるし、車
両を構成する鋼板、SPCC材、アルミ材及びステンレ
ス材にも適用できる。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、防錆力および美観の両
方を備え、厚い塗膜を形成できる熱硬化型塗料で塗装を
行なうので、工数、作業時間を削減し作業性を向上させ
ることができる。
方を備え、厚い塗膜を形成できる熱硬化型塗料で塗装を
行なうので、工数、作業時間を削減し作業性を向上させ
ることができる。
【図1】本発明の実施形態1における金属材料の塗装系
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】本発明の実施形態2における金属材料の塗装系
を示す断面図。
を示す断面図。
【図3】本発明の実施形態2における金属材料の塗装系
を示す断面図。
を示す断面図。
1…金属材料
2…熱硬化型塗膜
3、5…常温乾燥型塗膜
4…付着向上バインダー塗膜
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4D075 CA02 CA04 CA13 CA32 CA33
DA06 DB02 DB04 DB07 DC11
DC18 EA07 EA19 EB32 EB33
EB36 EB56 EC01 EC15 EC54
4J038 DA162 DB002 DD231 HA286
HA376 HA416 KA05 KA08
MA07 MA10 NA01 NA03 PA19
PC02
Claims (7)
- 【請求項1】アルキド樹脂30〜45重量%、メラミン樹脂
5〜20重量%、エポキシ樹脂および防錆顔料0.2〜1.5重
量%を含有することを特徴とする熱硬化型塗料。 - 【請求項2】前記防錆顔料は、リン酸アルミニウム、リ
ン酸亜鉛のうち少なくともひとつを含むことを特徴とす
る請求項1記載の熱硬化型塗料。 - 【請求項3】硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムを含有
することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記
載の熱硬化型塗料。 - 【請求項4】前記硫酸バリウムと前記炭酸カルシウムの
配合比を4:1〜1:1とすることを特徴とする請求項
3記載の熱硬化型塗料。 - 【請求項5】アルキド樹脂35〜40重量%、メラミン樹脂
10〜16重量%、エポキシ樹脂、リン酸アルミニウム又は
リン酸亜鉛0.2〜1.5重量%、硫酸バリウムおよび炭酸カ
ルシウムを含有し、前記硫酸バリウムと前記炭酸カルシ
ウムの配合比をほぼ2:1とすることを特徴とする熱硬
化型塗料。 - 【請求項6】前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記
載の熱硬化型塗料を塗装物の金属部に塗装することを特
徴とする塗装方法。 - 【請求項7】前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記
載の熱硬化型塗料を金属部材に塗装したことを特徴とす
る塗装物。
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