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JP2003309298A - 圧電/電歪素子およびその製造方法 - Google Patents

圧電/電歪素子およびその製造方法

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Publication number
JP2003309298A
JP2003309298A JP2002116128A JP2002116128A JP2003309298A JP 2003309298 A JP2003309298 A JP 2003309298A JP 2002116128 A JP2002116128 A JP 2002116128A JP 2002116128 A JP2002116128 A JP 2002116128A JP 2003309298 A JP2003309298 A JP 2003309298A
Authority
JP
Japan
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piezoelectric
electrostrictive
electrostrictive element
element according
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002116128A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Namekawa
政彦 滑川
Kazuyoshi Shibata
和義 柴田
Masaki Iwamoto
正樹 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2002116128A priority Critical patent/JP2003309298A/ja
Publication of JP2003309298A publication Critical patent/JP2003309298A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉・大面積でも変形、破損が生じるの防止
できる、強度、耐衝撃性、取扱い性、寸法精度、位置精
度、素子特性の安定性、ならびに製造歩留まりに優れた
圧電/電歪素子を提供する。 【解決手段】 平面が矩形状をなし、外形の幅寸法a
(mm)と奥行き寸法b(mm)とが、a+b<100
の関係を満足する圧電/電歪薄膜2A、2B、2C2、
2Dと、圧電/電歪薄膜2A、2B、2C2、2Dを挟
持するように設けられた内部電極層3A、3B、3C
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧電/電歪素子に
関し、さらに詳しくは、薄肉で破損されにくい圧電/電
歪素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学、磁気記録、精密加工、印刷
などの各種の分野において、例えば光路長や位置などを
サブミクロンオーダで制御したり、振動を精密に制御す
るための薄型で小面積の変位素子が要望されている。こ
の要望に応える変位素子としては、例えば強誘電体など
でなる圧電/電歪材料に電圧を印加したときに起こる逆
圧電効果や電歪効果に因る変位を利用するものがある。
【0003】従来、この種の薄型で小面積の変位素子と
しては、積層型の圧電/電歪素子がある。この圧電/電
歪素子は、複数の圧電/電歪層と電極層とを交互に積層
してなる。このような圧電/電歪素子を製造するには、
まず、原料を秤量し、粉砕してバインダと共に混合し、
さらに脱泡した後、シート状に形成して矩形状のグリー
ンシート(焼成により圧電/電歪セラミック層になる)
を所定形状とする。このグリーンシートの一方の表面に
所定領域に亘って導電ペーストを印刷して電極層を形成
する。次に、この電極層が適宜印刷されたグリーンシー
トを積層圧着し、必要に応じて切断して形成した圧電/
電歪素子前駆体を焼成して積層体を作製する。この結
果、グリーンシートは、上記したように、焼成されて圧
電体セラミック層となり、この圧電体セラミック層に外
部電極を適宜形成して圧電/電歪素子が作製される。
【0004】このような構成の積層型の圧電/電歪素子
を用いてユニモルフ型アクチュエータを作製するには、
振動板の上に、圧電/電歪素子を接着固定した後、外形
を所定寸法に加工すればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た積層型の圧電/電歪素子を用いたユニモルフ型アクチ
ュエータにおいては、積層型の圧電/電歪素子が小面積
であるため、組み立て後に加工する場合に取り数が少な
く原料歩留まりが低いものであった。通常、圧電/電歪
材料には鉛化合物が用いられることが多く、このため、
鉛分を多く含む廃棄物が多く発生し、その廃棄物の処理
コストが嵩むという問題点があった。
【0006】また、積層型の圧電/電歪素子を用いたユ
ニモルフ型アクチュエータの製造においては、焼成され
た積層型の圧電/電歪セラミックをハンドリングして搬
送・組立が行われる。
【0007】しかし、従来の圧電/電歪セラミックは、
破壊靱性が低くハンドリングが困難であった。このた
め、薄肉で大面積の圧電/電歪素子の原盤を用いて圧電
/電歪素子を作製することは困難であった。そして、従
来のように薄肉で小面積の圧電/電歪素子の前駆体を焼
成して作製した圧電/電歪素子では、中央部と周辺部と
の特性が異なるという問題点があった。これのように特
性が異なる理由は、圧電/電歪材料として、焼成時に組
成変化し易い鉛化合物が多いため、圧電/電歪素子前駆
体の中央部と周辺部とで組成が変化することが原因と考
えられる。このため、上記したような薄型で小面積の圧
電/電歪素子では、最終的な特性にばらつきが発生し易
いものであった。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。そこで、本発明は、薄肉・大面積でも変
形、破損の発生を防止できる、強度、耐衝撃性、取扱い
性、寸法精度、位置精度、素子特性の安定性、ならびに
原料歩留まりに優れた圧電/電歪素子およびその製造方
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、平面が矩形状をなし、外形
の幅寸法a(mm)と奥行き寸法b(mm)とが、a+
b<100の関係を満足する圧電/電歪薄膜と、この圧
電/電歪薄膜を挟持するように設けられた少なくとも一
対の電極と、を備えることを要旨とする。特に、この発
明では、外形の幅寸法a(mm)と奥行き寸法b(m
m)とが、a+b<70、さらにa+b<40であるこ
とが好ましい。
【0010】このような構成とすることにより、薄型で
不良率の少ない圧電/電歪素子を得ることができる。
【0011】また、第1の特徴に係る発明では、圧電/
電歪薄膜の厚さ寸法tが0.3mm以下、好ましくは
0.2mm以下、さらに好ましくは0.15mm以下で
ある。このような厚さ寸法に設定することにより、圧電
/電歪素子の変位特性を確実に得ることができる。
【0012】さらに、第1の特徴に係る発明では、圧電
/電歪薄膜の積層数が15以下、好ましくは10以下、
さらに好ましくは5以下である。このような構成とする
ことにより、圧電/電歪素子の使用中に絶縁破壊が発生
することを抑制できる。
【0013】そして、第1の特徴に係る発明では、電極
の少なくとも1層がサーメット、特に圧電/電歪セラミ
ックとPt、Ag、Pd、Ni等の金属からなるサーメ
ットでなることが好ましい。このように電極をサーメッ
トで形成することにより、この電極と圧電/電歪薄膜と
の熱膨脹差を低減することが可能となり、焼成温度と実
際の使用温度(室温近傍)の温度差で発生する内部応力
に起因する剥離を抑制する作用があり、圧電/電歪素子
の信頼性を向上できる他、内部応力に起因する圧電/電
歪素子の電界誘起歪の低下を抑制できる。また、電圧を
印加しても歪みが発生しないPt、Ag、Pd、Ni等
の金属の圧電/電歪素子に対する相対的な体積が少なく
なるため、圧電/電歪素子の変位を大きくすることがで
きる。
【0014】本発明の第2の特徴は、振動板固定部を有
する振動板を備えた圧電/電歪デバイスにおけるこの振
動板に固定されると共に、少なくとも1層以上の圧電/
電歪層と、少なくとも2層の電極層とを有する薄肉の圧
電/電歪素子であって、この圧電/電歪層表面の平均粒
径が30μm以下であることを要旨とする。
【0015】第2の特徴に係る発明では、圧電/電歪層
表面の平均粒径を30μm以下とすることで、破壊靱性
が良好となり、ハンドリングの際や、圧電/電歪デバイ
スに衝撃が伝わった際に破損が発生することを抑制する
作用がある。
【0016】なお、第2の特徴に係る発明では、圧電/
電歪層表面の平均粒径が好ましくは20μm以下、さら
に好ましくは10μm以下である。圧電/電歪層表面の
材料粒径を20μm以下にすることで、圧電/電歪素子
の駆動時や熱衝撃印加時に破壊が発生することを抑制す
る作用がある。特に、圧電/電歪層表面の材料粒径を1
0μm以下にすることで、上記作用に加えて、高湿度下
でも絶縁破壊が発生することを抑制する作用がある。
【0017】また、第2の特徴に係る発明では、圧電/
電歪素子の厚さの振動板の厚さに対する比が0.5〜1
0、前記振動板固定部の長さに対する圧電/電歪素子の
長さの比が1.25以上、幅が0.8mm以上の外形を有
することが好ましい。なお、振動板の厚さに対する厚さ
の比は好ましくは0.8〜5、さらに好ましくは1〜3
である。このような構成とすることにより、振動板との
組み付け時に振動板のうねりに追従し易くなり、接着剤
の厚みが部位によらず一定となり、圧電/電歪デバイス
の変位特性ばらつきを小さくする作用がある。
【0018】さらに、第2の特徴に係る発明では、圧電
/電歪素子の長さの振動板固定部の長さに対する比は、
2以上、さらには3以上であることが好ましい。
【0019】また、第2の特徴に係る発明では、圧電/
電歪素子の幅寸法が1.5mm以上であることが好まし
い。このように、幅寸法を1.5mm以上とすることに
より、圧電/電歪素子の焼成時の組成変動が少ない部分
を多く得ることができるため、製造効率を向上できる。
【0020】さらに、第2の特徴に係る発明では、圧電
/電歪層が15層以下、好ましくは1〜10層、さらに
好ましくは2〜8層とすることが望ましい。このような
積層数とすることにより、絶縁破壊を抑制する作用があ
る。すなわち、圧電/電歪層の積層数が15層より多い
と、圧電/電歪素子における電極長が長くなり、且つ電
極間距離が短くなることに起因して電圧印加時の絶縁破
壊が発生し易くなる。また、圧電/電歪層の積層数を1
0以下とすることで、十分な変位を確保することができ
る。
【0021】そして、第2の特徴に係る発明では、電極
層の少なくとも1層がサーメットであることが好まし
い。このような構成とすることにより、電極材料と圧電
/電歪材料との熱膨脹差に起因する剥離や変位低下を抑
制して、圧電/電歪素子の信頼性が向上する。また、サ
ーメットの使用により、圧電/電歪素子中の、電界を印
加しても歪まない金属部分の体積を少なくすることがで
きるため、圧電/電歪素子の変位を大きくすることがで
きる。
【0022】本発明の第3の特徴は、圧電/電歪素子の
製造方法であって、セラミック基板上に、熱処理で消失
する付着防止層を形成した後、この付着防止層上にスク
リーン印刷法を用いて圧電/電歪素子前駆体を形成し、
その後、この圧電/電歪素子前駆体を焼成することを要
旨とする。
【0023】この第3の特徴に係る発明では、セラミッ
ク基板が焼成された圧電/電歪材料層でもよいし、未焼
成の圧電/電歪材料層でもよい。また、このセラミック
基板は、圧電/電歪材料でない、焼成されたセラミック
材料層と、焼成された圧電/電歪材料層との2層構造と
してもよい。さらに、セラミック基板は、圧電/電歪材
料でない、未焼成のセラミック材料層と、未焼成の圧電
/電歪材料層との2層構造でなる構成としてもよい。さ
らにまた、圧電/電歪材料でない、焼成されたセラミッ
ク材料層と、未焼成の圧電/電歪材料層との2層構造が
好ましい。また、セラミック基板の圧電/電歪材料層
は、グリーンシート形成法やスクリーン印刷法で形成し
てもよい。そして、圧電/電歪素子前駆体を、セラミッ
ク基板上に複数配置することが好ましい。
【0024】また、第3の特徴に係る発明では、付着防
止層が昇華する物質でなることが好ましい。付着防止層
が、気化蒸発する前に、液相となる物質であると圧電/
電歪素子前駆体を部分的に溶かしてしまい、焼成後の圧
電/電歪素子に形状不良が発生したり、圧電/電歪素子
前駆体の溶けた部分がセラミック基板に密着することに
より、焼成後の圧電/電歪素子がセラミック基板に固着
してしまうのに対し、昇華性物質を用いることにより、
焼成時に付着防止層を融解させることなく消失させるこ
とができるため、前記の問題が発生しない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電/電歪素
子およびその製造方法の詳細を図面に示す実施の形態に
基づいて説明する。但し、図面は模式的なものであり、
各材料層の厚みや寸法は以下の説明を参照して判断すべ
きものである。また、図面相互間においても互いの寸法
の関係や比率が異なる部分が含まれることは勿論であ
る。
【0026】ここで、本発明における圧電/電歪素子と
は、逆圧電効果ならびに電歪効果あるいは圧電効果によ
り、電気的エネルギーと機械的エネルギーとを相互に変
換する素子を包含する概念である。したがって、各種ア
クチュエータや振動子などの能動素子、特に、逆圧電効
果や電歪効果による変位を利用した変位素子として用い
られる他、圧電効果による起電力を利用したセンサとし
ても用いられる。
【0027】[実施の形態] (圧電/電歪素子)図1は、第1の実施の形態に係る圧
電/電歪素子1を上下を逆に置いた状態を示す斜視図で
ある。図1に示すように、この実施の形態に係る圧電/
電歪素子1は、例えば4層の圧電/電歪層2A、2B、
2C、2Dと、これらの圧電/電歪層2A、2B、2
C、2Dの互いに隣接する層同士の間に介在される例え
ば3層の内部電極層3A、3B、3Cと、これら内部電
極層3A、3B、3Cが交互に接続された一対の外部電
極層4A、4Bとを備えてなる。そして、この圧電/電
歪素子1は、上下一対の底面がともに長方形状をなす概
ね台形状の積層体構造を有する。
【0028】この実施の形態に係る圧電/電歪素子1に
おいて、圧電/電歪層2A、2B、2C、2Dは、圧電
或いは電歪効果などの電界誘起歪みを示す材料であれ
ば、何れの材料でもよく、また誘電体セラミックス材料
や強誘電体セラミックス材料であっても、何等差し支え
なく、更には分極処理が必要な材料であっても、またそ
れが不必要な材料であってもよいが、好ましくはジルコ
ン酸チタン酸鉛(PZT系)を主成分とする材料、マグ
ネシウムニオブ酸鉛(PMN系)を主成分とする材料、
ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)を主成分とする材料、
亜鉛ニオブ酸鉛を主成分とする材料、マンガンニオブ酸
鉛を主成分とする材料、アンチモン錫酸鉛を主成分とす
る材料、チタン酸鉛を主成分とする材料、チタン酸バリ
ウムを主成分とする材料、さらにはこれらの複合材料等
が用いられる。なお、PZT系を主成分とする材料に、
ランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガ
ン等の酸化物や、それらの他の化合物を添加物として含
んだ材料、例えばPLZT系となるように、前記材料に
所定の添加物を適宜に加えても何等差し支えない。ま
た、内部電極層3A、3B、3Cおよび外部電極層4
A、4Bは、サーメットで形成されている。このサーメ
ットは、白金、パラジウム、ロジウム等の高融点金属
類、銀−パラジウム、銀−白金、白金−パラジウム等の
合金を主成分とする金属に、酸化鉛、酸化チタン、酸化
ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化ニ
ッケル、酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化アンチモン、酸
化錫、酸化ランタン、酸化バリウム及びこれらの化合物
である、ジルコン酸チタン鉛を主成分とする材料、マグ
ネシウムニオブ酸鉛を主成分とする材料、ニッケルニオ
ブ酸鉛を主成分とする材料、アンチモン錫酸鉛を主成分
する材料、チタン酸鉛を主成分とする材料、チタン酸バ
リウムを主成分とする材料の単体或いは混合物が複合化
されてなる。
【0029】この圧電/電歪素子1では、底面f1から
底面f2へ向けて積層される圧電/電歪層2A、2B、
2C、2Dが漸次幅が奥行きが狭くなるように設定され
ている。この結果、圧電/電歪素子1全体では、奥行き
方向の両側に斜面f3、f4が形成されている。
【0030】また、この圧電/電歪素子1においては、
図1に示す幅寸法aと奥行き寸法bとの和a+bが10
0mmよりも小さくなるように設定されている。さら
に、圧電/電歪素子1の厚さ寸法tは、0.3mm以下
に設定されている。
【0031】このように設定したことにより、本実施の
形態に係る圧電/電歪素子1では、1σの上限で所望の
変位特性を得ることができる。したがって、a+b<1
00mmの条件下で、圧電/電歪素子1の厚さ寸法tを
0.3mm以下にすると、圧電/電歪素子としたときに
平均で所望の変位特性が得られる。さらに、a+b<1
00mmの条件下で、圧電/電歪素子1の厚さ寸法tを
0.15mm以下にすると、圧電/電歪素子としたとき
に1σの下限で平均で所望の変位特性が得られる。
【0032】そして、このような設定の圧電/電歪素子
1において、圧電/電歪層の積層数は、圧電/電歪層2
A、2B、2C、2Dの4層である。本実施の形態にお
いては、a+b<100mmで、圧電/電歪素子1の厚
さ寸法tを0.3mm以下に設定した条件下で、圧電/
電歪層の積層数を15以下とすることで圧電/電歪層が
絶縁破壊されることを防止できる。
【0033】また、本実施の形態に係る圧電/電歪素子
1においては、内部電極層3A、3B、3Cおよび外部
電極層4A、4Bを、圧電/電歪層を構成するセラミッ
クと同組成或いは類似組成のセラミックと金属の混合物
であるサーメットで形成しているため、サーメットのセ
ラミックと圧電/電歪層のセラミックが焼結することに
より、電極層と圧電/電歪層の結合が強化されることに
加え、熱膨張率差に起因する内部応力が低減されて、こ
れら電極層と圧電/電歪層2A、2B、2C、2Dとが
剥離することを抑制できる。
【0034】なお、下表1は、図1に示すように、本実
施の形態に係る圧電/電歪素子1の外形の幅寸法a(m
m)と外形の奥行き寸法b(mm)を漸次変えたときの
圧電/電歪素子1の不良率(不良発生率)を示してい
る。また、図2は、下表1に基づいて圧電/電歪素子1
の不良率が100%となる区域と、不良率0%の区域
と、不良率0〜100%の区域(二点鎖線は不良率50
%を示す)とを示す。
【0035】
【表1】 上記表1および図2から、圧電/電歪素子1の外形の幅
寸法aと奥行き寸法bとの和が100mmより短い(a
+b<100mm)ときに、圧電/電歪素子1の不良率
が100%未満となることが判る。また、a+b<70
mm、さらにはa+b<40mmであることが圧電/電
歪素子1の不良率を低くできることが判る。
【0036】また、本実施の形態に係る圧電/電歪素子
1では、厚さ寸法tを0.3mm以下に設定したが、好
ましくは、厚さ寸法tが0.2mm以下、さらに好まし
くは、0.15mm以下が望ましい。
【0037】さらに、上記の寸法条件下において、圧電
/電歪層の積層数を4としたが、上記したように15以
下、好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下であ
る。
【0038】[圧電/電歪素子の製造方法]次に、本実
施の形態に係る圧電/電歪素子1の製造方法を図3〜図
6を用いて説明する。
【0039】(1)まず、図3に示すような、例えばジ
ルコニア、アルミナ、マグネシアなどの酸化物でなる所
定の大きさのセラミック基板10を用意する。このセラ
ミック基板10は、スクリーン印刷の台としての機能と
焼成用基板としての機能を有する。
【0040】(2)次に、このセラミック基板の上に、
圧電/電歪素子1の圧電/電歪層と同じ組成の圧電/電
歪材料粉末分散ペーストを、圧電/電歪素子1よりも長
い寸法を有する複数列の領域に印刷し、乾燥させて、組
成バッファー層を形成する。
【0041】(3)この組成バッファー層の上に、カー
ボン粉末あるいは昇華する物質であるテオブロミン粉末
分散ペーストを圧電/電歪ペーストと同じ形状に印刷
し、乾燥させて図3に示すような付着防止層11を形成
する。
【0042】(4)次に、図3に示すように、付着防止
層11の上の複数の並行な素子形成領域Aの上に、スク
リーン印刷法を用いて、材料が白金−圧電/電歪材料サ
ーメットでなる電極用ペーストを、外部電極層4Aの一
部(圧電/電歪層2Aの下面に沿った面積の広い電極部
分)、および外部電極層4Bの一部(圧電/電歪層2A
の下面に沿った面積の狭い電極部分)となるように形成
する。その後、スクリーン印刷法にて、圧電/電歪層2
Aを形成する。図4に示す圧電/電歪層2Aは、上記し
たように幅寸法(a)と奥行き寸法(b)との和が10
0mm未満となるように設定されている。そして、図5
に示すように、圧電/電歪層2Aの上に、スクリーン印
刷法にて、順次、内部電極層3A、圧電/電歪層2B、
内部電極層3B、圧電/電歪層2C、内部電極層3C、
圧電/電歪層2D、外部電極層4Aを印刷、乾燥を繰り
返して積層体を作製する。なお、外部電極層4Aは、台
形状の積層体の傾斜する側壁を覆うようにスクリーンが
設定されている。同様に、内部電極3A、3B、3Cに
おいても、積層体の側壁を覆うように設定されている。
なお、図5において符号12は、スクリーン(印刷用
版)を示している。内部電極層3A、3B、3Cおよび
外部電極層4Bは、外部電極層4Aと同様のPt−圧電
/電歪材料サーメットで形成する。
【0043】(4)最後に、各材料層の有機成分や付着
防止膜11が残らない程度の速度で昇温させ、例えば最
高温度1100〜1300℃で焼成を行う。この結果、
図6に示すように、付着防止膜11が消失して圧電/電
歪素子1をセラミック基板10(+バッファー層)から
容易に離脱させることができる。
【0044】上記した本実施の形態の製造方法によれ
ば、焼成後の圧電/電歪層の平均粒径は30μm以下と
なっており、平均粒径が30μmより大きなものに比較
して破壊靱性が向上している。これは、粒径が大きい
と、粒内破壊が起こりやすいためであると考えられる。
本実施の形態に係る製造方法で製造した圧電/電歪素子
1では、破壊靱性が高くなるため、ハンドリングによる
破損が生じにくく、不良発生頻度が低くなっている。
【0045】(圧電/電歪素子の落下試験)なお、上記
した製造方法にて製造された圧電/電歪素子1におい
て、圧電/電歪材料の平均粒径を変えたものを用意し、
これら圧電/電歪層の表面粒径の異なる圧電/電歪素子
を高さ10cmから肉厚20mmのSUS304でなる
板上に10回落下させて容量が2%以上低下したものを
不良とした。図7は、このような落下試験結果を示すグ
ラフであり、圧電/電歪材料の平均粒径と圧電/電歪素
子の不良発生頻度(%)を示すグラフである。図7から
判るように、焼成後の圧電/電歪層表面の平均粒径が3
0μmより大きくなると不良発生頻度が飛躍的に高くな
っている。換言すれば、圧電/電歪層の表面粒径が30
μmより小さくなれば、不良発生頻度が少なくなり、不
良率の少ない圧電/電歪素子を製造することができる。
【0046】(圧電/電歪素子の変位特性)また、上記
落下試験と同様に、圧電/電歪材料の粒径を変えた圧電
/電歪素子を用意し、それぞれの圧電/電歪素子を3k
V/mmで分極後、0〜3kV/mmで1kHzのsi
n波で100時間駆動後に圧電/電歪素子の変位を測定
した。そして、圧電/電歪素子の変位が5%以上低下し
たものを不良とした。その結果を図8に示す。
【0047】図8に示されるように、平均粒径が20μ
m以下で不良発生頻度が大幅に低くなり、変位特性の良
好な圧電/電歪素子を安定して製造できることが判る。
【0048】(圧電/電歪素子の高温・高湿耐久性)さ
らに、上記した各試験と同様に、圧電/電歪材料の粒径
を変えた圧電/電歪素子を用意し、温度85℃、湿度8
5%の環境下において、1kHzのsin波で100時
間の駆動後に、各圧電/電歪素子の変位を測定した。そ
して、圧電/電歪素子の変位が5%以上変化したものを
不良とした。その結果を図9に示す。
【0049】図9に示されるように、平均粒径が10μ
m以下で不良発生頻度が大幅に低くなり、高温・高湿耐
久性が向上していることが判る。
【0050】(圧電/電歪素子の厚さ/振動板の厚さと
変位との関係)次に、本実施の形態に係る圧電/電歪素
子1を、図10に示すような振動板固定部13に固定さ
れた振動板14の基部に接着剤で固定したときの、圧電
/電歪素子1の厚みt1と振動板t2との関係を調べ
た。まず、100μmの厚さの振動板に各種厚さ寸法の
圧電/電歪素子を接着し、変位を測定(変位の最大限を
100%として表記)した。図11は、その結果を示す
グラフである。図11に示されるように、圧電/電歪素
子厚みと振動板厚みの比が0.5〜10(好ましくは0.
8〜10、さらに好ましくは1〜3)の範囲で良好な変
位特性を得ることができる。なお、この変位測定では、
振動板の厚さを100μmに設定したが、50μm、1
50μmとした場合でも、同様の結果が得られた。
【0051】(圧電/電歪素子の長さ/振動板固定部の
長さと変位との関係)図10に示すように圧電/電歪素
子1を振動板14に固定したときの、圧電/電歪素子の
長さL2/振動板固定部の長さL1と、変位との関係を
調べた。図12は、その結果を示すグラフである。
【0052】図12に示すように、圧電/電歪素子の長
さL2/振動板固定部の長さL1が1.25以上(好ま
しくは2以上、さらに好ましくは3以上)で良好な変位
特性を備えることが判る。
【0053】なお、例えば、図18に示すような構造の
圧電/電歪デバイス20においても、圧電/電歪素子の
長さL2/振動板固定部の長さL1が1.25以上(好
ましくは2以上、さらに好ましくは3以上)で良好な変
位特性を備える。なお、この圧電/電歪デバイス20
は、図18に示すように、所定間隔を隔てて相対向する
可動板部31、31と、これら可動板部31、31の一
方の端部側でこれら可動板部31、31同士の間に介在
されるように形成された固定部32と、が一体に形成さ
れた基体30を備え、これら一対の可動板部31、31
の一方の端部側で対向外側面に、それぞれ圧電/電歪素
子40が接着、固定されてなる。
【0054】この圧電/電歪デバイス20は、圧電/電
歪素子40、40の駆動によって、一対の可動板部3
1、31が変位し、あるいは可動板部31、31の変位
を圧電/電歪素子40により検出する構成を有する。例
えば、図18に示す圧電/電歪デバイス20では、可動
板部31と圧電/電歪素子40とでアクチュエータ部3
3、33が構成されている。また、一対の可動板部3
1、31の他方の端部には、互いに内側に向けて突出す
るように肉厚に形成された可動部34、34形成されて
いる。これら可動部34は、可動板部31の変位動作に
伴って変位する。この結果、図18に示すように、光学
機器、精密機器、ハードディスクドライブのヘッド等の
微細位置制御を必要とする部品50を駆動することがで
きる。
【0055】なお、図18に示す台形状の圧電/電歪素
子40の上下を反対に固定部32に貼着してよい。この
ような構造の圧電/電歪デバイスにおいても、圧電/電
歪素子の長さL2/振動板固定部の長さL1が1.25
以上(好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上)で
良好な変位特性を備える。
【0056】また、図19に示すように、一対の可動板
31、31の他方の端部側で対向側面に、それぞれ圧電
/電歪素子40が、接着、固定されるようにしてもよ
い。このような構成の圧電/電歪デバイスにおいては、
圧電/電歪素子の長さL2/可動部34、34の長さL
3が1.25以上(好ましくは2以上さらに好ましくは
3以上)で良好な変位特性を備える。
【0057】(圧電/電歪素子の幅と変位との関係)上
記構成の圧電/電歪素子を幅方向にスライスして変位を
測定した。その結果、図13に示す結果が得られた。両
端各0.7mm程度は変位特性が低い(あるいはばらつ
きの原因になる)ので、最低でも幅1.5mm以上と
し、変位特性の安定している箇所を使用することが望ま
れる。また、両端の変位が低い部分は、電子線プローブ
マイクロアナライザ(EPMA)による組成分析の結
果、組成変動していることが判った。このような結果か
ら、薄肉で大面積の圧電/電歪素子の原盤を作製し、こ
の原盤から周縁部を除いた領域から圧電/電歪素子の前
駆体を切り出せば、多くの圧電/電歪素子前駆体を取る
ことができる。
【0058】(圧電/電歪層の数と変位特性と不良発生
率との関係)圧電/電歪素子の層数を漸次変えたものの
変位と不良発生率とを測定した。その結果を図14のグ
ラフに示す。本実施の形態の上記した寸法条件下におい
て、圧電/電歪層の数は15以下、好ましくは10以
下、さらに好ましくは5以下が望ましいことが判った。
【0059】以上、第1の実施の形態について説明した
が、本実施の形態では圧電/電歪素子1の製造に際し
て、グリーンシート積層法を用いてもよい。
【0060】[その他の実施の形態] (圧電/電歪素子)以上、本発明の実施の形態について
説明したが、上記の実施形態の開示の一部をなす論述お
よび図面はこの発明を限定するものであると理解するべ
きではない。この開示から当業者には様々な代替実施の
形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0061】例えば、上記した実施の形態では、断面台
形状の圧電/電歪素子1について本発明を適用して説明
したが、図15〜図17に示すような直方体形状の圧電
/電歪素子20にも本発明を適用することができる。こ
の圧電/電歪素子20は、図15に示すように、圧電/
電歪層21と電極層22とを交互に積層してなる積層体
23と、この積層体23の互いに対向する2つの側面で
各電極層22を交互に共通接続するとともに、この積層
体23の上下面に延伸するように形成された互いに電気
的に分離された一対の外部電極層24、25とを備えて
いる。この圧電/電歪素子20は、厚さ方向に圧電/電
歪層21が6層、電極が外部電極層24、25を含めて
7層が交互に積層されている。この圧電/電歪素子20
においても、上記した実施の形態と同様な寸法に設定す
ることにより、不良発生率の低下や、破壊靱性の向上、
変位特性の向上などを奏することができる。
【0062】(圧電/電歪素子の製造方法)このような
圧電/電歪素子20を製造するには、まず、図16に示
すように、圧電/電歪層21と同様の組成でなる焼成さ
れたセラミック基板30の上に、上記した第1の実施の
形態と同様の付着防止膜31を形成する。その後、圧電
/電歪材料のグリーンシートの表面に電極層を形成した
ものを順次積層して積層体を形成し、この積層体(圧電
/電歪素子前駆体)をセラミック基板30と共に焼成を
行えばよい。本実施の形態においても焼成により付着防
止膜31が消失して、圧電/電歪素子20をセラミック
基板30から離脱させることができる。
【0063】本実施の形態では、焼成の際に台として機
能するセラミック基板30を圧電/電歪材料で形成して
いるため、基板側の成分が圧電/電歪層21へ拡散して
圧電/電歪素子20の特性に影響を与えることを防止で
きる。
【0064】なお、本実施の形態においては、積層体を
形成する際に、グリーンシート積層法を用いたが、上記
した実施の形態と同様にスクリーン印刷法用いて形成し
てもよい。
【0065】また、本実施の形態においては、焼成の際
に台として用いるセラミック基板30を圧電/電歪材料
を焼成して形成したものを用いたが、未焼成の圧電/電
歪材料でなる基板として用いてもよい。さらに、図17
に示すように、セラミック基板30として、圧電/電歪
材料でない焼成されたセラミック材料層32と、焼成さ
れた若しくは未焼成の圧電/電歪材料層33との2層構
造でなる構成としてもよい。このような他の実施の形態
に係る圧電/電歪素子20においても、上記した実施の
形態に係る圧電/電歪素子1と同様な寸法設定や圧電/
電歪層の数の設定などを適用が可能であり、同様の結果
を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、薄型で不良率の少ない圧電/電歪素子を確実
に得ることができる。
【0067】また、本発明によれば、所望の変位特性を
有する圧電/電歪素子を実現することができる。
【0068】さらに、使用中に絶縁破壊が発生しにくい
圧電/電歪素子を提供することができる。
【0069】また、本発明によれば、電極と圧電/電歪
薄膜との剥離を抑制して圧電/電歪素子の信頼性を向上
できる。
【0070】さらに、本発明では、破壊靱性(ハンドリ
ング性)が良好な圧電/電歪素子を実現でき、ハンドリ
ングにより変形や破損が発生することを抑制する効果が
ある。加えて、圧電/電歪素子の駆動時や熱衝撃印加時
に破壊が発生することを抑制する効果がある。そして、
本発明によれば、高湿度下でも絶縁破壊が発生しにくい
圧電/電歪素子を製造することができる。
【0071】また、本発明によれば、圧電/電歪デバイ
スの変位特性ばらつきを小さくする効果がある。
【0072】さらに、本発明によれば、変位特性の良好
な圧電/電歪素子を多数個取りでき、製造効率を高める
ことができる。
【0073】また、本発明によれば、変位特性の良好な
圧電/電歪素子を実現できる。
【0074】さらに、本発明によれば、電極層をサーメ
ットとすることにより、電極材料と圧電/電歪材料とが
剥離することを抑制して、圧電/電歪素子の信頼性を向
上できるとともに、内部応力を低減して、変位の低下を
抑制できる。加えて、サーメットは電圧を印加しても変
位しない金属部材の体積が小さいため、圧電/電歪層と
電極との相対変位が大きくなる。このため、圧電/電歪
素子の変位を大きくすることができる。
【0075】また、本発明によれば、着防止層が昇華す
る物質でなるため、焼成時に付着防止層を消失させて容
易に圧電/電歪素子をセラミック基板から取り外すこと
ができる。また、セラミック基板から圧電/電歪素子側
へ不純物が拡散することを防止でき、特性の適正な圧電
/電歪素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電/電歪素子の実施の形態を示
す斜視図である。
【図2】圧電/電歪素子の幅寸法と奥行寸法と不良発生
率との関係を示すグラフである。
【図3】実施の形態に係る圧電/電歪素子の製造方法に
おいてセラミック基板へ付着防止膜を付けた状態を示す
平面図である。
【図4】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の圧電/電
歪層を示す平面図である。
【図5】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の製造方法
の工程を示す断面説明図である。
【図6】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の製造方法
の工程を示す断面説明図である。
【図7】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の圧電/電
歪材料の平均粒径と落下試験による不良発生頻度との関
係を示すグラフである。
【図8】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の圧電/電
歪材料の平均粒径を変えた圧電/電歪素子の電圧印加試
験での不良発生頻度を示すグラフである。
【図9】圧電/電歪材料の粒径を変えた圧電/電歪素子
を温度85℃、湿度85%の環境下において、1kHz
のsin波で100時間の駆動後に、各圧電/電歪素子
の変位を測定した結果を示すグラフである。
【図10】振動板固定部に固定された振動板に圧電/電
歪素子を接着した状態を示す説明図である。
【図11】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の厚さ寸
法の振動板の厚さ寸法に対する比率と変位との関係を示
すグラフである。
【図12】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の長さの
振動板固定部の長さに対する比率と変位との関係を示す
グラフである。
【図13】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の幅方向
位置と変位との関係を示すグラフである。
【図14】本実施の形態に係る圧電/電歪素子の圧電/
電歪層の数と変位との関係を示すグラフである。
【図15】他の実施の形態に係る圧電/電歪素子の斜視
図である。
【図16】他の実施の形態に係る圧電/電歪素子の製造
工程を示す断面図である。
【図17】他の実施の形態に係る圧電/電歪素子の製造
工程を示す断面図である。
【図18】他の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの
平面図である。
【図19】他の実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの
平面図である。
【符号の説明】
1、20 圧電/電歪素子 2A、2B、2C、2D、21 圧電/電歪層 3A、3B、3C、22 内部電極層 10、30 セラミック基板 11、31 付着防止膜 13 振動板固定部 14 振動板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/18 101D (72)発明者 岩本 正樹 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面が矩形状をなし、外形の幅寸法a
    (mm)と奥行き寸法b(mm)とが、a+b<100
    の関係を満足する圧電/電歪薄膜と、 前記圧電/電歪薄膜を挟持するように設けられた少なく
    とも一対の電極と、を備えることを特徴とする圧電/電
    歪素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 a+b<70であることを特徴とする圧電/電歪素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 a+b<40であることを特徴とする圧電/電歪素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    された圧電/電歪素子であって、 前記圧電/電歪薄膜の厚さ寸法tが0.3mm以下であ
    ることを特徴とする圧電/電歪素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 前記圧電/電歪薄膜の厚さ寸法tが0.2mm以下であ
    ることを特徴とする圧電/電歪素子。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 前記圧電/電歪薄膜の厚さ寸法tが0.15mm以下で
    あることを特徴とする圧電/電歪素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    された圧電/電歪素子であって、 前記圧電/電歪薄膜の積層数が15以下であることを特
    徴とする圧電/電歪素子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 前記圧電/電歪薄膜の積層数が10以下であることを特
    徴とする圧電/電歪素子。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の圧電/電歪素子であっ
    て、 前記圧電/電歪薄膜の積層数が5以下であることを特徴
    とする圧電/電歪素子。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかに記
    載された圧電/電歪素子であって、 前記電極の少なくとも1層がサーメットでなることを特
    徴とする圧電/電歪素子。
  11. 【請求項11】 振動板固定部を有する振動板を備えた
    圧電/電歪デバイスにおける前記振動板に固定されると
    共に、少なくとも1層以上の圧電/電歪層と、少なくと
    も2層の電極層とを有する薄肉の圧電/電歪素子であっ
    て、 前記圧電/電歪層表面の平均粒径が30μm以下である
    ことを特徴とする圧電/電歪素子。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の圧電/電歪素子であ
    って、 前記圧電/電歪層表面の平均粒径が20μm以下である
    ことを特徴とする圧電/電歪素子。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の圧電/電歪素子であ
    って、 前記圧電/電歪層表面の平均粒径が10μm以下である
    ことを特徴とする圧電/電歪素子。
  14. 【請求項14】 請求項11乃至請求項13のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記振動板の厚さに対する厚さの比が0.5〜10、前
    記振動板固定部の長さに対する長さの比が1.25以
    上、幅が0.8mm以上の外形を有することを特徴とす
    る圧電/電歪素子。
  15. 【請求項15】 請求項11乃至請求項13のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記振動板の厚さに対する厚さの比が0.8〜5である
    ことを特徴とする圧電/電歪素子。
  16. 【請求項16】 請求項11乃至請求項13のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記振動板の厚さに対する厚さの比が1〜3であること
    を特徴とする圧電/電歪素子。
  17. 【請求項17】 請求項11乃至請求項16のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記振動板固定部の長さに対する長さの比が2以上であ
    ることを特徴とする圧電/電歪素子。
  18. 【請求項18】 請求項11乃至請求項16のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記振動板固定部の長さに対する長さの比が3以上であ
    ることを特徴とする圧電/電歪素子。
  19. 【請求項19】 請求項11乃至請求項16のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記幅寸法が1.5mm以上であることを特徴とする圧
    電/電歪素子。
  20. 【請求項20】 請求項11乃至請求項19のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記圧電/電歪層が15層以下であることを特徴とする
    圧電/電歪素子。
  21. 【請求項21】 請求項11乃至請求項19のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記圧電/電歪層が1〜10層であることを特徴とする
    圧電/電歪素子。
  22. 【請求項22】 請求項11乃至請求項19のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記圧電/電歪層が2〜8層であることを特徴とする圧
    電/電歪素子。
  23. 【請求項23】 請求項11乃至請求項22のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記電極層の少なくとも1層がサーメットであることを
    特徴とする圧電/電歪素子。
  24. 【請求項24】 セラミック基板上に、熱処理で消失す
    る付着防止層を形成した後、 前記付着防止層上にスクリーン印刷法を用いて圧電/電
    歪素子前駆体を形成し、 その後、前記圧電/電歪素子前駆体を焼成することを特
    徴とする圧電/電歪素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の圧電/電歪素子の製
    造方法であって、 前記セラミック基板が焼成された圧電/電歪材料層でな
    ることを特徴とする圧電/電歪素子の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項24記載の圧電/電歪素子の製
    造方法であって、 前記セラミック基板が未焼成の圧電/電歪材料層でなる
    ことを特徴とする圧電/電歪素子の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項24記載の圧電/電歪素子の製
    造方法であって、 前記セラミック基板が、圧電/電歪材料でない、焼成さ
    れたセラミック材料層と、焼成された圧電/電歪材料層
    との2層構造でなることを特徴とする圧電/電歪素子の
    製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項24記載の圧電/電歪素子の製
    造方法であって、 前記セラミック基板が、圧電/電歪材料でない、未焼成
    のセラミック材料層と、未焼成の圧電/電歪材料層との
    2層構造でなることを特徴とする圧電/電歪素子の製造
    方法。
  29. 【請求項29】 請求項25乃至請求項28のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子の製造方法であって、 前記圧電/電歪材料層を、グリーンシート形成法で形成
    することを特徴とする圧電/電歪素子の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項25乃至請求項28のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子の製造方法であって、 前記圧電/電歪材料層を、スクリーン印刷法で形成する
    ことを特徴とする圧電/電歪素子の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項29または請求項30に記載さ
    れた圧電/電歪素子の製造方法であって、 前記圧電/電歪素子前駆体を、前記セラミック基板上に
    複数配置することを特徴とする圧電/電歪素子の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 請求項24乃至請求項31のいずれか
    に記載された圧電/電歪素子であって、 前記付着防止層が昇華する物質でなることを特徴とする
    圧電/電歪素子の製造方法。
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