JP2003307590A - 放射性廃液の固化処理方法およびその装置 - Google Patents
放射性廃液の固化処理方法およびその装置Info
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Abstract
れる固化処理方法を得る。 【解決手段】放射性廃液供給装置8より金属製炉容器1
に放射性廃液を供給し、空気供給口5から乾燥空気を供
給し、金属製炉容器1の壁温を 80 ℃以上、100 ℃以下
に保持して加熱乾燥し、得られた廃液残渣を、ガラス化
助剤供給装置9より供給されたガラス化助剤とともに、
マイクロ波供給装置2により導入されたマイクロ波によ
り加熱溶融してガラス化する。
Description
出される濃縮廃液の処理方法、特に、ホウ酸廃液および
ナトリウム廃液の固化処理方法に関する。
子力の出力制御に使用されたホウ酸を水酸化ナトリウム
で中和し、濃縮器で濃縮した濃縮廃液が発生する。この
種の放射性廃液の処理には、アスファルトあるいはセメ
ントと混合し、固体状の廃棄体としたのち、埋設処分す
る方法が、従来、一般的に用いられている。
蒸発装置内で 150℃に加熱されたアスファルトに混合、
加熱し、水分を蒸発させて固形分のみをアスファルトと
均一に混合させたのち、冷却して均一な固化体を得る方
法であり、セメント固化法に比べて、減容比、水に対す
る浸出性ともに優れている。しかしながら、1997年、こ
のアスファルト固化法を適用した東海再処理施設のアス
ファルト固化施設で火災、爆発事故が発生し、その原因
は、アスファルトの混合物に混入した有機物が発熱、分
解することによって、アスファルトと硝酸ソーダの急激
な酸化反応が起こり、可燃性ガスが放出されて発火に至
ったものと推定されている。このため、本アスファルト
固化施設の操業は停止されており、また、六ヶ所再処理
施設においても、このアスファルト固化法は採用されな
いこととなっている。
化体とするセメント固化法においては、セメントの入手
が容易で、廉価であり、かつ、室温で処理できるという
特徴があり、得られる固化体は、十分な強度と長期にわ
たる安定性が期待できるが、アスファルト固化法により
得られる固化体に比べて浸出性が比較的大きいことが難
点である。特に、PWR型の原子力発電所において生じ
るホウ酸廃液の場合には、ホウ酸によるセメント硬化の
遅延作用によって、硬化に長時間を要する場合や、ある
いは硬化しない場合が生じる。すなわち、セメントは水
と反応することにより水酸化カルシウム等の水和物を生
成して硬化するが、セメント粒子から浸出した Ca2+ イ
オンが水溶性のホウ酸と反応するとセメント粒子の表面
にホウ酸カルシウムの結晶膜が形成される。このように
表面に結晶膜が形成されると、セメント粒子からの Ca
2+ イオンの浸出が遅くなり、セメントの硬化が遅れ、
このため、十分な強度を持つ固化体が得られなくなる。
また、セメント中のホウ酸廃液の充填率は小さく、本発
明者らの実験においては、セメントに対して1wt%のホ
ウ酸を加えた場合には、セメントは硬化しなかった。し
たがって、この種のセメント固化法を原子力施設から排
出される濃縮廃液の処理方法に適用することは困難であ
る。
ント固化法に代わる放射性廃液の処理方法には、例えば
特開平5−161824号公報に開示されているよう
に、放射性物質を含む廃液を加熱、乾燥させ、得られた
残渣にガラス化助剤を添加して加熱溶融することによっ
て安定なガラス固化体とする処理方法がある。図3は、
特開平5−161824号公報に示されている処理シス
テムの説明図である。この処理システムでは、高塩濃度
及び放射性物質を含むアルコール廃液を、受け入れタン
ク30において硝酸で中和したのち蒸発乾固装置32の
乾固皿33に送り、蒸発用ヒーター18で加熱してアル
コールガスを蒸発させ、続いて、乾固皿33に残った放
射性物質や硝酸ナトリウムからなる残渣物を、蒸発乾固
装置32より固化装置40へと送り、供給ホッパー41か
らガラス添加剤(ガラス化助剤)を加えて、マイクロ波
発生装置42によりマイクロ波加熱溶融し、安定なガラ
ス固化体43へと処理する方法が採られている。なお、
蒸発乾固装置32で蒸発したアルコールガスは、加熱用
ヒーター36で加熱し、白金触媒塔37を通すことによ
って炭酸ガスと水蒸気に転化させ、そののち、外部空気
を加えて希釈冷却し、ヘパフィルタ38で濾過して大気
中へと排出されている。
施設から排出される濃縮廃液の処理方法にはアスファル
ト固化法やセメント固化法があるが、それぞれ難点があ
り、加熱、乾燥して得られた残渣にガラス化助剤を添加
して安定なガラス固化体を形成して処理する方法が期待
されている。
図3に示した従来の処理システムでは、廃液を加熱させ
るためのヒーター加熱式の蒸発乾固装置32と残渣を加
熱してガラス化するためのマイクロ波加熱式の固化装置
40の2台の加熱装置を必要とし、また、蒸発乾固装置
32での加熱、蒸発乾固処理の進捗状況の把握は、監視
窓35からの目視観察に依存しているので、必ずしも効
率的な処理が実現されているとは言えない。
してなされたもので、本発明の課題は、放射性廃液、特
に、PWR型の原子力発電所において生じるホウ酸廃液
を安定な固化体へと効果的に処理する放射性廃液の固化
処理方法、およびこの処理方法を用いる処理装置を提供
することにある。
めに、本発明においては、マイクロ波によって放射性廃
液を加熱乾燥させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得
られた廃液残渣をガラス化助剤とともにマイクロ波によ
り加熱溶融してガラス化するガラス化工程とを含む放射
性廃液の固化処理方法において、 (1)廃液乾燥工程において金属製炉容器の内部に乾燥
空気を流通させることとし、さらに、金属製炉容器の壁
面温度を 80 ℃以上、100 ℃以下に保持することとす
る。
製炉容器の底部の温度変化の検出、あるいは、廃液の状
態変化に伴って生じるインピーダンス不整合により発生
するマイクロ波の反射波の検出により判定することとす
る。 (3)また、ガラス化工程において生じる金属製炉容器
内の異常放電を、インピーダンス不整合により発生する
マイクロ波の反射波の検出により検知することとする。
を、1 μm以上、 60 μm以下とし、さらに、このガラ
ス化助剤を、 SiO2 に、 Al2O3、MgO 、CaO 、CoO のう
ちの少なくともいずれか一つの金属酸化物を添加した混
合物とする。また、放射性廃液の固化処理装置を、 (5)放射性廃液を収納して固化処理する金属製炉容器
と、金属製炉容器の内部に放射性廃液を供給する廃液供
給手段と、金属製炉容器の内部にガラス化助剤を供給す
るガラス化助剤供給手段と、金属製炉容器の内部に乾燥
空気を流通させる乾燥空気流通手段と、金属製炉容器の
炉壁を加熱する炉壁加熱手段と、金属製炉容器の内部に
収納された放射性廃液を加熱乾燥し、生じた残渣とガラ
ス化助剤とを加熱するマイクロ波加熱手段とを備えて構
成することとし、さらに、 (6)金属製炉容器の底部の温度を検出する温度センサ
ーと、この温度センサーの出力信号によって収納された
放射性廃液の加熱乾燥の終了を検知し、廃液供給手段と
マイクロ波加熱手段とガラス化助剤供給手段の運転を制
御する制御手段とを備えるか、あるいは、マイクロ波加
熱手段において検出された反射波の検知信号によって収
納された放射性廃液の加熱乾燥の終了を検知し、廃液供
給手段とマイクロ波加熱手段とガラス化助剤供給手段の
運転を制御する制御手段を備えることとする。
いて金属製炉容器の内部に乾燥空気を流通させることと
すれば、金属製炉容器内の水蒸気が積極的に排出される
こととなり、さらに、金属製炉容器の壁面温度を 80 ℃
以上に上昇させれば、壁面への結露が防止されるので、
廃液乾燥工程を効率的に進行させることができる。ま
た、廃液乾燥工程において廃液の処理が進行している際
には、廃液が沸騰状態にあり、金属製炉容器の底部の温
度は約 100℃に保持されるが、乾燥が進行して水分がな
くなると底部の温度は上昇する。また、廃液の加熱に用
いられるマイクロ波は、EHチューナーなどのインピー
ダンス整合器により、マイクロ波電力が最大となるよう
に調整してもちいられるが、乾燥が進行して水分量が低
下するとチューナーのマッチングポイントがずれ、マイ
クロ波の反射電力が大きくなる。したがって、上記の
(2)のごとく、金属製炉容器の底部の温度変化を検出
するか、あるいは、廃液の状態変化に伴って生じるイン
ピーダンス不整合により発生するマイクロ波の反射波の
変化を検出すれば、廃液乾燥工程の進捗状況が把握さ
れ、処理廃液の再投入、あるいは次工程への移行をタイ
ミングよく実行できるので、廃液乾燥工程の効率的な運
転が可能となる。
によって廃液残渣をガラス化するガラス化工程におい
て、異常放電が生じると溶融ガラスにマイクロ波が吸収
されなくなるので、マイクロ波出力を低下させる必要が
あるが、異常放電時にはマイクロ波の反射波が変化す
る。したがって、上記(3)のごとく、マイクロ波の反
射波を検出すれば異常放電が検知され、ガラス化工程を
効率的に進行させることができる。
の粒径が大きいと廃液中での沈降速度が速く、廃液残渣
とガラス化助剤との混合の均一性が確保できなくなる。
また、本発明者らの模擬廃液を用いた基礎実験によれ
ば、粒径が 63 〜 106μmのガラス化助剤を加えた加熱
実験の場合には廃液の突沸が生じて容器の器壁を汚染す
るという不具合が生じたが、最小粒径 1μm、最大粒径
60 μmのガラス化助剤を加えた加熱実験の場合には適
切な乾燥処理が実施できた。したがって、上記の(4)
のごとく、ガラス化助剤の粒径を、1 μm以上、 60 μ
m以下とすれば、効果的に乾燥処理することができる。
また、ガラス化助剤を、ガラスの主成分である SiO2 に
金属酸化物を添加した混合物とすれば、ガラスの耐水性
が向上し、ガラスからの乾燥残渣成分の浸出率が低下す
る。
(5)のごとく構成すれば、単一の金属製炉容器と単一
のマイクロ波加熱手段により、放射性廃液の加熱乾燥処
理と生じた残渣のガラス化処理が実施できるので、コン
パクトな固化処理装置が得られる。また、金属製炉容器
の内部に乾燥空気を流通させる乾燥空気流通手段と、金
属製炉容器の炉壁を加熱する炉壁加熱手段を備えている
ので、上記の(1)のごとき処理方法を適用して廃液乾
燥工程を効率的に進行させることができる。
の(6)のごとく構成すれば、上記の(2)のごとき処
理方法を適用して廃液乾燥工程を効率的に進行させるこ
とができる。
詳しく説明する。 <実施例1>図1は、本発明の放射性廃液の固化処理装
置の第1の実施例の構成図である。本図において、1
は、放射性廃液を固化処理する金属製炉容器、2は、金
属製炉容器1の内部に収納された放射性廃液を加熱乾燥
し、生じた残渣とガラス化助剤とを加熱するマイクロ波
加熱手段としてのマイクロ波供給装置、4は、金属製炉
容器1の内部に放射性廃液あるいはガラス化助剤を供給
するためのホッパー、5は、金属製炉容器1の内部に乾
燥空気を供給するための空気供給口、6は、水蒸気およ
び排ガスを排出し、排ガス処理装置へと送るための排気
口、7は、金属製炉容器1の炉壁加熱手段として設置さ
れた炉壁ヒーター、8は放射性廃液供給装置、9はガラ
ス化助剤供給装置、10は、金属製炉容器1の底部の温
度を検出するための熱電対、20は、熱電対10によっ
て検出された温度を基にして放射性廃液供給装置8、ガ
ラス化助剤供給装置9、マイクロ波加熱手段2の運転を
制御する制御ユニットである。このうち、金属製炉容器
1は、内径がφ280 mmの円筒状の金属製処理容器であ
る。また、マイクロ波供給装置2は、発振周波数 915 H
z、最大出力 25 Kwのマイクロ波電源21、負荷から反
射してきたマイクロ波のマイクロ波電源21への戻りを
阻止する役割を果たすアイソレーター22、進行波と反
射波のマイクロ波電力を測定するパワーメーター23、
負荷とのマッチングを調整して負荷で消費されるマイク
ロ波電力を最大にするためのEHチューナー24、パワ
ーメーター23の測定結果を基にEHチューナー24を
調整するチューナー駆動回路26、並びに、マイクロ波
を伝播する導波管25からなり、本マイクロ波加熱手段
2で得られたマイクロ波は、石英板3を介して連結され
た金属製炉容器1の内部へと送られる。
化処理の実施例は以下のごとくである。まず、ホウ素濃
度が 21000ppm のホウ酸廃液 10 lと、平均粒径が 18
μmで、表1のごとき組成からなるガラス化助剤 3 kg
を、それぞれ放射性廃液供給装置8とガラス化助剤供給
装置9からホッパー4を通して金属製炉容器1に供給し
た。
部へと 20 kWのマイクロ波を照射するとともに、空気
供給口5より乾燥空気を供給し、炉壁ヒーター7に通電
して炉壁温度を 80 〜 100℃に保持した。照射されたマ
イクロ波の吸収によって廃液の温度が上昇し、水分の蒸
発が進み、廃液量が減少して、やがて乾燥してホウ酸を
主成分とする廃液残渣とガラス化助剤の混合物が得られ
た。廃液残渣の質量は、元の廃液の質量の約 10 %であ
った。金属製炉容器1の底面に取り付けた熱電対10の
検出温度の変化、すなわち水の沸点 100℃を超える温度
上昇によって、金属製炉容器1内の廃液の蒸発、乾燥工
程の完了を検知し、新たにホウ酸廃液 10 lを放射性廃
液供給装置8から金属製炉容器1内へと供給して、廃液
の蒸発、乾燥を行った。このようにマイクロ波を供給し
ての蒸発、乾燥工程を二回繰り返したのち、残った廃液
残渣とガラス化助剤の混合物に対して 20 kWのマイク
ロ波の照射を継続して行い、ガラス化処理をした。
ガラス化して得た、種々の乾燥残渣充填率のガラスから
のホウ素浸出率を示したものである。
渣充填率を 40 wt%を超えない値に制限してガラス化処
理を行えば、ガラスからのホウ素浸出率を 1×10-5(g/c
m2・day)より十分低い値に抑えることができる。
の固化処理装置の第2の実施例の構成図である。本図に
おいても、図1に示した第1の実施例と同一の機能を有
する構成部品には同一符号が付されており、重複する説
明は省略する。本第2の実施例の特徴は、金属製炉容器
1内の廃液の蒸発、乾燥工程の完了を、マイクロ波供給
装置2のパワーメーター23において検出されたマイク
ロ波電力の反射波の検知信号によって検知するよう構成
されている点にあり、金属製炉容器1の底面には、第1
の実施例で見られたごとき熱電対10は備えられていな
い。したがって本実施例の固化処理装置においても、第
1の実施例と同様に廃液の蒸発、乾燥が行われ、本蒸
発、乾燥工程の完了をマイクロ波供給装置2で検知した
のち、第1の実施例と同様にガラス化処理が行われるこ
ととなる。
れているマイクロ波加熱においては、廃液、あるいは廃
液残渣やガラス化助剤の被処理物が直接発熱体となるの
で、発熱体から被処理物へと伝熱する他の加熱手段に比
べて熱効率が極めて高く、一般の焼却炉などと異なり、
装置を室温で運転できるので安全性も高い。また、一般
の炉に見られるような耐熱性の断熱材を用いる必要もな
く、メンテナンスも軽減されるので、この種の放射性廃
液の固化処理装置として極めて有効である。
さらには7に記載のごとき処理方法によって固化処理す
ることとしたので、効率的に処理できることとなった。
このようにマイクロ波加熱によって放射性廃液を蒸発、
乾燥させ、その残渣をガラス化助剤とともに加熱してガ
ラス化すれば、ガラス中に40 wt%の乾燥残差を充填す
ることが可能となるので、このガラスを40 wt%充填し
てセメント固化体を形成すれば、セメント固化体中に 1
6 wt%の乾燥残差を充填できることとなる。この値は、
通常にセメント固化処理の場合の充填率の限界(約 1 w
t%)の約 16 倍であり、放射性廃棄物の埋設費が約 1/
16 となる。
を、請求項8、さらには9,10に記載のごとく構成す
れば、上記(1)のごとき処理方法を適用して効果的に
固化処理できるので、放射性廃液の固化処理装置として
好適である。
施例の構成図
施例の構成図
を示す説明図
Claims (10)
- 【請求項1】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 廃液乾燥工程において金属製炉容器の内部に乾燥空気を
流通させることを特徴とする放射性廃液の固化処理方
法。 - 【請求項2】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 廃液乾燥工程における金属製炉容器の壁面温度を 80 ℃
以上、100 ℃以下に保持することを特徴とする放射性廃
液の固化処理方法。 - 【請求項3】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 廃液乾燥工程の終了を、金属製炉容器の底部の温度変化
の検出により判定することを特徴とする放射性廃液の固
化処理方法。 - 【請求項4】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 廃液乾燥工程の終了を、廃液の状態変化に伴って生じる
インピーダンス不整合により発生するマイクロ波の反射
波の検出により判定することを特徴とする放射性廃液の
固化処理方法。 - 【請求項5】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 ガラス化工程において生じる金属製炉容器内の異常放電
を、インピーダンス不整合により発生するマイクロ波の
反射波の検出により検知することを特徴とする放射性廃
液の固化処理方法。 - 【請求項6】マイクロ波によって放射性廃液を加熱乾燥
させる廃液乾燥工程と、廃液乾燥工程で得られた廃液残
渣をガラス化助剤とともにマイクロ波により加熱溶融し
てガラス化するガラス化工程とを含む放射性廃液の固化
処理方法において、 前記のガラス化助剤の粒径が、 60 μm以下、1 μm以
上であることを特徴とする放射性廃液の固化処理方法。 - 【請求項7】請求項6に記載の放射性廃液の固化処理方
法において、前記のガラス化助剤が、 SiO2 に Al2O3、
MgO 、CaO 、CoO のうちの少なくともいずれか一つの金
属酸化物を添加した混合物よりなることを特徴とする放
射性廃液の固化処理方法。 - 【請求項8】放射性廃液を収納して固化処理する金属製
炉容器と、金属製炉容器の内部に放射性廃液を供給する
廃液供給手段と、金属製炉容器の内部にガラス化助剤を
供給するガラス化助剤供給手段と、金属製炉容器の内部
に乾燥空気を流通させる乾燥空気流通手段と、金属製炉
容器の炉壁を加熱する炉壁加熱手段と、金属製炉容器の
内部に収納された放射性廃液を加熱乾燥し、生じた残渣
とガラス化助剤とを加熱するマイクロ波加熱手段とを備
えた放射性廃液の固化処理装置。 - 【請求項9】請求項8に記載の放射性廃液の固化処理装
置において、金属製炉容器の底部の温度を検出する温度
センサーと、この温度センサーの出力信号によって収納
された放射性廃液の加熱乾燥の終了を検知し、廃液供給
手段とマイクロ波加熱手段とガラス化助剤供給手段の運
転を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする放射
性廃液の固化処理装置。 - 【請求項10】請求項8に記載の放射性廃液の固化処理
装置において、マイクロ波加熱手段で検出された反射波
の検知信号によって収納された放射性廃液の加熱乾燥の
終了を検知し、廃液供給手段とマイクロ波加熱手段とガ
ラス化助剤供給手段の運転を制御する制御手段を備えた
放射性廃液の固化処理装置。
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