JP2003307414A - 摩耗量測定方法及び摩耗量測定装置 - Google Patents
摩耗量測定方法及び摩耗量測定装置Info
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Abstract
けるナノメーターオーダーの微小な摩耗を正確に求める
ことが可能な手段を提供することである。 【解決手段】 基体と、被覆層とを有する測定試料の表
面の摩耗量を測定する方法において、測定試料と同等な
標準試料に、励起電離放射線を照射して物質表面から発
生する荷電粒子を計測することによって得られる荷電粒
子エネルギースペクトルから物質表面の元素を分析する
表面元素分析装置を使用し、標準試料表面のスペクトル
を作成する。このスペクトルから、複数の元素の信号強
度比を求める工程を、標準試料表面をエッチングしなが
ら複数行い、標準試料における複数の元素の信号強度比
の分布を示す検量線を作成する。次いで、測定試料表面
の荷電粒子エネルギースペクトルを測定し、特定元素の
信号強度比を算出し、検量線と照合して、測定試料の摩
耗量を決定する。
Description
によって摩耗を生じる摺動部材において、耐摩耗性の向
上を目的として摺動部材表面に形成された保護膜の摩
耗、特にナノメーターオーダーの微小な摩耗の測定方法
およびそのための装置に関する。
ハードディスクドライブのヘッドとディスクなど、2つ
以上の部材が接触した状態で運動(摺動)したり非連続
的に接触する場合には、摩耗による部材の損傷や摩擦抵
抗の増加を防ぐため、部材の表面にダイヤモンドライク
カーボンなどの耐摩耗性の保護膜を形成することが行わ
れる。この際、保護膜の種類や厚さを含めた設計の最適
化、あるいは保護膜が摩耗によって消失するまでの寿命
予測のために、保護膜の摩耗量を測定する方法が求めら
れている。
成した摺動部材にプリズムあるいはピンなどを接触さ
せ、これらを相対的に往復運動させることによって生じ
た摩耗を観察する方法がある。この方法では摩耗部の面
積やピンの変位から摩耗量を知ることができるが、少な
くともミクロンオーダーの摩耗量にならないと測定でき
ない。また、摺動条件が実際に保護膜が使われる環境と
大きく異なるため、保護膜の実効的な硬度や摩耗のメカ
ニズム自体が実際とは異なるといった問題点があり、ハ
ードディスクドライブなどに使われる厚さ10nm以下
の保護膜の測定には適さない。
した部材の測定に使える方法としては、光学式形状評価
装置を用いる方法がある。これは摩耗面の形状変化とし
て摩耗量を求める方法で、摩耗が局所的な場合や元々凸
だった場所が摩耗する場合には、1nm以下の精度で摩
耗量を求めることできる。ただし、摩耗面が元の表面と
平行に近い場合や、摩耗面の凹凸形状の個体差が大きい
場合には、精度の高い測定は期待できない。
する方法に対し、保護膜の厚さが薄い場合には、摺動後
の保護膜厚から摩耗量を測定する方法が考えられる。こ
の方法であれば、摩耗面が元の表面と平行であっても、
また表面形状に多少の個体差があっても、膜厚測定の精
度で摩耗量を測定することができる。 特に上に述べた
10nm程度の膜厚測定には、 試料にX線を照射して
試料から放出される光電子を検出するX線光電子分光法
(XPS)や、試料に電子線を照射して試料から放出さ
れるオージェ電子を検出するオージェ電子分光法(AE
S)といった表面分析手法が適用できる。
膜に含まれる元素の信号と下地に含まれる元素の信号の
比を測定し、この比と膜厚の関係を表す理論式を用いて
膜厚を求めるのが一般的な方法である。通常、この理論
式は急峻な界面を持つ層構造をモデル化したもので、光
電子の平均自由工程など材料によって決まるパラメータ
は、あらかじめ膜厚が既知の標準試料を測定することに
よって求めておく。このように理論式には近似や仮定が
含まれること、標準試料と測定試料が厳密に同じとは限
らないことなどの理由により、1nm以下の確度を保証
することが難しく、微小な摩耗量すなわち膜厚減少を測
定するには不十分である。
定を行う場合には、スパッタエッチングを併用して元素
の深さ方向分布を測定し、膜に含まれる元素の立ち下
り、あるいは下地に含まれる元素の立ち上がりまでのス
パッタ時間から膜厚を求めるのが一般的な方法である。
スパッタ時間から膜厚への変換にはスパッタエッチング
速度が必要となるが、これはあらかじめ膜厚が既知の標
準試料を測定するか、触針式段差計でスパッタエッチン
グ部の深さを測定することによって求める。この方法も
標準試料と測定試料が厳密に同じとは限らないうえ、両
試料の測定間におけるスパッタエッチング速度の変動が
そのまま膜厚の変動に反映されるため、高精度な摩耗測
定には適さない。以上のように、ナノメーターオーダー
の微小な摩耗測定を行うことは、従来の方法では困難で
ある。
従来技術における問題点を解決するもので、摺動部材表
面の保護膜におけるナノメーターオーダーの微小な摩耗
を正確に求めることが可能な、微小摩耗測定方法および
そのための装置の提供を目的とする。
料上に表面層を形成した測定試料の表面磨耗量を測定す
る磨耗量測定方法であって、実質的に磨耗する前の前記
測定試料と同一な層構造の標準試料を膜厚方向にエッチ
ングして擬似磨耗すると共に、エッチング中の前記標準
試料に励起電離放射線を照射して前記標準試料から発生
する荷電粒子を検出することによって得られる前記標準
試料の下地層の元素に起因する信号強度と前記標準試料
の表面層の元素に起因する信号強度との比率を繰返し記
録し、前記標準資料の擬似磨耗量と前記比率との関係を
得る標準試料検出工程と、表面磨耗後の前記測定試料に
前記励起電離放射線を照射して前記測定試料から発生す
る荷電粒子を検出することで得られる前記測定試料の下
地層の元素に起因する信号強度と前記測定試料の表面層
に起因する信号強度との比率を検出する測定試料検出工
程と、前記標準試料検出工程で得られた前記関係と前記
測定試料検出工程で検出された比率とを照合することに
より、磨耗後の前記測定試料表面の位置情報を得る工程
とを有する特徴とする磨耗量測定方法である。
の前記標準試料に励起電離放射線を照射して前記標準試
料から発生する荷電粒子を検出する工程は、エッチング
と同時に励起電離放射線を照射して検出を行う態様であ
っても良いし、また、エッチング工程と次のエッチング
工程の間に励起電離放射線を照射して検出を行なう態様
であっても良い。また、前記第1の本発明において、下
地材料は、表面層を支持する基板であっても良いし、基
板と表面層との間に形成される下地層であっても良い。
比を計測する観測元素として、前記標準試料の複数の層
に属する3種の元素を対象とすることによって、測定可
能な膜厚方向の範囲を広げることが可能になり、好まし
い。また、前記第1の本発明において、前記標準試料の
エッチングを、スパッタエッチング法を用いて行うこと
が、高い精度で摩耗量を決定できることから望ましい。
測定試料表面を、予め所定深さまでエッチングした後、
前記表面元素分析装置を使用して測定試料表面の荷電粒
子エネルギースペクトルを作成し、前記荷電粒子エネル
ギースペクトルから前記複数の観測元素の信号強度比を
算出し、前記検量線と照合することにより、前記測定試
料の摩耗量を決定する工程を有することができる。例え
ば、磨耗量が少なく下層の信号が検出され無い場合、す
なわち表面層の膜厚が厚すぎて判定可能な範囲外にある
場合でも、この方法を採用することで磨耗量を測定する
ことが可能になる。
定試料の摩耗領域と、前記測定試料と同一の部材上に配
置され、同一の層構成を有する摩耗していない領域とに
対し、同時にスパッタエッチングを行った後、この2つ
の領域の前記荷電粒子エネルギースペクトルから前記前
記複数の観測元素の信号強度比を算出し、前記検量線と
照合することにより、前記測定試料の摩耗領域および非
摩耗領域における前記複数の観測元素の信号強度比算出
し、この両領域の見かけの摩耗量の差から、前記測定試
料の摩耗領域の摩耗量を決定することができる。この方
法によれば、前記複数の元素の信号強度比の値と摩耗量
の値とが1:1に対応していない領域の摩耗量について
もさらに確度高く測定することが可能になる。
照射して前記試料表面から発生する荷電粒子を計測する
手段と、前記荷電粒子計測手段からの出力信号を基に荷
電粒子エネルギースペクトルを作成する手段と、前記荷
電粒子エネルギースペクトルから、前記試料を構成する
複数の元素の信号強度を算出し、前記複数の元素の信号
強度の値から信号強度比を算出する手段と、前記複数の
元素の信号強度比と、前記荷電粒子エネルギースペクト
ルを観測した前記試料の深さ位置情報とを関連づけた検
量線を作成し、記録する手段と、測定試料の前記荷電粒
子エネルギースペクトルから算出する前記複数の元素の
信号強度比の値とを測定する手段と、前記測定試料の前
記複数の元素の信号強度比の値と、前記検量線のデータ
から、前記測定試料の摩耗量を算出する手段を備えたこ
とを特徴とする摩耗量測定装置である。
説明する。本発明による摩耗測定方法は、X線光電子分
光法あるいはオージェ電子分光法などの分析手法を用い
て得られる、表面層からの信号と基体層からの信号の強
度比を、理論式ではなく、実際に測定して得られた強度
比の深さ方向変化、すなわち深さ方向分布と比較するこ
とによって摩耗量に変換するものである。
図1(a)は、本発明において摩耗量の測定を行う試料
の1例を模式的に示したものである。図1(a)におい
て、2層を有する試料を例にとって示すと、試料は、摩
耗表面となる表面層Aと基体となる下地層Bとからなっ
ており、表面層Aは元素Aを含んでおり、一方下地層B
には、元素Bを含んでいるとする。この試料について、
表面層から順次、X線光電子分光分析法(XSP)や、
オージェ電子分光法(AES)など、励起電離放射線を
試料表面に照射して、この試料表面から発生する荷電粒
子を計測し、そのエネルギー分布のスペクトルを作成
し、その荷電粒子エネルギースペクトルから、着目する
元素についてその信号強度を測定する。その後、その表
面層をスパッタリングなどの方法によりエッチングし、
新たな表面について、さらに荷電粒子エネルギースペク
トルを測定して、着目した元素について信号強度を測定
し、これを、初期の試料表面からの距離に対してプロッ
トすると、図1(b)のようなグラフができる。この図
1(b)の線図は、下地層Bに含有される元素Bについ
て、その信号強度を表面からの深さに対してプロットし
たものである。この図は、表面層Aと下地層Bとの界面
が整然と区分されており、かつ荷電粒子エネルギースペ
クトルの測定が理想的に行われた場合を示すものであ
り、現実的には、試料の製造段階で、表面層Aの元素A
と下地層Bの元素Bとが相互に転移して界面に乱れが生
じたり、あるいは、スパッタリングにより、元素の転移
が発生するなどの要因により、表面層Aと下地層Bとの
界面における信号の立ち上がりが鈍り、図1(c)のよ
うな漸増する傾向を示す。このような、現実的な線図
は、試料の作製過程および試料の観測条件が一定であれ
ば、極めて優れた再現性を示す。図1(c)に見られる
ように、線図の立ち上がりから、飽和するまでの過程に
おいては、特定元素の信号強度が分かれば、その強度に
対応する表面からの深さが判明することになる。
と同等の標準試料を準備し、この標準資料を基に図1
(c)のような検量線を作成しておけば、摩耗した試料
の表面の荷電粒子エネルギースペクトルを測定し、特定
元素についてその信号強度を求めれば、その強度に対応
する表面からの深さすなわち摩耗量が検量線から求めら
れることになる。ところで、図1(c)に示すグラフに
おいては、特定元素の信号強度の絶対値によって摩耗量
に換算することになるが、この信号強度の絶対値は、荷
電粒子エネルギースペクトルの観測条件に敏感でわずか
な変動によっても信号強度の絶対値は大きく変動するた
め、必ずしも十分な信頼性があるとは言い難い。そこ
で、2種以上の元素について信号強度を測定し、これら
の信号強度比を算出すれば、観測条件による変動要因を
低下させることができ、信頼性のある値を得ることが可
能となる。また、測定試料が3層以上の層構成を有する
場合には、3以上の元素に着目して荷電エネルギースペ
クトルから信号強度を測定し、2以上の検量線を作成す
ることもできる。この方法に依れば、図5(b)に示す
ように単一の検量線においては判定不可能な領域につい
ても判定を可能とすることができる。
式で問題となる近似や仮定の影響を受けることなく、高
い確度で摩耗量を得ることができる。また強度比の深さ
方向分布を、評価試料と同一の保護膜である表面層を有
する同一構造の標準試料について、測定試料の測定と同
じ分析手法で測定することにより、測定試料と標準試料
間の膜厚や組成の違いに由来する誤差の発生を防ぐこと
ができる。
層からの信号が検出されない深さ、すなわち強度比が一
定となる深さが存在する場合、測定試料の摩耗量がこの
深さの範囲にあると、強度比を摩耗量に変換することが
できない。このような場合、強度比が変化する深さの範
囲にまで、あらかじめ測定試料の保護膜である被覆層を
スパッタエッチングすることにより、強度比を摩耗量に
変換することができる。こうして得られた見かけの摩耗
量(実際の磨耗量とエッチング量)と、あらかじめ求め
たスパッタエッチング速度にスパッタ時間をかけて得ら
れるスパッタエッチング量との差から、実際の摩耗量を
得ることができる。
る方法では、スパッタエッチング条件の変動により、ス
パッタエッチング速度があらかじめ求めた値からずれ
て、測定精度が低下する可能性がある。しかし、測定試
料中に磨耗領域(例えば摺動して磨耗している可能性の
ある領域)と非磨耗領域(例えば摺動する恐れの無く、
磨耗しない領域)とが存在する場合には、2つの領域に
おける見かけの摩耗量の差から、評価したい領域の実際
の摩耗量を正確に求めることができる。すなわち保護膜
が摩耗していない領域を摩耗ゼロの基準にすることで、
スパッタエッチング速度の変動の影響を抑え、微小な摩
耗量を高精度に評価することができる。
測定試料、測定方法および測定装置について順次説明す
る。 [試料]本発明を適用して摩耗量を測定するのに適した
試料としては、前述したようにベアリングや電気回路の
スイッチ接点、ハードディスクドライブのヘッドとディ
スクなど、2つ以上の部材が接触した状態で摺動したり
非連続的に接触することによって生じる摩耗による部材
の損傷や摩擦抵抗の増加を防ぐため、部材の表面にダイ
ヤモンドライクカーボンなどの耐摩耗性の保護膜を形成
した部材が適している。また、基体となる材料と保護膜
との接着性が悪い場合に、基体材料と保護膜を接着する
材料層を形成した構造物にも適用することができる。こ
のような構造物において、接着層および保護膜の膜厚と
しては、50nm程度以下のものが好ましい。これらの
膜厚が、この範囲を超える場合には、表面保護膜とこの
保護膜と接している基体層あるいは接着層との界面付近
まで、表面保護層をエッチング除去しなければならない
が、そのエッチングによって除去される膜厚の誤差が大
きくなり、結果的に測定される摩耗量の測定値の誤差が
大きくなって実用的ではない。また、表面保護層の厚さ
は、特に限界があるわけではなく、0.1nm程度まで
は、十分な精度で測定可能である。
するのに適しており、例えば、5nm程度までの摩耗を
測定するのに最適である。10nmを越える摩耗につい
ても測定は可能であるが、この程度の摩耗は、他のより
簡便な測定手段によっても測定可能な領域であり、本発
明の特徴を生かすには、5nm以下の摩耗を有する試料
の測定が好ましい。
うに基材とその表面を保護するための被覆と、さらに必
要であればその界面に配置される接着層を有するもので
あり、これらの各層の界面は、平坦であることが望まし
い。また、各層は、それぞれ異なった元素を含有してい
ることが、必要である。この異なった各観測元素はそれ
ぞれの各層において主要な構成元素であることが望まし
い。観測元素が、各層において占める割合が小さいと、
観測される荷電粒子エネルギースペクトルから算出する
信号強度が小さくなり、結果的に誤差が大きくなってし
まう。
を使用して摩耗量の測定を行うが、この測定試料と標準
試料とは、元素組成、層構成、層厚さなどの条件が同等
であることが望ましく、そのためには、標準試料は、測
定試料と同一の工程によって形成された試料であること
が好ましい。
いて、説明する。本測定方法は、標準試料について、元
素分析手法により表面層から深さ方向にかけて複数層の
荷電粒子エネルギースペクトルを観測し、特定元素の信
号強度比と深さ方向の位置情報の関係を示す検量線を作
成する過程、および実際の測定試料について荷電粒子エ
ネルギースペクトルを観測し、その荷電粒子エネルギー
スペクトルから特定元素について信号強度を測定し前記
検量線から深さ方向の位置情報を決定し、摩耗量とする
ものである。
めの測定試料と、この測定試料と同一の組成、同一の層
構成、および同一の製造方法によって製造された標準試
料を準備する。
素の信号強度比の関係を示す検量線を作成する。すなわ
ち、X線光電子分光分析法(XSP)や、オージェ電子
分光法(AES)など、励起電離放射線を標準試料表面
に照射して、この標準試料表面から発生する荷電粒子を
計測し、そのエネルギー分布のスペクトルを作成する。
オージェ電子分光法によって得られる荷電粒子エネルギ
ースペクトルの1例を図4に示す。図4(a)は、運動
エネルギー800eVまでの領域を測定したもので、図
4(b)は、摩耗量の異なる5試料の運動エネルギー約
115eVまでの領域を測定し重ね合わせて表示したも
のである。
いて、観察されるピークが元素に対応しているが、ピー
クの運動エネルギーから、元素を特定し、信号強度を測
定することができる。信号強度を決定する方法として
は、荷電粒子エネルギースペクトルを微分してpeak
−to−peak強度を測定する方法や、バックグラウ
ンドを排除したピークの面積を信号強度とする方法、お
よび荷電粒子エネルギースペクトルをスムージング処理
した後その荷電粒子エネルギースペクトルのピークの高
さを信号強度とする方法などの手法がある。これらの手
法は、いずれも、オージェ電子分光法(日本表面科学会
編、2001、丸善株式会社)などの文献に見られるよ
うに公知の手法である。本発明においては、本発明の試
料においては信号強度がゼロになる場合があるが、この
場合の処理が容易であること、および深さ方向で信号強
度が大きく変化するため、信号強度が大きく変化するた
め、磨耗量測定の精度がよくなることから、前記第3の
方法であるスムージング処理後の荷電粒子エネルギース
ペクトルのピーク高さから信号強度を測定することが好
ましい。
強度のデータから、特定元素の信号強度比を算出して、
測定した標準試料における表面からの深さに対応する特
定元素の信号強度比値として記録する。
の所定厚さをエッチングし、新たに生成した表面につい
て、前記工程と同等の手段により特定元素の信号強度比
を測定する。そして、得られた値を、エッチング深さ、
すなわち、試料表面からの距離に対応する特定元素の信
号強度比のデータとして、前記同様記録しておく。この
工程を複数回繰り返し、信号強度比と磨耗量との関係を
示すグラフを作成する。
電粒子エネルギースペクトルから求められる試料を構成
する元素の内の特定元素の信号強度を図5(a)に示
す。図5(a)において、横軸は、標準試料をスパッタ
リングによりエッチングする場合のスパッタリング時間
を示している。このスパッタリング時間は、スパッタリ
ング速度を一定とする条件でスパッタリングを行えば、
試料表面からの深さに比例することになり、容易に深さ
情報に換算可能である。
時間と特定の元素の信号強度のデータから、図5(b)
に示すような特定の元素の信号強度比と磨耗量との関係
を示すグラフすなわち検量線を作成する。この検量線
は、図5(a)の横軸を表面からの距離に換算し、か
つ、特定の元素の信号強度の比を算出してプロットする
ことによって作成することができる。
について、前記標準試料と同様にして、その表面に励起
電離放射線を照射して前記測定試料表面から発生する荷
電粒子を計測することによって荷電粒子エネルギースペ
クトルを作成し、前記荷電粒子エネルギースペクトルか
ら前記複数の観測元素の信号強度比を算出する。そして
得られた、特定元素の信号強度比の値を、前記検量線と
照合して、前記測定試料の摩耗量を決定することができ
る。
ルギースペクトル、エッチング時間と信号強度の関係、
検量線などをグラフを作成して、説明したが、これらは
説明を容易にするために行ったもので、実際には電子計
算機などを用いて電子的に行なうことが好ましい。
料表面の荷電粒子エネルギースペクトル測定からは、図
1(c)における判定可能範囲の信号強度比が観測され
ないような場合の摩耗量を測定する方法について説明す
る。この方法は、摩耗量の小さな測定試料表面を、所定
の厚さだけスパッタリングなどによりエッチングし、そ
の新たな表面について荷電粒子エネルギースペクトルを
測定し、その荷電粒子エネルギースペクトルから求めた
特定元素の信号強度比値を用いて、検量線から対応する
深さを求め、エッチングした厚さを差し引いて摩耗量を
決定する。この場合、スパッタリング量の精度が摩耗量
測定精度に影響を及ぼすため、測定試料をスパッタリン
グによりエッチングする際に、摩耗していない領域につ
いても同時にエッチングしこれを基準として摩耗量を算
出することもできる。すなわち、測定試料についての摩
耗量の算出値をDとし、基準点の摩耗量をRとした場合
に、実際の測定試料の摩耗量は、D−Rとなる。この方
法に依れば、エッチング条件の変動に関わりなく、確度
の高い測定値が得られる。
置は、試料に励起電離放射線を照射して前記試料表面か
ら発生する荷電粒子を計測する手段と、前記荷電粒子計
測手段からの出力信号を基に荷電粒子エネルギースペク
トルを作成する手段と、前記荷電粒子エネルギースペク
トルから、前記試料を構成する複数の元素の信号強度を
算出し、前記複数の元素の信号強度の値から信号強度比
を算出する手段と、前記複数の元素の信号強度比と、前
記荷電粒子エネルギースペクトルを観測した前記試料の
深さ位置情報とを関連づけた検量線を作成し、記録する
手段と、測定試料の前記荷電粒子エネルギースペクトル
から算出する前記複数の元素の信号強度比の値とを測定
する手段と、前記測定試料の前記複数の元素の信号強度
比の値と、前記検量線のデータから、前記測定試料の摩
耗量を算出する手段を備えたものである。
示す。図7において、71は、本発明の摩耗量測定装置
全体を制御しまた所要の演算を行うための制御演算装置
であり、いわゆる電子計算機を用いることができる。こ
の制御演算装置には、荷電粒子エネルギースペクトル測
定装置72および記憶装置73、入出力装置74が接続
されている。荷電粒子エネルギースペクトル測定装置7
1は、試料に励起電離放射線を照射して前記試料表面か
ら発生する荷電粒子を計測することによって、荷電粒子
のエネルギー分布の荷電粒子エネルギースペクトルを測
定する装置であり、このような装置としては、前述した
ように、X線光電子分光分析法(XSP)や、オージェ
電子分光法(AES)などとして市販されている装置を
用いることができる。この装置からの出力信号である荷
電粒子エネルギースペクトルは、ディジタル信号として
制御演算装置71に入力される。この入力された荷電粒
子エネルギースペクトルデータは、記憶装置73に入力
され、荷電粒子エネルギースペクトル測定の条件、すな
わち、標準試料の荷電粒子エネルギースペクトル、測定
試料の荷電粒子エネルギースペクトルの別、あるいは、
測定表面の位置情報、すなわち、エッチング除去した膜
厚情報と関連づけられて記録されている。
る複数の標準試料の荷電粒子エネルギースペクトルデー
タのデータは、制御演算装置71に転送され、荷電粒子
エネルギースペクトルを微分してpeak−to−pe
ak強度を測定する方法や、バックグラウンドを排除し
たピークの面積を信号強度とする方法、および荷電粒子
エネルギースペクトルをスムージング処理した後その荷
電粒子エネルギースペクトルのピークの高さを信号強度
とする方法などの特定元素の信号強度を決定する手法を
具現化したアルゴリズムに従って、特定の元素の信号強
度が算出され、これに基づいて検量線が作成される。こ
の検量線は、図5(b)に示すようなグラフとして作成
もできるが、磨耗量に対する信号強度比の値とを関連づ
けた換算表のような電子計算機上のテーブルとして作成
することも可能である。さらに、この検量線の線図が、
関数に近似することができる場合には、近似関数として
記録しても良い。図7において74は、入出力装置であ
り、これは、この測定の条件等を入力し、また測定結果
を出力するために用いられ、電子計算機のキーボードお
よびCRTなどの画像文字表示装置で実現することがで
きる。
電子計算機と、汎用の分光分析装置を組み合わせ、前記
本発明の摩耗量測定装置の機能をソフトウエアによって
実現することができる。一方、各機能をそれぞれ専用の
ハードウエアで製作し、専用の制御装置によって制御す
る専用機として実現することもできる。
分光法を用いたハードディスクドライブのヘッド保護膜
の摩耗測定を、図2ないし図6を参照しながら説明す
る。
ブのヘッド付近の構造および動作時の様子を表す概略図
である。図2に示すように、ハードディスクドライブの
ヘッドアーム1の先端にはスライダ2が固定されてお
り、その一端に磁気情報の再生/書き込みを行うリード
/ライト素子5が作製されている。またスライダ2の表
面には、ヘッドとディスクの間を流れる気流を利用して
スライダ2の姿勢を制御するためのパッドが設けられて
おり、各々に耐摩耗性のダイヤモンドライクカーボン膜
(流入側パッド)3およびダイヤモンドライクカーボン
膜(流出側パッド)4が成膜されている。図3はハード
ディスクドライブの動作時におけるスライダ2とディス
ク表面7の位置関係を示したもので、リード/ライト素
子5付近を拡大している。この図はヘッドとディスク表
面7の間に空間がある浮上型ヘッドの動作中の様子を示
しているが、この浮上量は製品レベルで10nm前後、
開発品では8nm程度まで小さくなっており、ディスク
表面7の微小な凹凸や異物との接触、あるいは動作開始
/終了時の不安定姿勢によるディスクとの衝突の可能性
がある。さらに現在開発レベルの接触型ヘッドでは、ヘ
ッドとディスクが常時接触した状態で動作する。このよ
うな動作中の接触や衝突により、スライダ2に設けられ
たダイヤモンドライクカーボン膜(流出側パッド)4は
徐々に摩耗し、最終的にリード/ライト素子5が露出、
酸化してしまうとハードディスクドライブとして動作不
能になる。本実施例のハードディスクヘッドでは、この
ダイヤモンドライクカーボン膜(流出側パッド)4の膜
厚は6nm、またこの膜とスライダ2の密着性を向上さ
せるためのシリコン層6の厚さは2nmであり、加速条
件下で1ヶ月間の摺動試験を行った後にこれらの膜の摩
耗量を測定した。
スペクトル分析例と、摩耗量による荷電粒子エネルギー
スペクトル変化の例である。図4(a)は、薄くなった
ダイヤモンドライクカーボン膜(以後DLC膜)を通し
てシリコン層6のSiやスライダ2に含まれるAl、T
i、Oが検出されていることを示すオージェ電子スペク
トルである。横軸は電子の運動エネルギー、縦軸は検出
された電子の数を表しており、大きなバックグランドの
うえに、C、Si、Al、Ti、Oに帰属されるオージ
ェ電子ピークが認められる。図4(b)は摩耗量による
オージェ電子スペクトルの変化を示した例である。重ね
描きされた荷電粒子エネルギースペクトルは下から順に
摩耗量が大きくなっており、摩耗量が大きくなるにつれ
てSiのピーク強度が増加し、さらに下地のAlが検出
され始めると弱くなることが分かる。
号強度および信号強度比の深さ方向分布の例である。図
5(a)は評価した摺動試験後ヘッドと同一ロットで未
摺動のヘッドを標準試料とし、C、O、Siの信号強度
の深さ方向分布を測定したものである。本実施例bにお
いては、スムージング後の荷電粒子エネルギースペクト
ルにおけるピーク高さを用いた。またDLC膜とシリコ
ン層の界面に相当するスパッタ時間8については、客観
的に決められるという理由から、Siの信号強度が最大
となるスパッタ時間4.5分とした。図5(b)は図5
(a)を元に作成した各元素の強度比の深さ方向分布で
あり、横軸は摩耗量に変換している。このように測定試
料とまったく同じ膜構造をもつ標準試料から求めた強度
比と摩耗量の対応を用いることにより、膜構造のばらつ
きやスパッタエッチング速度の変動に由来する誤差を抑
制することができる。なお、この図から分かるように、
評価試料の摩耗量が3.3nm以下の場合にはSiのピ
ークが検出されないため、その場合はSiが検出される
まで、あらかじめスパッタエッチングを行っておく。
場所を表す走査電子顕微鏡像と、各測定場所において得
られた摩耗量を示す表である。図6に示す点aから点i
までの9点について摩耗量を評価したが、摩耗量が少な
く、そのままではSiが検出されなかったため、あらか
じめ約2.5分間のスパッタエッチングを行ってからオ
ージェ電子スペクトルを測定した。またその際、ディス
クと接触する可能性がない流入側のダイヤモンドライク
カーボン膜3も同時にスパッタエッチングを行い、流入
側パッド上の摩耗していない基準点を摩耗量ゼロの基準
として用いた。この方法によって得られる各測定点の摩
耗量を表1に示す。表1は上記の各測定点における信号
強度比と、これを標準試料の深さ方向プロファイルと比
較することによって得られた摩耗量の表である。app
arentはスパッタエッチング後にそのまま求めた見
かけの摩耗量、realは基準点の摩耗量がゼロだった
として求めたスパッタエッチング前の実際の摩耗量であ
る。この表から、ヘッドのDLC膜の摩耗量は場所によ
って異なるが最大2.5nmであり、図6の画像でヘッ
ドの右側を中心とした偏摩耗を生じていることが分か
る。
薄い保護膜をもった摺動部材における1nm以下の微小
摩耗を高精度に測定することができる。またこれによ
り、保護膜の摩耗寿命の予測精度が向上するうえ、摩耗
寿命予測や保護膜材料の選定、摺動部材の形状検討に必
要な試験期間を大幅に短縮することが可能になる。さら
に1μm以下の微小領域の分析が可能なオージェ電子分
光法を用いる場合には、摩耗面上の複数の点について摩
耗量を測定することにより、場所による摩耗量の違い、
すなわち偏摩耗の有無を容易に知ることができる。
ブのヘッド付近の構造を表す概略図。
ブのヘッド付近の動作時の様子を表す概略図。
ル分析例と、摩耗量による荷電粒子エネルギースペクト
ル変化の例を示す図。
よび信号強度比の深さ方向プロファイル例を示す図。
す走査電子顕微鏡像を示す図。
に相当するスパッタ時間 9…ダイヤモンドライクカーボン膜とシリコン層の界面
に相当する摩耗深さ 10…制御演算装置 11…スペクトル測定装置 12…記憶装置 13…入出力装置
Claims (5)
- 【請求項1】下地材料上に表面層を形成した測定試料の
表面磨耗量を測定する磨耗量測定方法であって、 実質的に磨耗する前の前記測定試料と同一な層構造の標
準試料を膜厚方向にエッチングして擬似磨耗すると共
に、エッチング中の前記標準試料に励起電離放射線を照
射して前記標準試料から発生する荷電粒子を検出するこ
とによって得られる前記標準試料の下地層の元素に起因
する信号強度と前記標準試料の表面層の元素に起因する
信号強度との比率を繰返し記録し、前記標準資料の擬似
磨耗量と前記比率との関係を得る標準試料検出工程と、 表面磨耗後の前記測定試料に前記励起電離放射線を照射
して前記測定試料から発生する荷電粒子を検出すること
で得られる前記測定試料の下地層の元素に起因する信号
強度と前記測定試料の表面層に起因する信号強度との比
率を検出する測定試料検出工程と、 前記標準試料検出工程で得られた前記関係と前記測定試
料検出工程で検出された比率とを照合することにより、
磨耗後の前記測定試料表面の位置情報を得る工程とを有
する特徴とする磨耗量測定方法。 - 【請求項2】前記エッチングは、スパッタエッチング法
を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の摩耗量測
定方法。 - 【請求項3】前記測定試料検出工程の前に、磨耗後の前
記測定試料表面を、予め所定深さまでエッチングするこ
とを特徴とする請求項1または請求項2記載の摩耗量測
定方法。 - 【請求項4】前記測定試料は磨耗領域と非磨耗領域とを
有しており、 前記磨耗量測定工程の前に、前記磨耗領域及び前記非磨
耗領域に対して膜厚方向にエッチングして擬似磨耗する
工程をさらに有し、 前記測定試料検出工程は、エッチング後の前記磨耗領域
及び前記非磨耗領域に励起電離放射線を照射して前記測
定試料から発生する荷電粒子を検出することによって得
られる前記測定試料の下地層の元素に起因する信号強度
と前記標準試料の表面層の元素に起因する信号強度との
比率をそれそれ測定し、 前記標準試料検出工程で得られた前記関係と前記比率と
を照合することにより、前記磨耗領域及び前記非磨耗領
域の見かけの磨耗量を得、それぞれの前記見かけの磨耗
量の差から、前記測定試料の磨耗領域の磨耗量を得るこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載
の磨耗量測定方法。 - 【請求項5】試料に励起電離放射線を照射して前記試料
表面から発生する荷電粒子を計測する手段と、 前記荷電粒子計測手段からの出力信号を基に荷電粒子エ
ネルギースペクトルを作成する手段と、 前記荷電粒子エネルギースペクトルから、前記試料を構
成する複数の元素の信号強度を算出し、前記複数の元素
の信号強度の値から信号強度比を算出する手段と、 前記複数の元素の信号強度比と、前記荷電粒子エネルギ
ースペクトルを観測した前記試料の深さ位置情報とを関
連づけた検量線を作成し、記録する手段と、 測定試料の前記荷電粒子エネルギースペクトルから算出
する前記複数の元素の信号強度比の値とを測定する手段
と、 前記測定試料の前記複数の元素の信号強度比の値と、前
記検量線のデータから、前記測定試料の摩耗量を算出す
る手段を備えたことを特徴とする摩耗量測定装置。
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