JP2003279717A - 高分子液晶を用いてなる回折素子 - Google Patents
高分子液晶を用いてなる回折素子Info
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Abstract
方性が小さく、屈折率および屈折率異方性の波長分散が
小さい高分子液晶を用いた回折素子、およびこれを製造
するための重合性液晶組成物を提供することである。 【解決手段】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物を少なくとも1種含む重合性液晶組成物
を、重合して得られる高分子液晶で形成された回折格子
を有する、波長が450nmを超える光用の回折素子を
提供する。
Description
を超える光用の回折素子、およびこれを製造するための
重合性液晶組成物に関する。
合性液晶化合物(以下、重合性液晶モノマともいう。)
は、重合性モノマとしての性質と液晶としての性質を併
有する。したがって、重合性液晶モノマを配向させた状
態で重合させると、配向が固定化された重合体、すなわ
ち高分子液晶が得られる。こうして得られる高分子液晶
は、液晶性骨格の屈折率異方性に基づく光学異方性を有
し、液晶配向状態の制御により特殊な特性も付与できる
ため、位相差フィルムや偏光ホログラム等の光学素子に
応用されている。
特に光重合性官能基を有する光重合性液晶モノマは、光
を照射して重合させることで、簡単に高分子液晶を作製
できる優れた化合物である。
は、特開平11−211905号公報に記載があるよう
に、その偏光依存性に優れることにより高い光利用効率
を発現する。このとき高分子液晶による格子間隙を充填
材で満たし、充填材の屈折率と高分子液晶の常光屈折率
を一致させると、0次の透過率が最大となる。更に、格
子高さd、高分子液晶の屈折率異方性Δn、波長λとす
ると、Δn・d=λ/2を満たすとき、±1次の回折効
率が最大となる。
子の回折効率、すなわち0次の直線透過光と±1次の回
折光との光の強度比の設計は、Δn・dの調整によりな
される。すなわち、格子高さと用いる高分子液晶の種類
とを変えることにより、任意の回折効率を示す偏光回折
素子を作製することができる。
めには、Δn・dをλ/2より小さく設計すればよい。
例えば、波長650nmの光における0次透過光と1次
回折光の強度比が15対1である偏光グレーティングを
得るためには、回折格子のΔn・dを約90nmとする
この場合のΔn・dは、該回折素子の回折効率が最大と
なるための値であるλ/2すなわち325nmの1/3
以下である。
に用いられてきた高分子液晶としては、素子の小型化高
効率化を達成するために、特開2001−220583
号公報に示されるように高い屈折率異方性を有するもの
が多く開発されてきた。しかしΔn・dが小さい設計の
回折素子では、従来の高Δnを有する高分子液晶を用い
ると格子高さdを小さくする必要があり、製造が困難に
なり生産歩留まりが悪くなる等の問題があった。
高分子液晶を透過する光の波長が変動した場合に屈折率
およびΔnも大きく変動する、すなわち波長分散が大き
い。したがって、光源の劣化等による使用光の波長の変
動に伴い、高分子液晶の屈折率およびΔnが変化し、回
折効率がばらつく問題もある。
子液晶の開発が強く求められていた。
率異方性が小さく、屈折率および屈折率異方性の波長分
散が小さい高分子液晶を用いた波長が450nmを超え
る光用の回折素子、およびこれを製造するための重合性
液晶組成物を提供することである。
たは飽和ヘテロ環を有する重合性液晶化合物を少なくと
も1種含む重合性液晶組成物を重合して得られる高分子
液晶で形成された回折格子を有する、波長450nmを
超える光用の回折素子を提供する。
物(以下化合物1ともいい、他の場合も同様である。)
を少なくとも1種含む重合性液晶組成物を重合して得ら
れる高分子液晶で形成された回折格子を有する、波長が
450nmを超える光用の回折素子を提供する。
子、ハロゲン原子またはシアノ基。 X1:単結合、−COO−、−OCO−または−O−。 Y1:−CH2−、−OCH2CH2−または−CH2
CH2O−。m:0〜10の整数。 Z1、Z2、Z3、Z4、Z5:それぞれ独立して単結
合、−O−、−OCO−、−COO−、−CO−、−C
ONH−、−NHCO−、−NH−、−C≡C−、―C
H=CH−、−CH2CH2−、−N=CH−、−CH
=N−または−N=N−。 E1、E2、E3、E4:それぞれ独立して2価の環基
であり、存在する環のうち少なくとも1つは飽和炭素環
または飽和ヘテロ環である。環の水素原子の1個以上が
フッ素原子、塩素原子またはメチル基に置換されていて
もよい。p、q:それぞれ独立して、0または1。
は、重合性官能基とメソゲン骨格とを有する重合性液晶
化合物であり、メソゲン骨格内に飽和炭素環または飽和
ヘテロ環(以下、総称して飽和環ともいう。)を少なく
とも1種含む。飽和環は、不飽和環より極性が小さいた
め、該重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物を重合
して得られる高分子液晶の屈折率異方性は、飽和環を有
さない高分子液晶と比較すると低い値となる。
らなる飽和の環状化合物であり、環を構成する炭素原子
の数は、3〜10であるのが好ましい。飽和ヘテロ環と
は、炭素原子と水素原子とヘテロ原子とからなる飽和の
環状化合物であり、環を構成する原子の数は3〜10で
あるのが好ましい。また、ヘテロ原子としては、酸素原
子、硫黄原子、窒素原子などが挙げられる。飽和環とし
ては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ビシクロ
[2.2.2]オクタン環、ジオキサン環等が挙げら
れ、シクロヘキサン環が好ましい。これら環からなる2
価の環基としては、下記のようなトランス−1,3−シ
クロペンチレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレ
ン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、
トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基があ
る。
よび該化合物を含む重合性液晶組成物は融点が低く、室
温で安定した液晶相が発現しやすいため好ましい。
化合物は、化合物1であるのが好ましい。
して2価の環基であり、存在する環のうち少なくとも1
つは飽和炭素環または飽和ヘテロ環である。存在する環
とはpが1の場合にE1を含み、qが1の場合にE4を
含む、E2およびE3をいう。環の水素原子の1個以上
がフッ素原子、塩素原子またはメチル基に置換されてい
てもよい。
1,3−シクロペンチレン基、トランス−1,4−シク
ロヘキシレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オク
チレン基、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジ
イル基、1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレンジ
イル基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−ピリミジ
ンジイル基、3,6−ピランジイル基などが挙げられ
る。好ましくは、トランス−1,4−シクロヘキシレン
基、1,4−フェニレン基である。
−フェニレン基を有する場合、該化合物は、広い温度範
囲で液晶性を示すので好ましい。また、化合物1の2価
の環基の水素原子が置換された場合、一般的に融点が低
下し、特にフッ素原子に置換された場合は粘度が低下す
る。目的に応じて置換基は選択することができる。
短い方が重合後の高分子液晶が硬くなり、屈折率異方性
の温度依存性が小さくなるので好ましい。m=0、Y1
が−CH2−かつm=1〜6、または、Y1が−CH2
CH2O−かつm=1〜2、であることが好ましい。
れ独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、
−CO−、−CONH−、−NHCO−、−NH−、−
C≡C−、―CH=CH−、−CH2CH2−、−N=
CH−、−CH=N−または−N=N−であるが、なか
でも単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−CO
−または−CH2CH2−であると、屈折率異方性が小
さくなるので好ましい。特に単結合、−O−、−OCO
−または−CH2CH2−であると、化合物1およびそ
れを含む組成物の融点が低くなるので好ましい。融点が
低いと、該組成物は広い温度範囲で液晶性を発現するの
で好ましい。
または−O−であり、−COO−が好ましい。
水素原子が好ましい。R2は置換基を有していてもよい
アルキル基、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基で
あるが、なかでも水素原子がフッ素原子、塩素原子に置
換されていてもよいアルキル基であると、化合物1は、
融点が低くなり、かつ広い温度範囲で液晶性を発現する
ので好ましい。さらに、該化合物を含む組成物を重合さ
せた高分子液晶は、屈折率異方性が低くなる。該アルキ
ル基の中でも、炭素数が1〜10のものがより好まし
い。
が好ましい。 CH2=CR1−X1−E2−Z3−E3−R2・・・式2 R1、X1、E2、Z3、E3、R2は、それぞれ式1
の場合と同じである。
れる化合物が好適である。 CH2=CH−COO−Ph−OCO−Cy−R3・・・式3 Phは基中の水素原子の1個以上が、フッ素原子、塩素
原子またはメチル基に置換されていてもよい1,4−フ
ェニレン基、Cyは基中の水素原子がフッ素原子、塩素
原子またはメチル基に置換されていてもよいトランス−
1,4−シクロヘキシレン基、R3は炭素数1〜8のア
ルキル基を示す。以下に記載のPh、Cyも上記と同じ
基を表す。
ロピルシクロヘキシルカルボニルオキシ)フェニルアク
リレート、4−(トランス−4’−n−ブチルシクロヘ
キシルカルボニルオキシ)フェニルアクリレート、4−
(トランス−4’−n−ペンチルシクロヘキシルカルボ
ニルオキシ)フェニルアクリレート、4−(トランス−
4’−n−ヘキシルシクロヘキシルカルボニルオキシ)
フェニルアクリレートが好ましく例示される。
物1を1種以上含むのが好ましい。また該重合性液晶組
成物は、化合物1のほかに、化合物1以外の重合性液晶
化合物、重合性非液晶化合物、非重合性液晶化合物、非
重合性非液晶化合物(以下総称して、他の化合物ともい
う。)を適宜加えて、所望の特性を有する組成物とする
ことが望ましい。飽和環を有する重合性液晶化合物の組
成物中での割合は、10%〜100%(質量基準であ
る。以下同じ。)が好ましく、さらに50〜100%が
好ましい。50%以上であると、組成物の屈折率異方性
が小さくなるので好ましい。
のが好ましく、1種または2種以上を組み合わせて用い
ることもできる。
性非液晶化合物を含む場合、該化合物の組成物中での割
合は、該組成物が液晶性を有する範囲であればよく、特
に限定されない。また、非重合性液晶化合物および/ま
たは非重合性非液晶化合物を含む場合、該化合物の組成
物中での割合は、該組成物を重合させた高分子液晶が固
体になる範囲であればよく、特に限定されない。
る重合性液晶化合物が融点が低く、屈折率異方性も低い
ことから好適である。 CH2=CH−COO−Ph−OCO−Ph−R4・・・式4 R4は炭素数1〜8のアルキル基を表す。
ェニルカルボニルオキシ)フェニルアクリレート、4−
(4’−n−ブチルフェニルカルボニルオキシ)フェニ
ルアクリレート、4−(4’−n−ペンチルフェニルカ
ルボニルオキシ)フェニルアクリレート、4−(4’−
n−ヘキシルフェニルカルボニルオキシ)フェニルアク
リレートが好ましく例示される。
重合性液晶化合物も融点が低く、広い温度範囲で液晶性
を示すので好適である。 CH2=CHCOO−Ph−OCO−Ph−OCOO−R5・・・式5 R5は炭素数1〜8の直鎖状アルキル基を示す。
カルボニルオキシ)ベンゾイルオキシ)フェニルアクリ
レート、4−(4’−(n−ブトキシカルボニルオキ
シ)ベンゾイルオキシ)フェニルアクリレート、4−
(4’−(n−ペンチルオキシカルボニルオキシ)ベン
ゾイルオキシ)フェニルアクリレート、4−(4’−
(n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ベンゾイルオ
キシ)フェニルアクリレートが好ましく例示される。
広い範囲で液晶相を示すことが望ましく、−30〜15
0℃、さらには−10〜120℃の温度範囲で液晶相を
発現するよう調整されるのが好ましい。
該組成物の屈折率異方性が波長633nmの光において
0.01以上0.15以下となるように、組成が調整さ
れるのが好ましい。0.15以下であると該重合性液晶
組成物を重合して得られた高分子液晶の屈折率異方性を
小さくできるので好ましい。また0.01以上である
と、該高分子液晶が液晶性を示すため好ましい。
晶組成物を重合させることにより得られる。重合方法と
しては、光重合方法、熱重合方法などが挙げられ、光重
合方法が好ましい。光重合法においては該重合性液晶組
成物を配向させた状態で重合させることが好ましい。ま
た、光重合する場合には、光重合開始剤を用いると効率
よく重合できる。光重合開始剤としては特に限定されな
いが、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ベンゾイ
ン類、ベンジル類、ミヒラーケトン類、ベンゾインアル
キルエーテル類、ベンジルジメチルケタール類、チオキ
サントン類などが好ましく使用できる。該光重合開始剤
は、1種類または2種類以上を使用できる。該光重合開
始剤の使用量は、組成物に対して0.1〜10%が好ま
しく、特に0.3〜2%が好ましい。
可視光線などが挙げられる。この際、重合性液晶組成物
の支持体としては、ガラス、プラスチック等を使用でき
る。支持体表面には配向処理を施す。配向処理は、支持
体表面を、綿、羊毛等の天然繊維、ナイロン、ポリエス
テル等の合成繊維などで直接ラビングしてもよく、ポリ
イミド、ポリアミド等を塗布した後該塗布面を上記繊維
等でラビングしてもよい。次にガラスビーズなどのスペ
ーサを支持体表面に配置し、複数枚の支持体を、所望の
間隔に制御して対向させ、支持体間に本発明における重
合性液晶組成物を注入し、充填する。
合させるためには、重合時、該組成物を液晶状態に保つ
のが好ましい。液晶状態に保つためには、雰囲気温度を
融点Tmからネマチック相−等方相相転移点Tcの範囲
にすればよい。しかしTcに近い温度では、屈折率異方
性が極めて小さいので、雰囲気温度の上限は(Tc−1
0)℃以下とするのがより好ましい。
光における屈折率異方性が0.01以上0.06以下で
あることが好ましく、0.02以上0.05以下である
ことがより好ましい。また本発明の高分子液晶は支持体
に挟んだまま用いてもよく、支持体から剥離して用いて
もよい。
重合した場合には、得られた高分子液晶を配向させ、配
向した高分子液晶で回折素子を作製する。たとえば、高
分子液晶の溶液を配向処理された支持体表面に塗布して
乾燥し、配向した高分子液晶からなるコーティング膜を
形成することができる。こうして作製された高分子液晶
は、本発明の回折素子に好適であり、該回折素子を用い
て、光ヘッドを作製できる。
高さは、1〜100μmであることが好ましく、2〜2
0μmがより好ましい。2μm以上であると、回折素子
を容易に製造できるため好ましい。また、本発明の回折
素子は、格子高さを任意に変えることにより、任意の回
折効率を有する回折素子を容易に作成できる。本発明の
回折素子として、偏光グレーティング素子が好ましく挙
げられる。
超える光用の回折素子である。光の波長は、500〜1
800nmであることが好ましく、特にCD、DVD用
の光の波長であることが好ましい。
4−(トランス−4’−n−プロピルシクロヘキシルカ
ルボニルオキシ)フェニルアクリレート(下記化合物
6、以下A1ともいう。)、4−(トランス−4’−n
−ペンチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)フェニル
アクリレート(下記化合物7、以下A2ともいう。)を
用いて組成物B1を作製した。組成物B1の組成比は質
量比で、A1:A2=0.5:0.5とした。CH2=
CHCOOPh−OCO−Cy−C3H7・・・・式6 CH2=CHCOOPh−OCO−Cy−C5H11・
・・式7 この組成物B1は室温でネマチック液晶であり、Tcは
95℃を示した。またこの組成物の30℃、589nm
における屈折率異方性Δnは0.101であった。
m×0.5mmのガラス板に配向剤であるポリイミド溶
液をスピンコータで塗布して乾燥した後、ナイロンクロ
スで一定方向にラビング処理して、支持体を作製した。
該配向処理した面が向かい合うように2枚の支持体を接
着剤を用いて貼り合わせてセル1を作製した。その際、
接着剤にガラスビーズを混入させ、支持体の間隔が3μ
mになるように調整した。
キュアー907(チバガイギー社製)」を組成物に対し
て0.2%添加したものを、セル1に70℃で注入し
た。次に30℃で80mW/cm2の強度の紫外線を積
算光量が5300mJ/cm2となるよう照射し、光重
合を行い、高分子液晶D1を作製した。高分子液晶D1
の各波長における屈折率を表1に示す。
波長1300nmの光での屈折率異方性はともに0.0
5以下であり、かつ屈折率の波長分散も小さかった。
分子液晶の調整]4−アクリロイルオキシ−4’−シア
ノビフェニル(下記化合物8、以下A3ともいう。)、
4−(3−アクリロイルオキシプロピル)オキシ−4’
−シアノビフェニル(下記化合物9、以下A4ともい
う。)、4−(4’−n−ブチルフェニルカルボニルオ
キシ)フェニルアクリレート(下記化合物10、以下A
5ともいう。)、4−(4’−n−ペンチルフェニルカ
ルボニルオキシ)フェニルアクリレート(下記化合物1
1、以下A6ともいう。)を用いて組成物B2を作製し
た。組成物B2の組成比は質量比で、A3:A4:A
5:A6=0.25:0.25:0.25:0.25と
した。 CH2=CHCOOPhPhCN・・・・・・・・・・・・式8、 CH2=CHCOO(CH2)3OPhPhCN・・・・・式9、 CH2=CHCOOPh−OCO−Ph−C4H9・・・・式10、 CH2=CHCOOPh−OCO−Ph−C5H11・・・式11。
あり、Tcは71℃を示した。またこの組成物の25
℃、589nmにおける屈折率異方性Δnは0.20で
あった。また組成物B2を用いること以外は例2と同様
にして、高分子液晶D2を作製した。高分子液晶D2の
各波長における屈折率を表2に示す。
cm×5cm×0.5mmのガラス板に配向剤としてポ
リイミドをスピンコータで塗布して乾燥した後、ナイロ
ンクロスで一定方向にラビング処理して、支持体を作製
した。配向処理した面が向かい合うように2枚の支持体
を接着剤を用いて貼り合わせてセル2を作製した。その
際、接着剤にガラスビーズを混入させ、支持体の間隔が
2.3μmになるように調整した。
キュアー907(チバガイギー社製)」を組成物に対し
て0.2%添加したものを、セル2に70℃で注入し
た。次に25℃で紫外線を照射し光重合を行って高分子
液晶D1を作製した。そして、一方の支持体を高分子液
晶D1からはがした後、エッチングにより高分子液晶D
1の格子を形成した。続いて格子の凹部を透明充填材
(エンチオール系化合物)で満たし、偏光回折素子すな
わち偏光グレーティングを作製した。この回折素子の波
長650nmの光に対する往路0次の透過率は86%、
±1次の回折効率は11%であった。
組成物B2を用いて、支持体の間隔以外は例4と同様に
して、回折効率が11%の偏光グレーティングの作製を
試みたが、支持体の間隔を0.7μmとする必要があ
り、作製は不可能であった。
晶は、屈折率異方性が小さい。したがって、該高分子液
晶で形成された回折格子の格子高さdを大きくしても、
Δn・dの値を小さくでき、回折効率を小さくすること
ができる。これらのことより、本発明の回折素子は、容
易に製造することができ、生産性に優れた回折素子であ
る。
率異方性の波長分散が小さい。したがって、本発明の回
折素子は、光の波長の変動等による回折効率の変動を小
さくできる。本発明の回折素子は、上記の利点を有する
ため、光ヘッド等の部品として好適である。
Claims (11)
- 【請求項1】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物を少なくとも1種含む重合性液晶組成物
を重合して得られる高分子液晶で形成された回折格子を
有する、波長が450nmを超える光用の回折素子。 - 【請求項2】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物が、式1で表される重合性液晶化合物で
ある、請求項1に記載の回折素子。 CH2=CR1−X1−(Y1)m−Z1−(E1)p−Z2−E2−Z3− E3−Z4−(E4)q−Z5−R2・・・式1 式中の記号は以下の意味を示す。 R1:水素原子またはメチル基。 R2:置換基を有していてもよいアルキル基、水素原
子、ハロゲン原子またはシアノ基。 X1:単結合、−COO−、−OCO−または−O−。 Y1:−CH2−、−OCH2CH2−または−CH2
CH2O−。m:0〜10の整数。 Z1、Z2、Z3、Z4、Z5:それぞれ独立して、単
結合、−O−、−OCO−、−COO−、−CO−、−
CONH−、−NHCO−、−NH−、−C≡C−、―
CH=CH−、−CH2CH2−、−N=CH−、−C
H=N−または−N=N−。 E1、E2、E3、E4:それぞれ独立して2価の環基
であり、存在する環のうち少なくとも1つは飽和炭素環
または飽和ヘテロ環である。環の水素原子の1個以上は
フッ素原子、塩素原子またはメチル基に置換されていて
もよい。p、q:それぞれ独立して、0または1。 - 【請求項3】E1、E2、E3、E4の存在する環のう
ち1つ以上が、水素原子の1個以上がフッ素原子、塩素
原子またはメチル基に置換されていてもよいトランス−
1,4−シクロヘキシレン基である、請求項2に記載の
回折素子。 - 【請求項4】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物が、式2で表される化合物である、請求
項1、2または3に記載の回折素子。 CH2=CR1−X1−(Y1)m−Z1−E2−Z3−E3−R2・・・式 2 R1、X1、Y1、Z1、Z3、R2は、それぞれ式1
の場合と同じである。E2、E3は、それぞれ独立して
2価の環基であり、該環のうち少なくとも1つは飽和炭
素環または飽和ヘテロ環である。環の水素原子の1個以
上がフッ素原子、塩素原子またはメチル基に置換されて
いてもよい。mは0〜10の整数である。 - 【請求項5】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物が、式3で表される化合物である、請求
項1〜4のいずれかに記載の回折素子。 CH2=CH−COO−Ph−OCO−Cy−R3・・・式3 R3は、炭素数1〜8のアルキル基である。Phは基中
の水素原子の1個以上が、フッ素原子、塩素原子または
メチル基に置換されていてもよい1,4−フェニレン
基、Cyは基中の水素原子がフッ素原子、塩素原子また
はメチル基に置換されていてもよいトランス−1,4−
シクロヘキシレン基を表す。 - 【請求項6】飽和炭素環または飽和ヘテロ環を有する重
合性液晶化合物を、組成物中に10〜100%(質量基
準である。)含む請求項1〜5のいずれかに記載の回折
素子。 - 【請求項7】高分子液晶が、重合性液晶組成物を配向さ
せた状態で紫外光または可視光を照射することにより重
合させて得られるものである、請求項1〜6のいずれか
に記載の回折素子。 - 【請求項8】高分子液晶の波長633nmの光における
屈折率異方性が、0.01以上0.06以下の高分子液
晶である請求項1〜7のいずれかに記載の回折素子。 - 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の回折素子
を製造するための当該請求項記載の重合性液晶組成物。 - 【請求項10】請求項9に記載の重合性液晶組成物を重
合して得られる高分子液晶。 - 【請求項11】請求項1〜8のいずれかに記載の回折素
子を用いてなる光ヘッド。
Priority Applications (1)
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JP2002083462A JP2003279717A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 高分子液晶を用いてなる回折素子 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024176863A1 (ja) * | 2023-02-24 | 2024-08-29 | Agc株式会社 | 偏光素子 |
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2002
- 2002-03-25 JP JP2002083462A patent/JP2003279717A/ja active Pending
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WO2024176863A1 (ja) * | 2023-02-24 | 2024-08-29 | Agc株式会社 | 偏光素子 |
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