JP2003278819A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents
減衰力調整式油圧緩衝器Info
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Abstract
て、必要な応答性を確保しつつ、ソフト側の減衰力を充
分小さくして、車両の乗り心地をよくする。 【解決手段】 油液を封入したシリンダ2内にピストン
ロッド9を連結したピストン3を摺動可能に嵌装する。ピ
ストン3に、パイロット型の伸び側および縮み側減衰力
調整機構4,5を設ける。伸び側減衰力調整機構4のパイロ
ット制御弁として、固定オリフィス25の下流側にスプー
ル部42(流量制御弁)および弁体34(圧力制御弁)を直列に
配置し、これらの間の圧力をパイロット圧として背圧室
19に導入する。スプール部42および弁体34の開度を大き
くすることにより、伸び側ソフト側の減衰力を充分小さ
くして、車両の乗り心地をよくすることができる。スプ
ール部42の開度を小さくすることにより、弁体34の開度
の小さな変化によって、パイロット圧を制御することが
でき、応答性を高めることができる。
Description
装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するもの
である。
油圧緩衝器には、路面状態、走行状態等に応じて、乗り
心地や操縦安定性を向上させるために、減衰力特性を適
宜調整できるようにした減衰力調整式油圧緩衝器があ
る。
を封入したシリンダ内にピストンロッドを連結したピス
トンを摺動可能に嵌装してシリンダ内を2室に画成し、
ピストン部にシリンダ内の2室を連通させる主油液通路
およびバイパス通路を設け、主油液通路にはオリフィス
およびディスクバルブ等からなる減衰力発生機構を設
け、バイパス通路にはその通路面積を調整する減衰力調
整弁を設けた構成となっている。
イパス通路を開いてシリンダ内の2室間の油液の流通抵
抗を小さくすることにより減衰力を小さくし、また、バ
イパス通路を閉じて2室間の流通抵抗を大きくすること
により減衰力を大きくする。このように、減衰力調整弁
の開閉により減衰力特性を適宜調整することができる。
の通路面積のみによって減衰力を調整するものでは、ピ
ストン速度の低速域においては、減衰力は油液通路のオ
リフィスの絞りに依存するので、減衰力特性を大きく変
化させることができるが、ピストン速度の中高速域にお
いては、減衰力が主油液通路の減衰力発生機構(ディス
クバルブ等)の開度に依存するため、減衰力特性を大き
く変化させることができない。
載されているように、主油液通路の減衰力発生機構とし
て、ディスクバルブの背部に背圧室(パイロット室)を
形成し、この背圧室を固定オリフィスを介してディスク
バルブの上流側のシリンダ室に連通させ、また、流量制
御弁(パイロット制御弁)を介してディスクバルブの下
流側のシリンダ室に連通させてパイロット型減衰力調整
弁としたものが知られている。
量制御弁を開閉することにより、シリンダ内の2室間の
連通路面積を直接調整するとともに、流量制御弁で生じ
る圧力損失によって背圧室の圧力を変化させてディスク
バルブの開弁圧力を変化させることができる。このよう
にして、オリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗
にほぼ比例する)およびバルブ特性(減衰力がピストン
速度にほぼ比例する)を調整することができ、減衰力特
性の調整範囲を広くすることができる。
載されているように、上述のパイロット型減衰力調整弁
を備えた減衰力調整式油圧緩衝器において、パイロット
制御弁として圧力制御弁を用いることにより、減衰力の
ピストン速度に対する依存性を小さくして、減衰力を直
接制御可能としたものが知られている。
来のパイロット制御弁として圧力制御弁を用いた減衰力
調整式油圧緩衝器では、次のような問題がある。車両の
走行状態に応じて減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力を最
適に制御するいわゆるセミアクティブダンパ制御等のサ
スペンション制御においては、乗り心地をよくするた
め、減衰力調整式油圧緩衝器のソフト側の減衰力をでき
るだけ小さくすることが望まれる。
いては、ピストン速度の低速域の減衰力は、パイロット
制御弁の上流側の固定オリフィスの流路面積に依存する
ので、この固定オリフィスの流路面積を大きく設定し、
パイロット制御弁である圧力制御弁の開度をできるだけ
大きくすることにより、ピストン速度の低速域におい
て、減衰力を小さくすることができる。
弁の弁体のストロークが大きくなるため、応答性が悪化
することになる。特に、パイロット制御弁をピストンロ
ッドに内蔵したものでは、圧力制御弁の弁体の径が小さ
いため、圧力制御弁の開度を大きくするには、その分、
ストロークを大きくする必要があり、応答性の悪化が問
題となる。
であり、必要な応答性を確保しつつ、ソフト側の減衰力
を充分小さくすることができるパイロット型の減衰力調
整式油圧緩衝器を提供することを目的とする。
めに、請求項1の発明に係る減衰力調整式油圧緩衝器
は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動
可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連
結され、他端が前記シリンダの外部へ延出されたピスト
ンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液を流通さ
せる油路と、該油路の油液の流れを制御して減衰力を発
生させるパイロット型減衰力調整弁とを備え、該パイロ
ット型減衰力調整弁のパイロット制御弁として、流量制
御弁および圧力制御弁をそれぞれ上流側および下流側と
して直列に配置し、前記流量制御弁と前記圧力制御弁と
の間の圧力をパイロット圧としたことを特徴とする。こ
のように構成したことにより、圧力制御弁の開度によっ
て、パイロット圧を調整することができ、流量制御弁の
流路面積を大きくした場合、圧力制御弁の開度を大きく
することによって、ソフト側の減衰力を充分小さくする
ことができ、また、流量制御弁の流路面積を小さくした
場合、圧力制御弁の開度の小さな変化によってパイロッ
ト圧を制御することができる。請求項2の発明に係る減
衰力調整式油圧緩衝器は、上記請求項1の構成におい
て、前記流量制御弁の上流側に固定オリフィスが配置さ
れており、前記流量制御弁の流路面積の調整範囲が前記
固定オリフィスの流路面積より小さい流路面積から前記
固定オリフィスの流路面積と同等以上であることを特徴
とする。このように構成したことにより、流量制御弁の
開度を大きくすることによって、固定オリフィスの下流
側に絞りを生じず、必要な流量を確保することができ、
また、流量制御弁の開度を小さくすることによって、固
定オリフィスの下流側の流量を絞ることができ、圧力制
御弁の開度の小さな変化によってパイロット圧を制御す
ることができる。また、請求項3の発明に係る減衰力調
整式油圧緩衝器は、上記請求項2の構成において、前記
圧力制御弁の流路面積が前記固定オリフィスと同等以上
のとき、前記流量制御弁の流路面積が前記固定オリフィ
スと同等以上になることを特徴とする。このように構成
したことにより、圧力制御弁の流路面積が固定オリフィ
スと同等以上のときは、流量制御弁の流路面積も大きく
なり、ソフト側の減衰力を充分小さくすることができ
る。
ないし図3を参照して説明する。図1に示すように、本実
施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1は、油液が封入
されたシリンダ2(摺動面の一部のみを仮想線で示す)内
に、ピストン3が摺動可能に嵌装されており、このピス
トン3によってシリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ
下室2Bとの2室に画成されている。ピストン5の両端部に
は、伸び側および縮み側減衰力調整機構4,5(パイロット
型減衰力調整弁)が設けられており、これらは、略円筒
状のピストンボルト6が挿通されてナット7によって一体
的に固定されている。
ソレノイドケース8が螺着され、ソレノイドケース8に
は、ピストンロッド9の一端部がナット10によって連結
されている。ピストンロッド9の他端側は、シリンダ上
室2Aを通り、シリンダ2の上端部に装着されたロッドガ
イド(図示せず)およびオイルシール(図示せず)に挿通さ
れて、シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2に
は、ピストンロッド9の侵入、退出による容積変化を吸
収するためのリザーバ(図示せず)が接続されている。ピ
ストン3には、シリンダ上下室2A,2B間を連通させるため
の伸び側通路11および縮み側通路12が設けられている。
接する第1バルブ部材13および第1バルブ部材13に隣接す
る略有底円筒状の第2バルブ部材14を有している。第1バ
ルブ部材13には、ピストン3の伸び側油液通路11に連通
する油路15および環状のシート部16が形成されており、
シート部16には、ディスクバルブ17が着座されている。
第2バルブ部材14には、環状の弾性シール部材18が嵌合
されており、弾性シール部材18がディスクバルブ17の背
面に当接して、第2バルブ部材14の内部に背圧室19(パイ
ロット室)が形成されている。弾性シール部材18は、略
U字形の断面形状を有する合成樹脂製のパッキンであ
る。第2バルブ部材14には、背圧室19とシリンダ下室2B
とを連通させる油路20が設けられ、油路20には、背圧室
19内の圧力をシリンダ下室2Bへリリーフするリリーフ弁
21(ディスクバルブ)が設けられている。
に挿通されたピストンボルト6の側壁には、その軸方向
に沿ってポート22,23,24が配置されている。ポート22
は、固定オリフィス25を介してピストン5の伸び側通路1
1に連通されている。ポート23は、第2バルブ部材14に設
けられた逆止弁26を介して背圧室19に連通されている。
また、ポート24は、スペーサ27に設けられた逆止弁28を
介してシリンダ下室2Bに連通されている。なお、逆止弁
26は、背圧室19側からポート23側への流通を阻止するも
のであり、逆止弁28はシリンダ下室2b側からポート24側
への油液の流通を阻止するものである。
小径ボア29が形成され、先端側に大径ボア30が形成され
ており、この円筒部にスライダ31が挿入されて小径ボア
29に摺動可能に嵌合されている。大径ボア29の先端部に
は、プラグ32がねじ込まれ、プラグ32の一端部に形成さ
れた環状の弁座33に対向させて、スライダ31の一端部に
円筒状の弁体34が形成されている。ピストンボルト6の
ポート23は、大径ボア30に連通されており、大径ボア30
とポート24との間は、弁体34の弁座33への離着座によっ
て連通、遮断されるようになっている。
受圧部35(段部)が形成されている。スライダ31の一端部
は、プラグ32に螺着されたばね受36との間に設けられた
圧縮ばね37に当接し、他端部は、ソレノイドケース8内
に設けられた比例ソレノイド38のプランジャ39に当接し
ている。プランジャ39の後部には、圧縮ばね40が設けら
れている。
よって圧力制御弁が構成されており、ばね37,40のばね
力によってスライダ31の弁体34が弁座33に押付けられ、
受圧部35に作用する大径ボア30内の油液の圧力が所定の
制御圧力を超えたとき、ばね37,40のばね力に抗して弁
体34が開弁する。比例ソレノイド38のプランジャ39の推
力、すなわち、コイル40Aへの通電電流によって、制御
圧力を調整することができる。
調整することによってポート22と大径ボア30との間の流
路面積を調整するスプール部41(流量制御弁)が形成され
ている。スプール部41は、上記圧力制御弁の開閉に連動
して、弁体34が弁座33に着座したとき、ポート22と大径
ボア30との間の流路面積を小さくし、離座したとき、流
路面積を大きくする。スプール部41は、段部41Aを有
し、スプール部41によるポート22と大径ボア30との間の
流路面積は、その開度に応じて2段階の変化率を有して
おり、弁体34と弁座33との間の流路面積が上流側の固定
オリフィス25の流路面積と同等以上(ほぼ同じか、それ
以上)となるとき、固定オリフィス25の流路面積と同等
以上の領域で変化し、弁体34と弁座33との間に流路面積
が上流側の固定オリフィス25の流路面積より小さくなる
とき、固定オリフィス25の流路面積より小さい領域で変
化するようになっている。
接する第1バルブ部材42および第1バルブ部材42に隣接す
る略有底円筒状の第2バルブ部材43を有している。第1バ
ルブ部材42には、ピストン3の縮み側油液通路12に連通
する油路44および環状のシート部45が形成されており、
シート部45には、ディスクバルブ46が着座されている。
第2バルブ部材43には、環状の弾性シール部材47が嵌合
されており、弾性シール部材47がディスクバルブ46の背
面に当接して、第2バルブ部材43の内部に背圧室48が形
成されている。弾性シール部材47は、略U字形の断面形
状を有する合成樹脂製のパッキンである。第2バルブ部
材43には、背圧室48とシリンダ上室2Aとを連通させる油
路49が設けられ、油路49には背圧室48内の圧力をシリン
ダ上室2Aへリリーフするリリーフ弁50(ディスクバルブ)
が設けられている。
とを連通させる固定オリフィス51(切欠)が設けられてい
る。ピストンボルト6の側壁には、背圧室48に連通する
ポート52およびシリンダ上室2Aに連通するポート53が設
けられている。スライダ31には、ポート52,53間の流路
面積を調整する縮み側スプール部54が形成されている。
スプール部54は、スライダ31が伸び側の弁体34を弁座33
に着座させたとき、ポート52,53間の流路面積を最大と
し、弁体34を開弁方向へ移動させた、ポート52,53間の
流路面積を小さく絞るように形成されている。
向に沿って貫通する油路54,55が設けられ、これらの両
端に形成された油室を互いに連通させることにより、ス
ライダ31およびプランジャ39の円滑な移動を確保してい
る。比例ソレノイド38のコイル40Aに接続されたリード
線56は、中空のピストンロッド9内に挿通され、その先
端部に設けられた端子(図示せず)に接続されており、外
部から通電できるようになっている。
ついて次に説明する。ピストンロッド9の伸び行程時に
は、シリンダ上室2A側の油液が、伸び側通路11、固定オ
リフィス25、ポート22、小径ボア29、大径ボア30、ポー
ト24および逆止弁28を通ってシリンダ下室2B側へ流れ、
流量制御弁である伸び側スプール部41による流路面積お
よび圧力制御弁である弁体34の制御圧力に応じて減衰力
が発生する。また、シリンダ上室2A側の圧力がディスク
バルブ17の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ17が開
弁して、油液が伸び側通路11から油路15を通ってシリン
ダ下室2Bへ直接流れ、ディスクバルブ17によって減衰力
が発生する。
は、シリンダ下室2B側の油液が、縮み側通路12、固定オ
リフィス51、背圧室48、ポート52およびポート53を通っ
てシリンダ上室2A側へ流れ、縮み側スプール部54による
ポート52,53間の流路面積に応じて減衰力が発生する。
また、シリンダ下室2B側の圧力がディスクバルブ46の開
弁圧力に達すると、ディスクバルブ46が開弁して、油液
が縮み側通路12から油路44を通ってシリンダ上室2Aへ直
接流れ、ディスクバルブ46によって減衰力が発生する。
例ソレノイド38の推力を小さくした場合、図1に示すよ
うに、スライダ31は、ばね37,40のばね力によって下方
へ移動して、弁体34を弁座33に押圧すると共に、伸び側
スプール部41によってポート22と大径ボア30との間に流
路を絞る。また、同時に、縮み側スプール部54によって
ポート52,53間の流路を開く。
おいては、伸び側スプール部41による流路面積が小さく
なり、また、弁体34の制御圧力が高くなり、背圧室19の
圧力(パイロット圧)が上昇してディスクバルブ17の開弁
圧力も高くなるので、伸び側の減衰力が大きくなる(伸
び側ハード)。なお、背圧室19の圧力が所定のリリーフ
圧に達すると、リリーフ弁21が開いて、背圧室19内の油
液がシリンダ下室2Bへリリーフされる。また、縮み側減
衰力調整機構5においては、縮み側スプール部54によっ
てポート52,53間の流路面積が開かれ、背圧室48の圧力
(パイロット圧)が低くなってディスクバルブ46の開弁圧
力が低下するので、縮み側の減衰力が小さくなる(縮み
側ソフト)。
例ソレノイド38の推力を大きくした場合、図2に示すよ
うに、スライダ31は、ばね37,40のばね力に抗して上方
へ移動して、弁体34を弁座35から離間させると共に、伸
び側スプール部41によって、ポート22と大径ボア30との
間の流路を拡大する。また、同時に、縮み側スプール部
54によって、ポート52,53間を絞る。
おいては、伸び側スプール部41による流路面積が大きく
なり、また、弁体34の制御圧力が解消されて、背圧室19
の圧力(パイロット圧)が低下してディスクバルブ17の開
弁圧力が低くなるので、伸び側の減衰力が小さくなる
(伸び側ソフト)。また、縮み側減衰力調整機構5におい
ては、ポート52,53間が絞られることにより、背圧室48
の圧力(パイロット圧)が高くなり、ディスクバルブ46の
開弁圧力が上昇するので、縮み側の減衰力が大きくなる
(縮み側ハード)。なお、背圧室48の圧力が所定のリリー
フ圧に達すると、リリーフ弁50が開いて、背圧室48内の
油液がシリンダ上室2Aへリリーフされる。
ル40Aへの通電電流によって、伸び側減衰力調整機構4の
圧力制御弁および流量制御弁、並びに、縮み側減衰力調
整機構5の流量制御弁を制御することにより、同時に、
ディスクバルブ16,46の開弁圧力を調整することがで
き、減衰力の調整範囲を広くすることができる。このと
き、1つの比例ソレノイド38によって、スライダ31を移
動させることにより、伸び側および縮み側の減衰力を同
時に調整することができ、伸び側および縮み側の減衰力
を一方がハードのとき他方をソフトに、また、一方がソ
フトのとき他方をハードに調整することができ、いわゆ
る反転特性の減衰力を得ることができ、さらに、伸び側
および縮み側の両方をソフトに調整することができる。
て、圧力制御弁である弁体34の上流側に流量制御弁とし
て段部41Aを有する伸び側スプール部41を設け、弁体34
の開度に応じて伸び側スプール部41による流路面積の変
化率を2段階に設定したことにより、伸び側スプール部4
1の流路面積が大きい領域では、固定オリフィス25の下
流側で絞りが生じないので、弁体34の開度を大きくする
ことによって、ソフト側の減衰力を充分小さくすること
ができる。また、伸び側スプール部41の流路面積が小さ
い領域では、固定オリフィス25の下流側を絞ることによ
り、圧力制御弁である弁体34の小さいストロークによっ
て背圧室18の圧力を制御することができ、減衰力制御の
応答性を向上させることができる。減衰力調整式油圧緩
衝器1の伸び側の減衰力特性を図5に示す。
ード側では、背圧室18の圧力を制御するために必要な弁
体34のストロークを小さくして、必要な応答性を確保す
ることができ、また、主に乗り心地をよくするためのソ
フト側では、固定オリフィス25の流量を大きくして、充
分小さな減衰力を発生させることができる。
性シール部材18,48を当接させて背圧室19,48をシールす
るようにしたので、背圧室のシール性を高めて安定した
減衰力を得ることができる。また、弾性シール部材18,4
8によって各部の寸法公差を吸収することができるの
で、製造コストを低減することができる。
クバルブ17,46との当接部が幅広で、第2バルブ部材14,4
3との嵌合部を幅狭とした断面形状を有する弾性シール
部材57,58を用いることにより、幅狭部によって充分な
撓み性を確保するとともに、ディスクバルブ17,46に対
するシール長を長くしてシール性を高めることができ
る。
係る減衰力調整式油圧緩衝器によれば、圧力制御弁の開
度によって、パイロット圧を調整することができ、流量
制御弁の流路面積を大きくした場合、圧力制御弁の開度
を大きくすることによって、ソフト側の減衰力を充分小
さくすることができ、また、流量制御弁の流路面積を小
さくした場合、圧力制御弁の開度の小さな変化によって
パイロット圧を制御することができる。その結果、必要
な応答性を確保しつつ、ソフト側の減衰力を充分小さく
することができ、乗り心地を向上させることができる。
請求項2の発明に係る減衰力調整式油圧緩衝器によれ
ば、流量制御弁の開度を大きくすることによって、固定
オリフィスの下流側に絞りを生じず、必要な流量を確保
することができ、また、流量制御弁を開度を小さくする
ことによって、固定オリフィスの下流側の流量を絞るこ
とができ、圧力制御弁の開度の小さな変化によってパイ
ロット圧を制御することができる。また、請求項3の発
明に係る減衰力調整式油圧緩衝器によれば、圧力制御弁
の流路面積が固定オリフィスと同等以上のときは、流量
制御弁の流路面積も大きくなり、ソフト側の減衰力を充
分小さくすることができる。
衝器の要部の縦断面図である。
伸び側の流量制御弁および圧力制御弁が開いた状態を拡
大して示す図である。
衰力発生機構の変形例を拡大して示す図である。
衰力発生機構の変形例を拡大して示す図である。
減衰力特性を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
ダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピ
ストンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出さ
れたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油
液を流通させる油路と、該油路の油液の流れを制御して
減衰力を発生させるパイロット型減衰力調整弁とを備
え、該パイロット型減衰力調整弁のパイロット制御弁と
して、流量制御弁および圧力制御弁をそれぞれ上流側お
よび下流側として直列に配置し、前記流量制御弁と前記
圧力制御弁との間の圧力をパイロット圧としたことを特
徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。 - 【請求項2】 前記流量制御弁の上流側に固定オリフィ
スが配置されており、前記流量制御弁の流路面積の調整
範囲が前記固定オリフィスの流路面積より小さい流路面
積から前記固定オリフィスの流路面積と同等以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の減衰力調整式油圧緩
衝器。 - 【請求項3】 前記圧力制御弁の流路面積が前記固定オ
リフィスと同等以上のとき、前記流量制御弁の流路面積
が前記固定オリフィスと同等以上になることを特徴とす
る請求項2に記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
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JP2002084295A JP2003278819A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
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