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JP2003264361A - 回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板の製造方法

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Publication number
JP2003264361A
JP2003264361A JP2002063198A JP2002063198A JP2003264361A JP 2003264361 A JP2003264361 A JP 2003264361A JP 2002063198 A JP2002063198 A JP 2002063198A JP 2002063198 A JP2002063198 A JP 2002063198A JP 2003264361 A JP2003264361 A JP 2003264361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
circuit board
photosensitive resin
metal particles
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002063198A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonori Sakata
智則 阪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2002063198A priority Critical patent/JP2003264361A/ja
Publication of JP2003264361A publication Critical patent/JP2003264361A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁層に対して段差が生じない状態で配線導
体を形成することができるとともに、配線導体の形成の
ためのエッチングなどによるパターニング工程を省略す
ることができる、回路基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 基体1上に感光性樹脂膜2を形成し、感
光性樹脂膜2をプリベークして、絶縁層3とし、このプ
リベーク後の絶縁層3に露光および現像処理を施して、
ネガパターン部8を形成し、ネガパターン部8に有機金
属および/または金属超微粒子を含む流動体9を流し込
み、その後、ポストベーク工程を実施して、ポストベー
ク後の絶縁層12を得るとともに、金属含有流動体9を
焼結させて配線導体13を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回路基板の製造
方法に関するもので、特に、有機系絶縁層を備える回路
基板の製造方法に関するものである。
【0002】この発明による回路基板の製造方法は、た
とえば、ビルドアップ多層回路基板やマルチチップモジ
ュールの製造に適用されることができる。
【0003】
【従来の技術】有機系絶縁層を備える回路基板として、
たとえばポリイミドからなる絶縁層を備える多層回路基
板がある。このような多層回路基板は、パターニングさ
れた配線導体を形成した後、ポリイミドの前駆体を塗布
したり、ポリイミドフィルム上で配線導体となる金属箔
をエッチングによりパターニングして、それを積み重ね
たりするという方法によって製造されている。
【0004】上述の方法によれば、配線導体のパターニ
ングのため、たとえばエッチングのような工程が必要で
あり、多層回路基板の製造コストの上昇につながる。
【0005】また、このような方法で製造された多層回
路基板では、ポリイミドからなる絶縁層と配線導体とが
同一平面上にないため、多層化したとき、配線導体の厚
みに起因する段差が無視できなくなり、多層回路基板の
品質を劣化させてしまう。
【0006】上述の問題を解決するため、たとえば特開
平6−310858号公報に記載されているように、感
光性ポリイミドに露光および現像処理を施してパターニ
ングし、このパターニングによって得られたネガパター
ン部内に配線導体を形成する方法が提案されている。こ
の方法では、ポリイミドを完全に硬化させてからネガパ
ターン部にめっきによって金属膜を形成することが行な
われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報によれば、ポリイミドからなる絶縁層のネガパタ
ーン部に配線導体を形成するため、めっきを適用してい
るので、このようなめっきを可能とするための処理を予
め施しておく必要がある。たとえば、ポリイミドからな
る絶縁層を形成する前に、めっきにおける吸電膜となる
べき金属薄膜を予め形成しておき、ネガパターン部にこ
の金属薄膜を露出させておかなければならない。したが
って、配線導体を形成するために必要な工程数が、この
金属薄膜の形成工程の分だけ増え、したがって、多層回
路基板の製造コストの上昇を招いてしまう。
【0008】そこで、この発明の目的は、上述のような
問題を解決しながら、製造コストの低減を図れ、かつ配
線導体のための段差が生じにくくすることができる、回
路基板の製造方法を提供しようとすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回路基板
の製造方法は、上述した技術的課題を解決するため、露
光および現像処理を施してパターニングされた感光性樹
脂からなる絶縁層が形成された基体を作製する工程と、
絶縁層のネガパターン部に、有機金属および/または金
属超微粒子を導入する工程と、ネガパターン部にある有
機金属および/または金属超微粒子を焼結させて配線導
体を形成する工程とを備えることを特徴としている。
【0010】上述した基体を作製する工程では、好まし
くは、感光性樹脂の前駆体からなる未硬化の感光性樹脂
膜を基体上に形成する工程と、未硬化の感光性樹脂膜を
加熱硬化させて絶縁層とする工程と、露光および現像処
理を施して絶縁層をパターニングする工程とが実施され
る。
【0011】また、基体を作製する工程において、前述
のパターニングされた絶縁層は、感光性樹脂をプリベー
クした段階のものであってもよい。この場合には、感光
性樹脂をポストベークする工程をさらに備える。そし
て、前述の有機金属および/または金属超微粒子を焼結
させる工程は、感光性樹脂をポストベークする工程と同
時に実施されることが好ましい。
【0012】有機金属および/または金属超微粒子を投
入するにあたっては、有機金属および/または金属超微
粒子を含む流動体を用意し、この流動体を絶縁層のネガ
パターン部に流し込むようにすることが好ましい。
【0013】上述の流動体の流し込みの工程は、たとえ
ば、ディスペンサを用いて絶縁層のネガパターン部に流
動体を注入するように実施されたり、スクレイパを用い
て、絶縁層のネガパターン部に流動体を流し込みなが
ら、溢れた部分を掻き取るように実施される。
【0014】有機金属および/または金属超微粒子を導
入する工程において、有機金属および/または金属超微
粒子は、絶縁層のネガパターン部にのみ導入されること
が好ましい。
【0015】感光性樹脂としては、感光性ポリイミドを
含むものが好適に用いられる。
【0016】金属超微粒子は、好ましくは、その平均粒
径が100nm以下である。
【0017】有機金属および/または金属超微粒子は、
銀、白金、金、パラジウム、銅およびニッケルから選ば
れた少なくとも1種を含むことが好ましい。
【0018】この発明に係る回路基板の製造方法が多層
回路基板の製造方法に向けられるとき、前述した有機金
属および/または金属超微粒子を導入する工程の後、さ
らに、絶縁層の上に、露光および現像処理を施してパタ
ーニングされた感光性樹脂からなる第2の絶縁層を形成
する工程と、第2の絶縁層のネガパターン部に、有機金
属および/または金属超微粒子を導入する工程とが実施
され、必要に応じて、これらの工程が繰り返される。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態に
よる回路基板の製造方法に備える典型的な工程を順次図
解的に示す断面図である。
【0020】まず、図1(1)に示すように、板状の基
体1が用意される。基体1としては、たとえばアルミナ
またはガラスのように、電気絶縁性でありかつ以後に実
施される加熱工程での温度に耐え得る材質からなるもの
が用いられる。
【0021】次に、同じく図1(1)に示すように、基
体1上に、たとえば感光性ポリイミドのような感光性樹
脂の前駆体が溶液状態で塗布され、次いで乾燥されるこ
とによって、未硬化の感光性樹脂膜2が形成される。こ
の感光性樹脂膜2を形成する感光性樹脂の前駆体には、
必要に応じて、誘電体セラミック粉末のような無機材料
フィラーや有機金属などを分散させて、誘電率などの調
整を行なうようにしてもよい。
【0022】次に、未硬化の感光性樹脂膜2が加熱硬化
され、それによって、図1(2)に示すように、未硬化
の感光性樹脂膜2が絶縁層3とされる。なお、たとえば
感光性ポリイミドの場合には、まず、100〜200℃
程度の温度でプリベークされ、次いで、露光および現像
処理が施された後、300〜400℃程度の温度でポス
トベークされ、このポストベークを経た後に、製品とし
ての回路基板に備える絶縁層が得られる。したがって、
この場合には、図1(2)に示した絶縁層3は、プリベ
ークした段階のものであると理解すればよい。
【0023】次に、図1(3)に示すように、露光処理
が実施される。より詳細には、プリベーク後の絶縁層3
に対して、たとえば紫外線のような光線5が照射され
る。その結果、フォトマスク4が与えるパターンに対応
して、プリベーク後の絶縁層3には、露光部6と未露光
部7とが形成される。
【0024】次に、図1(4)に示すように、現像処理
が実施される。より詳細には、未露光部7が現像液に溶
解されて除去されて、露光部6のみが基体1上に残さ
れ、その結果、プリベーク後の絶縁層3の未露光部7に
対応する部分には、ネガパターン部8が形成される。
【0025】以上のようにして、パターニングされた絶
縁層3が形成された基体1が作製される。
【0026】なお、図示の実施形態では、絶縁層3を形
成するために用いた感光性樹脂は、ネガ型のものであっ
たが、フォトマスク4のパターンを変更することによ
り、ポジ型の感光性樹脂も用いることができる。
【0027】次に、図1(5)に示すように、プリベー
ク後の絶縁層3のネガパターン部8に、有機金属および
/または金属超微粒子9を導入するため、たとえば、有
機金属および/または金属超微粒子を含む流動体(以
下、単に「金属含有流動体」という。)9がネガパター
ン部8に流し込まれる。
【0028】この金属含有流動体9の流し込みにあたっ
ては、たとえば、図1(5)にその一部を示すようなデ
ィスペンサ10が用いられる。すなわち、ディスペンサ
10の先端のノズル部分から、金属含有流動体9がネガ
パターン部8に向かって注入される。
【0029】上述したディスペンサ10を用いる方法に
代えて、図1(5)において破線で示すようなスクレイ
パ11を用いることによって、金属含有流動体9をネガ
パターン部9に流し込みながら、溢れた部分を掻き取る
ようにしてもよい。
【0030】上述のように、ディスペンサ10またはス
クレイパ11を用いて、金属含有流動体9をネガパター
ン部8に流し込むようにすれば、有機金属および/また
は金属超微粒子をネガパターン部8にのみ導入すること
が容易である。
【0031】有機金属として、たとえば金属レジネート
が用いられる場合には、このレジネート自身が液体であ
るため、そのまま、金属含有流動体9とすることができ
る。なお、この金属含有流動体9の粘度を調整するた
め、ここにバインダ等を添加することもある。
【0032】他方、金属超微粒子が用いられる場合に
は、通常、これを適当な液体中に分散させることによっ
て、金属含有流動体9とすることができる。この場合に
おいても、金属含有流動体9の粘度を調整するため、適
当なバインダが添加されることがあり、このようにバイ
ンダが添加される場合には、金属超微粒子を分散させる
液体としては、バインダを溶解し得る溶剤が用いられ
る。
【0033】なお、金属超微粒子をネガパターン部8に
導入するため、上述のような金属含有流動体9とするほ
か、たとえば、金属超微粒子をそのまま導入するなど、
他の方法が適用されてもよい。
【0034】有機金属に含まれる金属あるいは金属超微
粒子に含まれる金属としては、たとえば、銀、白金、
金、パラジウム、銅およびニッケルから選ばれた少なく
とも1種が好適に用いられる。
【0035】金属が超微粒子の状態で用いられるのは、
樹脂の硬化温度と同程度の温度で金属を焼結させること
を可能とするためである。この観点から、用いられる金
属超微粒子は、その平均粒径が100nm以下であるこ
とが好ましい。
【0036】次に、絶縁層3を構成する感光性樹脂をポ
ストベークするとともに、金属含有流動体9に含まれる
有機金属および/または金属超微粒子を焼結させるた
め、図1(5)に示した構造物が、たとえば300〜4
00℃程度の温度で熱処理される。これによって、図1
(6)に示すように、基体1上において、ポストベーク
後の絶縁層12が得られるとともに、ネガパターン部8
において、配線導体13が得られる。
【0037】図1(6)に示すように、配線導体13
は、ポストベーク後の絶縁層12に対して、段差が生じ
ない状態で形成されることが好ましい。このような状態
を得るため、以下のような配慮が払われる。
【0038】図1(5)に示したプリベーク後の絶縁層
3および金属含有流動体9は、ともに熱処理による収縮
を伴って、それぞれ、図1(6)に示したポストベーク
後の絶縁層12および配線導体13となる。この場合、
絶縁層12となるに至る収縮率と配線導体13となるに
至る収縮率とが互いに実質的に同じであれば、図1
(5)に示した工程において、金属含有流動体9は、プ
リベーク後の絶縁層3に対して、段差を生じないように
付与すればよい。
【0039】したがって、上述のように収縮率を互いに
同じにするため、たとえば、金属含有流動体9において
用いられることのあるバインダの量を調整したり、金属
含有流動体9において金属超微粒子が含まれる場合に
は、この金属超微粒子の粒径を調整したり、金属超微粒
子の粒径を1種類とせずに複数種類としたり、あるい
は、金属超微粒子と有機金属としての金属レジネート等
とを混合したりすることが行なわれる。
【0040】収縮率を互いに実質的に同じにすることが
困難な場合には、図1(6)に示した配線導体13の厚
みがポストベーク後の絶縁層12の厚みと同じになるよ
うに、図1(5)に示した金属含有流動体9の厚みを調
整する方法を採用することができる。
【0041】図1(6)に示した構造物は、いわゆる単
層の回路基板14として用いることができる。これに対
して、図2に示すような多層回路基板21を製造しよう
とする場合には、図1に示した工程と実質的に同様の工
程が繰り返される。図2において、図1に示した要素に
相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0042】図2を参照して、図1(6)に示した回路
基板14を得た後、ポストベーク後の絶縁層12の上
に、図1(1)ないし(4)に示した工程と実質的に同
様の工程を経て第2のプリベーク後の絶縁層が形成さ
れ、このプリベーク後の絶縁層のネガパターン部22
に、金属含有流動体が流し込まれ、その後、熱処理する
ことによって、プリベーク後の絶縁層がポストベーク後
の第2の絶縁層23となり、金属含有流動体が配線導体
24となる。
【0043】さらに、同様の工程を繰り返せば、ポスト
ベーク後の第3の絶縁層25および配線導体26が形成
され、その後、必要に応じて、これらの工程が繰り返さ
れる。
【0044】なお、図2に示した多層回路基板21で
は、絶縁層12,23,25,…の各々に、配線導体1
3,24,26,…が設けられているが、このような配
線導体が設けられない絶縁層が形成されてもよい。
【0045】以上、この発明を図示した実施形態に関連
して説明したが、この発明の範囲内おいて、その他、種
々の変形例が可能である。
【0046】たとえば、図1に示した製造方法では、配
線導体13を得るための金属含有流動体9の焼結とポス
トベーク後の絶縁層12を得るためのプリベーク後の絶
縁層3の熱処理とを同時に行なったが、これに代えて、
ポストベーク後の絶縁層12を得た後、そのネガパター
ン部8に金属含有流動体9を流し込み、その後におい
て、金属含有流動体9の焼結を行なってもよい。
【0047】また、図2に示した多層回路基板21を得
ようとする場合、図1(1)ないし(5)に示した工程
を繰り返し、その後において、一括して熱処理を行な
い、絶縁層12,23,25,…を得るためのポストベ
ークおよび配線導体13,24,26,…を得るための
焼結を一度に実施してもよい。
【0048】上述の場合、剥離処理を施した耐熱性を有
する板またはフィルムを用意し、これを基体1の代わり
に用いながら、図1(1)ないし図1(5)に示した工
程を実施し、その後、耐熱性の板またはフィルムから、
プリベーク後の絶縁層3および金属含有流動体9を、基
体1上で1層ずつ転写して積層した構造を得、最終的
に、絶縁層3のポストベークおよび金属含有流動体9の
焼結を行なうようにしてもよい。
【0049】次に、この発明に従って実施した実施例に
ついて説明する。
【0050】(実施例1)アルミナからなる基体上に、
感光性ポリイミド前駆体溶液(日立化成デュポンマイク
ロシステムズ製)を塗布し、150℃でプリベークした
後、露光し、水酸化トリメチルアンモニウム水溶液によ
り現像することによって、ネガパターン部を形成した。
次に、このネガパターン部に、銀の超微粒子(真空冶金
製「パーフェクトシルバー」:粒径8nm)を含むスラ
リーを流し込み、350℃で熱処理すると、銀の超微粒
子が焼結して配線導体が形成されるとともに、ポリイミ
ド前駆体溶液が熱硬化し、ポリイミド前駆体溶液が熱硬
化しポストベーク後の絶縁層が形成された。
【0051】なお、上述の銀の超微粒子は、250℃程
度の温度でも焼結することが確認された。
【0052】(実施例2)アルミナからなる基体上に、
感光性ポリイミド前駆体溶液(日立化成デュポンマイク
ロシステムズ製)を塗布し、150℃でプリベークした
後、露光し、水酸化トリメチルアンモニウム水溶液によ
り現像することによって、ネガパターン部を形成した。
次に、このネガパターン部に、銀レジネート(大研化学
工業製)を流し込み、350℃で熱処理すると、銀レジ
ネートが焼結して配線導体が形成されるとともに、ポリ
イミド前駆体溶液が熱硬化しポストベーク後の絶縁層が
形成された。
【0053】なお、上述の銀レジネートは、熱分解温度
が低く、200℃程度の温度でも焼結することが確認さ
れた。
【0054】(実施例3)感光性ポリイミド前駆体溶液
(日立化成デュポンマイクロシステムズ製)にチタン酸
バリウム超微粒子(平均粒径:20nm)を添加し、こ
れらを混合し、粒子を均一に分散させることにより、ペ
ーストを得た。次に、このペーストを、ガラスからなる
基体上にスクリーン印刷し、150℃でプリベークした
後、露光し、水酸化トリメチルアンモニウム水溶液で現
像することによって、ネガパターン部を形成した。次
に、このネガパターン部に、銀の超微粒子(真空冶金製
「パーフェクトシルバー」:粒径8nm)を含むスラリ
ーを流し込み、350℃で熱処理すると、銀の超微粒子
が焼結して配線導体が形成されるとともに、ポリイミド
前駆体溶液が熱硬化し、チタン酸バリウム超微粒子を含
む高誘電率のポストベーク後の絶縁層が形成された。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、絶縁
層のネガパターン部に、有機金属および/または金属超
微粒子を導入して、これを焼結させることによって配線
導体を形成するようにしているので、配線導体を形成す
るためのエッチングなどによるパターニング工程を省略
することができ、また、配線導体を、絶縁層に対して、
段差が実質的に生じない状態で形成することができる。
したがって、多層回路基板を製造するために適用すれ
ば、配線導体による段差が多層回路基板の品質を劣化さ
せることを防止することができる。
【0056】この発明において、感光性樹脂の前駆体か
らなる未硬化の感光性樹脂膜を基体上に形成し、未硬化
の感光性樹脂膜を加熱硬化させて絶縁層とし、露光およ
び現像処理を施して絶縁層をパターニングするようにす
れば、前述したネガパターン部を容易に絶縁層に形成す
ることができる。
【0057】また、パターニングされた絶縁層が、感光
性樹脂をプリベークした段階のものであるとき、この感
光性樹脂をポストベークする工程において、有機金属お
よび/または金属超微粒子を焼結させるようにすれば、
工程数の削減を図ることができる。
【0058】有機金属および/または金属超微粒子を導
入するにあたって、有機金属および/または金属超微粒
子を含む流動体を用意し、この流動体を絶縁層のネガパ
ターン部に流し込むようにすれば、有機金属および/ま
たは金属超微粒子の導入を能率的に行なうことができ
る。
【0059】上述の場合において、流動体を流し込む工
程が、ディスペンサを用いて絶縁層のネガパターン部に
流動体を注入するようにしたり、スクレイパを用いて、
絶縁層のネガパターン部に流動体を流し込みながら、溢
れた部分を掻き取るようにすれば、有機金属および/ま
たは金属超微粒子を、絶縁層のネガパターン部にのみ導
入することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による回路基板の製造方
法に含まれる典型的な工程を順次図解的に示す断面図で
ある。
【図2】図1に示した製造方法を適用して得られた多層
回路基板21を図解的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体 2 感光性樹脂膜 3 プリベーク後の絶縁層 4 フォトマスク 5 光線 6 露光部 7 未露光部 8,22 ネガパターン部 9 有機金属および/または金属超微粒子を含む流動体 10 ディスペンサ 11 スクレイパ 12,23,25 ポストベーク後の絶縁層 13,24,26 配線導体 14 回路基板 21 多層回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA04 BB01 BB31 CC20 CC22 DD04 DD05 DD06 DD19 DD20 DD52 GG20 5E343 AA02 AA18 BB02 BB23 BB24 BB25 BB44 BB48 BB49 BB72 CC63 DD20 ER12 ER18 ER35 FF04 FF05 GG20 5E346 AA12 AA15 CC10 CC32 CC37 CC38 CC39 CC52 DD03 DD34 EE32 GG19 GG22 GG28 HH21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光および現像処理を施してパターニン
    グされた感光性樹脂からなる絶縁層が形成された基体を
    作製する工程と、 前記絶縁層のネガパターン部に、有機金属および/また
    は金属超微粒子を導入する工程と、 前記ネガパターン部にある前記有機金属および/または
    金属超微粒子を焼結させて配線導体を形成する工程とを
    備える、回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基体を作製する工程は、前記感光性
    樹脂の前駆体からなる未硬化の感光性樹脂膜を前記基体
    上に形成する工程と、未硬化の前記感光性樹脂膜を加熱
    硬化させて前記絶縁層とする工程と、露光および現像処
    理を施して前記絶縁層をパターニングする工程とを備え
    る、請求項1に記載の回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基体を作製する工程において、パタ
    ーニングされた前記絶縁層は、前記感光性樹脂をプリベ
    ークした段階のものであり、さらに、前記感光性樹脂を
    ポストベークする工程を備え、前記有機金属および/ま
    たは金属超微粒子を焼結させる工程は、前記感光性樹脂
    をポストベークする工程と同時に実施される、請求項1
    または2に記載の回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記有機金属および/または金属超微粒
    子を導入する工程は、前記有機金属および/または金属
    超微粒子を含む流動体を用意する工程と、前記流動体を
    前記絶縁層のネガパターン部に流し込む工程とを備え
    る、請求項1ないし3のいずれかに記載の回路基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記流動体を流し込む工程は、ディスペ
    ンサを用いて前記絶縁層のネガパターン部に前記流動体
    を注入するように実施される、請求項4に記載の回路基
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記流動体を流し込む工程は、スクレイ
    パを用いて、前記絶縁層のネガパターン部に前記流動体
    を流し込みながら、溢れた部分を掻き取るように実施さ
    れる、請求項4に記載の回路基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記有機金属および/または金属超微粒
    子を導入する工程において、前記有機金属および/また
    は金属超微粒子は、前記絶縁層のネガパターン部にのみ
    導入される、請求項1ないし6のいずれかに記載の回路
    基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記感光性樹脂は感光性ポリイミドを含
    む、請求項1ないし7のいずれかに記載の回路基板の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記金属超微粒子は、その平均粒径が1
    00nm以下である、請求項1ないし8のいずれかに記
    載の回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記有機金属および/または金属超微
    粒子は、銀、白金、金、パラジウム、銅およびニッケル
    から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項1ないし9
    のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記有機金属および/または金属超微
    粒子を導入する工程の後、さらに、前記絶縁層の上に、
    露光および現像処理を施してパターニングされた感光性
    樹脂からなる第2の絶縁層を形成する工程と、前記第2
    の絶縁層のネガパターン部に、有機金属および/または
    金属超微粒子を導入する工程とを備える、請求項1ない
    し10のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
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