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JP2003261616A - 有機無機複合材料およびその製造方法 - Google Patents

有機無機複合材料およびその製造方法

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Publication number
JP2003261616A
JP2003261616A JP2002060394A JP2002060394A JP2003261616A JP 2003261616 A JP2003261616 A JP 2003261616A JP 2002060394 A JP2002060394 A JP 2002060394A JP 2002060394 A JP2002060394 A JP 2002060394A JP 2003261616 A JP2003261616 A JP 2003261616A
Authority
JP
Japan
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organic
metal
composite material
inorganic composite
metal alkoxide
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2002060394A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuko Morita
祐子 森田
Hiroaki Kinoshita
博章 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機材料と無機材料とを含有した光学特性が
良好な材料を提供する。 【解決手段】 金属酸化物の三次元構造中に有機高分子
化合物が分散された有機無機複合材料であって、重合性
官能基を含有した金属アルコキシドまたは金属アルコキ
シド誘導体と重合性炭化水素系モノマーとを共重合した
後に、金属塩水溶液を添加してアルコシル基の重縮合反
応によって金属塩成分を導入して製造した有機無機複合
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機無機複合材料
に関するものである。特に、従来のプラスチックレンズ
等に用いられている光学材料等と比べ、高屈折率、低分
散な光学材料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】光学材料分野において、樹脂レンズは、
安価にレンズ形状を成形できることから、めがねレン
ズ、カメラレンズ等のプラスチックレンズ、プリズム等
に使用され、いまや欠かすことのできない材料である。
光学レンズ材料として、ポリメチルメタクリレート樹脂
(PMMA樹脂)は、その透明性、表面硬度、耐熱性に
優れていることより光学用途、透明成形材料として利用
されている。また、メタクリル酸メチルにスチレンを共
重合させたメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂
(MS樹脂)は、屈折率の高い光学プラスチックとして
使われている。
【0003】MS樹脂はPMMA樹脂よりも安価でかつ
屈折率が高く成形性に優れているが、分散が大きい材料
である。またその他に光学用途に用いられるプラスチッ
クであるポリカーボネート、非晶性ポリオレフィン樹
脂、9,9ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル]フルオレン共重合体等も、PMMAに比べ高屈折
率であるが、いずれも高分散の材料のため用途は限定さ
れる。一方、有機高分子材料の弱点である耐熱性や、硬
度などを改良するために、有機物質と無機物質との複合
材料に関する提案も行われている。例えば、ゾル−ゲル
法で形成された金属酸化物の三次元微細構造体中にアミ
ド基含有非反応性ポリマーが均一分散された有機・無機
複合体が特許第2574064号公報において提案され
ている。
【0004】また、特開平7−90155号公報、特開
平7−97499号公報、特開平7−97511号公報
には、SiO2 系3次元微細構造体中に、ポリマーと
して(メタ)アクリレート系モノマーの共重合体、有機
ケイ素化合物、ウレタン結合を有するポリマーを分散さ
せたレンズ用無機・有機ハイブリッド材料が提案されて
いる。
【0005】これらの有機無機複合体を得る方法の多く
は、シリコンアルコキシドやその誘導体、ポリシランな
ど、シリコンの化合物を出発原料として用いることが多
く、またケイ素以外の金属を導入する場合、金属アルコ
キシドやその誘導体を利用したものが一般的である。し
たがって、金属の種類としては、Ti、Ge、Al、Z
rなど金属アルコキシドの扱いが比較的容易な金属に限
定されている。その結果、製造される有機無機複合材料
の屈折率、分散特性が限定されてしまうという問題点が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高屈折率・
低分散な無機有機複合体を得ることを課題とするもので
あり、光学特性を高めるうえで効果がある各種の金属成
分を導入した無機有機複合体を得ることを課題とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、以下の
手段によって解決することができる。金属酸化物の三次
元構造中に有機高分子化合物が分散された有機無機複合
材料において、重合性官能基を含有した金属アルコキシ
ドまたは金属アルコキシド誘導体と重合性炭化水素系モ
ノマーとの共重合体に、金属塩の水溶液とのアルコシル
基の重縮合反応によって金属成分を導入する。また、上
記手段において、金属塩がランタン、タンタル、バリウ
ム、イットリウム、鉛から選ばれた少なくとも一種であ
る。また、上記手段において、重合性官能基を含有した
金属アルコキシドまたは金属アルコキシド誘導体がビニ
ル結合を有するものであり、また重合性炭化水素系モノ
マーがラジカル重合可能なビニル基含有モノマーであ
る。
【0008】また、製造方法において、金属酸化物の三
次元構造中に有機高分子化合物が分散された有機無機複
合材料の製造方法において、重合性官能基を含有した金
属アルコキシドまたは金属アルコキシド誘導体と重合性
炭化水素系モノマーとを共重合した後に、金属塩水溶液
を添加してアルコシル基の重縮合反応によって金属成分
を導入する。また、上記方法において、金属塩がランタ
ン、タンタル、バリウム、イットリウム、鉛から選ばれ
た少なくとも一種である。また、上記方法において、金
属塩の水溶液が、有機酸、低級アルコールの少なくとも
いずれか一方が混合されたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、有機無機複合材料とし
て、ケイ素以外の金属成分を金属アルコキシド中に導入
する際に、金属塩の水溶液を用いることによってアルコ
キシル基と金属塩との重縮合反応を利用したものであ
る。これにより、導入する金属種の種類あるいは導入量
の制限を受けにくいものとすることができる。その結
果、高屈折率、低分散等の特性を有する光学的な特性が
優れた有機無機複合材料が得られる。本発明において
は、金属酸化物の三次元構造中に有機高分子化合物が分
散された有機無機複合材料を形成するために、まず、重
合性官能基を含有した金属アルコキシドまたは金属アル
コキシド誘導体と重合性炭化水素系モノマーとの共重合
体を得ている。
【0010】この目的で使用することができる重合性官
能基を有する金属アルコキシド誘導体としては、ビニル
トリメトキシシラン:H2C=CHSi(OCH33
ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
トリエトキシシラン等のビニルアルコキシシランや、ビ
ニルトリメトキシチタン:H2C=CHTi(OCH3
3、ビニルトリエトキシチタン、ビニルトリプロポキシ
チタン、ビニルトリブトキシチタン等のビニルアルコキ
シチタン類、その他ビニルアルコキシアルミニウム類、
ビニルアルコキシジルコニウム類、ビニルアルコキシゲ
ルマニウム類などが利用できる。その他に、複合金属ア
ルコキシドのビニル化物を用いることもできる。また、
これらの重合性炭化水素系モノマー、重合性官能基を有
する金属アルコキシド誘導体は、それぞれ2種以上を混
合したものであっても良い。
【0011】同様に、本発明に用いることができる重合
性炭化水素系モノマーとしては、メチルメタクリレート
等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、
メタクリル酸、スチレン等の芳香族ビニル系単量体、ア
クリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、アクリル
酸、マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸お
よびイタコン酸エステル類、N−アルキルマレイミド
類、N−フェニルマレイミド(PMI)類等を挙げるこ
とができる。また、これらのなかでも好ましいモノマー
としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピレンメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
フェニルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエス
テル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ア
ミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、フェニ
ルアクリレート、ベンジルアクリレート等のアクリル酸
アルキルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等
の側鎖アルキル置換スチレン、ビニルトルエン等の核ア
ルキル置換スチレン、ブロモスチレン、クロルスチレン
等のハロゲン化スチレン、ビニルナフタレン等の芳香族
ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、フマロニトリル、マレオニトリル、α−クロロアク
リロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、その他マレ
イン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸およびイタ
コン酸エステル類、N−アルキルマレイミド類、N−フ
ェニルマレイミド(PMI)類等を挙げることができ
る。
【0012】特に高屈折率、低分散特性を有する有機無
機複合材料を得るためには、ポリマー成分として高屈折
率は特に重要ではなく、むしろ低分散であることが重要
である。単独で重合させた場合に、アッベ数νd が5
0以上の低分散重合体となるモノマーが有効である。
【0013】そのため、モノマー成分としては、芳香族
を含まないメタクリル酸アルキルエステル類や、アクリ
ル酸アルキルエステル類が好ましい。また、フッ素を導
入した誘導体、例えば、トリフルオロメタクリレートな
ども、重合体のポリマーが、低分散であるので好まし
い。
【0014】また、本発明の有機無機複合材料に金属成
分を加えるために使用することができる金属塩として
は、酢酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩、塩化
物、フッ化物、硝酸塩、硫酸塩などの無機塩の水溶液を
挙げることができる。金属塩により導入する金属成分
(金属イオン)の量は、25mol%以下であることが
望ましく、これより高濃度に導入した場合には、樹脂中
に安定して存在させることが難しくなる。
【0015】また、高分子有機化合物と金属アルコキシ
ドとの共重合体中に金属塩を凝集させることなく分散さ
せるためには、金属塩水溶液にアルコール、グリコー
ル、酢酸、アセチルアセトネートなどを添加しても良
い。特に酢酸や、アセチルアセトネートなどの金属塩と
錯体を形成するものは、金属成分を高濃度に含有させる
場合に有効である。
【0016】本発明の有機無機複合材料の製造において
は、共重合体に金属塩の水溶液を添加した後に、ゾルゲ
ル反応を行うことが必要である。その際に、更に金属ア
ルコキシドを添加しても良い。金属アルコキシドは、共
重合体の加水分解水を添加する時に同時に加えても良い
し、共重合体の加水分解を先行させたところで金属アル
コキシドを添加してもよい。後者は、金属アルコキシド
の加水分解速度と前記共重合体の加水分解速度に差があ
ることにより、後から添加する金属アルコキシドの凝集
が問題になる場合に有効である。
【0017】また、重合性炭化水素系モノマーと重合性
官能基含有金属アルコキシドとの共重合時には、重合開
始剤、分子量調節剤、分散剤その他溶媒等の重合助剤等
を添加配合して重合する。また、重合助剤等を使わず
に、加熱による重合を採用しても良い。また、重合開始
剤としては、有機過酸化物やアゾ系開始剤を乳化剤や界
面活性剤とともに用いることができる。アゾ系化合物の
開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリルや、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル、1,1’−アゾビス−シクロヘキサン−1−カ
ーボニトリル等のアゾニトリル類、有機過酸化物として
は例えばt−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカー
ボネート、t−ヘキシルパーオキシー2−エチルヘキサ
ノエート類等のパーオキシエステル類、ラウロイルパー
オキサイド等のジアシルパーオキサイド類、1,1−ビ
ス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン等のパーオキシケタール類等から選ばれ
る少なくとも一種を挙げることができる。
【0018】さらにこれら重合において樹脂の流動性調
節のために用いる分子量調節剤は、t−ドデシルメルカ
プタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン等のメルカプタン類、1−メチル−4−イソプ
ロピリデンシクロヘキセン等のモノテルペノイド類、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等のス
チレンダイマー類を挙げることができる。
【0019】本発明においては、共重合体を作製した後
にゾルゲル反応により重縮合を行うため、共重合体の分
子量は小さめに調整しておくことが望ましい。共重合の
際の溶媒としてベンゼン、メチルエチルケトン等の一種
もしくは二種を混合したものを利用してもよい。また、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色防止剤、帯電防止剤、
蛍光塗料、離型剤その他の安定剤等を添加して利用して
もよい。
【0020】本発明によって得られた有機無機複合材料
では、金属塩によって導入された金属成分が、構造体中
の酸素原子などと配位している。そして、この金属成分
は、水分や溶剤を除去した後も内部にとどまっている。
したがって、有機無機複合材料の屈折率、分散特性は、
金属成分の種類や導入量に応じてが決まることになる。
また、得られた樹有機無機複合材料は、プレス成形、射
出成形等によって所望の光学材料に加工することができ
る。
【0021】
【実施例】以下に、実施例、比較例を示し本発明を説明
する。 実施例1 メチルメタクリレートとビニルトリエトキシシランとを
70:10(モル比)で2−2’−アゾビスイソブチロ
ニトリルを開始剤として用い、ベンゼン溶液中で還流反
応させて共重合した。得られた共重合体に、ビニルトリ
エトキシシランの2倍モルの酢酸バリウムと水、酢酸の
混合溶液を添加し、室温で混合撹拌することにより、エ
トキシル基の加水分解重縮合を行い、メチルメタクリレ
ート:ビニルトリエトキシシラン:酢酸バリウム=7
0:10:20(モル比)の組成の透明体を得た。得ら
れた透明体から、物性評価用に直径50mm、厚さ2.
0mmの平板成形品を作製し、400nm〜800nm
の光透過率、屈折率、アッベ数を測定した。光透過率
は、85%、屈折率は、1.583、アッベ数は53.
5であった。
【0022】実施例2 メチルメタクリレートとビニルトリエトキシシランを7
0:10の比率で共重合した。このとき、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを
開始剤として用い、ベンゼン溶液中で還流させた。次に
この共重合体に、ビニルトリエトキシシランの2倍モル
の塩化ランタンと水の混合溶液を添加し、室温で混合撹
拌することにより、エトキシル基の加水分解重縮合を行
い、メチルメタクリレート:ビニルトリエトキシシラ
ン:塩化ランタン=70:10:20(モル比)の組成
の透明体を得た。得られた透明体から、物性評価用に直
径50mm、厚さ2.0mmの平板成形品を作製し、4
00nm〜800nmの光透過率、屈折率、アッベ数を
測定した。光透過率は、85%、屈折率は、1.60
3、アッベ数は52であった。
【0023】実施例3 メチルメタクリレートとビニルトリプロポキシジルコニ
ウムを70:15(モル比)の割合で、2−2’−アゾ
ビスイソブチロニトリルを開始剤として用い、ベンゼン
溶液中で還流させて共重合した。得られた共重合体に酢
酸鉛と水とイソプロパノールおよび酢酸の混合溶液を添
加し、室温で混合攪拌することにより、プロポキシル基
の加水分解重縮合を行い、メチルメタクリレート:ビニ
ルトリプロポキシジルコニウム:酢酸鉛=70:15:
15(モル比)の組成の透明体を得た。得られた透明体
から、物性評価用に直径50mm、厚さ2.0mmの平
板成形品を作製し、400nm〜800nmの光透過
率、屈折率、アッベ数を測定した。光透過率は、85
%、屈折率は1.71アッベ数は38であった。
【0024】実施例4 メチルメタクリレートとビニルトリブトキシタンタルを
80:5(モル比)の割合で、2−2’−アゾビスイソ
ブチロニトリルを開始剤として用い、ベンゼン溶液中で
還流させて共重合を行った。得られた共重合体に塩化ジ
ルコニウム水溶液を添加し、室温で混合撹拌することに
より、ブトキシル基の加水分解重縮合を行い、メチルメ
タクリレート:ビニルトリブトキシタンタル:塩化ジル
コニウム=80:5:15(モル比)の組成の透明体を
得た。得られた透明体から、物性評価用に直径50m
m、厚さ2.0mmの平板成形品を作製し、400nm
〜800nmの光透過率、屈折率、アッベ数を測定し
た。光透過率は、85%、屈折率は、1.672、アッ
ベ数は48であった。
【0025】実施例5 スチレン、メチルメタクリレート、ビニルトリプロポキ
シジルコニウムとを40:40:10(モル比)の割合
で、2−ヒドロキシー2−メチル−1−フェニルーフロ
レパンー1−オンを開始剤として用い、メチルエチルケ
トン溶液中で還流させて共重合した。次にこの共重合体
に塩化ランタン水溶液を添加し、40℃で混合撹拌する
ことにより、プロポキシル基の加水分解重縮合を行い、
スチレン:メチルメタクリレート:ビニルトリプロポキ
シジルコニウム:塩化ランタン=40:40:10:1
0(モル比)の組成の透明体を得た。得られた透明体か
ら、物性評価用に直径50mm、厚さ2.0mmの平板
成形品を作製し、400nm〜800nmの光透過率、
屈折率、アッベ数を測定した。光透過率は、85%、屈
折率は1.623、アッベ数は43であった。
【0026】実施例6 メチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチ
ルメタクリレート、ビニルトリプロポキシジルコニウム
とを30:40:15(モル比)の割合で、2−ヒドロ
キシー2−メチル−1−フェニル−プレパンー1−オン
を開始剤として用い、メチルエチルケトン溶液中で還流
させて共重合した。次にこの共重合体にビニルトリプロ
ポキシジルコニウムに対し3分の2モルの塩化ランタン
を含む水溶液を添加し、室温で混合撹拌することによ
り、プロポキシル基の加水分解重縮合を行い、メチルメ
タクリレート:2,2,2−トリフルオロエチルメタク
リレート:ビニルトリプロポキシジルコニウム:塩化ラ
ンタン=30:40:15:10(モル比)の組成の透
明体を得た。得られた透明体から、物性評価用に直径5
0mm、厚さ2.0mmの平板成形品を作製し、400
nm〜800nmの光透過率、屈折率、アッベ数を測定
した。光透過率は、85%、屈折率は1.620、アッ
ベ数は61であった。
【0027】実施例7 スチレン、ベンジルメタクリレート、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリプロポキシジルコニウムを35:
35:15:5(モル比)の割合で2−ヒドロキシー2
−メチル−1−フェニル−プレパン−1−オンを開始剤
として用い、ベンゼン溶液中で還流して共重合した。次
にこの共重合体に、ビニルトリエトキシシランに対し3
分の2モルの酢酸バリウム水溶液を添加し、室温で混合
撹拌することにより、エトキシル基の加水分解重縮合を
行い、スチレン:ベンジルメタクリレート:ビニルトリ
エトキシシラン:ビニルトリプロポキシジルコニウム:
酢酸バリウム=35:35:15:5:10(モル比)
の組成の透明体を得た。得られた透明体から、物性評価
用に直径50mm、厚さ2.0mmの平板成形品を作製
し、400nm〜800nmの光透過率、屈折率、アッ
ベ数を測定した。光透過率は、85%、屈折率は1.6
4、アッベ数は40であった。
【0028】実施例8 メチルメタクリレート、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリブトキシチタンを65:13:12(モル比)
の割合で、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
−プロパン−1−オンを開始剤として用い、メチルエチ
ルケトン中で還流させて共重合した。得られた共重合体
に、ビニルトリエトキシシランに対して20/13倍
(モル比)の硝酸イットリウム水溶液を添加し、室温で
混合撹拌することにより、エトキシル基、ブトキシル基
の加水分解重縮合を行い、メチルメタクリレート:ビニ
ルトリエトキシシラン:ビニルトリブトキシチタン:硝
酸イットリウム=65:13:12:20(モル比)の
組成の透明体を得た。得られた透明体から、物性評価用
に直径50mm、厚さ2.0mmの平板成形品を作製
し、400nm〜800nmの光透過率、屈折率、アッ
ベ数を測定した。光透過率は、85%、屈折率は1.6
43、アッベ数は40であった。
【0029】以上本発明について述べたが、以下の特徴
も本発明に含まれる。 [1]請求項1記載の有機無機複合材料において、重合
性官能基を含有した金属アルコキシドまたは金属アルコ
キシド誘導体がビニル結合を有するものであり、また重
合性炭化水素系モノマーがラジカル重合可能なビニル基
含有モノマーである。 [2]請求項4記載の有機無機複合材料の製造方法にお
いて、金属塩がランタン、タンタル、バリウム、イット
リウム、鉛から選ばれた少なくとも一種である。 [3]請求項4もしくは上記[2]記載の有機無機複合
材料の製造方法において、金属塩の水溶液が、有機酸、
低級アルコールの少なくともいずれか一方が混合された
ものである。
【0030】
【発明の効果】本発明は、金属アルコキシドまたはその
誘導体により有機無機複合材料に添加することが困難な
金属種を、取り扱いが容易な金属塩の水溶液を用いて有
機無機複合材料中に添加することにより、屈折率分散特
性に優れた光学材料を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J100 AB00P AB02P AB03P AB04P AB08P AB09P AJ08P AJ09P AL03P AL04P AL05P AL08P AL34P AL44P AM02P AM03P AM07P AM45P AM48P AP16Q AP21Q BA77Q BB01P BC04P BC43P CA04 CA05 CA06 CA31 HA31 HB29 HC27 HE13 JA33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物の三次元構造中に有機高分子
    化合物が分散された有機無機複合材料において、重合性
    官能基を含有した金属アルコキシドまたは金属アルコキ
    シド誘導体と重合性炭化水素系モノマーとの共重合体
    に、金属塩の水溶液とのアルコシル基の重縮合反応によ
    って金属成分が導入されたことを特徴とする有機無機複
    合材料。
  2. 【請求項2】 金属塩がランタン、タンタル、バリウ
    ム、イットリウム、鉛から選ばれた少なくとも一種であ
    ることを特徴とする請求項1記載の有機無機複合材料。
  3. 【請求項3】 金属酸化物の三次元構造中に有機高分子
    化合物が分散された有機無機複合材料の製造方法におい
    て、重合性官能基を含有した金属アルコキシドまたは金
    属アルコキシド誘導体と重合性炭化水素系モノマーとを
    共重合した後に、金属塩水溶液を添加してアルコシル基
    の重縮合反応によって金属成分を導入することを特徴と
    する有機無機複合材料の製造方法。
JP2002060394A 2002-03-06 2002-03-06 有機無機複合材料およびその製造方法 Withdrawn JP2003261616A (ja)

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