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JP2003260616A - ギヤ・ホーニング盤 - Google Patents

ギヤ・ホーニング盤

Info

Publication number
JP2003260616A
JP2003260616A JP2002057703A JP2002057703A JP2003260616A JP 2003260616 A JP2003260616 A JP 2003260616A JP 2002057703 A JP2002057703 A JP 2002057703A JP 2002057703 A JP2002057703 A JP 2002057703A JP 2003260616 A JP2003260616 A JP 2003260616A
Authority
JP
Japan
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work
grindstone
honing machine
gear honing
speed
Prior art date
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Granted
Application number
JP2002057703A
Other languages
English (en)
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JP3918585B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Hiramatsu
弘行 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002057703A priority Critical patent/JP3918585B2/ja
Publication of JP2003260616A publication Critical patent/JP2003260616A/ja
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Publication of JP3918585B2 publication Critical patent/JP3918585B2/ja
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの両歯面を一方向の回転加工により均
等に研磨することのできるギヤ・ホーニング盤を提供す
る。 【解決手段】 ワーク2を取り付けたワーク軸20をヘ
ッドストック11との間で保持するテールストック12
をシリンダ17によって砥石に整形されている歯がワー
ク2の歯の両面に均等な力で当接できるようにワークが
回転する程度の推力で押し付け、一方、テールストック
12の後部31をくさび部材32を持つテールストック
支持部30によって支持することで、負荷増大時におけ
るテールストック12の後退を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギヤ・ホーニング
盤に関する。
【0002】
【従来の技術】ギヤ・ホーニング盤は、歯付きインター
ナル砥石とワーク(歯車)を軸交差角を持たせて噛み合
わせ、砥石を回転させることにより発生する歯面の滑り
によって、ワーク歯面を仕上げる装置である。
【0003】従来のギヤ・ホーニング盤の一つに、イン
ターナル砥石側にのみ駆動力を持たせ、ワークには駆動
力を持たせず、インターナル砥石とワークとを噛み合わ
せてワークを砥石に連れ回りさせて研磨加工するギヤ・
ホーニング盤がある。
【0004】図9は、このようなギヤ・ホーニング盤に
おけるインターナル砥石とワークとの噛み合わせ部分を
示す概略図である。
【0005】連れ回り加工方式のギヤ・ホーニング盤
は、インターナル砥石3側にのみ駆動源があり、ワーク
2はインターナル砥石3に連れ回る構成であるから、ワ
ーク2のドリブン側歯面201は、砥石3がワーク2を
回そうとする駆動力と、ワーク軸のフリクションとイナ
ーシャ(砥石に回されることに逆らう力)によって、砥
石3のドライブ側歯面301とワーク2のドリブン側歯
面201間で押し付け力が発生し、研磨される。このた
め、ワーク2のドリブン側歯面の反対歯面202におけ
る押し付け力が弱く、この反対歯面202で十分な研磨
量を得られないという問題があった。
【0006】これは、インターナル砥石の歯を研磨する
ドレッシング工程でも同じように発生する。
【0007】歯付きインターナル砥石のドレスは、ワー
クの形状に近似した形状の台金に、ダイヤモンド砥粒を
電着したドレスギヤをインターナル砥石と噛み合わせ
て、加工時と同じように連れ回りドレッシングするので
あるが、ドレッシング工程の場合は、砥石の歯面とドレ
スギヤの歯面の押し付け力(回されることに逆らう力)
が大きいと、砥石の反対歯面がドレッシングされないだ
けでなく、ドレスギヤの形状を正確にインターナル砥石
に転写できないという問題となっている。
【0008】このため、連れ回り加工方式のギヤ・ホー
ニング盤では、ワークを研磨加工する際には、一つの回
転方向に回転させてワークを研磨した後、逆方向に回転
させて研磨できなかった歯面を研磨することにしてい
る。
【0009】しかし、ワークとしての歯車は、できれば
その歯車が実際に使用される方向に回転させて研磨した
方が出来上がりの性能がよいため、一方向回転による研
磨が望まれている。
【0010】また、ドレス時においては、2方向の回転
によりインターナル砥石をドレッシングした場合、イン
ターナル砥石の一つひとつの歯が両側からドレスされる
ため、しだいに細くなって歯厚が薄くなり、砥石の寿命
が短くなる。また、これは、砥石のBBD(Betwe
en Ball Diameter)を変化させてしま
う。インターナル砥石は、通常、ドレッシングの度に転
位量を変化させて広いBBD範囲で使用するが、砥石の
歯厚が薄くなると、砥石の剛性が不足して加工精度を満
足することができなくなるのである。
【0011】このような問題を解決するために、従来か
ら様々な解決方法が用いられている。
【0012】まず、連れ回り加工によるギヤ・ホーニン
グ盤では、テール側スピンドルのワークへの押し付け力
を限界まで下げることで、スピンドルによるフリクショ
ンを小さくして、砥石のドライブ側歯面とワークのドリ
ブン側歯面間での押し付け力と、ワークのドリブン側歯
面の反対歯面での押し付け力が均等に発生するようにし
て、一回転方向の加工でワークの両歯面の研磨を行おう
としている。
【0013】このような連れ回り加工方式のギヤ・ホー
ニング盤に対して、インターナル砥石と共に、ワークに
も駆動源をもたせて回転させ、インターナル砥石とワー
クを同期制御しつつ研磨を行うギヤ・ホーニング盤があ
る。
【0014】このような同期制御方式のギヤ・ホーニン
グ盤は、インターナル砥石の駆動モータから高精度歯車
減速機などによってインターナル砥石を駆動し、その砥
石軸の回転位置情報を砥石駆動モータに直結されたエン
コーダから取得する一方、ワーク軸は、サーボモータ直
結駆動で、ワーク軸の回転情報をワーク軸スピンドルに
直結したエンコーダから取って、インターナル砥石の回
転位置とワークの回転位置が同期するように制御してい
る。
【0015】このようなインターナル砥石とワークとを
独立の駆動源により駆動し、かつ、その回転位置が一致
するように同期制御することで、砥石のドライブ側歯面
とワークのドリブン側歯面間で押し付け力とワークのド
リブン側歯面の反対歯面での押し付け力が均等になるよ
うにして、一回転方向の加工でワークの両歯面の研磨が
できるようにしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ギヤ・ホーニング盤には、様々な問題点がある。
【0017】まず、連れ回り加工によるギヤ・ホーニン
グ盤では、テール側スピンドルのワークへの押し付け力
を限界まで下げているため、加工負荷が変化して、テー
ルスピンドルの弱い押し付け力を越える負荷が発生した
場合に、テールスピンドルが切削負荷に負けて後退し、
ワークやドレスギヤの姿勢が崩れ、加工精度やドレッシ
ング精度が極端に悪化するという問題があった。
【0018】一方、同期制御方式のギヤ・ホーニング盤
においては、インターナル砥石と共に、ワークにも駆動
力を持たせて同期制御しているため、回転方向にかかわ
らずワーク歯面の両面に均等に力が加わるため、原理的
には両歯面を一回転方向によって加工することが可能と
なる。
【0019】しかしながら、均等に砥石軸モータとワー
ク軸(およびワーク軸モータ)は電気的に同期を取る構
成になっているが、砥石軸の動力伝達系(減速機部分)
には、ギヤによるバックラッシュがある構造になってい
るため(数十μm以上のバックラッシュ)、そのバック
ラッシュ分は、砥石の回転位置情報の誤差になるだけで
なく、砥石の挙動を砥石駆動モータで制御できない要因
になっている。
【0020】このため、砥石とワークの間の同期精度
を、要求される歯形精度並の数μm以下のレベルに収め
ることができず、加工精度は期待したほど向上していな
い。
【0021】また、同期制御方式のギヤ・ホーニング盤
では、砥石軸動力伝達系の僅かなバックラッシュによっ
て発生する砥石とワークの位相ずれが、加工されたワー
ク歯面にうねりを作ってしまうという問題もあった。こ
れは、同様に砥石のドレッシング時も発生して、ドレッ
シングしたインターナル砥石の歯面にうねりを作ってし
まうことになる。
【0022】さらに、同期制御方式のギヤ・ホーニング
盤では、同期精度をできるだけ向上させるために、追従
側であるワーク軸モータのサーボゲインを、モータが発
振する限界直前まで高めたため、加工負荷が抜けた瞬間
等に、サーボモータが発振しやすくなり、上記砥石軸動
力伝達系バックラッシュの要因と合わせて、ワーク歯面
に細かい凸凹を作り、トランスミッション用ギヤの要求
精度を満足するものが加工できないという問題もあっ
た。
【0023】そこで本発明においては、ワークの両歯面
を一方向の回転加工により均等に研磨することのできる
ギヤ・ホーニング盤を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成に
より達成される。
【0025】(1)あらかじめ歯形が形成されたワーク
を回動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形さ
れた砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワーク
と前記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加
工を行うギヤ・ホーニング盤において、前記ワークが取
り付けられるワーク軸の一端を保持する第1の保持手段
と、前記ワーク軸の他端を保持し、前記第1の保持手段
との間で前記ワーク軸を挟持するために進退自在に移動
可能な第2の保持手段と、前記第2の保持手段を前記ワ
ーク軸の他端に所定の推力により押さえ付ける推力発生
手段と、前記第2の保持手段の後退を防止する後退防止
手段と、を有することを特徴とするギヤ・ホーニング
盤。
【0026】(2)前記後退防止手段は、前記第2の保
持手段における前記ワーク軸の他端を保持する側とは反
対側の第2の保持手段後部に接する斜面が形成されたく
さび部材と、前記くさび部材を昇降させる昇降手段と、
を有し、前記くさび部材を、前記推力発生手段により前
記第2の保持手段に所定の推力が加えられた後、昇降手
段により下降させて前記第2の保持手段後部に接触させ
ることを特徴とする。
【0027】(3)前記推力発生手段は、前記砥石に整
形されている歯が前記ワークの歯の両面に均等な力で当
接できるように前記ワークが回転する程度の推力を発生
することを特徴とする。
【0028】(4)あらかじめ歯形が形成されたワーク
を回動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形さ
れた砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワーク
と前記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加
工を行うギヤ・ホーニング盤において、前記砥石を回転
させる砥石駆動手段と、前記ワークが取り付けるワーク
軸を回転させるワーク軸駆動手段と、前記ワーク軸にか
かる回転フリクション相当分を相殺するトルクが出力さ
れるように前記ワーク軸駆動手段を制御する制御手段
と、を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
【0029】(5)あらかじめ歯形が形成されたワーク
を回動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形さ
れた砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワーク
と前記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加
工を行うギヤ・ホーニング盤において、前記砥石を回転
させる砥石駆動手段と、前記ワークが取り付けるワーク
軸を回転させるワーク軸駆動手段と、前記砥石の歯の移
動速度と前記ワークの歯の移動速度が所定の速度範囲内
で一致するように、前記ワーク駆動手段を制御する速度
制御手段と、前記速度制御手段の速度制御によって前記
ワーク軸駆動手段のトルクが所定値以上とならないよう
に制限するトルク制限手段と、を有することを特徴とす
るギヤ・ホーニング盤。
【0030】(6)前記速度制御手段は、前記ワークの
歯の移動速度を任意に調整する速度調整手段を有するこ
とを特徴とする。
【0031】(7)あらかじめ歯形が形成されたワーク
を回動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形さ
れた砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワーク
と前記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加
工を行うギヤ・ホーニング盤において、前記砥石を回転
させる砥石駆動手段と、前記ワークが取り付けるワーク
軸を回転させるワーク軸駆動手段と、前記砥石と前記ワ
ークの回転位置が同期するように前記ワーク駆動手段を
制御する同期制御手段と、前記同期制御手段によって行
われる前記砥石と前記ワークの回転位置の同期精度を所
定範囲に調整する同期精度調整手段と、前記同期制御手
段からの前記ワークの回転指令に基づいて前記ワークの
回転速度を指令する速度制御手段と、前記速度制御手段
の速度制御によって前記ワーク軸駆動手段のトルクが所
定値以上とならないように制限するトルク制限手段と、
を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
【0032】(8)前記同期制御手段は、前記砥石の回
転位置に対する前記ワークの回転位置を任意に調整する
位置調整手段を有することを特徴とする。
【0033】
【発明の効果】本発明は請求項ごとに以下のような効果
を奏する。
【0034】請求項1記載の本発明によれば、ワーク軸
を第1の保持手段方向に押しつける推力発生手段とは別
に第2の保持手段の後退を防止する後退防止手段を有す
ることで、ワーク軸は推力発生手段により所定の推力に
より保持することができ、一方、加工中における負荷が
大きくなったときには、後退防止手段によって、第2の
保持手段の後退を防止することができる。このため、予
期せぬ負荷増大時にも、第2の保持手段が逃げて(後退
して)ワーク姿勢が崩れることが無くなるので、ワーク
の個体差による精度の変化が小さくなり、加工精度悪化
を少なくすることができる。
【0035】請求項2記載の本発明によれば、後退防止
手段として、第2の保持手段後部に接する斜面が形成さ
れたくさび部材を設け、このくさび部材を、推力発生手
段により第2の保持手段に所定の推力が加えられた後、
昇降手段により下降させて第2の保持手段後部に接触さ
せることにしたので、第2の保持手段の位置にかかわら
ずくさび部材の斜面が必ず第2の保持手段後部に当たる
ため、確実に第2の保持手段の後退を防止することがで
きる。
【0036】請求項3記載の本発明によれば、推力発生
手段によって第2保持手段を押さえる推力を砥石に整形
されている歯がワークの歯の両面に均等な力で当接でき
るようにワークが回転する程度の推力としたので、正転
逆転を繰り返して両方向から研磨加工を行うことなく、
両歯面を均等に研磨することができる。
【0037】請求項4記載の本発明によれば、砥石とワ
ーク軸を独立に駆動させるための駆動手段を持ち、この
うちワーク軸駆動手段のトルクを、ワーク軸にかかる回
転フリクション相当分を相殺するトルクが出力されるよ
う制御することとしたので、砥石とワークを独立に駆動
し、しかもワークの回転フリクションが相殺されること
から、砥石に整形されている歯がワークの歯の両面に均
等な力で当接して、正転逆転を繰り返すことなく、一方
向の回転により両歯面を均等に研磨することができる。
また、回転フリクション相当分を相殺するトルクをワー
クに加えていることから、大きな力でワークを保持する
ことが可能となり、予期せぬ切削負荷の増大時にもワー
クの姿勢が崩れることが無く、ワーク姿勢の悪化による
加工精度不良を防止することができる。
【0038】請求項5記載の本発明によれば、砥石とワ
ーク軸を独立に駆動させるための駆動手段を持ち、この
うちワーク軸駆動手段の速度を砥石の歯の移動速度とワ
ークの歯の移動速度が所定の速度範囲内で一致するよう
に制御し、かつ、速度制御によってワーク軸駆動手段の
トルクが所定値以上とならないように制限することとし
たので、砥石の歯の移動速度とワークの歯の移動速度が
所定の速度範囲内で一致させることで、砥石に整形され
ている歯がワークの歯の両面に均等な力で当接し、正転
逆転を繰り返すことなく一方向の回転により両歯面を均
等に研磨することができる。また、速度制御によってワ
ーク軸駆動手段のトルクが所定値以上とならないように
制限することにより、速度調節のためにワークの駆動ト
ルクが大きく変化しそうなときに、これを制限して、ト
ルク変動による加工精度不良を防止することができる。
【0039】請求項6記載の本発明は、ワークの歯の移
動速度を任意に調整する速度調整手段を有することで、
両歯面の研磨量を意図的に変化させることができる。
【0040】請求項7記載の本発明によれば、砥石とワ
ーク軸を独立に駆動させるための駆動手段を持ち、砥石
とワークの回転位置が同期するように制御すると共に、
その同期制御を調整し、かつ、この同期制御によってワ
ーク軸駆動手段のトルクが所定値以上とならないように
制限することとしたので、砥石とワークの回転に値の同
期によって、砥石に整形されている歯がワークの歯の両
面に均等な力で当接し、正転逆転を繰り返すことなく一
方向の回転により両歯面を均等に研磨することができる
ようになると共に、この同期制御における同期精度を調
整することで、同期を取るための位置合わせのときに大
きな力が加わることなおないようにすることができ、さ
らに、同期制御のためにワークの駆動トルクが大きく変
化しそうなときには、これを制限して、トルク変動によ
る加工精度不良を防止することができる。
【0041】請求項8記載の本発明は、砥石の回転位置
に対するワークの回転位置を任意に調整する位置調整手
段を有することを有することで、両歯面の研磨量を意図
的に変化させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0043】(第1の実施の形態)図1は第1の実施の
形態におけるギヤ・ホーニング盤の外観構成を示す斜視
図であり、図2はこのギヤ・ホーニング盤を説明するた
めの概略図である。
【0044】第1の実施の形態におけるギヤ・ホーニン
グ盤1は、連れ回り方式によるギヤ・ホーニング盤であ
る。
【0045】ギヤ・ホーニング盤1は、ワーク2が取り
付けられたワーク軸20(図2参照)を保持するヘッド
ストック11とテールストック12、およびインターナ
ル砥石3を備えた砥石台ユニット13を有しており、あ
らかじめ荒加工により歯が成形されたワーク2をヘッド
ストック11とテールストック12により回動自在に保
持し、このワーク2のできあがりに対応した形状の歯が
整形されたインターナル砥石3をワーク2に押しつけつ
つ回転させてワーク2の研磨加工を行い、もってワーク
2の歯車を仕上げ整形する。
【0046】このギヤ・ホーニング盤1は、図1に示し
た外観構成からわかるように、ヘッドストック11とテ
ールストック12は共にマシンベッド15上のテーブル
16に設置されている。
【0047】ギヤ・ホーニング盤1には、ワークの回転
軸であるC軸、インターナル砥石3の回転軸であるS
軸、インターナル砥石3の切り込み軸であるZ軸、ワー
クオシレーション軸であるX軸、ヘリカルアングル軸で
あるY軸、およびクラウニング用にワークを傾けるため
のスイングテーブル軸が設けられている。
【0048】各軸のうち、S軸はS軸モータ19により
インターナル砥石3を回転させている。Z軸は図示しな
いモータによりインターナル砥石3をワーク2の方向に
押しつけ力を発生させ、Y軸はインターナル砥石3のヘ
リカルアングルの角度調整を行っている。また、X軸は
油圧シリンダ17により移動して、この油圧シリンダ1
7により所定の力でワークを保持する。スイングテーブ
ル軸は、テーブル16全体を回転させる軸でワークに対
するクラウニングの設定に使用される。
【0049】ヘッドストック11とテールストック12
は、それぞれヘッドスピンドル21とテールスピンドル
22が内蔵されている。ヘッドスピンドル21とテール
スピンドル22の先端は、いずれも先鋭な円錐形であ
り、ワーク軸20のセンター穴が約60°の傾斜をもっ
た円錐状のくぼみとなっており、このくぼみにヘッドス
ピンドル21とテールスピンドル22のそれぞれの先端
が入りワーク軸20を保持している。
【0050】ヘッドスピンドル21とテールスピンドル
22は、いずれもヘッドストック11とテールストック
12内において、ベアリング23により回動自在に支持
されていて、ワーク2は、インターナル砥石3の回転に
連れ回りするようになっている。
【0051】油圧シリンダ17は、テールストック12
全体をX軸上で移動させる。なお、テーブル16上には
レール18が設けられており、テールストック12はこ
のレール18上を移動する。
【0052】テーブル16上には、さらに、テールスト
ック12の後部を支持するテールストック支持部30が
設けられている。
【0053】このテールストック支持部30は、テール
ストック12の後部に形成されている斜面31に当接す
るくさび部材32と、このくさび部材32を昇降させる
油圧シリンダ33と、油圧シリンダ33を支持する支柱
34とからなり、支柱34には、レール35が設けられ
ていて、このレール35に沿ってくさび部材32が上下
移動する。
【0054】このように構成された本第1の実施の形態
におけるギヤ・ホーニング盤の作用を説明する。
【0055】ワーク2の研磨においては、テールストッ
ク12の前進、後退によってワーク2の取り付けが行わ
れる。
【0056】このとき、テールストック支持部30のく
さび部材32は、上方に後退させておき、テールストッ
ク12の後部斜面31と接触しないようにしておく。
【0057】この状態で、油圧シリンダ17によりテー
ルストック12を移動させて、ワーク軸20ごとワーク
2を保持する。
【0058】油圧シリンダ17による押し付け力(推
力)は、ワーク2が落下せず、なおかつ、テールストッ
ク12の推力によって発生するヘッドスピンドル21と
テールスピンドル22の回転フリクションが加工精度に
影響しないような小さな推力、たとえば数100N以下
となるように設定する。
【0059】このように小さな油圧シリンダ17による
推力によって、ワーク2は回転方向の歯面のみならず、
その反対側の歯面も研磨できるようになる。
【0060】テールストック12の油圧シリンダ17に
よる位置決め終了後、テールストック支持部30のくさ
び部材32を下方に移動し、テールストック12の後部
斜面31と接触させる。
【0061】このようにしてワーク2をセットした後、
ワーク2の研磨加工が開始される。
【0062】研磨加工中は、ワーク2にはZ軸方向にイ
ンターナル砥石3の切り込み力が加わることになる。
【0063】このワーク2に加えられるZ軸方向の力
は、ヘッドストック11とテールストック12によって
受けることになる。そしてこの力は、テールスピンドル
22を後退させる力となるが(ヘッドストック11は固
定されている)、本第1の実施の形態では、テールスト
ック12の後部をテールストック支持部30により支持
しているため、テールストック12を後退させようとす
る力がこのテールストック支持部30により受けとめら
れて、テールストック12の後退を防止している。
【0064】なお、テールストック12の後部を斜面と
することで、テールストック12の位置がワークの長さ
やワーク軸20のセンター穴の面取り量などにより変化
した場合でも、くさび部材32をテールストック12の
後部斜面31に隙間無く密着させることができる。
【0065】なお、くさび部材32は、テールストック
12の移動方向から、90°の方向で抜き差しできるよ
うにしておくことが好ましい。
【0066】ここでテールストック12が後退しないた
めの条件について説明する。図3は、テールストック1
2が後退しないための条件を説明するために、テールス
トック12とくさび部材32を模式的に示した図面であ
る。
【0067】テールストック後部斜面31とくさび部材
32の斜面の角度は、同じであり、図3に示したくさび
部材32の斜面角度をθとして、この斜面における静摩
擦力をFf、テールストック12が受ける力をFとする
と、斜面に働く力Fsは、Fs=Fsinθ−Ffとな
る。
【0068】静摩擦力Ff=μMsinθ(ここでμは
摩擦係数である)であるから、くさび部材32に働く上
向きの力Faは、下記(1)式のようになる。なお、質
量Mは油圧シリンダ33がフリーの状態として、M=く
さび部材32の質量+シリンダ33のロット部の質量で
ある。
【0069】 Fa=(Fsinθ−μMsinθ)cosθ =(F−μM)sinθcosθ …(1) テールストック12が後退しないようにするためには、
くさび部材32にかかる下向きの力Fbより、Faが常
に小さければよいことになる。
【0070】そこで、くさび部材32にかかる下向きの
力Fbは、油圧シリンダ33がフリーの状態として、く
さび部材32の質量とシリンダ33のロット部の質量を
加えた質量Mに重力加速度gをかけることによって求め
ることができる。つまり、くさび部材32にかかる下向
きの力Fbは、Fb=Mgとなる。
【0071】したがって、テールストック12が後退し
ないようにするためには、Fa<Fbであるから、下記
(3)式を満たすように、斜面角度θと斜面部の摩擦係
数μを設定すればよい。
【0072】 (F−μM)sinθcosθ<Mg …(3) 以上のように本第1の実施の形態によれば、クランプ時
においてはテールストック12の前進後退位置を油圧シ
リンダ17によって自在に調整してワーク2をクランプ
することを可能とし、かつワーククランプ時におけるテ
ールストック12がワーク2を押す力を極小さくしてヘ
ッドスピンドル21とテールスピンドル22の回転フリ
クションによる加工精度が悪化しないようにでき、さら
に、くさび部材32がテールストック12の後部斜面を
隙間無く密着するように接触させることで、ワーク2の
前加工精度の悪さなどによって瞬間的に大きな加工負荷
が発生した場合でも、テールストック12が後退しよう
とする力をテールストック支持部30により受けとめて
常にワーク2の姿勢を変化させることなく、加工を継続
することができる。
【0073】また、本第1の実施の形態によれば、イン
ターナル砥石3のドレッシングの際にも、ワークとなる
ドレス歯を取り付けたワーク軸20をフリクションが少
ない状態で保持することができるため、一方向の回転で
砥石歯のドレッシングを行うことができるようになるの
で、従来の正、逆転の両方向加工と比較してインターナ
ル砥石の歯厚の摩耗が少なくなり、砥石の寿命を延ばす
ことができ、砥石のBBD(Between Ball
Diameter)の変化を少なくすることができ
る。
【0074】なお、本第1の実施の形態では、テールス
トック12の後部に斜面31を形成しているが、テール
ストック12の後部は、必ずしもこのような斜面である
必要はなく、くさび部材32に接し、上記(3)式の条
件を満たすことができる形状であればいかような形状で
あってもテールスピンドル22の後退を防止することが
できる。
【0075】(第2の実施の形態)図4は第2の実施の
形態におけるギヤ・ホーニング盤の外観構成を示す斜視
図であり、図5はこのギヤ・ホーニング盤を説明するた
めの概略図である。
【0076】第2の実施の形態におけるギヤ・ホーニン
グ盤51は、インターナル砥石3とワーク2(図5参
照)とを独立に駆動するギヤ・ホーニング盤である。
【0077】ギヤ・ホーニング盤51は、基本的構成は
前述した第1の実施の形態と同様であり、ワーク2が取
り付けられたワーク軸20(図5参照)を保持するヘッ
ドストック11とテールストック12、インターナル砥
石3を備えた砥石台ユニット13を備え、さらに、ワー
ク2を回転させるためのC軸モータ52を備えている。
【0078】ギヤ・ホーニング盤1には、ワークの回転
軸であるC軸、インターナル砥石3の回転軸であるS
軸、インターナル砥石3の切り込み軸であるZ軸、ワー
クオシレーション軸であるX軸、ヘリカルアングル軸で
あるY軸、およびクラウニング用にワークを傾けるため
のスイングテーブル軸が設けられている。
【0079】各軸のうち、S軸はS軸モータ19により
インターナル砥石3を回転させている。Z軸は図示しな
いモータによりインターナル砥石3をワークの歯面方向
に押しつけ力を発生させ、Y軸はインターナル砥石3の
ヘリカルアングルの角度調整を行っている。また、X軸
は油圧シリンダ17により移動して、この油圧シリンダ
17により所定の力でワークを保持する。スイングテー
ブル軸は、テーブル16全体を回転させる軸でワークに
対するクラウニングの設定に使用される。
【0080】このギヤ・ホーニング盤51は、ヘッドス
トック11とテールストック12が共にマシンベッド1
5上のテーブル16に固定されている。
【0081】ヘッドストック11とテールストック12
は、それぞれヘッドスピンドル21とテールスピンドル
22が内蔵されている。
【0082】ヘッドスピンドル21とテールスピンドル
22は、いずれもヘッドストック11とテールストック
12内において、ベアリング23により回動自在に支持
されている。
【0083】ヘッドスピンドル21後端は、C軸モータ
52に接続されており、このC軸モータ52の回転によ
りヘッドストック11ごとヘッドスピンドル21とテー
ルスピンドル22によって保持されたワーク2が回転さ
せられる。
【0084】ヘッドスピンドル21後端とC軸モータ5
2は、カップリング装置54によって直結されており、
また、C軸モータ52の回転軸には、ヘッドスピンドル
21の回転位置を計測するためのエンコーダ53が取り
付けられている。
【0085】C軸モータ52は、供給する電流を制御す
ることでトルクを任意に変えることのできるサーボモー
タである。
【0086】また、ヘッドスピンドル21のワーク側先
端は、チャック55が取り付けられており、このチャッ
ク55によってワーク軸20を挟み、確実にワーク2を
回転できるようになっている。
【0087】テールスピンドル22の先端は、先鋭な円
錐形であり、ワーク軸20のセンター穴は約60°の傾
斜をもった円錐状のくぼみとなっており、このくぼみに
テールスピンドル22の先端が入りワーク軸20の一方
を保持している。
【0088】油圧シリンダ17は、テールストック12
上においてテールスピンドル22をX軸上で移動させ
る。なお、テールスピンドル22は、ケース24内に回
動自在に収納されており、このケース24がテールスト
ック12上に設けられているレール25に沿って移動す
る。
【0089】S軸モータ19には、その回転軸にエンコ
ーダ29が取り付けられており、S軸の回転位置を計測
する。このS軸モータ19とインターナル砥石3との接
続には、バックラッシュがほとんど無いサイレントチェ
ーン(不図示)を用いることが好ましい。
【0090】このように構成された本第2の実施の形態
におけるギヤ・ホーニング盤の作用を説明する。
【0091】以下、本第2の実施の形態では、インター
ナル砥石3とワーク2を回転させる駆動源であるS軸モ
ータ19とC軸モータ52の制御形態として、3つの制
御形態を説明する。
【0092】(第1の制御形態)図6は、第1の制御形
態を説明するための制御系のブロック図である。
【0093】第1の制御形態は、C軸モータ52をあら
かじめ決められたトルクとなるように制御するものであ
る。
【0094】このために第1の制御形態では、その制御
装置として、図6に示すように、電流制御型のC軸モー
タ52に供給される電流値を検出するための電流検出器
61と、電流検出器61により検出された電流値と入力
されている電流指令値とを比較する比較器62と、比較
器62による比較結果からC軸モータ52に供給する電
流を制御する電流制御器62とを備える。
【0095】なお、電流指令値は、あらかじめワーク2
とインターナル砥石3との間で適切な研磨量が得られる
ように設定されたもので、テールスピンドル22の押し
付け力によって発生するワーク軸スピンドル(ヘッドス
ピンドル&テールスピンドル)のフリクション(回転抵
抗)を相殺する程度のトルクをワーク2が回転する方向
に与えるようにしている。
【0096】この第1の制御形態によって、ギヤ・ホー
ニング盤51は、インターナル砥石3がサイレントチェ
ーンなどによってバックラッシュが小さい状態で滑らか
に回転させられる一方、ワーク2を回転させるC軸は、
テールスピンドル22の押し付け力によって発生するワ
ーク軸スピンドルのフリクションが相殺されるようにト
ルクが与えられているため、ワークの両歯面に均等な砥
石の押し付け力を得ることができ、両歯面の研削量を均
等にすることができる。
【0097】また、このようにトルク制御によりワーク
2を回転させているため、ワークを保持するためのテー
ルスピンドル22による押し付け力として、切削付加に
負けない大きな推力をかけることが可能となり、予期せ
ぬ切削負荷増大時にも、テールストックが逃げて(後退
して)ワーク姿勢が崩れることが無くなるので、従来よ
りも高い歯形矯正力を短い時間で、精度良く達成するこ
とができる。
【0098】さらに、ドレッシングの際には、正転、逆
転の両方向加工を繰り返すことなくインターナル砥石3
をドレッシングすることが可能となるため、正転、逆転
の両方向加工による歯厚の摩耗が少なく、砥石の寿命を
延ばし、また、砥石のBBD(Between Bal
l Diameter)の変化を少なくすることができ
る。
【0099】また、テールストック12によりワーク軸
を押さえるために必要な力は、ワークの研磨のときと、
ドレッシングのときとで変更することなく、常に同じ大
きな推力により押さえるようにしてもよく、ワーク研磨
時とドレッシング時で切り換える必要がない。
【0100】しかも、本第1の制御形態においては、S
軸モータ19とC軸モータ52の回転位置を同期制御す
る必要がないので、制御装置の構成を単純化することが
可能となる。
【0101】(第2の制御形態)図7は、第2の制御形
態を説明するための制御系のブロック図である。
【0102】第2の制御形態は、C軸モータ52をあら
かじめ決められた速度となるように制御すると共に速度
変動に対応して速度を変えた場合に大きなトルク変動が
発生しないようにトルクをも制御するものである。
【0103】このために第2の制御形態では、その制御
装置として、図7に示すように、C軸モータ52の回転
速度をエンコーダ53の出力から検出する速度検出器6
5と、速度検出器65の検出速度と入力されている速度
指令値および速度補正量を比較する比較器66と、比較
器66の比較結果による速度指令となるように電流値を
出力する速度制御器67と、C軸モータ52に供給され
る電流値を検出するための電流検出器61と、電流検出
器61により検出された電流値と速度制御器67から出
力された電流値とを比較する比較器68と、比較器68
による比較結果からC軸モータ52に供給する電流を制
御する電流制御器69とを備える。
【0104】ここで、電流制御器69は、比較器68の
比較結果として出力された電流値があらかじめ決められ
た値を越えた場合に、それ以上の電流値をならないよう
に制限する機能を持つ。
【0105】この機能をトルク制限と称するが、これは
速度制御においては、速度が大きく異変した際にこれを
補正しようとしてC軸モータ52に大きなトルク変化が
起きるので、そのままではインターナル砥石3の歯面と
ワーク2の歯面との当たり具合が大きく変化して研磨量
に一時的な変動が生じ歯面に波打ち状不良が発生するた
め、これを防止するために大きなトルク変動が生じない
ように、トルクを制限するものである。
【0106】速度指令値は、インターナル砥石3の一つ
ひとつの歯の移動速度とワーク2の一つひとつの歯の移
動速度を一致させるようにワーク2を回転させる速度で
ある。このような速度指令値は、たとえば、S軸モータ
19のエンコーダ29からの出力からS軸の回転数を求
め、このS軸の回転数をS軸モータとインターナル砥石
との回転数比により割って、インターナル砥石3の回転
速度が求められるので、この回転速度とインタなる砥石
の歯数からインターナル砥石3の一つひとつの歯の移動
速度が求められる。そして求めたインターナル砥石3の
一つひとつの歯の移動速度とワーク2の歯数から、ワー
ク2の一つひとつの歯の移動速度をインターナル砥石3
の一つひとつの歯の移動速度に一致させるワーク2の回
転速度を求める。
【0107】また、速度補正量は、ワーク2の回転速度
をインターナル砥石3の回転速度に対して任意に進めた
り遅らせたりするためのものである。これによりワーク
2の歯とインターナル砥石3の歯との当たり具合を調整
することができる。
【0108】このような歯当たりの調整は、たとえば、
ワーク2の前加工精度のバラツキによって、両歯面を均
等に研磨するよりもどちらかの歯面をより多く研磨した
方が良いような場合があり、そのような場合に速度を補
正することで前加工精度のバラツキをも考慮して両面の
研磨量を調整することができる。
【0109】この第2の制御形態によって、ギヤ・ホー
ニング盤51は、インターナル砥石3がサイレントチェ
ーンなどによってバックラッシュが小さい状態で滑らか
に回転させられる一方、ワーク2は、一つひとつの歯の
移動速度がインターナル砥石3の一つひとつの歯の移動
速度に一致するように回転するため、ワークの両歯面に
均等な砥石の押し付け力を得ることができ、両歯面の研
削量を均等にすることができる。
【0110】また、速度制御によりワーク2を回転させ
ているため、ワークを保持するためのテールスピンドル
22による押し付け力を、切削付加に負けない大きな推
力をかけることが可能となり、従来よりも高い歯形矯正
力を短い時間で、精度良く達成することができる。
【0111】さらに、本第2の制御形態においても、第
1の実施の形態同様に、ワークを保持するためのテール
スピンドル22による押し付け力を、切削付加に負けな
い大きな推力をかけることが可能となり、予期せぬ切削
負荷増大時にも、テールストックが後退してワーク姿勢
が崩れることが無く、従来よりも高い歯形矯正力を短時
間で、精度良く達成することができる。また、ワーク研
磨時とドレッシング時でテールストック12による推力
を切り換える必要がない。
【0112】さらにまた、本第2の制御形態において
も、S軸モータ19とC軸モータ52の回転位置を同期
制御する必要はない。
【0113】(第3の制御形態)図8は、第3の制御形
態を説明するための制御系のブロック図である。
【0114】第3の制御形態は、C軸モータ52をS軸
モータに対して位置制御すると共に、あらかじめ決めら
れた速度となるように制御すると共に速度変動に対応し
て速度を変えた場合に大きなトルク変動が発生しないよ
うにトルクをも制御するものである。
【0115】このために第3の制御形態では、その制御
装置として、図8に示すように、C軸モータ52のエン
コーダ53からの出力である位置FB信号の度合いを調
整するためのゲイン調整器71と、ゲイン調整器71か
らの出力と位置指令値および位置補正値を比較する比較
器72と、比較器72の比較結果による位置指令となる
ように速度指令を出力する位置制御器73と、C軸モー
タ52の回転速度をエンコーダ53の出力から検出する
速度検出器65と、速度検出器65の検出速度と位置制
御器73から出力された速度指令値を比較する比較器6
6と、比較器66の比較結果による速度指令となる電流
値を出力する速度制御器67と、C軸モータ52に供給
される電流値を検出するための電流検出器61と、電流
検出器61により検出された電流値と速度制御器67か
ら出力された電流値とを比較する比較器68と、比較器
68による比較結果からC軸モータ52に供給する電流
を制御する電流制御器69とを備える。
【0116】ここで、電流制御器69は、前記第2の実
施の形態と同様に、トルク制限するための機能を持つ。
【0117】位置指令値は、インターナル砥石3を駆動
しているS軸モータ19のエンコーダ出力から得られる
位置信号から、インターナル砥石の移動量を求めて、こ
の移動量と同じ移動量でワーク2が回転するための位置
を指令する値である。
【0118】ゲイン調整器71は、同期精度を調整する
ものであり、ここでは位置指令値に対する同期精度を低
下させている。従来、インターナル砥石3に対するワー
ク2の回転位置を同期制御する場合は、その同期精度を
数μm程度としていたものを、このゲイン調整器71に
よって数10μm程度に落とすものである。
【0119】なお、具体的な同期精度としては、たとえ
ばワークの加工精度の1/10程度、より好ましくは、
50μm〜100μm程度の範囲に調整することが好ま
しい。
【0120】これにより、インターナル砥石3に対する
ワーク2の回転位置にずれが生じた場合でも、比較的ゆ
っくりとした位置合わせ制御となるので急激な位置変化
が発生しなくなり、ワーク波面での波打などを防止する
ことができる。
【0121】このようなゲイン調整器71としては、具
体的には、たとえば、エンコーダ53としてパルスエン
コーダを用いている場合には、通常、パルス数(パルス
周波数の場合もある)を増幅して同期精度を上げるので
あるが、ここでは逆に検出されたパルス数を所定数で割
ることで少なくして、S軸モータ19のエンコーダ出力
から得られるインターナル砥石の位置に対してワーク2
の現在位置を上記のように数10μm程度の誤差を作り
出すようにしている。
【0122】また、エンコーダ53としてパルスエンコ
ーダを用いている場合には、ゲイン調整器に換えて、エ
ンコーダ53の分解能自体をS軸に取り付けたエンコー
ダ29の分解能よりも低いものを用いることで、結果的
に同期精度を落とすこともできる。
【0123】位置補正量は、ワーク2の回転位置をイン
ターナル砥石3の回転位置に対して任意にずらすための
ものである。これによりワーク2の歯とインターナル砥
石3の歯との当たり具合を調整することができる。
【0124】このような歯当たりの調整は、たとえば、
ワーク2の前加工精度のバラツキによって、両歯面を均
等に研磨するよりもどちらかの歯面をより多く研磨した
方が良いような場合があり、そのような場合に速度を補
正することで前加工精度のバラツキをも考慮して両面の
研磨量を調整することができる。
【0125】この第3の制御形態によって、ギヤ・ホー
ニング盤51は、インターナル砥石3がサイレントチェ
ーンなどによってバックラッシュが小さい状態で滑らか
に回転させられる一方、ワーク2は、インターナル砥石
3に対して甘めに位置制御されることで、従来のように
同期制御のためにモータが振動する現象を抑え、非常に
な滑らかな回転制御が可能となり歯面におけるうねりな
どの発生を抑えることができる。そして、速度制御とト
ルク制限によって、ワーク回転軸のフリクション分の相
殺と、両歯面への押し付け力をコントロールすること
で、均等な研磨量を得ることが可能となる。
【0126】また、本第3の制御形態では、甘めではあ
るものの回転位置の同期制御を行っていることから、歯
合わせの自動化も可能となる。
【0127】これらはワークの研磨のみならず、ドレッ
シングの際にも同様にモータの振動を押させ、インター
ナル砥石の歯面における凹凸やうねり発生を抑えること
ができる。
【0128】そして、本第3の制御形態においても、第
1の実施の形態同様に、ワークを保持するためのテール
スピンドル22による押し付け力を、切削付加に負けな
い大きな推力をかけることが可能となり、予期せぬ切削
負荷増大時にも、テールストックが後退してワーク姿勢
が崩れることが無く、従来よりも高い歯形矯正力を短時
間で、精度良く達成することができる。また、ワーク研
磨時とドレッシング時でテールストック12による推力
を切り換える必要がない。
【0129】なお、本第2の実施の形態においては、イ
ンターナル砥石の回転速度、および回転位置を求めるた
めに、S軸モータに取り付けたエンコーダの信号を用い
ているが、これに代えて、インターナル砥石そのものに
エンコーダを取り付けて、直接インターナル砥石の回転
速度および回転位置を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した第1の実施の形態における
ギヤ・ホーニング盤の外観構成を示す斜視図である。
【図2】 上記ギヤ・ホーニング盤を説明するための概
略図である。
【図3】 上記ギヤ・ホーニング盤のテールストックと
くさび部を模式的に示した図面である。
【図4】 本発明を適用した第2の実施の形態における
ギヤ・ホーニング盤の外観構成を示す斜視図である。
【図5】 上記ギヤ・ホーニング盤を説明するための概
略図である。
【図6】 第2の実施の形態におけるギヤ・ホーニング
盤を制御する第1の制御形態を説明するための制御系の
ブロック図である。
【図7】 第2の実施の形態におけるギヤ・ホーニング
盤を制御する第2の制御形態を説明するための制御系の
ブロック図である。
【図8】 第2の実施の形態におけるギヤ・ホーニング
盤を制御する第3の制御形態を説明するための制御系の
ブロック図である。
【図9】 インターナル砥石とワークとの噛み合わせ部
分を示す概略図である。
【符号の説明】
1、51…ギヤ・ホーニング盤 2…ワーク 3…インターナル砥石 11…ヘッドストック 12…テールストック 13…砥石台ユニット 15…マシンベッド 16…テーブル 17…油圧シリンダ 18…レール 19…S軸モータ 20…ワーク軸 21…ヘッドスピンドル 22…テールスピンドル 23…ベアリング 24…ケース 25…レール 29…エンコーダ 30…テールストック支持部 31…テールストック後部斜面 32…くさび部材 33…油圧シリンダ 34…支柱 35…レール 52…C軸モータ 53…エンコーダ 54…カップリング装置 55…チャック 61…電流検出器 62…比較器 62…電流制御器 65…速度検出器 66、68、72…比較器 67…速度制御器 69…電流制御器 71…ゲイン調整器 73…位置制御器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ歯形が形成されたワークを回
    動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形された
    砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワークと前
    記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加工を
    行うギヤ・ホーニング盤において、 前記ワークが取り付けられるワーク軸の一端を保持する
    第1の保持手段と、 前記ワーク軸の他端を保持し、前記第1の保持手段との
    間で前記ワーク軸を挟持するために進退自在に移動可能
    な第2の保持手段と、 前記第2の保持手段を前記ワーク軸の他端に所定の推力
    により押さえ付ける推力発生手段と、 前記第2の保持手段の後退を防止する後退防止手段と、 を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
  2. 【請求項2】 前記後退防止手段は、 前記第2の保持手段における前記ワーク軸の他端を保持
    する側とは反対側の第2の保持手段後部に接する斜面が
    形成されたくさび部材と、 前記くさび部材を昇降させる昇降手段と、を有し、 前記くさび部材を、前記推力発生手段により前記第2の
    保持手段に所定の推力が加えられた後、昇降手段により
    下降させて前記第2の保持手段後部に接触させることを
    特徴とする請求項1記載のギヤ・ホーニング盤。
  3. 【請求項3】 前記推力発生手段は、 前記砥石に整形されている歯が前記ワークの歯の両面に
    均等な力で当接できるように前記ワークが回転する程度
    の推力を発生することを特徴とする請求項1または2記
    載のギヤ・ホーニング盤。
  4. 【請求項4】 あらかじめ歯形が形成されたワークを回
    動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形された
    砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワークと前
    記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加工を
    行うギヤ・ホーニング盤において、 前記砥石を回転させる砥石駆動手段と、 前記ワークが取り付けるワーク軸を回転させるワーク軸
    駆動手段と、 前記ワーク軸にかかる回転フリクション相当分を相殺す
    るトルクが出力されるように前記ワーク軸駆動手段を制
    御する制御手段と、 を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
  5. 【請求項5】 あらかじめ歯形が形成されたワークを回
    動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形された
    砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワークと前
    記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加工を
    行うギヤ・ホーニング盤において、 前記砥石を回転させる砥石駆動手段と、 前記ワークが取り付けるワーク軸を回転させるワーク軸
    駆動手段と、 前記砥石の歯の移動速度と前記ワークの歯の移動速度が
    所定の速度範囲内で一致するように、前記ワーク駆動手
    段を制御する速度制御手段と、 前記速度制御手段の速度制御によって前記ワーク軸駆動
    手段のトルクが所定値以上とならないように制限するト
    ルク制限手段と、 を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
  6. 【請求項6】 前記速度制御手段は、前記ワークの歯の
    移動速度を任意に調整する速度調整手段を有することを
    特徴とする請求項5記載のギヤ・ホーニング盤。
  7. 【請求項7】 あらかじめ歯形が形成されたワークを回
    動自在に保持し、前記歯形に対応する形状に整形された
    砥石を前記ワークの歯に当接させつつ、前記ワークと前
    記砥石とを相対的に回転させて前記ワークの研磨加工を
    行うギヤ・ホーニング盤において、 前記砥石を回転させる砥石駆動手段と、 前記ワークが取り付けるワーク軸を回転させるワーク軸
    駆動手段と、 前記砥石と前記ワークの回転位置が同期するように前記
    ワーク駆動手段を制御する同期制御手段と、 前記同期制御手段によって行われる前記砥石と前記ワー
    クの回転位置の同期精度を所定範囲に調整する同期精度
    調整手段と、 前記同期制御手段からの前記ワークの回転指令に基づい
    て前記ワークの回転速度を指令する速度制御手段と、 前記速度制御手段の速度制御によって前記ワーク軸駆動
    手段のトルクが所定値以上とならないように制限するト
    ルク制限手段と、 を有することを特徴とするギヤ・ホーニング盤。
  8. 【請求項8】 前記同期制御手段は、前記砥石の回転位
    置に対する前記ワークの回転位置を任意に調整する位置
    調整手段を有することを特徴とする請求項7記載のギヤ
    ・ホーニング盤。
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CN112025537A (zh) * 2020-07-22 2020-12-04 苏州信能精密机械有限公司 一种零部件珩磨系统

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