JP2003250880A - 人工血管 - Google Patents
人工血管Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、管に蛇腹のようなク
リンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キンク性)の優れ
たポリウレタン製人工血管やシャントの提供を目的とし
た。さらに十分な縫合強度を有し、縫合や穿針が容易で
あり、穿針孔の自己閉塞性を有する、移植後の収縮伸長
などの形状変化の適応性とそこからの復元に優れた人工
血管やシャントの提供を目的とした。 【解決手段】 管状の人工血管であって、管状
の合金ワイヤの編織組物と該合金ワイヤの編織組物の内
面及び外面にポリウレタン層を設けたことを特徴とする
人工血管を提供すること。
リンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キンク性)の優れ
たポリウレタン製人工血管やシャントの提供を目的とし
た。さらに十分な縫合強度を有し、縫合や穿針が容易で
あり、穿針孔の自己閉塞性を有する、移植後の収縮伸長
などの形状変化の適応性とそこからの復元に優れた人工
血管やシャントの提供を目的とした。 【解決手段】 管状の人工血管であって、管状
の合金ワイヤの編織組物と該合金ワイヤの編織組物の内
面及び外面にポリウレタン層を設けたことを特徴とする
人工血管を提供すること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管状の合金ワイヤ
の編織組物をポリウレタン層に埋殖又は挟んだ人工血管
に関し、可撓性、柔軟性、縫合性、キンク、狭窄による
の血流の妨げのない人工血管に関するものである。
の編織組物をポリウレタン層に埋殖又は挟んだ人工血管
に関し、可撓性、柔軟性、縫合性、キンク、狭窄による
の血流の妨げのない人工血管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭61−87563号公報には、セ
グメントポリウレタン及び/又はセグメントポリウレタ
ンウレアで構成されたチューブ状又はシート状の医療用
成形物であって、その少なくとも断面が多孔質になって
いることを特徴とする医療用成形物が開示されている。
グメントポリウレタン及び/又はセグメントポリウレタ
ンウレアで構成されたチューブ状又はシート状の医療用
成形物であって、その少なくとも断面が多孔質になって
いることを特徴とする医療用成形物が開示されている。
【0003】特開昭63−175182号公報には、ポ
リウレタン不織布又はその成型物とポリウレタン多孔性
層とが一体化されていることを特徴とするポリウレタン
多孔性構造物が開示されている。
リウレタン不織布又はその成型物とポリウレタン多孔性
層とが一体化されていることを特徴とするポリウレタン
多孔性構造物が開示されている。
【0004】特開昭63−305860号公報には、ポ
リウレタン及び/又はポリウレタンウレアからなる層と
繊維集合体からなる層が複合されてなる人工血管であっ
て、(i)内腔面がポリウレタン及び/又はポリウレタ
ンウレアからなり、(ii)該繊維集合体からなる層が
繊維間に細胞が生育しうる間隙を有していることを特徴
とする人工血管が開示されている。
リウレタン及び/又はポリウレタンウレアからなる層と
繊維集合体からなる層が複合されてなる人工血管であっ
て、(i)内腔面がポリウレタン及び/又はポリウレタ
ンウレアからなり、(ii)該繊維集合体からなる層が
繊維間に細胞が生育しうる間隙を有していることを特徴
とする人工血管が開示されている。
【0005】特開平1−64649号公報及び特開平1
−64650号公報には、ポリウレタン及び/又はポリ
ウレタンウレアの複数層からなる管壁全体が多孔質の人
工血管が開示されている。
−64650号公報には、ポリウレタン及び/又はポリ
ウレタンウレアの複数層からなる管壁全体が多孔質の人
工血管が開示されている。
【0006】特開平9−131362号公報には、ファ
イバーマトリックスを用いて、欠陥を有する自然組織部
分と置き換え可能なインプラントを製造する方法であっ
て、その方法は、前記ファイバーマトリックスに有機溶
媒を充填する工程と、その有機溶媒は所定量のポリウレ
タンを溶解していることと、前記ファイバーマトリック
スを湿った雰囲気中に配置することにより、前記有機溶
媒中のポリウレタンの溶解度を低下させ、ポリウレタン
粒子を形成する工程と、前記ファイバーマトリックス及
び有機溶媒を加熱することにより、前記有機溶媒中のポ
リウレタン粒子を移動させて、前記ファイバーマトリッ
クスの表面に膜を形成する工程とからなる方法が開示さ
れている。
イバーマトリックスを用いて、欠陥を有する自然組織部
分と置き換え可能なインプラントを製造する方法であっ
て、その方法は、前記ファイバーマトリックスに有機溶
媒を充填する工程と、その有機溶媒は所定量のポリウレ
タンを溶解していることと、前記ファイバーマトリック
スを湿った雰囲気中に配置することにより、前記有機溶
媒中のポリウレタンの溶解度を低下させ、ポリウレタン
粒子を形成する工程と、前記ファイバーマトリックス及
び有機溶媒を加熱することにより、前記有機溶媒中のポ
リウレタン粒子を移動させて、前記ファイバーマトリッ
クスの表面に膜を形成する工程とからなる方法が開示さ
れている。
【0007】ステントが管状膜に固定または、ステント
がステントの外面及び内面に固定されたものとして、例
えば、特開平7−24072号では、弾性線材で構成さ
れた管状構造物の内面及び外面に、四弗化エチレン樹脂
多孔質体膜からなる被覆層が設けられているステントが
開示されている。
がステントの外面及び内面に固定されたものとして、例
えば、特開平7−24072号では、弾性線材で構成さ
れた管状構造物の内面及び外面に、四弗化エチレン樹脂
多孔質体膜からなる被覆層が設けられているステントが
開示されている。
【0008】特開平8−141090号では、略円筒形
状に形成され、該円筒形状の外面と内面を連通する複数
の開口が形成された縮径可能なステント本体と、該ステ
ント本体を被覆する熱可塑性樹脂層と、該ステント本体
の外周及び/又は内周を被覆し、該開口を塞ぐととも
に、該熱可塑性樹脂層に固着された筒状カバーとを備え
る生体内留置用ステントが開示されている。ステント本
体が、熱可塑性樹脂層に被覆されているため、ステント
が直に生体と接することがないが、ステントが完全に筒
状カバーに固着されているため、生体内で留置された場
合、生体の動き、例えば、長さ方向、径方向の伸縮等の
動きに対して、柔軟な動きが出来ない場合が考えられ
る。
状に形成され、該円筒形状の外面と内面を連通する複数
の開口が形成された縮径可能なステント本体と、該ステ
ント本体を被覆する熱可塑性樹脂層と、該ステント本体
の外周及び/又は内周を被覆し、該開口を塞ぐととも
に、該熱可塑性樹脂層に固着された筒状カバーとを備え
る生体内留置用ステントが開示されている。ステント本
体が、熱可塑性樹脂層に被覆されているため、ステント
が直に生体と接することがないが、ステントが完全に筒
状カバーに固着されているため、生体内で留置された場
合、生体の動き、例えば、長さ方向、径方向の伸縮等の
動きに対して、柔軟な動きが出来ない場合が考えられ
る。
【0009】特開平9−173468号では、ステント
支持体の内側に実質的に細胞の通過を許容する孔の存在
しない状態の被覆層があり、外側に繊維が不規則に絡み
合った状態の被覆層のある被覆ステント及びその製造方
法に関して開示されている。
支持体の内側に実質的に細胞の通過を許容する孔の存在
しない状態の被覆層があり、外側に繊維が不規則に絡み
合った状態の被覆層のある被覆ステント及びその製造方
法に関して開示されている。
【0010】特開平11−42284号公報には、頂部
および谷部を有するジグザグ形のワイヤからなる支持骨
組を有する弾性線材で構成されたステントの内面および
外面に、ポリエステル樹脂繊維の平織した壁厚20μm
〜100μmのチューブを設けたステント付き人工血管
であって、該チューブの内面および外面の相互間を部分
的にポリエステル樹脂で接着させることを特徴とするス
テント付き人工血管が開示されている。
および谷部を有するジグザグ形のワイヤからなる支持骨
組を有する弾性線材で構成されたステントの内面および
外面に、ポリエステル樹脂繊維の平織した壁厚20μm
〜100μmのチューブを設けたステント付き人工血管
であって、該チューブの内面および外面の相互間を部分
的にポリエステル樹脂で接着させることを特徴とするス
テント付き人工血管が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタンは、生体
適合性に優れ、生体に近い弾性を持ち、機械的な特性お
よび操作性も好ましいため、人工血管への適用に関し従
来から多くの研究が為されている。ポリウレタン製の人
工血管では、ポリウレタンの弾性により、針刺し後の針
穴が閉塞しやすく、そのため止血が容易であり、自己止
血型の透析用シャントとして用いられてる。さらに、ポ
リウレタン製のシャントでは、移植したその日からアク
セスのために使用でき、体液の浸潤も少ないため、浮腫
や腫れが少ないなどの特徴を有している。しかしポリウ
レタン製のシャントは、折れ曲げに弱く、耐キンク性の
優れたポリウレタン製の人工血管やシャントが求められ
ている。耐キンク性の向上を目的として、管に蛇腹を付
けるという方法、管にポリエステル製の繊維をコイル状
に巻きつける方法が用いられている。本発明は、管に蛇
腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キ
ンク性)の優れたポリウレタン製人工血管やシャントの
提供を目的とした。さらに十分な縫合強度を有し、縫合
や穿針が容易であり、穿針孔の自己閉塞性を有する、移
植後の収縮伸長などの形状変化の適応性とそこからの復
元に優れた人工血管やシャントの提供を目的とした。
適合性に優れ、生体に近い弾性を持ち、機械的な特性お
よび操作性も好ましいため、人工血管への適用に関し従
来から多くの研究が為されている。ポリウレタン製の人
工血管では、ポリウレタンの弾性により、針刺し後の針
穴が閉塞しやすく、そのため止血が容易であり、自己止
血型の透析用シャントとして用いられてる。さらに、ポ
リウレタン製のシャントでは、移植したその日からアク
セスのために使用でき、体液の浸潤も少ないため、浮腫
や腫れが少ないなどの特徴を有している。しかしポリウ
レタン製のシャントは、折れ曲げに弱く、耐キンク性の
優れたポリウレタン製の人工血管やシャントが求められ
ている。耐キンク性の向上を目的として、管に蛇腹を付
けるという方法、管にポリエステル製の繊維をコイル状
に巻きつける方法が用いられている。本発明は、管に蛇
腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キ
ンク性)の優れたポリウレタン製人工血管やシャントの
提供を目的とした。さらに十分な縫合強度を有し、縫合
や穿針が容易であり、穿針孔の自己閉塞性を有する、移
植後の収縮伸長などの形状変化の適応性とそこからの復
元に優れた人工血管やシャントの提供を目的とした。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
管状の人工血管であって、管状の合金ワイヤの編織組物
と該合金ワイヤの編織組物の内面及び外面にポリウレタ
ン層を設けたことを特徴とする人工血管を提供すること
である。
管状の人工血管であって、管状の合金ワイヤの編織組物
と該合金ワイヤの編織組物の内面及び外面にポリウレタ
ン層を設けたことを特徴とする人工血管を提供すること
である。
【0013】本発明の第二の発明は、管状の人工血管で
あって、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層
に埋殖したことを特徴とする人工血管を提供することで
ある。
あって、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層
に埋殖したことを特徴とする人工血管を提供することで
ある。
【0014】本発明の第三の発明は、ポリウレタン層
が、ポリウレタンの管状のシート又はフィルム状である
ことを特徴とする人工血管を提供することである。
が、ポリウレタンの管状のシート又はフィルム状である
ことを特徴とする人工血管を提供することである。
【0015】本発明の第四の発明は、ポリウレタンの硬
度が、ショアAで70〜100であることを特徴とする
人工血管を提供することである。
度が、ショアAで70〜100であることを特徴とする
人工血管を提供することである。
【0016】本発明の第五の発明は、ポリウレタンが、
セグメント化ポリウレタンであることを特徴とする人工
血管を提供することである。
セグメント化ポリウレタンであることを特徴とする人工
血管を提供することである。
【0017】本発明の第六の発明は、合金ワイヤの編織
組物の目開きが、50〜3000μmであることを特徴
とする人工血管を提供することである。
組物の目開きが、50〜3000μmであることを特徴
とする人工血管を提供することである。
【0018】本発明の第七の発明は、合金ワイヤの径
が、0.1μmから100μm未満であることを特徴と
する人工血管を提供することである。
が、0.1μmから100μm未満であることを特徴と
する人工血管を提供することである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の人工血管は、管状の人工
血管であって、管状の合金ワイヤの編織組物と該合金ワ
イヤの編織組物の内面及び外面にポリウレタン層を設け
たことを特徴とする人工血管である。特に本発明の人工
血管は、管状の合金ワイヤの編織組物と該合金ワイヤの
編織組物の内面及び外面をポリウレタン層で直接挟むこ
とを特徴とする人工血管が好ましい。本発明の人工血管
において、管状の合金ワイヤの編織組物は、ポリウレタ
ン層の間に挟まれ、人工血管の内面及び外面より外部に
露出していないことが好ましい。
血管であって、管状の合金ワイヤの編織組物と該合金ワ
イヤの編織組物の内面及び外面にポリウレタン層を設け
たことを特徴とする人工血管である。特に本発明の人工
血管は、管状の合金ワイヤの編織組物と該合金ワイヤの
編織組物の内面及び外面をポリウレタン層で直接挟むこ
とを特徴とする人工血管が好ましい。本発明の人工血管
において、管状の合金ワイヤの編織組物は、ポリウレタ
ン層の間に挟まれ、人工血管の内面及び外面より外部に
露出していないことが好ましい。
【0020】さらに本発明の人工血管は、管状の合金ワ
イヤの編織組物をポリウレタン層に埋殖したことを特徴
とする人工血管である。さらに、本発明の人工血管は、
管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層に直接埋
殖したことを特徴とする人工血管が好ましい。
イヤの編織組物をポリウレタン層に埋殖したことを特徴
とする人工血管である。さらに、本発明の人工血管は、
管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層に直接埋
殖したことを特徴とする人工血管が好ましい。
【0021】本発明の人工血管は、ポリウレタン層に蛇
腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キ
ンク性)にも優れた人工血管である。本発明の人工血管
は、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層で挟
む又は埋殖することにより、合金ワイヤの編織組物が直
接血液と接触することがなく、針刺し後の針穴の自己閉
塞性に優れる。また本発明の人工血管は、管状の合金ワ
イヤの編織組物を有するため、軸と垂直な方向から加え
られた外力などの外部からの応力による形状復帰性に優
れる。さらに本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの
編織組物をポリウレタン層で挟む又は埋殖することによ
り、編織組物の合金ワイヤのほつれや位置ずれを抑える
ことが出来、良好な縫合性を得ることが出来る。さらに
本発明の人工血管は、外力による押さえ又は曲げ或いは
引っ張りなどに対し、径の変化が小さく、開口の維持に
優れている。特に本発明の人工血管は、口径が好ましく
は6mm以下、さらに好ましくは5.5mm以下、特に
好ましくは5mm以下の比較的小口径の人工血管に適し
ている。
腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐キ
ンク性)にも優れた人工血管である。本発明の人工血管
は、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層で挟
む又は埋殖することにより、合金ワイヤの編織組物が直
接血液と接触することがなく、針刺し後の針穴の自己閉
塞性に優れる。また本発明の人工血管は、管状の合金ワ
イヤの編織組物を有するため、軸と垂直な方向から加え
られた外力などの外部からの応力による形状復帰性に優
れる。さらに本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの
編織組物をポリウレタン層で挟む又は埋殖することによ
り、編織組物の合金ワイヤのほつれや位置ずれを抑える
ことが出来、良好な縫合性を得ることが出来る。さらに
本発明の人工血管は、外力による押さえ又は曲げ或いは
引っ張りなどに対し、径の変化が小さく、開口の維持に
優れている。特に本発明の人工血管は、口径が好ましく
は6mm以下、さらに好ましくは5.5mm以下、特に
好ましくは5mm以下の比較的小口径の人工血管に適し
ている。
【0022】管状の合金ワイヤの編織組物は、1本以上
の合金ワイヤを編み、織り及び/又は組み合わせ、管状
の編織組物を製造することが出来る。管状の合金ワイヤ
の編織組物は、好ましくは300℃から合金ワイヤの溶
融温度より100℃以下の温度で加熱し、速やかに冷水
中に投入し、形状を固定することにより製造することが
好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物の製造は上記の
製造方法により制限されるものでない。上記の製造方法
以外で、製造することができる。
の合金ワイヤを編み、織り及び/又は組み合わせ、管状
の編織組物を製造することが出来る。管状の合金ワイヤ
の編織組物は、好ましくは300℃から合金ワイヤの溶
融温度より100℃以下の温度で加熱し、速やかに冷水
中に投入し、形状を固定することにより製造することが
好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物の製造は上記の
製造方法により制限されるものでない。上記の製造方法
以外で、製造することができる。
【0023】管状の合金ワイヤの編織組物の内径は、好
ましくは1〜8mm、さらに好ましくは1.5〜7m
m、より好ましくは1.5〜6mm、特に好ましくは2
〜5.5mmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物
において、合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開
き(メッシュの目開き)は、好ましくは50〜3000
μm、さらに好ましくは100〜2000μm、より好
ましくは150〜1000μm、特に好ましくは200
〜500μmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物
において、合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開
き(メッシュの目開き)が上記範囲内では、柔軟性に優
れ、可撓性(耐キンク性)にも優れ、穿針孔の自己閉塞性
に優れ、外部からの応力による復帰性に優れ、縫合性に
優れる。合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開き
とは、合金ワイヤの編織組物を通過する粉体の粒子の大
きさ又は粒子径を意味する。
ましくは1〜8mm、さらに好ましくは1.5〜7m
m、より好ましくは1.5〜6mm、特に好ましくは2
〜5.5mmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物
において、合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開
き(メッシュの目開き)は、好ましくは50〜3000
μm、さらに好ましくは100〜2000μm、より好
ましくは150〜1000μm、特に好ましくは200
〜500μmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物
において、合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開
き(メッシュの目開き)が上記範囲内では、柔軟性に優
れ、可撓性(耐キンク性)にも優れ、穿針孔の自己閉塞性
に優れ、外部からの応力による復帰性に優れ、縫合性に
優れる。合金ワイヤの編み、織り及び/又は組の目開き
とは、合金ワイヤの編織組物を通過する粉体の粒子の大
きさ又は粒子径を意味する。
【0024】管状の合金ワイヤの編織組物は、合金ワイ
ヤ1本以上、好ましくは合金ワイヤ1〜100本、さら
に好ましくは合金ワイヤ2〜100本、より好ましくは
合金ワイヤ2〜75本、特に好ましくは2〜50本を用
いて、編み、織り及び/又は組まれているものである。
合金ワイヤは、線状又は環状のものを用いることが出来
る。
ヤ1本以上、好ましくは合金ワイヤ1〜100本、さら
に好ましくは合金ワイヤ2〜100本、より好ましくは
合金ワイヤ2〜75本、特に好ましくは2〜50本を用
いて、編み、織り及び/又は組まれているものである。
合金ワイヤは、線状又は環状のものを用いることが出来
る。
【0025】合金ワイヤの径は、好ましくは0.1μm
から100μm未満、さらに好ましくは3〜80μm、
より好ましくは5〜70μm、特に好ましくは10〜6
0μmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物におい
て、合金ワイヤの径が上記範囲内では、柔軟性に優れ、
可撓性(耐キンク性)にも優れ、穿針孔の自己閉塞性に優
れ、外部からの応力による復帰性に優れ、縫合性に優れ
る。合金ワイヤの断面は、円や楕円などの円柱状のもの
でも、平坦なリボン状のものでも、星形た多角形など、
どのような形状のものでも用いることが出来る。合金ワ
イヤの表面は、滑らかなものが好ましい。管状の合金ワ
イヤの編織組物は、合金ワイヤの径と、合金ワイヤの編
み、織り及び/又は組の目開き(メッシュの目開き)な
どを制御することにより、良好な縫合性及び穿針性を得
ることが出来る。
から100μm未満、さらに好ましくは3〜80μm、
より好ましくは5〜70μm、特に好ましくは10〜6
0μmが好ましい。管状の合金ワイヤの編織組物におい
て、合金ワイヤの径が上記範囲内では、柔軟性に優れ、
可撓性(耐キンク性)にも優れ、穿針孔の自己閉塞性に優
れ、外部からの応力による復帰性に優れ、縫合性に優れ
る。合金ワイヤの断面は、円や楕円などの円柱状のもの
でも、平坦なリボン状のものでも、星形た多角形など、
どのような形状のものでも用いることが出来る。合金ワ
イヤの表面は、滑らかなものが好ましい。管状の合金ワ
イヤの編織組物は、合金ワイヤの径と、合金ワイヤの編
み、織り及び/又は組の目開き(メッシュの目開き)な
どを制御することにより、良好な縫合性及び穿針性を得
ることが出来る。
【0026】合金ワイヤの合金としては、生体や体液に
影響を及ぼさない又は及ぼされない合金、特に超弾性合
金を用いることが出来、例えばニッケル−チタン、ニッ
ケル−チタン−鉄、ニッケル−チタン−銅、ニッケル−
チタン−クロム、ニッケル−チタン−銅−クロムなどの
ニッケル−チタン系合金などの超弾性合金を用いること
が出来、特にニッケル−チタンが好ましい。合金ワイヤ
として、超弾性合金ワイヤを用いることにより、支持体
構造の外部からの応力による復帰性に優れ、穿針孔の自
己閉塞性が向上する。
影響を及ぼさない又は及ぼされない合金、特に超弾性合
金を用いることが出来、例えばニッケル−チタン、ニッ
ケル−チタン−鉄、ニッケル−チタン−銅、ニッケル−
チタン−クロム、ニッケル−チタン−銅−クロムなどの
ニッケル−チタン系合金などの超弾性合金を用いること
が出来、特にニッケル−チタンが好ましい。合金ワイヤ
として、超弾性合金ワイヤを用いることにより、支持体
構造の外部からの応力による復帰性に優れ、穿針孔の自
己閉塞性が向上する。
【0027】本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの
編織組物の内面及び外面に設けるポリウレタンは同じで
あってもよく、異なっていても良い。ポリウレタンは、
生体に影響を及ぼさない又は及ぼされない医療用のポリ
ウレタンを用いることが出来、ソフトセグメントを形
成するモノマー成分とハードセグメントを形成するモノ
マー成分とのランダム又はブロック共重合、ソフトセ
グメントのブロックとハードセグメントのブロックとの
ブロック重合などを組み合わせて製造される重合体を用
いることが出来る。ポリウレタンは、特にソフトセグメ
ントのブロック及びハードセグメントのブロックとを含
むセグメント化ポリウレタンが好ましい。ポリウレタン
の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは200000
〜400000程度のものが、比較的安定に長期の移植
が行なえるために好ましい。ポリウレタンは、弾性を有
するものが好ましい。
編織組物の内面及び外面に設けるポリウレタンは同じで
あってもよく、異なっていても良い。ポリウレタンは、
生体に影響を及ぼさない又は及ぼされない医療用のポリ
ウレタンを用いることが出来、ソフトセグメントを形
成するモノマー成分とハードセグメントを形成するモノ
マー成分とのランダム又はブロック共重合、ソフトセ
グメントのブロックとハードセグメントのブロックとの
ブロック重合などを組み合わせて製造される重合体を用
いることが出来る。ポリウレタンは、特にソフトセグメ
ントのブロック及びハードセグメントのブロックとを含
むセグメント化ポリウレタンが好ましい。ポリウレタン
の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは200000
〜400000程度のものが、比較的安定に長期の移植
が行なえるために好ましい。ポリウレタンは、弾性を有
するものが好ましい。
【0028】ポリウレタンのソフトセグメントを形成す
るモノマー成分としては、両末端にイソシアネート基
を有し、主鎖に芳香族や環状基を含まないポリエーテ
ル、ポリエステル又はポリカーボネートなどや、脂肪族
ポリエーテル、脂肪族ポリエステル又は脂肪族ポリカー
ボネートなどから選択されるジイソシアネート化合物、
両末端にイソシアネート基を有するポリシロキサンユ
ニットを含むジイソシアネート化合物などを挙げること
が出来る。ポリウレタンのハードセグメントを形成する
モノマー成分としては、両末端にイソシアネート基を有
し、主鎖に芳香族や環状基を含むセグメント(構造)を
有する芳香族ジイソシアネート化合物、環状アルキル型
ジイソシアネート化合物などを挙げることが出来る。モ
ノマー成分であるジイソシアネート化合物の鎖延長剤と
してジオール、及び/又はジアミンを用いることが出来
る。鎖延長剤としてジアミンを用いる場合、得られるポ
リマーは、ポリウレア型ポリウレタンとなる。ポリウレ
タンは、化学修飾されたものを用いることが出来る。
るモノマー成分としては、両末端にイソシアネート基
を有し、主鎖に芳香族や環状基を含まないポリエーテ
ル、ポリエステル又はポリカーボネートなどや、脂肪族
ポリエーテル、脂肪族ポリエステル又は脂肪族ポリカー
ボネートなどから選択されるジイソシアネート化合物、
両末端にイソシアネート基を有するポリシロキサンユ
ニットを含むジイソシアネート化合物などを挙げること
が出来る。ポリウレタンのハードセグメントを形成する
モノマー成分としては、両末端にイソシアネート基を有
し、主鎖に芳香族や環状基を含むセグメント(構造)を
有する芳香族ジイソシアネート化合物、環状アルキル型
ジイソシアネート化合物などを挙げることが出来る。モ
ノマー成分であるジイソシアネート化合物の鎖延長剤と
してジオール、及び/又はジアミンを用いることが出来
る。鎖延長剤としてジアミンを用いる場合、得られるポ
リマーは、ポリウレア型ポリウレタンとなる。ポリウレ
タンは、化学修飾されたものを用いることが出来る。
【0029】ポリウレタンのソフトセグメントブロック
としては、主鎖に芳香族や環状基を含まないポリエーテ
ル、ポリエステル又はポリカーボネートなどや、脂肪族
ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカーボ
ネートなどのセグメントから選択されるポリエーテルポ
リウレタン、ポリエステルポリウレタン又はポリカーボ
ネートポリウレタン、シリコーンを含むシリコーン含有
ポリウレタンなどを挙げることが出来る。ポリウレタン
のハードセグメントブロックとしては、主鎖に芳香族や
環状基を含むセグメントを有する芳香族ポリウレタン、
環状アルキル型ポリウレタンなどを挙げることが出来
る。特に、ポリウレタンとして、ソフトセグメントブロ
ックとして脂肪族ポリカーボネートを、ハードセグメン
トブロックとして芳香族を含むセグメントを、鎖延長剤
としてジオールを用いるセグメント化ポリウレタンが好
ましい。
としては、主鎖に芳香族や環状基を含まないポリエーテ
ル、ポリエステル又はポリカーボネートなどや、脂肪族
ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカーボ
ネートなどのセグメントから選択されるポリエーテルポ
リウレタン、ポリエステルポリウレタン又はポリカーボ
ネートポリウレタン、シリコーンを含むシリコーン含有
ポリウレタンなどを挙げることが出来る。ポリウレタン
のハードセグメントブロックとしては、主鎖に芳香族や
環状基を含むセグメントを有する芳香族ポリウレタン、
環状アルキル型ポリウレタンなどを挙げることが出来
る。特に、ポリウレタンとして、ソフトセグメントブロ
ックとして脂肪族ポリカーボネートを、ハードセグメン
トブロックとして芳香族を含むセグメントを、鎖延長剤
としてジオールを用いるセグメント化ポリウレタンが好
ましい。
【0030】セグメント化ポリウレタンとしては、医療
用のセグメント化ポリウレタンを用いることが出来、具
体的には、Pellethane(ダウ・ケミカル日本
株式会社製)、Tecoflex(Thermedic
s社製)、Biospan(The Polymer
Technology Group社製)などを挙げる
ことが出来る。セグメント化ポリウレタンとしては、生
体内での耐分解性に優れるポリカーボネート型のソフト
セグメントを有するものを用いることが好ましく、具体
的にはBionate(The Polymer Te
chnology Group社製)などを挙げること
が出来る。セグメント化ポリウレタンとしては、ソフト
セグメントの一部として両末端に水酸基を有するポリシ
ロキサンをモノマー成分として得られるものが好まし
く、具体的にはAvcothane(Avco社製)、
Cardiothane(Avco社製)、Pursi
l(The Polymer TechnologyG
roup社製)、Carbosil(The Poly
mer Technology Group社製)、C
hronoflex・C(Cardiotech社製)
などを挙げることが出来る。
用のセグメント化ポリウレタンを用いることが出来、具
体的には、Pellethane(ダウ・ケミカル日本
株式会社製)、Tecoflex(Thermedic
s社製)、Biospan(The Polymer
Technology Group社製)などを挙げる
ことが出来る。セグメント化ポリウレタンとしては、生
体内での耐分解性に優れるポリカーボネート型のソフト
セグメントを有するものを用いることが好ましく、具体
的にはBionate(The Polymer Te
chnology Group社製)などを挙げること
が出来る。セグメント化ポリウレタンとしては、ソフト
セグメントの一部として両末端に水酸基を有するポリシ
ロキサンをモノマー成分として得られるものが好まし
く、具体的にはAvcothane(Avco社製)、
Cardiothane(Avco社製)、Pursi
l(The Polymer TechnologyG
roup社製)、Carbosil(The Poly
mer Technology Group社製)、C
hronoflex・C(Cardiotech社製)
などを挙げることが出来る。
【0031】ポリウレタンの硬度(デュロメーター)
は、ショアAで好ましくは70〜100、さらに好まし
くは75〜95、さらに好ましくは76〜90、特に好
ましくは77〜85が好ましい。
は、ショアAで好ましくは70〜100、さらに好まし
くは75〜95、さらに好ましくは76〜90、特に好
ましくは77〜85が好ましい。
【0032】本発明の人工血管のポリウレタン層は、ポ
リウレタン繊維からなる編織組物を含まない。ポリウレ
タン樹脂層は、外表面から内表面への連通孔がなく、透
水性が極めて小さな又は透水性のないものが好ましい。
ポリウレタン樹脂層は、多孔又はスポンジ構造のシート
よびフィルム状のものが好ましい。
リウレタン繊維からなる編織組物を含まない。ポリウレ
タン樹脂層は、外表面から内表面への連通孔がなく、透
水性が極めて小さな又は透水性のないものが好ましい。
ポリウレタン樹脂層は、多孔又はスポンジ構造のシート
よびフィルム状のものが好ましい。
【0033】本発明の人工血管の内面及び外面は、好ま
しくは少なくとも一部が多孔構造であることが好まし
い。本発明の人工血管の内表面及び/又は外表面の一部
又は全部が、好ましくは1〜1000μm、さらに好ま
しくは10〜500μm、より好ましくは20〜400
μm、特に好ましくは30〜300μmの孔径を有する
多孔構造であることが好ましく、人工血管の内表面と外
表面の孔径は異なっていてもよい。人工血管の内表面及
び/又は外表面は、実質無孔である緻密な部分を一部に
有していても良い。本発明の人工血管は、好ましくは外
表面が孔を有する多孔構造であり、内表面が無孔でもよ
い。本発明の人工血管のポリウレタン層は、層中に実質
無孔な部分や層を含むことができる。本発明の人工血管
のポリウレタン層は、スポンジ構造を有する層を含むこ
とができ、層全体がスポンジ構造を有することが好まし
い。孔径は走査型電子顕微鏡(SEM)により計測する
ことが出来る。
しくは少なくとも一部が多孔構造であることが好まし
い。本発明の人工血管の内表面及び/又は外表面の一部
又は全部が、好ましくは1〜1000μm、さらに好ま
しくは10〜500μm、より好ましくは20〜400
μm、特に好ましくは30〜300μmの孔径を有する
多孔構造であることが好ましく、人工血管の内表面と外
表面の孔径は異なっていてもよい。人工血管の内表面及
び/又は外表面は、実質無孔である緻密な部分を一部に
有していても良い。本発明の人工血管は、好ましくは外
表面が孔を有する多孔構造であり、内表面が無孔でもよ
い。本発明の人工血管のポリウレタン層は、層中に実質
無孔な部分や層を含むことができる。本発明の人工血管
のポリウレタン層は、スポンジ構造を有する層を含むこ
とができ、層全体がスポンジ構造を有することが好まし
い。孔径は走査型電子顕微鏡(SEM)により計測する
ことが出来る。
【0034】本発明の人工血管において、内層ポリウレ
タン層の内表面及び/又は外層ポリウレタン層の外表面
は、少なくとも一部が多孔構造であることが好ましい。
本発明の人工血管において、内層ポリウレタン層の内表
面及び/又は外層ポリウレタン層の外表面の一部又は全
部が、好ましくは1〜1000μm、さらに好ましくは
10〜500μm、より好ましくは20〜400μm、
特に好ましくは30〜300μmの孔径を有する多孔構
造であることが好ましく、内層のポリウレタン層の内表
面と外層のポリウレタン層外表面の孔径は異なっていて
もよい。内層ポリウレタン層の内表面及び/又は外層ポ
リウレタン層の外表面は、実質無孔である緻密な部分を
全体又は一部に有することができる。ポリウレタン層
は、層中に実質無孔な部分や層を含むことができる。ポ
リウレタン層は、スポンジ構造を有する層を含むことが
でき、層全体がスポンジ構造を有することが好ましい。
本発明の人工血管において、好ましくは外層ポリウレタ
ン層の外表面が孔を有する多孔構造であり、内層ポリウ
レタン層の内表面が無孔でもよい。
タン層の内表面及び/又は外層ポリウレタン層の外表面
は、少なくとも一部が多孔構造であることが好ましい。
本発明の人工血管において、内層ポリウレタン層の内表
面及び/又は外層ポリウレタン層の外表面の一部又は全
部が、好ましくは1〜1000μm、さらに好ましくは
10〜500μm、より好ましくは20〜400μm、
特に好ましくは30〜300μmの孔径を有する多孔構
造であることが好ましく、内層のポリウレタン層の内表
面と外層のポリウレタン層外表面の孔径は異なっていて
もよい。内層ポリウレタン層の内表面及び/又は外層ポ
リウレタン層の外表面は、実質無孔である緻密な部分を
全体又は一部に有することができる。ポリウレタン層
は、層中に実質無孔な部分や層を含むことができる。ポ
リウレタン層は、スポンジ構造を有する層を含むことが
でき、層全体がスポンジ構造を有することが好ましい。
本発明の人工血管において、好ましくは外層ポリウレタ
ン層の外表面が孔を有する多孔構造であり、内層ポリウ
レタン層の内表面が無孔でもよい。
【0035】ポリウレタン層の多孔度は、好ましくは
0.1〜99.9%、さらに好ましくは30〜99%、
より好ましくは70〜95%、特に好ましくは80〜9
0%が好ましい。ポリウレタン層の多孔度は、内層と外
層とで同じでもよく、異なっていても良い。ポリウレタ
ン層は実質無孔である緻密な部分を一部に含んでいても
良い。多孔度は、下記式(1)により算出することがで
きる。
0.1〜99.9%、さらに好ましくは30〜99%、
より好ましくは70〜95%、特に好ましくは80〜9
0%が好ましい。ポリウレタン層の多孔度は、内層と外
層とで同じでもよく、異なっていても良い。ポリウレタ
ン層は実質無孔である緻密な部分を一部に含んでいても
良い。多孔度は、下記式(1)により算出することがで
きる。
【数1】
【0036】ポリウレタン層は、
ポリウレタンを溶解させた溶液をポリウレタンを凝固
可能な溶液に接触又は浸漬させる湿式又は乾湿式により
凝固する方法、 ポリウレタンを溶解させた溶液に造孔剤を添加し、湿
式又は乾湿式により凝固させ、その後造孔剤を除去する
方法、 ポリウレタンを溶解させた溶液から溶媒を除去する方
法、 ポリウレタンを溶解させた溶液に造孔剤を添加し、溶
媒及び造孔剤を除去する方法、 ポリウレタンを溶融状態で押し出す方法、 ポリウレタンに造孔剤を添加し、溶融状態で押し出
し、造孔剤を除去する方法、 ポリウレタンの膜やフィルムをレーザーなどにより穴
開け加工する方法 など、公知の方法を、単独又は複数を組み合わせて製造
することができる。ポリウレタン層は、一度で成形して
も良いし、また複数回に分けて成形しても良い。
可能な溶液に接触又は浸漬させる湿式又は乾湿式により
凝固する方法、 ポリウレタンを溶解させた溶液に造孔剤を添加し、湿
式又は乾湿式により凝固させ、その後造孔剤を除去する
方法、 ポリウレタンを溶解させた溶液から溶媒を除去する方
法、 ポリウレタンを溶解させた溶液に造孔剤を添加し、溶
媒及び造孔剤を除去する方法、 ポリウレタンを溶融状態で押し出す方法、 ポリウレタンに造孔剤を添加し、溶融状態で押し出
し、造孔剤を除去する方法、 ポリウレタンの膜やフィルムをレーザーなどにより穴
開け加工する方法 など、公知の方法を、単独又は複数を組み合わせて製造
することができる。ポリウレタン層は、一度で成形して
も良いし、また複数回に分けて成形しても良い。
【0037】ポリウレタン層の製造方法の一例を示す。
ポリウレタン層の製造はこれらの製造方法により制限さ
れるものでない。これらの製造方法以外で、製造するこ
とができる。 1.ポリウレタンに造孔剤を加え、これを溶媒に溶解
し、ポリウレタン溶液を得る。ステンレス製の棒を芯材
として、この棒にポリウレタン溶液を均一に塗布し、乾
燥させ、管状の構造体を得る。管状の構造体を芯材から
抜き取り、造孔剤の抽出液に浸漬し、造孔剤を溶出さ
せ、ポリウレタンの多孔管状構造体を製造する方法。 2.ポリウレタンを溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶液
を得る。このポリウレタン溶液をステンレス製芯材に均
一に塗布し、乾燥させ又は速やかに凝固溶液に浸漬す
る。これにより湿式凝固させ、ポリウレタンの多孔管状
構造体を製造する方法。 3.ポリウレタンを溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶液
を得る。このポリウレタン溶液をステンレス製芯材に均
一に塗布し、速やかに凍結剤を用いて凍結し、これを減
圧乾燥することによりポリウレタンの多孔管状構造体を
製造する方法。 4.ポリウレタンを、溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶
液を得る。このポリウレタン溶液に、貧溶媒を徐々に加
え、ポリウレタンを部分的に凝固・析出させ、懸濁液を
調製する。この懸濁液を芯材に塗布し、乾燥させ、ポリ
ウレタンの多孔管状構造体を製造する方法。 5.ポリウレタンを、溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶
液を得る。このポリウレタン溶液に、貧溶媒を徐々に加
え、ポリウレタンを部分的に凝固・析出させ、懸濁液を
調製する。この懸濁液を芯材に塗布し、乾燥させ又は速
やかに、凝固液に接触又は浸漬、ポリウレタンの多孔管
状構造体を製造する方法。5の方法では、ポリウレタン
溶液に加える貧溶媒の種類、懸濁液の濃度、組成や撹拌
強度、乾燥方法などにより、多孔度や孔径を制御するこ
とができる。
ポリウレタン層の製造はこれらの製造方法により制限さ
れるものでない。これらの製造方法以外で、製造するこ
とができる。 1.ポリウレタンに造孔剤を加え、これを溶媒に溶解
し、ポリウレタン溶液を得る。ステンレス製の棒を芯材
として、この棒にポリウレタン溶液を均一に塗布し、乾
燥させ、管状の構造体を得る。管状の構造体を芯材から
抜き取り、造孔剤の抽出液に浸漬し、造孔剤を溶出さ
せ、ポリウレタンの多孔管状構造体を製造する方法。 2.ポリウレタンを溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶液
を得る。このポリウレタン溶液をステンレス製芯材に均
一に塗布し、乾燥させ又は速やかに凝固溶液に浸漬す
る。これにより湿式凝固させ、ポリウレタンの多孔管状
構造体を製造する方法。 3.ポリウレタンを溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶液
を得る。このポリウレタン溶液をステンレス製芯材に均
一に塗布し、速やかに凍結剤を用いて凍結し、これを減
圧乾燥することによりポリウレタンの多孔管状構造体を
製造する方法。 4.ポリウレタンを、溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶
液を得る。このポリウレタン溶液に、貧溶媒を徐々に加
え、ポリウレタンを部分的に凝固・析出させ、懸濁液を
調製する。この懸濁液を芯材に塗布し、乾燥させ、ポリ
ウレタンの多孔管状構造体を製造する方法。 5.ポリウレタンを、溶媒に溶解させ、ポリウレタン溶
液を得る。このポリウレタン溶液に、貧溶媒を徐々に加
え、ポリウレタンを部分的に凝固・析出させ、懸濁液を
調製する。この懸濁液を芯材に塗布し、乾燥させ又は速
やかに、凝固液に接触又は浸漬、ポリウレタンの多孔管
状構造体を製造する方法。5の方法では、ポリウレタン
溶液に加える貧溶媒の種類、懸濁液の濃度、組成や撹拌
強度、乾燥方法などにより、多孔度や孔径を制御するこ
とができる。
【0038】上記の製造方法において、用いるポリウレ
タンの種類、ポリウレタン可溶溶媒、ポリウレタン濃
度、造孔剤、溶媒乾燥条件、ポリウレタンの凝固条件、
造孔剤抽出条件、凍結条件、減圧乾燥条件、ポリウレタ
ン溶液の心棒への塗布厚み、心棒などの治具などを変更
することにより、さまざまな厚さ、表面構造、断面構造
を有するポリウレタン層を形成することができる。ま
た、造孔剤の含有率により多孔度を、造孔剤の粒径を調
節することにより孔径を制御することができる。
タンの種類、ポリウレタン可溶溶媒、ポリウレタン濃
度、造孔剤、溶媒乾燥条件、ポリウレタンの凝固条件、
造孔剤抽出条件、凍結条件、減圧乾燥条件、ポリウレタ
ン溶液の心棒への塗布厚み、心棒などの治具などを変更
することにより、さまざまな厚さ、表面構造、断面構造
を有するポリウレタン層を形成することができる。ま
た、造孔剤の含有率により多孔度を、造孔剤の粒径を調
節することにより孔径を制御することができる。
【0039】造孔剤として、食塩のかわりに塩化カリウ
ムなどの他の無機塩、でんぷんやポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコールなどの水溶性有機高分子を
用いることができる。造孔剤の抽出液として、水ではな
く、ポリウレタンが不溶であり、また造孔剤を溶解させ
る有機溶媒や有機水溶液などを用いても良い。造孔剤の
抽出温度として、ポリウレタン層が影響を受けない温度
であればよく、水では、冷水でも良いし、温水、あるい
は熱水でも良い。
ムなどの他の無機塩、でんぷんやポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコールなどの水溶性有機高分子を
用いることができる。造孔剤の抽出液として、水ではな
く、ポリウレタンが不溶であり、また造孔剤を溶解させ
る有機溶媒や有機水溶液などを用いても良い。造孔剤の
抽出温度として、ポリウレタン層が影響を受けない温度
であればよく、水では、冷水でも良いし、温水、あるい
は熱水でも良い。
【0040】ポリウレタンは、溶解又は懸濁させる溶媒
に溶かして又は懸濁させて用いることが出来る。ポリウ
レタンは、溶解又は懸濁させる溶媒に、好ましくは1〜
50重量%、さらに好ましくは2〜25重量%、より好
ましくは2〜20重量%、特に3〜15重量%の範囲で
溶解して又は懸濁させて用いることが好ましい。溶媒と
して、環状エーテル溶剤、アミド溶剤、スルホキシド溶
剤及びハロゲン溶剤を挙げることができる。これらの溶
剤は単独或いは混合して用いることができる。環状エー
テル溶剤として、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
を挙げることが出来る。アミド溶剤として、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリド
ンなどを挙げることが出来る。スルホキシド溶剤とし
て、ジメチルスルホキシド、スルホランなどを挙げるこ
とが出来る。 ハロゲン溶剤として、ヘキサフルオロイ
ソプロパノール、クロロホルム、ジクロロメタンなどを
挙げることができる。
に溶かして又は懸濁させて用いることが出来る。ポリウ
レタンは、溶解又は懸濁させる溶媒に、好ましくは1〜
50重量%、さらに好ましくは2〜25重量%、より好
ましくは2〜20重量%、特に3〜15重量%の範囲で
溶解して又は懸濁させて用いることが好ましい。溶媒と
して、環状エーテル溶剤、アミド溶剤、スルホキシド溶
剤及びハロゲン溶剤を挙げることができる。これらの溶
剤は単独或いは混合して用いることができる。環状エー
テル溶剤として、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
を挙げることが出来る。アミド溶剤として、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリド
ンなどを挙げることが出来る。スルホキシド溶剤とし
て、ジメチルスルホキシド、スルホランなどを挙げるこ
とが出来る。 ハロゲン溶剤として、ヘキサフルオロイ
ソプロパノール、クロロホルム、ジクロロメタンなどを
挙げることができる。
【0041】また、上記の溶媒系に、貧溶媒を加えるこ
とで懸濁溶液を得ることができる貧溶媒としては、水、
あるいはメタノール、エタノール、プロパノールなどの
低分子のアルコール、アセトンなどのケトン類、トルエ
ンなどの芳香族類、ジクロロメタン、クロロホルムなど
のハロゲン溶媒類、などを挙げることが出来る。
とで懸濁溶液を得ることができる貧溶媒としては、水、
あるいはメタノール、エタノール、プロパノールなどの
低分子のアルコール、アセトンなどのケトン類、トルエ
ンなどの芳香族類、ジクロロメタン、クロロホルムなど
のハロゲン溶媒類、などを挙げることが出来る。
【0042】管状の合金ワイヤの編織組物の製造方法の
具体的な例としては、 1.径50μmのニチノール製ワイヤ34本を編み合わ
せ、直径3.5mmの管状編み物を得る。網目の目開き
は約330μmである。この管状編み物を530℃に加
熱し、10分間保持後、速やかに冷水中に投入し、形状
を固定することにより製造することが出来る。
具体的な例としては、 1.径50μmのニチノール製ワイヤ34本を編み合わ
せ、直径3.5mmの管状編み物を得る。網目の目開き
は約330μmである。この管状編み物を530℃に加
熱し、10分間保持後、速やかに冷水中に投入し、形状
を固定することにより製造することが出来る。
【0043】本発明の人工血管の製造方法の一例を示
す。本発明の人工血管の製造はこれらの製造方法により
制限されるものでない。これらの製造方法以外で、製造
することができる。 1.芯棒により支持されている内層ポリウレタン層に、
管状の合金ワイヤの編織組物を被覆する。さらに、その
上からポリウレタン溶液を塗布又は浸漬あるいは吹き付
けなどの方法で被覆し、上に記載の方法などにより外層
のポリウレタン層を作成する。この方法では、内層と外
層のポリウレタン層中に合金ワイヤの編織組物が埋没す
る人工血管を作成できる。 2.芯棒により支持されている内層ポリウレタン層に、
管状の合金ワイヤの編織組物を被覆する。さらに、その
上から外層ポリウレタン層を被覆し、人工血管を作成す
る方法。
す。本発明の人工血管の製造はこれらの製造方法により
制限されるものでない。これらの製造方法以外で、製造
することができる。 1.芯棒により支持されている内層ポリウレタン層に、
管状の合金ワイヤの編織組物を被覆する。さらに、その
上からポリウレタン溶液を塗布又は浸漬あるいは吹き付
けなどの方法で被覆し、上に記載の方法などにより外層
のポリウレタン層を作成する。この方法では、内層と外
層のポリウレタン層中に合金ワイヤの編織組物が埋没す
る人工血管を作成できる。 2.芯棒により支持されている内層ポリウレタン層に、
管状の合金ワイヤの編織組物を被覆する。さらに、その
上から外層ポリウレタン層を被覆し、人工血管を作成す
る方法。
【0044】人工血管の厚みは、12〜1000μmの
範囲、さらに好ましくは50〜800μmの範囲、特に
100〜750μmの範囲が好ましい。
範囲、さらに好ましくは50〜800μmの範囲、特に
100〜750μmの範囲が好ましい。
【0045】本発明の人工血管において、ポリウレタン
層の厚みは5μm〜1000μmの範囲が好ましい。内
層ポリウレタン層と外層ポリウレタン層とを合わせた厚
みは5μm〜1000μmの範囲が好ましい。
層の厚みは5μm〜1000μmの範囲が好ましい。内
層ポリウレタン層と外層ポリウレタン層とを合わせた厚
みは5μm〜1000μmの範囲が好ましい。
【0046】合金ワイヤ、合金ワイヤの編織組物、ポリ
ウレタン層及び/又は人工血管は、コラーゲン、ゼラ
チンなどの公知の生体適合性材料で被覆処理されている
もの、ヘパリン、ウロキナーゼ、ジピリダモール、シ
ロスタゾリン、アセチルサリチル酸などの抗血栓性の薬
剤、パクリタキセルなどの抗ガン剤など、あるいは
からの誘導体により処理されている物を用いることが
出来る。
ウレタン層及び/又は人工血管は、コラーゲン、ゼラ
チンなどの公知の生体適合性材料で被覆処理されている
もの、ヘパリン、ウロキナーゼ、ジピリダモール、シ
ロスタゾリン、アセチルサリチル酸などの抗血栓性の薬
剤、パクリタキセルなどの抗ガン剤など、あるいは
からの誘導体により処理されている物を用いることが
出来る。
【0047】以下に、本発明の実施の形態を図面に基づ
きさらに詳細に説明する。本発明は、これらの実施の形
態のみに限定されるものではない。図1は、本発明の人
工血管1の一例を示す斜視図で、外層ポリウレタン層3
の一部を切り取った形状を示している。人工血管1は、
内層ポリウレタン層2と外層ポリウレタン層3との間に
合金ワイヤの編織組物4を設けている。人工血管1で
は、合金ワイヤの編織組物4は内層ポリウレタン層2及
び外層ポリウレタン層3とのポリウレタン層に埋没して
いる。人工血管1では、内層ポリウレタン層2と外層ポ
リウレタン層3とは一体であり、内層ポリウレタン層又
は外層ポリウレタン層の一部を切り取る又は剥がす事は
困難か又は出来ない。
きさらに詳細に説明する。本発明は、これらの実施の形
態のみに限定されるものではない。図1は、本発明の人
工血管1の一例を示す斜視図で、外層ポリウレタン層3
の一部を切り取った形状を示している。人工血管1は、
内層ポリウレタン層2と外層ポリウレタン層3との間に
合金ワイヤの編織組物4を設けている。人工血管1で
は、合金ワイヤの編織組物4は内層ポリウレタン層2及
び外層ポリウレタン層3とのポリウレタン層に埋没して
いる。人工血管1では、内層ポリウレタン層2と外層ポ
リウレタン層3とは一体であり、内層ポリウレタン層又
は外層ポリウレタン層の一部を切り取る又は剥がす事は
困難か又は出来ない。
【0048】図2には、合金ワイヤの編物10の展開図
を部分的に示している。合金ワイヤの編物10では、合
金ワイヤ11と合金ワイヤ12とのワイヤ編み間隔をa
とし、合金ワイヤ13と合金ワイヤ14とのワイヤ編み
間隔をbと示している。編物により、ワイヤ編み間隔a
とbとは、a≧bの場合、又はb>aの場合がある。合
金ワイヤの編物10の編み目を通過する粒子15の径
(直径)を目開きとして示す。
を部分的に示している。合金ワイヤの編物10では、合
金ワイヤ11と合金ワイヤ12とのワイヤ編み間隔をa
とし、合金ワイヤ13と合金ワイヤ14とのワイヤ編み
間隔をbと示している。編物により、ワイヤ編み間隔a
とbとは、a≧bの場合、又はb>aの場合がある。合
金ワイヤの編物10の編み目を通過する粒子15の径
(直径)を目開きとして示す。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。但し、本発明は下記実施例により制限される
ものでない。
説明する。但し、本発明は下記実施例により制限される
ものでない。
【0050】[実施例1]ポリカーボネート型ポリウレ
タン(Bionate80A、ショアA硬度:80)1
部に、食塩粉末10部を加え、これをテトラヒドロフラ
ン9部に溶解し、5重量%のポリウレタン溶液(A)を
得た。食塩粉末は、あらかじめ100μm以下になるよ
う分級した物を用いた。ポリウレタン溶液(A)に、径
2.5mmのステンレス製芯棒を浸漬した。その後、こ
の芯棒を内径3.0mmの円形の穴の開いた治具の穴を
通しながら引き上げ、これを室温下、乾燥空気中で乾燥
した。芯棒の上下を反転させ、芯棒をもう一度、ポリウ
レタン溶液(A)中に漬け速やかに上記円形の穴の開い
た治具の穴を通しながら引き上げ、これを室温下、乾燥
空気中で乾燥した。芯棒の上下の反転、漬ける、引き上
げる、治具の穴通し、乾燥の操作をさらに2回、計4回
行い、壁厚0.1mmの管状の多孔ポリウレタン層を得
た。これを内層ポリウレタン層として用いた。径45μ
mのニッケルチタン製の線状の合金ワイヤ34本を用
い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230μmで編
み上げた、内径2.5mmの管状の編み物を作成し、こ
の内層ポリウレタン層の上に被覆した。さらに管状の編
み物の上から、ポリウレタン溶液(A)を塗布被覆し、
管状の編み物をポリウレタン層で覆った。被覆したポリ
ウレタン溶液(A)を被覆した芯棒は、適宜内径を大き
くした治具の穴を通し、被覆厚みを調整した。さらに、
芯棒の上下の反転、ポリウレタン溶液(A)を塗布被
覆、治具の穴通しの操作を1回行い、計2回被覆操作を
行い、これを乾燥した後、芯棒を引き抜いた。管状の編
み物をポリウレタン層で覆った壁厚0.1mmの構造体
を得た。さらに、この構造体を十分な量の40℃の温水
に浸漬し、さらに24時間後に水を交換し、その後2時
間ごとに5回、水を換え、十分に食塩が除去できたこと
を確認後、取り出して40℃で48時間、減圧乾燥し
た。合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔ポリウレ
タン層で被覆した人工血管を得た。人工血管は、内径
2.5mm、外径2.7mm、長さ40cm、多孔度は
90%、外層ポリウレタン層の表面の孔径は100μm
であった。人工血管は、出術用縫合糸で容易に縫合出来
た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価した。人工血
管の最小キンク半径(内径)は、2.8mmであった。
漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺し、抜去した
後に人工血管内部に水圧120mmHgをかけたが、針
穴及びポリウレタン層表面からの漏れは認められなかっ
た。また、人工血管を軸方向の長さが150%となるよ
うに引っ張り、そのままの状態で外径は、2.2mmで
あり、引っ張り前の外径の81.5%にあたり、延伸後
も開口が維持されていることが確認できた。図3及び図
4は、管状の編み物の一部の走査型電子顕微鏡写真(S
EM)を示す。図5は、人工血管の断面の一部の走査型
電子顕微鏡写真(SEM)を示す。図6は、人工血管の
外側ポリウレタン層の外表面の走査型電子顕微鏡写真
(SEM)を示し、図7は、人工血管の内側ポリウレタ
ン層の内表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示
す。図5より、管状の編み物はポリウレタン層に覆わ
れ、ポリウレタン層はスポンジ構造を有し、外面の孔は
内面まで連通していない。図6及び図7より、ポリウレ
タン層の外表面及び内表面は、多孔構造である。
タン(Bionate80A、ショアA硬度:80)1
部に、食塩粉末10部を加え、これをテトラヒドロフラ
ン9部に溶解し、5重量%のポリウレタン溶液(A)を
得た。食塩粉末は、あらかじめ100μm以下になるよ
う分級した物を用いた。ポリウレタン溶液(A)に、径
2.5mmのステンレス製芯棒を浸漬した。その後、こ
の芯棒を内径3.0mmの円形の穴の開いた治具の穴を
通しながら引き上げ、これを室温下、乾燥空気中で乾燥
した。芯棒の上下を反転させ、芯棒をもう一度、ポリウ
レタン溶液(A)中に漬け速やかに上記円形の穴の開い
た治具の穴を通しながら引き上げ、これを室温下、乾燥
空気中で乾燥した。芯棒の上下の反転、漬ける、引き上
げる、治具の穴通し、乾燥の操作をさらに2回、計4回
行い、壁厚0.1mmの管状の多孔ポリウレタン層を得
た。これを内層ポリウレタン層として用いた。径45μ
mのニッケルチタン製の線状の合金ワイヤ34本を用
い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230μmで編
み上げた、内径2.5mmの管状の編み物を作成し、こ
の内層ポリウレタン層の上に被覆した。さらに管状の編
み物の上から、ポリウレタン溶液(A)を塗布被覆し、
管状の編み物をポリウレタン層で覆った。被覆したポリ
ウレタン溶液(A)を被覆した芯棒は、適宜内径を大き
くした治具の穴を通し、被覆厚みを調整した。さらに、
芯棒の上下の反転、ポリウレタン溶液(A)を塗布被
覆、治具の穴通しの操作を1回行い、計2回被覆操作を
行い、これを乾燥した後、芯棒を引き抜いた。管状の編
み物をポリウレタン層で覆った壁厚0.1mmの構造体
を得た。さらに、この構造体を十分な量の40℃の温水
に浸漬し、さらに24時間後に水を交換し、その後2時
間ごとに5回、水を換え、十分に食塩が除去できたこと
を確認後、取り出して40℃で48時間、減圧乾燥し
た。合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔ポリウレ
タン層で被覆した人工血管を得た。人工血管は、内径
2.5mm、外径2.7mm、長さ40cm、多孔度は
90%、外層ポリウレタン層の表面の孔径は100μm
であった。人工血管は、出術用縫合糸で容易に縫合出来
た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価した。人工血
管の最小キンク半径(内径)は、2.8mmであった。
漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺し、抜去した
後に人工血管内部に水圧120mmHgをかけたが、針
穴及びポリウレタン層表面からの漏れは認められなかっ
た。また、人工血管を軸方向の長さが150%となるよ
うに引っ張り、そのままの状態で外径は、2.2mmで
あり、引っ張り前の外径の81.5%にあたり、延伸後
も開口が維持されていることが確認できた。図3及び図
4は、管状の編み物の一部の走査型電子顕微鏡写真(S
EM)を示す。図5は、人工血管の断面の一部の走査型
電子顕微鏡写真(SEM)を示す。図6は、人工血管の
外側ポリウレタン層の外表面の走査型電子顕微鏡写真
(SEM)を示し、図7は、人工血管の内側ポリウレタ
ン層の内表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示
す。図5より、管状の編み物はポリウレタン層に覆わ
れ、ポリウレタン層はスポンジ構造を有し、外面の孔は
内面まで連通していない。図6及び図7より、ポリウレ
タン層の外表面及び内表面は、多孔構造である。
【0051】[実施例2]脂環式ポリエーテルポリウレ
タン(Tecoflex100A、ショアA硬度10
0)1部に、食塩粉末10部を加え、これをテトラヒド
ロフラン9部に溶解し、5重量%のポリウレタン溶液
(B)を得た。食塩粉末は、あらかじめ100μm以下
になるよう分級した物を用いた。ポリウレタン溶液
(B)に、径4.0mmのステンレス製芯棒を浸漬し
た。その後、この芯棒を内径4.5mmの円形の穴の開
いた治具の穴を通しながら引き上げ、これを室温下、乾
燥空気中で乾燥した。芯棒の上下を反転させ、芯棒をも
う一度、ポリウレタン溶液(B)中に漬け速やかに上記
円形の穴の開いた治具の穴を通しながら引き上げ、これ
を室温下、乾燥空気中で乾燥した。芯棒の上下の反転、
漬ける、治具の穴通し、引き上げ、乾燥の操作をさらに
2回、計4回行い、壁厚0.1mmの管状の多孔ポリウ
レタン層を得た。これを内層ポリウレタン層として用い
た。線状の径45μmのニッケルチタン製合金ワイヤ3
4本を用い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230
μm、内径4mmの管状の編み物を作成し、この内層ポ
リウレタン層の上に被覆した。さらに管状の編み物の上
から、脂環式ポリエーテルポリウレタン(Tecofl
ex100A、ショアA硬度100)1部をテトラヒド
ロフラン9部に溶解し、10重量%のポリウレタン溶液
(C)を塗布被覆し、管状の編み物をポリウレタン層で
覆った。被覆したポリウレタン溶液を被覆した芯棒は、
適宜内径を大きくした治具の穴を通し、被覆厚みを調整
した。さらにこの上に、ポリウレタン溶液(B)を塗布
被覆し、被覆したポリウレタン溶液(B)を被覆した芯
棒は、適宜内径を大きくした治具の穴を通し、被覆厚み
を調整した。芯棒の上下の反転、ポリウレタン溶液
(B)を塗布被覆、治具の穴通しをさらに1回行い、計
2回被覆操作を行い、これを乾燥した後、芯棒を引き抜
いた。管状の編み物をポリウレタン層で覆った壁厚0.
3mmの構造体を得た。さらに、この構造体を十分な量
の40℃の温水に浸漬し、さらに24時間後に水を交換
し、その後2時間ごとに5回、水を換え、十分に食塩が
除去できたことを確認後、取り出して40℃で48時
間、減圧乾燥した。合金ワイヤの編み物の内面及び外面
を多孔ポリウレタン層で被覆した人工血管を得た。人工
血管は、内径4.0mm、外径4.3mm、長さ40c
m、多孔度は90%、外層ポリウレタン層の表面の孔径
は120μmであった。人工血管は、出術用縫合糸で容
易に縫合出来た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価
した。人工血管の最小キンク半径(内径)は、4.2m
mであった。漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺
し、抜去した後に人工血管内部に水圧120mmHgを
かけたが、針穴及びポリウレタン層からの漏れは認めら
れなかった。また、人工血管を軸方向の長さが150%
となるように引っ張り、そのままの状態で外径は、4.
1mmであり、引っ張り前の外径の97.6%にあた
り、延伸後も開口が維持されていることが確認できた。
タン(Tecoflex100A、ショアA硬度10
0)1部に、食塩粉末10部を加え、これをテトラヒド
ロフラン9部に溶解し、5重量%のポリウレタン溶液
(B)を得た。食塩粉末は、あらかじめ100μm以下
になるよう分級した物を用いた。ポリウレタン溶液
(B)に、径4.0mmのステンレス製芯棒を浸漬し
た。その後、この芯棒を内径4.5mmの円形の穴の開
いた治具の穴を通しながら引き上げ、これを室温下、乾
燥空気中で乾燥した。芯棒の上下を反転させ、芯棒をも
う一度、ポリウレタン溶液(B)中に漬け速やかに上記
円形の穴の開いた治具の穴を通しながら引き上げ、これ
を室温下、乾燥空気中で乾燥した。芯棒の上下の反転、
漬ける、治具の穴通し、引き上げ、乾燥の操作をさらに
2回、計4回行い、壁厚0.1mmの管状の多孔ポリウ
レタン層を得た。これを内層ポリウレタン層として用い
た。線状の径45μmのニッケルチタン製合金ワイヤ3
4本を用い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230
μm、内径4mmの管状の編み物を作成し、この内層ポ
リウレタン層の上に被覆した。さらに管状の編み物の上
から、脂環式ポリエーテルポリウレタン(Tecofl
ex100A、ショアA硬度100)1部をテトラヒド
ロフラン9部に溶解し、10重量%のポリウレタン溶液
(C)を塗布被覆し、管状の編み物をポリウレタン層で
覆った。被覆したポリウレタン溶液を被覆した芯棒は、
適宜内径を大きくした治具の穴を通し、被覆厚みを調整
した。さらにこの上に、ポリウレタン溶液(B)を塗布
被覆し、被覆したポリウレタン溶液(B)を被覆した芯
棒は、適宜内径を大きくした治具の穴を通し、被覆厚み
を調整した。芯棒の上下の反転、ポリウレタン溶液
(B)を塗布被覆、治具の穴通しをさらに1回行い、計
2回被覆操作を行い、これを乾燥した後、芯棒を引き抜
いた。管状の編み物をポリウレタン層で覆った壁厚0.
3mmの構造体を得た。さらに、この構造体を十分な量
の40℃の温水に浸漬し、さらに24時間後に水を交換
し、その後2時間ごとに5回、水を換え、十分に食塩が
除去できたことを確認後、取り出して40℃で48時
間、減圧乾燥した。合金ワイヤの編み物の内面及び外面
を多孔ポリウレタン層で被覆した人工血管を得た。人工
血管は、内径4.0mm、外径4.3mm、長さ40c
m、多孔度は90%、外層ポリウレタン層の表面の孔径
は120μmであった。人工血管は、出術用縫合糸で容
易に縫合出来た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価
した。人工血管の最小キンク半径(内径)は、4.2m
mであった。漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺
し、抜去した後に人工血管内部に水圧120mmHgを
かけたが、針穴及びポリウレタン層からの漏れは認めら
れなかった。また、人工血管を軸方向の長さが150%
となるように引っ張り、そのままの状態で外径は、4.
1mmであり、引っ張り前の外径の97.6%にあた
り、延伸後も開口が維持されていることが確認できた。
【0052】[実施例3]ポリエーテルポリウレタン
(Pellethane80AE、ショアA硬度80)
10部を、ジメチルアセトアミド90部に溶解し、10
重量%のポリウレタン溶液(D)を得た。ポリウレタン
溶液(D)に、径6.5mmのステンレス製芯棒を浸漬
し、この芯棒を内径6.6mmの円形の穴の開いた治具
の穴を速やかに通しながら引き上げ、すみやかに冷水中
に浸漬凝固させ、管状の多孔ポリウレタン層を得た。こ
れを乾燥後、内層ポリウレタン層として用いた。線状の
径45μmのニッケルチタン製合金ワイヤ34本を用
い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230μm、内
径6.5mmの管状の編み物を作成し、この内層ポリウ
レタン層の上に被覆した。さらに管状の編み物の上か
ら、ポリウレタン溶液(D)で管状の編み物を覆うよう
に浸漬被覆した後、被覆したポリウレタン溶液を被覆し
た芯棒は、内径7mmの円形の穴の開いた治具の穴を速
やかに通しながら引き上げ、すみやかに冷水中に浸漬凝
固させ、管状の編み物をポリウレタン層で覆った構造体
を得た。この構造体を乾燥後、芯棒から引き抜き、人工
血管を得た。合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔
ポリウレタン層で被覆した人工血管を得た。人工血管
は、内径6.5mm、外径6.9mm、長さ40cm、
多孔度は65%、外層ポリウレタン層の表面の孔径は2
0μmであり、断面部分には150μm程度の空孔が認
められた。人工血管は、出術用縫合糸で容易に縫合出来
た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価した。人工血
管の最小キンク半径(内径)は、25.7mmであっ
た。漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺し、抜去
した後に人工血管内部に水圧120mmHgをかけた
が、針穴及びポリウレタン層表面からの漏れは認められ
なかった。また、人工血管の軸方向の長さが150%と
なるように引っ張り、そのままの状態で外径は、6.4
mmであり、引っ張り前の外径の92.8%にあたり、
延伸後も開口が維持されていることが確認できた。
(Pellethane80AE、ショアA硬度80)
10部を、ジメチルアセトアミド90部に溶解し、10
重量%のポリウレタン溶液(D)を得た。ポリウレタン
溶液(D)に、径6.5mmのステンレス製芯棒を浸漬
し、この芯棒を内径6.6mmの円形の穴の開いた治具
の穴を速やかに通しながら引き上げ、すみやかに冷水中
に浸漬凝固させ、管状の多孔ポリウレタン層を得た。こ
れを乾燥後、内層ポリウレタン層として用いた。線状の
径45μmのニッケルチタン製合金ワイヤ34本を用
い、ワイヤ編み間隔330μm、目開き230μm、内
径6.5mmの管状の編み物を作成し、この内層ポリウ
レタン層の上に被覆した。さらに管状の編み物の上か
ら、ポリウレタン溶液(D)で管状の編み物を覆うよう
に浸漬被覆した後、被覆したポリウレタン溶液を被覆し
た芯棒は、内径7mmの円形の穴の開いた治具の穴を速
やかに通しながら引き上げ、すみやかに冷水中に浸漬凝
固させ、管状の編み物をポリウレタン層で覆った構造体
を得た。この構造体を乾燥後、芯棒から引き抜き、人工
血管を得た。合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔
ポリウレタン層で被覆した人工血管を得た。人工血管
は、内径6.5mm、外径6.9mm、長さ40cm、
多孔度は65%、外層ポリウレタン層の表面の孔径は2
0μmであり、断面部分には150μm程度の空孔が認
められた。人工血管は、出術用縫合糸で容易に縫合出来
た。人工血管を生理食塩水に浸漬して評価した。人工血
管の最小キンク半径(内径)は、25.7mmであっ
た。漏れ試験では、人工血管に16Gの針を刺し、抜去
した後に人工血管内部に水圧120mmHgをかけた
が、針穴及びポリウレタン層表面からの漏れは認められ
なかった。また、人工血管の軸方向の長さが150%と
なるように引っ張り、そのままの状態で外径は、6.4
mmであり、引っ張り前の外径の92.8%にあたり、
延伸後も開口が維持されていることが確認できた。
【0053】[実施例4]ポリカーボネート型ポリウレ
タン(Bionate80A、ショアA硬度80)10部
を、テトラハイドロフラン90部に溶解し、10重量%
のポリウレタン溶液(E)を得た。このポリウレタン溶
液(E)を強く撹拌しながら、さらにメタノール50部
を少量ずつ滴下し、懸濁溶液を作成した。この懸濁溶液
に、内径4mmのステンレス棒を浸漬し、内径4.5m
mの治具内を通過させて引き上げ、室温で自然乾燥さ
せ、管状のポリウレタン層を得た。線状の径45μmの
ニッケルチタン製合金ワイヤ34本を用い、ワイヤ編み
間隔330μm、目開き230μm、内径4.0mmの
管状の編み物を作成し、このポリウレタン層の上に被覆
した。さらにステンレス棒を懸濁溶液に浸漬し、内径
4.7mmの治具内を通過させて引き上げ、その後室温
で自然乾燥させ、管状構造体を得た。管状構造体を心棒
から引き抜き、その後、40℃で24時間減圧乾燥し
て、合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔ポリウレ
タン層で被覆した人工血管を得た。人工血管は、内径
4.0mm、外径4.3mm、長さ40cm、多孔度は
58%、外層ポリウレタン層の表面全体に孔径100〜
300μm程度の孔が多数認められた。人工血管は、出
術用縫合糸で容易に縫合出来た。人工血管を生理食塩水
に浸漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内
径)は、9.4mmであった。漏れ試験では、人工血管
に16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧
120mmHgをかけたが、針穴及びポリウレタン層表
面からの漏れは認められなかった。また、人工血管を軸
方向の長さが150%となるように引っ張り、そのまま
の状態で外径は、4.1mmであり、引っ張り前の外径
の95.3%にあたり、延伸後も開口が維持されている
ことが確認できた。
タン(Bionate80A、ショアA硬度80)10部
を、テトラハイドロフラン90部に溶解し、10重量%
のポリウレタン溶液(E)を得た。このポリウレタン溶
液(E)を強く撹拌しながら、さらにメタノール50部
を少量ずつ滴下し、懸濁溶液を作成した。この懸濁溶液
に、内径4mmのステンレス棒を浸漬し、内径4.5m
mの治具内を通過させて引き上げ、室温で自然乾燥さ
せ、管状のポリウレタン層を得た。線状の径45μmの
ニッケルチタン製合金ワイヤ34本を用い、ワイヤ編み
間隔330μm、目開き230μm、内径4.0mmの
管状の編み物を作成し、このポリウレタン層の上に被覆
した。さらにステンレス棒を懸濁溶液に浸漬し、内径
4.7mmの治具内を通過させて引き上げ、その後室温
で自然乾燥させ、管状構造体を得た。管状構造体を心棒
から引き抜き、その後、40℃で24時間減圧乾燥し
て、合金ワイヤの編み物の内面及び外面を多孔ポリウレ
タン層で被覆した人工血管を得た。人工血管は、内径
4.0mm、外径4.3mm、長さ40cm、多孔度は
58%、外層ポリウレタン層の表面全体に孔径100〜
300μm程度の孔が多数認められた。人工血管は、出
術用縫合糸で容易に縫合出来た。人工血管を生理食塩水
に浸漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内
径)は、9.4mmであった。漏れ試験では、人工血管
に16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧
120mmHgをかけたが、針穴及びポリウレタン層表
面からの漏れは認められなかった。また、人工血管を軸
方向の長さが150%となるように引っ張り、そのまま
の状態で外径は、4.1mmであり、引っ張り前の外径
の95.3%にあたり、延伸後も開口が維持されている
ことが確認できた。
【0054】[比較例1]管状の編み物を被覆しない以
外は実施例1と同様の操作を行い、ポリウレタン層から
なる管状構造物を作成した。この管状構造物は、容易に
折れ潰れてしまうため、最小キンク半径は測定不可能で
あった。この管状構造物は、16Gの針を刺し、抜去し
た後に水圧120mmHgをかけたところ、漏れが認め
られた。また、人工血管を軸方向の長さが150%とな
るように引っ張り、そのままの状態で管は扁平になり、
外径の測定は不可能であった。
外は実施例1と同様の操作を行い、ポリウレタン層から
なる管状構造物を作成した。この管状構造物は、容易に
折れ潰れてしまうため、最小キンク半径は測定不可能で
あった。この管状構造物は、16Gの針を刺し、抜去し
た後に水圧120mmHgをかけたところ、漏れが認め
られた。また、人工血管を軸方向の長さが150%とな
るように引っ張り、そのままの状態で管は扁平になり、
外径の測定は不可能であった。
【0055】[比較例2]線状の径45μmのニッケル
チタン製合金ワイヤ34本を用い、目開き30μmで編
み上げた管状の編み物を用いる以外は、実施例1と同様
の操作を行い、人工血管を得た。人工血管は、縫合時の
穿針の抵抗が大きく、縫合が困難であった。また、抜針
後、針穴は塞がらなかった。人工血管を生理食塩水に浸
漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内径)
は、23.1mmであった。漏れ試験では、人工血管に
16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧1
20mmHgをかけたが、針穴は開口したまま復帰せ
ず、針穴から漏れが認められた。また、人工血管を軸方
向の長さが150%となるように引っ張ると、ポリウレ
タン層の剥離が一部認められた。
チタン製合金ワイヤ34本を用い、目開き30μmで編
み上げた管状の編み物を用いる以外は、実施例1と同様
の操作を行い、人工血管を得た。人工血管は、縫合時の
穿針の抵抗が大きく、縫合が困難であった。また、抜針
後、針穴は塞がらなかった。人工血管を生理食塩水に浸
漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内径)
は、23.1mmであった。漏れ試験では、人工血管に
16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧1
20mmHgをかけたが、針穴は開口したまま復帰せ
ず、針穴から漏れが認められた。また、人工血管を軸方
向の長さが150%となるように引っ張ると、ポリウレ
タン層の剥離が一部認められた。
【0056】[比較例3]線状の径200μmのニッケ
ルチタン製合金ワイヤ4本を用い、ワイヤの編み間隔3
30μm、目開き230μmで編み上げた管状の編み物
を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行い、人工血
管を得た。人工血管は、場所によっては縫合針が金属繊
維にあたる場合があり、穿針が不能であった。また、人
工血管の切断は、困難であった。人工血管を生理食塩水
に浸漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内
径)は、測定不能で、半径50mm以下には屈曲させる
ことが困難であった。漏れ試験では、人工血管に16G
の針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧120m
mHgをかけたが、針穴からの漏れは認められなかっ
た。また、人工血管を軸方向の長さが150%となるよ
うに引っ張り、そのままの状態で外径は、1.1mmで
あり、引っ張り前の外径の40.7%にあたり、延伸後
は開口径が維持されていないことが確認できた。
ルチタン製合金ワイヤ4本を用い、ワイヤの編み間隔3
30μm、目開き230μmで編み上げた管状の編み物
を用いる以外は、実施例1と同様の操作を行い、人工血
管を得た。人工血管は、場所によっては縫合針が金属繊
維にあたる場合があり、穿針が不能であった。また、人
工血管の切断は、困難であった。人工血管を生理食塩水
に浸漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内
径)は、測定不能で、半径50mm以下には屈曲させる
ことが困難であった。漏れ試験では、人工血管に16G
の針を刺し、抜去した後に人工血管内部に水圧120m
mHgをかけたが、針穴からの漏れは認められなかっ
た。また、人工血管を軸方向の長さが150%となるよ
うに引っ張り、そのままの状態で外径は、1.1mmで
あり、引っ張り前の外径の40.7%にあたり、延伸後
は開口径が維持されていないことが確認できた。
【0057】[比較例4]線状の弾性に富まない鋼製ワ
イヤを用いる以外は、実施例1と同様の操作を行い、人
工血管を得た。人工血管は、16Gの針を刺し、抜針
後、針穴は塞がらなかった。人工血管を生理食塩水に浸
漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内径)
は、16.2mmであった。しかし、人工血管は、キン
ク評価した後は原形に復帰しなかった。漏れ試験では、
人工血管に16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内
部に水圧120mmHgをかけたが、針穴から漏れが認
められた。また、人工血管を軸方向の長さが150%と
なるように引っ張り、そのままの状態で外径は、2.2
mmであり、引っ張り前の外径の81.5%にあたり、
延伸後も開口が維持されていることが確認できた。しか
し、延伸後は長さ方向に伸びたままで、延伸前に長さに
復帰しない。
イヤを用いる以外は、実施例1と同様の操作を行い、人
工血管を得た。人工血管は、16Gの針を刺し、抜針
後、針穴は塞がらなかった。人工血管を生理食塩水に浸
漬して評価した。人工血管の最小キンク半径(内径)
は、16.2mmであった。しかし、人工血管は、キン
ク評価した後は原形に復帰しなかった。漏れ試験では、
人工血管に16Gの針を刺し、抜去した後に人工血管内
部に水圧120mmHgをかけたが、針穴から漏れが認
められた。また、人工血管を軸方向の長さが150%と
なるように引っ張り、そのままの状態で外径は、2.2
mmであり、引っ張り前の外径の81.5%にあたり、
延伸後も開口が維持されていることが確認できた。しか
し、延伸後は長さ方向に伸びたままで、延伸前に長さに
復帰しない。
【0058】[比較例5]実施例1と同様にして、径4
5μmのニッケルチタン合金ワイヤ34本を用い、ワイ
ヤの編み間隔330μmで編み上げた、内径2.5mm
の管状の編み物を作成した。この管状の編み物を軸方向
に200%に引っ張り、延ばした状態での径を測定した
ところ、内径は1.2mmであり、これは引っ張り前の
外径の48.0%にあたり、延伸後は内径の維持が困難
であることが確認できた。
5μmのニッケルチタン合金ワイヤ34本を用い、ワイ
ヤの編み間隔330μmで編み上げた、内径2.5mm
の管状の編み物を作成した。この管状の編み物を軸方向
に200%に引っ張り、延ばした状態での径を測定した
ところ、内径は1.2mmであり、これは引っ張り前の
外径の48.0%にあたり、延伸後は内径の維持が困難
であることが確認できた。
【0059】
【発明の効果】本発明の人工血管は、ポリウレタン層に
蛇腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐
キンク性)にも優れた人工血管である。本発明の人工血
管は、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層で
挟むことにより、合金ワイヤの編織組物が直接血液と接
触することがなく、穿針孔の自己閉塞性に優れる。また
本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの編織組物を有
するため、外部からの応力による復帰性に優れる。さら
に本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの編織組物を
ポリウレタン層で挟むことにより、合金ワイヤのほつれ
やずれを抑えることが出来、良好な縫合性を得ることが
出来る。
蛇腹のようなクリンプ加工を行うことなく、可撓性(耐
キンク性)にも優れた人工血管である。本発明の人工血
管は、管状の合金ワイヤの編織組物をポリウレタン層で
挟むことにより、合金ワイヤの編織組物が直接血液と接
触することがなく、穿針孔の自己閉塞性に優れる。また
本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの編織組物を有
するため、外部からの応力による復帰性に優れる。さら
に本発明の人工血管は、管状の合金ワイヤの編織組物を
ポリウレタン層で挟むことにより、合金ワイヤのほつれ
やずれを抑えることが出来、良好な縫合性を得ることが
出来る。
【図1】 本発明の人工血管の一例の斜視図で、外層ポ
リウレタン層の一部を切り取った形状である。
リウレタン層の一部を切り取った形状である。
【図2】 合金ワイヤの編物の部分展開図である。
【図3】 実施例1の管状の編み物の一部の走査型電子
顕微鏡写真(SEM)を示す。
顕微鏡写真(SEM)を示す。
【図4】 実施例1の管状の編み物の一部の走査型電子
顕微鏡写真(SEM)を示す。
顕微鏡写真(SEM)を示す。
【図5】 実施例1の人工血管の断面の一部の走査型電
子顕微鏡写真(SEM)を示す
子顕微鏡写真(SEM)を示す
【図6】 実施例1の人工血管の外側ポリウレタン層の
外表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
外表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
【図7】 実施例1の人工血管の内側ポリウレタン層の
内表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
内表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
1:人工血管、
2:内層ポリウレタン層、
3:外層ポリウレタン層、
4,10:合金ワイヤの編物、
5:人工血管の内表面又は内層ポリウレタン層の内表
面、 6:人工血管の外表面又は外層ポリウレタン層の外表
面、 11,12,13,14:合金ワイヤ、 15:合金ワイヤの編織組物を通過する粒子。
面、 6:人工血管の外表面又は外層ポリウレタン層の外表
面、 11,12,13,14:合金ワイヤ、 15:合金ワイヤの編織組物を通過する粒子。
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4C081 AB13 BB07 CA211 CA221
CG01 DA02 DA05 DA06 DC03
DC04
4C097 AA15 DD04 DD09 EE09 EE10
FF12 MM04
Claims (7)
- 【請求項1】管状の人工血管であって、管状の合金ワイ
ヤの編織組物と該合金ワイヤの編織組物の内面及び外面
にポリウレタン層を設けたことを特徴とする人工血管。 - 【請求項2】管状の人工血管であって、管状の合金ワイ
ヤの編織組物をポリウレタン層に埋殖したことを特徴と
する人工血管。 - 【請求項3】ポリウレタン層が、ポリウレタンの管状の
シート又はフィルム状であることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の人工血管。 - 【請求項4】ポリウレタンの硬度が、ショアAで70〜
100であることを特徴とする請求項1又は請求項2の
いずれか1項に記載の人工血管。 - 【請求項5】ポリウレタンが、セグメント化ポリウレタ
ンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
に記載の人工血管。 - 【請求項6】合金ワイヤの編織組物の目開きが、50〜
3000μmであることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載の人工血管。 - 【請求項7】合金ワイヤの径が、0.1μmから100
μm未満であることを特徴とする請求項1、請求項2又
は請求項6のいずれか1項に記載の人工血管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053862A JP2003250880A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 人工血管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053862A JP2003250880A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 人工血管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003250880A true JP2003250880A (ja) | 2003-09-09 |
Family
ID=28665176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002053862A Pending JP2003250880A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 人工血管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003250880A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011502572A (ja) * | 2007-11-01 | 2011-01-27 | ウィリアム・エイ・クック・オーストラリア・プロプライエタリー・リミテッド | 可撓性ステントグラフト |
US8236046B2 (en) | 2008-06-10 | 2012-08-07 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Bioerodible endoprosthesis |
US8303643B2 (en) | 2001-06-27 | 2012-11-06 | Remon Medical Technologies Ltd. | Method and device for electrochemical formation of therapeutic species in vivo |
US8668732B2 (en) | 2010-03-23 | 2014-03-11 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Surface treated bioerodible metal endoprostheses |
US8715339B2 (en) | 2006-12-28 | 2014-05-06 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Bioerodible endoprostheses and methods of making the same |
US8840660B2 (en) | 2006-01-05 | 2014-09-23 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Bioerodible endoprostheses and methods of making the same |
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KR20230065527A (ko) | 2021-11-05 | 2023-05-12 | 주식회사 에스앤지바이오텍 | 전기방사를 이용한 인공혈관 스텐트 그라프트 및 이의 제조 방법 |
JP7585418B2 (ja) | 2020-01-30 | 2024-11-18 | 株式会社ハイレックスコーポレーション | 医療用筒状埋込材の製造方法 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002053862A patent/JP2003250880A/ja active Pending
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US9107741B2 (en) | 2007-11-01 | 2015-08-18 | Cook Medical Technologies Llc | Flexible stent graft |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090303 |