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JP2003243985A - A/d変換装置 - Google Patents

A/d変換装置

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Publication number
JP2003243985A
JP2003243985A JP2002038373A JP2002038373A JP2003243985A JP 2003243985 A JP2003243985 A JP 2003243985A JP 2002038373 A JP2002038373 A JP 2002038373A JP 2002038373 A JP2002038373 A JP 2002038373A JP 2003243985 A JP2003243985 A JP 2003243985A
Authority
JP
Japan
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sample
converter
signal
hold circuit
conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002038373A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Honda
隆芳 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2002038373A priority Critical patent/JP2003243985A/ja
Publication of JP2003243985A publication Critical patent/JP2003243985A/ja
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  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定時間の周期でサンプリングすべき第1種
信号と、回転軸の回転に同期した周期でサンプリングす
べき第2種信号とを、1つのA/D変換器でA/D変換
する装置において、信号のサンプリング周期を短くで
き、また、本来のサンプリングタイミング(以下、S
T)での変換値を確実に得られるようにする。 【解決手段】 エンジン制御装置1において、第1種信
号としてのノック信号は、それのST毎にサンプルホー
ルド(S/H)回路21でホールドされ、第2種信号と
してのエアフロセンサ信号は、それのST毎にS/H回
路23でホールドされる。そして、各S/H回路21,
23でのホールド完了時点で、A/D変換器25が空い
ていれば、そのホールド電圧が即座にスイッチ27を介
しA/D変換器25に入力されてA/D変換され、また
A/D変換器25が空いてなければ、そのホールド電圧
はA/D変換器25が空いてからA/D変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアナログ信
号を1つのA/D変換器でA/D変換する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、一定時間毎の周期でサンプリ
ングすべきアナログ信号(以下、第1種アナログ信号と
いう)と、回転軸が所定角度回転する毎の周期でサンプ
リングすべきアナログ信号(以下、第2種アナログ信号
という)とを、1つのA/D変換器によりA/D変換す
る装置として、特開平9−21344号公報に記載のも
のがある。
【0003】そして、この特開平9−21344号公報
に記載のエンジン制御装置では、1つのA/D変換器を
用いて、ノックセンサからの信号(以下、ノック信号と
いう)を一定時間t2毎の周期でA/D変換すると共
に、エアフロセンサからの信号(以下、エアフロセンサ
信号という)をエンジンのクランク軸が10°回転する
毎(10°CA毎)の周期でA/D変換するようにして
おり、特に、ノック信号をA/D変換し終えた後、次の
ノック信号のサンプリングタイミングが到来するまでの
空き期間中に、エアフロセンサ信号を取り込んでA/D
変換器にA/D変換させるようにしている。
【0004】つまり、A/D変換器がA/D変換を行う
のに要する時間(以下、変換所要時間という)をt1と
すると、エアフロセンサ信号については、「t2−t
1」という時間の空き期間において、外部から取り込み
A/D変換器にA/D変換させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の装置では、上記空き期間にて、エアフロセン
サ信号の取り込み及びA/D変換を行うようにしている
ため、ノック信号のサンプリング周期を「2×t1」以
上に設定する必要がある。
【0006】そして、ノック信号のサンプリング周期を
短く設定するためには、A/D変換器として、変換所要
時間が短い高性能なものが必要となり、また逆に、ノッ
ク信号のサンプリング周期を短く設定すること自体に限
度が生じてしまう。例えば、ノック信号に対するデジタ
ルフィルタ処理として、最大20kHzまでのノック信
号を扱いたい場合には、サンプリング定理から、ノック
信号のサンプリング周期は、25μs以下(サンプリン
グ周波数を40kHz以上)にする必要がある。このた
め、A/D変換器としては、変換所要時間が12.5
(=25÷2)μs以下のものが必要となり、逆に、例
えば変換所要時間が15μsであるA/D変換器では、
ノック信号とエアフロセンサ信号との両方のA/D変換
を行うことができなくなってしまう。
【0007】しかも、上記公報に記載の装置において
は、「エアフロセンサ信号のサンプリングタイミング
が、ノック信号のA/D変換が終わってから次のノック
信号のサンプリングタイミングが到来するまでの空き期
間内に到来する」という条件を満たさなければならい
が、エアフロセンサ信号のサンプリングタイミングは、
時間同期ではなく、クランク軸の回転に基づく角度同期
であるため、上記条件が必ず成立するとは限らない。
【0008】尚、上記公報に記載の装置において、例え
ば、ノック信号とエアフロセンサ信号とのうちの一方の
A/D変換中に、他方のサンプリングタイミングが到来
した場合には、上記一方のA/D変換が終了するのを待
ってから、上記他方を取り込んでA/D変換を開始す
る、といった調停を行うことが考えられる。しかし、こ
のように調停しても、取り込みとA/D変換が待たされ
る方の信号については、本来のサンプリングタイミング
とは違うタイミング(遅れたタイミング)でのA/D変
換値が得られることとなり、制御対象の制御に支障をき
たす虞がある。例えば、ノック信号の取り込み及びA/
D変換を待たせた場合には、上記公報の段落[002
2]にも記載されているように、ノック信号のサンプリ
ング周期が実質的に変化することとなり、周波数分析結
果に誤差が生じて、ノッキングの検出精度が低下してし
まう。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、一定時間毎の周期でサンプリングすべき第1
種アナログ信号と、回転軸が所定角度回転する毎の周期
でサンプリングすべき第2種アナログ信号とを、1つの
A/D変換器によりA/D変換するA/D変換装置にお
いて、変換所要時間が短いA/D変換器を用いることな
く第1種アナログ信号のサンプリング周期を短くするこ
とができ、また、各アナログ信号について本来のサンプ
リングタイミングでのA/D変換値が確実に得られるよ
うにすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載のA/D変換
装置は、一定時間毎の周期でサンプリングすべき第1種
アナログ信号が入力される第1のサンプルホールド回路
と、回転軸が所定角度回転する毎の周期でサンプリング
すべき第2種アナログ信号が入力される第2のサンプル
ホールド回路と、A/D変換器と、前記各サンプルホー
ルド回路によって夫々ホールドされた電圧を前記A/D
変換器へ択一的に入力させる切り替え手段と、前記各サ
ンプルホールド回路,前記A/D変換器,及び前記切り
替え手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0011】そして、制御手段は、第1種アナログ信号
のサンプリングタイミングが到来する毎に、その第1種
アナログ信号の電圧を第1のサンプルホールド回路にホ
ールドさせると共に、第2種アナログ信号のサンプリン
グタイミングが到来する毎に、その第2種アナログ信号
の電圧を第2のサンプルホールド回路にホールドさせ
る。
【0012】そして更に、制御手段は、各サンプルホー
ルド回路での電圧のホールドが完了した時点で、A/D
変換器がA/D変換を終えていれば(即ち、前回のA/
D変換が終了していれば)、そのホールドされた電圧を
切り替え手段により即座にA/D変換器へ入力させてA
/D変換させ、また、各サンプルホールド回路での電圧
のホールドが完了した時点で、A/D変換器がA/D変
換を終えていなければ(即ち、前回のA/D変換が未だ
終了していなければ)、そのホールドされた電圧を、A
/D変換器がA/D変換を終えた後に切り替え手段によ
りA/D変換器へ入力させてA/D変換させる。
【0013】このような請求項1のA/D変換装置によ
れば、第1種アナログ信号と第2種アナログ信号との各
々についてサンプルホールド回路が備えられ、各アナロ
グ信号のサンプリングタイミングで該当するサンプルホ
ールド回路にホールドされた電圧が、1つのA/D変換
器に切り替えて入力されてA/D変換されるため、第1
種アナログ信号と第2種アナログ信号とを同時にサンプ
リングすることができる。つまり、第1種アナログ信号
と第2種アナログ信号とのうち、一方がそれに対応する
サンプルホールド回路にホールドされてA/D変換され
ている最中でも、他方のサンプリングタイミングが到来
すれば、その他方の信号は、それに対応するサンプルホ
ールド回路にホールドされて、上記一方についてのA/
D変換が終了してからA/D変換されることとなるた
め、この場合の上記他方の信号のA/D変換値は、本来
のサンプリングタイミングでの信号(電圧)を表すA/
D変換値となる。
【0014】よって、各アナログ信号について、本来の
サンプリングタイミングでのA/D変換値を確実に得る
ことができる。また、こうした作用により、変換所要時
間が短いA/D変換器を用いなくても、第1種アナログ
信号のサンプリング周期を短く設定することができる。
【0015】つまり、前述した従来の装置では、第1種
アナログ信号のサンプリング周期を、A/D変換器の変
換所要時間t1の2倍以上に設定する必要があったが、
請求項1のA/D変換装置によれば、第1種アナログ信
号のサンプリング周期を、「2×t1」未満に設定する
ことが可能となる。これは、一方の信号のA/D変換中
でも他方の信号のホールドが行われ、上記一方の信号に
ついてのA/D変換が終了すると他方の信号についての
A/D変換が行われることにより、単位時間にA/D変
換器が使用される時間率(A/D変換器の使用率)が向
上するからである。
【0016】次に、請求項2に記載のA/D変換装置で
は、請求項1のA/D変換装置において、制御手段は、
第1種アナログ信号のサンプリングタイミングと第2種
アナログ信号のサンプリングタイミングとが同時になっ
て、各サンプルホールド回路に同時に電圧をホールドさ
せた場合には、各サンプルホールド回路のうち、回転軸
の回転数が最高回転数である時にサンプリング周期の時
間が最短となるアナログ信号が入力される方のサンプル
ホールド回路(換言すれば、第1種アナログ信号のサン
プリング周期の時間と、回転軸の回転数が最高回転数で
ある時の第2種アナログ信号のサンプリング周期の時間
とのうち、短い方のアナログ信号が入力されるサンプル
ホールド回路)にホールドされた電圧を、優先的にA/
D変換器へ入力させてA/D変換させるように構成され
ている。
【0017】つまり、第1種アナログ信号と第2種アナ
ログ信号とのサンプリングタイミングが同時になった場
合には、サンプリング周期の時間が最も短い信号に対応
する方のサンプルホールド回路を優先させ、その回路で
ホールドされた電圧を先にA/D変換するようにしてい
る。
【0018】そして、このような請求項2のA/D変換
装置によれば、第1種アナログ信号と第2種アナログ信
号とのサンプリングタイミングが同時になったとして
も、各信号を、抜けなく確実にA/D変換することがで
きる。次に、請求項3に記載のA/D変換装置では、請
求項1のA/D変換装置において、第1のサンプルホー
ルド回路には、サンプリングタイミングが異なる複数の
第1種アナログ信号が第1のマルチプレクサを介して択
一的に入力されるようになっている。同様に、第2のサ
ンプルホールド回路には、サンプリングタイミングが異
なる複数の第2種アナログ信号が第2のマルチプレクサ
を介して択一的に入力されるようになっている。
【0019】そして、制御手段は、複数の第1種アナロ
グ信号のうちの何れかのサンプリングタイミングが到来
する毎に、そのサンプリングタイミングに該当する第1
種アナログ信号の電圧を第1のマルチプレクサにより第
1のサンプルホールド回路に入力させて該第1のサンプ
ルホールド回路にホールドさせると共に、複数の第2種
アナログ信号のうちの何れかのサンプリングタイミング
が到来する毎に、そのサンプリングタイミングに該当す
る第2種アナログ信号の電圧を第2のマルチプレクサに
より第2のサンプルホールド回路に入力させて該第2の
サンプルホールド回路にホールドさせる。尚、制御手段
の動作のうち、その他の動作(つまり、各サンプルホー
ルド回路での電圧のホールドが完了してからの動作)に
ついては、請求項1のA/D変換装置と同様である。
【0020】このような請求項3のA/D変換装置によ
れば、複数の第1種アナログ信号と、複数の第2種アナ
ログ信号とについて、請求項1のA/D変換装置につい
て述べた効果を得ることができる。つまり、複数の第1
種アナログ信号と複数の第2種アナログ信号との各々に
ついて、本来のサンプリングタイミングでのA/D変換
値を確実に得ることができ、また、第1種アナログ信号
のサンプリング周期を短く設定することも可能となる。
【0021】次に、請求項4に記載のA/D変換装置で
は、請求項3のA/D変換装置において、制御手段は、
複数の第1種アナログ信号のうちの何れかのサンプリン
グタイミングと複数の第2種アナログ信号のうちの何れ
かのサンプリングタイミングとが同時になって、各サン
プルホールド回路に同時に電圧をホールドさせた場合に
は、各サンプルホールド回路のうち、回転軸の回転数が
最高回転数である時にサンプリング周期の時間が最短と
なるアナログ信号が入力される方のサンプルホールド回
路にホールドされた電圧を、優先的にA/D変換器へ入
力させてA/D変換させるように構成されている。
【0022】そして、このような請求項4のA/D変換
装置によれば、請求項2のA/D変換装置と同様に、第
1種アナログ信号の何れかと第2種アナログ信号の何れ
かとのサンプリングタイミングが同時になったとして
も、その各信号を、抜けなく確実にA/D変換すること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態のエンジン制御装置について、図面を用いて説明す
る。まず図1は、第1実施形態のエンジン制御装置を表
す構成である。
【0024】本第1実施形態のエンジン制御装置1は、
ノッキングを検出するためのノックセンサからの信号
(ノック信号)と、エンジンへの吸入空気量を検出する
ためのエアフロセンサからの信号(エアフロセンサ信
号)と、エンジンの回転を検出するためのクランク角セ
ンサからの信号(以下、クランク角センサ信号という)
と、イグニッション(IG)スイッチ信号,スタータ信
号,及び変速信号等の各種オン/オフ信号とを入力して
制御演算を行い、エンジンに最適な量の燃料を供給する
ための噴射信号と、最適な点火時期を与えるための点火
信号とを、図示しない燃料噴射装置と点火装置とに夫々
出力して、エンジンの運転状態を最適に制御する。
【0025】そして、このエンジン制御装置1は、各種
制御演算を実行するCPU3と、該制御演算のためのプ
ログラムや制御データを記憶するROM5と、CPU3
の演算結果等を一時記憶するRAM7と、上記各種オン
/オフ信号を入力する入力回路9と、アナログ信号であ
るノック信号とエアフロセンサ信号とをデジタル信号に
変換してCPU3へ供給するA/D変換装置としてのA
/D変換ブロック11と、CPU3からの指令に従って
噴射信号と点火信号とを燃料噴射装置と点火装置との各
々に出力する出力回路13と、上記各部を接続するバス
15と、タイマ17等とを備えている。
【0026】このようなエンジン制御装置1において
は、CPU3が、A/D変換ブロック11によりデジタ
ル信号に変換(A/D変換)されるノック信号及びエア
フロセンサ信号と、入力回路9を介して入力される各種
オン/オフ信号とに基づいて、エンジンを制御するため
の各種制御演算を実行する。
【0027】更に図2と図3を参照して、エンジン制御
装置1の動作を説明する。尚、図2は、エンジン制御装
置1の動作を表すタイムチャートであり、図3は、ノッ
ク信号とエアフロセンサ信号との各々に対するA/D変
換動作を表すタイムチャートである。
【0028】まず図2に示すように、クランク角センサ
からのクランク角センサ信号は、各種制御のための基準
信号となるものであり、エンジンのピストンがある位置
に達したときを基準として、クランク軸が所定角度(本
実施形態では10°)回転する毎に発信されている。
尚、図2では、クランク角センサ信号が発生する様子
(パルス的にレベル変化する様子)を適当に間引いて表
している。そして、このクランク角センサ信号を基準に
して、例えば点火信号が、当該エンジン制御装置1から
出力される。
【0029】一方、ノックセンサからのノック信号は、
エンジンの全振動の検出信号であり、エンジンが回転し
ている間、バックグランド信号と呼ばれる定常的な振動
信号を含みエンジン制御装置1に入力される。ここで、
エンジンにノッキングが発生したとき、ノック信号のレ
ベルは、ノッキングが発生しないときと比べて大きくな
る。即ち、図2に示すようにノッキングが発生するとノ
ック信号に大きな変化が現われ、そのタイミングは、点
火信号の出力が終了した時点(P点)の後、厳密に言え
ばピストンが上死点に達した後にある。そして、ノッキ
ング発生位置(Q点)は、エンジン回転の所定クランク
角度の間、即ちATDC10°CA〜ATDC50°C
Aの40°CA分の期間に集中していることが判明して
いる。
【0030】そこで、本実施形態では、クランク角セン
サ信号によって検出されるATDC10°CAの位置
(K点)を基準として、そのK点から計り、ATDC1
0°CA〜ATDC50°CA間の40°CA区間を、
ノック信号の分析区間(M点からN点の間)としてい
る。そして、そのノック信号分析区間において、A/D
変換ブロック11により、ノック信号を、図3の最上段
に例示するように、一定時間t2(本実施形態では25
μs)毎の周期でサンプリングしA/D変換している。
そして更に、CPU3は、そのA/D変換ブロック11
によるノック信号の各A/D変換値から、ノック信号を
周波数分析してノッキングの検出を行っている。尚、A
TDC(After Top Dead Center )とは、ピストンの上
死点を基準としたクランク軸の回転角度のことであり、
ATDC0°CAの点は上死点である。
【0031】また、ノック信号以外の、A/D変換が必
要な入力信号であるエアフロセンサ信号は、図2の最下
段及び図3の2段目に示すように、A/D変換ブロック
11により、クランク軸がα°回転する毎(本実施形態
では10°CA毎)にサンプリングされA/D変換され
る。そして、CPU3は、そのA/D変換ブロック11
によるエアフロセンサ信号の各A/D変換値から、エン
ジンへの実際の吸入空気量を検出している。
【0032】次に、A/D変換ブロック11について詳
しく説明する。まず図1に示すように、A/D変換ブロ
ック11は、第1種アナログ信号としてのノック信号が
入力される第1のサンプルホールド(S/H)回路21
と、第2種アナログ信号としてのエアフロセンサ信号が
入力される第2のサンプルホールド回路23と、A/D
変換器25と、各サンプルホールド回路21,23によ
って夫々ホールドされた電圧をA/D変換器25へ択一
的に入力させる切替スイッチ27(切り替え手段に相
当)と、上記各サンプルホールド回路21,23、A/
D変換器25、及び切替スイッチ27を制御するADコ
ントローラ29(制御手段に相当)とを備えている。
【0033】また、各サンプルホールド回路21,23
は、図4に示すように、非反転入力端子(+端子)が接
地電位(=0V)に接続された演算増幅器31と、演算
増幅器31の出力端子と反転入力端子(−端子)との間
に接続された電圧ホールド用のコンデンサ32と、当該
サンプルホールド回路にてホールド対象の電圧が入力さ
れる入力端子Jiと演算増幅器31の出力端子との間に
直列に接続された2つの抵抗33,34と、その抵抗3
3,34の接続点に非反転入力端子が接続され、出力端
子と反転入力端子とが互いに接続されたバッファとして
の演算増幅器35と、その演算増幅器35の出力端子と
演算増幅器31の反転入力端子とを接続/開放させるス
イッチ36と、抵抗33,34の接続点と接地電位とを
接続/開放させるスイッチ37とから構成されている。
そして、抵抗33の抵抗値と抵抗34の抵抗値は同じ値
に設定されている。
【0034】つまり、このサンプルホールド回路21,
23は、一般的な積分型サンプルホールド回路である。
そして、このサンプルホールド回路21,23は、AD
コントローラ29により、スイッチ36,37が次のよ
うに制御されることにより、入力端子Jiへの入力電圧
をホールドする。
【0035】即ち、サンプルホールド回路21,23
は、スイッチ36がオンされ且つスイッチ37がオフさ
れれば、入力端子Jiに入力される電圧をコンデンサ3
2により記憶するサンプル状態となり、電圧を確実に記
憶するのに必要な時間(以下、サンプル所要時間とい
う)が経過した後、スイッチ36がオフされ且つスイッ
チ37がオンされれば、コンデンサ32により記憶した
電圧(即ち、ホールド電圧)を演算増幅器31から継続
して出力するホールド状態となる。尚、演算増幅器31
の出力端子が、ホールド電圧を図1の切替スイッチ27
へと出力するための出力端子Joになっている。また、
本実施形態において、サンプルホールド回路21,23
のサンプル所要時間tsは、5μsであるものとする。
【0036】そして、A/D変換ブロック11におい
て、ADコントローラ29は、以下のように動作する。 (1)まず、ADコントローラ29は、前述のノック信
号分析区間であることをクランク角センサ信号に基づき
判定すると、タイマ17のカウント値に基づいて、一定
時間t2(=25μs)毎に、ノック信号(詳しくはノ
ック信号の電圧)を第1のサンプルホールド回路21に
ホールドさせる。
【0037】(2)また、ADコントローラ29は、ク
ランク角センサ信号に基づいて、10°CA毎に、エア
フロセンサ信号(詳しくはエアフロセンサ信号の電圧)
を第2のサンプルホールド回路23にホールドさせる。 (3)そして、ADコントローラ29は、各サンプルホ
ールド回路21,23での電圧ホールドが完了した時点
(即ち、サンプルホールド回路21,23をサンプル状
態にしてからサンプル所要時間tsが経過して、そのサ
ンプルホールド回路21,23をホールド状態に遷移さ
せた時点)で、A/D変換器25がA/D変換を終えて
いれば(即ち、A/D変換中でなければ)、そのホール
ドされた電圧を切替スイッチ27により即座にA/D変
換器25へ入力させてA/D変換させる。また、各サン
プルホールド回路21,23での電圧ホールドが完了し
た時点で、A/D変換器25がA/D変換を終えていな
ければ(即ち、A/D変換中であれば)、そのホールド
された電圧を、A/D変換器25がA/D変換を終えた
すぐ後に、切替スイッチ27によりA/D変換器25へ
入力させてA/D変換させる。
【0038】(4)また更に、ADコントローラ29
は、ノック信号を第1のサンプルホールド回路21にホ
ールドさせるべき一定時間t2毎のタイミング(即ち、
ノック信号のサンプリングタイミング)と、エアフロセ
ンサ信号を第2のサンプルホールド回路23にホールド
させるべき10°CA毎のタイミング(即ち、エアフロ
センサ信号のサンプリングタイミング)とが同時になっ
て、各サンプルホールド回路21,23に同時に電圧を
ホールドさせた場合には、第1のサンプルホールド回路
21にホールドされたノック信号の電圧を、優先的にA
/D変換器25へ入力させてA/D変換させる。
【0039】これは、例えばエンジンがV型8気筒であ
るとし、そのエンジンの最高回転数(クランク軸の最高
回転数に相当)が10000rpmであるとしても、エ
アフロセンサ信号のサンプリング周期である10°CA
分の時間は126μsであり、このようにエアフロセン
サ信号のサンプリング周期が最も短くなる場合でも、ノ
ック信号のサンプリング周期(=25μs)の方が短い
からである。
【0040】以上のようなA/D変換ブロック11によ
り、ノック信号とエアフロセンサ信号との各々は、図3
のようにサンプリングされA/D変換されることとな
る。尚、図3における「エアフロセンサ信号のサンプリ
ング」の段において、黒く塗られた期間は、第2のサン
プルホールド回路23がエアフロセンサ信号のホールド
動作を開始(サンプルを開始)してから、その今回のエ
アフロセンサ信号のホールド電圧についてA/D変換器
25によるA/D変換が開始されるまでの期間を示して
いる。同様に、図3における「ノック信号のサンプリン
グ」の段において、黒く塗られた期間は、第1のサンプ
ルホールド回路21がノック信号のホールド動作を開始
してから、その今回のノック信号のホールド電圧につい
てA/D変換器25によるA/D変換が開始されるまで
の期間を示している。また、図3における「A/D変
換」の段において、斜め線でハッチングされた期間は、
第1のサンプルホールド回路21にホールドされたノッ
ク信号の電圧がA/D変換器25にてA/D変換されて
いる期間を示しており、縦線でハッチングされた期間
は、第2のサンプルホールド回路23にホールドされた
エアフロセンサ信号の電圧がA/D変換器25にてA/
D変換されている期間を示している。そして、本実施形
態において、上記斜め線又は縦線でハッチングされた期
間の時間(つまり、A/D変換器25の変換所要時間t
1)は15μsとなっている。
【0041】図3に例示するように、まず、ノック信号
は、ノック信号分析区間において、一定時間t2毎の時
刻T1,T2,…,T8,…の各々で、第1のサンプル
ホールド回路21にホールドされ、エアフロセンサ信号
は、10°CA毎のタイミング(X点,Y点,Z点,
…)で、第2のサンプルホールド回路23にホールドさ
れることとなる。
【0042】そして、例えば、図3において、時刻T1
で第1のサンプルホールド回路21がノック信号のサン
プルを開始してからサンプル所要時間tsが経過した時
点(即ち、時刻T1でのノック信号のホールドが完了し
た時点)では、A/D変換器25が空いているため、そ
のサンプルホールド回路21にホールドされたノック信
号の電圧は、即座にA/D変換器25へ入力されてA/
D変換されることとなる。
【0043】また同様に、図3において、X点で第2の
サンプルホールド回路23がエアフロセンサ信号のサン
プルを開始してからサンプル所要時間tsが経過した時
点(即ち、X点でのエアフロセンサ信号のホールドが完
了した時点)では、A/D変換器25が空いているた
め、そのサンプルホールド回路23にホールドされたエ
アフロセンサ信号の電圧は、即座にA/D変換器25へ
入力されてA/D変換されることとなる。
【0044】一方、例えば、図3において、時刻T2で
第1のサンプルホールド回路21がノック信号のサンプ
ルを開始してからサンプル所要時間tsが経過した時点
(即ち、時刻T2でのノック信号のホールドが完了した
時点)では、A/D変換器25が第2のサンプルホール
ド回路23にホールドされたエアフロセンサ信号の電圧
(即ち、X点でのエアフロセンサ信号のサンプリング電
圧)を未だA/D変換中であるため、第1のサンプルホ
ールド回路21にホールドされたノック信号の電圧は、
A/D変換器25がX点でのエアフロセンサ信号のサン
プリング電圧をA/D変換し終えてから、A/D変換器
25へ入力されてA/D変換されることとなる。
【0045】また同様に、図3において、Z点で第2の
サンプルホールド回路23がエアフロセンサ信号のサン
プルを開始してからサンプル所要時間tsが経過した時
点(即ち、Z点でのエアフロセンサ信号のホールドが完
了した時点)では、A/D変換器25が第1のサンプル
ホールド回路23にホールドされたノック信号の電圧
(即ち、時刻T6でのノック信号のサンプリング電圧)
を未だA/D変換中であるため、第2のサンプルホール
ド回路23にホールドされたエアフロセンサ信号の電圧
は、A/D変換器25が時刻T6でのノック信号のサン
プリング電圧をA/D変換し終えてから、A/D変換器
25へ入力されてA/D変換されることとなる。
【0046】また、図3において、ノック信号のサンプ
リングタイミングである時刻T4と、エアフロセンサ信
号のサンプリングタイミングであるY点とは、同時であ
るが、この場合には、ADコントローラ29の上記
(4)の動作により、第1のサンプルホールド回路21
によるノック信号のホールド電圧が先にA/D変換さ
れ、そのA/D変換が終わってから、第2のサンプルホ
ールド回路23によるエアフロセンサ信号のホールド電
圧がA/D変換されることとなる。そして、これによ
り、ノック信号の次のサンプリングタイミング(この例
の場合、時刻T5)が到来するまでに、今回のノック信
号についてのA/D変換を終了して、第1のサンプルホ
ールド回路21を空けておくことができる。
【0047】以上のようなA/D変換ブロック11を備
えた本第1実施形態のエンジン制御装置1によれば、時
間同期でサンプリングすべきノック信号と回転角度同期
でサンプリングすべきエアフロセンサ信号との各々につ
いてサンプルホールド回路21,23が備えられ、各信
号のサンプリングタイミングで該当するサンプルホール
ド回路(21又は23)にホールドされた電圧が、1つ
のA/D変換器25に切り替えて入力されてA/D変換
されるため、ノック信号とエアフロセンサ信号とを同時
にサンプリングすることができ、その各信号について、
本来のサンプリングタイミングでのA/D変換値を確実
に得ることができる。よって、ノック信号に対し周波数
分析用のデジタルフィルタ処理を行ってノッキング検出
を行う際の検出精度を悪化させることが無い。
【0048】そして特に、変換所要時間t1が短いA/
D変換器を用いなくても、ノック信号のサンプリング周
期を短く設定することができる。つまり、図3に例示し
た様に、一方の信号のA/D変換中でも他方の信号のホ
ールドが行われ、上記一方の信号についてのA/D変換
が終了すると他方の信号についてのA/D変換が行われ
ることにより、A/D変換器25の使用率を向上させる
ことができ、その結果、ノック信号のサンプリング周期
を「2×t1」未満に設定することが可能となってい
る。
【0049】例えば、前述したように、サンプルホール
ド回路21,23のサンプル所要時間ts=5μs,A
/D変換器25の変換所要時間t1=15μs,ノック
信号のサンプリング周期t2=25μs(<2×t1)
とし、エアフロセンサ信号のサンプリング周期の最短時
間を仮に約20000rpm時相当の65μsとして
も、図3のように、各信号の本来のサンプリングタイミ
ングでのA/D変換値を確実に得ることができ、この図
3に示す例の場合、A/D変換器25の使用率は、
「(t1×10)÷(t2×7)」=「150μs÷1
75μs」=86%にもなる。即ち、A/D変換器25
を有効に活用することができる。尚、一般に、サンプル
ホールド回路よりもA/D変換器の方が遙かに回路規模
が大きく、A/D変換器を2個用いるよりも、サンプル
ホールド回路を2個設けた方が、小規模且つ安価な構成
となる。
【0050】また更に、本実施形態では、ノック信号と
エアフロセンサ信号とのサンプリングタイミングが同時
になった場合、サンプリング周期の時間が最も短い信号
に対応する方のサンプルホールド回路21を優先させ、
その回路21でホールドされた電圧を先にA/D変換す
るようにしているため、各信号を確実に抜けなくA/D
変換することができる。
【0051】ところで、A/D変換器25とサンプルホ
ールド回路21,23とがもう少し高速なものであるな
らば(t1,tsがもう少し短いならば)、複数の第1
種アナログ信号の各々と複数の第2種アナログ信号の各
々とを1つのA/D変換器25でA/D変換する構成を
採ることもできる。
【0052】そこで次に、そのような構成の第2実施形
態のエンジン制御装置について、図5及び図6を用い説
明する。第2実施形態のエンジン制御装置は、第1実施
形態のエンジン制御装置1と比較すると、A/D変換ブ
ロック11に代えて、図5に示すA/D変換ブロック3
9を備えている。尚、図5において、図1と同様の構成
要素については、同じ符号を付しているため、詳細な説
明は省略する。
【0053】即ち、本第2実施形態のA/D変換ブロッ
ク39は、第1実施形態のA/D変換ブロック11と比
較すると、以下の(A)〜(G)の点が異なっている。
(A)サンプルホールド回路21,23と同様の、第3
のサンプルホールド回路24が設けられている。
【0054】(B)第1のサンプルホールド回路21に
は、マルチプレクサ41(第1のマルチプレクサに相
当)を介して、複数(この例では3つ)の第1種アナロ
グ信号が択一的に入力されるようになっている。そし
て、3つの第1種アナログ信号としては、ノック信号,
電子スロットルの開度を表す電子スロットル信号,及び
エンジンの冷却水温を表す水温センサ信号である。
【0055】また、各信号のサンプリング周期は、図6
に示すように、ノック信号が25μsであり、電子スロ
ットル信号が100μsであり、水温センサ信号が4m
sである。そして更に、これら各信号のサンプリングタ
イミングは、互いにぶつかることがないように且つサン
プルホールド回路21の負荷が平均的となるように決め
られている。
【0056】(C)第2のサンプルホールド回路23に
は、マルチプレクサ43(第2のマルチプレクサに相
当)を介して、複数(この例では2つ)の第2種アナロ
グ信号が択一的に入力されるようになっている。そし
て、2つの第2種アナログ信号としては、エアフロセン
サ信号,及びエンジンの燃焼状態を表す失火検出信号で
ある。
【0057】また、各信号のサンプリング周期は、図6
に示すように、エアフロセンサ信号が10°CAであ
り、失火検出信号信号が5°CAである。そして更に、
これら各信号のサンプリングタイミングは、互いにぶつ
かることがないように且つサンプルホールド回路23の
負荷が平均的となるように決められている。
【0058】(D)第3のサンプルホールド回路24に
は、マルチプレクサ44を介して、特定のイベントが発
生した要求時にだけサンプリングすべき複数のアナログ
信号(以下、非同期アナログ信号という)が択一的に入
力されるようになっている。そして、非同期アナログ信
号同士のサンプリングタイミングが重なった場合に何れ
の信号を先にサンプリングするかという優先順位は、予
め決められている。尚、図5,6では、複数の非同期ア
ナログ信号のうち、車両のライトがパッシング操作され
た時のバッテリ電圧を検出するための信号である「パッ
シング時の瞬時電圧検出信号」だけを図示しており、こ
の信号のサンプリングタイミングは、当然、車両のライ
トがパッシング操作された時である。
【0059】(E)切替スイッチ27は、第1〜第3の
各サンプルホールド回路21,23,24によって夫々
ホールドされた電圧を、ADコントローラ29からの指
示に従いA/D変換器25へ択一的に入力させる。 (F)A/D変換器25の変換所要時間t1とサンプル
ホールド回路21,23,24のサンプル所要時間ts
は、第1実施形態の場合の約半分であり、図6に示すよ
うに、t1=6μs,ts=3μsである。
【0060】(G)ADコントローラ29は、ノック信
号,電子スロットル信号,及び水温センサ信号のうちの
何れかのサンプリングタイミングが到来する毎に、その
サンプリングタイミングに該当する信号の電圧をマルチ
プレクサ41により第1のサンプルホールド回路21に
入力させて該サンプルホールド回路21にホールドさせ
る。同様に、ADコントローラ29は、エアフロセンサ
信号及び失火検出信号のうちの何れかのサンプリングタ
イミングが到来する毎に、そのサンプリングタイミング
に該当する信号の電圧をマルチプレクサ43により第2
のサンプルホールド回路23に入力させて該サンプルホ
ールド回路23にホールドさせる。また更に、ADコン
トローラ29は、複数の非同期アナログ信号のうちの何
れかのサンプリングタイミングが到来する毎に、そのサ
ンプリングタイミングに該当する信号の電圧をマルチプ
レクサ44により第3のサンプルホールド回路24に入
力させて該サンプルホールド回路24にホールドさせ
る。
【0061】そして、ADコントローラ29の動作のう
ち、他の動作については、第1実施形態で述べた上記
(3),(4)とほぼ同様である。つまり、図6のタイ
ムチャートに示すように、ADコントローラ29は、各
サンプルホールド回路21,23,24での電圧ホール
ドが完了した時点で、A/D変換器25がA/D変換中
でなければ、そのホールドされた電圧を切替スイッチ2
7により即座にA/D変換器25へ入力させてA/D変
換させる。また、各サンプルホールド回路21,23,
24での電圧ホールドが完了した時点で、A/D変換器
25がA/D変換中であれば、そのホールドされた電圧
を、A/D変換器25がA/D変換を終えたすぐ後に、
切替スイッチ27によりA/D変換器25へ入力させて
A/D変換させる。尚、図6において、「非同期用サン
プリング」の段は、非同期アナログ信号の何れかがホー
ルドされるタイミングを表し、「角度同期用サンプリン
グ」の段は、第2種アナログ信号の何れかがホールドさ
れるタイミングを表し、「時間同期用サンプリング」の
段は、第1種アナログ信号の何れかがホールドされるタ
イミングを表している。
【0062】そして更に、ADコントローラ29は、第
1種アナログ信号(ノック信号,電子スロットル信号,
水温センサ信号)のうちの何れかのサンプリングタイミ
ングと、第2種アナログ信号(エアフロセンサ信号,失
火検出信号)のうちの何れかのサンプリングタイミング
とが同時になって、第1のサンプルホールド回路21と
第2のサンプルホールド回路23とに同時に電圧をホー
ルドさせた場合には、サンプルホールド回路21,23
のうち、エンジン回転数が最高回転数である時にサンプ
リング周期の時間が最短となるアナログ信号が入力され
る方の回路にホールドされた電圧を、優先的にA/D変
換器25へ入力させてA/D変換させる。具体的に本第
2実施形態では、図6の時刻Ta付近に例示するよう
に、第1のサンプルホールド回路21にホールドされた
電圧を優先してA/D変換することとなる。つまり、例
えばエンジンがV型8気筒であるとし、そのエンジンの
最高回転数が10000rpmであるとしても、失火検
出信号のサンプリング周期である5°CA分の時間は6
3μsであり、ノック信号のサンプリング周期(=25
μs)の方が短いからである。
【0063】また、ADコントローラ29は、第1及び
第2のサンプルホールド回路21,23の何れかと、第
3のサンプルホールド回路24とに、同時に電圧をホー
ルドさせた場合には、第3のサンプルホールド回路24
よりも他のサンプルホールド回路21,23にホールド
された電圧の方を、先にA/D変換器25へ入力させて
A/D変換させる。
【0064】以上のようなA/D変換ブロック39を備
えた第2実施形態のエンジン制御装置によれば、第1種
アナログ信号の何れかと第2種アナログ信号の何れかと
非同期アナログ信号の何れかとのサンプリングタイミン
グが重なることがあるものの、第1実施形態と同様に、
各サンプルホールド回路21,23,24により独立し
て電圧をホールドすることができるため、簡単且つ安価
な構成であるにも拘わらず、各アナログ信号について、
本来のサンプリングタイミングでのA/D変換値を確実
に得ることができる。
【0065】特に、サンプルホールド回路21には時間
同期でA/D変換する信号を集め、サンプルホールド回
路23には角度同期でA/D変換する信号を集めている
ため、各サンプルホールド回路内では、サンプルホール
ドタイミングがぶつからないようにスケジュールを予め
決めておける。つまり、調停を簡単にできる。
【0066】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、上記各実施形態は、本発明を車両のエ
ンジン制御装置に適用したものであったが、本発明は、
それ以外の様々な情報処理装置にも同様に適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のエンジン制御装置を表す構成
である。
【図2】 第1実施形態のエンジン制御装置の動作を表
すタイムチャートである。
【図3】 ノック信号とエアフロセンサ信号との各々に
対するA/D変換動作を表すタイムチャートである。
【図4】 サンプルホールド回路の構成を表す回路図で
ある。
【図5】 第2実施形態のA/D変換ブロックを表す構
成図である。
【図6】 第2実施形態のA/D変換ブロックのA/D
変換動作を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン制御装置、3…CPU、5…ROM、7…
RAM、9…入力回路、11,39…A/D変換ブロッ
ク、13…出力回路、15…バス、17…タイマ、2
1,23,24…サンプルホールド回路、25…A/D
変換器、27…切替スイッチ、29…ADコントロー
ラ、31,35…演算増幅器、32…コンデンサ、3
3,34…抵抗、36,37…スイッチ、41,43,
44…マルチプレクサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定時間毎の周期でサンプリングすべき
    第1種アナログ信号が入力される第1のサンプルホール
    ド回路と、 回転軸が所定角度回転する毎の周期でサンプリングすべ
    き第2種アナログ信号が入力される第2のサンプルホー
    ルド回路と、 A/D変換器と、 前記各サンプルホールド回路によって夫々ホールドされ
    た電圧を前記A/D変換器へ択一的に入力させる切り替
    え手段と、 前記各サンプルホールド回路、前記A/D変換器、及び
    前記切り替え手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記第1種アナログ信号のサンプリングタイミングが到
    来する毎に、前記第1種アナログ信号の電圧を前記第1
    のサンプルホールド回路にホールドさせると共に、前記
    第2種アナログ信号のサンプリングタイミングが到来す
    る毎に、前記第2種アナログ信号の電圧を前記第2のサ
    ンプルホールド回路にホールドさせ、 更に、前記各サンプルホールド回路での電圧のホールド
    が完了した時点で、前記A/D変換器がA/D変換を終
    えていれば、そのホールドされた電圧を前記切り替え手
    段により即座に前記A/D変換器へ入力させてA/D変
    換させ、また、前記各サンプルホールド回路での電圧の
    ホールドが完了した時点で、前記A/D変換器がA/D
    変換を終えていなければ、そのホールドされた電圧を、
    前記A/D変換器がA/D変換を終えた後に前記切り替
    え手段により前記A/D変換器へ入力させてA/D変換
    させるように構成されていること、 を特徴とするA/D変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のA/D変換装置におい
    て、 前記制御手段は、 前記第1種アナログ信号のサンプリングタイミングと前
    記第2種アナログ信号のサンプリングタイミングとが同
    時になって、前記各サンプルホールド回路に同時に電圧
    をホールドさせた場合には、前記各サンプルホールド回
    路のうち、前記回転軸の回転数が最高回転数である時に
    サンプリング周期の時間が最短となるアナログ信号が入
    力される方のサンプルホールド回路にホールドされた電
    圧を、優先的に前記A/D変換器へ入力させてA/D変
    換させるように構成されていること、 を特徴とするA/D変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のA/D変換装置におい
    て、 前記第1のサンプルホールド回路には、サンプリングタ
    イミングが異なる複数の前記第1種アナログ信号が第1
    のマルチプレクサを介して択一的に入力されると共に、
    前記第2のサンプルホールド回路には、サンプリングタ
    イミングが異なる複数の前記第2種アナログ信号が第2
    のマルチプレクサを介して択一的に入力されるようにな
    っており、 前記制御手段は、 前記複数の第1種アナログ信号のうちの何れかのサンプ
    リングタイミングが到来する毎に、そのサンプリングタ
    イミングに該当する第1種アナログ信号の電圧を前記第
    1のマルチプレクサにより前記第1のサンプルホールド
    回路に入力させて該第1のサンプルホールド回路にホー
    ルドさせると共に、前記複数の第2種アナログ信号のう
    ちの何れかのサンプリングタイミングが到来する毎に、
    そのサンプリングタイミングに該当する第2種アナログ
    信号の電圧を前記第2のマルチプレクサにより前記第2
    のサンプルホールド回路に入力させて該第2のサンプル
    ホールド回路にホールドさせること、 を特徴とするA/D変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のA/D変換装置におい
    て、 前記制御手段は、 前記複数の第1種アナログ信号のうちの何れかのサンプ
    リングタイミングと前記複数の第2種アナログ信号のう
    ちの何れかのサンプリングタイミングとが同時になっ
    て、前記各サンプルホールド回路に同時に電圧をホール
    ドさせた場合には、前記各サンプルホールド回路のう
    ち、前記回転軸の回転数が最高回転数である時にサンプ
    リング周期の時間が最短となるアナログ信号が入力され
    る方のサンプルホールド回路にホールドされた電圧を、
    優先的に前記A/D変換器へ入力させてA/D変換させ
    るように構成されていること、 を特徴とするA/D変換装置。
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