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JP2003240114A - 自動変速制御装置 - Google Patents

自動変速制御装置

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Publication number
JP2003240114A
JP2003240114A JP2002037718A JP2002037718A JP2003240114A JP 2003240114 A JP2003240114 A JP 2003240114A JP 2002037718 A JP2002037718 A JP 2002037718A JP 2002037718 A JP2002037718 A JP 2002037718A JP 2003240114 A JP2003240114 A JP 2003240114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
shift
upshift
failure
downshift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002037718A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Tanaka
明男 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2002037718A priority Critical patent/JP2003240114A/ja
Publication of JP2003240114A publication Critical patent/JP2003240114A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッ
チのOFF故障を精度良く検出すること。 【解決手段】自動変速モードでは、自動変速機10の変
速段が自動変速される。手動変速モードでは、手動操作
によりアップシフト及びダウンシフトが行われる。シフ
ト装置20には、アップシフトの都度ON信号を出力す
るアップシフトスイッチ23とダウンシフトの都度ON
信号を出力するダウンシフトスイッチ24とが設けられ
ている。トランスミッションECU30は、アップシフ
トスイッチ23及びダウンシフトスイッチ24のON信
号出力毎にその履歴を各々記憶する。また、アップシフ
トスイッチ23及びダウンシフトスイッチ24について
ON信号出力の履歴を相対的に比較し、それらON信号
出力の履歴の差に基づき各シフトスイッチ23,24の
OFF故障を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動操作によるア
ップシフト及びダウンシフトを可能とする手動変速モー
ドを有する自動変速制御装置に係り、同制御装置におけ
るアップシフトスイッチ及びダウンシフトスイッチの故
障検出を行う新規な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、変速機のシフトチェンジ(変
速)を自動で行う自動変速モードに加え、手動操作によ
るアップシフト及びダウンシフトを可能とする手動変速
モードを有する自動変速制御装置が提案されている。こ
の場合、手動変速モードでの手動操作により、ドライバ
の意思に応じてスポーツ感覚のシフトチェンジが実現で
きる。同制御装置では、手動操作によるアップシフトの
都度ON信号を出力するアップシフトスイッチとダウン
シフトの都度ON信号を出力するダウンシフトスイッチ
とが設けられ、これら各シフトスイッチのON信号に基
づきアップシフト又はダウンシフトが制御される。
【0003】上記制御装置において、アップシフトスイ
ッチやダウンシフトスイッチが故障すると、適切なシフ
トチェンジを行うことができず、ひいてはドライバビリ
ティの低下等を招く。そこで、これらシフトスイッチの
故障検出を行う手法が従来より提案されている。
【0004】例えば特開平5−306766号公報で
は、アップシフトスイッチによるアップシフト信号の出
力継続時間をカウントすると共に、ダウンシフトスイッ
チによるダウンシフト信号の出力継続時間をカウント
し、これら各々のカウント値が同時にそれぞれ定めた値
以上になった場合にフェイルと判断するよう構成してい
る。これにより、各シフト信号の出力系統フェイルを確
実に検出し、それに伴い意図しない変速が生じないよう
にしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術では、基本的に各シフト信号がON出力している場
合のフェイルを検出するものであり、仮にアップシフト
スイッチ又はダウンシフトスイッチがOFFしたままの
故障(すなわち、ONできないOFF故障)となった場
合、そのOFF故障を検出することは不可能であった。
【0006】従って、各シフトスイッチのOFF故障が
発生してもその状態がそのまま放置され、ドライバの意
思に応じたシフト操作が不可能になるという問題が生じ
る。つまり、車両の加速時や減速時においてアップシフ
トやダウンシフトが思い通りに実現できないという問題
が生じる。
【0007】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、アップシフトス
イッチ又はダウンシフトスイッチのOFF故障を精度良
く検出することができる自動変速制御装置を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の自動変速制御装
置は前提として、手動操作によるアップシフト及びダウ
ンシフトを可能とする手動変速モードを有する。また、
手動操作によるアップシフトの都度オン信号を出力する
アップシフトスイッチとダウンシフトの都度オン信号を
出力するダウンシフトスイッチとを備え、これら各シフ
トスイッチのオン信号に基づきアップシフト又はダウン
シフトが制御される。特に請求項1に記載の発明では、
アップシフトスイッチ及びダウンシフトスイッチのオン
信号出力毎にその履歴が各々記憶される。そして、アッ
プシフトスイッチ及びダウンシフトスイッチについてオ
ン信号出力の履歴が相対的に比較され、それらオン信号
出力の履歴の差に基づき各シフトスイッチのオフ故障が
判定される。
【0009】要するに、ドライバによる操作上、手動変
速モードでのアップシフトとダウンシフトはほぼ同回数
行われると推測でき、言い換えればアップシフトスイッ
チ及びダウンシフトスイッチのオン信号出力がそれぞれ
ほぼ同回数になると考えられる。従って、各シフトスイ
ッチが何れも正常であればそれぞれのオン信号出力の履
歴に差は殆ど生じない。これに対し、何れかのシフトス
イッチがオフ故障となると、それぞれのオン信号出力の
履歴に差が生じ、その差からオフ故障の発生が判定でき
る。それ故に本発明では、アップシフトスイッチ又はダ
ウンシフトスイッチのオフ故障を精度良く検出すること
ができるようになる。
【0010】具体的には、請求項2に記載したように、
自動変速モードから手動変速モードに切り替わった直後
の所定の判定時間内にてオン信号出力の履歴が一方のシ
フトスイッチにだけあれば、当該履歴の無い方のシフト
スイッチがオフ故障であると判定すると良い。つまり、
自動変速モードから手動変速モードへの切り替え行為は
ドライバに手動操作の意思があることを示しており、そ
の切り替え直後にはアップシフト及びダウンシフトが行
われる可能性が高い。故に本発明では、各シフトスイッ
チのオフ故障が確実に検出できる。
【0011】また、請求項3に記載したように、手動変
速モードから自動変速モードに切り替わった時、オン信
号出力の履歴が一方のシフトスイッチにだけ記憶されて
いれば、当該履歴が記憶されていない方のシフトスイッ
チがオフ故障であると判定すると良い。特にこの場合、
請求項4に記載したように、手動変速モードでの運転期
間が所定の判定時間以上である場合のみ、その後の自動
変速モードへの切り替え時にオン信号出力の履歴から各
シフトスイッチのオフ故障を判定すると良い。
【0012】請求項3,4の発明は、手動変速モードで
の各シフトスイッチのオン信号出力の履歴を自動変速モ
ードへの切り替え時に判定するものであり、かかる場合
にも当該シフトスイッチのオフ故障が確実に検出でき
る。
【0013】上記請求項2又は請求項4の発明のよう
に、所定の判定時間内でのオン信号出力の履歴によりス
イッチオフ故障を判定する場合、その判定時間内で確実
にアップシフト操作及びダウンシフト操作が行われるこ
とが重要である。それ故、請求項5に記載したように、
前記判定時間内に車両走行状態の変化があることを条件
にオン信号出力に基づく各シフトスイッチのオフ故障判
定を実施すると良い。
【0014】また、請求項6に記載したように、アップ
シフトスイッチ及びダウンシフトスイッチのオン信号の
出力回数を累積的にカウントし、各シフトスイッチのオ
ン信号の累積出力回数の差が所定値以上となった時、オ
ン信号の累積出力回数が少ない方のシフトスイッチがオ
フ故障であると判定する。本発明は、オン信号出力の累
積的な履歴で故障判定を行うものであり、かかる場合に
も当該シフトスイッチのオフ故障が確実に検出できる。
【0015】一方、請求項7に記載の発明では、その都
度の車両走行状態の変化に基づいてアップシフト又はダ
ウンシフトの要求の有無が判断される。また、アップシ
フト又はダウンシフトの要求に対する各シフトスイッチ
のオン信号出力の有無が判定され、要求に対するオン信
号出力が無い場合に当該シフトスイッチがオフ故障であ
ると判定される。
【0016】要するに、車両走行状態が変わるとそれに
伴いアップシフト又はダウンシフトの要求が発生する。
また、ドライバは、通常その都度の車両走行状態に応じ
て感覚的にアップシフト又はダウンシフトの操作(変速
操作)を行う。この場合、アップシフト又はダウンシフ
トの要求が発生しても各シフトスイッチのオン信号出力
が無ければ、ドライバによりシフト操作されたもののア
ップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチからオン
信号が出力されていないと推測できる。このことから、
アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチのオフ
故障を精度良く検出することができる。
【0017】上記請求項7の発明では請求項8に記載し
たように、自動変速モードで用いる変速特性を参照して
アップシフト又はダウンシフトの要求の有無を判断する
と良い。
【0018】また、請求項9に記載の発明では、登坂路
又は降坂路の車両走行時に自動変速を抑制する登降坂制
御を実施する自動変速制御装置であって、前記登降坂制
御の実施下で各シフトスイッチのオフ故障判定を実施す
る。この場合、登降坂制御の実施下ではビジーシフト
(頻繁なアップ/ダウンシフト)が抑制され、アップシ
フト又はダウンシフトの要求はドライバの操作感覚に近
いものとなる。故に、オフ故障判定の精度が向上する。
【0019】請求項10に記載の発明では、車両の加速
又は減速の状態をモニタし、該車両の加速時又は減速時
においてアップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッ
チのオン信号出力の有無により各シフトスイッチのオフ
故障判定を実施する。この場合、車両の加速時又は減速
時にはアップシフト又はダウンシフトの要求が発生する
ため、その加速又は減速の状態とその時のスイッチ出力
とから各シフトスイッチのオフ故障が精度良く検出でき
る。
【0020】上記請求項10の発明では請求項11に記
載したように、車両が停止状態から発進する際にアップ
シフトスイッチのオン信号出力の有無により当該アップ
シフトスイッチのオフ故障判定を実施すると良い。この
場合、車両の発進直後には、ドライバによりアップシフ
ト操作が行われる可能性が高く、故にアップシフトスイ
ッチのオフ故障判定が精度良く実施できる。
【0021】また、上記請求項7〜11の発明では請求
項12に記載したように、アップシフト又はダウンシフ
トの要求が発生してから所定の判定時間内に要求に対す
るオン信号出力が無い場合に当該シフトスイッチがオフ
故障であると判定すると良い。
【0022】上記請求項2,請求項12のように、判定
時間を規定しその判定時間内で故障判定を実施する場
合、当該判定時間が長いほど故障判定が確実に行われる
反面、当該判定時間が長すぎると、シフトスイッチのオ
フ故障発生時において不適な状態が長い間継続されるこ
ととなる。そこで、請求項13に記載したように、各シ
フトスイッチのオフ故障発生が過去に判定されている場
合、それ以降のオフ故障判定時において前記判定時間を
短縮側に変更すると良い。これにより、比較的短い時間
で故障判定が実施でき、不適な状態をいち早く解消する
ことが可能となる。
【0023】また、請求項14に記載の発明では、ドラ
イバによるアップシフト操作又はダウンシフト操作の少
なくとも何れかが予測される。そして、該予測されたア
ップシフト操作又はダウンシフト操作に対応させて各シ
フトスイッチのオン信号出力の有無が判定され、各シフ
ト操作に対応したオン信号出力が無い場合に当該シフト
スイッチがオフ故障であると判定される。
【0024】本請求項14の発明においても、既述した
請求項1や請求項7の発明と同様、アップシフトスイッ
チ又はダウンシフトスイッチのオフ故障を精度良く検出
することができる。
【0025】因みに、請求項14の発明は、ドライバに
よるシフト操作を予測する期間を手動変速モードの切り
替え直後における所定の判定時間として規定すれば上記
請求項2の発明の技術的思想と概ね合致する。これは、
手動変速モードへの切り替え直後にはドライバによるシ
フト操作(アップ及びダウンの両操作)があるはずと予
測して故障判定しているためである。また、シフト操作
の予測を手動変速モードから自動変速モードへの切り替
え時とすれば上記請求項3の発明の技術的思想と概ね合
致する。更に、車両走行状態の変化からシフト操作の有
無を予測すれば、上記請求項7の発明の技術的思想と合
致する。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。
【0027】図1は、車両用の自動変速制御装置の概要
を示すブロック構成図である。本制御装置では基本構成
として、自動変速機10、シフト装置20、トランスミ
ッションECU30が設けられている。自動変速機10
は周知の油圧変速機構を有するものであり、ドライバに
よるシフト装置20の操作に伴い複数の変速段が自動で
切り替えられるようになっている。
【0028】シフト装置20には、パーキングレンジ
(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュート
ラルレンジ(Nレンジ)及びドライブレンジ(Dレン
ジ)が設けられており、これらのレンジ位置に図示しな
いシフトレバーが操作されるとその都度のレンジに応じ
て自動変速機10が自動変速される。また、本シフト装
置20には、ドライバによる手動のシフトアップ又はシ
フトダウンが可能なマニュアルレンジ(Mレンジ)が設
けられており、このMレンジからアップシフトレンジ
(+)又はダウンシフトレンジ(−)にシフトレバーが
操作されると、自動変速機10が一段ずつシフトアップ
又はシフトダウンされる。
【0029】なお、本シフト装置20では、Mレンジ位
置からシフトレバーがアップシフトレンジ(+)又はダ
ウンシフトレンジ(−)に操作された時、その操作後は
シフトレバーが機械的に中立位置(図のMレンジ位置)
に復帰するよう構成されている。
【0030】シフト装置20には、シフトレバーが各レ
ンジに操作された時にON信号を出力するスイッチがレ
ンジ毎に設けられている。図面には主要なスイッチを示
しており、Dレンジスイッチ21はシフトレバーがDレ
ンジに操作された時にON信号を出力し、Mレンジスイ
ッチ22は、シフトレバーがMレンジに操作された時に
ON信号を出力する。また、アップシフトスイッチ23
は、シフトレバーがアップシフトレンジ(+)に操作さ
れた時にON信号を出力し、ダウンシフトスイッチ24
は、シフトレバーがダウンシフトレンジ(−)に操作さ
れた時にON信号を出力する。これら各スイッチ21〜
24の出力はトランスミッションECU30に随時入力
される。なお以下の記載では便宜上、アップシフトスイ
ッチ23を「アップスイッチ23」と略し、ダウンシフ
トスイッチ24を「ダウンスイッチ24」と略すことと
する。
【0031】因みに、アップスイッチ23及びダウンス
イッチ24をステアリングホイールに設置したものも存
在し、この形態であっても各スイッチ23,24の形態
は概ね同じである。
【0032】トランスミッションECU30は、周知の
マイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成される
電子制御ユニットであり、シフト装置20からのスイッ
チ信号の他、車速、スロットル開度、エンジン回転数等
の車両走行情報を取り込み、それら各情報に応じて自動
変速機10の変速段切り替えを制御する。この場合、マ
イコンによる制御モードとして、変速段を自動制御する
「自動変速モード」と、手動操作によるアップシフト及
びダウンシフトを可能とする「手動変速モード」とが設
けられており、特に後者の手動変速モードでは、アップ
スイッチ23及びダウンスイッチ24のON信号に基づ
き変速段がアップ側又はダウン側に制御される。なお、
図中の符号31は、故障情報等を警告するためのインジ
ケータである。
【0033】次に、アップスイッチ23及びダウンスイ
ッチ24の故障判定の概要について説明する。先ずトラ
ンスミッションECU30による処理手順を図2〜図4
のフローチャートに従い説明する。この図2〜図4のフ
ローチャートは何れも所定周期でトランスミッションE
CU30により実施される。
【0034】図2のフローチャートは手動変速モードの
判定処理を示す。図2において、先ずステップ101で
は、Mレンジスイッチ22がONであるか否かを判別
し、ONであれば、ステップ102で手動変速モードの
継続時間カウンタCMMをカウントアップする。また、
OFFであれば、ステップ103で手動変速モードの継
続時間カウンタCMMと、アップスイッチ23及びダウ
ンスイッチ24のON履歴フラグxup,xdownと
を何れも初期化する。
【0035】次に図3(a),(b)のフローチャート
は、アップスイッチ23及びダウンスイッチ24のON
履歴フラグ処理を示す。図3(a)では、アップスイッ
チ23のON履歴フラグxupがOFFで且つ、今現在
アップスイッチ23がONである場合(ステップ201
aがNO、ステップ202aがYESの場合)に、ステ
ップ203aでxupをONする。
【0036】図3(b)では同様に、ダウンスイッチ2
4のON履歴フラグxdownがOFFで且つ、今現在
ダウンスイッチ24がONである場合(ステップ201
bがNO、ステップ202bがYESの場合)に、ステ
ップ203bでxdownをONする。この図3
(a),(b)の処理により、アップスイッチ23及び
ダウンスイッチ24のON信号出力の履歴が各々記憶さ
れることとなる。
【0037】また、図4のフローチャートはスイッチO
FF故障の判定処理を示す。図4において、先ずステッ
プ301では、手動変速モードの継続時間カウンタCM
Mが所定値KC1よりも大きくなったか否かを判別し、
YESである場合にステップ302以降の処理に進む。
ここで、所定値KC1は、自動変速モードから手動変速
モードへの切り替え後における「所定の判定時間」に相
当し、手動変速モードでのアップシフト操作及びダウン
シフト操作が両方共に行われると推測される時間相当の
値であれば良い。具体的には、所定値KC1を数分程度
(例えば5〜10分)相当の値とする。
【0038】ステップ302では継続時間カウンタCM
Mを初期化する。また、ステップ303〜305では、
アップスイッチ23のON履歴フラグxup及びダウン
スイッチ24のON履歴フラグxdownの状態を判別
する。この場合、xup,xdownが共にONであれ
ば、アップスイッチ23及びダウンスイッチ24が共に
正常であると判断し、ステップ306で各フラグxu
p,xdownを共に初期化する。これに対し、xup
=ONで且つxdown=OFFの場合、ステップ30
7でダウンスイッチ24のOFF故障であると判定し、
その旨をメモリ(EEPROM等)に記憶する。また、
xup=OFFで且つxdown=ONの場合、ステッ
プ308でアップスイッチ23のOFF故障であると判
定し、その旨をメモリに記憶する。
【0039】なお、xup,xdownが共にOFFの
場合にはそのまま処理を終了する。これは、手動変速モ
ードに切り替えたもののアップシフト操作、ダウンシフ
ト操作を1度も行わない可能性もあり、その場合OFF
故障判定は行わないようにするものである。
【0040】図5は上記各処理をより具体的に示すタイ
ムチャートである。同図では、アップスイッチ23及び
ダウンスイッチ24が共に正常である場合の動作を示
す。図5において、タイミングt1では、ドライバによ
りシフトレバーがDレンジ位置からMレンジ位置に操作
され、Mレンジスイッチ22がONする。それ以降、継
続時間カウンタCMMがカウントアップされる。そし
て、タイミングt2でシフトレバーがアップシフトレン
ジ(+)に操作されると、アップスイッチ23がON信
号を出力し、それに伴いON履歴フラグxupがONさ
れる。また、タイミングt3でシフトレバーがダウンシ
フトレンジ(−)に操作されると、ダウンスイッチ24
がON信号を出力し、それに伴いON履歴フラグxdo
wnがONされる。
【0041】その後、継続時間カウンタCMMが所定値
KC1に達するタイミングt4では、各フラグxup,
xdownの状態に基づいて各スイッチ23,24のO
FF故障判定が行われる。図示の事例では、各フラグx
up,xdownが共にONしており、このことからア
ップ/ダウン何れのスイッチ23,24もON履歴が確
認できる。故に、正常判定され、各フラグxup,xd
ownがOFFされる。
【0042】これに対し、例えばアップスイッチ23の
OFF故障時には、ドライバによるアップシフトレンジ
(+)操作にも関わらず、アップスイッチ23からON
信号が出力されない。従って、タイミングt1以降もO
N履歴フラグxupがOFFのままとなる。故に、タイ
ミングt4では、アップスイッチ23のON履歴が確認
できず、当該アップスイッチ23のOFF故障が判定さ
れる。ダウンスイッチ24がOFF故障となる場合も同
様である。
【0043】各スイッチ23,24のOFF故障時に
は、トランスミッションECU30によりインジケータ
31が点灯(又は点滅)され、故障発生がドライバ等に
警告される。またそれ以降、手動変速モードでの制御が
禁止され、常に自動変速モードで自動変速制御が実施さ
れる。
【0044】上記故障判定処理において、各スイッチ2
3,24のOFF故障発生が所定回判定された時に、最
終的に故障発生と判断する構成であっても良い。この場
合、所定回数の故障判定後にインジケータ31の点灯や
手動変速モードでの制御禁止等の処置が施される。
【0045】また、上記一連の故障判定処理では、所定
値KC1が大きいほど(すなわち、判定時間が長いほ
ど)故障判定が確実に行われる反面、当該所定値KC1
が大きすぎると、スイッチのOFF故障発生時において
不適な状態が長い間継続されることとなる。例えばアッ
プスイッチ23のOFF故障時にはトランスミッション
ECU30から自動変速機10に対してアップシフト命
令が出力されず、自動変速機10が低速ギアのまま保持
されることが考えられる。すると、エンジン回転数が上
昇しても自動変速機10が低ギア段のままとなり、当該
自動変速機10に過大な負担がかかることとなる。
【0046】そこで、各スイッチ23,24のOFF故
障発生が過去に1度でも判定された場合、それ以降のO
FF故障判定時において所定値KC1を小さい値に変更
する。また一手法として、トランスミッション油温やエ
ンジン回転数等の車両状態をパラメータとし、トランス
ミッション油温が高い場合やエンジン回転数が高い時に
所定値KC1を小さい値に変更するようにしても良い。
これにより、比較的短い時間でOFF故障判定が実施で
き、自動変速機10に過大な負荷がかかる等の不適な状
態をいち早く解消することが可能となる。
【0047】以上詳述した本実施の形態によれば、アッ
プスイッチ23又はダウンスイッチ24のOFF故障を
精度良く検出することができるようになる。これによ
り、スイッチ故障の状態が放置され、ひいては車両の走
行操作性が悪化するという不都合が解消できる。
【0048】特に、自動変速モードから手動変速モード
への切り替え行為はドライバに手動操作の意思があるこ
とを示しており、その切り替え直後に故障判定を実施す
ることにより各スイッチ23,24のOFF故障が確実
に検出できる。
【0049】次に、本発明における第2〜第5の実施の
形態について、上述した第1の実施の形態との相違点を
中心に説明する。 (第2の実施の形態)本第2の実施の形態は、手動変速
モードから自動変速モードに切り替わった時(Mレンジ
→Dレンジの切り替え時)、ON信号出力の履歴が一方
のスイッチにだけ記憶されていれば、当該履歴が記憶さ
れていない方のスイッチがOFF故障であると判定する
ものである。
【0050】図6のフローチャートは、本実施の形態に
おけるスイッチOFF故障の判定処理を示し、この処理
は前記図4に置き換えて実施される。この場合、図3の
フラグ処理は準用される。
【0051】図6において、先ずステップ401では、
シフトレバーがMレンジ位置からDレンジ位置に切り替
えられた直後、すなわちDレンジスイッチ21がONし
た直後であるか否かを判別する。そして、YESである
ことを条件にステップ402に進む。
【0052】ステップ402〜404では、アップスイ
ッチ23のON履歴フラグxup及びダウンスイッチ2
4のON履歴フラグxdownの状態を判別する。この
場合、xup,xdownが共にONであれば、アップ
スイッチ23及びダウンスイッチ24が共に正常である
と判断し、ステップ405で各フラグxup,xdow
nを共に初期化する。これに対し、xup=ONで且つ
xdown=OFFの場合、ステップ406でダウンス
イッチ24のOFF故障であると判定し、その旨を記憶
する。また、xup=OFFで且つxdown=ONの
場合、ステップ407でアップスイッチ23のOFF故
障であると判定し、その旨を記憶する。なお、xup,
xdownが共にOFFの場合にはそのまま処理を終了
する。
【0053】つまり、手動変速モードから自動変速モー
ドに切り替えられる際、当該切り替え時には手動変速モ
ードでの各スイッチ23,24のON履歴が残ってお
り、このON履歴に従いOFF故障判定が可能となる。
従って、第2の実施の形態においても上記第1の実施の
形態と同様に、アップスイッチ23又はダウンスイッチ
24のOFF故障を精度良く検出することができる。
【0054】(第3の実施の形態)本実施の形態では、
アップスイッチ23及びダウンスイッチ24のON信号
の出力回数を累積的にカウントし、各スイッチ23,2
4のON信号の累積出力回数の差が所定値以上となった
時、ON信号の累積出力回数が少ない方のスイッチがO
FF故障であると判定する。
【0055】図7のフローチャートは、本実施の形態に
おけるスイッチOFF故障の判定処理を示し、この処理
は前記図4等に置き換えて実施される。図7において、
ステップ501では、今現在アップスイッチ23がON
であるか否かを判別し、ステップ502では、今現在ダ
ウンスイッチ24がONであるか否かを判別する。アッ
プスイッチ23がONであれば、ステップ503でアッ
プスイッチ用のON履歴カウンタCUPをカウントアッ
プし、ダウンスイッチ24がONであれば、ステップ5
04でダウンスイッチ用のON履歴カウンタCDOWN
をカウントアップする。
【0056】その後、ステップ505ではCUPとCD
OWNを大小比較し、CUP>CDOWNの場合ステッ
プ506に進む。ステップ506では、「CUP−CD
OWN」が所定値よりも大きいか否かを判別し、YES
の場合、ステップ507でダウンスイッチ24のOFF
故障であると判定する。
【0057】また、CUP≦CDOWNの場合、ステッ
プ508に進む。ステップ508では、「CDOWN−
CUP」が所定値よりも大きいか否かを判別し、YES
の場合、ステップ509でアップスイッチ23のOFF
故障であると判定する。
【0058】要するに、ドライバによる操作上、手動変
速モードでのアップシフトとダウンシフトはほぼ同回数
行われると推測でき、言い換えればアップスイッチ23
及びダウンスイッチ24のON信号出力がそれぞれほぼ
同回数になると考えられる。従って、各スイッチ23,
24が何れも正常であればそれぞれのON信号出力の累
積的な回数に差は殆ど生じない。これに対し、何れかの
スイッチ23,24がOFF故障となると、それぞれの
ON信号出力の累積的な回数に差が生じ、その差からO
FF故障の発生が判定できる。
【0059】(第4の実施の形態)上記第1〜第3の実
施の形態では、アップスイッチ23及びダウンスイッチ
24のON信号出力履歴を相対的に比較し、それらON
信号出力履歴の差に基づき各スイッチ23,24のOF
F故障を判定したが、本実施の形態ではその構成を変更
する。つまり本実施の形態では、トランスミッションE
CU30によりアップシフト又はダウンシフトの要求を
判定し、その要求に対する各スイッチ23,24のON
信号出力の有無に基づき各スイッチ23,24のOFF
故障を判定する。この場合、トランスミッションECU
30は、自動変速モードで用いる変速特性を参照してア
ップシフト又はダウンシフトの要求の有無を判断するよ
うにしている。
【0060】図8のフローチャートは、本実施の形態に
おけるスイッチOFF故障の判定処理を示し、この処理
は前記図4等に置き換えて実施される。図8において、
ステップ601では、Mレンジスイッチ22がONであ
るか否かを判別し、ONであることを条件に後続の処理
に進む。次に、ステップ602では、変速判断ギア段の
算出処理を実施し、現在の変速判断ギア段を算出する。
続くステップ603では、シフトモード判定処理を実施
し、今現在のシフトモードがアップかダウンかを判定す
る。
【0061】ここで、変速判断ギア段の算出処理、シフ
トモード判定処理を図9及び図10のフローチャートを
参照して簡単に説明する。なお、これらの各処理は周知
の処理であり、各処理は図示の処理以外にこれに類する
他の処理であっても差し支えない。
【0062】図9は変速判断ギア段の算出処理を示し、
ステップ701では、スロットル開度から各変速線の変
速点を算出する。この場合、一例として図11の変速線
図を用い、1→2,2→3等の各変速線における変速点
(基準車速)を算出する。そして、ステップ702で現
在の車速が各変速線の変速点より大きければ変速判断ギ
ア段を一つ加算し(ステップ703)、小さければ変速
判断ギア段を一つ減算する(ステップ704)。上記の
処理を全変速線について実施し、終了時点のギア段を変
速判断ギア段とする。
【0063】図10のフローチャートはシフトモード判
定処理を示す。ステップ801では、変速判断ギア段が
出力ギア段より大きいか否かを判別し、YESであれば
アップシフトモードと判定し、MODE=UPとする。
また、NOであればダウンシフトモードと判定し、MO
DE=DOWNとする。
【0064】図8の説明に戻りステップ604では、今
現在アップシフトモード(MODE=UP)であるか否
かを判別する。そして、アップシフトモード(MODE
=UP)であればステップ605〜610でアップスイ
ッチ23のOFF故障判定を実施し、ダウンシフトモー
ド(MODE=DOWN)であればステップ611〜6
16でダウンスイッチ24のOFF故障判定を実施す
る。
【0065】詳しくは、アップシフトモードの場合、ス
テップ605でダウンスイッチ用のOFF故障カウンタ
CFDOWNをクリアにする。次に、ステップ606で
アップスイッチ23がONであれば、ステップ607で
アップスイッチ用のOFF故障カウンタCFUPを初期
化し本処理を終了する。また、アップスイッチ23がO
FFであれば、ステップ608でCFUPをカウントア
ップし、続くステップ609でCFUPが所定値KC2
よりも大きくなったか否かを判別する。そして、YES
であれば、ステップ610でアップスイッチ23のOF
F故障であると判定する。
【0066】ダウンシフトモードの場合も同様の手順を
行い、ステップ611でアップスイッチ用のOFF故障
カウンタCFUPをクリアにする。次に、ステップ61
2でダウンスイッチ24がONであれば、ステップ61
3でダウンスイッチ用のOFF故障カウンタCFDOW
Nを初期化し本処理を終了する。また、ダウンスイッチ
24がOFFであれば、ステップ614でCFDOWN
をカウントアップし、続くステップ615でCFDOW
Nが所定値KC2よりも大きくなったか否かを判別す
る。そして、YESであれば、ステップ616でダウン
スイッチ24のOFF故障であると判定する。
【0067】ここで、ステップ609,615の所定値
KC2は、アップシフトモード又はダウンシフトモード
の突入後、故障判定するまでの「所定の判定時間」に相
当し、具体的には所定値KC21を数分程度(例えば3
分)相当の値とする。
【0068】図12は上記各処理をより具体的に示すタ
イムチャートである。同図では、アップスイッチ23に
ついて故障判定事例を示し、図示の実線は当該スイッチ
23が正常である場合の動作を示す。
【0069】図12において、タイミングt11では、
ドライバによるシフトレバー操作に伴いMレンジスイッ
チ22がONする。その後、タイミングt12では、そ
の時の車両運転状態に基づきアップシフトモード(MO
DE=UP)であると判断され、それ以降、アップスイ
ッチ用のOFF故障カウンタCFUPがカウントアップ
される。その後、タイミングt13でシフトレバーがア
ップシフトレンジ(+)に操作され、アップスイッチ2
3がON信号を出力すると、それに伴いOFF故障カウ
ンタCFUPがクリアされる。この場合、アップスイッ
チ23から正常にON信号が出力されるため、OFF故
障である旨判定されない。
【0070】これに対しアップスイッチ23のOFF故
障時には、ドライバによるアップシフトレンジ(+)操
作にも関わらず、アップスイッチ23からON信号が出
力されない。故に、アップシフトモードに突入後、所定
値KC2相当の時間が経過した時点(図のタイミングt
14)で当該アップスイッチ23のOFF故障が判定さ
れる。ダウンスイッチ24がOFF故障となる場合も同
様である。
【0071】要するに、アップシフト又はダウンシフト
の要求が発生しても各スイッチ23,24のON信号出
力が無ければ、ドライバによりシフト操作されたものの
アップスイッチ23又はダウンスイッチ24からON信
号が出力されていないと推測できる。このことから、各
スイッチ23,24のOFF故障を精度良く検出するこ
とができる。
【0072】ところで、既存する技術として登坂路又は
降坂路の車両走行時に自動変速を抑制する登降坂制御が
あり、この登降坂制御では路面勾配が判定されて山道等
の走行時であっても過剰なビジーシフト(頻繁なアップ
/ダウンシフト)が防止される。この登降坂制御の実施
下で各スイッチ23,24のOFF故障判定を実施す
る。この場合、登降坂制御の実施下ではアップシフト又
はダウンシフトの要求はドライバの操作感覚に近いもの
となる。故に、OFF故障判定の精度が向上する。
【0073】(第5の実施の形態)本実施の形態では、
車両が停止し、その後発進する際(ストップ&ゴーの
際)にアップスイッチ23のON信号出力の有無により
当該アップスイッチ23のOFF故障判定を実施するも
のである。
【0074】本実施の形態では、前提として図13の処
理がトランスミッションECU30により所定周期で実
施される。図13(a)は車両停止の状態を判定する処
理を示し、Mレンジスイッチ22がONで且つ車速SP
D=0km/hの場合(ステップ901,902が共に
YES)、ステップ903で車両停止フラグxstop
をONする。
【0075】また、図13(b)は車両発進後の積算時
間を計測する処理を示し、車速SPDが0km/hであ
れば、積算時間CRUNを0にクリアする(ステップ1
001,1002)。また、車両が発進すれば(SPD
≠0km/h)、積算時間CRUNをカウントアップす
る(ステップ1003)。
【0076】図14は、本実施の形態におけるアップス
イッチOFF故障の判定処理を示し、この処理は前記図
4等に置き換えて実施される。なお本処理では、アップ
スイッチ23だけを対象にOFF故障が判定される。
【0077】図14において、先ずステップ1101で
は、Mレンジスイッチ22がONであるか否かを判別
し、ONであることを条件に後続の処理に進む。次に、
ステップ1102では、変速判断ギア段の算出処理を実
施し、現在の変速判断ギア段を算出する。この処理は前
記図9が準用される。
【0078】その後、ステップ1103では、変速判断
ギア段が出力ギア段より大きいこと(すなわちアップシ
フトモードであること)、ステップ1104では、車両
停止フラグxstopがONであることをそれぞれ判別
し、共にYESの場合にステップ1105に進む。ステ
ップ1105〜1108では、アップスイッチ23のO
FF故障判定を実施する。
【0079】つまり、ステップ1105でアップスイッ
チ23がONであれば、ステップ1106で車両停止フ
ラグxstopを初期化し本処理を終了する。また、ア
ップスイッチ23がOFFであれば、ステップ1107
で前記CRUNが所定値KC3よりも大きくなったか否
かを判別する。YESであれば、ステップ1108でア
ップスイッチ23のOFF故障であると判定する。ここ
で、所定値KC3は数分程度(例えば3分)相当の値で
ある。
【0080】図15は上記各処理をより具体的に示すタ
イムチャートである。同図では、アップスイッチ23が
正常である場合の動作を示す。図15では、シフトレバ
ーが事前にMレンジ位置に操作されており、Mレンジス
イッチ22がONしている。そして、タイミングt21
では、Mレンジスイッチ22がONしたまま車両が停止
し(SPD=0km/h)、車両停止フラグxstop
がONする。
【0081】その後、タイミングt22で車両が発進す
ると、積算時間CRUNがカウントアップされ始める。
また、タイミングt22以降、車速の上昇に伴いアップ
シフトモードとなる。その状態でシフトレバーがアップ
シフトレンジ(+)に操作され、アップスイッチ23が
ON信号を出力すると(タイミングt23)、それに伴
い車両停止フラグxstopがOFFされる。この場
合、アップスイッチ23から正常にON信号が出力され
るため、OFF故障である旨判定されない。
【0082】これに対し、アップスイッチ23のOFF
故障時には、ドライバによるアップシフトレンジ(+)
操作にも関わらず、アップスイッチ23のON信号が出
力されない。故に、車両発進後、所定値KC3相当の時
間が経過した時点(図のタイミングt24)で当該アッ
プスイッチ23のOFF故障が判定される。
【0083】つまり、車両の発進時には、その直後にド
ライバによりアップシフト操作される可能性が高い。故
に、精度良くアップスイッチ23のOFF故障判定が実
施できる。
【0084】上記図14の処理では、車両の発進時にア
ップスイッチ23のOFF故障を判定したが、より広義
には、車両の加速時又は減速時にアップスイッチ23又
はダウンスイッチ24のON信号出力の有無によりOF
F故障判定を実施することも可能である。この場合、車
両の加速時又は減速時にはアップシフト又はダウンシフ
トの要求がそれぞれ発生することが考えられるため、そ
の加速又は減速の状態とその時のスイッチ出力とから各
スイッチ23,24のOFF故障が精度良く検出でき
る。
【0085】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記第1の実施の形態の如く所定の判定時
間(所定値KC1)内でのON信号出力の履歴によりス
イッチOFF故障を判定する場合、その判定時間内で確
実にアップシフト操作及びダウンシフト操作が行われる
ことが重要である。それ故、判定時間内に車両走行状態
の変化があることを条件にON信号出力に基づく各スイ
ッチ23,24のOFF故障判定を実施するようにして
も良い。ここで、車両走行状態の変化とは、アクセル開
度やスロットル開度の変化等を指す。
【0086】また、第2の実施の形態において、手動変
速モードでの運転期間が所定の判定時間以上(例えば、
前述の所定値KC1以上)である場合のみ、その後の自
動変速モードへの切り替え時にON信号出力による各ス
イッチ23,24のOFF故障を判定する構成であって
も良い。またこの場合、手動変速モードでの運転期間が
所定の判定時間以上であり、且つ判定時間内に車両走行
状態の変化があることを条件に各スイッチ23,24の
OFF故障判定を実施するようにしても良い。
【0087】上記各実施の形態では、OFF故障検出時
においてアップスイッチ23及びダウンスイッチ24の
ON信号出力が共に無い場合には故障発生の旨を判定し
ない構成としたが、かかる場合において各スイッチ2
3,24が共に故障していると判定することも可能であ
る。この場合、例えば判定時間(所定値KC1等)を十
分に長い時間とすれば、両方のスイッチOFF故障が判
定できる。
【0088】上記第4の実施の形態において、ビジーシ
フトが発生しない条件下でのみ各スイッチのOFF故障
判定を実施する構成であっても良い。例えば、平地走行
時であることを条件にOFF故障判定を実施する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における車両用の自動変速制
御装置の概要を示す構成図。
【図2】手動変速モードの判定処理を示すフローチャー
ト。
【図3】各スイッチのON履歴フラグ処理を示すフロー
チャート。
【図4】スイッチOFF故障の判定処理を示すフローチ
ャート。
【図5】スイッチOFF故障判定の手順を説明するため
のタイムチャート。
【図6】第2の実施の形態におけるスイッチOFF故障
の判定処理を示すフローチャート。
【図7】第3の実施の形態におけるスイッチOFF故障
の判定処理を示すフローチャート。
【図8】第4の実施の形態におけるスイッチOFF故障
の判定処理を示すフローチャート。
【図9】変速判断ギア段の算出処理を示すフローチャー
ト。
【図10】シフトモード判定処理を示すフローチャー
ト。
【図11】車両の変速線図。
【図12】スイッチOFF故障判定の手順を説明するた
めのタイムチャート。
【図13】トランスミッションECUの処理を示すフロ
ーチャート。
【図14】第5の実施の形態におけるアップスイッチO
FF故障の判定処理を示すフローチャート。
【図15】スイッチOFF故障判定の手順を説明するた
めのタイムチャート。
【符号の説明】
10…自動変速機、20…シフト装置、23…アップス
イッチ、24…ダウンスイッチ、30…トランスミッシ
ョンECU。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】手動操作によるアップシフト及びダウンシ
    フトを可能とする手動変速モードを有する一方、該アッ
    プシフトの都度オン信号を出力するアップシフトスイッ
    チとダウンシフトの都度オン信号を出力するダウンシフ
    トスイッチとを備え、これら各シフトスイッチのオン信
    号に基づきアップシフト又はダウンシフトが制御される
    自動変速制御装置において、 アップシフトスイッチ及びダウンシフトスイッチのオン
    信号出力毎にその履歴を各々記憶する手段と、 アップシフトスイッチ及びダウンシフトスイッチについ
    てオン信号出力の履歴を相対的に比較し、それらオン信
    号出力の履歴の差に基づき各シフトスイッチのオフ故障
    を判定する手段と、を備えたことを特徴とする自動変速
    制御装置。
  2. 【請求項2】変速機の変速段を自動制御する自動変速モ
    ードを併せ持つ自動変速制御装置において、自動変速モ
    ードから手動変速モードに切り替わった直後の所定の判
    定時間内にてオン信号出力の履歴が一方のシフトスイッ
    チにだけあれば、当該履歴の無い方のシフトスイッチが
    オフ故障であると判定する請求項1記載の自動変速制御
    装置。
  3. 【請求項3】変速機の変速段を自動制御する自動変速モ
    ードを併せ持つ自動変速制御装置において、手動変速モ
    ードから自動変速モードに切り替わった時、オン信号出
    力の履歴が一方のシフトスイッチにだけ記憶されていれ
    ば、当該履歴が記憶されていない方のシフトスイッチが
    オフ故障であると判定する請求項1記載の自動変速制御
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の自動変速制御装置におい
    て、手動変速モードでの運転期間が所定の判定時間以上
    である場合のみ、その後の自動変速モードへの切り替え
    時にオン信号出力の履歴から各シフトスイッチのオフ故
    障を判定する自動変速制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2又は4記載の自動変速制御装置に
    おいて、前記判定時間内に車両走行状態の変化があるこ
    とを条件にオン信号出力に基づく各シフトスイッチのオ
    フ故障判定を実施する自動変速制御装置。
  6. 【請求項6】アップシフトスイッチ及びダウンシフトス
    イッチのオン信号の出力回数を累積的にカウントし、各
    シフトスイッチのオン信号の累積出力回数の差が所定値
    以上となった時、オン信号の累積出力回数が少ない方の
    シフトスイッチがオフ故障であると判定する請求項1記
    載の自動変速制御装置。
  7. 【請求項7】手動操作によるアップシフト及びダウンシ
    フトを可能とする手動変速モードを有する一方、該アッ
    プシフトの都度オン信号を出力するアップシフトスイッ
    チとダウンシフトの都度オン信号を出力するダウンシフ
    トスイッチとを備え、これら各シフトスイッチのオン信
    号に基づきアップシフト又はダウンシフトが制御される
    自動変速制御装置において、 その都度の車両走行状態の変化に基づいてアップシフト
    又はダウンシフトの要求の有無を判断する手段と、 アップシフト又はダウンシフトの要求に対する各シフト
    スイッチのオン信号出力の有無を判定し、要求に対する
    オン信号出力が無い場合に当該シフトスイッチがオフ故
    障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする
    自動変速制御装置。
  8. 【請求項8】変速機の変速段を自動制御する自動変速モ
    ードを併せ持つ自動変速制御装置において、自動変速モ
    ードで用いる変速特性を参照してアップシフト又はダウ
    ンシフトの要求の有無を判断する請求項7記載の自動変
    速制御装置。
  9. 【請求項9】登坂路又は降坂路の車両走行時に自動変速
    を抑制する登降坂制御を実施する自動変速制御装置であ
    って、前記登降坂制御の実施下で各シフトスイッチのオ
    フ故障判定を実施する請求項7又は8記載の自動変速制
    御装置。
  10. 【請求項10】車両の加速又は減速の状態をモニタし、
    該車両の加速時又は減速時においてアップシフトスイッ
    チ又はダウンシフトスイッチのオン信号出力の有無によ
    り各シフトスイッチのオフ故障判定を実施する請求項7
    記載の自動変速制御装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の自動変速制御装置にお
    いて、車両が停止状態から発進する際にアップシフトス
    イッチのオン信号出力の有無により当該アップシフトス
    イッチのオフ故障判定を実施する自動変速制御装置。
  12. 【請求項12】アップシフト又はダウンシフトの要求が
    発生してから所定の判定時間内に要求に対するオン信号
    出力が無い場合、当該シフトスイッチがオフ故障である
    と判定する請求項7乃至11の何れかに記載の自動変速
    制御装置。
  13. 【請求項13】各シフトスイッチのオフ故障発生が過去
    に判定されている場合、それ以降のオフ故障判定時にお
    いて前記判定時間を短縮側に変更する請求項2又は12
    記載の自動変速制御装置。
  14. 【請求項14】手動操作によるアップシフト及びダウン
    シフトを可能とする手動変速モードを有する一方、該ア
    ップシフトの都度オン信号を出力するアップシフトスイ
    ッチとダウンシフトの都度オン信号を出力するダウンシ
    フトスイッチとを備え、これら各シフトスイッチのオン
    信号に基づきアップシフト又はダウンシフトが制御され
    る自動変速制御装置において、 ドライバによるアップシフト操作又はダウンシフト操作
    の少なくとも何れかを予測する手段と、 該予測したアップシフト操作又はダウンシフト操作に対
    応させて各シフトスイッチのオン信号出力の有無を判定
    し、各シフト操作に対応したオン信号出力が無い場合に
    当該シフトスイッチがオフ故障であると判定する手段
    と、を備えたことを特徴とする自動変速制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006224763A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Tsuda Industries Co Ltd 自動車における自動変速機のシフトレバー装置
CN102365480A (zh) * 2009-03-27 2012-02-29 丰田自动车株式会社 车辆换档控制装置
CN116221393A (zh) * 2023-03-14 2023-06-06 潍柴动力股份有限公司 一种挡位故障的判定和处理方法、装置、车辆及存储介质

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