[go: up one dir, main page]

JP2003209965A - 渦電流減速装置 - Google Patents

渦電流減速装置

Info

Publication number
JP2003209965A
JP2003209965A JP2002003610A JP2002003610A JP2003209965A JP 2003209965 A JP2003209965 A JP 2003209965A JP 2002003610 A JP2002003610 A JP 2002003610A JP 2002003610 A JP2002003610 A JP 2002003610A JP 2003209965 A JP2003209965 A JP 2003209965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking
ferromagnetic
magnet
eddy current
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002003610A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kuwabara
徹 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2002003610A priority Critical patent/JP2003209965A/ja
Publication of JP2003209965A publication Critical patent/JP2003209965A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 磁石支持筒を自動的に非制動位置へ戻すため
の機構を備え、非制動時に引き摺りトルクが生じること
がなく、かつ、装置構成が簡易な渦電流減速装置を提供
する。 【解決手段】 回転軸に結合して設けた制動ドラム7
と、その内部に設けられ、断面略矩形の内空部を有する
不動の案内筒と、その内空部に設けた磁石支持筒14
と、その外周面に周方向等間隔に、かつ、極性が交互に
異なるように設けた多数の磁石24と、それに対応する
位置に設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置
であって、各強磁性部121と連結部122とが一体の
強磁性体15を形成し、上記磁石支持筒14を、極性が
異なる隣接する2つの磁石24が共通の強磁性部121
に部分的に対向する非制動位置から、それぞれ対向する
制動位置まで、周方向に、かつ、制動ドラム7の通常と
反対の方向に回動させるべく、磁石支持筒14に接続し
てアクチュエータ20を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦電流減速装置に
係り、特に、自動車の摩擦ブレーキを補助するための永
久磁石式渦電流減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の摩擦ブレーキを補助するための
従来の電磁石式渦電流減速装置は、装置構成が大きく、
かつ、重いため、自動車に搭載するのが困難である。ま
た、消費電流が多いので、電源バッテリの容量を増強す
る必要がある。
【0003】そこで、高性能の希土類永久磁石(以下、
単に永久磁石と示す)を渦電流減速装置に適用した永久
磁石式渦電流減速装置が挙げられる。この永久磁石式渦
電流減速装置によれば、装置の小型・軽量化を図ること
ができるため、自動車への搭載が容易であり、また、電
力を消費しないことから、電源バッテリの容量増強が不
要である。
【0004】永久磁石式渦電流減速装置としては、制動
ドラム型のもの(特開平1−298948号公報参照)
と、制動円板型のもの(特許登録公報2701390号
参照)とが挙げられ、磁石を動かすことにより、非制動
と制動との切り換えを行っている。
【0005】制動ドラム型の渦電流減速装置の場合は、
制動ドラム(ロータ)の内部に配設した磁石支持筒の外
周面に、多数の磁石が、周方向等間隔に、かつ、極性が
周方向交互に異なるように(N,S,N,…のように)
設けられる。制動ドラムの内周面と磁石の外面との間
に、各磁石と対向する位置に強磁性体(ポールピース)
を有する案内筒が配設される。制動時、各強磁性体と各
磁石とを重ね合わせる(制動位置)ことで、各磁石から
の磁界が各強磁性体を通って制動ドラムへと達し、各磁
石と制動ドラムとの間に磁気回路を形成する。この時、
回転する制動ドラムに渦電流が発生し、制動トルクが発
生する。また、制動を解除する時は、各磁石を動かし
て、各磁石を強磁性体と強磁性体との間(非磁性部材)
に移動させる(非制動位置)ことで、各磁石からの磁界
が各強磁性体との間に短絡的磁気回路を形成し、各磁石
からの磁界が制動ドラムに対して殆ど及ばなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この制動ド
ラム型の渦電流減速装置においては、非制動時に各磁石
が強磁性体と強磁性体との間に位置しているが、各強磁
性体間の非磁性部材から磁束が若干漏れてしまうことが
あり、その結果、引き摺りトルクが発生し、燃費の悪化
を招くという問題があった。
【0007】また、この制動ドラム型の渦電流減速装置
を自動車に搭載する場合、制動中、例えば空圧系統(可
撓性の空気管、電磁弁など)の失陥などにより、磁石支
持筒を制動位置から非制動位置へ戻すための圧縮空気を
空圧アクチュエータに供給できなくなることが考えられ
る。磁石支持筒が制動位置のままで走行を続けると、制
動ドラムが過熱し、制動ドラムが熱変形して激しい振動
が生じたり、バーストするおそれもあるため、安全上、
フェイルセーフの設計が要求される。即ち、磁石支持筒
を制動位置から非制動位置へ戻すための圧縮空気を空圧
アクチュエータに供給できなくなったとしても、磁石支
持筒を自動的に非制動位置へ戻すための機構を備えてい
ることが要求される。この機構を有する渦電流減速装置
として、特願平2−112026号に開示される制動ド
ラム型のものと、特願平2−201817号に開示され
る制動円板型のものとが挙げられる。
【0008】これらの渦電流減速装置は、可動の磁石支
持筒と不動の磁石支持筒とを備えており、制動時、1つ
の強磁性体に同極性の2つの磁石が対向するようになっ
ているため、2つの磁石が反発しあって非制動位置へ戻
ろうとする力が働く。また、非制動時、1つの強磁性体
に極性の異なる2つの磁石が対向するようになっている
ため、2つの磁石は引き合い、非制動位置で安定するよ
うになっている。しかしながら、これらの渦電流減速装
置は、装置を構成する部品数が多いため、装置コスト
(製造コスト)の上昇を招くという問題があった。
【0009】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、磁石支持筒を自動的に非制動位置へ戻すための
機構を備え、非制動時に引き摺りトルクが生じることが
なく、かつ、装置構成が簡易な渦電流減速装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る渦電流減速装置は、回転軸に結合して設けた
制動ドラムと、該制動ドラムの内部に設けられ、断面略
矩形の内空部を有する不動の案内筒と、該案内筒の内空
部に設けた磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方
向等間隔に、かつ、極性が周方向交互に異なるように設
けた多数の磁石と、案内筒の外筒部周面の、各磁石と対
応する位置に設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減
速装置において、磁性材からなるリング体で各強磁性部
と連結部とが一体に連結された強磁性体を形成し、ま
た、制動時に、上記磁石支持筒を、極性がお互いに異な
る隣接する2つの磁石が共通の強磁性部に部分的に対向
する非制動位置から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対
向する制動位置まで、周方向に、かつ、制動ドラムの通
常の回転方向と反対の方向に回動させるべく、磁石支持
筒に接続してアクチュエータを設けたものである。
【0011】また、本発明に係る渦電流減速装置は、回
転軸に結合して設けた制動円板と、該制動円板の少なく
とも一方の端面に対向して設けた不動の案内環と、該案
内環の外側方に設けた磁石支持環と、該磁石支持環の制
動円板側端面に周方向等間隔に、かつ、極性が周方向交
互に異なるように設けた多数の磁石と、案内環に固定し
て、かつ、各磁石と対応する位置に設けた多数の強磁性
部とを備えた渦電流減速装置において、磁性材からなる
リング体で各強磁性部と連結部とが一体に連結された強
磁性体を形成し、また、制動時に、上記磁石支持環を、
極性がお互いに異なる隣接する2つの磁石が共通の強磁
性部に部分的に対向する非制動位置から、各磁石が各強
磁性部にそれぞれ対向する制動位置まで、周方向に、か
つ、制動円板の通常の回転方向と反対の方向に回動させ
るべく、磁石支持環に接続してアクチュエータを設けた
ものである。
【0012】さらに、本発明に係る渦電流減速装置は、
回転軸に結合して設けた一対の制動円板と、該制動円板
間に設けられ、断面略矩形の内空部を有する不動の案内
筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石支持環と、該磁石
支持環の内周部に周方向等間隔に、かつ、極性が周方向
交互に異なるように設けた多数の磁石と、案内筒に固定
して、かつ、各制動円板と各磁石との間の、各磁石と対
応する位置に設けた一対の多数の強磁性部とを備えた渦
電流減速装置において、磁性材からなるリング体で各強
磁性部と連結部とが一体に連結された強磁性体を形成
し、また、制動時に、上記磁石支持環を、極性がお互い
に異なる隣接する2つの磁石が共通の強磁性部に部分的
に対向する非制動位置から、各磁石が各強磁性部にそれ
ぞれ対向する制動位置まで、周方向に、かつ、制動円板
の通常の回転方向と反対の方向に回動させるべく、磁石
支持筒に接続してアクチュエータを設けたものである。
【0013】上記強磁性体は周方向交互に強磁性部と連
結部とを備え、強磁性部の径方向又は軸方向の厚さを、
連結部の径方向又は軸方向の厚さより肉厚に形成しても
よい。
【0014】上記強磁性体を、リング状の薄鋼板を軸方
向に積層して形成してもよい。
【0015】上記強磁性体の連結部に穴部を形成し、そ
の穴部に非磁性部材を挿入配置してもよい。
【0016】制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支持
環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行程
を押し戻すバネを、上記アクチュエータの内部、上記案
内筒の内空部、又は上記案内環の内周部に収容して設け
てもよい。
【0017】制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支持
環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行程
を強い力で、残りの約半分の行程を弱い力で押し戻すバ
ネを、上記アクチュエータの内部、上記案内筒の内空
部、又は上記案内環の内周部に収容して設けてもよい。
【0018】上記各磁石の制動位置を、各磁石が各強磁
性部にそれぞれ対向する位置から非制動位置側にややオ
フセットした位置としてもよい。
【0019】以上の構成によれば、磁石支持筒を自動的
に非制動位置へ戻すための機構を備えており、また、各
強磁性部間を同じ部材で連結しているため非制動時に引
き摺りトルクが生じることがなく、さらに、装置構成が
簡易な渦電流減速装置を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0021】本発明では制動時、磁石支持筒(または磁
石支持環)を非制動位置から制動位置へ、制動ドラム
(または制動円板)の通常の回転方向(車両の前方走行
時の回転方向)と反対方向へ回動させる機構にする。制
動ドラムの回転数が800rpm以上では、磁石支持筒
が制動位置から非制動位置へ自動復帰する。磁石支持筒
が制動位置から非制動位置へ自動復帰する事由は、制動
ドラムに発生する渦電流からの反抗磁界が、磁石支持筒
を制動ドラムの回転方向に動かそうとする力を発生させ
ることによる。制動ドラムが低速で回転している(80
0rpm以下)時は、磁石支持筒が非制動位置へ戻りに
くいので、制動位置から非制動位置までの全行程(スト
ローク)又はその約半分の行程を、ばねの力によって戻
すようにする。このため、ばねをアクチュエータの内部
または案内筒の内空部に収容する。第1の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図1に、図1におけ
る渦電流減速装置の非制動時の正面断面図を図2に、図
1における渦電流減速装置の制動時の正面断面図を図3
に示す。
【0022】図1〜図3に示すように、第1の実施の形
態に係る渦電流減速装置は、例えば車両用変速機の出力
回転軸1に結合される導体からなる制動ドラム7と、制
動ドラム7の内部に配設されるアルミニウムなどの非磁
性体からなる案内筒10と、案内筒10の断面長方形
(断面略矩形)の内空部に収容した可動の磁石支持筒1
4とを備えている。
【0023】制動ドラム7はボス5のフランジ部5a
を、駐車ブレーキの制動ドラム3の端壁部と一緒に、回
転軸1にスプライン嵌合固定した取付フランジ2に重ね
合され、かつ複数のボルト4とナットにより締結され
る。ボス5から放射状に延びる多数の支持腕(スポー
ク)6に、放熱フィン8を備えた制動ドラム7の基端が
結合される。ここで、制動ドラム7の両端面(図1中で
は左側端面のみ)及び内周面におけるポールピース15
の強磁性部121と対向しない部分に、銅などの良伝導
体からなる環状板9a〜9cを設けてもよい。これによ
って、制動ドラム7の内部を流れる渦電流が軸方向(図
1中では左右方向)に広がり、制動トルクを増大させる
ことができる。
【0024】断面長方形の内空部を有する案内筒10
は、非磁性体で構成され、例えば断面L字形の筒体状を
呈しており、径方向のフランジ部10aと軸方向の内側
案内筒10bとを有している。案内筒10は適当な手段
により、例えば変速機の歯車箱(図示せず)に固定され
る。また、内側案内筒10bの端部10cには、非磁性
体からなる環状の端壁板11が複数のボルトなどにより
結合される。
【0025】軟磁性体又は磁性体で構成したリング状の
強磁性体(ポールピース)15は、図12に示すよう
に、鋼材などの軟磁性体で、制動ドラム7の内周面に対
向する磁性板に相当する多数の厚肉部分(強磁性部)1
21と薄肉部分(連結部)122とを、周方向交互に、
かつ、周方向等間隔に一体形成したものである。ここ
で、強磁性部121の周方向長さは、連結部122の周
方向長さよりも長く形成され、即ち、ポールピース15
の最外周部の面積は、内周部の面積よりも狭く形成され
る。また、ポールピース15の軸方向両側縁部は、好ま
しくは径方向内側に折り曲げられ、その折曲部が案内筒
10のフランジ部10aと端壁板11の上端部に嵌合さ
れる。さらに、連結部の外周面に非磁性体からなる補強
板を取付けてもよい。また、連結部122に穴部(図示
せず)を形成し、この穴部に非磁性部材(図示せず;例
えば、ステンレス鋼など)を挿入配置するようにしても
よい。これによって、ポールピース15の強度向上、水
や埃等の浸入防止、及び制動時における隣接する強磁性
部121への磁束の漏れ防止を図ることができる。
【0026】ポールピース15の製造方法は特に限定す
るものではなく、以下に示す方法などが挙げられる。
【0027】 磁性体で形成したリング部材の外周面
及び/又は内周面に長手方向に沿って周方向等間隔に溝
部を切削形成し、強磁性部121と連結部122とを一
体に形成する。
【0028】 目的とするポールピースと略同形状の
リング部材を鋳鋼で形成し、適宜、連結部の寸法精度向
上のための切削加工を施し、強磁性部121と連結部1
22とを一体に形成する。
【0029】 磁性体で形成したリング部材の外周面
にロール鍛造を施して、その外周面に長手方向に沿って
周方向等間隔に溝部を形成し、更に溝部の仕上げ加工と
して切削加工を施し、強磁性部121と連結部122と
を一体に形成する。
【0030】 図18に示すように、プレス打ち抜き
加工などで作製した断面同一の加工用薄鋼板(薄板材;
例えば、電磁鋼板、一般用リムド鋼板(SPCC)等)
180を軸方向に複数枚積層すると共に圧着して、強磁
性部121と連結部122とを一体に形成する。ここ
で、の製造方法は、ある程度の厚みのある平板をロー
ルしてリング形状(最終的には両端面同士を接続してリ
ング部材とする)に形成した後に、プレス打ち抜き加工
を行い、その後、積層・圧着する又は予め打ち抜き加工
を施したリング部材を積層・圧着することにより、ポー
ルピースを製造可能であるため、製造が容易であり、
〜、特に,の製造方法と比較して製造コストの低
減を図ることができる。また、電磁鋼板でポールピース
を形成した場合、各鋼板間のシール性を確保すべく、各
鋼板間及び/又はポールピースの外周部に耐熱性のシー
ル剤や含浸剤を含浸させるのが好ましい。さらに、の
方法で先ず図19、図20に示すポールピース部材19
1,201を形成し、各ポールピース部材191,20
1の周方向一端部(図19、図20中では左側端部)1
92,193を、隣接するポールピース部材191,2
01の周方向他端部(図19、図20中では右側端部)
193,203に繋ぎ合わせて(又は嵌め込んで)ポー
ルピース15を形成するようにしてもよい。この繋ぎ合
わせ(又は嵌め込み)形状は、特に限定するものではな
く、様々な形状のものが適用可能である。
【0031】案内筒10の内空部には、磁性体からなる
可動の磁石支持筒14が収容される。可動の磁石支持筒
14は軸受12により内側案内筒10bに対して正逆回
動可能に支持される。磁石支持筒14から軸方向へ延び
る腕16は、案内筒10の端壁に設けた円弧状のスリッ
ト18aを経て、アクチュエータ20のロッドに連結さ
れる。磁石支持筒14の外周面における各強磁性部12
1と対向する位置には、磁石24が、強磁性部121に
対向する極性が周方向交互に異なるように設けられる。
ここで、図4に示すように、各磁石44の周方向の両端
部に段部44aを形成し、断面T字形の保持金具21を
磁石44の間へ挟むとともに段部44aに着座させ、ボ
ルト22により各磁石44を磁石支持筒14に締結・固
定するようにしてもよい。
【0032】可動の磁石支持筒14を正逆回動するため
のアクチュエータ20は、図2、図3に示すように、フ
ランジ部10a(図1参照)と一体に形成したシリンダ
18にピストン17を嵌挿して両端室31,32を区画
形成し、ピストン17に結合したロッド33が端室31
から外部へ突出される。磁石支持筒14aからフランジ
部10aのスリット18aを経て外部に突出する腕16
がロッド34に連結され、このロッド34とロッド33
とが所定の屈曲角を超えないようにピン36により連結
される。また、端室31内には、ばね(又は非線形のば
ね定数を有するばね)35が配置される。
【0033】本実施の形態の渦電流減速装置において、
非制動時は、図1、図2に示すように、磁石支持筒14
に設けられた周方向に並ぶ極性が互いに異なる2つの磁
石24が、ある共通の強磁性部121に部分的に対向す
る。この時、磁石支持筒14と各強磁性部121との間
に短絡的磁気回路wが生じ、磁石24の磁界は制動ドラ
ム7に磁界を殆ど及ぼさない。
【0034】次に、制動時は、図3に示すように、磁石
支持筒14の各磁石24は各強磁性部121にそれぞれ
に対向する。磁石24は強磁性部121を経て制動ドラ
ム7に磁界を及ぼし、回転する制動ドラム7が磁界を横
切る時、制動ドラム7に渦電流が流れ、制動ドラム7に
制動トルクTが発生する。この時、各磁石24は制動ド
ラム7と磁石支持筒14との間に磁気回路zが生じる。
ところで、制動ドラム7の回転数が3600〜800r
pmでは、磁石支持筒14を非制動位置から制動位置へ
回動する場合に、図11に線37,38で示すように、
磁石支持筒14を制動ドラム7の回転方向yと反対方向
へ回動する方が、図11に線27,28で示すように、
磁石支持筒14を制動ドラム7の回転方向yと同じ方向
へ回動するよりも、磁石支持筒14が非制動位置へ戻り
やすく、制動ドラム7の回転数が800rpm付近でも
磁石支持筒14が制動位置から非制動位置へ自動復帰す
る。磁石支持筒14が制動位置から非制動位置へ自動復
帰する事由は、制動ドラム7に発生する渦電流に基づく
反抗磁界が、磁石支持筒14を制動ドラム7の回転方向
yへ動かそうとする力が働くことによる。この現象は最
近急速に発展した動的な電磁界解析の結果明確になり、
磁石支持筒14を作動させる力も計算できるようになっ
た。
【0035】本実施の形態では、アクチュエータが空圧
アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電動機のいずれ
であっても、流体圧系統や電気系統が失陥した時のこと
を考慮して、磁石支持筒14が非制動位置から制動位置
へ回動する際の回動方向を、制動ドラム7の回転方向y
と反対の方向としている。さらに、制動ドラム7が低速
で回転している際においても、磁石支持筒14を非制動
位置まで自動復帰させるには、制動位置から非制動位置
までの行程の内の約半分の行程をばねの力によって戻す
ようにするか、行程の内の約半分の位置まで強い力で戻
し、その後は弱い力でほぼ全行程まで戻すようにする。
このため、全行程の半分の長さのばね(又は非線形のば
ね定数を有するばね)を用いる。具体的には、図2、図
3に示したように、端室31に制動位置から非制動位置
までの約半分の行程の長さのばね35を収容する。
【0036】また、図4に示すように、制動時の磁石4
4の位置を若干非制動位置の方へずらした位置に設定す
れば、制動ドラム7が高速回転している際においても、
磁石支持筒14が非制動位置まで戻り易くなる。
【0037】さらに、ポールピースが、各強磁性部12
1を連結部122で連結した一体構造であり、全体が強
磁性材で構成されている。このため、各強磁性部121
の周方向間隔が等しくなり、非制動時に、各強磁性部1
21間の連結部122から制動ドラム7に磁束が漏れる
ことはなく、連結部122に入った磁束は全て強磁性部
121へと流れて図2に示すように短絡的磁気回路w1
が生じる。よって、非制動時において引き摺りトルクが
発生するということはなく、燃費の向上を図ることがで
きる。
【0038】また、制動ドラム7が実際に高速回転して
いる時、磁気回路zは制動ドラム7の回転方向yの方に
引き摺られるような状態になるので、後述するように、
ポールピース15における各強磁性部121の横断面形
状は長方形であるよりも、図13〜図15に示すような
横断面形状が好ましい。
【0039】具体的には、図13に示すように、各強磁
性体131における最外周面133と周方向両端面13
4a,134bとの各境界部に面取り加工を施し、傾斜
面136a,136bに形成したポールピース135で
あってもよい。これによって、磁石24からの磁束を絞
った状態(磁束密度を高めた状態)で制動ドラム7へと
導くことができるため、特に制動ドラムが中速回転して
いる時の制動トルクを高めることができる。また、図1
4に示すように、各強磁性体141における周方向両端
面を、制動ドラム(図示せず)の回転方向yの方に傾け
て傾斜面143a,143bに形成し、断面平行四辺形
に形成したポールピース145であってもよい。これに
よって、制動ドラムが高速回転している時、磁石24か
らの磁束を、各強磁性体141における制動ドラム回転
方向yの前方部(図14中では左側部)に絞り込むこと
ができる。さらに、図15に示すように、各強磁性体1
51における制動ドラム回転方向yの後方部(図15中
では右側部)に段差部153を形成したポールピース1
55であってもよい。これによって、制動ドラムが高速
回転している時、磁石24からの磁束を、各強磁性体1
51における制動ドラム回転方向yの前方部(図15中
では左側部)に、より一層絞り込むことができる。
【0040】さらに、ポールピースの各強磁性部を連結
する連結部の形成位置は、図12〜図15に示したよう
に、径方向内側だけに限定するものではない。例えば、
図16に示すように、各強磁性部161の径方向外側部
を連結部162により連結したポールピース161、図
17に示すように、各強磁性部171の径方向中央部を
連結部172により連結したポールピース171であっ
てもよい。
【0041】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0042】第2の実施の形態に係る渦電流減速装置の
側面断面図を図5に、図5における渦電流減速装置の正
面断面図を図6に、図5における渦電流減速装置の非制
動時の展開平面断面図を図7に、図5における渦電流減
速装置の制動時の展開平面断面図を図8に示す。
【0043】図5〜8に示すように、第2の実施の形態
に係る渦電流減速装置は、回転軸42に結合される左右
1対の導体からなる制動円板43と、制動円板43の間
に配設される非磁性体からなる不動の案内筒61と、案
内筒61の内空部に正逆回動可能に支持した磁石支持環
50と、案内筒61の軸方向両側端面に設けられる強磁
性体(ポールピース)46とを備えている。
【0044】制動円板43は、ボス43aから放射方向
に延びる複数の支持腕43bと導風路43cとを一体に
形成され、ボス43aが回転軸42にスプライン嵌合さ
れる。
【0045】案内筒61はボス45aから放射方向に延
びる支持腕45bと一体に形成され、ボス45aが軸受
48により回転軸42に支持される。案内筒61は適当
な手段により、例えば変速機の歯車箱に固定される。
【0046】非磁性体からなる磁石支持環50は、案内
筒61の断面長方形の内空部に軸受47により回動可能
に支持される。磁石支持環50の内部の、ポールピース
46における強磁性部(後述)211と対向する位置に
磁石52が配設される。磁石支持環50の軸方向両側端
面には、潤滑油を含浸させた薄い滑り板54が結合さ
れ、ポールピース46に摺接可能とされる。
【0047】図21に示すように、軟磁性体又は磁性体
で構成した薄板リング状の強磁性体ポールピース46
は、制動円板43に対向する磁性板に相当する多数の厚
肉部分(強磁性部)211と薄肉部分(連結部)212
とを、周方向交互に、かつ、周方向等間隔に一体形成し
たものである。図21においては、連結部212がポー
ルピース46の下側に形成されている。
【0048】図6に示すように、磁石支持環50には扇
形の磁石52が、ポールピース46の各強磁性部211
に対向し、かつ、強磁性部212に対向する極性が周方
向交互に異なるように配設される。磁石支持環50の外
周壁に形成した部分歯車58に、案内筒61に固定した
アクチュエータ(電動機)56の小歯車55が噛み合わ
されており、磁石支持環50は磁石52の半配列ピッチ
pだけ正逆回動可能に設けられる。
【0049】本実施の形態の渦電流減速装置において、
非制動時は、図7に示すように、極性が互いに異なる2
つの磁石52がある共通の強磁性部211に部分的に対
向することで、左右1対の強磁性体46の間で短絡的磁
気回路wが生じ、制動円板43に磁界が及ばない。
【0050】制動時は、図8に示すように、アクチュエ
ータ56により磁石支持環50を磁石52の半配列ピッ
チPだけ回動させることで、各磁石52が各強磁性部2
11にほぼ全面的に対向する。その結果、各磁石52が
強磁性部211を経て制動円板43に磁界を及ぼす。こ
の時、回転する制動円板43が磁界を横切ることで、制
動円板43に渦電流が発生し、制動円板43が制動トル
クを受ける。この時、1対の制動円板43の問に磁気回
路zが生じる。
【0051】本実施の形態では、電気系統や流体圧系統
が失陥した時のことを考慮して、磁石支持環50が非制
動位置から制動位置へ回動する際の回動方向を、制動円
板43の回転方向yと反対の方向としている。さらに、
制動円板43が低速で回転している際においても、磁石
支持環50を非制動位置まで自動復帰させるには、制動
位置から非制動位置までの行程の内の約半分の行程をば
ねの力によって戻すようにする。このため、アクチュエ
ータ56の小歯車55と非回転部分との問に渦巻型の戻
しばねを係止する。戻しばねは、磁石支持環50を制動
位置から非制動位置までの約半分の行程だけ戻す寸法の
ものでよい(非線形のばね定数を有するばねによって、
ほぼ全行程を戻すようにしてもよい)。もちろん、図2
に示すようなばね35を備えたアクチュエータ20によ
り、磁石支持環50を回動するようにしてもよい。
【0052】また、制動時の磁石24の位置を若干非制
動位置の方へずらした位置に設定すれば、制動円板43
が高速回転している際においても、磁石支持環50が非
制動位置まで戻り易くなる。
【0053】さらに、ポールピース46における各強磁
性部211の横断面形状は、図21に示したように長方
形に限定するものではなく、図13〜図15に示したよ
うな横断面形状であってもよい。
【0054】また、ポールピース46の各強磁性部21
1を連結する連結部212の形成位置は、図21に示し
たように、ポールピース46の下側に限定するものでは
なく、図16,図17に示したように、ポールピース4
6の上側又は中央部であってもよい。
【0055】さらに、本実施の形態の渦電流減速装置に
おいても、前実施の形態の渦電流減速装置と同様の効果
が得られる。
【0056】第3の実施の形態に係る渦電流減速装置の
側面断面図を図9に示す。尚、図5〜図8と同様の部材
には同じ符号を付している。
【0057】図9に示すように、第3の実施の形態に係
る渦電流減速装置は、回転軸42に結合した1つの制動
円板43と、ポールピース46,46を支持する案内環
61と、磁石52を支持する一対の磁石支持環50,5
0とを備えている。
【0058】横断面門字状の案内環61は、連結部61
aとフランジ部61b,61bとを有しており、連結部
61aが制動円板43の外周面をフランジ部61b,6
1bが制動円板43の両端面の外周部を取り囲むように
設けられ、連結部61aが車体などの非回転部分に固定
して設けられる。ポールピース46は各案内環61のフ
ランジ部61bに形成された穴61cに嵌合して設けら
れる。
【0059】一対の磁石支持環50,50は、案内環6
1の各フランジ部61b,61bに対向して設けられ、
磁石支持環50,50のフランジ部側端面におけるポー
ルピース46の強磁性部211に対向する位置に、磁石
52が、極性が周方向交互に異なるように設けられる。
【0060】案内環61の連結部61aに形成された複
数の円弧状のスリット61dに、軸受47,47aを介
して断面円弧状の連結部材50aが設けられる。この連
結部材50aの両端面に1対の磁石支持環50,50が
結合され、これによって、磁石支持環50,50は周方
向に正逆回動可能となる。
【0061】制動時は、図示してないアクチュエータに
よって、磁石支持環50が制動円板43の通常の回転方
向と反対の方向に回動され、周方向に並ぶ極性が互いに
異なる2つの磁石52が、ある共通の強磁性部211に
部分的に対向する非制動位置から、各磁石52が各強磁
性部211にそれぞれ対向する制動位置へ切り換わる。
【0062】第4の実施の形態に係る渦電流減速装置の
側面断面図を図10に示す。尚、図9と同様の部材には
同じ符号を付している。
【0063】図9に示した第3の実施の形態に係る渦電
流減速装置は、案内環61を固定し、磁石支持環50,
50を周方向に回動させるものであった。
【0064】これに対して、図10に示すように、第4
の実施の形態に係る渦電流減速装置は、回転軸42に結
合した1つの制動円板43と、ポールピース46,46
を支持する案内環61と、磁石52を支持する磁石支持
環100とを備えている。
【0065】横断面門字状の案内環61は、連結部61
aとフランジ部61b,61bとを有しており、連結部
61aが制動円板43の外周面をフランジ部61b,6
1bが制動円板43の両端面の外周部を取り囲むように
設けられる。ポールピース46は各案内環61のフラン
ジ部61bに形成された穴61cに嵌合して設けられ
る。
【0066】横断面門字状の磁石支持環100は、連結
部100aとフランジ部100b,100bとを有して
おり、案内環61を取り囲むように設けられ、連結部1
00aが車体などの非回転部分に固定して設けられる。
各フランジ部100b,100bの、案内環61側端面
におけるポールピース46の強磁性部211に対向する
位置に、磁石52が、極性が周方向交互に異なるように
設けられる。
【0067】案内環61の連結部61aと磁石支持環1
00の連結部100aとが、軸受47を介して結合さ
れ、これによって、案内環61が周方向に正逆回動可能
となる。
【0068】制動時は、図示してないアクチュエータに
よって、案内環61が制動円板43の通常の回転方向に
回動され、周方向に並ぶ極性が互いに異なる2つの磁石
52が、ある共通の強磁性部211に部分的に対向する
非制動位置から、各磁石52が各強磁性部211にそれ
ぞれ対向する制動位置へ切り換わる。
【0069】第3及び第4の実施の形態に係る渦電流減
速装置において、制動円板43の一方側の端面だけに対
向して案内環61のフランジ部61bと磁石支持環50
(又は100b)を順に配設しても、渦電流減速装置と
しての機能を果す。
【0070】また、第3及び第4の実施の形態に係る渦
電流減速装置においても、電気系統や流体圧系統が失陥
した時のことを考慮して、磁石支持環50を非制動位置
から制動位置へ回動する方向を、制動円板43の回転方
向yと反対の方向にする。制動円板43が低速回転して
いる際において、磁石支持環50を非制動位置へ自動復
帰させるためには、制動位置から非制動位置までの約半
分の行程を、ばねの力によって戻すようにする。制動時
の磁石52の位置を若干非制動位置の方へずらした位置
にすれば、制動円板43が高速回転している際において
も、磁石支持環50が非制動位置まで戻り易くなる。
【0071】さらに、第3及び第4の実施の形態の渦電
流減速装置においても、第1及び第2の実施の形態の渦
電流減速装置と同様の効果が得られる。
【0072】以上、本発明の実施の形態は、上述した実
施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のもの
が想定されることは言うまでもない。具体的には、本願
発明は、特開平1−298947号公報に開示される制
動円板型の渦電流減速装置や、非制動時、制動体へ磁束
が洩れないようにした特開平6−38504号公報、特
開平2000−116106号公報などに開示される渦
電流減速装置、特開2000−236655号に開示さ
れるような軸方向に2列の磁石支持筒を備えた渦電流減
速装置、特願平8−257521号に開示されるような
2列以上の回動可能の磁石支持筒を備えた渦電流減速装
置にも適用できる。また、ポールピースが周方向に連続
一体に形成された渦電流減速装置にも適用できる。さえ
らに、アクチュエータには流体圧アクチュエータに限ら
ず、モータアクチュエータ(電動機、サーボモータ、ボ
イスコイルモータ、リニアモータなど)を用いることが
できる。
【0073】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。 (1) 制動の際に、磁石支持筒を制動ドラムと反対方
向へ回動することにより、磁石支持筒を非制動位置へ戻
す場合に、制動ドラムが低速で回転している時や、アク
チュエータの端室に加圧空気を供給しなくても、ばねの
戻し力と反抗磁界による戻し力とにより、磁石支持筒を
非制動位置へ戻すことができる。 (2) 制動円板に対向して磁石支持環を配置した形式
の渦電流減速装置においても、(1)と同様のことがい
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図2】図1における渦電流減速装置の非制動時の正面
断面図である。
【図3】図1における渦電流減速装置の制動時の正面断
面図である。
【図4】図3の変形例を示す正面断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図6】図5における渦電流減速装置の正面断面図であ
る。
【図7】図5における渦電流減速装置の非制動時の展開
平面断面図である。
【図8】図5における渦電流減速装置の制動時の展開平
面断面図である。
【図9】第3の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図10】第4の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図11】磁石支持筒が制動位置から非制動位置へ戻ろ
うとする力を表す線図である。
【図12】図1における渦電流減速装置のポールピース
の一例を示す部分正面図である。
【図13】図12のポールピースの第1変形例を示す部
分正面図である。
【図14】図12のポールピースの第2変形例を示す部
分正面図である。
【図15】図12のポールピースの第3変形例を示す部
分正面図である。
【図16】図12のポールピースの第4変形例を示す部
分正面図である。
【図17】図12のポールピースの第5変形例を示す部
分正面図である。
【図18】図12のポールピースの製造方法の一例を示
す部分斜視図である。
【図19】図12のポールピースの第6変形例を示す部
分正面図である。
【図20】図12のポールピースの第7変形例を示す部
分正面図である。
【図21】図5における渦電流減速装置のポールピース
の一例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 ,42 回転軸 7 制動ドラム 10,61 案内筒 14 磁石支持筒 15,46,135,145,155,165,175
強磁性体 20,56 アクチュエータ 24,52 磁石 35 バネ 43 制動円板 61 案内環 50,100 磁石支持環 121,131,141,151,161,171,2
11 強磁性部 122,162,172,212 連結部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に結合して設けた制動ドラムと、
    該制動ドラムの内部に設けられ、断面略矩形の内空部を
    有する不動の案内筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石
    支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内筒の外筒部周面の、各磁石と対応する位置に設
    けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置におい
    て、磁性材からなるリング体で各強磁性部と連結部とが
    一体に連結された強磁性体を形成し、また、制動時に、
    上記磁石支持筒を、極性がお互いに異なる隣接する2つ
    の磁石が共通の強磁性部に部分的に対向する非制動位置
    から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置
    まで、周方向に、かつ、制動ドラムの通常の回転方向と
    反対の方向に回動させるべく、磁石支持筒に接続してア
    クチュエータを設けたことを特徴とする渦電流減速装
    置。
  2. 【請求項2】 回転軸に結合して設けた制動円板と、該
    制動円板の少なくとも一方の端面に対向して設けた不動
    の案内環と、該案内環の外側方に設けた磁石支持環と、
    該磁石支持環の制動円板側端面に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内環に固定して、かつ、各磁石と対応する位置に
    設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置におい
    て、磁性材からなるリング体で各強磁性部と連結部とが
    一体に連結された強磁性体を形成し、また、制動時に、
    上記磁石支持環を、極性がお互いに異なる隣接する2つ
    の磁石が共通の強磁性部に部分的に対向する非制動位置
    から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置
    まで、周方向に、かつ、制動円板の通常の回転方向と反
    対の方向に回動させるべく、磁石支持環に接続してアク
    チュエータを設けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  3. 【請求項3】 回転軸に結合して設けた一対の制動円板
    と、該制動円板間に設けられ、断面略矩形の内空部を有
    する不動の案内筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石支
    持環と、該磁石支持環の内周部に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内筒に固定して、かつ、各制動円板と各磁石との
    間の、各磁石と対応する位置に設けた一対の多数の強磁
    性部とを備えた渦電流減速装置において、磁性材からな
    るリング体で各強磁性部と連結部とが一体に連結された
    強磁性体を形成し、また、制動時に、上記磁石支持環
    を、極性がお互いに異なる隣接する2つの磁石が共通の
    強磁性部に部分的に対向する非制動位置から、各磁石が
    各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置まで、周方向
    に、かつ、制動円板の通常の回転方向と反対の方向に回
    動させるべく、磁石支持筒に接続してアクチュエータを
    設けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  4. 【請求項4】 上記強磁性体は周方向交互に強磁性部と
    連結部とを備え、強磁性部の径方向又は軸方向の厚さ
    を、連結部の径方向又は軸方向の厚さより肉厚に形成し
    た請求項1から3いずれかに記載の渦電流減速装置。
  5. 【請求項5】 上記強磁性体を、リング状の薄鋼板を軸
    方向に積層して形成した請求項1から4いずれかに記載
    の渦電流減速装置。
  6. 【請求項6】 上記強磁性体の連結部に穴部を形成し、
    その穴部に非磁性部材を挿入配置した請求項4または5
    に記載の渦電流減速装置。
  7. 【請求項7】 制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支
    持環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行
    程を押し戻すバネを、上記アクチュエータの内部、上記
    案内筒の内空部、又は上記案内環の内周部に収容して設
    けた請求項1から6いずれかに記載の渦電流減速装置。
  8. 【請求項8】 制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支
    持環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行
    程を強い力で、残りの約半分の行程を弱い力で押し戻す
    バネを、上記アクチュエータの内部、上記案内筒の内空
    部、又は上記案内環の内周部に収容して設けた請求項1
    から6いずれかに記載の渦電流減速装置。
  9. 【請求項9】 上記各磁石の制動位置を、各磁石が各強
    磁性部にそれぞれ対向する位置から非制動位置側にやや
    オフセットした位置とする請求項1から8いずれかに記
    載の渦電流減速装置。
JP2002003610A 2002-01-10 2002-01-10 渦電流減速装置 Pending JP2003209965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003610A JP2003209965A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 渦電流減速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003610A JP2003209965A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 渦電流減速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003209965A true JP2003209965A (ja) 2003-07-25

Family

ID=27643158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002003610A Pending JP2003209965A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 渦電流減速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003209965A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010019318A1 (de) 2010-05-03 2011-11-03 Voith Turbo Smi Technologies Gmbh & Co. Kg Permanentmagnetretarder
DE102010019319A1 (de) 2010-05-03 2011-11-03 Voith Turbo Smi Technologies Gmbh & Co. Kg Permanentmagnetretarder
WO2014027640A1 (ja) * 2012-08-13 2014-02-20 新日鐵住金株式会社 渦電流式減速装置
DE102011103833B4 (de) * 2011-06-01 2014-11-20 Voith Patent Gmbh Schienenfahrzeug mit einem Bremssystem
ITCO20130065A1 (it) * 2013-12-06 2015-06-07 Nuovo Pignone Srl Metodo per prevenire sovravelocita' di una macchina rotante, sistema elettronico di gestione della rotazione e assieme con macchina rotante
DE102010019314B4 (de) 2010-05-03 2024-07-25 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder
DE102010019315B4 (de) 2010-05-03 2024-09-12 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010019318B4 (de) 2010-05-03 2024-05-29 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder
DE102010019319A1 (de) 2010-05-03 2011-11-03 Voith Turbo Smi Technologies Gmbh & Co. Kg Permanentmagnetretarder
DE102010019319B4 (de) 2010-05-03 2025-03-27 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder
DE102010019318A1 (de) 2010-05-03 2011-11-03 Voith Turbo Smi Technologies Gmbh & Co. Kg Permanentmagnetretarder
DE102010019315B4 (de) 2010-05-03 2024-09-12 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder
DE102010019314B4 (de) 2010-05-03 2024-07-25 Voith Patent Gmbh Permanentmagnetretarder
DE102011103833B4 (de) * 2011-06-01 2014-11-20 Voith Patent Gmbh Schienenfahrzeug mit einem Bremssystem
KR101671127B1 (ko) * 2012-08-13 2016-10-31 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 와전류식 감속 장치
US9933032B2 (en) 2012-08-13 2018-04-03 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Eddy-current retarding device
CN104488177A (zh) * 2012-08-13 2015-04-01 新日铁住金株式会社 涡电流式減速装置
JP5673899B2 (ja) * 2012-08-13 2015-02-18 新日鐵住金株式会社 渦電流式減速装置
WO2014027640A1 (ja) * 2012-08-13 2014-02-20 新日鐵住金株式会社 渦電流式減速装置
ITCO20130065A1 (it) * 2013-12-06 2015-06-07 Nuovo Pignone Srl Metodo per prevenire sovravelocita' di una macchina rotante, sistema elettronico di gestione della rotazione e assieme con macchina rotante

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0948118A2 (en) Eddy current reduction apparatus
WO1993009590A1 (en) Eddy current type retarder
JPH0454862A (ja) 渦電流式減速装置
JP2003209965A (ja) 渦電流減速装置
JPH11289746A (ja) 渦電流減速装置
JP2003209966A (ja) 渦電流減速装置
US6025664A (en) Permanent magnet vehicle braking apparatus
JP3885606B2 (ja) 永久磁石式渦電流減速装置
US20070090908A1 (en) Eddy current retarder
JP3216666B2 (ja) 渦電流式減速装置
JP3882488B2 (ja) 渦電流減速装置
JP4296835B2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2002112528A (ja) 渦電流減速装置
JP3941740B2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2001078425A (ja) 渦電流減速装置
JP4797528B2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2000236655A (ja) 渦電流減速装置
JP2566803Y2 (ja) 渦電流式減速装置
JP3233166B2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2585789Y2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2002354781A (ja) 渦電流減速装置
JP2001327154A (ja) 渦電流減速装置
JP2004328862A (ja) 渦電流式減速装置
JP2572518Y2 (ja) 渦電流式減速装置
JP2002272088A (ja) 渦電流減速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051215

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

A02 Decision of refusal

Effective date: 20061114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02