JP2003201494A - 潤滑剤組成物 - Google Patents
潤滑剤組成物Info
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Abstract
組成物、自動車用駆動系油組成物又はグリース組成物を
提供する。 【解決手段】 基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェ
ートを配合してなる機械油組成物、自動車用駆動系油組
成物又はグリース組成物である。
Description
車用駆動系油組成物又はグリース組成物として好適に使
用される潤滑剤組成物に関する。
をスムースにすることである。そのために潤滑油基油に
焼付き防止剤、耐摩耗性剤などが配合され、潤滑油の耐
焼付き性、耐摩耗性などの性能向上が図られている。と
ころが、近年、機械の小型化、高性能化などにより、潤
滑部分の高負荷、高速化などが著しく進み、潤滑剤に要
求される耐焼付き性、耐摩耗性は一層苛酷になってきて
いる。また、機械の小型化、高速化に伴い、機械油、自
動車用駆動系油、グリース等の耐金属疲労特性のニーズ
も高まっている。これらの課題を解決するために、例え
ば、添加剤としてアルキルジチオリン酸亜鉛(Zn−D
TP)が考えられるが、該Zn−DTPを添加した潤滑
剤は、耐金属疲労性の改良が見られないという欠点があ
る。
らなされたもので、耐金属疲労性が大幅に改良された機
械油組成物、自動車用駆動系油組成物又はグリース組成
物を提供することを目的とするものである。
ねた結果、添加剤として、銅−ジアルキルジチオホスフ
ェートを使用することにより本発明の目的を効果的に達
成しうることを見出し本発明を完成したものである。す
なわち、本発明の要旨は下記のとおりである。 1.基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェートを配合
してなる機械油組成物。 2.基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェートを配合
してなる自動車用駆動系油組成物。 3.基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェートを配合
してなるグリース組成物。 4.基油に、組成物全量基準で、1〜500ppm(金
属銅基準)の銅−ジアルキルジチオホスフェートを配合
してなる機械油組成物。 5.基油に、組成物全量基準で、1〜500ppm(金
属銅基準)の銅−ジアルキルジチオホスフェートを配合
してなる自動車用駆動系油組成物。 6.基油に、組成物全量基準で、1〜10,000pm
(金属銅基準の銅−ジアルキルジチオホスフェートを配
合してなるグリース組成物。
明する。先ず、本発明の機械油組成物、自動車用駆動系
油組成物及びグリース組成物においては、基油として鉱
油及び/又は合成油が用いられる。この鉱油や合成油に
ついては、一般に潤滑油の基油として用いられているも
のであればよく、特に制限はないが、40℃における動
粘度が1〜700mm2 /s、特に10〜460mm2
/sの範囲にあるものが好適である。基油の粘度が高す
ぎると、低温特性が悪化する場合があり、逆に低すぎる
と、充分な油膜が形成されない場合があり好ましくな
い。また、この基油の%CA は酸化安定性の点で、10
以下であるものが好ましく、5以下であるものがさらに
好ましい。さらに、低温流動性の指標である流動点につ
いては特に制限はないが、−10℃以下であるのが好ま
しく、特に−15℃以下であるものが好ましい。また、
粘度指数は高温時の粘度を高く保つ上で、95以上のも
のが好ましい。
り、用途などに応じて適宜選定すればよい。鉱油として
は、例えばパラフィン系鉱油,ナフテン系鉱油,中間基
系鉱油などが挙げられ、具体例としては、溶剤精製また
は水添精製による軽質ニュートラル油,中質ニュートラ
ル油,重質ニュートラル油,ブライトストックなどを挙
げることができる。なかでも、軽質ニュートラル油,中
質ニュートラル油が好ましい。
レフィン(PAO),α−オレフィンコポリマー,ポリ
ブテン,アルキルベンゼン,ポリオールエステル,二塩
基酸エステル,ポリオキシアルキレングリコール,ポリ
オキシアルキレングリコールエステル,ポリオキシアル
キレングリコールエーテル,ヒンダードエステル,シリ
コーンオイルなどを挙げることができる。なかでも、P
AO,α−オレフィンコポリマーが好ましい。これらの
基油は、それぞれ単独で、あるいは二種以上を組み合わ
せて使用することができ、鉱油と合成油を組み合わせて
使用してもよい。
度を付与するために、上記基油に増ちょう剤が配合され
る。該増ちょう剤としては、特に制限はなく、石鹸系、
非石鹸系いずれも使用できる。石鹸系としては、脂肪酸
をアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等の金属水酸
化物でケン化した金属石鹸が挙げられる。その金属とし
ては、ナトリウム、カルシウム、リチウム、アルミニウ
ム等が挙げられ、脂肪酸としては、油脂やそれを加水分
解してグリセリンを除いた粗製脂肪酸、ステアリン酸等
のモノカルボン酸や12−ヒドロキシステアリン酸等の
モノヒドロキシカルボン酸、アゼライン酸等の二塩基酸
や芳香族酸が挙げられる。これらのうち、炭素数12〜
24の脂肪酸又は、これと二塩基酸もしくは芳香族酸と
の併用が好ましい。
系、クレイ系の無機化合物;モノウレア系、ジウレア
系、トリウレア系、テトラウレア系、ウレタン系、ナト
リウムテレフタラメート系が挙げられる。中でも一般式
(1)で表されるジウレア系や、一般式(2)で表され
るトリウレア系が好ましい。
の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜1
6のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭
素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シ
クロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンであ
る。R2は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水素基
またはその誘導体基である。R3は、炭素数2〜24の
一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜16
のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭素
数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シク
ロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンであ
る。
の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜1
6のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または炭
素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、シ
クロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンであ
る。R5は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水素基
またはその誘導体基、または二価のトリアジン誘導体基
であり、R6は、炭素数6〜15の二価の芳香族炭化水
素基またはその誘導体基である。R7は、炭素数2〜2
4の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基、炭素数1〜
16のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または
炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、好ましくは、
シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンで
ある。
〜40質量%、好ましくは3〜20質量%配合する。少
なすぎると、所望のちょう度が得られない場合があり、
多すぎると、グリースの潤滑性が低下する場合があり好
ましくない。
チオホスフェート(以下Cu−DTPということもあ
る。)について説明する。Cu−DTPは下記一般式
(3)で表される。
は炭素数1〜20のアルキル基を示し、具体的には、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチ
ル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル
基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各
種ウンデシル基、各種ドデシル基、各種トリデシル基、
各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基、各種ヘキサ
デシル基、各種ヘプタデシル基、各種オクタデシル基、
各種ノナデシル基、各種エイコシル基を挙げることがで
き、R8 〜R11は同一でも異なっていてもよい。なかで
も、炭素数3〜8のアルキル基が好ましい。
機械油組成物、自動車用駆動系油組成物の場合、基油
に、組成物全量基準で、金属銅として、1〜500pp
mの割合である。1ppm未満では本発明の効果が充分
でなく、500ppmを超えると、量に見合った効果が
発現しない。好ましくは10〜200ppmの範囲であ
り、より好ましくは10〜100ppmの範囲である。
成物全量基準で、金属銅として、1〜10,000pp
mの割合である。1ppm未満では本発明の効果が充分
でなく、10,000ppmを超えると、量に見合った
効果が発現しない。好ましくは40〜8,000ppm
の範囲であり、より好ましくは160〜4,000pp
mの範囲である。
組成物は、基油にCu−DTPを配合することにより得
られ、グリース組成物は、基油に増ちょう剤とCu−D
TPを配合することにより得られるが、さらに通常潤滑
油の特性を向上させるために、酸化防止剤,油性剤,極
性剤無灰系分散剤、金属系清浄剤、流動点降下剤、防錆
剤、消泡剤などの公知の添加剤を、本発明の目的を損な
わない範囲で適宜配合することができる。
受、直動運動軸受、歯車、ボールネジなどに好適に使用
され、自動車用駆動系油組成物は歯車、転がり軸受、直
動運動軸受、無段変速機などに好適に使用され、さら
に、グリース組成物は、自動車、電気機器、建設機械、
工作機械等の各種機械に広く使用される。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 [実施例1、比較例1]比較例1の試料油として、パラ
フィン系基油(40℃における動粘度;32mm2 /
s)にCa−スルホネート(0.3質量%)、ポリブテ
ニルコハク酸イミド(2.0質量%)、アミン系酸化防
止剤(0.3質量%)を添加したものを調製した。さら
に、その試料油に、Cu−DTP〔前記一般式(3)に
おいて、R 8 〜R11 が炭素数4、6、8のアルキル
基の場合の混合物〕40ppm(金属銅として)を添加
して実施例1の試料油を調製した。その試料油を下記の
要領で、疲労寿命(L50)試験を行った。その結果を第
1表に示す。なお、上記の添加量は、組成物全量基準の
値である。疲労寿命(L50)試験 下記条件でテストピースに疲労剥離が発生するまでの総
回転数を測定した。 試験機;転がり疲れ試験機、荷重;4.78GPa、テ
ストピース;SUJ2、油温;80℃、試験鋼球;φ
9.525mm(NSK51305用)
記載のとおりにグリース組成物を調製し、前記と同様に
疲労寿命(L 50)等の物性を測定した。結果を第2表に
示す。
改良された潤滑剤油組成物を提供することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェ
ートを配合してなる機械油組成物。 - 【請求項2】 基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェ
ートを配合してなる自動車用駆動系油組成物。 - 【請求項3】 基油に、銅−ジアルキルジチオホスフェ
ートを配合してなるグリース組成物。 - 【請求項4】 基油に、組成物全量基準で、1〜500
ppm(金属銅基準の銅−ジアルキルジチオホスフェー
トを配合してなる機械油組成物。 - 【請求項5】 基油に、組成物全量基準で、1〜500
ppm(金属銅基準の銅−ジアルキルジチオホスフェー
トを配合してなる自動車用駆動系油組成物。 - 【請求項6】 基油に、組成物全量基準で、1〜10,
000pm(金属銅基準の銅−ジアルキルジチオホスフ
ェートを配合してなるグリース組成物。
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JP2005133792A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Koyo Seiko Co Ltd | 減速機とそれを用いた電動パワーステアリング装置 |
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- 2002-05-29 JP JP2002155598A patent/JP4198391B2/ja not_active Expired - Fee Related
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