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JP2003189466A - サージ防護装置 - Google Patents

サージ防護装置

Info

Publication number
JP2003189466A
JP2003189466A JP2001380599A JP2001380599A JP2003189466A JP 2003189466 A JP2003189466 A JP 2003189466A JP 2001380599 A JP2001380599 A JP 2001380599A JP 2001380599 A JP2001380599 A JP 2001380599A JP 2003189466 A JP2003189466 A JP 2003189466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
surge
varistor
surge protection
protection device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001380599A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kitagawa
淳 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daito Communication Apparatus Co Ltd
Original Assignee
Daito Communication Apparatus Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daito Communication Apparatus Co Ltd filed Critical Daito Communication Apparatus Co Ltd
Priority to JP2001380599A priority Critical patent/JP2003189466A/ja
Publication of JP2003189466A publication Critical patent/JP2003189466A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サージ電圧をより大きくかつより高速に抑制
できるサージ防護装置を提供する。 【解決手段】 バリスタと、PNPN素子12とを直列に
接続する。全体のブレークオーバ電圧がバリスタのバリ
スタ電圧とPNPN素子12のブレークオーバ電圧との和
と略等しくなる。サージが流入すると、全体のブレーク
オーバ電圧にてPNPN素子が短絡する。全体のブレー
クオーバ電圧よりも小さいバリスタの電圧特性にてサー
ジ電圧を抑制できる。サージ電圧をより大きく抑制でき
るとともに、PNPN素子12が高応答性を有することに
より、サージ電圧をより高速に抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧制限素子を備
えたサージ防護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば電話機やコンピュータ施
設などの高信頼性を要求される回路などのサージ防護用
として、ヒューズ体としてのヒューズと、非直線的な電
圧−電流特性を有する電圧制限素子としての金属酸化物
バリスタとを直列に接続したサージ防護装置が用いられ
ている。
【0003】ここで、金属酸化物バリスタは、被防護回
路の始動および停止の際に発生するノイズによって頻繁
に過電流が流れて劣化しないために、たとえば通常の交
流100Vの商用電源に対して用いる場合には、バリス
タ電圧が240V程度のものが選択される。
【0004】そして、このサージ防護装置は、被防護回
路が接続されている単相の商用電源線の間、あるいは商
用電源線、各電源線、およびアースの間などに挿入して
接続する。
【0005】この後、たとえば雷サージなどが商用電源
線に流入すると、金属酸化物バリスタがサージ電圧に対
して低抵抗となって大きな電流を流し、エネルギを吸収
する。
【0006】また、金属酸化物バリスタは許容値を越え
るエネルギが通過すると破損して短絡することにより、
二次的な障害を引き起こすおそれがあるため、この金属
酸化物バリスタを直ちに被防護回路から遮断しなければ
ならない場合があるが、この場合には、ヒューズが金属
酸化物バリスタの破損時に流れる過電流にて溶断し、こ
の金属酸化物バリスタを被防護回路から遮断する。
【0007】しかしながら、このサージ防護装置では、
サージ電流にて金属酸化物バリスタの端子間電圧が上昇
することにより、サージ電圧の抑制が充分でなく、この
金属酸化物バリスタが接続された電源の電圧が変動す
る。この結果、たとえば被防護回路が半導体集積回路な
どの電源電圧の変動に敏感な回路である場合などは、こ
の被防護回路に好ましくない影響を与えるおそれがあ
る。
【0008】また、金属酸化物バリスタとサージ防護素
子としてのいわゆるガスアレスタとを直列に接続したサ
ージ防護装置も用いられている。
【0009】ここで、このサージ防護装置は、全体のブ
レークオーバ電圧が金属酸化物バリスタのバリスタ電圧
とガスアレスタのブレークオーバ電圧との和となる。こ
のため、たとえば通常の交流100Vの商用電源間に用
いる場合には、上述のサージ防護装置と同様に、全体の
ブレークオーバ電圧が240V以上となるように金属酸
化物バリスタおよびガスアレスタを選択する。
【0010】そして、このサージ防護装置は、たとえば
雷サージなどが商用電源線に流入すると、この雷サージ
にてガスアレスタの端子間電圧がこのガスアレスタの放
電開始電圧を越え、ガスアレスタがアーク放電を開始す
る。これにより、ガスアレスタを通過する際にサージ電
圧はたとえば数十V位にまで低減されるため、このサー
ジ電圧をより低い金属酸化物バリスタの電圧特性に抑制
できる。このとき、このサージ防護装置に用いた金属酸
化物バリスタは、上述のヒューズと金属酸化物とを直列
に接続したサージ防護装置に用いた金属酸化物バリスタ
よりもバリスタ電圧が小さいため、よりサージ電圧を抑
制できる。
【0011】しかしながら、このサージ防護装置では、
サージ電圧がガスアレスタに印加されてからこのガスア
レスタのアーク放電領域に達するまでに数μ秒かかるな
ど動作応答速度が比較的遅いため、このアーク放電を開
始するまでの数μ秒の間、サージから電気機器を防護で
きないおそれがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ヒュ
ーズと金属酸化物バリスタとを直列に接続したサージ防
護装置では、サージ電圧の抑制が充分でなく、金属酸化
物バリスタとガスアレスタとを直列に接続したサージ防
護装置では、サージ電圧の抑制までの動作応答速度が比
較的遅いという問題点を有している。
【0013】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、サージ電圧をより大きくかつより高速に抑制できる
サージ防護装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のサージ防
護装置は、電圧制限素子と、この電圧制限素子に直列に
接続されサージにて短絡するサージ防護素子とを具備し
たものである。
【0015】そして、電圧制限素子と、サージにて短絡
するサージ防護素子とを直列に接続したことにより、全
体のブレークオーバ電圧が電圧制限素子の制限電圧とサ
ージ防護素子のブレークオーバ電圧との和と略等しくな
る。これにより、サージが流入すると、全体のブレーク
オーバ電圧にてサージ防護素子が短絡し、この全体のブ
レークオーバ電圧よりも小さい電圧制限素子の電圧特性
にてサージ電圧が抑制される。
【0016】請求項2記載のサージ防護装置は、請求項
1記載のサージ防護装置において、電圧制限素子および
サージ防護素子と直列に接続されたヒューズ体と、この
ヒューズ体の溶断と連動して報知手段を起動させる起動
手段とを具備したものである。
【0017】そして、サージにより電圧制限素子が破損
して過電流が流入すると、この電圧制限素子に直列に接
続したヒューズ体がこの過電流により溶断し、このヒュ
ーズ体の溶断と連動して起動手段が報知手段を起動させ
る。この結果、この報知手段により電圧制限素子の破損
およびヒューズ体の溶断が容易かつ確実に発見される。
【0018】請求項3記載のサージ防護装置は、請求項
2記載のサージ防護装置において、電圧制限素子、サー
ジ防護素子、ヒューズ体および起動手段は、一体に形成
され、被防護回路に着脱可能であるものである。
【0019】そして、電圧制限素子、サージ防護素子、
ヒューズ体および起動手段を一体に形成し、被防護回路
に着脱可能であることにより、電圧制限素子の破損およ
びヒューズ体の溶断後に容易に交換される。
【0020】請求項4記載のサージ防護装置は、請求項
1ないし3いずれか一記載のサージ防護装置において、
電圧制限素子は、バリスタであるものである。
【0021】そして、電圧制限素子が比較的安価なバリ
スタであることにより、製造コストが抑制される。
【0022】請求項5記載のサージ防護装置は、請求項
1ないし4いずれか一記載のサージ防護装置において、
サージ防護素子は、PNPN素子であるものである。
【0023】そして、サージ防護素子は比較的安価なP
NPN素子であることにより、製造コストが抑制され
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明のサージ防護装置の
一実施の形態の構成を図1ないし図8を参照して説明す
る。
【0025】図1ないし図8において、1はサージ防護
装置である。このサージ防護装置1は、中空な略矩形箱
状のケース体2を有している。このケース体2は、それ
ぞれ絶縁性の合成樹脂にて形成された上部ケース3と下
部ケース4とを嵌着させて構成されている。また、上部
ケース3の長手方向の略中心域には、第1の隔壁部3aが
この上部ケース3の高さ方向下側、すなわち鉛直下方向
に突出して形成されている。一方、下部ケース4の略中
心域には、第2の隔壁部4aがこの下部ケース4の厚さ方
向上側、すなわち鉛直上方向に突出し、この下部ケース
4の幅方向に沿ってこの下部ケース4の幅寸法の半分ほ
ど形成されている。
【0026】そして、上部ケース3を下部ケース4に嵌
着させた状態でこれら第1の隔壁部3aおよび第2の隔壁
部4aが接合し、電圧制限素子収容部5およびヒューズ体
収容部6をケース体2の幅方向に隣接させて区画形成し
ている。このヒューズ体収容部6は、電圧制限素子収容
部5よりも幅狭に区画形成されている。
【0027】また、電圧制限素子収容部5には、電圧制
限素子としての略円形板状のバリスタ11が、図4に示す
ように厚さ方向をケース体2の幅方向に略沿わせて収容
されている。このバリスタ11は、たとえば金属酸化物バ
リスタとしての酸化亜鉛(ZnO)バリスタであり、図
6に示すような電圧−電流特性を有している。ここで、
はこのバリスタ11のバリスタ電圧である。さらに、
このバリスタ11は、略円板形状のバリスタ本体11aを有
している。
【0028】ここで、バリスタ本体11aは、たとえば酸
化亜鉛を主成分とした粉体を焼成して円板形状に形成し
た図示しないセラミック体を、図示しない一対の電極で
挟持して形成されており、これら図示しない一対の電極
には、それぞれ外部接続用の端子11b,11cがケース体2
の長手方向に略沿って突出して設けられている。
【0029】さらに、ケース体2内の幅方向の一端にお
けるバリスタ11の端子11b,11cの突出した側には、サー
ジ防護素子としての略矩形状のPNPN電流制御型双方
向シリコンサイリスタ、すなわちいわゆるPNPN素子
12が配設されている。このPNPN素子12は、図7に示
すような電圧−電流特性を有し、図3に示すように長手
方向をケース体2の幅方向に略沿わせて配設されてい
る。ここで、VはこのPNPN素子12のブレークオー
バ電圧である。
【0030】また、このPNPN素子12の上面には、板
状の外部接続用の端子12a,12b,12cがこのPNPN素
子12の上方に突出形成されている。これら端子12a,12c
は、それぞれこのPNPN素子12の両端の図示しないP
層および図示しないN層と接続されており、端子12bは
PNPN素子12の中央の図示しないP層と接続されてい
る。さらに、端子12aには、バリスタ11の端子11bが、た
とえばはんだなどにて溶着されて電気的に接続されてい
る。
【0031】そして、PNPN素子12の端子12cの先端
は、このPNPN素子12の側方に向けて、略矩形板状の
電源端子13の一端とたとえばはんだなどにて溶着されて
電気的に接続されている。ここで、この電源端子13にお
けるPNPN素子12の端子12cが接続された一端は、略
垂直に折り曲げられており、この電源端子13は断面視略
L字状に形成されて下部ケース4の上面の一部に係止さ
れている。さらに、下部ケース4におけるこの電源端子
13の下側には、端子孔14が厚さ方向に貫通して設けら
れ、電源端子13は、この端子孔14に嵌挿されて下部ケー
ス4の外側に突出している。
【0032】一方、ヒューズ体収容部6には、ヒューズ
保護体としての略円筒形状のヒューズ管15が、第1の隔
壁部3aおよび第2の隔壁部4aにてケース体2の長手方向
に略沿って挟持されて収容され、このヒューズ管15にて
ヒューズ体収容部6に区画して表示室21が形成されてい
る。ここで、このヒューズ管15の軸方向における表示室
21と反対側の一端には、このヒューズ管15の外径寸法と
略等しい内径寸法を有した略有底円筒状の嵌着体22が嵌
着されている。また、この嵌着体22の底面における略中
心域には、貫通孔22aが設けられている。
【0033】さらに、第2の隔壁部4aには、嵌着体22に
おける表示室21と反対側の一端に対向してクランク状に
折り曲げ形成された中継端子23が取り付けられている。
また、第2の隔壁部4aの上側には、嵌挿穴23aがこの第
2の隔壁部4aの厚さ方向に設けられ、この嵌挿穴23aに
は、中継端子23の一端が嵌挿されて係止されている。そ
して、ヒューズ管15内には、このヒューズ管15の中心軸
に略沿って挿通されこのヒューズ管15に収容されたヒュ
ーズ体としてのヒューズ線24が挿通され、貫通孔22aを
通して中継端子23にたとえばはんだなどにて溶着されて
いる。このヒューズ線24は、たとえば銀(Ag)を主成
分とする低融点合金などにて細線状に形成されている。
【0034】また、ヒューズ管15内におけるヒューズ線
24の周囲は、消弧部材としてのたとえば珪砂25にて充填
されている。さらに、中継端子23の略中心域には、略矩
形状の接続部26が切り起こし形成され、この接続部26に
は、バリスタ11の端子11cがたとえばはんだなどにて溶
着されて電気的に接続されている。この結果、図5に示
すように、バリスタ11、PNPN素子12、およびヒュー
ズ線24は直列に接続され、サージ防護装置1は図8に示
すような電圧−電流特性となっている。ここで、V
このサージ防護装置1全体のブレークオーバ電圧であ
り、このVはV とVとの和と略等しくなってい
る。
【0035】またさらに、ヒューズ管15の下方には、一
端が略垂直、すなわち断面視略L字状に折り曲げ形成さ
れた略矩形板状の負荷端子30が、この折り曲げられた一
端を第2の隔壁部4aに係合させて取り付けられている。
さらに、下部ケース4における表示室21の下側には、端
子孔31がこの下部ケース4の厚さ方向に貫通して設けら
れている。負荷端子30は、表示室21の内壁である第2の
隔壁部4aの外側面に略沿って、この端子孔31に嵌挿され
て下部ケース4の外側に突出している。そして、この負
荷端子30の下側端は、電源端子13の下側端と略等しい位
置まで突出している。
【0036】また、表示室21の上側には、図2に示すよ
うに、表示窓32がケース体2を貫通して設けられてお
り、この表示室21の内部には、導電性および弾性を有し
たヒューズ溶断表示手段としての可動片33が配設されて
いる。この可動片33は、一端側に表示部33aが略垂直、
すなわち断面視略L字状に折り曲げ形成されており、他
端側に弾性を持たせたばね部33bが、一端側に向けて表
示部33aと同側に断面視略U字状に折り曲げ形成されて
いる。さらに、可動片33は、表示部33a側の端をヒュー
ズ管15の表示室21に臨む側の一端に対向させて配設され
ており、ばね部33bは、負荷端子30の側面に当接させて
電気的に接続されている。
【0037】そして、可動片33における表示部33a側に
は、ヒューズ線24の一端がたとえばはんだなどにて溶着
されて電気的に接続されている。このヒューズ線24によ
り、可動片33はこのヒューズ線24に引っ張られる方向に
この可動片33自身の弾性に抗してヒューズ管15の端部に
向けて弾性変形されている。この結果、可動片33の表示
部33aが表示窓32からケース体2内に退避した状態とな
り、ヒューズ線24が溶断などして切断すると、この可動
片33自身の有する弾性力にてこの可動片33が復元し、表
示部33aが表示窓32を閉塞する位置、すなわち図1にお
いて二点鎖線で示す位置にまで移動する。
【0038】さらに、表示室21内の下部ケース4には、
第3の隔壁部34が下部ケース4の厚さ方向上側に突出し
て形成され、この第3の隔壁部34により、表示室21内に
接点室35が区画形成されている。この接点室35の下側に
おける下部ケース4には、貫通孔35aがこの下部ケース
4を厚さ方向に貫通して設けられており、この貫通孔35
aには、略矩形板状の警報端子41が嵌挿されて、この下
部ケース4の外側に突出している。
【0039】ここで、この警報端子41は、導電性および
弾性を有した長手状の第1の警報端子41aと、導電性を
有した長手状の第2の警報端子41bとを、絶縁部材とし
ての警報部絶縁板41cを介して互いに絶縁して一体に接
合して形成されている。また、これら第1の警報端子41
aと第2の警報端子41bとのケース体2の内側の端は、所
定の間隙を介して対向した自由端となっている。さら
に、警報端子41は、電源端子13および負荷端子30よりも
ケース体2の外側への突出量が少ない。
【0040】また、第1の警報端子41aにおける自由端
には、略球面状の接点部42が一体に形成され、この接点
部42は、第3の隔壁部34をケース体2の長手方向に貫通
し表示室21側に突出している。これら警報端子41および
接点部42により起動手段43が構成され、ヒューズ線24の
溶断により可動片33が復元すると、この可動片33により
接点部42が接点室35の内側へ押し込まれて第1の警報端
子41aおよび第2の警報端子41bが短絡する。この結果、
ヒューズ線24の溶断に連動して図示しない報知手段とし
てのたとえばブザーなどの警報回路が起動される。
【0041】そして、サージ防護装置1は、バリスタ1
1、PNPN素子12、およびヒューズ線24などを一体に
形成してケース体2に収容したことにより、図示しない
被防護回路に図示しないホルダなどを介して着脱可能
な、いわゆるプラグインタイプとなっている。
【0042】次に、上記一実施の形態の動作を説明す
る。
【0043】まず、サージ防護装置1を、図示しない被
防護回路に接続された図示しないホルダに取り付ける。
このとき、電源端子13、負荷端子30、および警報端子41
をそれぞれ図示しないホルダの所定の端子に挿入させて
取り付ける。
【0044】この状態で、図示しない被防護回路にブレ
ークオーバ電圧Vを越えたサージ電圧が流入しようと
すると、PNPN素子12が高速に反応し、このPNPN
素子12が短絡する。
【0045】すると、バリスタ11がPNPN素子12に直
列に接続されていることにより、サージ防護装置1全体
の抵抗値がバリスタ11の抵抗値と略等しくなるため、ブ
レークオーバ電圧Vよりも小さい電圧特性を有するバ
リスタ11にてサージ電圧がこのバリスタ11の電圧特性に
抑制される。
【0046】また、サージによりバリスタ11に所定のエ
ネルギよりも大きいエネルギが流入すると、バリスタ11
が短絡して破損し、サージ防護装置1に過電流が流れ
る。
【0047】すると、ヒューズ線24がこの過電流にて溶
断し、バリスタ11を図示しない被防護回路から遮断す
る。
【0048】この際に、可動片33が弾性力にて復元し、
この可動片33の表示部33aが表示室21の表示窓32を閉塞
して外部にヒューズ線24の溶断を伝達する。
【0049】さらに、可動片33の復元により、接点部42
がこの可動片33により接点室35の内側方向へ押し込まれ
て弾性変形し、第1の警報端子41aが第2の警報端子41b
と接触して短絡する。
【0050】この結果、図示しない警報回路が起動さ
れ、ヒューズ線24の溶断などが伝達される。
【0051】この場合には、この破損したサージ防護装
置1を図示しないホルダから取り外し、他の破損してい
ないサージ防護装置1と交換する。
【0052】上述したように、上記一実施の形態によれ
ば、バリスタ11と、PNPN素子12とを直列に接続した
ことにより、ブレークオーバ電圧Vがバリスタ電圧V
とブレークオーバ電圧Vとの和と略等しくなる。こ
れにより、このブレークオーバ電圧Vを、たとえば図
示しない従来のサージ防護装置のブレークオーバ電圧と
略等しくすると、通常の電圧に対しては図示しない従来
のサージ防護装置と同様に動作しつつサージ電圧に対し
てはPNPN素子12が短絡してブレークオーバ電圧V
よりも小さいバリスタ11の電圧特性にてサージ電圧を抑
制できる。この結果、サージ電圧をより大きく抑制でき
る。
【0053】また、PNPN素子12は、高応答性を有し
ていることにより、サージ電圧をより高速に抑制でき
る。
【0054】さらに、サージによりバリスタ11が破損す
ると、ヒューズ線24が過電流により溶断し、このヒュー
ズ線24の溶断と連動して起動手段43が図示しない警報回
路を起動させるため、バリスタ11の破損およびヒューズ
線24の溶断を容易かつ確実に発見できる。
【0055】そして、サージ防護装置1はプラグインタ
イプであるため、容易に交換できる。
【0056】また、可動片33の表示部33aを介してヒュ
ーズ線24の溶断を表示窓32から報知することにより、ヒ
ューズ線24の溶断を容易に目視にて確認できるととも
に、比較的簡単な構造で報知できることにより、サージ
防護装置1の製造性を向上できる。
【0057】さらに、ヒューズ管15の内部におけるヒュ
ーズ線24の周囲を珪砂25にて充填したことにより、この
珪砂25にてヒューズ線24を消弧でき、ヒューズ線24の溶
断時に発生する金属蒸気などが表示窓32からケース体2
の外側へ出ることを防止できる。
【0058】また、バリスタ11およびPNPN素子12は
比較的安価であることにより、製造コストを抑制でき
る。
【0059】そして、PNPN素子12の制御には、端子
12aおよび端子12cの二つの端子を接続するだけでよいた
め、容易に製造でき、製造性を向上できる。
【0060】なお、上記一実施の形態において、可動片
33は、ヒューズ線24の溶断を図示しない警報回路にて電
気的に報知させることができれば、表示部33aを設けず
ともよい。
【0061】あるいは、可動片33の表示部33aにてヒュ
ーズ線24の溶断を確実に報知できれば、図示しない警報
回路などに接続しなくてもよい。
【0062】そして、ヒューズ管15は、たとえば中継端
子23側に向けて拡開させてもよい。この場合には、ヒュ
ーズ線24の溶断時に発生する金属蒸気などが表示窓32か
らケース体2の外側へ出ることを防止できる。また、こ
の場合には、珪砂25はなくてもよい。
【0063】さらに、電圧制限素子はバリスタ11でなく
てもよく、サージ防護素子は高速に応答するものであれ
ばPNPN素子12でなくてもよい。
【0064】
【実施例】以下、上記一実施の形態のサージ防護装置に
よる電圧抑制効果の測定の一実施例を図9ないし図1
1、表1、および表2を参照して説明する。
【0065】本実施例においては、電源電圧を交流10
0Vとし、バリスタ11にバリスタ電圧Vが150Vの
ZNRV151U(松下電器産業株式会社製)を用い
た。さらに、PNPN素子12にブレークオーバ電圧V
が130VのKT40N14(新電元工業株式会社製)
を用い、ヒューズ線24に10Aの警報用ヒューズ(大東
通信機株式会社製)を用いた。
【0066】そして、本実施例のサージ防護装置1の電
圧抑制特性を測定した。この結果を図9に示す。なお、
第1の比較例として、バリスタ電圧Vが240Vのバ
リスタを用い、第2の比較例として、バリスタ電圧V
が150Vのバリスタを用いた。また、ヒューズ線24の
電圧降下はバリスタ11およびPNPN素子12と比較して
極めて小さいため省略した。
【0067】図9に示すように、本実施例のサージ防護
装置1は、電流が小さいときには、第1の比較例と略等
しい電圧抑制特性であるが、電流を大きくするとPNP
N素子12が短絡し、第2の比較例と略等しい電圧抑制特
性になることがわかる。
【0068】次に、本実施例のサージ防護装置1に、8
/20μsのサージ電流波形を、2kVから14kVま
で2kVずつ充電圧を変化させつつ印加し、電流値およ
び電圧値を測定した。この結果を図10および表1に示
す。なお、第3の比較例として、バリスタ電圧Vが2
40Vのバリスタと10Aの警報用ヒューズとを直列に
接続したものを用いた。
【0069】
【表1】
【0070】図10および表1に示すように、本実施例
のサージ防護装置1は、比較的高速なサージ電圧に対し
ても応答し、各充電圧において第3の比較例よりも電圧
を140Vほど抑制できることがわかる。また、充電圧
が14kVになった際にはヒューズ線24が溶断し、サー
ジ電圧にて破損して短絡したバリスタ11が図示しない電
源線を短絡して二次的な障害を引き起こすことを防止し
ている。
【0071】次に、本実施例および第3の比較例を用い
て、10/1000μsのサージ電流波形を、4.3k
Vから17kVまで充電圧を変化させつつ電流値および
電圧値を測定した結果を、図11および表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】図11および表2に示すように、10/1
000μsのサージ電流波形においても、本実施例は第
3の比較例よりも電圧を120Vほど抑制していること
がわかる。
【0074】なお、上記一実施例において、バリスタ11
のバリスタ電圧Vは、電源電圧のピーク値よりも大き
いものを選定する。これは、サージ電圧にてPNPN素
子12が短絡した後、電源電圧波形の続流によりバリスタ
11に大きい電流が流れ、バリスタ11の温度が上昇するな
どしてこのバリスタ11が破損することを防止するためで
ある。
【0075】そして、バリスタ11のバリスタ電圧V
電源電圧波形のピーク値よりも大きく最もこのピーク値
に近いものにすることにより、電圧抑制効果を最大限に
発揮できるとともに、サージ電圧がサージ防護装置1を
通過した後確実に続流を防止できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載のサージ防護装置によれ
ば、電圧制限素子と、サージにて短絡するサージ防護素
子とを直列に接続したことにより、全体のブレークオー
バ電圧が電圧制限素子の制限電圧とサージ防護素子のブ
レークオーバ電圧との和と略等しくなる。これにより、
サージが流入すると、全体のブレークオーバ電圧にてサ
ージ防護素子が短絡し、この全体のブレークオーバ電圧
よりも小さい電圧制限素子の電圧特性にてサージ電圧を
抑制できる。
【0077】請求項2記載のサージ防護装置によれば、
請求項1記載のサージ防護装置の効果に加え、サージに
より電圧制限素子が破損して過電流が流入すると、この
電圧制限素子に直列に接続したヒューズ体がこの過電流
により溶断し、このヒューズ体の溶断と連動して起動手
段が報知手段を起動させる。この結果、この報知手段に
より電圧制限素子の破損およびヒューズ体の溶断を容易
かつ確実に発見できる。
【0078】請求項3記載のサージ防護装置によれば、
請求項2記載のサージ防護装置の効果に加え、電圧制限
素子、サージ防護素子、ヒューズ体および起動手段を一
体に形成し、被防護回路に着脱可能であることにより、
電圧制限素子の破損およびヒューズ体の溶断後に容易に
交換できる。
【0079】請求項4記載のサージ防護装置によれば、
請求項1ないし3いずれか一記載のサージ防護装置の効
果に加え、電圧制限素子が比較的安価なバリスタである
ことにより、製造コストを抑制できる。
【0080】請求項5記載のサージ防護装置によれば、
請求項1ないし4いずれか一記載のサージ防護装置の効
果に加え、サージ防護素子は比較的安価なPNPN素子
であることにより、製造コストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサージ防護装置の一実施の形態を示す
側面断面図である。
【図2】同上サージ防護装置を示す上面図である。
【図3】同上サージ防護装置を示す正面断面図である。
【図4】同上サージ防護装置を示す側面断面図である。
【図5】同上サージ防護装置を示す回路図である。
【図6】同上サージ防護装置の電圧制限素子の電圧−電
流特性を示すグラフである。
【図7】同上サージ防護装置のサージ防護素子の電圧−
電流特性を示すグラフである。
【図8】同上サージ防護装置のサージ防護素子と電圧制
限素子を直列に接続した際の電圧−電流特性を示すグラ
フである。
【図9】同上サージ防護装置の一実施例における電圧制
限素子の制限電圧特性を示すグラフである。
【図10】同上サージ防護装置の一実施例における電圧
抑制特性を示すグラフである。
【図11】同上サージ防護装置の一実施例における他の
電圧抑制特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 サージ防護装置 11 電圧制限素子としてのバリスタ 12 サージ防護素子としてのPNPN素子 24 ヒューズ体としてのヒューズ線 43 起動手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制限素子と、 この電圧制限素子に直列に接続されサージにて短絡する
    サージ防護素子とを具備したことを特徴としたサージ防
    護装置。
  2. 【請求項2】 電圧制限素子およびサージ防護素子と直
    列に接続されたヒューズ体と、 このヒューズ体の溶断と連動して報知手段を起動させる
    起動手段とを具備したことを特徴とした請求項1記載の
    サージ防護装置。
  3. 【請求項3】 電圧制限素子、サージ防護素子、ヒュー
    ズ体および起動手段は、一体に形成され、被防護回路に
    着脱可能であることを特徴とした請求項2記載のサージ
    防護装置。
  4. 【請求項4】 電圧制限素子は、バリスタであることを
    特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載のサージ防
    護装置。
  5. 【請求項5】 サージ防護素子は、PNPN素子である
    ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか一記載のサ
    ージ防護装置。
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