JP2003163386A - 圧電/電歪デバイス - Google Patents
圧電/電歪デバイスInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】実作動部とその他の部分とで機械的特性や電気
的特性等を異にすることができ、種々の用途に応じて、
最適なデバイス特性を実現させる。 【解決手段】薄板部12a及び12bと、可動部20a
及び20bと、固定部14とを具備するセラミック基体
16上に、一方の電極24と他方の電極26が櫛歯状の
断面となるようにそれぞれ互い違いに積層され、これら
一方の電極24と他方の電極26が圧電/電歪層22を
間に挟んで重なり合って構成された圧電/電歪素子18
a及び18bが形成された圧電/電歪デバイス10にお
いて、第1層目の圧電/電歪層22Aを、薄板部12a
の一部から固定部14の一部にかけて形成された第1の
圧電/電歪材料による第1の部分22A1と、固定部1
4の一部に形成された第2の圧電/電歪材料による第2
の部分22A2とにより構成する。
的特性等を異にすることができ、種々の用途に応じて、
最適なデバイス特性を実現させる。 【解決手段】薄板部12a及び12bと、可動部20a
及び20bと、固定部14とを具備するセラミック基体
16上に、一方の電極24と他方の電極26が櫛歯状の
断面となるようにそれぞれ互い違いに積層され、これら
一方の電極24と他方の電極26が圧電/電歪層22を
間に挟んで重なり合って構成された圧電/電歪素子18
a及び18bが形成された圧電/電歪デバイス10にお
いて、第1層目の圧電/電歪層22Aを、薄板部12a
の一部から固定部14の一部にかけて形成された第1の
圧電/電歪材料による第1の部分22A1と、固定部1
4の一部に形成された第2の圧電/電歪材料による第2
の部分22A2とにより構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック基体上
に、膜形成法によって形成された積層型の圧電/電歪素
子を少なくとも有し、かつ前記圧電/電歪素子にあって
は、圧電/電歪層と圧電/電歪材料を含む電極層とが互
い違いに櫛歯状に積層された構造を有している圧電/電
歪デバイスに関する。
に、膜形成法によって形成された積層型の圧電/電歪素
子を少なくとも有し、かつ前記圧電/電歪素子にあって
は、圧電/電歪層と圧電/電歪材料を含む電極層とが互
い違いに櫛歯状に積層された構造を有している圧電/電
歪デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電/電歪層を用いたアクチュエータ素
子やセンサ素子等の圧電/電歪デバイスでは、セラミッ
ク基体上に一方の電極層からなる配線パターンを、例え
ば印刷にて形成し、更にその上に、圧電/電歪層を印刷
によって形成した後、焼成にて固着させ、その後、他方
の電極層からなる配線パターンを形成するようにしてい
る(例えば特許文献1参照)。
子やセンサ素子等の圧電/電歪デバイスでは、セラミッ
ク基体上に一方の電極層からなる配線パターンを、例え
ば印刷にて形成し、更にその上に、圧電/電歪層を印刷
によって形成した後、焼成にて固着させ、その後、他方
の電極層からなる配線パターンを形成するようにしてい
る(例えば特許文献1参照)。
【0003】そして、配線パターンに対する電気信号の
供給により、圧電/電歪層に電界が印加され、その結
果、当該圧電/電歪層を変位させるというアクチュエー
タ素子として使用できる他、前記圧電/電歪層に加えら
れた圧力に応じて発生した電気信号を配線パターンより
取り出すセンサ素子として使用することができる。
供給により、圧電/電歪層に電界が印加され、その結
果、当該圧電/電歪層を変位させるというアクチュエー
タ素子として使用できる他、前記圧電/電歪層に加えら
れた圧力に応じて発生した電気信号を配線パターンより
取り出すセンサ素子として使用することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−320103号公報(図
1)
1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
圧電/電歪デバイスにおいては、セラミック基体上に電
極層と圧電/電歪層を互い違いに形成して、多層の圧電
/電歪駆動部を形成した場合、電極層の一部に接続端子
を形成する必要から、前記電極層の一部を、実際の駆動
部(又は感知部)として機能する部分(実作動部)から
外方にはみ出させることが行われる。この場合、電極層
の一部(はみ出し部分)と他の電極層との短絡を防止す
るために、圧電/電歪層も前記電極層の一部に合わせて
はみ出させることが考えられる。
圧電/電歪デバイスにおいては、セラミック基体上に電
極層と圧電/電歪層を互い違いに形成して、多層の圧電
/電歪駆動部を形成した場合、電極層の一部に接続端子
を形成する必要から、前記電極層の一部を、実際の駆動
部(又は感知部)として機能する部分(実作動部)から
外方にはみ出させることが行われる。この場合、電極層
の一部(はみ出し部分)と他の電極層との短絡を防止す
るために、圧電/電歪層も前記電極層の一部に合わせて
はみ出させることが考えられる。
【0006】しかし、上述の構成を採用した場合、前記
電極膜の一部とはみ出した圧電/電歪層と他の電極膜と
の間で不要な静電容量が形成され、その結果、電気信号
の供給に関するCR時定数の増大(反応速度が遅くな
る)等につながるおそれがある。
電極膜の一部とはみ出した圧電/電歪層と他の電極膜と
の間で不要な静電容量が形成され、その結果、電気信号
の供給に関するCR時定数の増大(反応速度が遅くな
る)等につながるおそれがある。
【0007】本発明は、このような課題を考慮してなさ
れたものであり、実作動部とその他の部分とで機械的特
性や電気的特性等を異にすることができ、例えば、実作
動部においては静電容量を大きくとれ、その他の部分で
は静電容量を小さくすることができるなど、種々の用途
に応じて、最適なデバイス特性を実現させることができ
る圧電/電歪デバイスを提供することを目的とする。
れたものであり、実作動部とその他の部分とで機械的特
性や電気的特性等を異にすることができ、例えば、実作
動部においては静電容量を大きくとれ、その他の部分で
は静電容量を小さくすることができるなど、種々の用途
に応じて、最適なデバイス特性を実現させることができ
る圧電/電歪デバイスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧電/電歪
デバイスは、セラミック基体上に、1以上の圧電/電歪
層と1以上の電極層とが互い違いに積層されて構成され
た圧電/電歪素子を有し、少なくとも1つの圧電/電歪
層は、2種類以上の材料が並列に配置されて構成されて
いることを特徴とする。
デバイスは、セラミック基体上に、1以上の圧電/電歪
層と1以上の電極層とが互い違いに積層されて構成され
た圧電/電歪素子を有し、少なくとも1つの圧電/電歪
層は、2種類以上の材料が並列に配置されて構成されて
いることを特徴とする。
【0009】これにより、例えば、電極層の一部に接続
端子を形成する場合において、前記電極層の一部を、実
際の駆動部(又は感知部)として機能する部分(実作動
部)から外方にはみ出させた場合、電極層の一部(はみ
出し部分)と他の電極層との短絡を防止するために、圧
電/電歪層も前記電極層の一部に合わせてはみ出させる
ことが考えられる。
端子を形成する場合において、前記電極層の一部を、実
際の駆動部(又は感知部)として機能する部分(実作動
部)から外方にはみ出させた場合、電極層の一部(はみ
出し部分)と他の電極層との短絡を防止するために、圧
電/電歪層も前記電極層の一部に合わせてはみ出させる
ことが考えられる。
【0010】このとき、本発明によれば、前記圧電/電
歪層のうち、前記電極層の一部と他の電極層との間に介
在された部分を例えば誘電率の低い材料で構成し、実作
動部に対応する部分を誘電率の高い材料で構成するとい
うことが実現できる。
歪層のうち、前記電極層の一部と他の電極層との間に介
在された部分を例えば誘電率の低い材料で構成し、実作
動部に対応する部分を誘電率の高い材料で構成するとい
うことが実現できる。
【0011】その結果、実作動部では静電容量が大きく
なり、圧電/電歪層での歪みの発生量が増大して、変位
が大きくなるという利点があると共に、実作動部以外の
部分では、静電容量が小さくなり、例えば電気信号の供
給に関するCR時定数の減少につながり、例えばアクチ
ュエータ部として使用した場合に、該アクチュエータ部
の高速動作を実現させることができる。
なり、圧電/電歪層での歪みの発生量が増大して、変位
が大きくなるという利点があると共に、実作動部以外の
部分では、静電容量が小さくなり、例えば電気信号の供
給に関するCR時定数の減少につながり、例えばアクチ
ュエータ部として使用した場合に、該アクチュエータ部
の高速動作を実現させることができる。
【0012】つまり、本発明においては、実作動部とそ
の他の部分とで機械的特性や電気的特性等を異にするこ
とができ、例えば、実作動部においては静電容量を大き
くとれ、その他の部分では静電容量を小さくすることが
できるなど、種々の用途に応じて、最適なデバイス特性
を実現させることができる。
の他の部分とで機械的特性や電気的特性等を異にするこ
とができ、例えば、実作動部においては静電容量を大き
くとれ、その他の部分では静電容量を小さくすることが
できるなど、種々の用途に応じて、最適なデバイス特性
を実現させることができる。
【0013】そして、前記構成において、前記少なくと
も1つの圧電/電歪層は、2種類以上の圧電/電歪材料
が並列に配置されて構成されていてもよい。
も1つの圧電/電歪層は、2種類以上の圧電/電歪材料
が並列に配置されて構成されていてもよい。
【0014】前記セラミック基体は、厚みの大きい固定
部と、該固定部から連続して形成され、かつ、厚みが前
記固定部よりも薄い一対の薄板部とを有し、前記圧電/
電歪素子は、一対の薄板部のうち、少なくとも1つの薄
板部の一部を含む面に形成されていてもよい。
部と、該固定部から連続して形成され、かつ、厚みが前
記固定部よりも薄い一対の薄板部とを有し、前記圧電/
電歪素子は、一対の薄板部のうち、少なくとも1つの薄
板部の一部を含む面に形成されていてもよい。
【0015】この場合、前記少なくとも1つの薄板部の
一部を含む面に形成される圧電/電歪素子のうち、前記
薄板部の一部から前記固定部の一部にかけて配設される
圧電/電歪材料を第1の圧電/電歪材料とし、前記固定
部の一部上に配設される圧電/電歪材料を第2の圧電/
電歪材料としたとき、前記第2の圧電/電歪材料の圧電
定数が前記第1の圧電/電歪材料の圧電定数よりも低い
ことが好ましい。
一部を含む面に形成される圧電/電歪素子のうち、前記
薄板部の一部から前記固定部の一部にかけて配設される
圧電/電歪材料を第1の圧電/電歪材料とし、前記固定
部の一部上に配設される圧電/電歪材料を第2の圧電/
電歪材料としたとき、前記第2の圧電/電歪材料の圧電
定数が前記第1の圧電/電歪材料の圧電定数よりも低い
ことが好ましい。
【0016】具体的には、前記第1の圧電/電歪材料の
圧電定数の絶対値が100×10-1 2m/V以上であ
り、前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が1
00×10-12m/V未満であるとよい。好ましくは、
前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が50×
10-12m/V以下であり、更に好ましくは、10×1
0-12m/V以下であるとよい。
圧電定数の絶対値が100×10-1 2m/V以上であ
り、前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が1
00×10-12m/V未満であるとよい。好ましくは、
前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が50×
10-12m/V以下であり、更に好ましくは、10×1
0-12m/V以下であるとよい。
【0017】また、前記第2の圧電/電歪材料の誘電率
が、前記第1の圧電/電歪材料の誘電率以下であっても
よい。
が、前記第1の圧電/電歪材料の誘電率以下であっても
よい。
【0018】また、前記第2の圧電/電歪材料は、温度
変化に対する感受性が、前記第1の圧電/電歪材料より
も低くてもよい。
変化に対する感受性が、前記第1の圧電/電歪材料より
も低くてもよい。
【0019】前記第2の圧電/電歪材料による層の厚さ
が、前記第1の圧電/電歪材料による層の厚さ以上であ
ってもよい。
が、前記第1の圧電/電歪材料による層の厚さ以上であ
ってもよい。
【0020】また、前記第1の圧電/電歪材料と前記第
2の圧電/電歪材料との境界部分は、前記薄板部の厚み
をdとしたとき、前記固定部上にあって、かつ、前記固
定部の内壁面の仮想延長面と前記薄板部の側面との交差
部分からd/2以上の距離に位置されていることが好ま
しい。
2の圧電/電歪材料との境界部分は、前記薄板部の厚み
をdとしたとき、前記固定部上にあって、かつ、前記固
定部の内壁面の仮想延長面と前記薄板部の側面との交差
部分からd/2以上の距離に位置されていることが好ま
しい。
【0021】そして、前記圧電/電歪素子は、少なくと
も2層以上の圧電/電歪層が積層されて構成されていて
もよい。
も2層以上の圧電/電歪層が積層されて構成されていて
もよい。
【0022】また、前記セラミック基体と前記圧電/電
歪層との間に別の層が介在していてもよい。
歪層との間に別の層が介在していてもよい。
【0023】前記セラミック基体における固定部と薄板
部は、セラミックグリーン積層体を焼成一体化してセラ
ミック積層体とした後、不要な部分を切除して構成され
ていてもよい。
部は、セラミックグリーン積層体を焼成一体化してセラ
ミック積層体とした後、不要な部分を切除して構成され
ていてもよい。
【0024】前記セラミック基体における固定部と薄板
部は、セラミックグリーン積層体を焼成一体化してセラ
ミック積層体とし、該セラミック積層体上に圧電/電歪
素子を形成して焼成した後、不要な部分を切除して構成
されていてもよい。
部は、セラミックグリーン積層体を焼成一体化してセラ
ミック積層体とし、該セラミック積層体上に圧電/電歪
素子を形成して焼成した後、不要な部分を切除して構成
されていてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電/電歪デ
バイスの実施の形態例を図1〜図11を参照しながら説
明する。
バイスの実施の形態例を図1〜図11を参照しながら説
明する。
【0026】この実施の形態に係る圧電/電歪デバイス
10は、圧電/電歪素子により電気的エネルギと機械的
エネルギとを相互に変換する素子を包含する概念であ
る。従って、各種アクチュエータや振動子等の能動素
子、特に、逆圧電効果や電歪効果による変位を利用した
変位素子として最も好適に用いられるほか、加速度セン
サ素子や衝撃センサ素子等の受動素子としても好適に使
用され得る。
10は、圧電/電歪素子により電気的エネルギと機械的
エネルギとを相互に変換する素子を包含する概念であ
る。従って、各種アクチュエータや振動子等の能動素
子、特に、逆圧電効果や電歪効果による変位を利用した
変位素子として最も好適に用いられるほか、加速度セン
サ素子や衝撃センサ素子等の受動素子としても好適に使
用され得る。
【0027】そして、この実施の形態に係る圧電/電歪
デバイス10は、図1に示すように、相対する一対の薄
板部12a及び12bと、これら薄板部12a及び12
bを支持する固定部14とが一体に形成されたセラミッ
ク基体16を具備し、一対の薄板部12a及び12bの
各一部にそれぞれ圧電/電歪素子18a及び18bが形
成されて構成されている。
デバイス10は、図1に示すように、相対する一対の薄
板部12a及び12bと、これら薄板部12a及び12
bを支持する固定部14とが一体に形成されたセラミッ
ク基体16を具備し、一対の薄板部12a及び12bの
各一部にそれぞれ圧電/電歪素子18a及び18bが形
成されて構成されている。
【0028】つまり、この圧電/電歪デバイス10は、
前記圧電/電歪素子18a及び18bの駆動によって一
対の薄板部12a及び12bが変位し、あるいは薄板部
12a及び12bの変位を、圧電/電歪素子18a及び
18bにより検出する構成を有する。従って、図1の例
では、薄板部12a及び12bと圧電/電歪素子18a
及び18bにてアクチュエータ部19a及び19bが構
成されることになる。このことから、一対の薄板部12
a及び12bは、固定部14によって振動可能に支持さ
れた振動部として機能することになる。
前記圧電/電歪素子18a及び18bの駆動によって一
対の薄板部12a及び12bが変位し、あるいは薄板部
12a及び12bの変位を、圧電/電歪素子18a及び
18bにより検出する構成を有する。従って、図1の例
では、薄板部12a及び12bと圧電/電歪素子18a
及び18bにてアクチュエータ部19a及び19bが構
成されることになる。このことから、一対の薄板部12
a及び12bは、固定部14によって振動可能に支持さ
れた振動部として機能することになる。
【0029】更に、一対の薄板部12a及び12bは、
各先端部分が内方に向かって肉厚とされ、該肉厚部分
は、薄板部12a及び12bの変位動作に伴って変位す
る可動部20a及び20bとして機能することになる。
以下、一対の薄板部12a及び12bの先端部分を可動
部20a及び20bと記す。
各先端部分が内方に向かって肉厚とされ、該肉厚部分
は、薄板部12a及び12bの変位動作に伴って変位す
る可動部20a及び20bとして機能することになる。
以下、一対の薄板部12a及び12bの先端部分を可動
部20a及び20bと記す。
【0030】なお、可動部20a及び20bの互いに対
向する端面34a及び34b間には、空隙(空気)36
を介在させるようにしてもよいし、図示しないが、これ
ら端面34a及び34bの間に可動部20a及び20b
の構成部材と同じ材質、あるいは異なる材質からなる複
数の部材を介在させるようにしてもよい。この場合、各
可動部20a及び20bの互いに対向する端面34a及
び34bは、取付面34a及び34bとして機能するこ
とになる。
向する端面34a及び34b間には、空隙(空気)36
を介在させるようにしてもよいし、図示しないが、これ
ら端面34a及び34bの間に可動部20a及び20b
の構成部材と同じ材質、あるいは異なる材質からなる複
数の部材を介在させるようにしてもよい。この場合、各
可動部20a及び20bの互いに対向する端面34a及
び34bは、取付面34a及び34bとして機能するこ
とになる。
【0031】セラミック基体16は、例えばセラミック
グリーン積層体を焼成により一体化したセラミック積層
体で構成されている。これについては後述する。
グリーン積層体を焼成により一体化したセラミック積層
体で構成されている。これについては後述する。
【0032】このようなセラミックスの一体化物は、各
部の接合部に接着剤が介在しないことから、経時的な状
態変化がほとんど生じないため、接合部位の信頼性が高
く、かつ、剛性確保に有利な構造であることに加え、後
述するセラミックグリーンシート積層法により、容易に
製造することが可能である。
部の接合部に接着剤が介在しないことから、経時的な状
態変化がほとんど生じないため、接合部位の信頼性が高
く、かつ、剛性確保に有利な構造であることに加え、後
述するセラミックグリーンシート積層法により、容易に
製造することが可能である。
【0033】そして、圧電/電歪素子18a及び18b
は、後述のとおり別体として圧電/電歪素子18a及び
18bを準備して、セラミック基体16に膜形成法を用
いることにより、直接セラミック基体16に形成される
こととなる。
は、後述のとおり別体として圧電/電歪素子18a及び
18bを準備して、セラミック基体16に膜形成法を用
いることにより、直接セラミック基体16に形成される
こととなる。
【0034】この圧電/電歪素子18a及び18bは、
圧電/電歪層22と前記圧電/電歪層22の両側に形成
された一対の電極24及び26とを有して構成され、前
記一対の電極24及び26のうち、一方の電極24が少
なくとも一対の薄板部12a及び12bの上に形成され
ている。
圧電/電歪層22と前記圧電/電歪層22の両側に形成
された一対の電極24及び26とを有して構成され、前
記一対の電極24及び26のうち、一方の電極24が少
なくとも一対の薄板部12a及び12bの上に形成され
ている。
【0035】本実施の形態では、圧電/電歪層22並び
に一対の電極24及び26をそれぞれ多層構造としてい
る。即ち、一方の電極24と他方の電極26が櫛歯状の
断面となるようにそれぞれ互い違いに積層し、これら一
方の電極24と他方の電極26が圧電/電歪層22を間
に挟んで重なり合った結果、多段構成とされた圧電/電
歪素子18a及び18bとした多層構造となっている。
しかし、このような多層構造に限らず単層構造であって
もよい。
に一対の電極24及び26をそれぞれ多層構造としてい
る。即ち、一方の電極24と他方の電極26が櫛歯状の
断面となるようにそれぞれ互い違いに積層し、これら一
方の電極24と他方の電極26が圧電/電歪層22を間
に挟んで重なり合った結果、多段構成とされた圧電/電
歪素子18a及び18bとした多層構造となっている。
しかし、このような多層構造に限らず単層構造であって
もよい。
【0036】圧電/電歪素子18a及び18bは、図2
の拡大図に示すように、圧電/電歪層22が4層構造
(第1層目〜第4層目の圧電/電歪層22A〜22D)
とされている。この図2において、一方の電極24は、
第1、第3及び第5の配線パターン24A、24B及び
24Cにて構成され、他方の電極26は、第2及び第4
の配線パターン26A及び26Bにて構成されている。
の拡大図に示すように、圧電/電歪層22が4層構造
(第1層目〜第4層目の圧電/電歪層22A〜22D)
とされている。この図2において、一方の電極24は、
第1、第3及び第5の配線パターン24A、24B及び
24Cにて構成され、他方の電極26は、第2及び第4
の配線パターン26A及び26Bにて構成されている。
【0037】具体的に、電極24及び26並びに圧電/
電歪層22の積層構造について薄板部12a側を主体に
説明すると、まず、セラミック基体16の薄板部12a
及び12b、可動部20a及び20b、並びに固定部1
4の各側面にかけてほぼ連続して第1の配線パターン2
4Aが形成され、該第1の配線パターン24A上のう
ち、固定部14上から薄板部12a上にかけた連続する
部分に第1層目の圧電/電歪層22Aが形成されてい
る。これは薄板部12bにおいても同じである。
電歪層22の積層構造について薄板部12a側を主体に
説明すると、まず、セラミック基体16の薄板部12a
及び12b、可動部20a及び20b、並びに固定部1
4の各側面にかけてほぼ連続して第1の配線パターン2
4Aが形成され、該第1の配線パターン24A上のう
ち、固定部14上から薄板部12a上にかけた連続する
部分に第1層目の圧電/電歪層22Aが形成されてい
る。これは薄板部12bにおいても同じである。
【0038】この1層目の圧電/電歪層22Aは、薄板
部12aの一部から固定部14の一部にかけて形成され
た第1の圧電/電歪材料による第1の部分22A1と、
固定部14の一部に形成された第2の圧電/電歪材料に
よる第2の部分22A2にて構成されている。第1の部
分22A1と第2の部分22A2とは実質的に並べて配
置されていればよく、これら第1の部分22A1と第2
の部分22A2の接する部分では、重なり合っていても
よく、その重なりも第1の部分22A1と第2の部分2
2A2とでどちらが上になっていてもよい。この場合、
重なり部分の距離は300μmとすることが望ましい。
これら第1及び第2の圧電/電歪材料の選定については
後述する。
部12aの一部から固定部14の一部にかけて形成され
た第1の圧電/電歪材料による第1の部分22A1と、
固定部14の一部に形成された第2の圧電/電歪材料に
よる第2の部分22A2にて構成されている。第1の部
分22A1と第2の部分22A2とは実質的に並べて配
置されていればよく、これら第1の部分22A1と第2
の部分22A2の接する部分では、重なり合っていても
よく、その重なりも第1の部分22A1と第2の部分2
2A2とでどちらが上になっていてもよい。この場合、
重なり部分の距離は300μmとすることが望ましい。
これら第1及び第2の圧電/電歪材料の選定については
後述する。
【0039】ここで、第1の配線パターン24Aは、3
層構造とされている。具体的には、薄板部12a上に直
接形成され、かつ、基体材料と電極材料のサーメットに
よる第1の層140と、当該第1の層140上に形成さ
れ、かつ、電極材料による第2の層142と、当該第2
の層142上に形成され、かつ、圧電/電歪材料と電極
材料のサーメットによる第3の層144とを有して構成
されている。
層構造とされている。具体的には、薄板部12a上に直
接形成され、かつ、基体材料と電極材料のサーメットに
よる第1の層140と、当該第1の層140上に形成さ
れ、かつ、電極材料による第2の層142と、当該第2
の層142上に形成され、かつ、圧電/電歪材料と電極
材料のサーメットによる第3の層144とを有して構成
されている。
【0040】引き続き、電極24及び26並びに圧電/
電歪層22の積層構造について説明する。前記第1層目
の圧電/電歪層22A上に第2の配線パターン26Aが
形成され、該第2の配線パターン26Aの一部(櫛歯部
分)を含むように、前記第1層目の圧電/電歪層22A
における第1の部分22A1に対応する部分に第2層目
の圧電/電歪層22Bが形成され、該第2層目の圧電/
電歪層22B上に前記第1の配線パターン24Aと電気
的に接続される第3の配線パターン24Bが形成され、
該第3の配線パターン24Bの一部(櫛歯部分)を含む
ように、前記第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第
1の部分22A1に対応する部分に第3層目の圧電/電
歪層22Cが形成されている。
電歪層22の積層構造について説明する。前記第1層目
の圧電/電歪層22A上に第2の配線パターン26Aが
形成され、該第2の配線パターン26Aの一部(櫛歯部
分)を含むように、前記第1層目の圧電/電歪層22A
における第1の部分22A1に対応する部分に第2層目
の圧電/電歪層22Bが形成され、該第2層目の圧電/
電歪層22B上に前記第1の配線パターン24Aと電気
的に接続される第3の配線パターン24Bが形成され、
該第3の配線パターン24Bの一部(櫛歯部分)を含む
ように、前記第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第
1の部分22A1に対応する部分に第3層目の圧電/電
歪層22Cが形成されている。
【0041】更に、前記第3層目の圧電/電歪層22C
上に前記第2の配線パターン26Aと電気的に接続され
る第4の配線パターン26Bが形成され、該第4の配線
パターン26Bの一部(櫛歯部分)を含むように、前記
第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第1の部分22
A1に対応する部分に第4層目の圧電/電歪層22Dが
形成され、該第4層目の圧電/電歪層22D上に前記第
1の配線パターン24Aと電気的に接続される第5の配
線パターン24Cが形成されている。
上に前記第2の配線パターン26Aと電気的に接続され
る第4の配線パターン26Bが形成され、該第4の配線
パターン26Bの一部(櫛歯部分)を含むように、前記
第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第1の部分22
A1に対応する部分に第4層目の圧電/電歪層22Dが
形成され、該第4層目の圧電/電歪層22D上に前記第
1の配線パターン24Aと電気的に接続される第5の配
線パターン24Cが形成されている。
【0042】第2の配線パターン26Aのうち、前記櫛
歯部分を除く部分、即ち、前記第1層目の圧電/電歪層
22Aにおける第2の部分22A2に対応する部分には
第1の接続端子28が形成され、第5の配線パターン2
4Cの端部には第2の接続端子30が形成されている。
歯部分を除く部分、即ち、前記第1層目の圧電/電歪層
22Aにおける第2の部分22A2に対応する部分には
第1の接続端子28が形成され、第5の配線パターン2
4Cの端部には第2の接続端子30が形成されている。
【0043】従って、圧電/電歪素子18a(18bも
同様である)のうち、第1層目の圧電/電歪層22Aに
おける第1の部分22A1に対応する積層構造部分は、
実際の駆動部(又は感知部)として機能する部分、即
ち、実作動部として定義することができる。
同様である)のうち、第1層目の圧電/電歪層22Aに
おける第1の部分22A1に対応する積層構造部分は、
実際の駆動部(又は感知部)として機能する部分、即
ち、実作動部として定義することができる。
【0044】また、この実施の形態では、一方の電極2
4のうち、最上層の第5の配線パターン24Cが電極材
料のレジネートによって構成され、圧電/電歪素子18
a(18bも同様である)の内部に形成された各電極2
4及び26の配線パターン(第2〜第4の配線パターン
26A、24B及び26B)は、電極材料と圧電/電歪
材料を含むサーメット膜を焼成することによって構成さ
れている。
4のうち、最上層の第5の配線パターン24Cが電極材
料のレジネートによって構成され、圧電/電歪素子18
a(18bも同様である)の内部に形成された各電極2
4及び26の配線パターン(第2〜第4の配線パターン
26A、24B及び26B)は、電極材料と圧電/電歪
材料を含むサーメット膜を焼成することによって構成さ
れている。
【0045】この場合、前記第2〜第4の配線パターン
26A、24B及び26Bは、導体層として機能させる
必要から、電極材料と圧電/電歪材料の体積比(各材料
の体積は、重量/真密度として定義する)は、4:6〜
9:1であることが好ましい。電極材料の体積比が4よ
り小さいと導体として機能しにくく、体積比が9より大
きいと電極を薄くする効果と圧電/電歪層との付着力が
共に低減する可能性がある。上述の配合条件を満足する
ことにより、各中間パターンは、それぞれ2μm以下の
導体層として構成させることができ、しかも、局所的に
導体部分がなくなるいわゆる欠けがなくなり、ほぼ設計
通りのパターン形状を得ることができる。
26A、24B及び26Bは、導体層として機能させる
必要から、電極材料と圧電/電歪材料の体積比(各材料
の体積は、重量/真密度として定義する)は、4:6〜
9:1であることが好ましい。電極材料の体積比が4よ
り小さいと導体として機能しにくく、体積比が9より大
きいと電極を薄くする効果と圧電/電歪層との付着力が
共に低減する可能性がある。上述の配合条件を満足する
ことにより、各中間パターンは、それぞれ2μm以下の
導体層として構成させることができ、しかも、局所的に
導体部分がなくなるいわゆる欠けがなくなり、ほぼ設計
通りのパターン形状を得ることができる。
【0046】次に、この実施の形態に係る圧電/電歪デ
バイス10の製造方法について図3〜図10Bを参照し
ながら説明する。まず、定義付けをしておく。セラミッ
クグリーンシートを積層して得られた積層体をセラミッ
クグリーン積層体58(例えば図4参照)と定義し、こ
のセラミックグリーン積層体58を焼成して一体化した
ものをセラミック積層体60(例えば図5参照)と定義
し、このセラミック積層体60から不要な部分を切除し
て可動部20a及び20b、薄板部12a及び12b並
びに固定部14が一体化されたものをセラミック基体1
6(図1参照)と定義する。
バイス10の製造方法について図3〜図10Bを参照し
ながら説明する。まず、定義付けをしておく。セラミッ
クグリーンシートを積層して得られた積層体をセラミッ
クグリーン積層体58(例えば図4参照)と定義し、こ
のセラミックグリーン積層体58を焼成して一体化した
ものをセラミック積層体60(例えば図5参照)と定義
し、このセラミック積層体60から不要な部分を切除し
て可動部20a及び20b、薄板部12a及び12b並
びに固定部14が一体化されたものをセラミック基体1
6(図1参照)と定義する。
【0047】また、この製造方法においては、圧電/電
歪デバイス10を同一基板内に縦方向及び横方向にそれ
ぞれ複数個配置した形態で、最終的にセラミック積層体
60をチップ単位に切断して、圧電/電歪デバイス10
を同一工程で多数個取りするものであるが、説明を簡単
にするために、圧電/電歪デバイス10の1個取りを主
体にして説明する。
歪デバイス10を同一基板内に縦方向及び横方向にそれ
ぞれ複数個配置した形態で、最終的にセラミック積層体
60をチップ単位に切断して、圧電/電歪デバイス10
を同一工程で多数個取りするものであるが、説明を簡単
にするために、圧電/電歪デバイス10の1個取りを主
体にして説明する。
【0048】まず、ジルコニア等のセラミック粉末にバ
インダ、溶剤、分散剤、可塑剤等を添加混合してスラリ
ーを作製し、これを脱泡処理後、リバースロールコータ
ー法、ドクターブレード法等の方法により、所定の厚み
を有するセラミックグリーンシートを作製する。
インダ、溶剤、分散剤、可塑剤等を添加混合してスラリ
ーを作製し、これを脱泡処理後、リバースロールコータ
ー法、ドクターブレード法等の方法により、所定の厚み
を有するセラミックグリーンシートを作製する。
【0049】次に、金型を用いた打抜加工やレーザ加工
等の方法により、セラミックグリーンシートを図3のよ
うな種々の形状に加工して、複数枚の基体形成用のセラ
ミックグリーンシート70A〜70D、72A及び72
B、102A〜102Gを得る。
等の方法により、セラミックグリーンシートを図3のよ
うな種々の形状に加工して、複数枚の基体形成用のセラ
ミックグリーンシート70A〜70D、72A及び72
B、102A〜102Gを得る。
【0050】前記セラミックグリーンシート70A〜7
0Dは、圧電/電歪デバイス10の端面34a及び34
bを有する可動部20a及び20bを形成するための窓
部54が設けられた複数枚(例えば2枚)のセラミック
グリーンシートであり、一方、前記セラミックグリーン
シート102A〜102Gは、少なくとも薄板部12a
及び12b間に空間を形成するための窓部100が形成
された複数枚(例えば4枚)のシートである。なお、セ
ラミックグリーンシートの枚数は、あくまでも一例であ
る。
0Dは、圧電/電歪デバイス10の端面34a及び34
bを有する可動部20a及び20bを形成するための窓
部54が設けられた複数枚(例えば2枚)のセラミック
グリーンシートであり、一方、前記セラミックグリーン
シート102A〜102Gは、少なくとも薄板部12a
及び12b間に空間を形成するための窓部100が形成
された複数枚(例えば4枚)のシートである。なお、セ
ラミックグリーンシートの枚数は、あくまでも一例であ
る。
【0051】その後、図4に示すように、セラミックグ
リーンシート72A及び72Bでセラミックグリーンシ
ート70A〜70D並びに102A〜102Gを挟み込
むようにして、これらセラミックグリーンシート70A
〜70D、72A及び72B並びに102A〜102G
を積層した後、圧着して、セラミックグリーン積層体5
8とする。この積層にあたっては、セラミックグリーン
シート102A〜102Gを中央に配置して積層する。
リーンシート72A及び72Bでセラミックグリーンシ
ート70A〜70D並びに102A〜102Gを挟み込
むようにして、これらセラミックグリーンシート70A
〜70D、72A及び72B並びに102A〜102G
を積層した後、圧着して、セラミックグリーン積層体5
8とする。この積層にあたっては、セラミックグリーン
シート102A〜102Gを中央に配置して積層する。
【0052】このとき、窓部100の存在により、圧着
時に圧力がかからない部位が発生するため、積層、圧着
の順番等を変更し、そのような部位が生じないようにす
る必要がある。その後、セラミックグリーン積層体58
を焼成してセラミック積層体60(図5参照)を得る。
時に圧力がかからない部位が発生するため、積層、圧着
の順番等を変更し、そのような部位が生じないようにす
る必要がある。その後、セラミックグリーン積層体58
を焼成してセラミック積層体60(図5参照)を得る。
【0053】次に、図5に示すように、前記セラミック
積層体60の両表面、即ち、セラミックグリーンシート
72A及び72Bが積層された表面に相当する面に、そ
れぞれ多層構造の圧電/電歪素子18a及び18bを形
成し、焼成によって圧電/電歪素子18a及び18bを
セラミック積層体60に一体化させる。もちろん、圧電
/電歪素子18a又は18bはセラミック積層体60の
片側の表面のみに形成してもよい。
積層体60の両表面、即ち、セラミックグリーンシート
72A及び72Bが積層された表面に相当する面に、そ
れぞれ多層構造の圧電/電歪素子18a及び18bを形
成し、焼成によって圧電/電歪素子18a及び18bを
セラミック積層体60に一体化させる。もちろん、圧電
/電歪素子18a又は18bはセラミック積層体60の
片側の表面のみに形成してもよい。
【0054】ここで、セラミック積層体60の一表面に
多層構造の圧電/電歪素子18aを形成する過程につい
て、図6A〜図10Bを参照しながら詳細に説明する。
圧電/電歪素子18bを形成する過程は圧電/電歪素子
18aと同様であるため、ここではその重複説明を省略
する。
多層構造の圧電/電歪素子18aを形成する過程につい
て、図6A〜図10Bを参照しながら詳細に説明する。
圧電/電歪素子18bを形成する過程は圧電/電歪素子
18aと同様であるため、ここではその重複説明を省略
する。
【0055】まず、図6Aに示すように、セラミック積
層体60の一表面に、例えばPt/ジルコニアによる第
1のサーメット層160を例えばスクリーン印刷により
形成する。該第1のサーメット層160の厚みは、焼成
後の厚みが約0.5〜5μmとなるように設定される。
その後、図6Bに示すように、温度1000〜1400
℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理によって、第
1のサーメット層160による第1の層140(第1の
配線パターン24Aを構成する第1の層)を形成する。
層体60の一表面に、例えばPt/ジルコニアによる第
1のサーメット層160を例えばスクリーン印刷により
形成する。該第1のサーメット層160の厚みは、焼成
後の厚みが約0.5〜5μmとなるように設定される。
その後、図6Bに示すように、温度1000〜1400
℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理によって、第
1のサーメット層160による第1の層140(第1の
配線パターン24Aを構成する第1の層)を形成する。
【0056】その後、図6Cに示すように、第1の層1
40上に、例えばPtペースト164を例えばスクリー
ン印刷により形成する。この場合、Ptペースト164
の厚みは、焼成後の厚みが2〜5μmとなるように設定
される。
40上に、例えばPtペースト164を例えばスクリー
ン印刷により形成する。この場合、Ptペースト164
の厚みは、焼成後の厚みが2〜5μmとなるように設定
される。
【0057】その後、図7Aに示すように、温度100
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、Ptペースト164による第2の層142
(第1の配線パターン24Aを構成する第2の層)を形
成する。
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、Ptペースト164による第2の層142
(第1の配線パターン24Aを構成する第2の層)を形
成する。
【0058】その後、図7Bに示すように、第2の層1
42上に、例えばPt/PZTによる第3のサーメット
層166を、例えばスクリーン印刷により形成する。こ
の場合、第3のサーメット層166の厚みは、焼成後の
厚みが0.5〜5μmとなるように設定される。
42上に、例えばPt/PZTによる第3のサーメット
層166を、例えばスクリーン印刷により形成する。こ
の場合、第3のサーメット層166の厚みは、焼成後の
厚みが0.5〜5μmとなるように設定される。
【0059】ここで、第3のサーメット層166につい
ては、第2の層142のPtが電極の機能を果たすた
め、導電性を必要としない。従って、配合比についても
サーメットに導電性がない範囲であっても問題なく自由
に設定できる。体積比3:7から7:3の範囲に設定す
ることが、後に形成される第1層目の圧電/電歪層22
A及び前記第2の層142のPtとの付着力が共に高く
できるため好ましい。これは、第1のサーメット層16
0についても同様である。
ては、第2の層142のPtが電極の機能を果たすた
め、導電性を必要としない。従って、配合比についても
サーメットに導電性がない範囲であっても問題なく自由
に設定できる。体積比3:7から7:3の範囲に設定す
ることが、後に形成される第1層目の圧電/電歪層22
A及び前記第2の層142のPtとの付着力が共に高く
できるため好ましい。これは、第1のサーメット層16
0についても同様である。
【0060】次いで、第3のサーメット層166上のう
ち、薄板部12aの一部から固定部14の一部にかけ
て、第1の圧電/電歪材料によるペースト168を、例
えばスクリーン印刷により形成する。この場合、前記第
1の圧電/電歪材料によるペースト168の厚みは、焼
成後の厚みが5〜25μmとなるように設定される。
ち、薄板部12aの一部から固定部14の一部にかけ
て、第1の圧電/電歪材料によるペースト168を、例
えばスクリーン印刷により形成する。この場合、前記第
1の圧電/電歪材料によるペースト168の厚みは、焼
成後の厚みが5〜25μmとなるように設定される。
【0061】更に、第3のサーメット層166上のう
ち、固定部14上に対応し、かつ、前記ペースト168
が形成されていない部分に、第2の圧電/電歪材料によ
るペースト169を、例えばスクリーン印刷により形成
する。この場合、前記第2の圧電/電歪材料によるペー
スト169の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとな
るように設定される。次いで、第1及び第2の圧電/電
歪材料によるペースト168及び169上にかけて、後
に第2の配線パターン26Aとなる例えばPt/PZT
の第4のサーメット層170を、例えばスクリーン印刷
により形成する。この場合、第4のサーメット層170
の厚みは、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設定
される。
ち、固定部14上に対応し、かつ、前記ペースト168
が形成されていない部分に、第2の圧電/電歪材料によ
るペースト169を、例えばスクリーン印刷により形成
する。この場合、前記第2の圧電/電歪材料によるペー
スト169の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとな
るように設定される。次いで、第1及び第2の圧電/電
歪材料によるペースト168及び169上にかけて、後
に第2の配線パターン26Aとなる例えばPt/PZT
の第4のサーメット層170を、例えばスクリーン印刷
により形成する。この場合、第4のサーメット層170
の厚みは、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設定
される。
【0062】その後、図7Cに示すように、温度100
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、第3のサーメット層166による第3の層1
44(第1の配線パターン24Aを構成する第3の層)
と、第1及び第2の圧電/電歪材料によるペースト16
8及び169による第1層目の圧電/電歪層22A(第
1の部分22A1及び第2の部分22A2)と、第4の
サーメット層170による第2の配線パターン26Aを
形成する。
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、第3のサーメット層166による第3の層1
44(第1の配線パターン24Aを構成する第3の層)
と、第1及び第2の圧電/電歪材料によるペースト16
8及び169による第1層目の圧電/電歪層22A(第
1の部分22A1及び第2の部分22A2)と、第4の
サーメット層170による第2の配線パターン26Aを
形成する。
【0063】その後、図8Aに示すように、第2の配線
パターン26A上のうち、前記1層目の圧電/電歪層2
2Aにおける第1の部分22A1に対応する部分に、例
えばPZTペースト172を、例えばスクリーン印刷に
より形成する。この場合、PZTペースト172の厚み
は、焼成後の厚みが5〜25μmとなるように設定され
る。
パターン26A上のうち、前記1層目の圧電/電歪層2
2Aにおける第1の部分22A1に対応する部分に、例
えばPZTペースト172を、例えばスクリーン印刷に
より形成する。この場合、PZTペースト172の厚み
は、焼成後の厚みが5〜25μmとなるように設定され
る。
【0064】次いで、前記PZTペースト172上から
薄板部12a上の第1の配線パターン24Aにかけて、
後に第3の配線パターン24Bとなる例えばPt/PZ
Tの第5のサーメット層174を、例えばスクリーン印
刷により形成する。この場合、第5のサーメット層17
4の厚みは、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設
定される。
薄板部12a上の第1の配線パターン24Aにかけて、
後に第3の配線パターン24Bとなる例えばPt/PZ
Tの第5のサーメット層174を、例えばスクリーン印
刷により形成する。この場合、第5のサーメット層17
4の厚みは、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設
定される。
【0065】その後、図8Bに示すように、温度100
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、PZTペースト172による第2層目の圧電
/電歪層22Bと、第5のサーメット層174による第
3の配線パターン24Bを形成する。
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、PZTペースト172による第2層目の圧電
/電歪層22Bと、第5のサーメット層174による第
3の配線パターン24Bを形成する。
【0066】その後、図8Cに示すように、第3の配線
パターン24B上と、露出する第2層目の圧電/電歪層
22B上に、例えばPZTペースト176を、例えばス
クリーン印刷により形成する。この場合、PZTペース
ト176の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとなる
ように設定される。
パターン24B上と、露出する第2層目の圧電/電歪層
22B上に、例えばPZTペースト176を、例えばス
クリーン印刷により形成する。この場合、PZTペース
ト176の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとなる
ように設定される。
【0067】次いで、前記PZTペースト172上から
第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第2の部分22
A2上の第2の配線パターン26Aにかけて、後に第4
の配線パターン26Bとなる例えばPt/PZTの第6
のサーメット層178を、例えばスクリーン印刷により
形成する。この場合、第6のサーメット層178の厚み
は、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設定され
る。
第1層目の圧電/電歪層22Aにおける第2の部分22
A2上の第2の配線パターン26Aにかけて、後に第4
の配線パターン26Bとなる例えばPt/PZTの第6
のサーメット層178を、例えばスクリーン印刷により
形成する。この場合、第6のサーメット層178の厚み
は、焼成後の厚みが1〜5μmとなるように設定され
る。
【0068】その後、図9Aに示すように、温度100
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、PZTペースト176による第3層目の圧電
/電歪層22Cと、第6のサーメット層178による第
4の配線パターン26Bを形成する。
0〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処理
によって、PZTペースト176による第3層目の圧電
/電歪層22Cと、第6のサーメット層178による第
4の配線パターン26Bを形成する。
【0069】その後、図9Bに示すように、第4の配線
パターン26B上と、露出する第3層目の圧電/電歪層
22C上に、例えばPZTペースト180を、例えばス
クリーン印刷により形成する。この場合、PZTペース
ト180の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとなる
ように設定される。
パターン26B上と、露出する第3層目の圧電/電歪層
22C上に、例えばPZTペースト180を、例えばス
クリーン印刷により形成する。この場合、PZTペース
ト180の厚みは、焼成後の厚みが5〜25μmとなる
ように設定される。
【0070】その後、図10Aに示すように、温度10
00〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処
理によって、PZTペースト180による第4層目の圧
電/電歪層22Dを形成する。
00〜1400℃を0.5〜3時間ほど保持した焼成処
理によって、PZTペースト180による第4層目の圧
電/電歪層22Dを形成する。
【0071】その後、図10Bに示すように、第4層目
の圧電/電歪層22D上から薄板部12a上の第1の配
線パターン24Aにかけて、後に第5の配線パターン2
4Cとなる例えばPtレジネート182を、例えばスク
リーン印刷により形成する。この場合、Ptレジネート
182の厚みは、焼成後の厚みが0.1〜3μmとなる
ように設定される。
の圧電/電歪層22D上から薄板部12a上の第1の配
線パターン24Aにかけて、後に第5の配線パターン2
4Cとなる例えばPtレジネート182を、例えばスク
リーン印刷により形成する。この場合、Ptレジネート
182の厚みは、焼成後の厚みが0.1〜3μmとなる
ように設定される。
【0072】次いで、露出する第2の配線パターン26
A上と、Ptレジネート182の端部に、それぞれ後に
第1の接続端子28及び第2の接続端子30となるAu
ペースト184及び186を、例えばスクリーン印刷に
より形成する。
A上と、Ptレジネート182の端部に、それぞれ後に
第1の接続端子28及び第2の接続端子30となるAu
ペースト184及び186を、例えばスクリーン印刷に
より形成する。
【0073】その後、温度500〜1000℃を0.5
〜3時間ほど保持した焼成処理によって、図11に示す
ように、Ptレジネート182による第5の配線パター
ン24Cと、Auペースト184及び186による第1
及び第2の接続端子28及び30を形成する。これによ
って、図5に示すように、セラミック積層体60の一表
面に多層構造の圧電/電歪素子18aが形成されること
になる。なお、セラミック積層体60の他方の表面にも
同様の方法で多層構造の圧電/電歪素子18bが形成さ
れる。
〜3時間ほど保持した焼成処理によって、図11に示す
ように、Ptレジネート182による第5の配線パター
ン24Cと、Auペースト184及び186による第1
及び第2の接続端子28及び30を形成する。これによ
って、図5に示すように、セラミック積層体60の一表
面に多層構造の圧電/電歪素子18aが形成されること
になる。なお、セラミック積層体60の他方の表面にも
同様の方法で多層構造の圧電/電歪素子18bが形成さ
れる。
【0074】次に、図5に示すように、圧電/電歪素子
18a及び18bが形成されたセラミック積層体60の
うち、切断線C1、C2、C5に沿って切断することに
より、セラミック積層体60の側部と先端部を切除す
る。この切除によって、図1に示すように、セラミック
基体16に圧電/電歪素子18a及び18bが形成さ
れ、かつ、互いに対向する端面34a及び34bを有す
る可動部20a及び20bが形成された圧電/電歪デバ
イス10を得る。
18a及び18bが形成されたセラミック積層体60の
うち、切断線C1、C2、C5に沿って切断することに
より、セラミック積層体60の側部と先端部を切除す
る。この切除によって、図1に示すように、セラミック
基体16に圧電/電歪素子18a及び18bが形成さ
れ、かつ、互いに対向する端面34a及び34bを有す
る可動部20a及び20bが形成された圧電/電歪デバ
イス10を得る。
【0075】切断のタイミングは、切断線C1及びC2
に沿って切断した後に、切断線C5に沿って切断しても
よく、切断線C5に沿って切断した後に、切断線C1及
びC2に沿って切断してもよい。もちろん、これらの切
断を同時に行うようにしてもよい。また、切断線C5と
対向する固定部14(図2参照)の端面も適宜切断する
ようにしてもよい。その後、例えば超音波洗浄によっ
て、前記切断による切くず等が除去されることになる。
に沿って切断した後に、切断線C5に沿って切断しても
よく、切断線C5に沿って切断した後に、切断線C1及
びC2に沿って切断してもよい。もちろん、これらの切
断を同時に行うようにしてもよい。また、切断線C5と
対向する固定部14(図2参照)の端面も適宜切断する
ようにしてもよい。その後、例えば超音波洗浄によっ
て、前記切断による切くず等が除去されることになる。
【0076】次に、この実施の形態に係る圧電/電歪デ
バイス10の各構成要素について説明する。
バイス10の各構成要素について説明する。
【0077】可動部20a及び20bは、上述したよう
に、薄板部12a及び12bの駆動量に基づいて作動す
る部分であり、圧電/電歪デバイス10の使用目的に応
じて種々の部材が取り付けられる。例えば、圧電/電歪
デバイス10を変位素子として使用する場合であれば、
光シャッタの遮蔽板等が取り付けられ、特に、ハードデ
ィスクドライブの磁気ヘッドの位置決めや、リンギング
抑制機構に使用するのであれば、磁気ヘッド、磁気ヘッ
ドを有するスライダ、スライダを有するサスペンション
等の位置決めを必要とする部材が取り付けられる。
に、薄板部12a及び12bの駆動量に基づいて作動す
る部分であり、圧電/電歪デバイス10の使用目的に応
じて種々の部材が取り付けられる。例えば、圧電/電歪
デバイス10を変位素子として使用する場合であれば、
光シャッタの遮蔽板等が取り付けられ、特に、ハードデ
ィスクドライブの磁気ヘッドの位置決めや、リンギング
抑制機構に使用するのであれば、磁気ヘッド、磁気ヘッ
ドを有するスライダ、スライダを有するサスペンション
等の位置決めを必要とする部材が取り付けられる。
【0078】固定部14は、上述したように、薄板部1
2a及び12b並びに可動部20a及び20bを支持す
る部分であり、例えば前記ハードディスクドライブの磁
気ヘッドの位置決めに利用する場合には、VCM(ボイ
スコイルモータ)に取り付けられたキャリッジアーム、
前記キャリッジアームに取り付けられた固定プレート又
はサスペンション等に固定部14を支持固定することに
より、圧電/電歪デバイス10の全体が固定される。ま
た、この固定部14には、図1に示すように、圧電/電
歪素子18a及び18bを駆動するための接続端子28
及び30その他の部材が配置される場合もある。
2a及び12b並びに可動部20a及び20bを支持す
る部分であり、例えば前記ハードディスクドライブの磁
気ヘッドの位置決めに利用する場合には、VCM(ボイ
スコイルモータ)に取り付けられたキャリッジアーム、
前記キャリッジアームに取り付けられた固定プレート又
はサスペンション等に固定部14を支持固定することに
より、圧電/電歪デバイス10の全体が固定される。ま
た、この固定部14には、図1に示すように、圧電/電
歪素子18a及び18bを駆動するための接続端子28
及び30その他の部材が配置される場合もある。
【0079】可動部20a及び20b並びに固定部14
を構成する材料としては、剛性を有する限りにおいて特
に限定されないが、上述したように、セラミックグリー
ンシート積層法を適用できるセラミックスを好適に用い
ることができる。
を構成する材料としては、剛性を有する限りにおいて特
に限定されないが、上述したように、セラミックグリー
ンシート積層法を適用できるセラミックスを好適に用い
ることができる。
【0080】具体的には、安定化ジルコニア、部分安定
化ジルコニアをはじめとするジルコニア、アルミナ、マ
グネシア、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化チタンを
主成分とする材料等が挙げられる他、これらの混合物を
主成分とした材料が挙げられるが、機械的強度や靱性が
高い点において、ジルコニア、特に安定化ジルコニアを
主成分とする材料と部分安定化ジルコニアを主成分とす
る材料が好ましい。
化ジルコニアをはじめとするジルコニア、アルミナ、マ
グネシア、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化チタンを
主成分とする材料等が挙げられる他、これらの混合物を
主成分とした材料が挙げられるが、機械的強度や靱性が
高い点において、ジルコニア、特に安定化ジルコニアを
主成分とする材料と部分安定化ジルコニアを主成分とす
る材料が好ましい。
【0081】薄板部12a及び12bは、上述したよう
に、圧電/電歪素子18a及び18bの変位により駆動
する部分である。薄板部12a及び12bは、可撓性を
有する薄板状の部材であって、表面に配設された圧電/
電歪素子18a及び18bの伸縮変位を屈曲変位として
増幅して、可動部20a及び20bに伝達する機能を有
する。従って、薄板部12a及び12bの形状や材質
は、可撓性を有し、屈曲変形によって破損しない程度の
機械的強度を有するものであれば足り、可動部20a及
び20bの応答性、操作性を考慮して適宜選択すること
ができる。
に、圧電/電歪素子18a及び18bの変位により駆動
する部分である。薄板部12a及び12bは、可撓性を
有する薄板状の部材であって、表面に配設された圧電/
電歪素子18a及び18bの伸縮変位を屈曲変位として
増幅して、可動部20a及び20bに伝達する機能を有
する。従って、薄板部12a及び12bの形状や材質
は、可撓性を有し、屈曲変形によって破損しない程度の
機械的強度を有するものであれば足り、可動部20a及
び20bの応答性、操作性を考慮して適宜選択すること
ができる。
【0082】薄板部12a及び12bを構成する材料と
しては、可動部20a及び20bや固定部14と同様の
セラミックスを好適に用いることができ、ジルコニア、
中でも安定化ジルコニアを主成分とする材料と部分安定
化ジルコニアを主成分とする材料は、薄肉であっても機
械的強度が大きいこと、靱性が高いこと、圧電/電歪層
や電極材との反応性が小さいことから最も好適に用いら
れる。
しては、可動部20a及び20bや固定部14と同様の
セラミックスを好適に用いることができ、ジルコニア、
中でも安定化ジルコニアを主成分とする材料と部分安定
化ジルコニアを主成分とする材料は、薄肉であっても機
械的強度が大きいこと、靱性が高いこと、圧電/電歪層
や電極材との反応性が小さいことから最も好適に用いら
れる。
【0083】前記安定化ジルコニア並びに部分安定化ジ
ルコニアにおいては、次のように安定化並びに部分安定
化されたものが好ましい。即ち、ジルコニアを安定化並
びに部分安定化させる化合物としては、酸化イットリウ
ム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム、酸化カルシウ
ム、及び酸化マグネシウムがあり、少なくともそのうち
の1つの化合物を添加、含有させることにより、あるい
は1種類の化合物の添加のみならず、それら化合物を組
み合わせて添加することによっても、目的とするジルコ
ニアの安定化は可能である。
ルコニアにおいては、次のように安定化並びに部分安定
化されたものが好ましい。即ち、ジルコニアを安定化並
びに部分安定化させる化合物としては、酸化イットリウ
ム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム、酸化カルシウ
ム、及び酸化マグネシウムがあり、少なくともそのうち
の1つの化合物を添加、含有させることにより、あるい
は1種類の化合物の添加のみならず、それら化合物を組
み合わせて添加することによっても、目的とするジルコ
ニアの安定化は可能である。
【0084】なお、それぞれの化合物の添加量として
は、酸化イットリウムや酸化イッテルビウムの場合にあ
っては、1〜30モル%、好ましくは1.5〜10モル
%、酸化セリウムの場合にあっては、6〜50モル%、
好ましくは8〜20モル%、酸化カルシウムや酸化マグ
ネシウムの場合にあっては、5〜40モル%、好ましく
は5〜20モル%とすることが望ましいが、その中でも
特に酸化イットリウムを安定化剤として用いることが好
ましく、その場合においては、1.5〜10モル%、更
に好ましくは2〜4モル%とすることが望ましい。ま
た、焼結助剤等の添加物としてアルミナ、シリカ、遷移
金属酸化物等を0.05〜20wt%の範囲で添加する
ことが可能であるが、圧電/電歪素子18a及び18b
の形成手法として、膜形成法による焼成一体化を採用す
る場合は、アルミナ、マグネシア、遷移金属酸化物等を
添加物として添加することも好ましい。
は、酸化イットリウムや酸化イッテルビウムの場合にあ
っては、1〜30モル%、好ましくは1.5〜10モル
%、酸化セリウムの場合にあっては、6〜50モル%、
好ましくは8〜20モル%、酸化カルシウムや酸化マグ
ネシウムの場合にあっては、5〜40モル%、好ましく
は5〜20モル%とすることが望ましいが、その中でも
特に酸化イットリウムを安定化剤として用いることが好
ましく、その場合においては、1.5〜10モル%、更
に好ましくは2〜4モル%とすることが望ましい。ま
た、焼結助剤等の添加物としてアルミナ、シリカ、遷移
金属酸化物等を0.05〜20wt%の範囲で添加する
ことが可能であるが、圧電/電歪素子18a及び18b
の形成手法として、膜形成法による焼成一体化を採用す
る場合は、アルミナ、マグネシア、遷移金属酸化物等を
添加物として添加することも好ましい。
【0085】なお、機械的強度と安定した結晶相が得ら
れるように、ジルコニアの平均結晶粒子径を0.05〜
3μm、好ましくは0.05〜1μmとすることが望ま
しい。また、上述のように、薄板部12a及び12bに
ついては、可動部20a及び20b並びに固定部14と
同様のセラミックスを用いることができるが、好ましく
は、実質的に同一の材料を用いて構成することが、接合
部分の信頼性、圧電/電歪デバイス10の強度、製造の
煩雑さの低減を図る上で有利である。
れるように、ジルコニアの平均結晶粒子径を0.05〜
3μm、好ましくは0.05〜1μmとすることが望ま
しい。また、上述のように、薄板部12a及び12bに
ついては、可動部20a及び20b並びに固定部14と
同様のセラミックスを用いることができるが、好ましく
は、実質的に同一の材料を用いて構成することが、接合
部分の信頼性、圧電/電歪デバイス10の強度、製造の
煩雑さの低減を図る上で有利である。
【0086】圧電/電歪素子18a及び18bは、少な
くとも圧電/電歪層22と、該圧電/電歪層22に電界
をかけるための一対の電極24及び26を有するもので
あり、ユニモルフ型、バイモルフ型等の圧電/電歪素子
を用いることができるが、薄板部12a及び12bと組
み合わせたユニモルフ型の方が、発生する変位量の安定
性に優れ、軽量化に有利であるため、このような圧電/
電歪デバイス10に適している。
くとも圧電/電歪層22と、該圧電/電歪層22に電界
をかけるための一対の電極24及び26を有するもので
あり、ユニモルフ型、バイモルフ型等の圧電/電歪素子
を用いることができるが、薄板部12a及び12bと組
み合わせたユニモルフ型の方が、発生する変位量の安定
性に優れ、軽量化に有利であるため、このような圧電/
電歪デバイス10に適している。
【0087】前記圧電/電歪素子18a及び18bは、
図1に示すように、薄板部12a及び12bの側面に形
成する方が薄板部12a及び12bをより大きく駆動さ
せることができる点で好ましい。
図1に示すように、薄板部12a及び12bの側面に形
成する方が薄板部12a及び12bをより大きく駆動さ
せることができる点で好ましい。
【0088】圧電/電歪層22には、圧電セラミックス
が好適に用いられるが、電歪セラミックスや強誘電体セ
ラミックス、あるいは反強誘電体セラミックスを用いる
ことも可能である。但し、この圧電/電歪デバイス10
をハードディスクドライブの磁気ヘッドの位置決め等に
用いる場合は、可動部20a及び20bの変位量と駆動
電圧、又は出力電圧とのリニアリティが重要とされるた
め、歪み履歴の小さい圧電材料を用いることが好まし
く、抗電界が10kV/mm以下の材料を用いることが
好ましい。
が好適に用いられるが、電歪セラミックスや強誘電体セ
ラミックス、あるいは反強誘電体セラミックスを用いる
ことも可能である。但し、この圧電/電歪デバイス10
をハードディスクドライブの磁気ヘッドの位置決め等に
用いる場合は、可動部20a及び20bの変位量と駆動
電圧、又は出力電圧とのリニアリティが重要とされるた
め、歪み履歴の小さい圧電材料を用いることが好まし
く、抗電界が10kV/mm以下の材料を用いることが
好ましい。
【0089】具体的な圧電材料としては、ジルコン酸
鉛、チタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニ
オブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アン
チモンスズ酸鉛、マンガンタングステン酸鉛、コバルト
ニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ナトリウムビ
スマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、タンタル酸スト
ロンチウムビスマス等の単独、又はこれらの適宜の混合
物等を挙げることができる。
鉛、チタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニ
オブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アン
チモンスズ酸鉛、マンガンタングステン酸鉛、コバルト
ニオブ酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ナトリウムビ
スマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、タンタル酸スト
ロンチウムビスマス等の単独、又はこれらの適宜の混合
物等を挙げることができる。
【0090】特に、高い電気機械結合係数と圧電定数を
有し、圧電/電歪層22の焼結時における薄板部(セラ
ミックス)12a及び12bとの反応性が小さく、安定
した組成のものが得られる点において、ジルコン酸鉛、
チタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛を主成分とする材
料、又はチタン酸ナトリウムビスマスを主成分とする材
料が好適に用いられる。
有し、圧電/電歪層22の焼結時における薄板部(セラ
ミックス)12a及び12bとの反応性が小さく、安定
した組成のものが得られる点において、ジルコン酸鉛、
チタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛を主成分とする材
料、又はチタン酸ナトリウムビスマスを主成分とする材
料が好適に用いられる。
【0091】更に、前記圧電材料に、ランタン、カルシ
ウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バ
リウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン、セリウ
ム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチモン、鉄、
イットリウム、タンタル、リチウム、ビスマス、スズ等
の酸化物等を単独で、もしくは混合したセラミックスを
用いてもよい。
ウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バ
リウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン、セリウ
ム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチモン、鉄、
イットリウム、タンタル、リチウム、ビスマス、スズ等
の酸化物等を単独で、もしくは混合したセラミックスを
用いてもよい。
【0092】例えば、主成分であるジルコン酸鉛とチタ
ン酸鉛及びマグネシウムニオブ酸鉛に、ランタンやスト
ロンチウムを含有させることにより、抗電界や圧電特性
を調整可能となる等の利点を得られる場合がある。
ン酸鉛及びマグネシウムニオブ酸鉛に、ランタンやスト
ロンチウムを含有させることにより、抗電界や圧電特性
を調整可能となる等の利点を得られる場合がある。
【0093】なお、シリカ等のガラス化し易い材料の添
加は圧電/電歪体に対して2重量%以下とすることが望
ましい。2重量%以上添加すると、シリカ等の焼結助剤
となる材料は、圧電/電歪層22の熱処理時に、圧電/
電歪材料と反応し易く、その組成を変動させ、圧電特性
を劣化させるからである。一方、適量のシリカの添加
は、圧電/電歪体の焼結性を改善する効果がある。
加は圧電/電歪体に対して2重量%以下とすることが望
ましい。2重量%以上添加すると、シリカ等の焼結助剤
となる材料は、圧電/電歪層22の熱処理時に、圧電/
電歪材料と反応し易く、その組成を変動させ、圧電特性
を劣化させるからである。一方、適量のシリカの添加
は、圧電/電歪体の焼結性を改善する効果がある。
【0094】そして、第1層目の圧電/電歪層22Aに
おける第2の部分22A2を構成する第2の圧電/電歪
材料については、以下の要件をなるべく多く満たすこと
が好ましい。
おける第2の部分22A2を構成する第2の圧電/電歪
材料については、以下の要件をなるべく多く満たすこと
が好ましい。
【0095】(1)絶縁体であること。
(2)第1の部分22A1を構成する第1の圧電/電歪
材料と同時焼成することから、セラミックスであるこ
と。 (3)熱工程に投入されることから、熱膨張率が第1の
圧電/電歪材料と近いこと。 (4)第1の圧電/電歪材料と直接接触することから、
組成が近いこと。 (5)第1の圧電/電歪材料からの元素移動が少なく、
かつ第1の圧電/電歪材料への元素移動が少ないこと。 (6)セラミック基体16への元素移動が少なく、かつ
セラミック基体16からの元素移動が少ないこと。 (7)第1の圧電/電歪材料と反応して異相や分解など
が起きないこと。 (8)第1の圧電/電歪材料がPZT(チタン酸ジルコ
ン酸鉛)であるとき、PZ(ジルコン酸鉛)あるいはP
T(チタン酸鉛)であること。 (9)第1の圧電/電歪材料がPZTであるとき、PZ
Tであって、かつ、第1の圧電/電歪材料よりも圧電定
数が低いこと。
材料と同時焼成することから、セラミックスであるこ
と。 (3)熱工程に投入されることから、熱膨張率が第1の
圧電/電歪材料と近いこと。 (4)第1の圧電/電歪材料と直接接触することから、
組成が近いこと。 (5)第1の圧電/電歪材料からの元素移動が少なく、
かつ第1の圧電/電歪材料への元素移動が少ないこと。 (6)セラミック基体16への元素移動が少なく、かつ
セラミック基体16からの元素移動が少ないこと。 (7)第1の圧電/電歪材料と反応して異相や分解など
が起きないこと。 (8)第1の圧電/電歪材料がPZT(チタン酸ジルコ
ン酸鉛)であるとき、PZ(ジルコン酸鉛)あるいはP
T(チタン酸鉛)であること。 (9)第1の圧電/電歪材料がPZTであるとき、PZ
Tであって、かつ、第1の圧電/電歪材料よりも圧電定
数が低いこと。
【0096】圧電定数については、まず、第1の圧電/
電歪材料の圧電定数|d31|は、100×10-12m/
V以上、好ましくは150×10-12m/V以上、更に
好ましくは200×10-12m/V以上であるとよい。
一方、第2の圧電/電歪材料の圧電定数|d31|は、1
00×10-12m/V以下、好ましくは50×10-12m
/V以下、更に好ましくは10×10-12m/V以下で
あるとよい。
電歪材料の圧電定数|d31|は、100×10-12m/
V以上、好ましくは150×10-12m/V以上、更に
好ましくは200×10-12m/V以上であるとよい。
一方、第2の圧電/電歪材料の圧電定数|d31|は、1
00×10-12m/V以下、好ましくは50×10-12m
/V以下、更に好ましくは10×10-12m/V以下で
あるとよい。
【0097】もちろん、第1層目の圧電/電歪層22A
における第2の部分22A2と第1の部分22A1は、
互いに膜厚が異なっていてもよい。この場合、例えば図
11の変形例に係る圧電/電歪デバイス10aのよう
に、第2の部分22A2の膜厚が第1の部分22A1の
膜厚よりも厚いことが好ましい。具体的には、第2の部
分22A2の厚みは、5μm以上、好ましくは10μm
以上、更に好ましくは15μm以上であるとよい。これ
により、第2の部分22A2における耐圧を確保できる
と共に、第2の部分22A2にて構成される静電容量値
を、第1の部分22A1にて構成される静電容量値より
も小さくする上で有利となる。
における第2の部分22A2と第1の部分22A1は、
互いに膜厚が異なっていてもよい。この場合、例えば図
11の変形例に係る圧電/電歪デバイス10aのよう
に、第2の部分22A2の膜厚が第1の部分22A1の
膜厚よりも厚いことが好ましい。具体的には、第2の部
分22A2の厚みは、5μm以上、好ましくは10μm
以上、更に好ましくは15μm以上であるとよい。これ
により、第2の部分22A2における耐圧を確保できる
と共に、第2の部分22A2にて構成される静電容量値
を、第1の部分22A1にて構成される静電容量値より
も小さくする上で有利となる。
【0098】また、図2に示すように、第1の部分22
A1と第2の部分22A2との境界部分200は、薄板
部12a(12bも同様である)の厚みをdとしたと
き、固定部14上にあって、かつ、固定部14の内壁面
の仮想延長面202と薄板部12aの側面との交差部分
からd/2以上の距離に位置されていることが好まし
い。
A1と第2の部分22A2との境界部分200は、薄板
部12a(12bも同様である)の厚みをdとしたと
き、固定部14上にあって、かつ、固定部14の内壁面
の仮想延長面202と薄板部12aの側面との交差部分
からd/2以上の距離に位置されていることが好まし
い。
【0099】また、圧電/電歪素子18a及び18bに
対する制御のしやすさを考慮すると、第2の部分22A
2を構成する第2の圧電/電歪材料は、温度変化に対す
る抵抗値、誘電率、圧電定数、熱膨張率などの特性変化
(温度変化の感受性)が、第1の部分22A1を構成す
る第1の圧電/電歪材料よりも低いことが好ましい。
対する制御のしやすさを考慮すると、第2の部分22A
2を構成する第2の圧電/電歪材料は、温度変化に対す
る抵抗値、誘電率、圧電定数、熱膨張率などの特性変化
(温度変化の感受性)が、第1の部分22A1を構成す
る第1の圧電/電歪材料よりも低いことが好ましい。
【0100】一方、圧電/電歪素子18a及び18bの
一対の電極24及び26は、室温で固体であり、導電性
に優れた金属で構成されていることが好ましく、例えば
アルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、パラ
ジウム、ロジウム、銀、スズ、タンタル、タングステ
ン、イリジウム、白金、金、鉛等の金属単体、もしくは
これらの合金が用いられ、更に、これらに圧電/電歪層
22あるいは薄板部12a及び12bと同じ材料を分散
させたサーメット材料を用いてもよい。
一対の電極24及び26は、室温で固体であり、導電性
に優れた金属で構成されていることが好ましく、例えば
アルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、パラ
ジウム、ロジウム、銀、スズ、タンタル、タングステ
ン、イリジウム、白金、金、鉛等の金属単体、もしくは
これらの合金が用いられ、更に、これらに圧電/電歪層
22あるいは薄板部12a及び12bと同じ材料を分散
させたサーメット材料を用いてもよい。
【0101】圧電/電歪素子18a及び18bにおける
電極24及び26の材料選定は、圧電/電歪層22の形
成方法に依存して決定される。例えば薄板部12a及び
12b上に一方の電極24を形成した後、前記電極24
上に圧電/電歪層22を焼成により形成する場合は、一
方の電極24には、圧電/電歪層22の焼成温度におい
ても変化しない白金、パラジウム、白金−パラジウム合
金、銀−パラジウム合金等の高融点金属を使用する必要
があるが、圧電/電歪層22を形成した後に、前記圧電
/電歪層22上に形成される最外層の電極は、低温で電
極形成を行うことができるため、アルミニウム、金、銀
等の低融点金属を主成分として使用することができる。
電極24及び26の材料選定は、圧電/電歪層22の形
成方法に依存して決定される。例えば薄板部12a及び
12b上に一方の電極24を形成した後、前記電極24
上に圧電/電歪層22を焼成により形成する場合は、一
方の電極24には、圧電/電歪層22の焼成温度におい
ても変化しない白金、パラジウム、白金−パラジウム合
金、銀−パラジウム合金等の高融点金属を使用する必要
があるが、圧電/電歪層22を形成した後に、前記圧電
/電歪層22上に形成される最外層の電極は、低温で電
極形成を行うことができるため、アルミニウム、金、銀
等の低融点金属を主成分として使用することができる。
【0102】また、電極24及び26の厚みは、少なか
らず圧電/電歪素子18a及び18bの変位を低下させ
る要因ともなるため、特に圧電/電歪層22の焼成後に
形成される電極には、焼成後に緻密でより薄い膜が得ら
れる有機金属ペースト、例えば金レジネートペースト、
白金レジネートペースト、銀レジネートペースト等の材
料を用いることが好ましい。
らず圧電/電歪素子18a及び18bの変位を低下させ
る要因ともなるため、特に圧電/電歪層22の焼成後に
形成される電極には、焼成後に緻密でより薄い膜が得ら
れる有機金属ペースト、例えば金レジネートペースト、
白金レジネートペースト、銀レジネートペースト等の材
料を用いることが好ましい。
【0103】そして、この実施の形態に係る圧電/電歪
デバイス10は、超音波センサや加速度センサ、角速度
センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種センサに好適
に利用でき、端面34a及び34bないし薄板部12a
及び12b間に取り付けられる物体のサイズを適宜調整
することにより、センサの感度調整が容易に行えるとい
う更なる利点がある。
デバイス10は、超音波センサや加速度センサ、角速度
センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種センサに好適
に利用でき、端面34a及び34bないし薄板部12a
及び12b間に取り付けられる物体のサイズを適宜調整
することにより、センサの感度調整が容易に行えるとい
う更なる利点がある。
【0104】また、圧電/電歪デバイス10の製造方法
においては、セラミック積層体60の表面に圧電/電歪
素子18a及び18bを形成する方法として、上述した
スクリーン印刷法のほかに、ディッピング法、塗布法、
電気泳動法等の厚膜形成法や、イオンビーム法、スパッ
タリング法、真空蒸着、イオンプレーティング法、化学
気相成長法(CVD)、めっき等の薄膜形成法を用いる
ことができる。
においては、セラミック積層体60の表面に圧電/電歪
素子18a及び18bを形成する方法として、上述した
スクリーン印刷法のほかに、ディッピング法、塗布法、
電気泳動法等の厚膜形成法や、イオンビーム法、スパッ
タリング法、真空蒸着、イオンプレーティング法、化学
気相成長法(CVD)、めっき等の薄膜形成法を用いる
ことができる。
【0105】このような膜形成法を用いて圧電/電歪素
子18a及び18bを形成することにより、接着剤を用
いることなく、圧電/電歪素子18a及び18bと薄板
部12a及び12bとを一体的に接合、配設することが
でき、信頼性、再現性を確保できると共に、集積化を容
易にすることができる。
子18a及び18bを形成することにより、接着剤を用
いることなく、圧電/電歪素子18a及び18bと薄板
部12a及び12bとを一体的に接合、配設することが
でき、信頼性、再現性を確保できると共に、集積化を容
易にすることができる。
【0106】この場合、厚膜形成法により圧電/電歪素
子18a及び18bを形成することが好ましい。特に、
圧電/電歪層22の形成において厚膜形成法を用いれ
ば、平均粒径0.01〜5μm、好ましくは0.05〜
3μmの圧電セラミックスの粒子、粉末を主成分とする
ペーストやスラリー、又はサスペンションやエマルジョ
ン、ゾル等を用いて膜化することができ、それを焼成す
ることによって良好な圧電/電歪特性を得ることができ
るからである。
子18a及び18bを形成することが好ましい。特に、
圧電/電歪層22の形成において厚膜形成法を用いれ
ば、平均粒径0.01〜5μm、好ましくは0.05〜
3μmの圧電セラミックスの粒子、粉末を主成分とする
ペーストやスラリー、又はサスペンションやエマルジョ
ン、ゾル等を用いて膜化することができ、それを焼成す
ることによって良好な圧電/電歪特性を得ることができ
るからである。
【0107】なお、電気泳動法は、膜を高い密度で、か
つ、高い形状精度で形成できるという利点がある。ま
た、スクリーン印刷法は、膜形成とパターン形成とを同
時に行うことができるため、製造工程の簡略化に有利で
ある。
つ、高い形状精度で形成できるという利点がある。ま
た、スクリーン印刷法は、膜形成とパターン形成とを同
時に行うことができるため、製造工程の簡略化に有利で
ある。
【0108】また、セラミック積層体60を切除する方
法としては、ダイシング加工、ワイヤソー加工等の機械
加工のほか、YAGレーザ、エキシマレーザ等のレーザ
加工や電子ビーム加工を適用することが可能である。
法としては、ダイシング加工、ワイヤソー加工等の機械
加工のほか、YAGレーザ、エキシマレーザ等のレーザ
加工や電子ビーム加工を適用することが可能である。
【0109】このように、本実施の形態に係る圧電/電
歪デバイス10においては、セラミック基体16上に、
1以上の圧電/電歪層22と1以上の電極24及び26
とが互い違いに積層されて構成された圧電/電歪素子1
8a及び18bにおける第1層目の圧電/電歪層22A
を、第1の圧電/電歪材料による第1の部分22A1と
第2の圧電/電歪材料による第2の部分22A2にて構
成するようにしたので、例えば、第2の配線パターン2
6Aの一部(第2の部分22A2に対応する部分)に第
1の接続端子28を形成することを想定したとき、前記
第2の部分22A2で構成される静電容量値を、第1の
部分22A1にて構成される静電容量値よりも小さく設
定することが可能になる。
歪デバイス10においては、セラミック基体16上に、
1以上の圧電/電歪層22と1以上の電極24及び26
とが互い違いに積層されて構成された圧電/電歪素子1
8a及び18bにおける第1層目の圧電/電歪層22A
を、第1の圧電/電歪材料による第1の部分22A1と
第2の圧電/電歪材料による第2の部分22A2にて構
成するようにしたので、例えば、第2の配線パターン2
6Aの一部(第2の部分22A2に対応する部分)に第
1の接続端子28を形成することを想定したとき、前記
第2の部分22A2で構成される静電容量値を、第1の
部分22A1にて構成される静電容量値よりも小さく設
定することが可能になる。
【0110】その結果、実際の駆動部(又は感知部)と
して機能する部分(実作動部)では静電容量が大きくな
り、圧電/電歪層22での歪みの発生量が増大して、変
位が大きくなるという利点があると共に、実作動部以外
の部分(第2の部分22A2に対応する部分)では、静
電容量が小さくなり、例えば電気信号の供給に関するC
R時定数の減少につながり、例えばアクチュエータ部1
9a及び19bとして使用した場合に、該アクチュエー
タ部19a及び19bの高速動作を実現させることがで
きる。
して機能する部分(実作動部)では静電容量が大きくな
り、圧電/電歪層22での歪みの発生量が増大して、変
位が大きくなるという利点があると共に、実作動部以外
の部分(第2の部分22A2に対応する部分)では、静
電容量が小さくなり、例えば電気信号の供給に関するC
R時定数の減少につながり、例えばアクチュエータ部1
9a及び19bとして使用した場合に、該アクチュエー
タ部19a及び19bの高速動作を実現させることがで
きる。
【0111】つまり、本実施の形態においては、実作動
部とその他の部分とで機械的特性や電気的特性等を異に
することができ、例えば、実作動部においては静電容量
を大きくとれ、その他の部分では静電容量を小さくする
ことができるなど、種々の用途に応じて、最適なデバイ
ス特性を実現させることができる。
部とその他の部分とで機械的特性や電気的特性等を異に
することができ、例えば、実作動部においては静電容量
を大きくとれ、その他の部分では静電容量を小さくする
ことができるなど、種々の用途に応じて、最適なデバイ
ス特性を実現させることができる。
【0112】上述した圧電/電歪デバイス10及び10
aによれば、各種トランスデューサ、各種アクチュエー
タ、周波数領域機能部品(フィルタ)、トランス、通信
用や動力用の振動子や共振子、発振子、ディスクリミネ
ータ等の能動素子のほか、超音波センサや加速度セン
サ、角速度センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種セ
ンサ用のセンサ素子として利用することができ、特に、
光学機器、精密機器等の各種精密部品等の変位や位置決
め調整、角度調整の機構に用いられる各種アクチュエー
タに好適に利用することができる。
aによれば、各種トランスデューサ、各種アクチュエー
タ、周波数領域機能部品(フィルタ)、トランス、通信
用や動力用の振動子や共振子、発振子、ディスクリミネ
ータ等の能動素子のほか、超音波センサや加速度セン
サ、角速度センサや衝撃センサ、質量センサ等の各種セ
ンサ用のセンサ素子として利用することができ、特に、
光学機器、精密機器等の各種精密部品等の変位や位置決
め調整、角度調整の機構に用いられる各種アクチュエー
タに好適に利用することができる。
【0113】なお、この発明に係る圧電/電歪デバイス
は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱
することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんで
ある。
は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱
することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんで
ある。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る圧電
/電歪デバイスによれば、実作動部とその他の部分とで
機械的特性や電気的特性等を異にすることができ、例え
ば、実作動部においては静電容量を大きくとれ、その他
の部分では静電容量を小さくすることができるなど、種
々の用途に応じて、最適なデバイス特性を実現させるこ
とができる。
/電歪デバイスによれば、実作動部とその他の部分とで
機械的特性や電気的特性等を異にすることができ、例え
ば、実作動部においては静電容量を大きくとれ、その他
の部分では静電容量を小さくすることができるなど、種
々の用途に応じて、最適なデバイス特性を実現させるこ
とができる。
【図1】本実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの構成
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る圧電/電歪デバイスのう
ち、圧電/電歪素子の形成部分を示す拡大図である。
ち、圧電/電歪素子の形成部分を示す拡大図である。
【図3】必要なセラミックグリーンシートの積層過程を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図4】セラミックグリーンシートを積層してセラミッ
クグリーン積層体とした状態を示す説明図である。
クグリーン積層体とした状態を示す説明図である。
【図5】セラミックグリーン積層体を焼成してセラミッ
ク積層体とした後、前記セラミック積層体に圧電/電歪
素子を形成した状態を示す説明図である。
ク積層体とした後、前記セラミック積層体に圧電/電歪
素子を形成した状態を示す説明図である。
【図6】図6A〜図6Cは本実施の形態に係る圧電/電
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図6Aは後
に第1の配線パターンにおける第1の層となる第1のサ
ーメット層を形成した段階を示す工程図であり、図6B
は第1の層を形成した段階を示す工程図であり、図6C
は後に第1の配線パターンにおける第2の層となるPt
ペーストを形成した段階を示す工程図である。
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図6Aは後
に第1の配線パターンにおける第1の層となる第1のサ
ーメット層を形成した段階を示す工程図であり、図6B
は第1の層を形成した段階を示す工程図であり、図6C
は後に第1の配線パターンにおける第2の層となるPt
ペーストを形成した段階を示す工程図である。
【図7】図7A〜図7Cは本実施の形態に係る圧電/電
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図7Aは第
2の層を形成した段階を示す工程図であり、図7Bは後
に第1の配線パターンにおける第3の層と、後に第1層
目の圧電/電歪層となる第1及び第2の圧電/電歪材料
のペーストと、後に第2の配線パターンとなる第4のサ
ーメット層を形成した段階を示す工程図であり、図7C
は第3の層と第1層目の圧電/電歪層と第2の配線パタ
ーンを同時に形成した段階を示す工程図である。
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図7Aは第
2の層を形成した段階を示す工程図であり、図7Bは後
に第1の配線パターンにおける第3の層と、後に第1層
目の圧電/電歪層となる第1及び第2の圧電/電歪材料
のペーストと、後に第2の配線パターンとなる第4のサ
ーメット層を形成した段階を示す工程図であり、図7C
は第3の層と第1層目の圧電/電歪層と第2の配線パタ
ーンを同時に形成した段階を示す工程図である。
【図8】図8A〜図8Cは本実施の形態に係る圧電/電
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図8Aは後
に第2層目の圧電/電歪層となるPZTペーストと、後
に第3の配線パターンとなる第5のサーメット層を形成
した段階を示す工程図であり、図8Bは第2層目の圧電
/電歪層と第3の配線パターンを同時に形成した段階を
示す工程図であり、図8Cは後に第3層目の圧電/電歪
層となるPZTペーストと、後に第4の配線パターンと
なる第6のサーメット層を形成した段階を示す工程図で
ある。
歪デバイスの製造過程を示すものであって、図8Aは後
に第2層目の圧電/電歪層となるPZTペーストと、後
に第3の配線パターンとなる第5のサーメット層を形成
した段階を示す工程図であり、図8Bは第2層目の圧電
/電歪層と第3の配線パターンを同時に形成した段階を
示す工程図であり、図8Cは後に第3層目の圧電/電歪
層となるPZTペーストと、後に第4の配線パターンと
なる第6のサーメット層を形成した段階を示す工程図で
ある。
【図9】図9A及び図9Bは本実施の形態に係る圧電/
電歪デバイスの製造過程を示すものであって、図9Aは
第3層目の圧電/電歪層と第4の配線パターンを同時に
形成した段階を示す工程図であり、図9Bは後に第4層
目の圧電/電歪層となるPZTペーストを形成した段階
を示す工程図である。
電歪デバイスの製造過程を示すものであって、図9Aは
第3層目の圧電/電歪層と第4の配線パターンを同時に
形成した段階を示す工程図であり、図9Bは後に第4層
目の圧電/電歪層となるPZTペーストを形成した段階
を示す工程図である。
【図10】図10A及び図10Bは本実施の形態に係る
圧電/電歪デバイスの製造過程を示すものであって、図
10Aは第4層目の圧電/電歪層を形成した段階を示す
工程図であり、図10Bは後に第5の配線パターンとな
るPtレジネートと、後に端子となるAuペーストを形
成した段階を示す工程図である。
圧電/電歪デバイスの製造過程を示すものであって、図
10Aは第4層目の圧電/電歪層を形成した段階を示す
工程図であり、図10Bは後に第5の配線パターンとな
るPtレジネートと、後に端子となるAuペーストを形
成した段階を示す工程図である。
【図11】本実施の形態に係る圧電/電歪デバイスの変
形例のうち、圧電/電歪素子の形成部分を示す拡大図で
ある。
形例のうち、圧電/電歪素子の形成部分を示す拡大図で
ある。
10、10a…圧電/電歪デバイス 12a、12b
…一対の薄板部 14…固定部 16…セラミッ
ク基体 18a、18b…圧電/電歪素子 22…圧電/電
歪層 22A…第1層目の圧電/電歪層 22A1…第1
の部分 22A2…第2の部分 24…一方の電
極 26…他方の電極
…一対の薄板部 14…固定部 16…セラミッ
ク基体 18a、18b…圧電/電歪素子 22…圧電/電
歪層 22A…第1層目の圧電/電歪層 22A1…第1
の部分 22A2…第2の部分 24…一方の電
極 26…他方の電極
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01L 41/18 101D
Claims (15)
- 【請求項1】セラミック基体上に、1以上の圧電/電歪
層と1以上の電極層とが互い違いに積層されて構成され
た圧電/電歪素子を有し、 少なくとも1つの圧電/電歪層は、2種類以上の材料が
並列に配置されて構成されていることを特徴とする圧電
/電歪デバイス。 - 【請求項2】請求項1記載の圧電/電歪デバイスにおい
て、 前記少なくとも1つの圧電/電歪層は、2種類以上の圧
電/電歪材料が並列に配置されて構成されていることを
特徴とする圧電/電歪デバイス。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の圧電/電歪デバイス
において、 前記セラミック基体は、厚みの大きい固定部と、該固定
部から連続して形成され、かつ、厚みが前記固定部より
も薄い一対の薄板部とを有し、 前記圧電/電歪素子は、一対の薄板部のうち、少なくと
も1つの薄板部の一部を含む面に形成されていることを
特徴とする圧電/電歪デバイス。 - 【請求項4】請求項3記載の圧電/電歪デバイスにおい
て、 前記少なくとも1つの薄板部の一部を含む面に形成され
る圧電/電歪素子のうち、前記薄板部の一部から前記固
定部の一部にかけて配設される圧電/電歪材料を第1の
圧電/電歪材料とし、前記固定部の一部上に配設される
圧電/電歪材料を第2の圧電/電歪材料としたとき、 前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数が前記第1の圧電
/電歪材料の圧電定数よりも低いことを特徴とする圧電
/電歪デバイス。 - 【請求項5】請求項4記載の圧電/電歪デバイスにおい
て、 前記第1の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が100
×10-12m/V以上であり、 前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が100
×10-12m/V未満であることを特徴とする圧電/電
歪デバイス。 - 【請求項6】請求項5記載の圧電/電歪デバイスにおい
て、 前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が50×
10-12m/V以下であることを特徴とする圧電/電歪
デバイス。 - 【請求項7】請求項6記載の圧電/電歪デバイスにおい
て、 前記第2の圧電/電歪材料の圧電定数の絶対値が10×
10-12m/V以下であることを特徴とする圧電/電歪
デバイス。 - 【請求項8】請求項4〜7のいずれか1項に記載の圧電
/電歪デバイスにおいて、 前記第2の圧電/電歪材料の誘電率が、前記第1の圧電
/電歪材料の誘電率以下であることを特徴とする圧電/
電歪デバイス。 - 【請求項9】請求項4〜8のいずれか1項に記載の圧電
/電歪デバイスにおいて、 前記第2の圧電/電歪材料は、温度変化に対する感受性
が、前記第1の圧電/電歪材料よりも低いことを特徴と
する圧電/電歪デバイス。 - 【請求項10】請求項4〜9のいずれか1項に記載の圧
電/電歪デバイスにおいて、 前記第2の圧電/電歪材料による層の厚さが、前記第1
の圧電/電歪材料による層の厚さ以上であることを特徴
とする圧電/電歪デバイス。 - 【請求項11】請求項4〜10のいずれか1項に記載の
圧電/電歪デバイスにおいて、 前記第1の圧電/電歪材料と前記第2の圧電/電歪材料
との境界部分は、前記薄板部の厚みをdとしたとき、前
記固定部上にあって、かつ、前記固定部の内壁面の仮想
延長面と前記薄板部の側面との交差部分からd/2以上
の距離に位置されていることを特徴とする圧電/電歪デ
バイス。 - 【請求項12】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
圧電/電歪デバイスにおいて、 前記圧電/電歪素子は、少なくとも2層以上の圧電/電
歪層が積層されて構成されていることを特徴とする圧電
/電歪デバイス。 - 【請求項13】請求項1〜12のいずれか1項に記載の
圧電/電歪デバイスにおいて、 前記セラミック基体と前記圧電/電歪層との間に別の層
が介在していることを特徴とする圧電/電歪デバイス。 - 【請求項14】請求項3〜13のいずれか1項に記載の
圧電/電歪デバイスにおいて、 前記セラミック基体における固定部と薄板部は、セラミ
ックグリーン積層体を焼成一体化してセラミック積層体
とした後、不要な部分を切除して構成されていることを
特徴とする圧電/電歪デバイス。 - 【請求項15】請求項3〜14のいずれか1項に記載の
圧電/電歪デバイスにおいて、 前記セラミック基体における固定部と薄板部は、セラミ
ックグリーン積層体を焼成一体化してセラミック積層体
とし、該セラミック積層体上に圧電/電歪素子を形成し
て焼成した後、不要な部分を切除して構成されているこ
とを特徴とする圧電/電歪デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002264594A JP2003163386A (ja) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | 圧電/電歪デバイス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275598 | 2001-09-11 | ||
JP2001-275598 | 2001-09-11 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003163386A true JP2003163386A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=26622028
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---|---|---|---|
JP2002264594A Pending JP2003163386A (ja) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | 圧電/電歪デバイス |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2003163386A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115127705A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-30 | 中国科学院力学研究所 | 一种可主动驱动变形的薄膜式柔性压力传感器 |
-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002264594A patent/JP2003163386A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115127705A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-30 | 中国科学院力学研究所 | 一种可主动驱动变形的薄膜式柔性压力传感器 |
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