JP2003151630A - 非水二次電池 - Google Patents
非水二次電池Info
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- JP2003151630A JP2003151630A JP2001351705A JP2001351705A JP2003151630A JP 2003151630 A JP2003151630 A JP 2003151630A JP 2001351705 A JP2001351705 A JP 2001351705A JP 2001351705 A JP2001351705 A JP 2001351705A JP 2003151630 A JP2003151630 A JP 2003151630A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Cell Separators (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 正極活物質として用いるポリ硫化カーボンの
有する特性を生かして、高容量で、かつ充放電サイクル
特性が優れた非水二次電池を提供する。 【解決手段】 ポリ硫化カーボンを正極活物質とする正
極と、負極と、電解質溶媒としてジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの分子内にイオウ原子を有する溶
媒、R1 O(CH2 CH2 O)z R2 (R1 、R2 は炭
素数1〜4のアルキル基であり、R1 とR2 は、同一で
もよく、また異なっていてもよい。zは、1≦z≦14
である)で表されるエチレンオキサイド系溶媒、または
それらの混合溶媒を用いた電解質と、空孔率が60〜8
0体積%のセパレータとを用いて非水二次電池を構成す
る。上記ポリ硫化カーボンとしては、一般式(CSx )
n (x=0.9〜2、nは4以上)で表されるものが好
ましく、また、電解質溶媒中に1,3−ジオキソランな
どの低粘度溶媒を含有させることが好ましい。
有する特性を生かして、高容量で、かつ充放電サイクル
特性が優れた非水二次電池を提供する。 【解決手段】 ポリ硫化カーボンを正極活物質とする正
極と、負極と、電解質溶媒としてジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの分子内にイオウ原子を有する溶
媒、R1 O(CH2 CH2 O)z R2 (R1 、R2 は炭
素数1〜4のアルキル基であり、R1 とR2 は、同一で
もよく、また異なっていてもよい。zは、1≦z≦14
である)で表されるエチレンオキサイド系溶媒、または
それらの混合溶媒を用いた電解質と、空孔率が60〜8
0体積%のセパレータとを用いて非水二次電池を構成す
る。上記ポリ硫化カーボンとしては、一般式(CSx )
n (x=0.9〜2、nは4以上)で表されるものが好
ましく、また、電解質溶媒中に1,3−ジオキソランな
どの低粘度溶媒を含有させることが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水二次電池に関
し、さらに詳しくは、正極活物質としてポリ硫化カーボ
ンを用い、電解質溶媒としてポリ硫化カーボンと親和性
のある有機溶媒を用い、かつ特定の空孔率を有するセパ
レータを用いた非水二次電池に関する。
し、さらに詳しくは、正極活物質としてポリ硫化カーボ
ンを用い、電解質溶媒としてポリ硫化カーボンと親和性
のある有機溶媒を用い、かつ特定の空孔率を有するセパ
レータを用いた非水二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】市場における携帯式電子デバイスの急速
な拡大に伴い、その電源として使用される電池の高性能
化への要求はますます強くなり、しかも、その一方で、
より環境に優しい電池の開発が要求されている。そのよ
うな状況の中で、非水二次電池の正極活物質として、低
コストで環境負荷が小さく、しかも高容量であるイオウ
(硫黄)やその誘導体に対する期待が高まっている。
な拡大に伴い、その電源として使用される電池の高性能
化への要求はますます強くなり、しかも、その一方で、
より環境に優しい電池の開発が要求されている。そのよ
うな状況の中で、非水二次電池の正極活物質として、低
コストで環境負荷が小さく、しかも高容量であるイオウ
(硫黄)やその誘導体に対する期待が高まっている。
【0003】このイオウの二電子反応を電池に利用でき
るならば、理論的には元素イオウは1675mAh/g
という大きなエネルギー密度を有する活物質となる。し
かし、イオウは絶縁性の高い絶縁体であるため、アルカ
リ金属硫化物への還元反応を利用するアルカリ金属−イ
オウ電池では、イオウと反応性を持たない導電助剤を共
存させる必要があり、そのため、実際には低い利用率し
か得られないのが現状である。また、イオウは可逆性に
乏しく、しかも、高温下のイオウやその誘導体は活性が
高いため、電池ケースなどが侵食されるという問題があ
り、民生用の小型電池への応用は困難であると言われて
いる。
るならば、理論的には元素イオウは1675mAh/g
という大きなエネルギー密度を有する活物質となる。し
かし、イオウは絶縁性の高い絶縁体であるため、アルカ
リ金属硫化物への還元反応を利用するアルカリ金属−イ
オウ電池では、イオウと反応性を持たない導電助剤を共
存させる必要があり、そのため、実際には低い利用率し
か得られないのが現状である。また、イオウは可逆性に
乏しく、しかも、高温下のイオウやその誘導体は活性が
高いため、電池ケースなどが侵食されるという問題があ
り、民生用の小型電池への応用は困難であると言われて
いる。
【0004】また、1000〜1600mAh/gとい
う高いエネルギー密度を有するポリカーボンサルファイ
ド(CSw )p (wは2.3〜約50、pは2以上)な
どが非水二次電池の正極活物質として注目され、スコッ
トハイム(Skotheim)らは室温下でも高い容量
を示すイオウ系非水二次電池を開発したと発表している
(特表平11−514128号公報、米国特許第5,4
41,831号明細書など)。このポリカーボンサルフ
ァイドは、硫化ナトリウムと元素イオウとを反応させ、
さらに有機クロライド化合物と反応させる方法、あるい
は金属ナトリウムのアンモニア溶液中でアセチレンと元
素イオウとを反応させる方法、金属ナトリウムを触媒と
して二硫化炭素とジメチルスルホンとを反応させる方法
などにより製造することができる。そして、このポリカ
ーボンサルファイドの分子構造は、主として炭素を骨格
とし、ポリサルファイドを側鎖とする共役構造を有する
ことを特徴としている。
う高いエネルギー密度を有するポリカーボンサルファイ
ド(CSw )p (wは2.3〜約50、pは2以上)な
どが非水二次電池の正極活物質として注目され、スコッ
トハイム(Skotheim)らは室温下でも高い容量
を示すイオウ系非水二次電池を開発したと発表している
(特表平11−514128号公報、米国特許第5,4
41,831号明細書など)。このポリカーボンサルフ
ァイドは、硫化ナトリウムと元素イオウとを反応させ、
さらに有機クロライド化合物と反応させる方法、あるい
は金属ナトリウムのアンモニア溶液中でアセチレンと元
素イオウとを反応させる方法、金属ナトリウムを触媒と
して二硫化炭素とジメチルスルホンとを反応させる方法
などにより製造することができる。そして、このポリカ
ーボンサルファイドの分子構造は、主として炭素を骨格
とし、ポリサルファイドを側鎖とする共役構造を有する
ことを特徴としている。
【0005】しかしながら、上記ポリカーボンサルファ
イドは合成過程で分子設計ができないため、得られる化
合物のイオウ含率などを制御することが困難であり、単
一構造の化合物が得られないという問題があった。
イドは合成過程で分子設計ができないため、得られる化
合物のイオウ含率などを制御することが困難であり、単
一構造の化合物が得られないという問題があった。
【0006】また、生成した化合物には、一般にポリカ
ーボンサルファイド以外に低分子量のポリサルファイド
や高分子量のポリサルファイドが多く混在しており、こ
れらのポリサルファイド分子や、あるいは側鎖を構成し
ているポリカーボンサルファイドのセグメントは、電解
液(液状電解質)を用いた電池では、充放電時に電解液
中に溶解しやすく、安定性を欠く要因になる。また、従
来のポリカーボンサルファイドは、通常は非晶質かある
いは非常に結晶性が悪い固体であり、明確な結晶構造を
持たないことも電解液中での安定性を欠く大きな要因に
なっていた。そのため、電池の自己放電が比較的大きく
なる上に、充放電により正極の可逆性を阻害する金属硫
化物が形成され、電池のサイクル寿命が短くなるという
問題があった。
ーボンサルファイド以外に低分子量のポリサルファイド
や高分子量のポリサルファイドが多く混在しており、こ
れらのポリサルファイド分子や、あるいは側鎖を構成し
ているポリカーボンサルファイドのセグメントは、電解
液(液状電解質)を用いた電池では、充放電時に電解液
中に溶解しやすく、安定性を欠く要因になる。また、従
来のポリカーボンサルファイドは、通常は非晶質かある
いは非常に結晶性が悪い固体であり、明確な結晶構造を
持たないことも電解液中での安定性を欠く大きな要因に
なっていた。そのため、電池の自己放電が比較的大きく
なる上に、充放電により正極の可逆性を阻害する金属硫
化物が形成され、電池のサイクル寿命が短くなるという
問題があった。
【0007】そこで、本発明者らは、上記のような従来
のポリカーボンサルファイドの問題点を解決するため、
鋭意研究を重ね、ポリカーボンサルファイドを中間生成
物とし、それを340〜430℃程度で加熱することに
より、ほぼ炭素およびイオウの二元素のみからなり、固
体として存在する新規なポリ硫化カーボンを合成するこ
とに成功し、それを非水二次電池の正極活物質として用
いることによって、高容量で、かつ充放電サイクルに伴
う容量低下が少ない非水二次電池が得られることを見出
し、それについて既に特許出願をしてきた(特願200
0−31305)。
のポリカーボンサルファイドの問題点を解決するため、
鋭意研究を重ね、ポリカーボンサルファイドを中間生成
物とし、それを340〜430℃程度で加熱することに
より、ほぼ炭素およびイオウの二元素のみからなり、固
体として存在する新規なポリ硫化カーボンを合成するこ
とに成功し、それを非水二次電池の正極活物質として用
いることによって、高容量で、かつ充放電サイクルに伴
う容量低下が少ない非水二次電池が得られることを見出
し、それについて既に特許出願をしてきた(特願200
0−31305)。
【0008】また、電解質にポリ硫化カーボンと親和性
のある有機溶媒と低粘度溶媒を組み合わせて用いること
によって、充放電サイクル特性を飛躍的に向上させるこ
とができることも見出した(特願2001−08183
1)。
のある有機溶媒と低粘度溶媒を組み合わせて用いること
によって、充放電サイクル特性を飛躍的に向上させるこ
とができることも見出した(特願2001−08183
1)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電解質
溶媒にポリ硫化カーボンと親和性のある有機溶媒を用い
た場合、電極中に上記ポリ硫化カーボンを多量に含有さ
せようとすると、ポリ硫化カーボンの利用率が低下する
という問題が判明した。
溶媒にポリ硫化カーボンと親和性のある有機溶媒を用い
た場合、電極中に上記ポリ硫化カーボンを多量に含有さ
せようとすると、ポリ硫化カーボンの利用率が低下する
という問題が判明した。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決し
て、ポリ硫化カーボンの有する特性を生かして、高容量
で、かつ充放電サイクル特性が優れた非水二次電池を提
供することを目的とする。
て、ポリ硫化カーボンの有する特性を生かして、高容量
で、かつ充放電サイクル特性が優れた非水二次電池を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
ポリ硫化カーボンと親和性のある有機溶媒を電解質溶媒
として用いる場合に、空孔率が60〜80%のセパレー
タを用いることによって、上記課題を解決したものであ
る。
ポリ硫化カーボンと親和性のある有機溶媒を電解質溶媒
として用いる場合に、空孔率が60〜80%のセパレー
タを用いることによって、上記課題を解決したものであ
る。
【0012】すなわち、空孔率が大きいセパレータを用
いることにより保液性を向上させると、ポリ硫化カーボ
ンと親和性のある有機溶媒が、充放電過程中においてポ
リ硫化カーボンとの相互作用によりポリ硫化カーボンの
可逆性を高めるので、充放電サイクル特性が優れた非水
二次電池が得られるようになる。
いることにより保液性を向上させると、ポリ硫化カーボ
ンと親和性のある有機溶媒が、充放電過程中においてポ
リ硫化カーボンとの相互作用によりポリ硫化カーボンの
可逆性を高めるので、充放電サイクル特性が優れた非水
二次電池が得られるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において電解質としては、
液状電解質(電解液)、ゲルポリマー電解質のいずれも
用いることができる。液状電解質は、溶媒成分である電
解質溶媒にリチウム塩などの電解質塩を溶解させること
によって調製される。
液状電解質(電解液)、ゲルポリマー電解質のいずれも
用いることができる。液状電解質は、溶媒成分である電
解質溶媒にリチウム塩などの電解質塩を溶解させること
によって調製される。
【0014】電解質溶媒としては、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの分子内にイオウ原子を有する溶
媒、R1 O(CH2 CH2 O)z R2 (R1 、R2 は、
炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基であり、
R1 とR2 は、同一でもよく、また、異なっていてもよ
い。zは、1≦z≦14である)で表されるエチレンオ
キサイド系溶媒、それらの混合溶媒などが用いられ、こ
れらの溶媒はポリ硫化カーボンと親和性を有している。
そして、前記R1 O(CH2 CH2 O)z R2 で表され
るエチレンオキサイド系溶媒の具体例としては、例え
ば、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラ
グライムなどが挙げられる。
ド、スルホランなどの分子内にイオウ原子を有する溶
媒、R1 O(CH2 CH2 O)z R2 (R1 、R2 は、
炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基であり、
R1 とR2 は、同一でもよく、また、異なっていてもよ
い。zは、1≦z≦14である)で表されるエチレンオ
キサイド系溶媒、それらの混合溶媒などが用いられ、こ
れらの溶媒はポリ硫化カーボンと親和性を有している。
そして、前記R1 O(CH2 CH2 O)z R2 で表され
るエチレンオキサイド系溶媒の具体例としては、例え
ば、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラ
グライムなどが挙げられる。
【0015】電解質溶媒としては、前記のポリ硫化カー
ボンと親和性のある溶媒のみでもよいが、そのポリ硫化
カーボンと親和性を有する溶媒に、例えば、1,3−ジ
オキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラ
ヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの低粘度溶媒を添
加すると、イオン伝導性が向上して、サイクル特性が向
上することから好ましい。この低粘度溶媒の添加量とし
ては、低粘度溶媒が全電解質溶媒の50体積%以下、特
に40体積%以下を占めるようにすることが好ましい。
ボンと親和性のある溶媒のみでもよいが、そのポリ硫化
カーボンと親和性を有する溶媒に、例えば、1,3−ジ
オキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラ
ヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの低粘度溶媒を添
加すると、イオン伝導性が向上して、サイクル特性が向
上することから好ましい。この低粘度溶媒の添加量とし
ては、低粘度溶媒が全電解質溶媒の50体積%以下、特
に40体積%以下を占めるようにすることが好ましい。
【0016】上記電解質溶媒に溶解させる電解質塩とし
ては、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属のハロ
ゲン塩または過塩素酸塩、トリフロロメタンスルホン酸
塩を代表とする含フッ素化合物の塩などが好適に用いら
れる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、
LiF、LiCl、LiClO4 、LiPF6 、LiB
F4 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiCF3 S
O3 、LiC4 F9 SO3、LiCF3 CO2 、Li2
C2 F4 (SO3 )2 、LiN(RfSO2 )(Rf′
SO2 )、LiN(RfOSO2 )(Rf′OS
O2 )、LiC(RfSO 2 )3 、LiCn F2n+1SO
3 (n≧2)、LiN(RfOSO2 )2 〔ここでRf
とRf′はフルオロアルキル基〕などが挙げられ、これ
らはそれぞれ単独でまたは2種以上混合して用いること
ができる。液状電解質中における電解質塩の濃度は、特
に限定されるものではないが、0.3mol/l以上が
好ましく、0.4mol/l以上がより好ましく、ま
た、1.7mol/l以下が好ましく、1.5mol/
l以下がより好ましい。
ては、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属のハロ
ゲン塩または過塩素酸塩、トリフロロメタンスルホン酸
塩を代表とする含フッ素化合物の塩などが好適に用いら
れる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、
LiF、LiCl、LiClO4 、LiPF6 、LiB
F4 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiCF3 S
O3 、LiC4 F9 SO3、LiCF3 CO2 、Li2
C2 F4 (SO3 )2 、LiN(RfSO2 )(Rf′
SO2 )、LiN(RfOSO2 )(Rf′OS
O2 )、LiC(RfSO 2 )3 、LiCn F2n+1SO
3 (n≧2)、LiN(RfOSO2 )2 〔ここでRf
とRf′はフルオロアルキル基〕などが挙げられ、これ
らはそれぞれ単独でまたは2種以上混合して用いること
ができる。液状電解質中における電解質塩の濃度は、特
に限定されるものではないが、0.3mol/l以上が
好ましく、0.4mol/l以上がより好ましく、ま
た、1.7mol/l以下が好ましく、1.5mol/
l以下がより好ましい。
【0017】ゲルポリマー電解質は、上記液状電解質を
ゲル化剤でゲル化したものに相当する。そのゲル化にあ
たっては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリアク
リルニトリルなどの直鎖状ポリマーまたはそれらのコポ
リマー、紫外線や電子線などの活性光線の照射によりポ
リマー化する多官能モノマー(例えば、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキ
シペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートなどの四官能以上のメタクリレートなど)
より得られるポリマーやアミン化合物の活性水素とウレ
タンのイソシアネート基との反応を利用してポリマー化
するモノマーより得られるポリマーなどが用いられる。
特にこのゲルポリマー電解質としては、上記のようにア
ミン化合物の活性水素とウレタンのイソシアネート基と
の反応を利用してポリマー化したウレア構造を有するポ
リマーで前記液状電解質をゲル化したゲルポリマー電解
質が好適に用いられる。
ゲル化剤でゲル化したものに相当する。そのゲル化にあ
たっては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリアク
リルニトリルなどの直鎖状ポリマーまたはそれらのコポ
リマー、紫外線や電子線などの活性光線の照射によりポ
リマー化する多官能モノマー(例えば、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキ
シペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートなどの四官能以上のメタクリレートなど)
より得られるポリマーやアミン化合物の活性水素とウレ
タンのイソシアネート基との反応を利用してポリマー化
するモノマーより得られるポリマーなどが用いられる。
特にこのゲルポリマー電解質としては、上記のようにア
ミン化合物の活性水素とウレタンのイソシアネート基と
の反応を利用してポリマー化したウレア構造を有するポ
リマーで前記液状電解質をゲル化したゲルポリマー電解
質が好適に用いられる。
【0018】本発明において正極活物質として用いるポ
リ硫化カーボンは、その合成条件により組成が多少異な
るが、一般式(CSx )n の形で組成を表したときに、
xが0.9〜2.0で、nが4以上のものが好ましい。
すなわち、xが0.9より小さい場合は、充放電に関与
するジサルファイド結合以外に、充放電に関与しないC
−S−C結合を多く含むようになり、容量が低下する傾
向があり、xが2.0より大きい場合は、分子内に−S
y −(y≧3)で表されるポリサルファイドセグメント
を多く含み、分子の安定性が低下して充放電時の可逆性
が低下するおそれがある。つまり、xが0.9〜2の範
囲内にあるポリ硫化カーボンは、分子内の充放電に関与
するジサルファイド結合の存在割合が高くなるので好ま
しく、中でもxが1.4〜1.6であるポリ硫化カーボ
ンは分子内の充放電に関与するジサルファイド結合の存
在割合が特に高く好ましい。そして、nが4以上のもの
が好ましいとするのは、nが3以下では、ジサルファイ
ド結合を有するポリ硫化カーボンの製造が困難であり、
たとえ製造できたとしても活物質としての容量が低く、
電解液に溶解しやすく有用性が低くなるからである。こ
のnは、加工性を考えると100以上が好ましく、ま
た、いくら大きくなっても何ら問題が生じないが、通
常、10万程度のものまでが実用上好適に用いられる。
リ硫化カーボンは、その合成条件により組成が多少異な
るが、一般式(CSx )n の形で組成を表したときに、
xが0.9〜2.0で、nが4以上のものが好ましい。
すなわち、xが0.9より小さい場合は、充放電に関与
するジサルファイド結合以外に、充放電に関与しないC
−S−C結合を多く含むようになり、容量が低下する傾
向があり、xが2.0より大きい場合は、分子内に−S
y −(y≧3)で表されるポリサルファイドセグメント
を多く含み、分子の安定性が低下して充放電時の可逆性
が低下するおそれがある。つまり、xが0.9〜2の範
囲内にあるポリ硫化カーボンは、分子内の充放電に関与
するジサルファイド結合の存在割合が高くなるので好ま
しく、中でもxが1.4〜1.6であるポリ硫化カーボ
ンは分子内の充放電に関与するジサルファイド結合の存
在割合が特に高く好ましい。そして、nが4以上のもの
が好ましいとするのは、nが3以下では、ジサルファイ
ド結合を有するポリ硫化カーボンの製造が困難であり、
たとえ製造できたとしても活物質としての容量が低く、
電解液に溶解しやすく有用性が低くなるからである。こ
のnは、加工性を考えると100以上が好ましく、ま
た、いくら大きくなっても何ら問題が生じないが、通
常、10万程度のものまでが実用上好適に用いられる。
【0019】上記一般式(CSx )n で表されるポリ硫
化カーボンは、CuKα線を用いてX線回折を行ったと
きに、回折角(2θ)が20°〜30°の範囲の回折パ
ターンが、実質的に25°付近にピークを有するブロー
ドな回折ピークのみが表されるものが好ましく、また、
ラマン分析を行ったときに、そのラマンスペクトルにお
いて、ラマンシフトの1444cm-1付近に主ピークが
存在し、かつ400cm-1〜525cm-1の範囲内に存
在するピークが実質的に490cm-1付近のブロードな
ピークのみとなり、かつ218cm-1付近にシャープな
ピークを有しないものが好ましい。つまり、ラマン分析
において、炭素の不飽和結合とイオウのジサルファイド
結合に対応するピークが認められるが、ポリサルファイ
ドセグメントに相当する結合に対応するピークが認めら
れないものが好ましい。
化カーボンは、CuKα線を用いてX線回折を行ったと
きに、回折角(2θ)が20°〜30°の範囲の回折パ
ターンが、実質的に25°付近にピークを有するブロー
ドな回折ピークのみが表されるものが好ましく、また、
ラマン分析を行ったときに、そのラマンスペクトルにお
いて、ラマンシフトの1444cm-1付近に主ピークが
存在し、かつ400cm-1〜525cm-1の範囲内に存
在するピークが実質的に490cm-1付近のブロードな
ピークのみとなり、かつ218cm-1付近にシャープな
ピークを有しないものが好ましい。つまり、ラマン分析
において、炭素の不飽和結合とイオウのジサルファイド
結合に対応するピークが認められるが、ポリサルファイ
ドセグメントに相当する結合に対応するピークが認めら
れないものが好ましい。
【0020】本発明において、セパレータとしては、空
孔率が60〜80体積%のものを用いる。これは、保液
性を向上させてポリ硫化カーボンの利用率を向上させる
ためには、空孔率が高いほうが好ましいが、空孔率が高
すぎると短絡が発生するからであり、本発明者らが研究
を重ねた結果、セパレータの空孔率を60〜80体積
%、好ましくは70〜80体積%にすることによって、
ポリ硫化カーボンの利用率を向上させることができ、か
つ短絡の発生を抑制できることを見出したことに基づい
ている。
孔率が60〜80体積%のものを用いる。これは、保液
性を向上させてポリ硫化カーボンの利用率を向上させる
ためには、空孔率が高いほうが好ましいが、空孔率が高
すぎると短絡が発生するからであり、本発明者らが研究
を重ねた結果、セパレータの空孔率を60〜80体積
%、好ましくは70〜80体積%にすることによって、
ポリ硫化カーボンの利用率を向上させることができ、か
つ短絡の発生を抑制できることを見出したことに基づい
ている。
【0021】セパレータの材質は、特に限定されること
はないが、高分子量のポリマーが好ましい。セパレータ
を構成するポリマーとしては、電解質中の溶媒の性質に
もよるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ンテレフタレートなどを用いることが好ましい。すなわ
ち、セパレータの材質は、電解質に溶解せず、電池作動
電圧で化学的に安定なポリマーであればよい。
はないが、高分子量のポリマーが好ましい。セパレータ
を構成するポリマーとしては、電解質中の溶媒の性質に
もよるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ンテレフタレートなどを用いることが好ましい。すなわ
ち、セパレータの材質は、電解質に溶解せず、電池作動
電圧で化学的に安定なポリマーであればよい。
【0022】また、セパレータの形態としては、不織
布、微孔性フィルムなどであり、その厚みは10〜20
0μmが好ましい。
布、微孔性フィルムなどであり、その厚みは10〜20
0μmが好ましい。
【0023】また、このセパレータの空孔内に前記ポリ
硫化カーボンが溶解した液状電解質を含ませることによ
って、安定した電池特性が得られる。このような状態
は、充放電中に正極中のポリ硫化カーボンの一部が液状
電解質に溶解することにより形成される。
硫化カーボンが溶解した液状電解質を含ませることによ
って、安定した電池特性が得られる。このような状態
は、充放電中に正極中のポリ硫化カーボンの一部が液状
電解質に溶解することにより形成される。
【0024】正極は、ポリ硫化カーボンと、必要に応じ
て添加される他の粉末状または繊維状の導電体、バイン
ダーなどを混合して調製した正極合剤を、例えば、溶剤
に分散させてぺースト状にし(バインダーはあらかじめ
溶剤に溶解または分散させておいてからポリ硫化カーボ
ンなどと混合してもよい)、得られた正極合剤含有ペー
ストをアルミニウム箔などからなる正極集電体に塗布
し、乾燥して正極合剤層を形成し、必要に応じて加圧成
形する工程を経ることによって作製される。ただし、正
極の作製方法は、上記例示の方法に限られることなく、
他の方法によってもよい。
て添加される他の粉末状または繊維状の導電体、バイン
ダーなどを混合して調製した正極合剤を、例えば、溶剤
に分散させてぺースト状にし(バインダーはあらかじめ
溶剤に溶解または分散させておいてからポリ硫化カーボ
ンなどと混合してもよい)、得られた正極合剤含有ペー
ストをアルミニウム箔などからなる正極集電体に塗布
し、乾燥して正極合剤層を形成し、必要に応じて加圧成
形する工程を経ることによって作製される。ただし、正
極の作製方法は、上記例示の方法に限られることなく、
他の方法によってもよい。
【0025】上記の導電体としては、例えば、黒鉛、カ
ーボンブラックなどのような炭素系のものや導電性ポリ
マーなどが好適に用いられる。上記導電性ポリマーとし
ては、例えば、ポリアセン、ポリアセチレン、ポリアニ
リン、ポリチオフェン、ポリピロールなどのような共役
構造を有するポリマーやそれらのメチル、ブチル、ベン
ジルなどの側鎖を有する誘導体などが好適に用いられ
る。
ーボンブラックなどのような炭素系のものや導電性ポリ
マーなどが好適に用いられる。上記導電性ポリマーとし
ては、例えば、ポリアセン、ポリアセチレン、ポリアニ
リン、ポリチオフェン、ポリピロールなどのような共役
構造を有するポリマーやそれらのメチル、ブチル、ベン
ジルなどの側鎖を有する誘導体などが好適に用いられ
る。
【0026】また、バインダーとしては、例えば、ポリ
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロ
プロピレンとの共重合体、無定形ポリエーテル、ポリア
クリルアミド、フッ素ゴム、ジエン系ゴム、カルボキシ
メチルセルロース、溶媒に溶解性を有するポリアニリ
ン、ポリピロールまたはそれら化合物を構成するモノマ
ーのコポリマーまたは架橋により形成される化合物など
が挙げられ、これらのバインダーは正極活物質に対して
化学的に安定でかつ強い接着力を有する高分子化合物で
あることが好ましい。
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロ
プロピレンとの共重合体、無定形ポリエーテル、ポリア
クリルアミド、フッ素ゴム、ジエン系ゴム、カルボキシ
メチルセルロース、溶媒に溶解性を有するポリアニリ
ン、ポリピロールまたはそれら化合物を構成するモノマ
ーのコポリマーまたは架橋により形成される化合物など
が挙げられ、これらのバインダーは正極活物質に対して
化学的に安定でかつ強い接着力を有する高分子化合物で
あることが好ましい。
【0027】上記正極集電体としては、例えば、アルミ
ニウム、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの箔、パンチ
ングメタル、エキスパンドメタル、網などを用い得る
が、特に箔が適している。
ニウム、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの箔、パンチ
ングメタル、エキスパンドメタル、網などを用い得る
が、特に箔が適している。
【0028】負極の活物質としては、例えば、リチウ
ム、ナトリウムなどのアルカリ金属、それらとアルミニ
ウムなどの合金、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガ
ラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボ
ンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイトな
どの炭素質材料、スズ(錫)またはケイ素(珪素)を含
む酸化物、リチウムコバルトの窒素化合物などを用いる
ことができ、特にリチウム、リチウム合金、リチウムイ
オンをドープ・脱ドープすることができる炭素質材料な
どが好ましい。
ム、ナトリウムなどのアルカリ金属、それらとアルミニ
ウムなどの合金、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガ
ラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボ
ンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイトな
どの炭素質材料、スズ(錫)またはケイ素(珪素)を含
む酸化物、リチウムコバルトの窒素化合物などを用いる
ことができ、特にリチウム、リチウム合金、リチウムイ
オンをドープ・脱ドープすることができる炭素質材料な
どが好ましい。
【0029】負極の作製方法は、用いる負極活物質の種
類によって次の2つに大別される。例えば、負極活物質
として金属や合金を用いる場合、金網、エキスパンドメ
タル、パンチングメタルなどの金属多孔体からなる負極
集電体に負極活物質の金属や合金を圧着して負極を作製
する方法が採用される。また、負極活物質として炭素質
材料などを用いる場合は、上記炭素質材料などからなる
負極活物質に、必要に応じて、正極の場合と同様のバイ
ンダーなどを加え、混合して負極合剤を調製し、それを
溶剤に分散させてペーストにし(バインダーはあらかじ
め溶剤に溶解または分散させておいてから負極活物質な
どと混合してもよい)、得られた負極合剤含有ぺースト
をニッケル箔や銅箔などからなる負極集電体に塗布し、
乾燥して負極合剤層を形成し、必要に応じて加圧成形す
る工程を経ることによって作製される。ただし、負極の
作製方法は、上記例示の方法に限られることなく、他の
方法によってもよい。
類によって次の2つに大別される。例えば、負極活物質
として金属や合金を用いる場合、金網、エキスパンドメ
タル、パンチングメタルなどの金属多孔体からなる負極
集電体に負極活物質の金属や合金を圧着して負極を作製
する方法が採用される。また、負極活物質として炭素質
材料などを用いる場合は、上記炭素質材料などからなる
負極活物質に、必要に応じて、正極の場合と同様のバイ
ンダーなどを加え、混合して負極合剤を調製し、それを
溶剤に分散させてペーストにし(バインダーはあらかじ
め溶剤に溶解または分散させておいてから負極活物質な
どと混合してもよい)、得られた負極合剤含有ぺースト
をニッケル箔や銅箔などからなる負極集電体に塗布し、
乾燥して負極合剤層を形成し、必要に応じて加圧成形す
る工程を経ることによって作製される。ただし、負極の
作製方法は、上記例示の方法に限られることなく、他の
方法によってもよい。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例などにおい
て、溶液または分散液の濃度を示す際の%や組成、収率
などを示す際の%は、特にその単位を付記しないかぎり
質量%を表している。
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例などにおい
て、溶液または分散液の濃度を示す際の%や組成、収率
などを示す際の%は、特にその単位を付記しないかぎり
質量%を表している。
【0031】実施例1
まず、正極活物質として用いるポリ硫化カーボンを次に
示すようにして合成した。すなわち、硫化ナトリウムの
九水和物(Na2 S・9H2 O)100gを、体積比
1:1で混合したエタノールと水との混合溶剤300m
lに溶解させ、これに53.4gの元素イオウを添加し
て室温下で1時間反応させた。次いで、溶剤を真空中で
除去した後、残留物をN−メチル−2−ピロリドン70
0mlに溶解させ、ヘキサクロロブタジエンを17.2
g添加して、室温下で1時間反応させた。その後、純
水、アセトン、エタノールの順で3回ずつ繰り返し洗浄
し、真空中で40℃に保ちながら15時間乾燥して中間
生成物として茶色の固体化合物を得た。この茶色の固体
化合物の収量は32gであった。
示すようにして合成した。すなわち、硫化ナトリウムの
九水和物(Na2 S・9H2 O)100gを、体積比
1:1で混合したエタノールと水との混合溶剤300m
lに溶解させ、これに53.4gの元素イオウを添加し
て室温下で1時間反応させた。次いで、溶剤を真空中で
除去した後、残留物をN−メチル−2−ピロリドン70
0mlに溶解させ、ヘキサクロロブタジエンを17.2
g添加して、室温下で1時間反応させた。その後、純
水、アセトン、エタノールの順で3回ずつ繰り返し洗浄
し、真空中で40℃に保ちながら15時間乾燥して中間
生成物として茶色の固体化合物を得た。この茶色の固体
化合物の収量は32gであった。
【0032】得られた化合物について元素分析を行い、
その平均組成を求めた。C、N、Hについては、全自動
元素分析装置〔シーベルヘグナ社製、vario EL
(商品名)〕により、試料分解炉温度:950℃、還元
炉温度:500℃、ヘリウム流量:200ml/分、酸
素流量:20〜25ml/分の条件下で分析を行った。
また、Sについては、フラスコ燃焼法−酢酸バリウム測
定で、指示薬としてトリンメチレンブルーを用いて分析
を行った。その結果、C:7.0%、S:92.3%、
N:0.2%以下、H:0.3%以下であることが判明
した。これを一般式で表すと(CS4.9 )n になる。ま
た、微量のNおよびHが不純物として検出されたが、こ
れは溶剤の残留分と思われる。
その平均組成を求めた。C、N、Hについては、全自動
元素分析装置〔シーベルヘグナ社製、vario EL
(商品名)〕により、試料分解炉温度:950℃、還元
炉温度:500℃、ヘリウム流量:200ml/分、酸
素流量:20〜25ml/分の条件下で分析を行った。
また、Sについては、フラスコ燃焼法−酢酸バリウム測
定で、指示薬としてトリンメチレンブルーを用いて分析
を行った。その結果、C:7.0%、S:92.3%、
N:0.2%以下、H:0.3%以下であることが判明
した。これを一般式で表すと(CS4.9 )n になる。ま
た、微量のNおよびHが不純物として検出されたが、こ
れは溶剤の残留分と思われる。
【0033】つぎに、上記茶色の固体化合物からなる中
間生成物10gを船形のアルミナ(酸化アルミニウム)
容器に入れ、その中間生成物を入れたアルミナ容器をア
ルミナ加熱炉の炉心に置き、酸素濃度が100ppm以
下になるまで純度99.999体積%のアルゴンガスで
置換した後、アルゴンガスを流しながら、次に示すよう
に温度を変化させて200℃で加熱処理した。すなわ
ち、室温から60℃まで0.5時間で昇温し、60℃で
1時間保持し、次いで120℃まで1時間で昇温し、1
20℃で1時間保持し、200℃まで1.5時間で昇温
し、200℃で6時間保持して中間生成物中のイオウの
一部を除去することによって、中間生成物をポリ硫化カ
ーボンに変化させた。
間生成物10gを船形のアルミナ(酸化アルミニウム)
容器に入れ、その中間生成物を入れたアルミナ容器をア
ルミナ加熱炉の炉心に置き、酸素濃度が100ppm以
下になるまで純度99.999体積%のアルゴンガスで
置換した後、アルゴンガスを流しながら、次に示すよう
に温度を変化させて200℃で加熱処理した。すなわ
ち、室温から60℃まで0.5時間で昇温し、60℃で
1時間保持し、次いで120℃まで1時間で昇温し、1
20℃で1時間保持し、200℃まで1.5時間で昇温
し、200℃で6時間保持して中間生成物中のイオウの
一部を除去することによって、中間生成物をポリ硫化カ
ーボンに変化させた。
【0034】処理後に室温まで冷却してからアルミナ容
器中から反応生成物を取り出し、約3gの黒い金属光沢
を有するポリ硫化カーボンを得た。元素分析の結果、上
記ポリ硫化カーボンを一般式で表すと(CS1.55)n で
あった。上記ポリ硫化カーボンの製造にあたって反応成
分として用いたヘキサクロロブタジエンが炭素数4の化
合物であるので、上記(CS1.55)n のn値は4以上で
あり、主として4の倍数の分子が合成されたものと考え
られる。
器中から反応生成物を取り出し、約3gの黒い金属光沢
を有するポリ硫化カーボンを得た。元素分析の結果、上
記ポリ硫化カーボンを一般式で表すと(CS1.55)n で
あった。上記ポリ硫化カーボンの製造にあたって反応成
分として用いたヘキサクロロブタジエンが炭素数4の化
合物であるので、上記(CS1.55)n のn値は4以上で
あり、主として4の倍数の分子が合成されたものと考え
られる。
【0035】つぎに、このポリ硫化カーボンについて粉
末X線回折装置〔リガク社製、RINT2000(商品
名)〕により、CuKα線を用いてX線回折測定を行っ
た。測定条件は、電圧:40kV、電流:150mA、
スキャン速度:2°/分、サンプリング:0.02°、
積算回数:5回で行った。このX線回折測定により得ら
れたポリ硫化カーボンのX線回折パターンは25.5°
にブロードなピークを有するだけであった。また、この
ポリ硫化カーボンは、ラマン分析で炭素の不飽和結合と
イオウのジサルファイド結合に対応するピークが認めら
れたが、ポリサルファイドセグメントに相当する結合に
対応したピークは認められなかった。
末X線回折装置〔リガク社製、RINT2000(商品
名)〕により、CuKα線を用いてX線回折測定を行っ
た。測定条件は、電圧:40kV、電流:150mA、
スキャン速度:2°/分、サンプリング:0.02°、
積算回数:5回で行った。このX線回折測定により得ら
れたポリ硫化カーボンのX線回折パターンは25.5°
にブロードなピークを有するだけであった。また、この
ポリ硫化カーボンは、ラマン分析で炭素の不飽和結合と
イオウのジサルファイド結合に対応するピークが認めら
れたが、ポリサルファイドセグメントに相当する結合に
対応したピークは認められなかった。
【0036】上記ポリ硫化カーボンを正極活物質として
用いて以下に示すようにして非水二次電池を作製した。
上記ポリ硫化カーボン15gと、導電助剤としてアセチ
レンブラック2gを混合容器に入れ、N−メチル−2−
ピロリドン46gを添加して30分間混練した。次い
で、ポリフッ化ビニリデンを12%含有するN−メチル
−2−ピロリドン溶液25gを加え、さらに1時間混合
して正極合剤含有ペーストを調製した。
用いて以下に示すようにして非水二次電池を作製した。
上記ポリ硫化カーボン15gと、導電助剤としてアセチ
レンブラック2gを混合容器に入れ、N−メチル−2−
ピロリドン46gを添加して30分間混練した。次い
で、ポリフッ化ビニリデンを12%含有するN−メチル
−2−ピロリドン溶液25gを加え、さらに1時間混合
して正極合剤含有ペーストを調製した。
【0037】得られた正極合剤含有ペーストを厚さ10
μmのアルミニウム箔(サイズ:250mm×220m
m)からなる正極集電体の一方の面に塗布し、50℃の
ホットプレート上で10分間乾燥したのち、さらに真空
中で120℃で10時間乾燥してN−メチル−2−ピロ
リドンを除去して正極合剤層を形成した後、加圧成形し
て、正極合剤層の厚みを50μmに調整した。この電極
を40mm×148mmに裁断して正極とした。
μmのアルミニウム箔(サイズ:250mm×220m
m)からなる正極集電体の一方の面に塗布し、50℃の
ホットプレート上で10分間乾燥したのち、さらに真空
中で120℃で10時間乾燥してN−メチル−2−ピロ
リドンを除去して正極合剤層を形成した後、加圧成形し
て、正極合剤層の厚みを50μmに調整した。この電極
を40mm×148mmに裁断して正極とした。
【0038】負極は、アルゴンガス雰囲気中で厚さ12
0μmの金属リチウム箔をニッケル網(サイズ:44m
m×76mm)上に載せてローラーで加圧して、金属リ
チウム箔をニッケル網に圧着することによって作製し
た。
0μmの金属リチウム箔をニッケル網(サイズ:44m
m×76mm)上に載せてローラーで加圧して、金属リ
チウム箔をニッケル網に圧着することによって作製し
た。
【0039】液状電解質としては、テトラグライムと
1,3−ジオキソランとの体積比1:1の混合溶媒に、
LiCF3 SO3 を1.0mol/l溶解させた溶液を
用いた。
1,3−ジオキソランとの体積比1:1の混合溶媒に、
LiCF3 SO3 を1.0mol/l溶解させた溶液を
用いた。
【0040】そして、上記正極と負極を、厚さ40μm
で空孔率80体積%のポリプロピレン不織布からなるセ
パレータを介してアルゴンガス雰囲気中で積層し、その
積層電極体をポリエステル樹脂フィルム−アルミニウム
箔−変性ポリオレフィン樹脂フィルムの三層ラミネート
フィルムからなる一対の包装体に入れ、上記の液状電解
質を1ml注入した後、正極および負極からそれぞれ端
子を引き出した状態で密閉して図1に示す非水二次電池
を作製した。
で空孔率80体積%のポリプロピレン不織布からなるセ
パレータを介してアルゴンガス雰囲気中で積層し、その
積層電極体をポリエステル樹脂フィルム−アルミニウム
箔−変性ポリオレフィン樹脂フィルムの三層ラミネート
フィルムからなる一対の包装体に入れ、上記の液状電解
質を1ml注入した後、正極および負極からそれぞれ端
子を引き出した状態で密閉して図1に示す非水二次電池
を作製した。
【0041】ここで、図1に示す非水二次電池について
説明すると、正極1は正極集電体1aの一方の面にポリ
硫化カーボンを正極活物質とする正極合剤層1bを形成
してなり、この実施例1の非水二次電池では上記正極集
電体1aにはアルミニウム箔が用いられ、また正極1は
2層用いられている。負極2はニッケル網からなる負極
集電体2aの両面に金属リチウム箔2bを圧着してな
り、これらの正極1と負極2は前記特定のポリプロピレ
ン不織布からなるセパレータ3を介して積層され、ポリ
エステル樹脂フィルム−アルミニウム箔−変性ポリオレ
フィン樹脂フィルムの三層ラミネートフィルムからなる
一対の包装体4、4内に収容され、また、その包装体
4、4内には前記の液状電解質が注入され、正極1から
は正極端子5を引き出し、負極2からは負極端子6を引
き出した状態で密閉して非水二次電池が構成されてい
る。
説明すると、正極1は正極集電体1aの一方の面にポリ
硫化カーボンを正極活物質とする正極合剤層1bを形成
してなり、この実施例1の非水二次電池では上記正極集
電体1aにはアルミニウム箔が用いられ、また正極1は
2層用いられている。負極2はニッケル網からなる負極
集電体2aの両面に金属リチウム箔2bを圧着してな
り、これらの正極1と負極2は前記特定のポリプロピレ
ン不織布からなるセパレータ3を介して積層され、ポリ
エステル樹脂フィルム−アルミニウム箔−変性ポリオレ
フィン樹脂フィルムの三層ラミネートフィルムからなる
一対の包装体4、4内に収容され、また、その包装体
4、4内には前記の液状電解質が注入され、正極1から
は正極端子5を引き出し、負極2からは負極端子6を引
き出した状態で密閉して非水二次電池が構成されてい
る。
【0042】これをさらに詳しく説明すると、前記正極
1と負極2との積層にあたっては、負極2をセパレータ
3で包囲し、正極1の正極合剤層1bと負極2の金属リ
チウム箔2bとがセパレータ3を介して対向するように
して積層され、ポリエステル樹脂フィルム−アルミニウ
ム箔−変性ポリオレフィン樹脂フィルムの三層ラミネー
トフィルムからなる2枚の包装体4、4は、それらの変
性ポリオレフィン樹脂フィルムが互いに向き合うように
配置され、その周縁部における接合部が熱融着されて熱
融着部4aを構成し、電池内部を密閉状態にしている。
そして、正極端子5の一方の端部は正極集電体1aに接
続され、他方の端部は包装体4、4の熱融着部4aの一
部を通って電池外部に引き出され、負極端子6の一方の
端部は負極集電体2aに接続され、他方の端部は包装体
4、4の熱融着部4aの一部を通って電池外部に引き出
されている。なお、この図1は実施例1の非水二次電池
を模式的に示したものであり、各部材の厚みの比率など
は必ずしも正確ではない。
1と負極2との積層にあたっては、負極2をセパレータ
3で包囲し、正極1の正極合剤層1bと負極2の金属リ
チウム箔2bとがセパレータ3を介して対向するように
して積層され、ポリエステル樹脂フィルム−アルミニウ
ム箔−変性ポリオレフィン樹脂フィルムの三層ラミネー
トフィルムからなる2枚の包装体4、4は、それらの変
性ポリオレフィン樹脂フィルムが互いに向き合うように
配置され、その周縁部における接合部が熱融着されて熱
融着部4aを構成し、電池内部を密閉状態にしている。
そして、正極端子5の一方の端部は正極集電体1aに接
続され、他方の端部は包装体4、4の熱融着部4aの一
部を通って電池外部に引き出され、負極端子6の一方の
端部は負極集電体2aに接続され、他方の端部は包装体
4、4の熱融着部4aの一部を通って電池外部に引き出
されている。なお、この図1は実施例1の非水二次電池
を模式的に示したものであり、各部材の厚みの比率など
は必ずしも正確ではない。
【0043】実施例2
実施例1で用いた空孔率80体積%のセパレータに代え
て、厚さ40μmで空孔率70体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
て、厚さ40μmで空孔率70体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
【0044】実施例3
実施例1で用いた空孔率80体積%のセパレータに代え
て、厚さ40μmで空孔率60体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
て、厚さ40μmで空孔率60体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
【0045】比較例1
実施例1で用いた空孔率80体積%のセパレータに代え
て、厚さ40μmで空孔率90体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
て、厚さ40μmで空孔率90体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
【0046】比較例2
実施例1で用いた空孔率80体積%のセパレータに代え
て、厚さ40μmで空孔率50体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
て、厚さ40μmで空孔率50体積%のポリプロピレン
不織布をセパレータとして用いた以外は、実施例1と同
様に非水二次電池を作製した。
【0047】上記実施例1〜3および比較例1〜2の電
池を、正極活物質1g当たり33mAに相当する電流値
で1.5Vまで放電を行い、放電容量を測定した。その
結果を表1に用いたセパレータの空孔率と共に示す。な
お、表1に示す放電容量はいずれも正極活物質1g当た
りの放電容量である。
池を、正極活物質1g当たり33mAに相当する電流値
で1.5Vまで放電を行い、放電容量を測定した。その
結果を表1に用いたセパレータの空孔率と共に示す。な
お、表1に示す放電容量はいずれも正極活物質1g当た
りの放電容量である。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示すように、実施例1〜3の電池
は、放電容量が大きく、正極活物質のポリ硫化カーボン
の利用率が向上して放電容量が大きくなったことを示し
ていた。そして、この実施例1〜3の間では、セパレー
タの空孔率を大きくすると、正極活物質のポリ硫化カー
ボンの利用率がより向上して放電容量が大きくなること
を示していた。しかし、実施例1より空孔率を増加させ
て90体積%にした比較例1の電池では、セパレータ中
のポリマーの密度が低下して短絡が生じて放電すること
ができなかった。また、空孔率を50体積%にしたセパ
レータを用いた比較例2の電池の場合は、放電容量が実
施例3の電池に比べて急激に容量が低下した。
は、放電容量が大きく、正極活物質のポリ硫化カーボン
の利用率が向上して放電容量が大きくなったことを示し
ていた。そして、この実施例1〜3の間では、セパレー
タの空孔率を大きくすると、正極活物質のポリ硫化カー
ボンの利用率がより向上して放電容量が大きくなること
を示していた。しかし、実施例1より空孔率を増加させ
て90体積%にした比較例1の電池では、セパレータ中
のポリマーの密度が低下して短絡が生じて放電すること
ができなかった。また、空孔率を50体積%にしたセパ
レータを用いた比較例2の電池の場合は、放電容量が実
施例3の電池に比べて急激に容量が低下した。
【0050】上記のように、実施例1〜3の電池が比較
例2の電池に比べて、大きな放電容量を持つことができ
たのは、実施例1〜3の電池では、空孔率が大きいセパ
レータを用いることによって保液性が向上し、ポリ硫化
カーボンと親和性のある有機溶媒が充放電過程中におい
てポリ硫化カーボンとの相互作用により可逆性を高める
からであると考えられる。しかし、比較例1の電池のよ
うにセパレータの空孔率が大きくなりすぎると、セパレ
ータを構成するポリマーの密度が低下して短絡を引き起
こす。また、比較例2の電池のように、セパレータの空
孔率が50体積%になると、ポリ硫化カーボンと相互作
用させるのに必要な液状電解質をセパレータに充分保持
することができなくなり、容量が急激に低下したものと
考えられる。
例2の電池に比べて、大きな放電容量を持つことができ
たのは、実施例1〜3の電池では、空孔率が大きいセパ
レータを用いることによって保液性が向上し、ポリ硫化
カーボンと親和性のある有機溶媒が充放電過程中におい
てポリ硫化カーボンとの相互作用により可逆性を高める
からであると考えられる。しかし、比較例1の電池のよ
うにセパレータの空孔率が大きくなりすぎると、セパレ
ータを構成するポリマーの密度が低下して短絡を引き起
こす。また、比較例2の電池のように、セパレータの空
孔率が50体積%になると、ポリ硫化カーボンと相互作
用させるのに必要な液状電解質をセパレータに充分保持
することができなくなり、容量が急激に低下したものと
考えられる。
【0051】つぎに、上記実施例1〜3および比較例2
の電池を正極活物質1g当たり33mAに相当する電流
値で充放電して(定電流定電圧充電の制限電圧:2.5
V;定電流放電終止電圧:1.5V)、サイクル数の増
加に伴う放電容量の変化を調べた。その結果を図2に示
す。
の電池を正極活物質1g当たり33mAに相当する電流
値で充放電して(定電流定電圧充電の制限電圧:2.5
V;定電流放電終止電圧:1.5V)、サイクル数の増
加に伴う放電容量の変化を調べた。その結果を図2に示
す。
【0052】図2に示すように、同じサイクル数で比較
すると、実施例1〜3の電池は、比較例2の電池より放
電容量が大きく、充放電サイクル特性が優れていた。
すると、実施例1〜3の電池は、比較例2の電池より放
電容量が大きく、充放電サイクル特性が優れていた。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高容
量で、かつ充放電サイクル特性が優れた非水二次電池を
提供することができた。
量で、かつ充放電サイクル特性が優れた非水二次電池を
提供することができた。
【図1】本発明に係る非水二次電池の一例を模式的に示
す図であり、(a)はその正面図、(b)はその断面図
である。
す図であり、(a)はその正面図、(b)はその断面図
である。
【図2】実施例1〜3の電池と比較例2の電池の充放電
サイクル特性を示す図である。
サイクル特性を示す図である。
1 正極
1a 正極集電体
1b 正極合剤層
2 負極
2a 負極集電体
2b 金属リチウム箔
3 セパレータ
4 包装体
4a 熱融着部
5 正極端子
6 負極端子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 植苗 圭一郎
大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ
クセル株式会社内
(72)発明者 飯塚 佳士
大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ
クセル株式会社内
(72)発明者 長井 龍
大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ
クセル株式会社内
Fターム(参考) 5H021 CC02 EE04 EE08 HH02
5H029 AJ03 AJ05 AK05 AL01 AL02
AL06 AL07 AL08 AL12 AM04
AM07 BJ04 DJ04 DJ09 HJ00
HJ02 HJ07
5H050 AA07 AA08 BA16 BA17 CA11
CB01 CB02 CB07 CB08 CB09
CB12 DA13 DA19 HA01 HA02
HA09
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリ硫化カーボンを正極活物質とする正
極、負極および電解質溶媒としてジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどの分子内にイオウ原子を有する溶
媒、R1 O(CH2 CH2 O)z R2 (R1 、R2 は炭
素数1〜4のアルキル基であり、R1 とR2 は、同一で
もよく、また異なっていてもよい。zは、1≦z≦14
である)で表されるエチレンオキサイド系溶媒、または
それらの混合溶媒を用いた電解質を有し、空孔率が60
〜80体積%のセパレータを用いたことを特徴とする非
水二次電池。 - 【請求項2】 前記ポリ硫化カーボンが溶解した電解質
を、前記セパレータの空孔内に含むことを特徴とする請
求項1記載の非水二次電池。 - 【請求項3】 前記ポリ硫化カーボンが、一般式(CS
x )n で表されることを特徴とする請求項1または2記
載の非水二次電池。 - 【請求項4】 前記一般式(CSx )n のxが0.9〜
2、nが4以上である請求項1〜3のいずれかに記載の
非水二次電池。 - 【請求項5】 電解質溶媒が、1,3−ジオキソラン、
テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン
およびジエチルエーテルよりなる群から選ばれる少なく
とも1種の低粘度溶媒を含むことを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の非水二次電池。 - 【請求項6】 負極が、リチウム、リチウム合金および
リチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭
素質材料よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有
することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
非水二次電池。 - 【請求項7】 電解質が、ゲルポリマー電解質である請
求項1〜6のいずれかに記載の非水二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351705A JP2003151630A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 非水二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351705A JP2003151630A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 非水二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003151630A true JP2003151630A (ja) | 2003-05-23 |
Family
ID=19163982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001351705A Withdrawn JP2003151630A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 非水二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003151630A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014013772A (ja) * | 2013-09-11 | 2014-01-23 | Idemitsu Kosan Co Ltd | リチウムイオン二次電池用硫化物系固体電解質 |
JP2014523083A (ja) * | 2011-07-05 | 2014-09-08 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ | リチウム/硫黄蓄電池 |
JP2016006798A (ja) * | 2015-10-07 | 2016-01-14 | 出光興産株式会社 | リチウムイオン二次電池用硫化物系固体電解質 |
CN109494404A (zh) * | 2017-09-11 | 2019-03-19 | 丰田自动车株式会社 | 非水电解液二次电池 |
-
2001
- 2001-11-16 JP JP2001351705A patent/JP2003151630A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014523083A (ja) * | 2011-07-05 | 2014-09-08 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ | リチウム/硫黄蓄電池 |
JP2014013772A (ja) * | 2013-09-11 | 2014-01-23 | Idemitsu Kosan Co Ltd | リチウムイオン二次電池用硫化物系固体電解質 |
JP2016006798A (ja) * | 2015-10-07 | 2016-01-14 | 出光興産株式会社 | リチウムイオン二次電池用硫化物系固体電解質 |
CN109494404A (zh) * | 2017-09-11 | 2019-03-19 | 丰田自动车株式会社 | 非水电解液二次电池 |
CN109494404B (zh) * | 2017-09-11 | 2021-12-07 | 丰田自动车株式会社 | 非水电解液二次电池 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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