JP2003133871A - 可変利得増幅回路 - Google Patents
可変利得増幅回路Info
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- H03F3/45—Differential amplifiers
- H03F3/45071—Differential amplifiers with semiconductor devices only
- H03F3/45076—Differential amplifiers with semiconductor devices only characterised by the way of implementation of the active amplifying circuit in the differential amplifier
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ゲインの変化に応じた出力の同相電圧の変化を
抑止でき、従来に比べて周波数特性を向上させることが
できる可変利得増幅回路を提供する。 【解決手段】入力信号S1に応じて電流I13と電流I
13’の差動電流が変化し、これに応じて電流I11と
電流I12との差動電流も変化して、ノードN1−ノー
ドN2間の差動電圧v13が変化する。入力信号S1に
対する差動電圧v13のゲインは、電流変換回路2およ
び電流変換回路3の電流変換ゲインに応じて可変され
る。この電流変換ゲインが入力信号S2に応じて変化す
ると、この変化に対しノードN1およびノードN2の電
圧が一定となる方向に、ノードN1’およびノードN
2’の電圧が調節される。電圧調節回路1はノードN1
およびノードN2の電圧を抵抗R11および抵抗R12
を介して調節するので、電圧調節回路4の出力容量によ
る周波数特性の悪化を軽減できる。
抑止でき、従来に比べて周波数特性を向上させることが
できる可変利得増幅回路を提供する。 【解決手段】入力信号S1に応じて電流I13と電流I
13’の差動電流が変化し、これに応じて電流I11と
電流I12との差動電流も変化して、ノードN1−ノー
ドN2間の差動電圧v13が変化する。入力信号S1に
対する差動電圧v13のゲインは、電流変換回路2およ
び電流変換回路3の電流変換ゲインに応じて可変され
る。この電流変換ゲインが入力信号S2に応じて変化す
ると、この変化に対しノードN1およびノードN2の電
圧が一定となる方向に、ノードN1’およびノードN
2’の電圧が調節される。電圧調節回路1はノードN1
およびノードN2の電圧を抵抗R11および抵抗R12
を介して調節するので、電圧調節回路4の出力容量によ
る周波数特性の悪化を軽減できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力信号に応じて
利得を変化させることが可能な可変利得増幅回路に関す
るものである。
利得を変化させることが可能な可変利得増幅回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の可変利得増幅回路の一例
を示す概略的な回路図である。図5において、符号Q1
〜符号Q6はnpnトランジスタを、符号R1〜符号R
3は抵抗を、符号SC1および符号SC2は定電流回路
を、符号T1〜符号T3および符号T1’〜符号T3’
は端子をそれぞれ示す。
を示す概略的な回路図である。図5において、符号Q1
〜符号Q6はnpnトランジスタを、符号R1〜符号R
3は抵抗を、符号SC1および符号SC2は定電流回路
を、符号T1〜符号T3および符号T1’〜符号T3’
は端子をそれぞれ示す。
【0003】npnトランジスタQ1のベースは端子T
1に接続され、エミッタは定電流回路SC1を介して基
準電位GNDに接続される。npnトランジスタQ2の
ベースは端子T1’に接続され、エミッタは定電流回路
SC2を介して基準電位GNDに接続される。またnp
nトランジスタQ1およびnpnトランジスタQ2のエ
ミッタ間には、抵抗R3が接続される。
1に接続され、エミッタは定電流回路SC1を介して基
準電位GNDに接続される。npnトランジスタQ2の
ベースは端子T1’に接続され、エミッタは定電流回路
SC2を介して基準電位GNDに接続される。またnp
nトランジスタQ1およびnpnトランジスタQ2のエ
ミッタ間には、抵抗R3が接続される。
【0004】npnトランジスタQ3およびnpnトラ
ンジスタQ4のエミッタは、互いに共通に接続されると
ともに、npnトランジスタQ1のコレクタに接続され
る。また、npnトランジスタQ3のベースは端子T2
に、npnトランジスタQ4のベースは端子T2’にそ
れぞれ接続される。npnトランジスタQ5およびnp
nトランジスタQ6のエミッタは、互いに共通に接続さ
れるとともに、npnトランジスタQ2のコレクタに接
続される。また、npnトランジスタQ5のベースは端
子T2’に、npnトランジスタQ6のベースは端子T
2にそれぞれ接続される。
ンジスタQ4のエミッタは、互いに共通に接続されると
ともに、npnトランジスタQ1のコレクタに接続され
る。また、npnトランジスタQ3のベースは端子T2
に、npnトランジスタQ4のベースは端子T2’にそ
れぞれ接続される。npnトランジスタQ5およびnp
nトランジスタQ6のエミッタは、互いに共通に接続さ
れるとともに、npnトランジスタQ2のコレクタに接
続される。また、npnトランジスタQ5のベースは端
子T2’に、npnトランジスタQ6のベースは端子T
2にそれぞれ接続される。
【0005】npnトランジスタQ3のコレクタは、抵
抗R1を介して電源Vccに接続されるとともに、端子
T3に接続される。npnトランジスタQ6のコレクタ
は、抵抗R2を介して電源Vccに接続されるととも
に、端子T3’に接続される。npnトランジスタQ4
およびnpnトランジスタQ5のコレクタは、ともに電
源Vccに接続される。
抗R1を介して電源Vccに接続されるとともに、端子
T3に接続される。npnトランジスタQ6のコレクタ
は、抵抗R2を介して電源Vccに接続されるととも
に、端子T3’に接続される。npnトランジスタQ4
およびnpnトランジスタQ5のコレクタは、ともに電
源Vccに接続される。
【0006】上述した構成を有する図5の可変利得増幅
回路によれば、端子T1−端子T1’間に入力される差
動電圧v1が、あるゲインG1で増幅され、差動電圧v
3として端子T3−端子T3’から出力される。このゲ
インG1は、端子T2−端子T2’間に入力される差動
電圧v2に応じて可変される。
回路によれば、端子T1−端子T1’間に入力される差
動電圧v1が、あるゲインG1で増幅され、差動電圧v
3として端子T3−端子T3’から出力される。このゲ
インG1は、端子T2−端子T2’間に入力される差動
電圧v2に応じて可変される。
【0007】まず、ゲインG1と差動電圧v2の関係に
ついて説明する。抵抗R1に流れる電流I1は、npn
トランジスタQ3およびnpnトランジスタQ4のトラ
ンジスタ対からなる差動増幅回路が非飽和領域で動作す
る場合、以下の式で近似される。
ついて説明する。抵抗R1に流れる電流I1は、npn
トランジスタQ3およびnpnトランジスタQ4のトラ
ンジスタ対からなる差動増幅回路が非飽和領域で動作す
る場合、以下の式で近似される。
【0008】
【数1】
I1=I3/{1+exp(−v2/VT)}
=I3×A(v2) …(1)
ただし、
VT=kT/q …(2)
A(v2)=1/{1+exp(−v2/VT)} …(3)
【0009】式(1)の符号VTはトランジスタの熱電
圧を示し、ボルツマン定数k、トランジスタ接合部の温
度T、電子の電荷qによって式(2)のように表され
る。抵抗R2に流れる電流I2も、式(1)と同様に以
下の式で近似される。
圧を示し、ボルツマン定数k、トランジスタ接合部の温
度T、電子の電荷qによって式(2)のように表され
る。抵抗R2に流れる電流I2も、式(1)と同様に以
下の式で近似される。
【0010】
【数2】I2=I3’×A(v2) …(4)
【0011】また、定電流回路SC1および定電流回路
SC2に等しい電流Iscが流れるものとすると、np
nトランジスタQ1のコレクタ電流I3およびnpnト
ランジスタQ2のコレクタ電流I3’は以下の式に近似
される。
SC2に等しい電流Iscが流れるものとすると、np
nトランジスタQ1のコレクタ電流I3およびnpnト
ランジスタQ2のコレクタ電流I3’は以下の式に近似
される。
【0012】
【数3】I3=Isc+Ie …(5)
I3’=Isc−Ie …(6)
【0013】ただし、符号Ieは抵抗R3に流れる電流
を示す。また、npnトランジスタQ1のベース−エミ
ッタ間電圧Vbe1、npnトランジスタQ2のベース
−エミッタ間電圧Vbe2、抵抗R3の抵抗値r3によ
って、差動電圧v1は次式のように表される。
を示す。また、npnトランジスタQ1のベース−エミ
ッタ間電圧Vbe1、npnトランジスタQ2のベース
−エミッタ間電圧Vbe2、抵抗R3の抵抗値r3によ
って、差動電圧v1は次式のように表される。
【0014】
【数4】v1=Vbe1+r3×Ie−Vbe2 …(7)
【0015】抵抗R1および抵抗R2が等しい抵抗値r
1を有するものとすると、差動電圧v3は次式のように
表される。
1を有するものとすると、差動電圧v3は次式のように
表される。
【0016】
【数5】v3=(I2−I1)×r1 …(8)
【0017】ここで、差動電圧v1が電圧Δv1だけ変
化した場合について考える。この場合、ベース−エミッ
タ間電圧Vbe1およびベース−エミッタ間電圧Vbe
2の電圧変化が電圧Δv1に比べて微小であるとする
と、電圧Δv1は次式のように表される。
化した場合について考える。この場合、ベース−エミッ
タ間電圧Vbe1およびベース−エミッタ間電圧Vbe
2の電圧変化が電圧Δv1に比べて微小であるとする
と、電圧Δv1は次式のように表される。
【0018】
【数6】Δv1=r3×ΔIe …(9)
【0019】ただし、符号ΔIeは電圧Δv1の変化に
応じた電流Ieの変化分を表す。また、電流I3の変化
分ΔI3および電流I3’の変化分ΔI3’は次式のよ
うに表される。
応じた電流Ieの変化分を表す。また、電流I3の変化
分ΔI3および電流I3’の変化分ΔI3’は次式のよ
うに表される。
【0020】
【数7】ΔI3=ΔIe
=Δv1/r3 …(10)
ΔI3’=−ΔIe
=−Δv1/r3 …(11)
【0021】式(10)および式(11)により、電流
I1の変化分ΔI1および電流I2の変化分ΔI2は次
式のように表される。
I1の変化分ΔI1および電流I2の変化分ΔI2は次
式のように表される。
【0022】
【数8】ΔI1=ΔI3×A(v2)
=Δv1×A(v2)/r3 …(12)
ΔI2=ΔI3’×A(v2)
=−Δv1×A(v2)/r3 …(13)
【0023】式(8)、式(12)および式(13)に
より、差動電圧v3の変化分Δv3は次式のように表さ
れる。
より、差動電圧v3の変化分Δv3は次式のように表さ
れる。
【0024】
【数9】Δv3=(ΔI2−ΔI1)×r1
=−2Δv1×A(v2)×r1/r3
=G1×Δv1 …(14)
ただし、
G1=−2A(v2)×r1/r3 …(15)
【0025】したがって、式(15)に示すように、図
5に示す可変利得増幅回路10のゲインG1は、差動電
圧v2に応じて変化させることが可能である。
5に示す可変利得増幅回路10のゲインG1は、差動電
圧v2に応じて変化させることが可能である。
【0026】ところで、電源Vccに対する端子T3の
電圧降下Vt3、および電源Vccに対する端子T3’
の電圧降下Vt3’は、上述した式を用いて次のように
表される。
電圧降下Vt3、および電源Vccに対する端子T3’
の電圧降下Vt3’は、上述した式を用いて次のように
表される。
【0027】
【数10】
Vt3=r1×I1
=Isc×r1×A(v2)+Ie×r1×A(v2) …(16)
Vt3’=r1×I2
=Isc×r1×A(v2)−Ie×r1×A(v2) …(17)
【0028】式(16)および式(17)において、第
2項目は差動電圧v1の変化に応じて変動する項(電流
Ie)を含んだ信号成分を示し、第1項目は差動電圧v
1の変化に依らず一定な同相成分を示す。また、この同
相成分は、差動電圧v2に応じて変化する。したがっ
て、可変利得増幅回路のゲインを変化させるために差動
電圧v2を変化させると、これに応じて出力の同相電圧
も変化してしまう。差動電圧v3を受ける次段の回路に
おいて許容可能な同相電圧の範囲には当然ながら制限が
あるので、同相電圧がこの範囲に収まるように差動電圧
v3やゲインG1のダイナミックレンジを制限する必要
がある。
2項目は差動電圧v1の変化に応じて変動する項(電流
Ie)を含んだ信号成分を示し、第1項目は差動電圧v
1の変化に依らず一定な同相成分を示す。また、この同
相成分は、差動電圧v2に応じて変化する。したがっ
て、可変利得増幅回路のゲインを変化させるために差動
電圧v2を変化させると、これに応じて出力の同相電圧
も変化してしまう。差動電圧v3を受ける次段の回路に
おいて許容可能な同相電圧の範囲には当然ながら制限が
あるので、同相電圧がこの範囲に収まるように差動電圧
v3やゲインG1のダイナミックレンジを制限する必要
がある。
【0029】図5に示す可変利得増幅回路10のこのよ
うな問題点を解決する回路として、例えば図6に示すよ
うな回路が知られている。図5と図6の同一符号は同一
の構成要素を示し、また、図6において符号Q7〜符号
Q10はnpnトランジスタを、符号SC3は定電流回
路をそれぞれ示す。
うな問題点を解決する回路として、例えば図6に示すよ
うな回路が知られている。図5と図6の同一符号は同一
の構成要素を示し、また、図6において符号Q7〜符号
Q10はnpnトランジスタを、符号SC3は定電流回
路をそれぞれ示す。
【0030】npnトランジスタQ7〜npnトランジ
スタQ10のエミッタは、互いに共通に接続されるとと
もに、定電流回路SC3を介して基準電位GNDに接続
される。また、npnトランジスタQ7およびnpnト
ランジスタQ8のベースは端子T2に接続され、コレク
タは電源Vccに接続される。npnトランジスタQ9
のベースは端子T2’に接続され、コレクタはnpnト
ランジスタQ3のコレクタに接続される。npnトラン
ジスタQ10のベースは端子T2’に接続され、コレク
タはnpnトランジスタQ6のコレクタに接続される。
スタQ10のエミッタは、互いに共通に接続されるとと
もに、定電流回路SC3を介して基準電位GNDに接続
される。また、npnトランジスタQ7およびnpnト
ランジスタQ8のベースは端子T2に接続され、コレク
タは電源Vccに接続される。npnトランジスタQ9
のベースは端子T2’に接続され、コレクタはnpnト
ランジスタQ3のコレクタに接続される。npnトラン
ジスタQ10のベースは端子T2’に接続され、コレク
タはnpnトランジスタQ6のコレクタに接続される。
【0031】図6に示す可変利得増幅回路11におい
て、定電流回路SC3に定電流回路SC1および定電流
回路SC2と同じ電流Iscが流れるものとすると、n
pnトランジスタQ9のコレクタ電流I4およびnpn
トランジスタQ10のコレクタ電流I5は次式のように
表される。
て、定電流回路SC3に定電流回路SC1および定電流
回路SC2と同じ電流Iscが流れるものとすると、n
pnトランジスタQ9のコレクタ電流I4およびnpn
トランジスタQ10のコレクタ電流I5は次式のように
表される。
【0032】
【数11】
I4=I5=Isc×A’(v2) …(18)
ただし、
A’(v2)=1/{1+exp(v2/VT)} …(19)
【0033】また、差動電圧v3は次式のように表され
る。
る。
【0034】
【数12】
v3=(I2+I5−I1−I4)×r1 …(20)
【0035】電流I4および電流I5は差動電圧v1に
依らず一定なので、差動電圧v1の変化分Δv1に対す
る差動電圧v3の変化分Δv3は式(14)と同じにな
り、ゲインG1は式(15)同じになる。したがって、
図6に示す可変利得増幅回路11においても、図5と同
様に、差動電圧v2に応じてゲインG1を変化させるこ
とが可能である。また、電源Vccに対する端子T3の
電圧降下Vt3、および電源Vccに対する端子T3の
電圧降下Vt3’は次式のように表される。
依らず一定なので、差動電圧v1の変化分Δv1に対す
る差動電圧v3の変化分Δv3は式(14)と同じにな
り、ゲインG1は式(15)同じになる。したがって、
図6に示す可変利得増幅回路11においても、図5と同
様に、差動電圧v2に応じてゲインG1を変化させるこ
とが可能である。また、電源Vccに対する端子T3の
電圧降下Vt3、および電源Vccに対する端子T3の
電圧降下Vt3’は次式のように表される。
【0036】
【数13】
Vt3=r1×(I1+I4)
=Isc×r1×{A(v2)+A’(v2)}+Ie×r1×A(v2)
=Isc×r1+Ie×r1×A(v2) …(21)
Vt3’=r1×(I2+I5)
=Isc×r1×{A(v2)+A’(v2)}−Ie×r1×A(v2)
=Isc×r1−Ie×r1×A(v2) …(22)
【0037】式(21)および式(22)において、第
2項目は差動電圧v1の変化に応じて変動する信号成分
を示し、第1項目は差動電圧v1の変化によらず一定な
同相成分を示す。この同相成分は、式(16)および式
(17)とは異なり、差動電圧v2に応じて変化しな
い。したがって、ゲインG1に依らず出力の同相電圧が
一定となり、図5に示す可変利得増幅回路10の問題点
が解決される。
2項目は差動電圧v1の変化に応じて変動する信号成分
を示し、第1項目は差動電圧v1の変化によらず一定な
同相成分を示す。この同相成分は、式(16)および式
(17)とは異なり、差動電圧v2に応じて変化しな
い。したがって、ゲインG1に依らず出力の同相電圧が
一定となり、図5に示す可変利得増幅回路10の問題点
が解決される。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示す可変利得増幅回路11においては、差動電圧v3の
出力端子に対して、npnトランジスタQ3およびnp
nトランジスタQ6のコレクタ容量だけでなく、npn
トランジスタQ9およびnpnトランジスタQ10のコ
レクタ容量も付加されてしまうので、図5に示す可変利
得増幅回路10に比べて周波数特性が悪化してしまうと
いう問題があった。
示す可変利得増幅回路11においては、差動電圧v3の
出力端子に対して、npnトランジスタQ3およびnp
nトランジスタQ6のコレクタ容量だけでなく、npn
トランジスタQ9およびnpnトランジスタQ10のコ
レクタ容量も付加されてしまうので、図5に示す可変利
得増幅回路10に比べて周波数特性が悪化してしまうと
いう問題があった。
【0039】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ゲインを変化させることによる出
力の同相電圧の変動を防止でき、従来に比べて周波数特
性を向上させることができる可変利得増幅回路を提供す
ることにある。
であり、その目的は、ゲインを変化させることによる出
力の同相電圧の変動を防止でき、従来に比べて周波数特
性を向上させることができる可変利得増幅回路を提供す
ることにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の可変利得増幅回路は、第1の入力信号に応
じた差動電流である第1の電流および第2の電流を出力
する差動電流出力回路と、第2の入力信号に応じた電流
変換率で上記第1の電流を第3の電流に変換して第1の
ノードに出力する第1の電流変換回路と、上記第2の入
力信号に応じた電流変換率で上記第2の電流を第4の電
流に変換して第2のノードに出力する第2の電流変換回
路と、上記第1のノードと第3のノードとの間に接続さ
れた第1の負荷抵抗と、上記第2のノードと上記第3の
ノードとの間に接続された第2の負荷抵抗と、電圧供給
端子と上記第3のノードとの間に接続された調整抵抗を
有し、上記第2の信号の変化に応じて上記第1のノード
および上記第2のノードの電圧が変化しないように上記
第3のノードに上記第2の入力信号に応じた電流を出力
する電圧調節回路とを有する。
め、本発明の可変利得増幅回路は、第1の入力信号に応
じた差動電流である第1の電流および第2の電流を出力
する差動電流出力回路と、第2の入力信号に応じた電流
変換率で上記第1の電流を第3の電流に変換して第1の
ノードに出力する第1の電流変換回路と、上記第2の入
力信号に応じた電流変換率で上記第2の電流を第4の電
流に変換して第2のノードに出力する第2の電流変換回
路と、上記第1のノードと第3のノードとの間に接続さ
れた第1の負荷抵抗と、上記第2のノードと上記第3の
ノードとの間に接続された第2の負荷抵抗と、電圧供給
端子と上記第3のノードとの間に接続された調整抵抗を
有し、上記第2の信号の変化に応じて上記第1のノード
および上記第2のノードの電圧が変化しないように上記
第3のノードに上記第2の入力信号に応じた電流を出力
する電圧調節回路とを有する。
【0041】本発明の可変利得増幅回路においては、上
記第1の入力信号に応じて上記第1の電流と上記第2の
電流との差動電流が変化し、これに応じて、上記第3の
電流と上記第4の電流との差動電流も変化して、上記第
1の負荷抵抗および上記第2の負荷抵抗による電圧降下
が変化し、そして上記第1のノードと上記第2のノード
との間の差動電圧が変化する。上記第1の入力信号に対
する当該差動電圧のゲインは、上記第1の電流変換回路
および上記第2の電流変換回路の電流変換率(電流変換
ゲイン)に応じて変化する。当該電流変換ゲインが上記
第2の入力信号に応じて変化すると、上記電圧調節回路
において、この変化に対して上記第1のノードおよび上
記第2のノードの電圧が一定となるように、上記第3の
ノードに供給される電流が上記第2の入力信号に応じて
制御される。従って、上記第1の入力信号に対する上記
差動電圧のゲインを変化させた場合における上記第1の
ノードおよび上記第2のノードの電圧変動が抑制され
る。また、上記電圧調節回路は、上記第1のノードおよ
び上記第2のノードの電圧を上記第1の負荷抵抗および
上記第2の負荷抵抗を介して調節するので、上記電圧調
節回路の出力容量に起因する周波数特性の悪化が軽減さ
れる。
記第1の入力信号に応じて上記第1の電流と上記第2の
電流との差動電流が変化し、これに応じて、上記第3の
電流と上記第4の電流との差動電流も変化して、上記第
1の負荷抵抗および上記第2の負荷抵抗による電圧降下
が変化し、そして上記第1のノードと上記第2のノード
との間の差動電圧が変化する。上記第1の入力信号に対
する当該差動電圧のゲインは、上記第1の電流変換回路
および上記第2の電流変換回路の電流変換率(電流変換
ゲイン)に応じて変化する。当該電流変換ゲインが上記
第2の入力信号に応じて変化すると、上記電圧調節回路
において、この変化に対して上記第1のノードおよび上
記第2のノードの電圧が一定となるように、上記第3の
ノードに供給される電流が上記第2の入力信号に応じて
制御される。従って、上記第1の入力信号に対する上記
差動電圧のゲインを変化させた場合における上記第1の
ノードおよび上記第2のノードの電圧変動が抑制され
る。また、上記電圧調節回路は、上記第1のノードおよ
び上記第2のノードの電圧を上記第1の負荷抵抗および
上記第2の負荷抵抗を介して調節するので、上記電圧調
節回路の出力容量に起因する周波数特性の悪化が軽減さ
れる。
【0042】また、上記電圧調節回路は、差動信号であ
る上記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対の差動
トランジスタを有し、その一方のトランジスタが上記第
3のノードに対して上記第2の入力信号に応じた電流を
供給する構成でもよい。
る上記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対の差動
トランジスタを有し、その一方のトランジスタが上記第
3のノードに対して上記第2の入力信号に応じた電流を
供給する構成でもよい。
【0043】また、上記第1の電流変換回路は、差動信
号である上記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対
の差動トランジスタを有し、その一方のトランジスタが
上記第1のノードに対して上記第3の電流を供給し、上
記第2の電流変換回路は、差動信号である上記第2の入
力信号がそれぞれ供給される一対の差動トランジスタを
有し、その一方のトランジスタが上記第2のノードに対
して上記第4の電流を供給する構成でもよい。
号である上記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対
の差動トランジスタを有し、その一方のトランジスタが
上記第1のノードに対して上記第3の電流を供給し、上
記第2の電流変換回路は、差動信号である上記第2の入
力信号がそれぞれ供給される一対の差動トランジスタを
有し、その一方のトランジスタが上記第2のノードに対
して上記第4の電流を供給する構成でもよい。
【0044】更には、上記差動電流出力回路は、差動信
号である上記第1の入力信号がそれぞれ供給される一対
の差動トランジスタと、上記差動トランジスタ対の間に
接続された抵抗とを有し、上記差動トランジスタ対のそ
れぞれのトランジスタが上記第1の電流および上記第2
の電流を上記第1の電流変換回路および上記第2の電流
変換回路にそれぞれ供給する構成でもよい。
号である上記第1の入力信号がそれぞれ供給される一対
の差動トランジスタと、上記差動トランジスタ対の間に
接続された抵抗とを有し、上記差動トランジスタ対のそ
れぞれのトランジスタが上記第1の電流および上記第2
の電流を上記第1の電流変換回路および上記第2の電流
変換回路にそれぞれ供給する構成でもよい。
【0045】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態>本発明の第1
の実施形態について、図1を参照して説明する。図1
は、本発明の第1の実施形態に係る可変利得増幅回路の
一構成例を示す、概略的なブロック図である。図1にお
いて、符号1は差動電流出力回路を、符号2および符号
3は電流変換回路を、符号4は電圧調節回路を、符号R
11および符号R12は抵抗を、符号T13および符号
T13’は端子をそれぞれ示す。
の実施形態について、図1を参照して説明する。図1
は、本発明の第1の実施形態に係る可変利得増幅回路の
一構成例を示す、概略的なブロック図である。図1にお
いて、符号1は差動電流出力回路を、符号2および符号
3は電流変換回路を、符号4は電圧調節回路を、符号R
11および符号R12は抵抗を、符号T13および符号
T13’は端子をそれぞれ示す。
【0046】差動電流出力回路1は、入力信号S1に応
じた差動電流である電流I13および電流I13’を出
力する。電流変換回路2は、差動電流出力回路1から出
力される電流I13を電流I11に変換してノードN1
から出力するとともに、入力信号S2に応じてこの電流
変換ゲインを変化させる。電流変換回路3は、差動電流
出力回路1から出力される電流I13’を電流I12に
変換してノードN2から出力するとともに、入力信号S
2に応じてこの電流変換ゲインを変化させる。
じた差動電流である電流I13および電流I13’を出
力する。電流変換回路2は、差動電流出力回路1から出
力される電流I13を電流I11に変換してノードN1
から出力するとともに、入力信号S2に応じてこの電流
変換ゲインを変化させる。電流変換回路3は、差動電流
出力回路1から出力される電流I13’を電流I12に
変換してノードN2から出力するとともに、入力信号S
2に応じてこの電流変換ゲインを変化させる。
【0047】抵抗R11は、電流変換回路2の出力ノー
ドN1と、電圧調節回路4の出力ノードN1’との間に
接続される。抵抗R12は、電流変換回路3の出力ノー
ドN2と、電圧調節回路4の出力ノードN2’との間に
接続される。端子T13はノードN1に、端子T13’
はノードN2にそれぞれ接続される。
ドN1と、電圧調節回路4の出力ノードN1’との間に
接続される。抵抗R12は、電流変換回路3の出力ノー
ドN2と、電圧調節回路4の出力ノードN2’との間に
接続される。端子T13はノードN1に、端子T13’
はノードN2にそれぞれ接続される。
【0048】電圧調節回路4は、入力信号S2の変化に
対してノードN1およびノードN2の電圧が一定となる
方向に、ノードN1’およびノードN2’の電圧をそれ
ぞれ調節する。
対してノードN1およびノードN2の電圧が一定となる
方向に、ノードN1’およびノードN2’の電圧をそれ
ぞれ調節する。
【0049】上述した構成を有する図1の可変利得増幅
回路100において、例えば電流変換回路2および電流
変換回路3が等しい電流変換ゲインKを有し、抵抗R1
1および抵抗R12が等しい抵抗値r11を有するもの
とすると、端子T13−端子T13’間の差動電圧v1
3は次式のように表される。
回路100において、例えば電流変換回路2および電流
変換回路3が等しい電流変換ゲインKを有し、抵抗R1
1および抵抗R12が等しい抵抗値r11を有するもの
とすると、端子T13−端子T13’間の差動電圧v1
3は次式のように表される。
【0050】
【数14】v13=K×(I13’−I13)×r11
=K×Id1×r11 …(23)
【0051】ただし、符号Id1は差動電流出力回路1
から出力される差動電流を示す。式(23)において、
差動電流Id1は入力信号S1に応じて変化するので、
差動電圧v13は入力信号S1に応じて変化する。例え
ば、差動電流Id1が入力信号S1に比例するものとす
ると、入力信号S1に対する差動電圧v13のゲインは
(K×r11)に比例する。電流変換ゲインは入力信号
S2に応じて変化するので、図1に示す可変利得増幅回
路100のゲインは入力信号S2に応じて変化する。
から出力される差動電流を示す。式(23)において、
差動電流Id1は入力信号S1に応じて変化するので、
差動電圧v13は入力信号S1に応じて変化する。例え
ば、差動電流Id1が入力信号S1に比例するものとす
ると、入力信号S1に対する差動電圧v13のゲインは
(K×r11)に比例する。電流変換ゲインは入力信号
S2に応じて変化するので、図1に示す可変利得増幅回
路100のゲインは入力信号S2に応じて変化する。
【0052】一方、入力信号S1の周期的変化に対する
電流I13および電流I13’の平均値を電流I13a
とすると、この電流I13aによる抵抗R11および抵
抗R12の電圧降下Vr1は、次式のように表される。
電流I13および電流I13’の平均値を電流I13a
とすると、この電流I13aによる抵抗R11および抵
抗R12の電圧降下Vr1は、次式のように表される。
【0053】
【数15】Vr1=r11×K×I13a …(24)
【0054】式(24)に示すように、電圧降下Vr1
は電流変換ゲインKに応じて変化するため、ノードN
1’およびノードN2’の電圧が一定であると、ノード
N1およびノードN2の電圧は入力信号S2に応じて変
化する。一方、電圧調節回路4において、このような抵
抗R1および抵抗R2の電圧降下によるノードN1およ
びノードN2の電圧変動が相殺されるように、ノードN
1’およびノードN2’の電圧が調節されるので、図1
に示す可変利得増幅回路100においては、入力信号S
2の変化に依らず、端子T13および端子T13’の同
相電圧を一定に保つことができる。
は電流変換ゲインKに応じて変化するため、ノードN
1’およびノードN2’の電圧が一定であると、ノード
N1およびノードN2の電圧は入力信号S2に応じて変
化する。一方、電圧調節回路4において、このような抵
抗R1および抵抗R2の電圧降下によるノードN1およ
びノードN2の電圧変動が相殺されるように、ノードN
1’およびノードN2’の電圧が調節されるので、図1
に示す可変利得増幅回路100においては、入力信号S
2の変化に依らず、端子T13および端子T13’の同
相電圧を一定に保つことができる。
【0055】また、電圧調節回路4の出力ノードN1’
および出力ノードN2’は端子T13および端子T1
3’と直接接続されておらず、抵抗R11または抵抗R
12を介して接続されているので、電圧調節回路4の出
力ノードに容量成分が発生している場合でも、この容量
成分による周波数特性の悪化を軽減することができる。
および出力ノードN2’は端子T13および端子T1
3’と直接接続されておらず、抵抗R11または抵抗R
12を介して接続されているので、電圧調節回路4の出
力ノードに容量成分が発生している場合でも、この容量
成分による周波数特性の悪化を軽減することができる。
【0056】なお、図1の例においては、抵抗R11お
よび抵抗R12の電圧降下に対してノードN1’および
ノードN2’の電圧をそれぞれ個別に調節しているが、
例えば式(24)に示すように入力信号S2の変化に対
する抵抗R11および抵抗R12の電圧降下が等しい場
合には、ノードN1’およびノードN2’を共通に接続
して、このノードの電圧を調節しても良い。
よび抵抗R12の電圧降下に対してノードN1’および
ノードN2’の電圧をそれぞれ個別に調節しているが、
例えば式(24)に示すように入力信号S2の変化に対
する抵抗R11および抵抗R12の電圧降下が等しい場
合には、ノードN1’およびノードN2’を共通に接続
して、このノードの電圧を調節しても良い。
【0057】<第2の実施形態>次に、本発明の第2の
実施形態について、図2〜図4を参照して説明する。第
2の実施形態においては、上述した第1の実施形態の構
成がより具体化される。
実施形態について、図2〜図4を参照して説明する。第
2の実施形態においては、上述した第1の実施形態の構
成がより具体化される。
【0058】図2は、本発明の第2の実施形態に係る可
変利得増幅回路の一構成例を示す、概略的な回路図であ
る。図1と図2の同一符号は、同一の構成要素を示す。
また、図2において、符号Q11〜符号Q18はnpn
トランジスタを、符号R11〜符号R14は抵抗を、符
号SC11〜SC13は定電流回路を、符号T11、符
号T11’、符号T12、符号T12’、端子T13、
端子T13’は端子をそれぞれ示す。
変利得増幅回路の一構成例を示す、概略的な回路図であ
る。図1と図2の同一符号は、同一の構成要素を示す。
また、図2において、符号Q11〜符号Q18はnpn
トランジスタを、符号R11〜符号R14は抵抗を、符
号SC11〜SC13は定電流回路を、符号T11、符
号T11’、符号T12、符号T12’、端子T13、
端子T13’は端子をそれぞれ示す。
【0059】npnトランジスタQ11のベースは端子
T11に接続され、エミッタは定電流回路SC11を介
して基準電位GNDに接続される。npnトランジスタ
Q12のベースは端子T11’に接続され、エミッタは
定電流回路SC12を介して基準電位GNDに接続され
る。またnpnトランジスタQ11およびnpnトラン
ジスタQ12のエミッタ間には、抵抗R13が接続され
る。
T11に接続され、エミッタは定電流回路SC11を介
して基準電位GNDに接続される。npnトランジスタ
Q12のベースは端子T11’に接続され、エミッタは
定電流回路SC12を介して基準電位GNDに接続され
る。またnpnトランジスタQ11およびnpnトラン
ジスタQ12のエミッタ間には、抵抗R13が接続され
る。
【0060】npnトランジスタQ13およびnpnト
ランジスタQ14のエミッタは、互いに共通に接続され
るとともに、npnトランジスタQ11のコレクタに接
続される。また、npnトランジスタQ13のベースは
端子T12に、npnトランジスタQ14のベースは端
子T12’にそれぞれ接続される。npnトランジスタ
Q15およびnpnトランジスタQ16のエミッタは、
互いに共通に接続されるとともに、npnトランジスタ
Q12のコレクタに接続される。また、npnトランジ
スタQ15のベースは端子T12’に、npnトランジ
スタQ16のベースは端子T12にそれぞれ接続され
る。
ランジスタQ14のエミッタは、互いに共通に接続され
るとともに、npnトランジスタQ11のコレクタに接
続される。また、npnトランジスタQ13のベースは
端子T12に、npnトランジスタQ14のベースは端
子T12’にそれぞれ接続される。npnトランジスタ
Q15およびnpnトランジスタQ16のエミッタは、
互いに共通に接続されるとともに、npnトランジスタ
Q12のコレクタに接続される。また、npnトランジ
スタQ15のベースは端子T12’に、npnトランジ
スタQ16のベースは端子T12にそれぞれ接続され
る。
【0061】npnトランジスタQ13のコレクタは、
端子T13に接続されるとともに、抵抗R11を介して
npnトランジスタQ18のコレクタに接続される。n
pnトランジスタQ16のコレクタは、端子T13’に
接続されるとともに、抵抗R12を介してnpnトラン
ジスタQ18のコレクタに接続される。npnトランジ
スタQ14およびnpnトランジスタQ15のコレクタ
は、ともに電源Vccに接続される。
端子T13に接続されるとともに、抵抗R11を介して
npnトランジスタQ18のコレクタに接続される。n
pnトランジスタQ16のコレクタは、端子T13’に
接続されるとともに、抵抗R12を介してnpnトラン
ジスタQ18のコレクタに接続される。npnトランジ
スタQ14およびnpnトランジスタQ15のコレクタ
は、ともに電源Vccに接続される。
【0062】npnトランジスタQ17およびnpnト
ランジスタQ18のエミッタは互いに共通に接続され、
定電流回路SC13を介して基準電位GNDに接続され
る。また、npnトランジスタQ17のベースは端子T
12に接続され、コレクタは電源Vccに接続される。
npnトランジスタQ18のベースは端子T12’に接
続され、コレクタは抵抗R14を介して電源Vccに接
続される。
ランジスタQ18のエミッタは互いに共通に接続され、
定電流回路SC13を介して基準電位GNDに接続され
る。また、npnトランジスタQ17のベースは端子T
12に接続され、コレクタは電源Vccに接続される。
npnトランジスタQ18のベースは端子T12’に接
続され、コレクタは抵抗R14を介して電源Vccに接
続される。
【0063】上述した構成を有する図2の可変利得増幅
回路101によれば、端子T11−端子T11’間に入
力される差動電圧v11が、あるゲインG11で増幅さ
れ、差動電圧v13として端子T13−端子T13’か
ら出力される。このゲインG11は、端子T12−端子
T12’間に入力される差動電圧v12に応じて可変さ
れる。
回路101によれば、端子T11−端子T11’間に入
力される差動電圧v11が、あるゲインG11で増幅さ
れ、差動電圧v13として端子T13−端子T13’か
ら出力される。このゲインG11は、端子T12−端子
T12’間に入力される差動電圧v12に応じて可変さ
れる。
【0064】まず、ゲインG11と差動電圧v12の関
係について説明する。抵抗R11に流れる電流I11
は、npnトランジスタQ13およびnpnトランジス
タQ14のトランジスタ対からなる差動増幅回路が非飽
和領域で動作する場合、以下の式で近似される。
係について説明する。抵抗R11に流れる電流I11
は、npnトランジスタQ13およびnpnトランジス
タQ14のトランジスタ対からなる差動増幅回路が非飽
和領域で動作する場合、以下の式で近似される。
【0065】
【数16】
I11=I13/{1+exp(−v12/VT)}
=I13×A(v12) …(25)
【0066】抵抗R12に流れる電流I12も、式(2
5)と同様に以下の式で近似される。
5)と同様に以下の式で近似される。
【0067】
【数17】I12=I13’×A(v12) …(26)
【0068】また、定電流回路SC11および定電流回
路SC12に等しい電流Isc1が流れるものとする
と、npnトランジスタQ11のコレクタ電流I13お
よびnpnトランジスタQ12のコレクタ電流I13’
は以下の式に近似される。
路SC12に等しい電流Isc1が流れるものとする
と、npnトランジスタQ11のコレクタ電流I13お
よびnpnトランジスタQ12のコレクタ電流I13’
は以下の式に近似される。
【0069】
【数18】I13=Isc1+Ie1 …(27)
I13’=Isc1−Ie1 …(28)
【0070】ただし、符号Ie1は抵抗R13に流れる
電流を示す。また、npnトランジスタQ11のベース
−エミッタ間電圧Vbe11、npnトランジスタQ1
2のベース−エミッタ間電圧Vbe12、抵抗R13の
抵抗値r13によって、差動電圧v11は次式のように
表される。
電流を示す。また、npnトランジスタQ11のベース
−エミッタ間電圧Vbe11、npnトランジスタQ1
2のベース−エミッタ間電圧Vbe12、抵抗R13の
抵抗値r13によって、差動電圧v11は次式のように
表される。
【0071】
【数19】
v11=Vbe11+r13×Ie1−Vbe12 …(29)
【0072】抵抗R11および抵抗R12が等しい抵抗
値r11を有するものとすると、差動電圧v13は次式
のように表される。
値r11を有するものとすると、差動電圧v13は次式
のように表される。
【0073】
【数20】v13=(I12−I11)×r11 …(30)
【0074】ここで、差動電圧v11が電圧Δv11だ
け変化した場合について考える。この場合、ベース−エ
ミッタ間電圧Vbe11およびベース−エミッタ間電圧
Vbe12の変化が電圧Δv11に比べて微小であると
すると、電圧Δv11は次式のように表される。
け変化した場合について考える。この場合、ベース−エ
ミッタ間電圧Vbe11およびベース−エミッタ間電圧
Vbe12の変化が電圧Δv11に比べて微小であると
すると、電圧Δv11は次式のように表される。
【0075】
【数21】Δv11=r13×ΔIe1 …(31)
【0076】ただし、符号ΔIe1は電圧Δv11の変
化に応じた電流Ie1の変化分を表す。また、電流I1
3の変化分ΔI13および電流I13’の変化分ΔI1
3’は次式のように表される。
化に応じた電流Ie1の変化分を表す。また、電流I1
3の変化分ΔI13および電流I13’の変化分ΔI1
3’は次式のように表される。
【0077】
【数22】ΔI13=ΔIe1
=Δv11/r13 …(32)
ΔI13’=−ΔIe1
=−Δv11/r13 …(33)
【0078】式(32)および式(33)により、電流
I11の変化分ΔI11および電流I12の変化分ΔI
12は次式のように表される。
I11の変化分ΔI11および電流I12の変化分ΔI
12は次式のように表される。
【0079】
【数23】ΔI11=ΔI13×A(v12)
=Δv11×A(v12)/r13 …(34)
ΔI12=ΔI13’×A(v12)
=−Δv11×A(v12)/r13 …(35)
【0080】式(30)、式(33)および式(34)
により、差動電圧v13の変化分Δv13は次式のよう
に表される。
により、差動電圧v13の変化分Δv13は次式のよう
に表される。
【0081】
【数24】Δv13=(ΔI11−ΔI12)×r11
=−2Δv11×A(v12)×r11/r13
=G11×Δv11 …(36)
ただし、
G11=−2A(v12)×r11/r13 …(37)
【0082】したがって、式(37)に示すように、図
2に示す可変利得増幅回路101のゲインG11は、差
動電圧v12に応じて変化させることが可能である。
2に示す可変利得増幅回路101のゲインG11は、差
動電圧v12に応じて変化させることが可能である。
【0083】ところで、npnトランジスタQ18のコ
レクタ電流I14は、電流I11および電流I12と同
様に以下の式で近似される。
レクタ電流I14は、電流I11および電流I12と同
様に以下の式で近似される。
【0084】
【数25】
I14=Isc3/{1+exp(v12/VT)}
=Isc3×A’(v12) …(38)
【0085】ただし、符号Isc3は定電流回路SC1
3の電流を示す。したがって、電源Vccに対するノー
ドN1’の電圧降下Vn1’は次式で表される。
3の電流を示す。したがって、電源Vccに対するノー
ドN1’の電圧降下Vn1’は次式で表される。
【0086】
【数26】
Vn1’=(I14+I11+I12)×r14 …(39)
={Isc3×A’(v12)+2Isc1×A(v12)}×r14 …(40)
【0087】ただし、符号r14は抵抗R14の抵抗値
を示す。式(25)、式(27)および式(40)よ
り、電源Vccに対するノードN1の電圧降下Vn1は
次式で表される。
を示す。式(25)、式(27)および式(40)よ
り、電源Vccに対するノードN1の電圧降下Vn1は
次式で表される。
【0088】
【数27】
Vn1=Vn1’+I11×r11
=Vn1’+(Isc1+Ie1)×A(v12)×r11
=B×A’(v12)+C×A(v12)+Ie1×A(v12)×r11
…(41)
ただし、
B=r14×Isc3 …(42)
C=(2×r14+r11)×Isc1 …(43)
【0089】また、式(26)、式(28)および式
(40)より、電源Vccに対するノードN2の電圧降
下Vn2は次式で表される。
(40)より、電源Vccに対するノードN2の電圧降
下Vn2は次式で表される。
【0090】
【数28】
Vn2=Vn1’+I12×r11
=Vn1’+(Isc1−Ie1)×A(v12)×r11
=B×A’(v12)+C×A(v12)−Ie1×A(v12)×r11
…(44)
【0091】式(41)および式(44)において、第
3項目は差動電圧v11の変化に応じて変動する項(電
流Ie1)を含んだ信号成分を示し、第1項目および第
2項目は差動電圧v11の変化によらず一定な同相成分
V11cを示す。この第1項目および第2項目において
B=Cが成立するものとすると、この同相成分V11c
は次式のように表される。
3項目は差動電圧v11の変化に応じて変動する項(電
流Ie1)を含んだ信号成分を示し、第1項目および第
2項目は差動電圧v11の変化によらず一定な同相成分
V11cを示す。この第1項目および第2項目において
B=Cが成立するものとすると、この同相成分V11c
は次式のように表される。
【0092】
【数29】
V11c =B×{A’(v12)+A(v12)}
=B …(45)
【0093】式(45)から分かるように、同相成分V
11cが差動電圧v12に依らず一定となる。またこの
場合、B=Cの条件から次式の関係が成立する。
11cが差動電圧v12に依らず一定となる。またこの
場合、B=Cの条件から次式の関係が成立する。
【0094】
【数30】
Isc3 ×r14=(2×r14+r11)×Isc1
Isc3 =(2+r11/r14)×Isc1 …(46)
r14=a×r11とすると、
Isc3 ={(2a+1)/a}×Isc1 …(46)’
【0095】したがって、電流値Isc1、電流値Is
c3、抵抗値r11および抵抗値r14を、式(46)
あるいは式(46)’の関係を満たすように設定するこ
とにより、差動電圧v12の変動に伴う同相成分V11
cの変動を抑止することができる。
c3、抵抗値r11および抵抗値r14を、式(46)
あるいは式(46)’の関係を満たすように設定するこ
とにより、差動電圧v12の変動に伴う同相成分V11
cの変動を抑止することができる。
【0096】ここで、図2に示す可変利得増幅回路10
1のシミュレーション例について説明する。図3は、シ
ミュレーション回路を示す図であり、図2の可変利得増
幅回路101の前段に差動増幅回路102、後段にエミ
ッタフォロア回路103、そのさらに後段に差動増幅回
路104を設けた構成を有する。図2と図3の同一符号
は同一の構成要素を示し、また、図3において符号Q1
9〜符号Q24はnpnトランジスタを、符号R15〜
符号R19は抵抗を、符号SC14〜符号SC19は定
電流回路を、符号D1および符号D2はダイオードを、
符号SV1は定電圧回路を、符号T14、符号T15お
よび符号T15’は端子をそれぞれ示す。
1のシミュレーション例について説明する。図3は、シ
ミュレーション回路を示す図であり、図2の可変利得増
幅回路101の前段に差動増幅回路102、後段にエミ
ッタフォロア回路103、そのさらに後段に差動増幅回
路104を設けた構成を有する。図2と図3の同一符号
は同一の構成要素を示し、また、図3において符号Q1
9〜符号Q24はnpnトランジスタを、符号R15〜
符号R19は抵抗を、符号SC14〜符号SC19は定
電流回路を、符号D1および符号D2はダイオードを、
符号SV1は定電圧回路を、符号T14、符号T15お
よび符号T15’は端子をそれぞれ示す。
【0097】前段の差動増幅回路102は、npnトラ
ンジスタQ19、npnトランジスタQ20、抵抗R1
6、定電流回路SC14、定電流回路SC15、ダイオ
ードD1、ダイオードD2および抵抗R15によって構
成される。npnトランジスタQ19およびnpnトラ
ンジスタQ20のエミッタは抵抗R16を介して互いに
接続されているとともに、それぞれ定電流回路SC14
または定電流回路SC15を介して基準電位GNDに接
続される。npnトランジスタQ19のコレクタはノー
ドN12に接続され、ベースには定電圧回路SV1から
の電圧(2.5V)が供給される。npnトランジスタ
Q20のコレクタはノードN12’に接続され、ベース
は端子T14に接続される。ダイオードD1およびダイ
オードD2のアノード端子は、抵抗R15を介して電源
Vcc(5V)に接続される。ダイオードD1のカソー
ド端子はノードN12に接続され、ダイオードD2のカ
ソード端子はノードN12’に接続される。ノードN1
2およびノードN12’は、図2における端子T12お
よび端子T12’に対応する。
ンジスタQ19、npnトランジスタQ20、抵抗R1
6、定電流回路SC14、定電流回路SC15、ダイオ
ードD1、ダイオードD2および抵抗R15によって構
成される。npnトランジスタQ19およびnpnトラ
ンジスタQ20のエミッタは抵抗R16を介して互いに
接続されているとともに、それぞれ定電流回路SC14
または定電流回路SC15を介して基準電位GNDに接
続される。npnトランジスタQ19のコレクタはノー
ドN12に接続され、ベースには定電圧回路SV1から
の電圧(2.5V)が供給される。npnトランジスタ
Q20のコレクタはノードN12’に接続され、ベース
は端子T14に接続される。ダイオードD1およびダイ
オードD2のアノード端子は、抵抗R15を介して電源
Vcc(5V)に接続される。ダイオードD1のカソー
ド端子はノードN12に接続され、ダイオードD2のカ
ソード端子はノードN12’に接続される。ノードN1
2およびノードN12’は、図2における端子T12お
よび端子T12’に対応する。
【0098】後段のエミッタフォロア回路103は、n
pnトランジスタQ21、npnトランジスタQ22、
定電流回路SC16および定電流回路SC17によって
構成される。npnトランジスタQ21のベースはノー
ドN1に接続され、コレクタは電源Vccに接続され、
エミッタは定電流回路SC16を介して基準電位GND
に接続される。npnトランジスタQ22のベースはノ
ードN2に接続され、コレクタは電源Vccに接続さ
れ、エミッタは定電流回路SC17を介して基準電位G
NDに接続される。
pnトランジスタQ21、npnトランジスタQ22、
定電流回路SC16および定電流回路SC17によって
構成される。npnトランジスタQ21のベースはノー
ドN1に接続され、コレクタは電源Vccに接続され、
エミッタは定電流回路SC16を介して基準電位GND
に接続される。npnトランジスタQ22のベースはノ
ードN2に接続され、コレクタは電源Vccに接続さ
れ、エミッタは定電流回路SC17を介して基準電位G
NDに接続される。
【0099】エミッタフォロア回路103のさらに後段
の差動増幅回路104は、npnトランジスタQ23、
npnトランジスタQ24、定電流回路SC18および
定電流回路SC19、抵抗R17〜抵抗R19によって
構成される。npnトランジスタQ23およびnpnト
ランジスタQ24のエミッタは抵抗R19を介して接続
されているとともに、それぞれ定電流回路SC18また
は定電流回路SC19を介して基準電位GNDに接続さ
れる。npnトランジスタQ23のコレクタは抵抗R1
7を介して電源Vccに接続され、ベースはnpnトラ
ンジスタQ21のエミッタに接続される。npnトラン
ジスタQ24のコレクタは抵抗R18を介して電源Vc
cに接続され、ベースはnpnトランジスタQ22のエ
ミッタに接続される。
の差動増幅回路104は、npnトランジスタQ23、
npnトランジスタQ24、定電流回路SC18および
定電流回路SC19、抵抗R17〜抵抗R19によって
構成される。npnトランジスタQ23およびnpnト
ランジスタQ24のエミッタは抵抗R19を介して接続
されているとともに、それぞれ定電流回路SC18また
は定電流回路SC19を介して基準電位GNDに接続さ
れる。npnトランジスタQ23のコレクタは抵抗R1
7を介して電源Vccに接続され、ベースはnpnトラ
ンジスタQ21のエミッタに接続される。npnトラン
ジスタQ24のコレクタは抵抗R18を介して電源Vc
cに接続され、ベースはnpnトランジスタQ22のエ
ミッタに接続される。
【0100】なお、可変利得増幅回路101における抵
抗R11および抵抗R12の抵抗値r11は1kΩに、
抵抗R14の抵抗値r14は500Ωに、定電流回路S
C11および定電流回路SC12の電流値Isc1は5
00μAに設定される。また、定電流回路SC13の電
流値Isc3は、式(46)を満たす2mAに設定され
る。
抗R11および抵抗R12の抵抗値r11は1kΩに、
抵抗R14の抵抗値r14は500Ωに、定電流回路S
C11および定電流回路SC12の電流値Isc1は5
00μAに設定される。また、定電流回路SC13の電
流値Isc3は、式(46)を満たす2mAに設定され
る。
【0101】図4は、図3に示すシミュレーション回路
において、端子T14に供給する電圧とノードN1の電
圧との関係を示すグラフである。図4において、曲線C
V1は図3のシミュレーション回路によるシミュレーシ
ョン結果を示し、曲線CV2は図3のシミュレーション
回路における可変利得増幅回路101を図5の従来の可
変利得増幅回路10に置き換えた場合のシミュレーショ
ン結果を示す。
において、端子T14に供給する電圧とノードN1の電
圧との関係を示すグラフである。図4において、曲線C
V1は図3のシミュレーション回路によるシミュレーシ
ョン結果を示し、曲線CV2は図3のシミュレーション
回路における可変利得増幅回路101を図5の従来の可
変利得増幅回路10に置き換えた場合のシミュレーショ
ン結果を示す。
【0102】端子T14の電圧が2.5V付近の範囲に
ある場合、差動増幅回路102は非飽和領域で動作し、
この電圧範囲において可変利得増幅回路101のゲイン
は端子T14の電圧に応じて変化する。図4のシミュレ
ーション結果から分かるように、従来の可変利得増幅回
路10ではこのゲイン変化にともなってノードN1の電
圧が約0.4Vも変化してしまうが、本実施形態に係る
可変利得増幅回路101では殆ど一定になっている。
ある場合、差動増幅回路102は非飽和領域で動作し、
この電圧範囲において可変利得増幅回路101のゲイン
は端子T14の電圧に応じて変化する。図4のシミュレ
ーション結果から分かるように、従来の可変利得増幅回
路10ではこのゲイン変化にともなってノードN1の電
圧が約0.4Vも変化してしまうが、本実施形態に係る
可変利得増幅回路101では殆ど一定になっている。
【0103】以上説明したように、図2に示す可変利得
増幅回路101によれば、差動電圧v13が出力される
ノードN1およびノードN2の同相電圧が一定となるよ
うに、差動電圧v12に応じてnpnトランジスタQ1
8のコレクタ電流I14を変化させてノードN1’の電
圧を変化させるので、ゲインの変化に応じた出力の同相
電圧の変化を抑止できる。また、npnトランジスタQ
18のコレクタはノードN1およびノードN2に対して
抵抗を介して接続されるので、このコレクタ容量による
周波数特性の悪化を軽減することができる。
増幅回路101によれば、差動電圧v13が出力される
ノードN1およびノードN2の同相電圧が一定となるよ
うに、差動電圧v12に応じてnpnトランジスタQ1
8のコレクタ電流I14を変化させてノードN1’の電
圧を変化させるので、ゲインの変化に応じた出力の同相
電圧の変化を抑止できる。また、npnトランジスタQ
18のコレクタはノードN1およびノードN2に対して
抵抗を介して接続されるので、このコレクタ容量による
周波数特性の悪化を軽減することができる。
【0104】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、当業者に自明な種々の改変が可能である。例え
ば、上述した実施形態では主としてnpnトランジスタ
を使用しているが、例えばpnpトランジスタや他のト
ランジスタ(MOSトランジスタなど)を使用しても本
発明は実現可能である。また、可変利得増幅回路101
のnpnトランジスタQ13およびnpnトランジスタ
Q14のエミッタや、npnトランジスタQ15および
npnトランジスタQ16のエミッタは、図2に示すよ
うに直接接続しても良いが、直列に挿入した抵抗を介し
て接続しても良い。これにより、これらのトランジスタ
対が非飽和領域で動作する差動電圧v12の入力範囲を
拡大させることができる。また、実施形態において示し
た定電流回路SCは適当な大きさの抵抗に置き換えても
良い。
れず、当業者に自明な種々の改変が可能である。例え
ば、上述した実施形態では主としてnpnトランジスタ
を使用しているが、例えばpnpトランジスタや他のト
ランジスタ(MOSトランジスタなど)を使用しても本
発明は実現可能である。また、可変利得増幅回路101
のnpnトランジスタQ13およびnpnトランジスタ
Q14のエミッタや、npnトランジスタQ15および
npnトランジスタQ16のエミッタは、図2に示すよ
うに直接接続しても良いが、直列に挿入した抵抗を介し
て接続しても良い。これにより、これらのトランジスタ
対が非飽和領域で動作する差動電圧v12の入力範囲を
拡大させることができる。また、実施形態において示し
た定電流回路SCは適当な大きさの抵抗に置き換えても
良い。
【0105】
【発明の効果】本発明の可変利得増幅回路によれば、ゲ
インを変化させることによる出力の同相電圧の変動を防
止できるとともに、従来に比べて周波数特性を向上させ
ることができる。
インを変化させることによる出力の同相電圧の変動を防
止できるとともに、従来に比べて周波数特性を向上させ
ることができる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係る可変利得増幅回
路の一構成例を示す、概略的なブロック図である。
路の一構成例を示す、概略的なブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る可変利得増幅回
路の一構成例を示す、概略的な回路図である。
路の一構成例を示す、概略的な回路図である。
【図3】図2に示す可変利得増幅回路のシミュレーショ
ン例を説明するための回路図である。
ン例を説明するための回路図である。
【図4】図3に示すシミュレーション回路において、入
力端子の電圧と可変利得増幅回路の出力ノード電圧との
関係を示すグラフである。
力端子の電圧と可変利得増幅回路の出力ノード電圧との
関係を示すグラフである。
【図5】従来の可変利得増幅回路の一例を示す概略的な
回路図である。
回路図である。
【図6】ゲインの変化に応じた出力同相電圧の変化を抑
止できる従来の可変利得増幅回路の一例を示す概略的な
回路図である。
止できる従来の可変利得増幅回路の一例を示す概略的な
回路図である。
1…差動電流出力回路、2,3…電流変換回路、4…電
圧調節回路、Q1〜Q24…npnトランジスタ、R1
〜R19…抵抗、SC1〜SC19…定電流回路、D
1,D2…ダイオード、SV1…定電圧回路、T1〜T
15,T1’〜T15’…端子。
圧調節回路、Q1〜Q24…npnトランジスタ、R1
〜R19…抵抗、SC1〜SC19…定電流回路、D
1,D2…ダイオード、SV1…定電圧回路、T1〜T
15,T1’〜T15’…端子。
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の入力信号に応じた差動電流である
第1の電流および第2の電流を出力する差動電流出力回
路と、 第2の入力信号に応じた電流変換率で上記第1の電流を
第3の電流に変換して第1のノードに出力する第1の電
流変換回路と、 上記第2の入力信号に応じた電流変換率で上記第2の電
流を第4の電流に変換して第2のノードに出力する第2
の電流変換回路と、 上記第1のノードと第3のノードとの間に接続された第
1の負荷抵抗と、 上記第2のノードと上記第3のノードとの間に接続され
た第2の負荷抵抗と、 電圧供給端子と上記第3のノードとの間に接続された調
整抵抗を有し、上記第2の信号の変化に応じて上記第1
のノードおよび上記第2のノードの電圧が変化しないよ
うに上記第3のノードに上記第2の入力信号に応じた電
流を出力する電圧調節回路と、 を有する可変利得増幅回路。 - 【請求項2】 上記電圧調節回路は、差動信号である上
記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対の差動トラ
ンジスタを有し、その一方のトランジスタが上記第3の
ノードに対して上記第2の入力信号に応じた電流を供給
する請求項1に記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項3】 上記第1の電流変換回路は、差動信号で
ある上記第2の入力信号がそれぞれ供給される一対の差
動トランジスタを有し、その一方のトランジスタが上記
第1のノードに対して上記第3の電流を供給し、 上記第2の電流変換回路は、差動信号である上記第2の
入力信号がそれぞれ供給される一対の差動トランジスタ
を有し、その一方のトランジスタが上記第2のノードに
対して上記第4の電流を供給する、 請求項1または2に記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項4】 上記差動電流出力回路は、差動信号であ
る上記第1の入力信号がそれぞれ供給される一対の差動
トランジスタと、上記差動トランジスタ対の間に接続さ
れた抵抗とを有し、上記差動トランジスタ対のそれぞれ
のトランジスタが上記第1の電流および上記第2の電流
を上記第1の電流変換回路および上記第2の電流変換回
路にそれぞれ供給する請求項3に記載の可変利得増幅回
路。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001325081A JP2003133871A (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 可変利得増幅回路 |
US10/277,257 US6788144B2 (en) | 2001-10-23 | 2002-10-22 | Variable-gain amplifier |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001325081A JP2003133871A (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 可変利得増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003133871A true JP2003133871A (ja) | 2003-05-09 |
Family
ID=19141707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001325081A Pending JP2003133871A (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 可変利得増幅回路 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6788144B2 (ja) |
JP (1) | JP2003133871A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100554850B1 (ko) * | 2004-03-02 | 2006-02-24 | 삼성전자주식회사 | 선형 데시벨 전달 컨덕턴스를 갖는 가변이득 증폭기 |
ATE417401T1 (de) * | 2004-05-17 | 2008-12-15 | Nxp Bv | Plopgeräusch-vermeidung für einen verstärker |
TWI299613B (en) * | 2005-10-21 | 2008-08-01 | Via Tech Inc | Variable-gain amplifier and related method |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4560947A (en) * | 1981-05-27 | 1985-12-24 | Frey Douglas R | Monolithic voltage controlled element |
-
2001
- 2001-10-23 JP JP2001325081A patent/JP2003133871A/ja active Pending
-
2002
- 2002-10-22 US US10/277,257 patent/US6788144B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6788144B2 (en) | 2004-09-07 |
US20030076170A1 (en) | 2003-04-24 |
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|
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|
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