JP2003122142A - トナー像転写装置 - Google Patents
トナー像転写装置Info
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- JP2003122142A JP2003122142A JP2001311344A JP2001311344A JP2003122142A JP 2003122142 A JP2003122142 A JP 2003122142A JP 2001311344 A JP2001311344 A JP 2001311344A JP 2001311344 A JP2001311344 A JP 2001311344A JP 2003122142 A JP2003122142 A JP 2003122142A
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- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 abstract 1
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】既に先端を転写部へ突入させている記録シート
の後端が転写部の直前において跳ね上がる現象の発生を
防止し、もって記録シートに対するトナー像の転写を良
好に行うことが可能なトナー像転写装置を提供する。 【解決手段】トナー像が形成又は転写された像担持体5
から該トナー像を記録シートPへ転写するための転写装
置であって、上記像担持体5に圧接する転写ロール8
と、これら像担持体5と転写ロール8が形成するトナー
像の転写位置へ記録シートPを送り込む直前搬送ロール
10と、この直前搬送ロール10と転写位置との間に設
けられて記録シートPを案内する一対の案内部材20,
21とから構成され、像担持体側に配置された第1案内
部材20に対し、かかる第1案内部材20を抜け出る記
録シートPの後端が像担持体5へ向けて跳ね上がるのを
段階的に開放する抑制手段22を設けた。
の後端が転写部の直前において跳ね上がる現象の発生を
防止し、もって記録シートに対するトナー像の転写を良
好に行うことが可能なトナー像転写装置を提供する。 【解決手段】トナー像が形成又は転写された像担持体5
から該トナー像を記録シートPへ転写するための転写装
置であって、上記像担持体5に圧接する転写ロール8
と、これら像担持体5と転写ロール8が形成するトナー
像の転写位置へ記録シートPを送り込む直前搬送ロール
10と、この直前搬送ロール10と転写位置との間に設
けられて記録シートPを案内する一対の案内部材20,
21とから構成され、像担持体側に配置された第1案内
部材20に対し、かかる第1案内部材20を抜け出る記
録シートPの後端が像担持体5へ向けて跳ね上がるのを
段階的に開放する抑制手段22を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真複
写機やレーザビームプリンタ等、感光層の表面に形成さ
れたトナー像を記録シートに転写して記録画像の形成を
行うトナー像転写装置に係り、詳細には、厚紙等の腰の
強い記録シートに対してトナー像を転写する際の転写画
像の乱れを防止するための改良に関する。
写機やレーザビームプリンタ等、感光層の表面に形成さ
れたトナー像を記録シートに転写して記録画像の形成を
行うトナー像転写装置に係り、詳細には、厚紙等の腰の
強い記録シートに対してトナー像を転写する際の転写画
像の乱れを防止するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー画像を形成するカラー複写機
やカラープリンタ等の画像形成装置においては、画情報
に応じて感光体ドラム等の像担持体上に形成されたイエ
ロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナー像を記
録シート上に重ね合わせて転写することが必要とされる
が、近年では各色トナー像を像担持体から記録シートへ
は直接転写せず、中間転写ベルトへ一次転写した後に記
録シートへ二次転写するように構成したものが知られて
いる。このように中間転写ベルトを介してトナー像を像
担持体から記録シートへ間接的に転写する場合は、中間
転写ベルト上で各色トナー像の重ね合わせを行うことが
できるので、湿度の変化等に伴う記録シートの抵抗値の
変動の影響を受けることなく複数色のトナー像の重ね合
わせを行うことができ、カラー画像を形成する際のトナ
ー像の転写条件の制御が容易となる他、記録シートの搬
送も簡易なものとなり、シートジャムの発生を可及的に
防止することができる等のメリットがある。
やカラープリンタ等の画像形成装置においては、画情報
に応じて感光体ドラム等の像担持体上に形成されたイエ
ロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナー像を記
録シート上に重ね合わせて転写することが必要とされる
が、近年では各色トナー像を像担持体から記録シートへ
は直接転写せず、中間転写ベルトへ一次転写した後に記
録シートへ二次転写するように構成したものが知られて
いる。このように中間転写ベルトを介してトナー像を像
担持体から記録シートへ間接的に転写する場合は、中間
転写ベルト上で各色トナー像の重ね合わせを行うことが
できるので、湿度の変化等に伴う記録シートの抵抗値の
変動の影響を受けることなく複数色のトナー像の重ね合
わせを行うことができ、カラー画像を形成する際のトナ
ー像の転写条件の制御が容易となる他、記録シートの搬
送も簡易なものとなり、シートジャムの発生を可及的に
防止することができる等のメリットがある。
【0003】このような中間転写ベルトを用いた画像形
成装置において、トナー像の二次転写には転写バイアス
が印加された転写ロールが用いられている。この転写ロ
ールは、中間転写ベルトの裏面側に配設されたバックア
ップロールと対向するように配設され、所定の圧力下で
中間転写ベルトに当接すると共に、上記バックアップロ
ールとの間に所定の転写バイアス電圧が印加され、中間
転写ベルトと転写ロールとの間に挿通される記録シート
に対して該中間転写ベルト上のトナー像を転写して使用
されるようになっている。また、二次転写部を通過した
記録シートが中間転写ベルトに貼り付いてしまうのを防
止するため、この二次転写部における記録シートの排出
方向は若干転写ロール寄り、すなわち幾分下向きになる
ように設定されている。
成装置において、トナー像の二次転写には転写バイアス
が印加された転写ロールが用いられている。この転写ロ
ールは、中間転写ベルトの裏面側に配設されたバックア
ップロールと対向するように配設され、所定の圧力下で
中間転写ベルトに当接すると共に、上記バックアップロ
ールとの間に所定の転写バイアス電圧が印加され、中間
転写ベルトと転写ロールとの間に挿通される記録シート
に対して該中間転写ベルト上のトナー像を転写して使用
されるようになっている。また、二次転写部を通過した
記録シートが中間転写ベルトに貼り付いてしまうのを防
止するため、この二次転写部における記録シートの排出
方向は若干転写ロール寄り、すなわち幾分下向きになる
ように設定されている。
【0004】一方、記録シートは中間転写ベルトの回転
タイミグに同期した所定のタイミングで給紙トレイから
搬出され、二次転写部へ向けて搬送される。二次転写部
の直前にはレジストレーションロール(以下、「レジロ
ール」という)が設けられており、搬送されてきた記録
シートはこのレジロールに突き当たって一旦係止され、
搬送途中に生じたスキューの補正が行われる。そして、
所定のタイミングでレジロールが回転を開始し、記録シ
ートは二次転写部へ送り込まれる。
タイミグに同期した所定のタイミングで給紙トレイから
搬出され、二次転写部へ向けて搬送される。二次転写部
の直前にはレジストレーションロール(以下、「レジロ
ール」という)が設けられており、搬送されてきた記録
シートはこのレジロールに突き当たって一旦係止され、
搬送途中に生じたスキューの補正が行われる。そして、
所定のタイミングでレジロールが回転を開始し、記録シ
ートは二次転写部へ送り込まれる。
【0005】二次転写部に突入した記録シートが転写ロ
ールとバックアップロールとの間に挟み込まれると、そ
の圧力分布の影響から、二次転写部よりも手前の記録シ
ートは幅方向に沿って波状に変形し易く、その変形状態
のまま記録シートが二次転写部を通過すると、記録シー
トに皺が発生したり、トナー像の転写抜けが発生したり
といった不具合がある。このため、従来より、二次転写
部とレジロールとの間には、記録シートの搬送経路を挟
んで一対の案内部材が設けられ、記録シートはこれら第
1及び第2案内部材の間に形成された隙間を通して二次
転写部に到達するように構成されている。そして、この
ような構成によれば、二次転写部に突入した記録シート
の後端は案内部材によってその変形を制限されることに
なるので、前述した記録シートの波状の変形を抑えるこ
とが可能となり、皺の発生や転写抜けの発生等を効果的
に防止することができるようになっている。
ールとバックアップロールとの間に挟み込まれると、そ
の圧力分布の影響から、二次転写部よりも手前の記録シ
ートは幅方向に沿って波状に変形し易く、その変形状態
のまま記録シートが二次転写部を通過すると、記録シー
トに皺が発生したり、トナー像の転写抜けが発生したり
といった不具合がある。このため、従来より、二次転写
部とレジロールとの間には、記録シートの搬送経路を挟
んで一対の案内部材が設けられ、記録シートはこれら第
1及び第2案内部材の間に形成された隙間を通して二次
転写部に到達するように構成されている。そして、この
ような構成によれば、二次転写部に突入した記録シート
の後端は案内部材によってその変形を制限されることに
なるので、前述した記録シートの波状の変形を抑えるこ
とが可能となり、皺の発生や転写抜けの発生等を効果的
に防止することができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように二次転写部
の手前に設けた案内部材は、二次転写部を通過する記録
シートの変形を防止する役割を担っているので、二次転
写部に可及的に近い位置まで存在することが好ましいと
言える。しかし、トナー像の受像面側に位置する第1案
内部材は、二次転写部側の先端が中間転写ベルトと干渉
し易く、これを避けるためには、第1案内部材を第2案
内部材よりも短く形成せざるを得なかった。
の手前に設けた案内部材は、二次転写部を通過する記録
シートの変形を防止する役割を担っているので、二次転
写部に可及的に近い位置まで存在することが好ましいと
言える。しかし、トナー像の受像面側に位置する第1案
内部材は、二次転写部側の先端が中間転写ベルトと干渉
し易く、これを避けるためには、第1案内部材を第2案
内部材よりも短く形成せざるを得なかった。
【0007】このため、ハガキ等のように腰の強い記録
シートにトナー像を二次転写する際には、第1案内部材
を抜け出た記録シートの後端が上方へ向けて急激に跳ね
上がってしまい、その衝撃で記録シートに二次転写され
るトナー像が乱れてしまうといった問題点があった。特
に、中間転写ベルトに対する記録シートの剥離性の向上
を目的として、前述のように二次転写部を通過する記録
シートの先端を転写ロール寄りに誘導している場合に
は、記録シートの後端には先端とは逆に中間転写ベルト
に向けた力が作用し易く、このような跳ね上がりの問題
点が顕著に生じ易い。
シートにトナー像を二次転写する際には、第1案内部材
を抜け出た記録シートの後端が上方へ向けて急激に跳ね
上がってしまい、その衝撃で記録シートに二次転写され
るトナー像が乱れてしまうといった問題点があった。特
に、中間転写ベルトに対する記録シートの剥離性の向上
を目的として、前述のように二次転写部を通過する記録
シートの先端を転写ロール寄りに誘導している場合に
は、記録シートの後端には先端とは逆に中間転写ベルト
に向けた力が作用し易く、このような跳ね上がりの問題
点が顕著に生じ易い。
【0008】特開平10−221973号公報及び特開
平10−232567号公報は、レジロールを抜け出た
記録シートの後端が跳ね上がり、かかる後端が第1案内
部材に衝突することについて言及しており、前者では衝
突が発生しないよう、特定サイズの記録シートに対応し
て第1案内部材の一部を切欠き、また後者では第1案内
部材の下面側に特定サイズの記録シートに対応して案内
部材を設ける技術を開示している。しかし、これらの先
行例は、記録シートの後端が第1案内部材を抜け出た際
に生じる跳ね上がりについては何ら考慮しておらず、こ
れらの先行例によっては前述した問題点を克服すること
はできない。
平10−232567号公報は、レジロールを抜け出た
記録シートの後端が跳ね上がり、かかる後端が第1案内
部材に衝突することについて言及しており、前者では衝
突が発生しないよう、特定サイズの記録シートに対応し
て第1案内部材の一部を切欠き、また後者では第1案内
部材の下面側に特定サイズの記録シートに対応して案内
部材を設ける技術を開示している。しかし、これらの先
行例は、記録シートの後端が第1案内部材を抜け出た際
に生じる跳ね上がりについては何ら考慮しておらず、こ
れらの先行例によっては前述した問題点を克服すること
はできない。
【0009】尚、以上では、中間転写ベルトから記録シ
ートへトナー像を転写する場合を例に挙げて説明してき
たが、このような問題点は感光体ドラムや感光体ベルト
上に形成されたトナー像を記録シートへ直接転写するた
めのトナー像転写装置についても同様に発生するもので
ある。また、以上の説明では記録シートが水平方向に搬
送される場合を例に挙げて説明してきたが、垂直方向に
ついても同様な問題が発生する。
ートへトナー像を転写する場合を例に挙げて説明してき
たが、このような問題点は感光体ドラムや感光体ベルト
上に形成されたトナー像を記録シートへ直接転写するた
めのトナー像転写装置についても同様に発生するもので
ある。また、以上の説明では記録シートが水平方向に搬
送される場合を例に挙げて説明してきたが、垂直方向に
ついても同様な問題が発生する。
【0010】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、既に先端を転写
部へ突入させている記録シートの後端が転写部の直前に
おいて跳ね上がる現象の発生を防止し、もって記録シー
トに対するトナー像の転写を良好に行うことが可能なト
ナー像転写装置を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、既に先端を転写
部へ突入させている記録シートの後端が転写部の直前に
おいて跳ね上がる現象の発生を防止し、もって記録シー
トに対するトナー像の転写を良好に行うことが可能なト
ナー像転写装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ト
ナー像が形成又は転写された像担持体から該トナー像を
記録シートへ転写するための転写装置であって、上記像
担持体に圧接する転写ロールと、これら像担持体と転写
ロールが形成するトナー像の転写位置へ記録シートを送
り込む直前搬送ロールと、この直前搬送ロールと転写位
置との間に設けられて記録シートを案内する一対の案内
部材とから構成され、上側に配置された第1案内部材
は、かかる第1案内部材を抜け出る記録シートの後端が
像担持体へ向けて跳ね上がるのを段階的に開放する抑制
手段を備えていることを特徴とするものである。
ナー像が形成又は転写された像担持体から該トナー像を
記録シートへ転写するための転写装置であって、上記像
担持体に圧接する転写ロールと、これら像担持体と転写
ロールが形成するトナー像の転写位置へ記録シートを送
り込む直前搬送ロールと、この直前搬送ロールと転写位
置との間に設けられて記録シートを案内する一対の案内
部材とから構成され、上側に配置された第1案内部材
は、かかる第1案内部材を抜け出る記録シートの後端が
像担持体へ向けて跳ね上がるのを段階的に開放する抑制
手段を備えていることを特徴とするものである。
【0012】このような技術的手段によれば、像担持体
から記録シートへのトナー像の転写が進行し、かかる記
録シートが第1案内部材を完全に抜け出る際、その後端
の像担持体へ向けた跳ね上がりは上記抑制手段によって
段階的に開放されていくので、急激に跳ね上がりが生じ
ることはなく、この跳ね上がりの衝撃によって転写途中
のトナー像が乱れるといった不都合を回避することがで
きる。
から記録シートへのトナー像の転写が進行し、かかる記
録シートが第1案内部材を完全に抜け出る際、その後端
の像担持体へ向けた跳ね上がりは上記抑制手段によって
段階的に開放されていくので、急激に跳ね上がりが生じ
ることはなく、この跳ね上がりの衝撃によって転写途中
のトナー像が乱れるといった不都合を回避することがで
きる。
【0013】ここで、記録シート後端の跳ね上がりを段
階的に開放する抑制手段としては、先ず第1に、第1案
内部材の記録シート搬送方向下流側の端部に、記録シー
トの後端辺に対して傾斜した辺を有する切欠き部、例え
ば略三角形状の切欠き部を形成することが考えられる。
このような形状の切欠き部はその開口幅が記録シートの
進行に伴って徐々に拡大していくので、記録シートの跳
ね上がりは開口幅の拡大に伴って徐々に開放されていく
ことになり、かかる記録シート後端の急激な跳ね上がり
を防止することが可能となる。
階的に開放する抑制手段としては、先ず第1に、第1案
内部材の記録シート搬送方向下流側の端部に、記録シー
トの後端辺に対して傾斜した辺を有する切欠き部、例え
ば略三角形状の切欠き部を形成することが考えられる。
このような形状の切欠き部はその開口幅が記録シートの
進行に伴って徐々に拡大していくので、記録シートの跳
ね上がりは開口幅の拡大に伴って徐々に開放されていく
ことになり、かかる記録シート後端の急激な跳ね上がり
を防止することが可能となる。
【0014】このとき、上記切欠き部はハガキ等の特定
サイズの記録シートに対応させて形成しても良いし、記
録シートの幅方向全域に形成しても良い。但し、転写部
に突入した記録シートの後端に生じる波状の変形を防止
すべく一対の案内部材を設けているという観点からすれ
ば、上記切欠き部を記録シートの幅方向の全域に形成す
るのは好ましくなく、少なくとも最大サイズの記録シー
トの幅方向の両端に対応した位置には上記切欠き部を形
成せず、かかる位置において第1案内部材が記録シート
の搬送方向に沿った最大長を有するのが好ましい。この
ように切欠き部を形成すれば、少なくとも最大サイズの
記録シートについては、切欠き部の形成に拘らず、記録
シートの変形を抑えながら転写部へ送り込むことが可能
となる。
サイズの記録シートに対応させて形成しても良いし、記
録シートの幅方向全域に形成しても良い。但し、転写部
に突入した記録シートの後端に生じる波状の変形を防止
すべく一対の案内部材を設けているという観点からすれ
ば、上記切欠き部を記録シートの幅方向の全域に形成す
るのは好ましくなく、少なくとも最大サイズの記録シー
トの幅方向の両端に対応した位置には上記切欠き部を形
成せず、かかる位置において第1案内部材が記録シート
の搬送方向に沿った最大長を有するのが好ましい。この
ように切欠き部を形成すれば、少なくとも最大サイズの
記録シートについては、切欠き部の形成に拘らず、記録
シートの変形を抑えながら転写部へ送り込むことが可能
となる。
【0015】また、記録シート後端の跳ね上がりを段階
的に開放させる際に必要となる切欠き部の大きさは、か
かる跳ね上がりの防止を欲する記録シートのサイズに依
存しており、しかも該跳ね上がりは厚紙等の腰の強い記
録シートに対してトナー像を転写する場合にのみ発生す
るので、より効果的に本発明を実施するという観点から
すれば、使用する記録シートの種類及び/又はサイズに
応じ、上記切欠き部の記録シート搬送方向に沿った切り
込み量、記録シートの幅方向に沿った開口幅を変更し得
るように構成しておくのが好ましい。
的に開放させる際に必要となる切欠き部の大きさは、か
かる跳ね上がりの防止を欲する記録シートのサイズに依
存しており、しかも該跳ね上がりは厚紙等の腰の強い記
録シートに対してトナー像を転写する場合にのみ発生す
るので、より効果的に本発明を実施するという観点から
すれば、使用する記録シートの種類及び/又はサイズに
応じ、上記切欠き部の記録シート搬送方向に沿った切り
込み量、記録シートの幅方向に沿った開口幅を変更し得
るように構成しておくのが好ましい。
【0016】例えば、第1案内部材に対して記録シート
の幅方向全域にわたる切欠き部を形成すると共に、この
切欠き部を第1案内部材に対して取り付けられた可動調
整板で適宜覆い、かかる可動調整板を動かすことで、切
欠き部の切り込み量や開口幅を変化させるように構成す
ることができる。このとき、可動調整板は手動で設定位
置を調整し得るようにしても良いし、使用する記録シー
トサイズや種類等の転写条件に関する情報を取り込ん
で、自動的に設定するようにしても良い。
の幅方向全域にわたる切欠き部を形成すると共に、この
切欠き部を第1案内部材に対して取り付けられた可動調
整板で適宜覆い、かかる可動調整板を動かすことで、切
欠き部の切り込み量や開口幅を変化させるように構成す
ることができる。このとき、可動調整板は手動で設定位
置を調整し得るようにしても良いし、使用する記録シー
トサイズや種類等の転写条件に関する情報を取り込ん
で、自動的に設定するようにしても良い。
【0017】一方、記録シート後端の跳ね上がりを段階
的に開放する他の抑制手段としては、切欠き部を形成す
ることなく、第1案内部材の記録シート搬送方向下流側
の端部に、記録シート裏面側の第2案内部材との間隔を
記録シートの搬送方向に沿って徐々に拡開させる傾斜部
を形成することが考えられる。このように第1案内部材
と第2案内部材との間隔が記録シートの搬送方向に沿っ
て徐々に拡開していけば、記録シートの跳ね上がりは一
対の案内部材の間隔の拡大に伴って徐々に開放されてい
くことになり、かかる記録シート後端の急激な跳ね上が
りを防止することが可能となる。
的に開放する他の抑制手段としては、切欠き部を形成す
ることなく、第1案内部材の記録シート搬送方向下流側
の端部に、記録シート裏面側の第2案内部材との間隔を
記録シートの搬送方向に沿って徐々に拡開させる傾斜部
を形成することが考えられる。このように第1案内部材
と第2案内部材との間隔が記録シートの搬送方向に沿っ
て徐々に拡開していけば、記録シートの跳ね上がりは一
対の案内部材の間隔の拡大に伴って徐々に開放されてい
くことになり、かかる記録シート後端の急激な跳ね上が
りを防止することが可能となる。
【0018】また、第1案内部材を抜け出した記録シー
トの後端が跳ね上がるのを防止するという点では、かか
る第1案内部材の転写部側端部を転写部から一定の距離
以上離間させるのも有効な手段である。第1案内部材の
端部が転写部から離間する程、記録シートの後端をはね
上げようとする力は弱まると考えられるからである。但
し、第1案内部材の転写部側の先端が余りに転写部から
離間すると、前述した如く、転写部通過中の記録シート
に生じる波状の変形を一対の案内部材によって効果的に
抑えることができず、転写後の記録シートに皺が発生し
たり、転写抜けが発生したりする懸念がある。
トの後端が跳ね上がるのを防止するという点では、かか
る第1案内部材の転写部側端部を転写部から一定の距離
以上離間させるのも有効な手段である。第1案内部材の
端部が転写部から離間する程、記録シートの後端をはね
上げようとする力は弱まると考えられるからである。但
し、第1案内部材の転写部側の先端が余りに転写部から
離間すると、前述した如く、転写部通過中の記録シート
に生じる波状の変形を一対の案内部材によって効果的に
抑えることができず、転写後の記録シートに皺が発生し
たり、転写抜けが発生したりする懸念がある。
【0019】本願発明者らが実験により確認した結果に
よれば、第1案内部材の記録シート搬送方向下流側の端
部とトナー像の転写位置との距離をL、像担持体に対す
る転写ロールの接線方向と転写位置直前の記録シートの
搬送方向とが形成する角度をθとした場合、これらθと
Lが以下の式、すなわち、0.43≦θ/L≦0.55
を満たす範囲内にあれば、記録シートの後端の跳ね上が
りによる転写画像の乱れがなく、しかも転写中における
記録シートのうねりを抑えて該記録シートを良好に搬送
することができた。
よれば、第1案内部材の記録シート搬送方向下流側の端
部とトナー像の転写位置との距離をL、像担持体に対す
る転写ロールの接線方向と転写位置直前の記録シートの
搬送方向とが形成する角度をθとした場合、これらθと
Lが以下の式、すなわち、0.43≦θ/L≦0.55
を満たす範囲内にあれば、記録シートの後端の跳ね上が
りによる転写画像の乱れがなく、しかも転写中における
記録シートのうねりを抑えて該記録シートを良好に搬送
することができた。
【0020】尚、本発明において、記録シートにトナー
像を転写する像担持体とは、感光体ドラムや感光体ベル
ト、中間転写ドラムや中間転写ベルトなどを含む概念で
ある。
像を転写する像担持体とは、感光体ドラムや感光体ベル
ト、中間転写ドラムや中間転写ベルトなどを含む概念で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
のトナー像転写装置を詳細に説明する。図1は本発明の
トナー像転写装置を用いて記録シートにトナー像の転写
を行うカラーレーザビームプリンタの一例を示すもので
ある。同図において、符号1は像担持体としての感光体
ドラム、符号2は感光体ドラム1の表面を予め帯電する
帯電ロール、符号3は帯電ロール2により帯電された感
光体ドラム1上に静電潜像を書込むレーザビームスキャ
ナ、符号4はブラック(K)、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)の各トナー像が収容される四つ
の現像器40K,40Y,40M,40Cが回転自在に
配設され、適宜切換選択されるロータリ現像ユニットで
ある。
のトナー像転写装置を詳細に説明する。図1は本発明の
トナー像転写装置を用いて記録シートにトナー像の転写
を行うカラーレーザビームプリンタの一例を示すもので
ある。同図において、符号1は像担持体としての感光体
ドラム、符号2は感光体ドラム1の表面を予め帯電する
帯電ロール、符号3は帯電ロール2により帯電された感
光体ドラム1上に静電潜像を書込むレーザビームスキャ
ナ、符号4はブラック(K)、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)の各トナー像が収容される四つ
の現像器40K,40Y,40M,40Cが回転自在に
配設され、適宜切換選択されるロータリ現像ユニットで
ある。
【0022】一方、符号5は複数の搬送ロール6a〜6
dによって張設された中間転写ベルトであり、感光体ド
ラム1上に順次形成される各色トナー像はこの中間転写
ベルト5に多重転写された後に、かかる中間転写ベルト
5から記録シートPへ一括して二次転写される。また、
符号7はトナー像を感光体ドラム1から中間転写ベルト
5へ静電転写する一次転写ロール、符号8はトナー像を
記録シートPへ静電転写する二次転写ロール、符号9は
中間転写ベルト5に付着した紙粉やトナーを清掃するベ
ルトクリーナである。
dによって張設された中間転写ベルトであり、感光体ド
ラム1上に順次形成される各色トナー像はこの中間転写
ベルト5に多重転写された後に、かかる中間転写ベルト
5から記録シートPへ一括して二次転写される。また、
符号7はトナー像を感光体ドラム1から中間転写ベルト
5へ静電転写する一次転写ロール、符号8はトナー像を
記録シートPへ静電転写する二次転写ロール、符号9は
中間転写ベルト5に付着した紙粉やトナーを清掃するベ
ルトクリーナである。
【0023】更に、符号10は給紙カセット11から給
送されてきた記録シートPを所定のタイミングでトナー
像の二次転写位置へ給送するレジロールであり、例えば
フルカラー画像を記録シートP上に形成するのであれ
ば、4色全てのトナー像が中間転写ベルト5に一次転写
された後に、上記二次転写ロール8が配設された二次転
写位置へ記録シートPを給送する。
送されてきた記録シートPを所定のタイミングでトナー
像の二次転写位置へ給送するレジロールであり、例えば
フルカラー画像を記録シートP上に形成するのであれ
ば、4色全てのトナー像が中間転写ベルト5に一次転写
された後に、上記二次転写ロール8が配設された二次転
写位置へ記録シートPを給送する。
【0024】また、符号12はトナー像が転写された記
録シートPを挿通させ、かかる記録シートP上に未定着
トナー像を定着させる加熱定着器であり、かかる加熱定
着器12は内部にヒータが内蔵された加熱ロールとこの
加熱ロールに圧接配置される加圧ロールとで構成されて
いる。
録シートPを挿通させ、かかる記録シートP上に未定着
トナー像を定着させる加熱定着器であり、かかる加熱定
着器12は内部にヒータが内蔵された加熱ロールとこの
加熱ロールに圧接配置される加圧ロールとで構成されて
いる。
【0025】以上のように構成された本実施例のカラー
レーザビームプリンタでは、画情報に基づいてレーザビ
ームスキャナ3が感光体ドラム1を露光し、感光体ドラ
ム1上にはイエローYに対応した静電潜像の書き込みが
行われる。一方、ロータリー現像ユニット4ではイエロ
ー現像器40Yが感光体ドラム1との対向位置に設定さ
れ、上記静電潜像はイエロー現像器40Yによってその
書き込みタイミングから少し遅れて現像される。そし
て、このようにして形成されたイエローYのトナー像は
一次転写ロール7によって中間転写ベルト5上に一次転
写され、中間転写ベルト5はトナー像を担持したまま回
転する。また、イエロー現像器40Yによる現像工程が
終了すると、中間転写ベルト5が1回転サイクルを終了
する迄の間に現像器の交換が行われ、ロータリ現像ユニ
ット4の90°回転によってマゼンタ現像器40Mが感
光体ドラム1との対向位置に設定される。
レーザビームプリンタでは、画情報に基づいてレーザビ
ームスキャナ3が感光体ドラム1を露光し、感光体ドラ
ム1上にはイエローYに対応した静電潜像の書き込みが
行われる。一方、ロータリー現像ユニット4ではイエロ
ー現像器40Yが感光体ドラム1との対向位置に設定さ
れ、上記静電潜像はイエロー現像器40Yによってその
書き込みタイミングから少し遅れて現像される。そし
て、このようにして形成されたイエローYのトナー像は
一次転写ロール7によって中間転写ベルト5上に一次転
写され、中間転写ベルト5はトナー像を担持したまま回
転する。また、イエロー現像器40Yによる現像工程が
終了すると、中間転写ベルト5が1回転サイクルを終了
する迄の間に現像器の交換が行われ、ロータリ現像ユニ
ット4の90°回転によってマゼンタ現像器40Mが感
光体ドラム1との対向位置に設定される。
【0026】以降は中間転写ベルト5の1回転サイクル
毎にこれら動作が繰り返され、その度毎にマゼンタM、
シアンC及びブラックKのトナー像が感光体ドラム1か
ら中間転写ベルト5に転写され、かかる中間転写ベルト
5上には4色のトナー像による重ね合わせトナー像が形
成される。そして、このようにして形成されたフルカラ
ーの多重転写トナー像は所定のタイミングでレジストレ
ーションロール10から送られてきた記録シートPに二
次転写され、未定着トナー像が転写された記録シートP
は加熱定着器12を経て排出トレイ13に排出される。
毎にこれら動作が繰り返され、その度毎にマゼンタM、
シアンC及びブラックKのトナー像が感光体ドラム1か
ら中間転写ベルト5に転写され、かかる中間転写ベルト
5上には4色のトナー像による重ね合わせトナー像が形
成される。そして、このようにして形成されたフルカラ
ーの多重転写トナー像は所定のタイミングでレジストレ
ーションロール10から送られてきた記録シートPに二
次転写され、未定着トナー像が転写された記録シートP
は加熱定着器12を経て排出トレイ13に排出される。
【0027】一方、トナー像を記録シートPへ二次転写
した後の中間転写ベルト5はベルトクリーナ9を通過す
ることによって、その表面に付着していた残留トナーの
除去が行われ、ベルトクリーナを通過した中間転写ベル
トの表面に対しては再度トナー像を一次転写することが
可能となる。
した後の中間転写ベルト5はベルトクリーナ9を通過す
ることによって、その表面に付着していた残留トナーの
除去が行われ、ベルトクリーナを通過した中間転写ベル
トの表面に対しては再度トナー像を一次転写することが
可能となる。
【0028】図2はトナー像を中間転写ベルト5から記
録シートPに転写するための二次転写部の構成を示すも
のである。中間転写ベルト5を挟んで二次転写ロール8
と対向する搬送ロール6cは二次転写ロール8の対向電
極としての機能を担うバックアップロールである。この
バックアップロール6cは絶縁性ロールの表面を半導電
性のゴム層で被覆して形成されており、その表面には所
定の転写バイアスが印加された導電性のコンタクトロー
ル15が当接している。一方、記録シートPの裏面側に
接する二次転写ロール8は、かかる記録シートPを所定
のニップ幅で中間転写ベルト5に圧接させて転写効率を
高めるため、導電性の軸芯部材の周囲に抵抗率を調整し
た発泡ウレタンを肉付けし、更にその周囲を半導電性の
ゴム層で被覆して形成されており、上記軸芯部材は接地
されている。従って、バックアップロール6cに接する
コンタクトロール15に対してトナー像と同極性の転写
バイアスを印加し、バックアップロール6cの表面に対
して電荷を付与すると、記録シートPの裏面側に位置す
る二次転写ロール8と中間転写ベルト5の裏面側に位置
するバックアップロール6cとの間に転写電界が形成さ
れ、中間転写ベルト5上に保持されていたトナー像Tは
記録シートPに静電転写される。
録シートPに転写するための二次転写部の構成を示すも
のである。中間転写ベルト5を挟んで二次転写ロール8
と対向する搬送ロール6cは二次転写ロール8の対向電
極としての機能を担うバックアップロールである。この
バックアップロール6cは絶縁性ロールの表面を半導電
性のゴム層で被覆して形成されており、その表面には所
定の転写バイアスが印加された導電性のコンタクトロー
ル15が当接している。一方、記録シートPの裏面側に
接する二次転写ロール8は、かかる記録シートPを所定
のニップ幅で中間転写ベルト5に圧接させて転写効率を
高めるため、導電性の軸芯部材の周囲に抵抗率を調整し
た発泡ウレタンを肉付けし、更にその周囲を半導電性の
ゴム層で被覆して形成されており、上記軸芯部材は接地
されている。従って、バックアップロール6cに接する
コンタクトロール15に対してトナー像と同極性の転写
バイアスを印加し、バックアップロール6cの表面に対
して電荷を付与すると、記録シートPの裏面側に位置す
る二次転写ロール8と中間転写ベルト5の裏面側に位置
するバックアップロール6cとの間に転写電界が形成さ
れ、中間転写ベルト5上に保持されていたトナー像Tは
記録シートPに静電転写される。
【0029】また、このカラープリンタは所謂4サイク
ル方式であり、中間転写ベルト5の4回転によってフル
カラー画像が形成されることから、フルカラー画像を形
成する場合には、4色目のトナー像が中間転写ベルト5
に転写されるまでの間、上記二次転写ロール8を中間転
写ベルト5から離間させておくことが必要である。この
ため、上記二次転写ロール8はリトラクト機構によって
支持されている。このリトラクト機構は、支軸80によ
って揺動自在に支えられた支持アーム81の一端に上記
二次転写ロール8を設けたものであり、支持アーム81
の他端は二次転写ロール8を中間転写ベルト5に向けて
付勢するためのバネ82によって引っ張られている。ま
た、上記支持アーム81には偏心カム83が当接してお
り、この偏心カム83の回転位置によって、二次転写ロ
ール8が中間転写ベルト5へ向けて押し上げられ、また
はバネ82の付勢力に抗して強制的に押し下げられるよ
うになっている。
ル方式であり、中間転写ベルト5の4回転によってフル
カラー画像が形成されることから、フルカラー画像を形
成する場合には、4色目のトナー像が中間転写ベルト5
に転写されるまでの間、上記二次転写ロール8を中間転
写ベルト5から離間させておくことが必要である。この
ため、上記二次転写ロール8はリトラクト機構によって
支持されている。このリトラクト機構は、支軸80によ
って揺動自在に支えられた支持アーム81の一端に上記
二次転写ロール8を設けたものであり、支持アーム81
の他端は二次転写ロール8を中間転写ベルト5に向けて
付勢するためのバネ82によって引っ張られている。ま
た、上記支持アーム81には偏心カム83が当接してお
り、この偏心カム83の回転位置によって、二次転写ロ
ール8が中間転写ベルト5へ向けて押し上げられ、また
はバネ82の付勢力に抗して強制的に押し下げられるよ
うになっている。
【0030】更に、互いに圧接した二次転写ロール8と
中間転写ベルト5との間に所定のニップ幅が常に形成さ
れるよう、バックアップロール6c側には二次転写ロー
ル8の位置を規制する係止部材(図示せず)が設けられ
ており、中間転写ベルト5に向けて押し上げられた二次
転写ロール8はこの係止部材によって位置決めされるよ
うになっている。従って、二次転写ロール8を中間転写
ベルト5に接触させた際には、バネ82の付勢力に拘ら
ず、二次転写ロール8とバックアップロール6cとの軸
芯間距離が所定の大きさに設定される。
中間転写ベルト5との間に所定のニップ幅が常に形成さ
れるよう、バックアップロール6c側には二次転写ロー
ル8の位置を規制する係止部材(図示せず)が設けられ
ており、中間転写ベルト5に向けて押し上げられた二次
転写ロール8はこの係止部材によって位置決めされるよ
うになっている。従って、二次転写ロール8を中間転写
ベルト5に接触させた際には、バネ82の付勢力に拘ら
ず、二次転写ロール8とバックアップロール6cとの軸
芯間距離が所定の大きさに設定される。
【0031】記録シートPは給紙カセット11から搬出
された後、レジロール10に一時的に係止されてスキュ
ー補正がなされ、中間転写ベルト5上のトナー像が二次
転写部に到達するタイミングを見計らって二次転写部へ
と送り込まれる。レジロール10と二次転写部との間に
は、記録シートPの搬送経路を上下から挟むようにし
て、一対の第1案内部材20及び第2案内部材21が設
けられており、記録シートPはこれらの案内部材20,
21の間に形成された隙間を通過して二次転写部へ到達
する。中間転写ベルト5と二次転写ロール8との間には
ニップ領域が形成されているが、このニップ領域におけ
る圧力分布を転写ロール8の軸方向に沿って均一化する
ことは困難であることから、先端が二次転写部に突入し
た記録シートPの後端には波状の変形、すなわちうねり
が発生し易く、この変形が発生した状態のまま記録シー
トPが二次転写部を通過すると、トナー像転写後の記録
シートに皺や転写抜けが発生してしまう。前述した第1
案内部材20及び第2案内部材21はこのうねりの発生
を抑え、記録シートPの後端を伸ばした状態で二次転写
部へ送り込む機能を果たしている。この機能を十分に発
揮させるため、これらの案内部材の二次転写部側の先端
は周辺の部材と干渉しない範囲において、できる限り二
次転写部に近接している。但し、二次転写部では中間転
写ベルトがバックアップロールに向けて張設されている
ことから、かかる中間転写ベルトとの干渉を避けるた
め、第1案内部材は第2案内部材よりも二次転写部から
離間している。
された後、レジロール10に一時的に係止されてスキュ
ー補正がなされ、中間転写ベルト5上のトナー像が二次
転写部に到達するタイミングを見計らって二次転写部へ
と送り込まれる。レジロール10と二次転写部との間に
は、記録シートPの搬送経路を上下から挟むようにし
て、一対の第1案内部材20及び第2案内部材21が設
けられており、記録シートPはこれらの案内部材20,
21の間に形成された隙間を通過して二次転写部へ到達
する。中間転写ベルト5と二次転写ロール8との間には
ニップ領域が形成されているが、このニップ領域におけ
る圧力分布を転写ロール8の軸方向に沿って均一化する
ことは困難であることから、先端が二次転写部に突入し
た記録シートPの後端には波状の変形、すなわちうねり
が発生し易く、この変形が発生した状態のまま記録シー
トPが二次転写部を通過すると、トナー像転写後の記録
シートに皺や転写抜けが発生してしまう。前述した第1
案内部材20及び第2案内部材21はこのうねりの発生
を抑え、記録シートPの後端を伸ばした状態で二次転写
部へ送り込む機能を果たしている。この機能を十分に発
揮させるため、これらの案内部材の二次転写部側の先端
は周辺の部材と干渉しない範囲において、できる限り二
次転写部に近接している。但し、二次転写部では中間転
写ベルトがバックアップロールに向けて張設されている
ことから、かかる中間転写ベルトとの干渉を避けるた
め、第1案内部材は第2案内部材よりも二次転写部から
離間している。
【0032】また、第1及び第2案内部材20,21
は、これらの間を通過中の記録シートPが摩擦帯電して
しまうことを防止するため、導電性の材料で形成されて
いる。
は、これらの間を通過中の記録シートPが摩擦帯電して
しまうことを防止するため、導電性の材料で形成されて
いる。
【0033】一方、このようにして記録シートPが二次
転写部を通過すると、かかる記録シートPの裏面と中間
転写ベルト5の裏面には夫々逆極性の電荷が注入される
ため、二次転写部において互いに密着した中間転写ベル
ト5と記録シートPとの間には静電誘引力が作用する。
このため、本来は二次転写部通過後に直ちに中間転写ベ
ルト5から剥離されるべき記録シートPが、剥離される
ことなく中間転写ベルト5に貼り付いてしまうことがあ
り、そのようなPOB(Paper on Belt )ジャムが発生
すると、記録シートPが中間転写ベルト5の回転に伴っ
てベルトクリーナ9へ突入してしまう不具合がある。
転写部を通過すると、かかる記録シートPの裏面と中間
転写ベルト5の裏面には夫々逆極性の電荷が注入される
ため、二次転写部において互いに密着した中間転写ベル
ト5と記録シートPとの間には静電誘引力が作用する。
このため、本来は二次転写部通過後に直ちに中間転写ベ
ルト5から剥離されるべき記録シートPが、剥離される
ことなく中間転写ベルト5に貼り付いてしまうことがあ
り、そのようなPOB(Paper on Belt )ジャムが発生
すると、記録シートPが中間転写ベルト5の回転に伴っ
てベルトクリーナ9へ突入してしまう不具合がある。
【0034】このようなPOBジャムの発生を防止する
ため、中間転写ベルト5は比較的大きなラップ角度でバ
ックアップロール6cに架け回されており、二次転写部
を通過した記録シートPの先端が自らの腰の強さで中間
転写ベルト5から剥離するようになっている。また、二
次転写部を通過した記録シートが若干下向き、すなわち
中間転写ベルト5よりも二次転写ロール8の周面に沿っ
た方向へ排出されるよう、二次転写ロール8の中間転写
ベルト5に対する圧接位置は、バックアップロール6c
に対する中間転写ベルト5の接点よりも該中間転写ベル
ト5の回転方向上流側へ変位している。具体的には、図
3に示すように、バックアップロール6cに対して上流
側から張設された中間転写ベルト5に対して垂直で且つ
バックアップロール6cの回転中心Oを含む平面を第1
仮想平面nとする一方、バックアップロール6cの回転
中心Oと二次転写ロール8の回転中心Pとを含む平面を
第2仮想平面mとしたとき、第1仮想平面と第2仮想平
面とがなす角度αを12°に設定している。これによ
り、二次転写部を通過した記録シートPは中間転写ベル
ト5よりも二次転写ロール8の周面に沿った方向へ排出
され、前述したPOBジャムの発生を可及的に防止する
ことができる。
ため、中間転写ベルト5は比較的大きなラップ角度でバ
ックアップロール6cに架け回されており、二次転写部
を通過した記録シートPの先端が自らの腰の強さで中間
転写ベルト5から剥離するようになっている。また、二
次転写部を通過した記録シートが若干下向き、すなわち
中間転写ベルト5よりも二次転写ロール8の周面に沿っ
た方向へ排出されるよう、二次転写ロール8の中間転写
ベルト5に対する圧接位置は、バックアップロール6c
に対する中間転写ベルト5の接点よりも該中間転写ベル
ト5の回転方向上流側へ変位している。具体的には、図
3に示すように、バックアップロール6cに対して上流
側から張設された中間転写ベルト5に対して垂直で且つ
バックアップロール6cの回転中心Oを含む平面を第1
仮想平面nとする一方、バックアップロール6cの回転
中心Oと二次転写ロール8の回転中心Pとを含む平面を
第2仮想平面mとしたとき、第1仮想平面と第2仮想平
面とがなす角度αを12°に設定している。これによ
り、二次転写部を通過した記録シートPは中間転写ベル
ト5よりも二次転写ロール8の周面に沿った方向へ排出
され、前述したPOBジャムの発生を可及的に防止する
ことができる。
【0035】しかし、このように記録シートが二次転写
部を一直線状に通過せず、二次転写部通過後の進行方向
を二次転写ロールの周面に近接した方向へ変位させる場
合には、二次転写部を通過中の記録シートの後端は先端
とは反対方向、すなわち中間転写ベルトに近接した方向
へ変位しようとする。このような記録シートの挙動はハ
ガキ等の厚紙にトナー像を二次転写する際に顕著に発生
する。このため、ハガキ等の腰の強い記録シートをレジ
ロールから二次転写部へと送った場合、二次転写部を通
過中の記録シートの後端が第1案内部材から抜け出た途
端、かかる後端が上方、すなわち中間転写ベルトに向け
て跳ね上がり、このときの衝撃で転写中のトナー像が乱
れてしまうといった不具合がある。
部を一直線状に通過せず、二次転写部通過後の進行方向
を二次転写ロールの周面に近接した方向へ変位させる場
合には、二次転写部を通過中の記録シートの後端は先端
とは反対方向、すなわち中間転写ベルトに近接した方向
へ変位しようとする。このような記録シートの挙動はハ
ガキ等の厚紙にトナー像を二次転写する際に顕著に発生
する。このため、ハガキ等の腰の強い記録シートをレジ
ロールから二次転写部へと送った場合、二次転写部を通
過中の記録シートの後端が第1案内部材から抜け出た途
端、かかる後端が上方、すなわち中間転写ベルトに向け
て跳ね上がり、このときの衝撃で転写中のトナー像が乱
れてしまうといった不具合がある。
【0036】そこで、この実施例のプリンタでは、第1
案内部材20を抜け出た記録シートPの後端が急激に跳
ね上がるのを防止すべく、図4に示すように、かかる第
1案内部材20の二次転写部側の端部に略三角形状の切
欠き部22を設けた。図5はこの切欠き部22を示す平
面図である。かかる切欠き部22は最大サイズの記録シ
ート幅aよりも小さく形成されており、この実施例のプ
リンタでは官製ハガキP0のサイズに対応し、官製ハガ
キの短辺よりも僅かに大きい開口幅bで形成されてい
る。また、この実施例のプリンタは各種サイズの記録シ
ートを所謂サイドレジ、すなわち搬送経路の一方の側縁
を基準として搬送するように構成されており、上記切欠
き部22はその開口幅の端部をサイドレジ基準位置に合
致させて設けられている。更に、この略三角形状の切欠
き部22の第1案内部材20に対する切り込み量は、サ
イドレジ基準側では0であり、幅方向の反対側に進むに
つれて該切り込み量が徐々に大きくなるようになってい
る。
案内部材20を抜け出た記録シートPの後端が急激に跳
ね上がるのを防止すべく、図4に示すように、かかる第
1案内部材20の二次転写部側の端部に略三角形状の切
欠き部22を設けた。図5はこの切欠き部22を示す平
面図である。かかる切欠き部22は最大サイズの記録シ
ート幅aよりも小さく形成されており、この実施例のプ
リンタでは官製ハガキP0のサイズに対応し、官製ハガ
キの短辺よりも僅かに大きい開口幅bで形成されてい
る。また、この実施例のプリンタは各種サイズの記録シ
ートを所謂サイドレジ、すなわち搬送経路の一方の側縁
を基準として搬送するように構成されており、上記切欠
き部22はその開口幅の端部をサイドレジ基準位置に合
致させて設けられている。更に、この略三角形状の切欠
き部22の第1案内部材20に対する切り込み量は、サ
イドレジ基準側では0であり、幅方向の反対側に進むに
つれて該切り込み量が徐々に大きくなるようになってい
る。
【0037】従って、官製ハガキをレジロールから二次
転写部へ搬送した場合、図6に示すように、かかるハガ
キの後端は二次転写部に接近するにつれて徐々に第1案
内部材20の下から現れることになり、急激に中間転写
ベルト5へ向けて跳ね上がることなく、徐々に持ち上が
っていくことになる。このため、このハガキの後端が第
1案内部材20を抜けででも、トナー像を二次転写中の
ハガキそれ自体に衝撃が作用することはなく、転写中の
トナー像が乱れるといった不具合の発生を回避すること
ができるものである。
転写部へ搬送した場合、図6に示すように、かかるハガ
キの後端は二次転写部に接近するにつれて徐々に第1案
内部材20の下から現れることになり、急激に中間転写
ベルト5へ向けて跳ね上がることなく、徐々に持ち上が
っていくことになる。このため、このハガキの後端が第
1案内部材20を抜けででも、トナー像を二次転写中の
ハガキそれ自体に衝撃が作用することはなく、転写中の
トナー像が乱れるといった不具合の発生を回避すること
ができるものである。
【0038】また、ハガキにのみ対応してこのような切
欠き部22を第1案内部材20に設けた場合であって
も、ハガキP0よりも大きいサイズの記録シートPを使
用する限りは、かかる記録シートPの幅方向の両端に対
応する位置において、第1案内部材20が記録シート搬
送方向に沿って最大長を有している。従って、図3に示
す第1案内部材20であれば、ハガキ以外の記録シート
のPの後端に生じるうねりを二次転写部の近傍まで抑え
ていることができ、かかる記録シートPの二次転写部に
対する搬送性を良好なものとし、転写部通過後の記録シ
ートに皺が発生し、あるいはトナー像の転写抜けが発生
するのを効果的に防止することができる。
欠き部22を第1案内部材20に設けた場合であって
も、ハガキP0よりも大きいサイズの記録シートPを使
用する限りは、かかる記録シートPの幅方向の両端に対
応する位置において、第1案内部材20が記録シート搬
送方向に沿って最大長を有している。従って、図3に示
す第1案内部材20であれば、ハガキ以外の記録シート
のPの後端に生じるうねりを二次転写部の近傍まで抑え
ていることができ、かかる記録シートPの二次転写部に
対する搬送性を良好なものとし、転写部通過後の記録シ
ートに皺が発生し、あるいはトナー像の転写抜けが発生
するのを効果的に防止することができる。
【0039】図7は、第1案内部材20の第2の例を示
すものである。図3に示した第1案内部材20では三角
形状の切欠き部22を固定的に設けたが、この図6に示
す第1案内部材20では切欠き部22上に進退可能な可
動調整板23が設けられており、可動調整板23を動か
すことで、記録シートPの搬送方向に沿った切欠き部2
2の切り込み量を変更することができるようになってい
る。このように構成しておけば、記録シートPの腰の強
さに応じて切欠き部22の切り込み量を調整することが
でき、転写部通過中の記録シートPの後端が中間転写ベ
ルト5へ向けて跳ね上がるのを一層滑らかに開放するこ
とが可能となる。また、このような可動調整板23は、
例えば、ユーザがハガキへのプリントを欲する場合に、
ユーザ自身がプリント指示の前に手動で開放位置へ動か
すことも可能であり、記録シートPとして厚紙を使用す
る場合の対策としては非常に簡便である。更に、普通紙
にプリントする場合には可動調整板23によって切欠き
部22を完全に覆っておくこともでき、転写部通過中の
記録シートPのうねり対策という点でも有効である。
すものである。図3に示した第1案内部材20では三角
形状の切欠き部22を固定的に設けたが、この図6に示
す第1案内部材20では切欠き部22上に進退可能な可
動調整板23が設けられており、可動調整板23を動か
すことで、記録シートPの搬送方向に沿った切欠き部2
2の切り込み量を変更することができるようになってい
る。このように構成しておけば、記録シートPの腰の強
さに応じて切欠き部22の切り込み量を調整することが
でき、転写部通過中の記録シートPの後端が中間転写ベ
ルト5へ向けて跳ね上がるのを一層滑らかに開放するこ
とが可能となる。また、このような可動調整板23は、
例えば、ユーザがハガキへのプリントを欲する場合に、
ユーザ自身がプリント指示の前に手動で開放位置へ動か
すことも可能であり、記録シートPとして厚紙を使用す
る場合の対策としては非常に簡便である。更に、普通紙
にプリントする場合には可動調整板23によって切欠き
部22を完全に覆っておくこともでき、転写部通過中の
記録シートPのうねり対策という点でも有効である。
【0040】尚、図7に示す例では可動調整板23の設
定位置を手動で変更するように構成しているが、プリン
タに入力される記録シートPのサイズや種類等の情報に
基づき、上記可動調整板23の設定位置をソレノイドや
モータ等の動力手段で自動的に変更するように構成する
ことも容易である。
定位置を手動で変更するように構成しているが、プリン
タに入力される記録シートPのサイズや種類等の情報に
基づき、上記可動調整板23の設定位置をソレノイドや
モータ等の動力手段で自動的に変更するように構成する
ことも容易である。
【0041】次に、図8は第1案内部材の第3の例を示
すものである。この第1案内部材25には前述のような
切欠き部は形成されていないが、記録シートPの搬送方
向下流側の後端、すなわち二次転写部側の先端に傾斜部
26が形成されている。この傾斜部26は、第2案内部
材21との間隔が記録シートPの搬送方向下流側に進む
につれて徐々に拡開するように設けられており、記録シ
ートPの幅方向全域に形成されている。
すものである。この第1案内部材25には前述のような
切欠き部は形成されていないが、記録シートPの搬送方
向下流側の後端、すなわち二次転写部側の先端に傾斜部
26が形成されている。この傾斜部26は、第2案内部
材21との間隔が記録シートPの搬送方向下流側に進む
につれて徐々に拡開するように設けられており、記録シ
ートPの幅方向全域に形成されている。
【0042】このため、中間転写ベルト5へ向けて跳ね
上がろうとする記録シートPの後端は、第1案内部材2
5を抜け出る際に、上記傾斜部26によって急激な跳ね
上がりを抑えられながら、徐々に中間転写ベルト5へ向
けて開放される。従って、厚紙等の腰の強い記録シート
を使用する場合であっても、その後端が第1案内部材2
5を抜け出る際に急激に跳ね上がることはなく、切欠き
部22を設けた第1案内部材20と同様、転写中のトナ
ー像が乱れるといった不具合の発生を防止することが可
能となる。
上がろうとする記録シートPの後端は、第1案内部材2
5を抜け出る際に、上記傾斜部26によって急激な跳ね
上がりを抑えられながら、徐々に中間転写ベルト5へ向
けて開放される。従って、厚紙等の腰の強い記録シート
を使用する場合であっても、その後端が第1案内部材2
5を抜け出る際に急激に跳ね上がることはなく、切欠き
部22を設けた第1案内部材20と同様、転写中のトナ
ー像が乱れるといった不具合の発生を防止することが可
能となる。
【0043】一方、このように記録シートPの後端が第
1案内部材を抜け出た際に跳ね上がる現象は、第1案内
部材の端部が二次転写部に近づくほど顕著に且つ急激に
発生し、かかる端部が二次転写部から遠ざかるにつれて
跳ね上がり方が穏やかものとなってくる。従って、第1
案内部材の端部が十分に二次転写部から遠ざかれば、腰
の強い記録シートであっても、トナー像の転写に影響の
ない程度にまで記録シートPの跳ね上がりを抑制するこ
とが可能である。但し、第1案内部材が二次転写部から
遠ざかるにつれ、案内部材の本来の目的、すなわち転写
部通過中の記録シート後端に生じるうねりを抑えるとい
った目的を達成出来なくなるものと推測される。
1案内部材を抜け出た際に跳ね上がる現象は、第1案内
部材の端部が二次転写部に近づくほど顕著に且つ急激に
発生し、かかる端部が二次転写部から遠ざかるにつれて
跳ね上がり方が穏やかものとなってくる。従って、第1
案内部材の端部が十分に二次転写部から遠ざかれば、腰
の強い記録シートであっても、トナー像の転写に影響の
ない程度にまで記録シートPの跳ね上がりを抑制するこ
とが可能である。但し、第1案内部材が二次転写部から
遠ざかるにつれ、案内部材の本来の目的、すなわち転写
部通過中の記録シート後端に生じるうねりを抑えるとい
った目的を達成出来なくなるものと推測される。
【0044】また、問題にしている記録シートPの後端
の跳ね上がりは、二次転写部の前後における記録シート
Pの進行方向の変化にも密接に関係しており、進行方向
の変化角度が大きい程、跳ね上がりは顕著に且つ急激に
生じるものと考えられる。
の跳ね上がりは、二次転写部の前後における記録シート
Pの進行方向の変化にも密接に関係しており、進行方向
の変化角度が大きい程、跳ね上がりは顕著に且つ急激に
生じるものと考えられる。
【0045】そこで、本願発明者らは、二次転写部の前
後における記録シートPの進行方向の変化量、第1案内
部材と二次転写部との距離の以上2つのパラメータを関
連付け、記録シートPの後端跳ね上がりを原因とするト
ナー像の転写不良の発生状況、及び記録シートPの後端
のうねりによる皺の発生及び転写抜けの発生状況を調査
した。具体的には、図9に示すように、第1案内部材2
7の記録シート搬送方向下流側の端部とトナー像の転写
位置との距離をL、転写部の前後における記録シートP
の進行方向の変化角度をθとし、f=θ/Lを変化させ
た場合に、記録シート後端のうねりの発生状況と転写時
におけるトナー像乱れの発生状況を観察した。尚、転写
後における記録シートPの搬送方向としては、中間転写
ベルト5に対する二次転写ロール6cの接線方向を利用
した。以下の表1にその結果を示す。
後における記録シートPの進行方向の変化量、第1案内
部材と二次転写部との距離の以上2つのパラメータを関
連付け、記録シートPの後端跳ね上がりを原因とするト
ナー像の転写不良の発生状況、及び記録シートPの後端
のうねりによる皺の発生及び転写抜けの発生状況を調査
した。具体的には、図9に示すように、第1案内部材2
7の記録シート搬送方向下流側の端部とトナー像の転写
位置との距離をL、転写部の前後における記録シートP
の進行方向の変化角度をθとし、f=θ/Lを変化させ
た場合に、記録シート後端のうねりの発生状況と転写時
におけるトナー像乱れの発生状況を観察した。尚、転写
後における記録シートPの搬送方向としては、中間転写
ベルト5に対する二次転写ロール6cの接線方向を利用
した。以下の表1にその結果を示す。
【0046】
【表1】
【0047】この結果によれば、f=θ/Lが0.43
よりも小さい場合(f<0.43)は、転写部通過中の
記録シートPの後端にうねりが生じ、記録シートPの搬
送不良に起因して、トナー像転写後の記録シートPに皺
が発生したり、トナー像の転写抜けが発生した。これ
は、第1案内部材27と二次転写部との距離Lが大きく
なり過ぎ、第1案内部材27が記録シート後端のうねり
を抑えるという本来の機能を果たし得なかったからと推
測される。
よりも小さい場合(f<0.43)は、転写部通過中の
記録シートPの後端にうねりが生じ、記録シートPの搬
送不良に起因して、トナー像転写後の記録シートPに皺
が発生したり、トナー像の転写抜けが発生した。これ
は、第1案内部材27と二次転写部との距離Lが大きく
なり過ぎ、第1案内部材27が記録シート後端のうねり
を抑えるという本来の機能を果たし得なかったからと推
測される。
【0048】一方、f=θ/Lが0.55よりも大きい
場合(f>0.55)は、記録シートPとしてハガキ等
の厚紙を使用すると、転写部通過中の記録シートPの後
端が第1案内部材27を抜け出た途端に急激に跳ね上が
り、その衝撃によって転写中のトナー像に乱れが発生し
た。これは、第1案内部材27と二次転写部との距離L
に対し、進行方向の変換角度θが大きくなり過ぎたため
と考えられる。
場合(f>0.55)は、記録シートPとしてハガキ等
の厚紙を使用すると、転写部通過中の記録シートPの後
端が第1案内部材27を抜け出た途端に急激に跳ね上が
り、その衝撃によって転写中のトナー像に乱れが発生し
た。これは、第1案内部材27と二次転写部との距離L
に対し、進行方向の変換角度θが大きくなり過ぎたため
と考えられる。
【0049】従って、θ及びLが0.43≦θ/L≦
0.55の範囲を満足させるように、第1案内部材27
の配設位置、二次転写部の前後における記録シートPの
搬送方向の変化角度を決定すれば、第1案内部材27の
形状に何ら手を加えずとも、記録シート後端のうねりに
よる搬送不良、記録シート後端の跳ね上がりによるトナ
ー像乱れを回避可能であることが判明した。
0.55の範囲を満足させるように、第1案内部材27
の配設位置、二次転写部の前後における記録シートPの
搬送方向の変化角度を決定すれば、第1案内部材27の
形状に何ら手を加えずとも、記録シート後端のうねりに
よる搬送不良、記録シート後端の跳ね上がりによるトナ
ー像乱れを回避可能であることが判明した。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のトナ
ー像転写装置によれば、像担持体から記録シートへのト
ナー像の転写が進行し、かかる記録シートが第1案内部
材を完全に抜け出る際、その後端の像担持体へ向けた跳
ね上がりは段階的に開放されていくので、既に先端を転
写部へ突入させている記録シートの後端が転写部の直前
において跳ね上がる現象の発生を防止し、もって記録シ
ートに対するトナー像の転写を良好に行うことが可能と
なる。
ー像転写装置によれば、像担持体から記録シートへのト
ナー像の転写が進行し、かかる記録シートが第1案内部
材を完全に抜け出る際、その後端の像担持体へ向けた跳
ね上がりは段階的に開放されていくので、既に先端を転
写部へ突入させている記録シートの後端が転写部の直前
において跳ね上がる現象の発生を防止し、もって記録シ
ートに対するトナー像の転写を良好に行うことが可能と
なる。
【図1】 本発明のトナー像転写装置を含むフルカラー
レーザビームプリンタの構成例を示す概略図である。
レーザビームプリンタの構成例を示す概略図である。
【図2】 図1に示すプリンタにおけるトナー像の二次
転写部を示す拡大図である。
転写部を示す拡大図である。
【図3】 二次転写ロールの中間転写ベルトに対する圧
接位置を示す図である。
接位置を示す図である。
【図4】 本発明を適用した第1案内部材の第1実施例
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図5】 第1実施例に係る第1案内部材に形成した切
欠き部の位置を示す平面図である。
欠き部の位置を示す平面図である。
【図6】 第1実施例に係る第1案内部材から官製ハガ
キが抜け出た様子を示す斜視図である。
キが抜け出た様子を示す斜視図である。
【図7】 第1案内部材の第2実施例を示す斜視図であ
る。
る。
【図8】 第1案内部材の第3実施例を示す斜視図であ
る。
る。
【図9】 二次転写部の前後における記録シートの進行
方向の角度変化θ、及び第1案内部材と二次転写部との
距離Lを示す図である。
方向の角度変化θ、及び第1案内部材と二次転写部との
距離Lを示す図である。
5…中間転写ベルト(像担持体)、8…二次転写ロール
(転写ロール)、10…レジロール(直前搬送ロー
ル)、20…第1案内部材、21…第2案内部材、22
…切欠き部、P…記録シート
(転写ロール)、10…レジロール(直前搬送ロー
ル)、20…第1案内部材、21…第2案内部材、22
…切欠き部、P…記録シート
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 浜部 幸志
埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号、富士ゼ
ロックス株式会社岩槻事業所内
Fターム(参考) 2H200 FA17 GA23 GA34 GA47 GA51
GA52 GB22 HA03 HB12 HB22
JA02 JA04 JA21 JB10 JB12
JB17 JB20 JB46 JC03 JC12
MB01
3F101 FA00 FB04 FC01 FC14 LA02
LB03
Claims (9)
- 【請求項1】 トナー像が形成又は転写された像担持体
から該トナー像を記録シートへ転写するための転写装置
であって、 上記像担持体に圧接する転写ロールと、これら像担持体
と転写ロールが形成するトナー像の転写位置へ記録シー
トを送り込む直前搬送ロールと、この直前搬送ロールと
転写位置との間に設けられて記録シートを案内する一対
の案内部材とから構成され、 像担持体側に配置された第1案内部材は、かかる第1案
内部材を抜け出る記録シートの後端が像担持体へ向けて
跳ね上がるのを段階的に開放する抑制手段を備えている
ことを特徴とするトナー像転写装置。 - 【請求項2】 上記抑制手段が、第1案内部材の記録シ
ート搬送方向下流側の端部に形成された略三角形状の切
欠き部であることを特徴とする請求項1記載のトナー像
転写装置。 - 【請求項3】 上記第1案内部材は、最大サイズの記録
シートの幅方向の両端に対応した位置において、記録シ
ートの搬送方向に沿った長さが最大であることを特徴と
する請求項2記載のトナー像転写装置。 - 【請求項4】 記録シートは一対の案内部材の間を幅方
向の一方の端部を基準とするサイドレジで搬送され、上
記切欠き部の切り込み量はサイドレジ側の端部から反対
側の端部に向けて徐々に大きくなることを特徴とする請
求項3記載のトナー像転写装置。 - 【請求項5】 上記切欠き部の記録シートの搬送方向に
沿った切り込み量が可変であることを特徴とする請求項
2乃至4のいずれかに記載のトナー像転写装置。 - 【請求項6】 上記切り込み量が記録シートの種類及び
/又はサイズに応じて変更されることを特徴とする請求
項5記載のトナー像転写装置。 - 【請求項7】 上記抑制手段が、第1案内部材の記録シ
ート搬送方向下流側の端部に形成されると共に記録シー
ト裏面側の第2案内部材との間隔を記録シートの搬送方
向に沿って徐々に拡開させる傾斜部であることを特徴と
する請求項1記載のトナー像転写装置。 - 【請求項8】 トナー像が形成又は転写された像担持体
から該トナー像を記録シートへ転写するための転写装置
であって、 トナー像の転写位置へ記録シートを送り込む直前搬送ロ
ールと、この直前搬送ロールと転写位置との間に設けら
れて記録シートを案内する一対の案内部材とから構成さ
れ、 第1案内部材の記録シート搬送方向下流側の端部とトナ
ー像の転写位置との距離をL、像担持体に対する転写ロ
ールの接線方向と転写位置直前の記録シートの搬送方向
とが形成する角度をθとした場合、 0.43≦θ/L≦0.55 を満たすことを特徴とするトナー像転写装置。 - 【請求項9】 上記第1案内部材が導電性であることを
特徴とする請求項1乃至8のいすれかに記載のトナー像
転写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001311344A JP2003122142A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | トナー像転写装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001311344A JP2003122142A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | トナー像転写装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003122142A true JP2003122142A (ja) | 2003-04-25 |
Family
ID=19130190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001311344A Pending JP2003122142A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | トナー像転写装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003122142A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007010840A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Ricoh Co Ltd | ニップ形成装置、転写装置および画像形成装置 |
JP2009198562A (ja) * | 2008-02-19 | 2009-09-03 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
US7664445B2 (en) | 2006-08-31 | 2010-02-16 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | Image forming apparatus |
JP2011081164A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2012082039A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
JP2012168557A (ja) * | 2012-05-09 | 2012-09-06 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2012185454A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2013242596A (ja) * | 2013-08-07 | 2013-12-05 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
-
2001
- 2001-10-09 JP JP2001311344A patent/JP2003122142A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007010840A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Ricoh Co Ltd | ニップ形成装置、転写装置および画像形成装置 |
US7664445B2 (en) | 2006-08-31 | 2010-02-16 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | Image forming apparatus |
JP2009198562A (ja) * | 2008-02-19 | 2009-09-03 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
US8295746B2 (en) | 2008-02-19 | 2012-10-23 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus including a secondary transfer unit and a sheet guiding member |
JP2011081164A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2012082039A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
JP2012185454A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2012168557A (ja) * | 2012-05-09 | 2012-09-06 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
JP2013242596A (ja) * | 2013-08-07 | 2013-12-05 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
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