JP2003120796A - 歯車装置の歯打ち音低減機構 - Google Patents
歯車装置の歯打ち音低減機構Info
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- JP2003120796A JP2003120796A JP2001318011A JP2001318011A JP2003120796A JP 2003120796 A JP2003120796 A JP 2003120796A JP 2001318011 A JP2001318011 A JP 2001318011A JP 2001318011 A JP2001318011 A JP 2001318011A JP 2003120796 A JP2003120796 A JP 2003120796A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】バックラッシュに起因する歯打ち音の発生を抑
制することができる歯車装置の歯打ち音低減機構を提供
する。 【解決手段】内燃機関のクランクシャフトに固定された
駆動ギア10にはバランスシャフトの軸に固定された従
動ギア17が噛み合わされている。従動ギア17は内燃
機関の油圧回路に作動油を供給するオイルポンプを駆動
するオイルポンプギア30に噛み合わされている。従動
ギア17とオイルポンプギア30との噛み合いによって
従動ギア17にはその回転方向である反時計方向とは逆
の時計方向に回転抵抗力が付与される。そのため、従動
ギア17の回転方向の後方の歯面が駆動ギア10の回転
方向の前方の歯面に接触する。駆動ギア10の回転が変
動しても、駆動ギア10の歯が従動ギア17の歯に突き
当たることはない。
制することができる歯車装置の歯打ち音低減機構を提供
する。 【解決手段】内燃機関のクランクシャフトに固定された
駆動ギア10にはバランスシャフトの軸に固定された従
動ギア17が噛み合わされている。従動ギア17は内燃
機関の油圧回路に作動油を供給するオイルポンプを駆動
するオイルポンプギア30に噛み合わされている。従動
ギア17とオイルポンプギア30との噛み合いによって
従動ギア17にはその回転方向である反時計方向とは逆
の時計方向に回転抵抗力が付与される。そのため、従動
ギア17の回転方向の後方の歯面が駆動ギア10の回転
方向の前方の歯面に接触する。駆動ギア10の回転が変
動しても、駆動ギア10の歯が従動ギア17の歯に突き
当たることはない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の駆動力
を伝達する駆動ギアと、その歯車に噛み合わされた従動
ギアとを備え両歯車間で動力を伝達するようにした歯車
装置の歯打ち音低減機構に関する。
を伝達する駆動ギアと、その歯車に噛み合わされた従動
ギアとを備え両歯車間で動力を伝達するようにした歯車
装置の歯打ち音低減機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、二軸間において、一方の軸の回
転を他方の軸に伝達する機構として、各軸上にそれぞれ
ギアを一体回転可能に取付け、両ギアを互いに噛み合わ
せた、いわゆる歯車装置が知られている。この歯車装置
においては、両ギアの噛み合い部分における歯間の隙間
(バックラッシュ)が原因となって、歯打ち音が生ずる
問題がある。特にクランクシャフトギヤに組み合わされ
て構成される歯車装置のように、内燃機関の燃焼による
回転変動を伴う場合にはその影響は大きく、歯打ち音の
低減が望まれる。
転を他方の軸に伝達する機構として、各軸上にそれぞれ
ギアを一体回転可能に取付け、両ギアを互いに噛み合わ
せた、いわゆる歯車装置が知られている。この歯車装置
においては、両ギアの噛み合い部分における歯間の隙間
(バックラッシュ)が原因となって、歯打ち音が生ずる
問題がある。特にクランクシャフトギヤに組み合わされ
て構成される歯車装置のように、内燃機関の燃焼による
回転変動を伴う場合にはその影響は大きく、歯打ち音の
低減が望まれる。
【0003】このような問題を解消する歯車装置とし
て、特開平8−74976号公報に開示されるものが知
られている。この歯車装置では、クランクシャフトギア
とバランスシャフトギアとからなる歯車装置において、
クランクシャフトギアの角加速度変動タイミングに応じ
てバランスシャフトギアに対して回転抵抗を多く付与す
るために、駆動ギアの歯元内周部に内側から熱膨張体及
び弾性体を配置し、従動ギアの歯がこの弾性体に押し付
けられるように構成されている。この歯車装置によれ
ば、駆動ギアが回転されると、その回転は弾性体を介し
て従動ギアに伝達される。弾性体の介在により両ギアの
歯同志の直接接触が抑制され、歯打ち音の発生が防止さ
れることにより、歯打ち音の低減を図っている。
て、特開平8−74976号公報に開示されるものが知
られている。この歯車装置では、クランクシャフトギア
とバランスシャフトギアとからなる歯車装置において、
クランクシャフトギアの角加速度変動タイミングに応じ
てバランスシャフトギアに対して回転抵抗を多く付与す
るために、駆動ギアの歯元内周部に内側から熱膨張体及
び弾性体を配置し、従動ギアの歯がこの弾性体に押し付
けられるように構成されている。この歯車装置によれ
ば、駆動ギアが回転されると、その回転は弾性体を介し
て従動ギアに伝達される。弾性体の介在により両ギアの
歯同志の直接接触が抑制され、歯打ち音の発生が防止さ
れることにより、歯打ち音の低減を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記クラン
クシャフトギヤの回転変動は内燃機関の回転速度が低い
場合に大きくなり、内燃機関の低回転時にはこのときの
歯打ち音が、他の騒音源に対して相対的に大きくなる。
ところが、上記公報に記載の歯車装置では、内燃機関の
始動直後のアイドリング時等の冷間時であって内燃機関
の低回転速度時には熱膨張体が十分に膨張しない。その
ため、弾性体は従動ギアの歯に接触しないこととなり抵
抗力付与効果を発揮することができず、歯打ち音を低減
することができない。
クシャフトギヤの回転変動は内燃機関の回転速度が低い
場合に大きくなり、内燃機関の低回転時にはこのときの
歯打ち音が、他の騒音源に対して相対的に大きくなる。
ところが、上記公報に記載の歯車装置では、内燃機関の
始動直後のアイドリング時等の冷間時であって内燃機関
の低回転速度時には熱膨張体が十分に膨張しない。その
ため、弾性体は従動ギアの歯に接触しないこととなり抵
抗力付与効果を発揮することができず、歯打ち音を低減
することができない。
【0005】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、内燃機関の始動直後のアイドリ
ング時等の冷間時であって内燃機関の低回転速度時であ
ってもバックラッシュに起因する歯打ち音の発生を抑制
することができる歯車装置の歯打ち音低減機構を提供す
ることにある。
のであり、その目的は、内燃機関の始動直後のアイドリ
ング時等の冷間時であって内燃機関の低回転速度時であ
ってもバックラッシュに起因する歯打ち音の発生を抑制
することができる歯車装置の歯打ち音低減機構を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、内燃機関の駆動力を伝達する駆動
ギアと、該駆動ギアに噛み合わされた従動ギアとを備え
た歯車装置において、前記従動ギアはオイルポンプを駆
動するオイルポンプギアに噛み合わされていることを特
徴とする。
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、内燃機関の駆動力を伝達する駆動
ギアと、該駆動ギアに噛み合わされた従動ギアとを備え
た歯車装置において、前記従動ギアはオイルポンプを駆
動するオイルポンプギアに噛み合わされていることを特
徴とする。
【0007】従って、上記構成によれば、従動ギアには
オイルポンプギアによって回転抵抗力が付与されている
ため、従動ギアの回転方向の後方における歯面が駆動ギ
アの回転方向の前方における歯面に接触する。従って、
内燃機関には燃焼サイクルに起因する回転変動が存在す
るものの、内燃機関の始動直後のアイドリング時等の冷
間時であって内燃機関の低回転速度時であっても、内燃
機関の回転速度にかかわらず低回転から高回転に至るま
でギアのバックラッシュに起因する歯打ち音を抑制する
ことができる。
オイルポンプギアによって回転抵抗力が付与されている
ため、従動ギアの回転方向の後方における歯面が駆動ギ
アの回転方向の前方における歯面に接触する。従って、
内燃機関には燃焼サイクルに起因する回転変動が存在す
るものの、内燃機関の始動直後のアイドリング時等の冷
間時であって内燃機関の低回転速度時であっても、内燃
機関の回転速度にかかわらず低回転から高回転に至るま
でギアのバックラッシュに起因する歯打ち音を抑制する
ことができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記オイルポンプは、回転に対して駆動トルクの変
動を持ち、その駆動トルクは、前記内燃機関の回転変動
に応じて大きくなることを特徴とする。
て、前記オイルポンプは、回転に対して駆動トルクの変
動を持ち、その駆動トルクは、前記内燃機関の回転変動
に応じて大きくなることを特徴とする。
【0009】従って、上記構成によれば、内燃機関の燃
焼サイクルに起因する回転変動に応じてオイルポンプの
駆動トルクが大きくなるように設定されているので、歯
打ち音を効率的に抑制することができるとともに、内燃
機関の燃焼時期間におけるエネルギーロスを抑制するこ
とができる。
焼サイクルに起因する回転変動に応じてオイルポンプの
駆動トルクが大きくなるように設定されているので、歯
打ち音を効率的に抑制することができるとともに、内燃
機関の燃焼時期間におけるエネルギーロスを抑制するこ
とができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1及び2
のいずれかにおいて、前記オイルポンプの駆動トルク
は、前記内燃機関の回転変動に同期して大きくなること
を特徴とする。
のいずれかにおいて、前記オイルポンプの駆動トルク
は、前記内燃機関の回転変動に同期して大きくなること
を特徴とする。
【0011】従って、上記構成によれば、内燃機関の燃
焼サイクルに起因する回転変動に同期してオイルポンプ
の駆動トルクが大きくなるように設定されているので、
歯打ち音をより効率的に抑制することができるととも
に、内燃機関の燃焼時期間におけるエネルギーロスをよ
り確実に抑制することができる。
焼サイクルに起因する回転変動に同期してオイルポンプ
の駆動トルクが大きくなるように設定されているので、
歯打ち音をより効率的に抑制することができるととも
に、内燃機関の燃焼時期間におけるエネルギーロスをよ
り確実に抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の歯車装置を、内燃
機関に設けられ、かつピストン、コネクティングロッド
等による慣性力や慣性偶力を消去して同内燃機関の振動
を減衰するためのバランサ装置に具体化した一実施形態
を図面に従って説明する。
機関に設けられ、かつピストン、コネクティングロッド
等による慣性力や慣性偶力を消去して同内燃機関の振動
を減衰するためのバランサ装置に具体化した一実施形態
を図面に従って説明する。
【0013】図2,3に示すように、多気筒(例えば4
気筒)を有する内燃機関1のシリンダブロック2にはク
ランクシャフト3が設けられている。クランクシャフト
3は、ピストンの往復運動を回転運動に変換して動力を
取り出すためのもので、クランクジャーナル4、クラン
クピン5、クランクアーム6、カウンタウエイト7等か
ら構成されている。クランクシャフト3は、クランクジ
ャーナル4においてシリンダブロック2に回転可能に支
持されている。各クランクピン5にはそれぞれコネクテ
ィングロッドを介してピストンが連結されている。
気筒)を有する内燃機関1のシリンダブロック2にはク
ランクシャフト3が設けられている。クランクシャフト
3は、ピストンの往復運動を回転運動に変換して動力を
取り出すためのもので、クランクジャーナル4、クラン
クピン5、クランクアーム6、カウンタウエイト7等か
ら構成されている。クランクシャフト3は、クランクジ
ャーナル4においてシリンダブロック2に回転可能に支
持されている。各クランクピン5にはそれぞれコネクテ
ィングロッドを介してピストンが連結されている。
【0014】クランクシャフト3及びその下方にはバラ
ンサ装置8が設けられている。この装置8について説明
すると、所定のクランクアーム6及びカウンタウエイト
7の各一側部(図3の左側部)は、クランクジャーナル
4の軸線Lを自身の回転中心とする取付部9によって構
成されている。取付部9の外周には駆動ギア10が固定
されている。
ンサ装置8が設けられている。この装置8について説明
すると、所定のクランクアーム6及びカウンタウエイト
7の各一側部(図3の左側部)は、クランクジャーナル
4の軸線Lを自身の回転中心とする取付部9によって構
成されている。取付部9の外周には駆動ギア10が固定
されている。
【0015】駆動ギア10の直下には上下一対のハウジ
ング12,13が配置され、これらは複数本のボルト1
4によってシリンダブロック2に締付固定されている。
両ハウジング12,13内には第1のバランスシャフト
15が配設されている。
ング12,13が配置され、これらは複数本のボルト1
4によってシリンダブロック2に締付固定されている。
両ハウジング12,13内には第1のバランスシャフト
15が配設されている。
【0016】図1〜3に示すように、バランスシャフト
15は軸16、出力側の歯車としての第1の従動ギア1
7及び振動減衰用ウエイト19からなる。軸16はクラ
ンクジャーナル4の軸線Lに平行に配置され、両ハウジ
ング12,13間で回転可能に支持されている。従動ギ
ア17の歯18は、駆動ギア10の歯11に噛み合わさ
れている。従動ギア17及びウエイト19はともに軸1
6上に一体回転可能に取付けられている。
15は軸16、出力側の歯車としての第1の従動ギア1
7及び振動減衰用ウエイト19からなる。軸16はクラ
ンクジャーナル4の軸線Lに平行に配置され、両ハウジ
ング12,13間で回転可能に支持されている。従動ギ
ア17の歯18は、駆動ギア10の歯11に噛み合わさ
れている。従動ギア17及びウエイト19はともに軸1
6上に一体回転可能に取付けられている。
【0017】両ハウジング12,13内であってバラン
スシャフト15の側方近傍には、第2のバランスシャフ
ト20が配設されている。バランスシャフト20は第1
のバランスシャフト15と同様に、軸21、第2の従動
ギア22及び図示しない振動減衰用ウエイトからなる。
軸21は、バランスシャフト15の軸16に対し平行に
配設され、両ハウジング12,13間で回転可能に支持
されている。従動ギア22は、駆動ギア10と干渉しな
いように同駆動ギア10から軸線L方向へ若干ずれた位
置において軸21上に一体回転可能に取付けられ、第1
の従動ギア17に噛み合わされている。ウエイトも同様
に軸21上に一体回転可能に取付けられている。
スシャフト15の側方近傍には、第2のバランスシャフ
ト20が配設されている。バランスシャフト20は第1
のバランスシャフト15と同様に、軸21、第2の従動
ギア22及び図示しない振動減衰用ウエイトからなる。
軸21は、バランスシャフト15の軸16に対し平行に
配設され、両ハウジング12,13間で回転可能に支持
されている。従動ギア22は、駆動ギア10と干渉しな
いように同駆動ギア10から軸線L方向へ若干ずれた位
置において軸21上に一体回転可能に取付けられ、第1
の従動ギア17に噛み合わされている。ウエイトも同様
に軸21上に一体回転可能に取付けられている。
【0018】前記のように構成されたバランサ装置8に
よれば、駆動ギア10がクランクシャフト3とともに時
計方向に一体回転すると、その回転は第1の従動ギア1
7に伝達され、同従動ギア17、軸16及びウエイト1
9は反時計方向に一体回転する。また、第1の従動ギア
17の回転は第2の従動ギア22に伝達され、同従動ギ
ア22、軸21及びウエイトが時計方向に一体回転す
る。両ウエイト19の回転により、ピストン、コネクテ
ィングロッド等による慣性力や慣性偶力を消去する方向
の荷重が発生し、同荷重がクランクシャフト3の振動を
低減させる。
よれば、駆動ギア10がクランクシャフト3とともに時
計方向に一体回転すると、その回転は第1の従動ギア1
7に伝達され、同従動ギア17、軸16及びウエイト1
9は反時計方向に一体回転する。また、第1の従動ギア
17の回転は第2の従動ギア22に伝達され、同従動ギ
ア22、軸21及びウエイトが時計方向に一体回転す
る。両ウエイト19の回転により、ピストン、コネクテ
ィングロッド等による慣性力や慣性偶力を消去する方向
の荷重が発生し、同荷重がクランクシャフト3の振動を
低減させる。
【0019】前述した基本的構成に加え、本実施形態で
は第1の従動ギア17の歯18はオイルポンプを駆動す
るオイルポンプギア30の歯31に噛み合わされてい
る。オイルポンプは内燃機関1の各種油圧回路に作動油
を供給するものであって、例えばトロコイドポンプのよ
うな内接型ギアポンプが使用されている。このような内
接型ギアポンプは、図5に示すように、回転に対して駆
動トルクの変動を持つ。図5は4葉5節のトロコイドポ
ンプにおける駆動トルクの変化を示している。このオイ
ルポンプの駆動トルクは、内燃機関1の回転変動時期で
ある各気筒の点火時期に同期して最大となるように設定
されている。
は第1の従動ギア17の歯18はオイルポンプを駆動す
るオイルポンプギア30の歯31に噛み合わされてい
る。オイルポンプは内燃機関1の各種油圧回路に作動油
を供給するものであって、例えばトロコイドポンプのよ
うな内接型ギアポンプが使用されている。このような内
接型ギアポンプは、図5に示すように、回転に対して駆
動トルクの変動を持つ。図5は4葉5節のトロコイドポ
ンプにおける駆動トルクの変化を示している。このオイ
ルポンプの駆動トルクは、内燃機関1の回転変動時期で
ある各気筒の点火時期に同期して最大となるように設定
されている。
【0020】従って、第1の従動ギア17が反時計方向
に回転すると、オイルポンプギア30は時計方向に回転
し、これにより、オイルポンプが作動して作動油が各種
油圧回路に供給される。このとき、図4に示すように、
第1の従動ギア17とオイルポンプギア30との噛み合
いによって第1の従動ギア17にはその回転方向である
反時計方向とは逆の時計方向にオイルポンプギア30に
よって回転抵抗力が付与される。そのため、第1の従動
ギア17の回転方向の後方における歯面が駆動ギア10
の回転方向の前方における歯面に接触する。内燃機関1
には燃焼サイクルに起因する回転変動が存在するもの
の、駆動ギア10の歯11が第1の従動ギア17の歯1
8に突き当たることはなくなる。よって、内燃機関1の
回転速度にかかわらず低回転から高回転に至るまで歯打
ち音が抑制される。
に回転すると、オイルポンプギア30は時計方向に回転
し、これにより、オイルポンプが作動して作動油が各種
油圧回路に供給される。このとき、図4に示すように、
第1の従動ギア17とオイルポンプギア30との噛み合
いによって第1の従動ギア17にはその回転方向である
反時計方向とは逆の時計方向にオイルポンプギア30に
よって回転抵抗力が付与される。そのため、第1の従動
ギア17の回転方向の後方における歯面が駆動ギア10
の回転方向の前方における歯面に接触する。内燃機関1
には燃焼サイクルに起因する回転変動が存在するもの
の、駆動ギア10の歯11が第1の従動ギア17の歯1
8に突き当たることはなくなる。よって、内燃機関1の
回転速度にかかわらず低回転から高回転に至るまで歯打
ち音が抑制される。
【0021】このように構成された本実施形態によれ
ば、以下の効果が得られる。 ・ 本実施形態では、第1の従動ギア17とオイルポン
プギア30との噛み合いによって第1の従動ギア17に
はその回転方向である反時計方向とは逆の時計方向にオ
イルポンプギア30によって回転抵抗力が付与される。
そのため、第1の従動ギア17の回転方向の後方におけ
る歯面が駆動ギア10の回転方向の前方における歯面に
接触する。内燃機関1には燃焼サイクルに起因する回転
変動が存在するものの、駆動ギア10の歯11が第1の
従動ギア17の歯18に突き当たることはなくなり、よ
って、内燃機関1の回転速度にかかわらず低回転から高
回転に至るまで歯打ち音を抑制することができる。
ば、以下の効果が得られる。 ・ 本実施形態では、第1の従動ギア17とオイルポン
プギア30との噛み合いによって第1の従動ギア17に
はその回転方向である反時計方向とは逆の時計方向にオ
イルポンプギア30によって回転抵抗力が付与される。
そのため、第1の従動ギア17の回転方向の後方におけ
る歯面が駆動ギア10の回転方向の前方における歯面に
接触する。内燃機関1には燃焼サイクルに起因する回転
変動が存在するものの、駆動ギア10の歯11が第1の
従動ギア17の歯18に突き当たることはなくなり、よ
って、内燃機関1の回転速度にかかわらず低回転から高
回転に至るまで歯打ち音を抑制することができる。
【0022】・ しかも本実施形態では、オイルポンプ
の駆動トルクは、内燃機関1の回転変動時期である点火
時期に同期して最大となるように設定されている。その
ため、歯打ち音をより効率的に抑制することができると
ともに、内燃機関1の燃焼時期間における内燃機関1の
エネルギーロスを確実に抑制することができる。
の駆動トルクは、内燃機関1の回転変動時期である点火
時期に同期して最大となるように設定されている。その
ため、歯打ち音をより効率的に抑制することができると
ともに、内燃機関1の燃焼時期間における内燃機関1の
エネルギーロスを確実に抑制することができる。
【0023】・ また、本実施形態では、内燃機関1に
通常装着される部品であるオイルポンプによって第1の
従動ギア17に回転抵抗力を付与するようにしているの
で、コストアップを抑制しつつ駆動ギア10とて第1の
従動ギア17との歯打ち音を抑制することができる。
通常装着される部品であるオイルポンプによって第1の
従動ギア17に回転抵抗力を付与するようにしているの
で、コストアップを抑制しつつ駆動ギア10とて第1の
従動ギア17との歯打ち音を抑制することができる。
【0024】なお、実施の形態は上記に限定されず、次
のように変更してもよい。 ・ 内燃機関1の燃焼サイクルにより駆動ギア10にお
ける角加速度の変動の傾向がかわるときに従動ギア17
により多くの回転抵抗を付与するようにした。それ以外
にも、例えば潤滑油の劣化や、ギア10,17における
歯11,18の摩耗により駆動ギア10の角加速度が変
動するようになった場合には、それ以前のタイミングよ
りも大きな回転抵抗を従動ギア17に付与するようにし
てもよい。
のように変更してもよい。 ・ 内燃機関1の燃焼サイクルにより駆動ギア10にお
ける角加速度の変動の傾向がかわるときに従動ギア17
により多くの回転抵抗を付与するようにした。それ以外
にも、例えば潤滑油の劣化や、ギア10,17における
歯11,18の摩耗により駆動ギア10の角加速度が変
動するようになった場合には、それ以前のタイミングよ
りも大きな回転抵抗を従動ギア17に付与するようにし
てもよい。
【0025】・ オイルポンプとして、トロコイドポン
プ以外の内接型ギアポンプを用いてもよい。 ・ 本発明をトランスミッション(変速機)の歯車装置
として具体化することも可能である。
プ以外の内接型ギアポンプを用いてもよい。 ・ 本発明をトランスミッション(変速機)の歯車装置
として具体化することも可能である。
【0026】次に、上記各実施形態から把握できる他の
技術的思想を、以下に記載する。 (イ) 内燃機関の駆動力を伝達する駆動ギアと、該駆
動ギアに噛み合わされた従動ギアと、を備えた歯車装置
において、前記従動ギアはオイルポンプを駆動するオイ
ルポンプギアに噛み合わされている歯車装置の歯打ち音
低減方法。
技術的思想を、以下に記載する。 (イ) 内燃機関の駆動力を伝達する駆動ギアと、該駆
動ギアに噛み合わされた従動ギアと、を備えた歯車装置
において、前記従動ギアはオイルポンプを駆動するオイ
ルポンプギアに噛み合わされている歯車装置の歯打ち音
低減方法。
【0027】(ロ) 上記(イ)において、前記オイル
ポンプは、回転に対して駆動トルクの変動を持ち、その
駆動トルクが前記内燃機関の回転変動に応じて大きくな
るように設定した歯車装置の歯打ち音低減方法。
ポンプは、回転に対して駆動トルクの変動を持ち、その
駆動トルクが前記内燃機関の回転変動に応じて大きくな
るように設定した歯車装置の歯打ち音低減方法。
【0028】(ハ) 上記(イ)及び(ロ)のいずれか
において、前記オイルポンプの駆動トルクは、前記内燃
機関の回転変動に同期して大きくなるように設定した歯
車装置の歯打ち音低減方法。
において、前記オイルポンプの駆動トルクは、前記内燃
機関の回転変動に同期して大きくなるように設定した歯
車装置の歯打ち音低減方法。
【図1】本発明を具体化した一実施形態において、内燃
機関のバランサ装置内の駆動ギア、両従動ギア及びオイ
ルポンプギアの位置関係を示す正面図である。
機関のバランサ装置内の駆動ギア、両従動ギア及びオイ
ルポンプギアの位置関係を示す正面図である。
【図2】内燃機関のシリンダブロック及びバランサ装置
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図3】クランクシャフト及びバランサ装置を示す側面
図である。
図である。
【図4】駆動ギア、第1の従動ギア及びオイルポンプギ
アの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
アの噛み合い状態を示す部分拡大図である。
【図5】オイルポンプの駆動トルクと内燃機関の回転と
の関係を示す説明図。
の関係を示す説明図。
1…内燃機関、10…駆動ギア、17…第1の従動ギ
ア、30…オイルポンプギア。
ア、30…オイルポンプギア。
Claims (3)
- 【請求項1】内燃機関の駆動力を伝達する駆動ギアと、
該駆動ギアに噛み合わされた従動ギアとを備えた歯車装
置において、 前記従動ギアはオイルポンプを駆動するオイルポンプギ
アに噛み合わされていることを特徴とする歯車装置の歯
打ち音低減機構。 - 【請求項2】請求項1において、 前記オイルポンプは、回転に対して駆動トルクの変動を
持ち、その駆動トルクは前記内燃機関の回転変動に応じ
て大きくなることを特徴とする歯車装置の歯打ち音低減
機構。 - 【請求項3】請求項1及び2のいずれかにおいて、 前記オイルポンプの駆動トルクは、前記内燃機関の回転
変動に同期して大きくなることを特徴とする歯車装置の
歯打ち音低減機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001318011A JP2003120796A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 歯車装置の歯打ち音低減機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001318011A JP2003120796A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 歯車装置の歯打ち音低減機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003120796A true JP2003120796A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19135791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001318011A Pending JP2003120796A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 歯車装置の歯打ち音低減機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003120796A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-10-16 JP JP2001318011A patent/JP2003120796A/ja active Pending
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