[go: up one dir, main page]

JP2003112925A - マグネタイト結晶ナノ粒子 - Google Patents

マグネタイト結晶ナノ粒子

Info

Publication number
JP2003112925A
JP2003112925A JP2001308728A JP2001308728A JP2003112925A JP 2003112925 A JP2003112925 A JP 2003112925A JP 2001308728 A JP2001308728 A JP 2001308728A JP 2001308728 A JP2001308728 A JP 2001308728A JP 2003112925 A JP2003112925 A JP 2003112925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetite
group
magnetite crystal
nanoparticles
crystal nanoparticles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001308728A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Kawa
学 加和
Hidekazu Morii
秀和 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001308728A priority Critical patent/JP2003112925A/ja
Publication of JP2003112925A publication Critical patent/JP2003112925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/0036Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties showing low dimensional magnetism, i.e. spin rearrangements due to a restriction of dimensions, e.g. showing giant magnetoresistivity
    • H01F1/0045Zero dimensional, e.g. nanoparticles, soft nanoparticles for medical/biological use
    • H01F1/0063Zero dimensional, e.g. nanoparticles, soft nanoparticles for medical/biological use in a non-magnetic matrix, e.g. granular solids

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強磁性を有しかつ広範な有機媒質への分散性
に優れたマグネタイト結晶を主体とするナノ粒子を提供
する。 【解決手段】 分子量が1000以下である表面修飾分
子を結合し数平均粒径が1〜20nmであるマグネタイ
ト結晶であって、該マグネタイト結晶の粒径の標準偏差
が該数平均粒径の20%以下であるマグネタイト結晶ナ
ノ粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネタイト結晶
ナノ粒子に関する。詳しくは本発明は、マグネタイト
(Fe34)のナノ結晶を主体とするナノ粒子に関す
る。本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子は、強磁性(フ
ェリ磁性)、均質な薄膜形成性、樹脂等の有機媒質への
優れた分散性、並びに狭い粒径分布を有するので、例え
ば均質で高い記録密度を特徴とする磁気記録媒体の材料
として使用することができる。
【0002】
【従来の技術】強磁性又はフェリ磁性(以下本発明では
総括して「強磁性」という)を有する酸化鉄類結晶の微
粒子は、磁気記録媒体や磁性トナー等の該強磁性を利用
した用途の原料として重要である。強磁性を有する酸化
鉄類であるマグネタイトのナノ結晶が知られている。
【0003】M.A.Correa−Duarteら;
Langmuir,14巻,6430−6435(19
98)には、平均粒径が12nm程度であるマグネタイ
ト結晶にナトリウムシリケートを作用させてシリカ被覆
を施す技術が報告されているが、この方法ではマグネタ
イト結晶のみを有機媒質に分散することは不可能であっ
た。また、硫酸鉄(II)及び塩化鉄(III)の塩酸(水
溶液)を水酸化アンモニウム水溶液に攪拌とともに加え
るマグネタイト結晶の合成方法によるので、得られるマ
グネタイト結晶の粒径分布の標準偏差は平均粒径の25
%を超えるものであり、磁気記録等の用途において更に
狭い粒径分布を有するものが求められていた。
【0004】L.Shenら;Langmuir,15
巻,447−453(1999)には、炭素数10程度
の脂肪酸を表面被覆分子として結合し平均粒径が7〜1
0nm程度であるマグネタイト結晶が報告されている。
しかし、この技術は、上記報告同様の2価及び3価の鉄
陽イオンの混合溶液を原料とする合成方法によるもので
あるので、粒径分布も同様に大きなものであった。。
【0005】A.A.Mamedovら;Langmu
ir,16巻,5530−5533(2000)には、
平均粒径が8〜10nm程度であるマグネタイト結晶が
報告されているが、ポリジアリルジメチルアンモニウム
ブロミドという架橋した特殊な有機イオン性高分子を媒
質とする組成物として凝集が抑制された状態で得られる
のみであり、この技術によりマグネタイト結晶を幅広い
有機媒質に分散することは不可能であった。また、上記
報告同様の2価及び3価の鉄陽イオンの混合溶液を原料
とするマグネタイト結晶の合成方法によるので、粒径分
布も同様に大きなものであった。
【0006】一方、界面活性剤(例えばドデシルベンゼ
ンスルホン酸)を酸化鉄類結晶の1次粒子表面に結合し
て有機媒質(例えばキシレン等の有機溶媒)への分散性
を付与し、次いで該界面活性剤の熱分解が実質的に進行
しない程度の温度条件(例えば220℃以下)において
加熱することにより、該酸化鉄類結晶の有機媒質分散性
を保持しながら結晶性を向上させる方法が、例えば伊藤
征司郎ら;色材,55巻5号,22−26(1982)
に報告されている。しかしながら、この方法ではα−ヘ
マタイト(α−Fe23)結晶は調製可能であるが、強
磁性を有する酸化鉄類であるマグネタイト結晶を得るこ
とはできなかった。
【0007】最近、熱分解性原料を300℃以上程度の
高温の有機化合物融液に注入して結晶成長させる方法に
より、強磁性酸化鉄類であるγ−ヘマタイト(γ−Fe
23)結晶の1次粒子表面に該有機化合物が結合し有機
溶媒分散性を獲得したナノ粒子の調製が、J.Rock
enbergerら;J.Am.Chem.Soc.,
121巻,11595−11596(1999)に報告
された。しかしながらこの方法では、γ−ヘマタイトよ
りも化学的安定性に優れる強磁性酸化鉄類であるマグネ
タイト結晶を得ることはできなかった。
【0008】以上の従来技術からわかるように、粒径分
布が狭いマグネタイト結晶を主体とするナノ粒子は知ら
れていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強磁性を有
しかつ広範な有機媒質への分散性に優れたマグネタイト
結晶を主体とするナノ粒子を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、酸化鉄類の粒子表
面に結合性を有する脂溶性分子(本発明では「表面修飾
分子」という)の融液又はこれを含有し水と混和しない
有機溶液を水和酸化鉄1次粒子のヒドロゾル(即ち水を
溶媒とする分散液)と接触させることにより、両相の界
面において上記水和酸化鉄1次粒子への表面修飾分子の
結合反応を進行させて有機媒質分散性を該1次粒子に付
与して有機相に抽出し、次いで有機化合物の融液に分散
した該1次粒子を加熱することにより、有機媒質分散性
を保持したまま上記水和酸化鉄をマグネタイト結晶に変
換することが可能であることを見出し、しかもこうして
得たマグネタイト結晶ナノ粒子は強磁性を有することを
確認して、本発明に到達した。
【0011】即ち、本発明の要旨は、以下の5点に存す
る。 1.分子量が1000以下である表面修飾分子を結合し
数平均粒径が1〜20nmであるマグネタイト結晶であ
って、該マグネタイト結晶の粒径の標準偏差が該数平均
粒径の20%以下であることを特徴とするマグネタイト
結晶ナノ粒子。 2.上記マグネタイト結晶ナノ粒子を含有する高分子組
成物。 3.上記マグネタイト結晶ナノ粒子を含有する塗布液組
成物。 4.上記マグネタイト結晶ナノ粒子を含有する薄膜状成
形体。 5.上記薄膜状成形体を使用する磁気記録媒体。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
詳細に説明する。 [マグネタイト結晶ナノ粒子]本発明のマグネタイト結
晶ナノ粒子は、数平均粒径が1〜20nmであるマグネ
タイト結晶が後述する表面修飾分子を結合してなるもの
である。かかるマグネタイト結晶ナノ粒子は、該表面修
飾分子の効果により樹脂や有機溶媒等の有機媒質への良
好な分散性を有するものとなる。上記マグネタイト結晶
は、任意の半導体、導電体(例えば遷移金属や炭素等)
又は絶縁体(例えばシリカ等)の組成を有する外殻(シ
ェル)を有していてもよく、特に他の磁性材料(例えば
γ−ヘマタイトや酸化クロム等の金属酸化物、コバルト
や鉄等の遷移金属、あるいはこれら金属酸化物と遷移金
属の複合材料等)をシェルとして有すると優れた磁気特
性を有する磁性ナノ粒子となる場合がある。
【0013】本発明において、上記マグネタイト結晶の
同定は、X線回折スペクトルにより既知のマグネタイト
結晶に帰属される回折ピークが観測されることにより可
能である。上記数平均粒径が1nmに満たないと、マグ
ネタイト結晶としての性質(例えば強磁性)が十分に発
揮されない場合がある。従って、該下限値は好ましくは
2nm、更に好ましくは3nmである。一方、該数平均
粒径が20nmを超えると、有機媒質分散性が極端に低
下する場合がある。従って、該上限値は好ましくは15
nm、更に好ましくは10nm、最も好ましくは7nm
である。最も好ましい上記数平均粒径の範囲は3〜7n
mである。
【0014】上記マグネタイト結晶の粒径の標準偏差
は、その数平均粒径の20%以下であることが、後述す
る高分子組成物や薄膜状成形体の均質性の点で好まし
い。この標準偏差はより好ましくは15%以下、更に好
ましくは10%以下である。上記数平均粒径及び標準偏
差の決定には、与えられたマグネタイト結晶ナノ粒子の
透過型電子顕微鏡(TEM)観察像より測定される数値
を用いる。即ち、観察される粒子像と同面積の円の直径
を該粒子像の粒径と定義する。こうして決定される粒径
を用い、例えば公知の画像データの統計処理手法により
該数平均粒径を算出するが、かかる統計処理に使用する
粒子像の数(統計処理データ数)は可及的に多いことが
当然望ましく、本発明においては、再現性の点で無作為
に選ばれた該粒子像の個数として最低でも50個、好ま
しくは80個以上、更に好ましくは100個以上とす
る。
【0015】上記マグネタイト結晶ナノ粒子における表
面修飾分子の含有量は、該分子の分子量にもよるが通常
5〜70重量%である。最小重量の表面修飾分子を使用
する観点からその含有量の上限値は好ましくは50重量
%、更に好ましくは40重量%であり、一方その下限値
はマグネタイト結晶ナノ粒子の分散性の点で好ましくは
10重量%、更に好ましくは15重量%である。かかる
表面修飾分子の含有量は、与えられたマグネタイト結晶
ナノ粒子を、窒素雰囲気において600℃で90分以上
加熱する熱重量分析により決定される。
【0016】[表面修飾分子]本発明における表面修飾
分子とは、マグネタイト結晶との結合性を有する有機化
合物である。マグネタイト結晶との結合の様式に制限は
ないが、通常、共有結合、イオン結合、配位結合、水素
結合等の化学結合による。かかる結合を生成する表面修
飾分子における化学構造を、本発明においては結合生成
官能基という。
【0017】上記の表面修飾分子の分子量は1000以
下である。これは、不必要な高分子量を避け最小限の有
機物の使用により、効率的な有機媒質分散性を付与する
のに必要な条件である。後述する本発明のマグネタイト
結晶ナノ粒子の製造方法における加熱による減量を抑制
しかつ不必要な高分子量を避けることが望ましいので、
該分子量の範囲は通常150〜1000であり、好まし
くは170〜700、更に好ましくは190〜500で
ある。
【0018】上記の結合生成官能基に制限はないが、ア
ミノ基、カルボキシル基、カルボン酸アミド基(CON
2)、スルホン酸基、ホスホン酸基[P(O)(O
H)2]及びホスフィン酸基[P(O)OH]のいずれ
かが好ましく、中でもアミノ基とホスホン酸基は更に好
ましく、アミノ基は最も好ましい。アミノ基は、1級ア
ミノ基又は2級アミノ基であることが好ましい。
【0019】上記の表面修飾分子は、その分子構造にお
ける炭化水素基(例えばアルキル基、アルキレン基、炭
化水素芳香環等であり、好ましくは炭素数3〜18であ
るもの)の占める割合が40重量%以上であることが後
述する本発明ナノ粒子の製造方法における十分な脂溶性
を発揮するために望ましく、この値は好ましくは50重
量%以上、更に好ましくは60重量%以上である。好ま
しい炭化水素基としては、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、
シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基等の炭素数3〜18のアルキル基、
フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ナフチルメチル
基等の芳香族炭化水素基を含有する炭化水素基等が例示
され、中でもn−ブチル基、n−ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基等の炭素数4〜12の直鎖状
アルキル基が更に好ましい。
【0020】具体的な表面修飾分子としては、1−アミ
ノ−n−ブタン(又はn−ブチルアミン)、1−アミノ
−n−ヘキサン、1−アミノ−n−オクタン、1−アミ
ノ−n−デカン、1−アミノ−n−ドデカン、1−アミ
ノ−n−ヘキサデカン等のω−アミノアルカン類、ジ−
n−ブチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−
ドデシルアミン等の2級アルキルアミン類、アニリン、
アミノフェニルメタン(又はベンジルアミン)等のフェ
ニル基を有するアミン類、n−ブタン酸、n−ヘキサン
酸、n−オクタン酸、n−デカン酸、n−ドデカン酸、
n−ヘキサデカン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、n−ブ
タン酸アミド、n−ヘキサン酸アミド、n−オクタン酸
アミド、n−デカン酸アミド、n−ドデカン酸アミド、
n−ヘキサデカン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪
酸アミド類、安息香酸アミド、桂皮酸アミド等のフェニ
ル基を有するカルボン酸アミド類、p−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸類、n−ブ
チルホスホン酸、n−ヘキシルホスホン酸、n−オクチ
ルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ドデシルホ
スホン酸、n−ヘキサデシルホスホン酸等の脂肪族ホス
ホン酸類、ベンゼンホスホン酸等のフェニル基を有する
ホスホン酸類等が例示される。
【0021】[水和酸化鉄ヒドロゾル]本発明のマグネ
タイト結晶ナノ粒子は水和酸化鉄ヒドロゾルを原料とし
て製造するのが好ましい。上記水和酸化鉄ヒドロゾルと
は、水を主体とする水性溶媒中に水和酸化鉄結晶及び/
又はその前駆体(以下単に「水和酸化鉄粒子」という)
が分散した分散液を意味する。ここでいう水和酸化鉄粒
子とは、例えばゲーサイト結晶やアカゴナイト結晶、も
しくは組成が不定の水酸基を有する酸化鉄類であり、ヒ
ドロゾル中で重力により沈降しないものである。
【0022】上記水性溶媒は均一であり、水性溶媒中の
水の含有量は後述する有機相との相分離性の点で通常7
0重量%以上必要であり、好ましくは80重量%以上、
更に好ましくは90重量%以上である。かかる水性溶媒
に混合してもよい水と混和する有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピル
アルコール等の炭素数3以下のアルコール類、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル等の炭素数4以下のグリコール類、グリセリンやペン
タエリスリトール等の多価アルコール類等が例示され
る。
【0023】かかる水和酸化鉄ヒドロゾル中の上記水和
酸化鉄粒子の含有量に制限はないが、通常0.001〜
10重量%であり、該水和酸化鉄粒子のヒドロゾル中で
の分散性の点でその上限値は好ましくは5重量%、更に
好ましくは2重量%であり、一方生産性の点でその下限
値は好ましくは0.01重量%、更に好ましくは0.1
重量%である。
【0024】上記ヒドロゾルのpH(水素イオン濃度)
は、後述する本発明ナノ粒子の製造方法において水和酸
化鉄粒子の有機相への抽出性を極端に阻害しない限りに
おいて制限はないが、通常1〜8、表面修飾分子が含有
する結合生成官能基との反応性や生成する結合の安定性
の点で好ましくは2〜7である。以下、上記水和酸化鉄
ヒドロゾルの製造方法を説明する。
【0025】本発明ナノ粒子の製造に用いられる水和酸
化鉄ヒドロゾルは、例えば前記従来技術で引用した伊藤
ら著の文献に記載のゾル生成法、即ち水性溶媒又はアル
コール系溶媒中での鉄塩の加水分解とこれに付随する縮
合反応により水和酸化鉄粒子を生成させる方法が例示さ
れるが、その他の方法(例えば公知の気相法やその他の
液相法)で調製した水和酸化鉄粒子を原料として使用し
て水性溶媒中に分散してヒドロゾルを生成させてもよ
い。これらのうち最も好適に用いられるのは上記ゾル生
成法である。かかるゾル生成法における原料としては、
塩化鉄(III)や硝酸鉄(III)等の3価鉄塩が好適に用
いられる。
【0026】[マグネタイト結晶ナノ粒子の製造方法]
本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子の製造方法として
は、脂溶性アミン類を含有する有機相と水和酸化鉄ヒド
ロゾルとを接触させることにより該脂溶性アミン類を結
合した水和酸化鉄粒子を該有機相に抽出する第1工程、
並びに抽出された水和酸化鉄粒子を溶融した有機化合物
中で200〜400℃の温度範囲で加熱する第2工程を
必須工程として含む方法が好適である。
【0027】(1)第1工程 ここで使用する上記脂溶性アミン類とは、前記表面修飾
分子の1種である。つまり、前記結合生成官能基がアミ
ノ基であり且つ水と混合した際に水と混和しない液相を
形成可能なものである。好ましくは炭素数3〜18の炭
化水素基を分子構造中に含有するものであり、その具体
例は前記表面修飾分子の具体例におけるω−アミノアル
カン類及び2級アルキルアミン類の例示と同様である。
【0028】かかる脂溶性アミン類を含有する有機相
(以下「抽出有機相」という)は水和酸化鉄ヒドロゾル
との接触により少量の水を溶解してもよいものである
が、該脂溶性アミン類の融液、もしくはこれを溶解した
有機溶媒(以下「脂溶性アミン類溶液」という)のいず
れかである。かかる2相系界面において脂溶性アミン類
が働く機構としては一種の相間移動触媒作用、即ち脂溶
性アミン類が有する結合生成官能基がヒドロゾル相に存
在する水和酸化鉄粒子の表面に結合する界面反応が考え
られ、かかる界面反応の進行とともに水和酸化鉄粒子の
脂溶性が増し抽出有機相に移動するものと考えられる。
【0029】本第1工程における水和酸化鉄ヒドロゾル
相と抽出有機相の容積比は、該ヒドロゾル中の水和酸化
鉄粒子の含有量にもよるが通常99:1〜1:99程度
の範囲であり、界面面積を大きくする点でこの容積比は
好ましくは90:10〜10:90、更に好ましくは8
0:20〜20:80である。上記の抽出有機相は有機
溶媒を含有していてもよいが、該抽出有機相における上
記脂溶性アミン類の含有量は、抽出する水和酸化鉄粒子
の表面を被覆してこれを脂溶性とするに十分な量が必要
である。具体的には、抽出有機相中の重量百分率として
通常1〜100%、抽出力の点で好ましくは10〜10
0%、更に好ましくは20〜100%である。
【0030】上記の抽出有機相が含有してもよい有機溶
媒は水と均一に混和しない相を形成可能なものであれば
制限はなく、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン等のアルカン類、塩化メチ
レン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ヘキサノールや
オクタノール等の高級アルコール類等が例示され、これ
らのうちヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン
等のアルカン類、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水
素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類は化学
的安定性、揮発性が高すぎず且つ除去しやすい沸点及び
非親水性の点で好ましく、中でもトルエンやキシレン等
の芳香族炭化水素類及びクロロベンゼン等のハロゲン化
炭化水素類は溶解力の点で更に好ましい。
【0031】本第1工程における抽出温度は通常0〜1
00℃であり、抽出有機相の溶解力の点で該下限値は好
ましくは10℃、更に好ましくは20℃であり、水和酸
化鉄ヒドロゾルや抽出有機相の溶媒揮散を抑制する目的
で該上限値は好ましくは90℃、更に好ましくは80℃
である。一方、本第1工程における抽出時間に制限はな
いが通常0.5〜1500分であり、抽出収率の点で該
下限値は好ましくは1分、更に好ましくは10分であ
り、抽出速度の点で該上限値は好ましくは1000分、
更に好ましくは500分である。
【0032】本第1工程は、水和酸化鉄粒子や有機物の
酸化等の変性を防ぐ目的で窒素やアルゴン等の不活性気
体雰囲気下で行うことが好ましい場合があり、必要に応
じて遮光してもよい。 (3)第2工程 本工程は、上記第1工程で抽出された水和酸化鉄粒子
を、溶融した有機化合物中で200〜400℃の温度範
囲で加熱する工程である。本工程の目的は、第1工程で
表面に結合した脂溶性アミン類を保持したまま上記加熱
により水和酸化鉄粒子をマグネタイト結晶に変換するこ
とにある。なお、副次的な効果として、生成するマグネ
タイト結晶の数平均粒径の増大がみられる場合がある。
【0033】ここでいう溶融した有機化合物(以下「溶
融化合物」という)とは、融点が200℃未満であり、
大気圧における沸点が200〜400℃であり、しかも
この温度範囲において乾燥アルゴン雰囲気下で熱分解を
実質的に起こさない、という3つの条件を満たす有機化
合物である。かかる溶融化合物としては、例えば、上記
脂溶性アミン類等の前記表面修飾分子であって上記3つ
の条件を満たす有機化合物(ヘキサデシルアミン等の炭
素数12以上のアミン類、ステアリン酸等の炭素数12
以上のカルボン酸類、テトラデシルホスホン酸等の炭素
数12以上のホスホン酸類等)、あるいは炭素数12〜
20であるアルカン類等が例示される。これらのうち好
ましく用いられるのは、炭素数14以上のアミン類及び
炭素数16〜20であるアルカン類であり、中でもヘキ
サデシルアミンは生成するマグネタイト結晶の分散性を
保持する点で最も好ましい。これらの上記3つの条件を
満たす溶融化合物は、必要に応じて2種類以上を混合し
て用いてもよい。
【0034】上記の加熱温度は、マグネタイト結晶の生
成と成長を促進する効果を有するが、その下限値は該効
果の点で好ましくは230℃、更に好ましくは260℃
であり、一方該上限値は使用する有機化合物(表面修飾
分子や溶融化合物)の熱分解を抑制するために好ましく
は360℃、更に好ましくは330℃である。またかか
る加熱を、窒素やアルゴン等の不活性気体の雰囲気下で
行うことが好ましい。これは、加熱による上記有機化合
物の酸化劣化等の変性を防止するためである。ここで不
活性気体の雰囲気とは、酸素ガス濃度が通常1%未満、
好ましくは0.1%未満、更に好ましくは0.05%未
満である上記の不活性気体の雰囲気を意味する。また、
好ましくない光反応を抑制するために遮光(例えば金属
反応器や褐色ガラス反応器の使用)してもよい。
【0035】本第2工程を経て生成したマグネタイト結
晶は前記第2工程でその表面に結合した表面修飾分子を
保持したマグネタイト結晶ナノ粒子の状態で通常存在し
ており、これを単離するための後処理として例えば貧溶
媒(例えば水を含有していてもよいメタノール等のアル
コール類)への被加熱有機相の注入による該マグネタイ
ト結晶ナノ粒子の析出沈殿操作を行ってもよい。
【0036】[高分子組成物]本発明のマグネタイト結
晶を主体とするナノ粒子を適当な高分子媒質中に分散し
た高分子組成物は、該マグネタイト結晶の磁気特性等の
特徴を有する成形材料として有用である。ここで使用さ
れる高分子媒質に制限はなく熱可塑性又は硬化性(架橋
性)のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、α−オレフィン重合体、非晶性ポリ
オレフィン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニ
ル等の塩化ビニル系樹脂、ポリパーフルオロエチレン
(商標名テフロン)やポリビニリデンフルオリド等のフ
ッ素樹脂類、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体(SAN樹脂)、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共
重合体等のスチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン−ス
チレン(SBS)ブロック共重合体、スチレン−エチレ
ン/ブタジエン−スチレン(SEBS)ブロック共重合
体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸メチル共重合体
等のスチレン系熱可塑性エラストマー類、ポリメタクリ
ル酸メチル(PMMA樹脂)、ポリアクリロニトリル、
ポリアクリルアミド、架橋性アクリル樹脂等のアクリル
系樹脂、ビスフェノールA系ポリカーボネート等の芳香
族ポリカーボネート樹脂、ナイロン6、ナイロン66、
非晶性ポリアミド等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート(PET樹脂)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT樹脂)、ポリエチレンナフタレート(PE
N樹脂)等の芳香族ポリエステル樹脂、ポリオキシメチ
レン(POM)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PP
E)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS樹脂)等
のポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン
(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)樹脂、液晶ポリマー類、ポリエチレンオキシド(P
EO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、エチレン
オキシド−プロピレンオキシド共重合体等のポリアルキ
レンオキシド類、ポリカプロラクタムやポリ3−ヒドロ
キシブチレート等の生分解性ポリエステル類を含む脂肪
族ポリエステル類、ポリアスパラギン酸等のポリアミノ
酸類、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体等のポリアルコール類、ポリ酢酸ビニル等
のポリビニルエステル類、ポリビニルアミンやポリアリ
ルアミン等のポリアミン類、ポリウレタン類、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。
【0037】上記例示の高分子媒質のうち汎用性の点で
好ましいのは、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリ
オレフィン樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、SB
S等のスチレン系熱可塑性エラストマー類、PMMA樹
脂等のアクリル系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、
PET樹脂やPBT樹脂等の芳香族ポリエステル樹脂等
であり、後述する溶液ブレンドによる製造の容易性では
PMMA樹脂等のアクリル系樹脂や芳香族ポリカーボネ
ート樹脂が更に好ましい。これら高分子媒質は、必要に
応じて2種以上を併用してもよい。
【0038】上記高分子組成物における本発明のマグネ
タイト結晶を主体とするナノ粒子の含有量は、マグネタ
イト結晶の重量百分率として通常0.01〜80重量%
であり、該マグネタイト結晶の磁気特性等の特徴を顕著
にする点でその下限値は好ましくは0.1重量%、更に
好ましくは1重量%であり、一方該含有量の上限値は高
分子組成物の機械的物性の点で好ましくは70重量%、
更に好ましくは60重量%である。かかる重量百分率
は、与えられた高分子組成物を窒素ガス雰囲気下におい
て570〜610℃程度の温度範囲で90分以上保温し
た場合の残渣重量%により決定される。
【0039】上記高分子組成物には、必要に応じて任意
の改質剤を添加してもよい。かかる改質剤としては、例
えば酸化防止剤、熱安定剤、あるいは光吸収剤等の安定
剤類、ガラス繊維、ガラスビーズ、マイカ、タルク、カ
オリン、粘土鉱物、炭素繊維、カーボンブラック、黒
鉛、金属繊維、金属粉等のフィラー類、帯電防止剤、可
塑剤等の添加剤類、顔料や染料等の着色剤類等が例示さ
れる。
【0040】[高分子組成物の製造方法]前記高分子組
成物の製造方法に制限はないが、例えば、本発明のマグ
ネタイト結晶ナノ粒子を任意の高分子媒質と混合する方
法、あるいは該マグネタイト結晶ナノ粒子を重合性モノ
マー類と混合し次いで該モノマー類の重合反応を進行さ
せる方法(以下「モノマー混合法」という)が好適に使
用される。前者の高分子媒質と混合する方法としては、
溶融混練及び溶液ブレンドが挙げられる。
【0041】上記溶融混練の方法としては、前記例示の
高分子媒質の樹脂ペレット、粉末、フレーク等と本発明
のマグネタイト結晶ナノ粒子とを混合し(ドライブレン
ド)、次いで単軸押出機、二軸押出機、ブラベンダー、
ロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミル等の任
意の溶融混練機に投入し、該熱可塑性樹脂の軟化点以上
の温度においてせん断を加えて溶融した熱可塑性樹脂と
混合する方法等が挙げられる。
【0042】上記溶液ブレンドの方法としては、高分子
媒質と本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子とを、適当な
共通溶媒(代表的なものは、トルエン等の芳香族炭化水
素、ピリジン等の含窒素芳香族化合物、THFや1,3
−ジオキサン等の環状エーテル類、塩化メチレンやクロ
ロホルム等のハロゲン化アルキル類、DMFやNMP等
のアミド系非プロトン性極性溶媒、あるいはヘキサフル
オロイソプロパノール等)中に溶解し、かかる溶液中で
十分に混合し次いで該溶媒を蒸留や乾燥により除去する
方法、あるいはメタノールやエタノール等の貧溶媒中に
該溶液を投入して樹脂組成物を沈殿させる方法等が挙げ
られる。
【0043】前記モノマー混合法に用いられる重合性モ
ノマー類として、スチレン、α−メチルスチレン、p−
クロロスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロメチ
ルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシ
スチレン、ビニルナフタレン、2−ビニルピリジン、4
−ビニルピリジン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸アダマ
ンチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、アクリル
アミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のアクリル酸やメタクリル酸の誘導体、
酢酸ビニル等のビニルエステル類、N−ビニルピロリド
ンやN−ビニルオキサゾリン等のN−ビニル化合物等の
ラジカル重合性モノマー、THF、プロピレンオキシ
ド、エピクロロヒドリン等の環状エーテル類、ε−カプ
ロラクタム等の環状アミド類、ε−カプロラクトン、γ
−ブチロラクトン等の環状エステル類等の開環重合性モ
ノマー、あるいはテトラエトキシシラン等加水分解縮合
(いわゆるゾル−ゲル法)に用いられる金属アルコキシ
ド類等が例示される。これらのうち重合性と汎用性の点
で好ましいのは、スチレンやp−クロロメチルスチレン
等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、アクリロニトリル等のアクリル酸やメタク
リル酸の誘導体である。
【0044】かかる重合性モノマー類には、必要に応じ
て架橋性多価モノマーを加えてもよく、その例として
は、ラジカル重合性の架橋剤としてジビニルベンゼン、
トリビニルベンゼン、ジビニルピリジン等の芳香族ビニ
ル化合物、ビスアクリロイロキシエタン、ペンタエリス
リトールのテトラキス(メタ)アクリル酸エステル、ペ
ンタエリスリトールのトリス(メタ)アクリル酸エステ
ル等が挙げられる。
【0045】前記モノマー混合法において、例えばラジ
カル重合性モノマー類のラジカル重合を実施する場合に
は、通常、ラジカル開始剤を添加する。ここで使用可能
なラジカル開始剤には制限はなく、例えば熱分解性のラ
ジカル開始剤として前記のラジカル重合性モノマーに溶
解性のもの、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイルやt−ブチル
ペルオキシド等の過酸化物等が代表的であるが、水溶性
のラジカル発生剤、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カ
リウム、過硫酸リチウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩等を使用してもよい。また光分解性のラジカル開始
剤、例えばα−アミノアセトフェノンや2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)
−ブタン−1−オン等のアミノアセトフェノン類、の
他、ベンジルジメチルケタール類、グリオキシエステル
類等も使用可能である。
【0046】上記の高分子組成物の製造方法において、
本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子を適当な媒質有機物
にあらかじめ高濃度に含有させたいわゆるマスターバッ
チとして使用してもよい。かかるマスターバッチにおけ
る媒質有機物としては、前記の任意の熱可塑性樹脂、ワ
ックス類、溶媒、あるいは前記の任意の重合性モノマー
類(架橋性多価モノマーも含む)等が使用される。かか
るマスターバッチの調製方法も、前記の溶融混練や溶液
ブレンド等公知の任意の方法によってよい。
【0047】前記の任意の樹脂組成物の製造工程におい
て、原料混合時の熱や光による酸化反応を抑制するため
に、不活性気体雰囲気(例えば乾燥した窒素やアルゴン
等)や遮光条件が好ましい場合がある。 [塗布液組成物]本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子を
含有する塗布液組成物は塗布により薄膜状成形体を与え
るので、かかる薄膜状成形体は例えば磁気記録媒体とし
て利用される。本発明の塗布液組成物とは、溶媒及び/
又は重合性モノマー類と本発明のマグネタイト結晶ナノ
粒子とを必須成分として含有する液体であり、該マグネ
タイト結晶ナノ粒子の含有量は塗布液組成物の全体に対
して通常1〜95重量%、マグネタイト結晶ナノ粒子含
有量を向上させる目的で該下限値は好ましくは5重量
%、更に好ましくは10重量%であり、一方該上限値は
液の塗布性から好ましくは80重量%、更に好ましくは
70重量%である。
【0048】かかる塗布液組成物において使用する溶媒
に制限はないが、例えばテトラヒドロフラン(略称TH
F)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロピラン等の環
状脂肪族エーテル類、エチルセロソルブ等の直鎖状脂肪
族エーテル類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、
ヘプタン、オクタン、イソオクタン等のアルカン類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコール等の低級アルコール類、酢酸
メチルや酢酸エチル等のエステル類、塩化メチレンやク
ロロホルム等のハロゲン化アルキル類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(略称DMF)やN−メチルピロリドン
(略称NMP)等のアミド系非プロトン性極性溶媒等が
使用可能である。これら溶媒は複数種を混合して用いて
もよい。好ましい溶媒としては、本発明のマグネタイト
結晶ナノ粒子が結合する表面修飾分子の化学構造により
これを好ましく溶解するものが任意に選択されるが、沸
点や経済性から例えば、THF、ヘキサン、シクロヘキ
サン、トルエン、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロピルアルコール、酢酸エチル等が例示される。
【0049】上記塗布液組成物の成分として使用可能な
重合性モノマー類の例示は、前記モノマー混合法に用い
られる重合性モノマー類における記述と同様である。か
かる重合性モノマー類の使用は、塗布後の重合により高
分子を生成させて、前記高分子組成物の薄膜状成形体と
する場合に極めて好適であり、必要に応じてラジカル開
始剤等の反応開始剤を添加してもよい。かかる塗布後の
重合を行う場合においても非重合性の溶媒を併用しても
よい。
【0050】本発明の塗布液組成物の粘度に制限はな
く、これは塗布方法や温度条件等により最適値が変動す
るが、通常、23℃における粘度として0.5〜500
0mPa・秒、好ましくは1〜3000mPa・秒、更
に好ましくは10〜1000mPa・秒程度に調整され
る。後述する多重製膜を行う場合には、流延性の理由で
2回目以降に使用する塗布溶液の溶液粘度を低くすると
好適な場合がある。
【0051】上記塗布液組成物には、前記高分子組成物
に混合してもよい任意の改質剤を添加してもよい。 [薄膜状成形体]本発明の薄膜状成形体とは、本発明の
マグネタイト結晶ナノ粒子を含有し、厚さ(膜厚)が通
常0.01〜10,000μm、好ましくは0.05〜
5,000μm、更に好ましくは0.1〜3,000μ
m程度である固形の成形体である。かかる成形体は前記
高分子組成物よりなるものであっても、あるいは高分子
媒質を含有せず本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子のみ
からなるものであってもよく、溶媒を含有しながら固形
を保持していてもよいものである。ここでいう固形と
は、重力により不可逆的な自重変形を生じない状態を意
味する。従って本発明の薄膜状成形体は、高分子鎖の網
目が溶媒分子を保持してなり可逆的変形が可能なヒドロ
ゲルやオルガノゲルも含む。
【0052】上記の膜厚は薄膜状成形体中で同一であっ
ても、必要に応じ連続的あるいは不連続的に変化してい
てもよいが、磁気記録媒体などの通常の用途においては
可及的に均一であることが望ましい。かかる薄膜状成形
体における本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子の含有量
に制限はないが、マグネタイト結晶の重量百分率として
通常0.01〜95重量%であり、該マグネタイト結晶
の磁気特性等の特徴を顕著にする点でその下限値は好ま
しくは0.1重量%、更に好ましくは1重量%であり、
一方該含有量の上限値は機械的物性の点で好ましくは9
0重量%、更に好ましくは80重量%である。なお該重
量百分率が大きくなると、本発明の薄膜状成形体の表面
硬度が大きくなる副次的な特徴が現れる場合がある。上
記重量百分率の決定方法は、前記高分子組成物の場合と
同一である。
【0053】上記薄膜状成形体は、フィルムや薄い板状
(即ちシート状)の形状で、用途に応じて樹脂、有機物
結晶、ダイヤモンド、ガラス、セラミクス、無機物結
晶、金属、半導体、紙パルプ、木材等の任意の材質の基
板上に密着して成形されたものであってもよい。本発明
の薄膜状成形体は必ずしも平面状でなくてもよく、例え
ば球面状、非球面曲面状、円柱状、円錐状、あるいはペ
ットボトル等のボトル状等の任意の形状の基板上に成形
されていてもよい。また、紙パルプ、木材、あるいは樹
脂等の可撓性基板による薄膜状成形体は、成形作業の前
あるいは後に折り曲げ、延伸、圧縮等により物理的な変
形を受けていてもよい。
【0054】かかる薄膜状成形体には、必要に応じて該
塗布面を被覆する層、例えば摩擦や摩耗による塗布面の
機械的損傷を防止する保護層、半導体結晶粒子や基材等
の劣化原因となる望ましくない波長の光線を吸収する光
線吸収層、水分や酸素ガス等の反応性低分子の透過を抑
制あるいは防止する透過遮蔽層、防眩層、反射防止層、
低屈折率層等や、基材と塗布面との接着性を改善する下
引き層、電極層等、任意の付加機能層を設けて多層構造
としてもよい。
【0055】本発明の薄膜状成形体の製造方法に制限は
ないが、例えば、前記塗布液組成物を公知の塗布方法で
基板上に塗布することにより好適に製造される。かかる
塗布方法としては、例えばスピンコーティング法、ディ
ップコーティング法、ウェッティングフィルム法、スプ
レーコーティング法、ダイコーティング法、ドクターブ
レード法等を用いることができる。また、基板、塗布液
組成物、あるいは雰囲気を必要に応じて加熱してもよ
い。更に、塗布工程の雰囲気を例えば吸湿や酸化劣化等
を防止する目的で乾燥空気や乾燥窒素等の制御された雰
囲気としてもよく、溶媒の蒸発速度の制御等の目的で必
要に応じて送風装置を併用してもよい。
【0056】これら任意の塗布方法において、1回の塗
布製膜を終了した後、更にその上に塗布製膜を行ってゆ
く多重製膜を行ってもよく、その際、毎回の製膜におい
て使用する塗布溶液の濃度や溶媒組成、あるいは前記の
各種製膜温度条件を変化させてもよい。更に、かかる多
重製膜における各製膜において、必要に応じて前記の薄
膜状成形体の構成成分の組成自体を変化させて、多重組
成成形体とすることも可能である。かかる多重製膜にお
いて、塗布された膜中の溶媒が任意量残留した状態で次
の製膜を行ってもよい。
【0057】[磁気記録媒体]前記薄膜状成形体は、磁
気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードデ
ィスク、光磁気ディスク等の薄膜状磁性体層を有する磁
気記録媒体として使用可能である。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明の具体的態様を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、これらの実施例によって限定されるものではない。 [測定装置] (1)透過型電子顕微鏡(TEM):日立製作所(株)
製、H−9000UHR型透過電子顕微鏡(加速電圧3
00kV、観察時の真空度約7.6×10-9Tor
r)。 (2)X線回折(XRD)スペクトル:リガク(株)製
RINT1500(X線源:銅Kα線、波長1.541
8Å)。23℃に調温された室内で測定した。
【0059】[ヒドロゾルの合成例] 合成例1:水和酸化鉄を含有するヒドロゾル 硝酸鉄(III)9水和物(4.03g)を室温で水(1
0mL)に溶解し、攪拌しながら水酸化ナトリウムの
2.5規定濃度水溶液(10mL)を25分かけて滴下
した。更に室温で攪拌を継続して、pHが1.68で濃
いワインレッド色を有するヒドロゾルを得た。
【0060】[マグネタイト結晶ナノ粒子の製造例] 実施例1:マグネタイト結晶を主体とするナノ粒子 合成例1で得たワインレッド色を有するヒドロゾル(1
2mL)に、ヘキサデシルアミン(1.465g)をト
ルエン(15mL)に溶解したものを加え、室温で激し
く攪拌した。静置して分液した有機相を濃縮し、真空乾
燥して茶褐色の固体(1.19g)を得た。この茶褐色
の固体(512.8mg)を ヘキサデシルアミン
(8.10g)とともにガラス容器中において100℃
で攪拌しながら真空乾燥し、次いで大気圧の乾燥アルゴ
ン雰囲気下とした。反応液を液温324℃において約1
時間加熱したところ液色は黒色となったので空冷し、反
応液が固化する前にメタノール(20mL)中に注いで
10分間攪拌して固体を析出させた。該析出物は遠心分
離(3000rpm)して沈降させ、上澄み液を除去し
たものにトルエン(3mL)を加えて再溶解させた。こ
の再溶解液を再びメタノール(20mL)中に注いで1
0分間攪拌して固体を析出させ、該析出物は遠心分離
(3000rpm)して沈降させ上澄み液を除去した。
こうして得た精製された沈降物を真空乾燥して黒色粉末
(32mg)を得た。この黒色粉末のX線回折スペクト
ル(図1に示す)よりマグネタイトのナノ結晶を主体と
するナノ粒子であることがわかった。またTEM観察よ
り、数平均粒径は6nmであり、粒径の標準偏差は該数
平均粒径の約15%であり、マグネタイト結晶に由来す
る格子像が観察された。更に、この黒色粉末は磁石に引
き寄せられることから強磁性を有することも確認され
た。
【0061】実施例1で得たこのマグネタイト結晶を主
体とするナノ粒子はトルエン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、クロロホルム等の広範な有機溶媒に再溶解可能
であり、目視で全く濁りのない透明な溶液を与えたこと
から、ヘキサデシルアミンを表面修飾分子として結合し
たナノ粒子として有機溶媒中に分散しているものと考え
られた。また、実施例1で得たナノ粒子のトルエン溶液
にポリメチルメタクリレートを溶解しガラス板上にスピ
ンコーティングすると透明で平滑な塗膜を与えたので、
上記ナノ粒子はアクリル系樹脂等の高分子媒質に分散
し、本発明の高分子組成物とその薄膜状成形体を与える
ことがわかった。
【0062】
【発明の効果】本発明のマグネタイト結晶ナノ粒子は、
マグネタイト結晶を主体とし表面修飾分子をその表面に
結合しているので、強磁性を有しかつ高分子媒質や溶媒
等の広範な有機媒質への分散性に優れるものである。ま
た、例えば高分子組成物として薄膜状成形体を容易に形
成するので、磁気記録媒体の原料として利用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において得たマグネタイト結晶ナノ粒
子のX線回折スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G002 AA04 AD04 AE03 5D006 BA06 BA07 BA08 EA01 5E040 CA06 NN02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量が1000以下である表面修飾分
    子を結合し数平均粒径が1〜20nmであるマグネタイ
    ト結晶であって、該マグネタイト結晶の粒径の標準偏差
    が該数平均粒径の20%以下であることを特徴とするマ
    グネタイト結晶ナノ粒子。
  2. 【請求項2】 表面修飾分子が、アミノ基、カルボキシ
    ル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、ホスホン酸
    基及びホスフィン酸基のいずれかの結合生成官能基を分
    子構造中に有するものである、請求項1に記載のマグネ
    タイト結晶ナノ粒子。
  3. 【請求項3】 表面修飾分子が炭素数3〜18の炭化水
    素基をその分子構造中に有するものである、請求項1又
    は2に記載のマグネタイト結晶ナノ粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のマグネ
    タイト結晶ナノ粒子を含有する高分子組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のマグネ
    タイト結晶ナノ粒子を含有する塗布液組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載のマグネ
    タイト結晶ナノ粒子を含有する薄膜状成形体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の薄膜状成形体を使用す
    る磁気記録媒体。
JP2001308728A 2001-10-04 2001-10-04 マグネタイト結晶ナノ粒子 Pending JP2003112925A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308728A JP2003112925A (ja) 2001-10-04 2001-10-04 マグネタイト結晶ナノ粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308728A JP2003112925A (ja) 2001-10-04 2001-10-04 マグネタイト結晶ナノ粒子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003112925A true JP2003112925A (ja) 2003-04-18

Family

ID=19127989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001308728A Pending JP2003112925A (ja) 2001-10-04 2001-10-04 マグネタイト結晶ナノ粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003112925A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1657219A2 (en) 2004-11-05 2006-05-17 Toda Kogyo Corporation Nanostructural substance
JP2006248872A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Nisshin Ferrite Kk 金属化合物粉末および製造法
WO2011062217A1 (ja) 2009-11-20 2011-05-26 戸田工業株式会社 磁性酸化鉄微粒子粉末、磁性粒子含有水分散体およびその製造方法
JP2012232893A (ja) * 2012-06-28 2012-11-29 Tokyo Institute Of Technology フェライト微粒子の製造方法、フェライト微粒子、及びフェライト微粒子の製造装置
JP2014160531A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Hgst Netherlands B V ポリマー材料中に埋め込まれたナノ粒子から形成されたテンプレート層を備えた垂直磁気記録ディスク
JP2014160530A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Hgst Netherlands B V ポリマー材料中に埋め込まれたナノ粒子から形成されたテンプレート層を備えた垂直磁気記録ディスクの製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1657219A2 (en) 2004-11-05 2006-05-17 Toda Kogyo Corporation Nanostructural substance
JP2006248872A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Nisshin Ferrite Kk 金属化合物粉末および製造法
WO2011062217A1 (ja) 2009-11-20 2011-05-26 戸田工業株式会社 磁性酸化鉄微粒子粉末、磁性粒子含有水分散体およびその製造方法
US9127168B2 (en) 2009-11-20 2015-09-08 Toda Kogyo Corporation Magnetic iron oxide fine particles, and magnetic particle-containing water dispersion and process for producing the same
JP2012232893A (ja) * 2012-06-28 2012-11-29 Tokyo Institute Of Technology フェライト微粒子の製造方法、フェライト微粒子、及びフェライト微粒子の製造装置
JP2014160531A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Hgst Netherlands B V ポリマー材料中に埋め込まれたナノ粒子から形成されたテンプレート層を備えた垂直磁気記録ディスク
JP2014160530A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Hgst Netherlands B V ポリマー材料中に埋め込まれたナノ粒子から形成されたテンプレート層を備えた垂直磁気記録ディスクの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1425322B1 (de) Formkörper aus kern-mantel-partikeln
KR100991394B1 (ko) 분말 집괴로부터 나노입자, 특히 나노입자 복합체의 제조
TWI616231B (zh) Dispersant and dispersion composition
JP5419081B2 (ja) 熱可塑性複合材料
CN105017742A (zh) 石墨烯色母粒
JP2001527108A (ja) 隔離して分散させられているナノ・スケールの固形物粒子を含有するポリマー、このようなポリマーの製造法並びにその用途
US9359483B2 (en) Hybrid carbon black, coating composition and shielding material employing the same
TW200526726A (en) Process for the production of coated, finely particulate inorganic solids and their use
WO2020227093A1 (en) 3-d printed devices formed with magnetic inks and methods of making graded index structures
WO2006080319A1 (ja) 金属超微粒子含有樹脂組成物及び該組成物の製造方法
JP2003112925A (ja) マグネタイト結晶ナノ粒子
DE10357679A1 (de) Effektfarbmittel enthaltend Kern-Mantel-Partikel
WO2005010100A1 (ja) 超微粒子含有樹脂組成物
WO2013115165A1 (ja) 複合凝集樹脂粒子および該粒子を含有する組成物
JP4964466B2 (ja) 球状複合組成物および球状複合組成物の製造方法
JP5104304B2 (ja) カーボンブラックを含有した組成物、着色用組成物及び導電性組成物
EP2581405A1 (en) Copolymer nanocomposite
CN104193922B (zh) 一种水性接枝改性炭黑及其制备方法
Fang et al. Synthesis of poly (butyl acrylate)—laponite nanocomposite nanoparticles for improving the impact strength of poly (lactic acid)
JPS5819733A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
TWI582154B (zh) Composite agglomerated resin particles and compositions containing the particles
CN107022220B (zh) 复合聚集树脂颗粒群、以及该颗粒群的制造方法和含有该颗粒群的组合物
JP5061665B2 (ja) マスターバッチとその製造方法、及びこのマスターバッチを用いた成形体並びに該成形体を用いた積層体
KR20170078009A (ko) 보안잉크용 자성 입자 및 이를 포함하는 보안잉크
WO2021039224A1 (ja) 複合粒子、樹脂、複合粒子の製造方法および樹脂の製造方法