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JP2003105063A - エポキシ系樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

エポキシ系樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置

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JP2003105063A
JP2003105063A JP2001298518A JP2001298518A JP2003105063A JP 2003105063 A JP2003105063 A JP 2003105063A JP 2001298518 A JP2001298518 A JP 2001298518A JP 2001298518 A JP2001298518 A JP 2001298518A JP 2003105063 A JP2003105063 A JP 2003105063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
filler
curing agent
chemical formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001298518A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Shimizu
宙夫 清水
Shinya Katsuta
真也 勝田
Shuichi Shintani
修一 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001298518A priority Critical patent/JP2003105063A/ja
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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】リフロー時の耐クラック性や密着性、特に銀メ
ッキに対する密着性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供
すること。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び充
填材(C)からなるエポキシ系樹脂組成物であって、硬
化剤(B)が化学式(I)あるいは化学式(II)で表さ
れるフェノール化合物を含有することを特徴とするエポ
キシ系樹脂組成物。さらには、充填材(C)の含有量が
80〜96重量%であることを特徴とするエポキシ系樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性および信頼
性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポキシ系樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置などの電子回路部品の封止方
法として、従来より金属やセラミックスによるハーメッ
チックシールとフェノール化合物、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されており、一般
にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹脂と呼ん
でいる。その中でも、経済性、生産性、物性のバランス
の点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛んに行わ
れている。そして、エポキシ樹脂による封止方法は、エ
ポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組成物を用
い、半導体素子を金型にセットしてトランスファー成型
法などにより封止する方法が一般的に行われている。
【0003】半導体封止用エポキシ系樹脂組成物に要求
される特性としては、信頼性および成形性などがあり、
信頼性としては半田耐熱性、高温信頼性、耐熱信頼性、
耐湿性などが、成形性としては流動性、熱時硬度、バリ
などがあげられる。
【0004】最近はプリント基板への半導体装置パッケ
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、半田耐熱性、高温信頼性、耐熱信頼性などの信頼
性が今後ますます重要となってきている。
【0005】表面実装においては、通常半田リフローに
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを乗せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させるため、半
導体装置パッケージ全体が高温にさらされる。このとき
封止樹脂組成物とパッケージ内部のリードフレーム、半
導体チップなどの各部材間に熱応力等のストレスがかか
り、そのため、封止樹脂組成物の密着性が悪いと封止材
とパッケージ内の部材との間に剥離が発生し、さらにそ
の剥離を起点としてクラックが発生したり、剥離部分に
水分が析出し、半導体の信頼性を低下させる。従って半
導体用封止樹脂組成物において部材との密着性は非常に
重要となるが、この剥離はフレームの銀メッキ部分か
ら、より発生しやすい。これは従来から用いられている
42アロイや銅と比較して、銀メッキ部分の方が樹脂と
の接着性に劣るからである。従って剥離の発生要因であ
る銀メッキ部分との接着性を向上させることは非常に重
要である。
【0006】更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいる。鉛フリー半
田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がることに
なり半導体用封止樹脂組成物にはこれまで以上の密着性
が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、半導
体パッケージ部材、特に銀メッキとの密着性が高く、リ
フロー時の耐クラック性などの信頼性に優れた樹脂組成
物を提供することにより、より高温のリフロー温度に対
応した樹脂封止半導体を可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、主として次の構成を有する。すなわち、
「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び充填材(C)
からなるエポキシ系樹脂組成物であって、硬化剤(B)
が下記化学式(I)あるいは化学式(II)で表される繰
り返し単位を有するフェノール化合物(b)を含有する
ことを特徴とするエポキシ系樹脂組成物。
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】 」である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
【0012】本発明のエポキシ系樹脂組成物は、エポキ
シ樹脂(A)、硬化剤(B)および充填材(C)を含有
する。
【0013】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は1分
子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に限
定されず、これらの具体例としては、たとえばクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニ
ル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、線状脂肪族型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、
ハロゲン化エポキシ樹脂およびスピロ環含有エポキシ樹
脂などがあげられる。
【0014】その中でも、リードフレーム部材に対する
密着性の良い、化学式(III)で表されるビフェニル型
エポキシや、化学式(IV)で表されるビスフェノール型
エポキシが好ましい。
【0015】
【化7】 (式中、R1〜R4は、水素原子またはメチル基を示
す。)
【0016】
【化8】 (式中、R5〜R10は、水素原子またはメチル基を示
す。) 用途によっては2種以上のエポキシ樹脂を併用しても良
いが、半導体装置封止用としては密着性の点からビフェ
ニル型エポキシやビスフェノール型エポキシを単体ある
いは併せて、全エポキシ樹脂(A)中に50重量%以上
含むことが好ましい。
【0017】エポキシ樹脂(A)の添加量は通常、組成
物全体に対して5.0〜10.0重量%である。
【0018】本発明における硬化剤(B)は、化学式
(I)あるいは化学式(II)で表される繰り返し単位を
有するフェノール化合物(b)を必須成分とする。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】 化学式(I)あるいは化学式(II)で表される繰り返し
単位を有するフェノール化合物(b)を使用することに
より封止樹脂の半導体パッケージ部材との接着性が向上
し、耐クラック性能が大幅に向上する。
【0021】化学式(I)や化学式(II)で表される繰
り返し単位を有するフェノール化合物の具体例としては
以下の化学式(V)のようなフェノール化合物があげら
れる。化合物の数平均平均分子量は0.2≦m+n≦3.
0程度が好ましい。
【0022】
【化11】 (m、nは0あるいは1以上の整数であり、m+n≧1) フェノール化合物(b)の好ましい配合量は、硬化剤
(B)全量に対して30〜100重量%であり、さらに
好ましくは50〜100重量%である。
【0023】硬化剤(B)は、用途によっては2種類以
上の硬化剤を併用しても良いが、その種類はエポキシ樹
脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定さ
れず、それら併用され得る硬化剤の具体例としては、例
えばフェノールノボラック、クレゾールノボラックなど
のノボラック樹脂、ビスフェノールAなどのビスフェノ
ール化合物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロ
メリット酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホンなどの芳香族アミンなどがあげられる。なかで
も、半導体装置封止用としては、耐熱性、耐湿性および
保存性に優れる点から、フェノール性水酸基を有する硬
化剤が好ましい。フェノール性水酸基を有する硬化剤の
具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾー
ルノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂などのノ
ボラック樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1,2−トリス(ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,3−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、
テルペンとフェノールの縮合化合物、ジシクロペンタジ
エン骨格含有フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹
脂、ビフェニル骨格含有フェノール樹脂、ナフトールア
ラルキル樹脂などがあげられる。
【0024】硬化剤(B)の全エポキシ樹脂組成物に対
する含有量は通常2.5〜10重量%であり、エポキシ
樹脂(A)と硬化剤(B)の配合比は官能基数で通常
1.5〜0.5である。
【0025】また、本発明においてエポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いても良い。硬化触媒は硬化反応を促進するものであれ
ば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などの3級アミン化合物およびそれらの塩、ジルコ
ニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプロポキ
シド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウ
ム、トリ(アセチルアセトナト)アルミニウムなどの有
機金属化合物およびトリフェニルホスフィン、トリメチ
ルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホス
フィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ
(ノニルフェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化
合物およびそれらの塩などがあげられる。
【0026】これらの硬化触媒は、用途によっては2種
以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が望ましい。
【0027】本発明における充填材(C)の種類は、球
状の溶融シリカ(c)が好ましく、その割合が充填材
(C)全体に対して80重量%以上であることが好まし
い。一般に充填材(C)の割合が大きくなるにつれて流
動性などの成形性は悪化するが、球状の溶融シリカ
(c)を使用することにより流動性の悪化をより抑える
ことができる。球状溶融シリカ(c)の粒径については
平均粒径(メジアン径)が20μm以下であることが好
ましい。
【0028】充填材(C)の割合は全樹脂組成物中で8
0〜96重量%であることが好ましい。更に、半田リフ
ローの温度が260℃になるような“鉛フリー半田”に
も対応が可能になることから、充填材(C)の割合が8
5重量%以上96重量%以下にすることがより好まし
い。このように樹脂組成物全体における無機物の割合が
高くすれば、難燃性が高くなり、従来使用されていた難
燃剤を使用しなくても難燃性を維持することができる。
このことにより、従来から難燃剤として使用してきたハ
ロゲン成分を樹脂組成物に添加する必要がなくなり、環
境保護の点で好ましい。
【0029】用途によっては2種類以上の充填材を併用
することができ、併用する充填材としては、無機質充填
材が好ましく、具体的には溶融シリカ、結晶性シリカ、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネ
シア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタ
ン、アスベスト、ガラス繊維などがあげられる。これら
併用する充填材の形状や平均粒径はとくに限定されない
が、流動性、成形性の点から球状が好ましく、また平均
粒径は20μm以下であることが好ましい。
【0030】本発明において、信頼性を向上させる目的
でシランカップリング剤(D)を添加することが好まし
い。シランカップリング剤(D)としては、公知のシラ
ンカップリング剤を用いることができる。その具体例と
してはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどがあ
げられ、用途によっては2種類以上を添加してもよい。
【0031】シランカップリング剤(D)の添加量は、
成形性と信頼性の点から通常、充填材100重量部に対
して0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部、
特に好ましくは0.3〜1.5重量部である。シランカ
ップリング剤(D)は他の成分と一緒に混合することに
より添加することができるが、本発明においては充填材
(C)をシランカップリング剤(D)であらかじめ表面
処理することが、信頼性、接着性、流動性の向上の点で
好ましい。
【0032】本発明のエポキシ系樹脂組成物には、カー
ボンブラック、酸化鉄などの着色剤、シリコーンゴム、
スチレン系ブロック共重合体、オレフィン系重合体、変
性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどのエラス
トマー、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂、チタネート
カップリング剤などのカップリング剤、長鎖脂肪酸、長
鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸
のアミド、パラフィンワックスなどの離型剤および有機
過酸化物など架橋剤を任意に添加することができる。
【0033】本発明のエポキシ系樹脂組成物は溶融混練
によって製造することが好ましい。具体的には、原料を
ミキサー等である程度混合し、この混合した原料につい
てたとえばバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単
軸もしくは二軸の押出機およびコニーダーなどの公知の
混練方法を用いて60〜140℃の温度範囲で溶融混練
することにより、製造される。このエポキシ系樹脂組成
物は通常粉末またはタブレット状態から、成形によって
半導体封止に供される。半導体素子を封止する方法とし
ては、低圧トランスファー成形法が一般的であるがイン
ジェクション成形法や圧縮成形法も可能である。成形条
件としては、たとえばエポキシ樹脂組成物を成形温度1
50℃〜200℃、成形圧力5〜15MPa、成形時間
30〜300秒で成形し、エポキシ樹脂組成物の硬化物
とすることによって半導体装置が製造される。また、必
要に応じて上記成形物を100〜200℃で2〜15時
間、追加加熱処理も行われる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 [実施例1〜7、比較例1〜5]本発明で使用した原材料
は以下の通りである。 〈エポキシ樹脂I〉下記化学式(IV)で表されるビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ等量192)
【0035】
【化12】
【0036】〈エポキシ樹脂II〉4,4’−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テト
ラメチルビフェニル(エポキシ等量193) 〈エポキシ樹脂III〉o−クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量194) 〈硬化剤I〉下記化学式(V)で表されるフェノール化
合物(ジャパンエポキシレジン社製YLH1021、水酸基当
量150、ICI粘度(150℃)240mPa・s)
【0037】
【化13】 (m、nは0あるいは1以上の整数であり、m+n≧1)
【0038】〈硬化剤II〉水酸基当量が108のフェノ
ールノボラック樹脂 〈硬化剤III〉水酸基当量が175のフェノールアラル
キル樹脂 〈無機質充填材〉平均粒径が約10μmの非晶性球状溶
融シリカ 〈シランカップリング剤〉N−フェニルアミノプロピル
トリメトキシシラン(配合量は同一で樹脂組成物に対し
0.5重量%)(シランカップリング剤は前もって無機
充填材と混合しておいた。) 〈硬化促進剤〉トリフェニルホスフィン 〈着色剤〉カーボンブラック(配合量は同一で樹脂組成
物に対し0.2重量%) 〈離型剤〉カルナバワックス(配合量は同一で樹脂組成
物に対し0.3重量%)
【0039】各成分を、表1に示した組成比で、ミキサ
ーによりドライブレンドした。これを、ロール表面温度
90℃のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、
冷却、粉砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を製
造した。シランカップリング剤、カーボンブラック、カ
ルナバワックスの組成物への配合量は一律のため、表か
らは省略した。なお、表中の数字は重量%を表す。
【0040】次に、この樹脂組成物を用いて、低圧トラ
ンスファー成形法により175℃、キュアータイム90
秒間の条件で、表面に窒化膜処理をした模擬素子を搭載
したチップサイズ10×10mmの176pinLQF
P(外形:24×24×1.4mm、フレーム材料:
銅、リードフレーム部:銀メッキ)を成形し、175
℃、4時間の条件でポストキュアーして下記の物性測定
法により各樹脂組成物の物性を評価した。なお、ポスト
キュアーは175℃、4時間とした。
【0041】耐クラック性:上記176pinLQFP
を20個成形し、ポストキュアー後、85℃/60%R
Hで168時間加湿後、最高温度260℃のIRリフロ
ー炉で2分間加熱処理し、目視により外部クラックの発
生したパッケージ数を調べた。
【0042】密着性:上記176pinLQFPを20
個成形し、ポストキュアー後、85℃/60%RHで1
68時間加湿後、最高温度260℃のIRリフロー炉で
2分間加熱処理したのち、リードフレームのチップ表面
および銀メッキ部の剥離状況を超音波探傷器(日立建機
(株)製 「mi−scope10」)で観測し、それ
ぞれについて剥離の発生したパッケージ数を調べた。 表1〜2に評価結果を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1に見られるように本発明のエポキシ系
樹脂組成物は耐クラック性、密着性に優れている。これ
に対して、化学式(I)で表されるフェノール化合物を
含有しない比較例では密着性・耐クラック性が劣ってい
る。このように、特定のフェノール系硬化剤を添加する
事によって十分な性能が発揮されることが分かる。
【0046】
【発明の効果】本発明のエポキシ系樹脂組成物は、硬化
剤(B)として化学式(I)あるいは化学式(II)で表
される繰り返し単位を有するフェノール化合物(b)を
使用することにより、耐クラック性、密着性に優れたエ
ポキシ封止材が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 CD001 CD051 DJ016 EX007 FA086 FD016 4J036 DB10 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EA03 EB03 EB06 EB13 EC05 EC09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び充
    填材(C)からなるエポキシ系樹脂組成物であって、硬
    化剤(B)が下記化学式(I)あるいは下記化学式(I
    I)で表される繰り返し単位を有するフェノール化合物
    (b)を含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成
    物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】充填材(C)の含有量が80〜96重量%
    であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ系樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】充填材(C)が球状の溶融シリカ(c)を
    50〜100重量%含有することを特徴とする請求項1
    または2のいずれかに記載のエポキシ系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ樹脂(A)が下記化学式(III)
    で表されるエポキシ化合物を含有することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ系樹脂組成
    物。 【化3】 (式中、R1〜R4は、水素原子またはメチル基を示
    す。)
  5. 【請求項5】エポキシ樹脂(A)が下記化学式(IV)で
    表されるエポキシ化合物を含有することを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ系樹脂組成物。 【化4】 (式中、R5〜R10は、水素原子またはメチル基を示
    す。)
  6. 【請求項6】シランカップリング剤(D)を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のエポキシ
    系樹脂組成物
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ
    系樹脂組成物の硬化物によって封止されたことを特徴と
    する半導体装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012029785A1 (ja) * 2010-08-31 2012-03-08 富士フイルム株式会社 感光性組成物、並びに、感光性フィルム、永久パターン、永久パターン形成方法、及びプリント基板

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WO2012029785A1 (ja) * 2010-08-31 2012-03-08 富士フイルム株式会社 感光性組成物、並びに、感光性フィルム、永久パターン、永久パターン形成方法、及びプリント基板

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