JP2003089768A - 絶縁性薄膜製造用の塗布組成物 - Google Patents
絶縁性薄膜製造用の塗布組成物Info
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Abstract
素子の銅配線工程におけるCMP工程に十分耐える機械
的強度を有し、かつビア形成時の汚染ガス発生量の少な
い、多孔性シリカ薄膜を提供する。 【解決手段】 4官能性のアルコキシシランに由来する
珪素原子に対して1および/または2官能性のアルコキ
シシランに由来する珪素原子を特定量含むシリカ前駆体
と、ブロックコポリマーと、酸触媒および溶媒とを包含
することを特徴とする絶縁性薄膜製造用の塗布組成物。
Description
十分に低く、かつ機械的強度が極めて高い絶縁性薄膜を
提供することが可能な塗布組成物に関する。
れた特性を有するために、構造材料、触媒担体、光学材
料などに幅広く用いられている。例えば近年、多孔性の
シリカは誘電率を低くできる、という点から期待を集め
ている。LSIをはじめとする半導体素子の多層配線構
造体用の絶縁薄膜素材としては、従来緻密なシリカ膜が
一般的に用いられてきた。
一途をたどっており、これに伴って基板上の隣接する配
線間の距離が狭まっている。このとき、絶縁体の誘電率
が高いと配線間の静電容量が増大し、その結果配線を通
じて伝達される電気信号の遅延が顕著となるため、問題
となっている。このような問題を解決するため、多層配
線構造体用の絶縁膜の素材として、誘電率のより低い物
質が強く求められている。一方、配線材料として、従来
のアルミニウムに代わって、より低抵抗な銅が使われ始
めていることも誘電率のより低い物質が求められる理由
となっている。
(WO)第99/03926号パンフレットには一般的
なアルコキシシランと有機ポリマーの混合系から、誘電
率が極めて低く、均一細孔および細孔分布を持った多孔
性のシリカを得ようとする方法が開示されている。また
特開平4−285081号公報には、アルコキシシラン
のゾル-ゲル反応を特定の有機ポリマーを共存させて行
い、均一な孔径を有する多孔性のシリカを得ようとする
方法が開示されている。
には2官能性および/または3官能性のアルコキシシラ
ンの仕込み量が4官能性のアルコキシシランの仕込み量
より多くなるように制御し、さらに有機ポリマーにブロ
ックコポリマーを用いることで、誘電率特性、吸水性に
優れ、かつ空隙サイズが小さい低密度膜を形成する方法
が開示されている。
が十分に低くかつ経時的に安定であり、かつCMP工程
に耐えるような、十分な機械的強度を有する多孔性シリ
カは得られていない状況にある。尚、本発明においてC
MP工程とは、エッチング加工により形成された絶縁薄
膜中の溝に配線となる銅を埋め込む場合に、絶縁薄膜上
の余分の銅を表面を研磨して平坦化する工程のことであ
る。この工程では、絶縁薄膜のみならず、該薄膜上のバ
リヤー薄膜(通常は絶縁薄膜上に数百〜数千Åの酸化ケ
イ素を堆積させる)の両方に、圧縮応力とシェア応力と
がかかるため、絶縁薄膜には機械的強度が必要とされ
る。
マー複合体から有機ポリマーを加熱により除去しようと
する場合、450℃以上の加熱温度が必要であることが
半導体素子製造プロセス上の大きな制約になっていた。
例えば、半導体素子製造プロセスにおいて金属配線の酸
化および結晶成長、熱ストレス等を考慮すると、加熱温
度の上限は400℃付近、かつ非酸化性の雰囲気が推奨
されている。しかし、この加熱条件では、上記のシリカ
/有機ポリマー複合体は大部分の有機ポリマーが残存、
またはチャー化してしまい、たとえば多層配線構造を作
成する場合、下層中に残存した有機ポリマー由来のガス
が下層から発生し上層の接着力低下や剥離を引き起こす
可能性がある。
機ポリマーを使用するという手段も検討されてはいる
が、熱的に有機ポリマーが鋭敏すぎて、取り扱いが著し
く危険であったり、ゾルゲル反応触媒によって分子量が
低下して成膜性が劣化したり、またシリカ前駆体との相
溶性が悪いために、塗布溶液中で沈殿を生じたり、成膜
時に分解/揮発して膜が緻密化するなどの問題が生じ、
多孔性シリカの作成は困難であった。
解決するものであって、多孔性の絶縁性シリカ薄膜の比
誘電率が低くて安定で、かつ機械的強度が高く、半導体
素子の銅配線工程におけるCMP工程に十分耐え、さら
にビア工程における分解ガスの発生の少ない、多孔性の
絶縁性シリカ薄膜製造用塗布組成物を提供するものであ
る。
く、鋭意検討を重ねた結果、絶縁性薄膜製造用塗布組成
物中に含有される1官能性および/または2官能性のア
ルコキシシランおよびその加水分解物、重縮合物に由来
する珪素原子のモル数を4官能性のアルコキシランおよ
びその加水分解物、重縮合物に由来する珪素原子のモル
数より多くなるように制御したシリカ前駆体と、特定の
有機ポリマーと、特定の溶媒とを含有する絶縁性薄膜製
造用塗布組成物が上記課題を解決することを見出し本発
明を完成した。
性ならびに諸利益は、以下に述べる詳細な説明および請
求範囲の記載から明らかになる。即ち本発明は、 1、(A)下記一般式(1)で表されるアルコキシシラ
ンおよびその加水分解物、重縮合物のうち少なくともい
ずれか1種以上と、下記一般式(2)および/または一
般式(3)で表されるアルコキシシランおよびその加水
分解物、重縮合物のうち少なくともいずれか1種以上を
含有するシリカ前駆体であって、一般式(1)で表され
るアルコキシシランおよびその加水分解物、重縮合物に
由来する珪素原子と一般式(2)および/または一般式
(3)で表されるアルコキシシランおよびその加水分解
物、重縮合物に由来する珪素原子の合計に対する一般式
(2)および/または一般式(3)のそれらに由来する
珪素原子のモル分率が1〜50モル%であるシリカ前駆
体と、 Si(OR1)4 (1) R2 2(Si)(OR1)2 (2) R2 3(Si)(OR1) (3) (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ1価の有機基を表す) (B)直鎖状または分岐状の2元以上のブロックコポリ
マーを含有する有機ポリマーと、(C)アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒およびエステル系溶媒
の群から選ばれた少なくとも1種以上の溶媒と、を含有
することを特徴とする絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 2、1に記載の有機ポリマーが、少なくとも直鎖状また
は分岐状の2元以上のブロックコポリマーと末端基の少
なくとも一つがシリカ前駆体に対して化学的に不活性な
基である末端封鎖された有機ポリマーを含有することを
特徴とする1に記載の絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 3、該有機ポリマーが少なくとも1重量%以上の該ブロ
ックコポリマーを包含することを特徴とする1または2
に記載の絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 4、該絶縁性薄膜製造用塗布組成物が少なくとも一種類
の酸を含有することを特徴とする1〜3のいずれかに記
載の絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 5、1〜4のいずれかに記載の絶縁性薄膜製造用塗布組
成物を基板上に塗布した後に、シリカ前駆体がゲル化し
てシリカ/有機ポリマー複合体薄膜を得、引き続き該シ
リカ/有機ポリマー複合体薄膜から有機ポリマーを除去
して得られることを特徴とする多孔性の絶縁性シリカ薄
膜。 6、5記載の絶縁性シリカ薄膜を用いることを特徴とす
る配線構造体。 7、6記載の配線構造体を包含してなる半導体素子に関
する。
の一般式(4)で表されたものを主成分とした多孔質の
ものであることを特徴としている。 RxHySiOz (4) (Rは炭素数1〜8の直鎖状、分岐上および環状のアル
キル基、アリール基を表し、0≦x<2、0≦y<2、
0≦(x+y)<2、1<z≦2である)。また、本発
明において先記した一般式(1)であらわされるアルコ
キシシランにおいて、Si(OR1)4を4官能性のアル
コキシシランと言い、一般式(2)のR2 2(Si)(O
R1)2を2官能性のアルコキシシラン、一般式(3)の
R2 3(Si)(OR1)を1官能性のアルコキシシランと
する。そしてアルコキシシランが加水分解、重縮合して
その縮合率が約95%以上であるものを本発明ではシリ
カという。
布組成物(以下、塗布組成物と称する)について説明す
る。本発明に用いる塗布組成物はアルコキシシランおよ
びその加水分解物、重縮合物のうちいずれか1種以上を
含有するシリカ前駆体(A)と有機ポリマー(B)およ
び溶媒(C)とを主成分とする。先ず本発明において用
いるシリカ前駆体(A)について説明する。
のアルコキシシランおよびその加水分解物、重縮合物の
うちいずれか1種以上が、2官能性のアルコキシシラン
およびその加水分解物、重縮合物のうちいずれか1種以
上および/または1官能性のアルコキシシランおよびそ
の加水分解物、重縮合物のうちいずれか1種以上に対し
て特定の割合で含有することを特徴とする。まず、本発
明のシリカ前駆体(A)に用いることができる一般式
(1)で表される4官能性のアルコキシシラン、一般式
(2)で表される2官能性のアルコキシシラン、一般式
(3)で表される1官能性のアルコキシシランの具体的
な例を以下に記載する。
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキ
シ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ
(sec-ブトキシ)シラン、テトラ(tert-ブトキ
シ)シランなどが挙げられる。これら4官能性のアルコ
キシシランの中でも特に好ましいのがテトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシランである。
キシシランの具体的な例として、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ(n−プ
ロポキシ)シラン、ジメチルジ(i−プロポキシ)シラ
ン、ジメチルジ(n−ブトキシ)シラン、ジメチルジ
(sec-ブトキシ)シラン、ジメチルジ(tert-ブ
トキシシラン)、ジエチルジメトキシシラン、ジエチル
ジエトキシシラン、ジエチルジ(n−プロポキシ)シラ
ン、ジエチルジ(i−プロポキシ)シラン、ジエチルジ
(n−ブトキシ)シラン、ジエチルジ(sec-ブトキ
シ)シラン、ジエチルジ(tert-ブトキシシラ
ン)、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピル(n-
ブトキシ)シラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプ
ロピル(sec-ブトキシ)シラン、ジプロピルジ(n-
プロポキシ)シラン、ジプロピル(tert-ブトキシ)シ
ラン、ジプロピルジ(i-プロポキシ)シラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジ
フェニルジ(n−プロポキシ)シラン、ジフェニルジ
(i−プロポキシ)シラン、ジフェニルジ(n−ブトキ
シ)シラン、ジフェニルジ(sec-ブトキシ)シラ
ン、ジフェニルジ(tert-ブトキシシラン)、メチ
ルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシ
ラン、メチルエチルジ(n−プロポキシ)シラン、メチ
ルエチルジ(i−プロポキシ)シラン、メチルエチルジ
(n−ブトキシ)シラン、メチルエチルジ(sec-ブ
トキシ)シラン、メチルエチルジ(tert-ブトキシ
シラン)、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプ
ロピルジエトキシシラン、メチルプロピジ(n−プロポ
キシ)シラン、メチルプロピルジ(i−プロポキシ)シ
ラン、メチルプロピルジ(n−ブトキシ)シラン、メチ
ルプロピルジ(sec-ブトキシ)シラン、メチルプロ
ピルジ(tert-ブトキシシラン)、メチルフェニル
ジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、
メチルフェニルジ(n−プロポキシ)シラン、メチルフ
ェニルジ(i−プロポキシ)シラン、メチルフェニルジ
(n−ブトキシ)シラン、メチルフェニルジ(sec-
ブトキシ)シラン、メチルフェイルジ(tert-ブト
キシシラン)、エチルフェニルジメトキシシラン、エチ
ルフェニルジエトキシシラン、エチルフェニルジ(n−
プロポキシ)シラン、エチルフェニルジ(i−プロポキ
シ)シラン、エチルフェニルジ(n−ブトキシ)シラ
ン、エチルフェニルジ(sec-ブトキシ)シラン、エ
チルフェニルジ(tert-ブトキシシラン)、などの
ケイ素原子上に2個のアルキル基またはアリール基が結
合したアルキルシランなどがあげられる。
チルビニルジエトキシシラン、メチルビニルジ(n−プ
ロポキシ)シラン、メチルビニルジ(i−プロポキシ)
シラン、メチルビニルジ(n−ブトキシ)シラン、メチ
ルビニルジ(sec-ブトキシ)シラン、メチルビニル
ジ(tert-ブトキシシラン)、ジビニルジメトキシ
シラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ(n−
プロポキシ)シラン、ジビニルジ(i−プロポキシ)シ
ラン、ジビニルジ(n−ブトキシ)シラン、ジビニルジ
(sec-ブトキシ)シラン、ジビニルジ(tert-ブ
トキシシラン)、などケイ素原子上に1ないし2個のビ
ニル基が結合したアルキルシランなども好適である。
キシシランの具体例として、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、トリメチル(n−プロ
ポキシ)シラン、トリメチル(i−プロポキシ)シラ
ン、トリメチル(n−ブトキシ)シラン、トリメチル
(sec-ブトキシ)シラン、トリメチル(tert-ブ
トキシシラン)、トリエチルメトキシシラン、トリエチ
ルエトキシシラン、トリエチル(n−プロポキシ)シラ
ン、トリエチル(i−プロポキシ)シラン、トリエチル
(n−ブトキシ)シラン、トリエチル(sec-ブトキ
シ)シラン、トリエチル(tert-ブトキシシラ
ン)、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエト
キシシラン、トリプロピル(n−プロポキシ)シラン、
トリプロピル(i−プロポキシ)シラン、トリプロピル
(n−ブトキシ)シラン、トリプロピル(sec-ブト
キシ)シラン、トリプロピル(tert-ブトキシシラ
ン)、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエト
キシシラン、トリフェニル(n−プロポキシ)シラン、
トリフェニル(i−プロポキシ)シラン、トリフェニル
(n−ブトキシ)シラン、トリフェニル(sec-ブト
キシ)シラン、トリフェニル(tert-ブトキシシラ
ン)、メチルジエチルメトキシシラン、メチルジエチル
エトキシシラン、メチルジエチル(n−プロポキシ)シ
ラン、メチルジエチル(i−プロポキシ)シラン、メチ
ルジエチル(n−ブトキシ)シラン、メチルジエチル
(sec-ブトキシ)シラン、メチルジエチル(ter
t-ブトキシシラン)、メチルジプロピルメトキシシラ
ン、メチルジプロピルエトキシシラン、メチルジプロピ
ル(n−プロポキシ)シラン、メチルジプロピル(i−
プロポキシ)シラン、メチルジプロピル(n−ブトキ
シ)シラン、メチルジプロピル(sec-ブトキシ)シ
ラン、メチルジプロピル(tert-ブトキシシラ
ン)、メチルジフェニルメトキシシラン、メチルジフェ
ニルエトキシシラン、メチルジフェニル(n−プロポキ
シ)シラン、メチルジフェニル(i−プロポキシ)シラ
ン、メチルジフェニル(n−ブトキシ)シラン、メチル
ジフェニル(sec-ブトキシ)シラン、メチルジフェ
ニル(tert-ブトキシシラン)、エチルジメチルメ
トキシシラン、エチルジメチルエトキシシラン、エチル
ジメチル(n−プロポキシ)シラン、エチルジメチル
(i−プロポキシ)シラン、エチルジメチル(n−ブト
キシ)シラン、エチルジメチル(sec-ブトキシ)シ
ラン、エチルジメチル(tert-ブトキシシラン)、
エチルジプロピルメトキシシラン、エチルジプロピルエ
トキシシラン、エチルジプロピル(n−プロポキシ)シ
ラン、エチルジプロピル(i−プロポキシ)シラン、エ
チルジプロピル(n−ブトキシ)シラン、エチルジプロ
ピル(sec-ブトキシ)シラン、エチルジプロピル
(tert-ブトキシシラン)、エチルジフェニルメト
キシシラン、エチルジフェニルエトキシシラン、エチル
ジフェニル(n−プロポキシ)シラン、エチルジフェニ
ル(i−プロポキシ)シラン、エチルジフェニル(n−
ブトキシ)シラン、エチルジフェニル(sec-ブトキ
シ)シラン、エチルジフェニル(tert-ブトキシシ
ラン)、プロピルジメチルメトキシシラン、プロピルジ
メチルエトキシシラン、プロピルジメチル(n−プロポ
キシ)シラン、プロピルジメチル(i−プロポキシ)シ
ラン、プロピルジメチル(n−ブトキシ)シラン、プロ
ピルジメチル(sec-ブトキシ)シラン、プロピルジ
メチル(tert-ブトキシシラン)、プロピルジエチ
ルメトキシシラン、プロピルジエチルエトキシシラン、
プロピルジエチル(n−プロポキシ)シラン、プロピル
ジエチル(i−プロポキシ)シラン、プロピルジエチル
(n−ブトキシ)シラン、プロピルジエチル(sec-
ブトキシ)シラン、プロピルジエチル(tert-ブト
キシシラン)、プロピルジフェニルメトキシシラン、プ
ロピルジフェニルエトキシシラン、プロピルジフェニル
(n−プロポキシ)シラン、プロピルジフェニル(i−
プロポキシ)シラン、プロピルジフェニル(n−ブトキ
シ)シラン、プロピルジフェニル(sec-ブトキシ)
シラン、プロピルジフェニル(tert-ブトキシシラ
ン)フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチ
ルエトキシシラン、フェニルジメチル(n−プロポキ
シ)シラン、フェニルジメチル(i−プロポキシ)シラ
ン、フェニルジメチル(n−ブトキシ)シラン、フェニ
ルジメチル(sec-ブトキシ)シラン、フェニルジメ
チル(tert-ブトキシシラン)、フェニルジエチル
メトキシシラン、フェニルジエチルエトキシシラン、フ
ェニルジエチル(n−プロポキシ)シラン、フェニルジ
エチル(i−プロポキシ)シラン、フェニルジエチル
(n−ブトキシ)シラン、フェニルジエチル(sec-
ブトキシ)シラン、フェニルジエチル(tert-ブト
キシシラン)、フェニルジプロピルメトキシシラン、フ
ェニルジプロピルエトキシシラン、フェニルジプロピル
(n−プロポキシ)シラン、フェニルジプロピル(i−
プロポキシ)シラン、フェニルジプロピル(n−ブトキ
シ)シラン、フェニルジプロピル(sec-ブトキシ)
シラン、フェニルジプロピル(tert-ブトキシシラ
ン)などが挙げられる。
が結合したアルキルシランなども好適である。具体的に
は、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシ
ラン、トリビニル(n−プロポキシ)シラン、トリビニ
ル(i−プロポキシ)シラン、トリビニル(n−ブトキ
シ)シラン、トリビニル(sec-ブトキシ)シラン、
トリビニル(tert-ブトキシシラン)、ビニルジメ
チルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、
ビニルジメチル(n−プロポキシ)シラン、ビニルジメ
チル(i−プロポキシ)シラン、ビニルジメチル(n−
ブトキシ)シラン、ビニルジメチル(sec-ブトキ
シ)シラン、ビニルジメチル(tert-ブトキシシラ
ン)、ビニルジエチルメトキシシラン、ビニルジエチル
エトキシシラン、ビニルジエチル(n−プロポキシ)シ
ラン、ビニルジエチル(i−プロポキシ)シラン、ビニ
ルジエチル(n−ブトキシ)シラン、ビニルジエチル
(sec-ブトキシ)シラン、ビニルジエチル(ter
t-ブトキシシラン)、ビニルジプロピルメトキシシラ
ン、ビニルジプロピルエトキシシラン、ビニルジプロピ
ル(n−プロポキシ)シラン、ビニルジプロピル(i−
プロポキシ)シラン、ビニルジプロピル(n−ブトキ
シ)シラン、ビニルジプロピル(sec-ブトキシ)シ
ラン、ビニルジプロピル(tert-ブトキシシラン)
などが挙げられる。
キシシランとして、先述したようなアルコキシシランが
用いられるが、その中でより好ましいのが、トリメチル
メトキシシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエ
チルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリ
プロピルメトキシシラン、トリプロピルメトキシシラ
ン、トリプロピルエトキシシラン、トリフェニルメトキ
シシラン、トリフェニルエトキシシラン、フェニルジメ
チルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラ
ン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニルメチ
ルエトキシシランなどのアルキルシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチル
エチルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシ
ラン、エチルフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル
エチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシ
ラン、エチルフェニルジメトキシシランなどのが挙げら
れる。
エトキシシラン、エチルジメトキシシラン、エチルジエ
トキシシラン、プロピルジメトキシシラン、プロピルジ
エトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニル
ジエトキシシランなどのケイ素原子に直接水素原子が結
合したものも用いることもできる。これらの中で特に好
ましいアルコキシシランとして、トリメチルエトキシシ
ラン、トリエチルエトキシシラン、トリプロピルエトキ
シシラン、トリフェニルエトキシシラン、フェニルジメ
チルエトキシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシ
ラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルエチルジエ
トキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、エチ
ルフェニルジエトキシシランが挙げられる。
タン、ビス(エトキシジフェニルシリル)メタン、ビス
(エトキシジメチルシリル)エタン、ビス(エトキシジ
フェニルシリル)エタ ン、1,3-ビス (エトキシジ
メチルシリル)プロパン、1,3-ビス (エトキシジフ
ェニルシリル)プロパン、3-ジエトキシ-1,1,3,
3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジエトキシ -
1,1,3,3-テトラフェニルジシロキサン、1,2-
ジエトキシ-1,1,2,2-テトラメチルジシラン、
1,2-ジエトキシ -1,1,2,2-テトラフェニルジ
シランなどを用いてもよい。
シシランおよびその加水分解、重縮合したものを少なく
とも1種以上含んでいる。加水分解物には部分加水分解
物も含まれる。例えば、シリカ前駆体(A)に用いられ
る4官能性のアルコキシシランの場合、4つのアルコキ
シのすべてが加水分解されている必要はなく、例えば1
個だけが加水分解されているもの、2個以上が加水分解
されているもの、あるいはこれらの混合物が存在してい
てもかまわない。また、本発明におけるシリカ前駆体
(A)に含有される重縮合物とは、シリカ前駆体(A)
の加水分解物のシラノール基が縮合してSi-O-Si結
合を形成したものであるが、シラノール基がすべて縮合
している必要はなく、一部のシラノール基が縮合したも
の、縮合の程度が異なっているものの混合物などを表
す。
で表される4官能性のアルコキシシランおよびその加水
分解物、重縮合物に由来する珪素原子と一般式(2)お
よび/または(3)で表される1官能性および/または
2官能性のアルコキシシランおよびその加水分解物、重
縮合物に由来する珪素原子との合計に対して、一般式
(2)および/または(3)で表される1官能性および
/または2官能性のアルコキシシランおよびその加水分
解物、重縮合物に由来する珪素原子のモル比が1〜50
モル%であることを特徴とする(以下、アルコキシシラ
ン及びその加水分解物、重縮合物をアルコキシシラン等
と称する)。好ましくは5〜30モル%、より好ましく
は10〜30モル%である。1官能性および/または2
官能性のアルコキシシラン等に由来する珪素原子が1モ
ル%未満では薄膜の比誘電率が下がらないし、一方50
モル%を超えると薄膜の機械強度が低下してしまうので
好ましくない。
シシランを用いる代わりに3官能性のアルコキシシラン
を用いることも可能であるが、薄膜の機械強度の点から
1官能性、2官能性のアルコキシシランを用いることが
好ましい。本発明では上記のようにシリカ前駆体を制御
することと、後述する特定の有機ポリマー、さらには酸
との組み合わせによって、比誘電率が著しく低く、モジ
ュラスが高く、かつ、分解ガス発生のすくない多孔性シ
リカ薄膜が得られる。
有量は全固形分濃度として表すことができる。後述する
ように、目的とする絶縁性薄膜の膜厚にもよるが全固形
分濃度は2〜30重量%が好ましく、保存安定性にも優
れる。次に本発明における有機ポリマー(B)について
説明する。まず本発明で用いることができる有機ポリマ
ーのうち、ブロックコポリマーについて説明するが、こ
の有機ポリマーは後述するような加熱焼成によって塗膜
が多孔性のシリカ薄膜に変換する場合に、熱分解温度が
低く、かつシリカ前駆体およびシリカとの相溶性が適度
に良好な、直鎖状または分岐状の2元以上のブロックコ
ポリマーで、ブロック部が炭素数1〜8の直鎖状および
環状のオキシアルキレン基を繰り返し単位とする有機ポ
リマーであり、該ブロックコポリマー単位を1本のポリ
マー鎖中に60重量%以上含むものである。
本発明で使用するブロックコポリマーが、シリカ前駆体
およびシリカとの親和性が良好なもののことを言う。両
者の親和性が適度に良好であると、シリカ前駆体とポリ
マー間での相分離状態が制御され、その後の工程でブロ
ックコポリマーがシリカから抜き去られて多孔体が形成
される場合に極端に大きなまたは小さな孔径を持つ孔が
なく、孔径が均一になるので、得られた薄膜の表面平滑
性がさらに向上するし、また機械強度も高くなる。
リエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコールポリブチレングリコールのような2
元ブロックコポリマー、さらにポリエチレングリコール
ポリプロピレングリコールポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリブチ
レングリコールポリエチレングリコールなどの直鎖状の
3元ブロックコポリマーのようなポリエーテルブロック
コポリマーが挙げられる。
ペンタエリスリトール、ペンチトール、ペントース、ヘ
キシトール、ヘキソース、ヘプトースなどに代表される
糖鎖に含まれるヒドロキシル基のうちの少なくとも3つ
とポリマー鎖が結合した構造、及び/又はヒドロキシル
酸に含まれるヒドロキシル基とカルボキシル基のうち少
なくとも3つがブロックコポリマー鎖が結合した構造で
あることが好ましい。具体的には分岐状のグリセロール
ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、エ
リスリトールポリエチレングリコールポリプロピレング
リコールポリエチレングリコールなどが含まれる。
鎖の具体的な例としては、ソルビトール、マンニトー
ル、キシリトール、スレイトール、マルチトール、アラ
ビトール、ラクチトール、アドニトール、セロビトー
ル、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトー
ス、マンノース、ガラクトース、エリスロース、キシル
ロース、アルロース、リボース、ソルボース、キシロー
ス、アラビノース、イソマルトース、デキストロース、
グルコヘプトースなどが挙げられる。また、ヒドロキシ
ル酸の具体的な例としてはクエン酸、リンゴ酸、酒石
酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルコヘプトン酸、グ
ルコオクタン酸、スレオニン酸、サッカリン酸、ガラク
トン酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、グリセリン
酸、ヒドロキシコハク酸などが挙げられる。
ルにアルキレンオキサイドを付加重合させた直鎖状の高
級脂肪族/アルキレンオキサイドブロックコポリマーも
使用することが可能である。具体的にはポリオキシエチ
レンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシプロピレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シプロピレンステアリルエーテルなどが挙がられる。
定されないが水酸基はじめ、直鎖状および環状のアルキ
ルエーテル基、アルキルエステル基、アルキルアミド
基、アルキルカーボネート基、ウレタン基およびトリア
ルキルシリル基変性された基であることが好ましい。本
発明の塗布組成物中のブロックコポリマーの量は、以下
に述べるブロックコポリマー以外の有機ポリマーを含む
ポリマー全量に対して1重量%以上含まれると、本発明
の効果の一つである多孔性シリカ薄膜の吸湿性が著しく
抑制され、きわめて低い比誘電率が達成される。1重量
%未満であると、本発明の効果が発現されない。より好
ましい含有量は5重量%以上である。さらに好ましくは
10重量%以上である。
は、上記ブロックコポリマー以外に、含有されるポリマ
ーがポリマー末端基の少なくとも一つの末端基がシリカ
前駆体に対して化学的に不活性な基を有するポリマーで
あるとより効果を奏する。即ちこのポリマーをブロック
コポリマーと併用することにより、シリカ/有機ポリマ
ー複合体薄膜から有機ポリマーがより容易に除去され
る。以下に本発明に用いることができるポリマー末端基
の少なくとも一つの末端基がシリカ前駆体に対して化学
的に不活性な基を有するポリマーについて説明する。
〜8の直鎖状、分岐状および環状のアルキルエーテル
基、アルキルエステル基およびアルキルアミド基、アル
キルカーボネート基があげられる。そして、ポリマーの
主鎖骨格構造は特別限定されることはないが、具体例と
してポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリアンハイドライド、ポリアミド、ポリウレタン、ポ
リウレア、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリア
クリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアクリロニ
トリル、ポリメタクリロニトリル、ポリオレフィン、ポ
リジエン、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポ
リビニルアミド、ポリビニルアミン、ポリビニルエステ
ル、ポリビニルアルコール、ポリハロゲン化ビニル、ポ
リハロゲン化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサ
ン、ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリイミン、ポリ
イミド、セルロース、およびこれらの誘導体を主なる構
成成分とするポリマーが挙げられる。
ーどうしの共重合体や、その他の任意のモノマーとの共
重合体を用いてもよい。また有機ポリマーは1種類でも
2種類以上を併用してもよい。上記のポリマーの中でも
好適に用いられるものは加熱焼成によって消失し多孔質
のケイ素酸化物に容易に変換する、脂肪族ポリエーテ
ル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカーボネート、脂
肪族ポリアンハイドライドを主なる構成成分とするもポ
リマーである。
リマーの混合であってもよい。またポリマーの主鎖は、
本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の任意の繰
り返し単位を有するポリマー鎖を含んでいてもよい。本
発明の脂肪族ポリエーテルの例として、主鎖がポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリイソ
ブチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、ポリペンタメチレングリ
コール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリジオキソ
ラン、ポリジオキセパンなどのアルキレングリコール類
で、そのすくなくとも一つの末端がアルキルエーテル、
アルキルエステル、アルキルアミド、アルキルカーボネ
ート化されたものをあげることができる。エーテル、エ
ステル、アミド、カーボネートのグループはポリマー末
端の繰り返し単位と直接化学結合していてもいいし、有
機基を介して結合していても構わない。
した例としては、上記アルキレングリコール類の少なく
とも一つの末端を例えばメチルエーテル、エチルエーテ
ル、プロピルエーテル、グリシジルエーテルなどでエー
テルとしたものが挙げられ、具体的には例えば、ポリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレング
リコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコール
ジメチルエーテル、ポリイソブチレングリコールジメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリ
エチレングリコールジブチルエーテル、ポリエチレング
リコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリエチレンポリプロピレング
リコールジメチルエーテル、グリセリンポリエチレング
リコールトリメチルエーテル、ペンタエリスリトールポ
リエチレングリールテトラメチルエーテル、ペンチトー
ルポリエチレングリコールペンタメチルエーテル、ソル
ビトールポリエチレングリコールヘキサメチルエーテル
などが特に好ましく用いられる。
ル類としては、上記アルキレングリコール類の少なくと
も一つの末端を例えば、酢酸エステル、プロピオン酸エ
ステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、
安息香酸エステルとしたものなどが挙げられる。また、
アルキレングリコール類の末端をカルボキシメチルエー
テル化し、この末端のカルボキシル基をアルキルエステ
ル化したものも好適に用いられる。
ルモノ酢酸エステル、ポリエチレングリコールジ酢酸エ
ステル、ポリプロピレングリコールモノ酢酸エステル、
ポリプロピレングリコールジ酢酸エステル、ポリエチレ
ングリコールジ安息香酸エステル、ポリエチレングリコ
ールジアクリル酸エステル、ポリエチレングリコールモ
ノメタクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジメ
タクリル酸エステル、ポリエチレングリコールビスカル
ボキシメチルエーテルジメチルエステル、ポリプロピレ
ングリコールビスカルボキシメチルエーテルジメチルエ
ステル、グリセリンポリエチレングリコールトリ酢酸エ
ステル、ペンタエリスリトールポリエチレングリコール
テトラ酢酸エステル、ペンチトールポリエチレングリコ
ールペンタ酢酸エステル、ソルビトールポリエチレング
リコールヘキサ酢酸エステルなどが好ましい例として挙
げられる。
類としては、上記のアルキレングリコール類の少なくと
も一つの末端をカルボキシメチルエーテル化し、そのあ
とでアミド化する方法、ヒドロキシ末端をアミノ基変性
したあとにアミド化する方法、などが挙げられ、具体的
には、ポリエチレングリコールビス(カルボキシメチル
エーテルジメチルアミド)、ポリプロピレングリコール
ビス(カルボキシメチルエーテルジメチルアミド)、ポ
リエチレングリコールビス(カルボキシメチルエーテル
ジエチルアミド)、グリセリンポリエチレングリコール
トリカルボキシメチルエーテルジメチルアミド、ペンタ
エリスリトールポリエチレングリコールテトラカルボキ
シメチルエーテルジメチルアミド、ペンチトールポリエ
チレングリコールペンタカルボキシメチルエーテルジメ
チルアミド、ソルビトールポリエチレングリコールヘキ
サカルボキシメチルエーテルジメチルアミドなどが好適
に用いられる。
族ポリエーテル類としては、例えば上記アルキレングリ
コール類の少なくとも一つの末端に、ホルミルエステル
基をつける方法が挙げられ、具体的には、ビスメトキシ
カルボニルオキシポリエチレングリコール、ビスエトキ
シカルボニルオキシポリエチレングリコール、ビスエト
キシカルボニルオキシポリプロピレングリコール、ビス
tert−ブトキシカルボニルオキシポリエチレングリ
コールなどが挙げられる。
リル基で変性した脂肪族ポリエーテル類も使用すること
ができる。トリアルキルシリル変性ではトリメチルシリ
ル変性が特に好ましく、これはトリメチルクロロシラン
やトリメチルクロロシリルアセトアミドまたはヘキサメ
チルジシラザンなどによって変性できる。脂肪族ポリエ
ステルの例としては、ポリグリコリド、ポリカプロラク
トン、ポリピバロラクトン等のヒドロキシカルボン酸の
重縮合物やラクトンの開環重合物、およびポリエチレン
オキサレート、ポリエチレンスクシネート、ポリエチレ
ンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレ
ンアジペート、ポリオキシジエチレンアジペート等のジ
カルボン酸とアルキレングリコールとの重縮合物、なら
びにエポキシドと酸無水物との開環共重合物であって、
該ポリマーの少なくとも一つの末端にアルキルエーテル
基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、アルキル
カーボネート基、ウレタン基さらにはトリアルキルシリ
ル基で変性されたものを挙げることができる。
鎖部分としてポリエチレンカーボネート、ポリプロピレ
ンカーボネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポ
リヘキサメチレンカーボネート等のポリカーボネートを
挙げることができ、該ポリマーの少なくとも一つの末端
にアルキルエーテル基、アルキルエステル基、アルキル
アミド基、アルキルカーボネート基、ウレタン基さらに
はトリアルキルシリル基で変性されたものを挙げること
ができる。
は、主鎖部分としてポリマロニルオキシド、ポリアジポ
イルオキシド、ポリピメロイルオキシド、ポリスベロイ
ルオキシド、ポリアゼラオイルオキシド、ポリセバコイ
ルオキシド等のジカルボン酸の重縮合物をあげることが
でき、該ポリマーの少なくとも一つの末端にアルキルエ
ーテル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、ア
ルキルカーボネート基、ウレタン基さらにはトリアルキ
ルシリル基で変性されたものを挙げることができる。
上のアルカンの同一炭素原子上に結合していない2個の
水素原子を、それぞれ水酸基に置換して得られる2価ア
ルコールを指す。またジカルボン酸とは蓚酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのカルボキ
シル基を2個有する有機酸を指す。また、本発明の末端
基はシリカ前駆体との相溶性が特に良好なので、ポリマ
ー形態として分岐ポリマーほうが分子内により多くの末
端基を有することが可能になり好ましい。分岐ポリマー
を使うと、相溶性が向上することにより、シリカ/有機
ポリマー複合体の均一性がさらに良好になり、その結
果、薄膜の表面がさらに向上するのでより好ましい。
ックコポリマーのように糖鎖に含まれるヒドロキシル基
のうちの少なくとも3つと結合した構造をとってもかま
わない。また、本発明では、分子内に少なくとも一つの
重合可能な官能基を有する有機ポリマーも用いることが
できる。このようなポリマーを用いると、理由は定かで
はないが、多孔性薄膜の強度が向上する。
リデン基、ビニレン基、グリシジル基、アリル基、アク
リレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メ
タクリルアミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、ハロゲン基な
どが挙げられる。これらの官能基はポリマーの主鎖中に
あっても末端にあっても側鎖にあってもよい。またポリ
マー鎖に直接結合していてもよいし、アルキレン基やエ
ーテル基などのスペーサーを介して結合していてもよ
い。同一のポリマー分子が1種類の能基を有していて
も、2種類以上の官能基を有していてもよい。上に挙げ
た官能基の中でも、ビニル基、ビニリデン基、ビニレン
基、グリシジル基、アリル基、アクリレート基、メタク
リレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が
好適に用いられる。
も1つの重合性官能基を有するものであれば、特別限定
されることなく、具体例としてポリエーテル、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリアンハイドライド、ポリ
アミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸、ポリメタ
クリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリ
ルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニト
リル、ポリオレフィン、ポリジエン、ポリビニルエーテ
ル、ポリビニルケトン、ポリビニルアミド、ポリビニル
アミン、ポリビニルエステル、ポリビニルアルコール、
ポリハロゲン化ビニル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリシロキサン、ポリスルフィド、ポリス
ルホン、ポリイミン、ポリイミド、セルロース、および
これらの誘導体を主なる構成成分とするポリマーが挙げ
られる。これらのポリマーの構成単位であるモノマーど
うしの共重合体や、その他の任意のモノマーとの共重合
体を用いてもよい。また有機ポリマーは1種類でも2種
類以上を併用してもよい。
ものはポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアンハイドライド、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリウレア、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エス
テル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、
ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニ
ルアミド、ポリビニルアミン、ポリビニルエステル、ポ
リビニルアルコール、ポリイミン、ポリイミドを主なる
構成成分とするものである。さらに、後述するように加
熱焼成によって多孔質ケイ素酸化物に変換する場合に
は、熱分解温度の低い脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリ
エステル、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族ポリアンハ
イドライドを主なる構成成分とするものを用いるのが特
に好ましい。
を有する有機ポリマーの基本骨格を更に具体的に示す。
なお、以下アルキレンとはメチレン、エチレン、プロピ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン、イソプロピリデン、1,2−ジメ
チルエチレン、2,2−ジメチルトリメチレンを指し、
アルキルとはC1〜C8のアルキル基およびフェニル
基、トリル基、アニシル基などのアリール基を指し、
(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレー
トの両方を指し、ジカルボン酸とは蓚酸、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの有機酸を指す。
アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリアルキレングリコールアルキルエーテ
ル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールビ
ニルエーテル、ポリアルキレングリコールジビニルエー
テル、ポリアルキレングリコールアルキルエーテルビニ
ルエーテル、ポリアルキレングリコールグリシジルエー
テル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリアルキレングリコールアルキルエーテルグリシ
ジルエーテルなどに代表される、末端にアクリレート
基、メタクリレート基、ビニル基、グリシジル基などの
重合可能な官能基をもつ脂肪族ポリエーテル。
レート、ポリカプロラクトンビニルエーテル、ポリカプ
ロラクトングリシジルエーテル、ポリカプロラクトンビ
ニルエステル、ポリカプロラクトングリシジルエステ
ル、ポリカプロラクトンビニルエステル(メタ)アクリ
レート、ポリカプロラクトングリシジルエステル(メ
タ)アクリレート、ポリカプロラクトンビニルエステル
ビニルエーテル、ポリカプロラクトングリシジルエステ
ルビニルエーテル、ポリカプロラクトンビニルエステル
グリシジルエーテル、ポリカプロラクトングリシジルエ
ステルグリシジルエーテル、などに代表される、片末端
あるいは両末端にアクリレート基、メタクリレート基、
ビニル基、グリシジル基等の重合可能な官能基をもつポ
リカプロラクトン。
(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、トリ
(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、ジビニルエー
テル、トリビニルエーテル、グリシジルエーテル、ジグ
リシジルエーテル、トリグリシジルエーテル。 (d)ジカルボン酸とアルキレングリコールとの重合体
であり、片末端あるいは両末端にアクリレート基、メタ
クリレート基、ビニル基、グリシジル基などの重合可能
な官能基をもつ脂肪族ポリエステル。
ト基、メタクリレート基、ビニル基、グリシジル基等の
重合可能な官能基をもつ脂肪族ポリアルキレンカーボネ
ート。 (f)ジカルボン酸無水物の重合体であり、末端にアク
リレート基、メタクリレート基、ビニル基、グリシジル
基等の重合可能な官能基をもつ脂肪族ポリアンハイドラ
イド。
ト、ポリアリル(メタ)アクリレート、ポリビニル(メ
タ)アクリレート等、側鎖にビニル基、グリシジル基、
アリル基等の官能基を有するポリアクリル酸エステルや
ポリメタクリル酸エステル。 (h)ポリケイ皮酸ビニル、ポリビニルアジドベンザ
ル、エポキシ樹脂等。これらの中でも、後述するような
加熱焼成による多孔質ケイ素酸化物への変換が容易であ
る脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポ
リカーボネート、脂肪族ポリアンハイドライドなどが特
に好適に用いられる。
マーについて説明したが、有機ポリマーの分子量は数平
均で100〜100万、好ましくは100〜30万、よ
り好ましくは200〜5万である。分子量が100以下
であると、有機ポリマーがシリカ/有機ポリマー複合体
から除去されるのが速すぎて、所望するような空孔率を
持った多孔性シリカ薄膜が得られないし、ポリマー分子
量が100万を越えると、今度はポリマーが除去される
速度が遅すぎて、ポリマーが残存するので好ましくな
い。特に、より好ましいポリマーの分子量は200〜5
万であり、この場合には、低温でかつ短時間に所望する
ような高い空孔率を持った多孔性シリカ薄膜がきわめて
容易に得られる。ここで注目すべきことは、多孔性シリ
カの空孔の大きさは、ポリマーの分子量にあまり依存せ
ずに、きわめて小さくかつ均一なことである。
ロックの分子量は100〜10万、好ましくは100〜
5万、より好ましくは200〜2万である。分子量が1
00以下でも10万以上でも、シリカ前駆体とポリマー
間で適度な相溶性が得らないので、多孔性シリカ薄膜の
機械強度が発現されない。本発明における有機ポリマー
の添加量は、出発原料であるアルコキシシランの仕込み
全量が加水分解および縮合反応したと仮定して得られる
シロキサン1重量部に対し0.01〜10重量部、好ま
しくは0.05〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜
3重量部である。有機ポリマーの添加量が0.01重量
部より少ないと多孔体が得られず、また10重量部より
多くても、十分な機械強度を有する多孔性シリカが得ら
れず、実用性に乏しい。
分解および縮合反応したと仮定して得られるシロキサン
とは一般式(1)〜(3)のSiOR1基が100%加
水分解されてSiOHになり、さらに100%縮合して
シロキサン構造になったものを言う。次に本発明に用い
ることのできる溶媒(C)について説明する。本発明に
用いることのできる溶媒(C)は、アルコール系溶媒、
ケトン系溶媒、アミド 系溶媒およびエステル系溶媒の
群から選ばれた少なくとも1種の溶媒に溶解または分散
してなる。
ノール、エタノール、n- プロパノール、i-プロパノ
ール、n-ブタノール、i -ブタノール、sec-ブタノ
ール、t-ブタノール、n-ペンタノール、i-ペンタノ
ール、2-メチルブタノール、sec-ペンタノール、t
-ペンタノール、3 -メトキシブタノール、n-ヘキサノ
ール、2-メチルペンタノール、sec-ヘキサノール、
2-エチルブタノール、sec-ヘプタノール、ヘプタノ
ール-3、n-オクタノール、2-エチルヘキサノール、
sec-オクタノール、n-ノニルアルコール、2,6-
ジメチル ヘプタノール-4、n-デカノール、sec-ウ
ンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、s
ec-テトラデシルアルコール、sec-ヘプタデシルア
ルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシ
クロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキ
サノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール
などのモノアルコール系溶媒、およびエチレングリコー
ル、1,2-プロピレングリコール、1,3-ブチレング
リコール、ペンタンジ オール-2,4、2-メチルペン
タンジオール-2,4、ヘキサンジオール-2,5、ヘプ
タンジオール- 2,4、2-エチルヘキサンジオール-
1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコー
ルなどの多価アルコール系溶媒、およびエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノヘキシル エーテル、エチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ-2-
エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレン グリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
プロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系
溶媒などを挙げることができる。これらのアルコール系
溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよ
い。
ル、i-プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノー
ル、sec-ブタノール、t-ブタノール、n-ペンタノ
ール、i-ペンタノール、2-メチルブタノール、sec
-ペンタノール、t-ペンタノール、3-メトキシブタノ
ール、n-ヘキサノール、2-メチルペンタノー ル、s
ec-ヘキサノール、2-エチルブタノール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル
などが好ましい。ケトン系溶媒としては、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル
- n-ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル-i-ブチ
ルケトン、メチル-n-ペンチルケトン、エチル-n-ブチ
ルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、ジ-i-ブチルケ
トン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2-ヘ
キサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4-ペンタン
ジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、フェン
チョンなどのほか、アセチルアセトン、2, 4-ヘキサ
ンジオン、2,4-ヘプタンジオン、3,5 -ヘプタン
ジオン、2,4-オクタンジオン、3,5- オクタンジ
オン、2,4-ノナンジオン、3,5-ノナンジオン、5
-メチル-2,4-ヘキサンジオン、2, 2,6,6-テ
トラメチル-3,5-ヘプタンジオン、 1,1,1,
5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ヘプタンジオンな
どのβ-ジケトン類などが挙げられる。 これらのケトン
系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時 に使用しても
よい。
-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、N-エチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムア
ミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N, N
-ジメチルアセトアミド、N-エチルアセトアミド、
N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチルプロピオンア
ミド、N-メチルピロリドン、N-ホルミルモルホリン、
N-ホルミルピペリジン、N-ホルミルピロリジン、N-
アセチルモルホリン、N-アセチルピペリジン、N-アセ
チルピロリジンなどが挙げられる。これらアミド系溶媒
は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
ネート、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、γ-ブチロラクトン、γ-
バレロラクトン、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、
酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、酢酸sec-ブチル、
酢酸n-ペンチル、酢酸sec-ペンチル、酢酸 3-メト
キシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2-エチルブチ
ル、酢酸2-エチルヘキシル、酢酸ベンジル、 酢酸シク
ロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸 n-ノニ
ル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ- n-ブチ
ルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエー
テル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、
酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸
プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、
酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プ
ロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸i-アミル、シュウ
酸ジエチル、シュウ酸ジ-n-ブチル、乳酸メチル、乳酸
エチル、乳酸n-ブチル、乳酸n-アミル、マロン酸ジエ
チル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げ
られる。これらエステル系溶媒は、1種あるいは2種以
上を同時に使用してもよい。
媒および/またはエステル系溶媒を用いると、塗布性が
良好で、かつ貯蔵安定性に優れた組成物が得られる点で
好ましい。本発明の塗布組成物は、上記の溶媒(C)を
含有するが、シリカ前駆体(A)を加水分解および/ま
たは縮合する際に、同様の溶媒を追加添加することがで
きる。
い。本発明で用いることができる酸の具体例としては、
塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、フッ酸、トリポリリン酸、
ホスフォン酸、ホスフィン酸などの無機酸を挙げること
ができる。有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン
酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、
オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン
酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子
酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、 2-
エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノー
ル酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p-アミ
ノ安息香酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ 酢
酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、
フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、イ
ソニコチン酸などを挙げることができる。
た後で酸として機能するような化合物も含まれる。具体
的には芳香族スルホン酸エステルやカルボン酸エステル
のような、加熱または光により分解して酸を発生する化
合物が挙げられる。酸は単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。これらの酸成分の添加量は出発原料とし
て仕込まれる一般式(1)〜(3)のSiOR1基1モ
ルに対し1モル以下、好ましくは0.1モル以下が適当
である。1モルより多いと沈殿物が生成し、均質な多孔
質のケイ素酸化物からなる塗膜が得られ難くなる場合が
ある。
能性のアルコキシラン等に対して特定量の1官能性およ
び/または2官能性のアルコキシシラン等、さらに、ポ
リエーテルブロックコポリマー、酸とを組み合わせるこ
とによってそれから製造される多孔性シリカ薄膜の比誘
電率を著しく低くすることができる。その理由について
は明らかではないが、複合体もしくは多孔体中に存在す
るシリカ末端基であるシラノール基(シラノール基は吸
水性で、薄膜の誘電率が著しく上昇させる原因となる)
と該1,2官能性のアルコキシシラン等との反応を、ポ
リエーテルブロックコポリマーと酸の作用により促進す
ることにより、シラノール基が失活されるためと推定し
ている。
状シリカや界面活性剤などの成分を添加してもよいし、
感光性付与のための光触媒発生剤、基板との密着性を高
めるための密着性向上剤、長期保存のための安定剤など
任意の添加物を、本発明の趣旨を損なわない範囲で本発
明の塗布組成物に添加することも可能である。
て説明する。本発明の塗布組成物の製造方法としては、
一般式(1)と一般式(2)および/または一般式
(3)のアルコキシシランを出発原料として仕込んだ
後、水を添加して加水分解、縮合反応を行った後で、有
機ポリマーまたは溶媒を加えても良いし、一般式(1)
と一般式(2)および/または一般式(3)にあらかじ
め、有機ポリマーまたは溶媒を添加しておいてから、加
水分解、重縮合反応を行ってもよい。
分解には水が必要である。アルコキシシランに対する水
の添加は液体のまま、あるいはアルコールや水溶液とし
て加えるのが一般的であるが、水蒸気の形で加えてもか
まわない。水の添加を急激に行うと、アルコキシシラン
の種類によっては加水分解と縮合が速すぎて沈殿を生じ
る場合があるため、水の添加に充分な時間をかける、均
一化させるためにアルコールなどの溶媒を共存させる、
低温で添加するなどの手法が単独または組み合わせて用
いられる。
断続的に加えてもよい。アルコキシシランは水の存在
下、加水分解してシラノールになり、次にシラノール基
間の縮合反応によりシロキサン結合を有するオリゴマー
状のシリカ前駆体へと生長する。本発明の塗布組成物で
は予めアルコキシシランをオリゴマー状にしておくほう
が、(l)塗布液粘度が適度に上がるので、塗膜の保形
性が確保でき膜厚を均一にできる、(2)さらにシリカ
前駆体がゲル化する場合に、シリカ骨格の形成がマイル
ドに起こるので、膜収縮が起こり難く、より好ましい。
分解するときの温度は通常0〜150 ℃、好ましくは
0〜100℃、より好ましくは0℃〜50℃である。0
℃よりも低いと加水分解の進行が十分でないし、逆に1
50℃を超えると反応が急激に進行しすぎて、溶液のゲ
ル化が起こる場合があり好ましくない。本発明の塗布組
成物に含有されるシリカ前駆体の縮合率は10〜90
%、好ましくは20〜85%、より好ましくは30〜8
5%である。縮合率が10%よりも低いと、上記の
(1)および(2)が達成されないので、好ましくな
い。縮合率が90%を超えると塗布組成物全体がゲル化
してしまう。
カ組成比を求める場合と同様の測定法により算出され
る。また、塗布組成物中のナトリウム、カリウムなどの
アルカリ金属および鉄の含量が、15ppb以下、特に
10ppb 以下であることが塗膜の低リーク電流の観
点から好ましい。アルカリ金属および鉄は、使用する原
料から混入する場合があり、シリカ前駆体(A)、有機
ポリマー(B)および溶媒(C)などを蒸留などにより
精製することが好ましい。
組成物を塗布液として用い、得られた塗膜中のシリカ前
駆体をゲル化させることによって、シリカ/有機ポリマ
ー複合体薄膜を得ることができる。以下、本発明の塗布
組成物を塗膜して薄膜を得る方法、および薄膜をゲル化
して複合体薄膜とする方法、さらに複合体薄膜から有機
ポリマーを除去させる方法について詳細に説明する。
は、先記のごとく2〜30重量%が好ましいが、使用目
的に応じて適宜調整される。塗布組成物の全固形分濃度
が2〜30重量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲と
なり、保存安定性もより優れるものである。なお、この
全固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮または上記
溶媒(C)による希釈によって行われる。全固形分濃度
は既知量の塗布組成物に対するアルコキシシランの全量
が加水分解および縮合反応して得られるシロキサン化合
物の重量%として求められる。
発明の塗布組成物を塗布することによって行う。塗布方
法としては流延、浸漬、スピンコートなどの周知の方法
で行うことができるが、半導体素子の多層配線構造体用
の絶縁層の製造に用いるにはスピンコートが好適であ
る。薄膜の厚さは塗布組成物の粘度や回転速度を変える
ことによって0.1μm〜100μmの範囲で制御でき
る。100μmより厚いとクラックが発生する場合があ
る。半導体素子の多層配線構造体用の絶縁層としては、
通常0.1μm〜5μmの範囲で用いられる。
半導体基板、ガリウム−ヒ素、インジウム−アンチモン
等の化合物半導体基板等を用いこともできるし、これら
の表面に他の物質の薄膜を形成したうえで用いることも
可能である。この場合、薄膜としてはアルミニウム、チ
タン、クロム、ニッケル、銅、銀、タンタル、タングス
テン、オスミウム、白金、金などの金属の他に、二酸化
ケイ素、フッ素化ガラス、リンガラス、ホウ素−リンガ
ラス、ホウケイ酸ガラス、多結晶シリコン、アルミナ、
チタニア、ジルコニア、窒化シリコン、窒化チタン、窒
化タンタル、窒化ホウ素、水素化シルセスキオキサン等
の無機化合物、メチルシルセスキオキサン、アモルファ
スカーボン、フッ素化アモルファスカーボン、ポリイミ
ド、その他任意のブロックコポリマーからなる薄膜を用
いることができる。
あらかじめ密着向上剤で処理してもよい。この場合の密
着向上剤としてはいわゆるシランカップリング剤として
用いられるものやアルミニウムキレート化合物などを使
用することができる。特に好適に用いられるものとし
て、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、3−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、ヘキサメチルジシラザン、エチルアセトアセテ
ートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムト
リス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス
(エチルアセトアセテート)モノアセチルアセトネー
ト、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)など
が挙げられる。
は必要に応じて他の添加物を加えたり、溶媒で希釈して
用いてもよい。密着向上剤による処理は公知の方法で行
う。塗布組成物を塗膜にした後、引き続き行うゲル化温
度は特に限定されないが、通常は100〜300℃、好
ましくは150〜300℃、ゲル化反応に要する時間は
熱処理温度、触媒添加量や溶媒種および量によっても異
なるが、通常数秒間から10時間の範囲である。好まし
くは30秒〜5時間、よりこの好ましくは1分〜2時間
である。この操作により、塗布組成物中のシリカ前駆体
のゲル化反応が十分に進行しシリカとなる。
する場合がある。通常は95%前後である。この場合の
縮合率は、固体NMRやIR分析などで求めることがで
きる。温度が100℃よりも低いと、後工程であるポリ
マー除去工程において、ゲル化が十分に進行する前にポ
リマーが除去され始めるので、その結果、塗膜の高密度
化が起こってしまう。また、300℃よりも高いと、巨
大なボイドが生成しやすく、後述するシリカ/有機ポリ
マー複合体薄膜の均質性が低下する。
マー複合体薄膜は、誘電率も低く、厚膜形成性があるの
で、このままで配線の絶縁部分として用いることもでき
るし、薄膜以外の用途、たとえば光学的膜や構造材料、
フィルム、コーティング材などとして使用することも可
能である。しかし、LSI多層配線の絶縁物としてさら
に誘電率の低い材料を得ることを目的として、多孔性シ
リカ薄膜に変換することが好ましい。
性の多孔性シリカ薄膜へは、シリカ/有機ポリマー複合
体薄膜からポリマーを除去することによって行う。この
時に、シリカ前駆体のゲル化反応が十分に進行していれ
ば、シリカ/有機ポリマー複合体薄膜中の有機ポリマー
が占有していた領域が、多孔性シリカ薄膜中の空孔とし
てつぶれずに残る。その結果、空隙率が高く、誘電率の
低い多孔性シリカ薄膜を得ることができる。
熱、プラズマ処理、溶媒抽出などが挙げられるが、現行
の半導体素子製造プロセスにおいて容易に実施可能であ
るという観点からは、加熱がもっとも好ましい。この場
合、加熱温度は用いる有機ポリマーの種類に依存し、薄
膜状態下で単に蒸散除去されるもの、有機ポリマーの分
解を伴って焼成除去されるもの、およびその混合した場
合があるが、通常の加熱温度は300〜450℃、好ま
しくは350〜400℃の範囲である。300℃よりも
低いと有機ポリマーの除去が不充分で、有機物の不純物
が残るため、誘電率の低い多孔性シリカ薄膜が得られな
い危険がある。また汚染ガス発生量も多い。逆に450
℃よりも高い温度で処理することは、有機ポリマーの除
去の点では好ましいが、半導体製造プロセスで用いるの
は極めて困難である。
ことが好ましい。好ましくは10秒〜5時間、特にこの
好ましくは1分〜2時間である。10秒より短いと有機
ポリマーの蒸散や分解が十分進行しないので、得られる
多孔性シリカ薄膜に不純物として有機物が残存し、誘電
率が低くならない。また通常熱分解や蒸散は24時間以
内に終了するので、これ以上長時間の加熱はあまり意味
をなさない。加熱は窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不
活性雰囲気下で行うのが好ましい。空気または酸素ガス
を混入させたりといった酸化性雰囲気下で行うことも可
能であるが、この場合には該酸化性ガスの濃度を、シリ
カ前駆体がゲル化する前に有機ポリマーが実質的に分解
しないような濃度に制御することが好ましい。
存在させ、シリカ中に残存しているシラノール基を失活
させることによって多孔性シリカ薄膜の吸湿性を低減さ
せ、誘電率の上昇を抑制することもできる。以上の加熱
条件下で本発明の有機ポリマーを除去した後の多孔性シ
リカ薄膜中の残渣ポリマー量は著しく低減されるので、
先述したような有機ポリマーの分解ガスによる上層膜の
接着力の低下や剥離などの現象がおこらない。尚、本発
明の塗布組成物中の有機ポリマーがポリエーテルブロッ
クコポリマーとシリカ前駆体に対して化学的に不活性な
末端基を有するポリマーとを包含することで、さらにそ
の効果が顕著になる。
を形成するステップを経た後ポリマーを除去するステッ
プを上記条件下で行うものであれば、そのステップの前
後に任意の温度や雰囲気によるステップを経ても問題は
ない。本発明において加熱は、半導体素子製造プロセス
中で通常使用される枚葉型縦型炉あるいはホットプレー
ト型の焼成システムを使用することができる。もちろ
ん、本発明の製造工程を満足すれば、これらに限定され
るものではない。
ことにより、機械強度が高く、かつ誘電率が充分に低い
LSI用の多層配線用絶縁膜が成膜できる。本発明の多
孔性シリカ薄膜の比誘電率は、通常2.8〜1.2、好
ましくは2.3〜1.2、さらに好ましくは2.3〜
1.6である。この比誘電率は本発明の塗布組成物中の
(B)成分の含有量により調節することができる。ま
た、本発明の多孔性薄膜中には、BJH法による細孔分
布測定において、20nm以上の空孔は実質上認められ
ず、層間絶縁膜として好適である。
は、薄膜以外のバルク状の多孔性シリカ体、たとえば反
射防止膜や光導波路のような光学的膜や触媒担体はじめ
断熱材、吸収剤、カラム充填材、ケーキング防止剤、増
粘剤、顔料、不透明化剤、セラミック、防煙剤、研磨
剤、歯磨剤などとして使用することも可能である。
例をもって具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら
実施例などにより何ら限定されるものではない。多孔性
シリカ薄膜製造用の塗布組成物および薄膜の評価は下記
の方法により行った。 (1)シリカ組成比 本発明では塗布組成物中に含まれる官能性基数の異なる
アルコキシシラン等に由来する珪素原子を各々29Si−
NMRによるシグナルの面積から算出した数値で表し、
それらを対比することで塗布組成物中に含まれるアルコ
キシシラン等の組成比としている。また、その塗布組成
物を用いて製造される絶縁性薄膜中のアルコキシシラン
等から得られるシリカの組成比も同様の測定方法で得て
いる。
ラエトキシシラン(TEOS)とジメチルジエトキシシ
ラン(DMDES)を用いた場合の薄膜中のDMDES
起因のSi原子のモル%(シリカ組成比)の算出法を説
明する。 装置:JEOL−ラムダ400 測定モード:NNE 試料管:外径10mm、内径3mm (塗布組成物、薄膜ともD化エタノール、TMSを少量
添加) 積算回数:1300回 PD(パルスディレー) 250秒 BF(ブロードニングファクター)30Hz 以上の測定装置および測定条件から得られた数値を用い
て以下に示す計算式より算出する。 DMDESのモル%=100×(D0+D1+D2)/
{(T0+T1+T2+T3+T4)+(D0+D1+
D2)} (式中、T0、D0はそれぞれ上記の装置で原料のTE
OSおよびDMDES中のエトキシ基が少なくとも一部
加水分解されて水酸基となった化合物に帰属されるシグ
ナル積分強度を表し、T1、D1はTEOSおよびDM
DESの各Siの一箇所が隣接のSi原子と酸素原子を
介して結合して形成される基に帰属されるシグナルの積
分強度を表し、T2、D2はTEOSおよびDMDES
中の各Siの二箇所が隣接のSi原子と酸素原子を介し
て結合して形成される基に帰属されるシグナルの積分強
度を表し、T3はTEOS中のSiの三箇所が隣接のS
i原子と酸素原子を介して結合して形成される基に帰属
されるシグナルの積分強度を表し、T4はTEOS中の
Siの四箇所が隣接のSi原子と酸素原子を介して結合
して形成される基に帰属されるシグナルの積分強度を表
す)。
動水銀CV測定装置を用いて測定した。 (3)膜厚測定 理学電機製RINT 2500を用いて測定した。測定条件は、
発散スリット:1/6°、散乱スリット:1/6°、受光スリ
ット:0.15mmで検出器(シンチレーションカウンタ)の
前にグラファイトモノクロメータをセットした。管電圧
と管電流は、それぞれ40kVと50mAで測定したが、必要に
応じて変えることができる。また、ゴニオメータの走査
法は2θ/θ走査法で、走査ステップは0.02°とした。 (4)ヤングモジュラス MTS Systems Corporation社製ナノインデンター DCM
で測定した。測定方法は、バーコビッチ型のダイヤモン
ド製圧子を試料に押し込み、一定荷重に達するまで負荷
したのちそれを除き、変位をモニターすることにより荷
重―変位曲線を求めた。表面はコンタクトスティフネス
が200N/mになる条件で認識した。硬度の算出は、以下の
式による。 H=P/A ここで、Pは印加した荷重であり、接触面積Aは接触深
さhcの関数で次式により、実験的に求めた。
ある。 hc=h−εP/S ここでεは0.75、Sは除荷曲線の初期勾配である。ヤン
グモジュラスの算出はスネドンの式によって求めた。 Er=(√π・S) / 2√A ここで、複合弾性率Erは次式で表される。 Er =[(1-νs2)/ Es + (1-νi2)/ Ei ]-1 ここで、νはポアソン比、添字Sはサンプル、iは圧子
を表す。本発明ではνi=0.07、 Ei=1141G
Pa、また本材料のポアッソン比は未知であるがνs=
0.18としてサンプルのヤングモジュラスEsを算出
した。尚、本発明におけるヤングモジュラスは、0.8
μ〜1.2μmの膜厚で測定した。(5)ガス発生量:
島津製作所TGA−50を用いて熱重量分析(TGA)
を行い、室温から20℃/分で425℃まで昇温し、4
25℃で60分間保持した前後の重量減少率(重量%)
をガス発生量とした。
ルジエトキシシラン2.0g、エタノール23.5g、
水16.2g、0.1mol/lの硝酸3.3gの混合
物に、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコ
ール−ポリエチレングリコール(数平均分子量640
0、ポリプロピレングリコール部分の数平均分子量は3
200)3.8gを加え、室温で5時間攪拌し反応させ
た。得られた本発明の塗布溶液中のジメチルジエトキシ
シラン由来のSi原子は17モル%であった。この溶液
を6インチシリコンウェハ上に3ml滴下し、1050
rpmにて60秒間回転塗布した。その後空気中120
℃にて1分間、窒素雰囲気下200℃にて1時間、続い
て窒素雰囲気下400℃にて1時間加熱焼成して、膜厚
が0.96μmの多孔性シリカ薄膜を得た。得られた薄
膜中の1MHzにおける比誘電率は2.17、ヤングモ
ジュラスは5.26GPaであった。さらに、ガス発生
量は2%以下であった。
グリコール−ポリエチレングリコールの代わりにポリエ
チレングリコールジメチルエーテル(数平均分子量60
0)3.8gを用いた以外には実施例1と同一の操作を
行い、膜厚が0.77μmの多孔性シリカ薄膜を得た。
得られた薄膜の1MHzにおける比誘電率は3.11、
ヤングモジュラスは3.16GPaであり、実施例1と
比較して誘電率は高く、機械強度は低いという結果であ
った。
ンを使わない以外は実施例1と同様の操作で、本比較例
の塗布液を調製した。得られた薄膜の膜厚は0.85μ
m、比誘電率は4.55と大きく、絶縁薄膜としては不
適であることが分かった。
メチルジエトキシシラン0.26g、エタノール3.1
g、水2.1g、0.1mol/lの硝酸0.43gの
混合物に、種々の混合比をもつポリエチレングリコール
−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール
(数平均分子量6400、ポリプロピレングリコール部
分の数平均分子量は3200)(a)とポリエチレング
リコールジメチルエーテル(数平均分子量600)
(b)の混合物0.50gを加え、室温で5時間攪拌し
反応させた。得られた塗布溶液中のジメチルジエトキシ
シラン由来のSi原子はすべて16モル%であった。次
に各溶液を6インチシリコンウェハ上に3ml滴下し、
1050rpmにて60秒間回転塗布した。
雰囲気下200℃にて1時間、続いて窒素雰囲気下40
0℃にて1時間加熱焼成して、種々の多孔性シリカ薄膜
を得た。該薄膜の諸物性は表(1)に示される通り、い
ずれも比誘電率は2.5以下、ヤングモジュラスは5G
Pa以上であった。また、ガス量はすべて1%未満であ
った。すなわち、用いた有機ポリマーのうちポリエーテ
ルブロックコポリマーが占める割合が小さくても、その
効果が発現することが示された。
ジメチルジエトキシシラン2.0g、エタノール23.
5g、水16.2g、0.1mol/lの硝酸3.3g
の混合物に、ポリエチレングリコール−ポリプロピレン
グリコール−ポリエチレングリコール(数平均分子量6
400、ポリプロピレングリコール部分の数平均分子量
は3200)3.8gを加え、室温で5時間攪拌し反応
させた。その後50℃、50mmHgにてエタノールを
留去し、19.0gまで濃縮した後、0.48gずつ小
分けし、水0.1g、種々の溶媒3.8gを加えた。得
られた溶液のジメチルジメトキシシラン由来のSi原子
は17モル%であった。これら各溶液を6インチシリコ
ンウェハ上に3ml滴下し、1050rpmにて60秒
間回転塗布した。その後空気中120℃にて1分間、窒
素雰囲気下200℃にて1時間、続いて窒素雰囲気下4
00℃にて1時間加熱焼成して、種々の多孔性シリカ薄
膜を得た。該薄膜の諸物性は表(2)に示される通り、
いずれも比誘電率は2.4以下でヤングモジュラスは極
めて高かった。さらにガス発生量はすべて2%未満であ
った。
ルジエトキシシラン0.28g、エタノール2.35
g、水1.6g、0.1mol/lの硝酸0.33gの
混合物に、ポリエチレングリコール−ポリプロピレング
リコール−ポリエチレングリコール(数平均分子量64
00、ポリプロピレングリコール部分の数平均分子量は
3200)0.38gを加え、室温で5時間攪拌し反応
させた。得られた溶液のジメチルジエトキシシラン由来
のSi原子は26モル%であった。この溶液を6インチ
シリコンウェハ上に3ml滴下し、1050rpmにて
60秒間回転塗布した。その後空気中120℃にて1分
間、窒素雰囲気下200℃にて1時間、続いて窒素雰囲
気下400℃にて1時間加熱焼成して、膜厚が0.85
μmの多孔性シリカ薄膜を得た。得られた薄膜の1MH
zにおける比誘電率は2.24、ヤングモジュラスは
5.60GPaであった。さらにガス発生量は2%未満
であった。
グリコール−ポリエチレングリコールの代わりにポリエ
チレングリコールジメチルエーテル(数平均分子量60
0)0.38gを用いた以外には実施例13と同一の操
作を行い、膜厚が0.79μmの多孔性シリカ薄膜を得
た。得られた薄膜の1MHzにおける比誘電率は2.5
4、ヤングモジュラスは2.50GPaであり、実施例
13と比較して誘電率は高く、機械強度は低いという結
果であった。
ノール61.8g、水42.6g、0.1mol/lの
硝酸8.8gを50℃にて攪拌しながら、トリメチルエ
トキシシラン1.0gのエタノール(9.3g)溶液を
1時間かけて滴下した。得られた溶液のうち52.7g
をとり、乳酸エチル25gを添加し、50℃、50mm
Hgにて溶媒を留去し、25.9gまで濃縮した後、水
0.60g、乳酸エチル3.2gを加えた。この溶液の
うち5gを小分けし、ポリエチレングリコール−ポリプ
ロピレングリコール−ポリエチレングリコール(数平均
分子量6400、ポリプロピレングリコール部分の数平
均分子量は3200)0.6gを加えて溶解させ、本発
明の塗布溶液を得た。この溶液中のトリメチルエトキシ
シラン由来のSi原子は5モル%であった。
に3ml滴下し、1050rpmにて60秒間回転塗布
した。その後空気中120℃にて1分間、窒素雰囲気下
200℃にて1時間、続いて窒素雰囲気下400℃にて
1時間加熱焼成して、膜厚が1.13μmの多孔性シリ
カ薄膜を得た。得られた薄膜の1MHzにおける比誘電
率は2.28、ヤングモジュラスは4.94GPaであ
った。ガス発生量は2%未満であった。
グリコール−ポリエチレングリコールの代わりにポリエ
チレングリコールジメチルエーテル(数平均分子量60
0)0.6gを用いた以外には実施例14と同一の操作
を行い、膜厚が0.94μmの多孔性シリカ薄膜を得
た。得られた薄膜の1MHzにおける比誘電率は2.3
9、ヤングモジュラスは2.38GPaであり、実施例
14と比較して誘電率は同程度であるが、機械強度は低
いという結果であった。
メチルトリメトキシシラン203.0g、ジメチルジメ
トキシシラン97.3g、プロピ レングリコールモノ
プロピルエーテル559.3g、メ チル-n-ペンチル
ケトン239.7gの混合溶液に、マレイン酸1.0g
を水157.7g に溶かした水溶液を室温で1時間か
けて滴下した。混合物の滴下終了後、さらに60℃で2
時 間反応させたのち、減圧下で全溶液量1,000g
となるまで濃縮し、固形分含有量20%のポリシロキサ
ンゾ ルを得た。尚、この場合の固形分濃度は、シリカ
前駆体が完全に加水分解および縮合反応したものをシリ
カの固形分として計算した。
(固形分20g)に、ポリオキシエチレン-ポリオキシ
プロピレン-ポリオキシエチレンブロックコポリマー
(三洋化成(株)製、ニューポール61〔HO-PEO
2 -PPO30-PEO2 -OH相当〕3.5gを添加し 膜
形成用組成物を得た。得られた膜形成用組成物を8イン
チシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大
気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加
熱したのち、さらに真空下で340℃、360℃、38
0℃の順でそれぞれ30分間ずつ加熱し、さらに真空下
425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。
得られた薄膜の比誘電率は2.4、ヤングモジュラスは
3.2GPaであった。また、ガス発生量は2%より多
かった。
電率が十分に低く安定で、半導体素子の銅配線工程にお
けるCMP工程に十分耐え、かつビア形成時の汚染ガス
発生量の少ない、LSI多層配線用基板や半導体素子の
絶縁膜用として最適である。
Claims (7)
- 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で表されるアル
コキシシランおよびその加水分解物、重縮合物のうち少
なくともいずれか1種以上と、下記一般式(2)および
/または一般式(3)で表されるアルコキシシランおよ
びその加水分解物、重縮合物のうち少なくともいずれか
1種以上を含有するシリカ前駆体であって、一般式
(1)で表されるアルコキシシランおよびその加水分解
物、重縮合物に由来する珪素原子と一般式(2)および
/または一般式(3)で表されるアルコキシシランおよ
びその加水分解物、重縮合物に由来する珪素原子の合計
に対する一般式(2)および/または一般式(3)のそ
れらに由来する珪素原子のモル分率が1〜50モル%で
あるシリカ前駆体と、 Si(OR1)4 (1) R2 2(Si)(OR1)2 (2) R2 3(Si)(OR1) (3) (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ1価の有機基を表す) (B)直鎖状または分岐状の2元以上のブロックコポリ
マーを含有する有機ポリマーと、(C)アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒およびエステル系溶媒
の群から選ばれた少なくとも1種以上の溶媒と、を含有
することを特徴とする絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の有機ポリマーが、少な
くとも直鎖状または分岐状の2元以上のブロックコポリ
マーと末端基の少なくとも一つがシリカ前駆体に対して
化学的に不活性な基である末端封鎖された有機ポリマー
を含有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁性薄
膜製造用塗布組成物。 - 【請求項3】 該有機ポリマーが少なくとも1重量%以
上の該ブロックコポリマーを包含することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の絶縁性薄膜製造用塗布
組成物。 - 【請求項4】 該絶縁性薄膜製造用塗布組成物が少なく
とも一種類の酸を含有することを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の絶縁性薄膜製造用塗布組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁性
薄膜製造用塗布組成物を基板上に塗布した後に、シリカ
前駆体がゲル化してシリカ/有機ポリマー複合体薄膜を
得、引き続き該シリカ/有機ポリマー複合体薄膜から有
機ポリマーを除去して得られることを特徴とする多孔性
の絶縁性シリカ薄膜。 - 【請求項6】 請求項5記載の絶縁性シリカ薄膜を用い
ることを特徴とする配線構造体。 - 【請求項7】 請求項6記載の配線構造体を包含してな
る半導体素子。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001283571A JP2003089768A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 絶縁性薄膜製造用の塗布組成物 |
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---|---|---|---|
JP2001283571A JP2003089768A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 絶縁性薄膜製造用の塗布組成物 |
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---|---|
JP2003089768A true JP2003089768A (ja) | 2003-03-28 |
JP2003089768A5 JP2003089768A5 (ja) | 2005-08-11 |
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ID=19107038
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001283571A Pending JP2003089768A (ja) | 2001-09-18 | 2001-09-18 | 絶縁性薄膜製造用の塗布組成物 |
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JP (1) | JP2003089768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946161B2 (en) * | 2002-08-27 | 2005-09-20 | Ulvac, Inc. | Method for forming porous silica film |
-
2001
- 2001-09-18 JP JP2001283571A patent/JP2003089768A/ja active Pending
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US6946161B2 (en) * | 2002-08-27 | 2005-09-20 | Ulvac, Inc. | Method for forming porous silica film |
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