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JP2003086853A - 積層型圧電素子及びその製法並びに噴射装置 - Google Patents

積層型圧電素子及びその製法並びに噴射装置

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Publication number
JP2003086853A
JP2003086853A JP2002050252A JP2002050252A JP2003086853A JP 2003086853 A JP2003086853 A JP 2003086853A JP 2002050252 A JP2002050252 A JP 2002050252A JP 2002050252 A JP2002050252 A JP 2002050252A JP 2003086853 A JP2003086853 A JP 2003086853A
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Japan
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conductive
protruding
piezoelectric element
columnar
plate
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JP2002050252A
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Shigenobu Nakamura
成信 中村
Koki Ashida
幸喜 芦田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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    • H01L41/0472
    • H01L41/0838

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高電界、高圧力下で長期間連続駆動させた場合
でも、外部電極と内部電極とが断線することがなく、耐
久性に優れた積層型圧電素子を提供する。 【解決手段】複数の圧電体1と複数の内部電極2とを交
互に積層してなる柱状積層体1aと、該柱状積層体1a
の側面に設けられ、内部電極2が一層おきに交互に接続
された一対の外部電極4とを具備してなる積層型圧電素
子であって、内部電極2の端部に一層おきに柱状積層体
1aの側面から突出する突起状導電性端子5を設け、該
突起状導電性端子5と、板状導電部材4aからなる外部
電極4とを接合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型圧電素子及
びその製法並びに噴射装置に関し、例えば、自動車用燃
料噴射装置、光学装置等の精密位置決め装置や振動防止
用の駆動素子等に用いられる積層型圧電素子及びその製
法並びに噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、積層型圧電素子としては、圧電
体と内部電極を交互に積層した積層型圧電アクチュエー
タが知られている。積層型圧電アクチュエータには、同
時焼成タイプと、圧電磁器と内部電極板を交互に積層し
たスタックタイプとの2種類に分類されており、低電圧
化、製造コスト低減の面から考慮すると、同時焼成タイ
プの積層型圧電アクチュエータが薄層化に対して有利で
あるために、その優位性を示しつつある。
【0003】図10は、従来の積層型圧電アクチュエー
タを示すもので、このアクチュエータでは、圧電体51
と内部電極52が交互に積層されて柱状積層体53が形
成され、その積層方向における両端面には不活性層55
が積層されている。内部電極52は、その一方の端部が
左右交互に絶縁体61で被覆され、その上から帯状外部
電極70が内部電極52と左右各々一層おきに導通する
ように形成されている。帯状外部電極70上には、さら
にリード線76が半田77により固定されている。
【0004】ところで、近年においては、小型の圧電ア
クチュエータで大きな圧力下において大きな変位量を確
保するため、より高い電界を印加し、長期間連続駆動さ
せることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た圧電アクチュエータでは、高電界、高圧力下で長期間
連続駆動させた場合、圧電体51間に形成された内部電
極52と、正極、負極用の外部電極70との間で剥離が
発生し、一部の圧電体51に電圧供給されなくなり、駆
動中に変位特性が変化するという問題があった。
【0006】例えば、特開平4−237172号公報に
は、柱状積層体の側面に露出した内部電極の端部が、一
層おきにガラスからなる絶縁層で被覆されるとともに、
内部電極とその上下の圧電体が強固に接合され、内部電
極の端部を絶縁する絶縁層が外部電極の凹部内に収容さ
れて、外部電極と内部電極との絶縁性が確保された積層
型圧電アクチュエータが開示されているが、このような
圧電アクチュエータでは、高電界、高圧力下で長期間連
続駆動させた場合、ガラスからなる絶縁層に割れが生
じ、この割れを介して内部電極と外部電極との間でショ
ートが発生し、一部の圧電体に電圧が供給されなくな
り、駆動中に変位特性が変化するという問題があった。
【0007】即ち、柱状積層体は、圧電体と内部電極と
の積層方向に伸縮するため、内部電極の端部およびその
近傍の圧電体に設けられた高ヤング率のガラスからなる
絶縁層が、長期間連続駆動による伸縮動作に耐えきれず
に破壊され、この破壊部分を介して内部電極と外部電極
間でショートが発生し易いという問題があった。
【0008】また、特開平7−283451号公報や特
開平8−51240号公報などには、一層おきの内部電
極の端部にメッキにより導電性凸部を形成することが開
示されているが、該導電性凸部と積層体との接合強度が
弱いために、駆動中に前記導電性凸部と内部電極端部が
剥離し、圧電体の一部に電圧が供給されなくなり、変位
特性が低下するといった問題があった。
【0009】本発明は、高電界、高圧力下で長期間連続
駆動させた場合でも、外部電極と内部電極とが断線する
ことがなく、耐久性に優れた積層型圧電素子及びその製
法並びに噴射装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型圧電素子
は、複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に積層して
なる柱状積層体と、該柱状積層体の側面に設けられ、前
記内部電極が一層おきに交互に接続された一対の外部電
極とを具備してなる積層型圧電素子であって、前記内部
電極の端部に一層おきに前記柱状積層体の側面から突出
する突起状導電性端子を設け、該突起状導電性端子と、
板状導電部材からなる外部電極とを接合してなることを
特徴とする。
【0011】本発明の積層型圧電素子では、内部電極の
端部に一層おきに柱状積層体の側面から突出する突起状
導電性端子を設け、該突起状導電性端子と、板状導電部
材からなる外部電極とを接合したため、アクチュエータ
が積層方向に駆動すると、突起状導電性端子が変形して
アクチュエータの伸縮によって生じる応力を吸収するた
め、高電界、高圧力下で長期間連続運転させた場合で
も、外部電極と内部電極との断線を抑制することがで
き、耐久性を大幅に向上できる。
【0012】また、本発明では、突起状導電性端子の根
元部が、柱状積層体の側面に形成されたケイ素含有層に
埋設されていることを特徴とする。
【0013】このような積層型圧電素子では、突起状導
電性端子の根元部が、柱状積層体の側面の圧電体表面に
形成されたケイ素含有層に埋設しているため、ケイ素含
有層が、柱状積層体の側面における圧電体表面に強固に
接合しており、このケイ素含有層に突起状導電性端子の
根元部が埋設され、これにより、突起状導電性端子を内
部電極の端部に強固に接合したまま、保持することがで
き、高電界、高圧力下で長期間連続駆動させた場合で
も、外部電極と内部電極とが断線することがなく、耐久
性に優れた積層型圧電素子を提供することができる。
【0014】さらに、本発明では、ケイ素含有層の厚み
が2〜100μmであることが望ましい。これにより、
突起状導電性端子を内部電極の端部にさらに強固に接合
保持でき、外部電極と内部電極との断線をさらに抑制す
ることができる。これは、ケイ素含有層の厚みを2μm
以上とすることにより、突起状導電性端子と、内部電
極、柱状積層体との接合強度を十分強固にすることがで
き、駆動中に突起状導電性端子が内部電極から剥離する
といった問題が生じるのを防ぐことができ、また、厚み
を100μm以下とすることにより、ケイ素含有層によ
り圧電体の特性が低下することを防ぐことができる。
【0015】さらに、本発明では、突起状導電性端子の
周りにケイ素含有層の隆起部が形成されていることが望
ましい。ケイ素含有層の隆起部が突起状導電性端子を補
佐することになり、突起状導電性端子と、内部電極、柱
状積層体との接合強度をさらに強固なものとすることが
でき、高電界下で連続に駆動させた場合でも、外部電極
と内部電極が断線することなく、耐久性を大幅に向上す
ることができる。
【0016】また、本発明では、各突起状導電性端子と
外部電極とが、前記突起状導電性端子の先端長さの50
%以上の部分で接合していることが望ましい。これは、
突起状導電性端子と、板状導電部材からなる外部電極と
の接合が、各々の突起状導電性端子の先端長さの50%
以上の部分で行われるので、突起状導電性端子と外部電
極の接合部の抵抗を十分低くすることができ、大電流を
流し高速で駆動させる場合においても、突起状導電性端
子と外部電極の接合部において局所発熱が生じることが
なく、耐久性を大幅に向上させることができる。
【0017】さらに、本発明では、板状導電部材の厚み
が50μm以下であることが望ましい。板状導電部材の
厚みが50μmよりも大きい場合には、板状導電部材が
アクチュエータの伸縮に追従できずに板状導電部材と突
起状導電性端子の間、若しくは突起状導電性端子と内部
電極の間で断線を起こし易くなるからである。従って、
板状導電部材の厚みを50μm以下とすることにより、
アクチュエータを連続駆動させた場合にも、アクチュエ
ータの伸縮に充分追従でき、外部電極と内部電極が断線
するといった問題が生じるのを防ぐことができる。
【0018】また、本発明では、突起状導電性端子間に
おける板状導電部材に、スリット又は凹溝が形成されて
いることが望ましい。板状導電部材からなる外部電極に
スリット又は凹溝が形成されているので、柱状積層体の
伸縮に対応して外部電極が容易に変形して追従でき、外
部電極と突起状導電性端子との接続部、突起状導電性端
子と内部電極との接続部に無理な荷重が作用せず、これ
により、高電界、高圧力下で長期間連続駆動させた場合
でも、外部電極と内部電極とが断線することがなく、耐
久性を向上できる。
【0019】また、本発明では、板状導電部材と柱状積
層体の側面との間に導電性樹脂が充填されていることが
望ましい。柱状積層体の伸縮によって発生する繰り返し
応力により、万が一板状導電部材が、そのスリット又は
凹溝から破断したとしても、破断した外部電極片同士は
導電性樹脂により接続されているため、内部電極に電界
を印加できる。
【0020】さらに、本発明では、板状導電部材の外面
に導電性補助部材を設けられていることが望ましい。板
状導電部材の外側に導電性補助部材を設けることにより
アクチュエータに大電流を投入し、高速で駆動させる場
合においても、外部電極が局所発熱を起こし断線するこ
とを防ぐことができ、耐久性を大幅に向上させることが
できる。
【0021】さらに、本発明では、導電性補助部材が、
導電性接着剤、導電性コイル、導電性波板、導電性繊維
集合体のうち少なくとも1種からなることが望ましい。
導電性補助部材が導電性接着剤からなる場合には、導電
性補助部材としてフレキシブルな導電性接着剤を用いる
ことにより、アクチュエータの伸縮に導電性補助部材が
十分追従することができ、駆動中における導電性補助部
材の断線を抑制できる。
【0022】導電性接着剤が、導電剤を分散させたポリ
イミド樹脂からなることが好ましい。この場合には、高
耐熱性を有するポリイミド樹脂を該導電性接着剤のマト
リックス成分とすることにより、高温で駆動させる場合
においても該導電性接着剤が劣化することがなく、高耐
久性を備えている積層型圧電素子を提供することができ
る。
【0023】また、導電性補助部材が導電性コイル、導
電性波板、導電性繊維集合体であり、該導電性補助部材
が板状導電部材に接合されていることが望ましい。この
場合には、導電性補助部材がアクチュエータの伸縮に追
従することができ、駆動中に該導電性補助部材が断線し
たり、該導電性補助部材と板状導電部材との間に応力を
生じ、該導電性補助部材が剥離するといった問題が生じ
るのを防ぐことができ、耐久性を大きく向上させること
ができる。
【0024】さらに、本発明では、突起状導電性端子と
板状導電部材が銀を主成分とすることが望ましい。これ
は、突起状導電性端子と板状導電部材の主成分を銀とす
ることにより、突起状導電性端子と内部電極の間、及び
突起状導電性端子と板状導電部材の間の接合強度を強固
にすることができ、アクチュエータを高電界下で駆動さ
せた場合にも、外部電極と内部電極が断線することな
く、耐久性を大きく向上させることができる。また、突
起状導電性端子と板状導電部材の主成分をヤング率の低
い銀とすることによりアクチュエータの駆動時に生じる
応力を十分吸収することができ、外部電極と内部電極と
の断線を抑制できる。
【0025】さらに、本発明の積層型圧電素子の製法
は、複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に積層して
なり、前記内部電極の端部が側面に露出した柱状積層体
を作製する工程と、該柱状積層体の側面に、導電性金属
粉末50〜80体積%とケイ素を主成分とするガラス粉
末20〜50体積%とからなる固形成分を含有する導電
性ペーストを塗布する工程と、該柱状積層体の側面に塗
布された導電性ペーストを加熱し、前記内部電極の端部
に前記柱状積層体の側面から突出する突起状導電性端子
を形成する工程と、該突起状導電性端子の先端部に板状
導電部材からなる外部電極を接続する工程とを具備する
方法である。
【0026】このような方法によれば、柱状積層体の側
面に、導電性金属粉末50〜80体積%とケイ素を主成
分とするガラス粉末20〜50体積%とからなる固形成
分を含有する導電性ペーストを塗布して、加熱すること
により、ガラスが溶融し、溶融したガラス中に存在する
導電性金属粒子が、内部電極の端部に集合し、柱状積層
体の側面から突出する突起状導電性端子が形成されると
ともに、柱状積層体の側面における圧電体表面に、拡散
した圧電体の成分とケイ素を含むケイ素含有層(ガラス
層)が形成され、このケイ素含有層により突起状導電性
端子の根元部が埋設され、突起状導電性端子を内部電極
端部に強固に接合することができる。
【0027】ここで、導電性ペーストを加熱して形成さ
れた突起状導電性端子の高さバラツキが、前記突起状導
電性端子の平均高さの0.3倍以下であることが望まし
い。これは、突起状導電性端子の高さバラツキを突起状
導電性端子の平均高さの0.3倍以下とすることによ
り、該突起状導電性端子と、板状導電部材からなる外部
電極との接続を確実強固なものとすることができ、駆動
中に突起状導電性端子と外部電極が断線するといった問
題が生じるのを防ぐことができる。なお、本発明におい
て、突起状導電性端子の高さバラツキとは、各突起状導
電性端子の最大高さと最小高さの差をいう。
【0028】また、本発明の積層型圧電素子の製法は、
複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に積層してな
り、前記内部電極の端部が側面に露出した柱状積層体を
作製する工程と、該柱状積層体の側面と板状導電部材か
らなる外部電極との間であって、一層おきの露出した内
部電極の端部及びその近傍の圧電体表面を被覆するよう
に、導電性金属粉末50〜80体積%とケイ素を主成分
とするガラス粉末20〜50体積%とからなる固形成分
を含有する導電性ペーストを介在させる工程と、該導電
性ペーストを加熱して、前記内部電極の端部に一層おき
に前記柱状積層体の側面から突出する突起状導電性端子
を形成するとともに、該突起状導電性端子の先端部に前
記外部電極を接合する工程とを具備する方法である。
【0029】このような方法によれば、柱状積層体の側
面と板状導電部材からなる外部電極との間であって、一
層おきの露出した内部電極の端部及びその近傍の圧電体
表面を被覆するように、導電性金属粉末50〜80体積
%とケイ素を主成分とするガラス粉末20〜50体積%
とからなる固形成分を含有する導電性ペーストを介在さ
せ、加熱することにより、ガラスが溶融し、溶融したガ
ラス中に存在する導電性金属粒子が、内部電極の端部に
集合し、柱状積層体の側面から突出する突起状導電性端
子が形成されるとともに、該突起状導電性端子の先端部
に外部電極に接合することができる。また、同時に柱状
積層体の側面における圧電体表面にケイ素含有層が形成
され、このケイ素含有層により突起状導電性端子の根元
部が埋設され、突起状導電性端子を内部電極端部に強固
に接合することができる。
【0030】本発明の噴射装置は、噴射孔を有する収納
容器と、該収納容器内に収容された上記積層型圧電素子
と、該積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から液体
を噴出させるバルブとを具備するものである。
【0031】このような噴射装置では、上記したよう
に、積層型圧電素子が、外部電極と内部電極との断線を
抑制でき、耐久性を大幅に向上できるため、噴射装置の
耐久性をも向上できる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は本発明の積層型圧電アクチ
ュエータからなる積層型圧電素子の一形態を示すもの
で、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A’線に沿
った縦断面図、(c)は(a)の一部を拡大して示す斜
視図、(d)は内部電極と外部電極の接合部近傍の拡大
図である。
【0033】積層型圧電アクチュエータは、図1に示す
ように、複数の圧電体1と複数の内部電極2とを交互に
積層してなる四角柱状の柱状積層体1aの側面におい
て、内部電極2の端部を一層おきに絶縁体3で被覆し、
絶縁体3で被覆していない内部電極2の端部に、積層型
圧電素子の伸縮方向に変形可能な突起状導電性端子5を
設け、該突起状導電性端子5に板状導電部材4aからな
る外部電極4を接合し、各外部電極4にリード線6を接
続固定して構成されている。
【0034】圧電体1は、例えば、チタン酸ジルコン酸
鉛Pb(Zr,Ti)O3(以下PZTと略す)、或い
はチタン酸バリウムBaTiO3を主成分とする圧電セ
ラミックス材料等で形成されている。この圧電セラミッ
クスは、その圧電特性を示す圧電歪み定数d33が高いも
のが望ましい。
【0035】また、圧電体1の厚み、つまり内部電極2
間の距離は50〜250μmが望ましい。これは、積層
型圧電アクチュエータは電圧を印加してより大きな変位
量を得るために、積層数を増加させる方法がとられる
が、積層数を増加させた場合に圧電体1の厚みが厚すぎ
るとアクチュエータの小型化、低背化ができなくなり、
一方、圧電体1の厚みが薄すぎると絶縁破壊しやすいか
らである。
【0036】圧電体1の間には内部電極2が配されてい
るが、この内部電極2は銀−パラジウム等の金属材料で
形成されており、各圧電体1に所定の電圧を印加し、圧
電体1に逆圧電効果による変位を起こさせる作用をな
す。
【0037】また、突起状導電性端子5が形成された柱
状積層体1aの側面に一層おきに深さ50〜500μ
m、積層方向の幅30〜200μmの溝が形成されてお
り、この溝内にガラス、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーンゴム等が充填さ
れて絶縁体3が形成されている。この絶縁体3は、柱状
積層体1aとの接合を強固とするために、柱状積層体1
aの変位に対して追従する弾性率が低い材料、具体的に
はシリコーンゴム等からなることが好適である。
【0038】突起状導電性端子5と絶縁体3は、外部電
極4が形成された柱状積層体1aの側面に露出した内部
電極2に、交互に形成されている。
【0039】即ち、溝内に充填された絶縁体3により内
部電極2の端部が互い違いに一層おきに絶縁され、内部
電極2の絶縁されていない他方の端部は、突起状導電性
端子5を介して板状導電部材4aからなる外部電極4と
接合されている。
【0040】柱状積層体1aの対向する側面には、それ
ぞれ板状導電部材4aからなる外部電極4が突起状導電
性端子5を介して接続固定されており、該外部電極4に
は、積層されている内部電極2が一層おきに電気的に接
続されている。この板状導電部材4aからなる外部電極
4は、接続されている各内部電極2に圧電体1を逆圧電
効果により変位させるに必要な電圧を共通に供給する作
用をなす。
【0041】さらに、外部電極4にはリード線6が半田
により接続固定されている。このリード線6は外部電極
4を外部の電圧供給部に接続する作用をなす。
【0042】そして、本発明では、上記したように板状
導電部材4aからなる外部電極4が突起状導電性端子5
を介して内部電極2と接続されている。このため、アク
チュエータを高電界、高圧力下で長期間連続駆動させた
場合でも、突起状導電性端子5がアクチュエータの伸縮
によって生じる応力を吸収し、該外部電極4と内部電極
2の断線を抑制することができ、耐久性に優れたアクチ
ュエータを提供することができる。
【0043】後述するケイ素含有層から突出した突起状
導電性端子5の積層方向と同一方向の幅Bは、図1
(c)に示すように、外部電極4と内部電極2との接続
部の抵抗を低くし、且つアクチュエータの駆動時に生じ
る応力を十分に吸収するという点から、1μm以上且つ
圧電体1厚みの1/2以下であることが望ましい。特に
は、幅Bは5〜25μmが望ましい。
【0044】また、ケイ素含有層から突出した突起状導
電性端子5の突出高さhは、アクチュエータの伸縮によ
って生じる応力を十分に吸収するという点から、圧電体
1厚みの1/20以上であることが望ましい。特には突
出高さhは、15〜50μmが望ましい。
【0045】さらに、板状導電部材4aの厚みtは、ア
クチュエータの伸縮に追従し、外部電極4と突起状導電
性端子5の間、若しくは突起状導電性端子5と内部電極
2の間で断線を生じないという点から、50μm以下で
あることが望ましい。
【0046】また、突起状導電性端子5は、銀、ニッケ
ル、銅、金、アルミニウム等の導電性を備えた金属及び
それらの合金からなり、アクチュエータの伸縮によって
生じる応力を十分に吸収するという点から、ヤング率の
低い銀、若しくは銀が主成分の合金が望ましい。
【0047】さらに、板状導電部材4aは、銀、ニッケ
ル、銅、金、アルミニウム等の導電性を備えた金属及び
それらの合金からなり、このうち、突起状導電性端子5
との接合強度が強く、ヤング率が低いという点から、
銀、若しくは銀が主成分の合金が望ましい。
【0048】突起状導電性端子5と板状導電部材4aか
らなる外部電強4との接合は、荷重を加えた状態で70
0〜950℃で熱処理することにより、主成分である銀
が突起状導電性端子5と板状導電部材4a間を相互に拡
散し、いわゆる銀の拡散接合によってなされる。また、
内部電極2と突起状導電性端子5の接合部はケイ素含有
層10中に埋設しており、内部電極2を構成する銀−パ
ラジウムと、突起状導電性端子5を構成する銀が相互拡
散し、連続的に内部電極2と突起状導電性端子5が接合
されている。
【0049】即ち、本発明では、突起状導電性端子5の
根元部5aが、柱状積層体1aの側面における圧電体1
表面に形成されたケイ素含有層10に埋設され、突起状
導電性端子5の先端部が板状導電部材4aからなる外部
電極4に接続されている。
【0050】ここで、突起状導電性端子5の根元部5a
は、内部電極2と突起状導電性端子5の接続部近傍にお
ける突起状導電性端子5の部分を意味するが、突起状導
電性端子5を形成する銀と内部電極2を構成する銀−パ
ラジウムが相互拡散し、連続的に内部電極2と突起状導
電性端子5が接続されているため、内部電極2の厚みよ
りも大きくなり始めた箇所が内部電極2と突起状導電性
端子5の接続部となり、それよりも先端側が突起状導電
性端子5の根元部5aとなる。
【0051】このケイ素含有層10の最小厚みdは、突
起状導電性端子5と、内部電極2及び柱状積層体1aと
の接合強度を強固なものにし、且つケイ素含有層10に
より圧電体1の特性が低下するのを防止するという点か
ら、2〜100μmであることが望ましく、特には5〜
15μmが望ましい。このような厚みのケイ素含有層1
0を形成するためには、50〜80体積%の銀等の導電
性金属粉末と、残部がケイ素を主成分とし、軟化点60
0〜950℃の20〜50体積%のガラス粉末とからな
る固形成分に、バインダーを加えて導電性ペーストを作
製し、該導電性ペーストを柱状積層体1aの側面に塗布
し、ガラスの軟化点以上の温度、即ち700〜950℃
で焼き付けを行うことにより達成できる。
【0052】ここで、ケイ素含有層10の厚みdが2μ
mより小さい場合には、突起状導電性端子5と、内部電
極2、柱状積層体1aとの接合強度が弱く、駆動中に該
突起状導電性端子5が剥離し、内部電極2の一部に電圧
が供給されなくなり変位特性が低下する傾向があり、一
方、ケイ素含有層10の厚みdが100μmより大きい
場合には、絶縁体3を充填する溝を形成する工程で圧電
体1にクラックが生じたり、圧電体1の圧電特性が低下
したりする傾向があるからである。
【0053】ケイ素含有層10中のケイ素の分布は表面
近傍が最も多く、内部側にいくほど、即ち深さが深くな
るにつれ減少していき、逆に圧電体1を形成するPbは
深さが浅くなるにつれ減少している。なお、ケイ素は圧
電体1の内部においても少量の不純物若しくは添加物と
して存在するが、圧電体1内部の均一の分布状態で存在
するケイ素の量が増加し始めるところから柱状積層体1
a表面までの距離をケイ素含有層10の厚みdとする。
【0054】また、本発明では、突起状導電性端子5と
内部電極2及び柱状積層体1aとの接合をさらに確実強
固なものとするために、図1(d)に示すように、ケイ
素含有層10が突起状導電性端子5を補佐するように、
突起状導電性端子5の根元部5aの周りにはケイ素含有
層10の隆起部10aが形成されている。即ち、突起状
導電性端子5の根元部5aはケイ素含有層10の隆起部
10aに埋設されている。ケイ素含有層10の隆起部1
0aは、ケイ素含有層10の最小厚みdを有する部分か
らの高さが1〜5μmであることが望ましい。突起状導
電性端子5の断面形状は、土筆状若しくはきのこ状が望
ましい。
【0055】また、突起状導電性端子5のケイ素含有層
10からの突出高さh、即ちケイ素含有層10の最小厚
みdを有する部分から板状導電部材4aまでの距離は、
アクチュエータの伸縮によって生じる応力を十分に吸収
するという点から、圧電体1厚みの1/20以上である
ことが望ましい。特には突出高さhは、15〜50μm
が望ましい。
【0056】さらに、本発明では、図2に示すように、
各突起状導電性端子5と板状導電部材4aとが、前記突
起状導電性端子5の先端長さLの50%以上の部分で接
合されている。これにより、突起状導電性端子5と板状
導電部材4aとの接合部の抵抗を十分低くし、大電流を
流し高速でアクチュエータを駆動させた場合において
も、突起状導電性端子5と板状導電部材4aの接合部に
おいて、局所発熱が生じるのを防ぐことができる。特に
は、80%以上が好ましい。このように、各々の突起状
導電性端子5と板状導電部材4aの接合を突起状導電性
端子5の先端長さLの50%以上とするためには、突起
状導電性端子5の作製時における突起状導電性端子5の
高さバラツキを突起状導電性端子5の平均高さhの0.
3倍以下とし、また、均一な荷重を印加した状態で70
0〜950℃で熱処理すればよい。
【0057】さらに、外部電極4にはリード線6が半田
により接続固定されている。このリード線6は外部電極
4を外部の電圧供給部に接続する作用をなす。
【0058】本発明の積層型圧電素子の製法について説
明する。まず、柱状積層体1aを作製する。複数の圧電
体1と複数の内部電極2とを交互に積層して成る柱状積
層体1aは、PZT等の圧電セラミックスの仮焼粉末
と、アクリル系、ブチラール系等の有機高分子から成る
バインダーと、DBP(フタル酸ジオチル)、DOP
(フタル酸ジブチル)等の可塑剤とを混合してスラリー
を作製し、該スラリーを周知のドクターブレード法やカ
レンダーロール法等のテープ成型法により圧電体1とな
るセラミックグリーンシートを作製する。
【0059】次に、例えば、銀−パラジウム粉末にバイ
ンダー、可塑剤等を添加混合して導電性ペーストを作製
し、これを前記各グリーンシートの上面にスクリーン印
刷等によって1〜40μmの厚みに印刷する。
【0060】そして、上面に導電性ペーストが印刷され
たグリーンシートを積層し、この積層体について所定の
温度で脱バインダーを行った後、900〜1200℃で
焼成することによって作製される。
【0061】その後、柱状積層体1aの対向する側面
に、図3(a)に示すように、例えば、粒径0.1〜1
0μmの銀粉末を50〜80体積%と、残部が粒径0.
1〜10μmでケイ素を主成分とする軟化点が600〜
950℃のガラス粉末20〜50体積%からなる混合物
に、バインダーを加えて作製した銀ガラス導電性ペース
ト21を塗布し、ガラスの軟化点以上の温度の700〜
950℃で焼き付けを行うことにより、銀ガラス導電性
ペースト21中の銀が内部電極2端部に集合し、図3
(b)に示すように、土筆状やきのこ状の突起状導電性
端子5及びケイ素含有層10を形成することができる。
【0062】即ち、ペーストにガラス成分を分散させて
おくことにより、焼き付け時にガラスが軟化し、この状
態において圧電体1には拡散しにくい銀が内部電極2の
端部に拡散して寄り集まるため、図1(b)に示すよう
な突起状導電性端子5を形成できる。
【0063】この突起状導電性端子5は柱状積層体1a
の側面の一部に形成されており、レール状に形成され、
その長さは板状導電部材4aからなる外部電極4の幅と
ほぼ同一とされている。尚、突起状導電性端子5の長さ
は、図2に示すように、外部電極4の幅よりも短くても
良い。
【0064】銀ガラス導電性ペースト21中の銀粉末を
50〜80体積%、残部のガラス粉末を20〜50体積
%としたのは、銀粉末が50体積%より少ない場合に
は、突起状導電端子5を構成する銀成分が少ないため、
形成される突起状導電性端子5の突出高さhが小さくな
り、一方銀粉末が80体積%よりも多い場合には、銀ガ
ラス導電性ペースト21中の固形分残部であるガラス成
分が相対的に少なくなるため、該銀ガラス導電性ペース
ト21の焼き付け時に溶融するガラス成分も必然的に少
なくなり、銀成分が内部電極2端部に集合しにくくな
り、突起状導電性端子5の突出高さhが低くなるためで
ある。
【0065】また、特にケイ素含有層10の隆起部10
aを有効に形成するには、銀ガラス導電性ペースト21
中の銀粉末を60〜70体積%、ガラス粉末を30〜4
0体積%とするのが望ましい。
【0066】熱処理後の突起状導電性端子5の高さバラ
ツキ(最大値−最小値)は、突起状導電性端子5と板状
導電部材4aの接続を確実なものとするため、突起状導
電性端子5の高さhの平均値の0.3倍以下であること
が望ましく、特には、0.1倍以下が望ましい。なお、
突起状導電性端子5の高さhのバラツキを突起状導電性
端子5の高さhの平均値の0.3倍以下にするために
は、該突起状導電性端子5を形成するために柱状積層体
1a側面に予め塗布する銀ガラス導電性ペースト21の
塗布厚みのバラツキを小さくすればよい。
【0067】上述のように突起状導電性端子5を形成し
た後、図3(c)に示すようにダイシング装置等により
突起状導電性端子5の形成された柱状積層体1aの側面
に一層おきに溝を形成する。
【0068】その後、図3(d)に示すように、銀から
なる板状導電部材4aを突起状導電性端子5に当接させ
押圧して荷重を加え、700〜950℃で熱処理するこ
とにより、主成分である銀が突起状導電性端子5と板状
導電部材4a間を相互に拡散し、いわゆる銀の拡散接合
によって接合される。
【0069】なお、この際に加える荷重は圧力にして、
2〜500kPaが望ましい。これは、圧力が2kPa
以下の場合には、圧力が低いために突起状導電性端子5
と板状導電部材4aとの間で拡散接合が十分になされず
に、該接合部の強度が低くなり、一方、500kPa以
上の場合には圧力が高すぎるために、突起状導電性端子
5が変形してしまう恐れがあるためである。
【0070】その後、溝部に絶縁体3を充填し、リード
線6を接続することにより本発明の積層型圧電素子が完
成する。
【0071】なお、柱状積層体1aの側面に一層おきに
溝を形成した後に、銀ガラス導電性ペースト21を塗布
し、焼き付けを行い突起状導電性端子5を形成してもよ
い。
【0072】次に、本発明の積層型圧電素子の他の製法
について説明する。上述と同様に柱状積層体1aを形成
した後、該柱状積層体1aの側面に一層おきに溝を形成
する。
【0073】その後、該柱状積層体1aの溝以外の柱状
積層体1aに露出した内部電極2およびこの内部電極2
の近傍の圧電体1表面に、上述と同様の銀ガラス導電性
ペースト21を塗布乾燥し、この銀ガラス導電性ペース
ト21に板状導電部材4aを押圧するように荷重を加え
た状態で700〜950℃で熱処理することにより、銀
ガラス導電性ペースト21中のガラスが溶融し、溶融し
たガラス中に存在する銀成分が内部電極2の端部に集合
し、柱状積層体1aの側面から突出する突起状導電性端
子5が形成されるとともに、該突起状導電性端子5の先
端部を板状導電部材4aに接続することができる。
【0074】尚、予め、柱状積層体1aの溝以外の柱状
積層体1aに露出した内部電極2およびこの内部電極2
の近傍の圧電体1表面に対応する板状導電部材4aの部
分に、銀ガラス導電性ペースト21を塗布乾燥し、この
板状導電部材4aを柱状積層体1aに押圧するように荷
重を加えた状態で熱処理してもよい。また、板状導電部
材4aの全面に銀ガラス導電性ペーストを塗布乾燥し、
この板状導電部材4aを、導電性ペースト塗布面側を柱
状積層体1aの内部電極2が露出した面に押圧し、熱処
理しても、突起状導電性端子5が形成し、その先端部を
板状導電部材4aに接続することができる。この場合に
はさらに工程を短縮することができる。
【0075】その後、溝部に絶縁体3を充填し、リード
線6を接続することにより本発明の積層型圧電素子が完
成する。
【0076】そして、リード線6を介して一対の外部電
極4に0.1〜3kV/mmの直流電圧を印加し、柱状
積層体1aを分極処理することによって、製品としての
積層型圧電アクチュエータが完成し、リード線6を外部
の電圧供給部に接続し、リード線6及び外部電極4を介
して内部電極2に電圧を印加させれば、各圧電体1は逆
圧電効果によって大きく変位し、これによって例えばエ
ンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として
機能する。
【0077】以上のように構成された積層型圧電素子
は、板状導電部材4aからなる外部電極4が突起状導電
性端子5を介して内部電極2と接続されているため、ア
クチュエータを高電界下、連続で駆動させた場合でも、
突起状導電性端子5が変形して突起状導電性端子5が駆
動時に生じる応力を十分に吸収できるため、外部電極4
と内部電極2との間でスパークが生じるといった問題を
防ぐことができ、高信頼性のアクチュエータを提供する
ことができる。
【0078】図4は、板状導電部材に凹溝を形成した積
層型圧電アクチュエータを示すもので、この積層型圧電
アクチュエータでは、板状導電部材4aに、突起状導電
性端子5間であって、内部電極2の端部とほぼ平行に凹
溝11が形成されている。凹溝11は、突起状導電性端
子5間にそれぞれ形成されており、その深さは板状導電
部材4aの厚み方向の1/2以上の深さとされている。
尚、凹溝11は、外部電極4の幅全体にわたって形成す
る必要はなく、幅方向に一部に形成しても良い。
【0079】また、柱状積層体1aの側面と板状導電部
材4a間に導電性樹脂4bが充填され、板状導電部材4
aの露出した面も導電性樹脂4bにより被覆されてい
る。
【0080】以上のように構成された積層型圧電アクチ
ュエータは、外部電極4に凹溝11が形成されているの
で、柱状積層体1aの伸縮に対応して外部電極4が容易
に変形して追従でき、外部電極4と突起状導電性端子5
との接続部、突起状導電性端子5と内部電極2との接続
部に無理な荷重が作用せず、これにより、高電界、高圧
力下で長期間連続駆動させた場合でも、外部電極4と内
部電極2とが断線することがなく、耐久性を向上でき
る。
【0081】さらに、柱状積層体1aの伸縮によって発
生する繰り返し応力により、万が一板状導電部材4aか
らなる外部電極4が凹溝11から破断したとしても、破
断した外部電極4片同士は導電性樹脂4bにより接続さ
れているため、内部電極2に電界を印加できる。
【0082】図5は、板状導電部材にスリットを形成し
た積層型圧電アクチュエータを示すもので、この積層型
圧電アクチュエータでは、板状導電部材4aに、一方側
の端面から所定長さでスリット13が形成されている。
このスリット13の長さは、板状導電部材4aの幅の2
/3以上の長さとされている。また、柱状積層体1aの
側面と板状導電部材4a間に導電性樹脂4bが充填さ
れ、板状導電部材4aの露出した面も導電性樹脂4bに
より被覆されている。
【0083】このような積層型圧電アクチュエータであ
っても、上記図4に示した積層型圧電アクチュエータと
同様の効果を得ることができる。尚、作製時に、スリッ
ト13を板状導電部材4aからなる外部電極4の幅方向
に全体にわたって形成、即ち、予め板状導電部材4aか
らなる外部電極4を、突起状導電性端子5間で分断して
おいても良い。
【0084】尚、外部電極4に形成される凹溝11やス
リット13は、板状導電部材4aを柱状積層体1aの突
起状導電性端子5に接合した後に形成しても良いし、板
状導電部材4aを突起状導電性端子5に接合する前に形
成しても良いが、板状導電部材4aの突起状導電性端子
5への接合工程の作業性を考慮すると、板状導電部材4
aを突起状導電性端子5に接合した後に形成することが
望ましい。
【0085】さらに、本発明では、図6に示すように、
板状導電部材4aからなる外部電極4の外側に導電性補
助部材7を形成しても良い。この場合には、板状導電部
材4aの外面に導電性補助部材7を設けることによりア
クチュエータに大電流を投入し、高速で駆動させる場合
においても、大電流を導電性補助部材7に流すことがで
き、外部電極4に流れる電流を低減できるという理由か
ら、外部電極4が局所発熱を起こし断線することを防ぐ
ことができ、耐久性を大幅に向上させることができる。
【0086】なお、導電性補助部材7はアクチュエータ
の伸縮に追従し、駆動中に該導電性補助部材7の断線を
防ぐ点から、フレキシブルな導電性接着剤7aによって
形成されていることが好ましい。また、導電性接着剤7
aにクラックが生じるのを防ぐという点から、金属等の
メッシュ若しくはメッシュ状の金属板を該導電性接着剤
7aに埋設しても良い。
【0087】さらに、前記導電性接着剤7aは高温で駆
動させる場合においても劣化しないという点から、高耐
熱を有するポリイミド樹脂に導電剤を分散させたものが
望ましい。
【0088】また、本発明では、図7(a)、(b)、
(c)に示すように、導電性コイル7b、若しくは導電
性波板7c、若しくは導電性繊維集合体(ウール状)7
dにより導電性補助部材7を形成しても良い。この場合
には、導電性補助部材7がアクチュエータの伸縮に追従
することができ、駆動中に該導電性補助部材7が断線し
たり、該導電性補助部材7と外部電極4との間に応力を
生じ、該導電性補助部材7が剥離するといった問題を防
ぐことができ、耐久性を大きく向上させることができ
る。なお、前記導電性補助部材7と外部電極4との接続
は、ロウ材による接合や、導電性接着剤による接合が好
ましい。
【0089】導電性補助部材7としては、抵抗値及びヤ
ング率が低く、伸縮性に富み、また、アクチュエータの
断面積を小さくできるという点から、材質が銀の導電性
波板7cが望ましい。
【0090】本発明の積層型圧電素子はこれらに限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能である。
【0091】また、上記例では、柱状積層体1aの対向
する側面に外部電極4を形成した例について説明した
が、本発明では、例えば隣設する側面に一対の外部電極
を形成してもよい。
【0092】図8は、本発明の噴射装置を示すもので、
図において符号31は収納容器を示している。この収納
容器31の一端には噴射孔33が設けられ、また収納容
器31内には、噴射孔33を開閉することができるニー
ドルバルブ35が収容されている。
【0093】噴射孔33には燃料通路37が連通可能に
設けられ、この燃料通路37は外部の燃料供給源に連結
され、燃料通路37に常時一定の高圧で燃料が供給され
ている。従って、ニードルバルブ35が噴射孔33を開
放すると、燃料通路37に供給されていた燃料が一定の
高圧で内燃機関の図示しない燃料室内に噴出されるよう
に形成されている。
【0094】また、ニードルバルブ35の上端部は直径
が大きくなっており、収納容器31に形成されたシリン
ダ39と摺動可能なピストン41となっている。そし
て、収納容器31内には、上記した圧電アクチュエータ
43が収納されている。
【0095】このような噴射装置では、圧電アクチュエ
ータ43が電圧を印加されて伸長すると、ピストン41
が押圧され、ニードルバルブ35が噴射孔33を閉塞
し、燃料の供給が停止される。また、電圧の印加が停止
されると圧電アクチュエータ43が収縮し、皿バネ45
がピストン41を押し返し、噴射孔33が燃料通路37
と連通して燃料の噴射が行われるようになっている。
【0096】
【実施例】実施例1 まず、柱状積層体を作製した。圧電体は厚み150μm
のPZTで形成し、内部電極は厚み3μmの銀−パラジ
ウム合金によって形成し、圧電体及び内部電極の各々の
積層数は300層とした。
【0097】次に、平均粒径5μmの銀粉末を60体積
%と、残部が平均粒径5μmのケイ素を主成分とし、ア
ルミニウムを含む軟化点が750℃の硼珪酸ガラス粉末
40体積%との混合物にバインダーを加え、十分に混合
して、銀ガラス導電性ペーストを作製し、図3(a)に
示すように、前記柱状積層体の側面に該銀ガラス導電性
ペーストを塗布し、800℃で焼き付け、図3(b)に
示すように、柱状積層体の側面に露出した内部電極の端
部に突起状導電性端子を形成するとともに、突起状導電
性端子の根元部を埋設するケイ素含有層を形成した。
【0098】この後、図3(c)に示すように、突起状
導電性端子を含む内部電極の端部一層おきに、深さ15
0μm、幅50μmの溝を形成した後、図3(d)に示
すように、銀からなる厚み25μmの板状導電部材を、
突起状導電性端子に30kPaで押圧し900℃で接合
した。
【0099】その後、溝部に絶縁体としてシリコーンゴ
ムを充填し、板状導電部材にリード線を接続した。
【0100】その後、正極及び負極の外部電極にリード
線を介して3kV/mmの直流電界を15分間印加して
分極処理を行い、図1に示すような積層型圧電アクチュ
エータを作製した。
【0101】なお、突起状導電性端子には、銀とパラジ
ウムが分散していた。また、突起状導電性端子の形成さ
れた柱状積層体の表面にはケイ素と鉛を含有する厚み1
0μmのケイ素含有層(ガラス層)が形成され、前記突
起状導電性端子の根元部にはケイ素含有層の隆起部が形
成されていた。また、このときの突起状導電性端子の積
層方向と同一方向の幅Bは10μm、高さhは平均で2
0μmで、高さバラツキは2μmであった。なお、ケイ
素含有層の厚みdは、X線回折測定においてSi元素が
実質的に存在しなくなる部分からの厚みとして算出し
た。
【0102】また、各突起状導電性端子と板状導電部材
からなる外部電極とは、突起状導電性端子の先端長さの
85%以上で接合されていた。この接合割合は、突起状
導電性端子から外部電極を剥離し、接合していた部分と
接合していない部分の長さ比で算出した。
【0103】得られた積層型圧電アクチュエータに15
0Vの直流電圧を印加した結果、積層方向に40μmの
変位量が得られた。さらに、このアクチュエータに室温
で0〜+150Vの交流電圧を120Hzの周波数にて
印加し駆動試験を行った結果、1×109サイクルまで
駆動したところ40μmの変位量が得られ、外部電極の
異常は見られなかった。表1のサンプルNo.1に記載
する。 実施例2 次に、突起状導電性端子の幅Bと高さh及び板状導電部
材の厚みtを表1に示すように変化させた以外は、実施
例1と同様の構成の積層型圧電アクチュエータ(サンプ
ルNo.2〜No.7)を作製した。なお、サンプルN
o.8は銀を分散させたガラスペーストを塗布し、熱処
理して外部電極を形成したものである。
【0104】得られた積層型圧電アクチュエータに室温
で150Vの交流電圧を120Hzの周波数にて印加
し、駆動試験を行った。初期に得られた変位量はすべて
のサンプル(No.1〜8)において40μmであっ
た。得られた結果を表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】サンプルNo.8の銀ガラスにて外部電極
を形成したサンプル以外の全てのサンプルにおいて、1
×108サイクルまで駆動したところ40μmの変位が
得られ、外部電極の異常は見られなかった。外部電極を
銀ガラスにて形成したサンプルNo.8の場合、銀ガラ
スでできた外部電極がアクチュエータの伸縮に追従でき
ずに、外部電極と内部電極の間に剥離が生じ、短時間の
間に外部電極がスパークしてしまった。一方、突起状導
電性端子と板状導電部材からなる外部電極を形成したサ
ンプルNo.1〜7の場合においては、1×108サイ
クルまで駆動しても、突起状導電性端子がアクチュエー
タの伸縮に追従できるため、外部電極に破損等の異常は
見られなかった。
【0107】さらに駆動を継続したところ、突起状導電
性端子の幅を75μm以下、高さhを7.5μm以上、
板状導電部材の厚みtを50μm以下としたサンプルN
o.1、2、3、6は外部電極と内部電極の接合部の抵
抗が十分低く且つ、アクチュエータの伸縮によって生じ
る応力を十分に吸収することができるため、高速で1×
109サイクル連続駆動した場合においても変位量はほ
とんど減少することなく、また、外部電極に異常は見ら
れなかった。 実施例3 次に、板状導電部材の外部に表2に示す導電性補助部材
を設けた以外は実施例1と同様の構成の積層型圧電アク
チュエータを作製した。なおサンプルNo.1は実施例
1のサンプルを示す。
【0108】得られた積層型圧電アクチュエータに室温
で150Vの交流電圧を120Hzの周波数にて印加
し、駆動試験を行った。初期に得られた変位量はすべて
のサンプル(No.1、9〜12)において40μmで
あった。また、同条件で1×109サイクルまで駆動試
験を行ったところ、すべてのサンプル(No.1、9〜
12)において異常は見られなかった。
【0109】次に、更に厳しい条件での駆動を行うた
め、室温で200Vの交流電圧を240Hzの周波数に
て印加し、駆動試験を行った。結果を表2に示す。
【0110】
【表2】
【0111】この表2から、サンプルNo.1はアクチ
ュエータを高速で駆動させる場合に投入される大きな電
流に対して、外部電極が局所発熱を起こし、外部電極内
部の一部で断線が生じ、変位量が減少してしまってい
る。
【0112】一方、外部電極の外側に導電性補助部材が
形成してあるサンプルNo.9〜11は、アクチュエー
タに大電流を投入し、高速で連続駆動させる場合におい
ても、外部電極の抵抗が十分に低いため、外部電極内で
局所発熱を起こしたり、外部電極が断線したりすること
ないため、1×109サイクルまで駆動しても異常は見
られなかった。 実施例4 次に、突起状導電性端子の形成に用いる銀ガラスペース
ト中の銀粉末とガラス粉末の混合比及びガラスの軟化
点、及び該銀ガラスペーストの塗布量を変化させる以外
は、上記実施例1と同様にして、ケイ素含有層の厚み
d、突起状導電性端子の高さh、隆起部のケイ素含有層
からの高さを変えた圧電アクチュエータを作製し、表3
に記載した。尚、各突起状導電性端子と板状導電部材と
は、突起状導電性端子の先端長さの85%以上で接合さ
れていた。
【0113】得られた積層型圧電アクチュエータに室温
で0〜+150Vの交流電圧を120Hzの周波数にて
印加し駆動試験を行った。得られた結果を図9に示す。
【0114】
【表3】
【0115】図9から、ケイ素含有層の厚みdが2〜1
00μmの試料では、高速で連続駆動させた場合でも、
内部電極と外部電極の間で断線したり、スパークしたり
するといった問題が生じることなく、高信頼性を備えて
いることが判る。
【0116】
【発明の効果】本発明の積層型圧電素子によれば、内部
電極の端部に一層おきに柱状積層体の側面から突出する
突起状導電性端子を設け、該突起状導電性端子と、板状
導電部材からなる外部電極とを接合したので、積層型圧
電素子の伸縮によって生じる応力を十分に吸収すること
ができ、外部電極と内部電極の間の接点不良や、外部電
極が断線するといった問題を防ぐことができ、高信頼性
を備えた積層型圧電素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電素子を示すもので、(a)
は斜視図、(b)は(a)のA−A’線に沿った縦断面
図、(c)は(a)の一部を拡大して示す斜視図、
(d)は(b)の一部を拡大して示す断面図である。
【図2】突起状導電性端子の先端部と板状導電部材との
接合状態を説明するための図1(c)のB−B’線に沿
った断面図である。
【図3】本発明の積層型圧電素子の製造方法を示す概略
図である。
【図4】板状導電部材に凹溝を形成した積層型圧電アク
チュエータを示すもので、(a)は斜視図、(b)は
(a)のA−A線に沿った縦断面図である。
【図5】板状導電部材にスリットを形成した積層型圧電
アクチュエータを示すもので、(a)は斜視図、(b)
は(a)のA−A線に沿った縦断面図である。
【図6】導電性補助部材を形成した積層型圧電素子を示
すもので、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A’
線に沿った断面図である。
【図7】(a)はコイル状の導電性補助部材、(b)は
波板状の導電性補助部材、(c)はウール状の導電性補
助部材を用いた場合の本発明の積層型圧電素子の縦断面
図である。
【図8】本発明の噴射装置を示す説明図である。
【図9】実施例4の駆動試験の結果を示すグラフであ
る。
【図10】従来の積層型圧電アクチュエータの縦断面図
である。
【符号の説明】
1・・・圧電体 1a・・・柱状積層体 2・・・内部電極 4・・・外部電極 4a・・・板状導電部材 4b・・・導電性樹脂 5・・・突起状導電性端子 5a・・・根元部 7・・・導電性補助部材 7a・・・導電性接着剤 7b・・・導電性コイル 7c・・・導電性波板 7d・・・導電性繊維集合体 10・・・ケイ素含有層 10a・・・隆起部 11・・・凹溝 13・・・スリット 31・・・収納容器 33・・・噴射孔 35・・・バルブ 43・・・圧電アクチュエータ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に
    積層してなる柱状積層体と、該柱状積層体の側面に設け
    られ、前記内部電極が一層おきに交互に接続された一対
    の外部電極とを具備してなる積層型圧電素子であって、
    前記内部電極の端部に一層おきに前記柱状積層体の側面
    から突出する突起状導電性端子を設け、該突起状導電性
    端子と、板状導電部材からなる外部電極とを接合してな
    ることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 【請求項2】突起状導電性端子の根元部が、柱状積層体
    の側面に形成されたケイ素含有層に埋設されていること
    を特徴とする請求項1記載の積層型圧電素子。
  3. 【請求項3】ケイ素含有層の厚みが2〜100μmであ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の積層型圧電素
    子。
  4. 【請求項4】突起状導電性端子の周りにケイ素含有層の
    隆起部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    3のうちいずれかに記載の積層型圧電素子。
  5. 【請求項5】各突起状導電性端子と外部電極とが、前記
    突起状導電性端子の先端長さの50%以上の部分で接合
    していることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれ
    かに記載の積層型圧電素子。
  6. 【請求項6】板状導電部材の厚みが50μm以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載
    の積層型圧電素子。
  7. 【請求項7】突起状導電性端子間における板状導電部材
    に、スリット又は凹溝が形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至6のうちいずれかに記載の積層型圧電素
    子。
  8. 【請求項8】板状導電部材と柱状積層体の側面との間に
    導電性樹脂が充填されていることを特徴とする請求項1
    乃至7のうちいずれかに記載の積層型圧電素子。
  9. 【請求項9】板状導電部材の外面に導電性補助部材が設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至8のうちい
    ずれかに記載の積層型圧電素子。
  10. 【請求項10】導電性補助部材が、導電性接着剤、導電
    性コイル、導電性波板、導電性繊維集合体のうち少なく
    とも1種からなることを特徴とする請求項9記載の積層
    型圧電素子。
  11. 【請求項11】突起状導電性端子と板状導電部材が銀を
    主成分とすることを特徴とする請求項1乃至10のうち
    いずれかに記載の積層型圧電素子。
  12. 【請求項12】複数の圧電体と複数の内部電極とを交互
    に積層してなり、前記内部電極の端部が側面に露出した
    柱状積層体を作製する工程と、該柱状積層体の側面に、
    導電性金属粉末50〜80体積%とケイ素を主成分とす
    るガラス粉末20〜50体積%とからなる固形成分を含
    有する導電性ペーストを塗布する工程と、該柱状積層体
    の側面に塗布された導電性ペーストを加熱し、前記内部
    電極の端部に前記柱状積層体の側面から突出する突起状
    導電性端子を形成する工程と、該突起状導電性端子の先
    端部に板状導電部材からなる外部電極を接続する工程と
    を具備することを特徴とする積層型圧電素子の製法。
  13. 【請求項13】導電性ペーストを加熱して形成された突
    起状導電性端子の高さバラツキが、前記突起状導電性端
    子の平均高さの0.3倍以下であることを特徴とする請
    求項12記載の積層型圧電素子の製法。
  14. 【請求項14】複数の圧電体と複数の内部電極とを交互
    に積層してなり、前記内部電極の端部が側面に露出した
    柱状積層体を作製する工程と、該柱状積層体の側面と板
    状導電部材からなる外部電極との間であって、一層おき
    の露出した内部電極の端部及びその近傍の圧電体表面を
    被覆するように、導電性金属粉末50〜80体積%とケ
    イ素を主成分とするガラス粉末20〜50体積%とから
    なる固形成分を含有する導電性ペーストを介在させる工
    程と、該導電性ペーストを加熱して、前記内部電極の端
    部に一層おきに前記柱状積層体の側面から突出する突起
    状導電性端子を形成するとともに、該突起状導電性端子
    の先端部に前記外部電極を接合する工程とを具備するこ
    とを特徴とする積層型圧電素子の製法。
  15. 【請求項15】噴射孔を有する収納容器と、該収納容器
    内に収容された請求項1乃至11のうちいずれかに記載
    の積層型圧電素子と、該積層型圧電素子の駆動により前
    記噴射孔から液体を噴出させるバルブとを具備してなる
    ことを特徴とする噴射装置。
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