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JP2003081819A - 抗癌活性を有するフィトスフィンゴシン誘導体 - Google Patents

抗癌活性を有するフィトスフィンゴシン誘導体

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JP2003081819A
JP2003081819A JP2001264081A JP2001264081A JP2003081819A JP 2003081819 A JP2003081819 A JP 2003081819A JP 2001264081 A JP2001264081 A JP 2001264081A JP 2001264081 A JP2001264081 A JP 2001264081A JP 2003081819 A JP2003081819 A JP 2003081819A
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tmp
liposomes
metastasis
liposome
cancer
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Sung Keon Namgoong
ソンコン ナムゴン
Seon Yi Park
ソンイ パク
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Charmzone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抗癌活性を有するフィトスフィンゴシン誘導体
を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で表されるものであっ
て、抗癌活性を有するフィトスフィンゴシン誘導体およ
びそれを有効成分として含む抗癌剤を提供する: 【化1】 (式中、R1、RおよびRは水素またはC〜C
のアルキル基を示し;Xはハロゲン、水酸化基、スルホ
ン酸アルキル基、スルホン酸アリール基を含む原子また
は原子団を示す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗癌活性を示すフ
ィトスフィンゴシン誘導体に関し、さらに詳細には、下
記一般式(I)で表されるものであって、抗癌活性を示
すフィトスフィンゴシン誘導体とそれを有効成分として
含む抗癌剤に関する。
【化2】 (式中、R1、RおよびRは水素またはC〜C
のアルキル基を示し;Xはハロゲン、水酸化基、スルホ
ン酸アルキル基、スルホン酸アリール基を含む原子また
は原子団を示す)。
【0002】
【従来の技術】一般に、細胞膜を構成する脂質は、リン
脂質(Phospholipid)、糖脂質(glycolipid)、スフィンゴ
リピド(sphingolipid)からなる。これらの分子は、両親
媒性(amphipathic)物質であって、水に分散すると自発
的に細胞膜と類似した閉鎖型小胞体を形成するが、これ
をリポソーム(liposomes)という。リポソームは、前述
の脂質のいずれかまたは種々の脂質に製造できるが、こ
れを医薬品に適用する場合、水溶性物質は主として内部
水相に封入され、脂溶性物質は膜の間に介されて種々の
医薬物質を伝達する媒介体として活用されている。ま
た、リポソームは、治療すべき患部に薬物を正確に伝達
し、リポソームによる薬物送達は小量でも可能であるた
め、多重薬剤耐性を克服するのに役立つ。最近は、薬
物、抗原、遺伝子の伝達媒体として脚光を浴びており、
特にリポソームを用いた薬物伝達媒体として抗癌剤であ
るドキソルビシン(doxorubicin)と抗真菌剤であるアム
ホテリシンB(amphotericin B)およびその他医薬品をリ
ポソーム製剤化し、商品として市販している趨勢であ
る。その他に、リポソームは化粧品にも広く用いられて
いる[M. Grunaug et al., Eur. J. Med. Res. 21, 13-1
9, 1998; D.S. Alberts abdD.J. Garcia, Drugs, 54, 3
0-35, 1997; F. Braun, et al., Transplant Proc.30,
1481-1483, 1998; V. Heinemann et al., Antimicrob.
Agents Chemother.41, 1275-1280, 1997; N. Weiner et
al., J. Drug. Target 2, 405-410, 1994]。
【0003】人体に存在するスフィンゴイド塩基(sphin
goid base)としては、フィトスフィンゴシン(phytosphi
ngosine, PhytoS)、スフィンゴシン(sphingosine, SP
N)、スフィンガニン(sphinganine)がある。これらは、
構造的に18個の炭素原子から構成された骨格を有する
アミノアルコール(amino alcohol)と特徴づけられる。
これらの化合物は、数個の立体中心を有しているが、こ
れらの3番位置にD−配列(D-erythro)が自然から発見
されている。SPNとスフィンガニンは体のすべての組
織から見出せることに対し、PhytoSは角質層でのみ限定
的に存在する。SPNとその誘導体に対する研究は19
90年代に始まり、PKC(protein kinase C)活性の強
力な抑制剤という事実が明らかになった後活発に進行さ
れた。その後、SPNとその誘導体は低い濃度において
も数多くの細胞機能(cellular function)に関与すると
いう事実が明らかになった[D.J. Bibel et al., Clin.
Exper. Dermatol. 20, 395-400, 1995; D.J. Bibel, J.
Invest. Dermatol. 98, 269-273, 1992; Y.A. Hannun,
Science, 274, 1855-1859, 1996]。しかし、このよう
な活性は大部分角質層でのみ示されるのでPhytoSに対す
る関心は増加したが、非常に高値の商品化された試薬で
あるため、その誘導体合成とこれらの生理活性(biologi
cal activity)についてはほとんど知られていない。特
に、SPN誘導体であるN,N−ジメチルスフィンゴシ
ン(N,N-dimethyl sphingosine, DMS)とN,N,N−ト
リメチルスフィンゴシニウムハライド (N,N,N-trimethy
l sphingosinium halide, 以下「TMS・hal」)は、SPN
よりPKCに対してさらに強力な阻害活性を示し、in v
itro、in vivo系で種々の癌細胞の成長を抑制すると知
られている。特に、TMS・halは、卵黄ホスファチ
ジルコリン(egg phosphatidylcholine, egg PC):コレ
ステロール(cholesterol, Chol):TMS・hal=
4.5:4.5:1(モル比)のリポソームを用いたB16/
BL6黒色腫細胞株(melanoma cell line)において抗癌(an
titumor)、転移抑制(antimetastasis)効果が確認された
例がある。しかし、TMS・halがこのような効果を
示すためには、0.1〜0.3mg/mouse程と相当多量の
薬物が要求されるため、溶血現状(hemolysis)、血色素
尿症(hemoglobinuria)、炎症反応(inflammatory respon
se)のような副作用が示される。このような毒性を減ら
すためにリポソーム技術を適用したが、in vivo系でリ
ポソームTMS・halは毒性がなく、リポソームを用
いていないTMS・halより癌細胞の成長と転移の防
止にさらに強力な抑制効果を示すことを観察することが
できた [Y.S. Park, S. Hakomori, S. Kawa, F. Ruan,a
nd Y. Igarashi. Cancer Res. 54, 2213-2217, 1994]。
【0004】SPNとほとんど類似した構造を有するPh
ytoSに対する研究としては、in vitro系でKK-1、 COS-
7、そしてMSC-1細胞における遺伝子伝達(DNA transfect
ion)程度を観察し、補助脂質(helper lipid)のフォーム
レーションの違いによる効率性を比べて発表した例があ
る[T. paukku et al., Chem. Phys. Lipids, 87, 23-2
9, 1997]。また、PhytoSは種々の微細物(microorganis
m)において強力な抗菌活性(anti-microbial activity)
を示し、PKC抑制剤としてインターロイキン(interle
ukin)分泌を増加させて皮膚刺激を減らすと知られてい
る。phytoS誘導体であるN,N,N−トリメチルフィト
スフィンゴシニウムハライド(N,N,N-trimethyl phytosp
hingosinium halide, 以下「TMP・hal」)は、国内外で
は最初に皮膚保護のための用途に限定して化粧品に添加
する組成物の一つとして特許出願、公開[韓国特許公開
番号第1999−0078610号]されている状態で
あるが、TMPを抗癌剤として用いた例は国内・外的に
まだない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記一般式(I)で表されるフィトスフィンゴシン
誘導体を種々の組成のリポソームに製造し、その癌転移
および癌成長抑制効果を確認することによって、本発明
を完成するに至った。
【0006】したがって、本発明は、前記一般式(I)で
表される抗癌活性を有するフィトスフィンゴシン誘導体
およびそれを有効成分として含む抗癌剤を提供すること
にその目的がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、抗癌活性を有
し、下記一般式(I)で表されるフィトスフィンゴシン
誘導体およびそれを有効成分として含む抗癌剤をその特
徴とする:
【0008】
【化3】
【0009】式中、R1、RおよびRは水素または
〜Cのアルキル基を示し;Xはハロゲン、水酸化
基、スルホン酸アルキル基、スルホン酸アリール基を含
む原子または原子団を示す。
【0010】また、前記フィトスフィンゴシン誘導体を
リポソームまたはエマルジョンの形態で含む抗癌剤およ
び、前記フィトスフィンゴシン誘導体とともに新生血管
形成抑制剤または既存の細胞毒性活性を有する抗癌剤で
あるドキソルビシンを含む抗癌剤を含む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、抗癌活性を有する前記一般式(I)で
表されるフィトスフィンゴシン誘導体(以下、「TM
P」)をリポソームまたはエマルジョンの形態に製剤化
した抗癌剤に関する。本発明によるフィトスフィンゴシ
ン誘導体において、N,N,N−トリメチルフィトスフ
ィンゴシニウムハライド(TMP・hal)が好ましく、N,
N,N−トリメチルフィトスフィンゴシニウムヨージド
(N,N,N-trimethylphytosphingosinium iodide、以下
「TMP・I」)が特に好ましい。
【0012】本発明においては、種々の組成の転移抑制
リポソームを製造したが、DPPC/Chol/TMPまたはDPPC/Ch
ol/PEG-PE/TMP組成は癌の転移抑制能に優れると判断さ
れ、新生血管抑制剤とともに使用する場合相乗効果があ
ることが分かった。DPPC/Chol/TMPリポソームは癌の転
移を抑制するだけでなく、LLC肺癌細胞の成長を著く
抑制することが分かった。
【0013】本発明においては、既存の細胞毒性活性を
有する抗癌剤(ドキソルビシン)とともに転移抑制を比べ
たとき、ドキソルビシン単独で使用した場合より、TM
Pリポソームとともに投与した場合その効能はさらに増
加することが分かった。
【0014】本発明においては、TMPリポソームの細
胞毒性効果をヒトの肝癌細胞株とマウス黒色腫細胞株を
用いて観察した結果、ヒトの肝癌細胞株は細胞毒性効果
を示すが、黒色腫細胞株は細胞毒性効果を示さない。ま
た、マウスにおいて簡易急性毒性を測定したときに何ら
かの毒性が観察されなかった。
【0015】本発明による抗癌剤は、前記一般式(I)
で表されるフィトスフィンゴシン誘導体を有効成分とし
て含み、薬剤学的に許容可能な担体(carrier)、賦形剤
(forming agent)、稀釈剤(diluent)などと混合して粉
末、顆粒、カプセルまたは注射剤などに製造し得る。ま
た、経口投与および非経口投与が可能であり、特にリポ
ソームとエマルジョンの形態に製剤化して投与する場
合、生体利用率においてさらに効果的である。本発明に
よる抗癌剤の投与量は、体内吸収度、体重、患者の年
齢、性別、健康状態、食餌、投与時間、投与方法、排泄
率、疾患の重症度などによって異なり得る。前記抗癌剤
は、体重1kg当り約0.5〜1mgを投与することが
好ましい。したがって、本発明による抗癌剤は有効量の
範囲を考慮して製造し、このように剤形化された単位投
与型製剤は必要に応じて薬剤の投与を監視するか、観察
する専門家の判断と個人の要求に応じて専門化された投
薬法を用いるか、一定時間間隔で数回投与することがで
きる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を下記実施例によってさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されな
い。 実施例1:N,N,N−トリメチルフィトスフィンゴシ
ニウムヨージド(TMP・I)の合成
【0017】フィトスフィンゴシン(phytosphingosine,
0.30 g, 0.946 mmol)とKCO(0.523 g, 3.79 mmo
l)をメタノール3mlに溶かし、攪拌しながらヨードメタ
ン(iodomethane, 0.298 ml, 4.73 mmol)を加えた後、5
0℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧蒸留し、反応混合物
に蒸留水4mlを加えた後、酢酸エチル8mlで抽出してN
SOで乾燥、濾過した。溶媒を減圧乾燥して白色
の固体生成物0.26gを得た。 収率:76% 融点:210〜213℃ IR(KBr)υmax : 3309 (OH), 2918, 2850 (C-H) cm-1 1 H NMR (600MHz, DMSO-d6) :δ 3.95 (dd, 1H, CHO,
J = 14.4 Hz), 3.89 (dd, 1H, CHO, J = 14.4 Hz),
3.76 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 3.6 (dd, 1H), 3.11(s, 9
H, N+CH), 1.68 (m, 1H, CH), 1.48 (m, 1H, C
H), 1.23 (s, 24H,CH), 0.84 (t, 3H, CH3) ppm13 C NMR (600MHz, DMSO-d6) : δ 76.80, 71.01, 55.6
9, 52.18, 33.21, 31.21,30.60, 29.15, 29.03, 28.99,
28.93, 28.62, 24.87, 22.00, 13.84 ppm MS (FAB, Glycerol, m/z) : 361 (M+). 実施例2:N,N,N−トリメチルフィトスフィンゴシ
ニウムパラトルエンスルホネート(N,N,N-trimethylphyt
osphingosinium p-toluenesulfonate)の合成
【0018】フィトスフィンゴシン(phytosphingosine,
0.5 g, 1.575 mmol) とKCO (1.612 g, 9.449
mmol)をメタノール5mlに溶かし、攪拌しながらメチル
パラトルエンスルホネート(methyl p-toluenesulfonat
e, 1.188 ml, 7.874 mmol)を加えた後、50℃で3時
間攪拌した。溶媒を減圧蒸留し、反応混合物に蒸留水5
mlを加えた後、酢酸エチル10mlで抽出してNaSO
で乾燥、濾過した。溶媒を減圧乾燥して白色の固体生
成物0.460を得た。 収率:55% 融点:185〜186℃ IR (KBr) υmax : 3326 (OH), 2920, 2852 (C-H) cm-1 1 H NMR (500MHz, CD3OD) : δ 7.70 (d, 2H, arom H, J
= 8.2 Hz), 7.23 (d, 2H, arom H, J = 8.0 Hz), 4.16
(dd, 1H, CH2O, J = 14.4 Hz), 4.09 (dd, 1H,CH2O, J
= 14.4 Hz), 3.89 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 3.73 (dd, 1
H), 3.44 (t, 1H), 3.21 (s, 9H, N+CH3), 2.37 (s, 3
H, Ph-CH3), 1.81 (m, 1H, CH2), 1.58 (m, 1H, CH2),
1.29 (s, 24H, CH2), 0.90 (t, 3H, CH3) ppm13 C NMR (500MHz, CD3OD) : δ 142.07, 140.16, 128.3
1, 125.45, 76.73, 71.56, 56.09, 52.21, 33.25, 31.5
6, 29.28, 29.26, 28.96, 25.03, 22.22, 19.81,12.93
ppm. 実施例3:リポソームの製造方法 (1)MLV(multilamellar vesicles)とSUV(small
unilamellar vesicles)の製造
【0019】リン脂質をガラス瓶(glass vial)に入れて
有機溶媒(クロロホルム、CHCl3)に溶解した後、窒素ガ
スまたは減圧蒸留器(rotary evaporator)を用いて有機
溶媒を完全に取除きながらガラス瓶中に薄膜を形成さ
せ、リン酸緩衝溶液(PBS)を加えて常温で弱く振り
ながら十分水和させた後、強く攪拌してリン脂質の膜を
分散させて多層ラメラリポソーム(MLV)を製造した。
【0020】製造されたMLVを超音波粉砕機(sonicat
or)を用いて単層ラメラリポソーム(SUV)を製造し
た。この他にもSUVを製造するために押出機(extrude
r)を用いて高圧で適切なメンブラン・フィルタ(memebra
ne filter)に通すことにより、所望するサイズのリポソ
ームを得て実験に用いた。 (2) 転移抑制リポソームの製造
【0021】転移抑制物質であるTMPと種々のリン脂
質から構成されたリポソームを製造した。TMPと中性
脂質であるDOPEを適切に混合(1:1重さ比)して2
0mlガラス瓶に入れ、有機溶媒に溶かした後、窒素の
存在下に減圧蒸留した。この際、薄い脂質膜が形成する
と完全に乾燥した後、蒸留水または5%デキストロース
(dextrose)で水和させてボルテキシング(vortexing)、
超音波粉砕(sonication)などの方法でカチオン性リポソ
ームを製造した。鶏卵由来の70%ホスファチジルコリ
ン(phosphtidylcholine, PC)、100%鶏卵PCとコレ
ステロール(cholesterol, Chol)の1:1モル比、ジパ
ルミトイルホスファチジルコリン(dipalmitoyl phospha
tidylcholine, DPPC)とCholの1:1モル比、DPPC:Cho
l:ポリエチレングリコールが結合したホスファチジル
エタノールアミン(phosphatidyl ethanolamine-polyeth
ylene glycol, PE-PEG)の5:5:1モル比の組成にT
MPを加え、有機溶媒に溶かした後、減圧蒸留機を用い
て有機溶媒を完全に取除きながらガラス瓶の内部に薄膜
を形成させた。PBS緩衝溶液を加えて常温で十分水和
させ、リン脂質の薄膜を分散させた後、強くボルテキシ
ングまたは超音波粉砕することによって転移抑制リポソ
ームを製造した。 実施例4:転移抑制活性を有するエマルジョンの製造お
よび物理的性質測定 (1)エマルジョンの製造
【0022】70%鶏卵PCとTMPをオリーブ油に分
散し、グリセロールと小量のツイーン20を添加し、蒸
留水を加えた後、強く超音波粉砕してエマルジョンを製
造した。製造したエマルジョンを0.2μm膜(membran
e)に通して用いた。 (2)リポソームとエマルジョンの安定性測定
【0023】TMPを含む種々の組成のリポソームとT
MPを含むエマルジョンを製造し、4℃で保管しながら
リポソームのサイズ変化をジェタサイザー(zetasizer)
を用いて測定し、リン脂質の組成によるリポソームの安
定性とエマルジョンの安定性を測定した。 実施例5:In vivo癌転移抑制分析
【0024】In vivo系における直接的な肺転移(direct
lung metastasis)を観察するためにB16F10黒色腫細胞
を用いてC57/BL6マウスで実験した。まず、投与すべき
黒色腫細胞の濃度を決定するために種々の濃度(PBS, 2
×104, 2 ×105, 2 ×106)の癌細胞を尻尾静脈に注射
し、15日後マウスを麻酔した状態で肺を切取り、肺に
発生した癌細胞のコロニー数を観察した。
【0025】また、TMPを含む転移抑制リポソームと
エマルジョンの転移抑制効果を観察するために前記実験
で得られた適切な癌細胞濃度をC57/BL6マウスの尻尾静
脈に注射した。60〜90分後誘導体で作られた転移抑
制リポソーム250μgずつを投与し、2、3番目の薬
物の投与は癌細胞を注射してから各々3日と6日後に行
い、4番目の薬物を投与する場合9日後投与した。15
日目にマウスの肺を切取った後、コロニー数を観察し
た。 実施例6:細胞毒性およびIn vivo 毒性測定
【0026】癌細胞に対する細胞毒性効果を測定するた
めに、癌細胞株として肝癌細胞株であるSNU398と
黒色腫細胞株であるB16F10を用いた。癌細胞株(SNU 398
またはB16F10)をトリプシン化(trypsinization)した
後、serum-free media[RPMI-1640]で洗浄した。トリプ
トパンブルーで染色して細胞をカウンティングした後、
1x105cell/mlで48ウェルプレートにプレーティン
グし、TMPで作られたカチオン性リポソームを種々の
濃度で癌細胞に処理した。3日後、トリプトパンブルー
で染色し、細胞をカウンティングして細胞減少程度を観
察した。
【0027】In vivo 毒性を観察するためにTMPリポ
ソームをマウスに静脈注射または腹腔内注射してマウス
の致死率を測定することによってin vivo 毒性を測定し
た。 実施例7:In vivo 癌成長抑制分析
【0028】In vivo 系における癌の成長抑制を観察す
るために、ルイス肺癌細胞株(LewisLung Carcinoma, LL
C)を用いてBDF1マウスで実験した。LLC細胞濃度は、
マウス一匹当り百万個の細胞として皮下注射して癌を形
成させた。癌細胞投与後1日、3日、6日、9日にTM
Pリポソームを100μl(TMP100μg)ずつ腹腔
および静脈注射した。陽性対照群としては、MMP−2
(matrix metaloproteinase-2)抑制剤として知られてい
るAG3340(Agouron Pharmaceuticals)を0.2%ツイー
ン/0.5%カルボキシメチルセルロースで懸濁して一
日一回2mgずつを腹腔注射した。21日後マウスを頸
椎脱骨して致死させた後、癌の体積変化を測定し、写真
撮影した。 実施例8:錠剤の製造
【0029】 前記成分を細かく粉砕して混合した後、直打法(direct
tableting method)によって錠剤を製造した。各錠剤の
総量は500mgであり、そのうち有効成分の含量は5
0mgである。 実施例9:粉末剤の製造
【0030】 前記成分を細かく粉砕し、混合して粉末を製造した。硬
質カプセルに粉末500mgを充填してカプセル剤を製造
した。 実験例1
【0031】まず、in vivo 系におけるTMP・Iの転
移抑制効果を観察した。まず、転移が観察できる癌細胞
数を決定するためにマウスにB16F10黒色腫細胞を2x1
4、2x10、2x10およびPBSの四つの群
に分けて癌の転移を測定した。癌細胞を尻尾静脈に注射
してから15日後マウスの肺を切取って観察した結果、
2x10濃度においては肺のサイズが非常に大きくな
り、数えられないほど数多くのコロニーが形成された。
これに対し、PBSと1x104を処理した場合は何ら
かの変化も示されず、2x10の場合は小量のコロニ
ーが観察され、21日後までその数が増加した。
【0032】したがって、TMP・Iの転移抑制実験に
おいては、癌細胞濃度を2x10として固定して行っ
た。B16F10黒色腫細胞を接種してから1日、3日、そし
て6日後各々の誘導体300μgを投与した。15日後
マウスの肺を観察した結果、対照群に比べて肺の大きさ
が小さくなり、癌細胞のコロニー数も相当減少したこと
が確認できた[表1]。
【0033】
【表1】 実験例2
【0034】リポソームの組成を異にしてTMP・Iの
転移抑制活性を測定した。70%鶏卵PCと100%鶏
卵PC/chol(1:1モル比)の組成にTMP・Iを加
え、リポソームを製造して転移抑制を行った。C57BL/6
マウスにB16F10黒色腫細胞を2x10濃度で尻尾静脈
を通じて注射した。注射してから1時間後TMP・I2
50μgが含有されたリポソームを処理した。第二に、
黒色腫細胞を注射してから3日後尻尾静脈にさらに25
0μgを処理した。最後に、7日後同様な方法で黒色腫
細胞を処理してから15日後マウスを頸椎脱骨し、肺を
切取ってコロニー数を比べた[表2]。
【0035】
【表2】 実験例3
【0036】TMP・I濃度による転移抑制効果を観察
するために70%鶏卵PCを適用したリポソームを製造
して実験に用いた。リポソームの安定性を高めるために
70%鶏卵PCにコレステロールを添加した。70%鶏
卵PCとCHOL、そしてTMP・Iを適切な比率で混合し
リポソームを製造して転移抑制実験を行った。TMP・
I約50μgを含むリポソームにおいては、癌の転移を
60%以上抑制することが分かった[図1、表3]。既存
のTMS(trimethylsphingosine)リポソームにおいて
は、TMS250μgを投与した場合、50%程度の癌
転移抑制を示す[Y.S. Park et al., Cancer Res., 54,
2213-2217, 1994]。この結果から、TMP・Iリポソー
ムはTMSリポソームより癌転移抑制効果が格段に優れ
ることが分かる。
【0037】
【表3】 実験例4
【0038】転移抑制リポソームの組成による転移抑制
活性と、リポソーム中への新生血管形成抑制薬物(AG334
0, Agouron Pharmaceuticals)の添加による転移抑制活
性を測定した。種々の群にリポソームを製造して実験を
行った。リポソームを種々の組成に製造し、リポソーム
中の新生血管形成抑制薬物を採取してリポソームと薬物
の効果を比べた[表4]。対照リポソーム(control lipos
omes)は、70%鶏卵PC/Chol/フィトスフィンゴシ
ン(4:4:1重さ比)の組成に製造した。脂質と薬物の
比は20:1の重さ比にした。各々のリポソームの組成
と効果を次の表4に示す。投与するTMP・Iと薬物の
濃度は各々100μgずつと一定にし、薬物がある場合
や薬物のない場合のいずれも投与されるTMP・Iの濃
度は一定であった。前記実施例5と同様な方法で実験を
行ったが、リポソームの投与回数は、黒色腫細胞を投与
してから1時間、3日、6日、9日の4回にした。
【0039】フィトスフィンゴシンからなる対照リポソ
ームにおいてコロニー数が少しずつ減少する傾向がみら
れたが明らかな効果は認められず、薬物とDPPCリポ
ソームから構成された場合は転移抑制効果がほとんど認
められなかった。しかし、薬物とTMP・Iがともに含
まれているTMP・Iリポソームの場合は、15個未満
のコロニー数を観察できるほど転移抑制効果が非常に優
れた。リポソームの血中残留時間を高めるためにTMP
・Iリポソームの組成に10%PEG-PEを加えたTMP・
I+PEGリポソームにおいても同様な効果が認められ
た[図2]。
【0040】
【表4】 註)1) 70%PC/Chol/フィトスフィンゴシン(4 : 4 : 1
重さ比) 2) DPPC/Chol (1 : 1 モル比) 3) DPPC/Chol/TMP・I (5 : 5 : 1モル比) 4) DPPC/Chol/PEG-PE/TMP・I (5 : 5 : 1 : 1モル比) 実験例5
【0041】転移抑制活性を有するTMP・Iを用いて
油エマルジョン製剤を製造し、転移抑制活性を測定し
た。転移抑制エマルジョンを腹腔に投与したことを除い
ては、前記実験例4と同様な方法で実験を行った。何も
処理していない群とTMP・Iエマルジョンを投与した
群の肺を観察した結果、無処理対照群におけるコロニー
数は250個程であり、TMP・Iエマルジョンを腹腔
に投与した群においては70±20個程のコロニー数が
観察されたが、この数値は癌の転移が70%以上抑制さ
れたことを意味する[図2]。 実験例6
【0042】BDF1マウスのルイス(Lewis Lung Car
cinoma, LLC)肺癌細胞に投与して癌を誘発させた後、
転移抑制活性を有するTMP・Iリポソーム(DPPC/Cho
l/TMP・I、5:5:1モル比)を投与して癌の成長抑制に関す
る効能を観察した。LLC癌細胞の濃度をマウス一匹当
り百万個として皮下注射して腫瘍を形成させた。癌細胞
を皮下注射してから1日後TMP・Iリポソームを静脈
注射と皮下注射した(TMP含量:100μg)。3日、
6日、9日後も同様な方法で投与し、21日目にマウス
を頸椎脱骨して致死させた後、 癌の体積を次の数学式
1で測定し、その結果を次の表5に示す。
【0043】
【数1】
【0044】
【表5】
【0045】前記表5から分かるように、対照群におい
ては癌の体積が非常に大きく成長し、癌の周囲に血管が
旺盛に形成された。TMP・Iリポソームを腹腔注射し
た群においては腫瘍体積が顕著に減少し、癌の周囲に新
生血管の形成が著しく減少した。これに対し、MMP-2抑
制剤であるAG3340をツイーン/カルボキシメチルセルロ
ースに懸濁して一日一回ずつ20日間2000μgを投
与した群においては、腫瘍体積の変化が僅かに減少し
た。癌の体積変化を測定した結果、陽性対照群であるAG
3340を腹腔に投与した場合は、体積が約30%減少し、
TMPリポソームを腹腔に投与した場合は、約85%減
少し、TMPリポソームを静脈に注射した場合は約60
%減少した。 実験例7
【0046】TMP・I転移抑制リポソームと既存の細
胞毒性活性を有する抗癌剤であるドキソルビシンとの効
能を観察するために、B16F10黒色腫細胞を用いてマウス
における癌転移抑制を測定した。マウス当り2x10
個の細胞数を静脈注射し、注射してから1時間後と3
日、6日、9日に各々33μgのドキソルビシンを投与
し、他の群にはTMP・Iリポソームに25μgドキソ
ルビシンを入れてともに投与した。その結果、ドキソル
ビシンを単独で投与した場合より、TMP・Iリポソー
ムを用いた場合において、小量のドキソルビシンをもっ
てさらに優れた転移抑制効果を示すことが分かった[図
3]。 実験例8
【0047】TMP・Iリポソームの細胞毒性とin viv
o 毒性を観察するために二種類のリポソームを製造し
た。細胞毒性を観察するためにTMP・Iを含むカチオ
ン性リポソームを用いて癌細胞に対する細胞毒性効果を
観察した。ヒトの肝癌細胞株であるSNU398細胞と
マウス黒色腫細胞株であるB16F10細胞を培養した後、カ
チオン性リポソーム[TMP・I : DOPE = 1 : 1 (重さ比)]
を種々の濃度で処理して細胞毒性効果を測定した[図
4]。その結果、マウス黒色腫細胞株においては全く細
胞毒性効果が認められなかったが、ヒトの肝癌細胞にお
いては約12.5μgで細胞死滅が認められ、約100
μgではほとんど大部分の細胞が死んでいることが観察
できた。SNU癌細胞の場合、LD50は約25μgで
あった[図4]。
【0048】マウス腹腔に TMP・I含有カチオン性
リポソーム2000μgを投与し、3日および6日後も
同様な方法で投与し、15日後マウスを観察した結果、
TMP・Iリポソームの投与によるマウスの死亡は観察
されず、マウス静脈にDPPC/Chol/TMP・Iリポソーム10
00μgを投与し、3日および6日後同様な方法で投与
した場合にもマウスの死亡が観察されなかった[表6]。
【0049】
【表6】 実施例9
【0050】転移抑制リポソームとエマルジョンの安定
性は、ジェタサイザー3000を用いて試料を4℃で保管し
ながらリポソームとエマルジョンのサイズ変化から測定
した。その結果、カチオン性リポソームであるTMP・
Iは安定であり、蒸留水と5%デキストロース溶液にお
いても変化なく安定であった。PC basedリポソームの
場合、DPPCとPEG-PEを含むリポソームが最も安定な状態
を保っており、エマルジョンも2ヶ月間非常に安定な状
態を保った[図5]。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、種々の
リン脂質組成において癌の転移および成長を抑制し、他
の種類の抗癌剤とともに使用する場合その効果を極大化
させる、前記一般式(I)で表されるフィトスフィンゴシ
ン誘導体(TMP)を含む多機能性リポソームを製剤化
した。このような転移抑制活性を有するリポソームは、
既存のリポソームとは異なりその自体のみで転移抑制を
示すので、抗癌活性を示す遺伝子の体内への導入または
抗癌剤の伝達において効用性の側面で非常に有用に活用
でき、また既存の抗癌物質の投与量を減らすことができ
る好適なモデルになり得ることと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】TMP・Iをリポソーム製剤化してTMP・I
含量による黒色腫(melanoma cell)の転移抑制能を示す
図である。
【図2】新生血管抑制薬物を含むTMP・Iリポソーム
およびTMP・Iエマルジョンの転移抑制能を比べた図
である。
【図3】TMP・Iリポソームと抗癌剤であるドキソル
ビシンとの相互作用を示す図である。
【図4】TMP・Iを含むカチオン性リポソームの細胞
毒性を示すグラフである。
【図5】TMP・I誘導体を含む種々のリポソームとエ
マルジョンを4℃で保管した場合の安定性を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/04 A61P 35/04 43/00 121 43/00 121 (72)発明者 パク ソンイ 大韓民国 ソウル ノウォン−ク ハキェ −ドン ジャンミ アパートメント 603 −909 Fターム(参考) 4C076 AA17 AA19 BB01 BB13 CC27 DD38 EE31H EE38H FF43 FF68 4C084 AA19 MA02 MA22 MA24 MA52 MA66 NA05 NA10 ZB261 4C206 AA01 AA02 FA41 MA02 MA42 MA44 MA72 MA86 NA05 NA10 NA14 ZB26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表されるフィトスフィ
    ンゴシン誘導体を有効成分として含むことを特徴とする
    抗癌剤: 【化1】 (式中、R1、RおよびRは水素またはC〜C
    のアルキル基を示し;Xはハロゲン、水酸化基、スルホ
    ン酸アルキル基、スルホン酸アリール基を含む原子また
    は原子団を示す)。
  2. 【請求項2】前記フィトスフィンゴシン誘導体が、N,
    N,N−トリメチルフィトスフィンゴシニウムハライド
    (N,N,N-trimethylphytosphingosinium halide)であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の抗癌剤。
  3. 【請求項3】前記フィトスフィンゴシン誘導体が、リポ
    ソームまたはエマルジョンの形態で含まれることを特徴
    とする請求項1記載の抗癌剤。
  4. 【請求項4】前記フィトスフィンゴシン誘導体に新生血
    管形成抑制剤または細胞毒性(cytotoxicity)を示す抗癌
    剤がともに含まれることを特徴とする請求項1記載の抗
    癌剤。
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