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JP2003074663A - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

Info

Publication number
JP2003074663A
JP2003074663A JP2001268360A JP2001268360A JP2003074663A JP 2003074663 A JP2003074663 A JP 2003074663A JP 2001268360 A JP2001268360 A JP 2001268360A JP 2001268360 A JP2001268360 A JP 2001268360A JP 2003074663 A JP2003074663 A JP 2003074663A
Authority
JP
Japan
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ball
screw
return tube
ball screw
nut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001268360A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Okubo
努 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2001268360A priority Critical patent/JP2003074663A/ja
Priority to US10/233,425 priority patent/US6978693B2/en
Priority to EP02019824A priority patent/EP1291555A1/en
Priority to EP06024207A priority patent/EP1764531A1/en
Publication of JP2003074663A publication Critical patent/JP2003074663A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2214Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with elements for guiding the circulating balls
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H2025/2242Thread profile of the screw or nut showing a pointed "gothic" arch in cross-section
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速送り,高速回転で使用されても、破損や
騒音が発生しにくい大リードのボールねじを提供する。 【解決手段】 螺旋状のねじ溝2aを外周面に有するね
じ軸2と、ねじ軸2のねじ溝2aに対向するねじ溝3a
を内周面に有し、両ねじ溝2a,3a間に形成される螺
旋状のボール転動路6に転動自在に装填された多数のボ
ール4を介してねじ軸2に螺合されるナット3と、ボー
ル4をボール転動路6の一端Pですくい上げて他端に送
るリターンチューブ7と、を備えるボールねじ1におい
て、ナット3のねじ溝3aのボール4との接触部とリタ
ーンチューブ7の端部7aの内面7bとの段差Δtが
0.2mm以下、且つボール4がボール転動路6からリ
ターンチューブ7にすくい上げられることによって生じ
るボール4の転動方向の角度変化が10°以下となるよ
うに、リターンチューブ7の端部7aをボール転動路6
の一端Pに連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、破損や騒音が発生
しにくいボールねじに係り、特に、高速送り,高速回転
で好適に使用される大リードのボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工作機械,各種装置等は高速化の
要求が高まっているため、それに伴って、工作機械,各
種装置等に使用されるボールねじも高速化が進んでい
る。高速化のための手法としては大リード化があるが、
大リードのボールねじにおいては、従来のリターンチュ
ーブ方式では、ボールの上方に位置するリターンチュー
ブにボールを円滑にすくい上げることが困難である。
【0003】このことを、図6を参照しながら説明す
る。図6は、軸径20mm,リード40mmのボールね
じのねじ軸61を、図6においては紙面に対して前方に
位置するリターンチューブ側から見た図である。このボ
ールねじにおいては、リターンチューブ(図示せず)
は、ボール62のすくい上げ角度が0°となるように配
設されている。すなわち、リターンチューブの端部(ボ
ール62の導入口を備える部分)は、ボール62がすく
い上げられる位置におけるねじ軸61の接線と一致する
ように配設されている。
【0004】よって、すくい上げられる位置におかれた
ボール62をリターンチューブにすくい上げようとする
と、ねじ軸61のランド部のうちの斜線部(図6を参
照)と干渉するため、ボールねじの作動性が悪化した
り、ボールの摩耗やランド部の破損が生じたりする場合
がある。したがって、現在の大リードのボールねじにお
いては、上記のような不具合を解消するため、すくい上
げ角度を大きく取ってリターンチューブが配設され(す
なわち、リターンチューブの端部と、ボールがすくい上
げられる位置におけるねじ軸の接線と、が角度を有する
ようにリターンチューブが配設され)、前記干渉が生じ
ることが防止されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、すくい
上げ角度を大きく取ってリターンチューブを配設する
と、ボールの軌道からリターンチューブにボールがすく
い上げられる際のボールの転動方向の角度変化が大きく
なる。そうすると、ボールをすくい上げるためにリター
ンチューブの端部に凸設されたタング部にボールが衝突
して加わる力が大きくなって、タング部が破損しやすく
なるので、タング部の強度が高速化(高回転性能化)を
進める上でのネックとなる。
【0006】また、前記角度変化が大きいと、ねじ軸の
ねじ溝やランド部にボールが衝突して加わる力が大きく
なるので、ねじ軸のねじ溝等が損傷しやすいという問題
点も有している。一方、特開2000−18359号公
報には、ボールを衝突させてリターンチューブにすくい
上げるためのタング部がリターンチューブの端部に備え
られていないボールねじが記載されている。このボール
ねじは、徐々に幅が狭くなる切り口をリターンチューブ
の端部に備えているので、ボールが前記切り口の両脇に
よって案内されながら、徐々にリターンチューブの奥の
方に導かれるようになっている。
【0007】しかしながら、このようなボールねじは、
前記切り口の形状を精密に形成しないと、ボールを確実
にすくい上げられなかったり、前記切り口のエッジ部に
偏摩耗が生じる等の問題が生じるおそれがある。また、
前記切り口からボールをより多くすくい上げるために
は、ねじ軸のねじ溝の深さを浅くする必要があるが、浅
いねじ溝では大きな荷重に対応できないおそれがある。
【0008】さらに、大リードのボールねじの場合は、
前記切り口の形状を精密に形成しにくくなり、コスト面
でも問題が生じるおそれがあると考えられる。他方、現
在のボールねじにおいては、通常は、ボールの中心が通
る経路を基準にして、ボールをすくい上げる部分(リタ
ーンチューブの端部やねじ溝)の設計が行われている。
しかしながら、従来の設計方法では、ボールの軌道から
リターンチューブにボールがすくい上げられる際のボー
ルの転動方向の角度変化や、ナットのねじ溝の表面とリ
ターンチューブの端部の内面との段差が大きくなる傾向
がある。
【0009】ボールねじが高速回転で使用される場合
は、ボールはその遠心力によって、ナットのねじ溝の表
面に押しつけられながら回転するので、ボールをすくい
上げる部分をボールが通過する際に、前記角度変化や前
記段差によって、大きな騒音が生じる場合があるという
問題点があった。そこで、本発明は、上記のような従来
のボールねじが有する問題点を解決し、高速送り,高速
回転で使用されても、破損や騒音が発生しにくい大リー
ドのボールねじを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明のボールねじは、螺旋状のねじ溝を外周面に有するね
じ軸と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面
に有し、前記両ねじ溝間に形成される螺旋状のボール転
動路に転動自在に装填された多数のボールを介して前記
ねじ軸に螺合されるナットと、前記ボールを前記ボール
転動路の一端ですくい上げて他端に送るボール循環路
と、を備えるボールねじにおいて、前記ナットのねじ溝
の前記ボールとの接触部と前記ボール循環路の端部の内
面との段差Δtが0.2mm以下、且つ前記ボールが前
記ボール転動路から前記ボール循環路にすくい上げられ
ることによって生じる前記ボールの転動方向の角度変化
が10°以下となるように、前記ボール循環路の端部を
前記ボール転動路の一端に連結したことを特徴とする。
【0011】なお、前記角度変化は、前記多数のボール
の中心を含む曲線の前記ボール転動路の一端における接
線と前記ボール循環路の端部とがなす角度と換言するこ
とができる。このような構成であれば、前記段差Δt及
び前記角度変化が小さいので、ボールねじが大リードの
ボールねじであって、しかも高速送り,高速回転で使用
されても、破損や騒音が発生しにくい。
【0012】前記段差Δtが0.2mm超過であると、
使用時の騒音が大きくなるおそれがある。また、前記角
度変化が10°超過であると、ボールねじ(前記ねじ溝
や前記ボール循環路等)に破損が生じやすくなり、使用
時に騒音も生じやすい。このような問題がより生じにく
くするためには、前記ボール循環路の端部をリード角方
向に沿って配設することがより好ましい。
【0013】また、前記ボール循環路の内径dt及び前
記ボールのすくい上げ角度αは、下記式を満足するよう
に設定することが好ましい。 |Δt−Δt’|<0.2 Δt=(dt−Dw)/2 Δt’=BCD・(1−cosα)/2 ここで、Δt’は前記すくい上げ角度αによる前記段差
Δtのずれ、BCDはボールねじのボールピッチ径、D
wは前記ボールの直径である(図1の(a)及び(b)
の概念図を参照)。
【0014】|Δt−Δt’|が0.2以上となるよう
に前記ボール循環路の内径dt及び前記ボールのすくい
上げ角度αを設定すると、ボールねじの破損や騒音が生
じやすくなる。なお、図1の(a)のボールねじは、ボ
ール循環路がリターンチューブのみで構成されており、
ボール転動路からリターンチューブへ、ボールが直接移
るようになっている。しかし、図1の(b)のように、
ナットに設けた穴と該穴に連結するリターンチューブと
でボール循環路が構成されたボールねじでもよい。この
ようなボールねじにおいては、ボールはボール転動路か
ら前記穴にすくい上げられ、連結するリターンチューブ
へと移るようになっている。
【0015】また、図1の(a)及び(b)のボール循
環路の配設位置は、すくい上げ角度αが10°の場合で
ある。すくい上げ角度αを10°とすれば、すくい上げ
角度αが0°の場合よりも段差Δtの値を小さくするこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るボールねじの実施の
形態を、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明
のボールねじの一実施形態を示す断面図である。また、
図3の(a)は、図2のボールねじのうちナット及びボ
ールを省略し要部を拡大して示した側面図であり、図3
の(b)は、図3の(a)を軸方向から見た正面図であ
る。
【0017】ボールねじ1(軸径:40mm,リード:
20mm,ボールねじ1のボールピッチ径BCD:41
mm,ボール4の直径Dw:6.35mm,リターンチ
ューブ7の内径dt:6.9mm)は、断面円弧状の螺
旋状のねじ溝2aを外周面に有するねじ軸2と、ねじ軸
2のねじ溝2aに対向する断面円弧状の螺旋状のねじ溝
3aを内周面に有しねじ軸2に螺合される円筒状のナッ
ト3と、ねじ軸2のねじ溝2aとナット3のねじ溝3a
とで形成される断面ほぼ円形の螺旋状のボール転動路6
に転動自在に装填された多数のボール4と、を備えてい
る。
【0018】また、ナット3には略コ字状に屈曲したリ
ターンチューブ7が備えられていて、ボール転動路6内
のボール4がリターンチューブ7を通って循環されるよ
うになっている。すなわち、ボール転動路6内を転動す
るボール4は、該ボール転動路6内を移動しねじ軸2の
回りを複数回回ってから、ボール転動路6の一端Pでリ
ターンチューブ7の一方の端部7aにすくい上げられ
る。その際には、リターンチューブ7の端部7aに凸設
されたタング部8にボール4が衝突することにより、ボ
ール4がリターンチューブ7内にすくい上げられる。す
くい上げられたボール4は、リターンチューブ7の中を
通って、リターンチューブ7の他方の端部からボール転
動路6の他端に戻される。
【0019】そして、ボール4を介してねじ軸2に螺合
されているナット3と、ねじ軸2とが、この多数のボー
ル4の転動を介して相対螺旋運動することにより、ねじ
軸2とナット3とが軸方向に相対移動するようになって
いる。このようなボールねじ1においては、ボール4の
すくい上げ角度αは約10°とされている。さらに、図
3の(a)のように軸と直角をなす方向から見た場合
に、リターンチューブ7の端部7aは、ボール4の中心
を含む曲線C(ねじ溝2a)に沿って(リード角に合わ
せて)配設されている。
【0020】これらのことから、ボール4がボール転動
路6からリターンチューブ7にすくい上げられる際にお
いて、ボール4のリード角方向の転動方向の角度変化は
0°に近い値となっている。前記角度変化が0°に近い
値であるので、ボールねじが大リードのボールねじであ
って、しかも高速送り,高速回転で使用されても、ねじ
溝2a,リターンチューブ7のタング部8等の破損や騒
音が発生しにくい。
【0021】また、ナット3のねじ溝3aのボール接触
部である底面とリターンチューブ7の端部7aの内面7
bとの段差Δtが、0.2mm以下とされている。段差
Δtが0.2mm以下と小さいので、この段差Δtを有
する部分をボール4が通過しても、発生する音が小さ
い。よって、ボールねじ1の使用時の騒音が小さい。さ
らに、ボールねじ1のボールピッチ径BCD,ボール4
の直径Dw,リターンチューブ7の内径dt,及びボー
ル4のすくい上げ角度αが前述のような値となっている
ので、|Δt−Δt’|は0.2未満となる。
【0022】なお、前記両ねじ溝2a,3aの断面形状
はゴシックアーチ状、すなわち二つの曲率中心の異なる
円弧の組み合わせによる略V字形としてもよい。上記の
ボールねじ1においては、ねじ溝2a,3aは断面円弧
状であるので、ボール4はねじ溝2a,3aの底面と接
触する。しかし、ねじ溝2a,3aの断面形状がゴシッ
クアーチ状である場合は、ボール4はねじ溝2a,3a
の底面とは接触せず側面と接触するので、その場合に
は、ナット3のねじ溝3aのボール4との接触点とリタ
ーンチューブ7の端部7aの内面7bとの段差Δtを
0.2mm以下とする。
【0023】また、本実施形態においては、ボール4の
すくい上げ角度αを適切に設定することにより段差Δt
を0.2mm以下としているが、ナット3のねじ溝3a
にクラウニング加工を施して、ボール4がすくい上げら
れる位置(ボール転動路6の一端P)付近のねじ溝3a
の径を段階的に大きくすることにより、段差Δtを0.
2mm以下としても同様の効果が得られる。
【0024】さらに、ボール4は、高速回転下において
は遠心力によってナット3のねじ溝3aに押しつけられ
て転動するので、ボール4がタング部8によってすくい
上げられる際に、タング部8には大きな力は加わらな
い。このため、タング部8はある程度の強度を有してい
れば問題ないので、その材質,形状等が大きく制限され
ることがなくコスト面でも有利である。タング部8は、
低速回転下においてはボール4をすくい上げる役割を有
し、高速回転下においてはボール4をすくい上げること
を補助する役割を有する。
【0025】さらに、前述のように、リターンチューブ
7がリード角に合わせて配設されていることによって、
ボール4とねじ溝2aとの干渉が緩和されるため、タン
グ部8の幅を広くしている。さらに、ボール4がすくい
上げられる位置(ボール転動路6の一端P)における前
記角度変化及び段差Δtが小さいことから、保持ピース
(ボール同士が直接競合わないように、ボール間に介在
させる樹脂製の保持器)を使用しても、ボール4がすく
い上げられる位置付近で保持ピースが他の部品と干渉し
にくい。よって、保持ピースを併用することができるの
で、保持ピースを用いた場合の効果を合わせて得ること
ができる。
【0026】さらに、端部7aが軸方向に対して傾斜し
た状態でリターンチューブ7をナット3に装着するため
には、リターンチューブ7を挿入するためにナット3に
設けられている穴を長穴としたり、2つ以上に分割可能
なタイプのリターンチューブ7を使用する必要がある。
次に、上記のようなボールねじ1と従来の標準的なボー
ルねじとについて、駆動時の騒音を評価した結果につい
て説明する。
【0027】図7は従来の標準的なボールねじの構成を
説明する図であって、図7の(a)はナット及びボール
を省略してねじ軸及びリターンチューブのみを示した側
面図であり、図7の(b)は、図7の(a)を軸方向か
ら見た正面図である。従来の標準的なボールねじは、図
示しないナットのねじ溝の底面とリターンチューブ72
の端部72aの内面72bとの段差が、0.2mm超過
とされている。また、ボールのすくい上げ角度が20°
(すなわち、図7の(b)のように軸方向から見た場合
の、ボールの中心を含む曲線Cの一端Pにおける接線と
リターンチューブ72の端部72aとのなす角度が20
°)とされ、さらに、図7の(a)のように軸と直角を
なす方向から見た場合に、リターンチューブ72の端部
72aが、軸方向に対して直角をなして配設されている
(リード角に合わせていない)。これらの点以外の構成
は、前述のボールねじ1と同様である。
【0028】これらの2つのボールねじを種々の回転速
度で回転させ、その際に発生した騒音を測定した。その
結果を図4のグラフに示す。図4のグラフの縦軸は騒音
レベル(dB(A))を示し、横軸はDw・dm・nを
示す。なお、Dwはボールの直径、dmはボールねじの
ボールピッチ径(BCD)、nはボールねじの回転速度
である。
【0029】また、図4のグラフにおける●印が本実施
形態のボールねじ1の測定値で、▲印が図7の従来の標
準的なボールねじの測定値である。なお、参考のため、
日本精工株式会社製のボールねじ全体の平均値(実線)
と最大値(点線)を併せて示す。図4のグラフから分か
るように、本実施形態のボールねじ1は、従来の標準的
なボールねじと比較して10dB(A)程度低騒音であ
る。
【0030】次に、これらの2つのボールねじの高回転
性能及び寿命について考察する。前述のように、ボール
ねじの高速限界はリターンチューブのタング部付近の強
度に強く依存している。2つのボールねじについて、高
速回転試験後のタング部付近の状態を比較したところ、
本実施形態のボールねじ1の方が従来の標準的なボール
ねじよりも、摩耗や当たりが少ないことが確認された。
したがって、本実施形態のボールねじ1の方が、より高
速化することが可能であると言える。
【0031】また、本実施形態のボールねじ1において
は、高速回転時にボール4がナット3側に押しつけられ
た状態で転動していることが、タング部8の先端やリタ
ーンチューブ7の内面等の状態(当たり具合等)から推
測できる。ナット3側に拘束されてボール4が転動して
いれば、ボール4はねじ軸2側のねじ溝2aとはほとん
ど衝突をしないと考えられるので、ボールねじ1を高速
運転した際にボール4の摩耗やねじ溝2aの破損が生じ
にくく、したがって、ボールねじが長寿命となる。
【0032】また、リターンチューブ7がねじ溝に沿っ
て配設されているので、リターンチューブ7とねじ溝の
ランド部との干渉が避けられる。つまり、より大径のボ
ールを使用することができるから定格荷重が向上し、よ
って、ボールねじが長寿命となる。次に、段差Δtと騒
音との相関を評価した結果について説明する。前述のボ
ールねじ1において、段差Δtを0.25mmとしたも
のと、ナットのねじ溝にクラウニング加工を施して、ボ
ールがすくい上げられる位置付近のねじ溝の径を段階的
に大きくすることにより、段差Δtを0.2mm以下と
したものと、の2種のボールねじについて、種々の回転
速度で回転させ、その際に発生した騒音を測定した。
【0033】その結果を図5のグラフに示す。図5のグ
ラフの縦軸及び横軸は、図4の場合と同様である。ま
た、図5のグラフにおける■印がクラウニング加工を施
して段差Δtを0.2mm以下としたボールねじの測定
値で、+印がクラウニング加工を施していない段差Δt
が0.25mmであるボールねじの測定値である。図5
のグラフから分かるように、段差Δtの小さい方が7〜
8dB(A)程度低騒音である。
【0034】なお、本実施形態は本発明の一例を示した
ものであって、本発明は本実施形態に限定されるもので
はない。例えば、ボールねじ1の上記の各寸法やリター
ンチューブ7の形状等は、本発明の目的を損なうもので
ないならば、適宜変更可能である。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明のボールねじは、
リードが大きく、しかも高速送り,高速回転で使用され
ても、破損や騒音が発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボールねじを説明する概念図である。
【図2】本発明のボールねじの一実施形態を示す断面図
である。
【図3】図3の(a)は、図2のボールねじのうちナッ
ト及びボールを省略し要部を拡大して示した側面図であ
り、図3の(b)は、図3の(a)を軸方向から見た正
面図である。
【図4】高速回転時のボールねじの騒音を評価した結果
を説明するグラフである。
【図5】高速回転時のボールねじの騒音を評価した結果
を説明するグラフである。
【図6】従来の大リードのボールねじの構成を説明する
図である。
【図7】従来の標準的なボールねじの構成を説明する図
である。
【符号の説明】
1 ボールねじ 2 ねじ軸 2a ねじ溝 3 ナット 3a ねじ溝 4 ボール 6 ボール転動路 7 リターンチューブ 7a リターンチューブの端部 7b リターンチューブの端部の内面 BCD ボールねじのボールピッチ径 Dw ボールの直径 dt リターンチューブの内径 P ボール転動路の一端 Δt 段差 Δt’ すくい上げ角度による段差のずれ α ボールのすくい上げ角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸
    と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有
    し、前記両ねじ溝間に形成される螺旋状のボール転動路
    に転動自在に装填された多数のボールを介して前記ねじ
    軸に螺合されるナットと、前記ボールを前記ボール転動
    路の一端ですくい上げて他端に送るボール循環路と、を
    備えるボールねじにおいて、 前記ナットのねじ溝の前記ボールとの接触部と前記ボー
    ル循環路の端部の内面との段差Δtが0.2mm以下、
    且つ前記ボールが前記ボール転動路から前記ボール循環
    路にすくい上げられることによって生じる前記ボールの
    転動方向の角度変化が10°以下となるように、前記ボ
    ール循環路の端部を前記ボール転動路の一端に連結した
    ことを特徴とするボールねじ。
  2. 【請求項2】 前記ボール循環路の端部をリード角方向
    に沿って配設したことを特徴とする請求項1記載のボー
    ルねじ。
  3. 【請求項3】 前記ボール循環路の内径dt及び前記ボ
    ールのすくい上げ角度αを、下記式を満足するように設
    定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    ボールねじ。 |Δt−Δt’|<0.2 Δt=(dt−Dw)/2 Δt’=BCD・(1−cosα)/2 ここで、Δt’は前記すくい上げ角度αによる前記段差
    Δtのずれ、BCDはボールねじのボールピッチ径、D
    wは前記ボールの直径である。
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