[go: up one dir, main page]

JP2003066867A - 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法

Info

Publication number
JP2003066867A
JP2003066867A JP2001253994A JP2001253994A JP2003066867A JP 2003066867 A JP2003066867 A JP 2003066867A JP 2001253994 A JP2001253994 A JP 2001253994A JP 2001253994 A JP2001253994 A JP 2001253994A JP 2003066867 A JP2003066867 A JP 2003066867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display device
organic
substrate
display
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001253994A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Tokunaga
和彦 徳永
Mitsunobu Sekiya
光信 関谷
Akira Yumoto
昭 湯本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001253994A priority Critical patent/JP2003066867A/ja
Publication of JP2003066867A publication Critical patent/JP2003066867A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFTを用いたアクティブマトリクス型の表
示装置において、高精細化等への対応を可能にしつつ、
しかも生産性低下等を招くこともなく、TFTのアーリ
ー効果を抑制できるようにする。 【解決手段】 絶縁表面を有する基板10上に薄膜トラ
ンジスタ12,13,14,15が形成されるととも
に、その上に有機電界発光素子1,2,3が形成されて
なる表示装置において、前記基板10と前記薄膜トラン
ジスタ12,13,14,15との間に、前記基板10
の全面を覆う導電層11を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電界発光素子
(有機エレクトロルミネッセンス素子;以下「有機EL
素子」という)を発光素子とした表示装置、その表示装
置に用いられる有機電界発光素子の駆動回路、および表
示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、平面型の表示装置として、有機E
L素子を発光素子としたもの(以下「有機ELディスプ
レイ」という)が注目を集めている。この有機ELディ
スプレイは、バックライトが不要な自発光型のフラット
パネルディスプレイであり、自発光型に特有の視野角の
広いディスプレイを実現できるという利点を有する。ま
た、必要な画素のみを点灯させればよいため消費電力の
点でバックライト型(液晶ディスプレイ等)に比べて有
利であるとともに、今後実用化が期待されている高精細
度の高速のビデオ信号に対して十分な応答性能を具備す
ると考えられている。
【0003】特に、各画素に対する能動素子として薄膜
トランジスタ(thin film transistor:以下「TFT」
と略す)が設けられたアクティブマトリクス型の有機E
Lディスプレイでは、非選択時に関係のない信号を完全
にカットすることにより単純マトリクスで生じる操作電
極間クロストークを排除することができる。また、画素
数の増加に伴って高デューティー化が進んだ場合であっ
ても,有機EL素子に瞬間的に高電流を供給することを
必要とせずに十分な輝度を確保し得るため、有機EL素
子に対するダメージを小さくできるといった利点もあ
る。
【0004】このような有機EL素子を用いたアクティ
ブマトリックス型の有機ELディスプレイでは、通常、
基板上の各画素にTFTが設けられ、これらのTFTが
層間絶縁膜で覆われている。そして、この層間絶縁膜上
に有機EL素子が形成されている。有機EL素子は、T
FTに接続された状態で各画素にパターン形成された下
部電極、この下部電極を覆う状態で形成された有機層、
この有機層を覆う状態で設けられた上部電極で構成され
ている。
【0005】ところで、アクティブマトリックス型の有
機ELディスプレイでは、有機EL素子が電流駆動型で
あり、ある程度大きな電流を流す必要があるため、アモ
ルファスシリコン(以下「a−Si」と略す)TFTで
はなく低温ポリシリコン(以下「p−Si」と略す)T
FTが用いられる。ただし、p−Siを用いたTFT
は、一般に、単結晶によるものに比べて、閾値の制御が
難しく、かつ、基板内でのバラツキが大きい。これは、
結晶性が不均一であったり、全体のプロセス温度が低か
ったりすることで、良質のゲート絶縁膜(熱酸化膜)が
使えないといったことが原因となるためである。
【0006】そのため、アクティブマトリックス型の有
機ELディスプレイを構成するのにあたっては、TFT
特性のバラツキ等を極力抑えることが、高品質な画像表
示を実現する上で非常に重要となる。具体的には、TF
Tが動作する際の閾値および可動性(Mobility)のバラ
ツキを抑制するとともに、そのTFTにおけるアーリー
(Early)効果を抑制する必要がある。これらの抑制
は、TFT形成時のプロセスとそのTFTを含む回路構
成とのいずれか一方または両方を工夫することによって
実現することが考えられる。
【0007】例えば、閾値および可動性については、そ
のバラツキをキャンセルする技術として、国際公開番号
WO01/06484号にて開示されている回路が提案
されている。この回路構成では、各画素が、走査線が選
択された時データ線から信号電流を取り込む受入用トラ
ンジスタと、取り込んだ信号電流の電流レベルを一旦電
圧レベルに変換して保持する変換用トランジスタと、保
持された電圧レベルに応じた電流レベルを有する駆動電
流を発光素子に流す駆動用トランジスタとからなるの
で、画素内部の能動素子の特性バラツキによらず、安定
かつ正確に各画素の発光素子に所望の電流を供給し得る
ようになっている。
【0008】また、アーリー効果については、例えばT
FTのゲート長を長くすることによって、これを抑制す
ることが広く知られている。さらには、例えば特開20
01−51292号公報に開示されているように、TF
Tを、p−Siの上下にゲートを持つ、いわゆるデュア
ルゲート構造とすることによっても、アーリー効果を抑
制できることが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーリ
ー効果については、上述した従来の技術では、有機EL
ディスプレイの高精細化等が進んで画素サイズが小さく
なると、これを抑制することが困難になると考えられ
る。例えば、今後画素サイズが益々小さくなると、TF
Tのゲート長を長く設定することは、事実上不可能にな
ってしまう。また、TFTをデュアルゲート構造とする
ためには、2回ゲートをパターニングしてコンタクトを
取らなければならないことから、必要とするマスク枚数
とプロセスの工程とがそれぞれ増加してしまう。そのた
め、生産性低下やコスト上昇等を招く可能性があること
を鑑みれば、必ずしも有機ELディスプレイの高精細化
等に対応するのに適しているとはいえない。つまり、ア
ーリー効果抑制のための技術としては、画素サイズが小
さくなっても対応できるものが求められている。
【0010】そこで、本発明は、高精細化等への対応を
可能にしつつ、しかも生産性低下等を招くこともなく、
TFTのアーリー効果を抑制できるようにすることで、
画面全域にわたり均一な表示を行うことを可能にし、結
果として高品質な画像表示を実現することのできる表示
装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために案出されたもので、絶縁表面を有する基板
上に薄膜トランジスタが形成されるとともに、当該薄膜
トランジスタ上に有機電界発光素子が形成されてなる表
示装置において、前記基板と前記薄膜トランジスタとの
間に前記基板の全面を覆う導電層が設けられていること
を特徴とするものである。
【0012】また、本発明は、絶縁表面を有する基板上
に形成された薄膜トランジスタを含む有機電界発光素子
の駆動回路において、前記基板と前記薄膜トランジスタ
との間に前記基板の全面を覆う導電層が設けられている
ことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明は、上記目的を達成するため
に案出された方法で、絶縁表面を有する基板上に薄膜ト
ランジスタを形成し、さらに当該薄膜トランジスタ上に
有機電界発光素子を形成する表示装置の製造方法におい
て、前記薄膜トランジスタの形成に先立ち、前記基板上
に当該基板の全面を覆う導電層を形成することを特徴と
する。
【0014】上記構成の表示装置、有機電界発光素子の
駆動回路、および上記手順の表示装置の製造方法によれ
ば、薄膜トランジスタの下側に導電層が形成されるの
で、その導電層を0Vに固定することで、バックゲート
電位が抑えられ、これにより薄膜トランジスタのアーリ
ー効果を抑制し得るようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係る
表示装置、有機電界発光素子の駆動回路、および表示装
置の製造方法について説明する。
【0016】ここで、先ず、本発明に係る表示装置につ
いて、有機EL素子を発光素子としたアクティブマトリ
クス型の有機ELディスプレイを例に挙げて、簡単に説
明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアクティブ
マトリクス型有機ELディスプレイの概略構成例を示す
断面図である。
【0017】本実施形態で説明する有機ELディスプレ
イでは、マトリクス状に多数配置された画素によって表
示領域が構成され、各画素に表示素子としての有機EL
素子が配されている。
【0018】有機EL素子は、正孔輸送層、発光層およ
び電子輸送層を順次堆積させてなる有機層1が、陽極
(アノード)2および陰極(カソード)3によって挟持
されているものである。そして、陽極2および陰極3と
の間に直流電圧を印加することにより、正孔は陽極2か
ら正孔輸送層を経て、電子は陰極3から電子輸送層を経
て、それぞれ発光層内に注入され、その注入された正負
のキャリアによって発光層内の蛍光分子が励起状態とな
り、この励起分子の緩和過程で発光が得られるようにな
っている。
【0019】ところで、本実施形態で説明する有機EL
ディスプレイは、いわゆるTAC(Top emission Adapt
ive Current drive)技術を用いたもので、有機EL素
子が上面発光型(Top emission構造)となっている。し
たがって、この有機EL素子では、積層構造の下方側に
配された陽極2が、金(Au)、ニッケル(Ni)、銅
(Cu)等といった仕事関数の大きい金属を用いて形成
されており、メタルアノードとして機能するようになっ
ている。さらには、積層構造の上方側に配された陰極3
が、アルミニウム(Al)とリチウム(Li)との合金
やマグネシウム(Mg)と銀(Ag)との合金等といっ
た仕事関数の小さい材料によって、有機層1で発せられ
た光を透過する程度の膜厚に形成されており、光透過性
カソードとして機能するようになっている。そして、有
機層1で発せられた光は、陰極3を透過して外部に向け
て、すなわち有機EL素子の上面側に向けて出射され
る。なお、陰極3の上面側は、その陰極3の保護等のた
めに形成された保護層4および透明シール5によって覆
われている。
【0020】このような構成の有機EL素子は、アクテ
ィブマトリクス型の有機ELディスプレイに用いられる
ことから、その有機EL素子の下層側に設けられたTF
Tによって駆動されるようになっている。つまり、有機
EL素子の下層側には、平坦化層6や層間絶縁層7等を
介して複数のTFTが設けられている。そして、これら
のTFTは、パターン化されて形成された電極8および
平坦化層6に形成されるコンタクト部9によって、有機
EL素子と電気的に接続されており、これにより画素を
選択したり有機EL素子を駆動したりするための駆動回
路としての機能を果たすようになっている。
【0021】なお、これらのTFTは、いずれも、絶縁
表面を有する基板10上に形成されたものであるが、こ
れらの間には、詳細を後述するように、基板10の全面
を覆う導電層11が設けられているものとする。
【0022】次に、以上のように構成されたアクティブ
マトリクス型有機ELディスプレイの製造手順、すなわ
ち本発明に係る表示装置の製造方法の一例について説明
する。ただし、ここでは、本発明のおいて特徴的な駆動
回路部分の製造手順を中心に説明を行う。図2は、本発
明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型有機EL
ディスプレイの製造手順を示す断面図である。
【0023】上述した構成のアクティブマトリクス型有
機ELディスプレイの製造にあたっては、先ず、図2
(a)に示すように、絶縁表面を有する基板10とし
て、例えば石英基板を用意する。ただし、絶縁表面を有
したものであれば、石英基板の代わりに、熱酸化膜を形
成したシリコン基板や、石英基板上にシリコン(Si)
を成膜し熱酸化したもの等を用いるようにしてもよい。
【0024】そして、その基板10上の全面に、導電層
11を成膜する。導電層11としては、例えばモリブデ
ン(Mo)を90nm厚で成膜することが考えられる。
ただし、導電を有するものであれば、モリブデン以外で
あっても、例えばタンタル(Ta)、窒化タンタル(T
aN)、チタン(Ti)等といった高融点の金属、ある
いはこれらの積層膜を用いるようにしてもよい。
【0025】導電層11の成膜後は、図2(b)に示す
ように、その導電層11上に、絶縁膜12およびa−S
i膜13を連続成膜する。絶縁膜12としては、例え
ば、窒化ケイ素(SiN)膜12aおよび二酸化ケイ素
(SiO2)膜12bの積層膜を形成することが考えら
れる。さらに具体的には、プラズマCVD(Chemical V
apor Deposition)にて、窒化ケイ素膜12aを200
nm厚で、二酸化ケイ素膜12bを150nm厚で、a
−Si膜13を45nm厚で、それぞれ成膜することが
考えられる。
【0026】そして、a−Si膜13の成膜後は、エキ
シマ・レーザ・アニール(ELA)による結晶化を行
う。すなわち、a−Si膜13にエキシマレーザを照射
し、p−Siに改質する。このときのグレインサイズ
(組織の結晶粒度)は、約400nm程度とすることが
考えられる。
【0027】その後は、図2(c)に示すように、p−
Siをパターニングし、エッチングした後に、ゲート絶
縁膜14およびゲート電極15を成膜する。ゲート絶縁
膜14は、例えばプラズマCVDによる二酸化ケイ素
(SiO2)/窒化ケイ素(SiN)/二酸化ケイ素
(SiO2)の積層構造とすることが考えられる。ま
た、ゲート電極15は、先に説明した導電層11と同様
に、モリブデン(Mo)を用いることが考えられるが、
高融点金属やアルミニウム(Al)等の単層または積層
構造であってもよいことは勿論である。そして、ゲート
をパターニングし、エッチングした後に、通常のTFT
の形成手順と略同様に、pチャネルおよびnチャネルを
作り分ける。
【0028】さらに、その後は、図2(d)に示すよう
に、通常のTFTの形成手順と略同様にして、層間絶縁
層7の成膜、その層間絶縁層7におけるコンタクトの形
成、電極8となるアルミニウム(Al)層の成膜、その
電極8をパターン化するためのアルミニウム層のエッチ
ング等を順次行って、基板10上にTFTを形成する。
【0029】TFTを形成後は、図1に示すように、電
極8がパターン化されて形成された上に平坦化層6を成
膜し、さらにその平坦化層6の上に、有機層1が陽極2
および陰極3に挟持されてなる有機EL素子を形成す
る。なお、有機EL素子の形成については、通常の形成
手順と略同様であるため、ここではその説明を省略す
る。
【0030】このようにして基板10上に形成されたT
FTは、平坦化層6に形成されるコンタクト部9を介し
て、そのTFT上に形成された有機EL素子と電気的に
接続される。そして、画素を選択したり有機EL素子を
駆動したりするための駆動回路を構成することになる。
したがって、基板10上のTFTでは、例えば、輝度デ
ータがデータ線から電圧の形で与えられると、そのデー
タ電圧に応じた電流を有機EL素子に流す、といった動
作を行うことになる。
【0031】ところで、TFTの下側には、基板10と
の間に、その基板10の全面を覆う導電層11が設けら
れている。そのため、その導電層11を0Vに固定する
ことによって、TFTは、バックゲート電位が抑えられ
ることになる。つまり、基板10上に形成されたTFT
は、いずれもバックゲート電位が抑えられるので、ゲー
ト長を長くしたりデュアルゲート構造としたりせずに、
アーリー効果が抑制されることになる。
【0032】このアーリー効果抑制について、以下、具
体例を挙げて説明する。ここでは、TFTのアーリー値
を求める計算式を、以下に示す(1)式のように定義す
る。
【0033】 Ve=(Id1×Vd2−Id2×Vd1)/(Id2−Id1)…(1) Ve;アーリー値 Vd1,Vd2;ドレイン電圧(Vd1<Vd2) Id1;Vd1を印加したときのドレイン電流 Id2;Vd2を印加したときのドレイン電流
【0034】図3には、本実施形態で説明したトップゲ
ート構造のTFTと、従来の一般的なトップゲート構造
のTFTとで、上記の(1)式を用いて求めたアーリー
値Veの比較結果を示す。図例から明らかなように、T
FTの下層側に導電層11を形成しなかった通常のトッ
プゲート構造のアーリー値(図中における破線を参照の
こと)に対して、TFTの下層側に導電層11を形成し
て0Vを印加した構造の場合には、pチャネルとnチャ
ネルとのいずれについても、アーリー値(図中における
実線を参照のこと)が向上し良くなっていることがわか
る。つまり、TFTの下層側に導電層11を形成すれ
ば、導電層11を形成しなかった場合に比べて、アーリ
ー値の絶対値が上回ることから、アーリー効果も抑制さ
れることになるといえる。
【0035】なお、このようなアーリー効果抑制は、基
板10上に形成された全てのTFTについて適用され
る。すなわち、ここで説明したTFTには、有機EL素
子を駆動するための駆動トランジスタや画素を選択する
ための選択トランジスタ等といった、有機EL素子の駆
動回路を構成する全てのTFTを含む。
【0036】以上のように、本実施形態で説明した有機
ELディスプレイ、その有機ELディスプレイに用いら
れる有機EL素子の駆動回路、およびその有機ELディ
スプレイの製造方法によれば、基板10上に形成される
TFTとその基板10との間に、その基板10の全面を
覆う導電層11が設けられているので、その導電層11
を0Vに固定するだけでTFTのバックゲート電位が抑
えられ、結果としてTFTのアーリー効果を抑制するこ
とができるようになる。
【0037】したがって、マトリクス状に多数配置され
た画素によって表示領域が構成されていても、各画素の
輝度等にバラツキが生じてしまうのを極力回避すること
ができ、各画素の均一性が高い高品質な画像表示を実現
することが可能になる。
【0038】また、ゲート長を長くせずにTFTのアー
リー効果を抑制し得るので、有機ELディスプレイの高
精細化等が進んで画素サイズが小さくなった場合であっ
ても、これに十分に対応することができる。
【0039】さらには、TFTの下層側に導電層11を
形成し、これを0Vにするだけなので、その製造工程に
おいて必要とするマスク枚数の増加を招くことなく、ま
たプロセスの増加も導電層11を形成する一工程のみで
済む。そのため、非常にシンプルにTFTのアーリー効
果の抑制を実現でき、有機ELディスプレイの生産性低
下やコスト上昇等を招くこともない。この点からも、有
機ELディスプレイの高精細化や高輝度化等に対応する
のに適しているといえる。
【0040】また、本実施形態で説明した有機ELディ
スプレイでは、有機EL素子が発した光を、基板10側
ではなく、有機EL素子の上面側から取り出す、いわゆ
るTAC技術を用いて構成されているので、TFTの下
層側に導電層11を形成する場合であっても、その導電
層11に光を透過させる必要がない。つまり、導電層1
1の形成材料やその膜厚等の選択の幅が広がることにな
る。しかも、TAC技術によってTFTの配置に光量が
影響されない構造を実現できるので、発光面の開口率を
向上させて高輝度化を実現することが可能となる。ま
た、開口率が向上することで、輝度を保ちつつ各画素を
微小化することもできるので、高精細化にも容易に対応
し得るようになる。
【0041】なお、本実施形態では、形成されるTFT
として、シンプルゲートのトップゲート(Top Gate)構
造を例に挙げたが、TFTは、ダブルゲート(Double G
ate)構造やトリプルゲート(Triple Gate)構造のよう
な複数のゲート電極を持つものであっても構わない。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る表
示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の
製造方法によれば、薄膜トランジスタの下側に導電層が
形成されるので、その導電層を0Vに固定することで、
バックゲート電位が抑えられ、これにより薄膜トランジ
スタのアーリー効果を抑制し得るようになる。したがっ
て、トランジスタのゲート長を長くしたりデュアルゲー
ト構造としたりすることなくアーリー効果を抑制できる
ので、高精細化等が進んで画素サイズが小さくなった場
合であっても、生産性低下やコスト上昇等を招くことも
なく、各画素の輝度等にバラツキが生じてしまうのを極
力回避し、各画素の均一性が高い高品質な画像表示を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の一例の概略構成を示す
断面図である。
【図2】本発明係る表示装置の製造手順の一例を示す断
面図であり、(a)〜(d)はそれぞれその過程を示す
図である。
【図3】本発明と従来例とにおけるアーリー値の比較結
果を示す説明図であり、(a)はpチャネルの比較結果
の一具体例を示す図、(b)はnチャネルの比較結果の
一具体例を示す図である。
【符号の説明】
1…有機層、2…陽極、3…陰極、4…保護層、5…透
明シール、6…平坦化層、7…層間絶縁層、8…電極、
9…コンタクト部、10…基板、11…導電層、12…
絶縁膜、13…a−Si膜、14…ゲート絶縁膜、15
…ゲート電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/02 H05B 33/14 A 33/10 H01L 29/78 617N 33/14 626C 21/88 B (72)発明者 湯本 昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB05 AB11 AB18 BA06 BB07 CA00 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 5C094 AA25 AA31 AA43 AA53 BA03 BA27 CA19 DA13 DA15 DB10 EB10 FA02 FB01 FB20 GB10 5F033 HH07 HH08 HH09 HH11 HH13 HH14 HH17 HH18 HH20 HH21 HH32 JJ08 KK01 MM05 QQ08 QQ37 QQ58 QQ65 QQ73 QQ83 RR04 RR06 SS15 TT02 VV06 5F052 AA02 BB07 CA04 DA02 DB03 EA15 JA01 5F110 AA30 BB01 DD03 DD05 DD13 EE01 EE03 EE04 EE14 EE27 EE30 FF02 FF03 FF09 FF10 FF30 GG02 GG13 GG16 HL03 NN02 NN72 PP03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジ
    スタが形成されるとともに、当該薄膜トランジスタ上に
    有機電界発光素子が形成されてなる表示装置において、 前記基板と前記薄膜トランジスタとの間に前記基板の全
    面を覆う導電層が設けられていることを特徴とする表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記有機電界発光素子が発した光を前記
    基板側ではなく当該有機電界発光素子の上面側から取り
    出すように構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の表示装置。
  3. 【請求項3】 絶縁表面を有する基板上に形成された薄
    膜トランジスタを含む有機電界発光素子の駆動回路にお
    いて、 前記基板と前記薄膜トランジスタとの間に前記基板の全
    面を覆う導電層が設けられていることを特徴とする有機
    電界発光素子の駆動回路。
  4. 【請求項4】 絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジ
    スタを形成し、さらに当該薄膜トランジスタ上に有機電
    界発光素子を形成する表示装置の製造方法において、 前記薄膜トランジスタの形成に先立ち、前記基板上に当
    該基板の全面を覆う導電層を形成することを特徴とする
    表示装置の製造方法。
JP2001253994A 2001-08-24 2001-08-24 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法 Pending JP2003066867A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253994A JP2003066867A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001253994A JP2003066867A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003066867A true JP2003066867A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19082221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001253994A Pending JP2003066867A (ja) 2001-08-24 2001-08-24 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003066867A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1739752A1 (en) * 2005-06-29 2007-01-03 Samsung SDI Co., Ltd. Flat panel display and method for driving the same
JP2008233844A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Samsung Sdi Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
CN111627974A (zh) * 2015-07-23 2020-09-04 株式会社半导体能源研究所 显示装置、模块及电子设备

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1739752A1 (en) * 2005-06-29 2007-01-03 Samsung SDI Co., Ltd. Flat panel display and method for driving the same
US7995023B2 (en) 2005-06-29 2011-08-09 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Flat panel display and method for driving the same
JP2008233844A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Samsung Sdi Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
US8153531B2 (en) 2007-03-22 2012-04-10 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
US8633489B2 (en) 2007-03-22 2014-01-21 Samsung Display Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
CN111627974A (zh) * 2015-07-23 2020-09-04 株式会社半导体能源研究所 显示装置、模块及电子设备
US11696481B2 (en) 2015-07-23 2023-07-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device, module, and electronic device
CN111627974B (zh) * 2015-07-23 2024-04-05 株式会社半导体能源研究所 显示装置、模块及电子设备
US12232396B2 (en) 2015-07-23 2025-02-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device, module, and electronic device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7169964B2 (ja) 発光装置
JP4275651B2 (ja) El表示装置及び電子器具
JP2003330387A (ja) 表示装置
WO2011161910A1 (ja) 発光表示装置及びその製造方法
JP2004282066A (ja) 薄膜トランジスタ及びこれを具備した平板表示素子
US8309964B2 (en) Thin film transistor, method of manufacturing the thin film transistor and organic light emitting display device having the thin film transistor
JP2003257645A (ja) 発光装置およびその製造方法
JP2003066867A (ja) 表示装置、有機電界発光素子の駆動回路および表示装置の製造方法
JP2001100663A (ja) El表示装置
TW201125127A (en) Thin film transistor and organic light emitting display device having the same
WO2018163287A1 (ja) アクティブマトリクス基板の製造方法、有機el表示装置の製造方法およびアクティブマトリクス基板
JP2007053355A (ja) 半導体装置
JP4694429B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP2009010242A (ja) 表示装置及びその製造方法
WO2018158840A1 (ja) アクティブマトリクス基板の製造方法および有機el表示装置の製造方法
JP5532225B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法、発光装置並びに電子機器
JP2002231728A (ja) 半導体装置の作製方法
JP2011192690A (ja) トランジスタ基板及びその製造方法