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JP2003055904A - 脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法 - Google Patents

脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法

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JP2003055904A
JP2003055904A JP2001249721A JP2001249721A JP2003055904A JP 2003055904 A JP2003055904 A JP 2003055904A JP 2001249721 A JP2001249721 A JP 2001249721A JP 2001249721 A JP2001249721 A JP 2001249721A JP 2003055904 A JP2003055904 A JP 2003055904A
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JP
Japan
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pavement
asphalt
decolorized
decolorized asphalt
clouding
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001249721A
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English (en)
Inventor
Koichi Ozawa
光一 小澤
Yasuo Sakamoto
康夫 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Road Corp
Original Assignee
Obayashi Road Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大規模な機械や装置を用いることなく舗装の
表面の白濁化を簡易かつ効果的に抑制して、骨材そのも
のの色による舗装の景観を容易に保持することを可能に
する脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法を
提供する。 【解決手段】 脱色アスファルト11と骨材12とを混
合して得られるアスファルト混合物を敷設して形成され
る自然色舗装13の表面に白濁化が生じるのを抑制する
白濁化抑制方法であって、自然色舗装13の表面を覆う
脱色アスファルトを溶解する溶剤として、D−リモネン
を含む溶液を表面に塗布し、しかる後に脱色アスファル
ト11を自然色舗装13の表面からブラシで研磨して遊
離させ、水勢を利用した洗浄機を用いて洗い流すことに
より、表面の脱色アスファルト11を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱色アスファルト
と骨材とを混合して得られるアスファルト混合物を敷設
して形成される舗装の表面に白濁化が生じるのを抑制す
る脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法及び
舗装構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】脱色ア
スファルトを用いた舗装は、透明感を有する当該脱色ア
スファルトを天然玉砂利などの有色骨材と共に混合して
得られるアスファルト混合物を敷設することにより形成
されるもので、使用する骨材によって独特の色彩を表現
することにより、いわゆる自然色舗装等の景観舗装を構
成するものである。このような舗装は、豊かな自然色や
その他の色彩を表現できること、アスファルト混合物の
製造方法や施工方法が通常的なアスファルト混合物によ
る舗装の場合とあまり変わらず容易であること、比較的
低価格であることなどの理由から、わが国では広く用い
られるようになってきている。
【0003】一方、脱色アスファルトを用いた舗装は、
施工後間もなく舗装の表面の色彩が白濁化し、景観性が
失われる現象が生じることが問題となっている。このよ
うな白濁化は、舗装の表面の骨材に被膜されている脱色
アスファルトが太陽光線に曝され、紫外線による酸化劣
化が促進されて白濁するといったメカニズムによるもの
であることが、実証実験によって明らかになっている。
このような白濁化を抑制する既存の手段としては、ショ
ットブラスト(粒径が小さな鋼球を高速で投射する工
法)やウォータージェット(超高圧水を用いた工法)を
用いて研掃し、舗装の表面に存在する脱色アスファルト
のアルファルト分やモルタル分などの変色する原因その
ものを除去する方法と、混合物に少量の黄色顔料を添加
し変色を目立たなくする方法とが考えられている。
【0004】しかしながら、前者のショットブラストや
ウォータージェットによる場合は、大きな研掃効果は得
られるが、特殊で大規模な機械編成を必要とするためコ
ストが高くなると共に、小規模な舗装には適さない。後
者の変色を目立たなくする方法を適用する場合は、顔料
を用いることから、骨材そのものの色によって景観を表
現するという、脱色アスファルトを用いた舗装の本来の
目的から逸脱することになる。
【0005】本発明は、このような従来の課題に着目し
てなされたもので、大規模な機械や装置を用いることな
く舗装の表面の白濁化を簡易かつ効果的に抑制して、骨
材そのものの色による舗装の景観を容易に保持すること
を可能にする脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑
制方法及び舗装構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱色アスファ
ルトと骨材とを混合して得られるアスファルト混合物を
敷設して形成される舗装の表面に白濁化が生じるのを抑
制する白濁化抑制方法であって、前記舗装の表面を覆う
脱色アスファルトを溶解する溶剤を前記舗装の表面に塗
布し、前記脱色アスファルトを前記舗装の表面から遊離
させて洗い流すことにより、前記舗装の表面の脱色アス
ファルトを除去することを特徴とする脱色アスファルト
を用いた舗装の白濁化抑制方法を提供することにより、
上記目的を達成したものである。
【0007】前記アスファルト混合物は、加熱アスファ
ルト混合物の他、常温の明色アスファルト乳剤を用いた
アスファルト混合物等の、その他の脱色アスファルによ
るアスファルト混合物も含まれる。
【0008】本発明の白濁化抑制方法は、前記脱色アス
ファルトを溶解する溶剤として、テルペン類、アルコー
ル類、又はケトン類を含む溶液を用いることが好まし
い。
【0009】また、本発明の白濁化抑制方法は、前記脱
色アスファルトを溶解する溶剤として、リモネンを含む
溶液を用いることが特に好ましい。ここで、リモネンと
しては、D−リモネン又はL−リモネンのいずれも用い
ることができる。
【0010】さらに、本発明の白濁化抑制方法は、前記
脱色アスファルトを溶解する溶剤を前記舗装の表面に散
布して塗布した後、前記舗装の表面をブラシで研磨して
前記脱色アスファルトを遊離させ、水勢を利用した洗浄
機を用いて洗い流すことにより、前記舗装の表面の脱色
アスファルトを除去することが好ましい。
【0011】さらにまた、本発明の白濁化抑制方法は、
敷設した舗装の表面に白濁化が生じた後に施工すること
もできる。
【0012】また、本発明は、脱色アスファルトと骨材
とを混合してなるアスファルト混合物を敷設して形成さ
れ、前記いずれかに記載の白濁化抑制方法により舗装の
表面の脱色アスファルトが除去されていることを特徴と
する舗装構造を提供することにより、上記目的を達成し
たものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。本実施形態によれば、図1に示すよ
うに、例えば脱色アスファルト11と骨材12とを混合
してなる加熱アスファルト混合物を敷設することによっ
て自然色舗装13が形成され、この自然色舗装13の表
面から、後述する白濁化抑制方法によって脱色アスファ
ルト11(アスファルト分及びモルタル分を含む)を除
去することにより、本実施形態の舗装構造10が得られ
る。
【0014】本実施形態によれば、加熱アスファルト混
合物を構成する脱色アスファルト11は、例えば石油樹
脂と軟化剤と熱可塑性エラストマーとを主成分とする淡
黄色から暗緑色までの色相を備える公知の舗装用の透明
な溶融混合物である。また、脱色アスファルト11は、
例えば天然アスファルト、ストレートアスファルト等の
一般に用いられる石油アスファルトと同等の物理性状を
備え、石油アスファルトと同様の施工方法で取り扱うこ
とのできる舗装用結合材である。
【0015】ここで、脱色アスファルトに含まれる石油
樹脂としては、例えば石油、石炭及び/又は天然物を原
料とする分子量が200〜3000の物質であり、脂肪
族、芳香族及び/又は環状化合物の単独、又はこれらに
フェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキ
ノンなどのフェノール類を加えてフリーデル−クラフツ
型触媒により重合させた分子量が上記範囲にある石油樹
脂や、シクロペンタジエン樹脂のような石炭系樹脂、テ
ルペン樹脂や各種脂肪酸エステルのような天然樹脂等を
用いることができる。
【0016】また、脱色アスファルトに含まれる軟化剤
としては、例えば高沸点のパラフィン系炭化水素留分、
芳香族炭化水素留分など、引火点が240℃以上、典型
的には260℃以上で、動粘度(40℃)が100mm
2 /s以上、典型的には300mm2 /s以上である重
質鉱油等を用いることができる。
【0017】さらに、脱色アスファルトに含まれる熱可
塑性エラストマーとしては、例えばスチレンとブタジエ
ンやイソブレンなどの共役ジエンとのブロック共重合体
およびその部分水素化物等を用いることができる。
【0018】本実施形態によれば、加熱アスファルト混
合物を構成する骨材12としては、天然玉砂利などの有
色骨材からなり、その粒度を、例えば粗粒度アスファル
トコンクリート用、密粒度アスファルトコンクリート
用、細粒度コンクリート用等の粒度となるように調整し
た種々の骨材を用いることができる。
【0019】また、本実施形態によれば、脱色アスファ
ルト11と骨材12とからなる加熱アスファルト混合物
にさらにフィラーを添加混合して用いることもできる。
フィラーは、主として0.074mm以下の粒径を有
し、脱色アスファルト11や骨材12と混合されて脱色
アスファルトの耐久性、感温性、コンシステンシー等を
改善し、アスファルト混合物全体の安定性を向上させる
機能を発揮するもので、例えば石灰岩石粉等を使用する
ことができる。
【0020】本実施形態によれば、アスファルトプラン
トにおいて、脱色アスファルト11と骨材12を所定の
配合量に計量するとと共に、必要に応じてフィラーを配
合し、さらに各種の添加剤を適宜添加して、例えば混合
用ミキサーを用いて加熱混合することにより、脱色アス
ファルト11による舗装用の加熱アスファルト混合物が
得られる。得られた加熱アスファルト混合物を、景観を
重視した歩道や車道等を舗設するための舗装現場に搬入
し、アスファルフィニッシャー等を用いて路盤面に敷き
均した後、振動ローラ等を用いて転圧することによっ
て、通常の石油アスファルトを用いた加熱アスファルト
混合物による舗装と同様の施工方法に従って、骨材その
ものの色が表面に現れて景観を向上させた自然色舗装1
3が形成されることになる。
【0021】そして、本実施形態によれば、自然色舗装
13を舗設した後、24時間程度養生してから、当該自
然色舗装13の表面を覆う脱色アスファルト11を除去
する作業を行う。すなわち、本実施形態の白濁化抑制方
法によって脱色アスファルト11を除去するには、ま
ず、形成した自然色舗装13の表面に、一般の簡易な噴
霧器を用いて、脱色アスファルト11を溶解する溶剤と
して、例えば柑橘類(レモン等)の皮からの抽出液であ
るD−リモネンを含む溶液を、例えば1m2 あたり10
0g程度の噴霧量で散布することにより塗布する。これ
によって、自然色舗装13の表面を覆って付着している
脱色アスファルト11を溶解させる。
【0022】自然色舗装13の表面にD−リモネンを含
む溶液を塗布した状態で例えば10分程度経過したら、
次に、例えばシダブラシを装着した簡易な装置であるポ
リッシャ(商品名、TP−114、(株)友定建機製)
を用いて、自然色舗装13の表面を例えば1m2 あたり
180秒の研磨速度で研磨する。これによって、自然色
舗装13の表面を覆って付着していた脱色アスファルト
11を遊離させる。なお、ポリッシャによる研磨は、自
然色舗装13の表面に散水しながら行うことにより、一
層効果的に研磨することが可能になる。
【0023】自然色舗装13の表面を研磨したら、最後
に、水勢を利用した簡易な洗浄機として、例えばハイウ
ォッシャ(商品名、YSP1615SS−E、ヤンマー
ディーゼル(株)製)を用いて、自然色舗装13の表面
を例えば1m2 あたり180秒の洗浄速度で洗浄する。
これによって、自然色舗装13の表面に遊離していた脱
色アスファルト11は洗い流され、白濁化の原因となる
脱色アスファルト11(アスファルト分及びモルタル分
を含む)がきれいに除去されて、本実施形態の舗装構造
10が得られることになる。
【0024】ここで、脱色アスファルト11を溶解する
溶剤としては、D−リモネンやL−リモネンを含む溶液
の他、脱色アスファルト11を溶解する機能を有するそ
の他の種々の溶剤を用いることができ、トリクロルエタ
ン等の有機溶剤を、その塗布量を適宜調整しつつ使用す
ることもできる。また、ブラシで研磨される部分のみ脱
色アスファルトを効果的に洗浄し、舗装内部に存在する
脱色アスファルトをあまり溶解せず、舗装体の耐久性の
低下を抑制することが容易に可能になるという点から、
脱色アスファルトを溶解する溶剤として、当該脱色アス
ファルトを溶解する能力が小さい、テルペン類、アルコ
ール類、又はケトン類を含む溶液を使用することが好ま
しい。なお、脱色アスファルト11を溶解する溶剤とし
て、天然産のリモネンを含む溶液を用いれば、かかる溶
液は口に入れてもほとんど害のない物質であるので、安
全かつ手軽に施工できると共に、周囲の環境に影響を与
えることが少ない。
【0025】そして、本実施形態によれば、大規模な機
械や装置を用いることなく自然色舗装13の表面の白濁
化を簡易かつ効果的に抑制して、骨材そのものの色によ
る舗装の景観を容易に保持することが可能になる。すな
わち、本実施形態によれば、簡易な噴霧装置を用いてD
−リモネンを含む溶液を自然色舗装13の表面に容易に
塗布することができ、また簡易な研磨装置及び洗浄機を
用いて、脱色アスファルト11を自然色舗装13の表面
から遊離させて容易に洗い流すことができる。従って、
汎用的にリースが可能な簡易な装置を組み合わせること
によって、舗装現場の規模の大小や歩道や車道等の舗装
の種別にかかわらず、特殊な技能や装置を要することな
く効率良く白濁化を抑制する作業を行ってゆくことがで
きると共に、施工コストの低減を容易に図ることが可能
になる。
【0026】また、本実施形態によれば、白濁化の原因
となる脱色アスファルト11そのものを自然色舗装13
の表面から除去して白濁化を抑制するので、骨材の色に
よる舗装の景観を長期間にわたって容易に保持すること
が可能になるとともに、自然色舗装13の内部の脱色ア
スファルト11は除去されないので、自然色舗装13の
耐久性にほとんど影響を与えることがない。
【0027】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことなく種々の変更が可能である。例えば、舗装を構成
する骨材は天然玉砂利である必要は必ずしもなく、その
他の種々の有色骨材を使用することもでき、また舗装は
自然色舗装である必要は必ずしもない。また、脱色アス
ファルトを溶解する溶剤を舗装の表面に塗布する方法
は、散布装置によるものである必要は必ずしもなく、ま
た脱色アスファルトを舗装の表面から遊離させて洗い流
す方法は、ブラシや水勢を利用した洗浄機を用いるもの
である必要は必ずしもない。さらに、本発明は、既に舗
設され、表面が白濁化した後の脱色アスファルトを用い
た舗装の改修手段として採用することもできる。さらに
また、本発明は、加熱アスファルト混合物による舗装の
みならず、常温の明色アスファルト乳剤を用いたアスフ
ァルト混合物による舗装等の、その他の種々の脱色アス
ファルトによる舗装にも適用することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0029】〔実施例1〕上記実施形態と同様の方法で
舗設され、上記実施形態と同様の白濁化抑制方法により
表面の脱色アスファルトが除去された、脱色アスファル
トを用いた自然色舗装による舗装構造を実施例1の供試
体とし、後述する白濁化の目視試験及びカンタブロ試験
によって、表面の白濁化と耐久性を評価した。評価結果
を図2及び図3に示す。
【0030】〔比較例1〕上記実施形態と同様の方法で
舗設され、白濁化を抑制するための処理を全く行ってい
ない脱色アスファルトを用いた自然色舗装による舗装構
造を比較例1の供試体とし、後述する白濁化の目視試験
及びカンタブロ試験によって、表面の白濁化と耐久性を
評価した。評価結果を図2及び図3に示す。
【0031】〔比較例2〕上記実施形態と同様の方法で
舗設され、従来のウォータージェット(超高圧水を用い
た工法)を用いて研掃することにより表面の脱色アスフ
ァルトが除去された、脱色アスファルトを用いた自然色
舗装による舗装構造を比較例2の供試体とし、後述する
白濁化の目視試験によって、表面の白濁化を評価した。
評価結果を図2に示す。
【0032】〔白濁化の目視試験〕実施例1、及び比較
例1,2の供試体を、3箇月間屋外に曝露し、表面の色
彩の変化を目視により観察する。表面の色彩が全く変化
していないと認められる場合を「◎」、表面の色彩がほ
とんど変化していないと認められる場合を「」、表面の
色彩が多少変化していると認められる場合を「△」、表
面の色彩が変化していると認められる場合を「×」とし
て、表面の白濁化を評価した。評価結果を図2に示す。
【0033】白濁化の目視試験によれば、実施例1の供
試体は、表面が未処理の比較例1の供試体と比較して、
その表面の脱色アスファルトのアスファルト分やモルタ
ル分が十分に研掃されており、ウォータージェットによ
り処理された比較例2と比較して遜色のない良好な研掃
状態が得られていると共に、図2に示すように、実施例
1の供試体の表面の色彩は、比較例2の供試体と同様に
あまり変化していないことが判明する。したがって、本
発明は、脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化を効果
的に抑制する方法として有効であることが明らかにな
る。
【0034】〔カンタブロ試験〕アスファルト混合物の
骨材飛散抵抗性を評価するために行う試験であり、その
試験結果(カンタブロ損失率)は、アスファルト舗装の
耐久性と密接な相関関係があることが知られている。カ
ンタブロ試験は、「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方
法)、平成8年10月、社団法人日本道路協会」1−1
−2カンタブロ試験方法に従い、概略以下の手順に従っ
て実施される。
【0035】(1) 供試体の作製 内径101.6mmの円筒形モールドを用いて高さ6
3.5mmの供試体を作成する。すなわち、円筒形モー
ルドに脱色アスファルトを用いた上述の加熱アスファル
ト混合物を入れて締め固めた後、室温になるまで放冷し
つつ練置きしてから、固まった舗装材をモールドから抜
き取り、表面に上述の白濁化抑制方法を施して実施例1
の供試体とするとともに、表面処理を全く施さないもの
を比較例1の供試体とする。
【0036】(2) 試験の実施 供試体の質量を測定した後、20時間20℃にて養生さ
せる。養生させた供試体をロサンゼルス試験機のドラム
に入れて、毎分30〜33回転の回転数でドラムを30
0回転させる。所要数回転させた後、ドラム内の供試体
を取り出してその質量を測定する。
【0037】(3) 損失率の算出 試験前および試験後の供試体の質量から飛散によって損
失した質量を求め、試験前の質量と損失した質量の比を
算出し、百分率で表してカンタブロ試験による質量損失
率とする。すなわち、質量損失率(%)は、〔(試験前
の供試体の質量(g))−(試験後の供試体の質量
(g))〕/(試験前の供試体の質量(g)) を百分率
で表した値である。試験結果を図3に示す。
【0038】図3に示す試験結果によれば、表面の脱色
アスファルトの処理を行っていない比較例1の供試体
と、上述の白濁化抑制方法により表面の脱色アスファル
トの除去を行った実施例1の供試体とのカンタブロ試験
による質量損失率(%)は、ほとんど同等であることが
判明する。この結果から、本発明は、脱色アスファルト
を用いた舗装の耐久性にほとんど影響を与えていないこ
とが明らかになる。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の脱
色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法及び舗装
構造によれば、大規模な機械や装置を用いることなく舗
装の表面の白濁化を簡易かつ効果的に抑制して、骨材そ
のものの色による舗装の景観を容易に保持することがで
きる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る舗装構造の構成を説
明する拡大部分断面図である。
【図2】白濁化の目視試験の試験結果を示す表である。
【図3】カンタブロ試験の試験結果を示すチャートであ
る。
【符号の説明】
10 舗装構造 11 脱色アスファルト 12 骨材 13 自然色舗装
フロントページの続き Fターム(参考) 2D051 AF01 AG11 AG18 AH02 EA06 EB07 2D053 AA22 AD01 AD03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱色アスファルトと骨材とを混合して得
    られるアスファルト混合物を敷設して形成される舗装の
    表面に白濁化が生じるのを抑制する白濁化抑制方法であ
    って、 前記舗装の表面を覆う脱色アスファルトを溶解する溶剤
    を前記舗装の表面に塗布し、前記脱色アスファルトを前
    記舗装の表面から遊離させて洗い流すことにより、前記
    舗装の表面の脱色アスファルトを除去することを特徴と
    する脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法。
  2. 【請求項2】 前記アスファルト混合物が加熱アスファ
    ルト混合物である請求項1記載の脱色アスファルトを用
    いた舗装の白濁化抑制方法。
  3. 【請求項3】 前記脱色アスファルトを溶解する溶剤
    は、テルペン類、アルコール類、又はケトン類を含む溶
    液である請求項1又は2に記載の脱色アスファルトを用
    いた舗装の白濁化抑制方法。
  4. 【請求項4】 前記脱色アスファルトを溶解する溶剤
    は、リモネンを含む溶液である請求項1又は2に記載の
    脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法。
  5. 【請求項5】 前記脱色アスファルトを溶解する溶剤を
    前記舗装の表面に散布して塗布した後、前記舗装の表面
    をブラシで研磨して前記脱色アスファルトを遊離させ、
    水勢を利用した洗浄機を用いて洗い流すことにより、前
    記舗装の表面の脱色アスファルトを除去することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱色アスファル
    トを用いた舗装の白濁化抑制方法。
  6. 【請求項6】 敷設した舗装の表面に白濁化が生じた後
    に施工されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方
    法。
  7. 【請求項7】 脱色アスファルトと骨材とを混合してな
    る加熱アスファルト混合物を敷設して形成され、前記請
    求項1〜6のいずれかに記載の白濁化抑制方法により舗
    装の表面の脱色アスファルトが除去されていることを特
    徴とする舗装構造。
JP2001249721A 2001-08-21 2001-08-21 脱色アスファルトを用いた舗装の白濁化抑制方法 Withdrawn JP2003055904A (ja)

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