[go: up one dir, main page]

JP2003029657A - 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具 - Google Patents

表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具

Info

Publication number
JP2003029657A
JP2003029657A JP2001220395A JP2001220395A JP2003029657A JP 2003029657 A JP2003029657 A JP 2003029657A JP 2001220395 A JP2001220395 A JP 2001220395A JP 2001220395 A JP2001220395 A JP 2001220395A JP 2003029657 A JP2003029657 A JP 2003029657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film substrate
holder
film
display element
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001220395A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Matsuoka
顕 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2001220395A priority Critical patent/JP2003029657A/ja
Publication of JP2003029657A publication Critical patent/JP2003029657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム基板の保持具が処理用の物体に対し
て干渉することがなく、印刷等の処理を確実に行うこと
のできる表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具を
得る。 【解決手段】 所定寸法にカットされたフィルム基板1
の面積よりも若干大きい額縁状の枠体21と、対角線上
の両端部でフィルム基板1の少なくとも4隅を固定する
ためのアーム31とクリップ35とからなるフィルム基
板保持具20Aを用いてフィルム基板1に対する印刷、
露光、洗浄、貼り合わせ等の処理を施す。フィルム基板
1は中央部分(ほぼ全面)が平面状態を保つように保持
され、周辺部が下方に撓んだ状態で保持され、中央平面
部のレベルLより上方に突出する部材は存在しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、表示素子の製造方法及
びフィルム基板保持具、特に、表示媒体として液晶を用
いた表示素子の製造方法、及び該表示媒体を挟持するフ
ィルム基板の保持具に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】近年、ガラスに代えて軽量で割
れにくいプラスチックフィルムを用いた液晶表示素子
が、比較的大きな面積の素子を安価に製作できる利点な
どによって注目されている。しかし、素子の製造工程に
おいて、フィルム基板をガラス基板と同様にローラ上を
搬送させると、撓みによってフィルム基板がローラに巻
き込まれるといったトラブルが発生しやすい。
【0003】このようなトラブルを回避するため、多数
枚のフィルム基板をカセットに挿入してバッチ処理で、
洗浄、ディップ、アニール等を行うことが考えられる。
しかし、一辺がおよそ100mm以上のフィルム基板で
は撓みが大きく、カセットから容易に外れてしまい、こ
の問題点は未だ解決されていない。しかも、露光等の枚
葉処理に際してはフィルム基板を別の保持具に付け換え
たりする必要があり、煩雑であった。
【0004】また、フィルム基板を1枚ずつ搬送/処理
するために、フィルム基板を支持板や額縁状の治具で固
定/保持する方法が考えられる。各フィルム基板を個別
に保持すれば、フィルム基板の撓みが大きくても正確な
位置に保持でき、搬送も容易になるものと考えられる。
具体的には、図14に示すように、フィルム基板1の4
隅に対応して設置したクリップ11(コイルばね12で
付勢されている)と支持板10に設けた突起10aとの
間にフィルム基板1の端部を挟着して保持する。
【0005】しかし、図14に示す保持具ではフィルム
基板1を平面状態に保った状態では、クリップ11が平
面部ラインLの上方に突出しており、例えば、スクリー
ン版15、スキージ16を用いてインク17をスクリー
ン印刷する処理では、スクリーン版15の縁部がクリッ
プ11に当接する(図14中、符号dで示す部分)ため
にフィルム基板1にスクリーン版15が接触せず、印刷
不良、不能が発生する問題点を有していた。スクリーン
印刷以外にも、フォトマスクを用いる現像処理、ラビン
グ処理、一対のフィルム基板の貼り合わせ処理などにお
いても、処理部材がクリップ11に当接する不具合が発
生する。
【0006】これに対して、図15に示すように、スク
リーン版15の縁部に穴15aを形成し、クリップ11
の干渉を防止する方策が考えられる。しかし、穴15a
に異物が付着しやすくフィルム基板1が汚染される場合
があり、さらに、スクリーン版15のバランスが崩れて
歪みやすくなる悪影響が発生する。
【0007】また、フィルム基板1の端部にはカットさ
れる際に異物が多く付着しており、これらの異物が種々
の処理工程中にフォトマスクやスクリーン版等の処理部
材を汚染するすることを防止する必要もある。
【0008】さらに、搬送、熱処理、印刷、洗浄、現像
等種々の工程を処理する際にフィルム基板を保持具にい
ちいち取り付けたり、取り外したりする必要があると、
煩雑であるし、製造効率が大きく低下し、フィルム基板
が損傷する危険性をも有する。
【0009】そこで、本発明の目的は、フィルム基板の
保持具が処理用の物体に対して干渉することがなく、印
刷等の処理を確実に行うことのできる表示素子の製造方
法及びフィルム基板保持具を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、フィルム基板の端部
に付着している異物が処理部材を汚染することを極力防
止できる表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具を
提供することにある。
【0011】さらに、本発明の他の目的は、フィルム基
板を保持具に保持したままで一連の工程を処理できる効
率のよい表示素子の製造方法を提供することにある。
【0012】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、第1の発明に係る表示素子の製造方法は、所定寸法
にカットされたフィルム基板を用いた表示素子の製造方
法において、保持具によってフィルム基板の中央部を平
面状態に保つと共に、該フィルム基板の少なくとも両端
部を前記中央平面部よりも下方に撓ませた状態で保持
し、前記中央平面部に対して物体を接触させる工程を含
む処理を施すことを特徴とする。
【0013】前記処理は、フィルム基板に版を近接させ
て印刷材料を印刷する印刷処理、フィルム基板にロータ
又はコータを近接させて塗布材料を塗布する塗布処理、
フィルム基板にフォトマスクを近接させて露光する工程
を含む露光処理、フィルム基板にラビング部材でラビン
グするラビング処理、及び一のフィルム基板に他のフィ
ルム基板を重ね合わせる基板貼り合わせ処理の少なくと
も一つの処理である。
【0014】また、保持具で保持されたフィルム基板に
対して熱処理を行ってもよく、あるいは、前記保持具で
保持されたフィルム基板に対して液体を接触させるよう
にしてもよい。
【0015】以上の第1の発明に係る製造方法によれ
ば、フィルム基板はほぼ全面を平面状態に保たれ、少な
くとも両端部を平面部よりも下方に撓ませた状態で保持
されるため、平面状態のレベルより上方に保持具の一部
が突出することがなく、フィルム基板の平面部に対して
物体(例えば、スクリーン版、フォトマスク等)を接触
させる工程を含む処理を施す場合、該物体に干渉する部
材がなく、物体の接触が不完全になることはない。従っ
て、必要な処理を確実かつ完全に行うことができる。ま
た、フィルム基板のカットされている端部は処理が行わ
れる平面部よりも下方に位置しているため、処理用の物
体には接触せず、該端部に付着している異物が該物体を
汚染することが極力防止される。さらに、フィルム基板
を保持具に保持させたままで各種の工程及び最終の基板
貼り合わせまで処理することが可能となる。
【0016】第2の発明に係る表示素子の製造方法は、
所定寸法にカットされた一対のフィルム基板間に表示媒
体を挟持してなる表示素子の製造方法において、少なく
とも一方のフィルム基板を保持具に装着し、該保持具に
装着した状態でフィルム基板の表面に対して物体を接触
させる工程を含む処理を施し、前記処理を施したフィル
ム基板と他方のフィルム基板とを重ね合わせて貼り合わ
せる処理を行うことを特徴とする。
【0017】以上の第2の発明に係る製造方法によれ
ば、少なくとも一方のフィルム基板を保持具に装着した
ままでフィルム基板の表面に対して処理用の物体を接触
させる各種の工程及び最終の基板貼り合わせまで処理す
るため、工程ごとにフィルム基板を保持具に着脱する作
業が不要であり、表示素子を効率よく製造することがで
きる。
【0018】第3の発明に係るフィルム基板保持具は、
所定寸法にカットされたフィルム基板を保持するための
フィルム基板保持具であって、フィルム基板の中央部を
平面状態に保つように保持する枠体と、フィルム基板の
少なくとも両端部を前記中央平面部よりも下方に撓ませ
た状態で固定する固定部材とを備えている。
【0019】以上の第3の発明に係るフィルム基板保持
具によれば、フィルム基板の中央部を平面状態に保ち、
その両端部を中央平面部よりも下方に撓ませた状態で固
定するため、フィルム基板の中央平面部に物体を接触さ
せる工程を含む処理を行う際、物体が確実に中央平面部
に接触することになる。また、フィルム基板のカットさ
れている端部は中央平面部よりも下方に位置し、処理用
の物体には接触せず、該端部に付着している異物が該物
体を汚染することを極力防止することができる。さら
に、フィルム基板を保持具に取り付けたままで中央平面
部に対する各種の工程を連続的に処理することが可能と
なる。
【0020】第3の発明に係るフィルム基板保持具にお
いて、枠体及び固定部材はフィルム基板保持時において
フィルム基板の中央平面部と同じ高さまたはそれより下
方に位置していることが好ましく、処理用の物体との干
渉を確実に防ぐことができる。さらに、枠体はフィルム
基板の大きさに対応する額縁状のフレームからなること
が好ましく、保持具が軽量化され、フレーム側からプレ
ス板等でフィルム基板のほぼ全面を効果的に押圧するこ
とができる。また、固定具はフィルム基板の少なくとも
対角線上の両端部でフィルム基板を固定することが好ま
しい。フィルム基板を適度な張りを持たせた状態で保持
することができる。
【0021】さらに、フィルム基板保持具はフィルム基
板に対して外方にテンションを付与する部材を備えてい
ることが好ましい。フィルム基板は熱膨張で弛みを生じ
る場合があるが、テンションを付与することでこのよう
な弛みを矯正することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る表示素子の製
造方法及びフィルム基板保持具の実施形態について、添
付図面を参照して説明する。
【0023】(フィルム基板保持具、図1〜5参照)図
1(A),(B)に本発明に係るフィルム基板保持具の
概略構成を示す。この保持具20は、所定寸法にカット
されたフィルム基板1を保持するためのものであって、
フィルム基板1の大きさに対応する(フィルム基板1の
面積よりも若干大きい)額縁状の枠体21と、対角線上
の両端部でフィルム基板1を固定するための固定具25
とで構成されている。
【0024】固定具25はフィルム基板1の周辺部分を
保持し、フィルム基板1に対して矢印X方向(即ち、対
角線上で互いに離れる方向)のテンションを付与するこ
とでフィルム基板1に適度な張りを持たせる。フィルム
基板1は熱処理時に膨張して弛みを生じる場合があり、
弾性的なテンションを付与することで弛みを防止するこ
とができる。
【0025】フィルム基板1は4角形状にカットされて
いるため、固定具25は図1(A)に示すようにフィル
ム基板1の各頂点(対角線上の両端部)を固定すること
が適切である。さらに、図1(B)に示すように、固定
具25をフィルム基板1の辺部分を固定するように追加
してもよい。
【0026】保持具20の材料としては、以下に説明す
る液晶表示素子100の製造工程において破壊、変形、
変質しないものであることが要求され、耐酸性、耐アル
カリ性、耐熱性、耐衝撃性などの特性を有しているもの
が選択される。アルミニウム、ステンレス、チタンなど
の金属材料、セラミック材料、アクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルエーテル
ケトン樹脂などの樹脂材料を使用することができる。こ
れらの表面に耐薬品性を向上させるコーティングを施し
てもよい。
【0027】以下、具体的に説明すると、図2は第1実
施形態としての保持具20Aを示す。この保持具20A
は、枠体21の端部にアーム31をピン32を支点とし
て回動自在に設け、アーム31にクリップ35をピン3
6を支点として回動自在に取り付けたものである。アー
ム31はその先端部が内方に湾曲しており、コイルばね
33によって外方に付勢されている。また、クリップ3
5はコイルばね37によってアーム31の湾曲部に圧着
するように付勢されている。
【0028】フィルム基板1はその周辺部がアーム31
の先端湾曲部分とクリップ35とで挟着された状態で保
持具20Aに保持される。このとき、フィルム基板1は
中央部分(ほぼ全面)が平面状態を保つように保持さ
れ、周辺部がアーム31の湾曲に沿って下方に撓んだ状
態で固定される。この保持具20Aにあっては、中央平
面部のレベルLより上方に突出する部材は存在しない。
また、固定力はコイルばね37にて付与され、平面状態
を保つテンションはコイルばね33によって付与されて
いる。なお、弾性付勢力はコイルばね33,37以外に
ゴムや樹脂材料等の弾性を利用して付与してもよい。
【0029】図3は第2実施形態としての保持具20B
を示す。この保持具20Bは、枠体に固定したロッド4
1にブラケット42を介してアーム43を矢印X方向及
びその逆方向(即ち、ロッド41に沿う方向)に移動自
在に設け、アーム43にクリップ45をピン46を支点
として回動自在に取り付けたものである。アーム43は
その先端部が内方に湾曲しており、ロッド41に装着し
たコイルばね44によって外方(矢印X方向)に付勢さ
れている。また、クリップ45はコイルばね47によっ
てアーム43の湾曲部に圧着するように付勢されてい
る。
【0030】この保持具20Bによってフィルム基板1
が保持される形態は前記第1実施形態と同様であり、フ
ィルム基板1はコイルばね44によって適度なテンショ
ンで張られる。
【0031】図4は第3実施形態としての保持具20C
を示す。この保持具20Cは、枠体51の端部に湾曲部
を有する固定部52を設けると共に、クリップ55をピ
ン56を支点として回動自在に取り付けたものである。
クリップ55はコイルばね57によって固定部52の湾
曲部に圧着するように付勢されている。
【0032】この保持具20Cによってフィルム基板1
が保持される形態は前記第1、第2形態と同様である。
但し、フィルム基板1に対するテンション付与手段は省
略されている。熱膨張による弛みがあまり問題とならな
いフィルム基板に対しては本第3実施形態のようにテン
ション付与手段を省略してもよい。
【0033】ここで、フィルム基板1の好ましい保持形
態について図3を参照して具体的に言及する。フィルム
基板1のサイズは、例えば、300×400mm、厚み
100μmであり、アーム43とクリップ45によって
保持される湾曲部分の曲率半径は3mm以上とする。曲
率半径がそれ以下であると、基板に割れやクラックが生
じやすくなる。
【0034】クリップ45の先端によって押圧される領
域Eは1〜15mmの範囲が好ましい。これより狭くな
ると基板に傷が生じて割れやすくなり、これより広くな
ると表示素子として使用される基板の無駄な部分が多く
なる。フィルム基板1の曲げしろFは3〜20mmの範
囲が好ましい。これより狭くなると外れやすくなり、こ
れより広くなると基板の無駄な部分が多くなる。
【0035】また、フィルム基板1に張りを持たせる引
っ張り強度は、0.2〜10ニュートンの範囲が好まし
い。これより弱すぎると平面状態を保持することが困難
になり、これより強すぎると基板の非保持部分が損傷す
るおそれがある。
【0036】前記第1、第2及び第3実施形態の如く、
フィルム基板1をクリップ35,45,55で固定する
方式は、基板の着脱が容易であり、製造工程の途中で基
板を着脱する場合に有効である。しかし、フィルム基板
1を保持具20(20A,20B,20C)に装着した
ままで全製造工程を流すのであれば、フィルム基板1を
保持具20に接着してもよい。
【0037】図5(A),(B)は第4実施形態として
フィルム基板1を接着して保持する保持具20Dを示
す。この保持具20Dは、枠体61の端部に湾曲部を有
する固定部62を設けたもので、固定部62上に両面粘
着テープ63を介してフィルム基板1を貼り付けるか
(図5(A)参照)、片面粘着テープ64で貼り付ける
(図5(B)参照)。
【0038】このようにフィルム基板1を保持具20D
に接着する場合は、フィルム基板1を2〜30ニュート
ンの力で引っ張りながら接着するとよい。熱処理時での
膨張による弛みをある程度防ぐことができる。製造工程
を全て終えた後に、接着部分を切断することにより、保
持具からフィルム基板を取り外すことができる。なお、
フィルム基板を接着して保持するための保持具として、
着脱可能な程度の弱接着性の接着テープを用いることに
より、フィルム基板を切断することなく保持具から取り
外すようにしてもよい。
【0039】(液晶表示素子の構造、図6参照)前記保
持具20を用いて液晶表示素子を能率よく製造すること
ができる。図6は製造された液晶表示素子の一例を示
す。この液晶表示素子100は単層のものであるが、複
数の層に積層して、例えば、フルカラー表示が可能な3
層構成の液晶表示素子を製造することもできる。
【0040】図6において、1,1は、対向する2枚の
透光性を有する樹脂製のフィルム基板である。このよう
なフィルム基板としては、例えば、ポリエーテルスルホ
ン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂などが用いられ、薄くて可撓性を有するフィ
ルムであれば使用可能である。
【0041】フィルム基板1の表面には、それぞれ透明
電極2が互いに向き合うように形成されている。この表
示素子100では、帯状の複数の透明電極2が互いに直
交して対向する単純マトリクス電極構造とされている。
なお、後述する電極形成工程は単純マトリクス電極構造
について示しているが、これ以外にアクティブマトリク
ス電極構造を採用することもできる。透明電極2として
は、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウ
ム亜鉛オキサイド(IZO)、アルミニウム、シリコン
等の金属薄膜、アモルファスシリコン、ビスマスシリコ
ンオキサイド(BSO)等の光導電性薄膜などを用いる
ことができる。
【0042】2枚のフィルム基板1,1間に液晶層5が
挟持されている。図6に示す構成の液晶表示素子100
に典型的に使用される液晶材料としては、例えば、高分
子分散型液晶、コレステリックネマチック相転移型液
晶、可視波長域の光を選択反射する液晶(コレステリッ
ク液晶、ネマチック液晶にカイラル材を添加したカイラ
ルネマチック液晶など)などである。選択反射型の液晶
表示素子100の場合、下側のフィルム基板1には光吸
収機能を付与(基板自体を黒色とするか、黒色塗料を塗
装したり、黒色シートを貼り付ける)する。
【0043】フィルム基板1には、さらに、対向する電
極2のショートを防ぐための絶縁膜3、液晶の分子配列
方向を制御するための配向制御膜4が設けられている。
また、フィルム基板1,1間には、液晶層5を所定の厚
みに保つためのビーズスペーサ6及び基板1,1の剥が
れを防止するための樹脂構造物7が配置され、外周部に
は液晶層5を封止するためのシール壁8が設けられてい
る。ビーズスペーサ6及び樹脂構造物7はいずれか一方
だけが配置されていてもよい。
【0044】絶縁膜3としては、酸化シリコン等の無機
材料、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等の有機材料等が
使用される。配向制御膜4としては、主にポリイミド樹
脂が使用される。
【0045】ビーズスペーサ6は、ガラスファイバを微
細化したもの、ボール状の珪酸ガラス、アルミナ粉末等
の無機物や有機系合成球状微粒子が使用される。また、
樹脂被覆スペーサであってもよい。
【0046】樹脂構造物7は、種々の樹脂材料を使用す
ることができ、液晶材料と化学反応を起こさず、適度な
弾性を有する有機系材料が好適に使用される。熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂のいずれであっても
よい。また、シール壁8も樹脂構造物7と同種の材料を
使用できる。同一材料を併用してもよいし、別の材料で
あってもよい。
【0047】(製造方法の概略、図7〜9参照)前記液
晶表示素子100の製造方法の概略を説明する。図7は
工程順を示すフローチャート、図8,9はその模式的な
説明図である。
【0048】まず、フィルム基板1を各種の洗浄液及び
水で洗浄し、乾燥させる。そして、電極2となる透明電
極膜2’を形成し(図8(A)参照)、フォトレジスト
を塗布し、焼成する。フォトレジストの塗布は、スピン
コータ、ロールコータ、ダイコータ、スプレーなどを用
いる。その後、マスクを配置して露光を行い、現像し、
フォトレジストを水洗する。さらに、残ったフォトレジ
ストを再度焼成し、電極膜2’をエッチングし、水洗
し、フォトレジストを剥離する。さらに、水洗及び洗浄
液で洗浄し、乾燥する。これにて、電極2を備えたフィ
ルム基板1が得られる(図8(B)参照)。
【0049】次に、フィルム基板1の電極形成面上に絶
縁膜3を塗布し(図8(C)参照)、焼成する。さら
に、その上に配向制御膜4を塗布し(図8(D)参
照)、焼成し、ラビング処理を行う。なお、ラビング処
理は少なくとも一方の基板1上の配向制御膜4に対して
処理すればよく、全く省略してもよい。
【0050】次に、一方のフィルム基板1にはスペーサ
6を散布し、(図8(E)参照)、必要であれば(例え
ば、熱可塑性樹脂で被覆された固着スペーサを基板に対
して固着させる場合など)加熱する。さらに、シール壁
8を印刷し(図8(F)参照)、焼成して半硬化状態に
する。他方のフィルム基板1’には樹脂構造物7を印刷
し(図8(G)参照)、焼成する。なお、スペーサ6を
散布したり、シール壁8や樹脂構造物7を形成するのは
フィルム基板1,1’のいずれであってもよい。
【0051】次に、一方のフィルム基板1を真空吸着テ
ーブル70上に載置し、その上に他方のフィルム基板
1’を重ねてプレート75を用いて押圧し、貼り合わせ
を行う(図9(A)参照)。その後、フィルム基板1,
1’間に液晶5を、例えば、真空注入法により注入する
(図9(B)参照)。なお、液晶5を貼り合わせの前に
下側のフィルム基板1上に所定量滴下しておき、貼り合
わせは上側の基板1’をローラで押圧しつつ下側の基板
1の一端から他端へと順次重ね合わせていく方法を採用
することもできる。
【0052】(各工程での処理、図10〜13参照)以
上の各種工程では、フィルム基板1を前記保持具20に
取り付けた状態で処理される。例えば、図10は、フォ
トレジストの露光工程を処理している状態を示し、81
はフィルム基板1に近接して配置されたフォトマスク、
82は露光用の光源である。図11は、フィルム基板1
にロータ85を近接させて絶縁膜を塗布する工程を処理
している状態を示す。ロータ85に代えてラビングロー
ラを用いればラビング工程も図11と同じように処理さ
れる。
【0053】図12は、例えば、樹脂構造物をスクリー
ン印刷する工程を示し、フィルム基板1上にスクリーン
版91を配置し、スキージ92で樹脂材料93を引き延
ばしつつ印刷する。また、図13は、図9等で説明した
フィルム基板1,1’の貼り合わせ工程を示している。
【0054】前記保持具を用いて各種工程を処理すれ
ば、フィルム基板はほぼ全面を平面状態に保たれ、周辺
部を平面部よりも下方に撓ませた状態で保持されるた
め、平面状態のレベルより上方に保持具が突出すること
がなく、フィルム基板の平面部に対してスクリーン版、
フォトマスク等の処理物体を接触させる工程において、
該物体に干渉する部材がなく、物体が確実に接触するこ
とになる。
【0055】また、フィルム基板のカットされている端
部が処理用の物体に接触することはなく、該端部に付着
している異物が物体を汚染することが極力防止される。
そして、フィルム基板を保持具に取り付けたまま図7に
示した全ての工程を処理することも可能である。
【0056】また、保持具20の枠体21はフィルム基
板1よりも若干大サイズの額縁状であるため、その内側
に前記真空吸着テーブル70や押圧プレート75を位置
させることができ、貼り合わせ工程を何ら支障なく処理
できる。さらに、印刷機やコータ等の処理装置として汎
用機を使用でき、種々のサイズのフィルム基板を処理す
ることができる。
【0057】(他の実施形態)なお、本発明に係る表示
素子の製造方法及びフィルム基板保持具は前記実施形態
に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変
更可能である。
【0058】特に、保持具の細部の構成、形状は任意で
あり、液晶表示素子も図6に示した構成以外のものであ
ってもよい。また、製造工程は図7に示した工程以外の
工程を含んでいたり、一部の工程を省略したものであっ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム基板保持具の概略構成を
示す平面図。
【図2】フィルム基板保持具の第1実施形態の要部を示
す立面図。
【図3】フィルム基板保持具の第2実施形態の要部を示
す断面図。
【図4】フィルム基板保持具の第3実施形態の要部を示
す断面図。
【図5】フィルム基板保持具の第4実施形態を示す断面
図。
【図6】液晶表示素子の一例を示す断面図。
【図7】前記液晶表示素子の製造工程を示すフローチャ
ート図。
【図8】前記液晶表示素子の製造工程を示す説明図。
【図9】前記液晶表示素子の製造工程を示す説明図、図
8の続き。
【図10】露光工程を示す概略断面図。
【図11】塗布工程を示す概略断面図。
【図12】印刷工程を示す概略断面図。
【図13】貼り合わせ工程を示す概略説明図。
【図14】従来の保持具を用いた印刷工程の一例を示す
概略説明図。
【図15】従来の保持具を用いた印刷工程の他の例を示
す概略断面図。
【符号の説明】
1…フィルム基板 20(20A,20B,20C,20D)…保持具 25…固定具 33,44…コイルばね(テンション付与部材) 35,45,55…クリップ 63,64…粘着テープ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定寸法にカットされたフィルム基板を
    用いた表示素子の製造方法において、 保持具によってフィルム基板の中央部を平面状態に保つ
    と共に、該フィルム基板の少なくとも両端部を前記中央
    平面部よりも下方に撓ませた状態で保持し、 前記中央平面部に対して物体を接触させる工程を含む処
    理を施すこと、 を特徴とする表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 所定寸法にカットされた一対のフィルム
    基板間に表示媒体を挟持してなる表示素子の製造方法に
    おいて、 少なくとも一方のフィルム基板を保持具に装着し、該保
    持具に装着した状態でフィルム基板の表面に対して物体
    を接触させる工程を含む処理を施し、 前記処理を施したフィルム基板と他方のフィルム基板と
    を重ね合わせて貼り合わせる処理を行うこと、 を特徴とする表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 所定寸法にカットされたフィルム基板を
    保持するためのフィルム基板保持具であって、 フィルム基板の中央部を平面状態に保つように保持する
    枠体と、 フィルム基板の少なくとも両端部を前記中央平面部より
    も下方に撓ませた状態で固定する固定部材と、 を備えたことを特徴とするフィルム基板保持具。
JP2001220395A 2001-07-19 2001-07-19 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具 Pending JP2003029657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001220395A JP2003029657A (ja) 2001-07-19 2001-07-19 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001220395A JP2003029657A (ja) 2001-07-19 2001-07-19 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003029657A true JP2003029657A (ja) 2003-01-31

Family

ID=19054216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001220395A Pending JP2003029657A (ja) 2001-07-19 2001-07-19 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003029657A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172783A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Samsung Corning Precision Glass Co Ltd ガラス基板検査用のクランプ装置
JP2005172782A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Samsung Corning Precision Glass Co Ltd ガラス基板の検査装置及び検査方法
WO2009147769A1 (ja) * 2008-06-06 2009-12-10 シャープ株式会社 表示装置の製造方法及び表示装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172783A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Samsung Corning Precision Glass Co Ltd ガラス基板検査用のクランプ装置
JP2005172782A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Samsung Corning Precision Glass Co Ltd ガラス基板の検査装置及び検査方法
WO2009147769A1 (ja) * 2008-06-06 2009-12-10 シャープ株式会社 表示装置の製造方法及び表示装置
US8582072B2 (en) 2008-06-06 2013-11-12 Sharp Kabushiki Kaisha Method for manufacturing display device and display device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8323066B2 (en) Method of manufacturing flexible display device
US7006202B2 (en) Mask holder for irradiating UV-rays
JPH10152776A (ja) 基板支持具および基板の支持方法
KR20130044774A (ko) 경량 박형의 액정표시장치 제조방법
JP4203050B2 (ja) 平板表示素子の製造方法及び装置
KR101308441B1 (ko) 박막 패턴의 제조장치 및 이를 이용한 박막 패턴의제조방법
KR101296638B1 (ko) 박막 패턴의 제조장치 및 방법
US6836311B2 (en) Seal pattern for liquid crystal display device including first, second and third dummy seal patterns in non-active area
JP2002038254A (ja) 導電膜パターン化用マスク
JP2003029657A (ja) 表示素子の製造方法及びフィルム基板保持具
JPWO2004083950A1 (ja) 表示デバイスの製造方法および表示デバイスの製造装置
JP2002014309A (ja) フィルムホルダ、フィルム収容治具及びこれらを用いた液晶表示素子の製造方法
JP2002258252A (ja) プラスチック液晶パネルの製造方法
JP3913521B2 (ja) 液晶表示装置用の基材、液晶表示装置の電極基材の製造方法及び液晶表示装置の製造方法
JP2005197669A (ja) 薄膜のパターニング方法と平板表示素子の製造方法及び装置
JP2003043458A (ja) 液晶表示素子基板の吸着方法及び液晶表示素子基板の吸着装置
JP2003045946A (ja) 液晶表示素子基板の吸着方法及び液晶表示素子基板の吸着装置
JPH10146784A (ja) 基板搬送用ロボットハンド
CN107068024B (zh) 一种显示装置的测试方法及一种显示装置
JP5446462B2 (ja) 枚葉基板搬送装置
CN222946363U (zh) 牵引器及偏光片撕除装置
TWI824969B (zh) 混合型光掩膜及其製造方法
JP2007033821A (ja) 表示装置製造用位置決めテーブル
KR20070067995A (ko) 평판표시소자의 제조장치 및 그 제조방법
JP2006293047A (ja) 表示装置の保持方法、搬送方法および洗浄方法並びに洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050613