[go: up one dir, main page]

JP2003026637A - 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池 - Google Patents

液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池

Info

Publication number
JP2003026637A
JP2003026637A JP2001206978A JP2001206978A JP2003026637A JP 2003026637 A JP2003026637 A JP 2003026637A JP 2001206978 A JP2001206978 A JP 2001206978A JP 2001206978 A JP2001206978 A JP 2001206978A JP 2003026637 A JP2003026637 A JP 2003026637A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
electrolyte
och
indicates
metal salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001206978A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Igawa
悟史 井川
Shinichi Nakamura
真一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001206978A priority Critical patent/JP2003026637A/ja
Publication of JP2003026637A publication Critical patent/JP2003026637A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Primary Cells (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スメクチック液晶材料として有用な新規の液
晶性化合物を含むイオン伝導性に異方性がある電解質を
提供する。 【解決手段】 2つ以上の液晶性メソーゲン基と、該液
晶性メソーゲン基と結合する側鎖を有し、該液晶性メソ
ーゲン基と結合する全ての側鎖が(OCH2CH2x
るいは(OCH2CHCH3y(x、yは3〜50の整
数)の骨格部分を有する液晶性化合物と、金属塩からな
る電解質。その電解質は液晶性を有し、金属塩がアルカ
リ金属塩であり、有機溶剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶性化合物、それ
を含む電解質および二次電池に関し、特にスメクチック
液晶材料として有用な新規な化合物、電池、センサデバ
イス等のエレクトロニクス分野に用いる電解質および二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】スメクチック液晶は、液晶ディスプレー
の表示素子として利用されている他に、液晶の機能性か
ら様々な分野への応用が研究されている。例えば、光ス
イッチング素子への応用(M.Ozaki et a
l,“Jpn.J.Appl.Phys.”,23,p
pL843,1990年)、非線形光学素子への応用
(M.Ozaki et al,“Ferroelec
trics”,121,pp259,1991年)等が
あり、それに伴い様々なスメクチック液晶化合物も合成
されている。
【0003】1973年にWrightらによって、ポ
リエチレンオキシド(PEO)とアルカリ金属塩の錯体
のイオン伝導特性が報告され、1979年にArman
dらにより電池に用いる電解質の可能性が示されたこと
により、固体電解質の研究が世界的に広まった。固体電
解質は形状が液体ではないので、部外への漏れがなく、
耐熱性、信頼性、安全性、デバイスの小型化に対して液
状電解質に比べ有利である。また、有機物は無機物に比
べ柔軟である為、加工し易いという利点がある。
【0004】一般に電解質のイオン伝導率はキャリア密
度と電荷、イオン移動度の積で表わされる為にイオンを
解離する為の高い極性と解離したイオンを移動させる為
の低い粘性が必要とされる。その観点ではPEOは固体
電解質として十分な特性を備えているとは言えない。そ
もそもPEOのイオン輸送機構はドナー性極性基部分ヘ
の配位により解離されたイオンが熱によるセグメント運
動により次々に手渡される配位子交換によるものであ
る。その為に温度依存性を受けやすい。また、キャリア
密度を増加させる為に金属イオンを多く溶解させると結
晶化が起こり、逆にイオン移動度が低下してしまう。こ
の結晶化を防ぐ為にウレタン架橋によるPEO(M.W
atanabe et al,“Solid Stat
e Ionics”,28〜30,911,198
8)、更には低温でのイオン移動度を向上させる為に架
橋部分に側鎖を導入したPEO(“第40回高分子討論
会予稿集”,3766,1991)も開発されている。
また最近ではPEOの末端に塩を導入した溶融塩型のP
EO(K.Ito et al.,“Solid St
ate Ionics”,86〜88,325,199
6、K.Ito et al.,“Electoroc
him.Acta”,42,1561,1997)も開
発されている。
【0005】しかしながら現状ではまだイオン伝導率が
十分に得られない為に高誘電率有機溶媒と低粘度溶媒を
混合した電解液あるいは電解液を有機高分子で固定化し
たゲル電解質が主流となっている。また、固体電解質を
電池デバイスとして利用する場合、イオン輸送効率だけ
ではなく電極との接触面において電気化学反応の効率性
が問題となっている。液晶の配向を利用したチャネルに
よるイオン伝導については、特開平11−86629号
公報等で開発されているが、PEO側鎖が一本であり、
末端が重合しているために本発明とは化合物が異なる。
【0006】また、スメクチック液晶の電解質への応用
として、メソーゲン基にエチレンオキシド鎖を1本導入
した液晶化合物(“J.Mater.Chem.”,1
079〜1086,6(7),1996年)及びエチレ
ンオキシド鎖の両末端にメソーゲン基を導入した2量体
液晶(“日本液晶学会討論会予稿集”,432,199
8年)等が開発されているが、まだイオン伝導率が十分
に得られていない。また、リチウム負極のデンドライト
抑制の為、スメクチック液晶化合物を電解液に添加する
(特開平10−112333号公報)ことなどが開発さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来技術に鑑みなされたものであり、スメクチック液晶材
料として有用な新規の液晶性化合物、それらを含むイオ
ン伝導度の高い電解質および二次電池を提供する事を目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも2つ以上の液晶性メソーゲン基と、該液晶性メソー
ゲン基と結合する側鎖を有し、該液晶性メソーゲン基と
結合する全ての側鎖が(OCH2 CH2x あるいは
(OCH2 CHCH3y (x、yは3〜50の整数)
の骨格部分を有することを特徴とする液晶性化合物であ
る。
【0009】また、本発明の液晶性化合物は、下記一般
式(I)で示される化合物が好ましい。
【0010】
【化4】
【0011】(式中、A、Bはそれぞれ独立に液晶性メ
ソーゲン基でE1−F1−E2−F2−E3−F3−E
4を示す。E1,E2は1,4−フェニレン(1つ以上
のCHはCFまたはNに置き換わっていてもよい)また
は1,4−シクロヘキシレンを示す。E3,E4は単結
合または1,4−フェニレン(1つ以上のCHはCFま
たはNに置き換わっていてもよい)または1,4−シク
ロヘキシレンを示す。F1,F2,F3は単結合または
−CH2 O−,−OCH2 −,−COO−または−OO
C−を示す。
【0012】Xは−CH2 CH2 O−または−CHCH
3 CH2 O−を示し、Zは−OCH 2 CH2 −または−
OCH2 CHCH3 −を示す。Yは−(OCH2 CH
2p−O−または−(OCH2 CHCH3q −O−
を示す。p、qは3〜50の整数を示す。
【0013】R1 、R2 はそれぞれ独立に炭素原子数が
1から100までの直鎖状または分岐状のアルキル基で
あり、該アルキル基中の1つ以上のメチレンは−O−,
−CO−,−S−,−CH=CH−,−C≡C−に置き
換わっていてもよい。また、該アルキル基中の水素原子
はフッ素原子に置き換わっていてもよい。m、nは3〜
50の整数を示す。光学活性化合物でもよい。)
【0014】更に、本発明は、前記一般式(I)で示さ
れる化合物のAが下記一般式(1a)〜(1l)で表さ
れる化合物である。
【0015】式中、zはそれぞれ独立に0〜4の整数を
示す。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】また、本発明は液晶相を有する前記一般式
(I)の化合物である。
【0019】更に本発明は、前記一般式(I)で示され
る化合物と金属塩からなる事を特徴とする電解質であ
る。また、前記電解質が液晶性を有する事を特徴とする
電解質である。また、前記金属塩がアルカリ金属塩であ
る事を特徴とする電解質である。
【0020】また、有機溶剤を含む事を特徴とする前記
一般式(I)で示される化合物と金属塩からなる電解質
である。また、重合反応によって固定化された事を特徴
とする前記一般式(I)で示される化合物と金属塩から
なる電解質である。更に、イオン伝導性に異方性のある
事を特徴とする前記一般式(I)で示される化合物と金
属塩からなる電解質である。
【0021】さらに、本発明は、上記の電解質を用いた
二次電池である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明によれば、少なくとも2つ
以上の液晶性メソーゲン基と、それと結合する全ての側
鎖が(OCH2 CH2x あるいは(OCH2 CHCH
3y (x、yは3〜50の整数)の骨格部分を有する
ことを特徴とする化合物が提供される。
【0023】また、本発明の液晶性化合物は、下記一般
式(I)で示される化合物が好ましい。
【0024】
【化7】
【0025】一般式(I)において、A、Bはそれぞれ
独立に液晶性メソーゲン基でE1−F1−E2−F2−
E3−F3−E4を示す。E1,E2は1,4−フェニ
レン(1つ以上のCHはCFまたはNに置き換わってい
てもよい)または1,4−シクロヘキシレンを示す。E
3,E4は単結合または1,4−フェニレン(1つ以上
のCHはCFまたはNに置き換わっていてもよい)また
は1,4−シクロヘキシレンを示す。F1,F2,F3
は単結合または−CH2 O−,−OCH2 −,−COO
−または−OOC−を示す。
【0026】Xは−CH2 CH2 O−または−CHCH
3 CH2 O−を示す。Zは−OCH2 CH2 −または−
OCH2 CHCH3 −を示す。Yは−(OCH2 CH
2p −O−または−(OCH2 CHCH3q −O−
を示す。p、qは3〜50の整数を示す。
【0027】R1 、R2 はそれぞれ独立に炭素原子数が
1から100までの直鎖状または分岐状のアルキル基で
あり、該アルキル基中の1つ以上のメチレンは−O−,
−CO−,−S−,−CH=CH−,−C≡C−に置き
換わっていてもよい。また、該アルキル基中の水素原子
はフッ素原子に置き換わっていてもよい。
【0028】m、nは3〜50の整数を示す。前記一般
式(I)で示される化合物は光学活性化合物でもよい。
【0029】また、本発明によれば、前記一般式(I)
で示される化合物のA、Bがそれぞれ独立に下記一般式
(1a)〜(1l)で表される化合物が提供される。式
中、zはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】本発明の化合物は液晶相を有していること
が好ましいが、特にスメクチック液晶相が好ましい。
【0033】更に、本発明によれば前記一般式(I)で
示される化合物と金属塩からなる電解質が提供される。
前記金属塩はアルカリ金属塩が好ましく、例えばMCl
4 ,MBF4 ,MPF6 ,MCF3 SO3 ,M(CF
3 SO22 N(MはLi,Na,Kを示す。)といっ
たアルカリ金属塩の他、CuSO4 ,Ni(NO3
2 ,Ni(BF42 等の金属塩を含有していることが
好ましい。特に好ましくは、LiClO4,LiBF
4 ,LiPF6 ,LiCF3 SO3 ,Li(CF3 SO
22 N等のリチウム金属塩である。
【0034】また、本発明の電解質に含有される金属塩
の含有量は、通常0.01〜50重量%、好ましくは
0.1〜30重量%が望ましい。
【0035】本発明の電解質は有機溶剤を含有しても良
い。好ましくは極性有機溶剤であるが、例えばエチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラ
クトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルエチ
ルケトン、メチルプロピオネート、ジメトキシエタン、
グリコール類である。
【0036】本発明の電解質は液晶相を有していること
が好ましいが、特にスメクチック液晶相が好ましい。更
に、本発明の一般式(I)で示される化合物は、他の液
晶化合物、非液晶化合物の1種以上と適当な割合で混合
する事により、液晶相、液晶転移温度を調整する事が出
来る。
【0037】前述したように、スメクチック液晶の電解
質への応用として、メソーゲン基と結合する1つの側鎖
がエチレンオキシド鎖骨格部分を有する液晶化合物
(“J.Mater.Chem.”,1079〜108
6,6(7),1996年)及びエチレンオキシド鎖の
両末端にメソーゲン基を導入した2量体液晶(“日本液
晶学会討論会予稿集”,432,1998年)等が開発
されているが、本発明の化合物は、少なくとも二つ以上
のメソーゲン基と結合する全ての側鎖がエチレンオキシ
ド鎖あるいはプロピレンオキシド鎖の骨格部分を有する
化合物であり構造が異なる。また、前者はスメクチック
液晶相の温度範囲が狭く、後者はエチレンオキシド鎖の
両末端にメソーゲン基が有る為、エチレンオキシド鎖の
自由度が少ない等の課題が有り、まだイオン伝導率が十
分に得られていない。
【0038】本発明の電解質はイオン伝導性に異方性を
備えたものであるが、その起因となるものは、イオン伝
導性の小さいフェニレン等から構成される液晶メソーゲ
ン基とイオン伝導性の大きいエチレンオキシド鎖が、そ
のモノマーの液晶性から規則的に配列された構造体をつ
くることにある。即ち、液晶相の層構造に対して平行方
向にイオンが移動する場合、エチレンオキシド鎖が連続
して並んでいる為にその伝導度は高いが、垂直方向の場
合、エチレンオキシド鎖とメソーゲン基が交互に配列す
る為に、イオンはメソーゲン基を飛び越えなければ移動
できない。そこには大きなポテンシャルが存在し、その
為にイオン伝導度は小さくなる。それゆえ、液晶相の2
方向(XとY方向、図2参照)のイオン伝導度に差が生
じ、異方性を持つものである。
【0039】次に、本発明の一般式(I)で示される化
合物の具体的な構造を表1〜6に示す。但し、本発明は
これらのみに限定されるものではない。尚、表中のA、
Bの略記は、以下の基を示す。
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】次に、本発明の電解質の応用例として、二
次電池について説明する。図1は二次電池の模式的な構
成例である。11、12はそれぞれ負、正の電極であ
る。13が電解質層であって、この層を通路として特定
極性のイオンが負電極から正電極へ、あるいは正電極か
ら負電極へ伝達される。上記負および正の電極はイオン
の放出と吸収の機能、外部デバイスとの連携機能(例え
ば電子伝導性機能)、機械的な支持機能等、多義に渉る
機能が要求されることから通常機能分離された複数の部
材からなる複合体となる場合が多い。
【0049】負電極11は外部回路との電子的接続機能
を兼ねた銅、アルミニウム、金、白金などの電子伝導性
支持体111に負極活物質112をコーティングしたも
のが用いられる。或いは支持体としての機能をかねた負
極活物質を用いることもできる。負極活物質材料として
はLiイオン、Naイオン、Kイオン等のアルカリイオ
ン、アルカリ土類イオン、水素イオン等のカチオンを放
出する能力を有する材料として、金属材料のなかからリ
チウム金属箔、リチウム−アルミニウム合金等が、高分
子材料のなかから好ましくはn型にドープされたポリア
セチレン、ポリチオフェン、ポリp−フェニレン、ポリ
アセン等およびその誘導体が、また炭素系材料のなかか
らグラファイト(黒鉛)、ピッチ、コークス、有機高分
子の焼結体、あるいはこれらの材料と有機高分子の複合
体が適宜選択的に用いられる。
【0050】正電極12は、外部回路との電子的接続機
能を兼ねた銅、アルミニウム、金、白金などの電子伝導
性支持体121に正極活物質122をコーティングした
ものが用いられる。或いは支持体としての機能をかねた
正極活物質を用いることもできる。正極活物質材料とし
ては無機材料のなかからコバルト、バナジウ ム、チタ
ン、モリブデン、鉄、マンガンなど遷移金属のカルコゲ
ン化合物及び酸化物、さらにこれらとリチウムの複合体
が、炭素系材料のなかからグラファイト、弗化カーボン
など一連の層状化合物、あるいはこれらの材料と有機高
分子の複合体が、高分子材料のなかから好ましくはp型
またはn型にドープされたポリアセチレン、ポリアニリ
ン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリp−フェニレ
ン、ポリアセン、ポリフタロシアニン、ポリピリジン
等、およびこれらの誘導体が適宜選択的に用いられる。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明について更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0052】実施例1 α,ω−ビス{4’−[メチルオキシジ(エチレンオキ
シ)エチルオキシ]−4−ビフェニルカルボキシフェニ
ル}ポリ(オキシエチレン)(例示化合物No.4)の
製造 (1)メチルオキシジ(エチレンオキシ)エチルオキシ
トシレートの製造 100mlナスフラスコにトリエチレングリコールモノ
メチルエーテル20g(122mmol)とピリジン2
0mlを仕込み、氷浴で0℃に冷却した。p−トルエン
スルホン酸クロライド30.2g(158mmol)を
ゆっくりと添加し、0℃で12時間撹拌した。水を加え
クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルクロマトグラ
フィー(クロロホルム/メタノール=100/1)で分
離精製して、メチルオキシジ(エチレンオキシ)エチル
オキシトシレート36.8g(116mmol),収率
95%を得た。
【0053】(2)4’−[メチルオキシジ(エチレン
オキシ)エチルオキシ]−4−ビフェニルカルボン酸の
製造 500mlナスフラスコに4’−ヒドロキシ−4−カル
ボン酸3g(14mmol)、水酸化カリウム1.8
g、メタノール250mlを仕込み、1時間加熱還流を
行った。メチルオキシジ(エチレンオキシ)エチルオキ
シトシレート4.2g(14mmol)を加え、更に2
4時間加熱還流を行った。
【0054】反応溶液を室温まで冷やし、1N塩酸で中
和した後、水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、シリ
カゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール
=30/1)で分離精製して、白色固体の4’−[メチ
ルオキシジ(エチレンオキシ)エチルオキシ]−4−ビ
フェニルカルボン酸4.3g(12.0mmol),収
率61%を得た。
【0055】(3)α,ω−ビス(p−トルエンスルホ
ニル)ポリ(オキシエチレン)の製造 200mlナスフラスコにポリエチレングリコール(平
均分子量600)20g(12mmol)とピリジン3
0mlを仕込み、氷浴で0℃に冷却した。p−トルエン
スルホン酸クロライド7.7g(40mmol)をゆっ
くりと添加し、0℃で24時間撹拌した。反応終了後、
氷水と1N塩酸を加え溶液を酸性にした後、クロロホル
ムで抽出した。有機層を氷水で洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルク
ロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/
1)で分離精製して、α,ω−ビス(p−トルエンスル
ホニル)ポリ(オキシエチレン)10.0g(11mm
ol),収率92%を得た。
【0056】(4)α,ω−ビス(4−ベンジロキシフ
ェニル)ポリ(オキシエチレン)の製造 反応容器に、α,ω−ビス(p−トルエンスルホニル)
ポリ(オキシエチレン)10.0g(11mmol)、
4−ベンジロキシフェノール4.8g(24mmo
l)、炭酸セシウム14g(44mmol)、DMF6
0mlを仕込み、窒素雰囲気下、室温で72時間撹拌し
た。反応終了後、反応溶媒を減圧留去し、水を加え、ク
ロロホルムで抽出を行い、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルクロマトグ
ラフィー(クロロホルム/メタノール=50/1)で分
離精製して、α,ω−ビス(4−ベンジロキシフェニ
ル)ポリ(オキシエチレン)10.1g(10.5mm
ol),収率95%を得た。
【0057】(5)α,ω−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ポリ(オキシエチレン)の製造 反応容器に、α,ω−ビス(p−ベンジロキシフェニ
ル)ポリ(オキシエチレン)10.1g(10.5mm
ol)、Pd/C(10%)0.84g、酢酸エチル1
00mlを仕込み、水素雰囲気下、室温で8時間撹拌を
行った。反応終了後、ろ過を行った後、濾液を減圧留去
した。水を加え、クロロホルムで抽出を行い、有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、
α,ω−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ポリ(オキシ
エチレン)8.10g(10.5mmol)、収率99
%を得た。
【0058】(6)α,ω−ビス{4’−[メチルオキ
シジ(エチレンオキシ)エチルオキシ]−4−ビフェニ
ルカルボキシフェニル}ポリ(オキシエチレン)(例示
化合物No.4)の製造 反応容器に4’−[メチルオキシジ(エチレンオキシ)
エチルオキシ]−4−ビフェニルカルボン酸1g(2.
8mmol)、α,ω−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ポリ(オキシエチレン)1.1g(1.4mmo
l)、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.7g(3.
5mmol)、ジメチルアミノピリジン0.3g(2.
2mmol)、乾燥クロロホルム10mlを仕込み、窒
素雰囲気下、室温で24時間撹拌を行った。反応終了
後、ろ過を行った後、濾液を減圧留去した。シリカゲル
クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50
/1)で分離精製した後、再結晶(メタノール/アセト
ン)を行い、α,ω−ビス{4’−[メチルオキシジ
(エチレンオキシ)エチルオキシ]−4−ビフェニルカ
ルボキシフェニル}ポリ(オキシエチレン)0.5g
(0.3mmol),収率24%を得た。
【0059】1H−NMR(CDC13 /TMS,σp
pm):3.4(6H,s)、3.6〜4.4(76
H,m)、6.9(4H,m)、7.0(4H,m)、
7.1(4H,m)、7.6(4H,m)、7.7(4
H,m)、8.2(4H,m)
【0060】相転移温度を以下に示す。 昇温過程: SmX(56℃)SmC(61℃)SmA
(67℃)Iso 降温過程: Iso(66℃)SmA(59℃)SmC
(35℃)SmX SmX:高次のスメクチック相、SmC:スメクチック
C相、SmA:スメクチックA相、Iso:等方相
【0061】実施例2 (1)液晶電解質Aの製造 例示化合物No.4:50mg(0.034mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム5.04
mg(0.032mmol)、THF1mlを加え撹拌
して完全に溶解しているのを確認してから2時間撹拌し
た。溶媒をゆっくりと減圧留去した後、減圧乾燥し、液
晶電解質Aを得た。
【0062】相転移温度を以下に示す。 昇温過程: SmB(42℃)SmA(72℃)Iso 降温過程: Iso(71℃)SmA(24℃)SmB SmB:スメクチックB相、SmA:スメクチックA
相、Iso:等方相
【0063】(2)液晶電解質Aのイオン伝導度の評価 2枚のガラス板を用意し、1枚のガラス板上に金膜を4
00Å形成し、図2に示すパターンにエッチングを行っ
た。それぞれのガラス板上に下記のポリイミド樹脂前駆
体AのNMP溶液をスピナーで塗布した。成膜後、60
分間、200℃加熱縮合焼成処理を施した。この時の塗
膜の膜厚は約100Åであった。パターニングを行った
ガラス板の被膜にはナイロンによるラビング処理を行っ
た。平均粒径2.0μmのシリカビーズを一方のガラス
板上に散布した後、それぞれのラビング処理軸が互いに
平行となるようにし、接着シール剤を用いてガラス板を
張り合わせ、90分間、150℃にて加熱乾燥しセルA
を作成した。
【0064】
【化12】
【0065】このセルAに液晶電解質Aを等方性液体状
態で注入し、等方相から20℃/hでスメクチックA相
を示す温度まで冷却した。このセルを偏光顕微鏡でクロ
スニコル下、テクスチャーを観察した所、スメクチック
A相のホモジニアス均一配向が観測された。次に0.0
01〜100kHz、3000mVの交流電圧を印加し
た時の電流を測定して複素インピーダンスを測定し、イ
オン伝導率を算出した。図2はインピーダンス測定のセ
ルのパターン図である。その結果を以下に示す。
【0066】X方向 測定温度 イオン伝導率 50℃ 4.5×10-6S/cm Y方向 測定温度 イオン伝導率 50℃ 7.4×10-4S/cm
【0067】実施例3 (1)液晶電解質Bの製造 例示化合物No.4:50mg(0.034mmo
l)、Li(CF3 SO22 N9.28mg(0.0
32mmol)、THF1mlを加え撹拌して完全に溶
解しているのを確認してから2時間撹拌した。溶媒をゆ
っくりと減圧留去した後、減圧乾燥し、液晶電解質Bを
得た。
【0068】相転移温度を以下に示す。 昇温過程: SmB(22℃)SmA(57℃)Iso 降温過程: Iso(54℃)SmA(18℃)SmB SmB:スメクチックB相、SmA:スメクチックA
相、Iso:等方相
【0069】(2)液晶電解質Bのイオン伝導度の評価 実施例2と同様の方法によりセルAを作成し、液晶電解
質Aの代わりに液晶電解質Bを用いる以外は実施例2と
同様の方法により注入し、イオン伝導率を算出した。そ
の結果を以下に示す。
【0070】X方向 測定温度 イオン伝導率 50℃ 9.6×10-6S/cm Y方向 測定温度 イオン伝導率 50℃ 9.8×10-4S/cm
【0071】実施例4〜8 液晶電解質の製造およびイオン伝導度の評価 下記に示すそれぞれの例示化合物No.で示される液晶
性化合物0.034mmol、エチレンオキシドに対
し、5mol%のトリフルオロメタンスルホン酸リチウ
ム、THF1mlを加え撹拌して完全に溶解しているの
を確認してから2時間撹拌した。溶媒をゆっくりと減圧
留去した後、減圧乾燥し、液晶電解質を得た。実施例2
と同様の方法によりセルAを作成し、それぞれの電解質
を実施例2と同様の方法により注入し、イオン伝導率を
算出した。その結果を以下の表7に示す。
【0072】
【表7】
【0073】以上の結果より、本発明の液晶性化合物
は、スメクチック液晶材料として有用である。また、本
発明の電解質はイオン伝導度が高く、イオン伝導性に異
方性があることがわかる。
【0074】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ス
メクチック液晶材料として有用な新規な液晶性化合物お
よび電池、センサデバイス等エレクトロニクス分野に用
いる電解質においてイオン伝導性に異方性がある電解質
および二次電池を提供する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】二次電池の模式的な構成図である。
【図2】インピーダンス測定のセルのパターン図であ
る。
【符号の説明】
11 負電極 12 正電極 13 電解質層 111、121 電子伝導性支持体 112 負極活物質 122 正極活物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AB64 BJ50 BN10 BP10 BP30 KA06 5H024 AA00 AA02 AA07 AA09 AA12 FF14 FF18 FF19 5H029 AJ00 AK02 AK03 AK05 AK07 AK16 AL06 AL07 AL12 AL16 AL18 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 EJ11 EJ12 HJ02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つ以上の液晶性メソーゲン
    基と、該液晶性メソーゲン基と結合する側鎖を有し、該
    液晶性メソーゲン基と結合する全ての側鎖が(OCH2
    CH2x あるいは(OCH2 CHCH3y (x、y
    は3〜50の整数)の骨格部分を有することを特徴とす
    る液晶性化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で示される化合物から
    なる請求項1記載の液晶性化合物。 【化1】 (式中、A、Bはそれぞれ独立に液晶性メソーゲン基で
    E1−F1−E2−F2−E3−F3−E4を示す。E
    1,E2は1,4−フェニレン(1つ以上のCHはCF
    またはNに置き換わっていてもよい)または1,4−シ
    クロヘキシレンを示す。E3,E4は単結合または1,
    4−フェニレン(1つ以上のCHはCFまたはNに置き
    換わっていてもよい)または1,4−シクロヘキシレン
    を示す。F1,F2,F3は単結合または−CH2
    −,−OCH2 −,−COO−または−OOC−を示
    す。Xは−CH2 CH2 O−または−CHCH3 CH2
    O−を示し、Zは−OCH 2 CH2 −または−OCH2
    CHCH3 −を示す。Yは−(OCH2 CH2p−O
    −または−(OCH2 CHCH3q −O−を示す。
    p、qは3〜50の整数を示す。R1 、R2 はそれぞれ
    独立に炭素原子数が1から100までの直鎖状または分
    岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ以上の
    メチレンは−O−,−CO−,−S−,−CH=CH
    −,−C≡C−に置き換わっていてもよい。また、該ア
    ルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換わっていて
    もよい。m、nは3〜50の整数を示す。光学活性化合
    物でもよい。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で示される化合物のA
    およびBがそれぞれ独立に下記構造式(1a)〜(1
    l)である請求項2記載の液晶性化合物。 【化2】 【化3】 (式中、zはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。)
  4. 【請求項4】 液晶相を有する請求項1乃至3のいずれ
    かの項に記載の液晶性化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の液晶
    性化合物の少なくとも1種と金属塩を含有してなる電解
    質。
  6. 【請求項6】 液晶相を有する請求項5記載の電解質。
  7. 【請求項7】 前記金属塩がアルカリ金属塩である請求
    項5または6記載の電解質。
  8. 【請求項8】 有機溶剤を含む請求項5乃至7のいずれ
    かの項に記載の電解質。
  9. 【請求項9】 重合反応によって固定化された請求項5
    乃至8のいずれかの項に記載の電解質。
  10. 【請求項10】 イオン伝導性に異方性のある請求項5
    乃至9のいずれかの項に記載の電解質。
  11. 【請求項11】 請求項5乃至10のいずれかに記載の
    電解質を用いた二次電池。
JP2001206978A 2001-07-06 2001-07-06 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池 Pending JP2003026637A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001206978A JP2003026637A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001206978A JP2003026637A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003026637A true JP2003026637A (ja) 2003-01-29

Family

ID=19043031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001206978A Pending JP2003026637A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003026637A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022107511A1 (ja) * 2020-11-20 2022-05-27 信越化学工業株式会社 フェノール化合物、導電性ペースト組成物、導電性ペースト組成物の製造方法、導電配線及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022107511A1 (ja) * 2020-11-20 2022-05-27 信越化学工業株式会社 フェノール化合物、導電性ペースト組成物、導電性ペースト組成物の製造方法、導電配線及びその製造方法
JPWO2022107511A1 (ja) * 2020-11-20 2022-05-27
US12215243B2 (en) 2020-11-20 2025-02-04 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Phenol compound, conductive paste composition, method for producing conductive paste composition, conductive wire, and method for producing conductive wire

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3619174B2 (ja) 高分子液晶性化合物、それらを含む電解質および二次電池
Feng et al. Single lithium-ion conducting polymer electrolytes based on poly [(4-styrenesulfonyl)(trifluoromethanesulfonyl) imide] anions
US20120129045A1 (en) Liquid electrolyte filled polymer electrolyte
WO1993009092A1 (fr) Derives de bis(perfluorosulfonyl)methanes, leur procede de preparation, et leurs utilisations
EP3854835A1 (en) Polymer compositions comprising at least one polymer based on ionic monomers, methods of making same and their use in electrochemical applications
JP2013544422A (ja) 再充電可能な金属電池または金属イオン電池
Li et al. Initiating a high-temperature zinc ion battery through a triazolium-based ionic liquid
Yuan et al. Flexible all-solid-state electrolytes with ordered fast Li-ion-conductive nano-pathways for rechargeable lithium batteries
JPWO2003062286A1 (ja) 重合可能なイオン伝導性液晶性複合体と異方的イオン伝導性高分子液晶複合体並びにその製造方法
JPH1186629A (ja) イオン伝導性材料、その製造方法およびそれを用いた電池
EP0787719B1 (en) Conjugated n-fluoropyridinium salt polymer and use thereof
JP2003026637A (ja) 液晶性化合物、それを含む電解質および二次電池
JP2001351435A (ja) 電解質および二次電池
WO2019221267A1 (ja) 液晶性化合物、イオン伝導体、電解質フィルム及び二次電池
JP3658314B2 (ja) 電解質
JP2003020479A (ja) 高分子液晶、それを含む電解質およびそれを利用した二次電池
Cao et al. Composite polymer electrolyte based on liquid crystalline copolymer with high-temperature stability and bendability for all-solid-state lithium-ion batteries
JP3647313B2 (ja) 電解質
JP3647314B2 (ja) イオン輸送方法
JP4896497B2 (ja) 液晶性化合物、およびこれを用いたイオン伝導体
JP2003068357A (ja) 液晶電解質および二次電池
CN114171790B (zh) 一种液晶聚合物电解质及包含其的锂二次电池
JP2003206291A (ja) 新規化合物、それを含む電解質および二次電池
JP6120318B2 (ja) ポリ(メチン)、並びに、金属塩複合体及び2次電池
JP2001338527A (ja) 電解質および二次電池