JP2003026446A - 電子回路基板用組成物および電子回路基板 - Google Patents
電子回路基板用組成物および電子回路基板Info
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- JP2003026446A JP2003026446A JP2001215427A JP2001215427A JP2003026446A JP 2003026446 A JP2003026446 A JP 2003026446A JP 2001215427 A JP2001215427 A JP 2001215427A JP 2001215427 A JP2001215427 A JP 2001215427A JP 2003026446 A JP2003026446 A JP 2003026446A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
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- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】900℃以下で焼成でき、アルカリ金属および
鉛のいずれも含有しない電子回路基板用組成物の提供。 【解決手段】質量百分率表示で、ガラスの粉末 40〜
100%、無機物フィラー 0〜60%、から本質的に
なる電子回路基板用組成物であって、該ガラスが、下記
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2 58〜70
%、B2O3 15〜30%、Al2O3 5〜10
%、CaO 3〜10%、から本質的になり、かつ、ア
ルカリ金属および鉛のいずれも含有しないことを特徴と
する電子回路基板用組成物。
鉛のいずれも含有しない電子回路基板用組成物の提供。 【解決手段】質量百分率表示で、ガラスの粉末 40〜
100%、無機物フィラー 0〜60%、から本質的に
なる電子回路基板用組成物であって、該ガラスが、下記
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2 58〜70
%、B2O3 15〜30%、Al2O3 5〜10
%、CaO 3〜10%、から本質的になり、かつ、ア
ルカリ金属および鉛のいずれも含有しないことを特徴と
する電子回路基板用組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温焼成が可能で
あり、比誘電率および誘電損失がいずれも小さい電子回
路基板を作製するのに好適な電子回路基板用組成物、お
よび電子回路基板に関する。
あり、比誘電率および誘電損失がいずれも小さい電子回
路基板を作製するのに好適な電子回路基板用組成物、お
よび電子回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】比誘電率および誘電損失がいずれも小さ
い電子回路基板の上に比抵抗の小さい銀(融点:962
℃)等を電極として形成する場合、従来はまず、ホウケ
イ酸ガラス等の比誘電率および誘電損失がいずれも小さ
いガラスの粉末を含有し、必要に応じてアルミナ粉末等
の無機物フィラーを含有する電子回路基板用組成物を1
000℃以上で焼成して電子回路基板を作製し、次に該
基板の上に銀ペースト等を所望のパターンに印刷後90
0℃以下で焼成することによって電極が電子回路基板の
上に形成されていた。
い電子回路基板の上に比抵抗の小さい銀(融点:962
℃)等を電極として形成する場合、従来はまず、ホウケ
イ酸ガラス等の比誘電率および誘電損失がいずれも小さ
いガラスの粉末を含有し、必要に応じてアルミナ粉末等
の無機物フィラーを含有する電子回路基板用組成物を1
000℃以上で焼成して電子回路基板を作製し、次に該
基板の上に銀ペースト等を所望のパターンに印刷後90
0℃以下で焼成することによって電極が電子回路基板の
上に形成されていた。
【0003】一方、前記混合物の焼成と前記銀ペースト
等の焼成を同時に行える、すなわち焼成温度が800〜
900℃である低温焼成を行える電子回路基板用組成物
が求められており、そのためのガラス粉末として種々の
ものが提案されている。このようなガラス粉末として、
たとえば、軟化点を低下させる成分としてアルカリ金属
または鉛を含有するホウケイ酸ガラスの粉末が挙げられ
る。
等の焼成を同時に行える、すなわち焼成温度が800〜
900℃である低温焼成を行える電子回路基板用組成物
が求められており、そのためのガラス粉末として種々の
ものが提案されている。このようなガラス粉末として、
たとえば、軟化点を低下させる成分としてアルカリ金属
または鉛を含有するホウケイ酸ガラスの粉末が挙げられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記アルカリ金属また
は鉛を含有するホウケイ酸ガラスの粉末を用いて作製し
た電子回路基板には次のような問題があった。すなわ
ち、アルカリホウケイ酸ガラスの粉末を含有するグリー
ンシートをその上に形成された銀ペースト印刷パターン
ともに同時に焼成すると、当該焼成時に銀が電子回路基
板中に拡散し、電子回路基板の絶縁性が低下する問題が
あった。また、鉛ホウケイ酸ガラスの粉末には環境に負
荷を与える問題があった。本発明は、900℃以下で焼
成でき、アルカリ金属および鉛のいずれも含有しない電
子回路基板用組成物、および電子回路基板の提供を目的
とする。
は鉛を含有するホウケイ酸ガラスの粉末を用いて作製し
た電子回路基板には次のような問題があった。すなわ
ち、アルカリホウケイ酸ガラスの粉末を含有するグリー
ンシートをその上に形成された銀ペースト印刷パターン
ともに同時に焼成すると、当該焼成時に銀が電子回路基
板中に拡散し、電子回路基板の絶縁性が低下する問題が
あった。また、鉛ホウケイ酸ガラスの粉末には環境に負
荷を与える問題があった。本発明は、900℃以下で焼
成でき、アルカリ金属および鉛のいずれも含有しない電
子回路基板用組成物、および電子回路基板の提供を目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、質量百分率表
示で、ガラスの粉末 40〜100%、無機物フィラー
0〜60%、から本質的になる電子回路基板用組成物で
あって、該ガラスが、下記酸化物基準の質量百分率表示
で、 SiO2 58〜70%、 B2O3 15〜30%、 Al2O3 5〜10%、 CaO 3〜10%、 から本質的になり、かつ、アルカリ金属および鉛のいず
れも含有しないことを特徴とする電子回路基板用組成物
を提供する。また、前記電子回路基板用組成物を焼成し
て得られる電子回路基板を提供する。
示で、ガラスの粉末 40〜100%、無機物フィラー
0〜60%、から本質的になる電子回路基板用組成物で
あって、該ガラスが、下記酸化物基準の質量百分率表示
で、 SiO2 58〜70%、 B2O3 15〜30%、 Al2O3 5〜10%、 CaO 3〜10%、 から本質的になり、かつ、アルカリ金属および鉛のいず
れも含有しないことを特徴とする電子回路基板用組成物
を提供する。また、前記電子回路基板用組成物を焼成し
て得られる電子回路基板を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の電子回路基板用組成物
(以下単に本発明の組成物という。)は通常グリーンシ
ート化して使用される。すなわち、まず本発明の組成物
をポリビニルブチラールやアクリル樹脂等の樹脂と、必
要に応じてフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フ
タル酸ブチルベンジル等の可塑剤等も添加して混合す
る。次に、トルエン、キシレン、ブタノール等の溶剤を
添加してスラリーとし、ポリエチレンテレフタレート等
のフィルム上にドクターブレード法等によってこのスラ
リーをシート状に成形する。最後に、このシート状に成
形されたものを乾燥して溶剤を除去しグリーンシートと
する。
(以下単に本発明の組成物という。)は通常グリーンシ
ート化して使用される。すなわち、まず本発明の組成物
をポリビニルブチラールやアクリル樹脂等の樹脂と、必
要に応じてフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フ
タル酸ブチルベンジル等の可塑剤等も添加して混合す
る。次に、トルエン、キシレン、ブタノール等の溶剤を
添加してスラリーとし、ポリエチレンテレフタレート等
のフィルム上にドクターブレード法等によってこのスラ
リーをシート状に成形する。最後に、このシート状に成
形されたものを乾燥して溶剤を除去しグリーンシートと
する。
【0007】前記グリーンシートは焼成後所望の形状に
加工されて電子回路基板とされる。なお、該電子回路基
板は本発明の電子回路基板であり、前記焼成は典型的に
は850〜900℃に5〜150分間保持して行われ
る。
加工されて電子回路基板とされる。なお、該電子回路基
板は本発明の電子回路基板であり、前記焼成は典型的に
は850〜900℃に5〜150分間保持して行われ
る。
【0008】本発明の組成物を900℃で30分間焼成
して得られる焼成体の20℃、1MHzにおける誘電率
εは5.0以下であることが好ましい。より好ましくは
4.7以下、特に好ましくは4.5以下である。なお、
εは典型的には4以上である。また、前記焼成体の20
℃、1MHzにおける誘電損失tanδは0.0025
以下であることが好ましい。より好ましくは0.001
0以下である。なお、tanδは典型的には0.000
1以上である。前記焼成体のε、tanδはそれぞれ
5.0以下、0.0025以下であることが好ましい。
して得られる焼成体の20℃、1MHzにおける誘電率
εは5.0以下であることが好ましい。より好ましくは
4.7以下、特に好ましくは4.5以下である。なお、
εは典型的には4以上である。また、前記焼成体の20
℃、1MHzにおける誘電損失tanδは0.0025
以下であることが好ましい。より好ましくは0.001
0以下である。なお、tanδは典型的には0.000
1以上である。前記焼成体のε、tanδはそれぞれ
5.0以下、0.0025以下であることが好ましい。
【0009】本発明の組成物の組成について質量百分率
表示を用いて以下に説明する。ガラスの粉末は必須であ
る。40%未満では焼結性が低下する。好ましくは50
%以上、より好ましくは70%以上である。無機物フィ
ラーは必須ではないが、焼成によって得られる焼成体の
強度を大きくするために60%まで含有してもよい。好
ましくは50%以下、より好ましくは30%以下であ
る。
表示を用いて以下に説明する。ガラスの粉末は必須であ
る。40%未満では焼結性が低下する。好ましくは50
%以上、より好ましくは70%以上である。無機物フィ
ラーは必須ではないが、焼成によって得られる焼成体の
強度を大きくするために60%まで含有してもよい。好
ましくは50%以下、より好ましくは30%以下であ
る。
【0010】無機物フィラーは、融点または転移温度が
1000℃以上であるセラミックス粉末または軟化点が
1000℃以上であるガラス粉末であることが好まし
い。より好ましくは、α−石英(転移温度:1450
℃)、非晶質シリカ(軟化点:1500℃)、アルミナ
(融点:2050℃)、マグネシア(融点:2820
℃)、フォルステライト(融点:1890℃)、コーデ
ィエライト(転移温度:1450℃)、ムライト(融
点:1850℃)、ジルコン(融点:1680℃)およ
びジルコニア(融点:2710℃)からなる群から選ば
れた無機物の1種以上の粉末である。
1000℃以上であるセラミックス粉末または軟化点が
1000℃以上であるガラス粉末であることが好まし
い。より好ましくは、α−石英(転移温度:1450
℃)、非晶質シリカ(軟化点:1500℃)、アルミナ
(融点:2050℃)、マグネシア(融点:2820
℃)、フォルステライト(融点:1890℃)、コーデ
ィエライト(転移温度:1450℃)、ムライト(融
点:1850℃)、ジルコン(融点:1680℃)およ
びジルコニア(融点:2710℃)からなる群から選ば
れた無機物の1種以上の粉末である。
【0011】本発明の組成物は本質的に上記成分からな
るが、他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有
してもよい。該他の成分の含有量の合計は、好ましくは
10%以下、より好ましくは5%以下である。なお、前
記他の成分として、たとえば耐熱着色顔料が挙げられ
る。
るが、他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有
してもよい。該他の成分の含有量の合計は、好ましくは
10%以下、より好ましくは5%以下である。なお、前
記他の成分として、たとえば耐熱着色顔料が挙げられ
る。
【0012】次に、本発明の組成物の必須成分であるガ
ラスの粉末に用いられるガラス(以下本発明のガラスと
いう。)について説明する。本発明のガラスの焼成可能
な温度TBは900℃以下であることが好ましい。90
0℃超では銀電極との同時焼成が困難になる。また、前
記焼成時における銀の電子回路基板中への拡散を抑制す
るためには焼成はより低い温度で行われることが好まし
い。したがって、TBはより好ましくは875℃以下、
特に好ましくは850℃以下である。なお、銀ペースト
を良好に焼結させるためには焼成は800℃以上の温度
で行われることが好ましい。
ラスの粉末に用いられるガラス(以下本発明のガラスと
いう。)について説明する。本発明のガラスの焼成可能
な温度TBは900℃以下であることが好ましい。90
0℃超では銀電極との同時焼成が困難になる。また、前
記焼成時における銀の電子回路基板中への拡散を抑制す
るためには焼成はより低い温度で行われることが好まし
い。したがって、TBはより好ましくは875℃以下、
特に好ましくは850℃以下である。なお、銀ペースト
を良好に焼結させるためには焼成は800℃以上の温度
で行われることが好ましい。
【0013】前記焼成可能な温度TBはガラスの粉末が
良好に焼結する目安の温度である。すなわち、ガラスの
粉末(平均粒径:1〜5μm)2gを直径12.7mm
の円柱状に加圧成形し、これを温度Tまで加熱し30分
間保持する焼成を行って焼成体とした後冷却する。得ら
れた焼成体を赤色の浸透液(マークテック社製 スーパ
ーチェックUP−G3)に浸漬後水洗いし、焼成体が赤
色に着色しているか否かを観察する。赤色に着色してい
ない場合、このガラスはTで焼成可能であり、TBはT
以下である。
良好に焼結する目安の温度である。すなわち、ガラスの
粉末(平均粒径:1〜5μm)2gを直径12.7mm
の円柱状に加圧成形し、これを温度Tまで加熱し30分
間保持する焼成を行って焼成体とした後冷却する。得ら
れた焼成体を赤色の浸透液(マークテック社製 スーパ
ーチェックUP−G3)に浸漬後水洗いし、焼成体が赤
色に着色しているか否かを観察する。赤色に着色してい
ない場合、このガラスはTで焼成可能であり、TBはT
以下である。
【0014】本発明のガラスのガラス転移点TGは65
0℃以下であることが好ましい。本発明のガラスのεは
4.7以下であることが好ましい。4.7超では、本発
明の組成物がアルミナ粉末等の無機物フィラーを含有す
る場合に前記焼成体のεを5.0以下とするのが困難に
なるおそれがある。好ましくは4.5以下である。な
お、εは典型的には4以上である。また、本発明のガラ
スのtanδは0.0025以下であることが好まし
い。より好ましくは0.0010以下である。なお、t
anδは典型的には0.0001以上である。
0℃以下であることが好ましい。本発明のガラスのεは
4.7以下であることが好ましい。4.7超では、本発
明の組成物がアルミナ粉末等の無機物フィラーを含有す
る場合に前記焼成体のεを5.0以下とするのが困難に
なるおそれがある。好ましくは4.5以下である。な
お、εは典型的には4以上である。また、本発明のガラ
スのtanδは0.0025以下であることが好まし
い。より好ましくは0.0010以下である。なお、t
anδは典型的には0.0001以上である。
【0015】次に、本発明のガラスの組成を質量百分率
表示を用いて説明する。SiO2はネットワークフォー
マであり、またεを低下させる成分であり、必須であ
る。58%未満では化学的耐久性が低下する、またはε
が高くなる。好ましくは60%以上である。70%超で
はガラス溶融温度が高くなる、または、軟化点が高くな
りTBが900℃超となる。好ましくは66%以下、よ
り好ましくは64%以下である。
表示を用いて説明する。SiO2はネットワークフォー
マであり、またεを低下させる成分であり、必須であ
る。58%未満では化学的耐久性が低下する、またはε
が高くなる。好ましくは60%以上である。70%超で
はガラス溶融温度が高くなる、または、軟化点が高くな
りTBが900℃超となる。好ましくは66%以下、よ
り好ましくは64%以下である。
【0016】B2O3はネットワークフォーマであり、
必須である。15%未満ではガラス溶融温度が高くな
る。好ましくは20%以上、より好ましくは24%以
上、特にに好ましくは26%以上である。30%超では
化学的耐久性が低下する。好ましくは28%以下であ
る。
必須である。15%未満ではガラス溶融温度が高くな
る。好ましくは20%以上、より好ましくは24%以
上、特にに好ましくは26%以上である。30%超では
化学的耐久性が低下する。好ましくは28%以下であ
る。
【0017】Al2O3はガラスを安定化する成分であ
り、必須である。5%未満では、ガラスが不安定になる
おそれがある。好ましくは7%以上である。10%超で
はガラス溶融温度が高くなる、またはTBが高くなる。
好ましくは9%以下、より好ましくは8%以下である。
り、必須である。5%未満では、ガラスが不安定になる
おそれがある。好ましくは7%以上である。10%超で
はガラス溶融温度が高くなる、またはTBが高くなる。
好ましくは9%以下、より好ましくは8%以下である。
【0018】CaOはガラス溶融温度を低下させ、また
はTGを低下させ、またはガラスを安定化させる成分で
あり、必須である。3%未満ではガラスの溶融温度が高
くなる、TGが高くなる、またはガラスが不安定になる
おそれがある。10%超ではかえってガラスが不安定に
なるおそれがある。
はTGを低下させ、またはガラスを安定化させる成分で
あり、必須である。3%未満ではガラスの溶融温度が高
くなる、TGが高くなる、またはガラスが不安定になる
おそれがある。10%超ではかえってガラスが不安定に
なるおそれがある。
【0019】本発明のガラスは本質的に上記成分からな
るが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有
してもよい。なお、本発明のガラスは、Li、Na、K
等のアルカリ金属および鉛のいずれも含有しない。
るが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有
してもよい。なお、本発明のガラスは、Li、Na、K
等のアルカリ金属および鉛のいずれも含有しない。
【0020】また、本発明のガラスはアンチモンを含有
しないことが好ましい。アンチモンを含有すると、電子
回路基板上に銀電極、銅電極(融点:1083℃)等を
形成するべく先に述べたような焼成を700℃以上で行
うとガラス中のアンチモンに起因して酸素がガラスから
放出され銀電極、銅電極等が酸化されるおそれがあるか
らである。また、本発明のガラスはカドミウム、砒素等
の環境に負荷を与える成分を含有しないことが好まし
い。
しないことが好ましい。アンチモンを含有すると、電子
回路基板上に銀電極、銅電極(融点:1083℃)等を
形成するべく先に述べたような焼成を700℃以上で行
うとガラス中のアンチモンに起因して酸素がガラスから
放出され銀電極、銅電極等が酸化されるおそれがあるか
らである。また、本発明のガラスはカドミウム、砒素等
の環境に負荷を与える成分を含有しないことが好まし
い。
【0021】また、本発明のガラスはストロンチウムを
含有しないことが好ましい。ストロンチウムを含有する
とεが大きくなるおそれがある。また、本発明のガラス
は亜鉛を含有しないことが好ましい。亜鉛を含有すると
耐酸性が低下するおそれがある。
含有しないことが好ましい。ストロンチウムを含有する
とεが大きくなるおそれがある。また、本発明のガラス
は亜鉛を含有しないことが好ましい。亜鉛を含有すると
耐酸性が低下するおそれがある。
【0022】
【実施例】表のSiO2〜K2Oの欄に質量百分率表示
で示した組成となるように原料を調合、混合し、該混合
された原料を白金ルツボに入れて1650℃で120分
間溶融後、溶融ガラスを流し出し冷却した。得られたガ
ラスの一部をアルミナ製ボールミルで10時間粉砕して
ガラス粉末とした。残りのガラスは塊の状態で徐冷し
た。例1、2は実施例、例3、4、5は比較例である。
で示した組成となるように原料を調合、混合し、該混合
された原料を白金ルツボに入れて1650℃で120分
間溶融後、溶融ガラスを流し出し冷却した。得られたガ
ラスの一部をアルミナ製ボールミルで10時間粉砕して
ガラス粉末とした。残りのガラスは塊の状態で徐冷し
た。例1、2は実施例、例3、4、5は比較例である。
【0023】例1〜5のガラスについて、TG(単位:
℃)、焼結性、ε、tanδ、銀拡散開始時間tAg、
銅電極酸化性を測定または評価した。結果を表に示す。 TG:ガラス粉末を試料として示差熱分析により昇温速
度10℃/分で室温から1000℃までの範囲で測定し
た。なお、アルミナ粉末を標準物質とした。
℃)、焼結性、ε、tanδ、銀拡散開始時間tAg、
銅電極酸化性を測定または評価した。結果を表に示す。 TG:ガラス粉末を試料として示差熱分析により昇温速
度10℃/分で室温から1000℃までの範囲で測定し
た。なお、アルミナ粉末を標準物質とした。
【0024】焼結性:前記TBが850℃以下であるも
のを◎、TBが850℃超875℃以下であるものを
○、TBが875℃超900℃以下であるものを△、と
して表に示した。◎または○であることが好ましく、◎
であることがより好ましい。
のを◎、TBが850℃超875℃以下であるものを
○、TBが875℃超900℃以下であるものを△、と
して表に示した。◎または○であることが好ましく、◎
であることがより好ましい。
【0025】ε、tanδ:ガラス粉末40gを60m
m×60mmの金型に入れて加圧成形したものを900
℃で30分間焼成した。得られた焼成体を50mm×5
0mm×3mmに加工し、LCRメーターを使用して、
20℃、1MHzにおける誘電率および誘電損失を測定
した。εは4.7以下、tanδは0.0025以下で
あることが好ましい。
m×60mmの金型に入れて加圧成形したものを900
℃で30分間焼成した。得られた焼成体を50mm×5
0mm×3mmに加工し、LCRメーターを使用して、
20℃、1MHzにおける誘電率および誘電損失を測定
した。εは4.7以下、tanδは0.0025以下で
あることが好ましい。
【0026】tAg:ガラス粉末35gを、質量百分率
表示の組成がエチルセルロース10%、α−テルピネオ
ール90%であるビヒクル25gと混練しガラスペース
トを作製した。このガラスペーストを大きさが50mm
×50mmであるアルミナ基板上に0.2mmの厚さで
ブレードコート後、150℃で乾燥し、アルミナ基板上
に乾燥膜を形成した。この乾燥膜上に銀ペーストを用い
て次のような電極パターンを印刷した。すなわち、主要
部が、陽極となるべきライン幅240μm、長さ23m
mの線状電極3本と、陰極となるべきライン幅240μ
m、長さ23mmの線状電極3本とが交互に間隔220
μmで配置されたパターンである電極パターンを印刷し
た。
表示の組成がエチルセルロース10%、α−テルピネオ
ール90%であるビヒクル25gと混練しガラスペース
トを作製した。このガラスペーストを大きさが50mm
×50mmであるアルミナ基板上に0.2mmの厚さで
ブレードコート後、150℃で乾燥し、アルミナ基板上
に乾燥膜を形成した。この乾燥膜上に銀ペーストを用い
て次のような電極パターンを印刷した。すなわち、主要
部が、陽極となるべきライン幅240μm、長さ23m
mの線状電極3本と、陰極となるべきライン幅240μ
m、長さ23mmの線状電極3本とが交互に間隔220
μmで配置されたパターンである電極パターンを印刷し
た。
【0027】次に、大気雰囲気中において900℃で3
0分間焼成し、アルミナ基板上にガラス粉末の焼成体、
その上に銀電極が形成された試料を得た。この試料を4
00℃に加熱されたホットプレート上に置き、前記陽極
となるべき線状電極と陰極となるべき線状電極との間に
10Vの直流電圧を印可し、電流が流れ始めるまでの時
間を測定した。tAgは60分超であることが好まし
い。
0分間焼成し、アルミナ基板上にガラス粉末の焼成体、
その上に銀電極が形成された試料を得た。この試料を4
00℃に加熱されたホットプレート上に置き、前記陽極
となるべき線状電極と陰極となるべき線状電極との間に
10Vの直流電圧を印可し、電流が流れ始めるまでの時
間を測定した。tAgは60分超であることが好まし
い。
【0028】銅電極酸化性:銀ペーストの代わりに銅ペ
ーストを用い、焼成を大気雰囲気中ではなく窒素雰囲気
中において行った以外はtAgの測定に用いた試料の作
製と同様にして試料を作製した。この試料、すなわちア
ルミナ基板上にガラス粉末の焼成体、その上に銅電極が
形成された試料の銅電極を観察した。銅電極に光沢が認
められ、また銅電極の良好な導電性が確認されたものを
○、銅電極に光沢が認められず変色しており、また銅電
極の良好な導電性が確認されなかったものを×とした。
例3において×となったのは、先に述べたようにガラス
中のSb2O3に起因して酸素がガラスから放出され銅
電極が酸化されたためと考えられる。
ーストを用い、焼成を大気雰囲気中ではなく窒素雰囲気
中において行った以外はtAgの測定に用いた試料の作
製と同様にして試料を作製した。この試料、すなわちア
ルミナ基板上にガラス粉末の焼成体、その上に銅電極が
形成された試料の銅電極を観察した。銅電極に光沢が認
められ、また銅電極の良好な導電性が確認されたものを
○、銅電極に光沢が認められず変色しており、また銅電
極の良好な導電性が確認されなかったものを×とした。
例3において×となったのは、先に述べたようにガラス
中のSb2O3に起因して酸素がガラスから放出され銅
電極が酸化されたためと考えられる。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、焼結性に優れ、銀電
極、銅電極等と同時に焼成でき、ε、tanδのいずれ
もが小さく、かつ電気絶縁性に優れた電子回路基板が得
られる電子回路基板用組成物が得られる。
極、銅電極等と同時に焼成でき、ε、tanδのいずれ
もが小さく、かつ電気絶縁性に優れた電子回路基板が得
られる電子回路基板用組成物が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 根岸 祐美
神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地
旭硝子株式会社内
Fターム(参考) 4G062 AA15 BB01 DA06 DB03 DC04
DD01 DE01 DF01 EA01 EB01
EC01 ED01 EE03 EF01 EG01
FA01 FA10 FB01 FC01 FD01
FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01
FK01 FL01 GA01 GA10 GB01
GC01 GD01 GE01 HH01 HH03
HH05 HH07 HH09 HH11 HH13
HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03
JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03
KK05 KK07 KK10 MM28 NN40
PP01 PP02 PP03 PP06
Claims (6)
- 【請求項1】質量百分率表示で、ガラスの粉末 40〜
100%、無機物フィラー 0〜60%、から本質的に
なる電子回路基板用組成物であって、該ガラスが、下記
酸化物基準の質量百分率表示で、 SiO2 58〜70%、 B2O3 15〜30%、 Al2O3 5〜10%、 CaO 3〜10%、 から本質的になり、かつ、アルカリ金属および鉛のいず
れも含有しないことを特徴とする電子回路基板用組成
物。 - 【請求項2】前記ガラスがアンチモンを含有しないこと
を特徴とする請求項1に記載の電子回路基板用組成物。 - 【請求項3】前記ガラスの20℃、1MHzにおける比
誘電率εが4.7以下、かつ20℃、1MHzにおける
誘電損失tanδが0.0025以下である請求項1ま
たは2に記載の電子回路基板用組成物。 - 【請求項4】前記ガラスのガラス転移点が650℃以下
である請求項1、2または3に記載の電子回路基板用組
成物。 - 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載の電子回
路基板用組成物であって、該電子回路基板用組成物を9
00℃で30分間焼成して得られる焼成体のεおよびt
anδがそれぞれ5.0以下、0.0025以下である
ことを特徴とする電子回路基板用組成物。 - 【請求項6】請求項1、2、3、4または5に記載の電
子回路基板用組成物を焼成して得られる電子回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001215427A JP2003026446A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 電子回路基板用組成物および電子回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001215427A JP2003026446A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 電子回路基板用組成物および電子回路基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003026446A true JP2003026446A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19050067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001215427A Withdrawn JP2003026446A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 電子回路基板用組成物および電子回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003026446A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004323337A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 低温焼成磁器組成物、およびそれを用いた配線基板 |
US7160823B2 (en) * | 2003-04-02 | 2007-01-09 | Korea Institute Of Science And Technology | Low dielectric constant low temperature fired ceramics |
JP2010508226A (ja) * | 2006-10-26 | 2010-03-18 | エイジーワイ ホールディングス コーポレイション | 低誘電性グラスファイバー |
JPWO2020184175A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | ||
JP2022060313A (ja) * | 2014-04-03 | 2022-04-14 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09295827A (ja) * | 1996-02-29 | 1997-11-18 | Tdk Corp | 基板用ガラス、それを用いたセラミック基板 |
-
2001
- 2001-07-16 JP JP2001215427A patent/JP2003026446A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP7472925B2 (ja) | 2014-04-03 | 2024-04-23 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス |
JPWO2020184175A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 |
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