JP2003021044A - 流体回転機および流体発電機 - Google Patents
流体回転機および流体発電機Info
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Landscapes
- Hydraulic Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 実際の使用に適した容積型の流体回転機を提
供する。 【解決手段】 回転軸心oを中心とする空洞部22をは
さんで対向するシリンダ室23a〜23dを有する回転
シリンダ部材2と、シリンダ室23a等及び空洞部22
を往復するピストン3,4と、回転中心位置Xを中心と
して回転しピストン3,4を保持するピストン保持部材
5と、シリンダ室23a等をはさみ対向する位置に設け
られた流入口61及び流出口62と、流入口61より流
入した流体圧力によってピストン3,4を動かして回転
シリンダ部材2とピストン保持部材5を相対回転させる
と共に、当該回転を出力する出力軸21を備え、流入口
61と流出口62とをシリンダ室23a等内のピストン
3,4の位置との関係で設定し、回転シリンダ部材2の
回転数対ピストン保持部材5の回転数対ピストン3,4
の往復動作数の比が1:2:1となるようにした。
供する。 【解決手段】 回転軸心oを中心とする空洞部22をは
さんで対向するシリンダ室23a〜23dを有する回転
シリンダ部材2と、シリンダ室23a等及び空洞部22
を往復するピストン3,4と、回転中心位置Xを中心と
して回転しピストン3,4を保持するピストン保持部材
5と、シリンダ室23a等をはさみ対向する位置に設け
られた流入口61及び流出口62と、流入口61より流
入した流体圧力によってピストン3,4を動かして回転
シリンダ部材2とピストン保持部材5を相対回転させる
と共に、当該回転を出力する出力軸21を備え、流入口
61と流出口62とをシリンダ室23a等内のピストン
3,4の位置との関係で設定し、回転シリンダ部材2の
回転数対ピストン保持部材5の回転数対ピストン3,4
の往復動作数の比が1:2:1となるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体モータ等の流
体回転機とこれを利用した流体発電機に関する。更に詳
述すると、本発明は容積型の流体回転機とこれを利用し
た流体発電機に関するものである。
体回転機とこれを利用した流体発電機に関する。更に詳
述すると、本発明は容積型の流体回転機とこれを利用し
た流体発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特殊カム形状を用いたロータリー
式ポンプが知られているが、この種の装置の場合、部品
加工が難しく、コストアップの原因となっていた。そこ
で、このような欠点を解消するため、出願人は、以前に
吸排部分に歯車部品を必要としない構成のロータリー式
シリンダ装置を開発した(特開昭56−118501号
公報、実開昭57−87184号公報及び実開昭58−
92486号公報等参照)。
式ポンプが知られているが、この種の装置の場合、部品
加工が難しく、コストアップの原因となっていた。そこ
で、このような欠点を解消するため、出願人は、以前に
吸排部分に歯車部品を必要としない構成のロータリー式
シリンダ装置を開発した(特開昭56−118501号
公報、実開昭57−87184号公報及び実開昭58−
92486号公報等参照)。
【0003】特開昭56−118501号公報に記載さ
れたロータリー式シリンダ装置は、図44及び図45に
示すように、箱状のケーシング101内に圧入等により
固定された円形のシリンダ部材102と、このシリンダ
部材102の中心部分に形成された円形の空洞部103
内で回転する支持部材104とを有している。
れたロータリー式シリンダ装置は、図44及び図45に
示すように、箱状のケーシング101内に圧入等により
固定された円形のシリンダ部材102と、このシリンダ
部材102の中心部分に形成された円形の空洞部103
内で回転する支持部材104とを有している。
【0004】そして、シリンダ部材102の空洞部10
3の内壁部103aには、放射状に3対(6つ)のシリ
ンダ室105a,105b,105c,105d,10
5e,105fが形成されている。これらの各シリンダ
室105a,105b,105c,105d,105
e,105fは、支持部材104の回転動作に伴って、
ケーシング101の外部に連通し外気をシリンダ装置内
に取り入れる吸込口106及び取り入れた外気を吐き出
す吐出口107に、順次連通するようになっている。
3の内壁部103aには、放射状に3対(6つ)のシリ
ンダ室105a,105b,105c,105d,10
5e,105fが形成されている。これらの各シリンダ
室105a,105b,105c,105d,105
e,105fは、支持部材104の回転動作に伴って、
ケーシング101の外部に連通し外気をシリンダ装置内
に取り入れる吸込口106及び取り入れた外気を吐き出
す吐出口107に、順次連通するようになっている。
【0005】支持部材104は、ケーシング101に形
成された孔101aに回転自在に支持された軸108の
一端に固定された円盤状部材となっており、軸108と
逆側の面には三日月型の弁座109が取り付けられてい
る。この弁座109は、内壁部103aの約半周分に密
着して沿うように配置されており、空洞部103内の気
密性を向上させるためのものとなっている。なお、支持
部材104には、流出口106に連通するための孔10
4aを有している。
成された孔101aに回転自在に支持された軸108の
一端に固定された円盤状部材となっており、軸108と
逆側の面には三日月型の弁座109が取り付けられてい
る。この弁座109は、内壁部103aの約半周分に密
着して沿うように配置されており、空洞部103内の気
密性を向上させるためのものとなっている。なお、支持
部材104には、流出口106に連通するための孔10
4aを有している。
【0006】支持部材104の偏心した位置には、軸1
10が固定され、この軸110に回転ピストン部材11
1が回転自在に支持されている。軸110は、支持部材
104と弁座109を挟んで支持部材104と対向した
位置に固定された円盤状の補助板部材113とに両端が
固定されている。補助板部材113には、吸込口106
に連通するための孔113aが設けられている。この補
助板部材113は、支持部材104と一体的に回転す
る。回転ピストン部材111は、回転中心部112a
と、この回転中心部112aから放射状に3方向に延出
されたピストン111a,111b,111cとから構
成されている。この回転ピストン部材111は、支持部
材104の回転に伴ってシリンダ部材102の軸心o1
の周囲を周回する。
10が固定され、この軸110に回転ピストン部材11
1が回転自在に支持されている。軸110は、支持部材
104と弁座109を挟んで支持部材104と対向した
位置に固定された円盤状の補助板部材113とに両端が
固定されている。補助板部材113には、吸込口106
に連通するための孔113aが設けられている。この補
助板部材113は、支持部材104と一体的に回転す
る。回転ピストン部材111は、回転中心部112a
と、この回転中心部112aから放射状に3方向に延出
されたピストン111a,111b,111cとから構
成されている。この回転ピストン部材111は、支持部
材104の回転に伴ってシリンダ部材102の軸心o1
の周囲を周回する。
【0007】この支持部材104の回転動作に伴い、各
ピストン111a,111b,111cは、対になって
いるシリンダ室105a〜105f間を往復運動するよ
うになっている。図45(A)から(D)は、この動作
の一連の動きの一部を順に示したものである。支持部材
104は、図45において反時計方向(矢示B1方向)
に全体として回転する。一方、回転ピストン部材111
は、この矢示B1方向にその支点が回動しつつ、それ自
体は時計方向(矢示A1方向)に回転していく。この動
作によってシリンダ室105a〜105fに吸込口10
6から外気が取り入れられ、吐出口107から外部へ吐
出される。
ピストン111a,111b,111cは、対になって
いるシリンダ室105a〜105f間を往復運動するよ
うになっている。図45(A)から(D)は、この動作
の一連の動きの一部を順に示したものである。支持部材
104は、図45において反時計方向(矢示B1方向)
に全体として回転する。一方、回転ピストン部材111
は、この矢示B1方向にその支点が回動しつつ、それ自
体は時計方向(矢示A1方向)に回転していく。この動
作によってシリンダ室105a〜105fに吸込口10
6から外気が取り入れられ、吐出口107から外部へ吐
出される。
【0008】実開昭57−87184号公報や実開昭5
8−92486号公報に示されるロータリー式シリンダ
装置は、基本的にこの特開昭56−118501号公報
に記載されたロータリー式シリンダ装置と同様の構成と
なっているが、若干異なる構造となっている。異なる点
は、シリンダ部材102が回転ピストン部材111の回
転によって回転すること、弁座109がケースに固定さ
れ回転しないこと、回転ピストン部材111の回転支点
が回動しないようになっていることである。
8−92486号公報に示されるロータリー式シリンダ
装置は、基本的にこの特開昭56−118501号公報
に記載されたロータリー式シリンダ装置と同様の構成と
なっているが、若干異なる構造となっている。異なる点
は、シリンダ部材102が回転ピストン部材111の回
転によって回転すること、弁座109がケースに固定さ
れ回転しないこと、回転ピストン部材111の回転支点
が回動しないようになっていることである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように特開昭
56−118501号公報等に記載されたロータリー式
シリンダ装置は、噛み合い精度を高めるために高度なノ
ウハウを必要とする内歯噛み合い式の平歯車を用いない
構成となっている。すなわち、特開昭56−11850
1号では、支持部材104がケーシング101内に固定
されたシリンダ部材102に対して相対回転することに
より流体ポンプや流体モータとしての動作を行うように
なっている。具体的には、シリンダ部材102が支持部
材104に固定されており、回転ピストン部材111が
回転することにより、固定された状態の各シリンダ室1
05a〜105fに順次3つのピストン111a〜11
1cが進入退出を繰り返す構成となっている。
56−118501号公報等に記載されたロータリー式
シリンダ装置は、噛み合い精度を高めるために高度なノ
ウハウを必要とする内歯噛み合い式の平歯車を用いない
構成となっている。すなわち、特開昭56−11850
1号では、支持部材104がケーシング101内に固定
されたシリンダ部材102に対して相対回転することに
より流体ポンプや流体モータとしての動作を行うように
なっている。具体的には、シリンダ部材102が支持部
材104に固定されており、回転ピストン部材111が
回転することにより、固定された状態の各シリンダ室1
05a〜105fに順次3つのピストン111a〜11
1cが進入退出を繰り返す構成となっている。
【0010】そのため、各ピストン111a〜111c
は、それぞれ各シリンダ室105a〜105f内に進入
し易くかつ退出し易いように、先端部分を尖らせかつ各
シリンダ室105a〜105f内に入ったときの幅方向
の寸法に余裕を持たせた構造となっており、ピストン1
11a〜111cとシリンダ室105a〜105fとの
間に隙間が形成される。その結果、隙間部分から流体が
漏れ易く、ポンプやモータとしての効率をそれ程高くで
きないという問題があるのは否めない。
は、それぞれ各シリンダ室105a〜105f内に進入
し易くかつ退出し易いように、先端部分を尖らせかつ各
シリンダ室105a〜105f内に入ったときの幅方向
の寸法に余裕を持たせた構造となっており、ピストン1
11a〜111cとシリンダ室105a〜105fとの
間に隙間が形成される。その結果、隙間部分から流体が
漏れ易く、ポンプやモータとしての効率をそれ程高くで
きないという問題があるのは否めない。
【0011】一方、シリンダ室が回転ピストン部材と共
に回転するタイプの場合は、上述のシリンダ室が固定さ
れたタイプのものとは異なり、各ピストンの形状はシリ
ンダ室の横幅とほぼ同等の外径の略円形に形成されてい
る。これは、シリンダ部材も回転ピストン部材と同方向
に回転するため、ピストンがシリンダ室に出入りする
際、シリンダ室との間にほとんど隙間がなくてもスムー
ズな動作ができるからである。しかしながら、このタイ
プのものは、ピストンとシリンダ室との接触面が、円形
のピストンの外周面と直線形状のシリンダ室の内壁とで
構成されるため、その接触面の面積が小さく、この部分
が流体の圧力を耐えられずに流体が漏れ、流体ポンプや
流体モータとしての効率が落ちる危険性があるのは否め
ない。
に回転するタイプの場合は、上述のシリンダ室が固定さ
れたタイプのものとは異なり、各ピストンの形状はシリ
ンダ室の横幅とほぼ同等の外径の略円形に形成されてい
る。これは、シリンダ部材も回転ピストン部材と同方向
に回転するため、ピストンがシリンダ室に出入りする
際、シリンダ室との間にほとんど隙間がなくてもスムー
ズな動作ができるからである。しかしながら、このタイ
プのものは、ピストンとシリンダ室との接触面が、円形
のピストンの外周面と直線形状のシリンダ室の内壁とで
構成されるため、その接触面の面積が小さく、この部分
が流体の圧力を耐えられずに流体が漏れ、流体ポンプや
流体モータとしての効率が落ちる危険性があるのは否め
ない。
【0012】また、かかるロータリー式シリンダ装置を
応用して実際に流体モータ等の流体回転機を実用化させ
商品化するためには、ピストン等の動きを妨げる背圧を
減少させたり、加工を容易にしたりする更なる工夫が必
要である。
応用して実際に流体モータ等の流体回転機を実用化させ
商品化するためには、ピストン等の動きを妨げる背圧を
減少させたり、加工を容易にしたりする更なる工夫が必
要である。
【0013】本発明は、実際の使用に適した容積型の流
体回転機を提供することを目的とする。また、かかる流
体回転機を使用した流体発電機を提供することをも目的
とする。
体回転機を提供することを目的とする。また、かかる流
体回転機を使用した流体発電機を提供することをも目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の流体回転機は、回転軸心を中心とし
て形成された空洞部に連通し、該空洞部をはさんで対向
する少なくとも一対のシリンダ室を有する回転シリンダ
部材と、回転シリンダ部材のシリンダ室及び空洞部を往
復動作するピストンと、回転シリンダ部材の回転軸心か
ら偏心した回転中心位置を中心として回転するとともに
ピストンを偏心した回転中心位置から偏心した自転中心
位置を中心として回動可能なピストンを保持するピスト
ン保持部材と、シリンダ室をはさみ対向する位置にそれ
ぞれ設けられ、シリンダ室に流体を流入する流入口及び
流入した流体をシリンダ室から流出する流出口と、流入
口よりシリンダ室に流入した流体の圧力によってピスト
ンを動かして回転シリンダ部材とピストン保持部材を相
対回転させると共に、回転シリンダ部材とピストン保持
部材のうち少なくとも一方の回転を出力する出力軸とを
備え、流入口は、回転シリンダ部材の回転軸心からみて
回転シリンダ部材の回転にともない、ピストンが回転シ
リンダ部材の略外周位置でシリンダ室を連通するように
開口し、回転シリンダ部材の略中心位置でシリンダ室と
閉口するように形成され、流出口は、回転シリンダ部材
の回転軸心からみて回転シリンダ部材の回転にともな
い、ピストンが回転シリンダ部材の略中心位置でシリン
ダ室を連通するように開口し、回転シリンダ部材の略外
周位置でシリンダ室と閉口するように形成されるととも
に、回転シリンダ部材の回転数対ピストン保持部材の回
転数対ピストンのシリンダ室及び空洞部を往復する動作
数の比が1:2:1となるようそれぞれが配置されてな
るものである。
めに請求項1記載の流体回転機は、回転軸心を中心とし
て形成された空洞部に連通し、該空洞部をはさんで対向
する少なくとも一対のシリンダ室を有する回転シリンダ
部材と、回転シリンダ部材のシリンダ室及び空洞部を往
復動作するピストンと、回転シリンダ部材の回転軸心か
ら偏心した回転中心位置を中心として回転するとともに
ピストンを偏心した回転中心位置から偏心した自転中心
位置を中心として回動可能なピストンを保持するピスト
ン保持部材と、シリンダ室をはさみ対向する位置にそれ
ぞれ設けられ、シリンダ室に流体を流入する流入口及び
流入した流体をシリンダ室から流出する流出口と、流入
口よりシリンダ室に流入した流体の圧力によってピスト
ンを動かして回転シリンダ部材とピストン保持部材を相
対回転させると共に、回転シリンダ部材とピストン保持
部材のうち少なくとも一方の回転を出力する出力軸とを
備え、流入口は、回転シリンダ部材の回転軸心からみて
回転シリンダ部材の回転にともない、ピストンが回転シ
リンダ部材の略外周位置でシリンダ室を連通するように
開口し、回転シリンダ部材の略中心位置でシリンダ室と
閉口するように形成され、流出口は、回転シリンダ部材
の回転軸心からみて回転シリンダ部材の回転にともな
い、ピストンが回転シリンダ部材の略中心位置でシリン
ダ室を連通するように開口し、回転シリンダ部材の略外
周位置でシリンダ室と閉口するように形成されるととも
に、回転シリンダ部材の回転数対ピストン保持部材の回
転数対ピストンのシリンダ室及び空洞部を往復する動作
数の比が1:2:1となるようそれぞれが配置されてな
るものである。
【0015】したがって、シリンダ室を有する回転シリ
ンダ部材と、ピストンを有するピストン保持部材とがそ
れぞれ支持部材に支持された状態で回転することがで
き、かつピストン保持部材に保持されているピストンも
それ自体で回動可能となっており、ピストンが姿勢を変
えながら各シリンダ室内を直線運動で出入りすることが
可能となる。その結果、ピストンをシリンダ室に対して
面接触させるように構成しても、各部材がスムーズに回
転運動をすることが可能となる。このため、ピストンが
作り易くなり、ピストンの精度を出し易くなる。また、
各部材同士が確実に無理なく回転し、回転時の振動や騒
音が軽減される構成となる。
ンダ部材と、ピストンを有するピストン保持部材とがそ
れぞれ支持部材に支持された状態で回転することがで
き、かつピストン保持部材に保持されているピストンも
それ自体で回動可能となっており、ピストンが姿勢を変
えながら各シリンダ室内を直線運動で出入りすることが
可能となる。その結果、ピストンをシリンダ室に対して
面接触させるように構成しても、各部材がスムーズに回
転運動をすることが可能となる。このため、ピストンが
作り易くなり、ピストンの精度を出し易くなる。また、
各部材同士が確実に無理なく回転し、回転時の振動や騒
音が軽減される構成となる。
【0016】また、請求項2記載の流体回転機は、回転
シリンダ部材とピストン保持部材との相対回転の抵抗と
なる背圧を減少させる背圧逃がし手段を備えてなるもの
である。
シリンダ部材とピストン保持部材との相対回転の抵抗と
なる背圧を減少させる背圧逃がし手段を備えてなるもの
である。
【0017】ピストンが作動し回転シリンダ部材やピス
トン保持部材が回転することで、これらの動きを妨げる
背圧が発生するが、この背圧を背圧逃がし手段が減少さ
せるので動きがスムーズになる。
トン保持部材が回転することで、これらの動きを妨げる
背圧が発生するが、この背圧を背圧逃がし手段が減少さ
せるので動きがスムーズになる。
【0018】また、請求項3記載の流体回転機のよう
に、ピストンのピストン保持部材側に対向する面は平面
とし、ピストン保持部材と面接触するようにしても良
い。
に、ピストンのピストン保持部材側に対向する面は平面
とし、ピストン保持部材と面接触するようにしても良
い。
【0019】また、請求項4記載の流体回転機は、ピス
トンの横断面形状を異形状とし、当該形状にシリンダ室
の横断面形状を一致させたものである。したがって、ピ
ストンが摺動するシリンダ室の両側壁を底面に対して垂
直に形成せずに済むので、シリンダ室の加工が容易にな
る。
トンの横断面形状を異形状とし、当該形状にシリンダ室
の横断面形状を一致させたものである。したがって、ピ
ストンが摺動するシリンダ室の両側壁を底面に対して垂
直に形成せずに済むので、シリンダ室の加工が容易にな
る。
【0020】また、請求項5記載の流体回転機は、潤滑
剤循環機構を備えたものである。したがって、ピスト
ン,ピストン保持部材,回転シリンダ部材等の摺動面を
潤滑することができる。
剤循環機構を備えたものである。したがって、ピスト
ン,ピストン保持部材,回転シリンダ部材等の摺動面を
潤滑することができる。
【0021】また、背圧逃がし手段としては、請求項6
記載の流体回転機のように、ピストンの移動方向に作用
する背圧を逃がすピストン前後動背圧逃がし手段であっ
ても良く、また、請求項7記載の流体回転機のように、
回転シリンダ部材と支持部材の間に発生する背圧を逃が
すシリンダ側背圧逃がし手段であっても良く、さらに、
請求項8記載の流体回転機のように、ピストン保持部材
と支持部材の間に発生する背圧を逃がすピストン保持部
材側背圧逃がし手段であっても良い。
記載の流体回転機のように、ピストンの移動方向に作用
する背圧を逃がすピストン前後動背圧逃がし手段であっ
ても良く、また、請求項7記載の流体回転機のように、
回転シリンダ部材と支持部材の間に発生する背圧を逃が
すシリンダ側背圧逃がし手段であっても良く、さらに、
請求項8記載の流体回転機のように、ピストン保持部材
と支持部材の間に発生する背圧を逃がすピストン保持部
材側背圧逃がし手段であっても良い。
【0022】また、請求項9記載の流体回転機は、ピス
トンの横断面形状の異形状を、ピストンの底面の両コー
ナー部分を丸めた形状としている。したがって、ピスト
ンが摺動するシリンダ室のコーナー部分を丸めた形状に
することができるので、シリンダ室の加工がより一層容
易になる。
トンの横断面形状の異形状を、ピストンの底面の両コー
ナー部分を丸めた形状としている。したがって、ピスト
ンが摺動するシリンダ室のコーナー部分を丸めた形状に
することができるので、シリンダ室の加工がより一層容
易になる。
【0023】また、請求項10記載の流体回転機は、回
転シリンダ部材とピストン保持部材を、転がり軸受け部
材又は滑り軸受け部材によって回転自在に支持したもの
である。したがって、回転シリンダ部材とピストン保持
部材の回転がスムーズになる。
転シリンダ部材とピストン保持部材を、転がり軸受け部
材又は滑り軸受け部材によって回転自在に支持したもの
である。したがって、回転シリンダ部材とピストン保持
部材の回転がスムーズになる。
【0024】また、請求項11記載の流体回転機は、回
転シリンダ部材とピストン保持部材が、スラスト荷重と
ラジアル荷重とを同時に受ける軸受け部材によって回転
自在に支持されている。したがって、回転シリンダ部材
とピストン保持部材を回転自在に支持する部分の構造が
簡単なものとなり、装置の小型化と低コスト化を図るこ
とができる。
転シリンダ部材とピストン保持部材が、スラスト荷重と
ラジアル荷重とを同時に受ける軸受け部材によって回転
自在に支持されている。したがって、回転シリンダ部材
とピストン保持部材を回転自在に支持する部分の構造が
簡単なものとなり、装置の小型化と低コスト化を図るこ
とができる。
【0025】また、請求項12記載の流体回転機は、ピ
ストンとシリンダ室との間に形成される隙間に磁性流体
を配置し、磁性流体を隙間に保持させるための磁石をピ
ストンとシリンダ室との接触部位の近傍に設けたもので
ある。したがって、磁石によって保持された磁性流体が
ピストンと回転シリンダ部材との間の隙間に充填され
る。このため、ピストンとシリンダ部材とが対向する部
位の僅かな隙間がさらに確実に封止され、接触部位から
の流体の漏れがより確実に防止できる。
ストンとシリンダ室との間に形成される隙間に磁性流体
を配置し、磁性流体を隙間に保持させるための磁石をピ
ストンとシリンダ室との接触部位の近傍に設けたもので
ある。したがって、磁石によって保持された磁性流体が
ピストンと回転シリンダ部材との間の隙間に充填され
る。このため、ピストンとシリンダ部材とが対向する部
位の僅かな隙間がさらに確実に封止され、接触部位から
の流体の漏れがより確実に防止できる。
【0026】また、請求項13記載の流体回転機は、ピ
ストンが複数形成されると共にシリンダ室が複数対形成
され、これら複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材の
回転軸心を含んで交差するように形成されている。した
がって、複数のピストンによって回転するロータリ式シ
リンダ装置が提供される。
ストンが複数形成されると共にシリンダ室が複数対形成
され、これら複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材の
回転軸心を含んで交差するように形成されている。した
がって、複数のピストンによって回転するロータリ式シ
リンダ装置が提供される。
【0027】また、請求項14記載の流体回転機は、複
数対のシリンダ室は回転シリンダ部材に円周方向に等配
分された位置に配置されている。したがって、回転シリ
ンダ部材の回転バランスが良くなり、振動や騒音の発生
を防止することができるとともに、高速回転に適したロ
ータリ式シリンダ装置が提供される。
数対のシリンダ室は回転シリンダ部材に円周方向に等配
分された位置に配置されている。したがって、回転シリ
ンダ部材の回転バランスが良くなり、振動や騒音の発生
を防止することができるとともに、高速回転に適したロ
ータリ式シリンダ装置が提供される。
【0028】また、請求項15記載の流体回転機は、複
数対のシリンダ室が交差する部位のピストンの移動方向
における長さは、ピストンの長さよりも短いものであ
る。したがって、往復直線運動を行うピストンはシリン
ダ室が交差する部位を通過する際に移動しているシリン
ダ室の壁面にガイドされて交差する他のシリンダ室を横
切るので、他のシリンダ室に突っかかることなくスムー
ズに通過することができる。
数対のシリンダ室が交差する部位のピストンの移動方向
における長さは、ピストンの長さよりも短いものであ
る。したがって、往復直線運動を行うピストンはシリン
ダ室が交差する部位を通過する際に移動しているシリン
ダ室の壁面にガイドされて交差する他のシリンダ室を横
切るので、他のシリンダ室に突っかかることなくスムー
ズに通過することができる。
【0029】また、請求項16記載の流体回転機は、複
数対のシリンダ室が交差する部位に面取り部が形成され
ている。したがって、ピストンのシリンダ室が交差する
部位の通過がより一層スムーズになる。
数対のシリンダ室が交差する部位に面取り部が形成され
ている。したがって、ピストンのシリンダ室が交差する
部位の通過がより一層スムーズになる。
【0030】さらに、請求項17記載の流体発電機は、
請求項1から16のいずれかに記載の流体回転機の出力
側に発電機構を接続したものである。したがって、上述
の流体回転機を使用して発電を行うことができる。
請求項1から16のいずれかに記載の流体回転機の出力
側に発電機構を接続したものである。したがって、上述
の流体回転機を使用して発電を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0032】図1〜図3に、本発明を適用した流体回転
機の実施形態の一例を示す。なお、本願の流体回転機が
動力源として用いる流体はオイル,水等の液体に限るも
のではなく、空気,ガス等の気体であっても良い。ま
た、図1は、図2に示すI−I線に沿う断面である。
機の実施形態の一例を示す。なお、本願の流体回転機が
動力源として用いる流体はオイル,水等の液体に限るも
のではなく、空気,ガス等の気体であっても良い。ま
た、図1は、図2に示すI−I線に沿う断面である。
【0033】流体回転機1は、円形形状の回転シリンダ
部材2と、180度離れた2つの偏心した自転中心位置
X1,X2にそれぞれピストン3,4を回動可能に保持
しかつ回転シリンダ部材2の回転軸心oから偏心した位
置を回転中心位置Xとして回転するピストン保持部材5
と、回転シリンダ部材2及びピストン保持部材5の両回
転部材をそれぞれ回転自在に支持する支持部材としての
ケーシング6と、を有している。
部材2と、180度離れた2つの偏心した自転中心位置
X1,X2にそれぞれピストン3,4を回動可能に保持
しかつ回転シリンダ部材2の回転軸心oから偏心した位
置を回転中心位置Xとして回転するピストン保持部材5
と、回転シリンダ部材2及びピストン保持部材5の両回
転部材をそれぞれ回転自在に支持する支持部材としての
ケーシング6と、を有している。
【0034】回転シリンダ部材2は、所定の厚みを有す
る円形形状で形成されており、ケーシング6の内部空間
に回転自在に配置されている。この回転シリンダ部材2
の一側の端面、すなわち図1及び図3において下側の端
面の回転軸心oには、出力軸21が圧入により挿入固定
されている。この出力軸21は、その中央部をケーシン
グ6内に軸方向に重ねて配置された2つの転がり軸受け
部材7a,7bに回転自在に支承されている。すなわ
ち、回転シリンダ部材2は転がり軸受け部材7a,7b
によって回転自在に支持されている。そのため、回転シ
リンダ部材2は、出力軸21を回転中心としてケーシン
グ6内で回転可能となっている。また、出力軸21の先
端は、ケーシング6の外部に突出している。
る円形形状で形成されており、ケーシング6の内部空間
に回転自在に配置されている。この回転シリンダ部材2
の一側の端面、すなわち図1及び図3において下側の端
面の回転軸心oには、出力軸21が圧入により挿入固定
されている。この出力軸21は、その中央部をケーシン
グ6内に軸方向に重ねて配置された2つの転がり軸受け
部材7a,7bに回転自在に支承されている。すなわ
ち、回転シリンダ部材2は転がり軸受け部材7a,7b
によって回転自在に支持されている。そのため、回転シ
リンダ部材2は、出力軸21を回転中心としてケーシン
グ6内で回転可能となっている。また、出力軸21の先
端は、ケーシング6の外部に突出している。
【0035】回転シリンダ部材2の他側の端面、すなわ
ち図1及び図3において上側の端面には、4つの扇状の
台部25を利用して形成された十字状の空間が設置され
ている。この十字状の空間は、空洞部22と4つのシリ
ンダ室23a,23b,23c,23dとから構成され
ている。すなわち、回転シリンダ部材2の他側の端面に
は、回転軸心oを中心として所定の広さを備えかつ底面
を有する空洞部22が形成されている。そして、この空
洞部22内の回転軸心oを中心として放射状に、4つの
シリンダ室23a〜23dが設けられている。シリンダ
室23a〜23dは上面部分が開放された溝形状をなし
ており、この溝の横断面形状は詳しくは後述するピスト
ン3,4の横断面形状と一致している。また、シリンダ
室23a〜23dの長手方向の一端側(中央側)は空洞
部22に連通している。
ち図1及び図3において上側の端面には、4つの扇状の
台部25を利用して形成された十字状の空間が設置され
ている。この十字状の空間は、空洞部22と4つのシリ
ンダ室23a,23b,23c,23dとから構成され
ている。すなわち、回転シリンダ部材2の他側の端面に
は、回転軸心oを中心として所定の広さを備えかつ底面
を有する空洞部22が形成されている。そして、この空
洞部22内の回転軸心oを中心として放射状に、4つの
シリンダ室23a〜23dが設けられている。シリンダ
室23a〜23dは上面部分が開放された溝形状をなし
ており、この溝の横断面形状は詳しくは後述するピスト
ン3,4の横断面形状と一致している。また、シリンダ
室23a〜23dの長手方向の一端側(中央側)は空洞
部22に連通している。
【0036】なお、空洞部22の底面は、シリンダ室2
3a〜23dに対応した形状となっている。即ち、シリ
ンダ室23a〜23dの横断面形状とこれらに連続する
空洞部22の断面形状は同一であり、厚肉の円板材料に
十字状の溝を切削等の方法で加工することで、空洞部2
2及びシリンダ室23a〜23dより成る十字状の溝を
形成することができる。しかも、切削等の方法で加工さ
れる十字状溝の底面の両コーナー部分は丸みを帯びた形
状で良いため、その加工は極めて容易である。なお、説
明上、「上」「下」を使用しているが、この語は、図に
基づき便宜上使用しているもので有り、絶対的な意味で
の「上」「下」を意味するものではない。
3a〜23dに対応した形状となっている。即ち、シリ
ンダ室23a〜23dの横断面形状とこれらに連続する
空洞部22の断面形状は同一であり、厚肉の円板材料に
十字状の溝を切削等の方法で加工することで、空洞部2
2及びシリンダ室23a〜23dより成る十字状の溝を
形成することができる。しかも、切削等の方法で加工さ
れる十字状溝の底面の両コーナー部分は丸みを帯びた形
状で良いため、その加工は極めて容易である。なお、説
明上、「上」「下」を使用しているが、この語は、図に
基づき便宜上使用しているもので有り、絶対的な意味で
の「上」「下」を意味するものではない。
【0037】シリンダ室23a〜23d内には、後述す
るようにピストン保持部材5に保持されたピストン3,
4が嵌まり込んで摺動するようになっている。すなわ
ち、ピストン3,4は、例えば図4(A)に示すよう
に、その底面の両コーナー部分11を丸めた形状を成し
ており、その横断面形状をシリンダ室23a〜23dの
横断面形状に一致させている。また、ピストン3,4の
上面(ピストン保持部材5との対向面)は平面となって
いる。したがって、流体回転機1が組み付けられると、
シリンダ室23a〜23dに対してピストン3,4の上
面,両側面,底面はピストン3,4の全長に亘って面接
触することになり、シリンダ室23a〜23dとピスト
ン3,4の間の気密性・液密性が確保される。すなわ
ち、流体の漏れをより確実に防止することができる。
るようにピストン保持部材5に保持されたピストン3,
4が嵌まり込んで摺動するようになっている。すなわ
ち、ピストン3,4は、例えば図4(A)に示すよう
に、その底面の両コーナー部分11を丸めた形状を成し
ており、その横断面形状をシリンダ室23a〜23dの
横断面形状に一致させている。また、ピストン3,4の
上面(ピストン保持部材5との対向面)は平面となって
いる。したがって、流体回転機1が組み付けられると、
シリンダ室23a〜23dに対してピストン3,4の上
面,両側面,底面はピストン3,4の全長に亘って面接
触することになり、シリンダ室23a〜23dとピスト
ン3,4の間の気密性・液密性が確保される。すなわ
ち、流体の漏れをより確実に防止することができる。
【0038】なお、上述したように形成されたシリンダ
室23a〜23dの長手方向の他端側(径方向外側)
は、回転シリンダ部材2の外周面2aに開放されてい
る。そのため、各シリンダ室23a〜23dは、後述す
るケーシング6に形成された流入口61及び流出口62
に連通可能となっている。
室23a〜23dの長手方向の他端側(径方向外側)
は、回転シリンダ部材2の外周面2aに開放されてい
る。そのため、各シリンダ室23a〜23dは、後述す
るケーシング6に形成された流入口61及び流出口62
に連通可能となっている。
【0039】なお、上述した各シリンダ室のうちの2つ
のシリンダ室23a,23bは、180度の位置に配置
されており、ピストン3にとって、それぞれ空洞部22
を挟んで対向する一対の部材となっている。そして、後
述するように、ピストン保持部材5の回転により、回転
シリンダ部材2とピストン保持部材5とが相対回転する
と、ピストン3が空洞部22を経てシリンダ室23a,
23b間を見た目上の往復直線運動を行い、シリンダ室
23a,23b内の双方に出入りするようになってい
る。
のシリンダ室23a,23bは、180度の位置に配置
されており、ピストン3にとって、それぞれ空洞部22
を挟んで対向する一対の部材となっている。そして、後
述するように、ピストン保持部材5の回転により、回転
シリンダ部材2とピストン保持部材5とが相対回転する
と、ピストン3が空洞部22を経てシリンダ室23a,
23b間を見た目上の往復直線運動を行い、シリンダ室
23a,23b内の双方に出入りするようになってい
る。
【0040】また、残りの2つのシリンダ室23cと2
3dも、180度の位置に配置されており、ピストン4
にとって、それぞれ空洞部22を挟んで対向する一対の
部材となっている。そして、回転シリンダ部材2とピス
トン保持部材5とが相対回転すると、ピストン4が空洞
部22を経てシリンダ室23c,23d間を見た目上の
往復直線運動を行い、シリンダ室23c,23d内の双
方に出入りするようになっている。また、対となるシリ
ンダ室23a,23bとシリンダ室23c,23dが交
差する部位である空洞部22のピストン3,4の移動方
向における長さは、ピストン3,4の接触面(シリンダ
室23a〜23dの両側壁面と対向する面)の長さより
も短くなっている。
3dも、180度の位置に配置されており、ピストン4
にとって、それぞれ空洞部22を挟んで対向する一対の
部材となっている。そして、回転シリンダ部材2とピス
トン保持部材5とが相対回転すると、ピストン4が空洞
部22を経てシリンダ室23c,23d間を見た目上の
往復直線運動を行い、シリンダ室23c,23d内の双
方に出入りするようになっている。また、対となるシリ
ンダ室23a,23bとシリンダ室23c,23dが交
差する部位である空洞部22のピストン3,4の移動方
向における長さは、ピストン3,4の接触面(シリンダ
室23a〜23dの両側壁面と対向する面)の長さより
も短くなっている。
【0041】図2等からも明らかなように、二対のシリ
ンダ室、即ちシリンダ室23a,23bとシリンダ室2
3c,23dは回転シリンダ部材2の回転中心oを含ん
で交差するように形成され、回転シリンダ部材2に円周
方向に等配分された位置に配置されている。
ンダ室、即ちシリンダ室23a,23bとシリンダ室2
3c,23dは回転シリンダ部材2の回転中心oを含ん
で交差するように形成され、回転シリンダ部材2に円周
方向に等配分された位置に配置されている。
【0042】ピストン保持部材5は、回転シリンダ部材
2の外径よりも小さい外径を有する円形形状で形成され
ている。このピストン保持部材5の回転中心位置Xに
は、支軸51の一端が圧入により挿入固定されている。
なお、このピストン保持部材5の回転中心位置Xは、上
述の回転シリンダ部材2の回転軸心oから偏心した位置
に設けられている。そして、支軸51の他端側は、ケー
シング6内に配置された転がり軸受け部材8a,8bに
回転自在に支承されている。すなわち、ピストン保持部
材5は、転がり軸受け部材8a,8bによって回転自在
に支持されている。
2の外径よりも小さい外径を有する円形形状で形成され
ている。このピストン保持部材5の回転中心位置Xに
は、支軸51の一端が圧入により挿入固定されている。
なお、このピストン保持部材5の回転中心位置Xは、上
述の回転シリンダ部材2の回転軸心oから偏心した位置
に設けられている。そして、支軸51の他端側は、ケー
シング6内に配置された転がり軸受け部材8a,8bに
回転自在に支承されている。すなわち、ピストン保持部
材5は、転がり軸受け部材8a,8bによって回転自在
に支持されている。
【0043】ピストン保持部材5の支軸51が固定され
た面と反対側の面には、ピストン3を自転可能に保持す
る保持軸52と、ピストン4を自転可能に保持する保持
軸53とが立設固定されている。
た面と反対側の面には、ピストン3を自転可能に保持す
る保持軸52と、ピストン4を自転可能に保持する保持
軸53とが立設固定されている。
【0044】ピストン3は、往復直線運動時における前
後の面31,31が若干丸みを有するように形成されて
いる。また、ピストン3の中心部分には孔3aが形成さ
れており、この孔3aに保持軸52を挿入することで、
ピストン3は保持軸52に自転可能に保持される。
後の面31,31が若干丸みを有するように形成されて
いる。また、ピストン3の中心部分には孔3aが形成さ
れており、この孔3aに保持軸52を挿入することで、
ピストン3は保持軸52に自転可能に保持される。
【0045】ピストン4もピストン3と同様、往復直線
運動時における前後の面41,41が若干丸みを有する
ように形成されている。また、ピストン4の中心部分に
は孔4aが形成されており、この孔4aに保持軸53を
挿入することで、ピストン4は保持軸53に自転可能に
保持される。
運動時における前後の面41,41が若干丸みを有する
ように形成されている。また、ピストン4の中心部分に
は孔4aが形成されており、この孔4aに保持軸53を
挿入することで、ピストン4は保持軸53に自転可能に
保持される。
【0046】なお、ピストン保持部材5とピストン3,
4の回転時の軌跡との関係を、図29に示す。ピストン
保持部材5の半径R1、支持軸52,53の間隔の1/
2の距離R2、ピストン3,4の回転時の最外径軌跡の
半径R3の関係は、R1>(R2+R3)となってお
り、半径差△Rが発生する。半径R1が距離R2+半径
R3よりも小さい場合には、動作時にピストン最外径軌
跡がピストン保持部材5から飛び出すことになり、ピス
トン3,4の回転の安定性、密閉性を確保するためには
部品の加工精度を向上させる必要がある。これに対し、
上述のように半径R1>距離R2+半径R3の関係にす
ることで、部品の加工精度をあまり厳しくしなくてもピ
ストン3,4の回転の安定性、密閉性を確保するのが容
易になる。ただし、かかる関係は密閉性を確保する等の
ためのものであり、この関係に限定されることはなく、
半径R1は距離R2+半径R3とほぼ同等でも、小さく
ても良いことは勿論である。
4の回転時の軌跡との関係を、図29に示す。ピストン
保持部材5の半径R1、支持軸52,53の間隔の1/
2の距離R2、ピストン3,4の回転時の最外径軌跡の
半径R3の関係は、R1>(R2+R3)となってお
り、半径差△Rが発生する。半径R1が距離R2+半径
R3よりも小さい場合には、動作時にピストン最外径軌
跡がピストン保持部材5から飛び出すことになり、ピス
トン3,4の回転の安定性、密閉性を確保するためには
部品の加工精度を向上させる必要がある。これに対し、
上述のように半径R1>距離R2+半径R3の関係にす
ることで、部品の加工精度をあまり厳しくしなくてもピ
ストン3,4の回転の安定性、密閉性を確保するのが容
易になる。ただし、かかる関係は密閉性を確保する等の
ためのものであり、この関係に限定されることはなく、
半径R1は距離R2+半径R3とほぼ同等でも、小さく
ても良いことは勿論である。
【0047】ケーシング6は、2つのケース半体、すな
わちピストン保持部材5を回転自在に支持するための上
ケース63と、回転シリンダ部材2を回転自在に支持す
るための下ケース64とから構成されている。上ケース
63及び下ケース64は、互いの嵌め合わせ用突部(印
籠部)63a,64a同士を嵌め合わせた状態でネジ等
により固定することにより、内部空間を有するケーシン
グ6を構成するものとなっている。
わちピストン保持部材5を回転自在に支持するための上
ケース63と、回転シリンダ部材2を回転自在に支持す
るための下ケース64とから構成されている。上ケース
63及び下ケース64は、互いの嵌め合わせ用突部(印
籠部)63a,64a同士を嵌め合わせた状態でネジ等
により固定することにより、内部空間を有するケーシン
グ6を構成するものとなっている。
【0048】上ケース63は、下ケース64に取り付け
る際の嵌め合わせ用突部63aを備え、ピストン保持部
材5を回転自在に格納するための円形の大スペース63
bと、ピストン保持部材5の回転中心に固定された支軸
51を回転自在に支持する2つの転がり軸受け部材8
a,8bを圧入固定するための円形の小スペース63c
とを内部空間として有するカップ形状で構成されてい
る。嵌め合わせ用突起63aは、円形の大スペース63
bの外縁に沿って円形に形成されており、下ケース64
側に突出するようになっている。
る際の嵌め合わせ用突部63aを備え、ピストン保持部
材5を回転自在に格納するための円形の大スペース63
bと、ピストン保持部材5の回転中心に固定された支軸
51を回転自在に支持する2つの転がり軸受け部材8
a,8bを圧入固定するための円形の小スペース63c
とを内部空間として有するカップ形状で構成されてい
る。嵌め合わせ用突起63aは、円形の大スペース63
bの外縁に沿って円形に形成されており、下ケース64
側に突出するようになっている。
【0049】一方、下ケース64は、上ケース63に取
り付ける際の嵌め合わせ用突部64aを備え、回転シリ
ンダ部材2を回転自在に格納するための円形の大スペー
ス64bと、回転シリンダ部材2の回転軸心oに固定さ
れた出力軸21を回転自在に支持する2つの転がり軸受
け部材7a,7bを圧入固定するための円形の小スペー
ス64cとを内部空間として有するカップ形状で構成さ
れている。嵌め合わせ用突起64aは、円形の大スペー
ス64bの外縁に沿って円形に形成されており、上ケー
ス63側に突出するようになっている。
り付ける際の嵌め合わせ用突部64aを備え、回転シリ
ンダ部材2を回転自在に格納するための円形の大スペー
ス64bと、回転シリンダ部材2の回転軸心oに固定さ
れた出力軸21を回転自在に支持する2つの転がり軸受
け部材7a,7bを圧入固定するための円形の小スペー
ス64cとを内部空間として有するカップ形状で構成さ
れている。嵌め合わせ用突起64aは、円形の大スペー
ス64bの外縁に沿って円形に形成されており、上ケー
ス63側に突出するようになっている。
【0050】なお、嵌め合わせ用突起64aの突出高さ
は、上ケース63に形成された嵌め合わせ用突起63a
の突出高さより若干高くなっていると共に、その半径は
嵌め合わせ用突起63aの半径より若干小さく形成され
ている。これによって、上ケース63の嵌め合わせ用突
起63aが、下ケース64の嵌め合わせ用突起64aの
外側に被さるようにして互いに嵌め合わされるようにな
っている。
は、上ケース63に形成された嵌め合わせ用突起63a
の突出高さより若干高くなっていると共に、その半径は
嵌め合わせ用突起63aの半径より若干小さく形成され
ている。これによって、上ケース63の嵌め合わせ用突
起63aが、下ケース64の嵌め合わせ用突起64aの
外側に被さるようにして互いに嵌め合わされるようにな
っている。
【0051】そして、下ケース64の小スペース64c
の底面には、出力軸21を貫通させるための挿通孔64
eが設けられている。出力軸21の先端は、この挿通孔
64eよりケーシング6の外部へ突出している。また、
挿通孔64eの内面に凹溝を設け、そこにOリング48
を設けることで出力軸21と下ケース64の間をシール
している。これにより、圧力の逃げを防止している。
の底面には、出力軸21を貫通させるための挿通孔64
eが設けられている。出力軸21の先端は、この挿通孔
64eよりケーシング6の外部へ突出している。また、
挿通孔64eの内面に凹溝を設け、そこにOリング48
を設けることで出力軸21と下ケース64の間をシール
している。これにより、圧力の逃げを防止している。
【0052】このように形成された下ケース64の大ス
ペース64b内には、回転シリンダ部材2が回転自在に
配置されている。この回転シリンダ部材2を配置した状
態で、回転シリンダ部材2の外周面2aに対向する位
置、すなわち大スペース64bの内壁64dには、外部
の流体をケーシング6内に吸い込むための流入口61
と、ケーシング6内に吸い込んだ流体を外部へ吐出する
ための流出口62とが形成されている。
ペース64b内には、回転シリンダ部材2が回転自在に
配置されている。この回転シリンダ部材2を配置した状
態で、回転シリンダ部材2の外周面2aに対向する位
置、すなわち大スペース64bの内壁64dには、外部
の流体をケーシング6内に吸い込むための流入口61
と、ケーシング6内に吸い込んだ流体を外部へ吐出する
ための流出口62とが形成されている。
【0053】流入口61は、大スペース64bの内壁6
4dに形成されたスリット61aと、このスリット61
aとケーシング6の外部とを連通させる連通孔61b
と、この連通孔61bのケーシング6の外面側に接続さ
れる流入管61cとから構成されている。そして、スリ
ット61aは、回転シリンダ部材2が回転すると、各シ
リンダ室23a〜23dとそれぞれ連なるようになって
いる。即ち、流入口61は、回転シリンダ部材2の回転
軸心oからみて回転シリンダ部材2の回転にともない、
ピストン3,4が回転シリンダ部材2の略外周位置にあ
るときにシリンダ室23a〜23dを連通するように開
口し、回転シリンダ部材2の略中心位置にあるときにシ
リンダ室23a〜23dと閉口するように形成されてい
る。
4dに形成されたスリット61aと、このスリット61
aとケーシング6の外部とを連通させる連通孔61b
と、この連通孔61bのケーシング6の外面側に接続さ
れる流入管61cとから構成されている。そして、スリ
ット61aは、回転シリンダ部材2が回転すると、各シ
リンダ室23a〜23dとそれぞれ連なるようになって
いる。即ち、流入口61は、回転シリンダ部材2の回転
軸心oからみて回転シリンダ部材2の回転にともない、
ピストン3,4が回転シリンダ部材2の略外周位置にあ
るときにシリンダ室23a〜23dを連通するように開
口し、回転シリンダ部材2の略中心位置にあるときにシ
リンダ室23a〜23dと閉口するように形成されてい
る。
【0054】また、流出口62は、大スペース64bの
内壁64dに形成されたスリット62aと、このスリッ
ト62aとケーシング6の外部とを連通させる連通孔6
2bと、この連通孔62bのケーシング6の外面側に接
続される流出管62cとから構成されている。そして、
スリット62aは、回転シリンダ部材2が回転すると、
各シリンダ室23a〜23dとそれぞれ連なるようにな
っている。即ち、流出口62は、回転シリンダ部材2の
回転軸心oからみて回転シリンダ部材2の回転にともな
い、ピストン3,4が回転シリンダ部材2の略中心位置
にあるときにシリンダ室23a〜23dを連通するよう
に開口し、回転シリンダ部材2の略外周位置にあるとき
にシリンダ室23a〜23dと閉口するように形成され
ている。
内壁64dに形成されたスリット62aと、このスリッ
ト62aとケーシング6の外部とを連通させる連通孔6
2bと、この連通孔62bのケーシング6の外面側に接
続される流出管62cとから構成されている。そして、
スリット62aは、回転シリンダ部材2が回転すると、
各シリンダ室23a〜23dとそれぞれ連なるようにな
っている。即ち、流出口62は、回転シリンダ部材2の
回転軸心oからみて回転シリンダ部材2の回転にともな
い、ピストン3,4が回転シリンダ部材2の略中心位置
にあるときにシリンダ室23a〜23dを連通するよう
に開口し、回転シリンダ部材2の略外周位置にあるとき
にシリンダ室23a〜23dと閉口するように形成され
ている。
【0055】流入口61と流出口62は、流体の流れに
対して流れ抵抗が小さくなるように形成されている。例
えば、流体がケーシング6内を方向転換せずにそのまま
直進できるように回転シリンダ部材2を挟んで対向する
直径上位置に流入口61と流出口62を形成している。
また、流入口61のスリット61aと流出口62のスリ
ット62aは、回転シリンダ部材2の回転方向に対して
広い範囲に形成されている。例えば、スリット61a
は、回転シリンダ部材2の回転方向に対して、ピストン
3,4を最も外側に移動させている状態のシリンダ室
(図2ではシリンダ室23d)を通過した位置から連通
孔61bが形成されている範囲に亘って形成されてい
る。また、スリット62aは、回転シリンダ部材2の回
転方向に対して、連通孔62bの始まる位置からピスト
ン3,4を最も外側に移動させている状態のシリンダ室
(図2ではシリンダ室63d)の直前の位置までの範囲
に亘って形成されている。さらに、流入口61の連通孔
61bと流出口62の連通孔62bは、各シリンダ室2
3a〜23dに比べて通路面積が十分大きくなってい
る。この様に、流入口61と流出口62が対向した位置
に形成され、しかもスリット61a,62が広い範囲に
形成され、且つ連通孔61bと62bは通路面積が大き
く形成されているので、流体の流れ抵抗は小さなものと
なる。
対して流れ抵抗が小さくなるように形成されている。例
えば、流体がケーシング6内を方向転換せずにそのまま
直進できるように回転シリンダ部材2を挟んで対向する
直径上位置に流入口61と流出口62を形成している。
また、流入口61のスリット61aと流出口62のスリ
ット62aは、回転シリンダ部材2の回転方向に対して
広い範囲に形成されている。例えば、スリット61a
は、回転シリンダ部材2の回転方向に対して、ピストン
3,4を最も外側に移動させている状態のシリンダ室
(図2ではシリンダ室23d)を通過した位置から連通
孔61bが形成されている範囲に亘って形成されてい
る。また、スリット62aは、回転シリンダ部材2の回
転方向に対して、連通孔62bの始まる位置からピスト
ン3,4を最も外側に移動させている状態のシリンダ室
(図2ではシリンダ室63d)の直前の位置までの範囲
に亘って形成されている。さらに、流入口61の連通孔
61bと流出口62の連通孔62bは、各シリンダ室2
3a〜23dに比べて通路面積が十分大きくなってい
る。この様に、流入口61と流出口62が対向した位置
に形成され、しかもスリット61a,62が広い範囲に
形成され、且つ連通孔61bと62bは通路面積が大き
く形成されているので、流体の流れ抵抗は小さなものと
なる。
【0056】流入口61のスリット61aと流出口62
のスリット62aは、図2に示すとおり、回転シリンダ
部材2の回転軸心oとピストン保持部材5の回転中心位
置Xとを通る線を挟んで線対称となるように形成されて
いる。スリット61aの図2下端側の位置は、回転軸心
oと回転中心位置Xとを通る線上の近傍まで形成され、
より詳細には、上記線上からピストン4(または3)の
幅の略半分、流入口2側によった位置となっている。ま
た、スリット61aの図2上端側の位置は、回転軸心o
と回転中心位置Xとを通る線上から時計回転方向に略1
35度回転させ、さらに、ピストン4(または3)の幅
の略半分、反時計回転方向に減じた位置となっている。
また、スリット61a,62aの流路断面積は、深さ方
向の値でコントロールできるので、流体抵抗が小さくな
るように設定してある。
のスリット62aは、図2に示すとおり、回転シリンダ
部材2の回転軸心oとピストン保持部材5の回転中心位
置Xとを通る線を挟んで線対称となるように形成されて
いる。スリット61aの図2下端側の位置は、回転軸心
oと回転中心位置Xとを通る線上の近傍まで形成され、
より詳細には、上記線上からピストン4(または3)の
幅の略半分、流入口2側によった位置となっている。ま
た、スリット61aの図2上端側の位置は、回転軸心o
と回転中心位置Xとを通る線上から時計回転方向に略1
35度回転させ、さらに、ピストン4(または3)の幅
の略半分、反時計回転方向に減じた位置となっている。
また、スリット61a,62aの流路断面積は、深さ方
向の値でコントロールできるので、流体抵抗が小さくな
るように設定してある。
【0057】この流体回転機1は、背圧逃がし手段を備
えている。背圧逃がし手段は、例えば、ピストン前後動
背圧逃がし手段12と、シリンダ側背圧逃がし手段13
と、ピストン保持部材側背圧逃がし手段14より構成さ
れている。
えている。背圧逃がし手段は、例えば、ピストン前後動
背圧逃がし手段12と、シリンダ側背圧逃がし手段13
と、ピストン保持部材側背圧逃がし手段14より構成さ
れている。
【0058】ピストン前後動背圧逃がし手段12は、例
えば空洞部22の底面の中央に形成された十字溝であ
る。このピストン前後動背圧逃がし手段としての十字溝
12は、ピストン3,4の長さよりも若干長く形成され
ており、図2に示すように、空洞部22にピストン3,
4が位置している場合であっても各シリンダ室23a〜
23dを連通することができる。このため、流体として
非圧縮性の液体を使用する場合であっても、ピストン
3,4が液圧によってロックされることはなく円滑な動
きを可能にしている。なお、十字溝12の通路断面積は
ピストン3,4の横断面積よりも十分小さくなってお
り、流入口61からシリンダ室23a〜23d内に流れ
込んだ流体の圧力は殆どピストン3,4に作用するの
で、流体回転機1としての効率を悪化させることはな
い。ただし、ピストン前後動背圧逃がし手段としての十
字溝12は、例えば流体として気体を使用する場合等に
は省略しても良い。
えば空洞部22の底面の中央に形成された十字溝であ
る。このピストン前後動背圧逃がし手段としての十字溝
12は、ピストン3,4の長さよりも若干長く形成され
ており、図2に示すように、空洞部22にピストン3,
4が位置している場合であっても各シリンダ室23a〜
23dを連通することができる。このため、流体として
非圧縮性の液体を使用する場合であっても、ピストン
3,4が液圧によってロックされることはなく円滑な動
きを可能にしている。なお、十字溝12の通路断面積は
ピストン3,4の横断面積よりも十分小さくなってお
り、流入口61からシリンダ室23a〜23d内に流れ
込んだ流体の圧力は殆どピストン3,4に作用するの
で、流体回転機1としての効率を悪化させることはな
い。ただし、ピストン前後動背圧逃がし手段としての十
字溝12は、例えば流体として気体を使用する場合等に
は省略しても良い。
【0059】シリンダ側背圧逃がし手段13は、流体回
転機1の作動中に回転シリンダ部材2と下ケース64の
間に発生する背圧を逃がして回転シリンダ部材2等の回
転を円滑にする為のもので、例えば4つの台部25を貫
通する孔13(図2)である。ただし、シリンダ側背圧
逃がし手段としては台部25を貫通する孔13に限るも
のではなく、例えば図5及び図27に示すように、回転
シリンダ部材2の外周面に形成された溝13でも良く、
又は図6(A)(B)に示すように、下ケース64の内
壁64dに形成された溝13でも良い。これら3タイプ
のシリンダ側背圧逃がし手段13では、回転シリンダ部
材2の両側の圧力を均一にすることで背圧を逃がす構造
であり、流体がケーシング6の外に漏れるのを防止する
ことができる。また、流体がケーシング6の外に漏れる
のを許容できる場合には、例えば図7(A)(B)に示
すように、シリンダ側背圧逃がし手段として下ケース6
4に貫通孔13を形成し、背圧をケーシング6の外に逃
がすようにしても良い。
転機1の作動中に回転シリンダ部材2と下ケース64の
間に発生する背圧を逃がして回転シリンダ部材2等の回
転を円滑にする為のもので、例えば4つの台部25を貫
通する孔13(図2)である。ただし、シリンダ側背圧
逃がし手段としては台部25を貫通する孔13に限るも
のではなく、例えば図5及び図27に示すように、回転
シリンダ部材2の外周面に形成された溝13でも良く、
又は図6(A)(B)に示すように、下ケース64の内
壁64dに形成された溝13でも良い。これら3タイプ
のシリンダ側背圧逃がし手段13では、回転シリンダ部
材2の両側の圧力を均一にすることで背圧を逃がす構造
であり、流体がケーシング6の外に漏れるのを防止する
ことができる。また、流体がケーシング6の外に漏れる
のを許容できる場合には、例えば図7(A)(B)に示
すように、シリンダ側背圧逃がし手段として下ケース6
4に貫通孔13を形成し、背圧をケーシング6の外に逃
がすようにしても良い。
【0060】ピストン保持部材側背圧逃がし手段14
は、流体回転機1の作動中にピストン保持部材5と上ケ
ース63の間に発生する背圧を逃がしてピストン保持部
材5の回転を円滑にする為のもので、例えばピストン保
持部材5を貫通する孔14(図2)である。ただし、ピ
ストン保持部材側背圧逃がし手段としてはピストン保持
部材5を貫通する孔14に限るものではなく、例えば図
5及び図27に示すように、ピストン保持部材5の外周
面に形成された溝14でも良く、又は図6(A)(B)
に示すように、上ケース63の内周面に形成された溝1
4でも良い。これら3タイプのピストン保持部材側背圧
逃がし手段14では、ピストン保持部材5の両側の圧力
を均一にすることで背圧を逃がす構造であり、流体がケ
ーシング6の外に漏れるのを防止することができる。ま
た、流体がケーシング6の外に漏れるのを許容できる場
合には、例えば図7(A)(B)に示すように、ピスト
ン保持部材側背圧逃がし手段として上ケース63に貫通
孔14を形成し、背圧をケーシング6の外に逃がすよう
にしても良い。
は、流体回転機1の作動中にピストン保持部材5と上ケ
ース63の間に発生する背圧を逃がしてピストン保持部
材5の回転を円滑にする為のもので、例えばピストン保
持部材5を貫通する孔14(図2)である。ただし、ピ
ストン保持部材側背圧逃がし手段としてはピストン保持
部材5を貫通する孔14に限るものではなく、例えば図
5及び図27に示すように、ピストン保持部材5の外周
面に形成された溝14でも良く、又は図6(A)(B)
に示すように、上ケース63の内周面に形成された溝1
4でも良い。これら3タイプのピストン保持部材側背圧
逃がし手段14では、ピストン保持部材5の両側の圧力
を均一にすることで背圧を逃がす構造であり、流体がケ
ーシング6の外に漏れるのを防止することができる。ま
た、流体がケーシング6の外に漏れるのを許容できる場
合には、例えば図7(A)(B)に示すように、ピスト
ン保持部材側背圧逃がし手段として上ケース63に貫通
孔14を形成し、背圧をケーシング6の外に逃がすよう
にしても良い。
【0061】また、流体回転機1は、潤滑剤循環機構1
5を備えている。この潤滑剤循環機構15は、例えば図
9に示すように、潤滑剤タンク16と、回転シリンダ部
材2の背面に連通し、この潤滑剤タンク16からケーシ
ング6内に潤滑剤を導く潤滑剤流入通路17と、ピスト
ン保持部材5の背面側に連通し、この潤滑剤タンク16
に潤滑剤を導く潤滑剤流出通路18を備えて構成されて
いる。潤滑剤流入通路17の途中には、図示しないフィ
ルタが設けられている。なお、潤滑剤としては、潤滑オ
イル、潤滑グリス、水、気体、その他流体等、潤滑性を
有するものであれば良い。
5を備えている。この潤滑剤循環機構15は、例えば図
9に示すように、潤滑剤タンク16と、回転シリンダ部
材2の背面に連通し、この潤滑剤タンク16からケーシ
ング6内に潤滑剤を導く潤滑剤流入通路17と、ピスト
ン保持部材5の背面側に連通し、この潤滑剤タンク16
に潤滑剤を導く潤滑剤流出通路18を備えて構成されて
いる。潤滑剤流入通路17の途中には、図示しないフィ
ルタが設けられている。なお、潤滑剤としては、潤滑オ
イル、潤滑グリス、水、気体、その他流体等、潤滑性を
有するものであれば良い。
【0062】潤滑剤流入通路17は、上ケース63に設
けられたポート19に接続されている。このポート19
から上ケース63内に導かれた潤滑剤は、ケーシング6
内の各部材の隙間やシリンダ側背圧逃がし手段13,ピ
ストン保持部材側背圧逃がし手段14等を伝わって摺動
面を潤滑する。そして、下ケース64に設けられたポー
ト20から潤滑剤流出通路18へと流出し、潤滑剤タン
ク16へと循環される。この潤滑剤は、回転シリンダ部
材2やピストン保持部材5の回転によって生じる圧力差
を利用して、潤滑剤タンク16→潤滑剤流入通路17→
ケーシング6内→潤滑剤流出通路18→潤滑剤タンク1
6へと循環する。
けられたポート19に接続されている。このポート19
から上ケース63内に導かれた潤滑剤は、ケーシング6
内の各部材の隙間やシリンダ側背圧逃がし手段13,ピ
ストン保持部材側背圧逃がし手段14等を伝わって摺動
面を潤滑する。そして、下ケース64に設けられたポー
ト20から潤滑剤流出通路18へと流出し、潤滑剤タン
ク16へと循環される。この潤滑剤は、回転シリンダ部
材2やピストン保持部材5の回転によって生じる圧力差
を利用して、潤滑剤タンク16→潤滑剤流入通路17→
ケーシング6内→潤滑剤流出通路18→潤滑剤タンク1
6へと循環する。
【0063】上述したように構成された流体回転機1
は、流体の圧力によって回転する。すなわち、流入口6
1に流体が供給されると、ピストン保持部材5や回転シ
リンダ部材2等が回転運動を行い、出力軸21から回転
力を取り出すことができる。
は、流体の圧力によって回転する。すなわち、流入口6
1に流体が供給されると、ピストン保持部材5や回転シ
リンダ部材2等が回転運動を行い、出力軸21から回転
力を取り出すことができる。
【0064】流体回転機1の動作について、図8(A)
〜(F)を用いて説明する。なお、図8(A)〜(F)
は、回転シリンダ部材2の回転角にして15度おきに示
したものである。
〜(F)を用いて説明する。なお、図8(A)〜(F)
は、回転シリンダ部材2の回転角にして15度おきに示
したものである。
【0065】まず、図8(A)の状態では、シリンダ室
23a,23b内を見かけ上往復動するピストン3は、
回転シリンダ部材2の空洞部22に位置している。この
位置では、ピストン3はシリンダ室23a,23bに同
時に係合している。一方、シリンダ室23c,23d内
を見かけ上往復動するピストン4は、回転シリンダ部材
2のシリンダ室23d内の最外周端部まで進出した(押
し進められた)状態となっている。
23a,23b内を見かけ上往復動するピストン3は、
回転シリンダ部材2の空洞部22に位置している。この
位置では、ピストン3はシリンダ室23a,23bに同
時に係合している。一方、シリンダ室23c,23d内
を見かけ上往復動するピストン4は、回転シリンダ部材
2のシリンダ室23d内の最外周端部まで進出した(押
し進められた)状態となっている。
【0066】この状態では、シリンダ室23bは流入口
61のスリット61aに対向しており、シリンダ室23
aは流出口62のスリット62aに対向している。ま
た、シリンダ室23c,23dは、スリット61aとス
リット62aの間、即ちスリット61a,62aが形成
されていない位置に対向している。
61のスリット61aに対向しており、シリンダ室23
aは流出口62のスリット62aに対向している。ま
た、シリンダ室23c,23dは、スリット61aとス
リット62aの間、即ちスリット61a,62aが形成
されていない位置に対向している。
【0067】この状態で、流入口61から流体がシリン
ダ室23bに流入すると、この流体の圧力によってピス
トン3がシリンダ室23aに向けて押し進められる。自
転中心位置X1は回転中心位置Xに対してずれているこ
とから、ピストン3が進む力はピストン3を保持するピ
ストン保持部材5を回転させる力となり、ピストン保持
部材5を回転中心位置Xまわりに回転させる。この結
果、ピストン3は回転中心位置Xまわりに回転するの
で、回転シリンダ部材2を回転軸心oまわりに回転させ
る。
ダ室23bに流入すると、この流体の圧力によってピス
トン3がシリンダ室23aに向けて押し進められる。自
転中心位置X1は回転中心位置Xに対してずれているこ
とから、ピストン3が進む力はピストン3を保持するピ
ストン保持部材5を回転させる力となり、ピストン保持
部材5を回転中心位置Xまわりに回転させる。この結
果、ピストン3は回転中心位置Xまわりに回転するの
で、回転シリンダ部材2を回転軸心oまわりに回転させ
る。
【0068】ピストン3は、シリンダ室23a内の流体
を流出口62から排出しながら、流入口61からシリン
ダ室23bに流入した流体の圧力で押し進められる。一
方、ピストン保持部材5の回転に伴い、図8(B)に示
すように、シリンダ室23d内のピストン4は空洞部2
2に向けて引き戻されることになるが、この時、ピスト
ン3,4間の流体は十字溝12を通ってシリンダ室23
dから他のシリンダ室23a〜23cに流出し、また、
ピストン保持部材5の回転によってシリンダ室23dが
流入口61のスリット61aにオーバーラップ(対向)
し始めるので、流入口61からシリンダ室23dへと流
体が流入し始める。すなわち、流体の圧力によってピス
トン3,4の動きが妨げられる(液圧ロックされる)こ
とはなく、ピストン3,4はスムーズに動き、ピストン
保持部材5及び回転シリンダ部材2はスムーズに回転す
る。
を流出口62から排出しながら、流入口61からシリン
ダ室23bに流入した流体の圧力で押し進められる。一
方、ピストン保持部材5の回転に伴い、図8(B)に示
すように、シリンダ室23d内のピストン4は空洞部2
2に向けて引き戻されることになるが、この時、ピスト
ン3,4間の流体は十字溝12を通ってシリンダ室23
dから他のシリンダ室23a〜23cに流出し、また、
ピストン保持部材5の回転によってシリンダ室23dが
流入口61のスリット61aにオーバーラップ(対向)
し始めるので、流入口61からシリンダ室23dへと流
体が流入し始める。すなわち、流体の圧力によってピス
トン3,4の動きが妨げられる(液圧ロックされる)こ
とはなく、ピストン3,4はスムーズに動き、ピストン
保持部材5及び回転シリンダ部材2はスムーズに回転す
る。
【0069】そして、流入口61から流入した液体はシ
リンダ室23bとシリンダ室23dに流入し、ピストン
3,4を押し進めることでピストン保持部材5及び回転
シリンダ部材2を回転させ続ける。より具体的には、ピ
ストン3は、流入口61のスリット61aからの流体圧
力により回転シリンダ部材2の回転軸心oの位置から外
周へ進み、連通孔62b側のシリンダ室23aの流体を
押し出そうとする。
リンダ室23bとシリンダ室23dに流入し、ピストン
3,4を押し進めることでピストン保持部材5及び回転
シリンダ部材2を回転させ続ける。より具体的には、ピ
ストン3は、流入口61のスリット61aからの流体圧
力により回転シリンダ部材2の回転軸心oの位置から外
周へ進み、連通孔62b側のシリンダ室23aの流体を
押し出そうとする。
【0070】また、流体圧力がピストン3を押すことに
より、ピストン保持部材5の回転力となる。
より、ピストン保持部材5の回転力となる。
【0071】一方、この流体圧力は、ピストン4には大
きく作用していない。即ち、ピストン4は、回転シリン
ダ部材2の回転軸心oに向かうとするが、ピストン4の
前後は共にスリット61aにつながっており、等圧状態
であるスリット61aの図示上側の開口溝からの流入流
体が回転力を与えている(図8(C))。この状態で
は、シリンダ室23bとシリンダ室23dが流入口61
のスリット61aにオーバーラップしているが、ピスト
ン保持部材5及び回転シリンダ部材2が更に回転して図
8(D)の位置に達すると、流入口61のスリット61
aにオーバーラップしているシリンダ室はシリンダ室2
3dのみとなり、以降、流体の圧力はピストン4に作用
する。即ち、流体圧力がピストン4を押し、ピストン4
がシリンダ室23b,23c、空洞部22の流体を押
し、ピストン3が押されることとなり、回転力が継続す
る。換言すれば、流体の圧力を受けるピストンがピスト
ン3からピストン4へと移り、ピストン保持部材5及び
回転シリンダ部材2は回転し続ける。
きく作用していない。即ち、ピストン4は、回転シリン
ダ部材2の回転軸心oに向かうとするが、ピストン4の
前後は共にスリット61aにつながっており、等圧状態
であるスリット61aの図示上側の開口溝からの流入流
体が回転力を与えている(図8(C))。この状態で
は、シリンダ室23bとシリンダ室23dが流入口61
のスリット61aにオーバーラップしているが、ピスト
ン保持部材5及び回転シリンダ部材2が更に回転して図
8(D)の位置に達すると、流入口61のスリット61
aにオーバーラップしているシリンダ室はシリンダ室2
3dのみとなり、以降、流体の圧力はピストン4に作用
する。即ち、流体圧力がピストン4を押し、ピストン4
がシリンダ室23b,23c、空洞部22の流体を押
し、ピストン3が押されることとなり、回転力が継続す
る。換言すれば、流体の圧力を受けるピストンがピスト
ン3からピストン4へと移り、ピストン保持部材5及び
回転シリンダ部材2は回転し続ける。
【0072】一方、この状態では、流出口62のスリッ
ト62aにオーバーラップしているシリンダ室はシリン
ダ室23aのみであり、シリンダ室23a内の流体が流
出口62から排出されているが、ピストン保持部材5及
び回転シリンダ部材2が更に回転して図8(E)の位置
に達すると、シリンダ室23cも流出口62のスリット
62aにオーバーラップするようになり、スリット61
aからの流体圧力は、ピストン4が受け、ピストン保持
部材5に回転を与え、シリンダ室23a内の流体とシリ
ンダ室23c内の流体を流出口62から排出しながらピ
ストン保持部材5及び回転シリンダ部材2は回転する
(図8(F))。
ト62aにオーバーラップしているシリンダ室はシリン
ダ室23aのみであり、シリンダ室23a内の流体が流
出口62から排出されているが、ピストン保持部材5及
び回転シリンダ部材2が更に回転して図8(E)の位置
に達すると、シリンダ室23cも流出口62のスリット
62aにオーバーラップするようになり、スリット61
aからの流体圧力は、ピストン4が受け、ピストン保持
部材5に回転を与え、シリンダ室23a内の流体とシリ
ンダ室23c内の流体を流出口62から排出しながらピ
ストン保持部材5及び回転シリンダ部材2は回転する
(図8(F))。
【0073】そして、以降、流入口61のスリット61
aと流出口62のスリット62aに対するシリンダ室の
位置関係がシリンダ室23b→シリンダ室23d→シリ
ンダ室23a→シリンダ室23c→シリンダ室23bへ
と順番に変化し、また、流体の圧力を主に受けるピスト
ンがピストン3→ピストン4→ピストン3へと交互に変
化することで、ピストン保持部材5及び回転シリンダ部
材2が回転し続ける。したがって、出力軸21から回転
力が連続して出力される。すなわち、流体モータとして
機能する。
aと流出口62のスリット62aに対するシリンダ室の
位置関係がシリンダ室23b→シリンダ室23d→シリ
ンダ室23a→シリンダ室23c→シリンダ室23bへ
と順番に変化し、また、流体の圧力を主に受けるピスト
ンがピストン3→ピストン4→ピストン3へと交互に変
化することで、ピストン保持部材5及び回転シリンダ部
材2が回転し続ける。したがって、出力軸21から回転
力が連続して出力される。すなわち、流体モータとして
機能する。
【0074】この流体回転機1では、ピストン3,4が
シリンダ室23a〜23dの外側位置から空洞部22に
向けて引き戻される場合、即ちシリンダ室23a〜23
d内の容積が増加する場合には、シリンダ室23a〜2
3dは流入口61のスリット61aにオーバーラップし
ている。また、ピストン3,4が空洞部22からシリン
ダ室23a〜23dの外側位置に向けて押し進められる
場合、即ちシリンダ室23a〜23d内の容積が減少す
る場合には、シリンダ室23a〜23dは流出口62の
スリット62aにオーバーラップしている。このため、
ピストン3,4はスムーズに移動する。また、上述した
ように、流入口61と流出口62は対向した位置に形成
されており、しかもスリット61a,62aが広い範囲
に形成され、且つ連通孔61bと62bは通路面積が大
きく形成されているので、流体の流れ抵抗は小さなもの
となる。これらの結果、流体の圧力が効率よく回転シリ
ンダ部材2即ち出力軸21の回転力に変換されることに
なり、効率の良い流体回転機1となる。
シリンダ室23a〜23dの外側位置から空洞部22に
向けて引き戻される場合、即ちシリンダ室23a〜23
d内の容積が増加する場合には、シリンダ室23a〜2
3dは流入口61のスリット61aにオーバーラップし
ている。また、ピストン3,4が空洞部22からシリン
ダ室23a〜23dの外側位置に向けて押し進められる
場合、即ちシリンダ室23a〜23d内の容積が減少す
る場合には、シリンダ室23a〜23dは流出口62の
スリット62aにオーバーラップしている。このため、
ピストン3,4はスムーズに移動する。また、上述した
ように、流入口61と流出口62は対向した位置に形成
されており、しかもスリット61a,62aが広い範囲
に形成され、且つ連通孔61bと62bは通路面積が大
きく形成されているので、流体の流れ抵抗は小さなもの
となる。これらの結果、流体の圧力が効率よく回転シリ
ンダ部材2即ち出力軸21の回転力に変換されることに
なり、効率の良い流体回転機1となる。
【0075】この流体回転機1では、ピストン3,4の
周回回転運動、すなわち、回転中心位置Xを中心とした
ピストン保持部材5の回転運動は、回転シリンダ部材2
の回転軸心oを中心とする回転角速度の2倍の角速度回
転運動となる。これは、ピストン3,4の回転半径が、
図2に示すように回転シリンダ部材2のピッチ円Z回転
半径の1/2となっており、ピストン3,4の回転運動
は、回転シリンダ部材2の回転運動に対して円サイクロ
イド運動となっているためである。なお、ピストン3,
4の自転、すなわち保持軸52,53を各々回転中心と
する回転も、回転シリンダ部材2と同じ角速度回転運動
となる。
周回回転運動、すなわち、回転中心位置Xを中心とした
ピストン保持部材5の回転運動は、回転シリンダ部材2
の回転軸心oを中心とする回転角速度の2倍の角速度回
転運動となる。これは、ピストン3,4の回転半径が、
図2に示すように回転シリンダ部材2のピッチ円Z回転
半径の1/2となっており、ピストン3,4の回転運動
は、回転シリンダ部材2の回転運動に対して円サイクロ
イド運動となっているためである。なお、ピストン3,
4の自転、すなわち保持軸52,53を各々回転中心と
する回転も、回転シリンダ部材2と同じ角速度回転運動
となる。
【0076】また、ピストン3は、回転シリンダ部材2
が1回転する間にシリンダ室23a,23b間を1往復
するようになっており、ピストン3の往復動作数と回転
シリンダ部材2の回転数とが1:1の関係になってい
る。また、ピストン4も同様に、回転シリンダ部材2が
1回転する間にシリンダ室23c,23d間を1往復す
るようになっており、ピストン4の往復動作数と回転シ
リンダ部材2の回転数とが1:1の関係になっている。
すなわち、回転シリンダ部材2の回転数対ピストン保持
部材5の回転数対ピストン3,4のシリンダ室23a〜
23d及び空洞部22を往復する動作数の比が、1:
2:1となっている。
が1回転する間にシリンダ室23a,23b間を1往復
するようになっており、ピストン3の往復動作数と回転
シリンダ部材2の回転数とが1:1の関係になってい
る。また、ピストン4も同様に、回転シリンダ部材2が
1回転する間にシリンダ室23c,23d間を1往復す
るようになっており、ピストン4の往復動作数と回転シ
リンダ部材2の回転数とが1:1の関係になっている。
すなわち、回転シリンダ部材2の回転数対ピストン保持
部材5の回転数対ピストン3,4のシリンダ室23a〜
23d及び空洞部22を往復する動作数の比が、1:
2:1となっている。
【0077】また、上述したように、ピストン3,4の
横断面形状とシリンダ室23a〜23dの横断面形状を
一致させているので、流体回転機1が組み付けられる
と、シリンダ室23a〜23dに対してピストン3,4
の上面,両側面,底面はピストン3,4の全長に亘って
面接触することになり、シリンダ室23a〜23dとピ
ストン3,4の間の気密性・液密性が確保される。すな
わち、流体の漏れをより確実に防止することができ、効
率の良い流体回転機とすることができる。
横断面形状とシリンダ室23a〜23dの横断面形状を
一致させているので、流体回転機1が組み付けられる
と、シリンダ室23a〜23dに対してピストン3,4
の上面,両側面,底面はピストン3,4の全長に亘って
面接触することになり、シリンダ室23a〜23dとピ
ストン3,4の間の気密性・液密性が確保される。すな
わち、流体の漏れをより確実に防止することができ、効
率の良い流体回転機とすることができる。
【0078】次に、この流体回転機1を使用した流体発
電機について説明する。図10〜図16に、この流体発
電機70の一例を示す。この流体発電機70では、流体
回転機1の出力側に発電機構を接続し、これらをケーシ
ング6内に収容したものである。発電機構は、回転側の
要素としてのヨーク73及びマグネット74と、固定側
の要素としてのステータコア76,巻き線77及びホル
ダ78を備えて構成されている。
電機について説明する。図10〜図16に、この流体発
電機70の一例を示す。この流体発電機70では、流体
回転機1の出力側に発電機構を接続し、これらをケーシ
ング6内に収容したものである。発電機構は、回転側の
要素としてのヨーク73及びマグネット74と、固定側
の要素としてのステータコア76,巻き線77及びホル
ダ78を備えて構成されている。
【0079】すなわち、回転シリンダ部材2に円筒部7
2を一体に成形し、円筒部72にヨーク73とマグネッ
ト74を接着固定している。回転シリンダ部材2は、ス
ラスト方向の荷重とラジアル方向の荷重を同時に受ける
軸受け部材であるベアリング75を介して下ケース64
に回転自在に支持されている。一方、マグネット74に
対向するステータコア76および巻き線77は、下ケー
ス64に取り付けられたホルダ78に設置されている。
2を一体に成形し、円筒部72にヨーク73とマグネッ
ト74を接着固定している。回転シリンダ部材2は、ス
ラスト方向の荷重とラジアル方向の荷重を同時に受ける
軸受け部材であるベアリング75を介して下ケース64
に回転自在に支持されている。一方、マグネット74に
対向するステータコア76および巻き線77は、下ケー
ス64に取り付けられたホルダ78に設置されている。
【0080】なお、本実施形態では、図28に示すよう
に、ステータコア76の突極の中心とマグネット74の
磁極(N極またはS極)の中心位置とシリンダ室23a
〜23dになる溝位置とは略一致させている。これは、
機動性をよくするためであり、シリンダ室23a〜23
dが停止すると最大トルクを発生し起動し易くすること
ができる。しかし、使用上問題ない範囲であれば、上記
位置関係に固執することはない。
に、ステータコア76の突極の中心とマグネット74の
磁極(N極またはS極)の中心位置とシリンダ室23a
〜23dになる溝位置とは略一致させている。これは、
機動性をよくするためであり、シリンダ室23a〜23
dが停止すると最大トルクを発生し起動し易くすること
ができる。しかし、使用上問題ない範囲であれば、上記
位置関係に固執することはない。
【0081】ピストン保持部材5は、スラスト方向の荷
重とラジアル方向の荷重を同時に受ける軸受け部材であ
るベアリング79を介して上ケース63に支持されてい
る。上ケース63は下ケース64に対してねじ止めされ
ており、これらの間はOリング80によってシールされ
ている。なお、ケーシング6、ピストン3,4、ピスト
ン保持部材5、回転シリンダ部材2等は、肉抜きされ形
状の安定化、軽量化が図られている。
重とラジアル方向の荷重を同時に受ける軸受け部材であ
るベアリング79を介して上ケース63に支持されてい
る。上ケース63は下ケース64に対してねじ止めされ
ており、これらの間はOリング80によってシールされ
ている。なお、ケーシング6、ピストン3,4、ピスト
ン保持部材5、回転シリンダ部材2等は、肉抜きされ形
状の安定化、軽量化が図られている。
【0082】この流体発電機70の流入口61に流体が
供給されると、図8に示す作動原理と同様の原理で回転
シリンダ部材2が回転し、それに固定されているマグネ
ット74がステータコア76に巻かれている巻き線77
に対して回転する。したがって、巻き線77に電流が生
じて発電が行われる。この流体発電機70では、内側の
ステータコア76、巻き線77を中心として、その周囲
にマグネット74を配置しているので、発電効率が良好
になる。
供給されると、図8に示す作動原理と同様の原理で回転
シリンダ部材2が回転し、それに固定されているマグネ
ット74がステータコア76に巻かれている巻き線77
に対して回転する。したがって、巻き線77に電流が生
じて発電が行われる。この流体発電機70では、内側の
ステータコア76、巻き線77を中心として、その周囲
にマグネット74を配置しているので、発電効率が良好
になる。
【0083】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0084】例えば、上述の流出口62を流体の流入口
とし、流入口61を流体の流出口として用いることで、
出力軸21から逆回転の出力を得ることができる。
とし、流入口61を流体の流出口として用いることで、
出力軸21から逆回転の出力を得ることができる。
【0085】また、上述の各実施の形態では、ピストン
3,4の横断面形状と各シリンダ室23a〜23dの横
断面形状を一致させることでピストン3,4の周囲から
流体が漏れるのを防止する構成となっているが、これに
加え各ピストン3,4と各シリンダ室23a〜23dと
の間、すなわち対向面部分を磁性流体や粘性グリス等で
埋めるようにしてもよい。なお、磁性流体で埋める場合
は、各ピストン3,4内部に、磁性流体を隙間部分に保
持する保持手段としてのマグネットを備えるようにした
り、シリンダ室23a〜23dを区切る扇状の台部25
中にマグネットを埋め込むようにしたり、またその両者
にマグネットを備えるようにするのが好ましい。
3,4の横断面形状と各シリンダ室23a〜23dの横
断面形状を一致させることでピストン3,4の周囲から
流体が漏れるのを防止する構成となっているが、これに
加え各ピストン3,4と各シリンダ室23a〜23dと
の間、すなわち対向面部分を磁性流体や粘性グリス等で
埋めるようにしてもよい。なお、磁性流体で埋める場合
は、各ピストン3,4内部に、磁性流体を隙間部分に保
持する保持手段としてのマグネットを備えるようにした
り、シリンダ室23a〜23dを区切る扇状の台部25
中にマグネットを埋め込むようにしたり、またその両者
にマグネットを備えるようにするのが好ましい。
【0086】また、ピストン3,4の形状やシリンダ室
23a〜23dの横断面形状は、図4に示したものに限
るものではなく、例えば図17〜図21に示す異形状の
横断面形状を有するものであっても良く、また、図22
に示すものであっても良い。さらに、その他の形状であ
っても良い。
23a〜23dの横断面形状は、図4に示したものに限
るものではなく、例えば図17〜図21に示す異形状の
横断面形状を有するものであっても良く、また、図22
に示すものであっても良い。さらに、その他の形状であ
っても良い。
【0087】また、上述の説明では、回転シリンダ部材
2の回転軸を出力軸21としていたが、図23に示すよ
うに、ピストン保持部材5の回転軸である支軸51をケ
ーシング6から突出させてこれを出力軸としても良く、
または図24に示すように、回転シリンダ部材2の回転
軸を出力軸21とすると共にピストン保持部材5側の支
軸51を出力軸としても良い。即ち、回転シリンダ部材
2とピストン保持部材5のうち少なくとも一方の回転を
出力すれば良い。なお、図23及び図24は、図1と同
位置の断面を示したものであり、流入口や流出口等の図
示を省略してある。
2の回転軸を出力軸21としていたが、図23に示すよ
うに、ピストン保持部材5の回転軸である支軸51をケ
ーシング6から突出させてこれを出力軸としても良く、
または図24に示すように、回転シリンダ部材2の回転
軸を出力軸21とすると共にピストン保持部材5側の支
軸51を出力軸としても良い。即ち、回転シリンダ部材
2とピストン保持部材5のうち少なくとも一方の回転を
出力すれば良い。なお、図23及び図24は、図1と同
位置の断面を示したものであり、流入口や流出口等の図
示を省略してある。
【0088】また、上述の説明では、転がり軸受け部材
7a,7bを使用して回転シリンダ部材2を支持してい
たが、滑り軸受け部材を使用して回転シリンダ部材2を
支持するようにしても良い。また、転がり軸受け部材8
a,8bを使用してピストン保持部材5を支持していた
が、滑り軸受け部材を使用してピストン保持部材5を支
持するようにしても良い。
7a,7bを使用して回転シリンダ部材2を支持してい
たが、滑り軸受け部材を使用して回転シリンダ部材2を
支持するようにしても良い。また、転がり軸受け部材8
a,8bを使用してピストン保持部材5を支持していた
が、滑り軸受け部材を使用してピストン保持部材5を支
持するようにしても良い。
【0089】さらに、上述の説明では、ケーシング6の
回転シリンダ部材2の外周面の対向する位置にそれぞれ
流入口61及び流出口62を設け、ケーシング6内を直
進するように流体を流すようにしていたが、必ずしもこ
れに限るものではなく、流入口61と流出口62の一方
又は両方を回転シリンダ部材2の上下方向位置に設けて
連通するようにしても良い。
回転シリンダ部材2の外周面の対向する位置にそれぞれ
流入口61及び流出口62を設け、ケーシング6内を直
進するように流体を流すようにしていたが、必ずしもこ
れに限るものではなく、流入口61と流出口62の一方
又は両方を回転シリンダ部材2の上下方向位置に設けて
連通するようにしても良い。
【0090】また、上述の説明では、シリンダ室の数を
4つ,ピストンの数を2つとしていたが、必ずしもこの
数の組み合わせに限るものではない。例えば、シリンダ
室の数を6つ,ピストンの数を3としてもよい。この場
合の作動原理を、図25に基づいて簡単に説明する。
4つ,ピストンの数を2つとしていたが、必ずしもこの
数の組み合わせに限るものではない。例えば、シリンダ
室の数を6つ,ピストンの数を3としてもよい。この場
合の作動原理を、図25に基づいて簡単に説明する。
【0091】図25の例では、ケーシング6内に6つの
シリンダ室23a〜23fと6つの扇状の台部25を備
えた回転シリンダ部材2が回転自在に配置されている。
そして、回転シリンダ部材2の偏心位置には、ピストン
保持部材5が回転自在に配置され、このピストン保持部
材5には、3つのピストン3A,3B,3Cが回転自在
に保持されている。なお、上述の場合と同様に、この流
体回転機1のケーシング6内に配置された回転シリンダ
部材2とピストン保持部材5の回転の比率は、ピストン
保持部材5の回転数が2に対して回転シリンダ部材2の
回転数が1であり、ピストン3A,3B,3Cのシリン
ダ室23a〜23f内の往復回数は1である。
シリンダ室23a〜23fと6つの扇状の台部25を備
えた回転シリンダ部材2が回転自在に配置されている。
そして、回転シリンダ部材2の偏心位置には、ピストン
保持部材5が回転自在に配置され、このピストン保持部
材5には、3つのピストン3A,3B,3Cが回転自在
に保持されている。なお、上述の場合と同様に、この流
体回転機1のケーシング6内に配置された回転シリンダ
部材2とピストン保持部材5の回転の比率は、ピストン
保持部材5の回転数が2に対して回転シリンダ部材2の
回転数が1であり、ピストン3A,3B,3Cのシリン
ダ室23a〜23f内の往復回数は1である。
【0092】この例でも図8の場合と同様に、ピストン
保持部材5の回転により各ピストン3A〜3Cが図中時
計回り方向に回転すると、この動作に伴い回転シリンダ
部材2も同方向に回転するようになっている。これによ
り、ピストン3Aがシリンダ室23a,23b間を、ピ
ストン3Bがシリンダ室23c,23d間を、ピストン
3Cがシリンダ室23e,23f間を、それぞれ空洞部
22を横切りながら見た目上の往復運動するようになっ
ている。
保持部材5の回転により各ピストン3A〜3Cが図中時
計回り方向に回転すると、この動作に伴い回転シリンダ
部材2も同方向に回転するようになっている。これによ
り、ピストン3Aがシリンダ室23a,23b間を、ピ
ストン3Bがシリンダ室23c,23d間を、ピストン
3Cがシリンダ室23e,23f間を、それぞれ空洞部
22を横切りながら見た目上の往復運動するようになっ
ている。
【0093】なお、各ピストン3A〜3Cの長手方向の
寸法は、空洞部22を横切る際に、空洞部22の両側の
シリンダ室の内壁双方に係合することが可能なものとな
っている。したがって、各ピストン3A〜3Cは、空洞
部22を横切る際には両側のシリンダ室に同時に接触す
ることとなる。なお、各ピストン3A〜3Cは、空洞部
22を横切る際に互いに他のピストン3A〜3Cにぶつ
かり合わないように設計されているのは勿論である。こ
れにより、図25の例では、各ピストン3A〜3Cが常
時いずれかのシリンダ室にガイドされながら回転移動
し、その結果各ピストン3A〜3Cが各シリンダ室23
a〜23f内に確実に出入りし、流体の圧力によって図
示しない出力軸を回転させるモータ動作を行うこととな
る。なお、作動流体が非圧縮性流体の場合は、シリンダ
室23a〜23dが交差する空洞部22には、図示して
いないが、*字形状の溝を形成することもある。即ち、
ピストン前後動背圧逃がし手段として、空洞部22に図
示しない6等方に放射した形状の溝を設けるようにして
も良い。
寸法は、空洞部22を横切る際に、空洞部22の両側の
シリンダ室の内壁双方に係合することが可能なものとな
っている。したがって、各ピストン3A〜3Cは、空洞
部22を横切る際には両側のシリンダ室に同時に接触す
ることとなる。なお、各ピストン3A〜3Cは、空洞部
22を横切る際に互いに他のピストン3A〜3Cにぶつ
かり合わないように設計されているのは勿論である。こ
れにより、図25の例では、各ピストン3A〜3Cが常
時いずれかのシリンダ室にガイドされながら回転移動
し、その結果各ピストン3A〜3Cが各シリンダ室23
a〜23f内に確実に出入りし、流体の圧力によって図
示しない出力軸を回転させるモータ動作を行うこととな
る。なお、作動流体が非圧縮性流体の場合は、シリンダ
室23a〜23dが交差する空洞部22には、図示して
いないが、*字形状の溝を形成することもある。即ち、
ピストン前後動背圧逃がし手段として、空洞部22に図
示しない6等方に放射した形状の溝を設けるようにして
も良い。
【0094】なお、図25に示すような6つのシリンダ
室23a〜23f及び3つのピストン3A〜3Cを有す
るタイプの流体回転機1は、トルク変動が少ないものと
なる。また、シリンダ室の数及びピストンの数は、上述
したものに限らず、シリンダ室の数を偶数としかつピス
トンの数をシリンダ室の数の半分で構成すれば、シリン
ダ室の数を2つとしたりあるいは8個以上としても良
い。即ち、シリンダ室を対にし且つピストンの数をシリ
ンダ室の対と同数にすれば、シリンダ室を一対としたり
或いは四対以上としても良い。また、ピストンの数は、
シリンダ室の数の半分ではなく、半分より少ない数とし
てもよい。
室23a〜23f及び3つのピストン3A〜3Cを有す
るタイプの流体回転機1は、トルク変動が少ないものと
なる。また、シリンダ室の数及びピストンの数は、上述
したものに限らず、シリンダ室の数を偶数としかつピス
トンの数をシリンダ室の数の半分で構成すれば、シリン
ダ室の数を2つとしたりあるいは8個以上としても良
い。即ち、シリンダ室を対にし且つピストンの数をシリ
ンダ室の対と同数にすれば、シリンダ室を一対としたり
或いは四対以上としても良い。また、ピストンの数は、
シリンダ室の数の半分ではなく、半分より少ない数とし
てもよい。
【0095】また、上述の説明では、回転シリンダ部材
2の片面側にピストン保持部材5を配置させ、このピス
トン保持部材5から保持軸52,53を、回転シリンダ
部材2のシリンダ室23a〜23d内に突出させること
によって、保持軸52,53に保持させたピストン3,
4を回転シリンダ部材2の十字状の空間内に配置させる
ようにしたが、図26(A)及び(B)に示すように、
ピストン保持部材を2枚の円盤状部材で構成し、回転シ
リンダ部材の両側に配置するものとしても良い。以下
に、図26に基づいて簡単に説明する。
2の片面側にピストン保持部材5を配置させ、このピス
トン保持部材5から保持軸52,53を、回転シリンダ
部材2のシリンダ室23a〜23d内に突出させること
によって、保持軸52,53に保持させたピストン3,
4を回転シリンダ部材2の十字状の空間内に配置させる
ようにしたが、図26(A)及び(B)に示すように、
ピストン保持部材を2枚の円盤状部材で構成し、回転シ
リンダ部材の両側に配置するものとしても良い。以下
に、図26に基づいて簡単に説明する。
【0096】図26の流体回転機は、ケーシング81内
の円形のスペースの内壁に、多数のニードル82aを等
間隔に配置した輪環形状の軸受け部材(ニードルベアリ
ング)82を配置し、その内側に回転シリンダ部材84
を回転自在に支持させている。この回転シリンダ部材8
4には、各端部が半径方向外側には貫通されず、かつ軸
方向両側には貫通している十字状の空間が形成されてい
る。この十字状の空間の中心部は空洞部85、そして、
空洞部85から放射状に形成された部位は、それぞれシ
リンダ室86a,86b,86c,86dとなってい
る。このように形成された十字状の空間には、中心部に
孔87aを備えたブロック形状のピストン87と、中心
部に孔88aを備えたブロック形状のピストン88とが
回転自在に嵌め込まれている。
の円形のスペースの内壁に、多数のニードル82aを等
間隔に配置した輪環形状の軸受け部材(ニードルベアリ
ング)82を配置し、その内側に回転シリンダ部材84
を回転自在に支持させている。この回転シリンダ部材8
4には、各端部が半径方向外側には貫通されず、かつ軸
方向両側には貫通している十字状の空間が形成されてい
る。この十字状の空間の中心部は空洞部85、そして、
空洞部85から放射状に形成された部位は、それぞれシ
リンダ室86a,86b,86c,86dとなってい
る。このように形成された十字状の空間には、中心部に
孔87aを備えたブロック形状のピストン87と、中心
部に孔88aを備えたブロック形状のピストン88とが
回転自在に嵌め込まれている。
【0097】回転シリンダ部材84の軸方向両側には、
ケーシング81の外部に突出する出力軸89の一端を回
転中心として固定したピストン保持部材90が配置され
ている。すなわち、ピストン保持部材90は、回転シリ
ンダ部材84を挟んで配置された2枚の円盤状部材90
a,90bから構成されており、ピストン87,88を
それぞれ挿通させた2本の保持軸91a,91bによっ
て連結されている。
ケーシング81の外部に突出する出力軸89の一端を回
転中心として固定したピストン保持部材90が配置され
ている。すなわち、ピストン保持部材90は、回転シリ
ンダ部材84を挟んで配置された2枚の円盤状部材90
a,90bから構成されており、ピストン87,88を
それぞれ挿通させた2本の保持軸91a,91bによっ
て連結されている。
【0098】なお、図26の流体回転機の動作に関して
は、図1の流体回転機と同様のものとなっており、この
動作によってモータ活動を行うようになっている。な
お、この図26の流体回転機では、各シリンダ室86a
〜86dが回転シリンダ部材84の外周面に連通してい
ないので、流入口および流出口を回転シリンダ部材84
の両端面もしくは片側の端面の各シリンダ室86a〜8
6dに連通可能な位置の最外周部分に設けることとな
る。
は、図1の流体回転機と同様のものとなっており、この
動作によってモータ活動を行うようになっている。な
お、この図26の流体回転機では、各シリンダ室86a
〜86dが回転シリンダ部材84の外周面に連通してい
ないので、流入口および流出口を回転シリンダ部材84
の両端面もしくは片側の端面の各シリンダ室86a〜8
6dに連通可能な位置の最外周部分に設けることとな
る。
【0099】また、複数対のシリンダ室を回転シリンダ
部材2に対して円周方向に互いに等配分する必要はな
く、例えば図30に示すように対となるシリンダ室23
a,23bと23c,23dを回転シリンダ部材2に対
して円周方向に等配分しなくても良い。
部材2に対して円周方向に互いに等配分する必要はな
く、例えば図30に示すように対となるシリンダ室23
a,23bと23c,23dを回転シリンダ部材2に対
して円周方向に等配分しなくても良い。
【0100】また、図31に示すように、シリンダ室2
3a〜23dを回転シリンダ部材2の回転軸心Oに対し
てオフセットさせて形成しても良い。また、図示しない
がピストンの幅は異なっても良い。
3a〜23dを回転シリンダ部材2の回転軸心Oに対し
てオフセットさせて形成しても良い。また、図示しない
がピストンの幅は異なっても良い。
【0101】また、ピストンや回転シリンダ部材の台部
にマグネットを配置し、磁性流体によってこれらの間の
隙間から流体が漏れるのを防止するようにしても良い。
かかる構成の概念を例えば図32に示す。ピストン3内
にはマグネット590が配置され、このマグネット59
0に磁性流体591を付着させている。マグネット59
0は、ピストン3のシリンダ室との接触部位の近傍、こ
の実施の形態ではピストン3の中央に設置されている。
かかる構成によって、各マグネット590は、磁性流体
591をピストン3に引き寄せてその外周に保持するこ
とにより、磁性流体591を回転シリンダ部材2との隙
間に充填し、この隙間からの流体の漏れを防止すること
ができる。なお、図中符号N,Sは、マグネット590
の磁極を示すものである。
にマグネットを配置し、磁性流体によってこれらの間の
隙間から流体が漏れるのを防止するようにしても良い。
かかる構成の概念を例えば図32に示す。ピストン3内
にはマグネット590が配置され、このマグネット59
0に磁性流体591を付着させている。マグネット59
0は、ピストン3のシリンダ室との接触部位の近傍、こ
の実施の形態ではピストン3の中央に設置されている。
かかる構成によって、各マグネット590は、磁性流体
591をピストン3に引き寄せてその外周に保持するこ
とにより、磁性流体591を回転シリンダ部材2との隙
間に充填し、この隙間からの流体の漏れを防止すること
ができる。なお、図中符号N,Sは、マグネット590
の磁極を示すものである。
【0102】なお、ピストン3に配置するマグネット5
90の形状は、図33に示すものであっても良い。ま
た、ピストン3にマグネット590を配置することに代
えて、例えば図34や図35に示すように、回転シリン
ダ部材2の台部25にマグネット590を配置しても良
い。
90の形状は、図33に示すものであっても良い。ま
た、ピストン3にマグネット590を配置することに代
えて、例えば図34や図35に示すように、回転シリン
ダ部材2の台部25にマグネット590を配置しても良
い。
【0103】また、上述の各実施の形態では、外面を平
面に形成された各ピストンが、内壁を平面で形成された
各シリンダ室に出入りする際に、平面同士が面対向する
ことによる抵抗力により各空間同士の流体の漏れを防止
する構成となっているが、これに加え各ピストンと各シ
リンダ室との対向面部分に粘性グリス等を充填部を設け
潤滑性を維持しつつ密閉性を高めても良い。この場合、
ピストンの両側面に凹部を形成して当該凹部を充填部と
しても良い。例えば、図36に示すように、ピストン
3,4の両側面34,44に凹部3d,4dを充填部と
して形成し、この凹部3d,4dに上記粘性グリス等を
ためておいてもよい。なお、この凹部3d,4dを形成
することで、潤滑剤を用いない場合でも、ピストン3,
4の往復動時の抵抗を和らげるようにもなっている。
面に形成された各ピストンが、内壁を平面で形成された
各シリンダ室に出入りする際に、平面同士が面対向する
ことによる抵抗力により各空間同士の流体の漏れを防止
する構成となっているが、これに加え各ピストンと各シ
リンダ室との対向面部分に粘性グリス等を充填部を設け
潤滑性を維持しつつ密閉性を高めても良い。この場合、
ピストンの両側面に凹部を形成して当該凹部を充填部と
しても良い。例えば、図36に示すように、ピストン
3,4の両側面34,44に凹部3d,4dを充填部と
して形成し、この凹部3d,4dに上記粘性グリス等を
ためておいてもよい。なお、この凹部3d,4dを形成
することで、潤滑剤を用いない場合でも、ピストン3,
4の往復動時の抵抗を和らげるようにもなっている。
【0104】また、例えば図37に示すように、回転シ
リンダ部材2の空洞部22の角22aを面取りしても良
い。このように面取りを施すことで、ピストン3,4が
回転シリンダ部材2の空洞部22を通過する際に、ピス
トン3,4の進行方向に対する向きが傾いたとしても次
のシリンダ室にスムーズに移動することができる。この
場合、ピストン3,4の角に面取りを施しても良いが、
ピストン3,4側に面取りを施すよりも、図37に示す
ように回転シリンダ部材2側に面取りを施すことがより
望ましい。ピストン側に面取りを施した場合には、ピス
トンが回転シリンダ部材の最外周側に回転しても面取り
部分が隙間となって圧縮された流体が残留することにな
り、この残留した流体がそのまま次の行程に持ち越され
ることになって効率が悪くなるからである。
リンダ部材2の空洞部22の角22aを面取りしても良
い。このように面取りを施すことで、ピストン3,4が
回転シリンダ部材2の空洞部22を通過する際に、ピス
トン3,4の進行方向に対する向きが傾いたとしても次
のシリンダ室にスムーズに移動することができる。この
場合、ピストン3,4の角に面取りを施しても良いが、
ピストン3,4側に面取りを施すよりも、図37に示す
ように回転シリンダ部材2側に面取りを施すことがより
望ましい。ピストン側に面取りを施した場合には、ピス
トンが回転シリンダ部材の最外周側に回転しても面取り
部分が隙間となって圧縮された流体が残留することにな
り、この残留した流体がそのまま次の行程に持ち越され
ることになって効率が悪くなるからである。
【0105】また、背圧逃がし手段は、例えば図38か
ら図40に示す通路580,581であっても良い。即
ち、例えば図38から図40に示すように、回転シリン
ダ部材2の表裏両面を連通する通路580や、ピストン
保持部材5の表裏両面を連通する通路581を形成して
も良い。この場合、通路580,581の形状や大きさ
は特に限定されないことは勿論である。また、回転シリ
ンダ部材2の台部25の上面に窪み582を形成した
り、ピストン保持部材5の通路581の開口部周囲に窪
み583を形成しても良い。この場合、各窪み582,
583の形状や大きさは特に限定されないことは勿論で
ある。
ら図40に示す通路580,581であっても良い。即
ち、例えば図38から図40に示すように、回転シリン
ダ部材2の表裏両面を連通する通路580や、ピストン
保持部材5の表裏両面を連通する通路581を形成して
も良い。この場合、通路580,581の形状や大きさ
は特に限定されないことは勿論である。また、回転シリ
ンダ部材2の台部25の上面に窪み582を形成した
り、ピストン保持部材5の通路581の開口部周囲に窪
み583を形成しても良い。この場合、各窪み582,
583の形状や大きさは特に限定されないことは勿論で
ある。
【0106】また、回転シリンダ部材2やピストン保持
部材5の回転数を検出する回転数検出手段を備えても良
い。例えば図41に、流体発電機に回転数検出手段を備
えた場合の例を示す。この流体発電機では、例えばピス
トン支持軸52,53を金属製のものにするとともに、
ピストン保持部材5を別部材とし、ピストン保持部材5
のピストン支持軸52,53に対向する位置に金属セン
サ571を取り付け、金属センサ571によるピストン
支持軸53,53の検出出力をカウンタでカウントする
ことで、流体発電機の回転数を検出する。ただし、この
方法に限るものではなく、例えば、マグネット572の
回転を検出するMR素子やホール素子573等を設け、
これらの検出出力をカウンタでカウントすることで流体
発電機の回転数を検出するようにしても良い。また、図
示しない電圧リミッタを設け、発電出力の正弦波形に基
づいて流体発電機の回転数を検出するようにしても良
い。さらには、マグネット572の外側リングに図示し
ないスリット板を設けるとともに、ケース側に図示しな
いフォトインタラプタを設け、スリット板を通過する光
をフォトインタラプタで検出し、この検出値をカウンタ
でカウントすることで、流体発電機の回転数を検出する
ようにしても良い。
部材5の回転数を検出する回転数検出手段を備えても良
い。例えば図41に、流体発電機に回転数検出手段を備
えた場合の例を示す。この流体発電機では、例えばピス
トン支持軸52,53を金属製のものにするとともに、
ピストン保持部材5を別部材とし、ピストン保持部材5
のピストン支持軸52,53に対向する位置に金属セン
サ571を取り付け、金属センサ571によるピストン
支持軸53,53の検出出力をカウンタでカウントする
ことで、流体発電機の回転数を検出する。ただし、この
方法に限るものではなく、例えば、マグネット572の
回転を検出するMR素子やホール素子573等を設け、
これらの検出出力をカウンタでカウントすることで流体
発電機の回転数を検出するようにしても良い。また、図
示しない電圧リミッタを設け、発電出力の正弦波形に基
づいて流体発電機の回転数を検出するようにしても良
い。さらには、マグネット572の外側リングに図示し
ないスリット板を設けるとともに、ケース側に図示しな
いフォトインタラプタを設け、スリット板を通過する光
をフォトインタラプタで検出し、この検出値をカウンタ
でカウントすることで、流体発電機の回転数を検出する
ようにしても良い。
【0107】また、例えば図42に示すように、流体回
転機に回転数検出手段を設けることで例えば流量計とす
ることも可能である。この例も図41の例と同様に、例
えばピストン支持軸52,53を金属製のものにすると
ともに、ピストン保持部材5を別部材とし、ピストン保
持部材5のピストン支持軸52,53に対向する位置に
金属センサ571を取り付け、金属センサによるピスト
ン支持軸52,53の検出出力をカウンタでカウントす
るようにしても良い。また、回転シリンダ部材2にマグ
ネット572を取り付けるとともに、このマグネット5
72の回転を検出するMR素子やホール素子573等を
設け、これらの出力をカウンタでカウントすることで流
量計の回転数を検出するようにしても良い。さらには、
マグネット572の外側リングに図示しないスリット板
を設けるとともに、ケース側に図示しないフォトインタ
ラプタを設け、スリット板を通過する光をフォトインタ
ラプタで検出し、この検出値をカウンタでカウントする
ことで、流量計の回転数を検出するようにしても良い。
容積型の流量計では回転シリンダ部材が一回転した場合
の流量がわかっているので、カウンタでによって回転数
をカウントすることで、総流量を計測することができ
る。
転機に回転数検出手段を設けることで例えば流量計とす
ることも可能である。この例も図41の例と同様に、例
えばピストン支持軸52,53を金属製のものにすると
ともに、ピストン保持部材5を別部材とし、ピストン保
持部材5のピストン支持軸52,53に対向する位置に
金属センサ571を取り付け、金属センサによるピスト
ン支持軸52,53の検出出力をカウンタでカウントす
るようにしても良い。また、回転シリンダ部材2にマグ
ネット572を取り付けるとともに、このマグネット5
72の回転を検出するMR素子やホール素子573等を
設け、これらの出力をカウンタでカウントすることで流
量計の回転数を検出するようにしても良い。さらには、
マグネット572の外側リングに図示しないスリット板
を設けるとともに、ケース側に図示しないフォトインタ
ラプタを設け、スリット板を通過する光をフォトインタ
ラプタで検出し、この検出値をカウンタでカウントする
ことで、流量計の回転数を検出するようにしても良い。
容積型の流量計では回転シリンダ部材が一回転した場合
の流量がわかっているので、カウンタでによって回転数
をカウントすることで、総流量を計測することができ
る。
【0108】つまり、本発明の流体回転機を流量計に適
用した場合に回転数検出手段を設けることで流体の流量
を電気的に検出することができ、検出した流量に基づい
て、例えば流路に設けた電磁式開閉弁をオンオフ制御し
たり、流量が所定値に達した場合に警報を鳴らすように
することができる。
用した場合に回転数検出手段を設けることで流体の流量
を電気的に検出することができ、検出した流量に基づい
て、例えば流路に設けた電磁式開閉弁をオンオフ制御し
たり、流量が所定値に達した場合に警報を鳴らすように
することができる。
【0109】さらに、例えば図43に示すように、本発
明の流体回転機を流体ポンプとして使用する場合に回転
数検出手段を設けることで、流体ポンプの作動をフィー
ドバック制御するようにしても良い。即ち、図42の流
量計と同様の方法で回転数を検出し、カウンタによるカ
ウント数に基づいて駆動モータ563を制御するように
しても良い。
明の流体回転機を流体ポンプとして使用する場合に回転
数検出手段を設けることで、流体ポンプの作動をフィー
ドバック制御するようにしても良い。即ち、図42の流
量計と同様の方法で回転数を検出し、カウンタによるカ
ウント数に基づいて駆動モータ563を制御するように
しても良い。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の流
体回転機では、シリンダ室を有する回転シリンダ部材
と、ピストンを有するピストン保持部材とがそれぞれ支
持部材に支持された状態で回転することができ、かつピ
ストン保持部材に保持されているピストンも回動可能と
なっており、ピストンが姿勢を変えながら各シリンダ室
内を自在に出入りすることが可能となる。その結果、ピ
ストンの形状を例えばブロック形状としても、各部材が
スムーズに回転運動をすることが可能となる。また、こ
のような構成のため、ピストンとシリンダ室との接触面
積を大きくとることが可能となり、接触面部分からの流
体の漏れを防止することができる。さらに、回転シリン
ダ部材の回転数対ピストン保持部材の回転数対ピストン
のシリンダ室及び空洞部を往復する動作数の比が1:
2:1となっているため、各部材同士が確実に無理なく
回転し、回転時の振動や騒音が軽減される構成となる。
体回転機では、シリンダ室を有する回転シリンダ部材
と、ピストンを有するピストン保持部材とがそれぞれ支
持部材に支持された状態で回転することができ、かつピ
ストン保持部材に保持されているピストンも回動可能と
なっており、ピストンが姿勢を変えながら各シリンダ室
内を自在に出入りすることが可能となる。その結果、ピ
ストンの形状を例えばブロック形状としても、各部材が
スムーズに回転運動をすることが可能となる。また、こ
のような構成のため、ピストンとシリンダ室との接触面
積を大きくとることが可能となり、接触面部分からの流
体の漏れを防止することができる。さらに、回転シリン
ダ部材の回転数対ピストン保持部材の回転数対ピストン
のシリンダ室及び空洞部を往復する動作数の比が1:
2:1となっているため、各部材同士が確実に無理なく
回転し、回転時の振動や騒音が軽減される構成となる。
【0111】また、請求項2記載の流体回転機では、回
転シリンダ部材とピストン保持部材との相対回転の抵抗
となる背圧を減少させる背圧逃がし手段を備えているの
で、回転シリンダ部材やピストン保持部材等の動きをス
ムーズにすることができる。
転シリンダ部材とピストン保持部材との相対回転の抵抗
となる背圧を減少させる背圧逃がし手段を備えているの
で、回転シリンダ部材やピストン保持部材等の動きをス
ムーズにすることができる。
【0112】また、請求項3記載の流体回転機のよう
に、ピストンのピストン保持部材側に対向する面を平面
とし、ピストン保持部材と面接触するようにしても良
い。
に、ピストンのピストン保持部材側に対向する面を平面
とし、ピストン保持部材と面接触するようにしても良
い。
【0113】また、請求項4記載の流体回転機では、ピ
ストンの横断面形状を異形状とし、当該形状に前記シリ
ンダ室の横断面形状を一致させているので、ピストンが
摺動するシリンダ室の両側壁を底面に対して垂直に形成
する必要がなくなり、シリンダ室の加工が容易になる。
ストンの横断面形状を異形状とし、当該形状に前記シリ
ンダ室の横断面形状を一致させているので、ピストンが
摺動するシリンダ室の両側壁を底面に対して垂直に形成
する必要がなくなり、シリンダ室の加工が容易になる。
【0114】また、請求項5記載の流体回転機では、潤
滑剤循環機構を備えているので、ピストン,ピストン保
持部材,回転シリンダ部材等の摺動面を潤滑することが
できる。
滑剤循環機構を備えているので、ピストン,ピストン保
持部材,回転シリンダ部材等の摺動面を潤滑することが
できる。
【0115】また、背圧逃がし手段としては、請求項6
記載の流体回転機のように、ピストンの移動方向に作用
する背圧を逃がすピストン前後動背圧逃がし手段であっ
ても良く、また、請求項7記載の流体回転機のように、
回転シリンダ部材と支持部材の間に発生する背圧を逃が
すシリンダ側背圧逃がし手段であっても良く、さらに、
請求項8記載の流体回転機のように、背圧逃がし手段
は、ピストン保持部材と支持部材の間に発生する背圧を
逃がすピストン保持部材側背圧逃がし手段であっても良
い。また、これらを全て備えていても良い。
記載の流体回転機のように、ピストンの移動方向に作用
する背圧を逃がすピストン前後動背圧逃がし手段であっ
ても良く、また、請求項7記載の流体回転機のように、
回転シリンダ部材と支持部材の間に発生する背圧を逃が
すシリンダ側背圧逃がし手段であっても良く、さらに、
請求項8記載の流体回転機のように、背圧逃がし手段
は、ピストン保持部材と支持部材の間に発生する背圧を
逃がすピストン保持部材側背圧逃がし手段であっても良
い。また、これらを全て備えていても良い。
【0116】また、請求項9記載の流体回転機では、ピ
ストンの横断面形状の異形状をピストンの底面の両コー
ナー部分を丸めた形状としているので、ピストンが摺動
するシリンダ室のコーナー部分を丸めた形状にすること
ができ、シリンダ室の加工がより一層容易になる。
ストンの横断面形状の異形状をピストンの底面の両コー
ナー部分を丸めた形状としているので、ピストンが摺動
するシリンダ室のコーナー部分を丸めた形状にすること
ができ、シリンダ室の加工がより一層容易になる。
【0117】また、請求項10記載の流体回転機では、
回転シリンダ部材とピストン保持部材を、転がり軸受け
部材又は滑り軸受け部材によって回転自在に支持してい
るので、これらの回転をスムーズにすることができる。
回転シリンダ部材とピストン保持部材を、転がり軸受け
部材又は滑り軸受け部材によって回転自在に支持してい
るので、これらの回転をスムーズにすることができる。
【0118】また、請求項11記載の流体回転機では、
回転シリンダ部材とピストン保持部材が、スラスト荷重
とラジアル荷重とを同時に受ける軸受け部材によって回
転自在に支持されているので、回転シリンダ部材とピス
トン保持部材を回転自在に支持する部分の構造を簡単な
ものにすることができ、装置の小型化と低コスト化を図
ることができる。
回転シリンダ部材とピストン保持部材が、スラスト荷重
とラジアル荷重とを同時に受ける軸受け部材によって回
転自在に支持されているので、回転シリンダ部材とピス
トン保持部材を回転自在に支持する部分の構造を簡単な
ものにすることができ、装置の小型化と低コスト化を図
ることができる。
【0119】また、請求項12記載の流体回転機では、
ピストンとシリンダ室との間に形成される隙間に磁性流
体を配置し、磁性流体を隙間に保持させるための磁石を
ピストンとシリンダ室との接触部位の近傍に設けている
ので、磁石によって保持された磁性流体がピストンと回
転シリンダ部材との間の隙間に充填され、ピストンとシ
リンダ部材とが対向する部位の僅かな隙間がさらに確実
に封止され、接触部位からの流体の漏れをより確実に防
止することができる。
ピストンとシリンダ室との間に形成される隙間に磁性流
体を配置し、磁性流体を隙間に保持させるための磁石を
ピストンとシリンダ室との接触部位の近傍に設けている
ので、磁石によって保持された磁性流体がピストンと回
転シリンダ部材との間の隙間に充填され、ピストンとシ
リンダ部材とが対向する部位の僅かな隙間がさらに確実
に封止され、接触部位からの流体の漏れをより確実に防
止することができる。
【0120】また、請求項13記載の流体回転機では、
ピストンが複数形成されると共にシリンダ室が複数対形
成され、これら複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材
の回転軸心を含んで交差するように形成されているの
で、複数対のピストンによって回転する流体回転機を提
供することができる。
ピストンが複数形成されると共にシリンダ室が複数対形
成され、これら複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材
の回転軸心を含んで交差するように形成されているの
で、複数対のピストンによって回転する流体回転機を提
供することができる。
【0121】また、請求項14記載の流体回転機では、
複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材に円周方向に等
配分された位置に配置されているので、回転シリンダ部
材の回転バランスが良くなり、振動や騒音の発生を防止
することができるとともに、高速回転に適した流体回転
機を提供することができる。
複数対のシリンダ室は回転シリンダ部材に円周方向に等
配分された位置に配置されているので、回転シリンダ部
材の回転バランスが良くなり、振動や騒音の発生を防止
することができるとともに、高速回転に適した流体回転
機を提供することができる。
【0122】また、請求項15記載の流体回転機では、
複数対のシリンダ室が交差する部位のピストンの移動方
向における長さがピストンの長さよりも短いので、往復
直線運動を行うピストンはシリンダ室が交差する部位を
通過する際に移動しているシリンダ室の壁面にガイドさ
れて交差する他のシリンダ室を横切るようになり、他の
シリンダ室に突っかかることなくスムーズに通過するこ
とができる。
複数対のシリンダ室が交差する部位のピストンの移動方
向における長さがピストンの長さよりも短いので、往復
直線運動を行うピストンはシリンダ室が交差する部位を
通過する際に移動しているシリンダ室の壁面にガイドさ
れて交差する他のシリンダ室を横切るようになり、他の
シリンダ室に突っかかることなくスムーズに通過するこ
とができる。
【0123】また、請求項16記載の流体回転機では、
複数対のシリンダ室が交差する部位には面取り部が形成
されているので、ピストンのシリンダ室が交差する部位
の通過をより一層スムーズにすることができる。
複数対のシリンダ室が交差する部位には面取り部が形成
されているので、ピストンのシリンダ室が交差する部位
の通過をより一層スムーズにすることができる。
【0124】さらに、請求項17記載の流体発電機で
は、請求項1から16のいずれかに記載の流体回転機の
出力側に発電機構を接続しているので、上述の流体回転
機を使用して発電を行うことができる。
は、請求項1から16のいずれかに記載の流体回転機の
出力側に発電機構を接続しているので、上述の流体回転
機を使用して発電を行うことができる。
【図1】本発明を適用した流体回転機の第1の実施形態
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図2】図1の流体回転機を上ケース及びピストン保持
部材を取り外した状態で示す平面図である。
部材を取り外した状態で示す平面図である。
【図3】図1の流体回転機の回転シリンダ部材、ピスト
ン保持部材及びピストンを示す分解斜視図である。
ン保持部材及びピストンを示す分解斜視図である。
【図4】ピストン形状の第1の例を示し、(A)はピス
トンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
トンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図5】背圧逃がし手段の第2の例を示し、流体回転機
を上ケース及びピストン保持部材を取り外した状態で示
す平面図である。
を上ケース及びピストン保持部材を取り外した状態で示
す平面図である。
【図6】背圧逃がし手段の第3の例を示し、(A)は流
体回転機を上ケース及びピストン保持部材を取り外した
状態で示す平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断
面図である。
体回転機を上ケース及びピストン保持部材を取り外した
状態で示す平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断
面図である。
【図7】背圧逃がし手段の第4の例を示し、(A)は流
体回転機を上ケース及びピストン保持部材を取り外した
状態で示す平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断
面図である。
体回転機を上ケース及びピストン保持部材を取り外した
状態で示す平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断
面図である。
【図8】図1の流体回転機の作動原理を説明するための
図で、(A)は一方のピストンが空洞部を横切り、他方
のピストンがシリンダ室の最奥部にまで進入した状態を
示す図、(B)は(A)の状態から回転シリンダ部材の
回転角で15度だけ回転した状態を示す図、(C)は
(B)の状態から回転シリンダ部材の回転角で更に15
度だけ回転した状態を示す図、(D)は(C)の状態か
ら回転シリンダ部材の回転角で更に15度だけ回転した
状態を示す図、(E)は(D)の状態から回転シリンダ
部材の回転角で更に15度だけ回転した状態を示す図、
(F)は(E)の状態から回転シリンダ部材の回転角で
更に15度だけ回転した状態を示す図である。
図で、(A)は一方のピストンが空洞部を横切り、他方
のピストンがシリンダ室の最奥部にまで進入した状態を
示す図、(B)は(A)の状態から回転シリンダ部材の
回転角で15度だけ回転した状態を示す図、(C)は
(B)の状態から回転シリンダ部材の回転角で更に15
度だけ回転した状態を示す図、(D)は(C)の状態か
ら回転シリンダ部材の回転角で更に15度だけ回転した
状態を示す図、(E)は(D)の状態から回転シリンダ
部材の回転角で更に15度だけ回転した状態を示す図、
(F)は(E)の状態から回転シリンダ部材の回転角で
更に15度だけ回転した状態を示す図である。
【図9】潤滑剤循環機構の概略構成図である。
【図10】本発明を適用した流体発電機の実施形態の一
例を示す分解斜視図である。
例を示す分解斜視図である。
【図11】図12のA−A線に沿う流体発電機の断面図
である。
である。
【図12】図10の流体発電機を上ケース及びピストン
保持部材を取り外した状態で示す平面図である。
保持部材を取り外した状態で示す平面図である。
【図13】図10の流体発電機の底面図である。
【図14】図10の流体発電機の上ケースを示す平面図
である。
である。
【図15】図10の流体発電機の回転シリンダ部材を示
す平面図である。
す平面図である。
【図16】図10の流体発電機のヨークと巻き線を示す
平面図である。
平面図である。
【図17】ピストン形状の第2の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図18】ピストン形状の第3の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図19】ピストン形状の第4の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図20】ピストン形状の第5の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図21】ピストン形状の第6の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図22】ピストン形状の第7の例を示し、(A)はピ
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
ストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図である。
【図23】本発明を適用した流体回転機の第2の実施形
態を示す縦断面図である。
態を示す縦断面図である。
【図24】本発明を適用した流体回転機の第3の実施形
態を示す縦断面図である。
態を示す縦断面図である。
【図25】本発明を適用した流体回転機の第4の実施形
態の作動原理を説明するための図で、(A)は3つのピ
ストンのうちの1つがシリンダ室の最奥部にまで進入し
ている状態を示す図、(B)は(A)の状態から回転シ
リンダ部材の回転角で10度だけ回転した状態を示す
図、(C)は(B)の状態から回転シリンダ部材の回転
角で更に10度だけ回転した状態を示す図、(D)は
(C)の状態から回転シリンダ部材の回転角で更に10
度だけ回転した状態を示す図、(E)は(D)の状態か
ら回転シリンダ部材の回転角で更に10度だけ回転した
状態を示す図、(F)は(E)の状態から回転シリンダ
部材の回転角で更に10度だけ回転した状態を示す図で
ある。
態の作動原理を説明するための図で、(A)は3つのピ
ストンのうちの1つがシリンダ室の最奥部にまで進入し
ている状態を示す図、(B)は(A)の状態から回転シ
リンダ部材の回転角で10度だけ回転した状態を示す
図、(C)は(B)の状態から回転シリンダ部材の回転
角で更に10度だけ回転した状態を示す図、(D)は
(C)の状態から回転シリンダ部材の回転角で更に10
度だけ回転した状態を示す図、(E)は(D)の状態か
ら回転シリンダ部材の回転角で更に10度だけ回転した
状態を示す図、(F)は(E)の状態から回転シリンダ
部材の回転角で更に10度だけ回転した状態を示す図で
ある。
【図26】本発明を適用した流体回転機の第5の実施を
示し、(A)はその縦断面図と軸受けの一部を拡大して
示した図、(B)は(A)をケーシングの蓋を取り除い
た状態で矢印IX方向から見た平面図である。
示し、(A)はその縦断面図と軸受けの一部を拡大して
示した図、(B)は(A)をケーシングの蓋を取り除い
た状態で矢印IX方向から見た平面図である。
【図27】図5に示す背圧逃がし手段の第2の例を示
し、その流体回転機の回転シリンダ部材、ピストン保持
部材及びピストンを示す分解斜視図である。
し、その流体回転機の回転シリンダ部材、ピストン保持
部材及びピストンを示す分解斜視図である。
【図28】ステータコアの突極とマグネットの磁極の中
心位置とシリンダ室の位置関係を示す図である。
心位置とシリンダ室の位置関係を示す図である。
【図29】ピストン保持部材とピストンの回転時軌跡と
の関係を示す概念図である。
の関係を示す概念図である。
【図30】回転シリンダ部材のシリンダ室が円周方向に
対して等配分されていない例を示す概念図である。
対して等配分されていない例を示す概念図である。
【図31】シリンダ室をオフセットさせて形成した例を
示す概念図である。
示す概念図である。
【図32】ピストンにマグネットを配置した例を示す斜
視図である。
視図である。
【図33】ピストンにマグネットを配置した別の例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図34】回転シリンダ部材にマグネットを配置した例
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図35】回転シリンダ部材にマグネットを配置した別
の例を示す斜視図である。
の例を示す斜視図である。
【図36】ピストン形状の第8の例を示す斜視図であ
る。
る。
【図37】回転シリンダ部材の空洞部の角に面取りを施
す様子を示す概念図である。
す様子を示す概念図である。
【図38】背圧を逃がすための通路を形成した回転シリ
ンダ部材とピストン保持部材の一例を示す断面図であ
る。
ンダ部材とピストン保持部材の一例を示す断面図であ
る。
【図39】図38の回転シリンダ部材を示す斜視図であ
る。
る。
【図40】図38のピストン保持部材を示し、(A)は
回転シリンダ部材とは反対側から見た斜視図、(B)は
回転シリンダ部材側から見た斜視図である。
回転シリンダ部材とは反対側から見た斜視図、(B)は
回転シリンダ部材側から見た斜視図である。
【図41】回転数検出手段を備えた流体発電機とした場
合の例を示す断面図である。
合の例を示す断面図である。
【図42】回転数検出手段を備えた流量計とした場合の
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図43】回転数検出手段を備えた流体ポンプとした場
合の例を示す断面図である。
合の例を示す断面図である。
【図44】従来のロータリー式シリンダ装置を示す分解
斜視図である。
斜視図である。
【図45】図44のロータリー式シリンダ装置の動作に
よる状態変化を示す図で、(A)は2つのピストンが2
つのシリンダ室のそれぞれ途中部分まで進入した状態を
示す図、(B)は(A)の状態から支持部材が反時計方
向に30度回転した状態を示す図、(C)は(B)の状
態から支持部材が反時計方向に30度回転した状態を示
す図、(D)は(C)の状態から支持部材が反時計方向
に30度回転した状態を示す図である。
よる状態変化を示す図で、(A)は2つのピストンが2
つのシリンダ室のそれぞれ途中部分まで進入した状態を
示す図、(B)は(A)の状態から支持部材が反時計方
向に30度回転した状態を示す図、(C)は(B)の状
態から支持部材が反時計方向に30度回転した状態を示
す図、(D)は(C)の状態から支持部材が反時計方向
に30度回転した状態を示す図である。
1 流体回転機
2 回転シリンダ部材
3,4 ピストン
5 ピストン保持部材
6 ケーシング(支持部材)
7a,7b,8a,8b 転がり軸受け部材
12 ピストン前後動背圧逃がし手段
13 シリンダ側背圧逃がし手段
14 ピストン保持部材側背圧逃がし手段
21 出力軸
22 空洞部
23a〜23d シリンダ室
61 流入口
62 流出口
70 流体発電機
X 回転中心位置
X1,X2 自転中心位置
o 回転軸心
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 中村 優樹
長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会
社三協精機製作所諏訪南工場内
(72)発明者 竹内 智大
長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会
社三協精機製作所諏訪南工場内
Fターム(参考) 3H084 AA01 AA21 AA60 BB01 BB02
BB07 BB17 BB21 BB23 BB27
CC02 CC12 CC21 CC48
Claims (17)
- 【請求項1】 回転軸心を中心として形成された空洞部
に連通し、該空洞部をはさんで対向する少なくとも一対
のシリンダ室を有する回転シリンダ部材と、上記回転シ
リンダ部材の上記シリンダ室及び上記空洞部を往復動作
するピストンと、上記回転シリンダ部材の回転軸心から
偏心した回転中心位置を中心として回転するとともに上
記ピストンを上記偏心した回転中心位置から偏心した自
転中心位置を中心として回動可能なピストンを保持する
ピストン保持部材と、上記シリンダ室をはさみ対向する
位置にそれぞれ設けられ、上記シリンダ室に流体を流入
する流入口及び上記流入した流体をシリンダ室から流出
する流出口と、上記流入口より上記シリンダ室に流入し
た流体の圧力によって上記ピストンを動かして上記回転
シリンダ部材とピストン保持部材を相対回転させると共
に、上記回転シリンダ部材と上記ピストン保持部材のう
ち少なくとも一方の回転を出力する出力軸とを備え、上
記流入口は、上記回転シリンダ部材の回転軸心からみて
上記回転シリンダ部材の回転にともない、上記ピストン
が上記回転シリンダ部材の略外周位置で上記シリンダ室
を連通するように開口し、上記回転シリンダ部材の略中
心位置で上記シリンダ室と閉口するように形成され、上
記流出口は、上記回転シリンダ部材の回転軸心からみて
上記回転シリンダ部材の回転にともない、上記ピストン
が上記回転シリンダ部材の略中心位置で上記シリンダ室
を連通するように開口し、上記回転シリンダ部材の略外
周位置で上記シリンダ室と閉口するように形成されると
ともに、上記回転シリンダ部材の回転数対上記ピストン
保持部材の回転数対上記ピストンの上記シリンダ室及び
上記空洞部を往復する動作数の比が1:2:1となるよ
うそれぞれが配置されてなることを特徴とする流体回転
機。 - 【請求項2】 上記回転シリンダ部材と上記ピストン保
持部材との相対回転の抵抗となる背圧を減少させる背圧
逃がし手段を備えてなることを特徴とする請求項1記載
の流体回転機。 - 【請求項3】上記ピストンの上記ピストン保持部材側に
対向する面は平面とし、上記ピストン保持部材と面接触
することを特徴とする請求項1又は2記載の流体回転
機。 - 【請求項4】 前記ピストンの横断面形状を異形状と
し、当該形状に前記シリンダ室の横断面形状を一致させ
たことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の
流体回転機。 - 【請求項5】 潤滑剤循環機構を備えたことを特徴とす
る請求項1から4のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項6】 前記背圧逃がし手段は、前記ピストンの
移動方向に作用する背圧を逃がすピストン前後動背圧逃
がし手段であることを特徴とする請求項2から5のいず
れかに記載の流体回転機。 - 【請求項7】 前記背圧逃がし手段は、前記回転シリン
ダ部材と前記支持部材の間に発生する背圧を逃がすシリ
ンダ側背圧逃がし手段であることを特徴とする請求項2
から5のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項8】 前記背圧逃がし手段は、前記ピストン保
持部材と前記支持部材の間に発生する背圧を逃がすピス
トン保持部材側背圧逃がし手段であることを特徴とする
請求項2から5のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項9】 前記ピストンの横断面形状の異形状は前
記ピストンの底面の両コーナー部分を丸めた形状である
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の流
体回転機。 - 【請求項10】 前記回転シリンダ部材とピストン保持
部材は、転がり軸受け部材又は滑り軸受け部材によって
回転自在に支持されていることを特徴とする請求項1か
ら9のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項11】 上記回転シリンダ部材とピストン保持
部材は、スラスト荷重とラジアル荷重とを同時に受ける
軸受け部材によって回転自在に支持されていることを特
徴とする請求項1から10のいずれかに記載の流体回転
機。 - 【請求項12】 上記ピストンと上記シリンダ室との間
に形成される隙間に磁性流体を配置し、上記磁性流体を
上記隙間に保持させるための磁石を上記ピストンと上記
シリンダ室との接触部位の近傍に設けたことを特徴とす
る請求項1から11のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項13】 上記ピストンが複数形成されると共に
上記シリンダ室が複数対形成され、これら複数対のシリ
ンダ室は上記回転シリンダ部材の回転軸心を含んで交差
するように形成されてなることを特徴とする請求項1か
ら12のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項14】 上記複数対のシリンダ室は上記回転シ
リンダ部材に円周方向に等配分された位置に配置されて
いることを特徴とする請求項13記載の流体回転機。 - 【請求項15】 上記複数対のシリンダ室が交差する部
位の上記ピストンの移動方向における長さは、上記ピス
トンの長さよりも短いことを特徴とする請求項13又は
14記載の流体回転機。 - 【請求項16】 上記複数対のシリンダ室が交差する部
位は面取り部が形成されていることを特徴とする請求項
13から15のいずれかに記載の流体回転機。 - 【請求項17】 請求項1から16のいずれかに記載の
流体回転機の出力側に発電機構を接続したことを特徴と
する流体発電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000382885A JP2003021044A (ja) | 2000-02-29 | 2000-12-15 | 流体回転機および流体発電機 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000054503 | 2000-02-29 | ||
JP2000-54503 | 2000-02-29 | ||
JP2000382885A JP2003021044A (ja) | 2000-02-29 | 2000-12-15 | 流体回転機および流体発電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003021044A true JP2003021044A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=26586436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000382885A Pending JP2003021044A (ja) | 2000-02-29 | 2000-12-15 | 流体回転機および流体発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003021044A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5248807A (en) * | 1975-10-17 | 1977-04-19 | Akitaka Kakuba | Spherical and cylindrical piston |
JPS6176185U (ja) * | 1984-10-26 | 1986-05-22 | ||
JPH0357887A (ja) * | 1989-07-26 | 1991-03-13 | Mitsubishi Electric Corp | 冷媒圧縮機 |
-
2000
- 2000-12-15 JP JP2000382885A patent/JP2003021044A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5248807A (en) * | 1975-10-17 | 1977-04-19 | Akitaka Kakuba | Spherical and cylindrical piston |
JPS6176185U (ja) * | 1984-10-26 | 1986-05-22 | ||
JPH0357887A (ja) * | 1989-07-26 | 1991-03-13 | Mitsubishi Electric Corp | 冷媒圧縮機 |
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