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JP2003020877A - 引戸装置 - Google Patents

引戸装置

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Publication number
JP2003020877A
JP2003020877A JP2001207307A JP2001207307A JP2003020877A JP 2003020877 A JP2003020877 A JP 2003020877A JP 2001207307 A JP2001207307 A JP 2001207307A JP 2001207307 A JP2001207307 A JP 2001207307A JP 2003020877 A JP2003020877 A JP 2003020877A
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JP
Japan
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sliding door
base member
wiring
space
door device
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Application number
JP2001207307A
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English (en)
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JP4625206B2 (ja
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Masakazu Takeshita
真和 竹下
Mitsuaki Hiroshima
光彰 廣島
Masaru Oi
勝 大井
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Bunka Shutter Co Ltd
Original Assignee
Bunka Shutter Co Ltd
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Publication date
Application filed by Bunka Shutter Co Ltd filed Critical Bunka Shutter Co Ltd
Priority to JP2001207307A priority Critical patent/JP4625206B2/ja
Publication of JP2003020877A publication Critical patent/JP2003020877A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線、配管類を合理的に配設できるようにな
る引戸装置を提供すること。 【解決手段】 引戸装置の外枠組み体を形成しかつ引戸
本体を収納するための戸袋7は、外面形成部材55,5
6が取り付けられる下地部材50Dを含んで形成され、
この下地部材50Dは戸袋外側へ屈曲突出した屈曲突出
部51を有する屈曲材からなり、この屈曲突出部51で
下地部材50Dに形成される空間部S1に電気配線61
を配設し、電気配線61を屈曲突出部51の下側の屈曲
突辺部51Aの上に載せて下地部材51に取り付けた保
持部材65で保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外枠組み体の内側
で引戸本体が移動する引戸装置に係り、電気装置や電気
機器類のための配線及び/又は気体、液体等のための配
管類を戸袋に配設する際に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】外枠組み体と、この外枠組み体の内側で移
動する引戸本体とを有する引戸装置は、例えば、部屋と
廊下や、部屋と部屋のように、互いに隣接する2つの室
内空間を仕切るための手段として各種建物や構築物で利
用されている。この引戸装置が病院に設置される場合に
は、例えば、電気装置であるナースコール等のための配
線や酸素供給装置等のための配管類を引戸装置に配設し
なければならないときがある。
【0003】従来、このような配線、配管類を引戸装置
の設置箇所に配設するためにはそのための専用部材を用
意し、この専用部材により配線、配管類の配設を行って
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術による
と、配線、配管類を引戸装置の設置箇所に配設するため
に専用部材を用意しなければならないとともに、引戸装
置の構造もこの部材に合わせた仕様にしなければならな
い。
【0005】本発明の目的は、配線、配管類を合理的に
配設できるようになる引戸装置を提供するところにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る引戸装置
は、外枠組み体と、この外枠組み体の内側で移動する引
戸本体とを有する引戸装置において、前記外枠組み体を
形成する部材の内部の空間部に配線、配管類が配設され
ることを特徴とするものである。
【0007】この引戸装置によると、配線、配管類は、
外枠組み体を形成する部材の内部の空間部に配設される
ため、外枠組み体を形成する部材の内部にある空間部が
配線、配管類を配設するために利用されることになる。
このため、引戸装置の設置箇所に配線、配管類を配設す
るためにそのための専用部材を用意する必要がなく、ま
た、引戸装置の構造をこの専用部材に合わせた仕様にす
る必要がなく、配線、配管類の配設を合理的に行えるこ
とになる。
【0008】本発明において、外枠組み体を形成し、か
つ内部の空間部に配線、配管類が配設される部材は、例
えば、無目でもよく、引戸本体戸先側や戸尻側の縦枠で
もよく、また、引戸本体が収納される戸袋を備えた引戸
装置では、この戸袋も外枠組み体を形成するものとなる
ため、戸袋を形成する部材でもよい。
【0009】また、外枠組み体を形成し、かつ内部の空
間部に配線、配管類が配設される部材は、1個でもよ
く、あるいは、1本の連続している配線、配管類を配設
するために互いに接続されている又は接続状態となって
いる又は接続されていない複数の部材でもよい。
【0010】また、本発明は複数本の配線、配管類を配
設するためにも適用でき、これらの配線、配管類は同じ
部材の内部の空間部に配設してもよく、それぞれ別とな
った部材の内部の空間部に配設してもよい。
【0011】また、内部に配線、配管類が配線される空
間部を有している部材は、例えば、中空管のように、そ
の空間部の周囲全体が密閉状態となっているものでもよ
く、例えば、チャンネル材のように、その空間部の周囲
の一部が開口しているものでもよい。
【0012】また、引戸装置が引戸本体を収納するため
の戸袋を有しているものであって、この戸袋が、外面形
成部材が取り付けられる下地部材を含んで形成され、こ
の下地部材が戸袋の内外方向に屈曲した屈曲材からなる
場合には、この下地部材の屈曲により戸袋内外方向を厚
さ方向として形成されている空間部に配線、配管類を配
設してもよい。
【0013】これによると、戸袋は、外面形成部材が取
り付けられる下地部材を含んで形成され、この下地部材
は戸袋内外方向に屈曲した屈曲材からなり、したがっ
て、この下地部材の強度は屈曲によって大きくなってお
り、このため、戸袋の全体強度も大きくなっている。
【0014】このように大きな強度を確保するために戸
袋内外方向に屈曲した屈曲材からなっている下地部材に
は、戸袋内外方向を厚さ方向とする空間部が形成される
ことになり、この空間部に配線、配管類を配設すると、
戸袋における配線、配管類の配設を、専用部材を用意す
ることなく、また、戸袋の構造をこの専用部材に合わせ
た特別な仕様にすることなく、合理的に行えることにな
り、また、屈曲材による下地部材で強度が大きくなって
いる戸袋に配線、配管類を有効に配設できることにな
る。
【0015】また、配線、配管類は上記空間部に配設さ
れるため、戸袋に対して引戸本体が出入りする際に、配
線、配管類が邪魔になるおそれはない。
【0016】配線、配管類の配設のために利用する上記
空間部は戸袋内外方向に屈曲した屈曲材からなる下地部
材によって形成されるが、この屈曲材は任意なものでよ
く、下地部材が細長状部材である場合には、この屈曲材
には、アングル材、チャンネル材(リップ付きとリップ
無しの両方を含む)、I型材、H型材、T型材等が含ま
れ、また、長さ方向と直角をなす幅方向の途中部に戸袋
の内側と外側のうちの少なくとも一方へ屈曲突出した屈
曲突出部を有しているもの等も含まれる。また、屈曲材
である限り下地部材は、中空材によるものでもよく、中
実材によるものでもよい。
【0017】また、下地部材が細長状部材である場合に
は、この下地部材の戸袋における配設方向(下地部材の
長さ方向)は、左右方向(戸袋の幅方向)でもよく、上
下方向でもよく、これらの方向に対して斜めの方向でも
よい。
【0018】そして、細長状部材となっている下地部材
を用いて戸袋を形成する場合において、下地部材の個数
は1個でもよく、複数個でもよい。下地部材を複数個と
する場合には、これらの下地部材の並設方向は、戸袋の
上下方向でもよく、左右方向でもよく、これらの方向に
対して斜めの方向でもよく、さらには、これらの方向の
うちの少なくとも2つの方向でもよい。
【0019】また、細長状部材となっている下地部材を
複数個用いて戸袋を形成する場合には、前記配線、配管
類を配設する下地部材は、これらの下地部材のうちの1
個だけでもよく、複数個でもよい。
【0020】また、屈曲材からなるものである限り下地
部材は、戸袋と同じ又は略同じ大きさの面積を有する大
パネル状のものでもよく、戸袋より小さい面積を有する
小パネル状のものでもよい。下地部材が小パネル状のも
のである場合には、下地部材の個数は、1個でもよく複
数個でもよい。
【0021】また、このように下地部材がパネル状のも
のである場合には、前記配線、配管類を配設するための
前記空間部を形成する屈曲部は、左右方向に延びるもの
でもよく、上下方向に延びるものでもよく、これらの方
向に対して斜めの方向に延びるものでもよく、さらに
は、これらの方向のうちの少なくとも2つの方向に延び
るものでもよい。
【0022】そして、このような屈曲部は、1個の下地
部材について1個だけ設けられていてもよく、複数個設
けられていてもよく、屈曲部の個数が複数個である場合
には、配線、配管類を1個の屈曲部で形成される1個の
空間部に配設してもよく、複数個の屈曲部で形成される
1個又は複数個の空間部に配設してもよい。
【0023】配線、配管類を前記空間部に配設するとき
は、配線、配管類をこの空間部中に架設した状態で配設
してもよく、あるいは、戸袋内外方向への屈曲によって
下地部材には屈曲突辺部が設けられているため、配線、
配管類をこの屈曲突辺部の上に載せて配設してもよい。
【0024】後者によると、配線、配管類を安定して配
設できることとなる。
【0025】また、配線、配管類を前記空間部に配設す
る際は、下地部材に取り付けられる保持部材に保持させ
て配設することが好ましい。
【0026】これによると、空間部からの配線、配管類
の脱落を保持部材によって防止でき、所定位置に配線、
配管類を所定どおり配設できることになる。
【0027】また、保持部材は下地部材に取り付けら
れ、屈曲材からなるこの下地部材は戸袋の骨組み材又は
補強材となっているため、下地部材の強度を利用して配
線、配管類を配設できることになる。
【0028】このように下地部材に取り付けられる保持
部材で保持させて配線、配管類を配設する場合におい
て、保持部材による配線、配管類の保持の方式は、例え
ば、フック式でもよく、抱持式でよく、押え込み式でも
よく、任意である。また、下地部材に保持部材を取り付
けるためには、ビス、リベット、ピン等の止着具を用い
てもよく、溶接、接着、粘着等の固定手段を用いてもよ
く、あるいは、下地部材と保持部材とを係止、係合、引
っ掛け、嵌合等することにより行ってもよい。
【0029】また、屈曲材からなる下地部材で形成され
る前記空間部は、戸袋内側の側面が開放され、戸袋外側
の側面が前記下地部材の一部によって塞がれたものとな
っていてもよく、あるいは、戸袋内側の側面が下地部材
の一部によって塞がれ、戸袋外側の側面が開放されたも
のとなっているとともに、この開放された側面が前記外
面形成部材で覆われるものとなっていてもよい。
【0030】前者によると、配線、配管類が配設された
空間部の戸袋外側の側面が下地部材の一部で塞がれるこ
とにより、配線、配管類が戸袋の外部に露出することは
なく、また、後者によると、配線、配管類が配設された
空間部の戸袋外側の側面が開放されたものとなっていて
も、この開放された側面が前記外面形成部材で覆われる
ため、この後者でも、配線、配管類が戸袋の外部に露出
することはない。
【0031】以上の本発明は、戸袋が壁の内部に収納さ
れた壁収納式戸袋となっているタイプの引戸装置、すな
わち、戸袋の外面を形成する前記外面形成部材が戸袋の
位置から外れた壁の部分の外面を形成している部材と同
じ又は略同じ材料で形成され、この外面形成部材におけ
る外面の戸袋内外方向の位置がこの壁の部分の外面位置
と同じ又は略同じになっているタイプの引戸装置にも適
用でき、戸袋が壁収納式戸袋となっていないタイプの引
戸装置、すなわち、戸袋を形成している材料及び構造が
壁を形成している材料及び構造と異なっていて、外観
上、戸袋を確認できるタイプの引戸装置にも適用でき
る。
【0032】また、本発明は、戸袋が引戸本体の両方の
面を覆う部分を有する袋状となっているタイプの引戸装
置にも適用でき、戸袋が、引戸本体の一方の面だけを覆
う部分を有していて、引戸本体の他方の面が露出する片
面式の戸袋となっているタイプの引戸装置にも適用でき
る。
【0033】さらに、引戸装置の外枠組み体を形成し、
内部の空間部に配線、配管類が配設される前記部材は、
上記の下地部材以外の戸袋を形成する部材でもよい。そ
の一例は、戸袋における引戸本体の移動で開閉される開
口部の側の見切り材である。すなわち、戸袋における引
戸本体の移動で開閉される開口部の側の見切り材の内部
の空間部を、前記配線、配管類を配設するための空間部
と利用してもよい。
【0034】本発明が複数個の引戸本体を備えた引戸装
置に適用される場合には、以上における戸袋は、1個又
は複数個の引戸本体を収納するためのものでよい。
【0035】また、本発明は、戸袋が設けられないタイ
プの引戸装置にも適用でき、内側で引戸本体が移動する
外枠組み体を備え、この外枠組み体を形成する部材であ
って、内部に空間部が形成されている部材を有している
引戸装置であれば、本発明を適用できる。
【0036】また、以上の本発明において、前記空間部
に配設される配線、配管類は、ナースコール等の電気装
置や電気機器類のための配線だけでもよく、酸素供給装
置等のための気体や液体を流通させる配管だけでもよ
く、これらの配線と配管の両方でもよい。また、配線、
配管類は、電気配線や気体、液体を流通させる配管に限
らず、引戸装置自体や、引戸装置が設置されている建
物、構築物の構造上必要とされるワイヤー、チェーン等
でもよく、要するに、配線、配管類は紐状部材であれば
よい。
【0037】さらに以上の本発明に係る引戸装置におい
て、引戸本体の移動を案内するためのガイド部材は任意
な形状、構造、形式等のものでよく、例えば、引戸本体
の移動を案内するガイドレールやスライディングレール
等によるガイド部材が引戸本体の上方に配置され、この
ガイド部材が上吊り式となっている引戸本体を吊り下げ
るためのものとなっていてもよく、また、ガイド部材が
引戸本体の下方に配置され、その上を引戸本体が移動す
るようになっていてもよい。また、本発明に係る引戸装
置は、これら両方のガイド部材を有しているものでもよ
い。
【0038】また、これらの引戸装置において、ガイド
部材に案内される引戸本体の移動は、人手操作又は傾斜
配置されたガイド部材に基づく引戸本体の自重で行われ
てもよく、また、引戸本体の閉じ移動と開き移動のうち
の少なくとも一方が駆動装置により自動的に行われても
よい。
【0039】さらに、駆動装置の駆動原理は任意なもの
でよく、例えば、蓄圧されたばね力によって引戸本体を
引っ張り移動させる渦巻きばね式のものでもよく、シリ
ンダで引戸本体を移動させるシリンダ式のものでもよ
く、モータで回転するピニオンやベルトで引戸本体を移
動させるモータ式のものでもよく、電磁石の吸引力、反
発力で引戸本体を移動させるリニアモータ式のもの等で
もよい。
【0040】さらに、本発明が適用される引戸装置は、
引戸本体が1個のものでもよく、複数個のものでもよ
い。引戸装置が複数個の引戸本体を有している場合にお
いて、これらの引戸本体は引き分け式となっていてもよ
く、引き違い式になっていてもよく、これら両方が組み
合わせられたものでもよい。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。初めに、本実施形態に係る引戸装置
の全体を説明する。
【0042】図1は、本実施形態に係る引戸装置の全体
を示す正面図である。この引戸装置は、建物内、具体的
には、病院内の廊下と病室との間を開閉自在に仕切るた
めの室内用仕切り手段として設置され、引戸本体1は把
持部1Aを把持することにより左右動させることがで
き、左右動すると引戸本体1は、無目2と引戸本体戸先
側の縦枠3と壁4と床5とに囲まれて形成されている出
入口用の開口部6を開閉し、この開口部6を開いたとき
の引戸本体1の大部分は壁4の内部に形成されている戸
袋7に収納される。すなわち、本実施形態に係る引戸装
置は、開口部6を開いたときの引戸本体1が収納される
戸袋7が壁4の内部に設けられている壁収納型の引戸装
置になっている。
【0043】また、引戸本体1がその内側で移動する引
戸装置の外枠組み体の基本構造は、無目2と、引戸本体
戸先側の縦枠3と、引戸本体戸尻側の縦枠8とで形成さ
れ、この引戸本体戸尻側の縦枠8により戸袋7の終端部
が形成されている。戸袋7もこの外枠組み体を形成する
ものとなっており、このため、戸袋7を形成する部材と
なっている後述の竪額縁9や下地部材50、外面形成部
材55,56、幅木58,59等の戸袋形成部材も外枠
組み体を形成する部材となっている。
【0044】無目2は、無目本体2Aと、この無目本体
2Aに設けられた点検用カバー2Bとからなり、点検用
カバー2Bは、この無目本体2Aに設けられているねじ
孔に螺合される止めねじ等の止め具2Cで取り付け、取
り外し自在になっており、したがって、無目本体2Aに
対して点検用カバー2Bは開閉自在となっている。無目
本体2Aは、図1のS5―S5線断面図である図5に示
されているように、戸袋7まで延びる長さを有し、点検
用カバー2Bは、無目本体2Aの全長のうち、開口部6
の上方に位置する部分だけに設けられている。
【0045】無目2の内部には、引戸本体1を移動させ
るための移動機構が配置されており、この移動機構は、
開口部6と、開口部6に隣接して設けられている戸袋7
とに跨っている。
【0046】図2及び図3には、移動機構の全体詳細図
が示されている。図2は、この移動機構によって引戸本
体1が閉じ限位置に達しているときを示し、図3は、引
戸本体1が開き限位置に達しているときを示す。
【0047】図2に示すように、無目本体2Aの内部に
は引戸本体1の移動を案内するためのガイド部材である
ガイドレール10が組み込まれ、上記移動機構を形成す
る部材であって、無目本体2Aの略全長に亘る長さを有
するこのガイドレール10は、図1のS4―S4線断面
図である図4に示すとおり、無目本体2Aの内部に設け
られている取付部材11に取り付けられ、戸袋7の内部
まで延びている。同一断面形状が長さ方向に連続してい
るこのガイドレール10は、取付部材11に取り付けら
れた基部10Aと、この基部10Aの下端から引戸本体
1の厚さ方向に水平に延びるアーム部10Bと、このア
ーム部10Bの先端から垂直に立ち上がった係合部10
Cとを有する。
【0048】図2で示すように、引戸本体1には、ロー
ラブラケット13,14に回転自在に取り付けられた2
個のローラ15,16が引戸本体1の移動方向に配設さ
れ、ローラブラケット13,14を介して引戸本体1の
上部に配置されているこれらのローラ15,16は、図
4に示すように、引戸本体1の上方に不動部材となって
水平に架設されているガイドレール10の係合部10C
に係合している。このため、引戸本体1は、ローラ1
5,16が係合部10C上を転動することによりガイド
レール10に沿って移動するとともに、引戸本体1は、
ガイドレール10の係合部10Cにローラ15,16及
びローラブラケット13,14を介して吊り下げられた
上吊り式となっている。
【0049】また、図1に示すように、戸袋7に近い開
口部6の床5には、垂直軸を中心に回転自在となったガ
イドローラ17が配置され、このガイドローラ17は、
図4に示すとおり、引戸本体1の下端に下向きに開口し
て配置されているチャンネル部材1Bの内部に挿入され
ており、ガイドレール10に沿った引戸本体1の移動
は、引戸本体1の下端がこのガイドローラ17で案内さ
れながらなされる。
【0050】図2に示されているように、ガイドレール
10の引戸本体開き側の端部には、引戸本体1を開き限
位置に停止させるためのストップ装置20が取り付けら
れ、このストップ装置20は、引戸本体閉じ側に向けて
本体21に突設されたゴム等の弾性材料からなるストッ
プ部材22と、本体21に取り付けられた小径ローラに
よる被係止部材23とを有する。一方、引戸本体1に設
けられている2個のローラブラケット13,14のう
ち、引戸本体開き側のローラブラケット14の後端には
板状の受け部材24が結合され、この受け部材24には
板ばねの折り曲げで形成されている係止部材25が取り
付けられている。
【0051】引戸本体1を前記把持部1Aで開き側に移
動させ、この移動が開き限位置に達すると、図3に示さ
れているように、被係止部材23には、一旦上向きに湾
曲変形してもとの形状に弾性復帰する係止部材25が係
止するとともに、受け部材24はストップ部材22に当
接し、これにより引戸本体1は開き限位置に停止する。
【0052】また、引戸本体1の把持部1Aに引戸本体
閉じ側への操作力を作用させた場合には、被係止部材2
3から上向きに弾性変形する係止部材25が離脱するた
め、引戸本体1はガイドレール10とガイドローラ17
に案内されて閉じ側へ移動する。
【0053】また、図2及び図3に示されているよう
に、引戸本体1に設けられている2個のローラブラケッ
ト13,14のうち、引戸本体閉じ側のローラブラケッ
ト13には、引戸本体1を閉じ移動させるための駆動装
置30のケーシング30Aがブラケット31で取り付け
られている。駆動装置30はケーシング30A内に回転
自在に収納されたリール33を有し、このリール33の
内部には渦巻きばねが配置され、この渦巻きばねの一端
はリール33に結合されているとともに、他端はケーシ
ング30Aに結合されている。
【0054】また、リール33には、図2及び図3で示
されているナイロン紐又はワイヤー等からなる紐状部材
34が巻かれているとともに、この紐状部材34の一端
が結合されている。この紐状部材34はケーシング30
Aから導出され、紐状部材34の他端は、不動部材であ
って前述した外枠組み体を形成している縦枠3に設けら
れたフック部材35に係止されている。
【0055】図2で示すように閉じ限位置に達している
引戸本体1を把持部1Aで図3に示すように開き側へ移
動させたときには、紐状部材34がリール33を回転さ
せながら駆動装置30のケーシング30Aから繰り出さ
れ、このとき、リール33の内部の上記渦巻きばねがリ
ール33の回転で蓄圧されるようになっている。このた
め、この後に把持部1Aから手を離すと(引戸本体1が
図3のように閉じ限位置に達しているときには、前述の
ように、把持部1Aに操作力を作用させて被係止部材2
3から係止部材25を離脱させると)、渦巻きばねの蓄
圧力によってリール33には、引戸本体1の開き移動時
とは逆方向へ引戸本体1を移動させようとする回転力が
生じているため、この回転力で緊張している紐状部材3
4の引張力によって引戸本体1は閉じ側へ引っ張られ、
リール33が回転して紐状部材34を巻き取ることによ
り、引戸本体1は閉じ限位置まで自動的に移動する。
【0056】したがって、本実施形態における引戸本体
1を閉じ側へ自動的に移動させるための駆動装置30は
渦巻きばね式であるとともに、紐状部材34の引張力に
よる引張式駆動装置となっている。
【0057】図2及び図3に示すように、ガイドレール
10には、閉じ側への引戸本体1の移動速度を低速化さ
せて制動させ、引戸本体1を閉じ限位置に減速させて到
達させるための制動装置40が取り付けられている。こ
の制動装置40は、シリンダ本体41と、シリンダ本体
41にガイドレール10の長さ方向に伸縮自在に挿入さ
れたピストンロッド42とを有するシリンダ装置で構成
され、シリンダ本体41は、不動部材となっているガイ
ドレール10に取り付けられている。
【0058】図2及び図3で示すように、引戸本体1に
2個設けられているローラブラケット13,14のう
ち、引戸本体開き側のローラブラケット14には、ピス
トンロッド42の先端部が挿抜自在となったキャッチ部
材44が取り付けられ、ピストンロッド42の先端部
と、この先端部が挿入されるキャッチ部材44の内部と
のうち、一方には磁石が設けられ、他方にはこの磁石に
吸着する磁性材料が設けられている。このため、ピスト
ンロッド42とキャッチ部材44とは、磁力で接続分離
自在となっている。
【0059】図2に示すように引戸本体1が閉じ限位置
に達しているときには、シリンダ本体41に対して収縮
しているピストンロッド42の先端部がキャッチ部材4
4の内部に挿入された状態になっており、引戸本体1を
開き側へ移動させると、ピストンロッド42の先端部と
キャッチ部材44とが上記磁力で接続されているため、
ピストンロッド42はシリンダ本体41に対して伸び作
動する。このピストンロッド42が伸び作動限に達して
もさらに引戸本体1が開き側に移動すると、図3に示す
ように、ピストンロッド42とキャッチ部材44とが分
離し、ピストンロッド42はその位置で停止する。ま
た、引戸本体1が前記引張式駆動装置30の駆動力で閉
じ側へ移動し始め、そして引戸本体1が所定位置に達す
ると、キャッチ部材44はピストンロッド42に当接し
てこれらのキャッチ部材44とピストンロッド42とが
上記磁力で再度接続され、引戸本体1がさらに閉じ側へ
移動することにより、ピストンロッド42はシリンダ本
体41に対して収縮作動する。
【0060】なお、ピストンロッド42の先端部と、こ
の先端部が挿入されるキャッチ部材44の内部とに互い
に磁性が逆となった磁石を設けることにより、ピストン
ロッド42とキャッチ部材44とを上記と同様に接続分
離自在としてよい。
【0061】シリンダ本体41には、ピストンロッド4
2が伸び作動したときに多量のエアをシリンダ本体41
の内部に吸引し、ピストンロッド42が収縮作動したと
きにはこのエアを絞りながら排出するバルブが設けられ
ている。このため、ピストンロッド42が伸び作動する
引戸本体1の開き移動時には、引戸本体1を軽く移動さ
せることができ、また、ピストンロッド42が収縮作動
する引戸本体1の閉じ移動時には、引戸本体1がシリン
ダ本体41の内部のエア圧力によって制動されながら移
動し、減速された速度で閉じ限位置に達するようになっ
ている。
【0062】図1で示すように、戸袋7の箇所には、戸
袋7の骨組み材又は補強材となっている横方向(戸袋7
の幅方向であって、引戸本体1の移動方向)に細長い下
地部材50が配置され、細長形状の部材となっているこ
の下地部材50は、上下方向に間隔を開けて複数設けら
れている。これらの下地部材50は、戸袋7の幅方向両
端部まで達する同じ長さを有しているが、本実施形態に
係る戸袋7には、図5に示されているように、上下寸法
が異なる4種類の下地部材50A,50B,50C,5
0Dが用いられている。
【0063】すなわち、戸袋7の両方の面において、言
い換えると、引戸本体1の一方の面と他方の面に対向す
る両方の面において、最下段の下地部材50は上下寸法
が最も大きい下地部材50Aであり、最下段から2段目
と3段目の下地部材50は上下寸法が最も小さい下地部
材50Dである。下地部材50A同士、最下段から2段
目の下地部材50D同士、最下段から3段目の下地部材
50D同士は、それぞれ同じ高さ位置に配置されてい
る。図5における右側の最上段の下地部材50、言い換
えると、図1で示された側の最上段の下地部材50は、
上下寸法が3番目に大きい下地部材50Cであり、図5
における左側の最上段の下地部材50は、上下寸法が2
番目に大きい下地部材50Bである。
【0064】これらの下地部材50は金属板の折り曲げ
で形成されており、下地部材50の全体斜視図である図
9で示すとおり、長さ方向と直角をなす幅方向の途中
部、すなわち、上下方向の途中部には、下地部材50の
厚さ方向へ屈曲突出しかつ下地部材50の長さ方向へ連
続して延びている屈曲突出部51が形成されており、こ
の突出方向は戸袋7の外側である。このように、それぞ
れの下地部材50は戸袋7の外側へ屈曲突出した部分を
有する屈曲材からなり、これらの下地部材50は、上下
の幅狭のフランジ部52から屈曲突出部51の屈曲突辺
部51Aが直角又は略直角に折り曲げられたものとなっ
ている。
【0065】また、下地部材50には、屈曲突出部51
のために戸袋内側が開放された空間部S1が形成され、
この空間部S1の厚さ方向は戸袋7の内外方向であっ
て、空間部S1は下地部材50の全長に亘って連続して
いる。
【0066】図1のS8−S8線断面図である図8に示
すように、戸袋7の引戸本体閉じ側の端部、言い換える
と、戸袋7における引戸本体1で開閉される前記開口部
6の側の端部には見切り材としての竪額縁9が設けら
れ、この竪額縁9には戸袋7の内側において引戸本体開
き側へ延びる延出部9Aが設けられている。また、竪額
縁9には補助部材53が取り付けられ、アングル材から
なるこの補助部材53には、戸袋7の内外方向への間隔
を開けて延出部9Aと平行に引戸本体開き側へ延びる延
出部53Aが設けられている。これらの延出部9Aと5
3Aとの間にそれぞれの下地部材50の一方の端部が挿
入され、これらの端部はドリルねじ等の止着具54で補
助部材53に止められており、また、それぞれの下地部
材50の他方の端部は前述した戸尻側の縦枠8にドリル
ねじ等の止着具54で止められている。
【0067】図5に示すように、内部が戸袋7となって
いる壁4の一方の側と他方の側の外面は、戸袋7の内外
方向(壁4の厚さ方向)に重ねられた内外2枚の外面形
成部材55,56で形成され、石膏ボード製であるこれ
らの外面形成部材55,56のうち、内側の外面形成部
材55は、上下に間隔を開けて平行に配設されている下
地部材50同士の間に複数組み込まれている。これらの
外面形成部材55の厚さは下地部材50の図9で示した
屈曲突辺部51Aの戸袋内外方向の幅寸法Wと対応して
おり、下地部材50同士の間に配置されているそれぞれ
の外面形成部材55は、上下端部が下地部材50のフラ
ンジ部52に押し当てられている。図9に示すとおり、
これらのフランジ部52には両面粘着テープ57が予め
取り付けられているため、外面形成部材55はこれらの
両面粘着テープ57で下地部材50に固定されている。
【0068】図7は、図5における最下段から3段目の
下地部材50Dの部分を示す拡大図であり、上述したよ
うに、この下地部材50Dにおける両方のフランジ部5
2に、この下地部材50Aの上下に配置されている外面
形成部材55が図9で示された両面粘着テープ57で固
定されている。
【0069】また、それぞれの外面形成部材55の前記
開口部6側の端部は、図8で示した竪額縁9の延出部9
Aと補助部材53の延出部53Aとの間に挿入されてい
る。
【0070】図6は図5で示された戸袋7の下部の拡大
図であり、戸袋7の下部には内外二重の幅木58,59
が配置され、内側の幅木58の両端立上部58Aと外側
の幅木59の両端立上部59Aとの間に最下段の外面形
成部材55の下端部が挿入されている。
【0071】以上のように配置された内側の外面形成部
材55の外側に、図1の表裏両側において外面形成部材
56が配置されている。下地部材50をも覆う大面積と
なっているこの外側の外面形成部材56は、下地部材5
0の屈曲突出部51、補助部材53の延出部53A、外
側の幅木59の両端立上部59Aにステープル等の止着
具で結合されている。外面形成部材56の表面にはビニ
ルクロス等の化粧部材が被せられ、これにより、戸袋7
が内部に収納されている前記壁4の表面が仕上げられて
いる。
【0072】前述したように、病院の廊下と病室との間
を開閉自在に仕切るための手段として設置されている本
実施形態に係る引戸装置においては、図1に示すよう
に、戸袋7の箇所に電気装置であるナースコール60が
取り付けられている。このナースコール60まで延びる
電気配線61は、最下段から3段目の下地部材50Dに
沿って戸袋7の内部に配設されており、この配設を行う
ために、図8で示すように、外面形成部材56及び下地
部材50Dに電気配線61を通すための孔62,63が
形成され、また、電気配線61は引戸本体閉じ側の縦枠
8に形成された孔64を通って戸袋7から外れた壁4の
部分の内部から導入されており、この壁4の内部を通っ
て電気配線61は所定位置まで達している。
【0073】また、電気配線61は、図7で示されてい
るとおり、上下方向の途中部に戸袋外側へ突出した屈曲
突出部51が形成された下地部材50Dの空間部S1、
具体的に説明すると、戸袋外側へ突出した屈曲突出部5
1よりも戸袋内側において、この屈曲突出部51と上下
2個の屈曲突辺部51Aとで下地部材50Dに形成され
ている空間部S1に配設され、この電気配線61は、上
下2個の屈曲突辺部51Aのうち、空間部S1の下面と
なっている下側の屈曲突辺部51Aの上に置かれてい
る。
【0074】そして、電気配線61は、その延設方向の
複数箇所において、下地部材50に取り付けられた保持
部材65で保持されている。
【0075】以上の電気配線61は、引戸装置の組立設
置作業を行う前までに図8で示した縦枠8の手前まで延
設されており、縦枠8等からなる引戸装置の外枠組み体
が形成された後、電気配線61は縦枠8の孔64に通さ
れる。また、電気配線61は、下地部材50Dが図8で
示した止着具54で補助部材53の延出部53Aと縦枠
8に結合される前に、下地部材50Dに取り付けられた
保持部材65で保持されてこの下地部材50Dの屈曲突
辺部51Aの上に載せられるとともに、下地部材50D
の孔63から導出され、この後、下地部材50Dは止着
具54で補助部材53の延出部53Aと縦枠8に結合さ
れる。
【0076】外面形成部材56を下地部材50D等に前
述したようにステープル等の止着具で固定するときに
は、この外面形成部材56に形成した孔62に電気配線
61が通され、また、外面形成部材56の表面にビニル
クロス等の化粧部材を被せるときは、この化粧部材に設
けた孔に電気配線61が通される。この後、電気配線6
61と接続されたナースコール60を外面形成部材56
及び下地部材50Dに図示しない止着具で取り付ける作
業が行われる。
【0077】以上により、ナースコール60のための電
気配線61を配設しながら、引戸装置の組立設置作業が
終了する。
【0078】以上説明した本実施形態によると、それぞ
れの下地部材50は戸袋外側へ屈曲突出した屈曲突出部
51を有する屈曲材からなり、このため、下地部材50
自体の強度、及び下地部材50を骨組み材又は補強材と
している戸袋7の全体強度が大きくなっているととも
に、ナースコール60のための電気配線61は、屈曲突
出部51によって下地部材50Dに形成されていて、戸
袋7の内外方向を厚さ方向とする空間部S1に配設され
ているため、下地部材50Dの強度を大きくするために
自ずと下地部材50Dに形成されている空間部S1を有
効に利用して電気配線61を合理的に配設できることに
なる。
【0079】また、下地部材50Dは屈曲突出部51に
よって大きな強度を有するものとなっているため、下地
部材50Dに沿って電気配線61を配設することによ
り、電気配線61を下地部材50Dで有効に保護でき
る。
【0080】さらに、空間部S1は、戸袋7の左右方向
の全体に亘る長さとなっている下地部材50Dの全長に
連続して形成されているため、電気配線61を戸袋7の
左右方向の任意な位置から任意な位置まで配設すること
ができる。
【0081】また、電気配線61は、下地部材50Dに
おける戸袋外側へ水平又は略水平に突出した屈曲突辺部
51Aの上に載せられて配設されているため、電気配線
61の配設を安定させることができる。
【0082】さらに、電気配線61は、下地部材50D
に取り付けられた保持部材65で保持されているため、
空間部S1からの電気配線61の脱落は防止され、電気
配線61を所定位置に所定どおり配設できる。そして、
保持部材65は、屈曲突出部51で強度が大きくなって
いる下地部材50Dに取り付けられているため、下地部
材50Dへの保持部材65自体の取付強度も大きくでき
る。
【0083】また、電気配線61が配設された下地部材
50Dの空間部S1は、戸袋内側の側面が開放されたも
のとなっているが、戸袋外側の側面は屈曲突出部51で
塞がれた状態となっているため、この屈曲突出部51及
びこの屈曲突出部51の外側に配置された外面形成部材
56により、電気配線61が外部に露出することはな
く、また、これらの屈曲突出部51と外面形成部材56
によって電気配線61を外力から保護できる。
【0084】図10は、電気配線61を配設するための
空間部の別実施形態を示す。この実施形態における下地
部材150も、前記実施形態と同じく、上下方向の途中
部に戸袋外側へ屈曲突出した屈曲突出部151を有する
屈曲材からなり、上下の幅狭のフランジ部152から屈
曲突出部151の上下2個の屈曲突辺部151Aが直角
又は略直角に折り曲げられている。
【0085】この実施形態では、2個の下地部材150
が上下に並設され、上側の下地部材150における下側
の屈曲突辺部151Aとフランジ部152及び下側の下
地部材150における上側の屈曲突辺部151Aとフラ
ンジ部152により、戸袋内側の側面が塞がれていると
ともに、戸袋外側の側面が開放されている空間部S2が
形成されている。戸袋7の内外方向を厚さ方向とするこ
の空間部S2に電気配線61が配設され、電気配線61
は下側の下地部材150における上側の屈曲突辺部15
1Aの上に載せられているとともに、この下地部材15
0に取り付けられた保持部材65で保持されている。
【0086】そして、空間部S2の開放されている戸袋
外側の側面は、それぞれの下地部材150の屈曲突出部
151にステープル等の止着具で固定される下地部材5
6で覆われている。
【0087】この実施形態によっても、強度を大きくす
るために屈曲材となっている下地部材150で形成され
る空間部S2を利用して電気配線61を合理的に配設で
きることになり、この空間部S2の戸袋外側の側面が開
放されていても、この側面は外面形成部材56で覆われ
るため、電気配線61が外部に露出することはない。
【0088】図11は、電気配線61を配設するための
空間部のさらなる別実施形態を示す。この実施形態にお
ける下地部材250も、上下方向の途中部に屈曲突出部
251が形成された屈曲材からなり、上下の幅狭のフラ
ンジ部252から屈曲突出部251の上下2個の屈曲突
辺部251Aが直角又は略直角に折り曲げられている
が、屈曲突出部251の突出方向は戸袋内側である。
【0089】この実施形態では、屈曲突出部251と上
下2個の屈曲突辺部251Aとで形成されている空間部
S3に電気配線61が配設され、この電気配線61は下
側の屈曲突辺部251Aの上に載せられているととも
に、下地部材250に取り付けられた保持部材65で保
持されている。
【0090】空間部S3における戸袋内側の側面は下地
部材250の屈曲突出部251で塞がれているが、戸袋
外側の側面は開放され、この開放された側面は、図10
の実施形態と同じく、下地部材250の屈曲突出部25
1にステープル等の止着具で固定される下地部材56で
覆われている。
【0091】この実施形態でも、強度を大きくするため
に屈曲材からなる下地部材150で形成される空間部S
3を利用して電気配線61が合理的に配設され、この空
間部S3の戸袋外側の側面が開放されていても、この側
面は外面形成部材56で覆われるため、電気配線61が
外部に露出することはない。
【0092】以上説明したそれぞれの実施形態から分か
るように、電気配線61を配設するための空間部を形成
する下地部材の形状、個数等は任意である。
【0093】図12〜図14は、電気配線61の配設場
所及びその配設方向に関する別実施形態を示す。
【0094】この実施形態では、図12及び図12のS
13−S13線断面図である図13に示されているよう
に、引戸装置の前記外枠組み体を形成する部材となって
いて、戸袋7における引戸本体1の移動で開閉される前
記開口部6の側の見切り材となっている竪額縁9の内部
の空間部S4に電気配線61を配設し、この電気配線6
1を前記下地部材50Dが接続されている竪額縁9の箇
所からこの下地部材50Dへ湾曲侵入させ、下地部材5
0Dへ侵入した電気配線61を、図7及び図8で示した
実施形態と同じく、下地部材50Dに取り付けられた保
持部材65で保持させて図12で示すナースコール60
側へ延設し、そしてナースコール60に接続している。
【0095】図13で示されているように、竪額縁9及
び前記補助部材53の下地部材50Dとの接続箇所には
切欠部70が形成され、この切欠部70を跨ぐように、
図14で示したガイド部材71が設けられている。この
ガイド部材71の一端71Aは両面粘着テープ等の結合
部材で竪額縁9の内面に結合されている。
【0096】この実施形態では、竪額縁9の内部の空間
部S4に電気配線61を上方から挿入する作業を行うこ
とにより、この電気配線61をガイド部材71で案内さ
せて下地部材50Dへ湾曲配線することができる。この
作業は、下地部材50Dを前述のとおりに竪額縁9と縦
枠8との間に架設した後であって、下地部材50に外面
形成部材55,56を取り付ける前に行われる。
【0097】なお、図13で示されている切欠部70か
ら戸袋7の内側へ露出するガイド部材71の一部分の外
側を覆うためのカバーを竪額縁9に設けてもよい。
【0098】この実施形態によっても、引戸装置の外枠
組み体を形成している部材の内部の空間部を有効に利用
して電気配線61を合理的に配設できることになる。
【0099】以上において、図1、図12の実施形態で
は、ナースコール60は下地部材50Dと同じ配置位置
に設けられ、この下地部材50Dにビス等の止着具で止
着されるようになっていたが、ナースコール60の配置
位置を、図1、図12で上下4本示されている下地部材
50のうちの上下2本の下地部材の間とし、これらの下
地部材に架け渡したブラケットにナースコール60をビ
ス等の止着具で止着してもよい。
【0100】また、ナースコール60の配置位置を図
1、図12で示されている戸袋7から外れた位置とし、
その配置位置まで電気配線61を延設してもよい。
【0101】
【発明の効果】本発明によると、引戸装置において配
線、配管類を合理的に配設できるという効果を得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示
す正面図である。
【図2】引戸本体を移動させるための移動機構を示す図
であって、引戸本体が閉じ限位置に達しているときを示
す図である。
【図3】引戸本体を移動させるための移動機構を示す図
であって、引戸本体が開き限位置に達しているときを示
す図である。
【図4】図1のS4―S4線断面図である。
【図5】図1のS5―S5線断面図である。
【図6】図5で示された戸袋の下部の拡大図である。
【図7】電気配線が配設された下地部材の部分を示す図
5の一部拡大図である。
【図8】図1のS8―S8線断面図である。
【図9】下地部材の全体斜視図である。
【図10】電気配線を配設するための別実施形態に係る
空間部を示す図7と同様の図である。
【図11】電気配線を配設するためのさらなる別実施形
態に係る空間部を示す図7と同様の図である。
【図12】電気配線を、戸袋における引戸本体の移動で
開閉される開口部の側の見切り材となっている竪額縁の
内部の空間部に配設した実施形態を示す図1と同様の図
である。
【図13】図12のS13−S13線断面図である。
【図14】図12の実施形態における電気配線が配設さ
れた箇所を示す要部断面の拡大図である。
【符号の説明】
1 引戸本体 4 壁 6 引戸本体の移動で開閉される出入り口用開口部 7 戸袋 9 戸袋における開口部の側の見切り材である竪額縁 10 引戸本体の移動を案内するガイド部材であるガイ
ドレール 50,50A〜50D,150,250 下地部材 51、151,251 屈曲突出部 51A,151A,251A 屈曲突辺部 55,56 外面形成部材 60 ナースコール 61 電気配線 65 保持部材 S1,S2,S3,S4 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 勝 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠組み体と、この外枠組み体の内側で
    移動する引戸本体とを有する引戸装置において、前記外
    枠組み体を形成する部材の内部の空間部に配線、配管類
    が配設されることを特徴とする引戸装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の引戸装置において、前
    記引戸本体が収納される戸袋を有し、この戸袋が、外面
    形成部材が取り付けられる下地部材を含んで形成され、
    この下地部材が前記戸袋の内外方向に屈曲した屈曲材か
    らなるとともに、この下地部材の屈曲により、戸袋内外
    方向を厚さ方向としかつ前記配線、配管類が配設される
    前記空間部が形成されていることを特徴とする引戸装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の引戸装置において、前
    記配線、配管類は、戸袋内外方向への屈曲によって前記
    下地部材に形成されている屈曲突辺部の上に載せられて
    前記空間部に配設されていることを特徴とする引戸装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の引戸装置におい
    て、前記配線、配管類は、前記下地部材に取り付けられ
    た保持部材で保持されて前記空間部に配設されているこ
    とを特徴とする引戸装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の引戸装
    置において、前記空間部は、戸袋内側の側面が開放さ
    れ、戸袋外側の側面が前記下地部材の一部によって塞が
    れたものとなっていることを特徴とする引戸装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4のいずれかに記載の引戸装
    置において、前記空間部は、戸袋内側の側面が前記下地
    部材の一部によって塞がれ、戸袋外側の側面が開放され
    たものとなっているとともに、この開放された側面が前
    記外面形成部材で覆われることを特徴とする引戸装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の引戸装置において、前
    記引戸本体が収納される戸袋を有し、この戸袋における
    前記引戸本体の移動で開閉される開口部の側の見切り材
    の内部が、前記配線、配管類が配設される前記空間部と
    なっていることを特徴とする引戸装置。
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