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JP2003004934A - カラーフィルタ用の樹脂組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用の樹脂組成物およびカラーフィルタ

Info

Publication number
JP2003004934A
JP2003004934A JP2001189157A JP2001189157A JP2003004934A JP 2003004934 A JP2003004934 A JP 2003004934A JP 2001189157 A JP2001189157 A JP 2001189157A JP 2001189157 A JP2001189157 A JP 2001189157A JP 2003004934 A JP2003004934 A JP 2003004934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color filter
liquid crystal
resin composition
resin
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001189157A
Other languages
English (en)
Inventor
Nozomi Nakajima
望 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001189157A priority Critical patent/JP2003004934A/ja
Publication of JP2003004934A publication Critical patent/JP2003004934A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Filters (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置の表示不良現象を確実に防止で
きるカラーフィルタと、使用する構成材料の選択幅が広
く、コスト増大を引き起こすことなく上記のカラーフィ
ルタ製造を可能とする樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 カラーフィルタ用の樹脂組成物を、被膜
形成性樹脂成分(V)と溶剤とを含有し、被膜形成性樹
脂成分(V)との重量比(P/V)が0〜0.3の範囲
内となるように顔料(P)を含有するものとし、さら
に、形成した樹脂部材に対して液晶と接触する状態で不
純物強制抽出処理を施したときに、該樹脂部材を介して
上記の液晶に印加された電圧の保持率が80%以上とな
るものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルタ用の
樹脂組成物とカラーフィルタとに係り、特に表示品質に
優れた液晶表示装置を可能とするカラーフィルタと、こ
のようなカラーフィルタを製造するための樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットディスプレイとして、カ
ラー液晶表示装置が注目されている。カラー液晶表示装
置の一例として、ブラックマトリックス、複数の色(通
常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる
着色層、共通透明電極層および配向層を備えたカラーフ
ィルタと、薄膜トランジスタ(TFT素子)、画素電極
および配向層を備えた対向電極基板とを所定の間隙をも
たせて向かい合わせ、この間隙部に液晶材料を注入して
液晶層とした透過型の液晶表示装置がある。また、上記
のカラーフィルタの基板と着色層との間に反射層を設け
た反射型の液晶表示装置もある。
【0003】このような液晶表示装置では、液晶中に不
純物が存在すると、液晶表示装置の電気抵抗が低下し、
光透過率−電気特性のシフトが起こり、表示ムラが生じ
る。表示ムラとは、画面の一部にコントラストや色度の
異なる領域ができる現象であり、液晶表示装置の信頼性
にとって非常に重要な問題となってきている。このよう
な表示不良現象を考慮した技術として、材料組成物中の
イオン性不純物に関する技術(特開平1−254918
号)、材料組成物中の塩素イオン、硝酸イオンに関する
技術(特開平11−64619号)、カラーフィルタか
らの発生水分量に関する技術(特開平11−13322
3号)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術においては、対象となる不純物や構成材料が限定さ
れているため、これら以外の不純物が存在した場合や、
他の構成材料に不純物が混入していた場合には、結果的
にカラー液晶表示装置の表示不良が発生してしまうとい
う問題があった。また、カラーフィルタの製造に使用す
る樹脂組成物においては、構成材料の種類、製造会社、
品名等により不純物の種類や量が異なり、構成材料を変
更した場合のカラー液晶表示装置の表示特性に与える影
響を予測することは困難であった。さらに、カラー液晶
表示装置の表示不良現象の原因となる物質を全て特定す
ることは困難であり、仮に特定できたとしても、構成材
料に原因物質を全く含有しない樹脂組成物を使用する場
合、使用可能な構成材料の幅が大幅に制限され、かつ、
樹脂組成物の製造コスト増大を伴うという問題があっ
た。
【0005】本発明は、上記のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、液晶表示装置の表示不良現象を確実に
防止できるカラーフィルタと、使用する構成材料の選択
幅が広く、コスト増大を引き起こすことなく上記のカラ
ーフィルタ製造を可能とする樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】カラーフィルタは、樹脂
着色層上に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶
表示装置に用いられ、この場合、樹脂部材としては樹脂
着色層が液晶に対して最近傍の位置となる。そこで、本
発明は、液晶表示装置の液晶層と接触するカラーフィル
タを構成する樹脂部材を不純物の発生源の一つと考え、
樹脂部材から液晶層中に移行した不純物による表示不良
と相関のある特性として、カラーフィルタ用の樹脂組成
物における顔料と被膜形成性樹脂成分との重量比と、液
晶と接触状態にある樹脂部材に不純物強制抽出処理を施
した後に該樹脂部材を介して上記液晶に印加された電圧
の保持率とに着目してなされたものである。
【0007】すなわち、上記のような目的を達成するた
めに、本発明のカラーフィルタ用の樹脂組成物は、被膜
形成性樹脂成分(V)と溶剤とを含有するとともに該被
膜形成性樹脂成分(V)との重量比(P/V)が0〜
0.3の範囲内となるように顔料(P)を含有し、形成
した樹脂部材に対して液晶と接触する状態で不純物強制
抽出処理を施したときに、該樹脂部材を介して前記液晶
に印加された電圧の保持率が80%以上となるような構
成とした。
【0008】また、本発明のカラーフィルタは、透明基
板と、該透明基板上に設けた複数色の着色パターンから
なる着色層とを備え、該着色層は上記のカラーフィルタ
用の樹脂組成物を用いて形成されたものであるような構
成とした。また、本発明のカラーフィルタは、透明基板
と、該透明基板上に設けた複数色の着色パターンからな
る着色層と、該着色層を覆うように形成された透明な保
護層とを備え、少なくとも該保護層は上記のカラーフィ
ルタ用の樹脂組成物を用いて形成されたものであるよう
な構成とし、前記透明基板上の複数の所定部位に形成さ
れ前記保護層よりも突出した透明な柱状凸部を備え、該
柱状凸部は上記のカラーフィルタ用の樹脂組成物を用い
て形成されたものであるような構成とした。
【0009】さらに、本発明のカラーフィルタは、基板
と、該基板上に順次積層した駆動素子層および反射電極
層と、該反射電極層上に設けた複数色の着色パターンか
らなる着色層とを備え、該着色層は請求項1に記載のカ
ラーフィルタ用の樹脂組成物を用いて形成されたもので
あるような構成とした。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて説明する。
【0011】カラーフィルタ用の樹脂組成物 本発明のカラーフィルタ用の樹脂組成物は、顔料、被膜
形成性樹脂成分および溶剤を含有し、顔料と被膜形成性
樹脂成分との重量比(P/V)が0〜0.3の範囲であ
り、さらに、形成した樹脂部材に対して液晶と接触する
状態で不純物強制抽出処理を施したときに、該樹脂部材
を介して前記液晶に印加された電圧の保持率が80%以
上、このましくは90%以上となるものとする。
【0012】ここで、被膜形成性樹脂成分とは、樹脂組
成物から溶剤と顔料を除いた成分であり、例えば、モノ
マー、ポリマー、分散剤、重合開始剤、添加剤等であ
る。上記の重量比(P/V)が0.3を超えると、形成
した樹脂部材から液晶層中に不純物が移行して、液晶表
示装置の表示不良現象を生じる。
【0013】本発明では、上記の不純物強制抽出処理、
電圧保持率の測定を下記のように行うものとする。 (不純物強制抽出処理)図1に示すように、ガラス基板
12,15の表面にITO(酸化インジウムスズ)電極
13,16を設けた1組のITO基板11,14を準備
し、一方のITO基板11のITO電極13上に、本発
明の樹脂組成物を用いて樹脂部材17を形成し、その
後、ITO電極間距離が5〜15μmの範囲となるよう
に他方のITO基板14を対向させ、周辺部をシール部
材19により封止し、両ITO基板間に液晶18を封入
し測定用液晶セル10を作製する。この樹脂部材17
は、本発明の樹脂組成物を用いてカラーフィルタを製造
する際と同様の条件で形成するものであり、プリベーク
やポストベーク等の処理工程が必要な場合には、所定の
条件で処理を行う。また、使用する液晶18は、不純物
強制抽出処理前の状態において、上記の測定用液晶セル
10で下記の電圧保持率測定条件で測定した電圧保持率
が95%以上である液晶とする。次に、測定用液晶セル
10ごと加熱処理(オーブン中、105℃、2.5時間
放置)を施して、樹脂部材17に対して不純物強制抽出
処理を行う。
【0014】(電圧保持率測定条件)上記のように不純
物強制抽出処理を施した測定用液晶セル10を室温に戻
し、下記の条件で電圧保持率を測定する。 ・ITO電極間距離 :5〜15μm ・印加電圧パルス振幅 :10V ・印加電圧パルス周波数:60Hz ・印加電圧パルス幅 :16.67msec
【0015】次に、本発明のカラーフィルタ用の樹脂組
成物の構成成分について説明する。上述のように、本発
明のカラーフィルタ用の樹脂組成物は、顔料、被膜形成
性樹脂成分および溶剤を含有する樹脂組成物である。本
発明の樹脂組成物に使用できる顔料としては、公知の赤
色顔料、黄色顔料、緑色顔料、青色顔料、紫色顔料、黒
色顔料等を挙げることができる。顔料の具体例をカラー
インデックスナンバーで表示すると、赤色顔料はPR1
77、PR48:1、PR254、黄色顔料はPY8
3、PY138、PY139、PY150、緑色顔料は
PG7、PG36、青色顔料は PB15番台、PB
1、PB19、PB60、PB61、紫色顔料は PV
23、黒色顔料はカーボンブラック、金属酸化物系の黒
色顔料(チタンブラック、Cu、Fe、Mn、V、Ni
等の酸化物を含む顔料)等を挙げることができる。この
ような顔料の含有量は、上述のように、顔料と被膜形成
性樹脂成分との重量比(P/V)が0〜0.3の範囲と
なるような含有量である。
【0016】本発明の樹脂組成物を構成する被膜形成性
樹脂成分として含有されるモノマーとしては、少なくと
も1つの重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有する化合
物を用いることができる。具体的には、アリルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレ
ート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロール
アクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリ
レート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレ
ート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチ
レングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリ
レート、ステアリルアクリレート、エチレングリコール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−
ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアク
リレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレ
ート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、
グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコー
ルジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエ
チル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレー
ト、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ
アクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカン
ジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、および、上記のアクリレート基
をメタクリレート基に置換したもの、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロ
リドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェー
ト、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロ
ペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエ
チルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸
エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェ
ノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノ
ール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビ
ニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオ
キサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジ
アクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアク
リレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド
変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキ
サイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパン
エチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート等のアクリレートモノマー、および、これらの
アクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、ポ
リウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を
結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエス
テル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合さ
せたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基
を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポ
キシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有す
るオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタン
メタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有する
オリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステ
ルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリ
ゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタク
リレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレ
タンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステ
ルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアク
リレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタン
メタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステ
ルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシ
メタクリレート樹脂等が挙げられる。これらは使用する
ことができるモノマーの一例であり、これらに限定され
るものではない。また、このようなモノマーの含有量
は、被膜形成性樹脂成分の10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%の範囲が望ましい。
【0017】本発明の樹脂組成物を構成する被膜形成性
樹脂成分として含有されるポリマーとしては、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタク
リル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセター
ル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、
ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミ
ック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹
脂、ユリア樹脂等、および、重合可能なモノマーである
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルア
クリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアク
リレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピル
アクリレート、イソプロピルメタクリレート、sec-ブチ
ルアクリレート、sec-ブチルメタクリレート、イソブチ
ルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブ
チルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−
ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、
n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−
オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n
−デシルメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレ
ン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)
アクリレートの1種以上と、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸の2量体(例えば、東亜合成化学(株)
製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの酸無水物等の1種
以上からなるポリマーまたはコポリマー等が挙げられ
る。また、上記のコポリマーにグリシジル基または水酸
基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマ
ー等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0018】上記のポリマーのなかで、合わせて使用す
るモノマーとの相溶性等の観点から、ポリメタクリル酸
メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタク
リル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂の共重
合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロースアセテートプロ
ピオネート、セルロースアセテートブチレート、エチル
ヒドロキシエチルセルロース、セルローストリアセテー
ト等を好ましく使用することができる。特に好ましく
は、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エ
チル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸とスチレ
ン、グリシジルメタクリレートとの共重合体、フェノキ
シ樹脂、エポキシ樹脂、および、これらの変性物を使用
することができる。
【0019】特に、ポリマーとして好ましいエポキシ樹
脂としては、三菱油化シェル(株)製エピコートシリー
ズ、ダイセル(株)製セロキサイドシリーズ、エポリー
ドシリーズ、または、ビスフェノール−A型エポキシ樹
脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ル−S型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポ
リカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールグリシジ
ルエステル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミン
エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、
ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、グリシジル(メ
タ)アクリレートとラジカル重合可能なモノマーとの共
重合エポキシ化合物等を挙げることができる。このよう
なポリマーの含有量は、樹脂組成物の被膜形成性樹脂成
分の20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の
範囲が望ましい。
【0020】本発明の樹脂組成物を構成する被膜形成性
樹脂成分として含有される分散剤としては、変性ポリウ
レタン、変性ポリアクリレート、変性ポリエステル、変
性ポリアミド等の高分子分散剤、リン酸エステル、ポリ
エーテル、アルキルアミン等の界面活性剤等を使用する
ことができる。このような分散剤の含有量は、樹脂組成
物の被膜形成性樹脂成分の5〜60重量%、好ましくは
10〜50重量%の範囲が望ましい。
【0021】本発明の樹脂組成物を構成する被膜形成性
樹脂成分として含有される重合開始剤としては、ベンゾ
フェノン、ミヒラーケトン、N,N′テトラメチル−
4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−
4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジエ
チルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノ
ン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフ
ェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベン
ゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−
クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メ
トキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フル
オロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量
体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミ
ダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ト
リクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジ
アゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノス
チリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリク
ロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,
4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合
物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メト
キシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリク
ロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル
−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリ
クロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル
−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6
−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4
−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリ
クロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−
ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル
−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化
合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン
−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フ
ェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シル−フェニルケトン、イルガキュアー369(チバス
ペシャリティケミカルズ社製)、イルガキュアー651
(チバスペシャリティケミカルズ社製)、イルガキュア
ー907(チバスペシャリティケミカルズ社製)等の重
合開始剤が挙げられる。本発明では、これらの重合開始
剤を単独で、または、2種以上を混合して使用すること
ができる。このような重合開始剤の添加量は、樹脂組成
物の被膜形成性樹脂成分の10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%の範囲が望ましい。
【0022】また、被膜形成性樹脂成分として界面活性
剤を含有する場合、界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール
等を使用することができる。このような界面活性剤の含
有量は、樹脂組成物の被膜形成性樹脂成分の1〜30重
量%、好ましくは5〜20重量%の範囲が望ましい。
【0023】本発明の樹脂組成物を構成する溶剤として
は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テル
ピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリド
ン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の
グリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロ
ソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチ
ルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エ
チルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセ
テート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート等の酢酸エステル類等が挙げられる。上述のよう
な本発明の樹脂組成物を用いて、カラーフィルタの着色
層、ブラックマトリックス(遮光層)、保護層、ギャッ
プ保持材(柱状凸部)等を形成することができる。
【0024】カラーフィルタ 次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。図2
は本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図であ
る。図2において、カラーフィルタ21は、透明基板2
2と、この透明基板22上に形成されたブラックマトリ
ックス23、および、着色層24(赤色パターン24
R、緑色パターン24G、青色パターン24Bが所望の
パターン形状で配列されている)を備えている。そし
て、着色層24は、本発明の樹脂組成物を用いて形成さ
れたものである。
【0025】このカラーフィルタ21を液晶表示装置に
用いる場合、着色層24上に共通透明電極層や配向層が
設けられた状態で使用されるが、このような共通透明電
極層や配向層の厚みは、通常0.01〜1μmと薄く、
不純物を遮蔽する作用がほとんど期待できない。しか
し、着色層24を本発明の樹脂組成物を用いて形成する
ことにより、表示ムラの発生が防止され、表示品質に優
れた液晶表示装置が可能となる。
【0026】上記のカラーフィルタ21を構成する透明
基板22としては、石英ガラス、パイレックス(登録商
標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッ
ト材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可
撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができ
る。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱
膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処
理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成
分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブ
マトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラー
フィルタに適している。
【0027】また、カラーフィルタ21のブラックマト
リックス23は、スパッタリング法、真空蒸着法等によ
り厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜
を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、
カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド
樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成
し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、カー
ボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感
光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニング
して形成したもの等、いずれであってもよい。
【0028】図3は本発明のカラーフィルタの他の例を
示す概略断面図である。図3において、カラーフィルタ
31は、基板32と、この基板32上に形成されたブラ
ックマトリックス33、および、着色層34(赤色パタ
ーン34R、緑色パターン34G、青色パターン34B
が所望のパターン形状で配列されている)を備え、ブラ
ックマトリックス33および着色層34を覆うように透
明な保護層35が形成されており、さらに、ブラックマ
トリックス33の所定の複数の箇所には透明なギャップ
保持材(柱状凸部)36が上記の保護層35から突出す
るように形成されている。
【0029】このカラーフィルタ31は、保護層35上
に共通透明電極層や配向層を設けた状態で液晶表示装置
に用いられ、この場合、保護層35とギャップ保持材3
6が液晶層に接触する位置となる。そして、少なくと
も、保護層35とギャップ保持材36を本発明の樹脂組
成物を用いて形成することにより、表示ムラの発生が防
止され、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
上述のカラーフィルタ21,31は、透過型の液晶表示
装置および反射型の液晶表示装置(液晶層に対して観察
者側にカラーフィルタが配設される)に使用することが
できる。
【0030】次に、液晶層を介して観察者側と反対側に
カラーフィルタが配設される反射型の液晶表示装置に使
用するカラーフィルタの例を説明する。図4は、上記の
ような本発明のカラーフィルタの例を示す概略断面図で
ある。図4において、カラーフィルタ41は、基板42
と、この基板42上に設けた駆動素子層43と、この駆
動素子層43上に順次積層された反射電極層44、着色
層46、透明電極層48とを備えており、着色層46は
赤色パターン46R、緑色パターン46G、青色パター
ン46Bが所望のパターン形状で配列されて構成されて
いる。
【0031】このカラーフィルタ41は、透明電極層4
8上に配向層を設けた状態で液晶表示装置に用いられ、
この場合、着色層46が液晶層に対して最近傍となる樹
脂部材であり、この着色層46を本発明の樹脂組成物を
用いて形成することにより、表示ムラの発生が防止さ
れ、表示品質に優れた液晶表示装置が可能となる。
【0032】カラーフィルタ41を構成する基板42
は、各種のガラス基板、金属基板、樹脂基板、これらの
2種以上の材料からなる複合基板等を使用することがで
き、その厚みは、カラーフィルタ41の用途等を考慮し
て適宜設定することができ、例えば、0.3〜10mm
程度とすることができる。
【0033】また、カラーフィルタ41を構成する駆動
素子層43は、所定のパターンで形成された薄膜トラン
ジスタ(TFT)およびドレイン、ソース、ゲートの各
電極からなっている。また、反射電極層44はドレイン
電極に接続された画素電極であり、絶縁層を介して駆動
素子層43上に形成され、鏡面仕上げが施されている。
この反射電極層44は、アルミニウム、クロム、金、
銀、銅等の金属薄膜で形成され、厚みは500〜100
00Å、好ましくは1000〜3000Åの範囲で設定
することができる。このような反射電極層44は、蒸着
法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティン
グ法等の公知の薄膜形成方法により形成することができ
る。
【0034】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 [実施例1]樹脂組成物の調製 下記組成の樹脂組成物G1、および、樹脂組成物G2を
調製した。尚、各樹脂組成物G1、G2とも、顔料と分
散剤の含有量を調整することにより、顔料と被膜形成性
樹脂成分(分散剤、モノマー、ポリマー、重合開始剤、
添加剤の総量)との重量比(P/V)が異なる6種(P
/V=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.6)
の樹脂組成物を調製した。
【0035】 (樹脂組成物G1) ・顔料(P.G.36) … 適量 ・分散剤(味の素(株)製アジスパーPB821) … 適量 ・モノマー … 40重量部 (ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・ポリマー(スチレン/アクリル酸共重合体) … 60重量部 (共重合重量比=80/20、重量平均分子量=20000) ・光重合開始剤 … 5重量部 (チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア907) ・溶剤 … 500重量部 (プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート)
【0036】 (樹脂組成物G2) ・顔料(P.G.36) … 適量 ・分散剤(味の素(株)製アジスパーPB821) … 適量 ・モノマー … 40重量部 (ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・ポリマー(スチレン/アクリル酸共重合体) … 100重量部 (共重合重量比=80/20、重量平均分子量=20000) ・光重合開始剤 … 5重量部 (チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア907) ・溶剤 … 500重量部 (プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート)
【0037】カラーフィルタ用樹脂部材の不純物強制抽
出処理試験 (1)測定用液晶セルの作製 ITO電極が形成された低膨張率無アルカリガラス基板
(コーニング社製7059ガラス 100mm×100
mm、厚み0.7mm)を準備し、定法にしたがって洗
浄した。
【0038】次に、各ガラス基板のITO電極上に、調
製したG1、G2の各6種の樹脂組成物を、それぞれス
ピンコート法により塗布し、80℃、3分間の条件でプ
リベークし、額縁状フォトマスクで露光(150mJ/
cm2)、0.05%KOH水溶液を用いたスプレー現
像を60秒行った後、230℃、20分間のポストベー
クを施すことで、膜厚1.5μmの樹脂部材をITO電
極上に形成した。
【0039】一方、対向電極基板として、ITO電極が
形成された低膨張率無アルカリガラス基板(コーニング
社製7059ガラス 100mm×100mm、厚み
0.7mm)を準備し定法にしたがって洗浄した。
【0040】次に、ITO電極間距離が5〜15μmの
範囲となるように、上述のように樹脂材料層を形成した
ガラス基板と対向電極基板とを対向させ、周辺部をシー
ル部材により封止し、両基板間に液晶(チッソ(株)製
TFT用液晶)を注入し、注入口を封止して、測定用液
晶セルを作製した。尚、使用した液晶は、不純物強制抽
出処理前の状態において、上記の測定用液晶セルで下記
の電圧保持率測定条件にて測定した電圧保持率が95%
以上となるものであった。
【0041】(2)不純物強制抽出処理と電圧保持率の
測定 上記の(1)で作製した測定用液晶セルごと加熱処理
(オーブン中、105℃、2.5時間放置)を施して、
樹脂部材層に対して不純物強制抽出処理を行った。次
に、上記のように不純物強制抽出処理を施した測定用液
晶セルを室温に戻し、下記の条件で電圧保持率を測定
し、結果を下記の表1に示した。 (電圧保持率測定条件) ・ITO電極間距離 :5〜15μm ・印加電圧パルス振幅 :10V ・印加電圧パルス周波数:60Hz ・印加電圧パルス幅 :16.67msec
【0042】カラーフィルタの作製 カラーフィルタ用の基板として、100mm×100m
m、厚み1.1mmのガラス基板(コーニング社製70
59ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって
洗浄した後、各ガラス基板上に、調製したG1、G2の
各6種の樹脂組成物を、それぞれスピンコート法により
塗布し、80℃、3分間の条件でプリベークを行った。
その後、所定のフォトマスクを用いて露光(150mJ
/cm2)し、0.05%KOH水溶液を用いたスプレ
ー現像を60秒行った後、ポストベークを施すことで、
膜厚1.5μmの緑色着色層を基板上に形成した。尚、
ポストベーク条件は230℃、20分間とした。これに
より、12種のカラーフィルタ(試料1〜12)を作製
した。
【0043】液晶表示装置の作製 上記の各カラーフィルタ(試料1〜12)上に酸化イン
ジウムスズ(ITO)からなる透明共通電極を形成し
た。また、透明基板として100mm×100mm、厚
さ1.1mmのガラス基板(コーニング社製7059ガ
ラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄し
た後、基板上の所定の複数の個所に薄膜トランジスタ
(TFT)を形成し、各TFTのドレイン電極に接続す
るように透明画素電極を酸化インジウムスズ(ITO)
により形成して、対向電極基板を作製した。
【0044】次に、上記のカラーフィルタの透明共通電
極上と対向電極基板の透明画素電極を覆うようにポリイ
ミド樹脂塗料を塗布、乾燥して配向層(厚み0.07μ
m)を設け、配向処理を施した。次いで、これらのカラ
ーフィルタと対向電極基板を用いて液晶表示装置(試料
1〜12)を作製した。尚、液晶としてチッソ(株)製
TFT用液晶を使用した。
【0045】液晶表示装置の評価 作製した12種の液晶表示装置(試料1〜12)につい
て、23℃、60%RHの条件下で72時間連続の画像
表示を行い、下記の基準で表示品質を評価して結果を下
記の表1に示した。 (表示品質の評価基準) ○:表示ムラがなく、表示品質が極めて良好 ×:表示ムラがみられ、表示不良現象が認められる
【0046】
【表1】
【0047】表1に示されるように、顔料と被膜形成性
樹脂成分との重量比(P/V)が0〜0.3の範囲であ
り、かつ、形成した樹脂部材が、液晶と接触状態で不純
物強制抽出処理を施し該樹脂部材を介して上記液晶に印
加された電圧の保持率を80%以上に保つ本発明の樹脂
組成物を用いて作製したカラーフィルタ(試料1〜4)
を備えた液晶表示装置は、23℃、60%RHの条件下
で72時間連続の画像表示を行っても、表示不良現象が
生じないものであった。これに対し、比較の樹脂組成物
を用いて作製したカラーフィルタ(試料5〜12)を備
えた液晶表示装置は、23℃、60%RHの条件下で7
2時間連続の画像表示において、表示不良現象が認めら
れた。
【0048】[実施例2]まず、顔料と被膜形成性樹脂
成分(分散剤、モノマー、ポリマー、重合開始剤、添加
剤の総量)との重量比(P/V)が0.2である下記組
成の樹脂組成物Rを調製した。 (樹脂組成物R) ・顔料(P.R.209) … 8重量部 ・顔料(P.Y.150) … 2重量部 ・分散剤(ビックケミー製ディスパービック161)… 4重量部 ・モノマー … 40重量部 (ペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・ポリマー(スチレン/アクリル酸共重合体) … 60重量部 (共重合重量比=80/20、重量平均分子量=20000) ・光重合開始剤 … 20重量部 (チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア907) ・溶剤 … 500重量部 (プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート)
【0049】次に、実施例1と同様にして、上記の樹脂
組成物Rについて、不純物強制抽出処理を施し電圧保持
率を測定した。その結果、電圧保持率は84%であっ
た。次に、上記の樹脂組成物Rを用いて、実施例1と同
様にして、カラーフィルタを作製し、このカラーフィル
タを用いて液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置
について、23℃、60%RHの条件下で72時間連続
の画像表示を行ったところ、表示ムラがなく、表示品質
が極めて良好なものであった。
【0050】[実施例3]まず、顔料と被膜形成性樹脂
成分(分散剤、モノマー、ポリマー、重合開始剤、添加
剤の総量)との重量比(P/V)が0.2である下記組
成の樹脂組成物Bを調製した。 (樹脂組成物B) ・顔料(P.B.15:6) … 4重量部 ・分散剤(アビシア製ソルスパース24000) … 2重量部 ・モノマー … 40重量部 (ペンタエリスリトールヘキサアクリレート) ・ポリマー(スチレン/アクリル酸共重合体) … 60重量部 (共重合重量比=80/20、重量平均分子量=20000) ・光重合開始剤 … 20重量部 (チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア907) ・溶剤 … 500重量部 (プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート)
【0051】次に、実施例1と同様にして、上記の樹脂
組成物Bについて、不純物強制抽出処理を施し電圧保持
率を測定した。その結果、電圧保持率は86%であっ
た。次に、上記の樹脂組成物Bを用いて、実施例1と同
様にして、カラーフィルタを作製し、このカラーフィル
タを使用して液晶表示装置を作製した。この液晶表示装
置について、23℃、60%RHの条件下で72時間連
続の画像表示を行ったところ、表示ムラがなく、表示品
質が極めて良好なものであった。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば樹
脂組成物を構成する顔料と被膜形成性樹脂成分との重量
比(P/V)を特定の範囲とし、かつ、形成した樹脂部
材が、液晶に接触する状態で不純物強制抽出処理を施し
たときに、この樹脂部材を介して上記液晶に印加された
電圧の保持率を80%以上となるようにしているので、
この樹脂組成物により形成された樹脂部材を備えるカラ
ーフィルタは、液晶表示装置において液晶層と接触して
も、表示ムラを発生することがなく、表示品質に優れた
液晶表示装置が可能となる。また、樹脂組成物を構成す
る各材料は、上記の特定条件を満たすものを選択して使
用できるので、使用する構成材料の選択幅が広いものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】不純物強制抽出処理と電圧保持率測定を行うた
めの測定用液晶セルの構成を説明するための図である。
【図2】カラーフィルタの一例を示す概略断面図であ
る。
【図3】カラーフィルタの他の例を示す概略断面図であ
る。
【図4】カラーフィルタの他の例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】 10…測定用液晶セル 13,16…ITO電極 17…樹脂部材 18…液晶 21,31,41…カラーフィルタ 22,32…透明基板 42…基板 23,33…ブラックマトリックス 24,34,46…着色層 43…駆動素子層 44…反射電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA45 BA47 BB01 BB02 BB08 BB37 BB44 2H091 FA02Y FA14Z GA01 GA13 GA16 LA30 2H096 AA00 AA28 AA30 BA05 LA17 LA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被膜形成性樹脂成分(V)と溶剤とを含
    有するとともに該被膜形成性樹脂成分(V)との重量比
    (P/V)が0〜0.3の範囲内となるように顔料
    (P)を含有し、形成した樹脂部材に対して液晶と接触
    する状態で不純物強制抽出処理を施したときに、該樹脂
    部材を介して前記液晶に印加された電圧の保持率が80
    %以上となることを特徴とするカラーフィルタ用の樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 透明基板と、該透明基板上に設けた複数
    色の着色パターンからなる着色層とを備え、該着色層は
    請求項1に記載のカラーフィルタ用の樹脂組成物を用い
    て形成されたものであることを特徴とするカラーフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 透明基板と、該透明基板上に設けた複数
    色の着色パターンからなる着色層と、該着色層を覆うよ
    うに形成された透明な保護層とを備え、少なくとも該保
    護層は請求項1に記載のカラーフィルタ用の樹脂組成物
    を用いて形成されたものであることを特徴とするカラー
    フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記透明基板上の複数の所定部位に形成
    され前記保護層よりも突出した透明な柱状凸部を備え、
    該柱状凸部は請求項1に記載のカラーフィルタ用の樹脂
    組成物を用いて形成されたものであることを特徴とする
    請求項3に記載のカラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 基板と、該基板上に順次積層した駆動素
    子層および反射電極層と、該反射電極層上に設けた複数
    色の着色パターンからなる着色層とを備え、該着色層は
    請求項1に記載のカラーフィルタ用の樹脂組成物を用い
    て形成されたものであることを特徴とするカラーフィル
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6851728B2 (en) 2002-07-10 2005-02-08 Hakko Metal Industries Ltd. Pipe-coupling device
JP2007148007A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Dainippon Printing Co Ltd スペーサ付表示装置用基板
KR101086476B1 (ko) * 2004-04-14 2011-11-25 엘지디스플레이 주식회사 액정표시패널 및 그 제조방법

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