JP2002543290A - スチール冷間加工工具、その用途と製造 - Google Patents
スチール冷間加工工具、その用途と製造Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、重量%で1.2〜2.5C; max1.0%の量で存在できるアルミニウムによって一部置換できる0.8〜2.0Si; 0.1〜1.5Mn; 0.5〜1.5Cr; 1.2〜5.0(V+Nb/2),但しNbはmax1.0; バランス:鉄及び通常量の不純物を含む化学組成と,4〜12容積%のMC−カーバイドを含む微細構造とを有する合金からなるスチール物品に関する。このスチール物品は、冷間加工工具、特に管の冷間圧延用のピルガーロールの製造に使用できる。本発明はまた、このスチール製品の製造方法にも関する。
Description
【0001】 (技術分野) 本発明はスチール物品、その冷間加工工具製造への使用、ならびに該物品の製
造方法に関する。
造方法に関する。
【0002】 (背景技術) 冷間加工スチール用の材料、特にある特定用途の材料に強い需要があがってい
る。この需要は差当って市販されている材料によっては十分に満足させられない
。これは研磨摩耗が支配的な問題であり、同時に物体として充分な靭性を持つ必
要がある場合の用途について特に然りである。この種の用途はステンレス鋼の冷
間圧延のためのロール用、特に本発明が特別に開発した用途であるステンレス管
製造のためのロール用である。しかしながら、本発明はさらに他のタイプの冷間
加工鋼、例えば冷間押出し、粉末圧縮及び深絞り用工具にも適用できる。
る。この需要は差当って市販されている材料によっては十分に満足させられない
。これは研磨摩耗が支配的な問題であり、同時に物体として充分な靭性を持つ必
要がある場合の用途について特に然りである。この種の用途はステンレス鋼の冷
間圧延のためのロール用、特に本発明が特別に開発した用途であるステンレス管
製造のためのロール用である。しかしながら、本発明はさらに他のタイプの冷間
加工鋼、例えば冷間押出し、粉末圧縮及び深絞り用工具にも適用できる。
【0003】 今日、ステンレス管のピルガー圧延用ロールに使用されているスチールの種類
は、商標名SR1855で知られており、その称呼組成は0.96C, 1.5
0Si, 0.80Mn, 1.0Cr及びバランスの鉄及び通常量の不純物で
ある。このスチールは、ステンレス管製造用のピルガーロールのような製品に十
分な靭性を与える。しかしながら、慣用法で製造されるスチールはM3C−型の
大きな粒子大きさのカーバイドが原因で耐摩耗性が不十分でありまた表面も良く
ない。ピルガーロール用に試験されている他のスチールは粉末冶金法で製造され
、VANADIS4(登録商標名)で知られている、称呼組成が1.5C, 1
.0Si, 0.4Mn, 8.0Cr, 1.5Mn, 4.0V,バランス
が鉄と通常量の不純物であるスチールである。標準化された熱間加工スチールS
S2242もまたピルガーロール用に使用されている。このスチールは称呼組成
が0.39C, 1.0Si, 0.4Mo, 5.2Cr, 1.4Mn 0
.9V,バランスが鉄及び通常量の不純物である。さらに、規格化された高速度
鋼M1、及び称呼組成が1.28C, 4.4Cr, 5.0Mo, 6.4W
, 3.1V,通常量のMn,Si,及び不可避不純物である、市販の粉末冶金
法で製造した高速度鋼VANADIS23(登録商標名)も使用される。最後に
述べたスチールは非常に良好な耐摩耗性を有するが、製品に十分な靭性を与えな
い。加うるに、これらのスチールはその合金元素の含有量が高いため及び/又は
粉末冶金法による製造のために比較的高価である。
は、商標名SR1855で知られており、その称呼組成は0.96C, 1.5
0Si, 0.80Mn, 1.0Cr及びバランスの鉄及び通常量の不純物で
ある。このスチールは、ステンレス管製造用のピルガーロールのような製品に十
分な靭性を与える。しかしながら、慣用法で製造されるスチールはM3C−型の
大きな粒子大きさのカーバイドが原因で耐摩耗性が不十分でありまた表面も良く
ない。ピルガーロール用に試験されている他のスチールは粉末冶金法で製造され
、VANADIS4(登録商標名)で知られている、称呼組成が1.5C, 1
.0Si, 0.4Mn, 8.0Cr, 1.5Mn, 4.0V,バランス
が鉄と通常量の不純物であるスチールである。標準化された熱間加工スチールS
S2242もまたピルガーロール用に使用されている。このスチールは称呼組成
が0.39C, 1.0Si, 0.4Mo, 5.2Cr, 1.4Mn 0
.9V,バランスが鉄及び通常量の不純物である。さらに、規格化された高速度
鋼M1、及び称呼組成が1.28C, 4.4Cr, 5.0Mo, 6.4W
, 3.1V,通常量のMn,Si,及び不可避不純物である、市販の粉末冶金
法で製造した高速度鋼VANADIS23(登録商標名)も使用される。最後に
述べたスチールは非常に良好な耐摩耗性を有するが、製品に十分な靭性を与えな
い。加うるに、これらのスチールはその合金元素の含有量が高いため及び/又は
粉末冶金法による製造のために比較的高価である。
【0004】 (発明の開示) 本発明の目的は、ステンレス管のピルガー圧延用の冷間加工ロール用材料を提
供することであるが、さらには他の冷間加工用途にも使用でき、製品の十分な靭
性とともに非常に良好な耐摩耗性、特に非常に良好な耐研磨摩耗性とを併せ持つ
材料を提供することである。これは、本発明の特徴であるスチールの化学組成と
、慣用法でもなく(慣用のインゴット製造及び/又は連続鋳造において冷却方法
が遅いために生じる望ましくない大粒子のカーバイドの生成を回避するため)、
又は製品の所望の耐摩耗性を達成するための極めて小粒子のカーバイドを与える
粉末冶金法でもない製造技術との組合せによって達成することができる。
供することであるが、さらには他の冷間加工用途にも使用でき、製品の十分な靭
性とともに非常に良好な耐摩耗性、特に非常に良好な耐研磨摩耗性とを併せ持つ
材料を提供することである。これは、本発明の特徴であるスチールの化学組成と
、慣用法でもなく(慣用のインゴット製造及び/又は連続鋳造において冷却方法
が遅いために生じる望ましくない大粒子のカーバイドの生成を回避するため)、
又は製品の所望の耐摩耗性を達成するための極めて小粒子のカーバイドを与える
粉末冶金法でもない製造技術との組合せによって達成することができる。
【0005】 本発明のスチールの化学組成は添付特許請求の範囲に記載されているが、以下
にさらに詳しく説明する。
にさらに詳しく説明する。
【0006】 本発明にしたがう物品のスチールの構造は、焼入れ及び焼戻し後実質的に焼戻
したマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは、固化過程中に析出する4
−12容積%のMC−型カーバイドを含み、このカーバイドの80容積%以上、
好ましくは90容積%以上は1μmを超えるが20μm未満の大きさ(サイズ)
を有している。
したマルテンサイトからなり、このマルテンサイトは、固化過程中に析出する4
−12容積%のMC−型カーバイドを含み、このカーバイドの80容積%以上、
好ましくは90容積%以上は1μmを超えるが20μm未満の大きさ(サイズ)
を有している。
【0007】 上述のカーバイドの分散を達成するため、それ自体は既知の幾つかの技術を用
いることができる。第1に、OSPREY法の名でも知られているいわゆる噴霧
形成法(Spray forming technique)がすすめられる。この方法では、液滴状の
メルトが基板に当ると比較的急速に固化するが粉末製造の場合のように速やかで
なく、また慣用のインゴット製造又は連続鋳造の場合のようにはゆっくり固化し
ないという事実によって連続的に製造されるインゴットの成長する端に向けて液
滴状のメルトが噴霧て鋳造が連続的に確立される。この技術を用いることにより
、上述の析出したMC−カーバイドは、特に前記大きさ範囲の1−20μmのう
ちの実質的に小さい方の大きさ、詳しくは1−10μmの範囲内、典型的には2
−10μmの範囲内の大きさを得ることとなろう。
いることができる。第1に、OSPREY法の名でも知られているいわゆる噴霧
形成法(Spray forming technique)がすすめられる。この方法では、液滴状の
メルトが基板に当ると比較的急速に固化するが粉末製造の場合のように速やかで
なく、また慣用のインゴット製造又は連続鋳造の場合のようにはゆっくり固化し
ないという事実によって連続的に製造されるインゴットの成長する端に向けて液
滴状のメルトが噴霧て鋳造が連続的に確立される。この技術を用いることにより
、上述の析出したMC−カーバイドは、特に前記大きさ範囲の1−20μmのう
ちの実質的に小さい方の大きさ、詳しくは1−10μmの範囲内、典型的には2
−10μmの範囲内の大きさを得ることとなろう。
【0008】 有用なもう一つの技術は、特に大きな寸法、すなわち直径が350〜600m
mの製品を製造するためのESR−再熔融(Electro Slag Remelting)法である
。この技術を用いることにより、上述の析出MC−カーバイドは前記大きさの範
囲の1−20μmの実質的に大きい方の大きさ、詳しくは3−20μmの範囲内
、典型的には5−20μm範囲内の大きさを得ることとなろう。
mの製品を製造するためのESR−再熔融(Electro Slag Remelting)法である
。この技術を用いることにより、上述の析出MC−カーバイドは前記大きさの範
囲の1−20μmの実質的に大きい方の大きさ、詳しくは3−20μmの範囲内
、典型的には5−20μm範囲内の大きさを得ることとなろう。
【0009】 スチール中の各種合金元素に関しては、以下が適用される。
【0010】 炭素は、一方では、バナジウム及び恐らく存在するニオビウムと一緒に4〜1
2容積%のMC−カーバイド(ここでMは実質的にバナジウムである)を生成さ
せるため、他方では、スチールのマトリックスの固溶体中に0.8−1.1%、
好ましくは0.9−1.0%の量で存在させるため、スチール中に十分な量で存
在させる。スチールのマトリックス中に溶解する炭素の量は約0.95%が適当
である。スチール中の炭素の合計量、すなわちスチールのマトリックス中に溶解
する炭素とカーバイド中に結合される炭素の合計量は1.2%以上、好ましくは
1.3%以上でなければならず、一方、炭素の最大(max.)含量は2.5%
、好ましくはmax. 2.3%とすることができる。
2容積%のMC−カーバイド(ここでMは実質的にバナジウムである)を生成さ
せるため、他方では、スチールのマトリックスの固溶体中に0.8−1.1%、
好ましくは0.9−1.0%の量で存在させるため、スチール中に十分な量で存
在させる。スチールのマトリックス中に溶解する炭素の量は約0.95%が適当
である。スチール中の炭素の合計量、すなわちスチールのマトリックス中に溶解
する炭素とカーバイド中に結合される炭素の合計量は1.2%以上、好ましくは
1.3%以上でなければならず、一方、炭素の最大(max.)含量は2.5%
、好ましくはmax. 2.3%とすることができる。
【0011】 本発明の第1の望ましい実施態様によれば、合計量が6−12、好ましくは7
−10容積%に達するMC−カーバイド(バナジウムの一部は2倍量のニオビウ
ムによって置換され得る)を与えるため、スチールは1.7−2.0の炭素、好
ましくは1.75−1.9の炭素、称呼では約1.8の炭素を、称呼で約3.6
のバナジウムと共に含んでいる。
−10容積%に達するMC−カーバイド(バナジウムの一部は2倍量のニオビウ
ムによって置換され得る)を与えるため、スチールは1.7−2.0の炭素、好
ましくは1.75−1.9の炭素、称呼では約1.8の炭素を、称呼で約3.6
のバナジウムと共に含んでいる。
【0012】 第2の望ましい実施態様によれば、スチール中に4−8、好ましくは4−6容
積%のMC−カーバイドを与えるため、スチールは1.5−1.8、好ましくは
1.55−1.7、好適には称呼で約1.6の炭素を、称呼で約2.3のバナジ
ウム(一部は2倍量のニオビウムで置換され得る)と一緒に含んでいる。
積%のMC−カーバイドを与えるため、スチールは1.5−1.8、好ましくは
1.55−1.7、好適には称呼で約1.6の炭素を、称呼で約2.3のバナジ
ウム(一部は2倍量のニオビウムで置換され得る)と一緒に含んでいる。
【0013】 アルミニウムによって一部置換され得るシリコンは、存在する可能性のあるア
ルミニウムと一緒で合計量で0.8−2%、好ましくは1.2−1.8%、最も
好適には1.3−1.7%、又は約1.5%の称呼含有量として存在させる。こ
れはスチール中の炭素活性を増加させて、その結果シリコンの含量が高過ぎる時
の溶解焼入れによる脆性の問題を起させずに十分な硬度のスチールを得るのに役
立たせるためである。しかしながら、アルミニウムの含有量は1.0%を超えて
はならない。好ましくは、スチールはmax. 0.1%を超えてAlを含まな
い。
ルミニウムと一緒で合計量で0.8−2%、好ましくは1.2−1.8%、最も
好適には1.3−1.7%、又は約1.5%の称呼含有量として存在させる。こ
れはスチール中の炭素活性を増加させて、その結果シリコンの含量が高過ぎる時
の溶解焼入れによる脆性の問題を起させずに十分な硬度のスチールを得るのに役
立たせるためである。しかしながら、アルミニウムの含有量は1.0%を超えて
はならない。好ましくは、スチールはmax. 0.1%を超えてAlを含まな
い。
【0014】 マンガンとクロムは、スチールに十分な焼入れ性を付与するためスチール中に
十分な量で存在させる。マンガンにはまた残渣量の硫黄を固定する働らきがあり
、硫化マンガンを生成することによりスチール中に低濃度で存在できる。それ故
マンガンは0.1−1.5%、好ましくは少くとも0.2%の量で存在させる。
最も好適な含有量は0.4−1.2%、最も好適には0.7−1.1%範囲にあ
る。マンガンの称呼含量は約0.8%である。
十分な量で存在させる。マンガンにはまた残渣量の硫黄を固定する働らきがあり
、硫化マンガンを生成することによりスチール中に低濃度で存在できる。それ故
マンガンは0.1−1.5%、好ましくは少くとも0.2%の量で存在させる。
最も好適な含有量は0.4−1.2%、最も好適には0.7−1.1%範囲にあ
る。マンガンの称呼含量は約0.8%である。
【0015】 クロムは、スチールの使用目的に適合する焼入れ性を付与するためスチール中
にマンガンと一緒に存在させる。これに関連して焼入れ性とは焼入れされる物体
中に焼入れが多少なりとも深く浸透する能力を意味する。焼入れしようとする物
体の焼入れ性は、該物体の表面域では焼入れと焼戻し後58−62HRCに達す
る硬度が得られ、一方物体の中心部又は表面から30mmの深さ又はそれより深
いところでは焼入れ及び焼戻し後に40HRCを超えない硬度が得られるように
物体の表面からある一定深さまでは十分でなければならない。これを達成するた
め、クロムの含量は0.5−1.5%、好ましくは0.7−1.3%、最も好適
には0.9−1.15%とする。クロムの称呼組成は約1.0%である。
にマンガンと一緒に存在させる。これに関連して焼入れ性とは焼入れされる物体
中に焼入れが多少なりとも深く浸透する能力を意味する。焼入れしようとする物
体の焼入れ性は、該物体の表面域では焼入れと焼戻し後58−62HRCに達す
る硬度が得られ、一方物体の中心部又は表面から30mmの深さ又はそれより深
いところでは焼入れ及び焼戻し後に40HRCを超えない硬度が得られるように
物体の表面からある一定深さまでは十分でなければならない。これを達成するた
め、クロムの含量は0.5−1.5%、好ましくは0.7−1.3%、最も好適
には0.9−1.15%とする。クロムの称呼組成は約1.0%である。
【0016】 バナジウムはスチール中に1.2%以上、かつmax5.0%の量で存在させ
る。好ましくはバナジウムの含量は、炭素と一緒にMC−カーバイドを生成させ
るため1.8−4.2%範囲とする。バナジウムは原則的にニオビウムによって
置換され得る。しかしこのためにはバナジウムと比較して2倍量のニオビウムが
必要であり、これが欠点となる。加うるに、ニオビウムはカーバイドがとがった
形となる原因を招き、さらにこれらのカーバイドの大きさが純粋のバナジウムカ
ーバイドよりも大きく、破壊又はチッピング(chipping:はつり)を起し得るの
で材料の靭性を減少させる。したがってニオビウムはmax1.0%、好ましく
はmax0.5%を超える量で存在してはならない。最も有利には、スチールは
意図的に加えたニオビウムを全く含んではならず、それ故このスチールの最も望
ましい実施態様では、スチールの製造に使用する原料からの残渣元素の形の不純
物以外は許容してはならない。
る。好ましくはバナジウムの含量は、炭素と一緒にMC−カーバイドを生成させ
るため1.8−4.2%範囲とする。バナジウムは原則的にニオビウムによって
置換され得る。しかしこのためにはバナジウムと比較して2倍量のニオビウムが
必要であり、これが欠点となる。加うるに、ニオビウムはカーバイドがとがった
形となる原因を招き、さらにこれらのカーバイドの大きさが純粋のバナジウムカ
ーバイドよりも大きく、破壊又はチッピング(chipping:はつり)を起し得るの
で材料の靭性を減少させる。したがってニオビウムはmax1.0%、好ましく
はmax0.5%を超える量で存在してはならない。最も有利には、スチールは
意図的に加えたニオビウムを全く含んではならず、それ故このスチールの最も望
ましい実施態様では、スチールの製造に使用する原料からの残渣元素の形の不純
物以外は許容してはならない。
【0017】 前記第1の望ましい実施態様によれば、材料中のMC−カーバイドの含量は6
−12容積%とする。この場合バナジウムの含量は、3.2%以上でmax4.
2%まで、好ましくは3.4〜4.0%、好適にはmax3.8%とする必要が
ある。この第1の実施態様によるバナジウムの称呼含量は3.6%である。
−12容積%とする。この場合バナジウムの含量は、3.2%以上でmax4.
2%まで、好ましくは3.4〜4.0%、好適にはmax3.8%とする必要が
ある。この第1の実施態様によるバナジウムの称呼含量は3.6%である。
【0018】 上述の第2の好ましく選ばれた実施態様によれば、バナジウムの含量は、1.
8%以上でmax3.0%、好適には1.9〜2.5%の範囲にする必要がある
。この場合バナジウムの称呼含量は約2.3%である。
8%以上でmax3.0%、好適には1.9〜2.5%の範囲にする必要がある
。この場合バナジウムの称呼含量は約2.3%である。
【0019】 スチールは、上述の合金元素の他にさらに別の合金元素を大量に含む必要はな
く、また含んではならない。ある元素は、スチールの特徴に望ましからざる影響
を及ぼすのではっきりと望ましくない。これは、例えば望ましくないカーバイド
を生成させるモリブデン及びタングステンの場合である。モリブデンはまたスチ
ールの焼入れ性を強く増加させ、これは製品中に強靭な芯を与えようとする本発
明の目的の1つに相反する。それ故モリブデンとタングステンは、意図的に加え
た元素として存在してはならず、それぞれmax0.3及びmax0.6%の量
で許容され得るが、好ましくはそれぞれの量がmax0.05%の量の不可避不
純物の量を超えて存在してはならない。
く、また含んではならない。ある元素は、スチールの特徴に望ましからざる影響
を及ぼすのではっきりと望ましくない。これは、例えば望ましくないカーバイド
を生成させるモリブデン及びタングステンの場合である。モリブデンはまたスチ
ールの焼入れ性を強く増加させ、これは製品中に強靭な芯を与えようとする本発
明の目的の1つに相反する。それ故モリブデンとタングステンは、意図的に加え
た元素として存在してはならず、それぞれmax0.3及びmax0.6%の量
で許容され得るが、好ましくはそれぞれの量がmax0.05%の量の不可避不
純物の量を超えて存在してはならない。
【0020】 燐はスチールの靭性を弱めないようできるだけ少なくしなければならない。ま
た硫黄は望ましくない元素であるが、靭性に対するその負の影響は、実質的に無
害の硫化マンガンを生成するマンガンによって殆んど無効にすることができる。
硫黄は、それ故、max0.05%、好ましくはmax0.02%の量で許容で
きる。ニッケルは、その焼入れ効果による別の望ましくない元素であり、それ故
0.3%を超える量、好ましくは不可避不純物の量を超える量で存在してはなら
ない。ニッケル、モリブデン及び銅の合計量は0.5%、好ましくは0.25%
を超えてはならない。窒素はスチール中に不可避不純物として存在するが、意図
的に加える元素としては存在しない。
た硫黄は望ましくない元素であるが、靭性に対するその負の影響は、実質的に無
害の硫化マンガンを生成するマンガンによって殆んど無効にすることができる。
硫黄は、それ故、max0.05%、好ましくはmax0.02%の量で許容で
きる。ニッケルは、その焼入れ効果による別の望ましくない元素であり、それ故
0.3%を超える量、好ましくは不可避不純物の量を超える量で存在してはなら
ない。ニッケル、モリブデン及び銅の合計量は0.5%、好ましくは0.25%
を超えてはならない。窒素はスチール中に不可避不純物として存在するが、意図
的に加える元素としては存在しない。
【0021】 コバルトは、重要でない元素としてmax1.0%の量で許容され得る。しか
し、コバルトは高価な元素であるので使用する原料からの不可避不純物の量を超
えて存在してはならない。
し、コバルトは高価な元素であるので使用する原料からの不可避不純物の量を超
えて存在してはならない。
【0022】 本発明のスチール物品の製造においては、先ず、必要な原料をメルトし、合金
、脱酸化(desoxidation)、脱硫を調節する慣用法でメルトを調製する。次いで
、焼入れ及び焼戻しした仕上りスチール中の望ましいカーバイドの大きさ(これ
は今度はスチールの使用目的によって変る)によって異なる幾つかの考えられる
技術を用いることによってこのメルトからインゴットを作製できる。比較的小さ
いカーバイドが望ましい場合(これは少くとも80容積%が1〜10μmの範囲
内、好ましくは2〜10μm範囲の大きさであることを意味する)は、その商標
名OSPREYでも知られている技術のスプレー形成法が好適に用いられる。こ
の技術に関する詳細な情報は、“Metal Powder Industries Federation, Prince
ton, N.J.”により出版された“Modern Developments in Powder Metallurgy, V
ol.18-21, 1988”に A.G.Leatham らによる“The production of advanced mate
rials by means of the OSPREY process”というタイトルの論文中に見出すこと
ができる。
、脱酸化(desoxidation)、脱硫を調節する慣用法でメルトを調製する。次いで
、焼入れ及び焼戻しした仕上りスチール中の望ましいカーバイドの大きさ(これ
は今度はスチールの使用目的によって変る)によって異なる幾つかの考えられる
技術を用いることによってこのメルトからインゴットを作製できる。比較的小さ
いカーバイドが望ましい場合(これは少くとも80容積%が1〜10μmの範囲
内、好ましくは2〜10μm範囲の大きさであることを意味する)は、その商標
名OSPREYでも知られている技術のスプレー形成法が好適に用いられる。こ
の技術に関する詳細な情報は、“Metal Powder Industries Federation, Prince
ton, N.J.”により出版された“Modern Developments in Powder Metallurgy, V
ol.18-21, 1988”に A.G.Leatham らによる“The production of advanced mate
rials by means of the OSPREY process”というタイトルの論文中に見出すこと
ができる。
【0023】 代りに幾らか粗いカーバイドが望ましい場合(これは80容積%以上が3〜2
0μm、好ましくは5〜20μm範囲内の大きさでなければならないことを意味
している)は、ESR−再融(Electro Slag Remelting)用の電極に適する寸法
の多数のインゴットをメルトから鋳造することができ、このあとこのインゴット
はさらに加工用のインゴットを形成させるためESR−再融される。スプレー形
成法又はESR−再融法のいずれかの方法によって生産されたインゴットは、次
いで本発明の物品を得るための望ましい寸法に鍛造及び/又は圧延される。
0μm、好ましくは5〜20μm範囲内の大きさでなければならないことを意味
している)は、ESR−再融(Electro Slag Remelting)用の電極に適する寸法
の多数のインゴットをメルトから鋳造することができ、このあとこのインゴット
はさらに加工用のインゴットを形成させるためESR−再融される。スプレー形
成法又はESR−再融法のいずれかの方法によって生産されたインゴットは、次
いで本発明の物品を得るための望ましい寸法に鍛造及び/又は圧延される。
【0024】 しかしながら、以下に説明する実験室規模における製造では、上述のどちらの
方法も用いられていない。金属メルトの製造には、上に簡単に説明され、実際規
模の生産に使用されるプロセス連鎖の全部は使用されていない。代りに、称呼組
成の実験材料を得るため、上述の簡単な技術によりできるだけこの組成に近い測
定量の合金元素をメルトすることによって、50kgの実験室熱処理物(labora
tory heats)を製造した。そのあとメルトを保温していないモールド中で鋳造す
る(メルトを冷却する)と、八角形の150mm断面を有するインゴットが得ら
れた。次いでこのインゴットを直径60mmの大きさに鍛造した。このようにし
て得られた本発明の化学組成を持った材料の顕微鏡試験により、本発明のMC−
カーバイドの望ましい大きさの分布(前述を見よ)が達成されていることがわか
った。これは、前記の寸法を有するインゴットを供給する製造技術により、好ま
しくない粗いカーバイドを生成せずに固化工程中に望ましい大きさと量のMC−
カーバイドを析出することが可能となることを示している。これはまた、本発明
のカーバイド構造を得るのに望ましい固化速度の尺度であるともいえる。しかし
ながら、これは、本発明のインゴットを商業生産時これらの寸法で製造しなけれ
ばならないということを意味しない。前記OSPRAY法及び/又はESR−法
によるなどの大きな寸法を有するインゴットの商業生産においては、冷却が強化
される(これはこの方法の性質のため少くともOSPRAY−法に関する限り真
である)ため、最終の結果は、カーバイドの大きさに関する限り、前記小型寸法
のインゴットの実験室製造において得られるものと同じである。
方法も用いられていない。金属メルトの製造には、上に簡単に説明され、実際規
模の生産に使用されるプロセス連鎖の全部は使用されていない。代りに、称呼組
成の実験材料を得るため、上述の簡単な技術によりできるだけこの組成に近い測
定量の合金元素をメルトすることによって、50kgの実験室熱処理物(labora
tory heats)を製造した。そのあとメルトを保温していないモールド中で鋳造す
る(メルトを冷却する)と、八角形の150mm断面を有するインゴットが得ら
れた。次いでこのインゴットを直径60mmの大きさに鍛造した。このようにし
て得られた本発明の化学組成を持った材料の顕微鏡試験により、本発明のMC−
カーバイドの望ましい大きさの分布(前述を見よ)が達成されていることがわか
った。これは、前記の寸法を有するインゴットを供給する製造技術により、好ま
しくない粗いカーバイドを生成せずに固化工程中に望ましい大きさと量のMC−
カーバイドを析出することが可能となることを示している。これはまた、本発明
のカーバイド構造を得るのに望ましい固化速度の尺度であるともいえる。しかし
ながら、これは、本発明のインゴットを商業生産時これらの寸法で製造しなけれ
ばならないということを意味しない。前記OSPRAY法及び/又はESR−法
によるなどの大きな寸法を有するインゴットの商業生産においては、冷却が強化
される(これはこの方法の性質のため少くともOSPRAY−法に関する限り真
である)ため、最終の結果は、カーバイドの大きさに関する限り、前記小型寸法
のインゴットの実験室製造において得られるものと同じである。
【0025】 本発明のさらに他の特徴は、特許請求の範囲及び以下の発明の詳細な説明と実
施実験から明らかであろう。
施実験から明らかであろう。
【0026】 (詳細な説明と実施した実験) ピルガー圧延法によりステンレス鋼管などの管を冷間圧延するときは、2つの
対向する圧延機(rolling mill)ロール(本明細書では図1及び2に示されるタ
イプのロール1で示されている)が使用される。この2つのロールは、ロールの
周辺の約半分をカバーする傾斜した溝2を有する。溝は、ピルガー圧延のための
出発物質である熱間圧延管の寸法に等しい寸法でスタートして最終の大きさの方
向に傾斜している。不図示の軸のための中央穿孔が4で示されている。
対向する圧延機(rolling mill)ロール(本明細書では図1及び2に示されるタ
イプのロール1で示されている)が使用される。この2つのロールは、ロールの
周辺の約半分をカバーする傾斜した溝2を有する。溝は、ピルガー圧延のための
出発物質である熱間圧延管の寸法に等しい寸法でスタートして最終の大きさの方
向に傾斜している。不図示の軸のための中央穿孔が4で示されている。
【0027】 圧延中、ロールは前及び後方向に急速な運動を強いられる。圧延は前方向運動
中に行われる。ピルガー圧延で90%までの非常に大きな減少が可能である。ス
テンレス鋼管に対しては50〜70%は普通の値である。したがってピルガー圧
延での1回通過は冷間引抜きでの3〜5回通過に相当する。この速度は40〜1
00ストローク/分であり、管の供給は4〜15mm/ストロークである。上述
の冷間加工作業で使用されるピルガーロールへの応力は非常に大きいものと考え
ねばならない。したがって、特に管形成用の実際の作業部である溝2での耐摩耗
性が非常に良くなければならず、同時に表面層5の靭性がチッピングを防ぐため
に十分でなければならず、さらに脆性破壊による完全な破壊を防止するため、工
具全体の靭性が十分なものでなければならない。したがって、溝2と中心孔4と
の間の図2中鎖線で示されている工具の中心部3は極めて良好な靭性を持つ必要
がある。
中に行われる。ピルガー圧延で90%までの非常に大きな減少が可能である。ス
テンレス鋼管に対しては50〜70%は普通の値である。したがってピルガー圧
延での1回通過は冷間引抜きでの3〜5回通過に相当する。この速度は40〜1
00ストローク/分であり、管の供給は4〜15mm/ストロークである。上述
の冷間加工作業で使用されるピルガーロールへの応力は非常に大きいものと考え
ねばならない。したがって、特に管形成用の実際の作業部である溝2での耐摩耗
性が非常に良くなければならず、同時に表面層5の靭性がチッピングを防ぐため
に十分でなければならず、さらに脆性破壊による完全な破壊を防止するため、工
具全体の靭性が十分なものでなければならない。したがって、溝2と中心孔4と
の間の図2中鎖線で示されている工具の中心部3は極めて良好な靭性を持つ必要
がある。
【0028】 工具材料の中心部3は、したがって、工具全体1に十分な靭性を付与する低硬
度とする必要があり、一方溝2の領域5のロール1は表面から測って一定の深さ
まで58〜62HRCの硬度及び非常に高い耐摩耗性を持たせる必要があり、さ
らに物品の芯にはこの物品の完全な破壊を防止するため、表面部にはチッピング
防止のために十分な靭性を持たせねばならない。
度とする必要があり、一方溝2の領域5のロール1は表面から測って一定の深さ
まで58〜62HRCの硬度及び非常に高い耐摩耗性を持たせる必要があり、さ
らに物品の芯にはこの物品の完全な破壊を防止するため、表面部にはチッピング
防止のために十分な靭性を持たせねばならない。
【0029】 ピルガーロール以外の他のタイプの冷間加工工具にも同じ原理が適用される。
しかしながら、前記焼入れ深さは、スチールの各種タイプ工具への使用目的及び
工具の寸法や形によって変り得る。ある用途には、表面から測って約10μm以
上の焼入れ深さが好ましくて好適であり、一方他の用途の場合には、表面から測
って約3μmの深さだけ58〜62HRCの硬度を有すれば十分及び/又は望ま
しいのである。
しかしながら、前記焼入れ深さは、スチールの各種タイプ工具への使用目的及び
工具の寸法や形によって変り得る。ある用途には、表面から測って約10μm以
上の焼入れ深さが好ましくて好適であり、一方他の用途の場合には、表面から測
って約3μmの深さだけ58〜62HRCの硬度を有すれば十分及び/又は望ま
しいのである。
【0030】 実験室規模での製造をベースとする実験: 実験室規模での製造をベースとする最初の一連の実験は、本発明の材料が、考
えているピルガーロールの前記領域5の材料に対する前記要求を満たすことがで
きるかどうかを検討することを目的とした。
えているピルガーロールの前記領域5の材料に対する前記要求を満たすことがで
きるかどうかを検討することを目的とした。
【0031】 表1において、No.1−3のスチールの組成は、この最初の一連の実験にお
ける実験合金の称呼組成に該当する。No.4−6のスチールは実験合金であり
、表1に示した値はこれらのスチールの分析した組成である。No.7及びNo
.8のスチールの値は、最初の一連の実験からの結果に基いて好ましく選ばれた
組成を有する本発明の1対のスチールの称呼組成である。表1にあげた元素の他
に、このスチールはまた記載以外の他の不純物を僅少量含んでいた。したがって
No.4−6のスチールの酸素含量は、それぞれ48,43,及び41ppmで
あった。表において、No.1とNo.4のスチールはSR1855型の参照材
料である。
ける実験合金の称呼組成に該当する。No.4−6のスチールは実験合金であり
、表1に示した値はこれらのスチールの分析した組成である。No.7及びNo
.8のスチールの値は、最初の一連の実験からの結果に基いて好ましく選ばれた
組成を有する本発明の1対のスチールの称呼組成である。表1にあげた元素の他
に、このスチールはまた記載以外の他の不純物を僅少量含んでいた。したがって
No.4−6のスチールの酸素含量は、それぞれ48,43,及び41ppmで
あった。表において、No.1とNo.4のスチールはSR1855型の参照材
料である。
【0032】
【表1】
【0033】 実験合金から50kgの熱処理物(heats)をつくり、これをモールド中で鋳
造してインゴットを形成させ、これを直径60mmの寸法に鍛造した。
造してインゴットを形成させ、これを直径60mmの寸法に鍛造した。
【0034】 次の材料試験を行った: − ソフトアニーリング後の硬度(HB), − ソフトアニールした状態及び870℃/30分/油+300℃/2×2時間
熱処理後の表面と直径60mmの中心の微細構造, − 300℃/2×2時間,TA=870℃/分/油で焼戻し後の硬度, − SiO2研磨紙に対する摩耗試験,TA=870℃/分/油+300℃/2×
2時間, − 切欠きなし試験サンプルによる衝撃試験,20℃,LT2,TA=870℃
/分/油+300℃/2×2時間ソフトアニーリング後の硬度 切断工具による、例えばピルガーロールなどの冷間加工工具の加工では、ソフ
トアニールした状態での硬度が高過ぎないことが望ましい。No.5とNo.6
のスチールのソフトアニールした硬度はそれぞれ249HB及び269HBと測
定され、これは満足できる値であった。参照材料のNo.4スチールは、ソフト
アニール後の硬度が241HBであった。微細構造 直径60mmの大きさを有するロッドの表面及び中心のソフトアニールした状
態及び870℃/30分/油+300℃/2×2時間で熱処理後の微細構造を試
験した。本発明の特徴の大きさ範囲内の大きさを有するMC−カーバイドの量(
前述及び添付特許請求の範囲を見よ)はバナジウム含量の増加とともに増加し、
そしてバナジウムカーバイドも材料中に均一に分散していると明言された。図3
にNo.6スチールのソフトアニール状態での微細構造が示されている。焼入れ及び焼戻し後の硬度 本発明の要求によれば、仕上がり工具の表面硬度は58〜62HRC、最も好
ましくは60HRC以上であることが望ましい。図4に、TA=870℃/30
分/油でオーステナイト化、油で焼入れ及び300℃/2×2時間焼戻し後の試
験材料の硬度が示されている。靭性 切欠きなし試験サンプルで室温において行った引張り試験の結果もNos.4
−6のスチールについて図4に示されている。靭性はバナジウム含量の増加とと
もに減少するが、工具の表面層のチッピングを防ぐには依然として十分であると
判断される。研磨摩耗 研磨摩耗に対する耐性は、特にピルガーロールの材料に重要な特徴であるが、
他の多くの用途用冷間加工工具にも大切な特徴である。耐摩耗性はSiO2を研
磨剤としてpin−to−disk試験により調べた。図5のチャートは、No
.5のスチール、特にNo.6のスチールの耐摩耗性がNo.4スチールの参照
材料よりもはるかに良かったことを示している。この試験材料は870℃/30
分焼入され、油中で焼入れ、300℃/2×2時間焼戻ししたものである。
熱処理後の表面と直径60mmの中心の微細構造, − 300℃/2×2時間,TA=870℃/分/油で焼戻し後の硬度, − SiO2研磨紙に対する摩耗試験,TA=870℃/分/油+300℃/2×
2時間, − 切欠きなし試験サンプルによる衝撃試験,20℃,LT2,TA=870℃
/分/油+300℃/2×2時間ソフトアニーリング後の硬度 切断工具による、例えばピルガーロールなどの冷間加工工具の加工では、ソフ
トアニールした状態での硬度が高過ぎないことが望ましい。No.5とNo.6
のスチールのソフトアニールした硬度はそれぞれ249HB及び269HBと測
定され、これは満足できる値であった。参照材料のNo.4スチールは、ソフト
アニール後の硬度が241HBであった。微細構造 直径60mmの大きさを有するロッドの表面及び中心のソフトアニールした状
態及び870℃/30分/油+300℃/2×2時間で熱処理後の微細構造を試
験した。本発明の特徴の大きさ範囲内の大きさを有するMC−カーバイドの量(
前述及び添付特許請求の範囲を見よ)はバナジウム含量の増加とともに増加し、
そしてバナジウムカーバイドも材料中に均一に分散していると明言された。図3
にNo.6スチールのソフトアニール状態での微細構造が示されている。焼入れ及び焼戻し後の硬度 本発明の要求によれば、仕上がり工具の表面硬度は58〜62HRC、最も好
ましくは60HRC以上であることが望ましい。図4に、TA=870℃/30
分/油でオーステナイト化、油で焼入れ及び300℃/2×2時間焼戻し後の試
験材料の硬度が示されている。靭性 切欠きなし試験サンプルで室温において行った引張り試験の結果もNos.4
−6のスチールについて図4に示されている。靭性はバナジウム含量の増加とと
もに減少するが、工具の表面層のチッピングを防ぐには依然として十分であると
判断される。研磨摩耗 研磨摩耗に対する耐性は、特にピルガーロールの材料に重要な特徴であるが、
他の多くの用途用冷間加工工具にも大切な特徴である。耐摩耗性はSiO2を研
磨剤としてpin−to−disk試験により調べた。図5のチャートは、No
.5のスチール、特にNo.6のスチールの耐摩耗性がNo.4スチールの参照
材料よりもはるかに良かったことを示している。この試験材料は870℃/30
分焼入され、油中で焼入れ、300℃/2×2時間焼戻ししたものである。
【0035】 3つの実験室熱処理物から作ったサンプルで行った材料試験により、望ましい
研磨耐性のみならず接着摩耗耐性を達成するためにも高含量のMC−カーバイド
(Mは実質的にバナジウム)が必要であることがわかった。特にNo.6のスチ
ールがこの要求を満たす。このスチールはまた望ましい表面硬度に関する要求を
満足させている。
研磨耐性のみならず接着摩耗耐性を達成するためにも高含量のMC−カーバイド
(Mは実質的にバナジウム)が必要であることがわかった。特にNo.6のスチ
ールがこの要求を満たす。このスチールはまた望ましい表面硬度に関する要求を
満足させている。
【0036】 実際規模生産に基づく実験: 慣用のスチール製造技術を用いて表2の化学組成を有する実生産規模のスチー
ルの熱処理物を製造した。
ルの熱処理物を製造した。
【0037】
【表2】
【0038】 表2に記載の合金元素及び不純物の他には、このスチールは、鉄と、慣用のス
チール製造に通常の量の表にあげた以外の別の不純物を含んでいるだけであった
。
チール製造に通常の量の表にあげた以外の別の不純物を含んでいるだけであった
。
【0039】 しかしながら、No.9スチールは、故意にではなくてモリブデンを望ましい
含量よりも高含量で含んでいたが、広い許容範囲内の最大に許容できる値以下で
はあった。
含量よりも高含量で含んでいたが、広い許容範囲内の最大に許容できる値以下で
はあった。
【0040】 実施例1 簡単に次のようにして、噴霧形成法により大きさが直径500mmのインゴッ
トをNo.9スチールから鋳造した。溶融スチールの流れにガスを噴霧すること
により滴を生成させた。溶融液滴を回転板に噴霧すると液滴は急速な冷却を受け
て板上で速やかに固化した。冷却速度は約102〜103℃/秒であった。直径5
00mm大きさのインゴットが板上で連続的につくられ、インゴットが所望の長
さに達するまで、既知のやり方で、成長するインゴットに向けて液滴の噴霧を続
けた。次いで得られたインゴットを大気中で自然冷却してから約1100〜12
00℃に加熱し、次いで最終寸法が220mm直径の棒の形に鍛造した。
トをNo.9スチールから鋳造した。溶融スチールの流れにガスを噴霧すること
により滴を生成させた。溶融液滴を回転板に噴霧すると液滴は急速な冷却を受け
て板上で速やかに固化した。冷却速度は約102〜103℃/秒であった。直径5
00mm大きさのインゴットが板上で連続的につくられ、インゴットが所望の長
さに達するまで、既知のやり方で、成長するインゴットに向けて液滴の噴霧を続
けた。次いで得られたインゴットを大気中で自然冷却してから約1100〜12
00℃に加熱し、次いで最終寸法が220mm直径の棒の形に鍛造した。
【0041】 製造した棒のうちの1つの棒の表面と中心からサンプルをとった。ソフトアニ
ールしたサンプルは約260HB(Brinell hardness;ブリネル硬度)の硬度で
あった。サンプルを870℃/30分に加熱して焼入れし、次いで油で焼入れ後
、300℃/2+2時間で焼戻した。20℃における切欠きなしサンプルの硬度
、衝撃強度、SiO2研磨紙に対する耐摩耗性及び焼入れ及び焼戻ししたサンプ
ルの微細構造を調べた。以下の値が得られた: 硬度: 約61〜62HRC,平均値61.5HRC 衝撃強度(衝撃エネルギー): 12J(表面サンプル) 13.5J(中心サンプル) 耐摩耗性(重量ロス): 8.9mg/分(表面サンプル) 8.8mg/分(中心サンプル) 微細構造(カーバイド大きさ): 表面サンプルのカーバイドの>80容積%
は1〜5μmの大きさ、平均値は約2〜3μmであった。
ールしたサンプルは約260HB(Brinell hardness;ブリネル硬度)の硬度で
あった。サンプルを870℃/30分に加熱して焼入れし、次いで油で焼入れ後
、300℃/2+2時間で焼戻した。20℃における切欠きなしサンプルの硬度
、衝撃強度、SiO2研磨紙に対する耐摩耗性及び焼入れ及び焼戻ししたサンプ
ルの微細構造を調べた。以下の値が得られた: 硬度: 約61〜62HRC,平均値61.5HRC 衝撃強度(衝撃エネルギー): 12J(表面サンプル) 13.5J(中心サンプル) 耐摩耗性(重量ロス): 8.9mg/分(表面サンプル) 8.8mg/分(中心サンプル) 微細構造(カーバイド大きさ): 表面サンプルのカーバイドの>80容積%
は1〜5μmの大きさ、平均値は約2〜3μmであった。
【0042】 中心サンプルのカーバイドの>80容積%は2〜10μmの大きさ、平均値は
約6μmであった。
約6μmであった。
【0043】 実施例2 No.10のスチールから電極を製造し、これをエレクトロスラグ再熔融(El
ectro Slag Remelted)して寸法400mm角のインゴットを形成させた。この
インゴットを直径220mmの寸法を有する棒の形に鍛造し、それからサンプル
を取り、実施例1と同じ方法で熱処理して試験した。次の値が得られた: ・ソフトアニールしたサンプル 硬度 221HB(表面サンプル) 234HB(中心サンプル) ・焼入れ及び焼戻ししたサンプル(平均値) 硬度 約59HRC 衝撃強度(衝撃エネルギー) 約15J 耐摩耗性(重量ロス) 約11.5mg/分 微細構造(カーバイド大きさ) カーバイドの>80容積%は5〜20μ
m範囲の大きさであった。時にはカーバイドはmax80μm×10μmの大き
さであった。
ectro Slag Remelted)して寸法400mm角のインゴットを形成させた。この
インゴットを直径220mmの寸法を有する棒の形に鍛造し、それからサンプル
を取り、実施例1と同じ方法で熱処理して試験した。次の値が得られた: ・ソフトアニールしたサンプル 硬度 221HB(表面サンプル) 234HB(中心サンプル) ・焼入れ及び焼戻ししたサンプル(平均値) 硬度 約59HRC 衝撃強度(衝撃エネルギー) 約15J 耐摩耗性(重量ロス) 約11.5mg/分 微細構造(カーバイド大きさ) カーバイドの>80容積%は5〜20μ
m範囲の大きさであった。時にはカーバイドはmax80μm×10μmの大き
さであった。
【図1】 ステンレス管の冷間圧延のためのピルガーロールの基本設計を示す図である。
【図2】 ピルガーロールの図1のII−II線に沿った断面を示す図である。
【図3】 実験材料の微細構造を示す図である。
【図4】 試験材料の衝撃強度と硬度を示す図である。
【図5】 若干の試験した実験材料の摩耗を示すバーチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4E016 AA09 CA10 4K001 AA10 BA23 FA01
Claims (17)
- 【請求項1】 重量%で以下を含む化学組成: C:1.2−2.5, Si:0.8−2.0、但しその一部は最大1.0%の量で存在できるアルミニ
ウムによって置換できる, Mn:0.1−1.5, Cr:0.5−1.5, V+Nb/2:1.2−5.0,但しNbは最大1.0%, バランス:鉄及び通常量の不純物, を有し、かつ、4−12容積%のMC−カーバイドを含む微細構造を有する合
金からなることを特徴とするスチール物品。 - 【請求項2】 前記MC−カーバイドの約80容積%以上、好ましくは90
容積%以上が、スチールの焼入れ及び焼戻しした状態において、1μmを超える
が20μm未満の大きさを有することを特徴とする請求項1記載の物品。 - 【請求項3】 前記MC−カーバイドの約80容積%以上、好ましくは90
容積%以上が、スチールの焼入れ及び焼戻しした状態において、1−10μm、
好ましくは2−10μmの範囲の大きさを有することを特徴とする請求項2記載
の物品。 - 【請求項4】 MC−カーバイドの約80容積%以上、好ましくは90容積
%以上が、スチールの焼入れ及び焼戻しした状態において、3−20μm、好ま
しくは5−20μmの範囲の大きさを有することを特徴とする請求項2記載の物
品。 - 【請求項5】 前記合金が1.3以上−最大2.3 Cを含むことを特徴と
する請求項1記載の物品。 - 【請求項6】 前記合金が1.8−4.2 Vを含むことを特徴とする請求
項5記載の物品。 - 【請求項7】 前記合金が1.7−2.0 C、好ましくは1.75−1.
9 C,及び3.2−最大4.2、好ましくは3.4−4.0 V、好適には最
大3.8 Vを含むこと;及び材料中のMC−カーバイドの量が6−12容積%
、好ましくは7−10容積%であることを特徴とする請求項6記載の物品。 - 【請求項8】 前記合金が1.5−1.8、好ましくは1.55−1.7
C,及び1.8−最大3.0、好ましくは1.9−2.5 Vを含むこと,及び
材料中のMC−カーバイドの量が4−8、好ましくは4−6容積%であることを
特徴とする請求項6記載の物品。 - 【請求項9】 前記合金が1.2−1.8、好ましくは1.3−1.7 S
i,最大0.5 Al、好ましくは最大0.1 Alを含むことを特徴とする請
求項1ないし8のいずれか1項に記載の物品。 - 【請求項10】 前記合金が最大0.5%Nbを含むことを特徴とする請求
項1ないし9のいずれか1項に記載の物品。 - 【請求項11】 前記合金が少くとも0.2、好ましくは0.4−1.2、
そして好適には0.7−1.1 Mnを含むことを特徴とする請求項1ないし1
0のいずれか1項に記載の物品。 - 【請求項12】 前記合金が0.7−1.3、好ましくは0.9−1.15
Crを含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の物品
。 - 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項記載のスチール物品を
冷間加工工具の製造に使用すること。 - 【請求項14】 請求項13記載のスチール物品を管の冷間圧延用のピルガ
ーロールに使用すること。 - 【請求項15】 請求項1ないし12のいずれか1項に記載のスチール物品
から製作された工具からなること、および焼入れ及び焼戻し後に表面層(5)で
58−62HRCの硬度を有し、一方該工具の芯の硬度は最大40HRCである
ことを特徴とする冷間加工工具。 - 【請求項16】 前記表面層における硬度が約60HRC以上であることを
特徴とする請求項15記載の冷間加工工具。 - 【請求項17】 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の化学組成を有
する合金からなる金属メルトを製造すること、インゴットをこのメルトから連続
的に製造すること、その際連続的に成長させるインゴットにメルトを連続的に供
給すること、この連続的に供給したメルトをスプレー形成及びESR−再溶融法
を含むすべての連続方法で達成される固化速度に相当する速度で固化するように
冷却し、該固化過程中に、バナジウムが炭素と結合してMC−カーバイドを生成
し、このカーバイドの約80容積%以上、好ましくは90容積%以上が1−20
μmの大きさを有することを特徴とする、スチール物品の製造方法。
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