JP2002537011A - 移動可能な補助器具を備えた変形可能なファイバスコープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 変形可能な内視鏡（１１）は、１つまたは複数の光／像伝送路（１７，１９）を備え、少なくとも１つの補助器具（２５）が設けられる。内視鏡（１１）と補助器具（２５）とからなる装置は、ヒトや動物の体の開口部に挿入されるように設計された細長い部分（挿入部分）（１３）に沿って非円形断面を有する。１つまたは複数の光／像伝送路は、補助器具から分離することができる密閉装置（ファイバスコープ部分）を、特に少なくとも１つの作業路とともに形成する。保持装置（５３，５５）が、ファイバスコープ部分（１１）と補助器具（２５）とを互いに保持または案内するいずれかあるいは両方のために、設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本発明は、１つまたは複数の光／像伝送路を備え、少なくとも１つの補助器具
が設けられる変形可能な内視鏡に関する。

【０００２】

【背景技術】

例えば、胃鏡検査のために患者の口を介して食道や胃に挿入される胃鏡が知ら
れている。このような胃鏡は、例えば、光／像伝送路を介して観察しながら胃や
食道から組織標本を採取するために、補助器具として小さな生検鉗子が挿入され
る中央作業路を備える。

【０００３】 これらの従来の内視鏡の欠点は、望ましくないほどにそれらの可能な適用範囲
が制限されていること、さらにそれらの使用が、患者の負担になることである。
特に、従来の内視鏡の挿入では、前もって薬物により鎮静する必要がある。口か
ら挿入される胃鏡によって意図せずに患者を、例えば、咽頭粘膜を傷つけること
が、通常避けられない。

【０００４】

【発明の開示】

本発明の目的は、損傷の可能性がより低く、患者に主観的に、より快適に感じ
られ、従来の内視鏡より広範囲に適用できる内視鏡を提供することである。

【０００５】 最初に述べた種類の内視鏡のためのこの目的は、ヒトや動物の体の開口部に挿
入される長手方向部分（挿入部分）に沿って非円形断面を有する内視鏡と補助器
具からなる装置によって、さらには、補助器具から分離することができる密閉装
置（ファイバスコープ）を、特に少なくとも１つの作業路とともに形成する１つ
の光／像伝送路または複数の光／像伝送路によって、またさらには、長手方向に
沿って互いに相対的に移動することができるファイバスコープ部分と補助器具と
によって、そしてさらには、ファイバスコープ部分と補助器具とを互いに保持ま
たは案内するいずれかあるいはその両方のために設けられる保持装置によって、
満足される。

【０００６】 このように本発明は、内視鏡は実質的な円形断面を備える必要があるという長
年に亘る従来の観点から外れている。本発明に従う内視鏡の挿入部分の断面は、
回転対称（ｒｏｔａｔｉｏｎａｌｌｙ ｓｙｍｍｅｔｒｉｃａｌ）でないので、
内視鏡は、よりよく所期の用途に適合することができる。

【０００７】 挿入部分の断面は、好ましくは、中へ内視鏡を挿入する必要があり一般に円形
断面を備えていない体の開口部の断面に適合する。従って、特に内視鏡が挿入さ
れる体の最も狭い部分で、空間を最大限利用することができる。これによって、
患者に主観的に、より快適に感じられ、さらに、所望の診断または治療の処置の
ために患者の体内の空間をより広く利用することができる。このように断面が適
合することの利点は、特に、断面や空間を最大限に利用することで患者の防衛反
射がより容易に避けられるので、多くの適用において薬物による鎮静、緩和、麻
酔などを省くことができるということにある。

【０００８】 内視鏡の断面は円形でないので、さらに、有利なことには、挿入された内視鏡
が長手方向に関する望ましくない捻れに対して安定化され得る。内視鏡の望まし
くない捻れは、円形断面を有する従来の内視鏡を挿入する処置の間に生じる。し
かしながら、もし、本発明によって形成されるように、内視鏡の断面が非対称に
形成されるならば、内視鏡が挿入される体の開口部の形状は、挿入された内視鏡
が捻れるのを防止するために利用することができる。これによって、内視鏡をさ
らに挿入するのが容易になり、損傷の可能性が低減される。

【０００９】 本発明の内視鏡の設計は、従来の内視鏡の設計とは反対に、挿入部分の断面内
の非中心位置に配置される補助器具により実現することができる。特に、補助器
具を受け入れるために設けられる作業路は、内視鏡の長手方向の出入りに対して
中心位置でなく横方向へ偏心した配置で設けられる。

【００１０】 さらに、本発明の内視鏡の実施態様は、一方向の寸法がそれに直交する方向の
寸法より、いっそう大きい、例えば少なくとも１．５倍である内視鏡の挿入部分
の断面寸法により実現することができる。断面は、例えば、角がそれぞれ丸めら
れた二等辺三角形または鏡面対称台形に概略一致し得る。

【００１１】 好ましい実施態様では、内視鏡は、内視鏡全体の挿入部分の断面を、鼻道の断
面に適合させることにより、患者の咽頭、食道、胃などの検査用の咽頭−食道−
胃鏡として形成される。このような内視鏡は、従来の胃鏡とは対照的に、患者の
鼻道を介して咽頭や食道の中へ挿入することができる。

【００１２】 本発明の咽頭−食道−胃鏡は、とりわけ以下の利点を与える。

【００１３】 ａ）咽頭や食道への鼻からの挿入では、光／像伝送路を介して同時に光学的に
観察することで、さらに、咽頭−食道−胃鏡が変形することで、患者を特に咽頭
粘膜を傷つけることを特に容易に防止することができる。

【００１４】 ｂ）従来の胃鏡を口から挿入するのとは対照的に、本発明の内視鏡を鼻から挿
入することによって、患者のどのような防衛反射も、とくに噛む反射を生じさせ
ない。

【００１５】 ｃ）従来の胃鏡とは対照的に、喉頭部の薬物による局所的な鎮静は全く必要と
されないので、患者は、この点で本発明の内視鏡を使用しても影響を受けず、さ
らに、鎮静処置が徐々に消え去るのを待つ必要がなく適用後に問題なく医院や診
療所を去ることができる。

【００１６】 ｄ）本発明の咽頭−食道−胃鏡を使用すると、看護人やヘルパー（補助看護人
（ｓｅｃｏｎｄ ｎｕｒｓｅ））の補助なしで済ませることができ、しかも、麻
酔士の必要もないので、必要とされる人員条件が、より軽減される。この咽頭−
食道−胃鏡は、ただ１人の医師がその診療助手とともに使用することができる。
特別に適合された内視鏡室（手術室）は不要である。この咽頭−食道−胃鏡は、
むしろ医院内の通常の検査椅子で使用される。これによって、当然、かなり適用
費用が低減される。

【００１７】 ｅ）本発明の咽頭−食道−胃鏡は、断面が最適化されており、従って、その断
面積が比較的小さいので、それは、患者に、通常約１１ｍｍの円形断面を備える
ため役に立たない不要な空間が塞がれる従来の胃鏡より快適に知覚される。この
ように、より快適に感じられるのは、この咽頭−食道−胃鏡が鼻から挿入される
ので、比較的敏感な口部に異物がないままであるという事実にも起因する。

【００１８】 ｆ）この咽頭−食道−胃鏡は、１つの鼻道を通して挿入されるので、患者は、
口と鼻すなわち塞がれていない方の鼻道の両方を通して呼吸することができる。

【００１９】 ｇ）鼻から咽頭腔に挿入された咽頭−食道−胃鏡は、患者が同時に液体例えば
水を飲むと、特に簡単、快適で危険のない方法で、さらに食道に案内され得る。
これは、口部が自由なので、問題なく可能である。飲む過程は、光／像伝送路を
介して医師によって探知され得る。飲み込む過程が起こると、この咽頭−食道−
胃鏡は、咽頭と食道括約筋を通り越して食道に案内される。

【００２０】 ｈ）鼻から挿入される内視鏡によって、飲み込む運動系、食道筋（ぜん動（ｐ
ｅｒｉｓｔｏｌｅ））の収縮運動、随伴括約筋の実体に肉薄する研究ができる。
これらの検査は、補助器具を使用しながら、同時に光／像伝送路を介して観察し
ながら行うことができる。そのような機能分析は、液体を飲むときと固形食を摂
取するときの両方で実施できる。鼻から挿入される咽頭−食道−胃鏡によって口
部が塞がれないこと、さらに、この咽頭−食道−胃鏡は、その断面が最適化され
ているため断面積が小さく従ってより障害にならないことにより、従来の胃鏡を
用いるより検査結果が誤って変更されることが見出されるのが少ない。

【００２１】 ｉ）本発明の内視鏡の使用は、診断処置に限られないばかりか、ヒトや動物の
体を研究する新たな可能性をもたらす。例えば、鼻道に適合されるこの咽頭−食
道−胃鏡によって、いわゆる睡眠検査（ｓｏｍｎｏｓｃｏｐｙ）という新たな研
究領域の探求が可能となる。

【００２２】 鼻から挿入される内視鏡によって患者は口または鼻を通して呼吸する機会が継
続して与えられること、さらに、この内視鏡が患者に特に不快とも感じられない
ことにより、この内視鏡は、数時間を必要とする調査を実行するために問題なく
終夜患者の体内に挿入したままにしておくことができる。例えば、本発明の内視
鏡の補助器具としてｐＨ測定プローブを使用することができ、比較的平静で定常
的な情況で、予期しない局所的または一時的な異常が生じていないかどうか調査
するために、食道に沿うとともにさらに胃の中を含む数箇所でｐＨを終夜測定す
ることができる。当然、このような適用で、光／像伝送路を介して光学的に制御
する可能性は維持される。

【００２３】 内視鏡を咽頭−食道−胃鏡として形成するときは、断面の基本形状、例えば上
述した三角形や台形の形状の基本長さが最大３．５ｍｍに達するならば好ましい
。徹底的な研究によって、すなわち、このような寸法でも内視鏡を鼻道に挿入す
ることがすべての患者になお基本的には可能であることが示されている。それぞ
れの補助器具の最大断面が、長くとも約３ｍｍ、特に最大約２ｍｍに達するなら
ばさらに好ましく、それによって、補助器具は、残りの咽頭−食道−胃鏡ととも
に、問題なくどのような患者の鼻道を通しても案内することができる。しかしな
がら、補助器具の断面は、患者の鼻道の個々の最大断面に適合させることもでき
る。咽頭−食道−胃鏡の一般的な全長は、例えば７６ｃｍに達する。

【００２４】 さらに本発明は、気管や気管支の検査用の気管−気管支鏡として実現すること
ができる。上述した咽頭−食道−胃鏡の利点が、このような気管−気管支鏡にも
該当する。

【００２５】 本発明の内視鏡は、複数の部分、すなわち、１つまたは複数の光／像伝送路と
好ましくは１つまたは複数の作業路とを含む密閉装置としてのファイバスコープ
部分と、１つまたは複数の補助器具とからなる。補助器具は、いわば、ファイバ
スコープ部分上に取り付けられるので、この実施態様は、「ピギーバック方式」
（図１参照）と呼ぶこともできる。補助器具は、ここでは好ましくは実際のファ
イバスコープ部分の外側に配置される。

【００２６】 体の開口部、例えば鼻道の断面積や形状に応じて、補助器具をファイバスープ
部分上に、あるいは逆に、ファイバスコープ部分を補助器具上に取り付けること
ができ、補助器具は、ファイバスコープ部分より小さいかまたは大きい断面を有
することができる。

【００２７】 ファイバスコープ部分と補助器具は、それらのそれぞれの長手方向に沿って互
いに相対的に移動させることができる（いわゆる「シャトル方式」）。関連する
補助器具は、取り扱いが柔軟でかつ動きによって半径が変わり得るので、このよ
うな方法が実現される。例えば、生検鉗子を補助器具として使用するときは、一
方では、光／像伝送路を介して挿入操作を観察するのを妨害するのを防止するた
めに生検鉗子をファイバスコープ部分に対して相対的に移動させるのに、他方で
は、標本を採取するために生検鉗子を静止したファイバスコープ部分に相対的に
末端の方向に延ばすのに、約５ｃｍの可動性が十分であり得る。

【００２８】 特に、静止した補助器具、例えばｐＨ測定プローブを用い、特定のｐＨ測定点
で光学的観察を実行するためにファイバスコープ部分のみを移動する必要があり
、それによってｐＨ測定プローブを用いて継続する測定を妨害することも誤って
変更することもない長期の検査では、約３５ｃｍの相対的な可動性が有利である
ことが判明し得る。

【００２９】 ファイバスコープ部分と補助器具とを結合して１つの装置を形成するために、
ファイバスコープ部分または関連する補助器具に保持装置が設けられる。ファイ
バスコープ部分と補助器具との間の相対的な移動が可能であるように、ファイバ
スコープ部分と補助器具は、好ましくは、保持装置を用いて、二者択一で、互い
に固定することができるかまたは互いに解放することができる。

【００３０】 例えばナイロン製の例えばループを、操作をする医師に対して内視鏡の末端部
に保持装置として設けることができ、補助器具をその中に保持しあるいは案内す
ることができる。ファイバスコープ部分の末端部で中央あるいは横方向の開口部
からループを突き出させることが可能である。

【００３１】 特に、例えば１ｍｍの作業路を、ファイバスコープ部分に設けることができ、
全長約６０ｍｍの閉ループに係合する直径が例えば０．８ｍｍの固定鉗子をその
中へ案内することができる。このループが作業路から突き出て、そこで補助器具
の周りに係合すると、関連する補助器具は、固定鉗子の後退や挿入によりループ
を介して、ファイバースコープ部分の末端部で固定することができるかまたはそ
れぞれ相対的に移動するように解放することができる。

【００３２】 これとは別に、ファイバスコープ部分の作業路内に、内視鏡の末端部で補助器
具と係合する比較的長いループを設けることが可能であり、このループは、内視
鏡の基端部で医師により、特に締められあるいは解放されて、操作される（図５
、図６ａ、図６ｂ参照）。この方法では、作業路内で上述した固定鉗子なしで済
ませることができる。

【００３３】 上述した原理を適切に使用することで、さらに、ループの代わりに作業路を通
して案内されるラインを使用することが可能であり、このラインは、関連する補
助器具に固定するように結合される。この方法では、ループが解放されたときに
ループによる係合から補助器具が意図せずに外れることを防止することができる
。

【００３４】 互いに分離されるファイバスコープ部分と補助器具とを備える本発明の内視鏡
の実施態様では、１つまたは複数の補助器具がゆるい係合によってそれぞれ案内
される保持装置として、１つまたは複数の固定フープが、ファイバスコープ部分
の挿入部分に沿って設けられるならばさらに好ましい。

【００３５】 ループの使用とは別にまたはそれに追加して、ファイバスコープ部分を完全に
または部分的に取り囲むジャケットホース（図７ａ〜図７ｃ参照）、あるいは、
ファイバスコープ部分で横方向に形成または固定されたサイドカバー（図６ａ、
図６ｂ参照）を、補助器具を受け入れるために設けることができる。ジャケット
ホースやサイドカバーは、プラスチックからあるいは弾力性があるように形成す
ることができる。さらに、ジャケットホースまたはサイドカバーは、挿入部分全
体に沿って、あるいは、その１つのみまたは複数の部分に沿って設けることがで
きる。

【００３６】 ジャケットホースまたはサイドカバーが内視鏡の一部のみに沿って延びる場合
は、ジャケットホースまたはサイドカバーは、ファイバスコープ部分に関して移
動可能に形成することができる。それによって、例えば、内視鏡を咽頭−食道−
胃鏡として使用するときに、確実に、ジャケットホースまたはサイドカバーが常
に鼻道内に配置され、咽頭腔まで延びて、ファイバスコープ部分の差し込み深さ
に全く関係なくなる。

【００３７】 例えば咽頭−食道−胃鏡を鼻から挿入する際に、移動可能なジャケットホース
が前端部すなわちファイバスコープ部分の末端部に最初に配置されるならば、ジ
ャケットホースは、ファイバスコープ部分の特定の差し込み深さから前方へ鼻道
内のジャケットホースの位置を維持することができるが、一方、ファイバスコー
プ部分は、例えば、食道の観察のために、よりいっそう挿入される。その後たと
えファイバスコープ部分が咽頭の観察のために適切に後退したとしても、ジャケ
ットホースは、その位置を維持し、従って、ファイバスコープ部分の末端部に沿
って再度配置される。ファイバスコープ部分が完全に鼻道から引き出される場合
にのみ、ファイバスコープ部分の末端部によってそれにともなって、ジャケット
ホースが同時に引き抜かれる。

【００３８】 この実施態様の利点は、特に、前記状態のそれぞれにおいて、問題なくしかも
痛みも伴わずに、ファイバスコープ部分に沿って、ジャケットホースを通り鼻道
を介して咽頭腔内に補助器具が、挿入されるということにある。すなわちジャケ
ットホースは、補助器具による鼻道や咽頭腔への損傷を防止し、さらに、補助器
具の末端部は、湾曲が克服されるのでファイバスコープ部分から意図せずに解放
され得ない。

【００３９】 上述したジャケットホースの可動性は、ファイバスコープ部分と補助器具との
両方に関して移動でき、さらに、ファイバスコープ部分と随意に補助器具とをゆ
るいホース部分として被覆できるジャケットホースにより実現することができる
。サイドカバーは、例えば、単一または二重のレール−溝結合を介してファイバ
スコープ部分に移動可能に結合できる。さらに、鼻道の中に完全に消失するのを
防止するために、当接要素、例えば環状広がり部を、サイドカバーまたはジャケ
ットホースの基端部に設けることができる。さらに、内視鏡は、ジャケットホー
スまたはサイドカバーがファイバスコープに関して一時的に固定される固定装置
、例えばねじを備えることができる。

【００４０】 さらに、少なくとも１つの溝とそれに対応するレールを、ファイバスコープ部
分と補助器具を保持または案内するための保持装置として設けることができ、そ
れぞれは、内視鏡の挿入部分全体に沿って、あるいは、その１つまたは複数の部
分に沿って、延びることができる（図８、図９参照）。さらに、１つまたは複数
の保持クランプを、溝の代わりに補助器具にまたはファイバスコープ部分に設け
ることができる（図１２、図１３参照）。

【００４１】 ファイバスコープ部分と補助器具に設けられる保持装置は、例えば鉄またはニ
ッケル合金からなる１つまたは複数の永久磁石によって形成することもでき、こ
の永久磁石は、永久磁気または磁気材料、例えば鋼、アルミニウムあるいはチタ
ンからなる少なくとも１つの対応素子と協同する。

【００４２】 特に単純な実施態様では、この対応素子は、補助器具またはファイバスコープ
部分自体によって形成することができる。さらに、ファイバスコープ部分または
補助器具の複数の部分に永久磁石または対応素子を設けることが可能である。使
用される磁気材料が直接接触するのを防止するために、さらに、補助器具とファ
イバスコープ部分との間に一般に生じる静止摩擦とすべり摩擦の両方を低減する
ために、永久磁石と対応素子とのいずれかまたは両方が、プラスチック製の被覆
を備えることができる。

【００４３】 さらに、捕捉素子とフック素子との、一方がファイバスコープ部分に、他方が
補助器具に、あるいはその逆に、保持素子として設けられ得る。この方法では、
フック留めされた補助器具をファイバスコープ部分を用いて体の開口部に沿って
挿入する、特に引き入れることが可能である。補助器具は、その後、ファイバス
コープ部分の位置とは独立して移動や検査を行うために、解放することができる
。

【００４４】 捕捉素子とフック素子とは、好ましくは、それぞれファイバスコープ部分また
は補助器具の末端部に配置される。フック装置は、例えば、横方向に突き出て下
方部分が切り取られた突片により形成することができ、捕捉素子は、下方部分が
切り取られた突片の中に必要に応じて係合する横方向に突き出たボタン状の突片
により形成することができる。捕捉素子とフック装置が、内視鏡の基端部の方へ
平らになるように形成されるならば、体の開口部からのファイバスコープや部分
補助器具の引き出しは、特に容易にかつ安全に行うことができる。

【００４５】 さらに、複数の前記保持装置を１つの単一の内視鏡に結合することも当然可能
である。

【００４６】 最初に述べた種類の内視鏡のための本発明の基礎となる目的は、ヒトや動物の
体の開口部に挿入される長手方向部分（挿入部分）に沿って非円形断面を有し内
視鏡と補助器具からなる装置によって、さらには、密閉装置を形成する１つの光
／像伝送路または複数の光／像伝送路と補助器具とによって、満足される（図１
０参照）。

【００４７】 特に体の開口部すなわち鼻道の断面に適合する挿入部分の非円形断面は、従っ
て、この実施態様にも設けられる。

【００４８】 しかしながら、この内視鏡は、随意に１つまたは複数の作業路とともに密閉装
置を形成し、それによって、内視鏡をその所望の目的に使用するときに、補助器
具は、それ自信のファイバスコープ部分から分離されない。この密閉装置は、そ
の導入部分に沿って、例えばプラスチック製の一般的なジャケットホースによっ
て取り囲むことができ、それは、特に挿入部分の非円形断面により外側が従来の
胃鏡とは異なる。補助器具は、当然、この実施態様の残りの内視鏡に関して移動
可能に形成することもできる（図１１ａ参照）。

【００４９】 上述した本発明の内視鏡の実施態様のそれぞれは、少なくとも１つの作業路を
備えることができ、この作業路は、補助手段または補助器具を挿入することがで
きるか、あるいは洗浄の実施や体液の吸引の役に立つ。

【００５０】 本発明に関連して挙げられた補助器具は、必ずしもその必要はないが、本発明
の内視鏡の一部を形成することができる。生検鉗子、吸引器／注入器プローブ、
ｐＨ測定プローブ、例えば食道ぜん動の測定用の圧力測定プローブ、ビリルビン
含有量の測定のためのビリテック（Ｂｉｌｉｔｅｃ）測定プローブ、レーザプロ
ーブ、その他の治療処置のための手術器具などを、補助器具として備えることが
できる。さらに、本発明の内視鏡の空間を最大限に利用する結果として、複数の
補助器具、例えば生検鉗子とｐＨ測定プローブとを備えることもできる。

【００５１】 光／像伝送路のために、一方は光伝送路、他方は像伝送路という通常の分割を
当然行うことができる。例えば、１つまたは複数の光導波路によって、光伝送路
を形成することができる。像伝送路も同様に、光導波路と関連する光学系とによ
って形成することができ、あるいは、像伝送路は、内視鏡の末端部に光電子像変
換装置と、さらに対応する電源、伝送ラインとを備えることができる。

【００５２】 さらに、本発明の内視鏡は、能動的な横方向位置合わせのための１つまたは複
数のボーデンケーブル（Ｂｏｗｄｅｎ ｃａｂｌｅ）装置を備えることができる
。この場合、旋回方向は、内視鏡のより大きなまたはより小さな断面寸法の方向
に一致させることができる。内視鏡を鼻から挿入するときは、少なくとも内視鏡
のより大きな断面寸法の方向に内視鏡を能動的に旋回させることができるならば
、咽頭腔を通る通路に必要とされる方向の変化に関して、内視鏡は有利である。

【００５３】 特に利点を有する本発明の内視鏡は、内視鏡の多くの領域に、例えば気管支鏡
に使用することができる。有利な適用の可能性は、体腔、例えば耳管や上顎洞の
すすぎ洗いに見出される。さらに、本発明は、手術に、特に同時に光学的に観察
しながら補助器具を使って不妊処置を実施するのに、使用することができる。

【００５４】 内視鏡のさらに好ましい実施態様は、従属請求項に見出すことができる。本発
明は、図面を参照して実施例により以下に説明される。

【００５５】

【発明を実施するための最良の形態】

図１には、本発明の咽頭−食道−胃鏡の側面図が示される。これは、細長い挿
入部分１３と基部操作部１５とを有するファイバスコープ１１を備える。２つの
光伝送路１７、１つの光学像伝送路１９のそれぞれの開放端と、固定鉗子２１、
ボーデンケーブル２３のそれぞれの操作者側端部とが、操作部１５に示されてい
るが、それらのそれぞれのファイバスコープ１１の挿入部分１３内の広がりは、
図１には示されていない。

【００５６】 さらに、図１の内視鏡は、細長い生検鉗子の形態である補助器具２５を備える
。この補助器具２５は、ループ２７を介して内視鏡の末端部で、固定フープ２９
を用いて操作部１５の近くで、ファイバスコープ１１に結合される。

【００５７】 図２には、図１の内視鏡の挿入部分１３を通る断面において、ファイバスコー
プ１１が、外側カバーとして可撓性のあるジャケットホース３１と、固定鉗子２
１が中を案内される中央作業路３３とを備えるのが示される。ここでは、ボーデ
ンケーブル２３は示されていない。

【００５８】 図３ａ、図３ｂには、それぞれ、内視鏡の末端部である図１の領域ＩＩＩの詳
細図が示される。作業路３３の中を案内される固定鉗子２１は、ループ２７を保
持する。これは、ファイバスコープ１１から突き出ており、ファイバスコープ１
１と生検鉗子２５とが相対的に移動できるように、生検鉗子２５の周りにゆるく
係合する（図３ａ）。ファイバスコープ１１に対して固定鉗子２１を引き戻すこ
とにより、ループ２７が作業路３３の中へ、より深く引き込まれるので、ループ
２７の自由な長さが短くなり、生検鉗子２５は、ファイバスコープ１１の末端部
で固定される（図３ｂ）。当然、固定鉗子２１の代わりに、別の種類のループ保
持装置を設けることもできる。

【００５９】 ファイバスコープ１１と補助器具２５とにより形成される図１〜図３ｂの内視
鏡は、患者の鼻道を介して咽頭の中へ、続いて食道と胃の中へ挿入することがで
きる。このような適用方法は、図４を参照して以下に説明される。図４には、鼻
中隔３５、２つの中甲介３７、２つの下甲介３９を有する鼻の前頭部分が示され
る。下鼻甲介３９と鼻中隔３５は、それぞれ、下鼻道４１の境界となっている。
内視鏡は、そのような下鼻道４１に、好ましくはそのうち、より大きな方に、挿
入することができる。

【００６０】 鼻道４１の断面は、基本的に細長いので、図４に示されるように内視鏡の断面
が円形でなく、関連する体の開口部４１の形状に適合されていれば、相対的に大
きな断面４３の内視鏡を挿入することができる。すなわち、このように形成され
た内視鏡を用いると、領域をよりよく利用できるので、従来の円形断面のファイ
バスコープを用いるより、より多くのまたはより大きな補助器具や光／像伝送路
を、鼻道を介して挿入することができる。

【００６１】 従って、図１の内視鏡の断面全体は、円形でなく、図２のファイバスコープ１
１と補助器具２５とからなる装置から明らかなように、図４に示される断面４３
に類似させて形成される。内視鏡の断面が適合されるので、その長手方向の軸回
りの好ましくない回転に対する安定性が得られる。これは、ボーデンケーブルを
用いて内視鏡を能動的に湾曲させたり位置合わせする場合に、特に有利である。

【００６２】 従って、図１の内視鏡が、図４の断面４３に示されるように、鼻道４１を介し
て挿入されるならば、可撓性のある補助器具２５は、ループ２７を介してファイ
バスコープ１１の末端部から、さらに実際にボーデンケーブル２３を対応させて
作動させることによって、案内することができる。同時に、関連する体の領域は
、光伝送路１７を介して既知の方法で照らすことができ、像伝送路１９、対応す
る光学系、映像技術を介して観察することができる。

【００６３】 図１の内視鏡を参照すると、中央作業路３３の中を案内される固定鉗子２１を
介して標本を採取することも可能であるが、ファイバスコープ１１の作業路３３
は、一般に内径がわずか１ｍｍにすぎないことに留意する必要がある。従って、
１ｍｍ未満の外径の固定鉗子２１が、粘液（ｍｕｃｏｕｓ）組織を採取できるだ
けである。対照的に、本発明の内視鏡の生検鉗子２５は、直径がより大きいので
、より深部の組織層から標本を採取することもできる。

【００６４】 本発明の内視鏡のさらなる実施態様が、図１〜図３ｂの中と同一または類似の
構成要素はそれぞれ同一の参照番号で示される図５〜図１８を参照して以下に説
明される。

【００６５】 ループ２７が、一対の個別の固定鉗子２１により保持されず、作業路３３を通
り操作部（図示せず）まで１本のラインで基本的に案内されるので、図５の実施
態様は、図１の内視鏡とは異なる。作業路３３は、ここでは、ファイバスコープ
１１の末端面が開いていず、末端部の側面部が開いている。

【００６６】 固定鉗子のない単一ループ２７が、図６ａの実施態様でも設けられる。ループ
２７は、図５とは対照的に、中央作業路内を案内されず、ファイバスコープ１１
に形成されるサイドカバー４５内を案内される。この原理は、図６ｂの正面断面
図にも示されている。ファイバスコープ１１の末端部のサイドカバー４５の面取
りした開口部は、補助器具２５と、従ってループ２７とが必要でない場合、端部
部品（ダミー）を用いて塞ぐことができる。

【００６７】 図７ａには、本発明のさらなる内視鏡が、その挿入部分の断面図で示される。
ファイバスコープ１１と補助器具２５とは、ここでは、弾性のある共通のジャケ
ットホース３１を介して互いに結合される実質的に異なる構成要素として設けら
れる。図７ｂから理解されるように、このジャケットホース３１は、補助器具２
５を取り除くと、ファイバスコープ１１のみの外側のカバーとして役に立つよう
に収縮する． 図７ｃには、図６ａ、図６ｂのサイドカバー４５と同様に、ジャケットホース
３１は、そこで随意に補助器具を受け入れるために、ファイバスコープ１１の周
縁部の一部のみに設けることもできることが示される。

【００６８】 図８の内視鏡では、ファイバスコープ１１と補助器具２５とが、互いに独立し
、共通の保持装置により互いに結合されるだけの装置として、吸引器／注入器プ
ローブの形態で形成される。図９の断面図のように、この保持装置は、補助器具
２５に形成されるレール４７の形態の案内突片により、さらに、ファイバスコー
プ１１側では対応する溝４９により、形成される。ファイバスコープ１１と補助
器具２５との互いに相対的な長手方向の移動が、所定の範囲内でのみ可能である
ように、溝４９は、ファイバスコープ１１の長手方向に沿って、レール４７の長
さよりずっと長く延びている。

【００６９】 この内視鏡では、ファイバスコープ１１と補助器具２５とをさらに安定化させ
るために、安定化装置を、本体の外側に、特に操作部１５の近くに設けることが
できる。この安定化装置は、同様に、溝−レール装置によって形成することがで
き、好ましくは、ファイバスコープ１１と補助器具２５とのいずれかまたは両方
にクリップ留めすることができる。

【００７０】 さらに、図１０には、図１〜図９の実施態様とは対照的に、単一の密閉装置と
して形成され、挿入部分１３の断面が本発明に従って非円形である内視鏡が示さ
れる。この内視鏡には、対応する従来の内視鏡の補助器具に比較して、非常に大
きな断面直径を有することができる補助器具２５、例えば生検鉗子が、設けられ
る。これが可能になるのは、内視鏡の断面が回転対称でないので、補助器具２５
を必ずしも中央部に配置せずに、挿入部分１３内に、補助器具２５、光／像伝送
路１７、１９、ボーデンケーブル２３を、より柔軟に配置することができるから
である。

【００７１】 図１０の内視鏡は、例えば、図１１ａに示される断面を有することができる。
ここでは、ジャケットホース３１により取り囲まれ、角が丸められた二等辺三角
形または台形に類似した装置が、光伝送路１７、像伝送路１９、作業路３３内を
案内される補助器具２５によって、形成される。

【００７２】 図１０の内視鏡に同様に適用可能な図１１ｂの断面は、比較的、実質的な三角
形の形状を有する。補助器具２５は、ここでは、内視鏡内に固定して一体化され
るが、それにも拘わらず、図１０に明らかなように、変形させ、さらに横方向に
位置を合わせることができる。図１１ｂの特別な実施態様では、２つの光伝送路
１７、１つの像伝送路１９、個別のすすぎ通路５１が、さらに設けられる。

【００７３】 図１２には、今度は、ファイバスコープ部分１１とは独立した補助器具２５を
備える実施態様が示される。補助器具２５は、図８、図９のレール−溝結合と同
様に、その長さ全体に亘って等間隔に配置され、それぞれ補助器具２５から横方
向に突き出ており、ファイバスコープ部分１１に沿って形成されたレール４７の
周りに係合する複数の保持クランプ５３を備える。図１３の断面から理解するこ
とができるように、保持クランプ５３は、Ｃ形の断面を有し、レール４７は、Ｔ
形の断面を有する。

【００７４】 ファイバスコープ部分１１のレール４７上に補助器具２５を配置するのを容易
にし、適合された補助器具２５とともにファイバスコープ部分１１を関連する体
の開口部、特に鼻道の中へ挿入するのを支持するサイドカバー４５が、ファイバ
スコープ部分１１上にその基部に沿って形成される。このように適合された補助
器具２５は、ファイバスコープ部分１１に沿って制限なく、所望するように、移
動することができる。特に、ファイバスコープ部分１１が既に体の開口部に挿入
されているとき、ファイバスコープ部分１１を、必要な案内としながら、補助器
具２５は、続いて押し込むことができる。

【００７５】 図１４の内視鏡では、磁化できる金属からなる生検鉗子が、補助器具２５とし
て設けられる。図１５ａの断面図から理解することができるように、永久磁石５
５が、ファイバスコープ部分１１と一体化され、補助器具２５を磁気的に引き付
ける。補助器具２５は、この磁気的協同作用により、ファイバスコープ部分１１
に沿って案内される。

【００７６】 補助器具２５は、さらなる案内と安定化のためにファイバスコープ部分１１の
基部に沿ってサイドカバー４５により案内される。補助器具２５の末端部を適切
な部分でファイバスコープ部分１１から意図的に解放することが可能なように、
永久磁石５５は、ファイバスコープ部分１１の末端部に沿って、部分的にのみ設
けられる。

【００７７】 ファイバスコープ部分１１を取り囲み、サイドカバー４５に同化するジャケッ
トホース３１も、永久磁石５５の被覆５７として役に立つので、ファイバスコー
プ部分１１と補助器具２５との間の摩擦が、低減され、相対的な可動性が、増加
する。

【００７８】 図１５ｂには、変更された実施態様の断面図が示され、そこでは、サイドカバ
ー４５は、二重レール−溝結合を介してジャケットホース３１に固定され、従っ
て、ファイバスコープ部分１１全体に沿って移動できる。このように、サイドカ
バー４５は、痛みや損傷を伴わずに続いて補助器具２５を案内するのを容易にす
るために、ファイバスコープ部分１１の挿入深さに関係なく、通常、患者の鼻道
４１（図４）の中に挿入したままにしておくことができる。サイドカバー４５の
断面がＴ形をしているレールは、サイドカバー４５全体の長さに亘って延びてい
る。ファイバスコープ部分１１の対応する溝は、挿入部分１３全体に沿って、フ
ァイバスコープ部分１１の末端部の直前まで延びている。

【００７９】 図１５ｃには、サイドカバー４５がジャケットホース３１に形成されるさらな
る実施態様が示される。図１５ａの実施態様とは対照的に、ここでは、サイドカ
バー４５とジャケットホース３１の装置が、ファイバスコープ部分１１と補助器
具の両方に相対的に移動できるように、この装置は、ファイバスコープ部分１１
にゆるく引き被せられる。ファイバスコープ部分１１の末端部のストッパー（図
示せず）によって、ファイバスコープ部分１１から意図せずに解放されるのを防
止することができる。

【００８０】 図１５ｄには、個別のサイドカバー４５とのジャケットホース３１のレール−
溝結合である図１５ｂの実施態様に対応するさらなる実施例が示されており、こ
こでは、サイドカバー４５は、ファイバスコープ部分１１の一部分に沿ってのみ
設けられ、さらに、それに対して相対的に移動することができる。この実施例で
は、レールは、ファイバスコープ部分１１側に設けられ、一方、対応する溝は、
サイドカバー４５に配置される。レールと溝のこの逆の配置によって、特定の適
用では、損傷の可能性を低減することができる。

【００８１】 図１５ｄの実施態様では、レールは、さらに、断面が丸められた実際の永久磁
石５５によって形成される。これによって、ファイバスコープ部分１１内の容積
が低減され、さらに、補助器具２５は、より強く磁気的に引き付けるのに有利な
ように、少なくともサイドカバー４５の外側で、永久磁石５５に直接接触するこ
とができる。

【００８２】 最後に、図１５ｄでは、補助器具２５も、サイドカバー４５内のレール５５上
に直接配置されるように、サイドカバー４５は、被覆ウェブ５７なしのクランプ
の方法でレール５５のみの周りに係合することが、二者択一で可能である。

【００８３】 図１６、図１７には、補助器具２５として圧力測定プローブを備える内視鏡が
示される。その末端部は、ファイバスコープ部分１１の末端部にフック留めされ
る。この目的のために、横方向に突き出て下方部分が切り取られた突片の形状で
あるフック装置５９が、補助器具２５に設けられ、ファイバスコープ部分１１の
捕捉素子６１の下で、部分的にその周りに、係合する。捕捉素子６１は、ファイ
バスコープ部分１１から横方向に突き出たボタン状の突片により、形成され、こ
の突片は、下方部分が切り取られた突片５９に形成された細長い溝穴６３に、補
助器具２５の長手方向に沿って挿入される。フック留めされた捕捉素子６１の位
置は、図１８から理解することができ、この図には、補助器具２５の下側が詳細
図として示される。

【００８４】 このようにフック留めされる補助器具２５は、ファイバスコープ部分１１と協
同して体の開口部に挿入することができる。その後、補助器具２５が、ファイバ
スコープ部分１１以上に押し出されるならば、捕捉素子６１は、フック留め装置
５９から外れることになる。その結果、ファイバスコープ部分１１とは独立して
補助器具２５を用いて処置することが可能となり、さらに、補助器具２５は、特
にファイバスコープ部分１１とは独立して、体の開口部から取り出すことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図２】 図１の平面ＩＩ−ＩＩによる断面図。

【図３ａ】 図１の領域ＩＩＩの詳細図。

【図３ｂ】 図１の領域ＩＩＩの詳細図。

【図４】 ヒトの鼻を通る概略前面図。

【図５】 さらなる内視鏡の図３ａ、図３ｂに対応する詳細図。

【図６ａ】 さらなる内視鏡の図３ａ、図３ｂに対応する詳細図。

【図６ｂ】 図６ａの平面ＶＩ−ＶＩによる断面図。

【図７ａ】 さらなる内視鏡の図２に対応する断面図。

【図７ｂ】 さらなる内視鏡の図２に対応する断面図。

【図７ｃ】 さらなる内視鏡の図２に対応する断面図。

【図８】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図９】 図８の平面ＩＸ−ＩＸによる断面図。

【図１０】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図１１ａ】 図１０の平面ＸＩ−ＸＩによる断面図。

【図１１ｂ】 図１０の平面ＸＩ−ＸＩによる断面図。

【図１２】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図１３】 図１２の平面ＸＩＩＩ−ＸＩＩＩによる断面図。

【図１４】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図１５ａ】 図１４の平面ＸＶ−ＸＶによる実施態様の断面図。

【図１５ｂ】 図１４の平面ＸＶ−ＸＶによる他の実施態様の断面図。

【図１５ｃ】 図１４の平面ＸＶ−ＸＶによる別の実施態様の断面図。

【図１５ｄ】 図１４の平面ＸＶ−ＸＶによるさらに別の実施態様の断面図。

【図１６】 本発明の内視鏡の概略側面図。

【図１７】 図１６の領域ＸＶＩＩの詳細図。

【図１８】 図１６の補助器具の末端部下側の詳細図。

【符号の説明】

１１…ファイバスコープ １３…挿入部分 １５…操作部 １７…光伝送路 １９…像伝送路 ２１…固定鉗子 ２３…ボーデンケーブル ２５…補助器具 ２７…ループ ２９…固定フープ ３１…ジャケットホース ３３…作業路 ３５…鼻中隔 ３７…中甲介 ３９…下甲介 ４１…下鼻道 ４３…断面 ４５…サイドカバー ４７…レール ４９…溝 ５１…すすぎ通路 ５３…保持クランプ ５５…永久磁石 ５７…被覆 ５９…フック装置 ６１…捕捉素子 ６３…細長い溝穴

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １つまたは複数の光／像伝送路（１７，１９）を備え、少なく
   とも１つの補助器具（２５）が設けられる変形可能な内視鏡であって、内視鏡（
   １１）と補助器具（２５）からなる装置は、ヒトや動物の体の開口部（４１）に
   挿入される長手方向部分（１３）（挿入部分）に沿って非円形断面（４３）を有
   し、さらに、前記１つの光／像伝送路または複数の光／像伝送路（１７，１９）
   は、前記補助器具（２５）から分離することができる密閉装置（１１）（ファイ
   バスコープ部分）を、特に少なくとも１つの作業路（３３）とともに形成し、さ
   らに、前記ファイバスコープ部分（１１）と前記補助器具（２５）とは、長手方
   向に沿って互いに相対的に移動することができ、さらに、保持装置が、前記ファ
   イバスコープ部分（１１）と前記補助器具（２５）とを互いに保持または案内す
   るいずれかあるいは両方のために設けられることを特徴とする内視鏡。
2. 【請求項２】 前記補助器具（２５）とファイバスコープ部分（１１）とが長
   手方向に沿って相対的に移動できるように、前記補助器具（２５）は、二者択一
   で、前記保持装置を用いて前記ファイバスコープ部分（１１）に固定することが
   できるかまたは前記ファイバスコープ部分（１１）から解放することができるこ
   とを特徴とする請求項１記載の内視鏡。
3. 【請求項３】 前記保持装置は、前記補助器具（２５）を受け入れるために、
   前記ファイバスコープ部分（１１）の末端部に、前記補助器具（２５）の周りに
   係合するループ（２７）を備え、前記ループ（２７）の自由な長さは、好ましく
   は能動的に変更できることを特徴とする請求項１または２記載の内視鏡。
4. 【請求項４】 前記ループ（２７）は、前記ファイバスコープ部分（１１）に
   設けられた作業路（３３，４５）内を案内される固定鉗子（２１）により保持さ
   れるか、または、前記ループ（２７）は、前記ファイバスコープ部分（１１）に
   設けられた作業路（３３，４５）から末端部と基端部の両方で突き出ることを特
   徴とする請求項３記載の内視鏡。
5. 【請求項５】 前記ファイバスコープ部分（１１）と前記補助器具（２５）と
   の、一方に、溝（４９）または保持クランプ（５３）が、他方に、対応するレー
   ル（４７）または対応するレールセグメントが、あるいはその逆に、保持装置と
   して設けられることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の内視鏡。
6. 【請求項６】 少なくとも１つの永久磁石（５５）と、永久磁気または磁気材
   料からなる少なくとも１つの対応素子（２５）との、一方が、前記ファイバスコ
   ープ部分（１１）に、他方が、前記補助器具（２５）に、あるいはその逆に、保
   持装置として設けられることを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の内視
   鏡。
7. 【請求項７】 前記対応素子が、前記補助器具（２５）または前記ファイバス
   コープ部分（１１）の一体の部分であること、前記永久磁石（５５）が、前記フ
   ァイバスコープ部分（１１）または前記補助器具の複数の部分に設けられること
   、前記永久磁石（５５）と前記対応素子とのいずれかまたは両方が、プラスチッ
   ク製の被覆（５７）を備えること、のうちの少なくとも１つであることを特徴と
   する請求項６記載の内視鏡。
8. 【請求項８】 捕捉素子（６１）とフック装置（５９）との、一方が、前記フ
   ァイバスコープ部分（１１）に、他方が、前記補助器具（２５）に、あるいはそ
   の逆に、保持装置として設けられることを特徴とする請求項１〜７のいずれかに
   記載の内視鏡。
9. 【請求項９】 前記捕捉素子（６１）と前記フック装置（５９）とのいずれか
   または両方が、それぞれ前記ファイバスコープ部分（１１）または前記補助器具
   （２５）の末端部に設けられること、前記捕捉素子（６１）が、横方向に突き出
   たボタン状の突片により形成され、さらに前記フック装置（５９）が、横方向に
   突き出て下方部分が切り取られた突片により形成されること、前記捕捉素子（６
   １）と前記フック装置（５９）とのいずれかまたは両方が、前記内視鏡の基端部
   の方へ平らになるように形成されること、のうちの少なくとも１つであることを
   特徴とする請求項８記載の内視鏡。
10. 【請求項１０】 少なくとも１つの固定フープ（２９）が、前記補助器具（２
    ５）を案内するために、前記内視鏡の末端部から離れて、前記内視鏡の挿入部分
    （１３）に沿って、設けられることを特徴とする請求項１〜９のいずれかに記載
    の内視鏡。
11. 【請求項１１】 ジャケットホース（３１）またはサイドカバー（４５）が、
    前記補助器具（２５）を受け入れるための保持装置として前記ファイバスコープ
    部分（１１）に設けられ、前記ジャケットホース（３１）または前記サイドカバ
    ー（４５）は、前記内視鏡の前記挿入部分（１３）全体に沿ってまたは前記内視
    鏡の前記挿入部分（１３）の一部に沿って延びることを特徴とする請求項１〜１
    ０のいずれかに記載の内視鏡。
12. 【請求項１２】 前記ジャケットホース（３１）が、前記ファイバスコープ部
    分（１１）と前記補助器具（２５）との両方を取り囲むこと、前記ジャケットホ
    ース（３１）が、直径に関して弾力性があるように形成されること、前記ジャケ
    ットホース（３１）または前記サイドカバー（４５）が、ファイバスコープ部分
    （１１）に関して、特にレール−溝結合（図１５ｂ）により、移動可能に形成さ
    れること、のうちの少なくとも１つであることを特徴とする請求項１１記載の内
    視鏡。
13. 【請求項１３】 １つまたは複数の光／像伝送路（１７，１９）を備え、少な
    くとも１つの補助器具（２５）が設けられる変形可能な内視鏡であって、内視鏡
    （１１）と補助器具（２５）からなる装置は、ヒトや動物の体の開口部（４１）
    に挿入される長手方向部分（１３）（挿入部分）に沿って非円形断面（４３）を
    有し、さらに、前記１つの光／像伝送路または複数の光／像伝送路（１７，１９
    ）と、前記補助器具（２５）とは、密閉装置を形成することを特徴とする内視鏡
    。
14. 【請求項１４】 前記挿入部分（１３）の断面（４３）が、前記体の開口部（
    ４１）に適合すること、前記挿入断面（１３）の断面（４３）がヒトの鼻道（４
    １）に適合するように前記内視鏡が、咽頭、食道、胃の少なくとも１つの検査用
    の咽頭−食道−胃鏡として形成されること、のうちの少なくとも１つであること
    を特徴とする請求項１〜１３いずれかに記載の内視鏡。
15. 【請求項１５】 前記挿入部分（１３）の断面寸法が、一方向の寸法がそれに
    直交する方向の寸法より大きい、特に少なくとも１．５倍は、より大きいこと、
    前記挿入部分（１３）の断面（４３）が、角がそれぞれ丸められ基本長さが好ま
    しくは長くとも約３．５ｍｍの二等辺三角形または鏡面対称台形に一致すること
    、のうちの少なくとも１つであることを特徴とする請求項１〜１４のいずれかに
    記載の内視鏡。
16. 【請求項１６】 前記補助器具（２５）が、生検鉗子、吸引器／注入器プロー
    ブ、ｐＨプローブ、圧力測定器具、ビリテック測定プローブの少なくとも１つに
    よって形成されること、前記補助器具（２５）の最大断面寸法が、長くとも約３
    ｍｍ、好ましくは長くとも約２ｍｍに達すること、のうちの少なくとも１つであ
    ることを特徴とする請求項１〜１５のいずれかに記載の内視鏡。
17. 【請求項１７】 前記補助器具（２５）が、前記挿入部分（１３）の断面（４
    ３）の中心に関して横方向に離れて形成されること、前記ファイバスコープ部分
    （１１）と前記補助器具（２５）とが、それらの長手方向に沿って、約５ｃｍの
    長さまで、または約３５ｃｍの長さまで、互いに相対的に移動可能であること、
    のうちの少なくとも１つであることを特徴とする請求項１〜１６のいずれかに記
    載の内視鏡。
18. 【請求項１８】 前記内視鏡をそのより大きな断面寸法の方向へ能動的に旋回
    させることができるボーデンケーブル（２３）を、前記内視鏡が備えること、少
    なくとも１つの個別の光伝送路（１７）と少なくとも１つの個別の像伝送路（１
    ９）とが、前記光／像伝送路として設けられること、のうちの少なくとも１つで
    あることを特徴とする請求項１〜１７のいずれかに記載の内視鏡。