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JP2002519399A - 脂肪族二酸および亜酸化窒素の製造方法 - Google Patents

脂肪族二酸および亜酸化窒素の製造方法

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Publication number
JP2002519399A
JP2002519399A JP2000558060A JP2000558060A JP2002519399A JP 2002519399 A JP2002519399 A JP 2002519399A JP 2000558060 A JP2000558060 A JP 2000558060A JP 2000558060 A JP2000558060 A JP 2000558060A JP 2002519399 A JP2002519399 A JP 2002519399A
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JP
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nitrous oxide
gas stream
ammonia
reactor
product gas
Prior art date
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JP2000558060A
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English (en)
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ロドキン,ミハイル・エイ
パターソン,アンドルー・エム
ウリアルテ,アントニー・ケイ
オツペンハイム,ジユデイス・ピー
エイブナー,ジエリー・アール
ビークラー,クリス・アール
モクリンスキー,ウラジーミル・バシーリビツチ
スラビンスカヤ,エレナ・マルコブーナ
ノスコフ,アレクサンダー・ステパノビツチ
ゾロタルクスキー,イリヤ・アレクサンドロビツチ
Original Assignee
ソリユテイア・インコーポレイテツド
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
    • C07C51/21Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
    • C07C51/23Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of oxygen-containing groups to carboxyl groups
    • C07C51/245Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of oxygen-containing groups to carboxyl groups of keto groups or secondary alcohol groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
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Abstract

(57)【要約】 以下の方法により製造する脂肪族二酸および亜酸化窒素:ヒドロキシル化した芳香属化合物を亜酸化窒素で酸化して脂肪族二塩基酸を形成することにより脂肪族二塩基性酸を製造し、NOxを含有するガス流の混合物を還元して形成した亜酸化窒素およびアンモニアを用いて脂肪族二酸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は亜酸化窒素の製造に関する。本発明は芳香族化合物のヒドロキシル化
のために製造した亜酸化窒素の使用に関する。本発明はまた亜酸化窒素含有ガス
流の精製、およびその後の前記のヒドロキシル化方法における使用にも関する。
【0002】 背景技術 純粋な亜酸化窒素(NO)は医学において麻酔ガスとして、種々燃料の酸化
剤として、および半導体製造のクリーナーとして使用される。最近窒素分子(た
いていは入手可能な不活性ガスとして)で希釈した亜酸化窒素の新たな用途が見
出された。亜酸化窒素を穏やかな酸化剤と使用して種々のヒドロキシル化炭化水
素を製造する。しかしながら、この製造技術はたとえば混合物として亜酸化窒素
中に存在できる酸素、一酸化窒素(NO)および二酸化窒素(NO)のごとき
他の強力な酸化剤の含有量に関する要求が厳しい。
【0003】 亜酸化窒素の公知の製造方法は硝酸アンモニウム(NHNO)によるもの
で、溶融分解温度は220ないし250℃である(USSR 著者ライセンス番
号(author license No.)1097556を参照のこと)。
しかしながらこの方法は自然分解の可能性が高いために調節が困難である。従っ
て、高容量のユニットを容易に構築することができず、ゆえに大規模に亜酸化窒
素を製造することができない。さらに硝酸アンモニアは非常に高価であり、従っ
て亜酸化窒素の製造コストが増大する。さらに相当量の窒素希釈された亜酸化窒
素を得るためにさらなる窒素源が必要である。
【0004】 また種々の金属酸化物触媒下、20気圧まで加圧し、200ないし500℃で
酸素分子(O)により選択的にアンモニア(NH)を酸化することに基づく
亜酸化窒素製造方法もある。これらの方法では高価でない原材料を用いるので、
製造コストは低い。さらに大規模な工場生産を行うためにより安全な方法である
【0005】 たとえば、選択的アンモニア酸化(日本特許出願番号46−33210)によ
る亜酸化窒素製造方法によると、アンモニアおよび酸素分子を含有する反応ガス
混合物を触媒床に通し、亜酸窒素、窒素酸化物、水蒸気、酸素分子および窒素分
子を含有するガス混合物を生じる。冷却して水分凝縮した後、ガス混合物を二つ
に分流する。一つの流れを注入口反応混合物に戻し、もう一つの流れを分離工程
に供し、純粋な亜酸化窒素を提供する。その方法ではアンモニア−酸素系の爆発
域を避けるために、アンモニア濃度は10ないし15容量%を超過しない。得ら
れた反応生成ガス混合物は窒素酸化物、二酸化窒素(たとえばNOx)および酸
素のごとき混合物(亜酸化窒素よりも強力な酸化剤であり、従って、ヒドロキシ
ル化炭化水素の製造には望ましくない)の相当量を含有する。
【0006】 別法(日本特許出願番号6−122505)では、アンモニア、酸素分子およ
び水蒸気を含有する注入口反応ガス混合物を触媒床上または中に通し、亜酸化窒
素、酸素分子、放出アンモニア、窒素分子、窒素酸化物(NOx)および水蒸気
を含有する反応生成ガス混合物を生じる。放出アンモニアおよび水を冷却して凝
縮し、注入口反応混合物に戻す。従って、反応混合物中50容量%以上の水蒸気
が存在し、ガス相から反応生成物を凝縮する場合これをリサイクルする。このよ
うに反応混合物を水蒸気で希釈することにより亜酸化窒素に対する選択性が高く
なり、最終産物中の濃度が高くなる。水を添加することによってもまたアンモニ
アの爆発域の下限を高くしてこの方法の安全性を高くする。
【0007】 前記した方法の主要な欠点は冷却凝縮、およびアンモニア溶液の蒸発に多くの
エネルギーを費やすことであり、従って亜酸化窒素の製造コストが上昇する。爆
発からの安全性を確保するために反応混合物中50容量%以上の水分が存在しな
ければいけないので、凝縮および蒸発により多くのエネルギーが必要とされるこ
とに注目すべきである。この方法の最終生成物中の窒素酸化物混合物の含量を減
少させるために、高度に選択的なCuO−MnO触媒床の注入口での反応混合
物中の酸素/アンモニア容量比を0.5ないし1.5内に維持する。別のいずれ
かの高度に選択的な触媒を用いる場合、この方法では望ましい結果が得られない
【0008】 米国特許番号5055623;5001280および5110995(その内
容は参照により本明細書に組み込む)では亜酸化窒素を用いて芳香族化合物をヒ
ドロキシル化して芳香族アルコール(たとえばフェノール)を得ることについて
記載している。しかしながら、かかるヒドロキシル化のための亜酸化窒素のコス
トは従来のフェノール製造技術(たとえばJohn Wiley & Sons
、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemica
l Technology第3版、17:374−377(1982)に示すク
メン法)に比較してコストは非常に高くなる。
【0009】 二酸の製造では亜酸化窒素、NOx、CO、CO、N低沸点有機化合物、
およびその他のガスを含有する廃棄ガス流を生じる。これまでは、医学的目的の
極度に純粋な亜酸窒素以外の適用のための廃棄ガス流からの亜酸化窒素の分離お
よび精製はあまりにもコストがかかりすぎるので、二酸の廃棄ガス流中の亜酸化
窒素は回収されなかった。現在廃棄ガス流中の亜酸化窒素は排出するか、分解す
るかまたはリサイクルして硝酸を形成するのいずれかである。従って、二酸廃棄
ガス流からの亜酸化窒素の使用は芳香族のヒドロキシル化をも含め、以前に考え
られたことはなかった。
【0010】 従って、大規模に、経済的に、安全にならびに高収率および高変換率で亜酸化
窒素を製造する方法が必要とされている。
【0011】 さらに、フェノール性化合物を商業的に製造する一方えで別の望ましい化学的
中間物質を製造する経済的な方法をも提供する必要性もある。
【0012】 発明の要旨 本発明はアンモニア酸化を用いてエネルギー消費を非常に低く抑えて最終亜酸
化窒素生成物ガス流中の窒素酸化物(NOx)および酸素の含量を厳しく制限し
ながら亜酸化窒素を製造する方法である。
【0013】 本発明はまた、アンモニア酸化によりNOxを亜酸化窒素に変換することによ
り種々NOx含有ガス流に存在する亜酸化窒素の回収および精製方法にも関する
【0014】 本発明は: 反応装置中亜酸化窒素を用いて芳香族化合物をヒドロキシル化してフェノール
性化合物を形成すること; フェノール性化合物を還元して環式脂肪族ケトンおよび/またはアルコール性
化合物を形成すること; 環式脂肪族ケトンおよび/またはアルコール性化合物を酸化して 脂肪族二酸化合物および亜酸化窒素ガス流を形成すること; 亜酸化窒素ガス流を反応させて精製亜酸化窒素ガス流を提供すること;および 精製亜酸化窒素ガス流を反応装置にリサイクルすること; による脂肪族二酸の製造方法に関する。
【0015】 本発明はまた: アンモニアおよびNOx含有ガス流を含んでなる反応混合物を反応装置に供給
すること;および アンモニアを酸化し、NOxを還元して亜酸化窒素の生成物ガス流を形成する
こと; によるNOx含有ガス流からの亜酸化窒素の製造方法にも関する。
【0016】 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は亜酸化窒素を用いて芳香族化合物をヒドロキシル化し、フェノール性
化合物を形成すること;該フェノール性化合物を還元して環式脂肪族ケトン/ア
ルコール性化合物を形成し、該環式脂肪族ケトン/アルコール性化合物を酸化し
て脂肪族二酸化合物および亜酸化窒素ガス流を形成すること;該亜酸化窒素ガス
流を反応させて精製亜酸化窒素ガス流を提供すること;および該精製亜酸化窒素
ガス流を該ヒドロキシル化工程にリサイクルすることからなる脂肪族二酸(たと
えばアジピン酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸等)の製造方法に関する。
【0017】 米国特許番号5110995;5672777;および5756861に記載
(その内容は参照により本明細書に組み込む)のとおり、ゼオライト触媒下亜酸
化窒素を用いて芳香族核を直接酸化して芳香族化合物のヒドロキシル化を行う。
【0018】 たとえば、ベンゼンをフェノールに酸化するために選択した条件下でベンゼン
および亜酸化窒素の混合物を反応装置中触媒に接触させる。混合物中のベンゼン
に対する亜酸化窒素のモル比は0.5未満でよい。ベンゼンに対する亜酸化窒素
の比率が十分低いと少なくとも90モル%のベンゼンのフェノールに対する反応
選択性が得られる。「反応選択性が得られる」とは、ベンゼンに対する亜酸化窒
素のモル比を低下させることにより、与えられた反応条件および触媒で得ること
ができるフェノールに対するベンゼンの選択性が最高であることを意味する。通
常の反応温度で好ましい触媒を用いた場合、得られる選択性は典型的にはベンゼ
ンに対する亜酸化窒素の比率が約0.1に近づくかまたは0.1に達する。反応
装置の下流では慣用的な分離技術により生成物から未反応ベンゼンを分離でき、
反応装置にリサイクルできる。
【0019】 反応装置で用いる亜酸化窒素、ベンゼンおよびいずれかの不活性ガスの混合物
(ベンゼン−亜酸化窒素反応混合物)は少なくとも0.3モル%の亜酸化窒素を
含有しうる。低量では生産性が制限される傾向がある。反応装置中の混合物の割
合を選択することにより、発熱反応による断熱温度上昇を150℃またはそれ以
下に制限できる。これを行った場合、生成物に望ましくないものを不当に増加さ
せることなく経費のかかる熱交換手段を使用しないで反応を断熱的に実施できる
。温度調節のために混合物の不活性ガスまたはベンゼン含量を増加させると混合
物の可燃性も低くなる。
【0020】 この方法は通常250ないし600℃の温度範囲で実施する。高温では結果的
に望ましくない高レベルの副産物を形成し、一方低温では触媒量を最高にしても
反応速度は不当に低くなる。しかしながら、過剰の副産物を形成せず、許容でき
る反応速度を提供するいずれかの温度を用いることができる。ベンゼンまたはベ
ンゼン置換体のフェノールまたはフェノール置換体への部分酸化に有効ないずれ
かの触媒を用いることができる。たとえば、シリカまたは種々のゼオライト上の
酸化バナジウム(V)を用いることができる。好ましい触媒には、触媒的に有効
量の鉄を含有する酸性化ZSM−5およびZSM−11などがある。さらに、こ
の方法の生産性は約500ないし900℃で2時間空気中で水蒸気に曝露するこ
とにより熱水と反応させたゼオライトを用いることにより、この方法の生産性を
高めることができる。かかる反応については1995年4月10日出願および同
時係属出願された米国特許出願番号08/419361に記載されており、該出
願の開示は参照により本明細書に組み込む。
【0021】 一般に、フェノールに対するベンゼン選択性(反応するベンゼンのモルあたり
の生成するフェノールのモル数)を最大にし;フェノールに対する亜酸化窒素の
選択性(反応する亜酸化窒素のモルあたりの生成するフェノールのモル数)を最
大にし;生産性(触媒の質量により分割された単位時間あたりのフェノールの質
量)を最大にし;および触媒活性損失率を最小にするようにこの方法を操作する
。(フェノールに対する亜酸化窒素またはベンゼンの収率は系における物質の損
失のために選択性よりも通常幾分低くなる) ベンゼンをフェノールに変換する1次反応は種々の副反応:ベンゼンのコーク
スへの変換反応;ベンゼンの二酸化炭素および一酸化炭素への変換反応;および
ベンゼンの種々の部分的酸化芳香族、たとえばジヒドロキシベンゼンへの変換反
応等を伴う。
【0022】 供給成分の比率以外にも前記した変動要因が無関係ではないことは理解されよ
う。たとえば、供給温度の上昇により反応速度が上昇し、亜酸化窒素の変換が増
大し、そのために反応装置の出口温度が上昇する。また変換の増大のために反応
装置内の亜酸化窒素の平均濃度が低下する。フェノールに対する亜酸化窒素の収
率は亜酸化窒素の低濃度による利益が高温度のための不利益より大きいかまたは
小さいかに依存する。同様に、生産性は選択性の低下が亜酸化窒素の変換の増加
により補われるかどうかに依存する。
【0023】 前記の反応で得られたフェノールを水素化し、シクロヘキサノールおよびシク
ロヘキサノンの混合物(通常KAオイルと称する)を形成する。この型の反応は
英国特許番号1063357;1257607;1316820;147185
4;および米国特許番号3932514;3998884;4053524;4
092360;4162267;4164515;4200553;42039
23;4283560および4272326で示されるように公知であり、その
内容は参照により本明細書に組み込む。
【0024】 一つの実施態様では、パラジウム含有触媒の存在下、気相のフェノールの選択
的水素化によりKAオイルを製造し、τ−酸化アルミニウム上0.3ないし5重
量%のパラジウムを含んでなる触媒の存在下、該触媒はまた(全触媒性物質を基
にして)2から60重量%のアルカリ土類水酸化物をも含有し、100から20
0℃の温度で反応を実施することを特徴とする。
【0025】 アルカリ土類水酸化物として水酸化カルシウムを含有する触媒がとりわけ有効
であることが解っている。
【0026】 本発明が関連する触媒はτ−Alおよびアルカリ土類水酸化物を一緒に
成型し、成型した触媒ペレットまたは触媒体を塩化パラジウム水溶液または硝酸
パラジウム溶液に含浸させ、続いてそれを水素で還元して製造するのが好ましい
【0027】 この方法は120から170℃の反応温度で大気圧かまたは加圧して、フェノ
ール蒸気および水素をモル比1:5ないし1:50で、好ましくは1:10から
1:25で反応チューブに入れた触媒に通して連続的に実施し、この方法では時
間あたり、触媒1リットルあたり0.15から30kgのフェノールの押し出し
量が維持される。反応生成物は92ないし96%のシクロヘキサノン、2ないし
4%のシクロヘキサノールおよび数%の未変換フェノールを含有する。
【0028】 前記で得られたKAオイルを硝酸と反応させてアジピン酸を形成する。この反
応型は公知であり、たとえば米国特許番号4423018;3758564;3
329712;および3186952に開示されており、その内容を参照により
本明細書に組み込む。かかる反応により望ましいアジピン酸に加え、ベンゼン酸
化反応にリサイクルする亜酸化窒素が生成される。この反応で得られた亜酸化窒
素はしばしば10重量%以上のNXを夾雑する。高レベルのNOxはベンゼンの
フェノールへの反応過程に有害であることが解っている。従って、ベンゼンのフ
ェノールへの反応にリサイクル供給される亜酸化窒素はNOxを2容量%以上含
有すべきでなく、好ましくは1容量%以下、より好ましくは0.1容量%以下に
すべきである。KA酸化を調節してNOx形成を最低にし、高純度の亜酸化窒素
を含むリサイクルガス流で希釈することによりリサイクルガス流の望ましい純度
を達成できる。しかしながら、かかる技術は経済的には不都合があり、非現実的
である。従って、アジピン酸法からの亜酸化窒素ガス流を操作してNOx含量を
低くするのが好ましい。
【0029】 公知の方法によりNOxを除去できる。かかる方法はたとえば米国特許番号3
689212;4507271;5030436および日本特許公開5−139
710;7−122505:および6−122507に開示されており、その内
容は参照により本明細書に組み込む。
【0030】 しかしながら、以下に記載する本発明の方法はとりわけ好ましい。本発明の方
法が概して素晴らしく、経済的なNOx除去方法であるのみならず、その後のベ
ンゼンのフェノールへのヒドロキシル化に必要なさらなる亜酸化窒素を生成する
【0031】 たとえば、本発明は低いエネルギー消費で窒素酸化物および酸素の含量を制限
して亜酸化窒素の直接的な製造を提供する。
【0032】 本発明の一つの実施態様はNOx含有ガス流を反応させることにより亜酸化窒
素を生成する方法であって; アンモニアおよびNOx含有ガス流を含んでなる反応混合物を反応装置に供給
すること;および アンモニアを酸化し、NOxを還元して亜酸化窒素生成物ガス流を形成するこ
と; からなる方法に関する。
【0033】 本発明の方法ではNOx含有ガスからのNOxの除去を亜酸化窒素製造とは分
離して行うか、または本明細書に前記したのと同一の反応装置/方法で亜酸化窒
素製造と同時に行うことができる。さらに亜酸化窒素製造は独立した方法として
NOxの除去とは分離して行うことができる。
【0034】 本発明の方法の一つの実施態様によれば、酸素分子、窒素分子、アンモニアお
よび水蒸気を含有する反応混合物ガス流を酸素でアンモニアを酸化するための反
応装置触媒床に供給し、亜酸化窒素に対するその触媒の選択性は80%以上であ
る。床で生成した反応ガス生成物は主に亜酸化窒素、窒素および水蒸気を含有す
る。次いで水分凝縮の温度よりも高温(すなわち5℃ないし450℃、好ましく
は70ないし330℃、より好ましくは90ないし150℃)で生成物ガス流の
一部(例えば25ないし89%)を分離し、反応混合物ガス流に戻す。任意に、
分離した生成物ガス流の一部を空気、アンモニアおよび窒素分子と混合し、酸素
分子含量が1.0ないし20.0容量%、好ましくは1.5ないし15.0容量
%、より好ましくは2.0ないし12.5容量%内に留まるようにする。酸素容
量濃度に対するアンモニアの比率は0.2ないし5.0、好ましくは0.5ない
し2.0、より好ましくは0.8ないし1.5である。亜酸化窒素は窒素を含ん
でよく、生成物ガス流の残りの部分から分離して生成する。
【0035】 一つの実施態様では、本発明の方法を以下のとおり実施できる。最初に反応混
合物ガス流を2段階で形成する。第一の段階では塵を除去した空気を前記の分離
し、リサイクルした生成ガス流の一部と混合する。次いで、第二段階ではアンモ
ニアを加える。アンモニア水を用いてこの目的を達成することもできる(アンモ
ニアはいずれの段階で加えてもよい)。一つの段階で窒素を加え、より希釈され
たNOガス生成物を得ることができる。希釈された生成物はまたCOまたは
アルゴンのごとき不活性混合物をも含有してよい。空気の流速、生成部分、アン
モニアおよび窒素を制御して反応混合物ガス流中の酸素含量を1.0ないし20
.0容量%、好ましくは1.5ないし15.0容量%、さらに好ましくは2.0
ないし12.5容量%内に留め、一方アンモニアおよび酸素分子の容量濃度の比
率は0.2ないし5.0、好ましくは0.5ないし2.0、より好ましくは0.
8ないし1.5である。
【0036】 反応混合物ガス流を酸化触媒床に導入する。アンモニアを亜酸化窒素に酸化す
るための触媒の組成はMnO/Bi/AlまたはMnO/Bi /FeまたはMnOまたはMnO/BiまたはMnO /CuOである。これらの触媒をアンモニアを亜酸化窒素に酸化する以下の反応
に提供する: 2NH+2O→N+2HO (I) 反応(I)と同時に触媒床では望ましくない反応が起こっている: 2NH+5/2O→2NO+3HO (II) 2NH+3/2O→N+3HO (III) 反応(II)により窒素酸化物(NOx)を生じ、一方反応(III)では最
終生成物(NO)に対する選択性が低下している。前記した触媒は全て亜酸化
窒素に対して80%以上の選択性を提供し、これは目的の問題を解決するための
重要なパラメーターである。一方、アンモニアの0.3ないし3.0%のみが反
応(II)により酸化されてにNOxなる。触媒上での反応によりNOxが一部
還元されている。
【0037】 4NO+4NH+O→4N+6HO (IV) アンモニアの亜酸化窒素への酸化を触媒上で200ないし400℃で実施する
。反応(I)から(III)の間に多量の熱が発生する。従って、熱を除去して
反応装置の温度を調節できる。たとえば、管状の反応装置(触媒をチューブに入
れる)を用いる場合、または多重床式断熱反応装置(触媒を床に組み込んでいる
)を用いる場合、床と床の間で熱を除去でき、流動触媒床を用いる場合、熱交換
装置を床内部に装着する。
【0038】 触媒床を通過すると、反応混合物ガス流が主に窒素分子、水蒸気、亜酸化窒素
(NO)、窒素酸化物(NOx)ならび残留した未反応酸素分子およびアンモ
ニアを含有する生成物ガス流に変換する。次いで生成物ガス流の一部(1ないし
98容量%、好ましくは10ないし95容量%、より好ましくは25ないし89
容量%)を5℃ないし450℃、好ましくは70ないし330℃(より好ましく
は90ないし150℃)の温度で分離し、反応混合物ガス流に戻す。
【0039】 リサイクルの前に生成物ガス流を凝縮できるが、リサイクルされる部分は水分
凝縮温度より高い温度でリサイクルされるのが好ましい。これにより反応装置に
供給する前にリサイクルガス流を凝縮および蒸発するのに用いる別の装置が必要
なくなる。この場合、一部を反応装置にリサイクルした後、生成物ガス流を凝縮
する。一部を反応装置にリサイクルする前に生成物ガス流を凝縮する場合、いず
れかの慣用される蒸発手段、たとえば凝縮する前に生成物ガス流から得られた熱
を用いて慣用的な熱交換装置、またはその他の熱移動手段によりリサイクル部分
を蒸発させることができる。リサイクル部分にはNO、HO、NH、O 、NOxおよびN等が含まれる。
【0040】 生成物ガス流の分離された部分を連続的に二つの段階の反応混合物にリサイク
ルできる。第1の段階では生成物ガス流の分離した部分を連続的に供給空気と混
合する。第2の段階ではアンモニアを得られたガス混合物に供給する(アンモニ
アはいずれの段階に加えてもよい)。窒素をいずれの段階に加えてもよく、不活
性混合物を含有してもよい。酸素分子含量が1.0ないし20.0容量%、好ま
しくは1.5ないし15.0容量%、より好ましくは2.0ないし12.5容量
%内に留まり、アンモニアおよび酸素分子の容量濃度の比が1.0ないし1.5
の範囲内にあるように反応混合物ガス流を調製できる。
【0041】 生成物ガス流の一部(各々全ガス流の5ないし90容量%、好ましくは8ない
し80容量%、より好ましくは11ないし75容量%)を抜き取り、主に亜酸化
窒素である最終生成物を得、これを不活性ガスとして窒素分子を用いて希釈して
よい。しかしながら、最終生成物の組成を改善するために、生成物ガス流の一部
を150ないし500℃で、好ましくは175ないし450℃で、より好ましく
は200ないし400℃でアンモニアによる選択的NOx還元のための触媒床に
通す。この目的のためにV/Al、V/TiOまたはCr 等の還元触媒を用いることができる。反応(IV)に加え、以下の反応で
もまた亜酸化窒素を生じる: 4NO+4NH+O→4NO+6HO (V) 反応(IV)および(V)では最終生成物中の窒素酸化物(NOx)、残留酸素
およびアンモニアの含量が低下する。
【0042】 最終生成物中の残留酸素含量をさらに低下させる必要がある場合、生成物ガス
流の残りの部分に可燃性ガス(CO、H、炭化水素)を導入する。これらの可
燃性ガスは酸素分子と反応して二酸化炭素(CO)および/または水のみを生
じる。以下の反応が起こる: CO+1/2O→CO (VI) H+1/2O→H (VI) C+nO→XCO+Y/2HO (VII) これらの反応が起こるために、50℃ないし500℃、好ましくは175℃な
いし450℃、より好ましくは200℃ないし400℃の温度で生成物ガス流を
金属酸化剤(MnO/Al、CuO/Cr/Al)または
貴金属(Pt/Al、Pd/Al)を基にした十分量の酸化触媒床
に通す。触媒床の出口ではNO/Oの比率が10以上であり、好ましくは2
0以上であり、より好ましくは100以上である。
【0043】 凝縮等の公知の方法により生成物ガス流からアンモニアおよび水を除去するこ
とができ、少量の混合物を含有する窒素分子で希釈された亜酸化窒素を含有する
乾燥ガスとして最終生成物を得る。最終生成物中の亜酸化窒素濃度を特定の値に
まで低下させる必要がある場合、不活性ガス、たとえば窒素分子または二酸化炭
素を反応混合物ガス流または生成物ガス流に導入することができる。
【0044】 本発明の別の実施態様はアンモニアおよび酸化体を含んでなる反応混合物を反
応装置に供給し;アンモニアを酸化して亜酸化窒素およびNOxを形成し;NO
xを亜酸化窒素に還元することにより亜酸化窒素生成物ガス流を形成することか
らなる亜酸化窒素の製造方法に関する。
【0045】 前記した酸化工程および還元工程を一つの反応装置で、または別個の反応装置
(これは本明細書で定義するように一つの反応装置の別個のゾーンまたはチャン
バーを含む)で実施できる。加えて、一つの触媒または異なる触媒を用いて同時
にまたは連続して酸化および還元工程を行うことができる。たとえば、本明細書
に記載する酸化触媒を用いることができ、または一つの反応装置内の酸化触媒お
よび別の反応装置内の還元触媒(本明細書に記載した)を組み合わせて(本明細
書に前記した条件下で)用いることができる。反応装置からの反応生成物を本明
細書に前記するようにリサイクルできる。また、二つの反応装置を用いる場合、
各反応装置からの生成物を各反応装置の注入口にリサイクルできるか、または最
後の反応装置からの反応生成物を最初の反応装置にリサイクルできる。
【0046】 反応で用いる酸化剤には酸素、NOx、空気、オゾン、HNOまたはアンモ
ニアを酸化できるいずれかの酸化剤などがある。酸化剤は酸素であるのが好まし
い。
【0047】 最初の反応装置からの反応生成物に存在するNOxは最後の反応装置からの反
応生成物に存在するNOxより多い。最後の反応装置の反応生成物に存在するN
Oxの量は反応生成物ガス流の容量の5容量%未満、好ましくは3容量%未満、
より好ましくは1容量%未満である 実施例 本発明の方法を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
【0048】 実施例1 亜酸化窒素の製造方法を以下のように実施する。流速21.0リットル/分で
供給する生成物ガス流の分離した部分に予め塵を除去した空気を流速7.32リ
ットル/分で加える。次いで流速1.24g/分で混合物ガス流にアンモニアを
加える。内径15mmの金属チューブの内部に質量60gのマンガン・ビスマス
触媒(MnO/Bi/Al)の固定床を有するように作られた化
学反応装置に、このようにして得た反応混合物ガス流を連続的に供給する。触媒
を有するチューブを空気流動砂床の内部に装着し、強烈な反応裂の除去に供する
。触媒床温度を300℃に維持する。触媒床に存在する生成物ガス流は窒素分子
、水、窒素酸化物(NOおよびNO)、残留未反応アンモニアおよび酸素なら
びに亜酸化窒素を含有する。90℃では水分凝縮を行わないので、生成物ガス流
の一部を分離し、触媒床にリサイクルする。生成物ガス流の残りの部分をリサイ
クルループから抜き取り公知の方法を用いて最終生成物に発展させる。
【0049】 連続反応計画では反応装置注入口での該供給流速の反応混合物ガス流は以下の
組成を有する(容量%):N−63.3;HO−19.9;NO−0.05
;NO−5.1;NH−6.5;O−4.9。生成物ガス流の非リサイク
ル部分は全生成物ガス流の30%に達し、以下の組成を有する(容量%):N −63.8;HO−27.3;NO−0.07;NO−7.3;NH−1
.5;O−0.05。
【0050】 実施例2 実施例1のように方法を実施する。質量1200gのバルク触媒MnO/B
を用いる。空気の供給速度は1.4リットル/分であり、生成物ガス流
の分離した部分を流速13.3リットル/分で供給する。アンモニアの供給速度
は0.22g/分である。触媒床の温度は320℃である。生成物ガス流の分離
を320℃で実施する。
【0051】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−64.7;HO−24.7;NO−
0.15;NO−6.47;NH−2.0;O−2.0。生成物ガス流の
非リサイクル部分は88.7%であり、以下の組成を有する(容量%):N
64.8;HO−27.5;NO−0.17;NO−7.29;NH−0
.1;O−0.15。
【0052】 実施例3 実施例1のように方法を実施する。質量1550gのバルク触媒MnOを用
いる。空気の供給速度は9.3リットル/分であり、生成物ガス流の分離した部
分を流速3.8リットル/分で供給する。アンモニアの供給速度は1.46g/
分である。触媒床の温度は330℃である。生成物ガス流の分離を330℃で実
施する。
【0053】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−64.3;HO−8.7;NO−0
.04;NO−1.68;NH−12.8;O−12.5。生成物ガス流
の非リサイクル部分は75.0%であり、以下の組成を有する(容量%):N −65.1;HO−27.4;NO−0.17;NO−6.66;NH
0.25;O−0.47。
【0054】 実施例4 実施例1のように方法を実施する。質量850gのバルク触媒MnO/Cu
Oを用いる。空気の供給速度は7.27リットル/分であり、生成物ガス流の分
離した部分を流速21.1リットル/分で供給する。アンモニアの供給速度は1
.30g/分である。触媒床の温度は310℃である。生成物ガス流の分離を7
0℃で実施する。
【0055】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−63.2;HO−19.8;NO−
0.06;NO−4.76;NH−7.3;O−4.9。生成物ガス流の
非リサイクル部分は30.0%であり、以下の組成を有する(容量%):N
63.5;HO−27.2;NO−0.08;NO−6.79;NH−2
.32;O−0.15。
【0056】 実施例5 実施例1のように方法を実施する。質量850gの触媒MnO/Bi /Feを用いる。空気の供給速度は6.32リットル/分であり、生成物
ガス流の分離した部分を流速18.0リットル/分で供給する。アンモニアの供
給速度は1.02g/分である。純粋な窒素を流速4.31リットル/分で反応
混合物に加える。触媒床の温度は310℃である。生成物ガス流の分離を100
℃で実施する。
【0057】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−77.1;HO−11.3;NO−
0.06;NO−2.67;NH−4.6;O−4.3。生成物ガス流の
非リサイクル部分は40.0%であり、以下の組成を有する(容量%):N
77.3;HO−17.8;NO−0.11;NO−4.44;NH−0
.30;O−0.08。 実施例6 実施例1のように方法を実施する。質量650gの触媒MnO/Bi /Alを用いる。空気の供給速度は6.93リットル/分であり、生成物
ガス流の分離した部分を流速17.1リットル/分で供給する。アンモニアの供
給速度は1.08g/分である。90容量%の窒素および10容量%のCO
含有する不活性ガスを流速4.51リットル/分で反応混合物ガス流に加える。
触媒床の温度は310℃である。生成物ガス流の分離を100℃で実施する。
【0058】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−73.4;HO−10.9;NO−
0.06;NO−2.70;NH−4.8;O−4.6;CO−3.5
。生成物ガス流の非リサイクル部分は43.0%であり、以下の組成を有する(
容量%):N−73.5;HO−17.1;NO−0.11;NO−4.
74;NH−0.16;O−0.09;CO−3.5。
【0059】 実施例7 実施例1のように方法を実施する。質量850gの触媒MnO/Bi /Alを用いる。空気の供給速度は4.35リットル/分であり、生成物
ガス流の分離した部分を流速15.9リットル/分で供給する。蒸発によるアン
モニア含量が20重量%であるアンモニア水としてアンモニアを供給する。アン
モニアの供給速度は3.89g/分である。触媒床の温度は300℃である。生
成物ガス流の分離を100℃で実施する。
【0060】 連続反応計画では該供給速度で供給する反応混合物ガス流は反応装置の注入口
で以下の組成を有する(容量%):N−36.6;HO−52.0;NO−
0.06;NO−2.68;NH−5.1;O−3.5。生成物ガス流の
非リサイクル部分は37.0%であり、以下の組成を有する(容量%):N
36.7;HO−57.2;NO−0.09;NO−4.25;NH−1
.58;O−0.11。
【0061】 実施例8 実施例2のように方法を実施する。最終産物のために抜き取った生成物ガス流
の残りの部分を、窒素酸化物をアンモニアで還元するためのV/TiO 触媒床に通す。触媒床の温度は320℃である。触媒床を通過後の残留NO含量
は0.005容量%である。
【0062】 実施例9 実施例3のように方法を実施する。生成物ガス流の残りの部分に流速0.1リ
ットル/分で水素を加え、混合物をPt/Al触媒床に通す。触媒床の温
度は330℃である。Pt触媒床を通過した後の残留O含量は0.025容量
%である。
【0063】 実施例10 亜酸化窒素の製造方法を以下のように実施する。組成物および化学反応装置に
連続的に供給する反応混合物の流速は実施例1と同一である。質量200gのF
基盤の固定触媒床を含む断熱性部分および冷却管状部分(内径15mm
のチューブで、質量650gのマンガン・ビスマス触媒(MnO/Bi /Al)の固定床を含む)からなる化学反応装置でこの方法を実施する。
断熱部分の注入口での反応混合物の温度は300℃であり、管状部分の注入口で
の温度は−280℃である。断熱部分および管状部分の間で反応混合物を冷却す
る。その他の全ての点に関しては実施例1のように実施する。反応装置の出口で
の組成およびリサイクルしたガス流の組成は実施例1と同等である。
【0064】 実施例11 亜酸化窒素の製造方法を以下のように実施する。組成物および化学反応装置に
連続的に供給する反応混合物の流速は実施例1と同一である。化学反応装置は内
径20mmで、その内部に質量800gのマンガン・ビスマス触媒(MnO
Bi/Al)の固定床を含む金属チューブから作られている。触媒
を含むチューブを空気流動砂床に装着し、強烈な反応熱を除去し、温度を280
℃に保つ。反応装置の注入口での反応混合物の温度は350℃である。その他の
全ての詳細に関しては実施例1のように実施する。反応装置の出口での組成およ
びリサイクルしたガス流の組成は実施例1と同等である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ウリアルテ,アントニー・ケイ アメリカ合衆国、フロリダ・32514、ペン サコーラ、ウツドラン・コート・9221 (72)発明者 オツペンハイム,ジユデイス・ピー アメリカ合衆国、フロリダ・32501、ペン サコーラ、ポート・ロイヤル・ウエイ・13 (72)発明者 エイブナー,ジエリー・アール アメリカ合衆国、ミズーリ・63376、セン ト・ピータース、ベントウツド・レイン・ 233 (72)発明者 ビークラー,クリス・アール アメリカ合衆国、フロリダ・32561、ペン サコーラ・ビーチ、カル・ハーモウサ・27 (72)発明者 モクリンスキー,ウラジーミル・バシーリ ビツチ ロシア国、ノボシビリスク・630058、ラツ シヤン・ストリート・13、アパートメン ト・94 (72)発明者 スラビンスカヤ,エレナ・マルコブーナ ロシア国、ノボシビリスク・630058、エク バトルナーヤ・ストリート・14、アパート メント・94 (72)発明者 ノスコフ,アレクサンダー・ステパノビツ チ ロシア国、ノボシビリスク・630058、ツベ トノイ・ロード・9、アパートメント・14 (72)発明者 ゾロタルクスキー,イリヤ・アレクサンド ロビツチ ロシア国、ノボシビリスク・630058、デツ キー・ロード・9、アパートメント・2 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC42 AC44 AC46 BA06 BA09 BA12 BA25 BA29 BA30 BA55 BA60 BD33 BD52 BE02 BE20 BE90 BS10 DA12 FC22 FC52 FE12 FE13

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応装置中亜酸化窒素を用いて芳香族化合物をヒドロキシル
    化し、フェノール性化合物を形成すること; 該フェノール性化合物を還元して環式脂肪族ケトンまたはアルコール性化合物
    を形成すること; 該環式脂肪族ケトンまたはアルコール性化合物を酸化して脂肪族二酸化合物お
    よび亜酸化窒素ガス流を形成すること; 該亜酸化窒素ガス流を反応させて純粋な亜酸化窒素ガス流を提供すること;お
    よび 該純粋な亜酸化窒素ガス流を該反応装置にリサイクルすること; からなる脂肪族二酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 該反応がOの亜酸化窒素への変換、ならびにNOxのN および亜酸化窒素への還元からなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該Oの変換がアンモニア酸化により該Oを亜酸化窒素に
    変換することからなる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該NOxの還元が反応生成物として亜酸化窒素を製造するア
    ンモニア酸化からなる請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該純粋な亜酸化窒素ガス流をさらなる亜酸化窒素と混合する
    請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該さらなる亜酸化窒素をアンモニア酸化により製造する請求
    項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該アンモニア酸化が; アンモニア、亜酸化窒素および酸化体を含んでなる反応混合物をアンモニア酸
    化反応装置に供給すること; アンモニアを酸化して亜酸化窒素生成物ガス流を形成すること; 該亜酸化窒素生成物ガス流の少なくとも一部を除去して分離されたリサイクル
    ガス流を形成すること; 該分離リサイクル流を該アンモニア酸化反応装置に供給すること;および 該亜酸化窒素生成物ガス流を精製して該さらなる亜酸化窒素を形成すること;
    からなる請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該リサイクルガス流が該亜酸化窒素生成物ガス流の一部、水
    、空気、酸素分子、窒素分子、亜酸化窒素、NOxまたは不活性ガスを含んでな
    る請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 水分凝縮温度以上の温度で該リサイクルガス流を該亜酸化窒
    素生成物ガス流から除去する請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 空気、水、窒素分子、酸素分子、亜酸化窒素、アンモニア
    または不活性ガスを該リサイクルガス流に加える請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 アンモニアおよび該NOx含有ガス流を含んでなる反応混
    合物を反応装置に供給すること;および NOxを還元して亜酸化窒素生成物ガス流を形成すること; からなるNOx含有ガス流を反応させることにより亜酸化窒素を製造する方法。
  12. 【請求項12】 該方法が; 該亜酸化窒素生成物ガス流の少なくとも一部を除去して分離されたリサイクル
    ガス流を形成すること; 該分離リサイクルガス流を該反応装置に供給すること;および 該亜酸化窒素生成物ガス流から亜酸化窒素を分離すること; からなる請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該反応混合物が該亜酸化窒素生成物ガス流、水、空気、酸
    素分子、窒素分子、亜酸化窒素または不活性ガスを含んでなる希釈物を含んでな
    る請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 空気、水、窒素分子、酸素分子、亜酸化窒素、アンモニア
    または不活性ガスを該リサイクルガス流に加える請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 アンモニアおよび酸化体を含んでなる反応混合物を反応装
    置に供給すること; 該アンモニアを酸化して主要な成分として亜酸化窒素を含んでなる亜酸化窒素
    生成物ガス流を形成すること; 水分凝縮温度より高い温度で該亜酸化窒素生成物ガス流の少なくとも一部を除
    去し、分離されたリサイクルガス流を形成すること; 該分離リサイクルガス流を該反応装置に供給すること;および 該亜酸化窒素生成物ガス流から亜酸化窒素を分離すること; からなるアンモニア酸化による亜酸化窒素の製造方法。
  16. 【請求項16】 該反応混合物が該亜酸化窒素生成物ガス流の一部、水、空
    気、酸素分子、窒素分子、亜酸化窒素または不活性ガスを含んでなる希釈物を含
    んでなる請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 空気、水、窒素分子、酸素分子、亜酸化窒素、アンモニア
    または不活性ガスを該リサイクルガス流に加える請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 該酸化体が酸素、NOx、空気、オゾンまたはHNO
    含んでなる請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 アンモニアおよび酸化体を含んでなる反応混合物を反応装
    置に供給すること; 該アンモニアを酸化して亜酸化窒素およびNOxを形成すること; 該NOxを亜酸化窒素に還元して亜酸化窒素生成物ガス流を形成すること; からなる亜酸化窒素の製造方法。
  20. 【請求項20】 該亜酸化窒素生成物ガス流の一部を該反応装置にリサイク
    ルする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 該酸化を第1の反応装置内で行い、第1の亜酸化窒素生成
    物ガス流を形成し、該還元を第2の反応装置内で行い、第2の亜酸化窒素生成物
    ガス流を形成する請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 該第1および第2の反応装置を異なる触媒で充填する請求
    項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該第2の亜酸化窒素生成物ガス流の一部を該第1または第
    2の反応装置にリサイクルする請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 該第2の生成物ガス流に存在する該亜酸化窒素の量が該第
    1の生成物ガス流に存在する亜酸化窒素の量よりも多い請求項21に記載の方法
  25. 【請求項25】 該酸化体が酸素、NOx、空気、オゾンまたはHNO
    含んでなる請求項19に記載の方法。
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