JP2002510646A - 関節軟骨障害を処置するためのigfiの使用 - Google Patents
関節軟骨障害を処置するためのigfiの使用Info
- Publication number
- JP2002510646A JP2002510646A JP2000542033A JP2000542033A JP2002510646A JP 2002510646 A JP2002510646 A JP 2002510646A JP 2000542033 A JP2000542033 A JP 2000542033A JP 2000542033 A JP2000542033 A JP 2000542033A JP 2002510646 A JP2002510646 A JP 2002510646A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- igf
- cartilage
- pharmaceutical composition
- administration
- osteoarthritis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/17—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- A61K38/22—Hormones
- A61K38/30—Insulin-like growth factors, i.e. somatomedins, e.g. IGF-1, IGF-2
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P19/00—Drugs for skeletal disorders
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P19/00—Drugs for skeletal disorders
- A61P19/02—Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Public Health (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
- Rheumatology (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
哺乳動物の関節軟骨障害、より詳細には変形性関節症、および外傷に関連する軟骨損傷を、インスリン様増殖因子I(IGF−I)を用いて処置するための方法が提供される。この方法は、疾病した関節部位または損傷した関節部位でIGF−Iの量を、軟骨の維持および/または再生が可能な治療的に有効なレベルまで増加させる工程を包含し、このことは、変形性関節症および軟骨組織に対する外傷関連損傷の長期間の処置に有益である。本発明の1つの実施態様において、薬学的に有効なIGF−Iの少なくとも0.01mgの単回用量が断続的に投与され、その結果、治療休みの持続時間が、治療中の時間より長く、より好ましくは、1週間に約1回以下の投与の頻度である。
Description
【0001】 (発明の分野) 本発明は、哺乳動物の関節軟骨障害の長期処置のための方法に関する。これら
の方法は、その軟骨障害または損傷の変性効果を和らげるために、既存の軟骨組
織を保存するか、または軟骨の再生を刺激する治療剤を使用する。
の方法は、その軟骨障害または損傷の変性効果を和らげるために、既存の軟骨組
織を保存するか、または軟骨の再生を刺激する治療剤を使用する。
【0002】 (発明の背景) 関節軟骨は、哺乳動物の関節の動きにおいて必須の役割を果たす。関節腔中の
滑液は潤滑剤として作用するが、関節軟骨は、隣接する骨の間に優れた平滑な表
面を提供し、関節のほとんど摩擦のない動きを可能にする。関節の関節板表面に
圧縮応力をかけ、重さに耐える骨を粉砕から保護するのは、関節軟骨である。
滑液は潤滑剤として作用するが、関節軟骨は、隣接する骨の間に優れた平滑な表
面を提供し、関節のほとんど摩擦のない動きを可能にする。関節の関節板表面に
圧縮応力をかけ、重さに耐える骨を粉砕から保護するのは、関節軟骨である。
【0003】 関節軟骨は、プロテオグリカン、コラーゲン、および低分子量の糖タンパク質
の細胞外マトリクス中に埋め込まれた軟骨細胞から構成される。プロテオグリカ
ンは、軟骨組織の強度を維持する際に必須であり、その結果軟骨組織は、圧縮に
耐え得る。コラーゲンは、この組織に、張力および剪断に対する耐性を提供する
。健常な関節において、この細胞外マトリクスは、軟骨細胞によるこれらの高分
子の合成および分泌と、その後のタンパク質分解酵素(例えば、プロテオグリカ
ナーゼおよびメタロプロテイナーゼ;これらもまた、軟骨細胞によって合成およ
び分泌される)によるこれらの高分子の分解との間の均衡によって維持される。
関節表面への損傷は、この平衡を破壊し得、その結果分解は、軟骨組織の修復に
必要な高分子を合成する軟骨の能力を上回る。この非平衡は、軟骨組織の細胞外
マトリクスの損失または重要な特性の変更を生じる。さらに、外傷関連損傷に関
して、軟骨細胞は、再生せず、そして焦点欠陥または軟骨断裂を修復し得ない。
そのような損傷を維持する関節の動きの範囲は非常に影響され得る。
の細胞外マトリクス中に埋め込まれた軟骨細胞から構成される。プロテオグリカ
ンは、軟骨組織の強度を維持する際に必須であり、その結果軟骨組織は、圧縮に
耐え得る。コラーゲンは、この組織に、張力および剪断に対する耐性を提供する
。健常な関節において、この細胞外マトリクスは、軟骨細胞によるこれらの高分
子の合成および分泌と、その後のタンパク質分解酵素(例えば、プロテオグリカ
ナーゼおよびメタロプロテイナーゼ;これらもまた、軟骨細胞によって合成およ
び分泌される)によるこれらの高分子の分解との間の均衡によって維持される。
関節表面への損傷は、この平衡を破壊し得、その結果分解は、軟骨組織の修復に
必要な高分子を合成する軟骨の能力を上回る。この非平衡は、軟骨組織の細胞外
マトリクスの損失または重要な特性の変更を生じる。さらに、外傷関連損傷に関
して、軟骨細胞は、再生せず、そして焦点欠陥または軟骨断裂を修復し得ない。
そのような損傷を維持する関節の動きの範囲は非常に影響され得る。
【0004】 軟骨マトリクス高分子の合成と分解との間の平衡の慢性的な崩壊は、ヒトにお
ける関節炎損傷の最も一般的なものである変形性関節症の発症と関連する。変形
性関節症が進行する場合、罹患した関節のクッション状の表面は、軟骨が軟らか
くなるにつれて薄くなる。垂直の裂が発生し、そして表面の完全性が崩壊される
。軟骨潰瘍、付加骨成長、および骨増殖体が出現し、動きを制限し得る。処置さ
れないままである場合、プロテアーゼによるプロテオグリカンおよびコラーゲン
の持続性の過度な分解は、最終的に軟骨の全損失および骨のぞうげ質形成を導く
。
ける関節炎損傷の最も一般的なものである変形性関節症の発症と関連する。変形
性関節症が進行する場合、罹患した関節のクッション状の表面は、軟骨が軟らか
くなるにつれて薄くなる。垂直の裂が発生し、そして表面の完全性が崩壊される
。軟骨潰瘍、付加骨成長、および骨増殖体が出現し、動きを制限し得る。処置さ
れないままである場合、プロテアーゼによるプロテオグリカンおよびコラーゲン
の持続性の過度な分解は、最終的に軟骨の全損失および骨のぞうげ質形成を導く
。
【0005】 歴史的に、変形性関節症および関節軟骨損傷の処置は、痛みの軽減、関節負荷
の低減、理学療法、および整形外科手術に限定されてきており、それらすべては
、基本的な病理学的障害の処置ではなく症状の軽減を意図されている。より最近
では、変形性関節症の研究は、「関節保護」方法の開発に集中している。そのよ
うな方法は、軟骨形成を保存または刺激することを意図されている長期の治療処
置を含む(Rogachefskyら(1993)Osteoarthriti
s and Cartilage 1:105−114;Issebelche
rら(編)Harrison’s Principles of Intern
al Medicine(第13版;McGraw−Hill Inc.、19
94)1692〜1697頁を参照のこと)。
の低減、理学療法、および整形外科手術に限定されてきており、それらすべては
、基本的な病理学的障害の処置ではなく症状の軽減を意図されている。より最近
では、変形性関節症の研究は、「関節保護」方法の開発に集中している。そのよ
うな方法は、軟骨形成を保存または刺激することを意図されている長期の治療処
置を含む(Rogachefskyら(1993)Osteoarthriti
s and Cartilage 1:105−114;Issebelche
rら(編)Harrison’s Principles of Intern
al Medicine(第13版;McGraw−Hill Inc.、19
94)1692〜1697頁を参照のこと)。
【0006】 多くの研究は、軟骨細胞に対するインスリン様増殖因子I(IGF−I)の生
理学的役割、および正常な関節軟骨の細胞外マトリクスの再生に集中している。
IGF−Iは、インビトロで軟骨細胞増殖を刺激することが示されており(例え
ば、Osborneら(1989)J.Orthop.Res.(7:35−4
2;およびTrippelら(1998)Pediatr.Res.25:76
−82を参照のこと)、そしてそれは、インビトロおよびエキソビボでの外植片
研究の両方において、正常な関節軟骨の軟骨細胞によるプロテオグリカンおよび
コラーゲンの合成を刺激する(例えば、Guentherら(1982)Exp
erientia 38:979−981;WillisおよびLiberti
(1985)Biochim.Biophys.Acta 844:72−80
;McQuillanら(1986)Biochem.J.240:423−4
30;ならびにTeschら(1992)J.Orthop.Res.10:1
4−22を参照のこと)。これらの刺激作用は、軟骨細胞におけるIGF−1レ
セプターを通じて媒介される(Taylorら(1988)FEBS Lett
.236:33−38を参照のこと)。
理学的役割、および正常な関節軟骨の細胞外マトリクスの再生に集中している。
IGF−Iは、インビトロで軟骨細胞増殖を刺激することが示されており(例え
ば、Osborneら(1989)J.Orthop.Res.(7:35−4
2;およびTrippelら(1998)Pediatr.Res.25:76
−82を参照のこと)、そしてそれは、インビトロおよびエキソビボでの外植片
研究の両方において、正常な関節軟骨の軟骨細胞によるプロテオグリカンおよび
コラーゲンの合成を刺激する(例えば、Guentherら(1982)Exp
erientia 38:979−981;WillisおよびLiberti
(1985)Biochim.Biophys.Acta 844:72−80
;McQuillanら(1986)Biochem.J.240:423−4
30;ならびにTeschら(1992)J.Orthop.Res.10:1
4−22を参照のこと)。これらの刺激作用は、軟骨細胞におけるIGF−1レ
セプターを通じて媒介される(Taylorら(1988)FEBS Lett
.236:33−38を参照のこと)。
【0007】 最近の研究は、変形性関節症の原因病理におけるIGF−Iの生理学的機能を
試験している。IGF−Iの発現レベルは、明らかに、変形性関節症病理の進行
とともに増加する(MiddletonおよびTyler(1992)Ann.
Rheum.Dis.51:40−447);Middletonら(1996
)J.Histochem.Cytochem.44:133−141;ならび
にKeyszerら(1995)J.Rheumatology 22:275
−281を参照のこと)。しかし、IGF−Iに対する関節軟骨の敏感性は、実
験関節炎モデルにおいて減少することが示されている(Joostenら(19
89)Agents Actions 26:193−195を参照のこと)。
この敏感性の欠如は、細胞外タンパク質分解酵素によって、または軟骨細胞表面
でのIGF−I結合タンパク質の存在によって、または軟骨マトリクスへのIG
F−Iの非特異的結合によりIGF−Iのそのレセプター部位への接近がブロッ
クされ、そしてIGF−Iおよび/もしくはそのレセプターの合成の増加という
任意の潜在的な利益が無効にされることによる、IGF−Iレセプターの合成の
減少(Joostenら(1989)を参照のこと)、IGF−Iおよび/また
はそのレセプターの分解の増加(Schalkwijkら(1989)Arth
ritis Rheum.82:66−71)と関連し得る(Doreら(19
94)Arthritis And Rheumatism 37:253−2
63)。
試験している。IGF−Iの発現レベルは、明らかに、変形性関節症病理の進行
とともに増加する(MiddletonおよびTyler(1992)Ann.
Rheum.Dis.51:40−447);Middletonら(1996
)J.Histochem.Cytochem.44:133−141;ならび
にKeyszerら(1995)J.Rheumatology 22:275
−281を参照のこと)。しかし、IGF−Iに対する関節軟骨の敏感性は、実
験関節炎モデルにおいて減少することが示されている(Joostenら(19
89)Agents Actions 26:193−195を参照のこと)。
この敏感性の欠如は、細胞外タンパク質分解酵素によって、または軟骨細胞表面
でのIGF−I結合タンパク質の存在によって、または軟骨マトリクスへのIG
F−Iの非特異的結合によりIGF−Iのそのレセプター部位への接近がブロッ
クされ、そしてIGF−Iおよび/もしくはそのレセプターの合成の増加という
任意の潜在的な利益が無効にされることによる、IGF−Iレセプターの合成の
減少(Joostenら(1989)を参照のこと)、IGF−Iおよび/また
はそのレセプターの分解の増加(Schalkwijkら(1989)Arth
ritis Rheum.82:66−71)と関連し得る(Doreら(19
94)Arthritis And Rheumatism 37:253−2
63)。
【0008】 IGF−Iの非経口投与は、変形性関節症のような疾患または外傷関連損傷に
起因して機能を減少された関節中の萎縮性骨格筋の筋肉質量を増強するための方
法といわれている(米国特許第5,444,047号を参照のこと)。
起因して機能を減少された関節中の萎縮性骨格筋の筋肉質量を増強するための方
法といわれている(米国特許第5,444,047号を参照のこと)。
【0009】 近年、IGF−Iは、変形性関節症の処置におけるその治療的効果についてイ
ンビボで評価されている(Rogachefskyら(1993)Osteoa
rthiritis and Cartilage 1:105−114)。こ
の研究において、前十字靱帯離断に供されたイヌが、その後、変形性関節症の症
状について試験された。離断の3週間後、1.0μgのヒト組換えIGF−Iが
、3週間、1週間あたり3回、関節内投与された。この研究の結果は、処置され
た動物における軟骨が、処置されていない動物における軟骨と異ならなかったの
で、IGF−I単独の関節内投与は変形性関節症を処置することにおいて効果が
ないということを示した。
ンビボで評価されている(Rogachefskyら(1993)Osteoa
rthiritis and Cartilage 1:105−114)。こ
の研究において、前十字靱帯離断に供されたイヌが、その後、変形性関節症の症
状について試験された。離断の3週間後、1.0μgのヒト組換えIGF−Iが
、3週間、1週間あたり3回、関節内投与された。この研究の結果は、処置され
た動物における軟骨が、処置されていない動物における軟骨と異ならなかったの
で、IGF−I単独の関節内投与は変形性関節症を処置することにおいて効果が
ないということを示した。
【0010】 軟骨の障害または損傷を処置するために明らかにより良好な方法が必要とされ
ている。
ている。
【0011】 (発明の要旨) 治療剤としてインスリン様増殖因子I(IGF−I)を使用する、哺乳動物の
関節軟骨障害、より詳細には変形性関節症、および外傷関連軟骨損傷を処置する
ための方法を提供する。本発明の方法は、関節障害または損傷の部位に存在する
IGF−Iの総量を、軟骨の維持および/または再生を可能にする治療的に有効
なレベルにまで増加させることを含む。罹患した関節部位でのIGF−Iの量に
おける増加は、治療的に有効な量のIGF−Iを含む薬学的組成物の投与を通じ
て入手され得る。あるいは、またはさらに、天然に生成されるIGF−Iのレベ
ルは、遺伝子治療によって、またはIGF−I結合タンパク質へのIGF−I結
合(このIGF−Iへの結合は、遊離のIGF−Iの利用可能性を低減する)の
崩壊によって調節され得る。本発明は、軟骨の維持および/または再生を促進す
ることによって、関節の軟骨が損傷を受けている変形性関節症および外傷関連軟
骨損傷を処置する際に使用され得る。
関節軟骨障害、より詳細には変形性関節症、および外傷関連軟骨損傷を処置する
ための方法を提供する。本発明の方法は、関節障害または損傷の部位に存在する
IGF−Iの総量を、軟骨の維持および/または再生を可能にする治療的に有効
なレベルにまで増加させることを含む。罹患した関節部位でのIGF−Iの量に
おける増加は、治療的に有効な量のIGF−Iを含む薬学的組成物の投与を通じ
て入手され得る。あるいは、またはさらに、天然に生成されるIGF−Iのレベ
ルは、遺伝子治療によって、またはIGF−I結合タンパク質へのIGF−I結
合(このIGF−Iへの結合は、遊離のIGF−Iの利用可能性を低減する)の
崩壊によって調節され得る。本発明は、軟骨の維持および/または再生を促進す
ることによって、関節の軟骨が損傷を受けている変形性関節症および外傷関連軟
骨損傷を処置する際に使用され得る。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、哺乳動物の関節軟骨障害、より詳細には変形性関節症および外傷関
連軟骨損傷を処置するための方法に関する。この方法は、疾患のあるまたは損傷
を受けた関節部位に存在するIGF−Iの総量を、軟骨に対して所望の正の効果
を達成し得るレベルにまで増加することを含む。「所望の正の効果」によって、
軟骨の維持および/または再生が意図される。「維持」によって、軟骨(これは
、処置の開始に存在する軟骨、および任意の移植された軟骨細胞または幹細胞を
含む処置の開始後に新しく形成された任意の軟骨を含む)の保存が意図される。
「再生」によって、新しい軟骨の形成が意図される。この新しい軟骨は、処置の
開始時の既存の軟骨に付加し、そして処置の開始前に失われた軟骨を置換するよ
うに作用し得る。軟骨の維持および再生は、軟骨成分(軟骨細胞および細胞外マ
トリクス分子を含むがこれらに限定されない)の維持および/または再生を含む
。軟骨の維持および/または再生は、軟骨組織に対する変形性関節症および外傷
関連損傷の長期処置にとって有益である。
連軟骨損傷を処置するための方法に関する。この方法は、疾患のあるまたは損傷
を受けた関節部位に存在するIGF−Iの総量を、軟骨に対して所望の正の効果
を達成し得るレベルにまで増加することを含む。「所望の正の効果」によって、
軟骨の維持および/または再生が意図される。「維持」によって、軟骨(これは
、処置の開始に存在する軟骨、および任意の移植された軟骨細胞または幹細胞を
含む処置の開始後に新しく形成された任意の軟骨を含む)の保存が意図される。
「再生」によって、新しい軟骨の形成が意図される。この新しい軟骨は、処置の
開始時の既存の軟骨に付加し、そして処置の開始前に失われた軟骨を置換するよ
うに作用し得る。軟骨の維持および再生は、軟骨成分(軟骨細胞および細胞外マ
トリクス分子を含むがこれらに限定されない)の維持および/または再生を含む
。軟骨の維持および/または再生は、軟骨組織に対する変形性関節症および外傷
関連損傷の長期処置にとって有益である。
【0013】 本発明の方法は、動作可能な滑膜被覆関節(synovial−lined
joint)が最終的に非機能性にされている変性関節疾患である変形性関節症
の長期処置のために有効である。本発明は、限局性および全身性(genera
lized)の特発性変形性関節症、ならびに二次的な変形性関節症の処置のた
めに使用され得る。限局性の特発性変形性関節症の例には、以下が挙げられるが
それらに限定されない:手の罹患(例えば、ヘーバーデン結節およびブシャール
結節、びらん性指節間関節炎、ならびに手首の第一中手骨)、足の罹患(例えば
、外反母趾、強直母趾、凹足指(contracted toes)、および距
舟)、膝、股関節部、肩、および脊椎の罹患(例えば、アポフィーゼ関節、肋椎
関節、椎間関節、正中環軸関節、移行性(transitional)腰仙骨関
節、および仙腸関節を含む、脊柱の滑膜被覆関節;骨化過剰症;フォレスティー
ル病;および汎発性特発性骨増殖症)。
joint)が最終的に非機能性にされている変性関節疾患である変形性関節症
の長期処置のために有効である。本発明は、限局性および全身性(genera
lized)の特発性変形性関節症、ならびに二次的な変形性関節症の処置のた
めに使用され得る。限局性の特発性変形性関節症の例には、以下が挙げられるが
それらに限定されない:手の罹患(例えば、ヘーバーデン結節およびブシャール
結節、びらん性指節間関節炎、ならびに手首の第一中手骨)、足の罹患(例えば
、外反母趾、強直母趾、凹足指(contracted toes)、および距
舟)、膝、股関節部、肩、および脊椎の罹患(例えば、アポフィーゼ関節、肋椎
関節、椎間関節、正中環軸関節、移行性(transitional)腰仙骨関
節、および仙腸関節を含む、脊柱の滑膜被覆関節;骨化過剰症;フォレスティー
ル病;および汎発性特発性骨増殖症)。
【0014】 二次的な変形性関節症の例には、以下の基本的な問題によって生じるか、また
はその問題と関連する変形性関節症を含むがそれらに限定されない:関節軟骨に
対する急性または慢性の外傷関連損傷(これは、職業活動または娯楽活動の間に
受けられ得る);先天性障害または発生障害(例えば、骨端すべり症(slip
ped epiphysis)、過剰運動性症候群、および骨形成異常);代謝
障害(例えば、組織褐変症、ヘモクロマトーシス、ウィルソン病、およびゴシェ
病);内分泌障害(例えば、先端巨大症、上皮小体機能亢進症、真性糖尿病、肥
満、および甲状腺機能低下不全症);カルシウム沈着疾患(例えば、カルシウム
ピロリン酸沈着症およびアパタイト関節症);ならびに骨および関節疾患(例え
ば、骨折、虚血壊死、感染、痛風、慢性関節リウマチ、パジェット病、大理石骨
病、および骨軟骨炎)。
はその問題と関連する変形性関節症を含むがそれらに限定されない:関節軟骨に
対する急性または慢性の外傷関連損傷(これは、職業活動または娯楽活動の間に
受けられ得る);先天性障害または発生障害(例えば、骨端すべり症(slip
ped epiphysis)、過剰運動性症候群、および骨形成異常);代謝
障害(例えば、組織褐変症、ヘモクロマトーシス、ウィルソン病、およびゴシェ
病);内分泌障害(例えば、先端巨大症、上皮小体機能亢進症、真性糖尿病、肥
満、および甲状腺機能低下不全症);カルシウム沈着疾患(例えば、カルシウム
ピロリン酸沈着症およびアパタイト関節症);ならびに骨および関節疾患(例え
ば、骨折、虚血壊死、感染、痛風、慢性関節リウマチ、パジェット病、大理石骨
病、および骨軟骨炎)。
【0015】 本発明は、一般に、上記の障害のすべてによって引き起こされるか、またはそ
れらと関連する変形性関節症に適用可能であるべきである。この開示された方法
はまた、変性椎間板疾患(それによって、椎骨間椎間板中の軟骨組織が崩壊する
)の処置のために有効である。変形性関節症および変性椎間板疾患は、持続性の
背の痛みの一般的な原因であり、従って、本発明の方法は、基本的な原因の処置
によってこの症状を緩和するための手段を提供する。
れらと関連する変形性関節症に適用可能であるべきである。この開示された方法
はまた、変性椎間板疾患(それによって、椎骨間椎間板中の軟骨組織が崩壊する
)の処置のために有効である。変形性関節症および変性椎間板疾患は、持続性の
背の痛みの一般的な原因であり、従って、本発明の方法は、基本的な原因の処置
によってこの症状を緩和するための手段を提供する。
【0016】 本発明の方法がまた、変形性関節症と同じ機構を通じて、すなわち軟骨の維持
および/または再生を促進することによる外傷関連関節軟骨損傷の処置において
使用され得ることが当業者に明らかである。「外傷関連関節軟骨損傷」によって
、正常な関節の動きが損なわれるか、または悪影響を及ぼされる危険性にあるよ
うな、外傷性事象の結果として軟骨細胞、細胞外マトリクス、または関節軟骨の
他の成分に対して引き起こされるダメージが意図される。そのような損傷は、急
性または慢性のいずれかであり得、そして職業関連損傷、事故関連損傷、スポー
ツ関連損傷、または暴力関連損傷を含む。処置されないままである場合、深刻な
関節軟骨損傷が、最終的に変形性関節症の発症を導き得る。
および/または再生を促進することによる外傷関連関節軟骨損傷の処置において
使用され得ることが当業者に明らかである。「外傷関連関節軟骨損傷」によって
、正常な関節の動きが損なわれるか、または悪影響を及ぼされる危険性にあるよ
うな、外傷性事象の結果として軟骨細胞、細胞外マトリクス、または関節軟骨の
他の成分に対して引き起こされるダメージが意図される。そのような損傷は、急
性または慢性のいずれかであり得、そして職業関連損傷、事故関連損傷、スポー
ツ関連損傷、または暴力関連損傷を含む。処置されないままである場合、深刻な
関節軟骨損傷が、最終的に変形性関節症の発症を導き得る。
【0017】 「処置」によって、既存の関節軟骨損傷、より詳細には変形性関節症、または
外傷関連軟骨損傷の治療処置、およびその障害または損傷の発生前に行われる予
防(preventive)手順または予防(prophylactic)手順
の両方が意図される。従って、処置されるべき哺乳動物は、すでにその障害もし
くは損傷を有し得るか、またはその障害もしくは損傷を有する傾向があり得る。
個体を変形性関節症に罹患しやすくすることが知られる危険因子は、予防処置が
所望されるか否かを決定する際に考慮され得る。例えば、一般に、変形性関節症
の危険性は、年齢および反復性ストレス(例えば、職業上のストレス)とともに
増加することが知られている。主要な関節外傷、肥満、先天性欠陥または発生欠
陥、代謝障害または内分泌障害、および前炎症関節疾患に罹患している個体は、
より変形性関節症の傾向にあることが観察されている。従って、これらの症例に
おける予防目的のために本発明の方法を適用することは望ましくあり得る。
外傷関連軟骨損傷の治療処置、およびその障害または損傷の発生前に行われる予
防(preventive)手順または予防(prophylactic)手順
の両方が意図される。従って、処置されるべき哺乳動物は、すでにその障害もし
くは損傷を有し得るか、またはその障害もしくは損傷を有する傾向があり得る。
個体を変形性関節症に罹患しやすくすることが知られる危険因子は、予防処置が
所望されるか否かを決定する際に考慮され得る。例えば、一般に、変形性関節症
の危険性は、年齢および反復性ストレス(例えば、職業上のストレス)とともに
増加することが知られている。主要な関節外傷、肥満、先天性欠陥または発生欠
陥、代謝障害または内分泌障害、および前炎症関節疾患に罹患している個体は、
より変形性関節症の傾向にあることが観察されている。従って、これらの症例に
おける予防目的のために本発明の方法を適用することは望ましくあり得る。
【0018】 本発明の方法は、任意の哺乳動物に関して使用され得る。例示的な哺乳動物に
は、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびより好ましくはヒトが挙げ
られるがこれらに限定されない。
は、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびより好ましくはヒトが挙げ
られるがこれらに限定されない。
【0019】 疾患のあるまたは損傷を受けた関節部位でのIGF−Iの量における治療的に
有効なレベルまでの増加は、治療的に有効な用量のIGF−Iを含む薬学的組成
物の投与を通じて得られ得る。「治療的に有効な用量」によって、その関節部位
でのIGF−Iの量を、軟骨の維持および/または再生を可能にする治療的に有
効なレベルにまで増加させるという所望の目的を達成する、IGF−Iの用量が
意図される。そのような投与は、その部位で直接的に(例えば、関節内注射を用
いる)、または送達系(例えば、疾患のあるまたは損傷を受けた関節の付近に移
植された生分解性マトリクスからの持続的な放出を用いる)で達成され得る。あ
るいは、投与の他の様式(例えば、全身性注射)は、それらが、その疾患のある
または損傷を受けた関節部位でのIGF−Iの量を、その疾患のあるまたは損傷
を受けた関節部位に治療的に有効な用量のIGF−Iを直接的に送達する投与様
式のレベルと匹敵する治療的に有効なレベルにまで増加させる限り、使用され得
る。
有効なレベルまでの増加は、治療的に有効な用量のIGF−Iを含む薬学的組成
物の投与を通じて得られ得る。「治療的に有効な用量」によって、その関節部位
でのIGF−Iの量を、軟骨の維持および/または再生を可能にする治療的に有
効なレベルにまで増加させるという所望の目的を達成する、IGF−Iの用量が
意図される。そのような投与は、その部位で直接的に(例えば、関節内注射を用
いる)、または送達系(例えば、疾患のあるまたは損傷を受けた関節の付近に移
植された生分解性マトリクスからの持続的な放出を用いる)で達成され得る。あ
るいは、投与の他の様式(例えば、全身性注射)は、それらが、その疾患のある
または損傷を受けた関節部位でのIGF−Iの量を、その疾患のあるまたは損傷
を受けた関節部位に治療的に有効な用量のIGF−Iを直接的に送達する投与様
式のレベルと匹敵する治療的に有効なレベルにまで増加させる限り、使用され得
る。
【0020】 本明細書において使用される用語「IGF−I」とは、インスリン様増殖因子
I(IGF−I)(これは、70アミノ酸および約7,600ダルトンの分子量
を有する単鎖ペプチドである)をいう。インスリン様増殖因子Iは、細胞発生に
伴う有糸分裂および増殖プロセスをを刺激する。
I(IGF−I)(これは、70アミノ酸および約7,600ダルトンの分子量
を有する単鎖ペプチドである)をいう。インスリン様増殖因子Iは、細胞発生に
伴う有糸分裂および増殖プロセスをを刺激する。
【0021】 本発明の一つの実施態様において、IGF−Iの量を治療有効レベルにまで増
加することは、治療有効用量を含む薬学的組成物の投与によって達成される。投
与されるべきIGF−Iは、任意の動物種(これは、鳥類、イヌ、ウシ、ブタ、
ウマおよびヒトを含むがこれらに限定されない)由来であり得る。好ましくは、
IGF−Iは、哺乳動物種由来であり、そしてより好ましくは、処置を受ける哺
乳動物と同一種の哺乳動物由来である。
加することは、治療有効用量を含む薬学的組成物の投与によって達成される。投
与されるべきIGF−Iは、任意の動物種(これは、鳥類、イヌ、ウシ、ブタ、
ウマおよびヒトを含むがこれらに限定されない)由来であり得る。好ましくは、
IGF−Iは、哺乳動物種由来であり、そしてより好ましくは、処置を受ける哺
乳動物と同一種の哺乳動物由来である。
【0022】 IGF−Iの生物学的に活性な改変体もまた、本発明の方法によって包含され
る。そのような改変体は、IGF−I活性、特にIGF−Iレセプター部位に結
合する能力を維持すべきである。IGF−I活性は、標準的なIGF−Iバイオ
アッセイを用いて測定され得る。代表的なアッセイとしては、公知の胎盤膜を使
用する放射性レセプターアッセイ(例えば、米国特許第5,324,639号;
Hallら(1974)J.Clin.Endocrinol.and Met
ab.39:973−976;ならびにMarshallら、(1974)J.
Clin.Endocrinol.and Metab.39:283−292
を参照のこと)、その分子がトリチウム化チミジンの用量依存様式でのBALB
/c 3T3線維芽細胞のDNAへの取り込みを増強する能力を測定するバイオ
アッセイ(例えば、Tamuraら(1989)J.Biol.Chem.26
2:5616−5621を参照のこと)など(これらは、本明細書において参考
として援用される)が挙げられる。好ましくは、この改変体は、少なくともネイ
ティブ分子と同一の活性を有する。
る。そのような改変体は、IGF−I活性、特にIGF−Iレセプター部位に結
合する能力を維持すべきである。IGF−I活性は、標準的なIGF−Iバイオ
アッセイを用いて測定され得る。代表的なアッセイとしては、公知の胎盤膜を使
用する放射性レセプターアッセイ(例えば、米国特許第5,324,639号;
Hallら(1974)J.Clin.Endocrinol.and Met
ab.39:973−976;ならびにMarshallら、(1974)J.
Clin.Endocrinol.and Metab.39:283−292
を参照のこと)、その分子がトリチウム化チミジンの用量依存様式でのBALB
/c 3T3線維芽細胞のDNAへの取り込みを増強する能力を測定するバイオ
アッセイ(例えば、Tamuraら(1989)J.Biol.Chem.26
2:5616−5621を参照のこと)など(これらは、本明細書において参考
として援用される)が挙げられる。好ましくは、この改変体は、少なくともネイ
ティブ分子と同一の活性を有する。
【0023】 適切な生物学的に活性な改変体は、IGF−Iフラグメント、アナログ、およ
び誘導体であり得る。「IGF−Iフラグメント」とは、インタクトなIGF−
I配列および構造の一部のみからなるタンパク質を意図し、そしてIGF−Iの
C末端欠失またはN末端欠失であり得る。「アナログ」とは、1以上のアミノ酸
の置換、挿入、または欠失を有するネイティブIGF−Iの配列および構造を含
むIGF−IまたはIGF−Iフラグメントのいずれかのアナログを意図する。
1以上のペプトイド(ペプチド模倣体)を有するペプチドもまた、用語アナログ
に包含される(国際公開WO91/04282を参照のこと)。「誘導体」とは
、IGF−I活性が維持される限り、IGF−I、IGF−Iフラグメント、ま
たはそれらのそれぞれのアナログの任意の適切な改変を意図する(例えば、グリ
コシル化、リン酸化、または他の外来部分の付加)。IGF−Iのフラグメント
、アナログ、および誘導体を作製する方法は、当該分野で利用可能である。一般
的には、米国特許第4,738,921号、同第5,158,875号、および
同第5,077,276号;国際公開WO85/00831、WO92/043
63、WO87/01038、およびWO89/05822;ならびに欧州特許
EP135094、EP123228およびEP128733を参照のこと;こ
れらは参考として本明細書中に援用される。
び誘導体であり得る。「IGF−Iフラグメント」とは、インタクトなIGF−
I配列および構造の一部のみからなるタンパク質を意図し、そしてIGF−Iの
C末端欠失またはN末端欠失であり得る。「アナログ」とは、1以上のアミノ酸
の置換、挿入、または欠失を有するネイティブIGF−Iの配列および構造を含
むIGF−IまたはIGF−Iフラグメントのいずれかのアナログを意図する。
1以上のペプトイド(ペプチド模倣体)を有するペプチドもまた、用語アナログ
に包含される(国際公開WO91/04282を参照のこと)。「誘導体」とは
、IGF−I活性が維持される限り、IGF−I、IGF−Iフラグメント、ま
たはそれらのそれぞれのアナログの任意の適切な改変を意図する(例えば、グリ
コシル化、リン酸化、または他の外来部分の付加)。IGF−Iのフラグメント
、アナログ、および誘導体を作製する方法は、当該分野で利用可能である。一般
的には、米国特許第4,738,921号、同第5,158,875号、および
同第5,077,276号;国際公開WO85/00831、WO92/043
63、WO87/01038、およびWO89/05822;ならびに欧州特許
EP135094、EP123228およびEP128733を参照のこと;こ
れらは参考として本明細書中に援用される。
【0024】 IGF−I改変体は、一般的に、参照IGF−I分子のアミノ酸配列に対して
と、少なくとも70%、好ましくは80%、より好ましくは85%、さらにより
好ましくは90%〜95%以上、そして最も好ましくは98%以上のアミノ酸配
列同一性を有する。改変体は、例えば、1〜10アミノ酸残基ほど異なり得る(
例えば、6〜10、5ほど、4ほど、3、2、または1アミノ酸残基のみでさえ
あり得る)。
と、少なくとも70%、好ましくは80%、より好ましくは85%、さらにより
好ましくは90%〜95%以上、そして最も好ましくは98%以上のアミノ酸配
列同一性を有する。改変体は、例えば、1〜10アミノ酸残基ほど異なり得る(
例えば、6〜10、5ほど、4ほど、3、2、または1アミノ酸残基のみでさえ
あり得る)。
【0025】 「配列同一性」とは、改変体のアミノ酸配列の特定された連続するセグメント
が、参照配列のアミノ酸配列に対して整列され、そして比較される場合に、改変
体配列と参照配列との間に見出される同じアミノ酸残基を意図する。配列整列お
よび配列間の同一性を決定するための方法は、当該分野で周知である。例えば、
Ausubelら、編(1995)Current Protocols in
Molecular Biology,第19章(Greene Publi
shing and Wiley−Interscience、New Yor
k)lおよびALIGNプログラム(Dayhoff(1978)、Atlas
of Protein Sequence and Structure 5:補遺3(National Biomedical Research F
oundation、Washington D.C.)を参照のこと。多くの
アルゴリズムが、配列を整列し、そして配列同一性を決定するために利用可能で
ある。そして、これらには、例えば、以下が含まれる:Needlemanら(
1970)J.Mol.Biol.48:443の相同性整列アルゴリズム;S
mithら(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所的相同
性アルゴリズム;Pearsonら(1988)Proc.Natl.Acad
.Sci.85:2444の類似性検索方法;Smith−Watermanア
ルゴリズム(Meth.Mol.Biol.70:173−187(1997)
);ならびにBLASTP、BLASTNおよびBLASTXアルゴリズム(A
ltschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403−410
を参照のこと)。これらのアルゴリズムを用いるコンピュータ化されたプログラ
ムもまた利用可能である。そして、これには、Genetics Comput
ing Group(GCG)パッケージ、バージョン8、Madison,W
isconsin,USAで利用可能なGAP、BESTFIT、BLAST、
FASTAおよびTFASTA;ならびにIntelligenetics、M
ountain View,CaliforniaによるPC/Geneプログ
ラムにおけるCLUSTALが含まれるが、それらに限定されない。好ましくは
、配列同一性は、そのプログラムによって決定されるデフォルトパラメータを用
いて決定される。
が、参照配列のアミノ酸配列に対して整列され、そして比較される場合に、改変
体配列と参照配列との間に見出される同じアミノ酸残基を意図する。配列整列お
よび配列間の同一性を決定するための方法は、当該分野で周知である。例えば、
Ausubelら、編(1995)Current Protocols in
Molecular Biology,第19章(Greene Publi
shing and Wiley−Interscience、New Yor
k)lおよびALIGNプログラム(Dayhoff(1978)、Atlas
of Protein Sequence and Structure 5:補遺3(National Biomedical Research F
oundation、Washington D.C.)を参照のこと。多くの
アルゴリズムが、配列を整列し、そして配列同一性を決定するために利用可能で
ある。そして、これらには、例えば、以下が含まれる:Needlemanら(
1970)J.Mol.Biol.48:443の相同性整列アルゴリズム;S
mithら(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所的相同
性アルゴリズム;Pearsonら(1988)Proc.Natl.Acad
.Sci.85:2444の類似性検索方法;Smith−Watermanア
ルゴリズム(Meth.Mol.Biol.70:173−187(1997)
);ならびにBLASTP、BLASTNおよびBLASTXアルゴリズム(A
ltschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403−410
を参照のこと)。これらのアルゴリズムを用いるコンピュータ化されたプログラ
ムもまた利用可能である。そして、これには、Genetics Comput
ing Group(GCG)パッケージ、バージョン8、Madison,W
isconsin,USAで利用可能なGAP、BESTFIT、BLAST、
FASTAおよびTFASTA;ならびにIntelligenetics、M
ountain View,CaliforniaによるPC/Geneプログ
ラムにおけるCLUSTALが含まれるが、それらに限定されない。好ましくは
、配列同一性は、そのプログラムによって決定されるデフォルトパラメータを用
いて決定される。
【0026】 2つのアミノ酸配列の最適な整列に関して、その改変アミノ酸配列の連続する
セグメントは、参照アミノ酸配列に関してさらなるアミノ酸残基を有し得るか、
またはアミノ酸残基を欠失してい得る。参照アミノ酸配列との比較のために使用
される連続するセグメントは、少なくとも20の連続するアミノ酸残基を含み、
そしてこれは、30、40、50またはそれを超えるアミノ酸残基であり得る。
改変体のアミノ酸配列におけるギャップの包含に関連する配列同一性の増加のた
めの補正は,ギャップペナルティを割り当てることによってなされ得る。
セグメントは、参照アミノ酸配列に関してさらなるアミノ酸残基を有し得るか、
またはアミノ酸残基を欠失してい得る。参照アミノ酸配列との比較のために使用
される連続するセグメントは、少なくとも20の連続するアミノ酸残基を含み、
そしてこれは、30、40、50またはそれを超えるアミノ酸残基であり得る。
改変体のアミノ酸配列におけるギャップの包含に関連する配列同一性の増加のた
めの補正は,ギャップペナルティを割り当てることによってなされ得る。
【0027】 アミノ酸配列同一性のパーセンテージを考慮する場合、いくつかのアミノ酸残
基位置は、保存的アミノ酸置換の結果、異なり得る。この置換は、タンパク質機
能の特性には影響しない。これらの場合、配列同一性パーセントは、保存的に置
換されたアミノ酸における類似性を説明するために上向きに調整され得る。この
ような調整は、当該分野において周知である。例えば、MeyersおよびMi
ller(1988)Computer Applic.Biol.Sci.4
:11−17を参照のこと。
基位置は、保存的アミノ酸置換の結果、異なり得る。この置換は、タンパク質機
能の特性には影響しない。これらの場合、配列同一性パーセントは、保存的に置
換されたアミノ酸における類似性を説明するために上向きに調整され得る。この
ような調整は、当該分野において周知である。例えば、MeyersおよびMi
ller(1988)Computer Applic.Biol.Sci.4
:11−17を参照のこと。
【0028】 当該分野においては、以下にさらに説明するように、このようなIGF−I改
変体の調製および使用に関する実質的な指針が提供されている。IGF−Iのフ
ラグメントは、一般に、全長分子の少なくとも約10の連続するアミノ酸残基、
好ましくは、全長分子の約15〜25の連続するアミノ酸残基、および最も好ま
しくは、全長IGF−Iの約20〜50またはそれを超える連続するアミノ酸残
基を含む。
変体の調製および使用に関する実質的な指針が提供されている。IGF−Iのフ
ラグメントは、一般に、全長分子の少なくとも約10の連続するアミノ酸残基、
好ましくは、全長分子の約15〜25の連続するアミノ酸残基、および最も好ま
しくは、全長IGF−Iの約20〜50またはそれを超える連続するアミノ酸残
基を含む。
【0029】 いくつかのIGF−Iアナログおよびフラグメントは、当該分野において公知
であり、そして例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83
(1986)4904−4907;Biochem.Biophys.Res.
Commun.149(1987)398−404;J.Biol.Chem.
263(1988)6233−6239;Biochem.Biophys.R
es.Commun.165(1989)766−771;Forsbertら
(1990)Biochem.J.271:357−363;米国特許第4,8
76,242号および同第5,077,276号;ならびに国際公開WO87/
01038および同WO89/05822において記載されるものを含む。代表
的なアナログとしては、成熟分子のGlu−3の欠失を含むもの、N末端から5
アミノ酸まで短縮されているアナログ、N末端の最初の3アミノ酸の短縮を有す
るアナログ(des(1−3)−IGF−I、des−IGF−I、tIGF−
Iまたは脳IGFと呼ばれる)、およびヒトIGF−Iの最初の16アミノ酸の
代わりにヒトインスリンのB鎖の最初の17アミノ酸を含むアナログが挙げられ
る。
であり、そして例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83
(1986)4904−4907;Biochem.Biophys.Res.
Commun.149(1987)398−404;J.Biol.Chem.
263(1988)6233−6239;Biochem.Biophys.R
es.Commun.165(1989)766−771;Forsbertら
(1990)Biochem.J.271:357−363;米国特許第4,8
76,242号および同第5,077,276号;ならびに国際公開WO87/
01038および同WO89/05822において記載されるものを含む。代表
的なアナログとしては、成熟分子のGlu−3の欠失を含むもの、N末端から5
アミノ酸まで短縮されているアナログ、N末端の最初の3アミノ酸の短縮を有す
るアナログ(des(1−3)−IGF−I、des−IGF−I、tIGF−
Iまたは脳IGFと呼ばれる)、およびヒトIGF−Iの最初の16アミノ酸の
代わりにヒトインスリンのB鎖の最初の17アミノ酸を含むアナログが挙げられ
る。
【0030】 本発明において使用されるIGF−Iは、実質的に精製された、ネイティブの
、組換え産生された、または化学合成された形態であり得る。IGF−Iは、血
清または血漿から、単離されそして精製され得る(Phillips(1980
)New Eng.J.Med.302:371−380および欧州特許第EP
123,228を参照のこと)。IGF−Iはまた、固相方法(Liら(198
3)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2216−222
0を参照のこと)によって化学合成され得る。これらの参考文献は、本明細書に
おいて参考として援用される。
、組換え産生された、または化学合成された形態であり得る。IGF−Iは、血
清または血漿から、単離されそして精製され得る(Phillips(1980
)New Eng.J.Med.302:371−380および欧州特許第EP
123,228を参照のこと)。IGF−Iはまた、固相方法(Liら(198
3)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2216−222
0を参照のこと)によって化学合成され得る。これらの参考文献は、本明細書に
おいて参考として援用される。
【0031】 組換えDNA技術による遺伝子操作は、IGF−Iを産生する最も効率よい方
法であり得る。IGF−IをコードするヒトDNA配列は公知であり、そして発
現のために宿主細胞へ導入され得る。IGF−Iは、組換えDNA技術によって
、E.coli、酵母、昆虫、および哺乳動物の細胞において産生され得る。分
泌されるIGF−Iは、IGF−IをコードするDNA配列にシグナル配列を付
加することによって作製され得る。さらに、IGF−IをコードするDNA配列
は、IGF−Iフラグメント、アナログ、または誘導体を作製するように操作さ
れ得る。そのような組換えDNA技術は、一般的に当該分野において利用可能で
ある。例えば、国際公開WO96/07424を参照のこと。ここでは、組換え
ヒトIGF−Iタンパク質が酵母において産生される。
法であり得る。IGF−IをコードするヒトDNA配列は公知であり、そして発
現のために宿主細胞へ導入され得る。IGF−Iは、組換えDNA技術によって
、E.coli、酵母、昆虫、および哺乳動物の細胞において産生され得る。分
泌されるIGF−Iは、IGF−IをコードするDNA配列にシグナル配列を付
加することによって作製され得る。さらに、IGF−IをコードするDNA配列
は、IGF−Iフラグメント、アナログ、または誘導体を作製するように操作さ
れ得る。そのような組換えDNA技術は、一般的に当該分野において利用可能で
ある。例えば、国際公開WO96/07424を参照のこと。ここでは、組換え
ヒトIGF−Iタンパク質が酵母において産生される。
【0032】 IGF−Iの治療有効用量を含む薬学的組成物は、IGF−Iの治療的処置を
増強する他の成分を含み得る。そのような組成物は、IGF−I結合タンパク質
、IGF−Iレセプター、およびIGF結合複合体の酸不安定性サブユニットを
含む。一般的に、軟骨におけるIGF−Iの作用は、IGF−I結合タンパク質
によって調節されることが公知であり、このうち少なくとも6つ(IGFBP−
1〜IGFBP−6)が単離されている(Baxerら(1989)Prog.
Growth Factors Res.1:49−68;およびRechle
rら、(1992)Growth Regul.2:55−68を参照のこと)
。これらのうち、IGFBP−3が、IGF−Iについての主要な結合タンパク
質である。その存在は、IGF−Iのプロテオグリカン合成に対する刺激効果を
増強し得る(Chevalierら(1996)British J.Rheu
mat.35:515−522を参照のこと)。さらに、酸不安定性糖タンパク
質もまた、IGF−Iによって形成されるタンパク質複合体およびその結合タン
パク質と会合することが示されている。従って、治療的に有効な薬学的組成物は
、軟骨の維持および/または再生に対するIGF−Iの所望の効果を容易にする
ことが示されている場合、このような酸不安定性糖タンパク質およびIGF−I
結合タンパク質を含み得る。IGF−Iとともに投与されるIGFBPの量は、
IGF−IとIGFBPとの間のモル比に従って、決定され得る。このモル比は
、約0.5:1〜約3:1、好ましくは約1:1の範囲であり得る(米国特許第
5,187,151号を参照のこと)。
増強する他の成分を含み得る。そのような組成物は、IGF−I結合タンパク質
、IGF−Iレセプター、およびIGF結合複合体の酸不安定性サブユニットを
含む。一般的に、軟骨におけるIGF−Iの作用は、IGF−I結合タンパク質
によって調節されることが公知であり、このうち少なくとも6つ(IGFBP−
1〜IGFBP−6)が単離されている(Baxerら(1989)Prog.
Growth Factors Res.1:49−68;およびRechle
rら、(1992)Growth Regul.2:55−68を参照のこと)
。これらのうち、IGFBP−3が、IGF−Iについての主要な結合タンパク
質である。その存在は、IGF−Iのプロテオグリカン合成に対する刺激効果を
増強し得る(Chevalierら(1996)British J.Rheu
mat.35:515−522を参照のこと)。さらに、酸不安定性糖タンパク
質もまた、IGF−Iによって形成されるタンパク質複合体およびその結合タン
パク質と会合することが示されている。従って、治療的に有効な薬学的組成物は
、軟骨の維持および/または再生に対するIGF−Iの所望の効果を容易にする
ことが示されている場合、このような酸不安定性糖タンパク質およびIGF−I
結合タンパク質を含み得る。IGF−Iとともに投与されるIGFBPの量は、
IGF−IとIGFBPとの間のモル比に従って、決定され得る。このモル比は
、約0.5:1〜約3:1、好ましくは約1:1の範囲であり得る(米国特許第
5,187,151号を参照のこと)。
【0033】 あるいは、IGFBPに対するIGF−Iの結合を破壊する薬剤は、罹患した
関節部位または損傷した関節部位に存在するIGF−Iの量を、治療的に有効な
レベルに増加させるに有効であり得る。従って、IGF−Iを含む薬学的組成物
は、IGF−I−IGFBP結合複合体の形成を有効に破壊する薬剤をさらに含
み得る。
関節部位または損傷した関節部位に存在するIGF−Iの量を、治療的に有効な
レベルに増加させるに有効であり得る。従って、IGF−Iを含む薬学的組成物
は、IGF−I−IGFBP結合複合体の形成を有効に破壊する薬剤をさらに含
み得る。
【0034】 この組成物はまた、ヒアルロン酸のような粘性増強剤;抗酸化剤;および滑膜
細胞の刺激剤のような他の成分を含み得る。IGF−Iによって促進される、軟
骨の維持および/または再生を容易にする成分に対するすべてのそのような参照
は、本明細書において参考として援用される。
細胞の刺激剤のような他の成分を含み得る。IGF−Iによって促進される、軟
骨の維持および/または再生を容易にする成分に対するすべてのそのような参照
は、本明細書において参考として援用される。
【0035】 これらの成分に加えて、IGF−Iを含む薬学的組成物は、1つ以上のプロテ
アーゼインヒビターを含み得る。例示的なプロテアーゼインヒビターは、ペント
サンポリ硫酸ナトリウム(PPS)、ポリ硫酸ポリサッカリドである。このプロ
テアーゼインヒビターは、低用量のIGF−I(1μgのIGF−I関節内を1
週間に5回)との組合せで骨関節炎を処置するにおける効力を有する(Roga
chefskyら(1993)Osteoarthritis and Car
tilage 1:105−114)。このようなプロテアーゼインヒビターは
、有効なIGF−I用量の投与の間に、他の経路(例えば、筋肉内)によって投
与され得る。
アーゼインヒビターを含み得る。例示的なプロテアーゼインヒビターは、ペント
サンポリ硫酸ナトリウム(PPS)、ポリ硫酸ポリサッカリドである。このプロ
テアーゼインヒビターは、低用量のIGF−I(1μgのIGF−I関節内を1
週間に5回)との組合せで骨関節炎を処置するにおける効力を有する(Roga
chefskyら(1993)Osteoarthritis and Car
tilage 1:105−114)。このようなプロテアーゼインヒビターは
、有効なIGF−I用量の投与の間に、他の経路(例えば、筋肉内)によって投
与され得る。
【0036】 本発明に従う薬学的組成物は、さらに、個体における他の障害を処置するに有
効である他の1つ以上の治療剤を、そのさらなる治療剤の生化学的作用がIGF
−I処置の意図された作用の効力を阻害しない限り、含み得る。このような薬剤
の例としては、抗生物質、抗炎症剤などが挙げられるが、それらに限定されない
。
効である他の1つ以上の治療剤を、そのさらなる治療剤の生化学的作用がIGF
−I処置の意図された作用の効力を阻害しない限り、含み得る。このような薬剤
の例としては、抗生物質、抗炎症剤などが挙げられるが、それらに限定されない
。
【0037】 薬学的に受容可能なキャリアが、その薬学的組成物においてIGF−Iおよび
他の成分と混合されるべきである。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、当該
分野において慣用され、治療的成分の保存、投与および/または治癒の効果を促
進するキャリアを意図する。キャリアはまた、IGF−Iの任意の所望されない
副作用を減じ得る。適切なキャリアは,安定であるべきである(すなわち、その
処方物における他の成分とは反応し得ない)。このキャリアは、処置のために使
用される投薬量および濃度にてレシピエントにおける有意な局所的有害作用また
は全身有害作用をもたらさないべきである。このようなキャリアは、当該分野に
おいて一般的に公知である。本発明について適切なキャリアは、アルブミン、ゼ
ラチン、コラーゲン、ポリサッカリド、モノサッカリド、ポリビニルピロリドン
、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリマー性アミノ酸、不揮発油、オレイン酸エ
チル、リポソーム、グルコース、スクロース、ラクトース、マンノース、デキス
トロース、デキストラン、セルロース、マンニトール、ソルビトール、ポリエチ
レングリコール(PEG)などのような、慣用される大きく安定な高分子である
。持続放出性キャリア(例えば、ヒアルロン酸)もまた、適切であり得る。特に
、Prisellら(1992)Int.J.Pharmaceu.85:51
−56および米国特許第5,166,331号を参照のこと。ヒアルロン酸およ
び他のポリマーの包含は、骨関節に対するさらなる利益的効果を有し得る。特に
、Bragantini(1987)Clin.Trials J.24(4)
:333−340;Dougadosら、(1993)Osteoarthri
tis and Cartilage 1:97−103;およびLussie
rら(1996)J.Rheum.23:1579−1585を参照のこと(こ
れらは、本明細書において参考として援用される)。組成物における他の受容可
能な成分としては、等張性を増強する緩衝剤(例えば、水、生理食塩水、リン酸
、クエン酸、コハク酸、酢酸、および他の有機酸およびそれらの塩)が含まれる
がそれらに限定されない。
他の成分と混合されるべきである。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、当該
分野において慣用され、治療的成分の保存、投与および/または治癒の効果を促
進するキャリアを意図する。キャリアはまた、IGF−Iの任意の所望されない
副作用を減じ得る。適切なキャリアは,安定であるべきである(すなわち、その
処方物における他の成分とは反応し得ない)。このキャリアは、処置のために使
用される投薬量および濃度にてレシピエントにおける有意な局所的有害作用また
は全身有害作用をもたらさないべきである。このようなキャリアは、当該分野に
おいて一般的に公知である。本発明について適切なキャリアは、アルブミン、ゼ
ラチン、コラーゲン、ポリサッカリド、モノサッカリド、ポリビニルピロリドン
、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリマー性アミノ酸、不揮発油、オレイン酸エ
チル、リポソーム、グルコース、スクロース、ラクトース、マンノース、デキス
トロース、デキストラン、セルロース、マンニトール、ソルビトール、ポリエチ
レングリコール(PEG)などのような、慣用される大きく安定な高分子である
。持続放出性キャリア(例えば、ヒアルロン酸)もまた、適切であり得る。特に
、Prisellら(1992)Int.J.Pharmaceu.85:51
−56および米国特許第5,166,331号を参照のこと。ヒアルロン酸およ
び他のポリマーの包含は、骨関節に対するさらなる利益的効果を有し得る。特に
、Bragantini(1987)Clin.Trials J.24(4)
:333−340;Dougadosら、(1993)Osteoarthri
tis and Cartilage 1:97−103;およびLussie
rら(1996)J.Rheum.23:1579−1585を参照のこと(こ
れらは、本明細書において参考として援用される)。組成物における他の受容可
能な成分としては、等張性を増強する緩衝剤(例えば、水、生理食塩水、リン酸
、クエン酸、コハク酸、酢酸、および他の有機酸およびそれらの塩)が含まれる
がそれらに限定されない。
【0038】 好ましい薬学的組成物は、IGF−I組成物の注射から生じる局所的疼痛およ
び刺激が減少している緩衝剤を取り込み得る。そのような緩衝剤としては、以下
が含まれるがそれらに限定されない:低リン酸緩衝剤およびコハク酸緩衝剤。例
えば、国際公開WO94/15584は、50mmol/L未満の量で存在する
リン酸緩衝剤を含む、pH5.5〜6.5での等張性IGF−I溶液を記載する
。これは、注射の際の疼痛の減少をもたらしたことが報告されている。別の例と
しては、薬学的組成物は、同時係属中の出願(発明の名称「Injectibl
e Formulation Containing Succinate」米
国特許出願第60/080,008号(1998年4月3日出願))において開
示される処方物におけるように、pH範囲が約4.0〜約7.5の範囲であり、
そして0.5mM〜約100mMまでの範囲のコハク酸塩、好ましくは約50m
M未満の範囲のコハク酸緩衝剤を含み得る。1つの実施態様において、IGF−
I薬学的組成物は、10mMコハク酸ナトリウム緩衝剤、pH6.0、塩化ナト
リウム溶液中に処方され得る。
び刺激が減少している緩衝剤を取り込み得る。そのような緩衝剤としては、以下
が含まれるがそれらに限定されない:低リン酸緩衝剤およびコハク酸緩衝剤。例
えば、国際公開WO94/15584は、50mmol/L未満の量で存在する
リン酸緩衝剤を含む、pH5.5〜6.5での等張性IGF−I溶液を記載する
。これは、注射の際の疼痛の減少をもたらしたことが報告されている。別の例と
しては、薬学的組成物は、同時係属中の出願(発明の名称「Injectibl
e Formulation Containing Succinate」米
国特許出願第60/080,008号(1998年4月3日出願))において開
示される処方物におけるように、pH範囲が約4.0〜約7.5の範囲であり、
そして0.5mM〜約100mMまでの範囲のコハク酸塩、好ましくは約50m
M未満の範囲のコハク酸緩衝剤を含み得る。1つの実施態様において、IGF−
I薬学的組成物は、10mMコハク酸ナトリウム緩衝剤、pH6.0、塩化ナト
リウム溶液中に処方され得る。
【0039】 この薬学的組成物は、さらに、可溶化化合物を含み得る。この可溶化化合物と
は、本発明の目的について、グアニジニウム基を含み、そしてIGF−Iまたは
IGF−Iアナログの可溶性を増強し得る化合物をいう。そのような可溶化化合
物の例としては、アミノ酸アルギニンおよびIGF−Iの可溶性をpH5.5以
上において増強する能力を維持するアルギニンのアミノ酸アナログが挙げられる
。そのようなアナログとしては、限定することなく、アルギニンを含むジペプチ
ドおよびトリペプチドが挙げられる。IGF−Iの「可溶性を増強する」とは、
同じ成分であるがグアニジニウム含有化合物を欠く溶液中においてpH5.5以
上で溶解され得るIGF−Iの量に比して、グアニジニウム含有化合物の存在下
でpH5.5以上にて溶液中に溶解し得るIGF−Iの量を増大させることを意
図する。グアニジニウム含有化合物が、IGF−Iの溶解度を増強する能力は、
当該分野で周知の方法を用いて決定され得る。一般に、その組成物に存在する可
溶化化合物の濃度は、約10mM〜約1Mであり、そして例えば、化合物アルギ
ニンの場合、同時係属中の出願(発明の名称「Compositions Pr
oviding for Increased IGF−I Solubili
ty」米国特許出願第09/188,051号、1998年11月6日出願)に
おいて開示されるように、約20mM〜約200mMの濃度範囲である。
は、本発明の目的について、グアニジニウム基を含み、そしてIGF−Iまたは
IGF−Iアナログの可溶性を増強し得る化合物をいう。そのような可溶化化合
物の例としては、アミノ酸アルギニンおよびIGF−Iの可溶性をpH5.5以
上において増強する能力を維持するアルギニンのアミノ酸アナログが挙げられる
。そのようなアナログとしては、限定することなく、アルギニンを含むジペプチ
ドおよびトリペプチドが挙げられる。IGF−Iの「可溶性を増強する」とは、
同じ成分であるがグアニジニウム含有化合物を欠く溶液中においてpH5.5以
上で溶解され得るIGF−Iの量に比して、グアニジニウム含有化合物の存在下
でpH5.5以上にて溶液中に溶解し得るIGF−Iの量を増大させることを意
図する。グアニジニウム含有化合物が、IGF−Iの溶解度を増強する能力は、
当該分野で周知の方法を用いて決定され得る。一般に、その組成物に存在する可
溶化化合物の濃度は、約10mM〜約1Mであり、そして例えば、化合物アルギ
ニンの場合、同時係属中の出願(発明の名称「Compositions Pr
oviding for Increased IGF−I Solubili
ty」米国特許出願第09/188,051号、1998年11月6日出願)に
おいて開示されるように、約20mM〜約200mMの濃度範囲である。
【0040】 本発明の目的について、IGF−Iを含む薬学的組成物は、単位投薬量で、お
よび、液剤、懸濁剤または乳剤のような注射可能もしくは注入可能な形態におい
て処方されるべきである。この薬学的組成物はまた、凍結乾燥した散剤の形態で
あり得、この散剤は、投与前に、液剤、懸濁剤または乳剤へと変換され得る。I
GF−Iを有する薬学的組成物は、好ましくは、メンブレン濾過により滅菌され
、そして単位用量の容器または複数回用量の容器(例えば、封入バイアルまたは
アンプル)中に保存される。
よび、液剤、懸濁剤または乳剤のような注射可能もしくは注入可能な形態におい
て処方されるべきである。この薬学的組成物はまた、凍結乾燥した散剤の形態で
あり得、この散剤は、投与前に、液剤、懸濁剤または乳剤へと変換され得る。I
GF−Iを有する薬学的組成物は、好ましくは、メンブレン濾過により滅菌され
、そして単位用量の容器または複数回用量の容器(例えば、封入バイアルまたは
アンプル)中に保存される。
【0041】 薬学的組成物を処方するための方法は、一般に当該分野において公知である。
薬学的に受容可能なキャリア、安定化剤、および等モル化剤の処方および選択の
完全な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sc
iences(1990)(第18版、Mack Publishing Co
mpany,Eaton,Pennsylvania)(これは、本明細書にお
いて参考として援用される)に見出され得る。
薬学的に受容可能なキャリア、安定化剤、および等モル化剤の処方および選択の
完全な議論は、Remington’s Pharmaceutical Sc
iences(1990)(第18版、Mack Publishing Co
mpany,Eaton,Pennsylvania)(これは、本明細書にお
いて参考として援用される)に見出され得る。
【0042】 本発明のIGF−Iはまた、徐放形態に処方されて、処置される哺乳動物にお
ける薬学的に活性なIGF−Iの存在を延長し得る(一般的に、1日より長い間
)。多くの徐放処方物の調製方法が当該分野において公知であり、そしてRem
ington’s Pharmaceutical Sciences(199
0)(第18版、Mack Publishing Company,Eato
n,Pennsylvania)(これは、本明細書において参考として援用さ
れる)に開示されている。一般に、IGF−Iが、固体の疎水性ポリマーの半透
性のマトリクスに捕捉され得る。このマトリクスは、フィルムまたはマイクロカ
プセルへと成型され得る。そのようなマトリクスの例は、以下を含むがそれらに
限定されない:ポリエステル、L−グルタミン酸およびγエチル−L−グルタメ
ートのコポリマー(Sidmanら、(1983)Biopolymers 2
2:547−556)、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号および
EP58,481)、ポリラクチドコグリコリドのようなポリ乳酸ポリグリコレ
ート(PLGA)(例えば、米国特許第4,767,628号および同第5,6
54,008号を参照のこと)、ヒドロゲル(例えば、Langerら、(19
81)J.Biomed.Mater.Res.15:167−277;Lan
ger(1982)Chem.Tech.12:98−105;および米国特許
を参照のこと)、非分解性エチレン−酢酸ビニルコポリマー、分解性乳酸−グリ
コール酸コポリマー(例えば、Lupron DepotTM)、ポリ−D−(−
)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988)ならびにヒアルロン酸ゲル(例
えば、米国特許第4,636,524号を参照のこと)。適切なマイクロカプセ
ルはまた、ヒドロキシメチルセルロースまたはコアセルベーション技術によるか
、または界面重合化によって調製されるゼラチンマイクロカプセルおよびポリメ
チルメタクリレートマイクロカプセルを含み得る。さらに、マイクロ乳剤または
コロイド薬剤送達系(例えば、リポソームおよびアルブミンミクロスフェア)も
また使用され得る。Remington’s Pharmaceutical
Sciences(1990)(第18版、Mack Publishing
Company Co.,Eaton,Pennsylvania)を参照のこ
と。
ける薬学的に活性なIGF−Iの存在を延長し得る(一般的に、1日より長い間
)。多くの徐放処方物の調製方法が当該分野において公知であり、そしてRem
ington’s Pharmaceutical Sciences(199
0)(第18版、Mack Publishing Company,Eato
n,Pennsylvania)(これは、本明細書において参考として援用さ
れる)に開示されている。一般に、IGF−Iが、固体の疎水性ポリマーの半透
性のマトリクスに捕捉され得る。このマトリクスは、フィルムまたはマイクロカ
プセルへと成型され得る。そのようなマトリクスの例は、以下を含むがそれらに
限定されない:ポリエステル、L−グルタミン酸およびγエチル−L−グルタメ
ートのコポリマー(Sidmanら、(1983)Biopolymers 2
2:547−556)、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号および
EP58,481)、ポリラクチドコグリコリドのようなポリ乳酸ポリグリコレ
ート(PLGA)(例えば、米国特許第4,767,628号および同第5,6
54,008号を参照のこと)、ヒドロゲル(例えば、Langerら、(19
81)J.Biomed.Mater.Res.15:167−277;Lan
ger(1982)Chem.Tech.12:98−105;および米国特許
を参照のこと)、非分解性エチレン−酢酸ビニルコポリマー、分解性乳酸−グリ
コール酸コポリマー(例えば、Lupron DepotTM)、ポリ−D−(−
)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988)ならびにヒアルロン酸ゲル(例
えば、米国特許第4,636,524号を参照のこと)。適切なマイクロカプセ
ルはまた、ヒドロキシメチルセルロースまたはコアセルベーション技術によるか
、または界面重合化によって調製されるゼラチンマイクロカプセルおよびポリメ
チルメタクリレートマイクロカプセルを含み得る。さらに、マイクロ乳剤または
コロイド薬剤送達系(例えば、リポソームおよびアルブミンミクロスフェア)も
また使用され得る。Remington’s Pharmaceutical
Sciences(1990)(第18版、Mack Publishing
Company Co.,Eaton,Pennsylvania)を参照のこ
と。
【0043】 1つのこのような持続放出性処方物は、Depo IGF−I(Depofo
am)である、ここで、「High and Low Load Formul
ations of IGF−I in Multivesicular Li
posomes」とのタイトルの同時係属出願(米国特許出願第08/925,
531号、1997年9月8日出願、本明細書中に参考として援用される)に開
示されるように、組換えヒトIGF−Iは多小胞リポソーム中にカプセル化され
る。関節中のIGF−Iの平均滞留時間は、Depo IGF−Iでの方が、遊
離IGF−Iよりも約2倍長い(それぞれ、8.4時間および4.1時間)。「
滞留時間」とは、IGF−Iの濃度が、治療的に有効であるようにベースライン
を十分に上回って高いままである間の時間量が意図される。「Method f
or Producing Sustained−release Formu
lations」とのタイトルの同時係属出願(米国特許出願第09/187,
780号、1998年11月6日出願、ここでは、IGF−Iは、PLGAマイ
クロスフェア中にカプセル化される、本明細書中に参考として援用される)もま
た参照のこと。
am)である、ここで、「High and Low Load Formul
ations of IGF−I in Multivesicular Li
posomes」とのタイトルの同時係属出願(米国特許出願第08/925,
531号、1997年9月8日出願、本明細書中に参考として援用される)に開
示されるように、組換えヒトIGF−Iは多小胞リポソーム中にカプセル化され
る。関節中のIGF−Iの平均滞留時間は、Depo IGF−Iでの方が、遊
離IGF−Iよりも約2倍長い(それぞれ、8.4時間および4.1時間)。「
滞留時間」とは、IGF−Iの濃度が、治療的に有効であるようにベースライン
を十分に上回って高いままである間の時間量が意図される。「Method f
or Producing Sustained−release Formu
lations」とのタイトルの同時係属出願(米国特許出願第09/187,
780号、1998年11月6日出願、ここでは、IGF−Iは、PLGAマイ
クロスフェア中にカプセル化される、本明細書中に参考として援用される)もま
た参照のこと。
【0044】 関節軟骨障害を処置するための方法であって、治療有効用量のIGF−Iを含
有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法は、十分に高い用量のIG
F−I単独がインビボでの軟骨維持および/または再生の促進において効果的で
あるとの予期されない発見に基づく。従って、本発明に従って投与される用量で
のIGF−Iの濃度は、関節軟骨障害、特に、変形性関節症、および外傷関連軟
骨損傷の処置において有効である。
有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法は、十分に高い用量のIG
F−I単独がインビボでの軟骨維持および/または再生の促進において効果的で
あるとの予期されない発見に基づく。従って、本発明に従って投与される用量で
のIGF−Iの濃度は、関節軟骨障害、特に、変形性関節症、および外傷関連軟
骨損傷の処置において有効である。
【0045】 本発明の実施態様に従って、1関節当たり1用量で投与される薬学的に有効な
IGF−Iの総量は、1関節内注射当たり、少なくとも約0.002mg〜約5
0.0mg、約0.003mg〜約45.0mg、約0.004mg〜約40.
0mg、約0.005mg〜約35.0mg、約0.01mg〜約30.0mg
、好ましくは、約0.10mg〜約20.0mg、より好ましくは、約0.50
mg〜約10.0mg、さらにより好ましくは、約1.0mg〜約10.0mg
、なおより好ましくは、約2.0mg〜約10.0mg、さらにより好ましくは
、約1.0mg〜約5.0mg、最も好ましくは、約2.0mg〜約5.0mg
の範囲内であるべきである。いくつかのレジメでは、治療有効用量を達成するた
めに関節に投与されるIGF−Iの総量は、約0.01mg〜約10.0mg(
約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、
0.09.0.10mgまたはそれ以上を含む)である。他のレジメでは、1関
節当たり1用量当たりで投与されるIGF−Iの総量は、1関節内注の1用量当
たり、約0.10mg〜約10.0mg(約0.15、0.20、0.25、0
.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.
65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.0
、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5
、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5mgまた
はそれ以上を含む)、好ましくは約0.10mg〜約5.0mgの範囲、より好
ましくは約0.20mg〜約4.0mgの範囲、なおより好ましくは約0.30
mg〜約3.0mgの範囲である。IGF−Iの単位用量を有する薬学的組成物
は、溶液、懸濁液、または乳濁液の形態であり得る。1関節についての薬学的組
成物の1用量の総容量は、約10μl〜約10ml、好ましくは約100μl〜
約5ml、より好ましくは約0.5ml〜約2mlの範囲であり得る。適切な容
量は、処置される関節の大きさおよび組成物中の成分の溶解度のような要因と共
に変化し得ることが明らかである。
IGF−Iの総量は、1関節内注射当たり、少なくとも約0.002mg〜約5
0.0mg、約0.003mg〜約45.0mg、約0.004mg〜約40.
0mg、約0.005mg〜約35.0mg、約0.01mg〜約30.0mg
、好ましくは、約0.10mg〜約20.0mg、より好ましくは、約0.50
mg〜約10.0mg、さらにより好ましくは、約1.0mg〜約10.0mg
、なおより好ましくは、約2.0mg〜約10.0mg、さらにより好ましくは
、約1.0mg〜約5.0mg、最も好ましくは、約2.0mg〜約5.0mg
の範囲内であるべきである。いくつかのレジメでは、治療有効用量を達成するた
めに関節に投与されるIGF−Iの総量は、約0.01mg〜約10.0mg(
約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、
0.09.0.10mgまたはそれ以上を含む)である。他のレジメでは、1関
節当たり1用量当たりで投与されるIGF−Iの総量は、1関節内注の1用量当
たり、約0.10mg〜約10.0mg(約0.15、0.20、0.25、0
.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.
65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.0
、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5
、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5mgまた
はそれ以上を含む)、好ましくは約0.10mg〜約5.0mgの範囲、より好
ましくは約0.20mg〜約4.0mgの範囲、なおより好ましくは約0.30
mg〜約3.0mgの範囲である。IGF−Iの単位用量を有する薬学的組成物
は、溶液、懸濁液、または乳濁液の形態であり得る。1関節についての薬学的組
成物の1用量の総容量は、約10μl〜約10ml、好ましくは約100μl〜
約5ml、より好ましくは約0.5ml〜約2mlの範囲であり得る。適切な容
量は、処置される関節の大きさおよび組成物中の成分の溶解度のような要因と共
に変化し得ることが明らかである。
【0046】 特定の関節に単位用量として投与されるIGF−Iの総量は、投与される薬学
的組成物のタイプ、すなわち、組成物が、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、また
は持続放出性処方物の形態であるかに依存することが認められる。例えば、治療
有効量のIGF−Iを含む薬学的組成物が持続放出性処方物である場合、IGF
−Iは、より高い濃度で投与される。従って、持続放出性処方物を用いて、1関
節当たり1用量当たりで投与されるIGF−Iの量は、約0.10mg〜約50
.0mg、約0.20mg〜約45.0mg、約0.30mg〜約40.0mg
、約0.40mg〜約35.0mg、約0.50mg〜約30.0mg、約0.
60mg〜約25.0mg、約0.70mg〜約20.0mg、約0.80mg
〜約19.0mg、約0.90mg〜約18.0mg、約1.0mg〜約17.
0mg(約1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0
、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5
、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、
13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5mg
またはそれ以上を含む)の範囲内である。
的組成物のタイプ、すなわち、組成物が、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、また
は持続放出性処方物の形態であるかに依存することが認められる。例えば、治療
有効量のIGF−Iを含む薬学的組成物が持続放出性処方物である場合、IGF
−Iは、より高い濃度で投与される。従って、持続放出性処方物を用いて、1関
節当たり1用量当たりで投与されるIGF−Iの量は、約0.10mg〜約50
.0mg、約0.20mg〜約45.0mg、約0.30mg〜約40.0mg
、約0.40mg〜約35.0mg、約0.50mg〜約30.0mg、約0.
60mg〜約25.0mg、約0.70mg〜約20.0mg、約0.80mg
〜約19.0mg、約0.90mg〜約18.0mg、約1.0mg〜約17.
0mg(約1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0
、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5
、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、
13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5mg
またはそれ以上を含む)の範囲内である。
【0047】 IGF−Iの治療有効用量の投与は、以下に記載のように、関節内注射を用い
て、または持続放出性デバイスまたは送達システム(例えば、治療有効用量を含
む生分解性マトリックス)を用いてのように、部位に直接的に到達され得る。あ
るいは、他の投与様式(例えば、全身注射)は、それらが、関節部位のIGF−
Iの量を、疾患もしくは損傷関節部位に直接的に治療有効用量のIGF−Iを送
達する投与様式のレベルに匹敵する治療有効レベルに増加させる限り、使用され
得る。
て、または持続放出性デバイスまたは送達システム(例えば、治療有効用量を含
む生分解性マトリックス)を用いてのように、部位に直接的に到達され得る。あ
るいは、他の投与様式(例えば、全身注射)は、それらが、関節部位のIGF−
Iの量を、疾患もしくは損傷関節部位に直接的に治療有効用量のIGF−Iを送
達する投与様式のレベルに匹敵する治療有効レベルに増加させる限り、使用され
得る。
【0048】 本発明の1つの実施態様では、治療有効用量のIGF−Iの投与手段が、IG
F−Iの罹患関節の領域への局在化された送達を生じる。この実施態様では、治
療有効用量のIGF−Iが、処置を必要とする哺乳動物に関節内投与される。「
関節内」とは、変形性関節症または他の軟骨損傷を有する可動性の連結を囲む腔
内に直接投与することであり、これによって、投与されたIGF−Iと関節軟骨
との間の実質的な直接的接触が達成されることが意図される。これは、注射また
は注入によってなされ得る。IGI−Iの治療有効用量の単回短期投与は、罹患
関節へのIGF−Iの各送達と共に使用される。「短期投与」とは、約3時間内
で、好ましくは約1.5時間内で、その用量の投与を完了することが意図される
。本発明のこの実施態様についてより好ましくは、用量の投与は、罹患関節への
直接注射により迅速である。
F−Iの罹患関節の領域への局在化された送達を生じる。この実施態様では、治
療有効用量のIGF−Iが、処置を必要とする哺乳動物に関節内投与される。「
関節内」とは、変形性関節症または他の軟骨損傷を有する可動性の連結を囲む腔
内に直接投与することであり、これによって、投与されたIGF−Iと関節軟骨
との間の実質的な直接的接触が達成されることが意図される。これは、注射また
は注入によってなされ得る。IGI−Iの治療有効用量の単回短期投与は、罹患
関節へのIGF−Iの各送達と共に使用される。「短期投与」とは、約3時間内
で、好ましくは約1.5時間内で、その用量の投与を完了することが意図される
。本発明のこの実施態様についてより好ましくは、用量の投与は、罹患関節への
直接注射により迅速である。
【0049】 本発明の別の実施態様では、治療有効用量のIGF−Iを含む薬学的組成物は
、断続的に関節内投与される。「断続的な投与」とは、治療有効用量のIGF−
Iの投与、続いて中断期間、次いで治療有効用量の別の投与などが意図される。
治療有効用量の投与は、継続した様式で(例えば、持続放出性処方物を用いるよ
うに)達成され得るか、またはそれは、所望の一日投与量レジメ(例えば、1日 当たり1回、2回、3回またはそれより多くの注射)に従って達成され得る。「
中断期間」とは、IGF−Iの継続した持続放出性投与または毎日の投与を中断
することが意図される。中断期間は、継続した持続放出性投与または毎日の投与
の期間より長くても短くてもよい。中断期間の間、滑液中のIGF−Iレベルは
、処置の間に得られた最大レベルをかなり下回る。中断期間の好ましい長さは、
用いたIGF−Iの有効用量の濃度および形態に依存する。投与が関節内注射を
含む場合、中断期間は、少なくとも2日であり、好ましくは少なくとも4日であ
り、より好ましくは少なくとも1週間であり、そして一般的には、4週間を超え
ない。例えば、有効用量が約1.0mgである場合、以下の実施例に議論するよ
うに、好ましくは、IGF−Iが1週間に約1回投与される。持続放出性処方が
使用される場合、中断期間は、損傷部位にIGF−Iのより大きな滞留時間を引
き起こすように延長されなければならない。あるいは、持続放出性処方物の有効
用量の投与頻度が、従って減少される。疾患もしくは損傷関節へのIGF−Iの
断続投与スケジュールは、軟骨の維持および/または再生の所望の治療効果、お
よび障害もしくは損傷の最終的な処置が達成されるまで、続き得る。
、断続的に関節内投与される。「断続的な投与」とは、治療有効用量のIGF−
Iの投与、続いて中断期間、次いで治療有効用量の別の投与などが意図される。
治療有効用量の投与は、継続した様式で(例えば、持続放出性処方物を用いるよ
うに)達成され得るか、またはそれは、所望の一日投与量レジメ(例えば、1日 当たり1回、2回、3回またはそれより多くの注射)に従って達成され得る。「
中断期間」とは、IGF−Iの継続した持続放出性投与または毎日の投与を中断
することが意図される。中断期間は、継続した持続放出性投与または毎日の投与
の期間より長くても短くてもよい。中断期間の間、滑液中のIGF−Iレベルは
、処置の間に得られた最大レベルをかなり下回る。中断期間の好ましい長さは、
用いたIGF−Iの有効用量の濃度および形態に依存する。投与が関節内注射を
含む場合、中断期間は、少なくとも2日であり、好ましくは少なくとも4日であ
り、より好ましくは少なくとも1週間であり、そして一般的には、4週間を超え
ない。例えば、有効用量が約1.0mgである場合、以下の実施例に議論するよ
うに、好ましくは、IGF−Iが1週間に約1回投与される。持続放出性処方が
使用される場合、中断期間は、損傷部位にIGF−Iのより大きな滞留時間を引
き起こすように延長されなければならない。あるいは、持続放出性処方物の有効
用量の投与頻度が、従って減少される。疾患もしくは損傷関節へのIGF−Iの
断続投与スケジュールは、軟骨の維持および/または再生の所望の治療効果、お
よび障害もしくは損傷の最終的な処置が達成されるまで、続き得る。
【0050】 なお別の実施態様では、治療有効用量のIGF−Iの断続的な関節内投与は、
周期的である。「周期的」とは、投与中に中断を伴う断続的な投与が意図され、
周期は、約1ヶ月から約2、3、4、5または6ヶ月の範囲であり、より好まし
くは、約3ヶ月から約6ヶ月の範囲である。例えば、投与スケジュールは、関節
内注射によるIGF−Iの有効用量の断続的投与であり得る。ここで単回短期用
量が、4週間の間、週に1回与えられ、続いて3ヶ月の間、断続的投与において
中断し、続いて4週間、週に1回与えられる単回短期用量の関節内投与による断
続的投与をし、続いて3ヶ月の間、断続的投与において中断するなどである。別
の例として、単回短期用量は、2週間、週に1回与えられ得、続いて1ヶ月、断
続的投与において中断し、続いて2週間、週に1回、単回短期用量が与えられ、
続いて1ヶ月の間、断続的投与において中断するなどである。IGF−Iの疾患
もしくは損傷関節への関節内投与の周期的な断続スケジュールは、軟骨の維持お
よび/または再生の所望の治療効果、ならびに障害もしくは損傷の最終的な処置
が達成されるまで、続き得る。
周期的である。「周期的」とは、投与中に中断を伴う断続的な投与が意図され、
周期は、約1ヶ月から約2、3、4、5または6ヶ月の範囲であり、より好まし
くは、約3ヶ月から約6ヶ月の範囲である。例えば、投与スケジュールは、関節
内注射によるIGF−Iの有効用量の断続的投与であり得る。ここで単回短期用
量が、4週間の間、週に1回与えられ、続いて3ヶ月の間、断続的投与において
中断し、続いて4週間、週に1回与えられる単回短期用量の関節内投与による断
続的投与をし、続いて3ヶ月の間、断続的投与において中断するなどである。別
の例として、単回短期用量は、2週間、週に1回与えられ得、続いて1ヶ月、断
続的投与において中断し、続いて2週間、週に1回、単回短期用量が与えられ、
続いて1ヶ月の間、断続的投与において中断するなどである。IGF−Iの疾患
もしくは損傷関節への関節内投与の周期的な断続スケジュールは、軟骨の維持お
よび/または再生の所望の治療効果、ならびに障害もしくは損傷の最終的な処置
が達成されるまで、続き得る。
【0051】 あるいは、IGF−Iの治療有効用量の投与は、持続放出性デバイスまたは送
達システムを使用してその部位に直接的に達成され得る。このようなデバイスは
、当該分野で周知である(例えば、米国特許第5,206,023号を参照のこ
と)。例えば、持続放出性形態で治療有効用量のIGF−Iを含む生分解性マト
リックスが、疾患もしくは損傷関節内に移植され得る。このようなデバイスは、
疾患もしくは損傷関節部位のIGF−Iのレベルが治療有効レベルで維持される
ような、IGF−Iの持続放出を可能にする。マトリックスが分解するにつれて
、治療有効レベルのIGF−Iが、罹患関節内の軟骨の維持および/または再生
を促進する。
達システムを使用してその部位に直接的に達成され得る。このようなデバイスは
、当該分野で周知である(例えば、米国特許第5,206,023号を参照のこ
と)。例えば、持続放出性形態で治療有効用量のIGF−Iを含む生分解性マト
リックスが、疾患もしくは損傷関節内に移植され得る。このようなデバイスは、
疾患もしくは損傷関節部位のIGF−Iのレベルが治療有効レベルで維持される
ような、IGF−Iの持続放出を可能にする。マトリックスが分解するにつれて
、治療有効レベルのIGF−Iが、罹患関節内の軟骨の維持および/または再生
を促進する。
【0052】 本発明のこの実施態様において、IGF−Iの投与の治療有効用量および頻度
に関して変化が受容可能であり得ることが、当業者に明らかであるべきであろう
。投与されたIGF−Iの量は投与の頻度と逆相関している。従って、単回投与
用量におけるIGF−Iの濃度における増加、またはIGF−Iの持続放出性形
態の場合の平均滞留時間における増加は、一般に、投与頻度の減少と連関される
。
に関して変化が受容可能であり得ることが、当業者に明らかであるべきであろう
。投与されたIGF−Iの量は投与の頻度と逆相関している。従って、単回投与
用量におけるIGF−Iの濃度における増加、またはIGF−Iの持続放出性形
態の場合の平均滞留時間における増加は、一般に、投与頻度の減少と連関される
。
【0053】 本発明の実施において、IGF−Iの治療有効用量およびその投与の頻度を決
定する際に、さらなる要因が考慮されるべきである。このような要因としては、
例えば、関節の大きさ、罹患した軟骨の表面面積、関節損傷もしくは変形性関節
症の重篤度、ならびに処置されるべき個体の年齢、身長、体重、健康および身体
状態が挙げられる。一般に、関節がより大きい場合または障害もしくは損傷がよ
り重篤な場合、より高い投薬量が好ましい。
定する際に、さらなる要因が考慮されるべきである。このような要因としては、
例えば、関節の大きさ、罹患した軟骨の表面面積、関節損傷もしくは変形性関節
症の重篤度、ならびに処置されるべき個体の年齢、身長、体重、健康および身体
状態が挙げられる。一般に、関節がより大きい場合または障害もしくは損傷がよ
り重篤な場合、より高い投薬量が好ましい。
【0054】 いくらか微量な程度の実験が、最も有効な用量および用量投与頻度を決定する
ために必要とされ得る。このことは、本開示を知れば、当業者の能力の十分に範
囲内である。
ために必要とされ得る。このことは、本開示を知れば、当業者の能力の十分に範
囲内である。
【0055】 従って、関節障害もしくは損傷の部位に存在するIGF−Iの量は、治療有効
用量のIGF−Iを含む薬学的組成物の投与によって、治療有効レベルにまで操
作され得る。さらに、天然に生産されるIGF−Iのレベルを操作するための方
法もまた、本発明によって包含される。従って、天然に生産されるIGF−Iの
レベルは、遺伝子治療によって制御され得、それにより、疾患関節部位もしくは
損傷関節部位におけるIGF−Iの生産が、治療有効レベルに増強される。ある
いは、天然に生産されるIGF−Iの治療有効レベルは、IGF−I結合タンパ
ク質へのIGF−I結合の破壊によって達成され得る。IGF−I結合タンパク
質のIGF−Iへの結合は、遊離IGF−Iの利用能を低下させ、それにより、
軟骨維持および再生におけるIGF−Iの正常な生理学的役割に影響する。
用量のIGF−Iを含む薬学的組成物の投与によって、治療有効レベルにまで操
作され得る。さらに、天然に生産されるIGF−Iのレベルを操作するための方
法もまた、本発明によって包含される。従って、天然に生産されるIGF−Iの
レベルは、遺伝子治療によって制御され得、それにより、疾患関節部位もしくは
損傷関節部位におけるIGF−Iの生産が、治療有効レベルに増強される。ある
いは、天然に生産されるIGF−Iの治療有効レベルは、IGF−I結合タンパ
ク質へのIGF−I結合の破壊によって達成され得る。IGF−I結合タンパク
質のIGF−Iへの結合は、遊離IGF−Iの利用能を低下させ、それにより、
軟骨維持および再生におけるIGF−Iの正常な生理学的役割に影響する。
【0056】 先天性または後天性の疾患の処置の手段としての遺伝子治療における関心は、
遺伝情報を転移させるための方法、より特定すると、ウイルス媒介遺伝子移入シ
ステムを用いてヒト遺伝子をコードするヌクレオチド配列を送達する方法の開発
に至った。このようなウイルス媒介遺伝子移入システムは、所望の遺伝情報(こ
の場合、IGF−Iをコードするヌクレオチド配列)の選択された細胞もしくは
組織への送達、およびウイルスプロモーターの指示下での遺伝子のその後の発現
を可能にする。ウイルス媒介遺伝子移入システムは、当該分野で公知である。例
えば、米国特許第5,707,618号;第5,714,353号;および第5
,672,344号を参照のこと。このようにして、治療有効レベルへのIGF
−Iの量の増大は、IGF−Iの生産を増大させることによりインビボで達成さ
れ得る。
遺伝情報を転移させるための方法、より特定すると、ウイルス媒介遺伝子移入シ
ステムを用いてヒト遺伝子をコードするヌクレオチド配列を送達する方法の開発
に至った。このようなウイルス媒介遺伝子移入システムは、所望の遺伝情報(こ
の場合、IGF−Iをコードするヌクレオチド配列)の選択された細胞もしくは
組織への送達、およびウイルスプロモーターの指示下での遺伝子のその後の発現
を可能にする。ウイルス媒介遺伝子移入システムは、当該分野で公知である。例
えば、米国特許第5,707,618号;第5,714,353号;および第5
,672,344号を参照のこと。このようにして、治療有効レベルへのIGF
−Iの量の増大は、IGF−Iの生産を増大させることによりインビボで達成さ
れ得る。
【0057】 任意の特定の投与手段(関節内注射、持続放出性デバイスもしくは送達システ
ムからのその部位での放出、および全身注射を含む)について、または天然に生
産されるIGF−Iのレベルを操作することを目標とした方法(例えば、遺伝子
治療およびIGF−I結合タンパク質へのIGF−I結合の破壊)について特定
のIGF−I用量の効力は、疾患もしくは損傷関節内での軟骨の維持および/ま
たは再生の所望のポジティブな効果、および最終的には関節軟骨障害もしくは外
傷関連損傷の処置を促進する能力に従って測定され得る。例えば、変形性関節症
のような疾患の処置についての特定の投薬量および投与スケジュールまたはレジ
メの効力は、いくつかの可変要因に基づいて測定され得る。これらの可変要因に
は、疾患関節内の疼痛および/または機能を改善する能力、疾患関節内の構造的
変敗を遅延させる能力、および/または疾患関節の外科的置換までの時間を遅延
させる能力が含まれるが、これらに限定されない。疼痛を改善するための効力は
、任意の確証された疼痛尺度(例えば、リカート尺度)を用いて測定され得、よ
り好ましくは、10cm VAS測定である。罹患関節における改善は、任意の
確証された膝もしくは股関節部変形性関節症機能測定を用いて測定され得、例え
ば、Lequesne膝および股関節部器具で、およびWOMACで得られたも
のである0。構造的改善は、関節隙狭小化(JSN)(例えば、変形性関節症の 膝または股関節部のJSN)についてベースラインおよび最終のX線写真スコア
の比較を行って検査され得る。
ムからのその部位での放出、および全身注射を含む)について、または天然に生
産されるIGF−Iのレベルを操作することを目標とした方法(例えば、遺伝子
治療およびIGF−I結合タンパク質へのIGF−I結合の破壊)について特定
のIGF−I用量の効力は、疾患もしくは損傷関節内での軟骨の維持および/ま
たは再生の所望のポジティブな効果、および最終的には関節軟骨障害もしくは外
傷関連損傷の処置を促進する能力に従って測定され得る。例えば、変形性関節症
のような疾患の処置についての特定の投薬量および投与スケジュールまたはレジ
メの効力は、いくつかの可変要因に基づいて測定され得る。これらの可変要因に
は、疾患関節内の疼痛および/または機能を改善する能力、疾患関節内の構造的
変敗を遅延させる能力、および/または疾患関節の外科的置換までの時間を遅延
させる能力が含まれるが、これらに限定されない。疼痛を改善するための効力は
、任意の確証された疼痛尺度(例えば、リカート尺度)を用いて測定され得、よ
り好ましくは、10cm VAS測定である。罹患関節における改善は、任意の
確証された膝もしくは股関節部変形性関節症機能測定を用いて測定され得、例え
ば、Lequesne膝および股関節部器具で、およびWOMACで得られたも
のである0。構造的改善は、関節隙狭小化(JSN)(例えば、変形性関節症の 膝または股関節部のJSN)についてベースラインおよび最終のX線写真スコア
の比較を行って検査され得る。
【0058】 本発明はまた、関節部位におけるプロテオグリカンレベルおよびコラーゲンレ
ベルをモニタリングするための方法を包含する。滑液のサンプルを被験体から、
好ましくは、18ゲージまたは21ゲージの針を用いて、採取する。サンプルの
別個のアリコートを遠心分離して、沈降ペレットを得、次いでこれを、さらなる
分析のためにパラフィン細胞塊として調製する。このような細胞塊を調製するた
めの方法は、当該分野で公知である。例えば、Bratthauer(1994
)Meth.Mol.Biol.34:81−87を参照のこと。1つの実施態
様では、ペレットは、LeungおよびBedard(1993)Mod.Pa
thol.6(5):630−632に記載のように、ミニ細胞塊として調製さ
れる。次いで、細胞塊を切片化し、そして調製したスライドを、サフラニンOで
染色してプロテオグリカンを可視化し、そして、プロテオグリカンを除去するた
めの、パパイン消化後にピクロシリアスレッド(Picrosirius Re
d)で染色して、そしてコラーゲン骨組みをアンマスキングし、染色する。次い
で、スライドを評価し得、そして粒状細胞外マトリックスの、および同定されれ
ば軟骨断片のサフラニンO染色の程度について、およびパパイン消化後の細胞外
マトリックスのピクロシリアスレッド染色の程度についてスコア付けし得る。次
いで、染色の程度を、参照滑液サンプルから得られた同様に染色したスライドに
対して比較する。
ベルをモニタリングするための方法を包含する。滑液のサンプルを被験体から、
好ましくは、18ゲージまたは21ゲージの針を用いて、採取する。サンプルの
別個のアリコートを遠心分離して、沈降ペレットを得、次いでこれを、さらなる
分析のためにパラフィン細胞塊として調製する。このような細胞塊を調製するた
めの方法は、当該分野で公知である。例えば、Bratthauer(1994
)Meth.Mol.Biol.34:81−87を参照のこと。1つの実施態
様では、ペレットは、LeungおよびBedard(1993)Mod.Pa
thol.6(5):630−632に記載のように、ミニ細胞塊として調製さ
れる。次いで、細胞塊を切片化し、そして調製したスライドを、サフラニンOで
染色してプロテオグリカンを可視化し、そして、プロテオグリカンを除去するた
めの、パパイン消化後にピクロシリアスレッド(Picrosirius Re
d)で染色して、そしてコラーゲン骨組みをアンマスキングし、染色する。次い
で、スライドを評価し得、そして粒状細胞外マトリックスの、および同定されれ
ば軟骨断片のサフラニンO染色の程度について、およびパパイン消化後の細胞外
マトリックスのピクロシリアスレッド染色の程度についてスコア付けし得る。次
いで、染色の程度を、参照滑液サンプルから得られた同様に染色したスライドに
対して比較する。
【0059】 この滑液組織学方法は、関節軟骨に対する薬物療法の効果をモニタリングする
ための手段、より特定すると、疾患もしくは損傷関節部位に対する薬物療法の効
果をモニタリングするための手段として有用である。本方法は、任意の関節部位
に投与される任意の薬物の治療をモニタリングするために使用され得ることが認
識される。従って、本発明の1つの実施態様では、この組織学方法は、本発明に
従って投与されるIGF−I療法の効果、すなわち、治療有効量のIGF−Iが
関節部位に投与される場合、その部位の軟骨に対してポジティブな効果を生じる
ことをモニタリングするために使用され得る。このように、開示された投与方法
に従ってIGF−Iを投与した後、滑液のサンプルが、処置した関節部位から採
取され得、そして本発明の滑液組織学方法を使用して、プロテオグリカンおよび
コラーゲン構造について分析され得る。
ための手段、より特定すると、疾患もしくは損傷関節部位に対する薬物療法の効
果をモニタリングするための手段として有用である。本方法は、任意の関節部位
に投与される任意の薬物の治療をモニタリングするために使用され得ることが認
識される。従って、本発明の1つの実施態様では、この組織学方法は、本発明に
従って投与されるIGF−I療法の効果、すなわち、治療有効量のIGF−Iが
関節部位に投与される場合、その部位の軟骨に対してポジティブな効果を生じる
ことをモニタリングするために使用され得る。このように、開示された投与方法
に従ってIGF−Iを投与した後、滑液のサンプルが、処置した関節部位から採
取され得、そして本発明の滑液組織学方法を使用して、プロテオグリカンおよび
コラーゲン構造について分析され得る。
【0060】 関節部位に対する薬物療法のさらなる効果は、滑液サンプルのさらなる分析か
ら決定され得る。このように、滑液サンプルの遠心分離したアリコートから得ら
れる上清が、ムチン凝塊試験を用いて粘度について分析され得る。滑液サンプル
の別のアリコートが、無染色標本技術を用いて結晶について、および染色標本技
術を用いて細胞評価および示差計数について分析され得る。このような細胞学技
術は、当該分野で周知である。従って、IGF−I療法の場合、粘度、結晶、細
胞評価、および示差計数の値は、正常関節部位から採集された滑液と、本発明の
投与レジメに従って治療有効用量のIGF−Iの投与を受けた罹患関節部位から
採集された滑液との間で類似する。
ら決定され得る。このように、滑液サンプルの遠心分離したアリコートから得ら
れる上清が、ムチン凝塊試験を用いて粘度について分析され得る。滑液サンプル
の別のアリコートが、無染色標本技術を用いて結晶について、および染色標本技
術を用いて細胞評価および示差計数について分析され得る。このような細胞学技
術は、当該分野で周知である。従って、IGF−I療法の場合、粘度、結晶、細
胞評価、および示差計数の値は、正常関節部位から採集された滑液と、本発明の
投与レジメに従って治療有効用量のIGF−Iの投与を受けた罹患関節部位から
採集された滑液との間で類似する。
【0061】 以下の実験は、例示のためによってのみ提供され、限定のためにではない。
【0062】 (実験) (実施例1:イヌ変形性関節症モデルにおけるIGF−Iの使用) イヌの研究を、イヌ変形性関節症(OA)モデルにおいて、組換えヒトインス
リン様増殖因子I(rhIGF−I)およびrhIGF−Iの持続放出性処方物
(Depo IGF−Iという)の関節内投与の効力および安全性を評価するた
めに行った。
リン様増殖因子I(rhIGF−I)およびrhIGF−Iの持続放出性処方物
(Depo IGF−Iという)の関節内投与の効力および安全性を評価するた
めに行った。
【0063】 56匹のイヌに、右前十字靱帯の外科的離断を、PondおよびNukiの方
法(Ann.Rheum.Dis.32(1973):887〜888)によっ
て行った。そのような離断は、関節の不安定性を誘導し、ヒト変形性関節症で見
られる侵食と類似の関節軟骨における侵食の生成をもたらす。これらの動物を、
麻酔の導入前に、アトロピン(0.02mg/kg、筋肉内(IM))およびア
セチルプロマジン(0.2mg/kg、IM)で準備投薬した。動物をメトヘキ
シタール(7〜12mg/kg、静脈内(IV))で麻酔し、次に、挿管し、そ
して用量調節レスピレータを介して送達されるイソフルラン吸入剤麻酔を用いて
麻酔を維持した。ETCO2を、個体の生理学的範囲に維持した。静脈内カテー テルを乳酸加リンガー液(10mg/kg/時間)の投与のために、抹消血管中
に配置した。プロカイン/ベンザミン ペニシリンG(300,000IU/4
.5kg、IM)およびフルニキシン(flunixine)メグルミン(1m
g/kg、IV)を手術前に投与した。
法(Ann.Rheum.Dis.32(1973):887〜888)によっ
て行った。そのような離断は、関節の不安定性を誘導し、ヒト変形性関節症で見
られる侵食と類似の関節軟骨における侵食の生成をもたらす。これらの動物を、
麻酔の導入前に、アトロピン(0.02mg/kg、筋肉内(IM))およびア
セチルプロマジン(0.2mg/kg、IM)で準備投薬した。動物をメトヘキ
シタール(7〜12mg/kg、静脈内(IV))で麻酔し、次に、挿管し、そ
して用量調節レスピレータを介して送達されるイソフルラン吸入剤麻酔を用いて
麻酔を維持した。ETCO2を、個体の生理学的範囲に維持した。静脈内カテー テルを乳酸加リンガー液(10mg/kg/時間)の投与のために、抹消血管中
に配置した。プロカイン/ベンザミン ペニシリンG(300,000IU/4
.5kg、IM)およびフルニキシン(flunixine)メグルミン(1m
g/kg、IV)を手術前に投与した。
【0064】 これらの動物を、側横臥に配置し、そして無菌手術のために、調製して滅菌し
た布でおおった。眼軟膏剤を各眼に投与した。右後脚の毛を正中まで、腸骨稜に
対してちょうど頭側まで、全て刈った。この動物を、左側横臥に配置し、そして
右後脚を、IVポールまでテープで巻き、無菌手術のための準備をさせた。手術
の領域を、ポビドンヨード洗浄液と70%イソプロピルアルコールとの3回の交
互の洗浄を用いて清浄化し、最後のポビドンヨード洗浄液の適用を乾燥させた。
その脚を、無菌手術のために、滅菌した布でおおった。
た布でおおった。眼軟膏剤を各眼に投与した。右後脚の毛を正中まで、腸骨稜に
対してちょうど頭側まで、全て刈った。この動物を、左側横臥に配置し、そして
右後脚を、IVポールまでテープで巻き、無菌手術のための準備をさせた。手術
の領域を、ポビドンヨード洗浄液と70%イソプロピルアルコールとの3回の交
互の洗浄を用いて清浄化し、最後のポビドンヨード洗浄液の適用を乾燥させた。
その脚を、無菌手術のために、滅菌した布でおおった。
【0065】 関節を外側筋間中隔中の切開を介して曝露し、外側広筋の前方収縮および大腿
二頭筋の後方収縮によって大腿を曝露した。長指の起点の腱が大腿骨外側顆から
開始するので、長指の起点の腱を破壊しないように、注意した。外側膝状血管は
、この手順の間に、焼灼され得る。関節包を開き、膝蓋骨を内側に脱臼させ、そ
してその関節を十分に屈曲させた。外側半月および内側半月の内側上方靱帯を同
定するために、前十字靱帯(ACL)の周囲の脂肪パッドおよび滑膜を除去し、
そして後の関節穿刺を容易にした。これらの靭帯を破壊しないように注意した。
次に、このACLを内側半月靭帯の下部から、脛骨プラトー(tibial p
lateau)に沿って切開し、次に外側半月靭帯から切開した。次にその起点
を、外側大腿顆の内側から切開した。創傷を層において閉鎖し、そして皮膚を吸
収性縫合材料を用いて、皮内パターンにおいて閉鎖した。次にこのイヌを挿管を
取り除き、そのUSDA認可された飼育ユニットに戻し、そこで十分な標準研究
室固形飼料および水を提供された。イヌは、個別に、オリの中または簡易床ケー
ジ中のいずれかで飼育された。比較するつもりの群の中における飼育の型は、で
きる限り類似していた。群6〜8中の全てのイヌは、オリの中で飼育され(例外
として、1匹の群1の雌イヌ第1101番)、群1〜5の全てのイヌは、簡易床
ケース中で飼育された。大型犬に特に設計された簡易床ケージは、オリと等しい
平方フィート数を提供し、そしてケージおよびオリの中のイヌの移動性および活
動性は、類似しているようであった。ケージおよびオリは、一日中自由な活動を
許容するのに十分な大きさであった。
二頭筋の後方収縮によって大腿を曝露した。長指の起点の腱が大腿骨外側顆から
開始するので、長指の起点の腱を破壊しないように、注意した。外側膝状血管は
、この手順の間に、焼灼され得る。関節包を開き、膝蓋骨を内側に脱臼させ、そ
してその関節を十分に屈曲させた。外側半月および内側半月の内側上方靱帯を同
定するために、前十字靱帯(ACL)の周囲の脂肪パッドおよび滑膜を除去し、
そして後の関節穿刺を容易にした。これらの靭帯を破壊しないように注意した。
次に、このACLを内側半月靭帯の下部から、脛骨プラトー(tibial p
lateau)に沿って切開し、次に外側半月靭帯から切開した。次にその起点
を、外側大腿顆の内側から切開した。創傷を層において閉鎖し、そして皮膚を吸
収性縫合材料を用いて、皮内パターンにおいて閉鎖した。次にこのイヌを挿管を
取り除き、そのUSDA認可された飼育ユニットに戻し、そこで十分な標準研究
室固形飼料および水を提供された。イヌは、個別に、オリの中または簡易床ケー
ジ中のいずれかで飼育された。比較するつもりの群の中における飼育の型は、で
きる限り類似していた。群6〜8中の全てのイヌは、オリの中で飼育され(例外
として、1匹の群1の雌イヌ第1101番)、群1〜5の全てのイヌは、簡易床
ケース中で飼育された。大型犬に特に設計された簡易床ケージは、オリと等しい
平方フィート数を提供し、そしてケージおよびオリの中のイヌの移動性および活
動性は、類似しているようであった。ケージおよびオリは、一日中自由な活動を
許容するのに十分な大きさであった。
【0066】 外科手術後、フルニキシンメグルミン(1mg/kg)を、皮下注射によって
、1日1回、3日間、術後の不快感を開放するために投与した。手術後の日に開
始し、少なくとも1日1回、イヌをオリまたはケージから出して、研究室内で運
動することを奨励した。
、1日1回、3日間、術後の不快感を開放するために投与した。手術後の日に開
始し、少なくとも1日1回、イヌをオリまたはケージから出して、研究室内で運
動することを奨励した。
【0067】 手術後約4週間、イヌを無作為に、1群あたり4匹の雄および3匹の雌の8つ
の群に割り当て、表1に示すように13週間、rhIGF−I、rhIGF−I
プラシーボ、Depo IGF−I、またはDepo IGF−Iプラシーボの
、毎週または2週間に1回の関節内投与を与えた。これらの実験に使用するため
のIGF−Iを、実質的に米国特許第5,324,639号、同第5,324,
660号、および同第5,650,496号ならびに国際公開WO96/407
76号に記載されるように酵母株Pichia pastorisにおいて組換
え的に産生し、精製した。単離の後、IGF−Iを以下のように、透析またはダ
イアフィルトレーションを用いて、アルギニンとともに処方した。
の群に割り当て、表1に示すように13週間、rhIGF−I、rhIGF−I
プラシーボ、Depo IGF−I、またはDepo IGF−Iプラシーボの
、毎週または2週間に1回の関節内投与を与えた。これらの実験に使用するため
のIGF−Iを、実質的に米国特許第5,324,639号、同第5,324,
660号、および同第5,650,496号ならびに国際公開WO96/407
76号に記載されるように酵母株Pichia pastorisにおいて組換
え的に産生し、精製した。単離の後、IGF−Iを以下のように、透析またはダ
イアフィルトレーションを用いて、アルギニンとともに処方した。
【0068】 透析の間に、バルクのrhIGF−Iを、1,000〜3,000ダルトンの
分子量カットオフを有する透析チューブ中に配置し、50mMの濃度のアルギニ
ン、10mMのクエン酸ナトリウム、および90mMの塩化ナトリウム(pH6
.0)を含有する処方緩衝液の20倍容量の3回の交換に対して透析した。各2
0倍容量の交換は、3時間以上透析し、そして好ましくは、12時間を超えて透
析した。透析は、4℃または室温において行った。
分子量カットオフを有する透析チューブ中に配置し、50mMの濃度のアルギニ
ン、10mMのクエン酸ナトリウム、および90mMの塩化ナトリウム(pH6
.0)を含有する処方緩衝液の20倍容量の3回の交換に対して透析した。各2
0倍容量の交換は、3時間以上透析し、そして好ましくは、12時間を超えて透
析した。透析は、4℃または室温において行った。
【0069】 ダイアフィルトレーションの間に、バルクのIGF−Iを、1,000〜3,
000ダルトンの分子量カットオフを有する膜を使用して、アルギニンを含有す
る処方緩衝液の10容量に対してダイアフィルトレートし、そして50mMの濃
度のアルギニン、10mMのクエン酸ナトリウム、および90mMの塩化ナトリ
ウムを含有する処方緩衝液の20倍容量の3回の交換に対してダイアフィルトレ
ートした。ダイアフィルトレーションは、4℃または室温において行った。
000ダルトンの分子量カットオフを有する膜を使用して、アルギニンを含有す
る処方緩衝液の10容量に対してダイアフィルトレートし、そして50mMの濃
度のアルギニン、10mMのクエン酸ナトリウム、および90mMの塩化ナトリ
ウムを含有する処方緩衝液の20倍容量の3回の交換に対してダイアフィルトレ
ートした。ダイアフィルトレーションは、4℃または室温において行った。
【0070】 透析またはダイアフィルトレーションのいずれかによって得られる、生じる組
成物は、約12mg/mlの濃度のIGF−Iを含有した。
成物は、約12mg/mlの濃度のIGF−Iを含有した。
【0071】 持続放出性処方物Depo IGF−Iを、同時係属出願である、発明の名称
「High and Low Load Formulation of IG
F−I in Multivesicular Liposomes」、米国特
許出願番号第08/925531号、1997年9月8日出願(本明細書に参考
として援用される)に詳細に概要が述べられている方法に従って、作製した。
「High and Low Load Formulation of IG
F−I in Multivesicular Liposomes」、米国特
許出願番号第08/925531号、1997年9月8日出願(本明細書に参考
として援用される)に詳細に概要が述べられている方法に従って、作製した。
【0072】
【表1】 第17週において、これらのイヌを安楽死させた。関節を切開し、そして軟骨
、関節板、および滑膜の観察および組織学的研究によって、試験した。さらに、
関節軟骨および肋軟骨下骨のサンプルをさらなる研究のために取り出した。パラ
フィン切片標本を作製し、そしてH&E、サフラニンOおよびシリアスレッドを
用いて染色した。マンキンスコアは、伝統的なマンキン(Mankin)スコア
判定基準に基づき(スケジュールI)、そして軟骨についての骨増殖体の値を、
関節構造の破壊の指標としておき替える改変マンキンスコアを記録した。滑膜ス
コアもまた、スケジュールIIに従い記録した。これらのスコア付けスケジュー
ルの詳細についてMankinら(1971)Bone and Joint
Surgery 53A:523〜537およびGahuniaら(1995)
Osteoarthritis and Cartilage 3:169〜1
80を、参照のこと。
、関節板、および滑膜の観察および組織学的研究によって、試験した。さらに、
関節軟骨および肋軟骨下骨のサンプルをさらなる研究のために取り出した。パラ
フィン切片標本を作製し、そしてH&E、サフラニンOおよびシリアスレッドを
用いて染色した。マンキンスコアは、伝統的なマンキン(Mankin)スコア
判定基準に基づき(スケジュールI)、そして軟骨についての骨増殖体の値を、
関節構造の破壊の指標としておき替える改変マンキンスコアを記録した。滑膜ス
コアもまた、スケジュールIIに従い記録した。これらのスコア付けスケジュー
ルの詳細についてMankinら(1971)Bone and Joint
Surgery 53A:523〜537およびGahuniaら(1995)
Osteoarthritis and Cartilage 3:169〜1
80を、参照のこと。
【0073】 解剖学的特徴のスコア付けにおいて、このスコアは、この特徴が病巣的な存在
のみであったとしても、観察されたもっとも進行した解剖学的特徴に基づいた。
この方法論によって任意の偏りが導入された場合、それは、疾患の進行について
の増加したスコアについての偏りであり、そして治療的効力に対する偏りである
。
のみであったとしても、観察されたもっとも進行した解剖学的特徴に基づいた。
この方法論によって任意の偏りが導入された場合、それは、疾患の進行について
の増加したスコアについての偏りであり、そして治療的効力に対する偏りである
。
【0074】 軟骨における変化を、体型測定を使用してさらに研究し、群6、7および8に
おける軟骨の構造的特徴および軟骨内の病変を評価した。軟骨のコラーゲン間質
を、パパイン消化の後、ピクロシリアスレッド(Picrosirius Re
d)染色を使用して評価した。パパインの前処理は、プロテオグリカンの消失を
促進し、それによって、コラーゲン間質を、曝露する。
おける軟骨の構造的特徴および軟骨内の病変を評価した。軟骨のコラーゲン間質
を、パパイン消化の後、ピクロシリアスレッド(Picrosirius Re
d)染色を使用して評価した。パパインの前処理は、プロテオグリカンの消失を
促進し、それによって、コラーゲン間質を、曝露する。
【0075】 関節のコラーゲンを、表層、上部の軟骨膜層、深部の軟骨膜層、および基準点
に隣接する石灰化軟骨で、Kenneth Pritzker博士によって考案
された半定量スケール(スケジュールIII)を使用して、評価した。より高い
スコアは、コラーゲンについての増加した染色を反映する。このことは、減少し
たプロテオグリカン量または質および/あるいは新生物形成におけるコラーゲン
凝縮に向けたマトリクス変化の指標である。これらの特徴は、変形性関節症の変
化として認識される。
に隣接する石灰化軟骨で、Kenneth Pritzker博士によって考案
された半定量スケール(スケジュールIII)を使用して、評価した。より高い
スコアは、コラーゲンについての増加した染色を反映する。このことは、減少し
たプロテオグリカン量または質および/あるいは新生物形成におけるコラーゲン
凝縮に向けたマトリクス変化の指標である。これらの特徴は、変形性関節症の変
化として認識される。
【0076】 被験物質の安全性を、全動物について、身体的および眼の試験および臨床観察
を行うこと、血圧およびEGG読み取りを記録すること、体重および食餌消費を
測定すること、臨床病理学的(血液学、凝固、血清および尿化学、ならびに尿検
査)パラメーターをモニターすること、総合的な肉眼検死を行うこと、器官の重
量を測定すること、および総合的な組織病理学により、評価した。血中グルコー
スを、投薬前および後にモニターした。滑液分析(細胞計数、差示的、タンパク
質濃度)もまた、行った。
を行うこと、血圧およびEGG読み取りを記録すること、体重および食餌消費を
測定すること、臨床病理学的(血液学、凝固、血清および尿化学、ならびに尿検
査)パラメーターをモニターすること、総合的な肉眼検死を行うこと、器官の重
量を測定すること、および総合的な組織病理学により、評価した。血中グルコー
スを、投薬前および後にモニターした。滑液分析(細胞計数、差示的、タンパク
質濃度)もまた、行った。
【0077】 (スケジュールI) (変形性関節症:関節軟骨組織病理学的特徴のスコア付け方法) マンキンスコア I+II+III+IV I.構造 正常(インタクトな表面) 0 表面の不規則性 1 パンヌスおよび表面の不規則性 2 移行層までの裂溝 3 橈骨層までの裂溝/軟骨の変化した領域が 厚くなるか、または薄くなる 4 石灰化層までの裂溝 5 完全な組織崩壊 6 II.細胞 正常(1/2細胞/裂孔) 0 拡散/わずかな過剰細胞充実性 1 過剰細胞充実性およびクローン生物形成の領域 2 低細胞充実性 3 III.サフラニンO染色 正常(不均一に染色されたマトリクス) 0 特定の浅層のわずかな減少 1 中央層までの中程度の減少の伸展 2 全体的な軟骨の厚さの重篤な減少 3 認められる染色なし 4 IV.基準点の完全性 インタクト/単一のインタクトな基準点 0 脈管による横断/基準点の再複製 1 5未満の累積スコアは、正常の軟骨であると考えられる。 5以上の累積スコアは、変形性関節症軟骨であると考えられる。
【0078】 (スケジュールII) (変形性関節症:滑膜病理組織学反応) スコア 滑膜管壁 0 正常 1 滑膜管壁細胞 1〜2 2 滑膜管壁細胞 >2 3 絨毛過形成 水腫 0 なし 1 病巣 2 病巣、絨毛性および平坦な表面 3 汎発性 リンパ球 0 見出されず 1 散乱 2 凝集 3 小胞(Follicules) 形質細胞 0 見出されず 1 散乱 2 凝集 3 小胞(Follicules) ヘモジデリン 0 不在 1 わずか 2 中程度 3 大量 線維症 0 なし 1 病巣、絨毛性 2 病巣、絨毛性および平坦な表面 3 汎発性。
【0079】 (スケジュールIII) (関節軟骨のコラーゲンの評価−スコア付け方法) I.構造的な「インタクトな軟骨」 I.1 浅層 0−正常 1−厚さのわずかな増加 2−厚さの顕著な増加 I.2 上層の軟骨膜コラーゲン 0−正常 1−わずかな増加 2−顕著な増加 3−軟骨膜コラーゲンの交会 I.3 下層の軟骨膜コラーゲン 0−正常 1−わずかな増加 2−顕著な増加 3−軟骨膜コラーゲンの交会 I.4 基準点に隣接するコラーゲン 0−正常 1−わずかな増加 2−顕著な増加 3−軟骨膜コラーゲンの交会 II.変形性関節症病巣 II.1 変形性関節症の裂溝に隣接するコラーゲン(OA病巣のみ) 0−正常 1−わずかな増加 2−顕著な増加 3−軟骨膜コラーゲンの交会 4−軟骨膜コラーゲンの交会および凝集。
【0080】 (安全性の結果) 食餌消費、体重、身体試験知見、眼の試験の知見、心電図、間接血圧および心
拍数、または血液学、血清化学(血糖値を除く)、凝固プロフィール、尿検査、
尿化学、および滑液パラメーター値に対して、被験物質関連効果はなかった。有
害な被験物質関連の巨視的または微視的変化は存在しなかった。
拍数、または血液学、血清化学(血糖値を除く)、凝固プロフィール、尿検査、
尿化学、および滑液パラメーター値に対して、被験物質関連効果はなかった。有
害な被験物質関連の巨視的または微視的変化は存在しなかった。
【0081】 毎週の5mgのrhIGF−I、毎週の10mgのDepo IGF−I、ま
たは2週間毎の20mgのDepo IGF−Iの関節内投与は、ほとんど毎週
の処置において、投薬3時間後の有意な低血糖値と関連した。この被験物質関連
低血糖症は、5(当初は10)mgのrhIGF−Iを受容したイヌにおいて最
も顕著(最も低い血糖値)であり、麻酔および嗜眠からの遅延した回復と関連し
た。低血糖値は、缶入りの食餌の給餌、および必要に応じて静脈内へのデキスト
ロース溶液の投与によって、管理された。
たは2週間毎の20mgのDepo IGF−Iの関節内投与は、ほとんど毎週
の処置において、投薬3時間後の有意な低血糖値と関連した。この被験物質関連
低血糖症は、5(当初は10)mgのrhIGF−Iを受容したイヌにおいて最
も顕著(最も低い血糖値)であり、麻酔および嗜眠からの遅延した回復と関連し
た。低血糖値は、缶入りの食餌の給餌、および必要に応じて静脈内へのデキスト
ロース溶液の投与によって、管理された。
【0082】 解剖での病理学的データに基づいて、関節内注入後の全身毒性についての観察
可能な効果レベルは、毎週の>10mg Depo IGF−I、2週間毎の>
20mg Depo IGF−I、および毎週の>5mg rhIGF−Iでは
測定されなかった。しかし、血糖値に基づいて、低血糖についての観察可能な効
果レベルは、毎週の>1mgのDepo IGF−IおよびrhIGF−Iの両
方では測定されなかった。低血糖は、rhIGF−I治療の予測された薬理学的
効果である。
可能な効果レベルは、毎週の>10mg Depo IGF−I、2週間毎の>
20mg Depo IGF−I、および毎週の>5mg rhIGF−Iでは
測定されなかった。しかし、血糖値に基づいて、低血糖についての観察可能な効
果レベルは、毎週の>1mgのDepo IGF−IおよびrhIGF−Iの両
方では測定されなかった。低血糖は、rhIGF−I治療の予測された薬理学的
効果である。
【0083】 (結果) この研究に使用した前十字靱帯離断モデルは、本研究の時間枠内において、動
物の変形性関節症を生じた。未処置コントロール群(群6)において、観察され
た病変は、脛骨プラトーにおいて、最も頻度が高く、そして最も重篤であり、よ
り少ない変化が、下大腿骨内側顆、大腿骨顆、および大腿滑車切痕領域において
見出された。
物の変形性関節症を生じた。未処置コントロール群(群6)において、観察され
た病変は、脛骨プラトーにおいて、最も頻度が高く、そして最も重篤であり、よ
り少ない変化が、下大腿骨内側顆、大腿骨顆、および大腿滑車切痕領域において
見出された。
【0084】 研究した4つの切片についての伝統的なマンキンスコアを、表2に示す。表3
は、軟骨および関節板の組織学的特徴を要約する。表4は、滑膜スコア判定基準
による滑膜の組織学的特徴を要約する。減少したマンキンスコアは、1.0およ
び5.0mgのrhIGF−I(群7および8)を受容したイヌにおける脛骨プ
ラトーおよび下大腿骨内側顆部位において観察された。定量的および半定量的証
拠は、IGF−Iが原則的にプロテオグリカンの豊富なマトリクスの割合を増加
するように作用することを示唆した。IGF−I処置群において注目された他の
効果としては、軟骨の拡大および軟骨のグループ化の変化が挙げられる。これら
は、マトリクス同化を示唆する。
は、軟骨および関節板の組織学的特徴を要約する。表4は、滑膜スコア判定基準
による滑膜の組織学的特徴を要約する。減少したマンキンスコアは、1.0およ
び5.0mgのrhIGF−I(群7および8)を受容したイヌにおける脛骨プ
ラトーおよび下大腿骨内側顆部位において観察された。定量的および半定量的証
拠は、IGF−Iが原則的にプロテオグリカンの豊富なマトリクスの割合を増加
するように作用することを示唆した。IGF−I処置群において注目された他の
効果としては、軟骨の拡大および軟骨のグループ化の変化が挙げられる。これら
は、マトリクス同化を示唆する。
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】 予備的な軟骨構造形態計測は、軟骨の深さ(厚さ)を実証した:脛骨>大腿顆
、大腿顆、下方、滑車切痕(表5〜8)。脛骨プラトー(tibial pla
teau)、大腿顆、および滑車切痕において、プロテオグリカン枯渇軟骨面積
のパーセントは、コントロールと比較して、処置した動物(群7および8)にお
いて顕著に減少した。このことはさらに、群6と比較して、群7および8におい
て観察された、表面からプロテオグリカンに富むマトリックスへの距離の減少に
反映される。変形性関節症の変化は、脛骨プラトーにおいて最も明らかであった
。これらの知見はさらに、変形性関節症病変内の変化の評価まで及び、ここで原
線維性または原線維性および侵食は存在しなかった。両方の場合において、群6
と比較して、群7および群8においてこれらの病変によって占められる表面およ
び面積の部分における減少が存在した。さらに、この病変内の表面からプロテオ
グリカンに富む領域までの距離もまた、群6と比較して、群7および8において
減少した。さらに、群6と比較して、群7および8における軟骨病変において軟
骨侵食はより少なかった。
、大腿顆、下方、滑車切痕(表5〜8)。脛骨プラトー(tibial pla
teau)、大腿顆、および滑車切痕において、プロテオグリカン枯渇軟骨面積
のパーセントは、コントロールと比較して、処置した動物(群7および8)にお
いて顕著に減少した。このことはさらに、群6と比較して、群7および8におい
て観察された、表面からプロテオグリカンに富むマトリックスへの距離の減少に
反映される。変形性関節症の変化は、脛骨プラトーにおいて最も明らかであった
。これらの知見はさらに、変形性関節症病変内の変化の評価まで及び、ここで原
線維性または原線維性および侵食は存在しなかった。両方の場合において、群6
と比較して、群7および群8においてこれらの病変によって占められる表面およ
び面積の部分における減少が存在した。さらに、この病変内の表面からプロテオ
グリカンに富む領域までの距離もまた、群6と比較して、群7および8において
減少した。さらに、群6と比較して、群7および8における軟骨病変において軟
骨侵食はより少なかった。
【0088】 測定されるほかのパラメーター(未石灰化軟骨面積および石灰化軟骨面積を含
む)は、3つの群で類似していたことに注目すべきである。さらに、関節プレー
トの破壊の指標、すなわち、石灰化軟骨貫入の長さの百分率は、3つの群全てに
おいて類似していた。この後者のデータは、助軟骨下プレートの骨吸収の活性化
における増加が実証され得なかったことを示す。
む)は、3つの群で類似していたことに注目すべきである。さらに、関節プレー
トの破壊の指標、すなわち、石灰化軟骨貫入の長さの百分率は、3つの群全てに
おいて類似していた。この後者のデータは、助軟骨下プレートの骨吸収の活性化
における増加が実証され得なかったことを示す。
【0089】 予備的なコラーゲンの評価(表9および10)は、群6(コントロール)が、
群7または8よりも高いスコアを有することを実証した。サフラニンO評価およ
び軟骨形態形成評価と同様に、脛骨プラトーのコラーゲンは、下大腿骨内側顆>
遠位大腿顆>遠位滑車切痕よりも重度に影響を受けた。重要な観察は、群7およ
び8と比較して、群6の上層におけるより多い軟骨膜コラーゲンの暴露を含んで
いた。
群7または8よりも高いスコアを有することを実証した。サフラニンO評価およ
び軟骨形態形成評価と同様に、脛骨プラトーのコラーゲンは、下大腿骨内側顆>
遠位大腿顆>遠位滑車切痕よりも重度に影響を受けた。重要な観察は、群7およ
び8と比較して、群6の上層におけるより多い軟骨膜コラーゲンの暴露を含んで
いた。
【0090】
【表5】
【0091】
【表6】
【0092】
【表7】
【0093】
【表8】
【0094】
【表9】 コラーゲン変化について、特定の変形性関節症病変を、全体として、軟骨から
別々に評価した。群6における変形性関節症は、群7または群8における病変に
おいて行われるよりも、さらに多いコラーゲン濃縮(およびおそらくコラーゲン
新生)を示した。さらに、このモデルの公知の特徴であるパンヌスの下に有る軟
骨において、コラーゲンの暴露は、群7および8におけるよりも群6におけるほ
うがより大きかった。
別々に評価した。群6における変形性関節症は、群7または群8における病変に
おいて行われるよりも、さらに多いコラーゲン濃縮(およびおそらくコラーゲン
新生)を示した。さらに、このモデルの公知の特徴であるパンヌスの下に有る軟
骨において、コラーゲンの暴露は、群7および8におけるよりも群6におけるほ
うがより大きかった。
【0095】 滑膜反応は、比較的穏やかであり、内側滑膜サンプルにおいてスコアが高い傾
向にある。非常に軽度の滑膜細胞過形成が存在した。リンパ球およびマクロファ
ージからなる炎症性細胞浸潤物を混合した(表11および4)。
向にある。非常に軽度の滑膜細胞過形成が存在した。リンパ球およびマクロファ
ージからなる炎症性細胞浸潤物を混合した(表11および4)。
【0096】
【表10】
【0097】
【表11】 (考察) ACLTモデルは、十分区別可能な変形性関節症病変を産生して、コントロー
ルと試験動物との間の治療効果の区別を可能にする。これらの効果は、脛骨プラ
トーにおいて最も容易に見られた。マンキンスコア付けによるサフラニンOで染
色した半定性的評価ならびに軟骨構造形態形成は、コントロールである群6と比
較して、rhIGF−Iで処置した群(群7および8)が、重篤度の低い病変お
よびプロテオグリカンのさらなる保持を実証したことを示した。プロテオグリカ
ンの保持は、インタクトな軟骨の面積および変形性関節症病変の面積(これらは
、原線維性および侵食を示した)の両方において明らかであった。
ルと試験動物との間の治療効果の区別を可能にする。これらの効果は、脛骨プラ
トーにおいて最も容易に見られた。マンキンスコア付けによるサフラニンOで染
色した半定性的評価ならびに軟骨構造形態形成は、コントロールである群6と比
較して、rhIGF−Iで処置した群(群7および8)が、重篤度の低い病変お
よびプロテオグリカンのさらなる保持を実証したことを示した。プロテオグリカ
ンの保持は、インタクトな軟骨の面積および変形性関節症病変の面積(これらは
、原線維性および侵食を示した)の両方において明らかであった。
【0098】 コラーゲン間質の評価に関して、さらなるコラーゲンは、処置した群(群7お
よび8)と比較して、コントロール群6において暴露された。コラーゲンはパパ
イン染色の作用によるプロテオグリカン枯渇によって露出されるので、コラーゲ
ンの露出の欠如は、プロテオグリカンの保持を反映する。プロテオグリカンの保
持は、軟骨内のプロテオグリカン組成の変更またはプロテオグリカン濃度の増加
のいずれかから生じ得る。
よび8)と比較して、コントロール群6において暴露された。コラーゲンはパパ
イン染色の作用によるプロテオグリカン枯渇によって露出されるので、コラーゲ
ンの露出の欠如は、プロテオグリカンの保持を反映する。プロテオグリカンの保
持は、軟骨内のプロテオグリカン組成の変更またはプロテオグリカン濃度の増加
のいずれかから生じ得る。
【0099】 非常に興味深いのは、変形性関節症病変におけるコラーゲンの変化であった。
未処置のコントロール群6において、変形性関節症病変は、コラーゲン新生につ
いてのいくつかの証拠とともに、コラーゲンの濃縮を不変的に実証した。対照的
に、処置した動物(群7および8)は、より浅い病変、ならびにコラーゲンのさ
らに多くの可変性およびより少ない露出を有した。コラーゲン間質の暴露のこの
欠如および病変の程度の減少は、群6における軟骨マトリックスと比較して、軟
骨内のプロテオグリカンの保持および軟骨プロテオグリカンのパパインによる分
解に対する相対耐性に関連するようである。
未処置のコントロール群6において、変形性関節症病変は、コラーゲン新生につ
いてのいくつかの証拠とともに、コラーゲンの濃縮を不変的に実証した。対照的
に、処置した動物(群7および8)は、より浅い病変、ならびにコラーゲンのさ
らに多くの可変性およびより少ない露出を有した。コラーゲン間質の暴露のこの
欠如および病変の程度の減少は、群6における軟骨マトリックスと比較して、軟
骨内のプロテオグリカンの保持および軟骨プロテオグリカンのパパインによる分
解に対する相対耐性に関連するようである。
【0100】 rhIGF−Iを用いる処置はまた、軟骨の細胞性に衝撃を与えた。これらの
効果は、病変内の軟骨細胞の相対保存(軟骨細胞密度の損失の減少)および病変
内の軟骨(chondron)密度の相対保存(損失の減少)を含み、これらの
効果は、構造的変形性関節症病変の部位で最も明白に見られる。このことは、軟
骨保護効果(chondroprotective effect)(軟骨およ
び軟骨細胞のより少ない損失)として解釈され得る。試験動物におけるインタク
トな軟骨においてさえ、軟骨再生効果(chondroregenerativ
e effect)(増加した細胞密度、%クラスター化軟骨(cluster
ed chondron)についての示唆が存在する。
効果は、病変内の軟骨細胞の相対保存(軟骨細胞密度の損失の減少)および病変
内の軟骨(chondron)密度の相対保存(損失の減少)を含み、これらの
効果は、構造的変形性関節症病変の部位で最も明白に見られる。このことは、軟
骨保護効果(chondroprotective effect)(軟骨およ
び軟骨細胞のより少ない損失)として解釈され得る。試験動物におけるインタク
トな軟骨においてさえ、軟骨再生効果(chondroregenerativ
e effect)(増加した細胞密度、%クラスター化軟骨(cluster
ed chondron)についての示唆が存在する。
【0101】 滑膜反応は比較的軽度であり、そして反復された関節内注入と一致する。
【0102】 (結論) マンキンスケールを用いる変形性関節症の評価、サフラニンO染色を用いるプ
ロテオグリカン保持の評価、関節軟骨および変形性関節症病変の形態計測評価、
および変形性関節症におけるコラーゲン間質の半定性的スコア付けからの結果は
全て、変形性関節症病変が、コントロール(群6)と比較して、rhIGF−I
処置群(群7および8)において減弱されることを実証する。この効果は、プロ
テオグリカンにおける増加または処置群におけるプロテオグリカン組成物におけ
る有益な変化、あるいはこれらの2つの要因の組み合わせのいずれかに関連する
ようである。さらに、rhIGF−I処置は、変形性関節症病変におけるコラー
ゲン濃縮を遅延させるかまたは防ぐようである。少なくとも、これらの効果は軟
骨保護性である。さらに、これらの効果は、この薬剤からの軟骨生成の可能性を
強力に示唆する。
ロテオグリカン保持の評価、関節軟骨および変形性関節症病変の形態計測評価、
および変形性関節症におけるコラーゲン間質の半定性的スコア付けからの結果は
全て、変形性関節症病変が、コントロール(群6)と比較して、rhIGF−I
処置群(群7および8)において減弱されることを実証する。この効果は、プロ
テオグリカンにおける増加または処置群におけるプロテオグリカン組成物におけ
る有益な変化、あるいはこれらの2つの要因の組み合わせのいずれかに関連する
ようである。さらに、rhIGF−I処置は、変形性関節症病変におけるコラー
ゲン濃縮を遅延させるかまたは防ぐようである。少なくとも、これらの効果は軟
骨保護性である。さらに、これらの効果は、この薬剤からの軟骨生成の可能性を
強力に示唆する。
【0103】 軟骨の組織学的および組織形態計測的評価はまた、特定の変形性関節症病変に
よって影響されない軟骨領域において、軟骨は、コントロール動物と比較してイ
ンタクトなままであることを実証した。さらに、コントロールと比較して、処置
した動物における関節板において骨吸収の増加は存在しなかった。
よって影響されない軟骨領域において、軟骨は、コントロール動物と比較してイ
ンタクトなままであることを実証した。さらに、コントロールと比較して、処置
した動物における関節板において骨吸収の増加は存在しなかった。
【0104】 これらの研究は、IGF−Iが同化因子として作用することによって、そして
おそらくプロテオグリカンのようなマトリックス成分についての抗代謝因子とし
て作用することによって、原則的に、変形性関節症における軟骨保護剤として作
用し得ることを示す。これらのデータはまた、IGF−Iが軟骨再生剤として作
用し得ることを示唆する。重要なことには、IGF−Iの有害な効果は、組織学
または組織形態学のいずれによっても実証されなかった。
おそらくプロテオグリカンのようなマトリックス成分についての抗代謝因子とし
て作用することによって、原則的に、変形性関節症における軟骨保護剤として作
用し得ることを示す。これらのデータはまた、IGF−Iが軟骨再生剤として作
用し得ることを示唆する。重要なことには、IGF−Iの有害な効果は、組織学
または組織形態学のいずれによっても実証されなかった。
【0105】 要約すると、本明細書中に開示されるデータは明らかに、IGF−Iが変形性
関節症の重篤度を減少すること、および有意な程度であるが、以前に公知であっ
た用量より高い用量で、軟骨修復を刺激することにおいて効果的であり得ること
を実証する。上記に開示される方法におけるIGF−I処置は、群3(10mg
/週のDepo IGF−I)、群7(1mg/週のrhIGF−I)、および
群8(5mg/週のrhIGF−I)が、明確な正の治療効果を示したことを立
証した。さらに、群5(20mg/1週間に2回のDepo IGF−I)もま
た、この群における、より低いマンキンスコアを反映して、いくらかの正の治療
効果を示した。安全データ(肉眼および顕微鏡病理学を含む)は、イヌの研究に
おいて記載されるrhIGF−Iの用量が十分耐性であることを示した。低血糖
値(rhIGF−Iの公知の薬理学的効果)は、観察される唯一の有害事象であ
り、そしてこの効果は、容易にモニターされそして管理され得る。
関節症の重篤度を減少すること、および有意な程度であるが、以前に公知であっ
た用量より高い用量で、軟骨修復を刺激することにおいて効果的であり得ること
を実証する。上記に開示される方法におけるIGF−I処置は、群3(10mg
/週のDepo IGF−I)、群7(1mg/週のrhIGF−I)、および
群8(5mg/週のrhIGF−I)が、明確な正の治療効果を示したことを立
証した。さらに、群5(20mg/1週間に2回のDepo IGF−I)もま
た、この群における、より低いマンキンスコアを反映して、いくらかの正の治療
効果を示した。安全データ(肉眼および顕微鏡病理学を含む)は、イヌの研究に
おいて記載されるrhIGF−Iの用量が十分耐性であることを示した。低血糖
値(rhIGF−Iの公知の薬理学的効果)は、観察される唯一の有害事象であ
り、そしてこの効果は、容易にモニターされそして管理され得る。
【0106】 (実施例2:細胞培養におけるプロテオグリカンのIGF−I刺激) 軟骨細胞を、変形性関節症を有するヒトから得た。懸濁物(アルギネートビー
ズ)中の細胞を、100ng/mlまたは1,000ng/mlのrhIGF−
Iに10日間暴露させた。IGF−I応答(プロテオグリカンへの35Sの取り込
み)を、3日目、7日目、および10日目に評価した。次いで、rhIGF−I
を培地から取り出し、そしてIGF−I応答を、14日目および21日目に再度
評価した。プロテオグリカンを、培地、細胞ペレット、およびアルギネートにお
いて測定した。
ズ)中の細胞を、100ng/mlまたは1,000ng/mlのrhIGF−
Iに10日間暴露させた。IGF−I応答(プロテオグリカンへの35Sの取り込
み)を、3日目、7日目、および10日目に評価した。次いで、rhIGF−I
を培地から取り出し、そしてIGF−I応答を、14日目および21日目に再度
評価した。プロテオグリカンを、培地、細胞ペレット、およびアルギネートにお
いて測定した。
【0107】 被験体の細胞は、コントロール細胞(これは、rhIGF−Iに暴露されてい
ない)と比較して、最初の10日間、プロテオグリカン合成のIGF−I刺激を
示した(図1)。さらに、軟骨細胞は、10日目から、IGF−Iの除去の4日
後である14日目までプロテオグリカン合成の増強を実証するまで続けた。これ
らのデータは、変形性関節症の処置における断続的な投薬の利益についてのさら
なる証拠を提供する。
ない)と比較して、最初の10日間、プロテオグリカン合成のIGF−I刺激を
示した(図1)。さらに、軟骨細胞は、10日目から、IGF−Iの除去の4日
後である14日目までプロテオグリカン合成の増強を実証するまで続けた。これ
らのデータは、変形性関節症の処置における断続的な投薬の利益についてのさら
なる証拠を提供する。
【0108】 前述の発明を、理解の明確さのために例示および実施例によっていくらか詳細
に記載してきたが、特定の変化物および改変物が添付の特許請求の範囲内で実施
され得ることは明らかである。
に記載してきたが、特定の変化物および改変物が添付の特許請求の範囲内で実施
され得ることは明らかである。
【0109】 本明細書中で言及される全ての刊行物および特許出願は、本発明が属する分野
の当業者のレベルの指標である。全ての刊行物および特許出願は、各個々の刊行
物または特許出願が具体的かつ個々に参考として援用されると示されたのと同じ
程度まで、本明細書中で参考として援用される。
の当業者のレベルの指標である。全ての刊行物および特許出願は、各個々の刊行
物または特許出願が具体的かつ個々に参考として援用されると示されたのと同じ
程度まで、本明細書中で参考として援用される。
【図1】 図1は、変形性関節症を有するヒト患者から得られた軟骨細胞における、プロ
テオグリカン合成のIGF−I刺激の時間経過を示す。
テオグリカン合成のIGF−I刺激の時間経過を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ウォルフガング, グルシェンカ エイ チ. アイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94622 −8097, エミリービル, ピー.オー. ボックス 8097, インテレクチュアル プロパティ − アール440 (72)発明者 チェン, シャロン エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94622 −8097, エミリービル, ピー.オー. ボックス 8097, インテレクチュアル プロパティ − アール440 (72)発明者 オーウェン, ラルフ エム. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94622 −8097, エミリービル, ピー.オー. ボックス 8097, インテレクチュアル プロパティ − アール440 (72)発明者 シーリー, リン ビー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94622 −8097, エミリービル, ピー.オー. ボックス 8097, インテレクチュアル プロパティ − アール440 (72)発明者 グラー, ハンス−ピーター アメリカ合衆国 カリフォルニア 94622 −8097, エミリービル, ピー.オー. ボックス 8097, インテレクチュアル プロパティ − アール440 Fターム(参考) 4C084 AA02 BA44 DB58 NA14 ZA961 ZB151
Claims (21)
- 【請求項1】 哺乳動物における関節部位の軟骨に対する所望の正の効果を
促進するための方法であって、該関節部位でIGF−Iを、該所望の効果を促進
し得る治療的に有効なレベルまで増加させる工程を包含する、方法。 - 【請求項2】 前記方法が、前記関節部位に、少なくとも0.01mgのI
GF−Iを含む薬学的組成物の治療的に有効な量を直接投与する工程を包含する
、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記投与する工程が関節内注射によってなされる、請求項2
に記載の方法。 - 【請求項4】 前記哺乳動物がヒトである、請求項3に記載の方法。
- 【請求項5】 前記薬学的組成物が断続的に投与され、ここで該断続的投与
が、該薬学的組成物の単回用量の短期間の投与に続いての中断期間および前記軟
骨に対する前記正の効果を達成するに必要なだけの長さの、投与に続いての中断
というパターンの反復、を包含し、ここで該中断期間が、該薬学的組成物の残留
時間よりも長い、請求項2に記載の方法。 - 【請求項6】 前記薬学的組成物が、0.3mg、1.0mg、および3.
0mgからなる群より選択される量のIGF−Iを含む、請求項5に記載の方法
。 - 【請求項7】 前記IGF−Iが持続放出性IGF−Iである、請求項5に
記載の方法。 - 【請求項8】 哺乳動物における関節部位での軟骨障害を処置するための方
法であって、該関節部位でIGF−Iを、該関節部位の軟骨に対する所望の正の
効果を促進し得る治療的に有効なレベルまで増加させる工程を包含する、方法。 - 【請求項9】 前記方法が、前記関節部位に、少なくとも0.01mgのI
GF−Iを含む薬学的組成物を直接投与する工程を包含する、請求項8に記載の
方法。 - 【請求項10】 前記投与する工程が、関節内注射によってなされる、請求
項9に記載の方法。 - 【請求項11】 前記関節軟骨障害が変形性関節症である、請求項10に記
載の方法。 - 【請求項12】 前記関節軟骨障害が、外傷関連損傷から生じる、請求項1
0に記載の方法。 - 【請求項13】 前記薬学的組成物が断続的に投与され、ここで該断続的投
与が、該薬学的組成物の単回用量の短期間の投与に続いての中断期間および前記
軟骨障害の前記処置を達成するための、投与に続いての中断というパターンの反
復、を包含し、ここで該中断期間が、前記部位での該薬学的組成物の残留時間よ
りも長い、請求項9に記載の方法。 - 【請求項14】 前記薬学的組成物が、0.3mg、1.0mg、および3
.0mgからなる群より選択される量のIGF−Iを含む、請求項13に記載の
方法。 - 【請求項15】 前記IGF−Iが持続放出性IGF−Iである、請求項1
3に記載の方法。 - 【請求項16】 前記薬学的組成物が断続的に投与され、ここで該断続的投
与が、該薬学的組成物の単回用量の短期間の投与に続いての中断期間および変形
性関節症の前記処置を達成するに必要なだけの長さの、投与に続いての中断とい
うパターンの反復、を包含し、ここで該中断期間が、該薬学的組成物の残留時間
よりも長い、請求項11に記載の方法。 - 【請求項17】 前記薬学的組成物が、0.3mg、1.0mg、および3
.0mgからなる群より選択される量のIGF−Iを含む、請求項16に記載の
方法。 - 【請求項18】 前記IGF−Iが持続放出性IGF−Iである、請求項1
6に記載の方法。 - 【請求項19】 前記薬学的組成物が断続的に投与され、ここで該断続的投
与が、該薬学的組成物の単回用量の短期間の投与に続いての中断期間および前記
外傷関連損傷の前記処置を達成するための、投与に続いての中断というパターン
の反復、を包含し、ここで該中断期間が、前記部位での該薬学的組成物の残留時
間よりも長い、請求項12に記載の方法。 - 【請求項20】 前記薬学的組成物が、0.3mg、1.0mg、および3
.0mgからなる群より選択される量のIGF−Iを含む、請求項19に記載の
方法。 - 【請求項21】 前記IGF−Iが持続放出性IGF−Iである、請求項1
9に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US8068398P | 1998-04-03 | 1998-04-03 | |
US60/080,683 | 1998-04-03 | ||
PCT/US1999/007371 WO1999051262A2 (en) | 1998-04-03 | 1999-04-02 | Use of igfi for treating articular cartilage disorders |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002510646A true JP2002510646A (ja) | 2002-04-09 |
JP2002510646A5 JP2002510646A5 (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=22158951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000542033A Pending JP2002510646A (ja) | 1998-04-03 | 1999-04-02 | 関節軟骨障害を処置するためのigfiの使用 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US7141545B2 (ja) |
EP (1) | EP1067959A2 (ja) |
JP (1) | JP2002510646A (ja) |
AU (1) | AU3548999A (ja) |
WO (1) | WO1999051262A2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010529972A (ja) * | 2007-06-15 | 2010-09-02 | バイオイベリカ ソシエダッド アノニマ | 腱、靭帯および骨の治療のための二糖 |
JP2012121896A (ja) * | 2000-03-24 | 2012-06-28 | Genentech Inc | 軟骨性疾患の治療のためのインスリンの使用 |
Families Citing this family (36)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IL143866A0 (en) | 1999-01-06 | 2002-04-21 | Genentech Inc | Insulin-like growth factor (igf) i mutant variants |
EP1099443A1 (en) | 1999-11-11 | 2001-05-16 | Sulzer Orthopedics Ltd. | Transplant/implant device and method for its production |
ES2301547T3 (es) * | 2000-05-16 | 2008-07-01 | Genentech, Inc. | Tratamiento de trastornos del cartilago. |
JP2004534075A (ja) * | 2001-06-14 | 2004-11-11 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | Tffダイマーペプチドによる粘膜修復 |
ES2405080T3 (es) * | 2003-02-26 | 2013-05-30 | Zimmer Orthobiologics, Inc. | Preparado para la reparación de un tejido cartilaginoso, en particular de defectos de cartílagos articulares |
US20040229878A1 (en) * | 2003-05-13 | 2004-11-18 | Depuy Spine, Inc. | Transdiscal administration of specific inhibitors of P38 kinase |
US7553827B2 (en) * | 2003-08-13 | 2009-06-30 | Depuy Spine, Inc. | Transdiscal administration of cycline compounds |
US7344716B2 (en) * | 2003-05-13 | 2008-03-18 | Depuy Spine, Inc. | Transdiscal administration of specific inhibitors of pro-inflammatory cytokines |
US7429378B2 (en) * | 2003-05-13 | 2008-09-30 | Depuy Spine, Inc. | Transdiscal administration of high affinity anti-MMP inhibitors |
US8273347B2 (en) | 2003-05-13 | 2012-09-25 | Depuy Spine, Inc. | Autologous treatment of degenerated disc with cells |
US8361467B2 (en) * | 2003-07-30 | 2013-01-29 | Depuy Spine, Inc. | Trans-capsular administration of high specificity cytokine inhibitors into orthopedic joints |
US8895540B2 (en) | 2003-11-26 | 2014-11-25 | DePuy Synthes Products, LLC | Local intraosseous administration of bone forming agents and anti-resorptive agents, and devices therefor |
US20090226552A1 (en) * | 2004-07-22 | 2009-09-10 | Colorado State University Research Foundation | Agents and methods for diagnosing osteoarthritis |
US20060045904A1 (en) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Barry Aronson | Joint therapy |
US8697139B2 (en) | 2004-09-21 | 2014-04-15 | Frank M. Phillips | Method of intervertebral disc treatment using articular chondrocyte cells |
EP1764117A1 (en) | 2005-09-20 | 2007-03-21 | Zimmer GmbH | Implant for the repair of a cartilage defect and method for manufacturing the implant |
US20070071840A1 (en) * | 2005-09-27 | 2007-03-29 | Sridevi Dhanaraj | Method for treatment of cartilage disorders with centella extract |
EP2052721A1 (en) * | 2007-10-22 | 2009-04-29 | DSMIP Assets B.V. | Use of carnosol for cartilage repair |
US8986696B2 (en) * | 2007-12-21 | 2015-03-24 | Depuy Mitek, Inc. | Trans-capsular administration of p38 map kinase inhibitors into orthopedic joints |
US20090162351A1 (en) * | 2007-12-21 | 2009-06-25 | Depuy Spine, Inc. | Transdiscal administration of inhibitors of p38 MAP kinase |
AU2008345047A1 (en) * | 2007-12-26 | 2009-07-09 | Gel-Del Technologies, Inc. | Biocompatible protein particles, particle devices and methods thereof |
US8263069B2 (en) * | 2008-12-31 | 2012-09-11 | Johnson Lanny L | Compositions including anthocyanin or anthocyanidin for the prevention or treatment of articular cartilage-associated conditions |
US8870876B2 (en) | 2009-02-13 | 2014-10-28 | Tarsus Medical Inc. | Methods and devices for treating hallux valgus |
CN102458421A (zh) * | 2009-05-28 | 2012-05-16 | 欧布谢斯特沃公司 | 药用试剂 |
US8277459B2 (en) | 2009-09-25 | 2012-10-02 | Tarsus Medical Inc. | Methods and devices for treating a structural bone and joint deformity |
US8652141B2 (en) | 2010-01-21 | 2014-02-18 | Tarsus Medical Inc. | Methods and devices for treating hallux valgus |
US8696719B2 (en) | 2010-06-03 | 2014-04-15 | Tarsus Medical Inc. | Methods and devices for treating hallux valgus |
US20120142628A1 (en) * | 2010-12-07 | 2012-06-07 | Allergan, Inc. | Methods for treating crepitus |
US8455436B2 (en) | 2010-12-28 | 2013-06-04 | Depuy Mitek, Llc | Compositions and methods for treating joints |
US8524662B2 (en) | 2010-12-28 | 2013-09-03 | Depuy Mitek, Llc | Compositions and methods for treating joints |
US8398611B2 (en) | 2010-12-28 | 2013-03-19 | Depuy Mitek, Inc. | Compositions and methods for treating joints |
US8623839B2 (en) | 2011-06-30 | 2014-01-07 | Depuy Mitek, Llc | Compositions and methods for stabilized polysaccharide formulations |
US9968623B2 (en) | 2013-08-29 | 2018-05-15 | Lanny Leo Johnson | Prepackaged sterile syringe or containers with various substance concentrations with or without bioactive reagent |
US9682099B2 (en) | 2015-01-20 | 2017-06-20 | DePuy Synthes Products, Inc. | Compositions and methods for treating joints |
CA2995403A1 (en) * | 2015-08-13 | 2017-02-16 | Bernard Stoffel | Composition for the treatment of joint conditions |
CN115515645A (zh) * | 2019-12-05 | 2022-12-23 | 哈佛学院董事及会员团体 | 治疗骨关节炎的方法 |
Family Cites Families (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IL68218A (en) | 1983-03-23 | 1985-12-31 | Univ Ramot | Compositions for cartilage repair comprising embryonal chondrocytes |
JPH02268190A (ja) | 1989-04-07 | 1990-11-01 | Fujisawa Pharmaceut Co Ltd | 医薬化合物とジホスホン酸誘導体の結合体 |
ZA9010332B (en) | 1989-12-22 | 1991-08-28 | Ciba Geigy | Method of reducing or preventing adverse effect of steroid therapy and compositions therefor |
US5374620A (en) | 1990-06-07 | 1994-12-20 | Genentech, Inc. | Growth-promoting composition and its use |
US5681814A (en) | 1990-06-07 | 1997-10-28 | Genentech, Inc. | Formulated IGF-I Composition |
US5853746A (en) | 1991-01-31 | 1998-12-29 | Robert Francis Shaw | Methods and compositions for the treatment and repair of defects or lesions in cartilage or bone using functional barrier |
US5206023A (en) | 1991-01-31 | 1993-04-27 | Robert F. Shaw | Method and compositions for the treatment and repair of defects or lesions in cartilage |
US5643867A (en) | 1992-08-26 | 1997-07-01 | Celtrix Pharmaceuticals, Inc. | Method for treating catabolic conditions |
US5407913A (en) | 1992-12-03 | 1995-04-18 | Celtrix Pharmaceuticals, Inc. | Method and composition for systemic treatment of tissue injury |
KR950703999A (ko) | 1992-11-25 | 1995-11-17 | 토마스 이. 워크맨 주니어 | 변성된 인슐린-유사 성장인자(modified insulin-like growth factors) |
JPH06312931A (ja) | 1993-05-06 | 1994-11-08 | Teijin Ltd | 軟骨代謝異常疾患の治療剤 |
EP0756494A1 (en) | 1994-05-24 | 1997-02-05 | Amgen Boulder Inc. | Modified insulin-like growth factors |
US5444047A (en) | 1994-06-16 | 1995-08-22 | Dipasquale; Gene | Treatment of arthritic and post-surgical orthopedic conditions with Insulin-like Growth Factor-I |
EP0800530A4 (en) * | 1994-07-20 | 1998-12-02 | Celtrix Pharma | IGF / IGFBP COMPLEX FOR PROMOTING BONE TRAINING AND REGULATING BONE REMODELING |
US5728676A (en) | 1994-09-08 | 1998-03-17 | Ciba-Geigy Corporation | Use of insulin-like growth factors I and II for inhibition of inflammatory response |
US5622932A (en) * | 1995-05-05 | 1997-04-22 | Eli Lilly And Company | IGF-1 superagonists |
US5741776A (en) | 1995-05-22 | 1998-04-21 | Genentech, Inc. | Method of administration of IGF-I |
US5655546A (en) | 1995-06-07 | 1997-08-12 | Halpern; Alan A. | Method for cartilage repair |
US6645945B1 (en) * | 1996-03-05 | 2003-11-11 | Depuy Acromed, Inc. | Method of treating diseased, injured or abnormal cartilage with hyaluronic acid and growth factors |
US5942499A (en) * | 1996-03-05 | 1999-08-24 | Orquest, Inc. | Method of promoting bone growth with hyaluronic acid and growth factors |
ATE220564T1 (de) | 1997-08-14 | 2002-08-15 | Sulzer Innotec Ag | Zusammensetzung und vorrichtung zur reparatur von knorpelgewebe in vivo bestehend aus nanokapseln mit osteoinduktiven und/oder chondroinduktiven faktoren |
WO1999024062A1 (en) * | 1997-11-07 | 1999-05-20 | Chiron Corporation | Novel igf-i composition and its use |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP2000542033A patent/JP2002510646A/ja active Pending
- 1999-04-02 EP EP99917343A patent/EP1067959A2/en not_active Withdrawn
- 1999-04-02 AU AU35489/99A patent/AU3548999A/en not_active Abandoned
- 1999-04-02 WO PCT/US1999/007371 patent/WO1999051262A2/en not_active Application Discontinuation
-
2002
- 2002-07-19 US US10/199,449 patent/US7141545B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2006
- 2006-07-17 US US11/487,874 patent/US20060258588A1/en not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012121896A (ja) * | 2000-03-24 | 2012-06-28 | Genentech Inc | 軟骨性疾患の治療のためのインスリンの使用 |
JP2010529972A (ja) * | 2007-06-15 | 2010-09-02 | バイオイベリカ ソシエダッド アノニマ | 腱、靭帯および骨の治療のための二糖 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1999051262A2 (en) | 1999-10-14 |
US20060258588A1 (en) | 2006-11-16 |
US7141545B2 (en) | 2006-11-28 |
EP1067959A2 (en) | 2001-01-17 |
AU3548999A (en) | 1999-10-25 |
US20030134792A1 (en) | 2003-07-17 |
WO1999051262A3 (en) | 1999-12-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002510646A (ja) | 関節軟骨障害を処置するためのigfiの使用 | |
KR100679778B1 (ko) | PTHrP 유사체를 사용하는 골절 치료법 | |
AU672606B2 (en) | Methods for treating interleukin-1 and tumor necrosis factor mediated diseases | |
JP5607176B2 (ja) | 新規ペプチドおよびその用途 | |
US8518880B2 (en) | Therapeutic agent for spinal cord injuries | |
CA2709007A1 (en) | Methods for inhibiting scarring | |
US20070249522A1 (en) | Injectable formulations containing succinate | |
KR102410986B1 (ko) | Fgf-18 화합물 투여 처방 | |
EP2853273A1 (en) | Bone repair promoter | |
KR20120113265A (ko) | 골 치료를 촉진시키기 위한 바나듐 화합물의 용도 | |
US20080171071A1 (en) | Novel IGF-1 composition and its use | |
ES2616004T3 (es) | Agente profiláctico y/o agente terapéutico y/o agente supresor de exacerbación para osteortritis de rodilla humana | |
Sasaki et al. | In vivo effects of intra-articular injection of gelatin hydrogen microspheres containing basic fibroblast growth factor on experimentally induced defects in third metacarpal bones of horses | |
JP2024543513A (ja) | 腱骨界面を修復するための方法及び組成物 | |
JP2001522813A (ja) | 新規のigf−i組成物およびその使用 | |
Huang et al. | Preparation and Evaluation of the Curative Effect of Blue Shark (Prionace glauca) Skin Collagen Composite Gel in a Rat Oral Ulcers Model | |
JP3737532B2 (ja) | 軟骨障害治療剤 | |
HK1134445B (en) | Intrathecal administration of hgf after spinal cord injury | |
EP1767213A2 (en) | Method for improving stability of a bone-connecting implant |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060221 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090420 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090924 |